説明

カルシウム吸収向上剤

本発明は、活性成分としてカルシウムと、卵白、卵白タンパク質およびイソフラボンの群から選択される成分を少なくとも1種類含んでなる、カルシウム吸収向上剤、並びにそれを含んでなる経口摂取組成物、および肥満の減少または移動性の向上のような様々な目的でのその使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、食物製品における卵白とカルシウムの併用、並びに卵白とカルシウムの組合せを含んでなる食物製品に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
食事におけるカルシウム(Ca)の摂取は、骨格の健康のためだけでなく高血圧や結腸癌の予防にとってもますます重要性が認識されてきている。幾つかの先進国では、Ca摂取は主として牛乳や他の酪農製品消費が減少してきているため、不十分であることが多いだけでなく低下傾向にある。同時に、骨質量の減少と骨組織の微小構造の変性により骨折の危険性が増加することを特徴とする疾患である骨粗鬆症の流行が高くなってきている(Barclay,2001)。
【0003】
骨格成長および成熟中、すなわち、ヒトでは20代の初めの年齢まで、Caは骨質量がピークに達するまで平均して150mg/日で骨格に蓄積する。成熟の際には、身体、従って骨格は、多かれ少なかれCa平衡になっている。男性では50歳から、女性では閉経期から、骨バランスは負になり、骨があらゆる骨格部位から失われる。閉経初期中に骨損失は一層速やかになり且つピーク骨質量が低くなるため、女性は男性と比較して骨折の危険性が高くなる。
【0004】
従って、人々が高いピーク骨質量を得るための解決法を見出すことは、公衆衛生にとって極めて興味深いことである。また、ピーク骨質量に達している人々がそれを一生を通じて維持し、加齢による骨損失の危険性を最小限にすることは、特に閉経期を過ぎた女性にとって公衆衛生にとって極めて興味深いことである。
【0005】
食物から十分なCaを摂取することは、最適ピーク骨質量を達成し且つ加齢に関連した骨損失率を減少させる上で重要である(Flynn & Cashman,1999)。牛乳および乳製品は西欧諸国のほとんどの人々にとって最も重要なCaの食事供給源であり、穀物製品、果実や野菜はそれぞれ寄与がずっと低い。しかしながら、食物と共に摂取されるCaのほんの僅かしか、代謝機能のために身体によって吸収されて利用されない。この部分は、食物のCaの生物学的利用可能部と定義される。
【0006】
食物中のCaは塩として存在するか、またはCaイオンの錯体の形態で他の食物成分と会合している。Caは、吸収することができるようになる前に、可溶性で恐らくはイオン化した形態で放出されなければならない。Caは、経細胞および傍細胞の2つの経路で腸から吸収される。経細胞経路は粘膜輸送タンパク質であるカルビンジンによるCaの能動輸送を伴い、飽和性であり、ビタミンDによる生理学的および栄養調節を受けやすい。傍細胞経路は粘膜細胞間の細隙結合を通る受動Ca輸送を伴い、これは非飽和性であり、栄養および生理学的調節から本質的に独立しており、濃度依存性である。ヒトにおけるCa吸収のほとんどは小腸で起こるが、小結腸成分についての幾らかの証拠がある。
【0007】
平均して、Caの10−30%が、健常成人によって混合食物から吸収される。小腸のCa吸収の効率は、様々な生理学的要因によって影響を受ける。健常人での効率は、加齢、閉経およびビタミンD欠乏によって減少する。吸収効率は、ビタミンD過剰、CaおよびP欠乏、および妊娠および授乳により増加する。
【0008】
Ca吸収は、多数の食糧因子によっても影響される。これらには、習慣的Ca摂取、食事のCa含量、食物と共にまたは食物なしのCaの摂取、Caの化学的形態、および食物中に含まれる増進剤または阻害剤との消化器相互作用が挙げられる。
【0009】
Ca吸収を向上させる目的で、食物でのCa吸収の阻害剤および増進剤を同定するため、かなりの研究努力が払われてきた。
【0010】
2種類のよく知られている食物におけるCa吸収阻害剤は、オキサレートとフィテートである。従って、オキサレートが豊富な野菜類はCaバイオアベイラビリティーが低く(例えば、ホウレンソウ)、一方、低オキサレート野菜(例えば、ケールおよびクレソン)によりCa吸収が高くなる。Caの阻害効果は、Caオキサレートの溶解度が極端に低く、Caが腸で利用できなくすることによると説明することができる。同様に、高フィテート大豆からのCa吸収は、低フィテート大豆より低いことも示された。フィテートの阻害効果は、それが小腸でCaと強力な錯体を形成すること能力を有することによると説明することができる。
【0011】
非消化性オリゴ糖、および個々の乳成分、例えば、ラクトースおよびカゼインホスホペプチドのような多数の食物成分が、潜在的なCa吸収の向上剤として提案されてきた。
【0012】
動物研究では、Ca吸収は食事に非消化性オリゴ糖を添加することによって向上させることができることが示された。これらのオリゴ糖はヒトの消化酵素に対して大きな耐性を有し、完全な形で結腸に到達した後に、結腸の微生物叢によって醗酵される。このようにして生成した短鎖脂肪酸が結腸pHを減少させ、不溶性のCa錯体を再可溶化し、結腸での受動拡散によってCaを利用可能にする。幾つかの研究によってヒトでの向上効果が確かめられたが、中程度の用量では、一層顕著な効果は、青年および閉経後の女性などのCa要求の高い患者でしか見られないことを示していた。ヒトにおいて、Ca吸収の増加が示されたオリゴ糖としては、フルクトオリゴ糖(FOS)、ガラクトオリゴ糖(GOS)、およびラクトースが挙げられる。
【0013】
Caは、一般にヒトでは牛乳や酪農製品から良好に吸収される。このことは、部分的にはCa吸収に対するラクトースおよびカゼインホスホペプチドの正の効果によって説明されてきた。
【0014】
動物による研究では、ラクトースがCa吸収と保持を増加することの強力な証拠が提供されている。ヒト幼児では、Ca吸収はプラシーボからよりもラクトースを含む大豆を基剤とした幼児用フォーミュラからの方がかなり高い。しかしながら、成人では、ラクトースはβ−ガラクトシダーゼ欠損患者でのCa吸収に効果を有するだけであり、現在では健常成人個体群では効果がないと結論されている。
【0015】
カゼインホスホペプチド(CPP)は、牛乳カゼインに対するプロテイナーゼの作用によってイン・ビボおよび工業的に生産されている。それらは、Ca結合能力を有し、Caを中性およびアルカリ性pHで溶液中に保持することが示されてきた。動物研究では、CCPが骨格発生中にCaバイオアベイラビリティーを向上させ、老齢動物での骨損失を予防することができることが示された。ヒトでの研究では、幾分矛盾した結果が得られた。CPPは標準的食事からのCa吸収を改良したが、低および高フィテートを含むパン食からは全く効果が見られなかった。同様に、CCPを加えると、米を基剤とした粥からの成人でのCa吸収が増加したが、全粒シリアルからは効果は見られなかった。これらの結果は、食物のマトリックスが重要な役割を果たしており、CCPの効果はフィテートのような中−低含量の阻害剤を含む食物に限定されることを示すことができる。
【0016】
同様に、脂肪も胃での消化が遅いことが知られているので、理論的には向上剤と考えることができる。しかしながら、多重回帰を用いると、中年女性の観察研究における吸収部分に対する脂肪摂取における大きな変動の効果は見出されていない。
【0017】
要するに、カルシウムは、通常は牛乳から良好に吸収される。これは、部分的にはリンタンパク質のようなカルシウム結合タンパク質によるとすることができ、これは腸における吸収のためにカルシウムを可溶性に保持することができる。
【0018】
タンパク質と糖との熱処理による加工、いわゆるMaillard反応は、タンパク質を得るためのもう一つの方法であり、これは良好なCa結合特性を有する。
【0019】
Aoki et al.,1994(Bioscience,Bioteclmology,and Biochemistry,58(9)1727−1728,1994)は「リン酸カルシウム可溶化特性を有するホエータンパク質および卵白タンパク質−グルコース6−リン酸抱合体」と題する文献において、ホエーと卵白タンパク質をグルコース−6−リン酸(G6P)と反応させてリン酸カルシウム可溶化タンパク質を生成させ、これが腸でのCa吸収を向上させることによって上記問題を解決しようとした。ホエータンパク質−G6P抱合体は、卵白タンパク質−G6P抱合体より速やかに褐色になった。30mMカルシウム、22mMリン酸および10mMクエン酸塩を含むpH6.7の溶液では、2%タンパク質−G6P抱合体の存在下でリン酸カルシウムの沈澱は生じなかった。しかしながら、動物またはヒトにおけるイン・ビボでのこれらの生成物のCa吸収に対する効果は証明されていない。
【0020】
しかしながら、世界中の多数の科学者のチームによって研究が行われたにも拘わらず、カルシウム欠乏の問題を解決するための満足な解決法は提案されておらず、若干数の成分が食物からのバイオアベイラビリティーを向上させることが確認されたに過ぎない。
【0021】
大豆食事の消費は、骨粗鬆症、循環器疾患、癌の危険性を低下させ、閉経症候群の緩解など多くの有用な効果と関係している。これらの効果は、大部分はイソフラボン単独かまたは大豆タンパク質単離物の部分としてのものによるものであった。幾つかの系列の証拠は、ヒト、動物および細胞研究などにおける大豆およびそのタンパク質、および/またはイソフラボン化合物の骨保護効果を示している。日本または中国人個体群の代表的なヒト疫学的研究は、大豆製品の摂取(推定イソフラボン摂取量約30−70mg/日)と閉経後の女性の、特に腰椎棘における骨ミネラル密度(BMD)とに正の相関があることを示している。米国での閉経後女性での最近の2つの介入研究では、イソフラボンを80−90mg/日の用量で6ヶ月間投与したところ、腰椎棘の骨損失が防止された。大豆抽出物または純粋なイソフラボンは、閉経による骨損失の卵巣摘出ラットモデルでの骨保護効果を示す。
【0022】
大豆およびその成分の骨保護効果の機構は、未だ解明されていない。主な仮説は、イソフラボンが重要成分であり、それらは、エストロゲン様方式で作用して、カルシウムバランスを改良することによってまたは骨細胞に直接作用することによって閉経期のエストロゲンの損失を軽減するということである。しかしながら、動物およびヒトでの研究の多くは、様々なレベルのイソフラボンを含む大豆製品または大豆タンパク質で行われており、純粋なイソフラボンで行われている者は僅かしかないので、この効果をタンパク質の様な大豆の他の成分よりはイソフラボンによるものと断言することは困難である。しかしながら、純粋なイソフラボンは、ラットモデルでは逆の骨損失が見られ、細胞レベルでは、弱いエストロゲン作用、破骨細胞(骨再吸収)作用の阻害、および骨形成を刺激する能力も示す。
【0023】
大豆食事の骨に対する正の効果は、動物性タンパク質食事より大豆タンパク質を摂る患者におけるカルシウムの保存である。これは、恐らくは動物タンパク質と比較して大豆タンパク質の含硫アミノ酸含量が低いことによるものである。含硫アミノ酸に由来する硫酸塩の排出増加が、管のカルシウム再吸収を阻害する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
発明の概要
本発明者らは、卵白と平行して投与されたカルシウムがカルシウム吸収をかなり増進することを見出した。従って、本発明は、カルシウムと卵白の会合、およびそれを含む食物製品に関する。別態様では、本発明は、カルシウム吸収を向上させる能力を有する食物製品、および肥満を減少させる能力を有する食物製品に関する。
【課題を解決するための手段】
【0025】
発明の詳細な説明
本明細書では、「食物製品」という用語は任意の摂取可能なものを包含するものと解釈される。従って、これはヒトによる消費を目的とする製品でよいが、この用語は動物、例えば、イヌ、ネコ、ウサギ、モルモット、マウス、ラット、トリ(例えば、オウム)、爬虫類および魚類(例えば、金魚)のようなペットによって消費される製品も包含する。しかしながら、この用語は、家畜、例えば、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、バッファロー、ラクダなどの他の飼育動物によって消費される食物も包含する。
【0026】
本明細書の文中では、「機能成分」という用語は、更に詳細には、健康や安寧の状態の向上および/または疾患の危険性の減少である方法での適当な栄養効果以外に、体内の1以上の標的に有益な影響を与えることが十分に示されている場合には、機能食物を「機能的」と見なすことができることを述べているILSI European定義を表す。特に、機能成分は、食物に制御された量で添加して、特定の生理機能を満たし、消費者の健康と安寧を促進することができる栄養物質である。機能成分としては、歯科または医学的衛生、骨の健康、消化助剤、腸の保護、ストレスの緩和、喉スーター(throat sooters)、呼吸リフレッシャーなどに積極的効果を有する成分が挙げられる。
【0027】
従って、本発明者らは、意外なことには、卵白または大豆イソフラボン、またはイソフラボンと卵白の組合せをカルシウムと共に投与することによって、カルシウムの吸収が有意に向上することを見出した。理論によって拘束しようとするものではないが、本発明者らは、この現象が2つの事実、すなわち、第一の事実は卵白とイソフラボンがカルシウムのエマルションを安定化し、沈澱を防止することであり、第二の事実は卵白とそのタンパク質が消化中にペプチドに転換され、これらのペプチドがカルシウムを腸で可溶性に保つ働きをすることによって説明される。第三の仮説は、イソフラボンに関するものであり、エストロゲンがカルシウムバランスの維持に重要な役割を演じているが、この作用機構はほとんど理解されていない。閉経期におけるエストロゲンの涸渇によりCa吸収が減少し、尿中のCa損失およびそれに続く骨損失が増加する。閉経後の骨粗鬆症におけるカルシウム吸収は、ホルモン代替療法を特にカルシトリオールと組み合わせることによって改良される。カルシウム代謝における閉経による変化が閉経後の骨損失の原因または結果であるかどうかは明らかではない。後者の場合には、エストロゲン欠乏によって骨再吸収と向カルシウム性ホルモンによるCa代謝に対する間接的効果を生じる。しかしながら、多数の動物での研究は、カルシウムの消化器吸収および尿細管再吸収に対するエストロゲンの直接的な正の作用の証拠を示している。エストロゲン受容体は腸と腎臓にあり、これにより、これらの組織におけるビタミンD受容体とカルビンジンタンパク質のエストロゲン調節を説明することができた。
【0028】
大豆イソフラボンは弱いエストロゲンである。それらは、天然エストロゲンであるエストラジオールの1000分の1の強さである(Markiewicz et al.1993)。しかしながら、大豆食事を摂っている女性では、イソフラボンの循環血漿レベルがエストラジオールと比較して1000倍であり、生理学的効果を生じる。エストロゲンを用いる分析により、大豆イソフラボンはエストロゲン受容体(ER)に結合し、ERαよりERβに対する親和性が高いが、カルシウムの消化器吸収および再尿管再吸収を調節することができると仮定される。
【0029】
卵白、特にニワトリの卵白は、主要タンパク質、すなわちオボトランスフェリン、オボムコイドおよび卵アルブミンを含む。本発明では、ニワトリ卵白が好ましいが、他の種からの卵白を用いることもできる。例えば、ハト、ダチョウまたはウズラを特に用いることができ、それらは同じタンパク質をほぼ同じ比率で含むからである。
【0030】
フィトエストロゲンは、天然では多くの果実、野菜および全穀物産品に含まれている。大豆および大豆製品はイソフラボンの最も重要な食糧供給源であり、クメスタンおよびリグナンと共にそれらの構造が天然エストロゲンであるエストラジオール−17βに類似しておりそれらが弱いエストロゲン性を有するためフィトエストロゲンと広義に定義されている(Reinli and Block,1996;Kurzer and Xu,1997)。大豆を基剤とした食事を摂っているアジア個体群での大豆イソフラボンの平均食事摂取量は20−40mgイソフラボン/日であり、高い数値の消費者は70mg/日(約lmg/kg体重/日)を摂取している。このような食事摂取の結果、イソフラボンの循環血漿レベルは0.5−5μMの範囲となる。大豆の主要なイソフラボンは、ゲニスタイン、ダイズゼイン、およびグリシタインである。イソフラボンは、ダイズおよび非醗酵食品に主としてグリコリド(アセチルグリコリドまたはマロニルグリコリド)として存在する。これらのグリコリドは、消化管の微生物叢によるβ−グリコシダーゼの作用によってアグリコン形態に転換される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
本発明の第一の態様は、卵白とカルシウム、またはイソフラボンとカルシウムを一緒に投与して、カルシウム吸収を向上させることである。従って、卵白とイソフラボンは、粉末形態で投与される。卵白は、好ましくは総てのタンパク質または主要なもの(例えば、上記の3種類の主要なもの)のみを含んでいる。好ましい態様では、卵白粉末は、卵白に含まれる総てのタンパク質を卵白とほぼ同じ比率で含んでいる(下表参照)。
【0032】
【表1】

【0033】
本発明のこの態様によるカルシウムは、好ましくは粉末形態(Ca塩)である。これらの粉末を混合して、カルシウム吸収を向上させる能力を有するカルシウム−卵白粉末混合物またはイソフラボン−卵白混合物を得る。カルシウム/イソフラボン比は1.5−48、好ましくは6−20とすることができ、好ましい態様では12とすることができるので、卵白粉末/カルシウムの重量比は4−400、好ましくは20−60とすることができ、好ましい態様では40とすることができる。
【0034】
粉末混合物は、食物に組込むことによって、水または含水液体やゲルに溶解することによって、またはカプセルまたは他の医薬形態によって用いることができる。
【0035】
本発明の第一の態様の変法では、粉末混合物に他の栄養分および成分、並びに上記で定義した機能成分を添加することができる。例えば、ビタミンDを添加することができ、これはカルシウム吸収を促進することが知られているからである。他のビタミンおよびミネラル、例えば、ビタミンA、B2、B6、B12、C、EまたはK、およびリン、カリウム、硫黄、ナトリウム、塩化物、マグネシウム、マンガン、銅またはヨウ素および亜鉛のようなミネラルをとりわけ添加することができる。好ましくは、ビタミンDと亜鉛を添加する。
【0036】
本発明の第一の態様のもう一つの変法では、プレバイオティック(prebiotics)を粉末混合物、または栄養補助食品を加えた粉末混合物、または最終製品に添加することもできる。適当なプレバイオティック(prebiotics)としては、イヌリンおよびその加水分解生成物であって、一般にフルクトオリゴ糖、ガラクト−オリゴ糖、キシロ−オリゴ糖または澱粉のオリゴ誘導体として知られているものが挙げられる。プレバイオティック(prebiotics)は、任意の適当な形態で供給することができる。プレバイオティック(prebiotics)はプレバイオティック(prebiotics)を含む植物材料の形態で提供することができる。適当な植物材料としては、アスパラガス、アーティチョーク、タマネギ、小麦またはチコリ、またはこれらの植物材料の残部が挙げられる。あるいは、プレバイオティック(prebiotics)は、イヌリン抽出物として提供することができる。チコリからの抽出物が特に適当である。適当なイヌリン抽出物は、市販されている。
【0037】
本発明の第二の態様では、卵白とカルシウム、またはイソフラボンとカルシウムを含んでなり、カルシウム吸収を向上させる能力を有する食物製品を提供する。このような食物製品は、果実ジュース、牛乳または乳を含む飲料、シロップ、水、ソーダー、油状生成物、ビネガー、ソースなどの液体食物製品であることができる。また、ゲル化製品、エマルション、錠剤、固形食物製品、または液体と共にまたは液体なしで摂取できる任意の他の形態のものであることもできる。固形食物製品の例は、特にチョコレート、チョコレート粉末、キャンディー、ケーキ、ビスケット、ウェーハー、シリアルバー、酪農製品、例えば、ヨーグルト、クリームなど、朝食用シリアル、パスタ、ピューレ、またはシロップ漬けであることができる。これは、脱水スープまたはソース、冷凍食物製品、缶入り食物製品、および更に一般的には工業的に製造されおよび/または形質転換された食物製品のような脱水食物製品であることができる。この食物製品は、特に食事用の栄養補助食品並びに食事用添加剤であることができる。
【0038】
本発明のこの態様による食物製品は、卵白とカルシウム、またはイソフラボンとカルシウムを含む。牛乳、または牛乳から誘導された成分のように、粉末混合物が組込まれる食物製品が既に卵白またはカルシウムを含んでいるときには、粉末混合物の成分の量をそれに従って調節すべきである。製品の保管条件および種類によっては、粉末混合物の量を0.5g−45g/食事、好ましくは1−30とすべきであり、好ましい態様では12とすべきである。食物製品での卵白/カルシウムの比は、4−400、好ましくは20−60とすべきであり、好ましい態様では40とすべきであり、カルシウム/イソフラボンの比は1.5−48、好ましくは6−20とすべきであり、好ましい態様では12とすべきである。
【0039】
しかしながら、別の態様では、食物製品がこの比および量の条件を満足するときには、その中に粉末混合物がなくても食物製品は本発明を充足していることを理解しなければならない。例えば、食物製品は二種類のチョコレートサンドイッチケーキであって、黒色チョコレートの部分が卵白または卵白タンパク質を含んでおり、ミルクチョコレート部分がカルシウムを含んでいるものあることができる。もう一つの例は、ピック・アンド・クロック(pick and croq)製品の型で提供することができ、フィンガービスケット(finger biscuits)が卵白または卵白タンパク質を含むことができ、チーズ部分がカルシウムを含んでいることができる。このような食物製品は、カルシウム吸収を向上させる能力を有する。
【0040】
臨床的研究を行って、ヒトでのCa吸収に対する卵白と2種類の乳タンパク質、Ca−CGMPおよびK−CGMPの効果を比較した。無作為クロスオーバー試験では、20名の健常成年男子が、タンパク質(10g)のそれぞれを飲物に入れたものを1回軽朝食と共に摂取した。試験食事からの分別Ca吸収は、二重安定同位体法を用いて同位体投与後の0−24時間に集めた貯留尿中の経口および静脈内Ca同位体を測定することによって決定した。卵白タンパク質からの分別吸収(31.0±1.2%)は、Ca−CGMP(26.8±1.2%)およびK−CGMP(27.1±1.4%)より有意に高かった。
【0041】
本発明の第三の態様では、卵白とカルシウム、またはイソフラボンとカルシウムを含んでなり、肥満を減少させる能力を有する食物製品を提供する。このような食物製品は、果実ジュース、牛乳または牛乳を含む飲料、シロップ、水、ソーダー、油状生成物、ビネガー、ソースなどの液体食物製品であることができる。また、ゲル化製品、エマルション、錠剤、固形食物製品、または液体と共にまたは液体なしで摂取できる任意の他の形態のものであることもできる。固形食物製品の例は、特にチョコレート、チョコレート粉末、キャンディー、ケーキ、ビスケット、ウェーハー、シリアルバー、酪農製品、例えば、ヨーグルト、クリームなど、朝食用シリアル、パスタ、ピューレ、またはシロップ漬けであることができる。これは、脱水スープまたはソース、冷凍食物製品、缶入り食物製品、および更に一般的には工業的に製造されおよび/または形質転換された食物製品のような脱水食物製品であることができる。この食物製品は、特に食事用の栄養補助食品並びに食事用添加剤であることができる。
【0042】
本発明のこの態様による食物製品は、卵白とカルシウム、またはイソフラボンとカルシウムを含む。粉末混合物が組込まれている食物製品が既に卵白または牛乳または牛乳から誘導された成分を含むときには、粉末混合物中の成分の量をそれに従って調節すべきである。製品の保管条件および種類によっては、粉末混合物の量を1g−30g/食事とすべきである。食物製品での卵白/カルシウムの比は、4−400、好ましくは40とすべきであり、カルシウム/イソフラボンの比は1.5−48、好ましくは6−20とすべきであり、好ましい態様では12とすべきである。
【0043】
第二の態様と同様に本発明のこの態様では、この食材は粉末混合物を含んでなるものであってはならないが、食材全体が上記の比率のものであるときには、一方の部分に卵白または卵白タンパク質を含んでなり、別個の部分にカルシウムを含んでなることができる。
【0044】
Zemel et alは、その研究文献「食用カルシウムによる肥満の調節」(The FASEB Journal,June 2000,Vol 14,1133−1138)に、脂肪細胞の細胞内Ca2+の増加により、脂肪生成の刺激と脂肪分解の阻害が協調的に生じることを開示している。従って、食用カルシウムが脂肪細胞の細胞内Ca2+を抑制することによって、エネルギー代謝を調節し、肥満の危険性を少なくする。実際に、彼らのデーターは、任意の所定レベルのエネルギー摂取および消費について、低カルシウム食は脂肪組織のエネルギー貯蔵増加に有利であるが、高カルシウム食ついて逆も真実である。従って、食用カルシウムはエネルギー利用の効率を調節し、低カルシウム食はエネルギー貯蔵効率の増加に有利であり、高カルシウム食はエネルギー効率を減少させ、代わりに熱発生の増加に有利である。
【0045】
Davies et alは、カルシウム摂取と体重と題した研究文献(The Journal of clinical endocrinology & metabolism,Vol 85(12),4635−4638)においてZemelの結果を確かめた。
【0046】
従って、本発明の一態様であるカルシウム吸収を増加することによって、肥満を減衰することができる。本発明のこの態様によれば、カルシウムと卵白または卵白タンパク質、またはカルシウムとイソフラボンを一緒に投与して、肥満を減少させ、また体重減少を増加させ、体重減少および/または体脂肪減少を助ける。
【0047】
体重減少により、ヒトおよびペットでは、体重を支持しなければならない関節、特に踝、膝、および股関節の損傷が減る。平行して、体質量が減少してきたので、筋肉が体質量を移動することも容易になる。また、最も重要な筋肉の一つである心筋は、毎日の努力によって緊張が少なくなる。これら総ての効果が移動性に役割を演じており、通常は、肥満したヒトやペットは余り活動的でなく、動くと、直ぐに疲労する。カルシウム吸収を向上させ且つ肥満を減少させることによって、またはカルシウム吸収を向上させ且つ体重を減少させることによって、ペットやヒトの移動性は増加する。
【0048】
本発明のもう一つの態様によれば、骨質量を増加させるためのカルシウムと卵白または卵白タンパク質との組成物が提供される。
【0049】
イソフラボン/カルシウムの組合せ、およびこのような組合せを含む食物製品は、好ましくは閉経期に直面しているまたはあと数年で閉経期に直面する確率が高い女性を意図したものであることを理解すべきである。
【実施例】
【0050】
下記の実施例は、本発明の範囲内にある製品および製品の製造方法の幾つかを例示したものである。それらは、本発明を制限するものと考えるべきではない。本発明に関して、変更や修飾を行うことができる。すなわち、当業者であれば、広汎な式、成分、加工、および混合物をカバーし、様々な応用のために本発明の化合物の天然存在レベルを合理的に調節するためのこれらの実施例における多くの変更を認めるであろう。
【0051】
実施例1:カルシウム吸収を向上させるためのシリアル
乾燥混合物と結合剤を、下記の成分を用いて調製する(重量%で計算)
結合剤
グルコースシロップ 4
スクロース 4
転化糖 10
卵白(粉末) 19.47
脂肪 7.82
レシチン 0.1
乾燥混合物
リンゴキューブ 7
カルシウム 0.53
ライスクリスプ 10
カラスムギ糠 30
カラスムギ糠濃縮物 6.0
グアール 1
リンゴ香味料 0.08
【0052】
グアール、カラスムギ糠およびカラスムギ糠濃縮物の乾燥混合物の重量%での割合は、それぞれ1.9%、18.9%および7.5%である。
【0053】
ライスクリスプは、GEMEF Industries,44,rue du Louvre,Paris,Franceから購入した米粉を標準的手法によって加熱−押出−膨張することによって得た。
【0054】
成分を十分に混合してBepex−Hutt Roller Slab Former Type GPに入れ、混合物をプレスして、厚みが約1.5cmの平たいスラブを得る。次に、プレスしたプレートから約20gの細片を切出し、長めのバーを得る。
【0055】
実施例2:肥満減少用スープ
粉末形態での下記の成分を、HOBARTミキサーで一緒に混合した。
精製塩 50g
グルタメート 20g
砂糖 60g
カルシウム 0.23g
トマト粉末 200g
ジャガイモ澱粉 100g
小麦粉 200g
卵白粉末 8.10g
タマネギ粉末 10g
ニンニク粉末 5g
【0056】
上記混合物の粉末形態の成分は、平均粒度が120μmである。脂肪(水素化パーム油330g)を約40℃の温度で融解させる。粉末混合物を脂肪に加え、全混合物をサーモスタット付きミキサーで40℃の温度で混合して、ホモジナイズする。
【0057】
この混合物を、長さ9cm、幅5cm、および厚み0.7cmの矩形金型に流し込む。金型が一杯になったならば、温度が4℃の冷蔵用小部屋で冷却する。次に、錠剤を、振動を加えて金型から取り出す。
【0058】
これによって、カルシウムを投与し且つこれが肥満を低下(減少?)する働きをするので肥満した人々に適当な錠剤形態のトマトスープが得られる。
【0059】
実施例3:吸収を向上させるためのキャットフード
63%肉と肉副産物、特に鳥肉副産物(主として、ガラ)、および/または豚肉または牛肉副産物(主として、肝臓および肺)、15%シリアル、1.5%動物または植物性の人造肉タンパク質、0.2%卵白タンパク質、5.2%カルシウム、および15%水を用いてエマルションを調製する。このエマルションは、ビタミン、塩、芳香剤および着色料も含んでいる。
【0060】
次に、エマルションをオーブンで加熱する。得られるえさは、ネコがカルシウムを更に多量に吸収するのに極めて効率的である。
【0061】
実施例4:カルシウム吸収を向上させるための幼児用処方
下記の成分を指定した比率で混合することによって幼児用処方を調製する。最終製品は、粉末形態である。
脂肪 27.7g
牛乳由来の脂肪 0.7g
脂肪混合物(150) 26.8g
レシチン 0.2g
リノール酸 4.1g
α−リノレン酸 525mg
タンパク質 9.5mg
利用可能な炭水化物 57.9g
ラクトース 57.9g
ミネラル(灰分) 1.9g
ナトリウム 120mg
カリウム 460mg
塩化物 330mg
カルシウム 320mg
リン 160mg
マグネシウム 36mg
マンガン 40μg
セレン 10.4μg
総固形物 97.0g
水分 3.0g
【0062】
卵白由来のタンパク質13.12gを、上記処方に加える。
このような幼児用処方は、これを飲用する幼児または小児のカルシウムの吸収を向上させる。
【0063】
実施例5:イソフラボンとカルシウム吸収についての実験結果
55尾の9−10月齢の雌Wistarラット(閉経による骨損失のモデル)を用いて、大豆イソフラボンがカルシウムバランスを向上させるかどうかを試験した。動物を、最初に0.3% Caと0.2% Pを含む小齧歯類用食餌に3週間平衡させた。卵巣摘出の1週間前、それらを体重によって無作為化して、6群を形成させた(群当たりn=8)。次に、40尾のラット卵巣摘出し、8尾にSHAM(すなわち、卵巣摘出を行わない手術)を行った。2つのコントロール群(SHAMおよびOVX)は平衡食餌を摂取し続け、残りの卵巣摘出ラットには生理学的用量のイソフラボンを補足した平衡食餌を与えた。イソフラボンは、グリコシド(Novasoy,ADM)またはアグリコン(酵素加水分解したNovasoy)の形態で2種類の用量(3mgまたは8mg/日)で投与した。血液試料を1、47、85目に採取し、カルシウムバランスを43−47日および78−82日に評価した。
【0064】
予想したように、カルシウムバランスは6群総てで2ヶ月間にわたって低下し、これは恐らくカルシウム吸収と保持に対するエストロゲン涸渇および加齢の強力な効果によるものであった。
【0065】
2ヶ月間(これは、ヒトの期間で約4年に相当する)にわたって毎日大豆イソフラボンを消費することによって、OVXコントロール群と比較して総てのイソフラボン群ではCaバランスが向上する傾向を示した。イソフラボンアグリコンおよびグリコシドは、(ラット消化管でのグリコシドからアグリコンへの効率的転換により)同等な血漿イソフラボンレベルが得られたが、用量の差(3mgまたは8mg/日)は最終的な定常状態血漿濃度(約5μM)に大きな影響を示さなかった。奇妙なことには、低用量のアグリコン群は、Caバランスで最も有意な改良を示した。
【0066】
閉経による骨損失のこの動物モデルでは、大豆イソフラボンを毎日2ヶ月間にわたって消費することによって、コントロール群と比較してCaバランスが向上した。
【0067】
実施例6:カルシウム吸収を増加させるための閉経後の女性用のイソフラボンを含む高カルシウム牛乳
閉経後の女性用の高カルシウム牛乳を、下記の成分を一緒に混合することによって調製する。
部分脱脂乳粉末 111g
水 1L
炭酸カルシウム 800mg
イソフラボン 100mg
【0068】
この牛乳の推奨一日摂取量は、250ml−500ml/日の間で変化させることができる。
【0069】
実施例7:イソフラボンと卵白タンパク質を含むジュース
容量が250mlのオレンジジュースのカートンを、下記の成分を混合することによって調製する。
炭酸カルシウム 200mg
卵白タンパク質 4g
イソフラボン 33mg
【0070】
所望な最終容積に達するまで、オレンジジュースを攪拌条件下で加える。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性成分としてカルシウムと、卵白、卵白タンパク質およびイソフラボンの群から選択される成分の少なくとも1個を含んでなる、カルシウム吸収向上剤。
【請求項2】
卵白タンパク質がその天然形態にある、請求項1に記載のカルシウム吸収向上剤。
【請求項3】
卵白または卵白タンパク質が卵アルブミン、オボトランスフェリン、およびオボムコイドのみを含む、請求項1または2に記載のカルシウム吸収向上剤。
【請求項4】
卵白/カルシウムの比が4−400であり、好ましくは20−60であり、好ましい態様では40である、請求項1−3のいずれか一項に記載のカルシウム吸収向上剤。
【請求項5】
カルシウム/イソフラボンの比が1.5−48であり、好ましくは6−20であり、好ましい態様では12である、請求項1−4のいずれか一項に記載のカルシウム吸収向上剤。
【請求項6】
請求項1−5のいずれか一項に記載のカルシウム吸収向上剤を含んでなる、経口摂取組成物。
【請求項7】
組成物が食物製品、補助食糧、補助栄養または医薬である、請求項6に記載の経口摂取組成物。
【請求項8】
総組成物と比較した卵白およびカルシウムの比が0.2−100重量%であり、好ましくは1−99%であり、好ましい態様では5−98%である、請求項6または7に記載の経口摂取組成物。
【請求項9】
プレバイオティック(prebiotics)および/または機能性成分をも含んでなる、請求項6−8のいずれか一項に記載の経口摂取組成物。
【請求項10】
食物製品がヒト食物製品またはペット食物製品である、請求項6−9のいずれか一項に記載の経口摂取組成物。
【請求項11】
活性成分が粉末形態にある、請求項6−10のいずれか一項に記載の経口摂取組成物。
【請求項12】
請求項1−5のいずれか一項に記載のカルシウム吸収向上剤の使用。
【請求項13】
卵白/カルシウムの比が4−400であり、好ましくは20−60であり、好ましい態様では40である、請求項12に記載のカルシウム吸収向上剤の使用。
【請求項14】
カルシウム/イソフラボンの比が1.5−48であり、好ましくは6−20であり、好ましい態様では12である、請求項12または13に記載のカルシウム吸収向上剤の使用。
【請求項15】
カルシウムおよび卵白を同時にしかし別々に与える、請求項12−14のいずれか一項に記載のカルシウム吸収向上剤の使用。
【請求項16】
肥満を減少させるための、請求項12−15のいずれか一項に記載のカルシウム吸収向上剤の使用。
【請求項17】
ペットまたはヒトに対する請求項16に記載のカルシウム吸収向上剤の使用。
【請求項18】
骨質量を高めるための請求項12−17のいずれか一項に記載のカルシウム吸収向上剤の使用。
【請求項19】
骨質量ピークを高めるための請求項12−18のいずれか一項に記載のカルシウム吸収向上剤の使用。
【請求項20】
臨界骨質量に達するのを遅らせるため、請求項12−19のいずれか一項に記載のカルシウム吸収向上剤の使用。
【請求項21】
重量損失を増加させ、重量減少を助け、および/または体脂肪を減少させるための請求項12−20のいずれか一項に記載のカルシウム吸収向上剤の使用。
【請求項22】
移動性を高めるための請求項12−21のいずれか一項に記載のカルシウム吸収向上剤の使用。

【公表番号】特表2006−514540(P2006−514540A)
【公表日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−526844(P2004−526844)
【出願日】平成15年8月1日(2003.8.1)
【国際出願番号】PCT/EP2003/008523
【国際公開番号】WO2004/014155
【国際公開日】平成16年2月19日(2004.2.19)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】