説明

カーボン・ブロックとプリーツ・フィルタ要素を用いたフィルタ組立て体

フィルタ・カートリッジ用フィルタ組立て体が開示される。フィルタ組立て体は円筒状カーボン・ブロック・フィルタ要素と、このカーボン・ブロック・フィルタ要素の半径方向外面周りに配置される円筒状プリーツ・フィルタ要素とを備える。このフィルタ組立て体はろ液が初めにプリーツ・フィルタ要素を通過し、半径方向外面を通ってカーボン・ブロック・フィルタ要素に流入し、カーボン・ブロック・フィルタ要素の軸方向孔にかけて半径方向内側に流動し、カーボン・ブロック・フィルタ要素の軸方向孔に沿って流れ、軸方向孔から出口を通って流出するように、カーボン・ブロック・フィルタ要素の軸方向孔と連通している出口を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
1.発明の分野
本発明はろ過装置に係り、特にフィルタ・カートリッジ内に収容されるように構成されるフィルタ組立て体に関する。本発明によるフィルタ組立て体はカーボン・ブロック・フィルタ要素と、そのカーボン・ブロック・フィルタ要素の半径方向外面を取り囲むプリーツ・フィルタ要素とを備える。
【0002】
2.関連技術の背景
世界の大部分の領域で飲料または蛇口水は多量の有害ないし不快な化学物質、浮遊粒子および微生物を含有する。様々な状況の中でこれらの汚染物質は水が使用される前に、除去しなければならない。市営の水処理プラントがこの問題に取り組むことを試みているが、多くの個人および組織はそのような努力が不十分であることに気がつき、オン・サイト形水処理装置を利用している。このフィルタはしばしば冷蔵庫の製氷機または水分配器のような機器内に組み込まれる。
【0003】
活性炭を備えるフィルタ要素は水から、たとえば塩素、硫化水素、農薬、除草剤、フェノール類、クロロフェノールおよび炭化水素のような化学物質を取り除く場合に有効であることが知られている。このような汚染物質の除去は通常ろ過された水の味、匂いおよび外観を向上させる。それにもかかわらず、大部分の炭素質フィルタ要素はバクテリア、ウィルスまたは他の微生物を取り除くのに十分に優れているといえない。この目的のために炭素質フィルタ要素と共に多様な微小孔性フィルタ要素がろ過装置に組み入れられた。バクテリア、ウィルスおよび他の微生物を除去するときに有効であることが知られた微小孔性フィルタ要素は米国特許第3,526,001号明細書に開示されるような微小孔性中空繊維、米国特許第6,113,784号明細書に開示されるような微小孔性膜(明細書の開示は参照によってここに取り入れられる。)および同等の働きを果たす能力のある、他の構造物を含む。
【0004】
ムラムツらに付与された米国特許第5,092,990号明細書は円筒状ケーシングと、円筒状ケーシング内に収容されるフィルタ要素とを備えるフィルタ装置について記述する。一実施例によれば、このフィルタ要素は波状ろ過膜と、ろ過膜の内面と接する支持ネットとを備える。波状ろ過膜はろ布から製作され、円筒状輪郭を有し、活性炭粒子からなるプレコート層がろ過膜の外面に形成されている。支持ネットの内部には中空繊維ユニットが配置される。ろ過される水は波状ろ過膜の外面を通り、ろ過ユニット内に流入し、支持ネットを通過して中空繊維を経て上方に向かって流動した後、フィルタ要素から上部の中央開口を通って流出する。
【0005】
米国特許第5,092,990号明細書に開示されるプレコート設計は多くの不利がある。たとえば、膜の外面に活性炭からなる層を備えるように被覆することは膜の気孔率を制限し、この結果、被覆された膜のろ過能力が比較的劣ることになる。これに加えて、プレコート設計はカーボン層の深さが十分でなく、厚さが不均一になり、あるいはおそらく膜にむきだしになった箇所さえも生じる。
【0006】
ソロモンらに付与された米国特許第4,714,546号明細書はフィルタのハウジング内部の水不浸透管と、この管を取り囲む管状プリーツ・フィルタ要素と、管内部に配置された活性炭とを有する可搬式水フィルタを開示する。運転の際、入口から流れる水の一部は管状プリーツ・フィルタ要素を通って流れ、活性炭フィルタ要素を経て第2の出口に流動する。入口から流れる水の別の一部は管状プリーツ・フィルタ要素を洗うためにプリーツ・フィルタ要素に沿って流れ、第1の出口から流出する。プリーツ・フィルタ要素を半径方向に流れる水は、この後、底部の開口位置で水不浸透管に入り、管内を上方に流れ、最終的にハウジングの上部にある第2の出口を通って流出する。
【0007】
ジューエルらに付与された米国特許第4,828,698号明細書は円筒状に形成された多孔質手段と、円筒状に形成された吸着材手段と、円筒状に形成された微小孔性手段とを備える円筒状フィルタ装置を有するろ過装置を開示する。この微小孔性手段は他の2つの手段の下流側に配置される。微小孔性手段はプリーツ多孔質ナイロン膜を備え、吸着材手段は活性炭を含む。ろ過装置の上部に配置される軸方向に同心に向く入口から流入するろ液はフィルタ要素の半径方向外面にかけて流路を流れる。この後、流体は半径方向内側にフィルタ要素の各段を通って流れ、フィルタ要素の中央開口に達し、ろ過装置の底部で半径方向に同心に向く出口から流出する。
【0008】
スミスらに付与された米国特許第6,136,189号明細書は円形横断面のネック部または開放端部を有する、水ボトルと共に使用するためのフィルタ組立て体を開示する。このフィルタ組立て体は活性炭を含む内側ろ材周りに配置される円筒形プリーツ膜を備える。運転の際、フィルタ組立て体がボトル内に満たされた水に浸されるとき、ろ過される水はフィルタ側面に形成された孔またはスロットを通って流入し、プリーツ膜を半径方向内側に流動し、内側ろ材を通過し、出口と連通している、フィルタの中心孔にかけて流れる。この米国特許第6,136,189号明細書に記述されるろ過装置で使用するプリーツ膜は約1ミクロンよりも小さい粒子を捕集する能力はない。カーボンを含む内側ろ材の気孔率は約10−150ミクロンの間である。さらに、このろ材はろ過される水の中に浸されたままであり、水と直接接している。これらの構造的欠点はこのフィルタ装置の効率を低下させ、処理量の不足を招く。
【0009】
タナーらに付与された米国特許第6,290,848号明細書は重力給水形水処理装置のためのフィルタ・カートリッジを開示する。水処理装置はプリーツ膜のような多孔質粒子フィルタと、この多孔質粒子フィルタ内に配置されるカーボンのような粒状ろ材とを備える。この粒状ろ材はフィルタの中央容積内に配置される。処理される水は初めにフィルタの内部容積に流れ、粒状ろ材を通って多孔質粒子フィルタを半径方向外側にかけて流動する。
【0010】
今日までの努力にもかかわらず、流体ろ過分野では、フィルタ組立て体を収容するため構成されるカートリッジも同様に、流体流に含まれる化学的汚染物質および微生物の双方を効果的かつ有効に減少させると共に、圧力損失を比較的小さく保ち、適切なフィルタ寿命をもたらし、フィルタの機器の寿命内で、あるいはフィルタ・ユニットの通常の取り扱いで比較的影響を受けない、一貫したろ過特性を与えることのできる、改良されたフィルタ組立て体に対する要求が依然としてある。上記議論で取り上げた参照文献はろ過装置に組み込む様々な要素からなるフィルタ要素を開示するが、これらのフィルタ要素はカーボン・ブロック・フィルタ要素と、このカーボン・ブロック・フィルタ要素の外面を半径方向に取り囲むプリーツ・フィルタ要素と、ここに説明され、構成されるように単独で、あるいは組み合わせて利用する、フィルタ組立て体について教示しないか、または示唆しない。
【0011】
(発明の要約)
本開示の発明はフィルタ組立て体を通過するろ液から粒状物質を取り除き、化学的汚染物質を吸収する、カーボン・ブロック・フィルタ要素と、ろ液から微生物および/または粒状物質を取り除くプリーツ・フィルタ要素とを備えるフィルタ組立て体を使用することで、上述したフィルタ組立て体と関係する多くの問題を解決する。本開示に従って構成されるフィルタ組立て体は比較的長い寿命と、比較的小さい圧力損失とを維持しながら、化学的汚染物質、粒状物質および微生物を効果的に取り除く能力のような優れた性能特性を有する。
【0012】
カーボン・ブロック・フィルタ要素の上流側に配置される微小孔性フィルタ要素を有するフィルタ組立て体の利点の中には、微生物が成長し、繁殖し、最終的にフィルタ・カートリッジに生息する、カーボン・ブロック要素に流入する前に、微生物を捕集する能力がある。これに加えて、カーボン・ブロック要素が微小孔性フィルタ要素の下流側に配置されるとき、たとえば微生物の存在のために微小孔性フィルタ要素に生じる、望ましくない匂いおよび味についてカーボン・ブロック要素によって続けて取り除くことができる。
【0013】
それゆえ、本開示はフィルタ・カートリッジ用フィルタ組立て体に向けられる。このフィルタ組立て体はカーボン・ブロック・フィルタ要素と、このカーボン・ブロック・フィルタ要素の半径方向外面周りに配置される円筒状プリーツ・フィルタ要素とを備える。本開示に従って構成されるフィルタ組立て体はろ液が初めにプリーツ・フィルタ要素を通過し、半径方向外面を通ってカーボン・ブロック・フィルタ要素に流入し、カーボン・ブロック・フィルタ要素の軸方向孔にかけて半径方向内側に流動し、カーボン・ブロック・フィルタ要素の軸方向孔に沿って流れ、軸方向孔から出口を通って流出するように、カーボン・ブロック・フィルタ要素の軸方向孔と連通している出口を有する。
【0014】
本開示はまた第1のフィルタ要素と、この第1のフィルタ要素の外周周りに配置される第2のフィルタ要素とを備えるフィルタ・カートリッジ用フィルタ組立て体に向けられる。このフィルタ組立て体はろ液が初めに第2のフィルタ要素を通過し、半径方向外面を通って第1のフィルタ要素に流入し、第1のフィルタ要素の軸方向孔にかけて半径方向内側に流動し、第1のフィルタ要素の軸方向孔に沿って流れ、軸方向孔から出口を通って流出するように、第1のフィルタ要素と連通している出口を有する。この本開示の代表的実施例において、第1のフィルタ要素はろ液に望ましくない匂いまたは味を与える化合物を吸収するのに有効な材料から製作され、第2のフィルタ要素はろ液から微生物を取り除くのに有効であるプリーツ・フィルタ要素を備える。
【0015】
本開示に従って構成されるフィルタ・カートリッジ用フィルタ組立て体において、プリーツ・フィルタ要素は膜構造体を備える。この膜構造体は約0.05から約5ミクロンの間の平均孔サイズと、約130から約300ミクロンの間の膜厚さとを有する。膜構造体はら旋プリーツ膜構造体、放射プリーツ膜構造体、直線状非放射プリーツ膜構造体、中心軸に直角に配向したプリーツを備える膜構造体、W−形マルチ・プリーツ構造体(放射またはら旋)、改良されたW−形プリーツ構造体およびこれらの多数の要素および/またはその組み合わせを備える。膜構造体は互いに最上部に配置される複数の層を備え、これらの層は異なるろ過特性を有する。
【0016】
好ましくは、膜構造体は傾斜気孔率構造を備える。この構造は異なる平均孔サイズを有する複数の層を備える。たとえば、本開示の一実施例において、隣り合う2つの層について、上流層の平均孔サイズは下流層の平均孔サイズよりも大きい。特に、膜構造体は約0.65ミクロンの平均孔サイズを有する上流層および中間層と、約0.2ミクロンの平均孔サイズを有する下流層とを備える。
【0017】
本開示に従って構成されるフィルタ組立て体のプリーツ・フィルタ要素はさらに膜構造体に隣接して配置される排液層を備える。この排液層は膜構造体を支持する。排液層に加えて、プリーツ・フィルタ要素はさらに排液層と膜構造体との間に配置される緩衝層を備える。
【0018】
本開示に従って構成されるフィルタ・カートリッジ用フィルタ組立て体はさらにろ液がプリーツ・フィルタ要素を通過する前に、プレフィルタを通って流れるように、プリーツ・フィルタ要素周りに配置されるプレフィルタを備える。このプレフィルタはポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、樹脂結合繊維、非結合繊維、合成繊維、焼結材料、金属、セラミックス、糸、特殊ろ紙、ポリマー膜またはこれらのいずれかの組み合わせで製作される。保護ネットがプレフィルタ周りに配置される。
【0019】
付加的には、本開示に従って構成されるフィルタ組立て体はさらにカーボン・ブロック・フィルタ要素の上側端部に効果的に連結される上側エンド・キャップ、カーボン・ブロック・フィルタ要素の下流端部に効果的に連結される下側エンド・キャップ、あるいはその両者を備える。
【0020】
本発明のフィルタ組立て体のこれらの態様および他の態様はフィルタ組立て体を収容するため構成されるカートリッジも同様に、フィルタ組立て体を使用する方法を含めて当業者に以下の詳細な説明を通して明らかになる。
【0021】
(発明の詳細な説明)
同一参照符号がここに説明されるろ過装置の類似する構成要素と同一とみなされる図面を参照すると、図1には参照符号10で表わす本開示に従って構成される、フィルタ組立て体の代表的実施例が示される。図1に示されるように、フィルタ組立て体10は内部を貫通し、または貫通することなく延びる軸方向孔6を有する円筒状カーボン・ブロック・フィルタ要素4を備える。このカーボン・ブロック・フィルタ要素4は、たとえばウェイ・チー・チュンらに付与され、キュノ社に共に譲渡された米国特許第5,928,588号明細書および米国特許第5,882,517号明細書に従って製作される。これらの明細書の開示は参照によってここに取り入れられる。
【0022】
図1に示されるように、フィルタ組立て体10はさらにカーボン・ブロック・フィルタ要素4の外周周りに配置される円筒状プリーツ・フィルタ要素7を備える。本開示の実施例で使用するのに適する、代表的プリーツ・フィルタ要素7はストイエルらに付与され、ポール社に譲渡された米国特許第6,113,784号明細書に記述される。この明細書の開示は参照によってここに取り入れられる。当業者はそれにもかかわらず本開示の実施例においてはろ過される流体、望ましいろ過特性および他の関係する要因に応じていずれかの適するろ材を利用できることが理解される。
【0023】
このプリーツ・フィルタ要素7は膜構造体17を備える。膜構造体17の一部として使用するのに適する材料は、たとえばセルロース・アセテート(CA)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PESU)、ポリアミド(PA)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)およびナイロンのような浸透性空間を有する多様なポリマー材料を含む。膜構造体17に備わる材料の孔サイズは用途に応じて約0.05から約5ミクロンの間にわたっている。膜構造体17の厚さは約130から約300ミクロンの間にわたり、一方、プリーツ・フィルタ要素7の厚さはそれよりも厚い。当業者には本開示がら旋プリーツ膜構造体、放射プリーツ膜構造体、直線状非放射プリーツ膜構造体、中心軸に直角に配向したプリーツを備える膜構造体、W−形マルチ・プリーツ構造体(放射またはら旋)、改良されたW−形プリーツ構造体およびこれらの多数の要素および/またはその組み合わせの使用を含むことについて理解することができる。
【0024】
膜構造体17は単一層または望ましい厚さになるように互いに最上部に配置される、同一または異なる種類のろ材からなる複数の層で構成される。膜構造体17はまた異なるろ過特性を有する層を備えてもよい。好ましい実施例において、膜構造体17は傾斜気孔率構造を有する。“傾斜気孔率”は、本開示の関係では、膜構造体17の平均孔サイズが膜の中へ深さの関数として変化する。たとえば、膜構造体17は異なる平均孔サイズを有する不連続な領域または層を備える。
【0025】
傾斜気孔率構造の代表的膜構造体17は構成する層を図示のために扇形広げたプリーツ・フィルタ要素7の断面を表わす、図2に示される。この代表的実施例において、膜構造体17は下流層73が層71、72よりも小さい平均孔サイズを有する、ろ材71、72、73からなる隣接する層を備える。中間層72は上流層71と同一か、それよりも小さい平均孔サイズを有する。本開示の好ましい実施例において、ろ材からなる層71、71は約0.65ミクロンに等級付けされる平均孔サイズを有し、ろ材からなる層73は約0.2ミクロンに等級付けされる平均孔サイズを有する。
【0026】
図2に示されるように、プリーツ・フィルタ要素7は膜構造体17の上流排液層27および膜構造体17の下流排液層37あるいはその両方を備える。一方またはその両方の排液層27、37はまた膜構造体7を支持する付加要素を有し、同一または異なる構造および組成物からなる。一方、PSU、PESU、PVDおよびPTFEのような新しい幾つかのポリマー材料が補強を用いることなく、単一または多層膜構造体17として有利にプリーツ加工される。好ましくは、層27、37は膜構造体17から独立している、別個の層であり、メッシュ、スクリー、または比較的粗い多孔質製織または不織シートの形態である。より好ましくは、上流排液層27はスパン・ボンド・ポリプロピレン繊維からなる、フレキシブル・シートを備え、下流排液層37はプラスチック・ネットを備える。当業者に知られた他の適する材料および構造もろ過される液体、ろ過温度および他の要因に応じて膜構造体17および支持層27、37を製作するために使用することができる。
【0027】
プリーツ・フィルタ要素7は膜構造体17および排液層27、37と異なる構成要素を備えてもよい。たとえば、膜構造体17と一方またはその両方の排液層27、37との間に1層の緩衝層25(または複数の層)を配置してもよい。この緩衝層または複数の層25はフィルタが用いられるシステムの流体圧力および/または温度変動に応じてろ材が膨張し、さらに収縮するとき、排液層27、37との表面接触による膜構造体17の摩耗を防ぐためプリーツ・フィルタ要素7の内部に備えられる。この緩衝層または複数の層25は、好ましくは、排液層27、37よりも滑らかな材料で作られ、膜構造体17の材料よりも大きい耐摩耗性を有する。
【0028】
図1に示されるフィルタ組立て対10はまたプリーツ・フィルタ要素7の外周を取り囲む、当業者に知られたいずれかの適する材料で製作されるプレフィルタを備えてもよい。プレフィルタ材料の具体例はポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、樹脂結合または非結合繊維(たとえば、ガラス繊維)、他の合成繊維(製織および不織フリース構造)、ポリオレフィンのような焼結材料、金属、セラミックス、糸、特殊ろ紙(たとえば繊維、セルロース、ポリオレフィンおよびバインダの混合物)ポリマー膜および他の材料からなる、いずれかの適するシート状フリースを含む。好ましくは、プレフィルタ5は不織ポリプロピレン(たとえばメルト・ブローン)あるいは不織ポリエステルから製作される。
【0029】
プレフィルタ5に加えて、フィルタ組立て体10は、たとえばプリーツ・フィルタ要素7周りにプレフィルタ5を固定するプレフィルタ5周りに配置される保護ネット9を備えてもよい。この保護ネット9は当業者に知られたいずれかの適する材料、たとえばポリマーで製作することができる。高温度用途の場合、金属メッシュまたはスクリーンを使用してもよい。
【0030】
図3に示される代表的実施例によれば、本開示に従って構成されるフィルタ組立て体110はフィルタ・カートリッジ120の内部に備えられる。このフィルタ組立て体110はカーボン・ブロック要素140と、円筒状フィルタ要素170と、プレフィルタ150と、保護ネット190とを備える。フィルタ組立て体110を収容するのに適する、他のフィルタ・カートリッジの代表的実施例が“カプセル化されたフィルタ・カートリッジ”の名称で2003年4月18日に出願された米国特許出願番号第10/418,386号に示される。この明細書の開示は参照によってここに取り入れられる。
【0031】
さらに、図3を参照すると、代表的フィルタ・カートリッジ120はフィルタ組立て体110を収容するために構成される内部チャンバ116を有するサンプ112と、このサンプ112内にフィルタ組立て体110を封じる底部側端部に取り付けられる密閉キャップ114とを備える。この密閉キャップ114は、好ましくはサンプ112の底部側端部に回転溶接で取り付けられるが、またこれは超音波溶接、ホットプレート溶接、誘導溶接あるいはオーバモールディングで取り付けてもよい。サンプ112は流入流体をサンプ112の内部チャンバ116に導く入口管60と、サンプの上端に内部チャンバ116からの流出流体を送り出す出口管80とを備える。
【0032】
さらに、図3を参照すると、フィルタ組立て体110の上側端部に上側エンド・キャップ142が効果的に連結される。この上側エンド・キャップ142は、好ましくはカーボン・ブロック要素140の上端とプリーツ・フィルタ要素170の上端とを受け入れるように構成される。上側エンド・キャップ142は周方向に一定の間隔をおいて設けられる複数の流路146を有する、保護外側フランジ144を備える。これに加えて、上側エンド・キャップ142は内部を貫いて延びる軸方向孔148aを有するネック部148を備える。
【0033】
ネック部148の外部はネック部周りに位置決めされ、出口管80周りに配置され、サンプ112の内部チャンバ116の上端から下方に突出する(図4に示される)環状収容カラー152の内部に密封状態に係合するために寸法決めされ、構成される、環状密封リング150を支持する。収容カラーの内部に上側エンド・キャップ142のネック部148との間に形成される密封係合はカーボン・ブロック要素140の軸方向孔140aと、上側エンド・キャップ142を貫いて延びる軸方向孔148bと、サンプ112の中央出口管80との間の流体連通を助長する。
【0034】
これに加えて、ネック部148の外部は収容カラー152を介してネック部148の密封係合を助ける密封リング150の下方に一定の間隔をおいて配置される段部148bを備える。図3に示される本開示の代表的実施例において、フィルタ組立て体110はさらにカーボン・ブロック要素140の軸方向孔140aと、サンプ112の出口管80との間の流体連通を助長するためにカーボン・ブロック要素140の上端および上側エンド・キャップ142の上端と効果的に連結される軸方向孔130aを有するアダプタ130を備える。好ましくは、このアダプタ130はカーボン・ブロック要素140の軸方向孔140aと隙間なく嵌合するように構成される第1の円筒部136と、フランジ134と、上側エンド・キャップ142と隙間なく嵌合するように構成される第2の円筒部132とを有する。
【0035】
続けて、図3を参照すると、本開示の代表的実施例において、下側エンド・キャップ160がフィルタ組立て体110の底部側端部と効果的に連結される。好ましくは、この下側エンド・キャップ160はカーボン・ブロック要素140の下端と、プリーツ・フィルタ要素170の下端とを受け入れるように構成されると共に、サンプ112内にフィルタ組立て体110を支持するように適応され、構成される。本開示の好ましい実施例によれば、下側エンド・キャップ160はサンプ112の内部チャンバ116の隔壁と係合する、周方向に朝顔形に外に広がる複数のフランジ162を備える。
【0036】
フィルタ・カートリッジを通って流動するろ液の方向を表わす1組の矢印を有する、図4を参照すると、本開示の代表的実施例において、未ろ過流体は入口管60を通ってサンプ112の内部チャンバ116の上部領域に116aに流入する。未ろ過流体はこの後上側エンド・キャップ142の外側フランジ144に形成される周方向に一定の間隔をおいて配置される流路146(図3参照)を通って流動し、サンプ112の内部チャンバ116の下部に達する。プレフィルタ150を備える、本発明の代表的実施例において、未ろ過流体はプリーツ・フィルタ要素170に流入する前に、初めにプレフィルタ150を通って流動する。プリーツ・フィルタ要素170の構成要素を通過すると、ろ液はカーボン・ブロック要素140を半径方向内側に流動し、軸方向孔140aに流れる。ろ液はカーボン・ブロック要素140の軸方向孔140aを通って上方に流れ、その後、相応しい代表的実施例では、アダプタ130の軸方向孔130a通過してフィルタ・カートリッジ120の内部から出口管80を通って流出する。
【0037】
上述したように、本開示に従って構成されるフィルタ組立て体10は従来技術を上回る多様な利点を有する。たとえば、フィルタ組立て体10は比較的長い寿命と比較的小さい圧力損失とを維持しながら、化学的汚染物質、粒状物質および微生物を効果的に取り除く能力のような優れた性能特性を有する。カーボン・ブロック要素4、140はフィルタ組立て体10を通って流れるろ液から粒状物質を除去し、化学的汚染物質を吸収し、さらにプリーツ・フィルタ要素7、170は微生物と、粒状物質とを取り除く。
【0038】
カーボン・ブロック・フィルタ要素4の上流側に配置されるプリーツ・フィルタ要素7を有するフィルタ組立て体10の利点の中には微生物が潜在的に成長し、繁殖し、最終的にフィルタ・カートリッジに生息する、カーボン・ブロック・フィルタ要素4に流入する前に、微生物を捕集する能力がある。これに加えて、本実施例では、カーボン・ブロック・フィルタ要素4がプリーツ・フィルタ要素7の下流側に配置されるので、たとえば微生物の存在のためにプリーツ・フィルタ要素7に生じる、望ましくない味または匂いについてカーボン・ブロック要素4によって続けて取り除くことができる。
【0039】
図5は本開示に従って構成される、参照符号210で表わすカプセル化された使い捨てフィルタ・カートリッジを示す。図5に示されるように、このフィルタ・カートリッジ210はフィルタ組立て体222を支持するため構成される、内部チャンバ220を有するサンプ212と、このサンプ212の内部チャンバ220内にフィルタ組立て体222を完全に封じるために底部側端部に取り付けられる密閉キャップ214とを備える。この密閉キャップ214は、好ましくはサンプ212の底部側端部に回転溶接で取り付けられる。密閉キャップ214をサンプ212の端部に取り付ける他の方法は超音波溶接、ホットプレート溶接、誘導溶接、オーバモールディングおよび機械的固定手段を含む。
【0040】
続けて、図5を参照すると、サンプ212は内部を貫いて延びる通路288を有し、サンプ212の内部チャンバ220への流入ろ液を導く入口216と、サンプ212の下側端部に内部チャンバ220からの流出ろ液を送る出口218とを有する細長い上部筒体298を備える。この入口216は、図5に示されるように、通路288と連通している細長い上部筒体298の外面に半径方向に向けて形成される開口である。通路288は入口216と、サンプ212の内部チャンバ220との間の連絡を助長するために独立した流体流路を備える。
【0041】
出口218は細長い上部筒体298の最上部に配置され、サンプ212の中心軸と同心に向けられる。入口216と出口218とは、好ましくは、水ろ過装置のような装置の適当なポートまたはモジュールと結び合うために適応され、構成される。これに代わるものでは、入口216と出口218とは装置と組み合わせて構成される、アダプタと結び合うために適応され、構成される。
【0042】
サンプ212の細長い上部筒体298は段部298aと、段部298bとを備える。上部筒体298はまた当業者に理解されるように、構成される装置の適当な部分またはアダプタの適当な部分と共に細長い上部筒体298の密封係合を助長するように、入口216の上方に設置される段部298a周りに配置される密封リング217と、入口216の下方に設置される段部298b周りに配置される密封リング215とを支持する。
【0043】
図3および図4に示される本開示の代表的実施例に類似して、カプセル化されたフィルタ・カートリッジ210のフィルタ組立て体222はカーボン・ブロック・フィルタ要素224の外周周りに配置される、円筒状プリーツ・フィルタ要素270を備える。この代表的実施例のカーボン・ブロック・フィルタ要素224およびプリーツ・フィルタ要素270の双方は本開示の他の実施例を参照して先に詳細に述べたものと実質的に同一である。これに加えて、フィルタ組立て体222は他の代表的実施例を参照して先に述べた多数の要素および/またはその組み合わせを備える。
【0044】
続けて、図5を参照すると、フィルタ組立て体222の上側端部に上側エンド・キャップ242が効果的に連結される。この上側エンド・キャップ242は、好ましくはカーボン・ブロック・フィルタ要素224の上端と、プリーツ・フィルタ要素270の上端とを受け入れるように構成される。上側エンド・キャップ242は周方向に一定の間隔をおいて設けられる複数の流路(図3に示される要素146について参照)を有する保護外側フランジ244を備える。これに加えて、上側エンド・キャップ242は段部248bと、内部を貫いて延びる軸方向通路248aとを有するネック部248を備える。ネック部248は入口216から流入した未ろ過流体がサンプ212の内部チャンバ220の下部領域にかけて流れるように、フィルタ組立て体222の半径方向外面と連通させるためサンプ212の細長い上部筒体298の通路288内に収容されるように構成される。ネック部248の外部は段部248bの上方でネック部周りに位置決めされ、サンプ212の細長い上部筒部298の通路288の内部に密封状態に係合するために寸法決めされ、構成される、環状密封リング250を支持する。
【0045】
本開示の相応しい実施例において、フィルタ組立て体222の下側端部に下側エンド・キャップ240が効果的に連結される。好ましくは、本開示の実施例では、下側エンド・キャップ240はカーボン・ブロック・フィルタ要素224の下端と、プリーツ・フィルタ要素270の下端とを受け入れるように構成され、サンプ212の内部にフィルタ組立て体222を支持するように適応され、構成される。好ましくは、下側エンド・キャップ240は先に詳細に説明された図3および図4に示される代表的実施例の下側エンド・キャップに類似する構造を有する。
【0046】
カプセル化されたフィルタ・カートリッジ210を通過するろ液の方向を表わす1組の矢印を有する、図5を参照すると、運転では、未ろ過流体はサンプ212の細長い上部筒体298の入口216を通って流入し、通路288の内面とネック部248の外面との間の領域に流れる。本開示の相応しい実施例において、未ろ過流体は次いで上側エンド・キャップ242の外側フランジ244に周方向一定の間隔をおいて形成される流路を通って流動し、さらにサンプ212の内部チャンバ220の下部に達する。
【0047】
未ろ過流体はフィルタ組立て体222の半径方向外面に流入し、カーボン・ブロック・フィルタ要素224の軸方向孔226にかけて半径方向内側に流動する。相応しい実施例において、ろ過流体はカーボン・ブロック・フィルタ要素224の軸方向孔226に沿って上方に流れ、その後、ろ過流体は上側エンド・キャップ242の軸方向通路248aを通ってフィルタ・カートリッジ210の内部から出口218を通って流出する。
【0048】
図6は参照符号310で表わす本開示に従って構成される、別のフィルタ・カートリッジを示す。図6に示されるように、このフィルタ・カートリッジ310はフィルタ組立て体322を支持するため構成される、内部チャンバ320を有するサンプ312と、このサンプ312内にフィルタ組立て体322を完全に封じるために底部側端部に取り付けられる密閉キャップ314とを備える。この密閉キャップ314は、好ましくはサンプ312の底部側端部に回転溶接される。密閉キャップ314をサンプ312の底部側端部に連結する他の方法は超音波溶接、ホットプレート溶接、誘導溶接およびオーバモールディングを含む。
【0049】
続けて、図6を参照すると、サンプ312は環状フランジ396bと、内部を貫いて延びる軸方向通路306aとを有し、流入ろ液をサンプ312の内部チャンバ320に導く入口316を有する細長い上部筒体396を備える。この代表的実施例によれば、密閉キャップ314は環状フランジ398bと、内部を貫いて延びる軸方向通路398aとを有する細長い筒体398を備える。密閉キャップ314の細長い筒体398の底部側端部には内部チャンバ320からの流出ろ過流体を送り出す出口318が配置される。一般に、入口316と出口318とはサンプ312の中心軸と同心に並ぶ。入口316はフィルタ組立て体322の半径方向外面と連通しており、一方、出口318はカーボン・ブロック要素324の軸方向孔326と連通している。入口316と出口318とは、好ましくは水ろ過装置のような装置の適当なポートまたはモジュールと結び合うように適応され、構成される。
【0050】
上述した実施例に類似して、カプセル化されたフィルタ・カートリッジ310のフィルタ組立て体322はカーボン・ブロック要素324の外周周りに配置される円筒状プリーツ・フィルタ要素370を備える。この代表的実施例のカーボン・ブロック・フィルタ要素324およびプリーツ・フィルタ要素370の双方は本開示の他の実施例を参照して詳細に述べたものと実質的に同一である。これに加えて、フィルタ組立て体322は他の実施例を参照して先に述べた多数の要素および/またはその組み合わせを備える。
【0051】
続けて、図6を参照すると、上側エンド・キャップ342がフィルタ組立て体322の上側端部に効果的に連結される。好ましくは、上側エンド・キャップ324はろ液がフィルタ組立て体の上面から流入するのを防ぐように、カーボン・ブロック要素324の上端と、プリーツ・フィルタ要素の上端とを受け入れ、かつ、密封状態に封じるように構成される。
【0052】
本開示の相応しい実施例において、下側エンド・キャップ340がフィルタ組立て体322の底部側端部に効果的に連結される。この下側エンド・キャップ340は内部を貫く軸方向通路340aと、円筒部340bとを有し、好ましくはカーボン・ブロック要素324の下端と、プリーツ・フィルタ要素370の下端とを受け入れるように構成され、未ろ過流体が軸方向通路340aを経て出口318に流れるろ過流体の流れに流入するのを防ぐために密閉キャップ314に密封状態に固定される。円筒部340bを密閉キャップ314に密閉状態に固定する方法は当業者に知られたO−リング、溶接ならびに他の構造および方法を使用することを含む。
【0053】
サンプ312は任意的にろ過工程が始まった直後にサンプ312の内部チャンバ320から流れる空気を逃がすためのベント通路420を備える。このベント通路420はベント通路の分離口を覆うベント・キャップ424と、ベント・キャップ424の密封係合を果たす密封リング422とを備える。当業者は類似した働きを果たす、いずれかの構造がベント通路420に代えて使用できることが理解される。
【0054】
さらに、任意的に、サンプ312はフィルタ・カートリッジの処分の前にサンプ312の内部チャンバ320に残っているろ液を排出するドレン通路410を備える。このドレン通路410はドレン通路の分離口を覆うドレン・キャップ414と、ドレン・キャップ414の密封係合を果たす密封リング412とを備える。当業者は類似した働きを果たす、いずれかの構造がドレン通路410に代えて使用できることが理解される。
【0055】
さらに、カプセル化されたフィルタ・カートリッジ310を通って流れるろ液の方向を表わす1組の矢印を有する、図6を参照すると、運転では、未ろ過流体は軸方向通路396aを通ってサンプ312の内部チャンバ320の上部領域320aに流入する。この未ろ過流体はフィルタ組立て体322の半径方向外面に流入し、カーボン・ブロック・フィルタ要素324の軸方向孔326にかけて半径方向内側に流動する。ろ過流体はカーボン・ブロック・フィルタ要素324の軸方向孔326に沿って下方に流れた後、エンド・キャップ340の軸方向通路340aを通過し、軸方向通路398aを経てフィルタ・カートリッジ310の内部チャンバ320から出口318を通って流出する。
【0056】
本開示に従って構成されるフィルタ組立て体が特定の実施例について説明されたが、当業者は本発明の本質と範囲とから離れることなく、本発明について変更および変形がなし得ることを容易に理解する。たとえば、本開示に従って構成されるフィルタ組立て体は重力給水用途と同様に、加圧給水用途に使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
本発明の属する当業者が本発明をどのように製作し、使用するかを容易に理解できるように、本発明の実施例が図面を参照して詳細に説明される。
【図1】図1は本開示に従って構成されるフィルタ組立て体の分解斜視図である。
【図2】図2は構成する層が図示のために扇形に広げられた本開示の相応しい実施例で使用する代表的プリーツ・フィルタ要素の拡大断面図である。
【図3】図3は図示の容易のために部品を分離させた本開示に従って構成される代表的フィルタ組立て体を収容するフィルタ・カートリッジの一実施例の分解斜視図である。
【図4】図4はフィルタ・カートリッジを通過する流体流動が矢印で示される、図3に示されるフィルタ・カートリッジの横断面図である。
【図5】図5はフィルタ・カートリッジを通過する流体流動が矢印で示される、本開示に従って構成される代表的フィルタ組立て体を収容するフィルタ・カートリッジの代替的実施例の横断面図である。
【図6】図6はフィルタ・カートリッジを通過する流体流動が矢印で示される、本開示に従って構成される代表的フィルタ組立て体を収容するフィルタ・カートリッジの別の代替的実施例の横断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a) 半径方向外面、上側端面、下側端面および軸方向孔を有する円筒状カーボン・ブロック・フィルタ要素と、
(b) 前記カーボン・ブロック・フィルタ要素の半径方向外面周りに配置される円筒状プリーツ・フィルタ要素と、
(c) ろ液が初めに前記プリーツ・フィルタ要素を通過し、前記半径方向外面を通って前記カーボン・ブロック・フィルタ要素に流入し、前記カーボン・ブロック・フィルタ要素の軸方向孔にかけて半径方向内側に流動し、前記カーボン・ブロック・フィルタ要素の軸方向孔に沿って流れ、前記軸方向孔から出口を通って流出するように、前記カーボン・ブロック・フィルタ要素の軸方向孔と連通している出口と
を備えるフィルタ・カートリッジ用フィルタ組立て体。
【請求項2】
前記プリーツ・フィルタ要素が膜構造体を備える請求項1記載のフィルタ組立て体。
【請求項3】
前記膜構造体が約0.05から約5ミクロンの間の平均孔サイズを有する請求項2記載のフィルタ組立て体。
【請求項4】
前記膜構造体が約130から約300ミクロンの間の厚さを有する請求項2記載のフィルタ組立て体。
【請求項5】
前記膜構造体が次の構造体からなる群から選ばれる請求項2記載のフィルタ組立て体。
ら旋プリーツ膜構造体、放射プリーツ膜構造体、直線状非放射プリーツ膜構造体、中心軸に直角に配向したプリーツを備える膜構造体、放射W−形マルチ・プリーツ構造体、ら旋W−形マルチ・プリーツ構造体、改良されたW−形プリーツ構造体およびこれらのいずれかの組み合わせ
【請求項6】
前記膜構造体が互いに最上部に配置される複数の層を備える請求項2記載のフィルタ組立て体。
【請求項7】
前記複数の層の少なくとも2層が異なるろ過特性を有する請求項6記載のフィルタ組立て体。
【請求項8】
前記膜構造体が傾斜気孔率構造を有する請求項2記載のフィルタ組立て体。
【請求項9】
前記膜構造体が異なる平均孔サイズを有する複数の層を備える請求項8記載のフィルタ組立て体。
【請求項10】
隣り合ういずれか2つの層について、上流層の平均孔サイズが下流層の平均孔サイズよりも大きい請求項9記載のフィルタ組立て体。
【請求項11】
前記膜構造体が約0.65ミクロンの平均孔サイズを有する上流層および中間層と、約0.2ミクロンの平均孔サイズを有する下流層とを備える請求項9記載のフィルタ組立て体。
【請求項12】
さらに、前記プリーツ・フィルタ要素が排液層を備える請求項2記載のフィルタ組立て体。
【請求項13】
前記排液層が前記膜構造体を支持する請求項12記載のフィルタ組立て体。
【請求項14】
さらに、前記プリーツ・フィルタ要素が前記排液層と前記膜構造体との間に配置される緩衝層を備える請求項12記載のフィルタ組立て体。
【請求項15】
さらに、前記プリーツ・フィルタ要素周りに配置されるプレフィルタを備え、これにより、ろ液が前記プリーツ・フィルタ要素を通過する前に、前記プレフィルタを通って流れる請求項1記載のフィルタ組立て体。
【請求項16】
前記プレフィルタが次の群から選ばれる材料で製作される請求項15記載のフィルタ組立て体。
ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、樹脂結合繊維、非結合繊維、合成繊維、焼結材料、金属、セラミックス、糸、特殊ろ紙、ポリマー膜およびこれらのいずれかを組み合わせた材料
【請求項17】
さらに、前記プレフィルタ周りに配置される保護ネットを備える請求項15記載のフィルタ組立て体。
【請求項18】
さらに、前記カーボン・ブロック・フィルタ要素の上側端面と連結される上側エンド・キャップを備える請求項1記載のフィルタ組立て体。
【請求項19】
さらに、前記カーボン・ブロック・フィルタ要素の下側端面と連結される下側エンド・キャップを備える請求項1記載のフィルタ組立て体。
【請求項20】
(a) 半径方向外面、上側端面、下側端面および軸方向孔を有する第1のフィルタ要素と、
(b) 前記第1のフィルタ要素の半径方向外面周りに配置される第2のフィルタ要素と、
(c) ろ液が初めに前記第2のフィルタ要素を通過し、前記半径方向外面を通って前記第1のフィルタ要素に流入し、前記第1のフィルタ要素の軸方向孔にかけて半径方向内側に流動し、前記第1のフィルタ要素の軸方向孔に沿って流れ、前記軸方向孔から出口を通って流出するように、前記第1のフィルタ要素の軸方向孔と連通している出口と
を備え、前記第1のフィルタ要素がろ液に望ましくない匂いまたは味を与える化合物を吸収するのに有効な材料から製作され、前記第2のフィルタ要素がろ液から微生物を取り除くのに有効であるプリーツ・フィルタ要素を備えるフィルタ・カートリッジ用フィルタ組立て体。
【請求項21】
前記第1のフィルタ要素がカーボン・ブロック・フィルタ要素である請求項20記載のフィルタ組立て体。
【請求項22】
前記プリーツ・フィルタ要素が膜構造体を備える請求項20記載のフィルタ組立て体。
【請求項23】
前記膜構造体が約0.05から約5ミクロンの間の平均孔サイズを有する請求項22記載のフィルタ組立て体。
【請求項24】
前記膜構造体が約130から約300ミクロンの間の厚さを有する請求項22記載のフィルタ組立て体。
【請求項25】
前記膜構造体が次の構造体からなる群から選ばれる請求項22記載のフィルタ組立て体。
ら旋プリーツ膜構造体、放射プリーツ膜構造体、直線状非放射プリーツ膜構造体、中心軸に直角に配向したプリーツを備える膜構造体、放射W−形マルチ・プリーツ構造体、ら旋W−形マルチ・プリーツ構造体、改良されたW−形プリーツ構造体およびこれらのいずれかの組み合わせ
【請求項26】
前記膜構造体が互いに最上部に配置される複数の層を備える請求項22記載のフィルタ組立て体。
【請求項27】
前記複数の層の少なくとも2層が異なるろ過特性を有する請求項26記載のフィルタ組立て体。
【請求項28】
前記膜構造体が傾斜気孔率構造を有する請求項22記載のフィルタ組立て体。
【請求項29】
前記膜構造体が異なる平均孔サイズを有する複数の層を備える請求項28記載のフィルタ組立て体。
【請求項30】
隣り合ういずれか2つの層について、上流層の平均孔サイズが下流層の平均孔サイズよりも大きい請求項29記載のフィルタ組立て体。
【請求項31】
前記膜構造体が約0.65ミクロンの平均孔サイズを有する上流層および中間層と、約0.2ミクロンの平均孔サイズを有する下流層とを備える請求項29記載のフィルタ組立て体。
【請求項32】
さらに、前記プリーツ・フィルタ要素が排液層を備える請求項22記載のフィルタ組立て体。
【請求項33】
前記排液層が前記膜構造体を支持する請求項32記載のフィルタ組立て体。
【請求項34】
さらに、前記プリーツ・フィルタ要素が前記排液層と前記膜構造体との間に配置される緩衝層を備える請求項32記載のフィルタ組立て体。
【請求項35】
さらに、前記プリーツ・フィルタ要素の周りに配置されるプレフィルタを備え、これによりろ液が前記プリーツ・フィルタ要素を通過する前に、前記プレフィルタを通って流れる請求項20記載のフィルタ組立て体。
【請求項36】
前記プレフィルタが次の群から選ばれる材料で製作される請求項35記載のフィルタ組立て体。
ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、樹脂結合繊維、非結合繊維、合成繊維、焼結材料、金属、セラミックス、糸、特殊ろ紙、ポリマー膜およびこれらのいずれかの組み合わせからなる材料
【請求項37】
さらに、前記プレフィルタの周りに配置される保護ネットを備える請求項35記載のフィルタ組立て体。
【請求項38】
さらに、前記カーボン・ブロック・フィルタ要素の上側端面と連結される上側エンド・キャップを備える請求項20記載のフィルタ組立て体。
【請求項39】
さらに、前記カーボン・ブロック・フィルタ要素の下側端面と連結される下側エンド・キャップを備える請求項20記載のフィルタ組立て体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−523529(P2006−523529A)
【公表日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−508904(P2006−508904)
【出願日】平成16年2月27日(2004.2.27)
【国際出願番号】PCT/US2004/006032
【国際公開番号】WO2004/094036
【国際公開日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【出願人】(399044506)キュノ、インコーポレーテッド (14)
【氏名又は名称原語表記】CUNO INCORPORATED
【Fターム(参考)】