説明

カードコネクタ

【課題】カード誤挿入時においてもコンタクトの変形を防止することができ、コンタクトの低背化が可能なカードコネクタを提供する。
【解決手段】カードコネクタは、ベース部材とカバー部材とによりカード収容空間を形成し、カード収容空間内に大きさが異なる2つのカードのうちいずれか1つを選択的に収容する。カードコネクタは、複数の第1および第2のコンタクト、カード収容空間を上下に仕切り、2つのカードの装着および取り外しに対応しカード収容空間内を移動し得る仕切り部材、側壁に沿って前後方向に移動可能なイジェクト部材を備えている。仕切り部材は、複数の第1のコンタクトそれぞれの先端部を収容する収容凹部を有する複数の保護壁を備え、イジェクト部材は、一方のカードに当接する第1の当接部材、及び他方のカードに当接する第2の当接部材を有する。第2の当接部材は、一方のカードが装着されたとき、仕切り部材を支持する支持面を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なる寸法を有するカードを選択的に装着することができるカードコネクタに関し、特に、コンタクトの変形を防止するように構成されたカードコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
異なる寸法を有するカード、例えば、第1のカードとしてSD(secure digital)カードおよび第2のカードとしてのメモリスティックデュオ(商標)カードまたはメモリスティックデュオHG(商標)、を選択的に装着することができるカードコネクタは、例えば、特許文献1および2に示されるように従来から提案されてきている。
【0003】
特許文献1に開示されるカードコネクタは、ベース部材とカバー部材とによって形成されるカード収容空間が該空間内に設けられた仕切り部材によって上方および下方空間に仕切られており、異なる寸法を有する2つのカードを選択的に装着可能に構成されている。特許文献1に開示されるカードコネクタの仕切り部材は、カード収容空間を移動可能であって、カード収容空間の上段空間に挿入される第1のカードの挿入に伴い下段空間内に向けて押し下げられる。
【0004】
また、特許文献2に開示されるカードコネクタは、特許文献1に開示されるカードコネクタと同様に仕切り部材が設けられているが、該仕切り部材は、ベース部材のコンタクト端子固定用の前壁部に一体形成されている。特許文献2に開示されるカードコネクタの仕切り部材は、上方空間に挿入される第1のカードに対する誤挿入防止用の突起片が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−206963号公報
【特許文献2】特開2011−034878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、特許文献1に開示されるカードコネクタにおいては、誤挿入防止用突起片が設けられていない。したがって、上方空間に第1のカードが前後逆に挿入された場合、第1のカードの後端がイジェクト機構を構成するスライダのカード受け部に当接し、上方空間に完全に装着されることはない。しかしながら、前後逆に挿入された第1のカードは、スライダがベース部材の端壁に到達するまで、前進を許されるので、該第1のカードの後端が対応する第1のコンタクトの先端部に当接し、第1のコンタクトを変形させる恐れがある。
【0007】
そこで、第1のカードの誤挿入によるコンタクトの変形を防止するために、特許文献1に開示されるカードコネクタの仕切り部材に、特許文献2に開示される誤挿入防止用突起片を採用することが考えられる。しかしながら、誤挿入防止用突起片は、第1のカードの電極パッドが設けられる凹部内を移動できるように形成される必要があるため、該凹部の深さより小さくせざるを得ず、その高さが制限される。したがって、このような誤挿入防止用突起片を単に採用すると、仕切り部材が押し下げられることで、誤挿入防止用突起片自体も押し下げられる。それにより、第1のコンタクトの先端部が仕切り部材に設けられている誤挿入防止用突起片から上方空間内に露出する。結果として、誤挿入防止用突起片を越えて移動し、第1のカードの後端が第1のコンタクトの先端部に当接し、第1のコンタクトを変形させる恐れがある。
【0008】
本発明の目的は、コンタクト先端が誤挿入防止用の保護壁から露出されることがなく、それにより、カード誤挿入時においてもコンタクトの変形を防止することができるとともに、コンタクトの低背化が可能なカードコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係るカードコネクタは、前壁、左右の側壁および底壁を含むベース部材とカバー部材とによりカード挿入口を有するカード収容空間を形成し、該カード収容空間内に第1のカード、該第1のカードに比べて、大きさが異なる第2のカードのうちいずれか1つが選択的に収容されるカードコネクタであって、カード収容空間の上方に配置される第1のカード用の複数の第1のコンタクトと、カード収容空間の下方に配置される第2のカード用の複数の第2のコンタクトを含む複数のコンタクト、カード収容空間、および複数の第1のコンタクトと複数の第2のコンタクト、を上下に仕切るとともに、第1および第2のカードの装着および取り外しに対応しカード収容空間内を移動し得るように形成された仕切り部材、カードコネクタ内を左右の側壁のいずれか一方の側壁に沿って前後方向に移動可能に設けられたイジェクト部材、を備え、仕切り部材は、複数の第1のコンタクトそれぞれの先端部を収容する収容凹部を有する複数の保護壁を備え、イジェクト部材は、カードコネクタ内を前後方向に摺動し得る本体部分、該本体部分に連結し第1のカードの前端面に当接する第1の当接部材、及び本体部分に連結し第2のカードの前端面に当接する第2の当接部材を有し、第2の当接部材は、仕切り部材の下方に配置され、第1のカードが装着されたとき、仕切り部材を支持する平坦な第1の支持面を有することを特徴とする。
【0010】
本発明のカードコネクタは、また、ベース部材の底壁に、イジェクト部材がそれに沿って前後方向に移動する側壁の側またはこれと対向する左右の側壁の他方の側壁の側に、第1のカードが装着されたとき、仕切り部材を支持する第2または第3の支持面を有する支持部材がそれぞれ形成されてもよい。
【0011】
さらに、本発明に係るカードコネクタは、ベース部材の前壁の下方に、仕切り部材の前端部に設けられた係合片が嵌合する係合孔を形成するとともに、前記係合孔の高さを、前記第2のカードの厚さに前記係合片の厚さを加えた長さに等しくなるように設定することが好ましい。
【0012】
本発明に係るカードコネクタは、また、イジェクト部材の前記第2の当接部材の上面には、上方に向って突出する押圧突出片が形成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、仕切り部材をカード収容空間内で移動可能とし、第1および第2のカードの占有空間がカードコネクタのカード収容空間内で一部重複するように、カードコネクタを構成することで、2つのカードを同時に挿入することを防止するとともに、カードコネクタを低背化することが可能となる。また、仕切り部材に保護壁を設けることで、ICカードが誤挿入されたとき、コンタクトを変形させるなど損傷させることが防止される。さらに、第1および第2のコンタクトを上下に隔てる構成を備えることにより、第1または第2のカードのいずれかを装着するとき、装着される第1または第2のカードと接触しない第1または第2のコンタクトの反発力を利用し、仕切り部材を、装着されているカードに押し付けることで、カードを確実に保持することができる。
【0014】
本発明は、また、仕切り部材を支持する支持面を1以上形成することで、仕切り部材を確実に底壁に平行に保持させることが可能となるとともに、仕切り部材を傾斜させたり、下降させすぎたりすることがなく、装着された第1のカードと第1のコンタクトとの電気的接触を確実にし、接圧不良にさせることもない。
【0015】
本発明は、係合片を係合孔に移動自在に係合させることで、第2のカードの装着においても仕切り部材を確実に平行に保持させることが可能となり、第2のコンタクトとの電気的接触を確実に行わせることができる。
【0016】
本発明は、また、押圧突出片を第2の当接部材に設けることで、第2のカードが第2の当接部材を乗り越えることがなく、接触不良を防止する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係るカードコネクタの上面図である。
【図2】図1に示されるカードコネクタのII−II線に沿う断面図である。
【図3】図1に示されるカードコネクタであって、カバー部材が取り外された状態にあるカードコネクタを斜め後方から俯瞰した斜視図である。
【図4】図3に示されるカードコネクタにおいて、さらに仕切り部材が取り外された状態にあるカードコネクタを図3と同じ角度から俯瞰した斜視図である。
【図5】図4に示されるカードコネクタにおいて、さらに、複数の第1のコンタクトおよびイジェクト機構が取り外された状態のカードコネクタであって、該カードコネクタを図4とは逆方向の斜め前方から俯瞰した斜視図である。
【図6】図1に示されるカードコネクタの仕切り部材を斜め前方から俯瞰した斜視図である。
【図7】図6に示される仕切り部材のVII−VII線に沿う断面斜視図である。
【図8】図1に示されるカードコネクタにおいて、コンタクトと仕切り部材との関係を示す、図1のVIII−VIII線に沿う断面斜視図である。
【図9】図1のカードコネクタの上方空間内にカードが挿入されつつある状態を示す、図1のIX−IX線に沿う断面図である。
【図10】図9に示された状態からカードが完全にカードコネクタ内に挿入された状態を示す、図1のX−X線に沿う断面図である。
【図11】図1のカードコネクタの下方空間内に図9に示されるカードとは異なる寸法のカードが挿入されつつある状態を示す、図1のXI−XI線に沿う断面図である。
【図12】図11に示された状態からカードが完全にカードコネクタ内に挿入された状態を示す、図1のXII−XII線に沿う断面図である。
【図13】本発明の実施形態に係るイジェクト部材を示し、(a)は、イジェクト部材を図3と同様の角度で斜め後方から俯瞰した斜視図であり、(b)は、イジェクト部材の上面図である。
【図14】本発明の実施形態に係るカードであって、該カードを裏面側から見た斜視図である。
【図15】本発明の実施形態に係るカードであって、図14に示されるカードとは異なる寸法を有するカードを裏面側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図1〜15を用いて、本発明に係るカードコネクタの好ましい一つの実施形態について詳細に説明する。
【0019】
なお、本明細書の説明において、用語「左」及び「右」は、図3に示される座標において、それぞれ、+x方向及び−x方向を指し、用語「前」及び「後」は、それぞれ、図3に示される+y方向及び−y方向を指し、用語「上」及び「下」は、それぞれ、図3に示される+z方向及び−z方向を指すものとする。
【0020】
本発明の実施形態に係るカードコネクタ1は、寸法の異なる2つの集積回路内蔵カード(以下、「ICカード」または、単に、「カード」ともいう。)が装着可能であって、2つのうちのいずれか一方を選択的に装着可能とするカードコネクタである。
【0021】
図14には、第1のカード110としての例えばSD(secure digital)カードが裏返しされた状態で、言い換えれば、裏面を上にして示されている。第1のカード110は、水平断面で概略矩形状をなしており、上部本体111及び下部本体112を備えている。下部本体112には、それぞれが前方及び下方に向って開放し、それぞれの底面に外部接点としてのパッド114を備える複数の溝部113が形成されている。第1のカード110は、上部本体111の幅(W10)が、下部本体112の幅(W11)よりも広い構造を有している。したがって、第1のカード110は、左右両側部が水平段部115を介して階段状に形成された形状を有するカードである。本実施形態では、第1のカード110は、パッド114が形成されている面(裏面)を下向きにしたノーマルな状態(図14に示された状態からひっくり返された状態)でカードコネクタ1に装着される。なお、図14において、116は、カード前方の角部に形成された切欠部としての傾斜面であり、117は、第1のカード110をカード収容空間内に正しく挿入するとき、該カード110の先端面となるカード前端面である。また、L10は、第1のカード110の前後方向の長さ、W12は、左右に形成されている段部115の幅、T10は、第1のカード110全体の高さ(厚さ)、T11及びT12は、上部本体111及び下部本体112の高さをそれぞれ示している。また、溝部113の深さT13は下部本体の高さT12に等しい。
【0022】
第2のカード120は、図15に示されるように、第1のカード110に比べて、長さが短く、幅が狭く且つ高さが低い、例えば、メモリスティックデュオ(登録商標)またはメモリスティックデュオHG(登録商標)である。本実施形態においては、第2のカード120は、水平断面で概略矩形状をなす本体121を備えており、該本体121には、それぞれが前方及び下方に向って開放し、それぞれの底面に外部接点としてのパッド123を備える複数の第2の溝部122が形成されている。本実施形態における第2のカード120は、L20の長さ、W20の幅、T20の高さ(厚さ)を有する。第2のカード120は、第1のカード110の上部111及び下部112の幅(W10及びW11)のいずれよりもその幅が狭いカードである。本実施形態における第2のカード120も、パッド123が形成されている面(裏面)を下向きにしたノーマルな状態でカードコネクタ1に装着される。なお、図15において、124は、カード前方の角部に形成された切欠部としての傾斜面であり、125は、傾斜面124に対応して、前方及び下方に向って開放する第1の溝部である。また、127は、第2のカード120をカード収容空間内に正しく挿入するとき、該第2のカード120の先端面となるカード前端面である。さらに、W21は、第1の溝部125の幅を、L21は、第1の溝部125の奥行(前後方向の長さ)を、T21は、第1の溝部125の深さ(上下方向の長さ)を示す。パッドが設けられている第2の溝部の深さは、第1の溝部125の深さと同じである。したがって、第2のカード120の前端面127の垂直部分の高さ(表面から第2の溝部122の底面までの上下方向の長さ)をT22とするとT20=T21+T22となる。
【0023】
次に、本実施形態に係るカードコネクタ1の構造について図1〜8及び図13を用いて説明する。カードコネクタ1は、概略、カバー部材10、ベース部材20、イジェクト機構30、仕切り部材40、ロック金具60、アクチュエータ70、および複数の第1のコンタクト80および複数の第2のコンタクト90を含んでいる。複数の第1のコンタクト80は、上記第1のカード110の複数のパッド114にそれぞれ対応し、複数の第2のコンタクト90は、第2のカード120の複数のパッド123にそれぞれ対応する。本実施形態におけるカードコネクタ1は、さらに、ライトプロテクトスイッチ85及びカード認識スイッチ95を含み得る。
【0024】
カバー部材10は、金属薄板をプレス加工により、打ち抜き、曲げ加工されることで形成され、概略、天板11、天板11に連なる左右の側壁13、14を有し、垂直断面略逆U字形を成している。該カバー部材10の左右の側壁13、14には、複数の取り付け孔(不図示)が形成され、後述するベース部材20の左右の側壁23、24の外側に形成されている複数の突起20aと係合し、カードコネクタ1を形成する。すなわち、カバー部材10は、ベース部材20に重ね合わせることにより、後方に向かって開放するカード挿入口5を有するICカード収容空間を形成する。
【0025】
ベース部材20は、底壁21、前壁22、左側壁23及び右左側壁24を有する概略箱状の形状を成し、例えば、9Tナイロン、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)などの電気的に絶縁性のプラスチックから作られる。また、ベース部材20の底壁21には、第2のコンタクト90(図2参照)を含む部品がインサート成形により埋め込まれる。
【0026】
ベース部材20の前壁22の上方には、該前壁22を前後方向に貫通する複数のコンタクト嵌合孔22aが形成される。該コンタクト嵌合孔22a内に、複数の第1のコンタクト80がそれぞれ圧入される。圧入された複数の第1のコンタクト80それぞれの接点81が上下に変位可能となるように、片持ち梁状に前壁22に支持される。各コンタクト80の接点部81は、円弧状に突出して形成され、該円弧状突出部が上向きに配置されるように支持されている。
【0027】
本実施形態においては、また、ベース部材20の前壁22の下方であって底壁21との間に、上記コンタクト嵌合孔22aと同様に、前壁22を前後方向に貫通する複数の係合孔22bが形成される。該係合孔22b内には、後述する仕切り部材40の係合片44が係合する。該係合孔22bは、第2のカード120が装着されたとき、仕切り部材40の上方への移動を規制する。係合孔22bの底壁21から上面までの高さ(上下方向の長さ)は、上記第2のカードの厚さT20に仕切り部材40の係合片44の厚さを加えた長さに等しいかそれより若干大きい長さに設定される。
【0028】
ベース部材20の左右の側壁23及び24後方には、2つの幅が異なるカード110、120をカード収容空間内に案内する案内路が対をなして形成される。本実施形態においては、左右の側壁23及び24それぞれのカード収容空間に面する側に、上段案内路25、25、中段案内路26、26及び下段案内路27、27が対をなして形成されている。上段案内路25、25、中段案内路26、26及び下段案内路27、27は、いずれも底壁21に対して垂直であり、互いに平行に形成され、隣接する2つの案内路間には、それぞれ、対をなす水平段部28、29を有して階段を形成している。
【0029】
左右の側壁23及び24に形成される一対の上段案内路25、25は、第1のカード110の上部本体111の幅W10とほぼ同じかそれより若干大きい幅(左右方向の長さ)を有する。また、一対の中段案内路26、26は、第1のカード110の下部本体112の幅W11とほぼ同じかそれより若干大きい幅を有する。また、上段案内路25及び中段案内路26の高さ(上下方向の長さ)の合計は、第1のカード110の高さT10と同じかそれより若干大きい高さを有する。ノーマルな状態の第1のカード110は、上段案内路25及び中段案内路26によってカード収容空間の上方空間内へ案内され、装着される。一対の下段案内路27、27は、第2のカード120の幅W20と同じかそれより若干大きい幅を有する。また、下段案内路27の高さは、第2のカード120の高T20さより低い。第2のカード120の高さが下段案内路27の高さよりも高いので、第2のカード120は、その一部が中段案内路26間に突出する状態で下段案内路27によりカード収容空間の下方空間内に案内され、装着される。このように、第1のカード110と第2のカード120が占有する空間を、カード収容空間内で一部重複させることで、一方のカードが収容されている場合、他方のカードを収容することができないため、2枚のカードが同時にカード収容空間内へ挿入されることを防ぐことができる。また、カード収容空間内で第1および第2のカード110および120の占有空間が一部重複することで、カードコネクタ1の高さを低減することができる。すなわち、カード収容空間の高さT30(図2参照)は、第1のカード110および第2のカード120の厚さを加えた長さより小さく設定することができる(T30<T10+T20)。
【0030】
ベース部材20の左右の側壁23及び24それぞれの後方には、さらに、後述する一対のロック金具60、60が設けられている。一対のロック金具60、60は、左右の側壁23及び24それぞれの後方側(すなわち、カード挿入口5側)であって、一対の上段案内路25の外側(カード収容空間から離れる側)に形成されている後方収容溝23a及び24a内に、相対向して左右対称に配置される。
【0031】
ベース部材20の左右の側壁23の後方収容溝23aの前方には、隔壁23bを介して前方収容溝23cが形成されている。左側壁23の前方収容溝23c内には、それぞれの一部がカード収容空間内に突出するように形成されているライトプロテクトスイッチ85及びカード認識スイッチ95が配置されている。
【0032】
ベース部材20の右側壁24の後方収容溝24aの前方には、隔壁24bを介して前方収容溝24cが形成されている。右側壁24の前方収容溝24c内には、ICカード110及び120の、カード収容空間内への装着及び該カード収容空間からの排出を助けるイジェクト機構30が配置されている。
【0033】
ベース部材20の底壁21の前方には、第2のカード120の外部接点である複数のパッド123に対応して複数の第2のコンタクト90が前後方向に2列、互いに平行に配置されている。第2の複数のコンタクト90それぞれは、片持ち梁状に底壁21に支持されている。限定されるものではないが、本実施形態においては、複数の第2のコンタクト90は、その支持部分が底壁21内にインサート成形されることで、底壁21に支持されている。
【0034】
ベース部材20の底壁21の前方には、右側壁24に形成されている前方収容溝24cとカード収容空間との間であって、後述するイジェクト部材32の第2の当接部材37の後方に、垂直断面が矩形状の第1支持部材21aが設けられることが好ましい。また、左側壁23に形成されている前方収容溝23cとカード収容空間との間に、垂直断面が矩形状の第2支持部材21bが設けられることが好ましい。第1支持部材21aおよび第2支持部材21bの対向する内側面(カード収容空間に面している平面)は、互いに平行に配置される。また、第1支持部材21aおよび第2支持部材21bの対向する内側面の間隔は、上記一対の下段案内路27、27の間隔(幅)と同じである。このことから理解されるように、第1支持部材21aおよび第2支持部材21bは、第2のカード120が装着されるとき、該第2のカード120を案内する部材として機能し得る。第1支持部材21aおよび第2支持部材21bのベース部材20の底壁21からの高さは、下段案内路27、27の高さより仕切り部材40の厚さt分低くなるように設定される。第1支持部材21aおよび第2支持部材21bそれぞれの上面は、平坦に、且つベース部材20の底壁21の上面と平行をなすように形成されている。第1支持部材21aおよび第2支持部材21bそれぞれの上面は、後述する仕切り部材40の第3および第2の支持面として機能する。すなわち、第1のカード110がカード収容空間内に装着されたとき、後述する支持板40を底壁21と平行になるように保持するとともに、仕切り部材40の下方への移動を規制する。なお、本実施形態においては、第1支持部材21aの前端部に、後述するイジェクト機構30の第2の当接部材37の傾斜面37bに当接する傾斜面としての前方切欠傾斜面21dが形成される。
【0035】
さらに、本実施形態においては、ベース部材20の底壁21の前方には、上記第1の支持部材21aと第2の支持部材21bとの間であって、第2のカード120の第1の溝部125に対応する位置に、前後方向に延在する垂直断面矩形状の細長い突条部21cが設けられる。該突条部21cは、第2のカード120が正しく挿入されたときは、該第2のカード120の第1の溝部125内に収容されることで第2のカード120の前進を許容し、結果として、第2のカード120のカード収容空間内への装着を可能とする。第2のカード120が前後逆に誤挿入された場合、第2のカード120の後端面が該突条部21cの後端面に当接し、第2のカード120の装着を妨げる。
【0036】
本実施形態においては、ベース部材20の左右両側壁23、24それぞれの中間に設けられる隔壁23bおよび24bには、垂直案内溝23dおよび24dが、それぞれ、上下方向に延在するように対をなして形成されている。垂直案内溝23dおよび24dには、後述する仕切り部材40の左右一対の案内片42、42が、それぞれ、垂直案内溝23dおよび24dに沿って上下方向に移動可能となるように収容される。
【0037】
次に、一対のロック金具60、60について説明する。該一対のロック金具60、60は、同じ形状であり、本明細書では、右側壁24の後方収容溝24a内に配置されている右ロック金具60についてのみ説明する。
【0038】
ロック金具60は、図3および図4に示されるように、後方収容溝24aのカード収容空間側(内側)に配置される弾性変形片61とカード収容空間から離れる側(外側)に配置される固定片63とを有する。弾性変形片61と固定片63は、互いに平行であり、水平断面で略U字形となるように後方側で連結されている。弾性変形片61の後方側の固定片63と連結される部分の近傍には、左側壁24の上段案内路25のカード挿入口5近傍に形成される開口部25aからカード収容空間内に突出する接触部62が形成されている。弾性変形片61の前方自由端側には、後述するアクチュエータ70の突出ピン72(図3および4には、右側の突出ピン72のみが示されている。)が係合する開口64が形成されている。具体的には、ロック金具60は、プレス加工により、金属薄板から細長い板状体として打ち抜かれ、折り曲げることで形成される。ロック金具60は、その固定片63が右側壁24の後方収容溝24a内に圧入固定されている。なお、後方収容溝24aは、弾性変形片61の開口64に対応する部分より前方であって、隔壁24bまでの間は、該溝24a全体がカード収容空間に連通するように形成されている。したがって、一対の上段案内路25、一対の中段案内路26及び一対の下段案内路27は、カード挿入口5から弾性変形片61の開口64に対応する部分の直前まで延在していることになる。
【0039】
本実施形態におけるイジェクト機構30は、従来周知のプッシュ・プッシュ式イジェクト機構を備えている。具体的には、本実施形態におけるイジェクト機構30は、概略、カムレバー31、イジェクト部材32、及び圧縮コイルバネ39を含んでいる。
【0040】
カムレバー31は、一端が隔壁24bに揺動自在に支持され、他端がイジェクト部材32の本体部分33に形成されているカム溝33aに案内されるカムフォロワーとして機能する。
【0041】
イジェクト部材32は、図13(a)、(b)に詳細に示されるように、本体部分33とカード当接部分34を備え、本体部分33の上面にカム溝33a、ハートカム33bが形成される。イジェクト部材32の本体部分33は、右側壁24の隔壁24bより前方に形成される前方収容溝24c内を前後方向に摺動可能であるように該前方収容溝24c内に収容される。圧縮コイルバネ39は、右側壁24の前方収容溝24c内前方であって、ベース部材20の前壁22とイジェクト部材32の本体部分33との間に配置され、イジェクト部材32を後方に向って(隔壁24bに向って)付勢する。
【0042】
本実施形態においては、イジェクト部材32のカード当接部分34は、図13(a)に示されるように、第1の当接部材36および第2の当接部材37を含んでいる。第1の当接部材36には、カード収容空間の上方空間内に装着される第1のカード110のカード前端面117および傾斜面116が当接する。また、第2の当接部37には、カード収容空間の下方空間内に装着される第2のカード120のカード前端面127が当接する。
【0043】
第1の当接部材36は、カード収容空間内に本体部分33に対して直角をなして突出するように、イジェクト機構30の本体部分33の前方上方であって、後述する仕切り部材40の上方に形成される。第1の当接部材36は、第1のカード110の前端面117が当接する垂直面36aおよび第1のカード110の切欠部としての傾斜面116に当接する傾斜面36bを含んでいる。第1の当接部材36がこのように構成されることで、第1のカードの誤装着を防止することが可能となる。
【0044】
第2の当接部材37は、上記第1の当接部材36と同様に、カード収容空間内に本体部分33に対して直角をなして突出するように、イジェクト機構30の本体部分33の前方下方に形成される。第2の当接部材37は、上記第1の当接部材36の下方に間隔をおいて、且つ第1の当接部材36に対して平行に、また、後述する仕切り部材40の下方に配置される。第2の当接部材37は、第2のカード120の前端面127が当接する垂直面37aおよび傾斜面36bを含んでいる。傾斜面36bは、イジェクト機構30の本体部分31が圧縮コイルバネ39の付勢力により隔壁24bに押し付けられているとき、ベース部材20の底壁21に設けられている第1支持部材21aの前方切欠傾斜面21dに当接する。
【0045】
第2の当接部材37の上面37cは、また、底壁21の上面と平行な平坦面として形成されることで、後述する仕切り部材40を保持する第1の支持面として機能する。したがって、第2の当接部材37の上面37cから底面までの長さ、すなわち、第2の当接部材37の厚さ(T37)は、上記第1および第2の支持部材21aおよび21bと同じ長さを有する。具体的には、第2の当接部材37の厚さ(T37)は、カード収容空間の高さT30から第1のカードの厚さT10と仕切り部材40の厚さtを引いた厚さに等しくなる(T37=T30−T10−t)。
【0046】
本実施形態においては、第2の当接部材37の上面37cには、さらに、水平断面矩形状の押圧突出片38が上方に向って突出するように形成されている。押圧突出片38は、本実施形態では、第2の当接部材37の上面37cの前後方向全体にわたって延在するように形成されている。該押圧突出片38は、後述する仕切り部材40のスリット47内を前後方向に移動し得るように形成される。当該押圧突出片38は、第2の当接部材37に当接する第2のカード120が該第2の当接部材37を乗り越えて前進することを防止するための部材である。押圧突出片38の上面から第2の当接部材37の底面までの長さは、第2のカードの厚さT20と同じか、それより若干小さい長さを有するように設定される。したがって、押圧突出片の高さT38は、概略T38=T20−T37で設定されることが理解される。押圧突出片38の後端面は、第2の当接部材37の垂直面37aと面一に形成されることが好ましい。なお、第1および第2の当接部材36および37は、イジェクト機構30の本体部分33と一体に形成され得る。また、カード収容空間の第2の当接部材37の底面と本体部分33の底面は、ベース部材20の底壁21の上面に沿って前後方向に摺動することができるように、面一に形成されることが好ましい。
【0047】
次に、装着されるICカード(本実施形態においては、第1のカード110と第2のカード120)を振り分ける仕切り部材40について説明する。仕切り部材40は、概略、図2に示されるように、左右の側壁23及び24それぞれの隔壁23b及び24bを結ぶ線より前方のカード収容空間内に配置されており、該カード収容空間内において大きさの異なるカードを上下に振り分け、案内する。本実施形態では、図2〜5に示されるように、仕切り部材40は、カード収容空間を上方空間と下方空間とに分けるとともに、複数の第1のコンタクト80と複数の第2のコンタクト90を上下に隔てている。本実施形態では、仕切り部材40は、さらに、イジェクト部材32の第1の当接部材36と第2の当接部材37も上下に隔てている。
【0048】
本実施形態では、仕切り部材40は、図2に示されるように、カード110または120が挿入されないときは、前下がりに傾斜している第1の位置にある。仕切り部材40は、第1のカード110が仕切り部材40の上に案内され、カード収容空間の上方空間内に装着されると、図10に示されるように、第1〜第3の支持面37c、21a、21bに当接するまで下降する。仕切り部材40は、最終的に、第1〜第3支持面37c、21a、21bに保持された、全体として底壁21と平行となる第2の位置まで移動する。また、第2のカード120が仕切り部材40の下に案内されると、図12に示されるように、仕切り部材40の係合片44が前壁22の係合孔22bの上端に当接するまで上昇し、全体として底壁21と平行となる第3の位置まで移動する。
【0049】
仕切り部材40は、本実施形態では、図6および7に示されるように、概略平坦な水平断面矩形状の板体であり、硬質のプラスチックから形成されている。仕切り部材40は、複数の第1のコンタクト80それぞれに対応する複数の保護壁41、一対の案内片42、42、一対の駆動片43、43(図7において、右側の駆動片43のみが示されている)、及び複数の係合片44を含んでいる。
【0050】
複数の保護壁41それぞれは、複数の第1のコンタクト80それぞれの配置位置や大きさに対応して、仕切り部材40の上面の所定の位置に設けられる。さらにいえば、複数の保護壁41それぞれは、第1のカード110の複数のパッドの配置位置や該複数のパッドが設けられている複数の溝部113の形状およびその大きさに応じて、仕切り部材40の上面の所定の位置に形成される。該保護壁41には、対応する第1のコンタクト80の先端部81aを取り囲むようにコンタクト収容凹部41aが形成されている。該収容凹部41aは、本実施形態では、図3、6および8に示されるように保護壁41を前後方向に貫通する貫通孔として形成されている。保護壁41は、第1のカード110が装着されるとき、該第1のカード110のパッド114が形成されている溝部113内を移動し、その溝部113の奥部に収容される。したがって、保護壁41の寸法および位置は、該溝部113の幅(左右方向の長さ)、深さ(上下方向の長さ)および奥行(前後方向の長さ)に対応して適宜設定され得る。保護壁41は、複数の第1のコンタクト80それぞれに1対1で対応している必要はない。例えば、図14に示されるように、第1のカード110の1つの溝部113内に2つのパッドが並列している場合、これに対応して、保護壁41も1つであってもよい。但し、該1つの保護壁41に設けられる収容凹部41aは、図3、6および8に示されるように、2本の第1のコンタクト80にそれぞれに対応して、保護壁41に2つ平行に形成されることが好ましい。あるいは、2本の第1のコンタクトが接触しないようにベース部材20の前壁22に固定されているのであれば、収容凹部41aは、まとめて1つに形成されていてもよい。
【0051】
保護壁41および該保護壁41に形成される収容凹部41aは、本実施形態では、上下左右方向の垂直断面で矩形状をなしているがこれに限定されるものではない。要は、第1のコンタクト80の先端部81aが、収容凹部41aにより上下左右を取り囲まれ、該収容凹部41a内に収容されるように構成されていればよい。なお、収容凹部41aの底面41bは、仕切り部材40の上面より一段低く形成されることが好ましい。それにより第1のコンタクト80の上下方向の変位量を大きくすることが可能となる。また、保護壁41の後端面は、後方に向って下がる傾斜面として形成されてもよい(図8参照)。
【0052】
本実施形態においては、仕切り部材40の前方であって、且つ保護壁41の前方には、仕切り部材40の前方に向って開放するスリット47が形成される。仕切り部材40の前端部下面には、仕切り部材40の前端部を横断する連結部材45が設けられることで、仕切り部材40の前端部を補強している。連結部材45の高さ(上下方向の長さ)は、第1〜3の支持面37c、21a、21bの高さと同じ高さに設定されることが好ましい。連結部材45の前面には、上述したベース部材20の底壁21と前壁22との間に形成された複数の係合孔22bそれぞれに係合する複数の係合片44が前方に向って突出するように形成される。係合片44は、係合孔22b内を上下動可能に係合し得るようにその寸法が設定される。
【0053】
本実施形態では、図6、7に明瞭に示されるように、一対の案内片42、42が、仕切り部材40の後端部両側に設けられている。一対の案内片42は、仕切り部材40の下面であって、後端部両側に設けられた一対の脚部46、46の側面から、左右対称にL字形をなして上方に向って突出形成される。より具体的には、一対の案内片42、42は、一対の脚部46、46それぞれの側面から仕切り部材40の両側の外側に向って延び、次いで、仕切り部材40の平坦な上面に直角をなして、上方に向って所定の長さ延在するように、且つ互いに平行に形成されている。一対の案内片42、42の高さ(上下方向の長さ)は、いずれも同じであり、それぞれは、カード収容空間の高さ(T30)から第2のカードの高さ(T20)を差し引いた長さに等しく設定される。本実施形態では、一対の案内片42、42は、仕切り部材40がカードコネクタ1に組み込まれたとき、ベース部材20の左右両側壁23、24に設けられる隔壁23b、24bに形成される垂直案内溝23dおよび24d内に上下動可能に嵌合する。このとき、一対の案内片42、42は、また、垂直案内溝23dおよび24d内において、該一対の案内片42、42それぞれと底壁21との間にコイルバネのような押上バネ49が配置される。したがって、一対の案内片42、42それぞれは、押上バネ49、49の付勢力により上方に押し上げられる。それにより、一対の案内片42、42は、垂直案内溝23dおよび24d内において、カバー部材10の天板11の下面に押し付けられている。なお、一対の脚部46、46の高さ(上下方向の長さ)は、連結部材45の高さと同じに設定されることが好ましい。
【0054】
本実施形態では、さらに、図2、7に示されるように、一対の駆動片43、43が、仕切り部材40の後端部両側に設けられている。一対の駆動片43は、仕切り部材40の一対の脚部46、46から、仕切り部材40の両側に左右対称に、仕切り部材40の平坦な上面に平行に、後方に向って突出するように、且つ互いに平行に形成されている。一対の駆動片43は、後述するアクチュエータ70が回動したとき、アクチュエータ70と係合し得るように、一対の脚部46、46の後端面から所定の長さ後方に延在するように形成されている。アクチュエータ70の回転に伴い、アクチュエータ70に形成されている一対の係合凹部(不図示)に係合した後、アクチュエータ70のさらなる回転により、一対の駆動片43、43は、押上バネ49、49の付勢力に抗して下方に向って押し下げられる。それにより、仕切り部材40の後端部が下降し、第1のカード110が仕切り部材40の後端に達したとき、該第1のカード110を仕切り板41の上に案内することが可能となる。この後、第1のカード110が一対の案内片42、42によりカード収容空間の上方空間内を案内されることで、本実施形態では、傾斜していた仕切り部材40が、図2において、全体として時計回りに回動し、結果として、仕切り部材40は、底壁21に平行な第2の位置へ移動する。
【0055】
仕切り部材40は、カードコネクタ1として組み立てられたとき、上述したように、カード収容空間を横断するとともに、仕切り部材40の前方が下方に位置する前下がり状に傾斜した第1の位置に配置される。すなわち、仕切り部材40の前端部は、自重により下降し、該前端部に設けられている連結部材45の下面が底壁21の上面に接触することで底壁21に支持されている。また、仕切り部材40の後端部は、一対の押上バネ49、49の付勢力により所定の位置(仕切り部材40の一対の案内片42、42の上面がカバー部材10の天板11の下面に当接している位置)まで上昇し、底壁21に支持されている。
【0056】
続いて、第1のカード110以外のカードの挿入を阻止するとともに、第1のカード110の挿入時、上記仕切り部材40を下降させて第1のカード110をカード収容空間の上方空間内に案内するアクチュエータ70について簡単に説明する。
【0057】
アクチュエータ70は、シャッター部71、一対の突出ピン72、72、一対の脚部75(図2〜4においては右側の脚部75のみ示されている。)及び一対の回転軸(不図示)を含んでいる。アクチュエータ70は、カード収容空間を横断して配置され、カード収容空間内で回転可能に配置されている。また、アクチュエータ70は、シャッター部71および一対の脚部75により、第2のカード120が通過することができる垂直断面略矩形状の通過開口を形成している。
【0058】
シャッター部71は、図2〜4に示されるように、ICカードが装着されていないときは、カード挿入方向と直交し、カード収容空間を左右に横断し、該カード収容空間の上方空間を塞ぐように配置されている。シャッター部71の左右両側には、左右の後方収容溝23a、24a内に向って突出する一対の突出ピン72、72が形成されている。該一対の突出ピン72、72は、図3および4に示されるように、ICカードが装着されていないときは、上述したように、それぞれ対応する一対のロック金具60、60の開口64、64に係合している。
【0059】
シャッター部71の左右両側であって、一対の突出ピン72、72の内側に、一対の脚部75、75が下方に向って形成され、シャッター部71及び一対の脚部75、75により垂直断面矩形状の通過開口を形成している(図3および4参照)。該通過開口の垂直断面の形状は、第2のカード120の垂直断面の形状とほぼ同じか、それより若干大きくなるように設定される。すなわち、一対の脚部75、75の間隔は、第2のカード120の幅W20と同じであり、それにより、一対の下段案内路27、27の間隔とほぼ同じである。一対の脚部75、75の前面側には、それぞれ係合凹部(不図示)が形成されている。一対の係合凹部は、アクチュエータ70の回転時、仕切り部材40の一対の駆動片43、43に係合し、該一対の駆動片43、43を押し下げ、結果として、仕切り部材40の後端部を押し下げる。
【0060】
一対の脚部75、75の下端には、それぞれ、該下端から左右外側に向って一対の回転軸(不図示)が突出形成される。一対の回転軸は、それぞれ、左右の側壁23、24の後方収容溝23a、24a内に配置され、該後方収容溝23a、24aの底部を横断し、左右の側壁23、24に回転自在に支持される。一対の回転軸の一方または両方に、ネジリコイルバネ(不図示)が巻きつけられる。該ネジリコイルバネは、アクチュエータ70のシャッター部71が、図2〜4に示されるように、直立した位置、すなわち、カード収容空間を閉じる第1の位置にあるように付勢する。
【0061】
アクチュエータ70は、通常、図2〜4に示されるように、そのシャッター部71がカード収容空間の上方空間を閉じる第1の位置にある。アクチュエータ70は、後述するように、第1のカード110が挿入されたとき、ロック金具60との係合が外れ、一対の回転軸(不図示)の回りに回転可能状態となる。第1のカード110がさらに挿入されると、そのシャッター部71が該第1のカード110に当接し、アクチュエータ70は、回転しながら前方に押し倒され、シャッター部71がカード収容空間の上方空間を開放する第2の位置まで回転移動する(図9、10参照)。また、第2のカード120が挿入されるときは、アクチュエータ70は、回転することなく、該アクチュエータ70に形成されている通過開口を通過させる(図11、12参照)。
【0062】
本発明に係るカードコネクタ1は、以上の構成を備える。以下、本発明に係るカードコネクタ1へICカードを択一的に装着する具体的な動作について、主に、図9〜12を用いて説明する。
【0063】
先ず、第1のカード110を本発明に係るカードコネクタ1に装着する動作について説明する。
【0064】
図2および3に示されるように、第1のカード110が装着されていないとき、カードコネクタ1の対をなすロック金具60、60、アクチュエータ70及び仕切り部材40は、いずれも第1の位置にある。具体的には、一対のロック金具60、60それぞれの対をなす接触部62、62が閉じた第1の位置にあり、アクチュエータ70はそのシャッター部71がカード収容空間の上方空間を閉じた第1の位置にある。このとき、一対のロック金具60、60の対をなす開口64、64とアクチュエータ70の対応する一対の突出ピン72、72はそれぞれ係合している。また、仕切り部材40は、前端部に設けられた連結部材45の一部がベース部材20の底壁11に接触し、後端部両側に設けられた一対の案内片42、42が押上バネ49によりカバー部材10の天板11に当接している、傾斜した第1の位置にある。仕切り部材40の後端部は、したがって、第2のカード120の厚さと略同じ高さまで押し上げられている。
【0065】
第1のカード110が、今、複数のバッド114が形成された面を下にしたノーマル状態でカード挿入口5から挿入される。すなわち、第1のカード110の幅の広い上部本体111が上段案内路25、25に沿い、幅の狭い下部本体112が中段案内路26、26に沿うようにカード挿入口5から挿入される。
【0066】
第1のカード110が前方に向って挿入されると、その幅の広い上部本体111が、上段案内路25、25に形成されている開口25a、25aを通ってカード収容空間内に突出する一対のロック金具60、60それぞれの対をなす接触部62、62に接触する。この接触により、対をなす接触部62、62をカード収容空間からそれぞれ後方収容溝23a、24a内に同時に退避させる。すなわち、対をなす接触部62、62を第2の位置へ移動させる。それにより、一対のロック金具60、60の対をなす弾性変形片61、61が開き(第2の位置への移動)、該対をなす弾性変形片61、61それぞれの対をなす開口64、64とアクチュエータ70の対応する一対の突出ピン72、72の係合が同時に外れ、したがって、アクチュエータ70は、回転可能状態となる。
【0067】
この状態から第1のカード110がさらに挿入され、前進すると、第1のカード110の先端がアクチュエータ70のシャッター部71に当接する。この時、上述したように、アクチュエータ70は、回転可能状態となっている。したがって、第1のカード110の前進に伴い、アクチュエータ60は、ネジリコイルバネの付勢力に抗して、前方に向って押し倒されるように回転する(図9参照)。アクチュエータ70の回転の途中において、アクチュエータ70の一対の脚部75、75それぞれに設けられている一対の係合凹部(不図示)が仕切り部材40の左右一対の駆動片43、43に係合する。
【0068】
さらに第1のカード110が挿入されると、アクチュエータ70は完全に倒れ込んだ第2の位置まで回転し、第1のカード110が通過し得るようにカード収容空間の上方空間が開放される。それにより、第1のカード110は、該アクチュエータ70のシャッター部71を乗り越えて前進する。
【0069】
この時、アクチュエータ70の第2の位置までの回転が、一対の駆動片43、43を十分に押し下げ、仕切り部材40の後端部を押し下げる。したがって、第1のカード110の先端は、仕切り部材40の後端部上に乗り上がることが可能な状態となる。
【0070】
この状態から第1のカード110がさらに挿入されると、第1のカード110の前進に伴い、仕切り部材40は、ベース部材10の底壁21の上面に平行になる位置、すなわち第2の位置まで移動する。具体的には、仕切り部材40は、第1〜第3の支持面として形成されているイジェクト部材32の第2の当接部材37の上面37c、第1支持部材21aの上面および第2支持部材21cの上面に当接するまで移動する。それにより、仕切り部材40は、ベース部材10の底壁21の上面に平行になるように、したがって、カバー部材10の天板11と平行になるように、第1〜第3の支持面に保持される。このとき、仕切り部材40の保護壁41に形成される収容凹部41a内に、その先端部81aが収容されている複数の第1のコンタクト80は、仕切り部材40の移動(下降)に伴い、それぞれの上方に向かって突出するように形成されている接点部81を対応する保護壁41から上方に露出させる。それにより、複数の第1のコンタクト80は、第1のカード110の対応する複数のパッド114にそれぞれ接触することが可能となる。この場合、第1のコンタクト80の先端部81aは、依然として収容凹部41a内に存在し、それぞれの接点部81の突出量を規制している。
【0071】
第1のカード110が第2の位置にある仕切り部材40の上をさらに前進すると、第1のカード110のカード前端面117および傾斜面116が、イジェクト部材32の第1の当接部材36に形成されている垂直面36a及び傾斜面36bにそれぞれ当接する。第1のカード110は、イジェクト機構30の圧縮コイルバネ39の付勢力に抗して、前方に向ってさらに前進し、イジェクト部材32の前端面がベース部材20の前壁22に到達するまで押し込まれる。このとき、仕切り部材40に形成されている複数の保護壁41は、第1のカード110の複数のパッド114それぞれが形成されている対応する複数の溝部113内に収容されるので、第1のカード110はその前進を阻まれることはない。
【0072】
第1のカード110が最大限押し込まれた状態において、第1のカード110から押し込む力を取り除くと、プッシュ・プッシュ式イジェクト機構30の作用により第1のカード110は若干後方に押し戻される。第1のカード110は、このように若干後方に押し戻された状態で、カードコネクタ1のカード収容空間(の上方空間)内に保持される。このとき、第1のカード110の複数のパッド114は、対応する複数の第1のコンタクト80にそれぞれ接触していることはいうまでもない。
【0073】
第1のカード110は、図10に示されるように、仕切り部材40を介して底壁21との間に配置されている一対の押上バネ49の付勢力に抗して、カード収容空間内にある仕切り部材40を第2の位置まで押し下げている。言い換えれば、仕切り部材40は、第1のカード110の下部本体112の表面に接触し、底壁21に平行な第2の位置にあり、第1のカード110を天板11に押し付けている。したがって、第1のカード110の複数のパッド114は、対応する複数の第1のコンタクト80に対して、それぞれ適切な接触圧で電気的に接触し得る。なお、第1のカード110がカードコネクタ1のカード収容空間内に装着されたとき、仕切り部材40の下面側が第2のカード120用の複数の第2のコンタクト90に接触してもよい。このように仕切り部材40の裏面側が複数の第2のコンタクト90に接触することで、第1のカード110を仕切り部材40と天板11との間でしっかりと保持するために、これらのコンタクトの反発力を利用し得る。
【0074】
なお、第1のカード110が後端面を先端として、すなわち、第1のカード11が前後逆に誤挿入された場合、後端面が第1の当接部材36の傾斜面36bや、保護壁41に当接することで、第1のカード110の所定の位置までの前進が妨げられる。また、第1のコンタクト80の先端部81aが保護壁41の収容凹部41a内にあるので、第1のカード110が保護壁41を乗り越えて押し込まれたとしても、その後端面が第1のコンタクト80先端部81aに当接してこれを損傷させることはない。同様に、第1のカード110の上部本体111と同じ幅を有する想定外のICカードが、上段案内路25内に挿入されたとしても、該想定外のICカードの装着は妨げられる。すなわち、想定外のICカードには、対応する切欠傾斜面116や複数の溝部113が形成されていないので、第1の当接部材36の傾斜面36bや仕切り部材40の保護壁41に当接し、第1のカード110の所定の位置までの前進が妨げられる。また、想定外のICカードが保護壁41を乗り越えることで第1のコンタクト80を傷めることもない。
【0075】
第1のカード110をカードコネクタ1から取り外すときは、図10の状態より若干後退した位置にある第1のカード110を前方に向って押し込む。続いて、第1のカード110の前端面117がベース部材20の前壁22に当接している、第1のカード110が最大限に押し込まれた状態で、該第1のカード110を押し込んでいる力を取り除く。それにより、第1のカード110は、イジェクト機構30の作用によりカードコネクタ1から排出される。また、カードコネクタ1の対をなすロック金具60、60、アクチュエータ70及び仕切り部材40は、当初あった第1の位置に戻る。
【0076】
次に、第2のカード120を本発明に係るカードコネクタ1に装着する動作について説明する。
【0077】
第2のカード120が、今、そのバッド123が形成された面を下にしたノーマル状態で下段案内路27、27に沿うようにカード挿入口5から挿入される。第2のカード120の挿入は、下段案内路2727、に沿って案内されるので、ロック金具60、60に接触することがなく、したがって、アクチュエータ70は依然として第1の位置にある。しかしながら、第2のカード120は、アクチュエータ70に設けられた通過開口を通過可能であるので、そのままカード収容空間内を前進することができる。このとき、仕切り部材40は、その後端部が第2のカード120の厚さT20より若干高い第1の位置にある。したがって、第2のカード120は、カード収容空間を上下に分けている仕切り部材40より下の下方空間内に挿入され、仕切り部材40とベース部材20の底壁21との間を前進し得る。
【0078】
第2のカード120がさらに仕切り部材40とベース部材20の底壁21の間を前進するのに伴い、ベース部材20の底壁21に接触した第1の位置にあった仕切り部材40の前端部は上昇する。仕切り部材40は、前端部に設けられている連結部材45の複数の係合片44がベース部材20の前壁22に設けられた対応する複数の係合孔22bの上面に当接するまで押し上げられる。仕切り部材40は、最終的に、図12に示されるように第2のカード120がカードコネクタ1に完全に装着されたとき、全体として底壁21の上面に平行な第3の位置にある。このとき、仕切り部材40は、複数の保護壁41それぞれに形成された複数の収容凹部41a内にある複数の第1のコンタクト80を押し上げている。
【0079】
ところで、仕切り部材40と底壁21との間を前進する第2のカード120は、イジェクト部材32の第2の当接部材37の垂直面37a及び押圧突出片38に当接する。第2のカード120は、上記第1のカード110と同様に、イジェクト機構30の圧縮コイルバネ39の付勢力に抗して、前方に向ってさらに前進し、イジェクト部材32の前端面がベース部材20の前壁22に到達するまで押し込まれる。このとき、ベース部材20の底壁21に形成されている突条部21cは、第2のカード120の第1の溝部125内に収容されるので、第2のカード120はその前進を阻まれることはない。
【0080】
この状態において、第2のカード120から押し込む力を取り除くと、プッシュ・プッシュ式イジェクト機構30の作用により第2のカード120は若干後方に押し戻された状態でカードコネクタ1のカード収容空間(の下方空間)内に保持される。このとき、第2のカード120の複数のパッド123は、対応する複数の第2のコンタクト90にそれぞれ接触し得る。
【0081】
第2のカード120は、図12に示されるように、仕切り部材40の複数の収容凹部41aにより押し上げられている複数の第1のコンタクト80の反発力に抗して、仕切り部材40を第3の位置まで押し上げている。言い換えれば、仕切り部材40は、第2のカード120の表面に接触し、底壁11に平行な第3の位置あり、複数の第1のコンタクト80の反発力を利用して第2のカード120を底壁21に押し付けている。したがって、第2のカード120の複数のパッド123は、対応する複数の第2のコンタクト90に対して、それぞれ適切な接触圧で電気的に接触し得る。
【0082】
第2のカード120が間違って、上段案内路16に沿って挿入されたとしても、第2のカード120はその幅が小さいため、一対のロック金具60、60の対をなす接触部62、62を同時に第2の位置へ移動させることが不可能であり、したがって、アクチュエータ70が回転可能状態となることはなく、第2のカード120がアクチュエータ70のシャッター部材71より前方に挿入されることが阻止される。それにより、第2のカード120やカードコネクタ1、さらにはカードコネクタ1を介して接続されている電子機器を損傷させることはない。また、第2のカード120が、例えば、前後逆に下段案内路27に誤挿入された場合、第2のカード120の後端面がベース部材20の底壁21に設けられた突条部21cに当接するので、第2のカード120の所定の位置までの前進が妨げられる。あるいは、該第2のカード120と同じ幅を有する想定外のカードが、下段案内路27に挿入された場合も、想定外のカードの前端面が突条部21cに当接し、想定外のICカードの所定の位置までの前進が妨げられる。
【0083】
第2のカード120をカードコネクタ1から取り外すときの動作は、上記第1のカード110の取り外すときの動作と略同じであるので説明は省略する。
【符号の説明】
【0084】
1 カードコネクタ
5 カード挿入口
10 カバー部材
20 ベース部材
21 (ベース部材の)底壁
21a (仕切り部材の)第3の支持面を有する支持部材
21b (仕切り部材の)第2の支持面を有する支持部材
22 (ベース部材の)前壁
22b 係合孔
23 (ベース部材の)左側壁
24 (ベース部材の)右側壁
32 イジェクト部材
33 (イジェクト部材の)本体部分
36 (イジェクト部材の)第1の当接部材
37 (イジェクト部材の)第2の当接部材
37c (仕切り部材の)第1の支持面
38 押圧突出片
40 仕切り部材
41 保護壁
41a 収容凹部
44 係合片
47 スリット
80 (複数の)第1のコンタクト
90 (複数の)第2のコンタクト
110 第1のカード
120 第2のカード


【特許請求の範囲】
【請求項1】
前壁、左右の側壁および底壁を含むベース部材とカバー部材とによりカード挿入口を有するカード収容空間を形成し、該カード収容空間内に第1のカード、該第1のカードに比べて、大きさが異なる第2のカードのうちいずれか1つが選択的に収容されるカードコネクタであって、
前記カード収容空間の上方に配置される前記第1のカード用の複数の第1のコンタクトと、前記カード収容空間の下方に配置される前記第2のカード用の複数の第2のコンタクトを含む複数のコンタクト、
前記カード収容空間、および前記複数の第1のコンタクトと前記複数の第2のコンタクト、を上下に仕切るとともに、前記第1および第2のカードの装着および取り外しに対応し前記カード収容空間内を移動し得るように形成された仕切り部材、
前記カードコネクタ内を前記左右の側壁のいずれか一方の側壁に沿って前後方向に移動可能に設けられたイジェクト部材、
を備え、
前記仕切り部材は、前記複数の第1のコンタクトそれぞれの先端部を収容する収容凹部を有する複数の保護壁を備え、
前記イジェクト部材は、カードコネクタ内を前後方向に摺動し得る本体部分、該本体部分に連結し前記第1のカードの前端面に当接する第1の当接部材、及び前記本体部分に連結し前記第2のカードの前端面に当接する第2の当接部材を有し、
前記第2の当接部材は、前記仕切り部材の下方に配置され、前記第1のカードが装着されたとき、前記仕切り部材を支持する平坦な第1の支持面を有することを特徴とするカードコネクタ。
【請求項2】
前記ベース部材の前記底壁には、前記イジェクト部材がそれに沿って前後方向に移動する側壁と対向する前記左右の側壁の他方の側壁の側に、前記第1のカードが装着されたとき、前記仕切り部材を支持する第2の支持面を有する支持部材が形成されることを特徴とする請求項1に記載のカードコネクタ。
【請求項3】
前記ベース部材の前記底壁には、前記イジェクト部材がそれに沿って前後方向に移動する側壁の側であって、前記第2の当接部材の後方に、前記第1のカードが装着されたとき、前記仕切り部材を支持する第3の支持面を有する支持部材が形成されることを特徴とする請求項2に記載のカードコネクタ。
【請求項4】
前記ベース部材の前記前壁の下方に、前記仕切り部材の前端部に設けられた係合片が嵌合する係合孔を形成し、
前記係合孔の高さは、前記第2のカードの厚さに前記係合片の厚さを加えた長さに等しくなるように設定されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のカードコネクタ。
【請求項5】
前記イジェクト部材の前記第2の当接部材の上面には、上方に向って突出する押圧突出片が形成され、
前記仕切り部材には、前記押圧突出片の前後方向移動箇所に対応してスリットが形成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のカードコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−12433(P2013−12433A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−145578(P2011−145578)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000177690)山一電機株式会社 (233)
【Fターム(参考)】