オープンカーの車体補強構造
【課題】 補強部材の取付けを容易にしたオープンカーの車体補強構造を提供すること。
【解決手段】 基本車体のサイドシルインナパネルに沿って延設されるサイドシル補強部10と、基本車体のフロントクロスメンバを覆うフロントクロスメンバ補強部11と、基本車体のリヤクロスメンバを覆うリヤクロスメンバ補強部12と、前記リヤクロスメンバ補強部12の中央部から基本車体の後方に延びるリヤフロアセンター補強部14とを有する補強フレームAを、アンダーボディαの車室内側に溶接固定して取付ければよいので、取付け作業が単純になり、生産性が向上する。
【解決手段】 基本車体のサイドシルインナパネルに沿って延設されるサイドシル補強部10と、基本車体のフロントクロスメンバを覆うフロントクロスメンバ補強部11と、基本車体のリヤクロスメンバを覆うリヤクロスメンバ補強部12と、前記リヤクロスメンバ補強部12の中央部から基本車体の後方に延びるリヤフロアセンター補強部14とを有する補強フレームAを、アンダーボディαの車室内側に溶接固定して取付ければよいので、取付け作業が単純になり、生産性が向上する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オープンカーの車体補強構造に関するもので、詳しくは、固定屋根の車両の基本車体を利用してオープンカーの車体を作製する場合の車体補強構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ハードトップ仕様の車両(以下、標準車という)をベースにしてコンバーチブルトップ仕様の車両(オープンカー)を作製する場合、標準車から単にルーフを取り除いただけでは、車体強度・剛性が著しく低下するため、アンダーボディに対して補強を加える必要がある(例えば。特許文献1)。
【特許文献1】特開昭60−199774号公報(図1乃至図12参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、特許文献1に開示されている車体補強構造では、各部の補強部材が別個に形成され、それらは、ルーフを取り除いた基本車体のアンダーボディにそれぞれ溶接されるため、取付け作業が煩雑になる。
【0004】
本発明は、上記課題を解決し、補強部材の取付けを容易にしたオープンカーの車体補強構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のオープンカーの車体補強構造は、基本車体のサイドシルインナパネルに沿って延設されるサイドシル補強部と、基本車体のフロントクロスメンバを覆うフロントクロスメンバ補強部と、基本車体のリヤクロスメンバを覆うリヤクロスメンバ補強部と、前記リヤクロスメンバ補強部の中央部から後方に延びるリヤフロアセンター補強部とを有する補強フレームを、アンダーボディの車室内側に溶接固定することにある。
なお、本発明において、基本車体とは、ハードトップ仕様の車体を利用してオープンカーを作製するときの車体をいう。
また、本発明のオープンカーの車体補強構造は、基本車体のサイドシルインナパネルの下面とフロアパネルの下面とをサイドシルアンダー補強部材によって連結したことにある。
さらに、本発明のオープンカーの車体補強構造は、前記フロントクロスメンバ補強部に、基本車体のフロントクロスメンバに設けられたシート取付け部を露出させる開口部を形成したことにある。
またさらに、本発明のオープンカーの車体補強構造は、前記リヤクロスメンバ補強部の左右端部上面をその中央部上面に対して低く形成したことにある。
また、本発明のオープンカーの車体補強構造は、前記リヤフロアセンター補強部に、部品取付け部を形成したことにある。
さらに、本発明のオープンカーの車体補強構造は、前記リヤクロスメンバ補強部の左右端部を覆い、該リヤクロスメンバ補強部とサイドボディと連結するリヤクロスメンバサイドガゼットを備えたことにある。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、サイドシル補強部、フロントクロスメンバ補強部、リヤクロスメンバ補強部、リヤフロアサイド補強部を一体に有する補強フレームを予め作製しておき、この補強フレームを基本車体のアンダーボディに取付ければよいので、取付け作業が単純になり、生産性が向上する。
請求項2の発明によれば、サイドシル部分の閉断面を増やすことができ、車体の剛性が向上する。
請求項3の発明によれば、基本車体の取付け部品をそのまま使用することができるので、補強フレームに新たにその取付け部品を取付ける必要がなく、コストダウンが図れる。
請求項4の発明によれば、補強フレーム溶接後のアンダーボディのリヤクロスメンバ端部とサイドボディとの間に、スポット溶接用ガンの進入が可能になるので、補強フレーム溶接後であっても基本車体の製造と同様に、スポット溶接によってアンダーボディとサイドボディとの結合を行うことができ、生産性が向上する。
請求項5の発明によれば、基本車体パネルに対して板厚が厚い補強フレームに、取付け部品を取付けることができ、強固な取付けが可能になる。
請求項6の発明によれば、アンダーボディとサイドボディとの結合剛性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に、本発明に係るオープンカーの車体補強構造を、図面を参照しながら説明する。
【0008】
図1は、本発明に係るオープンカーの車体補強構造で使用される補強フレームおよび別部品としての補強部材と基本車体を示した分解斜視図、図2は、補強フレームおよび別部品としての補強部材を基本車体に組付けた状態を示した斜視図、図3は、図2におけるIII−III線断面図、図4は、図2におけるIV−IV線断面図、図5は、図2におけるV−V線断面図、図6は、図2におけるVI−VI線断面図、図7は、図2におけるVII−VII線断面で、別部品の補強部材取付け前のアンダーボディとサイドボディとの溶接状態を示した図、図8は、図2におけるVIII−VIII線断面図、図9は、図2におけるIX−IX線断面図、図10は、図2におけるX−X線断面図、図11は、図2におけるXI−XI線断面図である。
【0009】
基本車体のアンダーボディαは、図1および図2に示すように、フロントフロアパネル1aの左右側部に配設されたサイドシルインナパネル2、該サイドシルインナパネルからフロントフロアパネル1aの幅方向内方に向けてそれぞれ延設されたフロントクロスメンバ3、該フロントクロスメンバ3よりもフロア後方で、幅方向に延設されたリヤクロスメンバ4、フロントフロアパネル1aの前端に幅方向に配設されたダッシュパネル5、該ダッシュパネル5の中央からリヤクロスメンバ4まで延設されたフロアトンネル6、フロントクロスメンバ3の上面に突出状態で配置されたシート取付けブラケット7a,7b、ダッシュパネル5の両端に結合配置されてフロントピラーのインナパネルとなるダッシュサイドパネル8等を備えている。
【0010】
そして、このオープンカーの車体補強構造は、図1に示すように、補強フレームAと、サイドシルアンダー補強部材Bと、フロントガゼットCと、リヤクロスメンバサイドガゼットDとを備えている。なお、図示の便宜上、フロントガゼットCとリヤクロスメンバサイドガゼットDは、車両の右側のみの図示となっているが、左側も同様に配設されている。
【0011】
前記補強フレームAは、図1に示すように、車体の左右サイドシル補強部10、左右のフロントクロスメンバ補強部11、リヤクロスメンバ補強部12、リヤフロアサイド補強部15、およびリヤフロアセンター補強部13を有し、基本車体の部材よりも剛性の高い部材(例えば厚い鉄板)で形成されている。
【0012】
前記補強フレームAのサイドシル補強部10は、図1に示すように、アンダーボディαのサイドシルインナパネル2に沿って、該サイドシルインナパネル2に添設されるもので、図3に示すように、サイドシルインナパネル2の車両中央側の面と略平行にサイドシルインナパネル2の車両中央側に延設された主部10aと、サイドシルインナパネル2の上面よりも高い位置となる該主部10aの上端から車体外方へ屈曲された水平部10bと、該水平部10bの端部から斜め下方に屈曲された側壁部10cと、該側壁部10cの下端から車体外方へ張出したフランジ10dと、前記主部10aの下端からフロアパネル1中央側へ張出したフランジ10eとを備えている。このサイドシル補強部10をサイドシルインナパネル2の車両中央側に配置することで、サイドシルの車両中央側に新たに車両前後方向に延びる縦長断面の閉断面を形成している。
【0013】
前記補強フレームAのフロントクロスメンバ補強部11は、図1に示すように、アンダーボディαのフロントクロスメンバ3に沿って延び、上壁11aと前壁11bと後壁11cとによって、長手方向(幅方向)に対して垂直な断面が逆U字状に形成されて、フロントクロスメンバ3を覆うように配置されている。このフロントクロスメンバ補強部11によって、フロントクロスメンバ3の外周に新たに車幅方向に延びる閉断面を形成し、フロントクロスメンバ部を2重の閉断面構造としている。そして、このフロントクロスメンバ補強部11には、図5に示すように、前壁11bおよび後壁11cの下端にフランジ11d,11eが形成され、さらに、図1に示すように、中央側端部にフランジ11fが形成されている。また、このフロントクロスメンバ補強部11の上壁11aの長手方向中間部には、それぞれ略四角形の孔11gが形成され、上壁11aの中央側端部には、略角形の切欠き11hが形成されている。
【0014】
前記補強フレームAのリヤクロスメンバ補強部12は、図1に示すように、アンダーボディαのリヤクロスメンバ4に沿って伸び、図6に示すように、上壁12aとリヤクロスメンバ4の前面と略平行な前壁12bとによって、長手方向に対して垂直な断面が逆L字状に形成されて、リヤクロスメンバ4を覆うように配置されている。このリヤクロスメンバ補強部12によって、リヤクロスメンバ4の前側に新たに車幅方向に延びる閉断面を形成している。そして、このリヤクロスメンバ補強部12は、図7に示すように、左右端部の上壁12aが下方に傾斜されている。そして、図6に示すように、上壁12aの後端にフランジ12cが形成され、前壁12bの下端にも、フランジ12dが形成されている。
【0015】
前記リヤフロアセンター補強部13は、図1に示すように、リヤクロスメンバ補強部12の中間部から後方に張り出し、リヤフロアパネル1bの中央部を覆うものであり、図8に示すように、リヤフロアパネル1bの下面に配置されるクロスメンバまで達している。このリヤフロアセンター補強部13には、シート取付けブラケット13aが配設されている。
また、前記リヤフロアサイド補強部15は、図1に示すように、リヤクロスメンバ補強部12の両端部から後方に張り出し、リヤフロアパネル1bの側部を覆うものであり、リヤフロアパネル1bとで車両前後方向の閉断面を形成し、リヤフロアパネル1bの側部に配置されるホイールハウスと車両前後方向でオーバーラップし、リヤフロアセンター補強部13と同様にクロスメンバまで達している。
【0016】
一方、サイドシルアンダー補強部材Bは、図1に示すように、アンダーボディαのサイドシルインナパネル2に沿って、該サイドシルインナパネル2に添設されるもので、図3および図4に示すように、サイドシルインナパネル2の下面よりも低い位置となる底壁14aと、該底壁14aの車体中央側端から上方へ屈曲された内側縦壁14bと、底壁14aの車体外方側端から上方に屈曲された外側縦壁14cとによって上方に開口するチャンネルが形成されている。さらに、このサイドシルアンダー補強部材Bでは、内側縦壁14bおよび外側縦壁14cの上端にフランジ14d,14eがそれぞれ形成されている。このサイドシルアンダー補強部材Bをサイドシルインナパネル2の車両中央側下部に配置することで、サイドシルの車両中央側下部に新たに車両前後方向に延びる閉断面を形成している。さらに、この閉断面は、フロアパネル1を挟んでサイドシル補強部10によって形成された閉断面と上下に連続するように形成されている。
【0017】
このように構成された部材の溶接は、以下のようになっている。まず、サイドシルアンダー補強部材Bを組立て冶具に搭載し、その上に、アンダーボディαを搭載し、その上方から補強フレームAを重ね合わせる。
【0018】
そして、図3に示すように、サイドシルインナパネル2の上面2aと補強フレームAのサイドシル補強部10のフランジ10dとをスポット溶接Sによって接合し、サイドシルインナパネル2の下面2bとサイドシルアンダー補強部材Bのフランジ14eとをスポット溶接Sによって接合するとともに、サイドシル補強部10のフランジ10eとサイドシルアンダー補強部材Bのフランジ14dでサイドシルインナパネル2の車両中央側の面に接合されているフロアパネル1を挟み、それらをスポット溶接Sによって接合する。
【0019】
また、フロントクロスメンバ補強部11の孔11gおよび切欠き11hをフロントクロスメンバ7のシート取付けブラケット7a,7bに嵌合させて、該シート取付けブラケット7a,7bをフロントクロスメンバ補強部11よりも突出させ、図4に示すように、トンネル6とフロントクロスメンバ補強部11の中央側端部のフランジ11fとをスポット溶接Sによって接合するとともに、図5に示すように、フランジ11d,11eをフロントフロアパネル1aによってスポット溶接Sによって接合する。
【0020】
また、図7に示すように、リヤクロスメンバ補強部12の端部は、リヤクロスメンバ4を挟んでサイドシルインナパネル2の上面2aが重ね合わされ、それらが、スポット溶接Sによって互いに接合される。そして、図6に示すように、上壁12aの後端のフランジ12cをリヤフロアパネル1bに、前壁12bの下端のフランジ12dをフロントフロアパネル1aにそれぞれスポット溶接Sによって接合する。
【0021】
また、図8に示すように、リヤフロアセンター補強部13は、リヤクロスメンバ補強部12の上壁12aおよびリヤフロアパネル1bにスポット溶接Sによってそれぞれ接合される。また、リヤフロアサイド補強部15は、リヤフロアパネル1bの側部にスポット溶接Sによって接合される。この時、リヤフロアセンター補強部13およびリヤフロアサイド補強部15をクロスメンバのフランジとともにスポット溶接すると、さらに剛性が向上する。
このように、補強フレームAがアンダーボディαに取付けられる。補強フレームAを予め部組おくことが可能となり、部品精度が向上するとともに、作製作業が容易となる。また、サイドボディが結合されていない状態なので、補強フレームAが大きくてもアンダーボディαへ載置することができて作業性が向上するとともに、アンダーボディαへの補強フレームAの取付けにスポット溶接を利用することが可能となり、作業効率の悪いアーク溶接を多用した従来の溶接作業に対して大幅に溶接作業性が向上する。
次に、図7に示すように、リヤクロスメンバ補強部12の左右端部の上壁12aが下方に傾斜形成されている形状を利用して、スポット溶接用ガンを進入させ、スポット溶接によってアンダーボディとサイドボディとの結合を行う。
【0022】
次に、図9に示すように、フロントガゼットCは、その後方側がサイドシル補強部10の上面にアーク溶接され、後方側に対して高く形成された前方側がダッシュパネル5およびダッシュサイドパネル8にアーク溶接される。
【0023】
また、図10に示すように、リヤクロスメンバサイドガゼットDは、リヤクロスメンバ補強部12の左右端部を覆うようにリヤクロスメンバ補強部12およびセンタピラーインナパネル9にアーク溶接される。
【0024】
前記実施の形態によれば、以下のような効果を奏する。
基本車体のサイドシルインナパネルに沿って延設されるサイドシル補強部10と、基本車体のフロントクロスメンバを覆うフロントクロスメンバ補強部11と、基本車体のリヤクロスメンバを覆うリヤクロスメンバ補強部12と、前記リヤクロスメンバ補強部12の中央部から基本車体の後方に延びるリヤフロアセンター補強部14とを有する補強フレームAを、アンダーボディαの車室内側に溶接固定して取付ければよいので、取付け作業が単純になり、生産性が向上する。
また、基本車体のサイドシルインナパネル2の下面とフロアパネル1の下面をサイドシルアンダー補強部材Bによって連結したサイドシル部分の閉断面を増やすことができ、車体の剛性が向上する。
サイドシルインナパネル2の上面2aと補強フレームAのサイドシル補強部10のフランジ10dとをスポット溶接Sによって接合し、サイドシルインナパネル2の下面2bとサイドシルアンダー補強部材Bのフランジ14eとをスポット溶接Sによって接合するとともに、サイドシル補強部10のフランジ10eとサイドシルアンダー補強部材Bのフランジ14dでフロアパネル1を挟み、それらをスポット溶接Sによって接合して、サイドシル部分の閉断面を増やすことができ、車体の剛性が向上する。
前記フロントクロスメンバ補強部11に、基本車体のフロントクロスメンバ3に設けられたシート取付け部7a,7bを露出させる開口部11gを形成したので、基本車体の取付け部品をそのまま使用することができるので、補強フレームAに新たにその取付け部品を取付ける必要がなく、コストダウンが図れる。
前記リヤクロスメンバ補強部12の左右端部上面をその中央部上面に対して低く形成したので、補強フレームA溶接後のアンダーボディαのリヤクロスメンバ端部とサイドボディとの間に、スポット溶接用ガンの進入が可能になり、スポット溶接によってアンダーボディαとサイドボディとの結合を行うことによって、生産性が向上する。
前記リヤフロアセンター補強部13に、部品取付け部を形成したので、基本車体パネルに対して板厚が厚い補強フレームAに、取付け部品を取付けることができ、強固な取付けが可能になる。
前記リヤクロスメンバ補強部12の左右端部を覆い、該リヤクロスメンバ補強部12とサイドボディと連結するリヤクロスメンバサイドガゼットDを備えたので、アンダーボディαとサイドボディとの結合剛性が向上する。
【0025】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で適宜、変更して実施し得ることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係るオープンカーの車体補強構造で使用される補強フレームおよび別部品としての補強部材と基本車体を示した斜視図である。
【図2】補強フレームおよび別部品としての補強部材を基本車体に組付けた状態を示した斜視図である。
【図3】図2におけるIII−III線断面図である。
【図4】図2におけるIV−IV線断面図である。
【図5】図2におけるV−V線断面図である。
【図6】図2におけるVI−VI線断面図である。
【図7】図2におけるVII−VII線断面図である。
【図8】図2におけるVIII−VIII線断面図である。
【図9】図2におけるIX−IX線断面図である。
【図10】図2におけるX−X線断面図である。
【図11】図2におけるXI−XI線断面図である。
【符号の説明】
【0027】
α アンダーボディ
1a フロントフロアパネル
1b リヤフロアパネル
2 サイドシルインナパネル
2a 上面
2b 下面
3 フロントクロスメンバ
4 リヤクロスメンバ
5 ダッシュパネル
6 トンネル
7 シート取付けブラケット
8 ダッシュサイドパネル
9 センタピラーインナパネル
A 補強フレーム
10 サイドシル補強部
10a 主部
10b 水平部
10c 側壁部
10d,10e フランジ
11 フロントクロスメンバ補強部
11a 上壁
11b 前壁
11c 後壁
11d,11e,11f フランジ
11g 孔
11h 切欠き
12 リヤクロスメンバ補強部
12a 上壁
12b 前壁
12c 後壁
13 リヤフロアセンター補強部
13a シート取付けブラケット
B サイドシルアンダー補強部材
14a 底壁
14b 内側縦壁
14c 外側縦壁
14d,14e フランジ
C フロントガゼット
D リヤクロスメンバサイドガゼット
15 リヤフロアサイド補強部
【技術分野】
【0001】
本発明は、オープンカーの車体補強構造に関するもので、詳しくは、固定屋根の車両の基本車体を利用してオープンカーの車体を作製する場合の車体補強構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ハードトップ仕様の車両(以下、標準車という)をベースにしてコンバーチブルトップ仕様の車両(オープンカー)を作製する場合、標準車から単にルーフを取り除いただけでは、車体強度・剛性が著しく低下するため、アンダーボディに対して補強を加える必要がある(例えば。特許文献1)。
【特許文献1】特開昭60−199774号公報(図1乃至図12参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、特許文献1に開示されている車体補強構造では、各部の補強部材が別個に形成され、それらは、ルーフを取り除いた基本車体のアンダーボディにそれぞれ溶接されるため、取付け作業が煩雑になる。
【0004】
本発明は、上記課題を解決し、補強部材の取付けを容易にしたオープンカーの車体補強構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のオープンカーの車体補強構造は、基本車体のサイドシルインナパネルに沿って延設されるサイドシル補強部と、基本車体のフロントクロスメンバを覆うフロントクロスメンバ補強部と、基本車体のリヤクロスメンバを覆うリヤクロスメンバ補強部と、前記リヤクロスメンバ補強部の中央部から後方に延びるリヤフロアセンター補強部とを有する補強フレームを、アンダーボディの車室内側に溶接固定することにある。
なお、本発明において、基本車体とは、ハードトップ仕様の車体を利用してオープンカーを作製するときの車体をいう。
また、本発明のオープンカーの車体補強構造は、基本車体のサイドシルインナパネルの下面とフロアパネルの下面とをサイドシルアンダー補強部材によって連結したことにある。
さらに、本発明のオープンカーの車体補強構造は、前記フロントクロスメンバ補強部に、基本車体のフロントクロスメンバに設けられたシート取付け部を露出させる開口部を形成したことにある。
またさらに、本発明のオープンカーの車体補強構造は、前記リヤクロスメンバ補強部の左右端部上面をその中央部上面に対して低く形成したことにある。
また、本発明のオープンカーの車体補強構造は、前記リヤフロアセンター補強部に、部品取付け部を形成したことにある。
さらに、本発明のオープンカーの車体補強構造は、前記リヤクロスメンバ補強部の左右端部を覆い、該リヤクロスメンバ補強部とサイドボディと連結するリヤクロスメンバサイドガゼットを備えたことにある。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、サイドシル補強部、フロントクロスメンバ補強部、リヤクロスメンバ補強部、リヤフロアサイド補強部を一体に有する補強フレームを予め作製しておき、この補強フレームを基本車体のアンダーボディに取付ければよいので、取付け作業が単純になり、生産性が向上する。
請求項2の発明によれば、サイドシル部分の閉断面を増やすことができ、車体の剛性が向上する。
請求項3の発明によれば、基本車体の取付け部品をそのまま使用することができるので、補強フレームに新たにその取付け部品を取付ける必要がなく、コストダウンが図れる。
請求項4の発明によれば、補強フレーム溶接後のアンダーボディのリヤクロスメンバ端部とサイドボディとの間に、スポット溶接用ガンの進入が可能になるので、補強フレーム溶接後であっても基本車体の製造と同様に、スポット溶接によってアンダーボディとサイドボディとの結合を行うことができ、生産性が向上する。
請求項5の発明によれば、基本車体パネルに対して板厚が厚い補強フレームに、取付け部品を取付けることができ、強固な取付けが可能になる。
請求項6の発明によれば、アンダーボディとサイドボディとの結合剛性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に、本発明に係るオープンカーの車体補強構造を、図面を参照しながら説明する。
【0008】
図1は、本発明に係るオープンカーの車体補強構造で使用される補強フレームおよび別部品としての補強部材と基本車体を示した分解斜視図、図2は、補強フレームおよび別部品としての補強部材を基本車体に組付けた状態を示した斜視図、図3は、図2におけるIII−III線断面図、図4は、図2におけるIV−IV線断面図、図5は、図2におけるV−V線断面図、図6は、図2におけるVI−VI線断面図、図7は、図2におけるVII−VII線断面で、別部品の補強部材取付け前のアンダーボディとサイドボディとの溶接状態を示した図、図8は、図2におけるVIII−VIII線断面図、図9は、図2におけるIX−IX線断面図、図10は、図2におけるX−X線断面図、図11は、図2におけるXI−XI線断面図である。
【0009】
基本車体のアンダーボディαは、図1および図2に示すように、フロントフロアパネル1aの左右側部に配設されたサイドシルインナパネル2、該サイドシルインナパネルからフロントフロアパネル1aの幅方向内方に向けてそれぞれ延設されたフロントクロスメンバ3、該フロントクロスメンバ3よりもフロア後方で、幅方向に延設されたリヤクロスメンバ4、フロントフロアパネル1aの前端に幅方向に配設されたダッシュパネル5、該ダッシュパネル5の中央からリヤクロスメンバ4まで延設されたフロアトンネル6、フロントクロスメンバ3の上面に突出状態で配置されたシート取付けブラケット7a,7b、ダッシュパネル5の両端に結合配置されてフロントピラーのインナパネルとなるダッシュサイドパネル8等を備えている。
【0010】
そして、このオープンカーの車体補強構造は、図1に示すように、補強フレームAと、サイドシルアンダー補強部材Bと、フロントガゼットCと、リヤクロスメンバサイドガゼットDとを備えている。なお、図示の便宜上、フロントガゼットCとリヤクロスメンバサイドガゼットDは、車両の右側のみの図示となっているが、左側も同様に配設されている。
【0011】
前記補強フレームAは、図1に示すように、車体の左右サイドシル補強部10、左右のフロントクロスメンバ補強部11、リヤクロスメンバ補強部12、リヤフロアサイド補強部15、およびリヤフロアセンター補強部13を有し、基本車体の部材よりも剛性の高い部材(例えば厚い鉄板)で形成されている。
【0012】
前記補強フレームAのサイドシル補強部10は、図1に示すように、アンダーボディαのサイドシルインナパネル2に沿って、該サイドシルインナパネル2に添設されるもので、図3に示すように、サイドシルインナパネル2の車両中央側の面と略平行にサイドシルインナパネル2の車両中央側に延設された主部10aと、サイドシルインナパネル2の上面よりも高い位置となる該主部10aの上端から車体外方へ屈曲された水平部10bと、該水平部10bの端部から斜め下方に屈曲された側壁部10cと、該側壁部10cの下端から車体外方へ張出したフランジ10dと、前記主部10aの下端からフロアパネル1中央側へ張出したフランジ10eとを備えている。このサイドシル補強部10をサイドシルインナパネル2の車両中央側に配置することで、サイドシルの車両中央側に新たに車両前後方向に延びる縦長断面の閉断面を形成している。
【0013】
前記補強フレームAのフロントクロスメンバ補強部11は、図1に示すように、アンダーボディαのフロントクロスメンバ3に沿って延び、上壁11aと前壁11bと後壁11cとによって、長手方向(幅方向)に対して垂直な断面が逆U字状に形成されて、フロントクロスメンバ3を覆うように配置されている。このフロントクロスメンバ補強部11によって、フロントクロスメンバ3の外周に新たに車幅方向に延びる閉断面を形成し、フロントクロスメンバ部を2重の閉断面構造としている。そして、このフロントクロスメンバ補強部11には、図5に示すように、前壁11bおよび後壁11cの下端にフランジ11d,11eが形成され、さらに、図1に示すように、中央側端部にフランジ11fが形成されている。また、このフロントクロスメンバ補強部11の上壁11aの長手方向中間部には、それぞれ略四角形の孔11gが形成され、上壁11aの中央側端部には、略角形の切欠き11hが形成されている。
【0014】
前記補強フレームAのリヤクロスメンバ補強部12は、図1に示すように、アンダーボディαのリヤクロスメンバ4に沿って伸び、図6に示すように、上壁12aとリヤクロスメンバ4の前面と略平行な前壁12bとによって、長手方向に対して垂直な断面が逆L字状に形成されて、リヤクロスメンバ4を覆うように配置されている。このリヤクロスメンバ補強部12によって、リヤクロスメンバ4の前側に新たに車幅方向に延びる閉断面を形成している。そして、このリヤクロスメンバ補強部12は、図7に示すように、左右端部の上壁12aが下方に傾斜されている。そして、図6に示すように、上壁12aの後端にフランジ12cが形成され、前壁12bの下端にも、フランジ12dが形成されている。
【0015】
前記リヤフロアセンター補強部13は、図1に示すように、リヤクロスメンバ補強部12の中間部から後方に張り出し、リヤフロアパネル1bの中央部を覆うものであり、図8に示すように、リヤフロアパネル1bの下面に配置されるクロスメンバまで達している。このリヤフロアセンター補強部13には、シート取付けブラケット13aが配設されている。
また、前記リヤフロアサイド補強部15は、図1に示すように、リヤクロスメンバ補強部12の両端部から後方に張り出し、リヤフロアパネル1bの側部を覆うものであり、リヤフロアパネル1bとで車両前後方向の閉断面を形成し、リヤフロアパネル1bの側部に配置されるホイールハウスと車両前後方向でオーバーラップし、リヤフロアセンター補強部13と同様にクロスメンバまで達している。
【0016】
一方、サイドシルアンダー補強部材Bは、図1に示すように、アンダーボディαのサイドシルインナパネル2に沿って、該サイドシルインナパネル2に添設されるもので、図3および図4に示すように、サイドシルインナパネル2の下面よりも低い位置となる底壁14aと、該底壁14aの車体中央側端から上方へ屈曲された内側縦壁14bと、底壁14aの車体外方側端から上方に屈曲された外側縦壁14cとによって上方に開口するチャンネルが形成されている。さらに、このサイドシルアンダー補強部材Bでは、内側縦壁14bおよび外側縦壁14cの上端にフランジ14d,14eがそれぞれ形成されている。このサイドシルアンダー補強部材Bをサイドシルインナパネル2の車両中央側下部に配置することで、サイドシルの車両中央側下部に新たに車両前後方向に延びる閉断面を形成している。さらに、この閉断面は、フロアパネル1を挟んでサイドシル補強部10によって形成された閉断面と上下に連続するように形成されている。
【0017】
このように構成された部材の溶接は、以下のようになっている。まず、サイドシルアンダー補強部材Bを組立て冶具に搭載し、その上に、アンダーボディαを搭載し、その上方から補強フレームAを重ね合わせる。
【0018】
そして、図3に示すように、サイドシルインナパネル2の上面2aと補強フレームAのサイドシル補強部10のフランジ10dとをスポット溶接Sによって接合し、サイドシルインナパネル2の下面2bとサイドシルアンダー補強部材Bのフランジ14eとをスポット溶接Sによって接合するとともに、サイドシル補強部10のフランジ10eとサイドシルアンダー補強部材Bのフランジ14dでサイドシルインナパネル2の車両中央側の面に接合されているフロアパネル1を挟み、それらをスポット溶接Sによって接合する。
【0019】
また、フロントクロスメンバ補強部11の孔11gおよび切欠き11hをフロントクロスメンバ7のシート取付けブラケット7a,7bに嵌合させて、該シート取付けブラケット7a,7bをフロントクロスメンバ補強部11よりも突出させ、図4に示すように、トンネル6とフロントクロスメンバ補強部11の中央側端部のフランジ11fとをスポット溶接Sによって接合するとともに、図5に示すように、フランジ11d,11eをフロントフロアパネル1aによってスポット溶接Sによって接合する。
【0020】
また、図7に示すように、リヤクロスメンバ補強部12の端部は、リヤクロスメンバ4を挟んでサイドシルインナパネル2の上面2aが重ね合わされ、それらが、スポット溶接Sによって互いに接合される。そして、図6に示すように、上壁12aの後端のフランジ12cをリヤフロアパネル1bに、前壁12bの下端のフランジ12dをフロントフロアパネル1aにそれぞれスポット溶接Sによって接合する。
【0021】
また、図8に示すように、リヤフロアセンター補強部13は、リヤクロスメンバ補強部12の上壁12aおよびリヤフロアパネル1bにスポット溶接Sによってそれぞれ接合される。また、リヤフロアサイド補強部15は、リヤフロアパネル1bの側部にスポット溶接Sによって接合される。この時、リヤフロアセンター補強部13およびリヤフロアサイド補強部15をクロスメンバのフランジとともにスポット溶接すると、さらに剛性が向上する。
このように、補強フレームAがアンダーボディαに取付けられる。補強フレームAを予め部組おくことが可能となり、部品精度が向上するとともに、作製作業が容易となる。また、サイドボディが結合されていない状態なので、補強フレームAが大きくてもアンダーボディαへ載置することができて作業性が向上するとともに、アンダーボディαへの補強フレームAの取付けにスポット溶接を利用することが可能となり、作業効率の悪いアーク溶接を多用した従来の溶接作業に対して大幅に溶接作業性が向上する。
次に、図7に示すように、リヤクロスメンバ補強部12の左右端部の上壁12aが下方に傾斜形成されている形状を利用して、スポット溶接用ガンを進入させ、スポット溶接によってアンダーボディとサイドボディとの結合を行う。
【0022】
次に、図9に示すように、フロントガゼットCは、その後方側がサイドシル補強部10の上面にアーク溶接され、後方側に対して高く形成された前方側がダッシュパネル5およびダッシュサイドパネル8にアーク溶接される。
【0023】
また、図10に示すように、リヤクロスメンバサイドガゼットDは、リヤクロスメンバ補強部12の左右端部を覆うようにリヤクロスメンバ補強部12およびセンタピラーインナパネル9にアーク溶接される。
【0024】
前記実施の形態によれば、以下のような効果を奏する。
基本車体のサイドシルインナパネルに沿って延設されるサイドシル補強部10と、基本車体のフロントクロスメンバを覆うフロントクロスメンバ補強部11と、基本車体のリヤクロスメンバを覆うリヤクロスメンバ補強部12と、前記リヤクロスメンバ補強部12の中央部から基本車体の後方に延びるリヤフロアセンター補強部14とを有する補強フレームAを、アンダーボディαの車室内側に溶接固定して取付ければよいので、取付け作業が単純になり、生産性が向上する。
また、基本車体のサイドシルインナパネル2の下面とフロアパネル1の下面をサイドシルアンダー補強部材Bによって連結したサイドシル部分の閉断面を増やすことができ、車体の剛性が向上する。
サイドシルインナパネル2の上面2aと補強フレームAのサイドシル補強部10のフランジ10dとをスポット溶接Sによって接合し、サイドシルインナパネル2の下面2bとサイドシルアンダー補強部材Bのフランジ14eとをスポット溶接Sによって接合するとともに、サイドシル補強部10のフランジ10eとサイドシルアンダー補強部材Bのフランジ14dでフロアパネル1を挟み、それらをスポット溶接Sによって接合して、サイドシル部分の閉断面を増やすことができ、車体の剛性が向上する。
前記フロントクロスメンバ補強部11に、基本車体のフロントクロスメンバ3に設けられたシート取付け部7a,7bを露出させる開口部11gを形成したので、基本車体の取付け部品をそのまま使用することができるので、補強フレームAに新たにその取付け部品を取付ける必要がなく、コストダウンが図れる。
前記リヤクロスメンバ補強部12の左右端部上面をその中央部上面に対して低く形成したので、補強フレームA溶接後のアンダーボディαのリヤクロスメンバ端部とサイドボディとの間に、スポット溶接用ガンの進入が可能になり、スポット溶接によってアンダーボディαとサイドボディとの結合を行うことによって、生産性が向上する。
前記リヤフロアセンター補強部13に、部品取付け部を形成したので、基本車体パネルに対して板厚が厚い補強フレームAに、取付け部品を取付けることができ、強固な取付けが可能になる。
前記リヤクロスメンバ補強部12の左右端部を覆い、該リヤクロスメンバ補強部12とサイドボディと連結するリヤクロスメンバサイドガゼットDを備えたので、アンダーボディαとサイドボディとの結合剛性が向上する。
【0025】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で適宜、変更して実施し得ることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係るオープンカーの車体補強構造で使用される補強フレームおよび別部品としての補強部材と基本車体を示した斜視図である。
【図2】補強フレームおよび別部品としての補強部材を基本車体に組付けた状態を示した斜視図である。
【図3】図2におけるIII−III線断面図である。
【図4】図2におけるIV−IV線断面図である。
【図5】図2におけるV−V線断面図である。
【図6】図2におけるVI−VI線断面図である。
【図7】図2におけるVII−VII線断面図である。
【図8】図2におけるVIII−VIII線断面図である。
【図9】図2におけるIX−IX線断面図である。
【図10】図2におけるX−X線断面図である。
【図11】図2におけるXI−XI線断面図である。
【符号の説明】
【0027】
α アンダーボディ
1a フロントフロアパネル
1b リヤフロアパネル
2 サイドシルインナパネル
2a 上面
2b 下面
3 フロントクロスメンバ
4 リヤクロスメンバ
5 ダッシュパネル
6 トンネル
7 シート取付けブラケット
8 ダッシュサイドパネル
9 センタピラーインナパネル
A 補強フレーム
10 サイドシル補強部
10a 主部
10b 水平部
10c 側壁部
10d,10e フランジ
11 フロントクロスメンバ補強部
11a 上壁
11b 前壁
11c 後壁
11d,11e,11f フランジ
11g 孔
11h 切欠き
12 リヤクロスメンバ補強部
12a 上壁
12b 前壁
12c 後壁
13 リヤフロアセンター補強部
13a シート取付けブラケット
B サイドシルアンダー補強部材
14a 底壁
14b 内側縦壁
14c 外側縦壁
14d,14e フランジ
C フロントガゼット
D リヤクロスメンバサイドガゼット
15 リヤフロアサイド補強部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基本車体のサイドシルインナパネルに沿って延設されるサイドシル補強部と、
基本車体のフロントクロスメンバを覆うフロントクロスメンバ補強部と、
基本車体のリヤクロスメンバを覆うリヤクロスメンバ補強部と、
前記リヤクロスメンバ補強部の中央部から基本車体の後方に延びるリヤフロアセンター補強部と
を有する補強フレームを、アンダーボディの車室内側に溶接固定することを特徴とするオープンカーの車体補強構造。
【請求項2】
基本車体のサイドシルインナパネルの下面とフロアパネルの下面をサイドシルアンダー補強部材によって連結したことを特徴とする請求項1に記載のオープンカーの車体補強構造。
【請求項3】
前記フロントクロスメンバ補強部に、基本車体のフロントクロスメンバに設けられたシート取付け部を露出させる開口部を形成したことを特徴とする請求項1に記載のオープンカーの車体補強構造。
【請求項4】
前記リヤクロスメンバ補強部の左右端部上面をその中央部上面に対して低く形成したことを特徴とする請求項1に記載のオープンカーの車体補強構造。
【請求項5】
前記リヤフロアセンター補強部に、部品取付け部を形成したことを特徴とする請求項1に記載のオープンカーの車体補強構造。
【請求項6】
前記リヤクロスメンバ補強部の左右端部を覆い、該リヤクロスメンバ補強部とサイドボディと連結するリヤクロスメンバサイドガゼットを備えたことを特徴とする請求項4に記載のオープンカーの車体補強構造。
【請求項1】
基本車体のサイドシルインナパネルに沿って延設されるサイドシル補強部と、
基本車体のフロントクロスメンバを覆うフロントクロスメンバ補強部と、
基本車体のリヤクロスメンバを覆うリヤクロスメンバ補強部と、
前記リヤクロスメンバ補強部の中央部から基本車体の後方に延びるリヤフロアセンター補強部と
を有する補強フレームを、アンダーボディの車室内側に溶接固定することを特徴とするオープンカーの車体補強構造。
【請求項2】
基本車体のサイドシルインナパネルの下面とフロアパネルの下面をサイドシルアンダー補強部材によって連結したことを特徴とする請求項1に記載のオープンカーの車体補強構造。
【請求項3】
前記フロントクロスメンバ補強部に、基本車体のフロントクロスメンバに設けられたシート取付け部を露出させる開口部を形成したことを特徴とする請求項1に記載のオープンカーの車体補強構造。
【請求項4】
前記リヤクロスメンバ補強部の左右端部上面をその中央部上面に対して低く形成したことを特徴とする請求項1に記載のオープンカーの車体補強構造。
【請求項5】
前記リヤフロアセンター補強部に、部品取付け部を形成したことを特徴とする請求項1に記載のオープンカーの車体補強構造。
【請求項6】
前記リヤクロスメンバ補強部の左右端部を覆い、該リヤクロスメンバ補強部とサイドボディと連結するリヤクロスメンバサイドガゼットを備えたことを特徴とする請求項4に記載のオープンカーの車体補強構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−296938(P2007−296938A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−125795(P2006−125795)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】
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