説明

カメラシステム及びレンズ装置

【課題】 ステッピングモータで絞りの絞り込み状態を保持するための通電を行わずに、絞り込み位置を保持すること。また、絞りの絞り込み状態を保持するための通電を行わずに、絞り込み状態が変化した場合においても、精度を低下させずに測光を行うこと。
【解決手段】 露出制御情報に基づいて、2つあるコイルのうち、どちらか一方だけに通電した状態になるように、絞り値を決定する。
2つあるコイルのうち少なくともどちらかに通電した状態になるように絞り値を決定し、絞り値と実絞り位置が異なる時は、その差異を補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラシステム及びレンズ装置の絞り駆動制御における省電対策の手段に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、一眼レフデジタルカメラにおいて、撮像素子から逐次読み出された画像信号を、カメラの背面などに設置されたLCD等の表示手段に順次表示して、撮影する画像の確認が行えるライブビュー機能(動画確認機能)が搭載されてきている。
【0003】
また、同時に撮像シーンの測光を行い静止画撮影時の露出値の決定や、自動露出制御機能によってライブビュー画像としてLCD等の表示装置に表示される画像の露出値を制御している。
【0004】
通常、ライブビュー機能動作時は、焦点検出精度の低下防止、及び、静音性確保のために可能な限り絞り駆動回数を減少させ、絞りを開放優先で制御している。
【0005】
しかし、高輝度状態のシーンを撮影する際には、絞りを絞り込んだ状態を保持しながらライブビュー表示を行う必要がある。
【0006】
これは、一眼レフデジタルカメラにおいてライブビュー機能を実現する為に、撮像素子を撮像センサとしてだけでなく、測光センサとして兼用する必要があることに起因している。
【0007】
つまり、ダイナミックレンジに制約のある撮像素子を測光センサとして使うので、サチュレーションが起こらないように絞りを絞り込む必要があるのである。
【0008】
また、ライブビュー機能を搭載しないカメラシステムにおける静止画撮影時にも、撮影シーンの照度の変化によって引き起こされるフリッカー現象を検知する際には、絞りを絞り込んだ状態を保持する必要がある。
【0009】
この時、絞り駆動をステッピングモータによって行っている絞り駆動装置では、絞り込んだ状態を保持するために通電し続ける必要があるため、電力消費が多くなる。
【0010】
また、通電し続けなければ、絞り込んだ状態を保持できずに絞り込み位置が変化してしまう、つまり設定されている絞り開口径とは異なる絞り開口径となってしまい、測光値に誤差が出てしまい露出制御の精度が低下してしまう。
【0011】
この現象は、ライブビュー機能を備えた一眼レフデジタルカメラにだけあてはまるものではない。絞り駆動をステッピングモータによって行っている絞り駆動装置を備えるカメラシステムにおいて、絞り込み釦が押され絞り込まれた後、通電が切られている状態のカメラであるならば、上記したような現象が起こってしまう。
【0012】
特許文献1では、絞り駆動をステッピングモータによって行うカメラシステムにおいて、絞り込み釦が押されている時に、撮影指示が行われると、再度絞りを開いて測光をやり直し、通電を行ったまま撮影を行うというカメラシステムが提案されている。
【特許文献1】特開2002−156681号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記特許文献1にて開示されている提案では、絞り込み釦が押されている時に、撮影指示が行われた場合、絞り込んだ後、電力消費を避けるために通電を切り、再度絞りを開いて測光をやり直すことで露出制御を行っている。これは再度測光をやり直すのでレリーズタイムラグの原因になる。
【0014】
しかし、これでは、上記した問題が解決されていない。また、これはライブビュー機能を備えていないカメラシステムにおいても、同様に言えることである。
【0015】
そこで、本発明は、絞り駆動をステッピングモータによって行う絞り駆動装置を備える撮像システムにおいて、絞りを絞り込む必要がある時にも、省電性を保ち、且つ、精度の高い露出制御を行うことを目的の1つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上述の課題を解決し目的を達成するために、本発明のカメラシステムは、第1のコイルと第2のコイルを備え、2相駆動が可能なステッピングモータによって絞り駆動を行うカメラシステムにおいて、画像信号を表示する表示手段と、撮像素子から逐次読み出された画像信号を前記表示手段に表示するライブビュー手段と、前記ライブビュー手段により、画像信号が表示手段に表示されている時は、前記第1のコイルまたは前記第2のコイルのうち、どちらか一方だけに通電した状態にする制御手段と、を有することを特徴とする。
【0017】
また、上述の課題を解決し目的を達成するために、本発明のカメラシステムは、第1のコイルと第2のコイルを備える2相駆動が可能なステッピングモータによって絞り駆動を行うカメラシステムにおいて、絞り位置を検出する絞り位置検出手段と、画像信号を表示する表示手段と、撮像素子から逐次読み出された画像信号を前記表示手段に表示するライブビュー手段と、前記ライブビュー手段により、画像信号が表示手段に表示されている時は、前記第1のコイルまたは前記第2のコイルのうち、少なくともどちらか一方に通電することで前記絞りの駆動を行い、絞り値に応じた第1の位置に該絞りが駆動した後はコイルへの通電を切る制御手段と、前記制御手段によりコイルへの通電が切られた後、前記絞り位置検出手段によって前記絞りの第2の位置を検出し、前記第1の位置と前記第2の位置が異なる時には、前記第2の絞り値に基づき得られた測光値を、前記第1の位置に基づき得られる測光値になるように補正する補正手段と、を有することを特徴とする。
【0018】
また、上述の課題を解決し目的を達成するために、本発明のレンズ装置は、第1のコイルと第2のコイルを備えるステッピングモータによって絞り駆動を行う絞り駆動手段と、撮像装置からレンズ装置に送信された露出情報を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信した露出情報に基づき、前記第1のコイルまたは前記第2のコイルのうち、どちらか一方だけを通電した状態にする制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、ステッピングモータによって絞り駆動を行う撮像システムにおいて、省電性を保ち、且つ、精度の高い露出制御を行うことが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
図1は本発明の第1の実施形態である一眼レフタイプデジタルカメラシステムに内蔵された電気的構成を示すブロック図である。
【0022】
100は本実施形態のカメラ本体、200は不図示のマウント機構を介し着脱可能に取り付けられるレンズユニットである。210は、不図示のマウント部に設けられている第1の電気的接点群である。
【0023】
201は撮影レンズで、本実施形態では便宜上1枚の撮影レンズで示しているが、実際はさらに多数のレンズから構成されていることは周知の通りである。202は光量調節機能を有する絞り。
【0024】
第1の電気的接点群210はカメラ本体100とレンズユニット200との間で制御信号、状態信号、データ信号などを伝え合う。そして、それと共に、各種電圧の電流供給する機能と、さらに撮影レンズユニットが接続されるとシステムコントローラ120へ信号を送信する機能も備えている。
【0025】
これによりカメラ本体100とレンズユニット200の間で通信を行いレンズユニット200内の撮影レンズ201、絞り202の駆動を行うことが可能となる。
【0026】
120はカメラ本体100の制御を司るCPUにより構成されるシステムコントローラである。なお、システムコントローラ120は、補正手段としても機能する。また、第1の電気的接点群210は電気通信のみならず、光通信、音声通信等を伝達する構成としても良い。また、第1の電気的接点群210とシステムコントローラ120とから、レンズ検出手段を構成している。
【0027】
図示されない被写体像からの撮影光束が、撮影レンズ201及び絞り202を介して、図示する矢印方向に駆動可能なクイックリターンミラー102に導かれる。
【0028】
クイックリターンミラー102の中央部はハーフミラーになっており、クイックリターンミラー102がダウンした際に一部の光束が透過する。そして、この透過した光束は、クイックリターンミラー102に設置されたサブミラー103で下方に向けて反射される。
【0029】
104は不図示の結像面近傍に配置されたフィールドレンズ、反射ミラー、2次結像レンズ、絞り、及び、複数のCCDから成るラインセンサ等から構成されている周知の位相差方式のAFセンサユニットである。
【0030】
そして、システムコントローラ120からの制御信号に基づいて、焦点検出回路105はAFセンサユニット104を制御して、周知の位相差検出方式により焦点検出を行う。
【0031】
なお、AFセンサユニット104と焦点検出回路105とから焦点検出手段を構成している。
【0032】
101はペンタプリズムであり、不図示のピント板上に形成された被写体像の上下左右を反転して正立正像に変換する。106は接眼レンズであり、ペンタプリズム101から射出した光束(ファインダ像)を不図示の撮影者の眼に導く。
【0033】
そして、クイックリターンミラー102で反射された撮影光束は、ペンタプリズム101、接眼レンズ106を介して撮影者の目に至る。
【0034】
112は光電変換機能を有するCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子、108は先幕及び後幕を有して成るもので、撮影レンズ201からの光束を透過、遮断を制御するフォーカルプレーンシャッタである。なお、フォーカルプレーンシャッタ108の先幕、後幕は、駆動源がバネにより構成されており、シャッタ走行後次の動作のためにバネをチャージする必要がある。
【0035】
109はフィルタであり、赤外線をカットし可視光線のみを撮像素子へ導く機能と光学ローパスフィルタとしての機能を有する。
【0036】
また、クイックリターンミラー102がアップした際には、撮影レンズ201からの光束は、フォーカルプレーンシャッタ108、フィルタ109を介して撮像素子112に至る。
【0037】
なお、クイックリターンミラー102のアップ時には、サブミラー103は折り畳まれるようになっている。
【0038】
203は撮影レンズ201を光軸方向に移動してピント合わせを行うためのレンズ駆動機構、204はレンズ駆動機構203を制御するレンズ制御回路である。205は絞り202を駆動するための絞り駆動機構、206は絞り駆動機構を制御する絞り制御回路である。そして、レンズ制御回路204と絞り制御回路206はシステムコントローラ120に接続されている。
【0039】
110はクイックリターンミラー102のアップ、ダウンの駆動及びフォーカルプレーンシャッタ108のシャッタチャージを制御するシャッタチャージミラー駆動機構である。111は、フォーカルプレーンシャッタ108の先幕、後幕の走行を制御するためのシャッタ制御回路である。107は、接眼レンズ106の近傍に配設された不図示の測光センサに接続された自動露出装置である測光回路である。122は、カメラ本体100を制御する上で調整が必要なパラメータやカメラ本体100の個体識別が可能なカメラID情報や基準レンズで調整されたAF補正データや自動露出補正値などが記憶されている記憶手段であるEEPROMである。
【0040】
そして、シャッタチャージミラー駆動機構110、シャッタ制御回路111、測光回路107、EEPROM122はそれぞれシステムコントローラ120に接続されている。
【0041】
測光回路107に接続される不図示の測光センサは、被写体の輝度を測定するためのセンサであり、その出力は測光回路107を経てシステムコントローラ120へ供給される。
【0042】
204は、レンズ固有の情報、例えば焦点距離、開放絞り、レンズ個々に割り振られるレンズIDという情報とシステムコントローラ120から受け取った情報を記憶するレンズ記憶装置も含むレンズ制御回路である。
【0043】
また、システムコントローラ120は、レンズ駆動機構203を制御することにより、被写体像を撮像素子112上に結像する。
【0044】
また、システムコントローラ120は、設定されたAv値に基づいて、絞り202を駆動する絞り駆動機構205を制御し、更に、設定されたTv値に基づいて、シャッタ制御回路111へ制御信号を出力する。
【0045】
115は、撮像素子112の制御、撮像素子112から入力された画像データの補正や加工などをシステムコントローラ120の指令に基づいて実行する画像データコントローラ(これよりDSPという)である。
【0046】
上記した画像データの補正や加工の中にはホワイトバランス処理も含まれている。ホワイトバランス処理とは、撮影画像中の最大輝度の部分を所定の色(白色)に補正する機能である。ホワイトバランス処理は、システムコントローラ120からの命令により補正量を変更する事が可能である。
【0047】
さらに、システムコントローラ120とDSP115とから、測光手段を構成している。
【0048】
測光手段は、DSP115によって、画像信号を領域分割し、それぞれの領域でベイヤ画素毎に積分した値をシステムコントローラ120に供給し、システムコントローラ120で積分信号を評価することで測光を行う。
【0049】
114は、撮像素子112を駆動する際に必要なパルス信号を出力するタイミングパルス発生回路である。
【0050】
113は、撮像素子112と共にタイミングパルス発生回路114で発生されたタイミングパルスを受けて、撮像素子112から出力される被写体像に対応したアナログ信号をデジタル信号に変換するためのA/Dコンバータである。
【0051】
121は、加工や所定のフォーマットへのデータ変換が行われる前の画像データを一時的に記憶しておくDRAM、116はDSP115から得られたデジタルデータをアナログデータに変換するD/Aコンバータである。
【0052】
119は、DRAM121に記憶された画像データの圧縮や変換(例えばJPEG圧縮方式での圧縮)を行うための画像圧縮回路である。変換された画像データは、ハードディスク、フラッシュメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク等の記録手段である記録媒体401へ格納される。
【0053】
140は、コントラスト検出回路で、システムコントローラ120の指令に基づいて、DSP115によって補正された画像データに対し、所定の周波数特性を持つフィルタを通す。そして、所定のガンマ処理を行って得られる画像信号の所定方向のコントラストの評価を行い、その結果をシステムコントローラ120に供給する。
【0054】
そして、タイミングパルス発生回路114、A/Dコンバータ113、D/Aコンバータ121、画像圧縮回路119、コントラスト検出回路140はそれぞれ、DSP115に接続されている。更に、画像圧縮回路119には、記録媒体401が接続される。
【0055】
なお、DSP115と画像圧縮回路119と記録媒体401とから記録手段を構成している。
【0056】
117は、D/Aコンバータ116の出力を、画像表示装置118を駆動する際に必要な映像信号(例えばNTSC信号)に変換するエンコーダ回路である。118は、撮像素子112で撮像された画像データを表示するための回路であり、一般にはカラーの液晶表示素子により構成されるLCD等の画像表示装置である。
【0057】
また、D/Aコンバータ116には、エンコーダ回路117を介して画像表示装置118が接続される。DSP115は、DRAM121上の画像データを、D/Aコンバータ116によりアナログ信号に変換してエンコーダ回路117へ出力する。
【0058】
なお、D/Aコンバータ215と画像表示装置118とエンコーダ回路117とから画像表示手段を構成している。
【0059】
システムコントローラ120は、レンズ制御回路204と通信を行い、焦点位置を調節しコントラスト評価値が所定レベルよりも高くなるように焦点位置を調節する。なお、DSP115とコントラスト検出回路140とシステムコントローラ120とレンズ制御回路204とレンズ駆動機構203と撮影レンズ201から第2の自動焦点検出手段を構成している。
123は、本実施形態におけるデジタルカメラの動作モードの情報や露出情報(シャッタ秒時、絞り数値等)などを外部液晶表示装置124や内部液晶表示装置125に表示させる動作表示回路である。130は、ユーザが所望の動作をデジタルカメラに実行させるべくモードを設定する撮影モード選択ボタン、131はメイン電子ダイヤル、132は決定SWである。133は、AFセンサユニット104が持つ複数の焦点検出位置から使用する焦点検出位置を選択するための測距点選択ボタン(測距点選択手段に相当すると、134はAFモード選択ボタン、135は測光モード選択ボタンである。136は、測光、測距などの撮影準備動作を開始させるためのレリーズSW1、137は撮像動作を開始させるためのレリーズSW2、138はファインダーモード選択SWである。そして、動作表示回路123、撮影モード選択ボタン130、メイン電子ダイヤル131、決定SW132、測距点選択ボタン133、AFモード選択ボタン134、測光モード選択ボタン135、はシステムコントローラ120に接続されている。
【0060】
また、レリーズSW1(136)、レリーズSW2(137)、ファインダーモード選択SW138、もシステムコントローラ120に接続されている。
【0061】
なお、外部液晶表示装置124と内部液晶表示装置125とが動作表示手段に相当し、さらに、外部液晶表示装置124は外部表示手段、内部液晶表示装置125は内部表示手段にそれぞれ相当する。さらに、動作表示回路123とシステムコントローラ223とから表示制御手段を構成している。
【0062】
また、ファインダーモード選択SW138は、光学ファインダーモードとライブビュー表示モードとを切り替えるファインダーモード選択手段に相当する。
【0063】
なお、光学ファインダーモードは、接眼レンズ106を通過する光束を確認することが可能なモードであり、ライブビュー表示モードは撮像素子112で受光した象信号を、逐次、画像表示装置118によって表示を行うモードである。
【0064】
300は、カメラ本体100に不図示のマウント機構を介し着脱可能に取り付けられ、ストロボ発光を行うストロボ装置。310はマウント部にもうけられている第2の電気的接点群である。
【0065】
第2の電気的接点群310はカメラ本体100とストロボ装置300との間で制御信号、状態信号、データ信号などを伝え合うと共に、さらにストロボ装置300が接続されるとシステムコントローラ120へ信号を送信する機能も備えている。
【0066】
これによりカメラ本体100とストロボ装置300の間で通信を行いストロボの発光制御を行うことが可能となる。また、接点群310は電気通信のみならず、光通信、音声通信等を伝達する構成としても良い。
【0067】
以上のように構成されたシステムについて、本発明の第1の実施形態の動作フローを図2を用いて詳細に説明する。
【0068】
ステップS001にて、電池交換等の電源投入により、システムコントローラ120はフラグや制御変数等の初期化を行い、制御パラメータや設定値を不揮発性メモリであるEEPROM122に記録する。
【0069】
ステップS002では、システムコントローラ120は、ファインダーモード選択SW138の状態を確認する。
【0070】
光学ファインダーモードが選択されている場合はステップS003に移行し、ライブビュー表示モードが選択されている場合はステップS011に移行する。
【0071】
これより、光学ファインダーモード時の動作について(ステップS003からステップS010)説明する。
【0072】
ステップS003では、レリーズSW1(136)の状態を確認し、OFF状態であればステップS002へ戻る。また、ON状態であればステップS004に移行する。
【0073】
ステップS004では、AFセンサユニット104、及び、焦点検出回路105の出力に応じて、レンズ制御回路204と通信を行い、レンズ駆動機構203によって撮影レンズ201を所望の位置へ駆動させ、焦点状態を調節する。
【0074】
ステップS005では、測光モード選択SW135の状態と測光回路107の出力に応じて、測光演算を行い露出制御値(Bv値)を算出し、露出制御値を保持する。
【0075】
ここで、露出制御値(Bv値)とは、輝度レベルを表す指標であり、
Bv=Tv+Av−Sv
で表すことができる。なお、Tvとはシャッタ速度(蓄積時間に相当する)、Avは絞り値(絞り込み量)、SvはISO感度などのゲインレベルを表している。なお、ここでいう絞り値とは、カメラ内部で絞りの制御のためにやり取りされる制御値である。
【0076】
ステップS006では、レリーズSW2(137)の状態を確認し、OFF状態であればステップS007に移行する。また、レリーズSW2(137)がON状態であれば、ステップS008に移行し撮影動作に入る。
【0077】
ステップS007では、レリーズSW1(136)の状態を確認し、ON状態が保持されていたら再びステップS006へ移行する。また、レリーズSW1(136)がOFF状態であれば、保持している露出制御値を破棄しステップS002へ戻る。
【0078】
ステップS008では、ステップS005で算出した露出制御値(Bv値)及び、撮影モードの状態に応じて、撮影時のTv値、Av値、Sv値を決定する。
【0079】
なお、撮影モードは、撮影モード選択ボタン130によって、選択可能な撮影パラメータであり、Av優先モード、Tv優先モード、自動設定モード、マニュアル設定モード等がある。なお、撮影モードは上記に限られるわけではない。
【0080】
システムコントローラ120は、絞り制御回路206に対して決定したAv値通知する。絞り制御回路206は、通知されたAv値を基に、所望の絞り状態に絞り位置を駆動するために、絞り駆動量に対応するパルスを絞り駆動機構205に送る。
【0081】
絞り駆動機構は、送られたパルス信号を基にステッピングモータを動作させ、絞りを所望の位置まで絞り込み、コイルの通電状態を継続して、絞り込み状態を保持する。
【0082】
ここで、ステッピングモータの動作について、図3と図4を用いて説明する。
【0083】
図3に示す本実施形態におけるステッピングモータは、ヨーク(251、252)、ロータ(253)、コイル(254、255)によって構成される1−2相励磁のステッピングモータである。
【0084】
そして、1相励磁(254,255のどちらか一方のコイルに通電)と2相励磁(254,255の両方のコイルに通電)を切り替えることで、ロータ253の回転角度(ステップ角)を細かく制御することが可能である。これにより絞りの絞り込み位置が細かい位相で制御できる。なお、本実施形態では、ロータの磁極はS極、N極それぞれ3つずつで6等分されているとする。
【0085】
1−2相励磁のステッピングモータは、コイルに通電を行っている場合、それぞれ1相励磁の状態(401a、402a)、2相励磁の状態(403a)で安定する。1相励磁の状態では、コイルの通電を切ってしまっても安定状態は継続され(401b、402b)、絞込み位置は変化しない。
【0086】
しかし、2相励磁の状態で、すべてのコイルの通電を切ってしまうと、ロータが安定する位置に回転してしまうため(403b、403c)、絞り状態が変化してしまう。
【0087】
そのため、静止画撮影などのように絞りを細かい精度で位相駆動させる必要がある場合は、絞りを所望位置に駆動させた後も、通電を継続する必要がある。
【0088】
ステップS009では、シャッタ制御回路111を通し、ステップS008で決定したTv値で先幕、後幕を走らせ、イメージセンサ112から画像信号を読み出す。
【0089】
読み出された画像信号は、DSP115によって画像補正処理が行われ、画像圧縮回路119によってJPEG圧縮方式などで画像変換が行われた後、記録媒体401へ画像が記録される。
【0090】
ステップS010では、レリーズSW1(136)の状態を確認し、ON状態が保持されていたら再びステップS006へ移行する。また、レリーズSW1(136)がOFF状態であれば、保持している露出制御値を破棄し、絞りを開放位置に駆動して、通電を切ったあとステップS002へ戻る。
【0091】
これより、ライブビュー表示モード時の動作について(ステップS011からステップS021)説明する。
【0092】
ステップS011では、ミラーアップ、および、メカシャッターが開かれ、レンズユニット200を通過した光束が撮像素子112へ投光され、露光が開始される。
【0093】
ステップS012のライブビュー動作では、システムコントローラ120は、撮像素子112から逐次読み出された画像信号を、A/Dコンバータ113によってデジタル信号に変換した後、DSP115で画像処理を行う。
【0094】
そして、D/Aコンバータ116にてD/A変換をし、エンコーダ回路117にてエンコードを行って不図示のVRAMに転送し、カメラの背面などに設置された画像表示装置118に順次表示する。
【0095】
また、システムコントローラ120は、撮像素子112から順次読み出される信号に基づき測光値を算出する。なお、ライブビュー機能動作中は、定期的に測光動作を繰り返すものとする。
【0096】
そして、算出された測光値に基づき、露出制御値(Bv値)を求め、撮像素子112からの出力信号が所定の輝度レベルになるように、Av値、Tv値、Sv値を算出する。
【0097】
ここで、絞り駆動がステッピングモータの1相励磁の位相に合わせて動作するように、Av値を優先的に決定し、Av値に応じた位置に絞りを駆動する。
【0098】
なお、本撮影時に用いられるAv値、Tv値、Sv値は、ライブビュー表示の自動露出制御に用いられるものとは異なるプログラム線図に基づきBv値を満たすように算出される。
【0099】
これより、ライブビュー動作時の絞り制御について図4を参照し説明する。
【0100】
ライブビュー動作時は、通常、焦点検出の精度を低下させないために絞りが開放となるように優先的に制御し、露出制御は蓄積時間やゲイン値を調整することで行われる。
【0101】
しかし、撮影対象となるシーンが高輝度である場合には、白飛びなどを起こすこともあり、蓄積時間とゲインだけで適切な露出条件を保つことが難しくなることがあるため、撮像素子112の受光量を減らすために絞り駆動が行われる。
【0102】
このとき、露出制御の精度を保つためには、測光演算の結果に基づき算出される露出制御値(ライブビュー時の絞り値に基づく絞り位置)と、実際の露光条件(本撮影時の絞り位置)が一致している必要がある。
【0103】
したがって、絞り位置が変化しないように、絞りの位置を保持する必要がある。
【0104】
しかし、図4に示すように1−2相励磁のステッピングモータでは、2相励磁の状態から通電を切ると絞り位置が変化してしまうため、絞り位置を保持するためには通電し続ける必要がある。
【0105】
ライブビュー機能や動画記録などのように、長時間連続で撮像が行われるシステムにおいては、消費電力の増大の観点から通電をし続けることは好ましくない。
【0106】
そのため、図4に示す2相励磁の状態(403aの位置)で絞り込まれた場合、通電を切ることで403b、403cのようにロータが安定する位置まで回転し絞り状態が変化してしまう。
【0107】
その結果、ライブビュー時に設定されている絞り値に基づく実際の絞り位置から絞り位置が移動してしまうが、設定値は変わっていないので、絞り位置は移動していないものと判断されてしまう。
【0108】
つまり、その絞り値に対して設定されている絞り位置とは異なる絞り位置(例えば1/3段分開放側にずれるとする)に絞りが存在することになる。
【0109】
現在設定されている絞り位置から撮影者の指示した絞り数値に対応する絞り位置までの移動量が1段分であったとすると、結果として1段+1/3段分絞り位置が移動することになり、撮影者の意図する絞り数値になっていないということになる。
その結果、測光結果に影響を与え、露出精度の低下を招いてしまう。
【0110】
そこで、本発明では、ライブビュー動作時の絞り駆動をコイルへの通電を切った場合においても絞込み状態が変化しないステッピングモータの1相励磁の位相に合わせて、絞りの絞り込み行う。
【0111】
図7に、1−2相励磁のステッピングモータの、撮影モード(光学ファインダーモード又はライブビュー表示モード)における絞り駆動の制御位相の様子を示す。
【0112】
本実施形態では、図7に示すように、1/8位相単位で駆動するステッピングモータにおいて、ライブビュー表示モードでは2相励磁で絞り位置を保持しないように、ステッピングモータの駆動を制御している。つまり、ライブビュー表示モードでは絞りの制御分解能が荒くなることになる。
【0113】
なお、本実施形態ではライブビュー動作時に絞りを開放状態以外に制御する場合を、本発明が適用される一例としてあげているが、本発明が適用されるのはこのような場合に限定されるわけではない。
【0114】
他にも、被写界深度を確認する為の絞り込み釦が押された時、撮影シーンの照度が変化することによって引き起こされるフリッカー現象の検知を行う時等、絞りを絞って受光量を制限する必要がある場合であるならば、あてはまる。
【0115】
ここで、フリッカー検知方法について図8を参照し詳しく説明する。
図8は、蛍光灯の発光周期と、撮像素子の各ラインの信号の関係を示した図である。図8に示すように、蛍光灯の光量がある周期で変動し、また1ライン毎に撮像素子の画素の蓄積タイミングが異なる場合、には以下のような現象が発生する。
【0116】
各ラインを蓄積したタイミングでの蛍光灯の光量が多いか少ないかによって、撮像素子からの読み出し信号に図8に示すような縞模様(所謂ラインフリッカー)が発生する。
【0117】
この縞の間隔は蛍光灯のフリッカー周期と対応するため、この縞の間隔を計算することでフリッカー周期を求める事が出来る。具体的には、図8の画像信号の水平射像をとって、その周期を算出すればよい。
【0118】
しかし、実際の被写体においては画面内に多種の反射率が存在するため、図8の画像信号の水平射像も被写体の反射率の影響を受けたものとなってしまう。
【0119】
そこで、仮に図9に示すような、被写体が同一であり、互いにラインフリッカーの縞模様の位相が180°ずれた2枚の画像Aと画像Bがあった場合は、画像A、画像Bのそれぞれについて画像信号の水平射像AhとBhを演算する。そして、これらを割り算したAh/Bhを算出すれば、被写体の反射率の影響を排除して、フリッカー成分のみを取り出した信号を得る事が出来る。ここで、商用電源の周波数は50Hzか60Hzであるから、例えば22.2fpsといったフレームレートで読み出すと、どちらの周波数であっても、連続した2枚の画像信号のラインフリッカーの縞模様の位相が180°ずれることになる。
【0120】
Ah/Bhを算出した水平射像の波形は、図10(A)のようになり、横軸は垂直ライン数であるが、1水平ラインの走査時間との積をとれば時間になる。図10(A)の波形の振幅が所定量より大きければフリッカーがあると確認できるが、画面内の照度ムラなどで誤検知するのを防ぐため、次のような処理を行う。すなわち、図10(A)に示すように波形内にWindowを2つ設定し、両Window内の波形の自己相関を計算することで、図10(B)に示すように相関結果の波形を得る。ただし、Window1の波形に対してWindow2の波形をずらしていくと仮定し、Window1の波形のPEAKとWindow2の波形のPEAKが重なった場合が相関100とする。そして、Window1のPEAKとWindow2のBOTTOMが重なった場合が相関0とする。図10(B)の相関結果の波形の周期がフリッカー周期となり、またフリッカーがない際は、図10(B)の波形の振幅が小さくなるため、相関値閾値を所定の値に設ける。図10(B)の波形のPEAKが相関値閾値以上のとき、もしくはBOTTOMが相関値閾値以下の場合はフリッカーがあると判定し、そうでない場合はフリッカーがないと判定する。
【0121】
本ステップにより、被写体のフリッカーの有無、及び、有りの場合のフリッカー周期を検知することが可能であるが、検知するまでに数フレーム要することがわかる。
【0122】
ステップS013では、ファインダーモード選択SW138の状態を確認し、光学ファインダーモードが選択されている場合はステップS014に移行し、ライブビュー表示モードが選択されている場合はステップS015に移行する。
【0123】
ステップS014では、撮像素子112からの信号の読出しを停止し、フォーカルプレーンシャッタ108を閉じ、メインミラー102のミラーダウンを行い、ステップS002に戻る。
【0124】
ステップS015では、レリーズSW1(136)の状態を確認し、OFF状態であればS012へ戻る。また、ON状態であれば、その時点での露出制御値を、保持しステップS016に移行する。
【0125】
ステップS016では、撮像素子112の出力信号を基に焦点検出を行う上記した第2の焦点検出手段を用いて焦点状態を検出する。
【0126】
そして、その出力結果に応じて、レンズ制御回路204と通信を行い、レンズ駆動機構203によって撮影レンズ201を所望の位置へ駆動させ、焦点状態を調節する。
【0127】
ステップS017では、レリーズSW2(137)の状態を確認し、OFF状態であればステップS018に移行する。また、ON状態であれば、S020に移行し撮影動作に入る。
【0128】
ステップS018では、レリーズSW1(136)の状態を確認し、ON状態が保持されていたら再びステップS017へ移行する。また、OFF状態であれば、保持している露出制御値を破棄しステップS012へ戻る。
【0129】
ステップS019では、ステップS015で算出した露出制御値(Bv値)及び、撮影モードの状態に応じて、撮影時のTv値、Av値、ISO値を決定する。
【0130】
さらに、システムコントローラ120は、絞り制御回路206と通信を行い、Av値に応じた位置まで絞りを絞り込み、コイルの通電状態を継続して、絞り込み状態を保持する。
【0131】
ステップS020では、シャッタ制御回路111を通し、ステップS017で決定したTv値で先幕、後幕を走らせ、撮像素子112から画像信号を読み出す。読み出された画像信号は、DSP115によって画像補正処理が行われ、画像圧縮回路119によってJPEG圧縮方式などで圧縮された画像への画像変換が行われた後、記録媒体401へ画像が記録される。
【0132】
ステップS021では、レリーズSW1(136)の状態を確認し、ON状態が保持されていたら再びステップS017へ移行する。また、OFF状態であれば、保持している露出制御値を破棄し、絞りを開放位置に駆動して、通電を切ったあとS012へ戻る。
【0133】
なお、本実施形態においては、ライブビュー機能搭載の1眼レフデジタルカメラを例にしたが、ライブビュー機能を搭載のカメラシステムでなくてもよい。
【0134】
ステッピングモータの動作によって絞りを駆動させるカメラシステムで、絞りを絞り込んだ状態を保持する制御を行うカメラシステムには全て当てはまる。
【0135】
以上本実施形態では、1−2相励磁のステッピングモータによって絞り駆動を行うカメラシステムにおいて、絞り込み状態を保持するために通電をしないので、消費電力の増大を防ぐことを可能にしている。また、1相励磁の位相に合わせて、絞りの絞り込みを行うようにしているので、通電をやめても絞り込み位置が変わることがない。
【0136】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0137】
なお、図5に示す第2の実施の形態である一眼レフタイプデジタルカメラシステムは、第1の実施形態と類似する構成であるため、ブロック図内の重複する符号についての説明は省略する。
【0138】
207は、レンズユニット200内にあり、絞り位置を検出することが可能なセンサと検出した絞り位置を第1の電気的接点群210を通して、システムコントローラ120に通知する機能を持つ絞り位置検出手段である。
【0139】
以上のように構成されたシステムについて、本発明の第2の実施形態の動作フローを図6を用いて詳細に説明する。なお、第2の実施形態の動作フローは、第1の実施形態の動作フローと類似するため、フロー内の処理が同じものについては説明を省略する。
【0140】
S012bのライブビュー動作では、システムコントローラ120は、撮像素子112から連続的に読み出された画像信号を、A/Dコンバータ113によってデジタル信号に変換した後、DSP115で画像処理を行う。
【0141】
そして、D/Aコンバータ116にてD/A変換をし、エンコーダ回路117にてエンコードを行って不図示のVRAMに転送し、カメラの背面などに設置された画像表示装置118に順次表示する。
【0142】
また、システムコントローラ120は、撮像素子112から順次読み出される信号に基づき測光値を算出する。ライブビュー機能動作中は、定期的に測光動作を繰り返すものとする。
【0143】
そして、算出された測光値に基づき、露出制御値(Bv値)を求め、撮像素子112からの出力信号が所定の輝度レベルになるように、Av値、Tv値、Sv値を算出する。
【0144】
ここで、1−2相励磁のステッピングモータで駆動される絞り駆動は、1相励磁、及び、2相励磁の双方で制御され、設定されているAv値に応じた絞り込み位置まで絞り込んだ後、コイルの通電を切る。
【0145】
また、絞り位置検出手段207によって、絞り位置の変化が検出されるたびに、その時点での絞り位置等の情報がシステムコントローラ120に通知される。
【0146】
そして、システムコントローラ120は、絞り位置検出手段207から通知される絞り位置の変化量に応じて測光結果を適宜補正する。
【0147】
具体的には、露出制御値から演算したAv値に応じた絞りの位置と位置検出手段207から供給される絞り位置が異なると判定されると、その位置の差分から測光結果の補正を行う。
【0148】
以上本実施形態では、絞り位置が変化し、位置が異なると判断されると、測光値の補正が行われるので、2相励磁の状態ですべてのコイルの通電を切っても、測光値の誤差は出ないので、露出精度を保つことが可能になる。
【0149】
(その他の実施形態例)
なお、第1の実施形態においては、システムコントローラ120が、絞り制御回路206と通信を行い、絞り制御を行っているが、レンズユニット200内に不図示のレンズマイコンと通信を行い、レンズマイコンの指示により、絞り制御を行ってもよい。
【0150】
具体的には、システムコントローラ120がカメラ本体100内で算出された露出制御情報を不図示のレンズマイコンに対して送信する。その露出制御情報を受信したレンズマイコンは、受信した露出制御情報に基づき、ステッピングモータの1相励磁の位相に合わせて絞りの絞り込みを行うように制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0151】
【図1】本発明の第1の実施形態における撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における動作フローを示すフローチャートである。
【図3】本発明におけるステッピングモータの構成図である。
【図4】本発明におけるステッピングモータの動作を示す模式図である。
【図5】本発明の第2の実施形態における撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施形態における動作フローを示すフローチャートである。
【図7】各撮影モードにおける絞り駆動の制御位相を示す表である。
【図8】蛍光灯の発光周期と、撮像素子の各ラインの信号の関係を示した図である。
【図9】被写体が同一であり、互いにラインフリッカーの縞模様の位相が180°ずれた2枚の画像Aと画像Bを示した図である。
【図10】Window内の波形の相関を示した図である。
【符号の説明】
【0152】
100 カメラ本体
101 ペンタプリズム
102 クイックリターンミラー
103 サブミラー
104 AFセンサユニット
105 焦点検出回路
106 接眼レンズ
107 測光回路
108 フォーカルプレーンシャッタ
109 フィルタ
110 シャッタチャージミラー駆動機構
111 シャッタ制御回路
112 撮像素子
113 A/Dコンバータ
114 タイミングパルス発生回路
115 画像データコントローラ(DSP)
116 D/Aコンバータ
117 エンコーダ回路
118 画像表示装置
119 画像圧縮回路
120 システムコントローラ(CPU)
121 DRAM
122 EEPROM
123 動作表示回路
124 外部液晶表示装置、
125 内部液晶表示装置
126 通信インタフェース
130 撮影モード選択ボタン
131 メイン電子ダイヤル
132 決定SW
133 測距点選択ボタン
134 AFモード選択ボタン
135 測光モード選択SW
136 レリーズSW1
137 レリーズSW2
138 ファインダーモード選択SW
200 レンズユニット
201 撮影レンズ
202 絞り
203 レンズ駆動機構
204 レンズ制御回路
205 絞り駆動機構
206 絞り制御回路
207 絞り位置検出手段
210 第1の電気的接点群
300 ストロボ装置
310 第2の電気的接点群
401 記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のコイルと第2のコイルを備え、2相駆動が可能なステッピングモータによって絞り駆動を行うカメラシステムにおいて、
画像信号を表示する表示手段と、
撮像素子から逐次読み出された画像信号を前記表示手段に表示するライブビュー手段と、
前記ライブビュー手段により、画像信号が表示手段に表示されている時は、前記第1のコイルまたは前記第2のコイルのうち、どちらか一方だけに通電した状態にする制御手段と、を有することを特徴とするカメラシステム。
【請求項2】
前記制御手段は、該第1のコイルまたは該第2のコイルのうち、どちらか一方だけに通電した状態になるように、絞り値を決定し、該絞り値に応じた絞り位置に該絞りを駆動した後はコイルへの通電を切ることを特徴とする請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項3】
撮影シーンの照度の変化によって引き起こされるフリッカー現象を検知する検知手段を備え、前記検知手段によりフリッカーの検知を行っている時は、前記制御手段は、前記第1のコイルまたは前記第2のコイルのうち、どちらか一方だけに通電した状態になるように、絞り値を決定し、該絞り値に応じた絞り位置に該絞りを駆動した後はコイルへの通電を切ることを特徴とする請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項4】
前記ライブビュー手段により、画像信号が表示手段に表示されている時或いは前記検知手段によりフリッカーの検知を行っている時は、前記絞りの制御分解能を荒くすることを特徴とする請求項3に記載のカメラシステム。
【請求項5】
第1のコイルと第2のコイルを備える2相駆動が可能なステッピングモータによって絞り駆動を行うカメラシステムにおいて、
絞り位置を検出する絞り位置検出手段と、
画像信号を表示する表示手段と、
撮像素子から逐次読み出された画像信号を前記表示手段に表示するライブビュー手段と、
前記ライブビュー手段により、画像信号が表示手段に表示されている時は、前記第1のコイルまたは前記第2のコイルのうち、少なくともどちらか一方に通電することで前記絞りの駆動を行い、絞り値に応じた第1の位置に該絞りが駆動した後はコイルへの通電を切る制御手段と、
前記制御手段によりコイルへの通電が切られた後、前記絞り位置検出手段によって前記絞りの第2の位置を検出し、前記第1の位置と前記第2の位置が異なる時には、前記第2の絞り値に基づき得られた測光値を、前記第1の位置に基づき得られる測光値になるように補正する補正手段と、を有することを特徴とするカメラシステム。
【請求項6】
撮影シーンの照度の変化によって引き起こされるフリッカー現象を検知する検知手段を備え、前記検知手段によりフリッカーの検知を行っている時は、前記制御手段によりコイルへの通電が切られた後、前記絞り位置検出手段によって前記絞りの第2の位置を検出し、前記第1の位置と前記第2の位置が異なる時には、前記第2の絞り値に基づき得られた測光値を、前記第1の位置に基づき得られる測光値になるように補正することを特徴とする請求項5に記載のカメラシステム。
【請求項7】
前記ライブビュー手段により、画像信号が表示手段に表示されている時或いは前記検知手段によりフリッカーの検知を行っている時は、前記絞りの制御分解能を荒くすることを特徴とする請求項6に記載のカメラシステム。
【請求項8】
第1のコイルと第2のコイルを備えるステッピングモータによって絞り駆動を行う絞り駆動手段と、
撮像装置からレンズ装置に送信された露出情報を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した露出情報に基づき、前記第1のコイルまたは前記第2のコイルのうち、どちらか一方だけを通電した状態にする制御手段と、を有することを特徴とするレンズ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−209900(P2008−209900A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−319856(P2007−319856)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】