説明

カプセル化フタロシアニン粒質物

【課題】カプセル化フタロシアニン粒質物の提供。
【解決手段】本発明は、フタロシアニン化合物のカプセル化粒質物であって、カプセル化する層が、少なくとも1種の微粒子状固体及び少なくとも1種の疎水性コーティング材料からなるカプセル化粒質物、その製造方法及び該粒質物を含む洗浄剤配合物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フタロシアニン化合物のカプセル化粒質物、その製造方法及び該粒質物を含む洗浄剤配合物に関する。
【背景技術】
【0002】
水溶性フタロシアニン化合物、特に亜鉛フタロシアニンスルホン酸及びアルミニウムフタロシアニンスルホン酸は、洗浄剤製品において光活性剤としてしばしば使用される。このような配合物及びそれらの製造、性質及び用途をまとめたものは、例えば国際公開第04/022693号パンフレットに示されている。
【0003】
改善された漂白及び白色強化のための更なる開発は、例えば、国際公開第05/014769号パンフレットに言及されるようにフタロシアニン化合物と少なくとも1種のアゾ染料及び/又はトリフェニルメタン染料の混合物である。更なる改善は、少なくとも1種の染料が共有結合されるところのフタロシアニンを少なくとも1種含むフタロシアニン系の使用によって得られる。
【特許文献1】国際公開第04/022693号パンフレット。
【特許文献2】国際公開第05/014769号パンフレット。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献において更に記載されるように、適当な固体市販品は、このようなフタロシアニン化合物を使用して製造され得る。このような粒質物は、望ましい水に対する非常に急速な溶解性の要求を満たし、結果として繊維製品への適用中における着色フタロシアニンによる繊維製品の染色を回避する。このような粒質物の欠点は、それらが洗浄剤中に配合された場合、保管状態及び洗浄剤の組成に依存して溶解し始め、結果として洗浄剤を汚すことであり得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
粒質物が少なくとも1種の微粒子状固体を含む非水性コーティング剤でコーティングされる場合、洗浄剤におけるこのような粒質物の安定性が改善され、結果として洗浄剤の汚れを防止できることが今や発見された。微粒子状固体は、コーティング剤中に存在し、更に、既にコーティングされた粒質物(除粉)と混合され得る。本発明の態様において、水に対するフタロシアニン粒質物の急速な溶解性及びそれによる該粒質物の有利な使用プロフィールは保持される。
【0006】
従って、本発明は、カプセル化する層が、少なくとも1種の微粒子状固体及び少なくとも1種の疎水性コーティング材料からなるフタロシアニン化合物のカプセル化粒質物Gに関する。
【0007】
本発明は、好ましくは、粒質物が酵素を含まないという事実によって区別されるところのカプセル化粒質物Gに関する。
【0008】
粒質物は、コア中であろうとカプセル中又はカプセル上であろうといかなる酵素も含まない。
【0009】
本発明は、好ましくは、
a)粒質物の総質量に基づき2ないし50質量%の少なくとも1種の水溶性フタロシア
ニン化合物、
b)粒質物の総質量に基づき10ないし60質量%の少なくとも1種のアニオン性分散剤及び/又は少なくとも1種の水溶性有機ポリマー、
c)粒質物の総質量に基づき15ないし75質量%の少なくとも1種の無機塩及び/又は少なくとも1種の低分子量有機酸又はその塩
d)粒質物の総質量に基づき0ないし10質量%の少なくとも1種の更なる添加剤、
e)粒質物の総質量に基づき3ないし15質量%の水
を含むフタロシアニン化合物のカプセル化粒質物G0(ここで、カプセル化する層は、少なくとも1種の微粒子状固体及び少なくとも1種の疎水性コーティング材料からなる。)に関する。
【0010】
質量に基づくパーセント(質量%)の合計は、常に100%である。
【0011】
粒質物G0は、好ましくは、コア中であろうとカプセル中又はカプセル上であろうといかなる酵素も含まない。
【0012】
本発明は、好ましくは、
a)粒質物の総質量に基づき2ないし50質量%の少なくとも1種の水溶性フタロシアニン化合物、
b)粒質物の総質量に基づき10ないし60質量%の少なくとも1種のアニオン性分散剤及び/又は少なくとも1種の水溶性有機ポリマー、
c)粒質物の総質量に基づき15ないし75質量%の少なくとも1種の無機塩及び/又は少なくとも1種の低分子量有機酸又はその塩
d)粒質物の総質量に基づき0ないし10質量%の少なくとも1種の更なる添加剤、
e)粒質物の総質量に基づき3ないし15質量%の水、
f)1ないし60質量%の、少なくとも1種の微粒子状固体及び少なくとも1種の疎水性コーティング材料を含むカプセル化する層
を含むフタロシアニン化合物のカプセル化粒質物G1に関する。
【0013】
粒質物G1は、好ましくは、コア中であろうとカプセル中又はカプセル上であろうといかなる酵素も含まない。
【0014】
粒質物G0及びG1のためのフタロシアニン化合物として、中心原子として2価、3価又は4価の金属を有するフタロシアニン錯体(d0又はd10配置を有する錯体)が考慮される。
【0015】
このような錯体は、特に水溶性の、Zn(II)、Fe(II)、Ca(II)、Mg(II)、Na(I)、K(I)、Al、Si(IV)、P(V)、Ti(IV)、Ge(IV)、Cr(VI)、Ga(III)、Zr(IV)、In(III)、Sn(IV)又はHf(VI)フタロシアニンであり、アルミニウム及び亜鉛フタロシアニンが特に好ましい。
【0016】
粒質物G及びG1は、有利には、式
【化1】

(式中、
PCは、フタロシアニン環系を表わし;
Meは、Zn;Fe(II);Ca;Mg;Na;K;Al−Z1;Si(IV);P
(V);Ti(IV);Ge(IV);Cr(VI);Ga(III);Zr(IV);In(III);Sn(IV)又はHf(VI)を表わし;
1は、ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン又はヒドロキシイオンを表わし;
qは、0、1又は2を表わし、
rは、1ないし4を表わし、
1は、スルホ基又はカルボキシル基を表わすか;又は、式
【化2】

で表わされる基を表わし;
ここで、R6は、枝分かれした又は非枝分かれの炭素原子数1ないし8のアルキレン基;又は、1,3−又は1,4−フェニレン基を表わし、
2は、−NH−;又は−N−炭素原子数1ないし5のアルキル−を表わし;
3+は、式
【化3】

で表わされる基を表わし;
かつ、R6=炭素原子数1ないし8のアルキレン基の場合は、式
【化4】

で表わされる基も表わし得;
1+は、式
【化5】

で表わされる基を表わし;
tは、0又は1を表わし;
上記式において、
7及びR8は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
9は、炭素原子数1ないし6のアルキル基;炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基;又はNR1112を表わし;
10及びR11は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし;
12及びR13は、各々互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし;
14及びR15は、各々互いに独立して、未置換の又はヒドロキシ−、シアノ−、カルボキシ−、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル−、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−、フェニル−、ナフチル−又はピリジル−で置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
uは、1ないし6を表わし;
1は、環員として1つ又は2つの更なる窒素原子を含み得る芳香族5ないし7員窒素
複素環の残部を表わし、
1は、環員として1つ又は2つの更なる窒素原子、酸素原子及び/又は硫黄原子を含み得る飽和5ないし7員窒素複素環の残部を表わし;
2は、ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし22のアルキル基;枝分かれした炭素原子数4ないし22のアルキル基;炭素原子数2ないし22のアルケニル基;枝分かれした炭素原子数4ないし22のアルケニル基又はその混合物;炭素原子数1ないし22のアルコキシ基;スルホ基又はカルボキシル基;式
【化6】

;式
【化7】

で表わされるアルキルエチレンオキシ単位又は式COOR23で表わされるエステルを表わし、
ここで、
2は、水素原子;ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし30のアルキル基;炭素原子数1ないし30のアルコキシ基;−CO2H;−CH2COOH;SO3-1+;−OSO3-1+;−PO32-12+;−OPO32-12+;又はその混合物を表わし;
3は、水素原子;ヒドロキシ基;−COOH;−SO3-1+;−OSO3-1+;又は炭素原子数1ないし6のアルコキシ基を表わし;
1は、水溶性カチオンを表わし;
1は、−O−;又は−NH−を表わし;
1及びX4は、各々互いに独立して、−O−;−NH−;又は−N−炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし;
16及びR17は、各々互いに独立して、水素原子;スルホ基又はその塩;カルボキシル基又はその塩、又はヒドロキシル基を表わし、
基R16及びR17の少なくとも1方は、スルホ基又はカルボキシル基又はその塩を表わし;
2は、−O−;−S−;−NH−;又は−N−炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし;
18及びR19は、各々互いに独立して、水素原子;炭素原子数1ないし6のアルキル基;ヒドロキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;シアノ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;スルホ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;カルボキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基又はハロ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;未置換の又はハロ−、炭素原子数1ないし4のアルキル−、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−、スルホ−又はカルボキシ−で置換されたフェニル基を表わすか;又は、R18及びR19は、それらが結合されるところの窒素原子と一緒になって、環員として更なる窒素原子又は酸素原子を更に含み得る飽和5−又は6−員複素環を表わし;
20及びR21は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし6のアルキル基又はアリール−炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
22は、水素原子;又は、未置換の又はハロ−、ヒドロキシ−、シアノ−、フェニル−、カルボキシ−、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル−又は炭素原子数1ないし6のアルコキシ−で置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
23は、炭素原子数1ないし22のアルキル基;枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルキル基;炭素原子数2ないし22のアルケニル基又は枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルケニル基;炭素原子数3ないし22のグリコール基;炭素原子数1ないし22のアルコキシ基;枝分かれした炭素原子数4ないし22のアルコキシ基;又はその混合物を表わし;
Mは、水素原子;又は、アルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを表わし;
2は、塩素イオン;臭素イオン;アルキル硫酸イオン又はアラルキル硫酸イオンを表わし;
aは、0又は1を表わし;
bは、0ないし6を表わし;
cは、0ないし100を表わし;
dは、0又は1を表わし;
eは、0ないし22を表わし;
vは、2ないし12の整数を表わし;
wは、0又は1を表わし;
Aは、有機アニオン又は無機アニオンを表わし;
sは、一価アニオンA-の場合、rと等しく、多価アニオンの場合、≦rであり、As-は正電荷と釣り合う必要があり;そして、r≠1の場合、基Q1は、同じであるか又は異なり得、
かつ、フタロシアニン環系はまた、更なる溶解性付与基も含み得る。)で表わされるフタロシアニン化合物を少なくとも1種含む。
【0017】
置換基が同じ又は異なり得るところの式(1a)及び式(1b)における置換基Q1及びQ2の数は、それぞれ、1ないし8であり、かつフタロシアニンにはよくあることだが、該数は総数(置換の程度)である必要はない。他に、非カチオン性置換基も存在するならば、非カチオン性置換基とカチオン性置換基の合計は1ないし4である。分子中に存在する必要がある置換基の最少数は、結果として生じる分子の水溶性によって左右される。溶解するフタロシアニン化合物の量が繊維上に光力学的な触媒酸化をもたらすのに十分な量である場合、適当な水溶性が得られる。0.01mg/L程度の低い溶解性で十分であり得るが、一般に、0.001ないし1g/Lの溶解性が望ましい。
【0018】
ハロゲン原子は、フッ素原子、臭素原子、特に塩素原子である。
【0019】

【化8】

として、特に、
【化9】

が考慮される。
【0020】
好ましいものは、基
【化10】

である。
【0021】

【化11】

における複素環として、同様に、上記で言及した基が考慮されるが、残存する置換基への結合は炭素原子によって為される。
【0022】
全ての置換基において、フェニル基、ナフチル基及び芳香族へテロ環は、1つ又は2つの更なる基によって、例えば炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、スルホ基、スルホンアミド基等によって置換され得る。
【0023】
好ましいものは、炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基及びヒドロキシ基からの置換基である。
【0024】

【化12】

として、特に、
【化13】

が考慮される。
【0025】
上記で言及した窒素複素環は、更に、環中の炭素原子又は更なる窒素原子をアルキル基で置換され得、アルキル基として好ましいものはメチル基である。
【0026】
式(1a)におけるAs-は、分子の残余の正電荷の対イオンとして、あらゆる所望のアニオンを示す。それは、一般に製造過程(四級化)において導入され、このような場合、それは、好ましくは、ハロゲンイオン、アルキル硫酸イオン又はアリール硫酸イオンである。アリール硫酸イオンの内、フェニルスルホン酸イオン、p−トリルスルホン酸イオン及びp−クロロフェニルスルホン酸イオンが言及されるべきでる。しかしながら、アニオンは、既知の方法で容易に置換され得るため、あらゆる他のアニオンをアニオンとして機能させることもできる。従って、As-は、硫酸イオン、亜硫酸イオン、炭酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン、蓚酸イオン、クエン酸イオン又は乳酸イオン又は有機カルボン酸の他のアニオンも表わし得る。一価アニオンの場合、指数sはrと同じである。多価アニオンの場合、sは≦rの値と仮定されるが、状態に依存して、分子の残余の正電荷と正確に釣り合わせるようにしなければならない。
【0027】
炭素原子数1ないし6のアルキル基及び炭素原子数1ないし6のアルコキシ基は、直鎖の又は枝分かれしたアルキル基及びアルコキシ基であり、それぞれ、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、アミル基、イソアミル基、第三アミル基又はヘキシル基、及び、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、第二ブトキシ基、第三ブトキシ基、アミルオキシ基、イソアミルオキシ基、第三アミルオキシ基又はヘキシルオキシ基である。炭素原子数2ないし22のアルケニル基は、例えば、アリル基、メタリル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソブテニル基、n−ペンタ−2,4−ジエニル基、3−メチル−ブテ−2−エニル基、n−オクテ−2−エニル基、n−ドデセ−2−エニル基、イソドデセニル基、n−ドデセ−2−エニル基又はn−オクタデセ−4−エニル基を示す。
【0028】
粒質物G及びG1の好ましい式(1a)で表わされるフタロシアニン化合物は、式
【化14】

(式中、
Me、q、PC、X2、X3及びR6は、式(1a)で定義した通りであり、
Mは、水素原子;又はアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン又はアミン塩イオンを表わし;
数r1とr2の合計は1ないし4であり、
s-は、分子の残余の正電荷と正確に釣り合う。)、特に、式
【化15】

(式中、
Me、q及びPCは、式(1a)で定義した通りであり、
6’は、炭素原子数2ないし6のアルキレン基を表わし、
rは、1ないし4の数を表わし、
3’は、式
【化16】

で表わされる基を表わし、
ここで、R7及びR8は、各々互いに独立して、未置換の又はヒドロキシ−、シアノ−、ハロ−又はフェニル−で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
9は、R7で定義した通りであり、シクロヘキシル基又はアミノ基を表わし、
11は、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
21は、炭素原子数1ないし4のアルキル基;炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ハロゲン原子;カルボキシ基;炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基又はヒドロキシ基を表わし、
A’は、ハロゲン化物イオン、アルキル硫酸イオン又はアリール硫酸イオンを表わす。)に相当し、基−SO2NHR’6−X3+-は同一であることも異なることもできる。
【0029】
粒質物G及びG1において使用され得る更なるフタロシアニン化合物は、式
【化17】

(式中、
PCは、フタロシアニン環系を表わし;
Meは、Zn;Fe(II);Ca;Mg;Na;K;Al−Z1;Si(IV);P(V);Ti(IV);Ge(IV);Cr(VI);Ga(III);Zr(IV);In(III);Sn(IV)又はHf(VI)を表わし;
1は、ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン又はヒドロキシイオンを表わし;
qは、0;1;又は2を表わし;
3’は、水素原子;又はアルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを表わし;
rは、1ないし4のあらゆる数を表わす。)に相当する。
【0030】
これらで、非常に特に好ましいものは、MeがZn又はAl−Z1を表わし;かつ、Z1が、ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン又はヒドロキシイオンを表わすところの式(4)で表わされるフタロシアニン化合物である。
【0031】
粒質物G及びG’において使用され得る興味深い更なるフタロシアニン化合物は、式
【化18】

(式中、
PC、Me及びqは、式(4)で定義した通りであり;
17’及びR18’は、各々互いに独立して、水素原子;フェニル基;スルホフェニル基;カルボキシ−フェニル基;炭素原子数1ないし6のアルキル基;ヒドロキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;シアノ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;スルホ−炭素原子数1ないし6のアルキル基:カルボキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基又はハロ−炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わすか、又は、窒素原子と一緒になってモルホリン環を形成し;
q’は、2ないし6の整数を表わし;
rは、1ないし4の数を表わす。)に相当し、それは、r>1の場合、分子中に存在する基
【化19】

は同一であることも異なることもできる。
【0032】
粒質物G及びG1において使用され得る興味深い更なるフタロシアニン化合物は、式
【化20】

(式中、
PC、Me及びqは、式(4)で定義した通りであり、
Y’3は、水素原子;又はアルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを表わし;
q’は、2ないし6の整数を表わし;
17’及びR18’は、各々互いに独立して、水素原子;フェニル基;スルホフェニル基;カルボキシ−フェニル基;炭素原子数1ないし6のアルキル基;ヒドロキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;シアノ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;スルホ−炭素
原子数1ないし6のアルキル基:カルボキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基又はハロ−炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わすか、又は、窒素原子と一緒になってモルホリン環を形成し;
m’は、0又は1を表わし;及び、
r及びr1は、各々互いに独立して、0.5ないし3.5のあらゆる数を表わし、かつr+r1の合計は、最小で1、最大で4である。)に相当する。
【0033】
フタロシアニン環中の中心原子MeがSi(IV)である場合、粒質物G及びG1において使用されるフタロシアニンは、フタロシアニン環のフェニル核上の置換基に加えて、アキシャル置換基(=R24)も含み得る。このようなフタロシアニンは、例えば、式
【化21】

(式中、
24は、ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし22のアルキル基;枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルキル基;炭素原子数2ないし22のアルケニル基;枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルケニル基、またはそれらの混合物;炭素原子数1ないし22のアルコキシ基;スルホ基又はカルボキシ基;式
【化22】

;式
【化23】

で表わされるアルキルエチレンオキシ単位又は式COOR23で表わされるエステルを表わし、
Uは、[Q1r+s-;又はQ2を表わす。)に相当する。
【0034】
16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、B2、B3、M、M1、Q1、Q2、As、T1、X1、Y2、Z2、a、b、c、d、e、r、v及びwは、式(1a)及び(1b)で定義した通りである。
【0035】
特に好ましいフタロシアニン化合物は、市販で入手可能であり、かつ洗浄剤組成物中に使用されるような化合物である。通常、アニオン性フタロシアニン化合物は、アルカリ金属塩、特にナトリウム塩の形態である。
【0036】
これらのフタロシアニン化合物は、単独で又は少なくとも1種のアゾ染料及び/又はト
リフェニルメタン染料との混合物で使用され得る。好ましいアゾ染料及び/又はトリフェニルメタン染料は、国際公開第05/014769号パンフレット(13−16頁)に記載されている。特に好ましいアゾ染料及び/又はトリフェニルメタン染料は、以下の構造
【化24】

【化25】

で表わされる化合物である。
【0037】
フタロシアニン化合物と少なくとも1種のアゾ染料及び少なくとも1種のトリフェニルメタン染料の混合物もまた、更に適当である。
【0038】
更なる適当なフタロシアニン化合物は、少なくとも1種の染料が共有結合されるところのフタロシアニンを少なくとも1種含むものである。好ましいのは、一般構造(8a)及び/又は(8b)
【化26】

(式中、
PCは、フタロシアニン系を表わし;
Meは、Zn;Ca;Mg;Na;K;Al−Z3;Si(IV)−(Z32;Ti(
IV)−(Z32;Ge(IV)−(Z32;Ga(III)−Z3;Zr(IV)−(Z32;In(III)−Z3又はSn(IV)−(Z32を表わし;
3は、アルカノレートイオン;ヒドロキシルイオン;R25COO-;ClO4-;BF4-;PF6-;R25SO3-;SO42-;NO3-;F-;Cl-;Br-;I-;又はクエン酸イオン、酒石酸イオン又は蓚酸イオンを表わし;
ここで、R25は、水素原子;未置換の炭素原子数1ないし18のアルキル基;又はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基;未置換のアリール基;又はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリール基を表わし;
r’’は、0;1;2;3又は4を表わし、
r’’’は、1;2;3又は4を表わし、
Q’’は、各々互いに独立して、スルホ基又はカルボキシ基又は式
【化27】

で表わされる基を表わし;
ここで、R26は、直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし8のアルキレン基;又は、1,3−又は1,4−フェニレン基を表わし、
5は、−NH−;又は−N−(炭素原子数1ないし5のアルキル)−を表わし;
6+は、式
【化28】

で表わされる基を表わし;
かつ、R26=炭素原子数1ないし8のアルキレン基の場合、X6+は、式
【化29】

も表わし得;
4+は、式
【化30】

で表わされる基を表わし;
t’は、0又は1を表わし;
上記式において、
27及びR28は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
29は、炭素原子数1ないし6のアルキル基;炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基又はNR3233を表わし;
30及びR31は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし;
32及びR33は、各々互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし;
34及びR35は、各々互いに独立して、未置換の炭素原子数1ないし6のアルキル基又は、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
uは、1ないし6の数を表わし;
1は、1つ又は2つの更なる窒素原子を含み得る芳香族5ないし7員窒素含有複素環を完成させる単位を表わし、
1は、環員として1つ又は2つの更なる窒素原子、酸素原子及び/又は硫黄原子を含み得る飽和5ないし7員窒素複素環を完成させる単位を表わし;
Q’は、各々互いに独立して、式−L−Dで表わされる部分を表わし、
ここで、Lは直接結合又は架橋基を表わし、かつDは染料基を表わし;
Q’’は、各々互いに独立して、ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし22のアルキル基;枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルキル基;炭素原子数2ないし22のアルケニル基;枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルケニル基又はその混合物;炭素原子数1ないし22のアルコキシ基;スルホ基又はカルボキシ基;式
【化31】

;式
【化32】

で表わされるアルキルエチレンオキシ単位又は式COOR18で表わされるエステルを表わし、
ここで、
2は、水素原子;ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし30のアルキル基;炭素原子数1ないし30のアルコキシ基;−CO2H;−CH2COOH;SO3-1;−OSO3-1;PO32-1;−OPO32-1;又はその混合物を表わし;
3は、水素原子;ヒドロキシ基;−COOH;−SO3-1;−OSO3-1;又は炭素原子数1ないし6のアルコキシ基を表わし;
1は、水溶性カチオンを表わし;
1は、−O−;又は−NH−を表わし;
7及びX8は、各々互いに独立して、−O−;−NH−;又は−N(炭素原子数1ないし5のアルキル)−を表わし;
36及びR37は、各々互いに独立して、水素原子;スルホ基又はその塩;カルボキシ基
又はその塩、又はヒドロキシ基を表わし、
基R36及びR37の少なくとも1方は、スルホ基又はカルボキシ基又はその塩を表わし;
2は、−O−;−S−;−NH−;又は−N(炭素原子数1ないし5のアルキル)−を表わし;
38及びR39は、各々互いに独立して、水素原子;炭素原子数1ないし6のアルキル基;ヒドロキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;シアノ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;スルホ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;カルボキシ又はハロ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;未置換のフェニル基又はハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、スルホ基又はカルボキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたフェニル基を表わすか;又は、R38及びR39は、それらが結合されるところの窒素原子と一緒になって、環員として更なる窒素原子又は酸素原子を更に含み得る飽和5−又は6−員複素環を表わし;
40及びR41は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし6のアルキル基又はアリール−炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
42は、水素原子;未置換の炭素原子数1ないし6のアルキル基又はハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、SO3H、−NH2、フェニル基、カルボキシ基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基及び炭素原子数1ないし6のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
43は、炭素原子数1ないし22のアルキル基;枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルキル基;炭素原子数2ないし22のアルケニル基又は枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルケニル基;炭素原子数3ないし22のグリコール基;炭素原子数1ないし22のアルコキシ基;枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルコキシ基;又はその混合物を表わし;
Mは、水素原子;又は、アルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを表わし;
aは、0又は1を表わし;
bは、0ないし6を表わし;
cは、0ないし100を表わし;
dは、0又は1を表わし;
eは、0ないし22を表わし;
vは、2ないし12の整数を表わし;
wは、0又は1を表わし;
-は、有機アニオン又は無機アニオンを表わし;
sは、一価アニオンA-の場合、rと等しく、多価アニオンの場合、≦rであり、As-は正電荷と釣り合う必要があり;そして、r≠1の場合、基Q’’は、同じであるか又は異なり得、
かつ、フタロシアニン環系はまた、更なる溶解性付与基も含み得る。)で表わされる化合物の使用である。
【0039】
ハロゲン原子は、フッ素原子、臭素原子、又は、特に塩素原子である。
【0040】
特に適当な基
【化33】

は、
【化34】

等である。
【0041】
好ましいものは、基
【化35】

である。
【0042】

【化36】

における複素環として、同様に、上記で言及した基が考慮されるが、残存する置換基への結合は炭素原子によって為される。
【0043】
これらの全ての置換基において、フェニル基、ナフチル基及び芳香族へテロ環は、1つ又は2つの更なる基によって、例えば炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、スルホ基、スルホンアミド基等によって置換され得る。
【0044】
好ましいものは、炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基及びヒドロキシ基からの置換基である。
【0045】
特に適当な基
【化37】

は、
【化38】

(式中、B1及びR31は、上記で定義した通りである。)等である。
【0046】
全ての上記で言及した窒素複素環は、更に、環中の炭素原子又は更なる窒素原子をアルキル基で置換され得る。アルキル基は、好ましくはメチル基である。
【0047】
式(8a)におけるAs-は、分子の残余の正電荷の対イオンとして、あらゆる所望のアニオンを示す。それは、一般に製造過程(四級化)において導入され、このような場合、それは、好ましくは、アルカノレートイオン;ヒドロキシルイオン;R25COO-;ClO4-;BF4-;PF6-;R25SO3-;SO42-;NO3-;F-;Cl-;Br-;I-;又はクエン酸イオン、酒石酸イオン又は蓚酸イオンである(ここで、R25は、水素原子;又は未置換の炭素原子数1ないし18のアルキル基;又はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基;未置換のアリール基;又はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリール基を表わす。)。アリール硫酸イオンの内、フェニルスルホン酸イオン、p−トリルスルホン酸イオン及びp−クロロフェニルスルホン酸イオンが言及されるべきでる。しかしながら、アニオンは、既知の方法で容易に置換され得るため、あらゆる他のアニオンをアニオンとして機能させることもできる。従って、As-は、硫酸イオン、亜硫酸イオン、炭酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン、蓚酸イオン、クエン酸イオン又は乳酸イオン又は有機カルボン酸の他のアニオンでもあり得る。一価アニオンの場合、指数sはrと同じである。多価アニオンの場合、sは≦rの値と仮定されるが、状態に依存して、分子の残余の正電荷と正確に釣り合わせるようにしなければならない。
【0048】
炭素原子数1ないし6のアルキル基及び炭素原子数1ないし6のアルコキシ基は、直鎖の又は枝分かれしたアルキル基及びアルコキシ基であり、それぞれ、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、アミル基、イソアミル基、第三アミル基又はヘキシル基、及び、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、第二ブトキシ基、第三ブトキシ基、アミルオキシ基、イソアミルオキシ基、第三アミルオキシ基又はヘキシルオキシ基である。
【0049】
炭素原子数2ないし22のアルケニル基は、例えば、アリル基、メタリル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソブテニル基、n−ペンタ−2,4−ジエニル基、3−メチル−ブテ−2−エニル基、n−オクテ−2−エニル基、n−ドデセ−2−エニル基、イソドデセニル基、n−ドデセ−2−エニル基又はn−オクタデセ−4−エニル基を示す。
【0050】
Meは、好ましくはZn、AlZ2、Si(IV)−(Z22又はTi(IV)−(Z22(式中、Z2は、上記で定義した通りである。)を表わす。
【0051】
Meは、特に、Zn、AlZ2、Si(IV)−(Z22又はTi(IV)−(Z22(式中、Z2は、塩素原子、フッ素原子、臭素原子又はヒドロキシ基を表わす。)を表わす。
26は、好ましくは枝分かれした又は非枝分かれの炭素原子数1ないし4のアルキレン基;又は、1,3−又は1,4−フェニレン基を表わす。
5は、好ましくは−NH−又は−N(炭素原子数1ないし4のアルキル)−を表わす。
27及びR28は、好ましくは各々互いに独立して、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わす。
29は、好ましくは炭素原子数1ないし4のアルキル基;ペンチル基;ヘキシル基又はNR3233を表わす。
30及びR31は、好ましくは各々互いに独立して、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わす。
32及びR33は、好ましくは各々互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わす。
34及びR35は、好ましくは各々互いに独立して、未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基又は、ヒドロキシ基、シアノ基、SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わす。
uは、好ましくは1;2;3又は4を表わし;
1は、好ましくはピロール環、イミダゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環又はピリダジン環を完成させる単位を表わし、
1は、好ましくはモルホリン環、ピロリジン環、ピペラジン環又はピペリジン環を完成させる単位を表わす。
Lは、好ましくは直接結合;−SO2−;−(CH21-4−SO2−; −O−;−(CH21-4−O−;−OR44−;−(CH21-4−OR44−;−OR44O−;−(CH21-4−OR44O−;−OR44N(R45)−;−(CH21-4−OR44N(R45)−;−N(R45)−;−(CH21-4−N(R45)−;−(CH2CH2O−)n−;−C(O)−;−(CH21-4−C(O)−;−C(O)N(R45)−;−(CH21-4−C(O)N(R45)−;−N(R45)C(O)−;−(CH21-4−N(R45)C(O)−;−OC(O)−;−(CH21-4−OC(O)−;−C(O)O−;−(CH21-4−C(O)O−;−S−;−(CH21-4−S−;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキレン基;未置換の炭素原子数5ないし18のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数5ないし18のアリーレン基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキレン−炭素原子数5ないし18のアリール基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキレン−炭素原子数5ないし18のアリール基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数5ないし18のアリーレン−炭素原子数1ないし18のアルキル基又はヒドロキシ基、
シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数5ないし18のアリーレン−炭素原子数1ないし18のアルキル基を表わし、
ここで、
44は、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキレン基;未置換の炭素原子数5ないし18のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数5ないし18のアリーレン基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキレン−炭素原子数5ないし18のアリール基;ヒドロキシ基、シアノ基、SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキレン−炭素原子数5ないし18のアリール基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数5ないし18のアリーレン−炭素原子数1ないし18のアルキル基又はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数5ないし18のアリーレン−炭素原子数1ないし18のアルキル基を表わし、
45は、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキル基;未置換の炭素原子数5ないし18のアリール基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数5ないし18のアリール基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルコキシ基を表わし、
Dは、アゾ染料、ジアゾ染料、トリスアゾ染料、ポリアゾ染料、アゾメチン染料、メチン染料、アントラキノ染料、ジオキサジン染料、フェナジン染料、ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、カルボニル染料、キサンテン染料又はチオキサンテン染料の基を表わす。
【0052】
2は、好ましくは水素原子;ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし18のアルキル基;炭素原子数1ないし18のアルコキシ基;−CO2H;−CH2COOH;−SO3-1;−OSO3-1;−PO32-1;−OPO32-1;又はその混合物を表わし、ここで、M1は、上記で定義した通りである。
3は、好ましくは水素原子;ヒドロキシ基;−COOH;−SO3-1;−OSO3-1又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表わす。
1は、好ましくは水素原子;又はアルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを表わす。
7及びX8は、好ましくは、各々互いに独立して、−O−;−NH−又は−N(炭素原子数1ないし4のアルキル)−を表わす。
2は、好ましくは−O−;−S−;−NH−又は−N(炭素原子数1ないし4のアルキル)−を表わす。
38及びR39は、好ましくは各々互いに独立して、水素原子;炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ−炭素原子数1ないし4のアルキル基;シアノ−炭素原子数1ないし4のアルキル基;スルホ−炭素原子数1ないし4のアルキル基;カルボキシ−炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロ−炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換のフェニル基又はハロ−、炭素原子数1ないし4のアルキル−又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ−で置換されたフェニル基;スルホ基又はカルボキシ基を表わすか、又は、R38及びR39は、それらが結合されるところの窒素原子と一緒になって、モルホリン環、ピペラジン環又はピペリジン環を形成する。
40及びR41は、好ましくは各々互いに独立して、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はアリール−炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わす。
42は、好ましくは水素原子;未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、SO3H、−NH2、フェニル基、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基及び炭素原子数1ないし6のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わす。
43は、好ましくは炭素原子数1ないし10のアルキル基;枝分かれした炭素原子数3ないし10のアルキル基;炭素原子数1ないし10のアルケニル基又は枝分かれした炭素原子数3ないし10のアルケニル基;炭素原子数3ないし22のグリコール基;炭素原子数1ないし10のアルコキシ基;枝分かれした炭素原子数3ないし10のアルコキシ基;又はその混合物を表わす。
Mは、好ましくは水素原子;Na+;K+又はアンモニウムイオンを表わす。
3-は、好ましくは塩素イオン、臭素イオン、アルキル硫酸イオン又はアラルキル硫酸イオンを表わす。
aは、好ましくは0又は1を表わし;
bは、好ましくは0ないし6を表わし;
cは、好ましくは0ないし100を表わし;
dは、好ましくは0又は1を表わし;
eは、好ましくは0ないし22を表わし;
vは、好ましくは2ないし12の整数を表わし;
wは、好ましくは0又は1を表わし;
-は、好ましくはハロゲンイオン、アルキル硫酸イオン又はアリール硫酸イオン;硫酸イオン、亜硫酸イオン、炭酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン、蓚酸イオン、クエン酸イオン又は乳酸イオン又は有機カルボン酸の他のアニオンを表わす。
【0053】
好ましい染料基Dは、以下の式(I)ないし(XXV)
【化39】

【化40】

【化41】

【化42】

【化43】

[式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
X及びYは、各々互いに独立して、水素原子;−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;−COOH又は−COO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
αは、水素原子;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換のアリール基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリール基を表わし、
βは、各々互いに独立して、水素原子;−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表わし、
Zは、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子
数1ないし4のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ハロゲン原子;−OH;−NO2;−COOH;−COO炭素原子数1ないし4のアルキル基;−NH2;−NH炭素原子数1ないし4のアルキル基(ここで、アルキル基は−OH、−NH2、炭素原子数1ないし4のアルキル基、−CN及び−COOHからの少なくとも1種の置換基で置換され得る。);−N(炭素原子数1ないし4のアルキル)炭素原子数1ないし4のアルキル基(ここで、アルキル基は、各々互いに独立して、−OH、−NH2、炭素原子数1ないし4のアルキル基、−CN及び−COOHからの少なくとも1種の置換基で置換され得る。);−NH−アリール基;−NH−アリール基(ここで、アリール基は、ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキル−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換される。);−NHCO炭素原子数1ないし4のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし;
Z’は、−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ハロゲン原子;−OH;−NO2;−COOH;−COO炭素原子数1ないし4のアルキル基;−NH2;−NH炭素原子数1ないし4のアルキル基(ここで、アルキル基は、−OH、−NH2、炭素原子数1ないし4のアルキル基、−CN及び−COOHからの少なくとも1種の置換基で置換され得る。);−N(炭素原子数1ないし4のアルキル)炭素原子数1ないし4のアルキル基(ここで、アルキル基は、各々互いに独立して、−OH、−NH2、炭素原子数1ないし4のアルキル基、−CN及び−COOHからの少なくとも1種の置換基で置換され得る。);−NH−アリール基;−NH−アリール基(ここで、アリール基は、ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換される。);−NHCO炭素原子数1ないし4のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし;
1は、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ハロゲン原子;−OH;−NO2;−COOH;−COO炭素原子数1ないし4のアルキル基;−NH2;−NH炭素原子数1ないし4のアルキル基(ここで、アルキル基は、−OH、−NH2、炭素原子数1ないし4のアルキル基、−CN及び−COOHからの少なくとも1種の置換基で置換され得る。);−N(炭素原子数1ないし4のアルキル)炭素原子数1ないし4のアルキル基(ここで、アルキル基は、各々互いに独立して、−OH、−NH2、炭素原子数1ないし4
のアルキル基、−CN及び−COOHからの少なくとも1種の置換基で置換され得る。);−NH−アリール基;−NH−アリール基(ここで、アリール基は、ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換される。);−NHCO炭素原子数1ないし4のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし;
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし4のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし4のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキレン基を表わし、
nは、0;1又は2を表わし、
n’は、0;1又は2を表わし、
n’’は、0又は1を表わし、
mは、0;1又は2を表わし、
1は、0;1又は2を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;又はアルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを表わす。]に相当する。
【0054】
特に好ましい染料基Dは、以下の式(I’)ないし(XIX’)に相当する:
【化44】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
X及びYは、各々互いに独立して、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;又は未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表わし、
Zは、未置換の炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;−OH;−NO2;−COOH;又は−COO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし、
1は、−OH;−NO2;−COOH又は−COO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
Gは、直接結合;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし4のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原
子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキレン基を表わし、
nは、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0055】
【化45】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
X及びYは、各々互いに独立して、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;又は、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表わし、
Zは、未置換の炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;−OH;−NO2;−COOH;又は−COO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし、
1は、−OH;−NO2;−COOH又は−COO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
Gは、直接結合;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし4のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキレン基を表わし、
nは、0又は1を表わし、
n’’は、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0056】
【化46】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
X及びYは、各々互いに独立して、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;又は、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表わし、
Zは、未置換の炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;−OH;−NO2;−COOH;又は−COO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし、
1は、−OH;−NO2;−COOH又は−COO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
Gは、直接結合;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし4のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキレン基を表わし、
nは、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0057】
【化47】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Zは、未置換の炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素
原子数1ないし2のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキル基;直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;−OH;−NO2;−COOH;又は−COO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし、
1は、−OH;−NO2;−COOH又は−COO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし、
Gは、直接結合又はCOO炭素原子数1ないし2のアルキレン基を表わし、
nは、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0058】
【化48】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Zは、未置換の炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;−OH;−NO2;−COOH;又は−COO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし、
Gは、直接結合又はCOO炭素原子数1ないし2のアルキレン基を表わし、
nは、0又は1を表わし、
n’’は、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0059】
【化49】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Zは、未置換の炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;−OH;−NO2;−COOH;又
は−COO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし、
Gは、直接結合又はCOO炭素原子数1ないし2のアルキレン基を表わし、
nは、0又は1を表わし、
n’’は、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0060】
【化50】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Xは、水素原子;−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2の少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基を表わし、
Yは、−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2の少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基を表わし、
Zは、−NH2又は−NHCOO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
1は、−OH又は−NHCO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし2のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし2のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキレン基を表わし、
nは、1又は2を表わし、
n’’は、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0061】
【化51】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Xは、水素原子;−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2の少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基を表わし、
Yは、−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2の少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基を表わし、
Zは、−NH2又は−NHCOO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
1は、−OH又は−NHCO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし2のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし2のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキレン基を表わし、
nは、1又は2を表わし、
n’’は、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0062】
【化52】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Xは、水素原子;SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2の少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;未置換の直鎖
の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基を表わし、
Yは、−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2の少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基を表わし、
Zは、−NH2;−NH−アリール基又はアリール基が−SO3H、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルキル基及び炭素原子数1ないし2のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたところの−NH−アリール基を表わし;
1は、−OH;−NHCO炭素原子数1ないし2のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし、
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし2のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし2のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキレン基を表わし、
nは、1又は2を表わし、
n’’は、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0063】
【化53】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Xは、水素原子;−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2の少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基を表わし、
Yは、−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2の少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3
H及び−NH2からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基を表わし、
Zは、−NH2;−NH−アリール基又はアリール基が−SO3H、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルキル基及び炭素原子数1ないし2のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたところの−NH−アリール基を表わし;
1は、−OH;−NHCO炭素原子数1ないし2のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし、
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし2のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし2のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキレン基を表わし、
nは、1又は2を表わし、
n’’は、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0064】
【化54】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Zは、−NH2;−NHCO炭素原子数1ないし4のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし;
1は、−OH;−NH−アリール基又はアリール基がヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたところの−NH−アリール基を表わし;
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし4のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし4のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキレン基を表わし、
nは、1又は2を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0065】
【化55】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Zは、−NH2;−NHCO炭素原子数1ないし4のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし;
1は、−OH;−NH−アリール基又はアリール基がヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたところの−NH−アリール基を表わし;
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし4のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし4のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキレン基を表わし、
nは、1又は2を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0066】
【化56】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Zは、−NH2;−NHCO炭素原子数1ないし4のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし;
1は、−OH;−NH−アリール基又はアリール基がヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたところの−NH−アリール基を表わし;
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし4のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン
基;未置換の炭素原子数1ないし4のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキレン基を表わし、
nは、1又は2を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0067】
【化57】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Xは、水素原子;−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2の少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基を表わし、
Yは、−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2の少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H及び−NH2からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルコキシ基を表わし、
Zは、−NH2;−NHCO炭素原子数1ないし4のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし;
1は、−OH;−NH−アリール基又はアリール基がヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたところの−NH−アリール基を表わし;
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし4のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし4のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキレン基を表わし、
nは、1又は2を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0068】
【化58】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Xは、水素原子;−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;−COOH又は−COO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
Yは、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;COOH又はCOO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
Zは、−NH2;−NH−アリール基又はアリール基がヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルキル基及び炭素原子数1ないし2のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたところの−NH−アリール基を表わし;
Z’は、−SO3M;−COOH又は−COO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
1は、−OH;−NHCO炭素原子数1ないし2のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし2のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし2のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキレン基を表わし、
nは、1又は2を表わし、
n’は、0又は1を表わし、
n’’は、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0069】
【化59】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Xは、水素原子;−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;−COOH又は−COO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
Yは、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;−COOH又は−COO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
Zは、−NH2;−NH−アリール基又はアリール基がヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルキル基及び炭素原子数1ないし2のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたところの−NH−アリール基を表わし;
Z’は、−SO3M;−COOH又は−COO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
1は、−OH;−NHCO炭素原子数1ないし2のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし2のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし2のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基から
の少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキレン基を表わし、
nは、1又は2を表わし、
m’は、0又は1を表わし、
n’’は、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0070】
【化60】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Xは、水素原子;−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;−COOH又は−COO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
Yは、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし2のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;−COOH又は−COO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
Zは、−NH2;−NH−アリール基又はアリール基がヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルキル基及び炭素原子数1ないし2のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたところの−NH−アリール基を表わし;
Z’は、−SO3M;−COOH又は−COO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
1は、−OH;−NHCO炭素原子数1ないし2のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし2のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭
素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし2のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキレン基を表わし、
nは、1又は2を表わし、
m’は、0又は1を表わし、
n’’は、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0071】
【化61】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Zは、−NH2;−NH−アリール基又はアリール基がヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルキル基及び炭素原子数1ないし2のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたところの−NH−アリール基を表わし;
1は、−OH;−NHCO炭素原子数1ないし2のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし2のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし2のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキレン基を表わし、
nは、1又は2を表わし、
n’は、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0072】
【化62】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Zは、−NH2;−NH−アリール基又はアリール基がヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルキル基及び炭素原子数1ないし2のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたところの−NH−アリール基を表わし;
1は、−OH;−NHCO炭素原子数1ないし2のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし2のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし2のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキレン基を表わし、
nは、1又は2を表わし、
n’は、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0073】
【化63】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Zは、−NH2;−NH−アリール基又はアリール基がヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルキル基及び炭素原子数1ないし2のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたところの−NH−アリール基を表わし;
1は、−OH;−NHCO炭素原子数1ないし2のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし2のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし2のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキレン基を表わし、
nは、1又は2を表わし、
n’は、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);
【0074】
【化64】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Zは、−NH2;−NH−アリール基又はアリール基がヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルキル基及び炭素原子数1ないし2のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたところの−NH−アリール基を表わし;
1は、−OH;−NHCO炭素原子数1ないし2のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし2のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし2のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキレン基を表わし、
nは、1又は2を表わし、
n’は、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。);又は
【化65】

(式中、
*は、架橋基Lへの結合を示し、
Zは、−NH2;−NH−アリール基又はアリール基がヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルキル基及び炭素原子数1ないし2のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたところの−NH−アリール基を表わし;
1は、−OH;−NHCO炭素原子数1ないし2のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし2のアルキル基を表わし;
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし2のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし2のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし2のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし2のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし2のアルキレン基を表わし、
nは、1又は2を表わし、
n’は、0又は1を表わし、
mは、0又は1を表わし、
1は、0又は1を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;Na+又はK+を表わす。)。
【0075】
特に好ましい染料基Dは、以下の式(XXVI)ないし(XXVIII)で表わされるものである:
ビスアゾレッド253(Bisazo Red 253)の基である
【化66】

【化67】


【0076】
式(XXI)で表わされる染料と(XXII)で表わされる染料の混合物は、ポンタミン(Pontamine)として知られる。
【0077】
式(8a)で表わされる好ましいフタロシアニン化合物は、式
【化68】

[式中、
PC、X5、X6+、R26、Me、L、D、r1、r2及びr’は、上記で定義した通りであり(かつ、上記した好ましい意味を有する)、
Meは、Zn、AlZ2、Si(IV)−(Z22又はTi(IV)−(Z22(式中、Z2は、塩素原子、フッ素原子、臭素原子又はヒドロキシ基を表わす。)を表わし、
Mは、水素原子;又はアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン又はアミン塩イオンを表わし、かつ数r1、r2及びr’の合計は1ないし8であり、
s-は、分子の残余の正電荷と正確に釣り合う。]に相当する。
【0078】
式(8a)で表わされる特に好ましいフタロシアニン化合物は、式
【化69】

[式中、
PC、L及びDは、上記で定義した通りであり(かつ、上記した好ましい意味を有する)、
Meは、Zn、AlZ2、Si(IV)−(Z22又はTi(IV)−(Z22(式中、Z2は、塩素原子、フッ素原子、臭素原子又はヒドロキシ基を表わす。)を表わし、
R’26は、炭素原子数2ないし6のアルキレン基を表わし、
1は、0ないし4の数、好ましくは1ないし4の数を表わし、
r’は、1ないし4の数を表わし、
6+は、式
【化70】

(式中、
27及びR28は、各々互いに独立して、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基又はヒドロキシ基、シアノ基、ハロゲン原子及びフェニル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし
29は、R27で定義した通りであり、シクロヘキシル基又はアミノ基を表わし、
31は、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
41は、炭素原子数1ないし4のアルキル基;炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ハロゲン原子;カルボキシ基;炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基又はヒドロキシ基を表わす。)で表わされる基を表わし、
A’-は、ハロゲン化物イオン;アルキル硫酸イオン又はアリール硫酸イオンを表わす。]に相当し、基−SO2NHR’26−X6+A’-は同一であるか又は異なることができる。
【0079】
本発明に従って使用され得る更なる光漂白活性成分は、式
【化71】

(式中、
PC、L及びDは、上記で定義した通りであり(かつ、上記した好ましい意味を有する)、
Meは、Zn;Fe(II);Ca;Mg;Na;K;Al−Z2;Si(IV)−(Z22;Ti(IV)−(Z22;Ge(IV)−(Z22;Ga(III)−Z2;Zr(IV)−(Z22;In(III)−Z3又はSn(IV)−(Z22を表わし、
2は、アルカノレートイオン;ヒドロキシルイオン;R25COO-;ClO4-;BF4-;PF6-;R25SO3-;−SO42-;NO3-;F-;Cl-;Br-;I-;又はクエン酸イオン、酒石酸イオン又は蓚酸イオンを表わし;
ここで、R25は、水素原子;未置換の炭素原子数1ないし18のアルキル基;又はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、−SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基;未置換のアリール基又はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、−SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリール基を表わし;
3’は、水素原子;又はアルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを表わし;
rは、0ないし4、好ましくは1ないし4のあらゆる数を表わし、
r’は、1ないし4のあらゆる数を表わす。)に相当する。
【0080】
非常に特に好ましいフタロシアニン化合物は、式(11a)
【化72】

(式中、
PC、L及びDは、上記で定義した通りであり(かつ、上記した好ましい意味を有する)、
Meは、Zn又はAl−Z2を表わし、
2は、アルカノレートイオン;ヒドロキシルイオン;R25COO-;ClO4-;BF4-;PF6-;R25SO3-;SO42-;NO3-;F-;Cl-;Br-;I-;又はクエン酸イオン、酒石酸イオン又は蓚酸イオンを表わし;
ここで、R25は、水素原子;未置換の炭素原子数1ないし18のアルキル基;又はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、−SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基;未置換のアリール基又はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、−SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリール基を表わし;
3’は、水素原子;又はアルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを表わし;
rは、0ないし4、好ましくは1ないし4のあらゆる数を表わし、
r’は、1ないし4のあらゆる数を表わす。)に相当する。
【0081】
本発明に従って使用され得る興味深い更なるフタロシアニン化合物は、式
【化73】

(式中、
PC、Me、L及びDは、式(11)で定義した通りであり、
37’及びR38’は、各々互いに独立して、水素原子;フェニル基;スルホフェニル基;カルボキシフェニル基;炭素原子数1ないし6のアルキル基;ヒドロキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;シアノ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;スルホ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;カルボキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基又はハロ−炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わすか、又は、R37’及びR38’は、窒素原子と一緒になってモルホリン環を形成し、
q’は、2ないし6の整数を表わし、
rは、1ないし4の数を表わし、
r>1の場合、分子中の基
【化74】

は同一であるか又は異なり得る。)に相当する。
【0082】
本発明に従って使用され得る興味深い更なるフタロシアニン化合物は、式
【化75】

(式中、
PC、Me、L及びDは、式(11)で定義した通りであり、
Y’3は、水素原子;又はアルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを表わし、
q’は、2ないし6の整数を表わし、
37’及びR38’は、各々互いに独立して、水素原子;フェニル基;スルホフェニル基;カルボキシフェニル基;炭素原子数1ないし6のアルキル基;ヒドロキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;シアノ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;スルホ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;カルボキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基又はハロ−炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わすか、又は、R37’及びR38’は、窒素原子と一緒になってモルホリン環を形成し、
m’は、0又は1を表わし、
r’は、1ないし4のあらゆる数を表わし、
r及びr1は、各々互いに独立して、0.5ないし2のあらゆる数を表わし、r+r1の合計は、最小で1、最大で3である。)に相当する。
【0083】
フタロシアニン環の中心原子MeがSi(IV)である場合、本発明に従って使用され
得るフタロシアニンは、フタロシアニン環のフェニル核上の置換基に加えて、アキシャル置換基(=R46)も含み得る。このようなフタロシアニンは、例えば、式
【化76】

(式中、
46は、ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし22のアルキル基;枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルキル基;炭素原子数1ないし22のアルケニル基;枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルケニル基又はその混合物;炭素原子数1ないし22のアルコキシ基;スルホ基又はカルボキシル基;式
【化77】

;式
【化78】

で表わされるアルキルエチレンオキシ単位又は式COOR18で表わされるエステルを表わし、
Uは、[Q’’]+s-;又はQ’’’を表わし、
36、R37、R38、R39、R40、R41、R42、R43、B2、B3、M、Q’’、Q’’’、A-、T1、X7、X8、Y2、Z3-、a、b、c、d、e、r、r’、s、v及びwは、上記で定義した通りである(かつ、上記した好ましい意味を有する)。
)に相当する。
【0084】
特に好ましい式(8a)及び(8b)で表わされる化合物は、式
【化79】

[式中、
Meは、Zn、AlZ2、Si(IV)−(Z22又はTi(IV)−(Z22(式中、Z2は、塩素原子、フッ素原子、臭素原子又はヒドロキシ基を表わす。)を表わし、
Q’’は、各々互いに独立して、スルホ基又はカルボキシ基又は式
【化80】

で表わされる基を表わし;
ここで、R26は、直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキレン基;又は、1,3−又は1,4−フェニレン基を表わし、
5は、−NH−;又は−N(炭素原子数1ないし4のアルキル)−を表わし;
6+は、式
【化81】

で表わされる基を表わすか;
又は、R26=炭素原子数1ないし4のアルキレン基の場合、式
【化82】

で表わされる基も表わし得;
1+は、式
【化83】

で表わされる基を表わし;
tは、0又は1を表わし;
上記式において、
27及びR28は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
29は、炭素原子数1ないし4のアルキル基;ペンチル基;ヘキシル基又はNR78
表わし;
30及びR31は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし;
32及びR33は、各々互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし;
34及びR35は、各々互いに独立して、未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基又は、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、−SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし;
uは、1ないし6を表わし;
1は、ピロール環、イミダゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環又はピリダジン環を完成させる単位を表わし、
1は、モルホリン環、ピロリジン環、ピペラジン環又はピペリジン環を完成させる単位を表わし、
Q’’’は、各々互いに独立して、ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし10のアルキル基;枝分かれした炭素原子数3ないし10のアルキル基;炭素原子数2ないし10のアルケニル基;枝分かれした炭素原子数3ないし10のアルケニル基又はその混合物;炭素原子数1ないし10のアルコキシ基;スルホ基又はカルボキシ基;式
【化84】

;式
【化85】

で表わされるアルキルエチレンオキシ単位又は式COOR43で表わされるエステルを表わし、
ここで、
2は、水素原子;ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし18のアルキル基;炭素原子数1ないし18のアルコキシ基;−CO2H;−CH2COOH;SO3-1;−OSO3-1;PO32-1;−OPO32-1;又はその混合物を表わし;
3は、水素原子;ヒドロキシ基;−COOH;−SO3-1;−OSO3-1;又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表わし;
1は、水素原子;又はアルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを表わし;
1は、−O−;又は−NH−を表わし;
7及びX8は、各々互いに独立して、−O−;−NH−;又は−N(炭素原子数1ないし4のアルキル)−を表わし;
36及びR37は、各々互いに独立して、水素原子;スルホ基又はその塩;カルボキシル
基又はその塩、又はヒドロキシ基を表わし、
基R36及びR37の少なくとも1方は、スルホ基又はカルボキシル基又はその塩を表わし;
2は、−O−;−S−;−NH−;又は−N(炭素原子数1ないし4のアルキル)−を表わし;
38及びR39は、各々互いに独立して、水素原子;炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ−炭素原子数1ないし4のアルキル基;シアノ−炭素原子数1ないし4のアルキル基;スルホ−炭素原子数1ないし4のアルキル基;カルボキシ−炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロ−炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換のフェニル基又はハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、スルホ基又はカルボキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたフェニル基を表わすか;又は、R38及びR39は、それらが結合されるところの窒素原子と一緒になって、モルホリン環、ピペラジン環又はピペリジン環を形成し;
40及びR41は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はアリール−炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし;
42は、水素原子;未置換の炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、フェニル基、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基及び炭素原子数1ないし6のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし;
43は、炭素原子数1ないし10のアルキル基;枝分かれした炭素原子数3ないし10のアルキル基;炭素原子数1ないし10のアルケニル基又は枝分かれした炭素原子数3ないし10のアルケニル基;炭素原子数3ないし22のグリコール基;炭素原子数1ないし10のアルコキシ基;枝分かれした炭素原子数3ないし10のアルコキシ基;又はその混合物を表わし;
Mは、水素原子;Na+;K+又はアンモニウムイオン表わし;
3-は、アルカノレートイオン;ヒドロキシルイオン;R25COO;ClO4-;BF4-;PF6-;R25SO3-;SO42-;NO3-;F-;Cl-;Br-;I-;又はクエン酸イオン、酒石酸イオン又は蓚酸イオンを表わし;
ここで、R25は、水素原子;又は未置換の炭素原子数1ないし18のアルキル基;又はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、−SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基;未置換のアリール基;又はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、−SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリール基を表わし;
aは、0又は1を表わし;
bは、0ないし6を表わし;
cは、0ないし100を表わし;
dは、0又は1を表わし;
eは、0ないし22を表わし;
vは、2ないし12の整数を表わし;
wは、0又は1を表わし;
-は、有機アニオン又は無機アニオンを表わし;
sは、一価アニオンA-の場合、r2、r3、r4及びr5と等しく、多価アニオンの場合、≦r2、r3、r4及びr5であり、As-は正電荷と釣り合う必要があり;そして、r2、r3、r4及びr5≠1の場合、基Q’’は、同じであるか又は異なり得、
Lは、各々互いに独立して、直接結合;−SO2−;−O−;−OR44−;−OR44O−;−OR44N(R45)−;−N(R45)−;−(CH2CH2O−)n−;−C(O)−;−C(O)N(R45)−;−N(R45)C(O)−;−OC(O)−;−C(O)O−
;−S−;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキレン基;未置換の炭素原子数5ないし18のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数5ないし18のアリーレン基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキレン−炭素原子数5ないし18のアリール基;ヒドロキシル基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキレン−炭素原子数5ないし18のアリール基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数5ないし18のアリーレン−炭素原子数1ないし18のアルキル基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数5ないし18のアリーレン−炭素原子数1ないし18のアルキル基を表わし、
ここで、
44は、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキレン基;未置換の炭素原子数5ないし18のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数5ないし18のアリーレン基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキレン−炭素原子数5ないし18のアリール基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキレン−炭素原子数5ないし18のアリール基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数5ないし18のアリーレン−炭素原子数1ないし18のアルキル基又はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数5ないし18のアリーレン−炭素原子数1ないし18のアルキル基を表わし、
45は、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルキル基;未置換の炭素原子数5ないし18のアリール基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数5ないし18のアリール基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルコキシ基又はヒ
ドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし18のアルコキシ基を表わし、
Dは、各々互いに独立して、(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)、(XVI)、(XVII)、(XVIII)、(XIX)、(XX)、(XXI)、(XXII)、(XXIII)、(XXIV)、(I')、(II')、(III')、(IV')、(V')、(VI')、(VIIa')、(VIIb')、(VIII')、(IX')、(X')、(XI')、(XII')、(XIII')、(XIV')、(XV')、(XVI')、(XVII')、(XVIII')、(XIX')、(XX')又は(XXI')で表わされる染料基を表わし、
2は、0又は1を表わし、
3は、0又は1を表わし、
4は、0又は1を表わす。]に相当する。
【0085】
式(8a)及び(8b)で表わされる化合物は、有機化学において慣用の合成方法によって調製され得る。
Me−フタロシアニンの合成には2つの方法がある:まず、フタロシアニン環を調製し、その後、金属塩と錯体化するか、又はフタロシアニン環を単純なベンゼン前駆体から合成すると同時に金属イオンを配合する。
【0086】
フタロシアニン環上の置換基は、環合成の前又は後に導入され得る。置換基が環形成前に導入される場合、4つの環全てに置換がもたらされる。置換基が環形成後に導入される場合、置換は変化し得る。
【0087】
適当な置換基の導入の結果として、例えば、水溶性のフタロシアニンを得ることができる。このような合成方法は、とりわけ独国特許第1569783号明細書、独国特許第1569729号明細書、独国特許第2021257号明細書及び独国特許第1794298号明細書に記載されている。金属含有フタロシアニンの合成及び光活性剤としてのそれらの使用は、例えば独国特許第0081462号明細書から既知である。
【0088】
水溶性フタロシアニンを得るための適当な方法は、スルホネート基の導入である。このようなスルホン化フタロシアニンは純粋な物質ではなく、位置異性体の混合物であることが知られている。更に、スルホン化度はまた変化し得、結果として、しばしば、整数であり得ない。J.Griffiths et al.,Dyes and Pigments,Vol33,65−78(1997)及びそこに引用された文献において、亜鉛フタロシアニンの四ナトリウム塩の調製方法が記載されている。
【0089】
共有結合された染料を有するフタロシアニンは、慣用の方法によって調製される。例えば、共有結合は、塩化スルホニル基で置換された金属含有フタロシアニンとアミノ基を含む適当な染料の反応によって為される。
塩化スルホニル基で置換された金属含有フタロシアニンの合成は、とりわけ独国特許第2812261号明細書又は独国特許第0153278号明細書に記載されるようなスルホ塩素化によって行われる。スルホクロリド置換の度合いは、出発材料の変化によって変更され得る。しかしながら、フタロシアニンのスルホ塩素化は、通常、多数の又は少数の塩化スルホニル基によって置換されたフタロシアニンも含み得る主産物においてもたらされる。
【0090】
粒質物G及びG1は、粒質物の総質量に基づき2ないし50質量%の少なくとも1種の
上記フタロシアニン化合物(1a)、(1b)、(2a)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(8a)、(9)、(9a)、(10)、(11)、(11a)、(12)及び(13)及び所望により式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)及び/又は(I)で表わされる染料を含む。好ましい粒質物G及びG1は、粒質物の総質量に基づき4ないし30質量%、特に好ましくは5ないし20質量%の少なくとも1種の上記フタロシアニン化合物(1a)、(1b)、(2a)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(8a)、(9)、(9a)、(10)、(11)、(11a)、(12)及び(13)、及び所望により式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)及び/又は(I)で表わされる染料を含む。
【0091】
粒質物G及びG1は、粒質物の総質量に基づき10ないし60質量%、好ましくは12ないし60質量%、特に12ないし55質量%の少なくとも1種のアニオン性分散剤及び/又は少なくとも1種の水溶性有機ポリマーを含む。特定の場合において、10質量%未満又は70質量%を越えても使用され得る。
このようなアニオン性分散剤及びまた分散性も有し得る水溶性有機ポリマーを以下に記載する。
【0092】
アニオン性分散剤:
使用されるアニオン性分散剤は、例えば市販で入手可能な、染料、顔料等のための水溶性アニオン性分散剤である。以下の生成物が特に考慮される:芳香族スルホン酸とホルムアルデヒドの縮合生成物、芳香族スルホン酸と未置換の又は塩化ビフェニル又はビフェニル酸化物及び所望によりホルムアルデヒドの縮合生成物、(モノ−/ジ−)アルキルナフタレンスルホネート、重合有機スルホン酸のナトリウム塩、重合アルキルナフタレンスルホン酸のナトリウム塩、重合アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩、アルキルアリールスルホネート、アルキルポリグリコールエーテルスルフェートのナトリウム塩、ポリアルキル化多核アリールスルホネート、アリールスルホン酸及びヒドロキシアリールスルホン酸のメチレン結合縮合生成物、ジアルキルスルホコハク酸のナトリウム塩、アルキルジグリコールエーテルスルフェートのナトリウム塩、ポリナフタレンメタンスルホネートのナトリウム塩、リグノ−又はオキシリグノ−スルホネート又は複素環式ポリスルホン酸。
特に適当なアニオン性分散剤は、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドの縮合生成物、重合有機スルホン酸のナトリウム塩、(モノ−/ジ−)アルキルナフタレンスルホネート、ポリアルキル化多核アリールスルホネート、重合アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩、リグノスルホネート、オキシリグノスルホネート及びナフタレンスルホン酸とポリクロロメチルビフェニルの縮合生成物である。
【0093】
分散剤又は試薬の代わりに、又は、分散剤又は試薬に加えて、本発明に従った粒質物は、分散性も有し得る水溶性有機ポリマーを含み得る。このようなポリマーは、単独で又は2種以上のポリマーの混合物として使用され得る。水溶性ポリマー(フィルム形成能を有し得るが、必ずしも有する必要はない)としては、例えば、ゼラチン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、酢酸エチルのコポリマー、メチルメタクリレート及びメタクリル酸(アンモニウム塩)、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、ビニルピロリドンと長鎖オレフィンのコポリマー、ポリ(ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドのコポリマー、ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルアクリルアミドのコポリマー、ビニルピロリドン及びジメチルアミノエチルメタクリレートの四級化コポリマー、ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートのターポリマー、ビニルピロリドン及びメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドのコポリマー、カプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート
のターポリマー、スチレン及びアクリル酸のコポリマー、ポリカルボン酸、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、加水分解及び非加水分解ポリ酢酸ビニル、マレイン酸と不飽和炭化水素のコポリマー及びまた上記ポリマーの混合重合生成物が考慮される。更なる適当な物質は、ポリエチレングリコール(MW=4000−20000)、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマー(MW>3500)、アルキレンオキシド、特にプロピレンオキシドの縮合生成物(ブロック重合生成物)、ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマー、ジアミン、特にエチレンジアミンとのエチレンオキシド−プロピレンオキシド付加生成物、ポリスチレンスルホン酸、ポリエチレンスルホン酸、アクリル酸とスルホン化スチレンのコポリマー、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、マルトデキストリン、澱粉、スクロース、ラクトース、‘‘イソマルト(Isomalt)’’の名前で入手可能な酵素により変性されて、その後、水素化された糖、甘蔗糖、ポリアスパラギン酸、トラガカント及びポリビニルアルコールである。
【0094】
これらの水溶性有機ポリマーの内、特に好ましいものは、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、加水分解ポリ酢酸ビニル、ビニルピロリドン及び酢酸ビニルのコポリマー、マルトデキストリン、ポリアスパラギン酸及びまたポリアクリレート及びポリメタクリレートである。
【0095】
粒質物G及びG1は、粒質物の総質量に基づき15ないし75質量%、好ましくは20ないし75質量%、特に25ないし70質量%の少なくとも1種の無機塩及び/又は少なくとも1種の低分子量有機酸及び/又はその塩を含む。特定の場合において、15質量%未満又は75質量%を越えても使用され得る。
【0096】
上記成分を以下に詳細に記載する:
無機塩:
無機塩としての使用のために、好ましくはアルカリ塩の形態の炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、ポリリン酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、亜硫酸塩、ホウ酸塩、ハロゲン化物及びピロリン酸塩が考慮される。好ましいものは、例えばアルカリ金属塩化物、アルカリリン酸塩、アルカリ炭酸塩、アルカリポリリン酸塩及びアルカリ硫酸塩等の水溶性塩及び洗浄剤配合物中に使用される水溶性塩である。
【0097】
低分子量有機酸及びその塩:
低分子量有機酸として、例えば、モノ−又はポリ−カルボン酸が考慮される。特に興味深いものは、脂肪族カルボン酸、特に合計1ないし12の炭素原子を有するものである。好ましい酸は、脂肪族の炭素原子数1ないし12のモノ−又はポリ−カルボン酸、特に合計で少なくとも3つの炭素原子を有するモノカルボン酸である。カルボン酸の置換基として、例えばヒドロキシ基及びアミノ基、特にヒドロキシ基が考慮される。特に好ましいものは、脂肪族の炭素原子数2ないし12のポリカルボン酸、特に脂肪族の炭素原子数2ないし6のポリカルボン酸である。非常に特に好ましいものは、ヒドロキシ置換脂肪族炭素原子数2ないし6のポリカルボン酸である。これらの化合物は、遊離酸又は塩、特にアルカリ塩の形態で使用され得る。アミノポリカルボン酸塩(例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム)、フィチン酸塩、ホスホン酸塩、アミノポリホスホン酸塩(例えば、エチレンジアミン四ホスホン酸ナトリウム)、アミノアルキレンポリ(アルキレンホスホン酸塩)、ポリホスホン酸塩、ポリカルボン酸塩又は水溶性ポリシロキサンも使用され得る。
【0098】
低分子量有機酸及びその塩の例として、蓚酸、酒石酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、マレイン酸、クエン酸、蟻酸、グルコン酸、p−トルエンスルホン酸、テレフタル酸、安息香酸、フタル酸、アクリル酸及びポリアクリル酸が言及され得る。
【0099】
粒質物G及びG1は、更なる添加剤、例えば湿潤剤、例えば粉末状又は線維状セルロース、微結晶セルロース等の崩壊剤、例えば、デキストリン等の充填剤、非水溶性又は水溶性染料又は顔料及びまた溶解促進剤及び例えば、ビス(トリアジニルアミノ)スチルベンジスルホン酸、ビス(トリアゾリル)スチルベンジスルホン酸、ビス(スチリル)ビフェニル又はビス(ベンゾフラニル)ビフェニル、ビス(ベンズオキサリル)誘導体、ビス(ベンズイミダゾリル)誘導体、クマリン誘導体又はピラゾリン誘導体等の蛍光増白剤を含み得る。適当な蛍光増白剤は、国際公開第05/014769号パンフレット、26−47頁に記載されている。ゼオライト等のケイ酸アルミニウム及びまたタルク、カオリン、TiO2、SiO2又は三ケイ酸マグネシウム等の化合物も、少量使用され得る。このような添加剤は、粒質物の総質量に基づき0ないし10質量%、好ましくは0ないし5質量%の量で存在する。特定の場合において、10質量%を超える量も使用され得る。
【0100】
特に好ましい添加剤として、粉末状又は線維状セルロース及びケイ酸アルミニウムが特に強調される。これらは、粒質物の総質量に基づき0ないし10質量%、好ましくは0ないし5質量%の量で存在する。
【0101】
粒質物G及びG1は、粒質物の総質量に基づき3ないし15質量%の水を含み得る。
【0102】
粒質物G及びG1は、粒質物の総質量に基づき1ないし60質量%の、少なくとも1種の微粒子状固体及び少なくとも1種の疎水性コーティング材料からなるカプセル化材料を含む。好ましい粒質物G及びG1は、粒質物の総質量に基づき3ないし55質量%、より好ましくは3ないし50質量%、特に好ましくは4ないし50質量%の、少なくとも1種の微粒子状固体及び少なくとも1種の疎水性コーティング材料からなるカプセル化材料を含む。
【0103】
粒質物G及びG1は、少なくとも1種の疎水性コーティング材料及び少なくとも1種の微粒子状固体からなる層でカプセル化される。微粒子状固体は、疎水性コーティング材料中に存在され得、また疎水性コーティング材料上の両方にも適用され得る。疎水性コーティング材料の含有量は、カプセル化する層の総質量に基づき2ないし98質量%、好ましくは15ないし98質量%、非常に好ましくは40ないし95質量%、より好ましくは50ないし95質量%であり、微粒子状固体の含有量は、カプセル化する層の総質量に基づき2ないし98質量%、好ましくは2ないし85質量%、非常に好ましくは5ないし60質量%、より好ましくは5ないし50質量%である。成分を以下に詳細に記載する。
【0104】
洗浄剤成分のカプセル化のための、文献に記載される溶融可能な疎水性材料は、本発明により理解されるように、カプセル化する層の疎水性コーティング材料として適当である。これらのコーティング材料は、通常、化学的に純粋な形態で存在せず、それ故、溶融/凝固範囲によって区別される。多数のコーティング材料の混合物を使用することは更に有利であり得る。使用される混合物は、好ましくは30℃以上、特に40℃以上の凝固点の範囲を有する。液相からの凝固が、<5ケルビンの狭い温度範囲内で起こることは更に有利であり得る。これに関して、溶融/凝固範囲の決定は、例えば‘‘The Analyst,87(1962),p.420ff.’’に記載されるような示差熱分析等の確立された試験法を使用して行われ得る。
【0105】
適当なコーティング材料は、特に、24個未満の炭素原子を有する炭化水素(パラフィン)、長鎖飽和カルボン酸又はアルコール、天然の又は合成されたそれらの対応するエステル及びワックスエステル、脂肪酸グリセリド及びまた脂肪酸アルカノールアミド及び脂肪アルコールエーテルであり、特に好ましいものは脂肪酸及び脂肪酸ブレンド、ステアリン酸又はパルミチン酸のアルカリ金属塩、グリセロールモノステアレート又はパルミテー
ト、固体脂肪アルコール、親油性を有するPEG脂肪アルコール又はPEGステアレート、固体パラフィン、微結晶ワックス、ステアリン酸、トリエタノールアミン及びアクリルアミドの縮合生成物、脂肪酸、特にステアリン酸又はパルミチン酸のモノ−、ジ−又はトリ−エステル又は脂肪酸、特にステアリン酸又はパルミチン酸のモノ−、ジ−又はトリ−グリセリド、固体及び半固体ワックス、例えば蜜ろう又はカルナウバワックス、及びそれらのPEG誘導体である。
【0106】
非常に特に好ましいコーティング材料として、脂肪酸及びその混合物、ステアリン酸のPEGエトキシレート、グリセリルモノステアレート、トリグリセリド及び蜜ろうのPEG誘導体及びこれらの物質の混合物が言及されるべきである。
【0107】
微粒子状固体は、カプセル化する層中に存在する。本発明においては、微粒子は、<100μm、好ましくは<50μm、特に<10μmの平均粒径を意味すると理解される。固体は、適当な方法で溶融可能な物質と一緒に混合され、結果として生じた固体含有溶融物が本発明に従った粒質物に適用される。微粒子状固体は、それ自体の溶融物において又は多数の微粒子状固体との混合物で存在し得る。
【0108】
カプセル化する層に適用するために、完全に凝固される必要はなく、更なる微粒子状固体を適用することは更に有利であり得る。我々の理解に従って、このように適用された微粒子状固体は、本発明に従った粒質物と洗浄剤粒子間の直接接触点の数を減少させるため、洗浄剤組成物の貯蔵安定性の更なる改善に寄与する。その場合、表面に適用された微粒子状固体が、洗浄剤中への配合の間に擦り落ちないように十分に強く接着することが望ましい。カプセル化する層中の微粒子状固体は、表面に適用される微粒子状固体と同様の組成を有し得るが、該組成を有する必要はなく、同様に、多数の微粒子状固体の混合物からもなり得る。
【0109】
適当な微粒子状固体は、例えば、欧州特許出願公開第133562号明細書に開示されるもの、例えば、本質的に慣用の繊維製品洗浄剤成分であり得る水溶性無機塩及び有機塩を含むが、好ましくは塩型の界面活性剤は除く。それらは、主に、慣用の洗浄剤ビルダー物質、例えば、洗浄アルカリとしても既知のアルカリ金属ケイ酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩及びホウ酸塩及びまたアルカリ金属ポリリン酸塩である。しかしながら、洗浄プロセスにおいて特に不活性のアルカリ金属硫酸塩、例えば硫酸ナトリウム及びまた有機酸の水溶性塩、特にヒドロキシカルボン酸、例えばクエン酸及び酒石酸のアルカリ塩及びまた重合ポリカルボン酸、例えばアクリル酸、ヒドロキシアクリル酸、マレイン酸、メチレンマロン酸の単独重合生成物及び共重合生成物及びこれらの酸とビニルメチルエーテル又はメタクリル酸の共重合生成物の塩も適当である。
【0110】
使用され得る更なる微粒子状固体類は、水及び吸収性ポリマー状粉末中で膨張可能な又は水及び吸収性ポリマー状粉末中に部分的に溶融可能な微粒子状有機固体、例えばセルロース、メチルセルロース又は澱粉類、特にカルボキシメチル澱粉、デキストリン及びまたポリエステル、ポリエチレン及びポリアクリロニトリルを含む。
最終的に、適当な材料の第三種は、非水溶性の非常に微細に分散される無機化合物混合物からなる。これらは、ベントナイト、例えばナトリウムモンモリロナイト、層状シリケート及びまた珪藻土、タルク、カオリン、雲母、フラー土、長石及びゼオライト、及びまたハイドロソーダライトを含む。非常に微細に分散される金属酸化物又は金属水酸化物又はシリコン、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛及びチタンの混合酸化物、及びまた、沈殿法又は発熱法によって生成された非常に微細な粒子状のケイ酸も言及されるべきである。適当な金属酸化物の例は、非常に微細に分散された酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化アルミニウムを含む。更なる適当な材料は、微粒子状アルカリ土類金属塩、例えば塩化カルシウム及び硫酸カルシウムである。更なる適当な材料は、微粒子状アル
カリ金属ケイ酸塩、炭酸塩、ポリリン酸塩及び硫酸塩である。
【0111】
好ましい微粒子状固体は、<50μmのアルカリ金属ケイ酸塩、炭酸塩、ポリリン酸塩及び硫酸塩、層状シリケート、タルク、カオリン、ゼオライト、アルカリ土類塩及び二酸化チタンである。
【0112】
非常に好ましい粒質物G2は、
a)粒質物の総質量に基づき4ないし30質量%の式(1a)、(1b)、(2a)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(8a)、(9)、(9a)、(10)、(11)、(11a)、(12)、(13)及び/又は(14)で表わされる少なくとも1種の水溶性フタロシアニン化合物、
b)粒質物の総質量に基づき12ないし60質量%の少なくとも1種のアニオン性分散剤及び/又は少なくとも1種の水溶性有機ポリマー、
c)粒質物の総質量に基づき20ないし75質量%の少なくとも1種の無機塩及び/又は少なくとも1種の低分子量有機酸又はその塩
d)粒質物の総質量に基づき0ないし5質量%の少なくとも1種の更なる添加剤、
e)粒質物の総質量に基づき3ないし15質量%の水、及び
f)1ないし50質量%の、カプセル化する層の総質量に基づき2ないし98質量%、好ましくは15ないし98質量%、非常に好ましくは40ないし95質量%、より好ましくは50ないし95質量%の少なくとも1種の疎水性コーティング材料及びカプセル化する層の総質量に基づき2ないし98質量%、好ましくは2ないし85質量%、非常に好ましくは5ないし60質量%、より好ましくは5ないし50質量%の少なくとも1種の微粒子状固体からなるカプセル化する層
からなる。
好ましくは、粒質物G2は、コア中であろうとカプセル中又はカプセル上であろうといかなる酵素も含まない。
【0113】
同様に、非常に好ましい粒質物G3は、
a)粒質物の総質量に基づき4ないし30質量%の、式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)及び/又は(I)で表わされる少なくとも1種の染料との混合物における式(1a)、(1b)、(2a)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(8a)、(9)、(9a)、(10)、(11)、(11a)、(12)、(13)及び/又は(14)で表わされる少なくとも1種の水溶性フタロシアニン化合物、
b)粒質物の総質量に基づき12ないし60質量%の少なくとも1種のアニオン性分散剤及び/又は少なくとも1種の水溶性有機ポリマー、
c)粒質物の総質量に基づき20ないし75質量%の少なくとも1種の無機塩及び/又は少なくとも1種の低分子量有機酸又はその塩
d)粒質物の総質量に基づき0ないし5質量%の少なくとも1種の更なる添加剤、
e)粒質物の総質量に基づき3ないし15質量%の水、及び
f)1ないし50質量%の、カプセル化する層の総質量に基づき2ないし98質量%、好ましくは15ないし98質量%、非常に好ましくは40ないし95質量%、より好ましくは50ないし95質量%の少なくとも1種の疎水性コーティング材料及びカプセル化する層の総質量に基づき2ないし98質量%、好ましくは2ないし85質量%、非常に好ましくは5ないし60質量%、より好ましくは5ないし50質量%の少なくとも1種の微粒子状固体からなるカプセル化する層
からなる。
好ましくは、粒質物G3は、コア中であろうとカプセル中又はカプセル上であろうといかなる酵素も含まない。
【0114】
特に好ましい粒質物G4は、
a)粒質物の総質量に基づき5ないし20質量%の式(1a)、(1b)、(2a)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(8a)、(9)、(9a)、(10)、(11)、(11a)、(12)、(13)及び/又は(14)で表わされる少なくとも1種の水溶性フタロシアニン化合物、
b)粒質物の総質量に基づき12ないし55質量%の少なくとも1種のアニオン性分散剤及び/又は少なくとも1種の水溶性有機ポリマー、
c)粒質物の総質量に基づき25ないし70質量%の少なくとも1種の無機塩及び/又は少なくとも1種の低分子量有機酸又はその塩
d)粒質物の総質量に基づき0ないし5質量%の少なくとも1種の更なる添加剤、
e)粒質物の総質量に基づき3ないし15質量%の水、及び
f)5ないし40質量%の、カプセル化する層の総質量に基づき2ないし98質量%、好ましくは15ないし98質量%、非常に好ましくは40ないし95質量%、より好ましくは50ないし95質量%の少なくとも1種の疎水性コーティング材料及びカプセル化する層の総質量に基づき2ないし98質量%、好ましくは2ないし85質量%、非常に好ましくは5ないし60質量%、より好ましくは5ないし50質量%の少なくとも1種の微粒子状固体からなるカプセル化する層
からなる。
好ましくは、粒質物G4は、コア中であろうとカプセル中又はカプセル上であろうといかなる酵素も含まない。
【0115】
特に好ましい粒質物G5は、
a)粒質物の総質量に基づき5ないし20質量%の、式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)及び/又は(I)で表わされる少なくとも1種の染料との混合物における式(1a)、(1b)、(2a)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(8a)、(9)、(9a)、(10)、(11)、(11a)、(12)、(13)及び/又は(14)で表わされる少なくとも1種の水溶性フタロシアニン化合物、
b)粒質物の総質量に基づき12ないし55質量%の少なくとも1種のアニオン性分散剤及び/又は少なくとも1種の水溶性有機ポリマー、
c)粒質物の総質量に基づき25ないし70質量%の少なくとも1種の無機塩及び/又は少なくとも1種の低分子量有機酸又はその塩
d)粒質物の総質量に基づき0ないし5質量%の少なくとも1種の更なる添加剤、
e)粒質物の総質量に基づき3ないし15質量%の水、及び
f)5ないし40質量%の、カプセル化する層の総質量に基づき2ないし98質量%、好ましくは15ないし98質量%、非常に好ましくは40ないし95質量%、より好ましくは50ないし95質量%の少なくとも1種の疎水性コーティング材料及びカプセル化する層の総質量に基づき2ないし98質量%、好ましくは2ないし85質量%、非常に好ましくは5ないし60質量%、より好ましくは5ないし50質量%の少なくとも1種の微粒子状固体からなるカプセル化する層
からなる。
好ましくは、粒質物G5は、コア中であろうとカプセル中又はカプセル上であろうといかなる酵素も含まない。
【0116】
特に好ましい粒質物G6は、
a)粒質物の総質量に基づき5ないし20質量%の式(1a)、(1b)、(2a)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(8a)、(9)、(9a)、(10)、(11)、(11a)、(12)、(13)及び/又は(14)で表わされる少なくとも1種の水溶性フタロシアニン化合物、
b)粒質物の総質量に基づき12ないし55質量%の少なくとも1種のアニオン性分散
剤及び/又は少なくとも1種の水溶性有機ポリマー、
c)粒質物の総質量に基づき25ないし70質量%の少なくとも1種の無機塩及び/又は少なくとも1種の低分子量有機酸又はその塩
d)粒質物の総質量に基づき0ないし5質量%の少なくとも1種の更なる添加剤、
e)粒質物の総質量に基づき3ないし15質量%の水、及び
f)5ないし40質量%の、カプセル化する層の総質量に基づき2ないし98質量%、好ましくは15ないし98質量%、非常に好ましくは40ないし95質量%、より好ましくは50ないし95質量%の40℃を超える凝固点範囲を有する少なくとも1種の疎水性コーティング材料及びカプセル化する層の総質量に基づき2ないし98質量%、好ましくは2ないし85質量%、非常に好ましくは5ないし60質量%、より好ましくは5ないし50質量%の<50μmのアルカリ金属ケイ酸塩、炭酸塩、ポリリン酸塩及び硫酸塩、層状シリケート、タルク、カオリン、ゼオライト、アルカリ土類塩及び二酸化チタンからなる群からの少なくとも1種の微粒子状固体からなるカプセル化する層
からなる。
好ましくは、粒質物G6は、コア中であろうとカプセル中又はカプセル上であろうといかなる酵素も含まない。
【0117】
特に好ましい粒質物G7は、
a)粒質物の総質量に基づき5ないし20質量%の、式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)及び/又は(I)で表わされる少なくとも1種の染料との混合物における式(1a)、(1b)、(2a)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(8a)、(9)、(9a)、(10)、(11)、(11a)、(12)、(13)及び/又は(14)で表わされる少なくとも1種の水溶性フタロシアニン化合物、
b)粒質物の総質量に基づき12ないし55質量%の少なくとも1種のアニオン性分散剤及び/又は少なくとも1種の水溶性有機ポリマー、
c)粒質物の総質量に基づき25ないし70質量%の少なくとも1種の無機塩及び/又は少なくとも1種の低分子量有機酸又はその塩
d)粒質物の総質量に基づき0ないし5質量%の少なくとも1種の更なる添加剤、
e)粒質物の総質量に基づき3ないし15質量%の水、及び
f)5ないし40質量%の、カプセル化する層の総質量に基づき2ないし98質量%、好ましくは15ないし98質量%、非常に好ましくは40ないし95質量%、より好ましくは50ないし95質量%の少なくとも1種の疎水性コーティング材料及びカプセル化する層の総質量に基づき2ないし98質量%、好ましくは2ないし85質量%、非常に好ましくは5ないし60質量%、より好ましくは5ないし50質量%の<50μmのアルカリ金属ケイ酸塩、炭酸塩、ポリリン酸塩及び硫酸塩、層状シリケート、タルク、カオリン、ゼオライト、アルカリ土類塩及び二酸化チタンからなる群からの少なくとも1種の微粒子状固体からなるカプセル化する層
からなる。
好ましくは、粒質物G7は、コア中であろうとカプセル中又はカプセル上であろうといかなる酵素も含まない。
【0118】
本発明に従った粒質物G、G1、G2、G3、G4、G5、G6及びG7は、フタロシアニン化合物の水溶液又は懸濁液を乾燥させることによって調製され、その結果として固体粒子(粒質物)が形成される。該乾燥工程、使用される方法及びまたそれによって得られる粒質物の例及びそれらの特徴は、本発明の一部を為すが本発明を制限しない国際公開第04/022693号パンフレットに詳細に記載される。粒質物は、磨耗に耐性を示し、埃が少なく、自由流動性を有しかつ容易に計量供給され得、そして、それらは、水に対する非常に急速な溶解性によって区別される。しかしながら、洗浄剤の組成及び一般的な保管条件に依存して、これらの粒質物は、洗浄剤の望ましくない汚れに関係する洗浄剤中での溶
解を始め得る。
【0119】
該理由で、更なる工程において、粒質物は固体含有溶融物でカプセル化される。確立された方法、例えば、温度制御したミキサー(例えば、プロシェアミキサー)中での粒質物と固体含有溶融物のバッチ式混合又は流動層における粒質物上への該溶融物の噴霧がカプセル化する層の適用のために使用される。カプセルを形成するために、連続法、例えば連続ミキサー中での溶融物と粒質物の混合又は流動層における溶融物の噴霧も可能である。固体含有溶融物を別に調製して、粒質物中に計量供給する場合、カプセル化粒質物の均一性及びその組成物の制御に利益がもたらされる。
【0120】
粒質物を溶融物及び固体で被覆した後、生成物を、制御した方法において、カプセル化材料の凝固温度より低い温度にする。バッチ操作において、これは、最も単純には、混合容器を冷却すること又は該材料を冷却ミキサーに注ぐことによって為され得る。冷却はまた、例えば流動層冷却器を使用することによって連続的に行われ得る。冷却プロセスは、一般に、深刻な混合物の粒子凝集が避けられるよう行われる。
【0121】
更なる微粒子状固体が、選択した方法に依存して、カプセル化する層の形成中又は形成後に粒質物の表面に適用され得る。バッチ式プロセス法において、更なる微粒子状固体が、粒質物と溶融物の完全な混合後及びカプセル化する層の形成後に添加され得る。該添加が粒質物の冷却段階において行われる場合、後添加した固体がコーティングの不可欠な部分を為すところの生成物を得ること(カプセル化する層の凝固段階中に添加する場合)及びまた該固体がコーティングされた粒質物の表面に接着するところの生成物(コーティングが本質的に凝固した後に添加を行う場合)を得ることができる。ノンダスト(non−dust)生成物のために必要な粒質物への固体の接着を得るために、カプセル化する層の非常に大部分が凝固する前に更なる固体を添加する場合、本発明に従った生成物の特徴及び粒質物の安定性に利益がもたらされる。
【0122】
粒質物G、G1、G2、G3、G4、G5、G6及びG7は、好ましくは400ないし900g/Lの範囲の密度を有し、かつ水に急速に溶解する。それらは、フタロシアニン化合物の所望の濃度において、洗浄剤配合物に直接添加され得る。さもなくば、後添加工程によって洗浄剤中へ計量供給するために、本発明に従った粒質物は、リン酸塩、ゼオライト、漂白剤又は酵素等の他の洗浄剤成分と混合され得る。粒質物の後添加のためのこのような混合物は、混合物における本発明に従った粒質物の均一な分布によって区別され、例えば1ないし50%の粒質物及び99ないし50%のトリポリリン酸ナトリウムからなり得る。
【0123】
本発明に従った洗浄剤配合物中の粒質物G、G1、G2、G3、G4、G5、G6及びG7は、好ましくは<500μmの平均粒径を有する。より好ましくは、該粒質物の粒径は40ないし400μmである。
【0124】
既に言及したように、本発明に従った粒質物G、G1、G2、G3、G4、G5、G6及びG7は、洗浄剤配合物中の添加剤として特に使用される。このような洗浄剤配合物は、固体形態、液体形態、ゲル様形態又はペースト形態、例えば、英国特許出願公開第2158454号明細書に記載されるように、非イオン性界面活性剤中ビルダー物質の懸濁液に基づき多くて5質量%、好ましくは0ないし1質量%の水を含む液状の非水性洗浄剤組成物の形態であり得る。
【0125】
洗浄剤配合物はまた、粉末又は(超)圧縮粉末の形態、単層又は多層錠剤(タブレット)の形態、洗浄剤棒、洗浄剤ブロック、洗浄剤シート、洗浄剤ペースト又は洗浄剤ゲルの形態、又は、カプセル又はポーチ(サシェット)中に使用される粉末、ペースト、ゲル又
は液体の形態でもあり得る。
【0126】
しかしながら、洗浄剤配合物は、好ましくは非水性配合物、粉末、錠剤又は粒質物の形態である。
【0127】
従って、本発明はまた、洗浄剤配合物であって、
I)前記洗浄剤配合物の総質量に基づき5ないし70%のA)少なくとも1種のアニオン性界面活性剤及び/又はB)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、
II)前記洗浄剤配合物の総質量に基づき5ないし60%のC)少なくとも1種のビルダー物質、
III)前記洗浄剤配合物の総質量に基づき0ないし30%のD)少なくとも1種のペルオキシド、及び、所望により少なくとも1種の活性剤、及び
IV)0.001ないし1%のE)少なくとも1種の粒質物G、G1、G2、G3、G4、G5、G6及び/又はG7
V)0ないし60%のF)少なくとも1種の更なる添加剤、及び
VI)0ないし5%のG)水
を含む洗浄剤配合物に関する。
【0128】
配合物中の成分I)ないしVI)の質量%の合計は、常に100%である。
【0129】
上記で言及した好ましいものは全て、粒質物G、G1、G2、G3、G4、G5、G6及びG7に適用される。
【0130】
アニオン性界面活性剤A)は、例えば硫酸塩、スルホン酸塩又はカルボン酸塩界面活性剤又はこれらの界面活性剤の混合物であり得る。好ましい硫酸塩は、適当ならば、アルキル基に10ないし20個の炭素原子を有するアルキルエトキシ硫酸塩との組合せにおいて、アルキル基に12ないし22個の炭素原子を有するものである。好ましいスルホン酸塩は、例えば、アルキル基に9ないし15個の炭素原子を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩及び/又はアルキル基に6ないし16個の炭素原子を有するアルキルナフタレンスルホン酸塩である。アニオン性界面活性剤中のカチオンは、好ましくはアルカリ金属カチオン、特にナトリウムである。好ましいカルボン酸塩は、式R−CO−N(R1)−CH2COOM1(式中、Rは、アルキル基又はアルケニル基中に8ないし18個の炭素原子を有するアルキル基又はアルケニル基を表わし、R1は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、M1はアルカリ金属を表わす。)で表わされるアルカリ金属サルコシン酸塩である。
【0131】
非イオン性界面活性剤B)は、例えば、3ないし8molのエチレンオキシドと1molの9ないし15個の炭素原子を含む一級アルコールの縮合生成物であり得る。
【0132】
ビルダー物質C)として、例えばアルカリ金属リン酸塩、特にトリポリリン酸塩、炭酸塩又は炭酸水素塩、特にそれらのナトリウム塩、ケイ酸塩、ケイ酸アルミニウム、ポリカルボン酸塩、ポリカルボン酸、有機ホスホン酸塩、アミノアルキレンポリ(アルキレンホスホン酸塩)又はこれらの化合物の混合物が考慮される。特に適当なケイ酸塩は、式NaHSit2t+1・pH2O又はNa2Sit2t+1・pH2O(式中、tは1.9ないし4の数を表わし、pは0ないし20の数を表わす。)で表わされる結晶性層状シリケートのナトリウム塩である。ケイ酸アルミニウムの内、好ましいものは、ゼオライトA、B、X及びHSの名称で市販で入手可能なもの及びまたこれらの成分を2種以上含む混合物である。
【0133】
ポリカルボン酸塩の内、好ましいものは、ポリヒドロキシカルボン酸塩、特にクエン酸
塩、及びアクリレート、及びまた無水マレイン酸とそれらのコポリマーである。好ましいポリカルボン酸は、ラセミ形態の又は鏡像異性体的に純粋なS,S形態のニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸及びエチレンジアミン二コハク酸塩である。
特に適当なホスホン酸塩及びアミノアルキレンポリ(アルキレンホスホン酸塩)は、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸及びジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸のアルカリ金属塩である。
【0134】
ペルオキシド成分D)として、例えば、慣用の洗浄温度、例えば10ないし95℃において繊維材料を漂白する、文献で既知でありかつ市販で入手可能な有機及び無機ペルオキシドが考慮される。有機ペルオキシドは、例えばモノ−又はポリ−ペルオキシド、特に有機過酸又はその塩、例えばフタルイミドぺルオキシカプロン酸、ぺルオキシ安息香酸、ジぺルオキシドデカンジオン酸、ジペルオキシノナンジオン酸、ジペルオキシデカンジオン酸、ジペルオキシフタル酸又はそれらの塩である。しかしながら、好ましくは、例えば、過硫酸塩、過ホウ酸塩、過炭酸塩及び/又は過ケイ酸塩等の無機ペルオキシドが使用される。無機ペルオキシド及び/又は有機ペルオキシドの混合物もまた使用することができると理解され得る。ペルオキシドは、様々な結晶形態であり、かつ様々な水含有量を有し得、そしてそれらはまた、貯蔵安定性を改善するために、他の無機又は有機化合物と一緒に使用され得る。ペルオキシドは、例えばスクリュー計量供給システム(screw metering system)及び/又は流動層ミキサーを使用して、好ましくは該成分を混合することによって洗浄剤組成物に添加される。
【0135】
洗浄剤組成物は、本発明に従った組合せの他に、例えばビス(トリアジニルアミノ)スチルベンジスルホン酸、ビス(トリアゾリル)スチルベンジスルホン酸、ビス(スチリル)ビフェニル及びビス(ベンゾフラニル)ビフェニル、ビス(ベンズオキサリル)誘導体、ビス(ベンズイミダゾリル)誘導体、クマリン誘導体又はピラゾリン誘導体からの蛍光増白剤を1種以上含み得る。
【0136】
洗浄剤組成物はまた、汚れのための懸濁化剤、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、pH調節剤、例えばアルカリ金属又はアルカリ土類金属ケイ酸塩、発泡調節剤、例えば石鹸、噴霧乾燥及び造粒性を調節するための塩、例えば硫酸ナトリウム、香料及び所望により帯電防止剤及び柔軟剤、酵素、例えばアミラーゼ、漂白剤、顔料及び/又は調色剤も含み得る。このような成分は使用される漂白剤に対して安定でなければならないと理解され得る。
【0137】
本発明に従った洗浄剤組成物への更に好ましい添加剤は、繊維の洗浄中、洗浄条件下で該繊維から開放された洗浄液中の染料により生じる汚れを防止するポリマーである。このようなポリマーは、好ましくは、アニオン性の又はカチオン性の置換基の配合により変性され得たポリビニルピロリドン、特に、5000ないし60000、より特には10000ないし50000の範囲の分子量を有するポリビニルピロリドンである。このようなポリマーは、好ましくは、洗浄剤組成物の総質量に基づき0.05ないし5質量%、特に0.2ないし1.7質量%の量で使用される。
【0138】
更に、本発明に従った洗浄剤組成物はまた、例えばTAED又はTAGU等のいわゆる過ホウ酸塩活性剤も含み得る。好ましいものは、TAEDであり、そしてそれは、好ましくは、洗浄剤組成物の総質量に基づき0.05ないし5質量%、特に0.2ないし1.7質量%の量で使用される。
【0139】
以下の洗浄剤配合物中の成分I)ないしVI)のパーセントは、全ての場合において洗浄剤配合物の総質量に基づく。
【0140】
本発明に従った好ましい洗浄剤配合物は、
I)5ないし70%のA)アルキル基に9ないし15個の炭素原子を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキル基に6ないし16個の炭素原子を有するアルキルナフタレンスルホン酸塩;及び式R−CO−N(R1)−CH2COOM1(式中、Rは、アルキル基又はアルケニル基中に8ないし18個の炭素原子を有するアルキル基又はアルケニル基を表わし、R1は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、M1はアルカリ金属を表わす。)で表わされるアルカリ金属サルコシン酸塩からなる群からの少なくとも1種のアニオン性界面活性剤及び/又はB)3ないし8molのエチレンオキシドと1molの9ないし15個の炭素原子を含む一級アルコールの縮合生成物からなる群からの少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、
II)5ないし60%のC)アルカリ金属リン酸塩;炭酸塩;炭酸水素塩;ケイ酸塩;ケイ酸アルミニウム;ポリカルボン酸塩;ポリカルボン酸;有機ホスホン酸塩及びアミノアルキレンポリ(アルキレンホスホン酸塩)からなる群からのビルダー物質、及び、
III)0ないし30%のD)有機モノ−又はポリ−ペルオキシド;有機過酸及びその塩;過硫酸塩;過ホウ酸塩;過炭酸塩及び過ケイ酸塩からなる群からのペルオキシド、
IV)0.001ないし1%のE)少なくとも1種の粒質物G、G1、G2、G3、G4、G5、G6及び/又はG7
V)0ないし60%のF)蛍光増白剤;汚れのための懸濁化剤;pH調節剤;発泡調節剤;噴霧乾燥及び造粒性を調節するための塩;香料;帯電防止剤;柔軟剤;酵素;漂白剤;顔料;調色剤;繊維の洗浄中、洗浄条件下で該繊維から開放された洗浄液中の染料により生じる汚れを防止するポリマー;及び過ホウ酸塩活性剤からなる群からの更なる添加剤、及び
VI)0ないし5%のG)水
からなる。
【0141】
洗浄剤組成物中の本発明に従った粒質物G、G1、G2、G3、G4、G5、G6及びG7の含有量は、0.001ないし1質量%、好ましくは0.001ないし0.05質量%、非常に特には0.005ないし0.03質量%である。
【0142】
既に言及したように、洗浄剤配合物は固体又は液体形態であり得る。
【0143】
しかしながら、好ましくは、洗浄剤配合物は、粉末、錠剤又は粒質物の形態である。これらは、例えば、まず、成分D)及びE)を除く上記成分全てを含む水性スラリーを噴霧乾燥させることによって最初の粉末を調製し、その後、乾燥成分D)及びE)を添加してそれら全てを一緒に混合することによって調製され得る。成分A)及びC)は含むが、成分B)を含まない又はあまり含まない水性スラリーから開始することもできる。該スラリーは噴霧乾燥させられる;その後、成分E)が成分B)と混合されて、添加される;そして、その後、乾燥状態において、成分D)が混合される。成分は、好ましくは、少なくとも500g/Lの質量を有する顆粒形態の固体圧縮洗浄剤組成物が得られるような量で互いに混合される。
【0144】
他の好ましい態様において、洗浄剤組成物の製造は、3工程において行われる。第一工程において、アニオン性界面活性剤(及び、適当ならば少量の非イオン性界面活性剤)及びビルダー物質の混合物が調製される。第二工程において、大部分の非イオン性界面活性剤が該混合物上に噴霧され、その後、第三工程において、ペルオキシド及び本発明に従った粒質物及び適当ならば触媒が添加される。該方法は、通常、流動層において行われる。更なる好ましい態様において、各工程は、それらの間に特定量の重複があるため、完全に別々に行われない。このような方法は、‘‘メガピール(megapearl)’’の形態で粒質物を得るために、通常、押出機において行われる。
【0145】
以下の実施例は本発明を説明するためのものであり、本発明を制限しない。特に記載がない限り、部及び%は質量に基づく。特に記載がない限り、温度は摂氏温度である。
【実施例】
【0146】
実施例1:
13%(乾燥含有量)の光触媒活性成分(亜鉛及びアルミニウムフタロシアニン化合物)、42%の無機分散剤、37%の無機及び有機塩、3%の調色染料(アゾ化合物)及び残りの5%の水からなるFSD粒質物1500gを加熱可能なロージプロシェア混合機(Lodige ploughshare mixture)中で65℃まで加熱した。トリグリセリド(エデノー NHTI V、コグニス) 375gを70℃で溶融し、微粒子状タルク(粒径:600メッシュ) 125gと一緒に均一に混合した。該加熱可能なロージプロシェア混合機によるゆっくりとした連続混合を用いて、固体含有溶融物を該粒質物に添加し、10分間以内に、均一に分布させた。カプセル化粒質物を流動層中に連続して入れ、冷気を使用して室温まで冷却した。得られた所望の粒径画分(50−400μ)を篩によって分離除去した。生成物の総質量に基づき10%の光触媒、及び、19%のトリグリセリド及び6%のタルクのカプセル化する層を含む生成物が得られた。
【0147】
実施例2ないし11:
同様の方法を使用して、フタロシアニン化合物を含む粒質物を固体及びコーティング剤を含むカプセル化する層でカプセル化し、冷却して分類した。表1に、カプセル化粒質物中の各成分の含有量(%)を示す。
表1:実施例2−11
【表1】

【0148】
実施例12:
噴霧液体の調製のために、ステアリン酸(クティナ FS45、コグニス)400gを70℃で溶融した。微粒子状タルク(タルク TPM、d(50)=4μ、スケルン)100gを導入し、均一に混合した。混合物を、流動層装置の噴霧容器に移し、70℃に維持した。該混合物の溶融範囲は約58℃であり、凝固温度は約52℃であった。
14%の活性成分(乾燥含有量)を含み、かつ180μmの平均粒径を有する粒質物1000gを加熱可能な2種類のノズル(heatable binary nozzle)を備えた研究室用流動層装置中に導入した。粒質物中に含まれる活性成分は、ダイレクトバイオレット99(Direct Violet 99)に共有結合した亜鉛フタロシアニンであった。層空気の温度は70℃に調節した。粒質物層の温度が70℃に達するや
いなや、噴霧混合物を用いて流動層の噴霧を開始した。噴霧速度は、約10g/分であった。溶融物90gを粒質物上に噴霧した後、該装置を、冷気供給に切り替え、流動層中の粒質物を室温まで冷却した。大き過ぎる生成物(>400μ)を篩い分けした後、190μの平均粒径、約8%のコーティング量及び12.8%の活性成分含有量を有する自由流動性の生成物を得た。
【0149】
実施例13ないし22:
同様の方法を使用して、フタロシアニン化合物を含む粒質物を固体及びコーティング剤を含むカプセル化する層でカプセル化し、冷却して分類した。表2に、カプセル化粒質物中の各成分の含有量(%)を示す。
表2:実施例13−22
【表2】

【0150】
本発明に従った粒質物を含む洗浄剤製品
実施例23ないし32は、洗浄剤製品における本発明に従った粒質物の使用を説明する
が、これに制限されない。
表3:実施例23−32
【表3】

少量の更なる添加剤(発泡抑制剤等)及び洗浄剤の残りの含水率が組成物を100%にする。
【0151】
実施例2ないし22の粒質物もまた、実施例1の粒質物の代わりに使用され得る。
表4:実施例33−40
【表4】

少量の更なる添加剤及び洗浄剤の残りの含水率が組成物を100%にする。
実施例2ないし22の粒質物もまた、実施例1の粒質物の代わりに使用され得る。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
フタロシアニン化合物のカプセル化粒質物であって、カプセル化する層が、少なくとも1種の微粒子状固体及び少なくとも1種の疎水性コーティング材料からなるカプセル化粒質物。
【請求項2】
前記粒質物がいかなる酵素も含まない請求項1に記載のカプセル化粒質物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のカプセル化粒質物であって、
a)前記粒質物の総質量に基づき2ないし50質量%の少なくとも1種の水溶性フタロシアニン化合物、
b)前記粒質物の総質量に基づき10ないし60質量%の少なくとも1種のアニオン性分散剤及び/又は少なくとも1種の水溶性有機ポリマー、
c)前記粒質物の総質量に基づき15ないし75質量%の少なくとも1種の無機塩及び/又は少なくとも1種の低分子量有機酸又はその塩
d)前記粒質物の総質量に基づき0ないし10質量%の少なくとも1種の更なる添加剤、
e)前記粒質物の総質量に基づき3ないし15質量%の水
を含むカプセル化粒質物。
【請求項4】
式(1a)及び/又は(1b)
【化1】

(式中、
PCは、フタロシアニン環系を表わし;
Meは、Zn;Fe(II);Ca;Mg;Na;K;Al−Z1;Si(IV);P(V);Ti(IV);Ge(IV);Cr(VI);Ga(III);Zr(IV);In(III);Sn(IV)又はHf(VI)を表わし;
1は、ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン又はヒドロキシイオンを表わし;
qは、0、1又は2を表わし、
rは、1ないし4を表わし、
1は、スルホ基又はカルボキシル基を表わすか;又は、式
【化2】

で表わされる基を表わし;
ここで、R6は、枝分かれした又は非枝分かれの炭素原子数1ないし8のアルキレン基;又は、1,3−又は1,4−フェニレン基を表わし、
2は、−NH−;又は−N−炭素原子数1ないし5のアルキル−を表わし;
3+は、式
【化3】

で表わされる基を表わし;
かつ、R6=炭素原子数1ないし8のアルキレン基の場合は、式
【化4】

で表わされる基も表わし得;
1+は、式
【化5】

で表わされる基を表わし;
tは、0又は1を表わし;
上記式において、
7及びR8は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
9は、炭素原子数1ないし6のアルキル基;炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基;又はNR1112を表わし;
10及びR11は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし;
12及びR13は、各々互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし;
14及びR15は、各々互いに独立して、未置換の又はヒドロキシ−、シアノ−、カルボキシ−、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル−、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−、フェニル−、ナフチル−又はピリジル−で置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
uは、1ないし6を表わし;
1は、環員として1つ又は2つの更なる窒素原子を含み得る芳香族5ないし7員窒素複素環の残部を表わし、
1は、環員として1つ又は2つの更なる窒素原子、酸素原子及び/又は硫黄原子を含み得る飽和5ないし7員窒素複素環の残部を表わし;
2は、ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし22のアルキル基;枝分かれした炭素原子数4ないし22のアルキル基;炭素原子数2ないし22のアルケニル基;枝分かれした炭素原子数4ないし22のアルケニル基又はその混合物;炭素原子数1ないし22のアルコキシ基;スルホ基又はカルボキシル基;式
【化6】

;式
【化7】

で表わされるアルキルエチレンオキシ単位又は式COOR23で表わされるエステルを表わし、
ここで、
2は、水素原子;ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし30のアルキル基;炭素原子数1ないし30のアルコキシ基;−CO2H;−CH2COOH;SO3-1+;−OSO3-1+;−PO32-12+;−OPO32-12+;又はその混合物を表わし;
3は、水素原子;ヒドロキシ基;−COOH;−SO3-1;−OSO3-1+;又は炭素原子数1ないし6のアルコキシ基を表わし;
1は、水溶性カチオンを表わし;
1は、−O−;又は−NH−を表わし;
1及びX4は、各々互いに独立して、−O−;−NH−;又は−N−炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし;
16及びR17は、各々互いに独立して、水素原子;スルホ基又はその塩;カルボキシル基又はその塩、又はヒドロキシル基を表わし、
基R16及びR17の少なくとも1方は、スルホ基又はカルボキシル基又はその塩を表わし;
2は、−O−;−S−;−NH−;又は−N−炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし;
18及びR19は、各々互いに独立して、水素原子;炭素原子数1ないし6のアルキル基;ヒドロキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;シアノ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;スルホ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;カルボキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基又はハロ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;未置換の又はハロ−、炭素原子数1ないし4のアルキル−、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−、スルホ−又はカルボキシ−で置換されたフェニル基を表わすか;又は、R18及びR19は、それらが結合されるところの窒素原子と一緒になって、環員として更なる窒素原子又は酸素原子を更に含み得る飽和5−又は6−員複素環を表わし;
20及びR21は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし6のアルキル基又はアリール−炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
22は、水素原子;又は、未置換の又はハロ−、ヒドロキシ−、シアノ−、フェニル−、カルボキシ−、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル−又は炭素原子数1ないし6のアルコキシ−で置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
23は、炭素原子数1ないし22のアルキル基;枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルキル基;炭素原子数2ないし22のアルケニル基又は枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルケニル基;炭素原子数3ないし22のグリコール基;炭素原子数1ないし22のアルコキシ基;枝分かれした炭素原子数4ないし22のアルコキシ基;又はその混合物を表わし;
Mは、水素原子;又は、アルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを表わし;
2は、塩素イオン;臭素イオン;アルキル硫酸イオン又はアラルキル硫酸イオンを表わし;
aは、0又は1を表わし;
bは、0ないし6を表わし;
cは、0ないし100を表わし;
dは、0又は1を表わし;
eは、0ないし22を表わし;
vは、2ないし12の整数を表わし;
wは、0又は1を表わし;
-は、有機アニオン又は無機アニオンを表わし;
sは、一価アニオンA-の場合、rと等しく、多価アニオンの場合、≦rであり、As-は正電荷と釣り合う必要があり;そして、r≠1の場合、基Q1は、同じであるか又は異なり得、
かつ、フタロシアニン環系はまた、更なる溶解性付与基も含み得る。)で表わされるフタロシアニン化合物を含む請求項1ないし3のいずれか1項に記載の粒質物。
【請求項5】
前記フタロシアニン成分a)が式(A)ないし(I)
【化8】

【化9】

で表わされる染料を少なくとも1種含む請求項1ないし4のいずれか1項に記載のカプセル化粒質物。
【請求項6】
少なくとも1種の染料が共有結合しているところのフタロシアニンを少なくとも1種含む請求項1ないし3のいずれか1項に記載のカプセル化粒質物。
【請求項7】
前記少なくとも1種の染料が共有結合しているところのフタロシアニンが式(8a)及び/又は(8b)
【化10】

(式中、
PCは、フタロシアニン系を表わし;
Meは、Zn;Ca;Mg;Na;K;Al−Z3;Si(IV)−(Z32;Ti(
IV)−(Z32;Ge(IV)−(Z32;Ga(III)−Z3;Zr(IV)−(Z32;In(III)−Z3又はSn(IV)−(Z32を表わし;
3は、アルカノレートイオン;ヒドロキシルイオン;R25COO-;ClO4-;BF4-;PF6-;R25SO3-;SO42-;NO3-;F-;Cl-;Br-;I-;又はクエン酸イオン、酒石酸イオン又は蓚酸イオンを表わし;
ここで、R25は、水素原子;未置換の炭素原子数1ないし18のアルキル基;又はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基;未置換のアリール基;又はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリール基を表わし;
r’’は、0;1;2;3又は4を表わし、
r’’’は、1;2;3又は4を表わし、
Q’’は、各々互いに独立して、スルホ基又はカルボキシル基又は式
【化11】

で表わされる基を表わし;
ここで、R26は、直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし8のアルキレン基;又は、1,3−又は1,4−フェニレン基を表わし、
5は、−NH−;又は−N−(炭素原子数1ないし5のアルキル)−を表わし;
6+は、式
【化12】

で表わされる基を表わし;
かつ、R26=炭素原子数1ないし8のアルキレン基の場合、X6+は、式
【化13】

も表わし得;
4+は、式
【化14】

で表わされる基を表わし;
t’は、0又は1を表わし;
上記式において、
27及びR28は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
29は、炭素原子数1ないし6のアルキル基;炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基又はNR3233を表わし;
30及びR31は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし;
32及びR33は、各々互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし;
34及びR35は、各々互いに独立して、未置換の炭素原子数1ないし6のアルキル基又は、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
uは、1ないし6の数を表わし;
1は、1つ又は2つの更なる窒素原子を含み得る芳香族5ないし7員窒素含有複素環を完成させる単位を表わし、
1は、環員として1つ又は2つの更なる窒素原子、酸素原子及び/又は硫黄原子を含み得る飽和5ないし7員窒素複素環を完成させる単位を表わし;
Q’は、各々互いに独立して、式−L−Dで表わされる部分を表わし、
ここで、Lは直接結合又は架橋基を表わし、かつDは染料基を表わし;
Q’’は、各々互いに独立して、ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし22のアルキル基;枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルキル基;炭素原子数2ないし22のアルケニル基;枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルケニル基又はその混合物;炭素原子数1ないし22のアルコキシ基;スルホ基又はカルボキシ基;式
【化15】

;式
【化16】

で表わされるアルキルエチレンオキシ単位又は式COOR18で表わされるエステルを表わし、
ここで、
2は、水素原子;ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし30のアルキル基;炭素原子数1ないし30のアルコキシ基;−CO2H;−CH2COOH;SO3-1;−OSO3-1;−PO32-1;−OPO32-1;又はその混合物を表わし;
3は、水素原子;ヒドロキシ基;−COOH;−SO3-1;−OSO3-1;又は炭素原子数1ないし6のアルコキシ基を表わし;
1は、水溶性カチオンを表わし;
1は、−O−;又は−NH−を表わし;
7及びX8は、各々互いに独立して、−O−;−NH−;又は−N(炭素原子数1ないし5のアルキル)−を表わし;
36及びR37は、各々互いに独立して、水素原子;スルホ基又はその塩;カルボキシ基
又はその塩、又はヒドロキシ基を表わし、
基R36及びR37の少なくとも1方は、スルホ基又はカルボキシ基又はその塩を表わし;
2は、−O−;−S−;−NH−;又は−N(炭素原子数1ないし5のアルキル)−を表わし;
38及びR39は、各々互いに独立して、水素原子;炭素原子数1ないし6のアルキル基;ヒドロキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;シアノ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;スルホ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;カルボキシ−又はハロ−炭素原子数1ないし6のアルキル基;未置換のフェニル基又はハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、スルホ基及びカルボキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換されたフェニル基を表わすか;又は、R38及びR39は、それらが結合されるところの窒素原子と一緒になって、環員として更なる窒素原子又は酸素原子を更に含み得る飽和5−又は6−員複素環を表わし;
40及びR41は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし6のアルキル基又はアリール−炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
42は、水素原子;未置換の炭素原子数1ないし6のアルキル基又はハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、SO3H、−NH2、フェニル基、カルボキシ基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基及び炭素原子数1ないし6のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし;
43は、炭素原子数1ないし22のアルキル基;枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルキル基;炭素原子数1ないし22のアルケニル基又は枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルケニル基;炭素原子数3ないし22のグリコール基;炭素原子数1ないし22のアルコキシ基;枝分かれした炭素原子数3ないし22のアルコキシ基;又はその混合物を表わし;
Mは、水素原子;又は、アルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを表わし;
3は、アルカノレートイオン;ヒドロキシルイオン;R25COO-;ClO4-;BF4-;PF6-;R25SO3-;SO42-;NO3-;F-;Cl-;Br-;I-;又はクエン酸イオン、酒石酸イオン又は蓚酸イオンを表わし;
ここで、R25は、水素原子;又は未置換の炭素原子数1ないし18のアルキル基;又はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基;未置換のアリール基;又はヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、SO3H、−NH2、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリール基を表わし;
aは、0又は1を表わし;
bは、0ないし6を表わし;
cは、0ないし100を表わし;
dは、0又は1を表わし;
eは、0ないし22を表わし;
vは、2ないし12の整数を表わし;
wは、0又は1を表わし;
-は、有機アニオン又は無機アニオンを表わし;
sは、一価アニオンA-の場合、rと等しく、多価アニオンの場合、≦rであり、As-は正電荷と釣り合う必要があり;そして、r≠1の場合、基Q’’は、同じであるか又は異なり得、
かつ、フタロシアニン環系はまた、更なる溶解性付与基も含み得る。)に相当する請求項6に記載のカプセル化粒質物。
【請求項8】
Dが式(I)ないし(XXV)
【化17】

【化18】

【化19】

【化20】

【化21】

[式中、
*は、架橋基Lへの結合を表わし;
X及びYは、各々互いに独立して、水素原子;−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;−COOH又は−COO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
αは、水素原子;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換のアリール基又はヒドロキシ基、シアノ基、SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリール基を表わし、
βは、各々互いに独立して、水素原子;−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表わし、
Zは、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のア
ルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ハロゲン原子;−OH;−NO2;−COOH;−COO炭素原子数1ないし4のアルキル基;−NH2;−NH炭素原子数1ないし4のアルキル基(ここで、アルキル基は−OH、−NH2、炭素原子数1ないし4のアルキル基、−CN及び−COOHからの少なくとも1種の置換基で置換され得る。);−N(炭素原子数1ないし4のアルキル)炭素原子数1ないし4のアルキル基(ここで、アルキル基は、各々互いに独立して、−OH、−NH2、炭素原子数1ないし4のアルキル基、−CN及び−COOHからの少なくとも1種の置換基で置換され得る。);−NH−アリール基;−NH−アリール基(ここで、アリール基は、ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキル−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換される。);−NHCO炭素原子数1ないし4のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし;
Z’は、−SO3M;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ハロゲン原子;−OH;−NO2;−COOH;−COO炭素原子数1ないし4のアルキル基;−NH2;−NH炭素原子数1ないし4のアルキル基(ここで、アルキル基は、−OH、−NH2、炭素原子数1ないし4のアルキル基、−CN及び−COOHからの少なくとも1種の置換基で置換され得る。);−N(炭素原子数1ないし4のアルキル)炭素原子数1ないし4のアルキル基(ここで、アルキル基は、各々互いに独立して、−OH、−NH2、炭素原子数1ないし4のアルキル基、−CN及び−COOHからの少なくとも1種の置換基で置換され得る。);−NH−アリール基;−NH−アリール基(ここで、アリール基は、ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換される。);−NHCO炭素原子数1ないし4のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし;
1は、未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキル基;未置換の直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基、ナフチル基及びピリジル基からの少なくとも1種の置換基で置換された直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;ハロゲン原子;−OH;−NO2;−COOH;−COO炭素原子数1ないし4のアルキル基;−NH2;−NH炭素原子数1ないし4のアルキル基(ここで、アルキル基は、−OH、−NH2、炭素原子数1ないし4のアルキル基、−CN及び−COOHからの少なくとも1種の置換基で置換され得る。);−N(炭素原子数1ないし4のアルキル)炭素原子数1ないし4のアルキル基(ここで、アルキル基は、各々互いに独立して、−OH、−NH2、炭素原子数1ないし4のアルキル基、−CN及び−COOHからの少なくとも1種の置換基で置換され得る。)
;−NH−アリール基;−NH−アリール基(ここで、アリール基は、ヒドロキシ基、シアノ基、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基からの少なくとも1種の置換基で置換される。);−NHCO炭素原子数1ないし4のアルキル基又は−NHCOO炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし;
Gは、直接結合;−COO炭素原子数1ないし4のアルキレン基;未置換のアリーレン基;ヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換されたアリーレン基;未置換の炭素原子数1ないし4のアルキレン基又はヒドロキシ基、シアノ基、−NO2、−SO3H、−NH2、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のアルキル基からの少なくとも1種の置換基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキレン基を表わし、
nは、0;1又は2を表わし、
n’は、0;1又は2を表わし、
n’’は、0又は1を表わし、
mは、0;1又は2を表わし、
1は、0;1又は2を表わし、
Mは、各々互いに独立して、水素原子;又はアルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを表わす。]で表わされる基を表わす請求項7に記載のカプセル化粒質物。
【請求項9】
30℃より高い凝固点範囲を有する溶融可能な疎水性材料の混合物がカプセル化する層の溶融可能なコーティング材料として使用される請求項1ないし8のいずれか1項に記載のカプセル化粒質物。
【請求項10】
前記微粒子状固体の平均粒径が<100μmである請求項1ないし9のいずれか1項に記載のカプセル化粒質物。
【請求項11】
混合装置において、粒質物と微粒子状固体を含むコーティング材料溶融物とを混合することにより、カプセル化する層を粒質物に適用することを含む請求項1ないし10にいずれか1項に記載のフタロシアニン化合物のカプセル化粒質物の製造方法。
【請求項12】
流動層において、微粒子状固体を含むコーティング材料溶融物を粒質物上に噴霧することによりカプセル化する層を粒質物に適用することを含む請求項1ないし10にいずれか1項に記載のフタロシアニン化合物のカプセル化粒質物の製造方法。
【請求項13】
洗浄剤配合物であって、
I)前記洗浄剤配合物の総質量に基づき5ないし70%のA)少なくとも1種のアニオン性界面活性剤及び/又はB)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、
II)前記洗浄剤配合物の総質量に基づき5ないし60%のC)少なくとも1種のビルダー物質、
III)前記洗浄剤配合物の総質量に基づき0ないし30%のD)少なくとも1種のペルオキシド、及び、所望により少なくとも1種の活性剤、及び
IV)0.001ないし1%のE)少なくとも1種の請求項1ないし10のいずれか1項に記載の粒質物、
V)0ないし60%のF)少なくとも1種の更なる添加剤、及び
VI)0ないし5%のG)水
を含む洗浄剤配合物。

【公表番号】特表2008−540715(P2008−540715A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−509410(P2008−509410)
【出願日】平成18年4月24日(2006.4.24)
【国際出願番号】PCT/EP2006/061771
【国際公開番号】WO2006/117301
【国際公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】