オーニング装置
【課題】 部品点数を削減しながら、強度低下を招くことなく、確実にオーニングシートを支持することができ、しかもオーニングシートを迅速かつ確実に張設することができる点にある。
【解決手段】 ケーシング4内に、オーニングシート5が巻き取られた回転ドラム6と、オーニングシート5を支持する支持フレームとを備え、支持フレームを、水平方向に引き出してケーシング4に対して一端が前方を向いた前向き姿勢に姿勢変更自在に構成された上部フレーム7Aと、上部フレーム7Aの他端に上部フレーム7Aに対してほぼ平行となる折り畳み姿勢と上部フレーム7Aから離間させた使用姿勢とに姿勢変更自在に備えた下部フレーム7Bとから構成し、引き出し部材8を支持姿勢に切り替えた一対のフレームの特定箇所に連結する連結手段9を備えさせた。
【解決手段】 ケーシング4内に、オーニングシート5が巻き取られた回転ドラム6と、オーニングシート5を支持する支持フレームとを備え、支持フレームを、水平方向に引き出してケーシング4に対して一端が前方を向いた前向き姿勢に姿勢変更自在に構成された上部フレーム7Aと、上部フレーム7Aの他端に上部フレーム7Aに対してほぼ平行となる折り畳み姿勢と上部フレーム7Aから離間させた使用姿勢とに姿勢変更自在に備えた下部フレーム7Bとから構成し、引き出し部材8を支持姿勢に切り替えた一対のフレームの特定箇所に連結する連結手段9を備えさせた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のルーフに搭載したり、建物の壁面に取り付けたり、ポールを利用して壁面以外にも取り付けることによって、日除けや雨除けとして使用することができるオーニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車に取り付けたオーニング装置を例に挙げて説明すれば、収納ボックス内に、オーニングシートが巻き付けられた回転ドラムと、回転ドラムから繰り出されるオーニングシートを支持するためのフレーム手段とを備え、前記フレーム手段を、自在継手を介して一端が連結された上側アームの他端に連結された下側アームからなる左右一対の支持フレームと、左右の支持フレームを構成する上側アームと下側アームの枢支部同士を連結するクロスバーと、左右の上側アーム間に所定間隔を置いて位置する2本の中間フレームとから構成し、このフレーム手段上に繰り出されるオーニングシートの先端に横幅方向に沿って適当間隔を置いて取り付けた多数のペグクイを地面に突き刺すことによって、オーニングシートを地面に固定することができるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実開平2−126947号公報(図1、図2参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1のオーニング装置では、フレーム手段が、上側アームとそれの他端に連結された下側アームとからなる左右一対の支持フレームの他に、クロスバーや2本の中間フレームを必要とすることから、部品点数が多くなるだけでなく、それら多数の部品を収納する収納ボックスが大型化してしまう不都合があった。
又、オーニングシートを地面に固定するための多数のペグクイをも必要とし、さらに部品点数の増大化を招くことになるだけでなく、多数のペグクイのすべてを特に硬い地面に突き刺す作業が手間のかかる煩わしいものであった。
【0004】
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、部品点数を削減しながらも、強度低下を招くことなく、確実にオーニングシートを支持することができ、しかもオーニングシートを迅速かつ確実に張設することができるオーニング装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のオーニング装置は、前述の課題解決のために、ケーシング内に、オーニングシートが巻き取られた回転ドラムと、該回転ドラムに巻き取られたオーニングシートを引き出すために該オーニングシートの引き出し側端に連結された該オーニングシートとほぼ同一幅を有する引き出し部材と、該引き出し部材にて引き出されるオーニングシートを支持するための骨組みとなるように該オーニングシートの幅よりも狭い間隔に配置される一対の支持フレームとを備え、前記一対の支持フレームのそれぞれを、前記ケーシング内からほぼ水平方向に一端側を引き出して該ケーシングに対して該一端が前方を向いた前向き姿勢に姿勢変更自在に構成するために該ケーシングに他端側が取り付けられた上部フレームと、該上部フレームの一端側に一端側が連結されて、該上部フレームに対してほぼ平行となる折り畳み姿勢と該上部フレームから離間させた使用姿勢とに姿勢変更自在に構成された下部フレームとから構成し、前記上部フレームをほぼ水平方向に引き出して前記前向き姿勢に姿勢変更してから前記折り畳み姿勢の下部フレームを離間させた使用姿勢に姿勢変更し、前記上部フレームをそれの長手方向の軸芯周りで回転させることによって前記下部フレームを一体的に回転させる、あるいは該上部フレームに対して下部フレームのみを回転させて、該下部フレームの遊端が下方を向く姿勢に姿勢変更して該下部フレームの遊端の接地部を地面に接地させることにより前記一対の支持フレームを収納姿勢から支持姿勢に切り替え自在に構成し、前記支持姿勢に姿勢変更された一対の支持フレーム間に前記オーニングシートを引き出してから張設するために、前記一方の上部フレーム及び下部フレームの特定箇所とこれに対応する前記他方の上部フレーム及び下部フレームの特定箇所とに備えた一対の被連結部に、該オーニングシートの引き出し部材に備えた一対の連結部を連結する連結解除自在な連結手段を備えさせたことを特徴としている。
引き出し部材を連結手段にて一対の支持フレームの特定箇所に連結することによって、引き出し部材にて支持フレームを補強することができるだけでなく、引き出し部材を支持フレームに固定してオーニングシートの張設作業を完了することができる。また、上部フレームに対して下部フレームをほぼ平行となる折り畳み姿勢にしてから、上部フレームをケーシング内に収納することによって、支持フレームをケーシング内の収納スペースに効率よく収納することができる。この場合、オーニングシートが巻き取られた回転ドラムの回転軸芯とほぼ平行となる姿勢に支持フレームを姿勢変更することになる。
【0006】
前記ケーシングに、前記オーニングシートを引き出すためのシート用開口と前記支持フレームを引き出すためのフレーム用開口とを共通化して形成し、前記共通の開口を閉じる蓋部材を、前記引き出し部材から構成してもよい。
【0007】
前記被連結部を、前記上部フレームと前記下部フレームとを連結するジョイント部材から構成し、前記連結部を、該ジョイント部材に入り込んで少なくとも左右方向の位置決めを行うための左右壁を有する前記引き出し部材に備えた嵌合部材から構成してもよい。
【0008】
前記ケーシングが固定される一対の板状又は棒状の部材間に架け渡して該部材に固定するための固定装置を設け、該固定装置を、該ケーシングの長手方向に形成された溝内に移動自在に保持されるスライダーと、該スライダーとの共働により部材を挟み込むための固定部材と、これらスライダーと固定部材とを互いに引き寄せて該両者にて挟み込まれた部材に該ケーシングを固定するための固定具とを備えたものから構成してもよい。
【発明の効果】
【0009】
左右の支持フレーム同士をオーニングシートの引き出し側端に本来的に備えられる引き出し部材にて連結するだけで、一対の支持フレームを補強することができ、支持フレームとは別の中間フレームやクロスバーなどを不要にして部品点数の削減化を図りながらも、一対の支持フレームを補強してオーニングシートを確実に支持して張設することができる。しかも、連結手段にて引き出し部材を支持フレームに連結するだけで、オーニングシートの張設作業を完了することができ、多数のペグクイを地面に突き刺して張設するものに比べて、張設作業を容易迅速に行うことができる。また、上部フレームに対して下部フレームをほぼ平行となる折り畳み姿勢にしてから、ケーシング内に収納する構成であるから、支持フレームをケーシング内の収納スペースに効率よく収納することができ、ケーシングの小型化を図ることができ、特に自動車に搭載するオーニング装置にとって有利になる。
また、支持フレームを姿勢変更してオーニングシートを引き出す一連の操作を、複数人数で行うことなく、一人だけで行うことができ、オーニングシートの張設作業を容易迅速に行うことができる。
【0010】
前記支持部材を、前記ケーシングに形成した共通の開口を閉じる蓋部材に兼用構成することによって、さらに部品点数の削減化を図ることができるだけでなく、蓋部材を開放してから直ちにオーニングシートの引き出し操作を連続して行えることから、蓋部材の開放操作とオーニングシートの引き出し操作とを別々に行うものに比べて、操作性の向上を図ることができる。
【0011】
前記被連結部を、前記上部フレームと前記下部フレームとを連結するジョイント部材から構成し、前記連結部を、該ジョイント部材に入り込んで少なくとも左右方向の位置決めを行うための左右壁を有する前記引き出し部材に備えた嵌合部材から構成することによって、嵌合部材をジョイント部材に嵌合するだけで、一対の支持フレームと引き出し部材とを連結することができ、連結作業を迅速に行うことができる。
【0012】
前記ケーシングが固定される一対の板状又は棒状の部材間に架け渡して該部材に固定するための固定装置を設け、該固定装置を、該ケーシングの長手方向に形成された溝内に移動自在に保持されるスライダーと、該スライダーとの共働により部材を挟み込むための固定部材と、これらスライダーと固定部材とを互いに引き寄せて該両者にて挟み込まれた部材に該ケーシングを固定するための固定具とを備えたものから構成することによって、一対の部材の間隔に合わせてケーシングに対するスライダーの位置を調節するだけで、部材にケーシングを固定することができる。しかも、溝をケーシングに備えさせるだけで済ませることができるから、別体構成されたブラケットをケーシングに取り付けるものに比べて、製造コストの低減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1に、自動車のルーフにオーニング装置1を搭載した状態を示している。図2にも示すように、自動車のルーフに前後方向に延びる左右一対のルーフレール2,2(図では一方しか見えていない)間に直交する左右方向に沿って前後一対の棒状(板状でもよい)のルーフキャリア3,3(後述するケーシング4が固定される一対の部材のこと)を取り付け、それらルーフキャリア3,3上に固定装置を介して前記オーニング装置1を載置している。ここでは、ルーフレール2,2を介してルーフキャリア3,3を取り付けたが、ルーフレール2,2の無いルーフにルーフキャリア3,3を直接取り付ける構成であってもよい。又、ルーフにオーニング装置1をルーフキャリア3,3を介して取り付ける他、ルーフキャリア3,3を用いないで、ルーフにオーニング装置1を他の固定装置を用いて直接固定して実施することもできる。前記各ルーフキャリア3は、前記ルーフレール2,2に固定及び固定解除自在な左右一対の支持脚3A,3A(図では一方のみ図示している)と、これら支持脚3A,3A間に架設されたクロスバー3Bとからなっているが、他の構成であってもよい。
【0014】
前記オーニング装置1は、図1、図3及び図4に示すように、横長状のケーシング4内に、オーニングシート5が巻き取られ、かつ、回転軸芯がケーシング4の長手方向と同一方向となるように配置した回転ドラム6と、該回転ドラム6に巻き取られたオーニングシート5を引き出すためにオーニングシート5の引き出し端側に連結されたオーニングシート5と同一幅(多少異なってもよい)を有する引き出し部材8と、該引き出し部材8にて回転ドラム6から引き出される(繰り出される)オーニングシート5を支持するための骨組みとなるようにオーニングシート5の幅よりも少し狭い間隔に配置される前後一対の支持フレーム7,7とを備えており、前記ケーシング4の前方に備えさせた共通の開口4Kを通して、前記オーニングシート5を引き出し可能に構成するとともに、後述するように収納された支持フレーム7,7をケーシング4外に位置させて収納姿勢から支持姿勢に姿勢変更させてから、該ケーシング4外に位置した引き出し部材8を前記支持姿勢に姿勢変更した前後一対の支持フレーム7,7に連結するための連結手段9を、該引き出し部材8及び支持フレーム7,7に備えている。前記引き出し部材8の内面側に、前記オーニングシート5の先端が連結された円柱状の棒状部材10を保持するための上下一対のブラケット8A,8Bを一体形成している。前記回転ドラム6は図示していないスプリングにて巻き取り側に回転付勢されており、そのスプリングの付勢力にて回転ドラム6が回転してオーニングシート5を巻き取ることができるようになっている。ここでは、オーニングシート5を引き出すためのシート用開口と支持フレーム7,7を引き出すためのフレーム用開口とを共通化しているが、別々に形成してもよい。
【0015】
前記ケーシング4内のうちの、オーニングシート5の引き出し方向奥側に、前記回転ドラム6を配置し、前記ケーシング4内のうちの、オーニングシート5の引き出し方向手前側に、前記支持フレーム7,7を配置することによって、ケーシング4が上下方向に大きくなることを回避することによって、特に移動する自動車に搭載したときに、風に対する移動抵抗を可及的に小さくすることができる利点があるが、回転ドラム6と支持フレーム7,7とを上下に振り分けて配置してもよい。
【0016】
前記引き出し部材8は、断面形状がほぼ逆L字形状に構成され、その引き出し部材8を、前記ケーシング4の幅方向(長手方向)ほぼ全域に渡って形成された共通の開口4Kを閉じる蓋部材に兼用構成して部品点数の削減化を図っているが、蓋部材とは別の部材で構成してもよい。又、前記引き出し部材8に、ケーシング4側に備えた被係止部に係止する解除自在な係止部を備えさせてもよいし、磁石による吸引力を利用して引き出し部材8を、ケーシング4に対して固定又は固定解除するように構成してもよく、他の手段により引き出し部材8をケーシング4に着脱することができるようにしてもよい。
図14に示すように、前記引き出し部材8の内面側に、簾や他の日除け部材、ランタンなどを引っ掛けて吊り下げることができる引っ掛け用のフック19を取り付けて実施することもできる。又、図15では、前記引き出し部材8を円弧状に前方側に突出する形状のものから構成している。そして、この引き出し部材8の内面にも、簾や他の日除け部材、ランタンなどを引っ掛けて吊り下げることができる引っ掛け用のフック20を取り付けている。
【0017】
前記ケーシング4は、各種部品を固定する土台となる底部を構成する底板部4Aと、この底板部4Aの回転ドラム6側端から上方へ少し立ち上げられた立上部の上端から開口4K側へ円弧状に湾曲形成された回転ドラム側の第1天板部4Bと、この第1天板部4Bの開口4K側端から開口4Kまで延びる第2天板部4Cと、開口4Kを閉じる前記蓋部材8の4つの部材からなるケーシング本体と、このケーシング本体の長手方向両端に備える端部キャップ4X,4Xとから構成されているが、ケーシング4を構成する部品数は自由に変更することができる。
【0018】
前記前後一対の支持フレーム7,7のそれぞれを、ケーシング4の左右端に一端が上下軸芯X周りで揺動自在に取り付けられ、かつ、水平軸芯Z周りで回転自在に構成された上部フレーム7Aと、この上部フレーム7Aの他端に取り付けた側面視ほぼT字状のジョイント部材7Bに水平軸芯Y周りで一端が連結されて、該上部フレーム7Aに対してほぼ平行となる折り畳み姿勢と上部フレーム7Aから離間させた使用姿勢とに姿勢変更自在な下部フレーム7Cとから構成している。
詳述すれば、前記上部フレーム7Aの一端をほぼコの字状の部材19にピン(図示せず)を介してほぼ上下軸芯X周りで揺動自在に取り付け、前記部材19を後述の突出部4W上に固定されたほぼL字状の固定部材20にピンPを介してほぼ水平軸芯Z周りで回転自在に取り付けている。尚、前記ジョイント部材7Bを上部フレーム7A又は下部フレーム7Cに一体形成して実施してもよく、支持フレーム7の具体的構成は自由に変更することができる。ここでは、前記上部フレーム7Aを水平軸芯Z周りで回転自在に構成しているが、これに代えて、下部フレーム7Cを上部フレーム7Aの長手方向の軸芯周りで揺動自在に構成してもよい。
【0019】
前記上部フレーム7A及び下部フレーム7Cは、2つの伸縮部を備えた伸縮ロッドから構成されており、水平方向の長さ及び上下方向の高さを自由に調節することができるようになっているが、伸縮しない固定式のものであってもよい。図に示す7Rが、伸縮が許容される状態と伸縮が不能となる固定状態とに切り替えるためのロック具である。図10では、上部フレーム7A及び下部フレーム7Cのいずれも、2つの伸縮部のうちの一方の伸縮部のみを伸長させた状態を示している。
【0020】
前記連結手段9は、前記支持フレーム7,7に備えさせた一対の被連結部と、引き出し部材8に備えた前後一対の連結部とからなり、前記上部フレーム7Aと前記下部フレーム7Cとを連結する前記ジョイント部材7Bが被連結部を構成し、このジョイント部材7Bに入り込んで少なくとも左右方向の位置決めを行うための前後壁11A,11Bとこれら前後壁11A,11Bの一端同士を連結する連結部11Cとを有する平面視ほぼコの字状に形成され、かつ、前記引き出し部材8に備えた嵌合部材11が、前記連結部を構成している。又、図13に示すように、前記嵌合部材11の前後壁11A,11Bの下端を連結する底部11Dを備えさせることによって、底部11Dの上端面がジョイント部材7Bの下端に接当することで、例えば風の影響を受けて引き出し部材8が上方に浮き上がってしまい、連結手段9の連結が解除されることがないようにすることができる。又、図には示していないが、前記底部11Dに加えて、前記嵌合部材11の前後壁11A,11Bの上端を連結する上壁部を備えさせて、4つの壁で、ジョイント部材7Bを嵌合させるようにしてもよい。又、図8で示す嵌合部材11をジョイント部材7Bとの連結に伴って係止固定する係止解除自在な係止機構を両者に備えさせる、又は嵌合部材11を磁石等から構成し、ジョイント部材7Bを金属から構成して、磁力にて両者を固定する、あるいは両者11,7Bをビスにて連結及び連結解除できるように構成すれば、両者が不測に連結解除されることを、さらに確実に阻止することができる。ここでは、連結手段9を、ジョイント部材7B,7Bと、引き出し部材8に備えた嵌合部材11とから構成したが、上部フレーム7A,7Aの特定箇所又は下部フレーム7C,7Cの特定箇所に前後一対の被連結部を備えさせ、引き出し部材8に前記被連結部に連結及び連結解除自在な前後一対の連結部を備えさせて実施することもできる。
【0021】
前記ケーシング4が固定される前後一対の棒状の部材であるクロスバー3B,3B間に架け渡して該クロスバー3B,3Bに固定するための固定装置を、図2〜図4に基づいて説明する。この固定装置は、該ケーシング4の長手方向に形成された溝4M内に移動自在に保持される長方形で板状のスライダー13と、該スライダー13との共働により該クロスバー3Bを挟み込むための固定部材12と、これらスライダー13と固定部材12とを互いに引き寄せて両者にて挟み込まれた該クロスバー3Bに該ケーシング4を固定するための固定具である前後一対の螺子部材(ボルト)14,14(図では一方のみ示している)とを備えたものから構成している。前記固定部材12は、クロスバー3Bの下面に当て付けられる円弧部と、この円弧部の両端から水平方向に延びる延出部とからなり、2つの水平の延出部に、前記螺子部材14,14の螺子軸を挿入可能な貫通孔が形成されている。そして、前記固定部材12の2つの貫通孔をそれぞれ通った螺子軸の先端に螺合する2つの螺子孔をスライダー13に形成している。
【0022】
前記溝4Mは、底板部4Aの底面から内部上方に向かって突出した断面形状がほぼ門型の第1突出部4Wと、この第1突出部4Wのオーニングシート5引き出し方向両端に位置する縦壁部の下端それぞれから互いに接近する側へ突出するほぼ水平な第2突出部4T,4Tとから構成して、溝4M内にスライダー13を保持することができるようになっている。そして、第2突出部4T,4Tにて形成される開口4Nを通して螺子部材14の先端を挿入して、スライダー13に形成の螺子孔に螺合させることができるようになっている。スライダー13は、ケーシング本体の両端に位置する前記端部キャップ4X,4Xのうちのいずれか一方を嵌めていない状態、又は一方を取り外してから溝4M内に入れることになる。
【0023】
ケーシング4からオーニングシート5を引き出して張り出す(張設する)までの作業工程を説明すれば、まず図3の状態から、蓋部材8を開放状態にする。このとき、図4に示すように、支持フレーム7,7を引き出しやすいように蓋部材8をケーシング4の開口4Kの上方に位置させておく。この状態(図5(a)参照)から支持フレーム7,7を上下軸芯X周りでそれぞれケーシングの前方側へ揺動させて、ケーシング4とほぼ直交する姿勢になるように、ケーシング4外に位置させる、つまり遊端が前方を向いた前向き姿勢に姿勢変更させる(図5(b),(c)参照)。次に下部フレーム7C,7Cを水平軸芯Y周りで揺動させて上部フレーム7A,7Aから離間して該上部フレーム7A,7Aに対してほぼ直交する使用姿勢に姿勢変更させる(図6(a),(b)参照)。続いて上部フレーム7A,7Aをそれの長手方向の軸芯、つまり水平軸芯Z周りで回転させることによって、下部フレーム7C,7Cを水平姿勢から上下姿勢にする、つまり下部フレーム7C,7Cの遊端側が下方を向く状態に姿勢変更してから(図7(a),(b)参照)、図7(a),(b)に示す矢印に前述のように上部フレーム7A,7A及び下部フレーム7C,7Cを伸長させて、下部フレーム7C,7Cの下端に備えた接地部7D,7Dを地面に接地させることにより、支持フレーム7,7をケーシング4内に収納した収納姿勢から支持姿勢に切り替えることができるように構成している。この状態から、蓋部材8を引き出してきてオーニングシート5を上部フレーム7A,7A上に位置させるとともに、前後の嵌合部材11,11をジョイント部材7B,7Bに嵌合させて蓋部材8の固定を完了し、オーニングシート5を張設することができる(図9及び図10参照)。尚、前記オーニングシート5を張設した状態からケーシング4内にオーニングシート5及び支持フレーム7,7を収納する場合には、ジョイント部材7B,7Bに嵌合部材11,11を介して嵌合固定している蓋部材8の嵌合を解除してから、オーニングシート5をある程度まで巻き取らせ、前記のように蓋部材8をケーシング4の開口4Kの上方に位置させておく。この後、下部フレーム7C,7Cを短縮させてから上部フレーム7A,7Aを回転させて、下部フレーム7C,7Cを水平方向に戻す。続いて、下部フレーム7C,7Cを水平軸芯Y周りで揺動させることによって、上部フレーム7A,7Aに接近してほぼ平行となる折り畳み姿勢に姿勢変更してから、下部フレーム7C,7Cが折り畳まれた上部フレーム7A,7Aをケーシング4内に位置するように上下軸芯X周りで揺動する。ケーシング4内に支持フレーム7,7が収納されてから、蓋部材8にてケーシング4の開口を閉じて、収納を完了する。
【0024】
前記オーニング装置1を自動車のルーフに搭載する他、図11に示すように、ポール15に取り付けてもよい。この場合、ケーシング4の背面にも、前記溝4Mを備えさせ、前記ポール15に上下一対の固定装置を介して固定できるようにしている。上側の固定装置は、前記ポール15に当て付けられる前記固定部材12と、前記溝4M内に備えさせる前記スライダー13と、両者を引き寄せてポール15にケーシング4を固定するための前記螺子部材(ボルト)14,14とからなり、下側の固定装置は、前記ポール15に当て付けられる前記スライダー12と、前記下部フレーム7Cの下端に備えさせる接地部7Dと、両者を引き寄せてポール15に支持フレーム7,7を固定するための前記螺子部材(ボルト)14,14とからなっている。図に示す16は、前記螺子部材14,14が貫通して前記ケーシング4の底面を受け止めるほぼL字状の受部材である。
【0025】
図12に示すように、蓋部材8の両端のそれぞれに連結したロープ17,17を杭18により地面に固定することによって、さらに強固に蓋部材8を固定することができるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】オーニング装置を搭載した自動車の側面図である。
【図2】オーニング装置をルーフキャリアに取り付けた要部を示す斜視図である。
【図3】オーニング装置をルーフキャリアに取り付けた要部を示す縦断面図である。
【図4】図3の蓋部材を開放した状態を示す縦断面図である。
【図5】支持フレームを引き出す工程を示す平面図、(a)は引き出す前の状態であり、(b)は前方に引き出した状態である。(c)は(b)の側面図である。
【図6】引き出した支持フレームの下部フレームを前方へ揺動した状態を示し、(a)はそれの平面図、(b)はそれの側面図である。
【図7】下部フレームを下方へ揺動した状態を示し、(a)はそれの平面図、(b)はそれの側面図である。
【図8】蓋部材の嵌合部材をジョイント部材に嵌合する直前の状態を示す斜視図である。
【図9】蓋部材の嵌合部材をジョイント部材に嵌合した状態を示す要部の縦断側面図である。
【図10】蓋部材の嵌合部材をジョイント部材に嵌合した状態を示す斜視図である。
【図11】ポールにオーニング装置を取り付けた状態を示す一部切欠きの縦断側面図である。
【図12】ロープにて蓋部材を地面に固定した状態を示す斜視図である。
【図13】図8で示した嵌合部材の別の形状を示す斜視図である。
【図14】内面に吊り下げ用のフックを備えさせた引き出し部材の縦断側面図である。
【図15】形状の異なる引き出し部材の内面に吊り下げ用のフックを備えさせた縦断側面図である。
【符号の説明】
【0027】
1 オーニング装置
2 ルーフレール
3A 支持脚
3B クロスバー
3 ルーフキャリア(部材)
4 ケーシング
4K 開口
4N 開口
4M 溝
4A 底板部
4B 天板部
4C 天板部
4W 突出部
4X 端部キャップ
4T 突出部
5 オーニングシート
6 回転ドラム
7B ジョイント部材
7C 下部フレーム
7 支持フレーム
7A 上部フレーム
7D 接地部
8 支持部材(蓋部材)
8A,8B ブラケット
9 連結手段
10 棒状部材
11A,11B 前後壁
11D 底部
11C 連結部
11 嵌合部材
12 固定部材
13 スライダー
14 螺子部材
16 受部材
15 ポール
17 ロープ
18 杭
19,20 フック
X,Y,Z 上下軸芯
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のルーフに搭載したり、建物の壁面に取り付けたり、ポールを利用して壁面以外にも取り付けることによって、日除けや雨除けとして使用することができるオーニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車に取り付けたオーニング装置を例に挙げて説明すれば、収納ボックス内に、オーニングシートが巻き付けられた回転ドラムと、回転ドラムから繰り出されるオーニングシートを支持するためのフレーム手段とを備え、前記フレーム手段を、自在継手を介して一端が連結された上側アームの他端に連結された下側アームからなる左右一対の支持フレームと、左右の支持フレームを構成する上側アームと下側アームの枢支部同士を連結するクロスバーと、左右の上側アーム間に所定間隔を置いて位置する2本の中間フレームとから構成し、このフレーム手段上に繰り出されるオーニングシートの先端に横幅方向に沿って適当間隔を置いて取り付けた多数のペグクイを地面に突き刺すことによって、オーニングシートを地面に固定することができるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実開平2−126947号公報(図1、図2参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1のオーニング装置では、フレーム手段が、上側アームとそれの他端に連結された下側アームとからなる左右一対の支持フレームの他に、クロスバーや2本の中間フレームを必要とすることから、部品点数が多くなるだけでなく、それら多数の部品を収納する収納ボックスが大型化してしまう不都合があった。
又、オーニングシートを地面に固定するための多数のペグクイをも必要とし、さらに部品点数の増大化を招くことになるだけでなく、多数のペグクイのすべてを特に硬い地面に突き刺す作業が手間のかかる煩わしいものであった。
【0004】
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、部品点数を削減しながらも、強度低下を招くことなく、確実にオーニングシートを支持することができ、しかもオーニングシートを迅速かつ確実に張設することができるオーニング装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のオーニング装置は、前述の課題解決のために、ケーシング内に、オーニングシートが巻き取られた回転ドラムと、該回転ドラムに巻き取られたオーニングシートを引き出すために該オーニングシートの引き出し側端に連結された該オーニングシートとほぼ同一幅を有する引き出し部材と、該引き出し部材にて引き出されるオーニングシートを支持するための骨組みとなるように該オーニングシートの幅よりも狭い間隔に配置される一対の支持フレームとを備え、前記一対の支持フレームのそれぞれを、前記ケーシング内からほぼ水平方向に一端側を引き出して該ケーシングに対して該一端が前方を向いた前向き姿勢に姿勢変更自在に構成するために該ケーシングに他端側が取り付けられた上部フレームと、該上部フレームの一端側に一端側が連結されて、該上部フレームに対してほぼ平行となる折り畳み姿勢と該上部フレームから離間させた使用姿勢とに姿勢変更自在に構成された下部フレームとから構成し、前記上部フレームをほぼ水平方向に引き出して前記前向き姿勢に姿勢変更してから前記折り畳み姿勢の下部フレームを離間させた使用姿勢に姿勢変更し、前記上部フレームをそれの長手方向の軸芯周りで回転させることによって前記下部フレームを一体的に回転させる、あるいは該上部フレームに対して下部フレームのみを回転させて、該下部フレームの遊端が下方を向く姿勢に姿勢変更して該下部フレームの遊端の接地部を地面に接地させることにより前記一対の支持フレームを収納姿勢から支持姿勢に切り替え自在に構成し、前記支持姿勢に姿勢変更された一対の支持フレーム間に前記オーニングシートを引き出してから張設するために、前記一方の上部フレーム及び下部フレームの特定箇所とこれに対応する前記他方の上部フレーム及び下部フレームの特定箇所とに備えた一対の被連結部に、該オーニングシートの引き出し部材に備えた一対の連結部を連結する連結解除自在な連結手段を備えさせたことを特徴としている。
引き出し部材を連結手段にて一対の支持フレームの特定箇所に連結することによって、引き出し部材にて支持フレームを補強することができるだけでなく、引き出し部材を支持フレームに固定してオーニングシートの張設作業を完了することができる。また、上部フレームに対して下部フレームをほぼ平行となる折り畳み姿勢にしてから、上部フレームをケーシング内に収納することによって、支持フレームをケーシング内の収納スペースに効率よく収納することができる。この場合、オーニングシートが巻き取られた回転ドラムの回転軸芯とほぼ平行となる姿勢に支持フレームを姿勢変更することになる。
【0006】
前記ケーシングに、前記オーニングシートを引き出すためのシート用開口と前記支持フレームを引き出すためのフレーム用開口とを共通化して形成し、前記共通の開口を閉じる蓋部材を、前記引き出し部材から構成してもよい。
【0007】
前記被連結部を、前記上部フレームと前記下部フレームとを連結するジョイント部材から構成し、前記連結部を、該ジョイント部材に入り込んで少なくとも左右方向の位置決めを行うための左右壁を有する前記引き出し部材に備えた嵌合部材から構成してもよい。
【0008】
前記ケーシングが固定される一対の板状又は棒状の部材間に架け渡して該部材に固定するための固定装置を設け、該固定装置を、該ケーシングの長手方向に形成された溝内に移動自在に保持されるスライダーと、該スライダーとの共働により部材を挟み込むための固定部材と、これらスライダーと固定部材とを互いに引き寄せて該両者にて挟み込まれた部材に該ケーシングを固定するための固定具とを備えたものから構成してもよい。
【発明の効果】
【0009】
左右の支持フレーム同士をオーニングシートの引き出し側端に本来的に備えられる引き出し部材にて連結するだけで、一対の支持フレームを補強することができ、支持フレームとは別の中間フレームやクロスバーなどを不要にして部品点数の削減化を図りながらも、一対の支持フレームを補強してオーニングシートを確実に支持して張設することができる。しかも、連結手段にて引き出し部材を支持フレームに連結するだけで、オーニングシートの張設作業を完了することができ、多数のペグクイを地面に突き刺して張設するものに比べて、張設作業を容易迅速に行うことができる。また、上部フレームに対して下部フレームをほぼ平行となる折り畳み姿勢にしてから、ケーシング内に収納する構成であるから、支持フレームをケーシング内の収納スペースに効率よく収納することができ、ケーシングの小型化を図ることができ、特に自動車に搭載するオーニング装置にとって有利になる。
また、支持フレームを姿勢変更してオーニングシートを引き出す一連の操作を、複数人数で行うことなく、一人だけで行うことができ、オーニングシートの張設作業を容易迅速に行うことができる。
【0010】
前記支持部材を、前記ケーシングに形成した共通の開口を閉じる蓋部材に兼用構成することによって、さらに部品点数の削減化を図ることができるだけでなく、蓋部材を開放してから直ちにオーニングシートの引き出し操作を連続して行えることから、蓋部材の開放操作とオーニングシートの引き出し操作とを別々に行うものに比べて、操作性の向上を図ることができる。
【0011】
前記被連結部を、前記上部フレームと前記下部フレームとを連結するジョイント部材から構成し、前記連結部を、該ジョイント部材に入り込んで少なくとも左右方向の位置決めを行うための左右壁を有する前記引き出し部材に備えた嵌合部材から構成することによって、嵌合部材をジョイント部材に嵌合するだけで、一対の支持フレームと引き出し部材とを連結することができ、連結作業を迅速に行うことができる。
【0012】
前記ケーシングが固定される一対の板状又は棒状の部材間に架け渡して該部材に固定するための固定装置を設け、該固定装置を、該ケーシングの長手方向に形成された溝内に移動自在に保持されるスライダーと、該スライダーとの共働により部材を挟み込むための固定部材と、これらスライダーと固定部材とを互いに引き寄せて該両者にて挟み込まれた部材に該ケーシングを固定するための固定具とを備えたものから構成することによって、一対の部材の間隔に合わせてケーシングに対するスライダーの位置を調節するだけで、部材にケーシングを固定することができる。しかも、溝をケーシングに備えさせるだけで済ませることができるから、別体構成されたブラケットをケーシングに取り付けるものに比べて、製造コストの低減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1に、自動車のルーフにオーニング装置1を搭載した状態を示している。図2にも示すように、自動車のルーフに前後方向に延びる左右一対のルーフレール2,2(図では一方しか見えていない)間に直交する左右方向に沿って前後一対の棒状(板状でもよい)のルーフキャリア3,3(後述するケーシング4が固定される一対の部材のこと)を取り付け、それらルーフキャリア3,3上に固定装置を介して前記オーニング装置1を載置している。ここでは、ルーフレール2,2を介してルーフキャリア3,3を取り付けたが、ルーフレール2,2の無いルーフにルーフキャリア3,3を直接取り付ける構成であってもよい。又、ルーフにオーニング装置1をルーフキャリア3,3を介して取り付ける他、ルーフキャリア3,3を用いないで、ルーフにオーニング装置1を他の固定装置を用いて直接固定して実施することもできる。前記各ルーフキャリア3は、前記ルーフレール2,2に固定及び固定解除自在な左右一対の支持脚3A,3A(図では一方のみ図示している)と、これら支持脚3A,3A間に架設されたクロスバー3Bとからなっているが、他の構成であってもよい。
【0014】
前記オーニング装置1は、図1、図3及び図4に示すように、横長状のケーシング4内に、オーニングシート5が巻き取られ、かつ、回転軸芯がケーシング4の長手方向と同一方向となるように配置した回転ドラム6と、該回転ドラム6に巻き取られたオーニングシート5を引き出すためにオーニングシート5の引き出し端側に連結されたオーニングシート5と同一幅(多少異なってもよい)を有する引き出し部材8と、該引き出し部材8にて回転ドラム6から引き出される(繰り出される)オーニングシート5を支持するための骨組みとなるようにオーニングシート5の幅よりも少し狭い間隔に配置される前後一対の支持フレーム7,7とを備えており、前記ケーシング4の前方に備えさせた共通の開口4Kを通して、前記オーニングシート5を引き出し可能に構成するとともに、後述するように収納された支持フレーム7,7をケーシング4外に位置させて収納姿勢から支持姿勢に姿勢変更させてから、該ケーシング4外に位置した引き出し部材8を前記支持姿勢に姿勢変更した前後一対の支持フレーム7,7に連結するための連結手段9を、該引き出し部材8及び支持フレーム7,7に備えている。前記引き出し部材8の内面側に、前記オーニングシート5の先端が連結された円柱状の棒状部材10を保持するための上下一対のブラケット8A,8Bを一体形成している。前記回転ドラム6は図示していないスプリングにて巻き取り側に回転付勢されており、そのスプリングの付勢力にて回転ドラム6が回転してオーニングシート5を巻き取ることができるようになっている。ここでは、オーニングシート5を引き出すためのシート用開口と支持フレーム7,7を引き出すためのフレーム用開口とを共通化しているが、別々に形成してもよい。
【0015】
前記ケーシング4内のうちの、オーニングシート5の引き出し方向奥側に、前記回転ドラム6を配置し、前記ケーシング4内のうちの、オーニングシート5の引き出し方向手前側に、前記支持フレーム7,7を配置することによって、ケーシング4が上下方向に大きくなることを回避することによって、特に移動する自動車に搭載したときに、風に対する移動抵抗を可及的に小さくすることができる利点があるが、回転ドラム6と支持フレーム7,7とを上下に振り分けて配置してもよい。
【0016】
前記引き出し部材8は、断面形状がほぼ逆L字形状に構成され、その引き出し部材8を、前記ケーシング4の幅方向(長手方向)ほぼ全域に渡って形成された共通の開口4Kを閉じる蓋部材に兼用構成して部品点数の削減化を図っているが、蓋部材とは別の部材で構成してもよい。又、前記引き出し部材8に、ケーシング4側に備えた被係止部に係止する解除自在な係止部を備えさせてもよいし、磁石による吸引力を利用して引き出し部材8を、ケーシング4に対して固定又は固定解除するように構成してもよく、他の手段により引き出し部材8をケーシング4に着脱することができるようにしてもよい。
図14に示すように、前記引き出し部材8の内面側に、簾や他の日除け部材、ランタンなどを引っ掛けて吊り下げることができる引っ掛け用のフック19を取り付けて実施することもできる。又、図15では、前記引き出し部材8を円弧状に前方側に突出する形状のものから構成している。そして、この引き出し部材8の内面にも、簾や他の日除け部材、ランタンなどを引っ掛けて吊り下げることができる引っ掛け用のフック20を取り付けている。
【0017】
前記ケーシング4は、各種部品を固定する土台となる底部を構成する底板部4Aと、この底板部4Aの回転ドラム6側端から上方へ少し立ち上げられた立上部の上端から開口4K側へ円弧状に湾曲形成された回転ドラム側の第1天板部4Bと、この第1天板部4Bの開口4K側端から開口4Kまで延びる第2天板部4Cと、開口4Kを閉じる前記蓋部材8の4つの部材からなるケーシング本体と、このケーシング本体の長手方向両端に備える端部キャップ4X,4Xとから構成されているが、ケーシング4を構成する部品数は自由に変更することができる。
【0018】
前記前後一対の支持フレーム7,7のそれぞれを、ケーシング4の左右端に一端が上下軸芯X周りで揺動自在に取り付けられ、かつ、水平軸芯Z周りで回転自在に構成された上部フレーム7Aと、この上部フレーム7Aの他端に取り付けた側面視ほぼT字状のジョイント部材7Bに水平軸芯Y周りで一端が連結されて、該上部フレーム7Aに対してほぼ平行となる折り畳み姿勢と上部フレーム7Aから離間させた使用姿勢とに姿勢変更自在な下部フレーム7Cとから構成している。
詳述すれば、前記上部フレーム7Aの一端をほぼコの字状の部材19にピン(図示せず)を介してほぼ上下軸芯X周りで揺動自在に取り付け、前記部材19を後述の突出部4W上に固定されたほぼL字状の固定部材20にピンPを介してほぼ水平軸芯Z周りで回転自在に取り付けている。尚、前記ジョイント部材7Bを上部フレーム7A又は下部フレーム7Cに一体形成して実施してもよく、支持フレーム7の具体的構成は自由に変更することができる。ここでは、前記上部フレーム7Aを水平軸芯Z周りで回転自在に構成しているが、これに代えて、下部フレーム7Cを上部フレーム7Aの長手方向の軸芯周りで揺動自在に構成してもよい。
【0019】
前記上部フレーム7A及び下部フレーム7Cは、2つの伸縮部を備えた伸縮ロッドから構成されており、水平方向の長さ及び上下方向の高さを自由に調節することができるようになっているが、伸縮しない固定式のものであってもよい。図に示す7Rが、伸縮が許容される状態と伸縮が不能となる固定状態とに切り替えるためのロック具である。図10では、上部フレーム7A及び下部フレーム7Cのいずれも、2つの伸縮部のうちの一方の伸縮部のみを伸長させた状態を示している。
【0020】
前記連結手段9は、前記支持フレーム7,7に備えさせた一対の被連結部と、引き出し部材8に備えた前後一対の連結部とからなり、前記上部フレーム7Aと前記下部フレーム7Cとを連結する前記ジョイント部材7Bが被連結部を構成し、このジョイント部材7Bに入り込んで少なくとも左右方向の位置決めを行うための前後壁11A,11Bとこれら前後壁11A,11Bの一端同士を連結する連結部11Cとを有する平面視ほぼコの字状に形成され、かつ、前記引き出し部材8に備えた嵌合部材11が、前記連結部を構成している。又、図13に示すように、前記嵌合部材11の前後壁11A,11Bの下端を連結する底部11Dを備えさせることによって、底部11Dの上端面がジョイント部材7Bの下端に接当することで、例えば風の影響を受けて引き出し部材8が上方に浮き上がってしまい、連結手段9の連結が解除されることがないようにすることができる。又、図には示していないが、前記底部11Dに加えて、前記嵌合部材11の前後壁11A,11Bの上端を連結する上壁部を備えさせて、4つの壁で、ジョイント部材7Bを嵌合させるようにしてもよい。又、図8で示す嵌合部材11をジョイント部材7Bとの連結に伴って係止固定する係止解除自在な係止機構を両者に備えさせる、又は嵌合部材11を磁石等から構成し、ジョイント部材7Bを金属から構成して、磁力にて両者を固定する、あるいは両者11,7Bをビスにて連結及び連結解除できるように構成すれば、両者が不測に連結解除されることを、さらに確実に阻止することができる。ここでは、連結手段9を、ジョイント部材7B,7Bと、引き出し部材8に備えた嵌合部材11とから構成したが、上部フレーム7A,7Aの特定箇所又は下部フレーム7C,7Cの特定箇所に前後一対の被連結部を備えさせ、引き出し部材8に前記被連結部に連結及び連結解除自在な前後一対の連結部を備えさせて実施することもできる。
【0021】
前記ケーシング4が固定される前後一対の棒状の部材であるクロスバー3B,3B間に架け渡して該クロスバー3B,3Bに固定するための固定装置を、図2〜図4に基づいて説明する。この固定装置は、該ケーシング4の長手方向に形成された溝4M内に移動自在に保持される長方形で板状のスライダー13と、該スライダー13との共働により該クロスバー3Bを挟み込むための固定部材12と、これらスライダー13と固定部材12とを互いに引き寄せて両者にて挟み込まれた該クロスバー3Bに該ケーシング4を固定するための固定具である前後一対の螺子部材(ボルト)14,14(図では一方のみ示している)とを備えたものから構成している。前記固定部材12は、クロスバー3Bの下面に当て付けられる円弧部と、この円弧部の両端から水平方向に延びる延出部とからなり、2つの水平の延出部に、前記螺子部材14,14の螺子軸を挿入可能な貫通孔が形成されている。そして、前記固定部材12の2つの貫通孔をそれぞれ通った螺子軸の先端に螺合する2つの螺子孔をスライダー13に形成している。
【0022】
前記溝4Mは、底板部4Aの底面から内部上方に向かって突出した断面形状がほぼ門型の第1突出部4Wと、この第1突出部4Wのオーニングシート5引き出し方向両端に位置する縦壁部の下端それぞれから互いに接近する側へ突出するほぼ水平な第2突出部4T,4Tとから構成して、溝4M内にスライダー13を保持することができるようになっている。そして、第2突出部4T,4Tにて形成される開口4Nを通して螺子部材14の先端を挿入して、スライダー13に形成の螺子孔に螺合させることができるようになっている。スライダー13は、ケーシング本体の両端に位置する前記端部キャップ4X,4Xのうちのいずれか一方を嵌めていない状態、又は一方を取り外してから溝4M内に入れることになる。
【0023】
ケーシング4からオーニングシート5を引き出して張り出す(張設する)までの作業工程を説明すれば、まず図3の状態から、蓋部材8を開放状態にする。このとき、図4に示すように、支持フレーム7,7を引き出しやすいように蓋部材8をケーシング4の開口4Kの上方に位置させておく。この状態(図5(a)参照)から支持フレーム7,7を上下軸芯X周りでそれぞれケーシングの前方側へ揺動させて、ケーシング4とほぼ直交する姿勢になるように、ケーシング4外に位置させる、つまり遊端が前方を向いた前向き姿勢に姿勢変更させる(図5(b),(c)参照)。次に下部フレーム7C,7Cを水平軸芯Y周りで揺動させて上部フレーム7A,7Aから離間して該上部フレーム7A,7Aに対してほぼ直交する使用姿勢に姿勢変更させる(図6(a),(b)参照)。続いて上部フレーム7A,7Aをそれの長手方向の軸芯、つまり水平軸芯Z周りで回転させることによって、下部フレーム7C,7Cを水平姿勢から上下姿勢にする、つまり下部フレーム7C,7Cの遊端側が下方を向く状態に姿勢変更してから(図7(a),(b)参照)、図7(a),(b)に示す矢印に前述のように上部フレーム7A,7A及び下部フレーム7C,7Cを伸長させて、下部フレーム7C,7Cの下端に備えた接地部7D,7Dを地面に接地させることにより、支持フレーム7,7をケーシング4内に収納した収納姿勢から支持姿勢に切り替えることができるように構成している。この状態から、蓋部材8を引き出してきてオーニングシート5を上部フレーム7A,7A上に位置させるとともに、前後の嵌合部材11,11をジョイント部材7B,7Bに嵌合させて蓋部材8の固定を完了し、オーニングシート5を張設することができる(図9及び図10参照)。尚、前記オーニングシート5を張設した状態からケーシング4内にオーニングシート5及び支持フレーム7,7を収納する場合には、ジョイント部材7B,7Bに嵌合部材11,11を介して嵌合固定している蓋部材8の嵌合を解除してから、オーニングシート5をある程度まで巻き取らせ、前記のように蓋部材8をケーシング4の開口4Kの上方に位置させておく。この後、下部フレーム7C,7Cを短縮させてから上部フレーム7A,7Aを回転させて、下部フレーム7C,7Cを水平方向に戻す。続いて、下部フレーム7C,7Cを水平軸芯Y周りで揺動させることによって、上部フレーム7A,7Aに接近してほぼ平行となる折り畳み姿勢に姿勢変更してから、下部フレーム7C,7Cが折り畳まれた上部フレーム7A,7Aをケーシング4内に位置するように上下軸芯X周りで揺動する。ケーシング4内に支持フレーム7,7が収納されてから、蓋部材8にてケーシング4の開口を閉じて、収納を完了する。
【0024】
前記オーニング装置1を自動車のルーフに搭載する他、図11に示すように、ポール15に取り付けてもよい。この場合、ケーシング4の背面にも、前記溝4Mを備えさせ、前記ポール15に上下一対の固定装置を介して固定できるようにしている。上側の固定装置は、前記ポール15に当て付けられる前記固定部材12と、前記溝4M内に備えさせる前記スライダー13と、両者を引き寄せてポール15にケーシング4を固定するための前記螺子部材(ボルト)14,14とからなり、下側の固定装置は、前記ポール15に当て付けられる前記スライダー12と、前記下部フレーム7Cの下端に備えさせる接地部7Dと、両者を引き寄せてポール15に支持フレーム7,7を固定するための前記螺子部材(ボルト)14,14とからなっている。図に示す16は、前記螺子部材14,14が貫通して前記ケーシング4の底面を受け止めるほぼL字状の受部材である。
【0025】
図12に示すように、蓋部材8の両端のそれぞれに連結したロープ17,17を杭18により地面に固定することによって、さらに強固に蓋部材8を固定することができるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】オーニング装置を搭載した自動車の側面図である。
【図2】オーニング装置をルーフキャリアに取り付けた要部を示す斜視図である。
【図3】オーニング装置をルーフキャリアに取り付けた要部を示す縦断面図である。
【図4】図3の蓋部材を開放した状態を示す縦断面図である。
【図5】支持フレームを引き出す工程を示す平面図、(a)は引き出す前の状態であり、(b)は前方に引き出した状態である。(c)は(b)の側面図である。
【図6】引き出した支持フレームの下部フレームを前方へ揺動した状態を示し、(a)はそれの平面図、(b)はそれの側面図である。
【図7】下部フレームを下方へ揺動した状態を示し、(a)はそれの平面図、(b)はそれの側面図である。
【図8】蓋部材の嵌合部材をジョイント部材に嵌合する直前の状態を示す斜視図である。
【図9】蓋部材の嵌合部材をジョイント部材に嵌合した状態を示す要部の縦断側面図である。
【図10】蓋部材の嵌合部材をジョイント部材に嵌合した状態を示す斜視図である。
【図11】ポールにオーニング装置を取り付けた状態を示す一部切欠きの縦断側面図である。
【図12】ロープにて蓋部材を地面に固定した状態を示す斜視図である。
【図13】図8で示した嵌合部材の別の形状を示す斜視図である。
【図14】内面に吊り下げ用のフックを備えさせた引き出し部材の縦断側面図である。
【図15】形状の異なる引き出し部材の内面に吊り下げ用のフックを備えさせた縦断側面図である。
【符号の説明】
【0027】
1 オーニング装置
2 ルーフレール
3A 支持脚
3B クロスバー
3 ルーフキャリア(部材)
4 ケーシング
4K 開口
4N 開口
4M 溝
4A 底板部
4B 天板部
4C 天板部
4W 突出部
4X 端部キャップ
4T 突出部
5 オーニングシート
6 回転ドラム
7B ジョイント部材
7C 下部フレーム
7 支持フレーム
7A 上部フレーム
7D 接地部
8 支持部材(蓋部材)
8A,8B ブラケット
9 連結手段
10 棒状部材
11A,11B 前後壁
11D 底部
11C 連結部
11 嵌合部材
12 固定部材
13 スライダー
14 螺子部材
16 受部材
15 ポール
17 ロープ
18 杭
19,20 フック
X,Y,Z 上下軸芯
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシング内に、オーニングシートが巻き取られた回転ドラムと、該回転ドラムに巻き取られたオーニングシートを引き出すために該オーニングシートの引き出し側端に連結された該オーニングシートとほぼ同一幅を有する引き出し部材と、該引き出し部材にて引き出されるオーニングシートを支持するための骨組みとなるように該オーニングシートの幅よりも狭い間隔に配置される一対の支持フレームとを備え、前記一対の支持フレームのそれぞれを、前記ケーシング内からほぼ水平方向に一端側を引き出して該ケーシングに対して該一端が前方を向いた前向き姿勢に姿勢変更自在に構成するために該ケーシングに他端側が取り付けられた上部フレームと、該上部フレームの一端側に一端側が連結されて、該上部フレームに対してほぼ平行となる折り畳み姿勢と該上部フレームから離間させた使用姿勢とに姿勢変更自在に構成された下部フレームとから構成し、前記上部フレームをほぼ水平方向に引き出して前記前向き姿勢に姿勢変更してから前記折り畳み姿勢の下部フレームを離間させた使用姿勢に姿勢変更し、前記上部フレームをそれの長手方向の軸芯周りで回転させることによって前記下部フレームを一体的に回転させる、あるいは該上部フレームに対して下部フレームのみを回転させて、該下部フレームの遊端が下方を向く姿勢に姿勢変更して該下部フレームの遊端の接地部を地面に接地させることにより前記一対の支持フレームを収納姿勢から支持姿勢に切り替え自在に構成し、前記支持姿勢に姿勢変更された一対の支持フレーム間に前記オーニングシートを引き出してから張設するために、前記一方の上部フレーム及び下部フレームの特定箇所とこれに対応する前記他方の上部フレーム及び下部フレームの特定箇所とに備えた一対の被連結部に、該オーニングシートの引き出し部材に備えた一対の連結部を連結する連結解除自在な連結手段を備えさせたことを特徴とするオーニング装置。
【請求項2】
前記ケーシングに、前記オーニングシートを引き出すためのシート用開口と前記支持フレームを引き出すためのフレーム用開口とを共通化して形成し、前記共通の開口を閉じる蓋部材を、前記引き出し部材から構成してなる請求項1に記載のオーニング装置。
【請求項3】
前記被連結部を、前記上部フレームと前記下部フレームとを連結するジョイント部材から構成し、前記連結部を、該ジョイント部材に入り込んで少なくとも左右方向の位置決めを行うための左右壁を有する前記引き出し部材に備えた嵌合部材から構成してなる請求項1又は2に記載のオーニング装置。
【請求項4】
前記ケーシングが固定される一対の板状又は棒状の部材間に架け渡して該部材に固定するための固定装置を設け、該固定装置を、該ケーシングの長手方向に形成された溝内に移動自在に保持されるスライダーと、該スライダーとの共働により部材を挟み込むための固定部材と、これらスライダーと固定部材とを互いに引き寄せて該両者にて挟み込まれた部材に該ケーシングを固定するための固定具とを備えたものから構成してなる請求項1〜3のいずれかに記載のオーニング装置。
【請求項1】
ケーシング内に、オーニングシートが巻き取られた回転ドラムと、該回転ドラムに巻き取られたオーニングシートを引き出すために該オーニングシートの引き出し側端に連結された該オーニングシートとほぼ同一幅を有する引き出し部材と、該引き出し部材にて引き出されるオーニングシートを支持するための骨組みとなるように該オーニングシートの幅よりも狭い間隔に配置される一対の支持フレームとを備え、前記一対の支持フレームのそれぞれを、前記ケーシング内からほぼ水平方向に一端側を引き出して該ケーシングに対して該一端が前方を向いた前向き姿勢に姿勢変更自在に構成するために該ケーシングに他端側が取り付けられた上部フレームと、該上部フレームの一端側に一端側が連結されて、該上部フレームに対してほぼ平行となる折り畳み姿勢と該上部フレームから離間させた使用姿勢とに姿勢変更自在に構成された下部フレームとから構成し、前記上部フレームをほぼ水平方向に引き出して前記前向き姿勢に姿勢変更してから前記折り畳み姿勢の下部フレームを離間させた使用姿勢に姿勢変更し、前記上部フレームをそれの長手方向の軸芯周りで回転させることによって前記下部フレームを一体的に回転させる、あるいは該上部フレームに対して下部フレームのみを回転させて、該下部フレームの遊端が下方を向く姿勢に姿勢変更して該下部フレームの遊端の接地部を地面に接地させることにより前記一対の支持フレームを収納姿勢から支持姿勢に切り替え自在に構成し、前記支持姿勢に姿勢変更された一対の支持フレーム間に前記オーニングシートを引き出してから張設するために、前記一方の上部フレーム及び下部フレームの特定箇所とこれに対応する前記他方の上部フレーム及び下部フレームの特定箇所とに備えた一対の被連結部に、該オーニングシートの引き出し部材に備えた一対の連結部を連結する連結解除自在な連結手段を備えさせたことを特徴とするオーニング装置。
【請求項2】
前記ケーシングに、前記オーニングシートを引き出すためのシート用開口と前記支持フレームを引き出すためのフレーム用開口とを共通化して形成し、前記共通の開口を閉じる蓋部材を、前記引き出し部材から構成してなる請求項1に記載のオーニング装置。
【請求項3】
前記被連結部を、前記上部フレームと前記下部フレームとを連結するジョイント部材から構成し、前記連結部を、該ジョイント部材に入り込んで少なくとも左右方向の位置決めを行うための左右壁を有する前記引き出し部材に備えた嵌合部材から構成してなる請求項1又は2に記載のオーニング装置。
【請求項4】
前記ケーシングが固定される一対の板状又は棒状の部材間に架け渡して該部材に固定するための固定装置を設け、該固定装置を、該ケーシングの長手方向に形成された溝内に移動自在に保持されるスライダーと、該スライダーとの共働により部材を挟み込むための固定部材と、これらスライダーと固定部材とを互いに引き寄せて該両者にて挟み込まれた部材に該ケーシングを固定するための固定具とを備えたものから構成してなる請求項1〜3のいずれかに記載のオーニング装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
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【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−76409(P2007−76409A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−263689(P2005−263689)
【出願日】平成17年9月12日(2005.9.12)
【出願人】(501475550)オーエス工業株式会社 (24)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月12日(2005.9.12)
【出願人】(501475550)オーエス工業株式会社 (24)
【Fターム(参考)】
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