説明

オイルレベル検出装置

【課題】オイルレベルが規定値以下であるかどうかを検出するフロートスイッチの故障を検知する。
【解決手段】オイルパン14のオイル量が正常オイル量時には、エンジン始動直後所定時間内に、前記正常オイル量から最小オイル量まで減少する変化に着目し、前記正常時オイル量と前記最小オイル量との間に規定値オイル量OLthを設定し、エンジン始動後の前記所定時間内にフロートスイッチ50がOFFからONに変化しなかった場合、フロートスイッチ50が故障又は前記オイル量が過多であると判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、オイル溜まり部のオイルレベルを検出し、検出結果に基づいて警告等を発する車両用オイルレベル検出装置に関し、例えば自動二輪車等に適用して好適な車両用オイルレベル検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、エンジンが始動されたときに、オイル溜まり部のオイルレベルが低下することを考慮し、イグニッションスイッチON時のオイルレベルとエンジンが始動されたときのオイルレベルとの間に検出レベルを設け、前記検出レベル以下で作動するオイルレベルスイッチが前記オイル溜まり部に設けられた車両用オイルレベル検出装置が提案されている(特許文献1)。
【0003】
この特許文献1に記載された技術では、イグニッションスイッチのON時に、前記オイルレベルスイッチが既に作動(特許文献1ではOFFを作動としている。)していたときには、オイル警告ランプが点灯するように構成されている。
【0004】
【特許文献1】実開平5−66523号公報(図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術に係る車両用オイルレベル検出装置では、オイルレベルスイッチが開故障(常時OFF)を発生していた場合、オイルが不足しているにも拘わらずオイルレベルが正常であると誤判定してしまうという課題がある。
【0006】
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、オイルレベルスイッチの故障の可能性を検出することのできる車両用オイルレベル検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る車両用オイルレベル検出装置は、オイル溜まり部のオイルレベルを検出し、検出結果に基づいて警告を発する車両用オイルレベル検出装置において、前記オイル溜まり部のオイルレベルが正常オイルレベル時には、エンジン始動直後所定時間内に、前記正常オイルレベルから最低オイルレベルまで減少する変化に着目し、前記正常時オイルレベルと前記最低オイルレベルとの間に規定値オイルレベルを設定し、前記オイル溜まり部に設けられ、前記規定値オイルレベル以下であることを検知して作動するオイルレベルスイッチと、エンジン始動時から前記所定時間内に前記オイルレベルスイッチが作動しなかった場合に、前記オイルレベルスイッチが故障又は前記オイルレベルが過多であると判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、エンジン始動時から所定時間内にオイルレベルスイッチが、作動(開閉動作)しなかった場合には、前記オイルレベルスイッチが故障又は前記オイルレベルが過多であると判定するようにしているので、オイル量が不足しているにも拘わらずオイルレベルが正常であると誤判定(例えば、オイル量が不足していても正常と誤表示)してしまうことが回避される。
【0009】
この場合、前記オイルレベルスイッチを、フロートスイッチで構成する。例えば、前記フロートスイッチを、前記規定値オイルレベル以上ではOFF、前記規定値オイルレベル以下ではONとなるように前記オイル溜まり部に設ける。前記判定部は、エンジン始動時から前記所定時間内に前記フロートスイッチがOFFからONに変化しなかった場合、前記フロートスイッチが故障又は前記オイルレベルが過多であると判定することができる。
【0010】
また、オイルレベルスイッチ(フロートスイッチ)に並列に抵抗を接続することにより、オイルレベルスイッチ(フロートスイッチ)が劣化、例えば接点抵抗が経年変化しても、判定部により正確にオイルレベルスイッチ(フロートスイッチ)の作動(開閉)を検知して判定することができる。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、オイルが不足しているにも拘わらずオイルレベルが正常であると誤判定(例えば、正常と誤表示)してしまうことが回避される。
【0012】
また、この発明によれば、オイルレベル検出装置のハードウエア構成をほとんど変更せずに、ソフトウエアの変更のみでオイルレベルスイッチの故障を検知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、この発明の一実施形態に係るオイルレベル検出装置10が組み込まれた車両用オイル潤滑システム20の模式的な構成を示している。なお、この車両用オイル潤滑システム20は、この実施形態では、自動二輪車に搭載されている。自動二輪車では、四輪自動車と異なり、エンジン始動直後の走行前にオイルレベルが測定できることが好ましい。走行時には、車体が揺れるので四輪自動車のようにオイルレベルを検出することが困難であるからである。
【0015】
図1に示す車両用オイル潤滑システム20は、基本的には、オイル循環システム30と、このオイル循環システム30を循環するオイル12のオイルレベル(液面)OLが適正かどうかを検出するオイルレベル検出装置10とから構成されている。
【0016】
オイル循環システム30は、オイル12と、このオイル12を貯留するオイルパン14(オイル溜まり部)と、ストレーナ16と、図示しないメインシャフトの回転に伴い回転駆動されるオイルポンプ18と、メインギャラリー22と、オイル12の連通路24a、24b、24cと、オイル12の落下路(落下空間)26とを含み、オイルポンプ18によりストレーナ16を通じてメインギャラリー22に吸い上げられたオイル12が、メインギャラリー22からカムシャフト、コンロッド、メインシャフト等の軸受部32に供給され、軸受部32を潤滑した後、落下路26を介してオイルパン14にもどる。
【0017】
一方、オイルレベル検出装置10は、リードスイッチ42が内部に固定された樹脂製のステム44と、ステム44の周りをオイル12のオイルレベルOLに応じて上下し磁石を内蔵するフロート46とを有するフロートスイッチ50(オイルレベルスイッチ)と、判定部としてのECU(電子制御ユニット)40とを備える。
【0018】
フロートスイッチ50は、オイルパン14内のオイル12のオイル量が予め定めた規定値オイルレベルOLth以上(オイル量HI)ではOFF、規定値オイルレベルOLth以下(オイル量LOW)では作動してONとなる検知信号Sdを出力し、ECU40に供給するように調整固定されている(設けられている)。
【0019】
なお、フロートスイッチ50は、オイル12が図示しないオイルリザーブタンクから構成される車両用オイル潤滑システムでは、そのオイルリザーブタンクに設けられる。
【0020】
ECU40には、イグニッションスイッチ52と表示装置としての警告ランプ53が接続されている。
【0021】
図2は、オイルレベル検出装置10の電気回路図である。
【0022】
図2において、フロートスイッチ50は、リードスイッチ42に抵抗R0が並列接続された構成とされている。リードスイッチ42は、抵抗値0の理想スイッチ62と、経時変化する接点抵抗RXの直列回路の電気回路で表される。
【0023】
フロートスイッチ50の一端はA点で示した配線を通じて直流電源(電圧)VBに接続され、他端はB点で示した配線を通じポート64を介してECU40内の抵抗分圧回路(直列分圧抵抗)RL、RSに接続され、抵抗(シャント抵抗)RSの一端が接地される。
【0024】
抵抗RSの両端に発生する検知電圧VADがA/D変換器66を通じてCPU68に取り込まれる。
【0025】
CPU68には、イグニッションスイッチ52がポート70を介して接続され、警告ランプ53がポート78を介して接続されている。
【0026】
CPU68は、ROM72、RAM74、タイマ(計時器、計時手段)76を有し、各種入力に基づきROM72に記憶されているプログラムを実行することで各種の機能を実現する機能実現手段としても動作する。
【0027】
図3は、各抵抗R0、RL、RS、RXの値例を示している。R0=200[Ω]±5[%]、RL=100[Ω]±5[%]、RS=200[Ω]±5[%]、接点抵抗RXのばらつきは、初期値(耐久試験前)で0.3[Ω]であり、耐久試験後(経年変化後)の値で100[Ω]である。
【0028】
図1において、フロート46が既定値オイルレベルOLth以上のオイル量(オイル量HI)の位置にあるときリードスイッチ42はOFF(開)となり、このときの、検知電圧VADは、VADoff=VB×RS/(RL+RS+R0)となる。また、フロート46が既定値オイルレベルOLth以下のオイル量(オイル量LO)の位置にあるときリードスイッチ42はON(閉)となり、このときの検知電圧VADは、VADon=VB×RS/[RL+RS+{(R0×RX)/(R0+RX)}]となる(VADon>VADoff)。
【0029】
図4は、図2中のA点断線時、A点GNDショート(接地に短絡)時、B点断線時、B点GNDショート時の異常時、及びこれらの異常が発生していない正常時における、リードスイッチ42(フロートスイッチ50、理想スイッチ62)のON時及びOFF時の検知電圧VADの計算式を示している。
【0030】
図5は、図4に示す正常時において、図3に示した各抵抗RO、RL、RS、RXのばらつきを考慮し、ばらつきがない場合、ばらつきにより検知電圧VADが最大となる場合、及びばらつきにより検知電圧VADが最小となる場合のそれぞれにおいて、リードスイッチ42のON、OFFに対して、抵抗R0、RX、RA、RL、RSの各値、抵抗RSに流れる電流ISの値、検知電圧VADの値を示す表である。
【0031】
なお、検知電圧VADは、VAD=RS×ISで計算され、電流ISは、IS=VB/(RL+RA+RS)で計算される。ここで、抵抗RAは、並列抵抗R0と接点抵抗RXの合成並列抵抗である。すなわち、RA=(R0×RX)/(R0+RX)である。
【0032】
図5から、抵抗R0、RL、RSの精度のばらつき及び接点抵抗RXの経年変化を考慮した場合のリードスイッチ42がONのときの検知電圧最小値VADonminがVADonmin=2.16[V]となり、リードスイッチ42がOFFのときの検知電圧最大値VADoffmaxがVADoffmax=1.54[V]となることが分かる。このように、リードスイッチ42がONのときの検知電圧最小値VADonminとOFFのときの検知電圧最大値VADoffmaxとの間で差Δ=VADonmin−VADoffmax=0.62[V]が充分にあるので確実にリードスイッチ42(フロートスイッチ50)のON、OFFを検知することができる。これは、接点抵抗RXの経年変化の検知電圧VADに対する影響を少なくするために設けた並列抵抗R0が効いている。
【0033】
この場合、検知電圧VADからリードスイッチ42のON又はOFFを識別する閾値電圧Vthを、ONのときの検知電圧最小値VADonminとOFFのときの検知電圧最大値VADoffmaxの中央の値に決定し、これを閾値電圧Vthとする。
【0034】
このとき、閾値電圧Vthは、Vth=VADoffmax+{(VADonmin−VADoffmax)/2}=1.54+{(2.16−1.54)/2}=1.85[V]に決定され、この値をROM72に記憶しておくことで、抵抗にばらつきが存在しても、CPU68は、検知電圧VADからフロートスイッチ50(リードスイッチ42、理想スイッチ62)のON又はOFFを判定することができる。
【0035】
この場合、図2に示したように、リードスイッチ42に抵抗R0を並列に接続するというきわめて簡単なハードウエアの変更のみで、電源電圧が5[V]で動作するECU40により、接点抵抗RXに経年変化が存在しても、検知電圧VADからリードスイッチ42のON又はOFFを確実に判定(識別)することができる。
【0036】
すなわち、検知電圧VADが閾値電圧Vthより大きい(VAD>Vth)とき、フロートスイッチ50(リードスイッチ42、理想スイッチ62)がON、検知電圧VADが閾値電圧Vthより小さい(VAD<Vth)とき、フロートスイッチ50(リードスイッチ42、理想スイッチ62)がOFFであると判定することができる。
【0037】
次に、基本的には以上のように構成される車両用オイル潤滑システム20、オイル循環システム30及びオイルレベル検出装置10の動作について、図6に示すフローチャートに基づき説明する。
【0038】
ステップS1において、CPU68(ECU40)は、イグニッションスイッチ52がONにされてエンジンが始動したかどうかを、例えば図示しないクランクシャフトに設けられているクランクパルス発生器から出力されるクランクパルスにより検出する。
【0039】
エンジンが始動したことを検出したとき、ステップS2において、自身のタイマ76(計時器)によりエンジン始動時からの後述する所定時間Tthの計時を開始する。
【0040】
次いで、ステップS3において、オイル温度がオイル量の計測を実施するのに適する温度範囲内(例えば、−40[℃]〜+35[℃]の範囲)であるかどうかを判定する。
【0041】
オイル量の計測を実施するのに適した温度範囲内であった場合、ステップS4において、検知電圧VADを計測した後、ステップS5において、前記所定時間Tthに等しいオイルレベル低下時間が経過したかどうかを判定する。この場合、検知電圧VADの計測のログ(記録)が非常に短い経過時間毎、例えば5ms毎にとられ、CPU68のRAM74にログ(エンジン始動時からの経過時間と計測した検知電圧VADとの対応表)として記憶される。
【0042】
図7は、オイル量が正常なときのエンジン始動後近傍のオイルレベルOLの概略の変化特性100を示している。
【0043】
時点t0においてエンジンが始動すると、オイルポンプ18が作動し、オイルパン14からストレーナ16を通じてオイル12が吸い上げられメインギャラリー22に入り、カムシャフト、クランクシャフト等の軸受部32に送られるので、オイルレベルOLが始動時オイルレベルOLnormal_maxからオイルレベル最小値OLnormal_minまで急激に減少する。その後、軸受部32を潤滑したオイル12は飛び散って、落下しオイルパン14にもどるので、オイルレベルOLが図7に示すようなあるレベル(ここでは、エンジン動作時オイルレベルOLnormal_driveという。)までもどり安定する。安定しているとき、軸受部32には、オイル12が潤滑している。
【0044】
上述の所定時間(オイルレベル低下時間)Tthは、この実施形態では、車両用オイル潤滑システム20を搭載した自動二輪車で計測した18[秒]に設定している。
【0045】
オイル量が正常であれば、始動時t0から所定時間Tth内に、必ず、例えば時点taでフロートスイッチ50(リードスイッチ42、理想スイッチ62)がONからOFFに遷移する。上述したように、フロートスイッチ50は、予め、規定値オイルレベルOLth(図1も参照)でOFFからONになる位置に取り付けられている。
【0046】
そこで、ステップS6において、時点t0〜t1(所定時間Tth)内でフロートスイッチ50がOFFからONに遷移したかどうかを、ステップS4の検知電圧VADの計測結果(上記ログであるエンジン始動時からの経過時間と計測した検知電圧VADの対応表)を参照して確認する。
【0047】
ステップS6において、フロートスイッチ50がONに対応する上述した閾値電圧Vthを上回る検知電圧VADが一定時間、例えば18秒以上検出されていた場合には、ステップS7において、フロートスイッチ50(リードスイッチ42、理想スイッチ62)の接点が正常(オイル量が正常)であるものとして処理を終了する。
【0048】
その一方、ステップS6において、フロートスイッチ50(リードスイッチ42、理想スイッチ62)のONに対応する検知電圧VADである上述した閾値電圧Vthを上回る電圧を一定時間以上検知できなかった場合には、ステップS9において、フロートスイッチ50(リードスイッチ42、理想スイッチ62)の接点故障又はオイル量が過多であると検知し、ステップS9で警告ランプ53を通じて警告を発する。この警告は、例えば、自動二輪車のメータ内に表示される。
【0049】
以上説明したように上述した実施形態にかかるオイルレベル検出装置10は、オイルパン14のオイルレベルOLを検出し、検出結果に基づいて警告ランプ53により警告を発生する。すなわち、オイルパン14のオイルレベルOLが正常オイルレベル時には、エンジン始動直後所定時間Tth内に、正常オイルレベルOLnormal_maxから最低オイルレベルOLnormal_minまで減少する変化に着目し、正常時オイルレベルOLnormal_maxと最低オイルレベルOLnormal_minとの間に規定値オイルレベルOLthを設定する。
【0050】
そして、オイルパン14に設けられ、規定値オイルレベルOLth以下であるときに検知信号Sdを出力するフロートスイッチ50と、エンジン始動時t0から所定時間Tth内にフロートスイッチ50が検知信号Sdを出力しなかった場合には、換言すれば、検知電圧VADが閾値電圧Vthを上回らなかった場合には、フロートスイッチ50が故障又はオイルレベルOLが過多であることを原因として、フロートスイッチ50が検知信号Sdを出力しなかった判定する。
【0051】
このように判定すれば、オイル量が不足しているにも拘わらずオイルレベルOLが正常であると誤判定(例えば、正常と誤表示)してしまうことが回避される。
【0052】
なお、規定値オイルレベルOLthは、エンジン動作時オイルレベルOLnormal_driveと最低オイルレベルOLnormal_minとの間のレベル、例えばその中央値近傍に設定することがより好ましい。
【0053】
また、この実施形態によれば、フロートスイッチ50を構成するリードスイッチ42に並列に抵抗R0を接続するのみで(抵抗R0は、図1中のA点とB点との間に接続してもよい。)、換言すればハードウエアの追加が極めて軽微であるのにもかかわらず、ソフトウエアによる処理でフロートスイッチ50の故障(この場合、閉故障又は開故障)を確実に検出することができる。
【0054】
また、この発明は、上述の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、例えば、フロートスイッチ50をリードスイッチ42を利用したものではなく、ケース側に設けられたロッド状のガイドに遊嵌してケース内を上下に移動できるように設けられたフロートと、そのフロートの底面に取り付けられた電極板と、ケース内部の底部に前記ガイドの両側にわたって一対に設けられた端子とからなり、液面の低下にともなって下降するフロート側に設けられた電極板がケース底部に一対に設けられた端子間にまたがって接触することによってその端子間が導通状態になって液面が規定レベル以下になったことを検出する液面レベル検出スイッチに代替する等、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】この発明の一実施形態にかかるオイルレベル検出装置が組み込まれた車両用オイル潤滑システムの模式的構成図である。
【図2】図1中、オイルレベル検出装置の詳細な回路図である。
【図3】各抵抗の値例を示す表図である。
【図4】オイルレベル検出装置の正常時と異常時における検知電圧の説明図である。
【図5】オイルレベル検出装置の各抵抗のばらつきを考慮した場合の発生電圧の説明図である。
【図6】オイルレベル検出装置の動作説明に供されるフローチャートである。
【図7】規定値オイルレベルを決定する際の説明図である。
【符号の説明】
【0056】
10…オイルレベル検出装置 12…オイル
20…車両用オイル潤滑システム 30…オイル循環システム
40…ECU 42…リードスイッチ
50…フロートスイッチ 66…A/D変換器
68…CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オイル溜まり部のオイルレベルを検出し、検出結果に基づいて警告を発する車両用オイルレベル検出装置において、
前記オイル溜まり部のオイルレベルが正常オイルレベル時には、エンジン始動直後所定時間内に、前記正常オイルレベルから最低オイルレベルまで減少する変化に着目し、前記正常時オイルレベルと前記最低オイルレベルとの間に規定値オイルレベルを設定し、
前記オイル溜まり部に設けられ、前記規定値オイルレベル以下であることを検知して作動するオイルレベルスイッチと、
エンジン始動時から前記所定時間内に前記オイルレベルスイッチが作動しなかった場合に、前記オイルレベルスイッチが故障又は前記オイルレベルが過多であると判定する判定部と、
を備えることを特徴とする車両用オイルレベル検出装置。
【請求項2】
請求項1記載の車両用オイルレベル検出装置において、
前記オイルレベルスイッチは、フロートスイッチであり、
前記判定部は、エンジン始動時から前記所定時間以内に前記フロートスイッチが作動しなかった場合、前記フロートスイッチが故障又は前記オイルレベルが過多であると判定する
ことを特徴とする車両用オイルレベル検出装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の車両用オイルレベル検出装置において、
前記オイルレベルスイッチに並列に抵抗を接続し、
電源電圧に、前記抵抗と前記オイルレベルスイッチの並列回路を接続し、さらに直列に抵抗分圧回路の一端を接続し、前記抵抗分圧回路の他端を接地し、前記接地と前記抵抗分圧回路の前記接地側の抵抗間に発生する電圧により前記判定部が判定する
ことを特徴とする車両用オイルレベル検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−180668(P2009−180668A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−21330(P2008−21330)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】