説明

ガラス−セラミックス板を含むディスプレイ組立体

一方に、4mmの厚さの場合の光透過率が、400nmおよび500nmの間の少なくとも1つの波長で0.2%と4%との間であるリチウム−アルミノケイ酸塩タイプのガラス−セラミックス板2を、他方に、発光デバイス4を含むディスプレイ組立体1であって、前記発光デバイス4が、400nmおよび500nmの間の前記波長でゼロでない強度の少なくとも第1の発光と、500nmよりも大きな波長の少なくとも第2の発光とを有する少なくとも1つの多色光源5を含み、前記光源5の位置が前記ガラス−セラミックス板2を通して表示されるように設計されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガラス−セラミックスの分野に関する。
【0002】
それは、より正確には、発光デバイスおよびリチウム−アルミノケイ酸塩タイプのガラス−セラミックス板を含むディスプレイ組立体に関する。
【背景技術】
【0003】
ガラス−セラミックスは、料理用物品として、とくにハロゲンまたは放熱加熱要素などの加熱要素を覆うホブ(hob:レンジの天板)として、または料理用器具として、使用されることをとくに意図されている。
【0004】
広く変わり得る美的な特性、機械的特性、とくに作業温度範囲における低い熱膨張係数による高い衝撃強度、および化学的特性、すなわち酸および塩基の両方に対する耐性のため、リチウム−アルミノケイ酸塩タイプのガラス−セラミックスは、これらの使用に非常に好適であることが証明されている。
【0005】
従来、ガラス−セラミックスは、様々な工程、すなわち、a)少なくとも1種の核生成剤を含むバッチ原料を溶融する工程、b)「母材ガラス」と呼ばれるガラスを形成してその転移範囲よりも低い温度に冷却する工程、およびc)熱処理をしてガラスをセラミックス化する工程で作製される。
【0006】
この「セラミックス化」熱処理は、その態様の1つでは、負の熱膨張係数を有するという特別な特徴を有するβ−石英構造の結晶をガラスの中で成長させることを可能にする。
【0007】
最終のガラス−セラミックスの中の上記結晶および残りのガラス相の存在により、ゼロまたは全般的に非常に低い熱膨張係数(熱膨張係数の絶対値が概して15×10-7/℃以下であるか、さらに5×10-7/℃以下である。)を得ることが可能になる。β−石英結晶のサイズは、可視光が散乱しないようにするため、一般に非常に小さく、概して30ナノメートルと70ナノメートルの間である。
【0008】
また、ガラス−セラミックスは、その使用に基づく特有の光学的特性を有する。したがって、ホブの場合、加熱要素が作動していないとき、使用者が下にある加熱要素を見分けられないように、または見分けることが難しいように、ガラス−セラミックスは可視光において低い透過率を有することが重要である。しかし、同時に、加熱要素が加熱しているとき、ホットプレートに接触して火傷する危険性を減少させるように、ホブは、使用者がまぶしくならないようにしながら加熱要素が見えるようにしなければならない。また、ガラス−セラミックスは、可能な限り短い時間に食品が所望の温度に加熱されるようにするために、とくに加熱要素によって作り出される赤外光に対して良好なエネルギー伝導特性を有さなければならない。
【0009】
現在のホブは、酸化バナジウムを使用して一般に色が付けられている。酸化バナジウムは、溶融作業の前に母材ガラスのバッチ原料に添加される。これにより、セラミックス化のあとに、バナジウムの還元によって非常に深い茶色−橙色に色づく。
【0010】
酸化バナジウムのみを使用して色づけされた上記ガラス−セラミックスは、加熱要素が高い温度にされているとき、加熱要素が見えるように、赤色内にある波長(約600nm)を透過する。また、赤色の光を発光する発光ダイオード(またはLED)を使用して作製されたディスプレイは、ホブを通して見える。したがって、ディスプレイには、このタイプのガラス−セラミックスがとくに好適である。
【0011】
また、美的理由のため、何らかの異なる色のディスプレイが見える必要があるように最近みえる。それは、現在販売されているガラス−セラミックス板の場合、赤色の範囲外の可視で透過性因子が非常に低いためにとくに難しい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の目的は、一方に、400nmと500nmとの間の少なくとも1つの波長において4mmの厚さの場合の光透過率が0.2%と4%との間であるリチウム−アルミノケイ酸塩タイプのガラスセラミックス板2を、他方に、発光デバイス4を、とくに、400nmと500nmとの間の波長でゼロでない強度の少なくとも第1の発光と、500nmよりも大きい波長の少なくとも第2の発光とを有する少なくとも1つの多色光源5を含む発光デバイス4を含み、ガラス−セラミックス板2を通して見えるように光源5の位置が設計されたディスプレイ組立体1で、前述の欠点を軽減させることである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明によるディスプレイ組立体は、料理範囲に一体化されることを意図した板、好ましくはホブを含む。ティスプレイ組立体は、ホブと、加熱要素、たとえば放射もしくはハロゲンの加熱要素また誘導加熱要素とを含む。400〜500nmの第1の波長の光と、500nmよりも大きい少なくとも第2の波長の光とを発光する多色発光デバイスは、板を通して見える。驚くことに、本発明者は、発光デバイスによって発光されたこれらの多様な波長との光と、ガラス−セラミックス板を通過することによるそれらの波長の光のそれぞれの吸収との組み合わせにより、人間の目で知覚できる色の色合いのすべてを表示できることを見出した。したがって、料理範囲と一体化された上記ディスプレイ組立体は、色と光の強度とによって無限の数の色合いを提供する。上記発明は、たとえば空間もしくは機能と特定の色とを組み合わせることによって様々なアニメーション効果を料理範囲に作り出すことを可能にする。
【0014】
本発明の文脈では、用語「単色光源」は、可視波長範囲において単一の発光ピークを有する光源を規定する。そのピークの幅は、1〜100nmであり、好ましくは5〜50nmであり、より好ましくは10〜30nmである。
【0015】
本発明の文脈では、用語「多色光源」は、可視波長範囲において少なくとの2つの発光ピークを有する光源を規定する。それは、LEDおよび/または1つもしくは2つ以上のLEDに基づくディプレイでもよく、主発光ピークと主発光ピークよりも広く強度が弱い蛍光発光ピークとを有する発光スペクトルを有する。
【0016】
上述のディスプレイ組立体のガラス−セラミックス板の4mmの厚さの場合における光透過率は、少なくとも400nmと500nmとの間の波長では、好ましくは0.4%と1.5%との間である。
【0017】
有利なことに、4mmの厚さの場合の光透過率は、400nmと500nmとの間の任意の波長で、好ましくは0.2%と4%との間であり、とくに0.4%と1.5%との間である。
【0018】
透過率が高くなると、加熱している間、いくらか見えないようにすべき加熱要素が外側から見える。一方、透過率が低くなる場合、青色または緑色の表示の見え方が非常に弱くなる。
【0019】
照明D65を使用したISO 9050(2003)標準の文脈における光透過率は、4mmの厚さの板の場合、好ましくは、3%以下であり、または2%以下であり、さらに1%以下である。したがって、加熱要素は、加熱要素がオフになっているときは見えない。
【0020】
用語「光透過率」は、正透過および可能性のある拡散透過の両方を考慮した全透過率を意味すると理解される。したがって、たとえば、積分球を備えた分光光度計が使用される。所望の厚さで測定された透過率は、その後、とくにISO 9050(2003)標準に含まれる当業者に知られている方法を使用して4mmの参照厚さに変換される。
【0021】
本発明のディスプレイ組立体における表現「リチウム−アルミノケイ酸塩タイプのガラス−セラミックス」は、重量%で表現される、以下に規定される範囲で、次の成分を含むガラス−セラミックスを意味するものと好ましくは理解される。
SiO2 52〜75%
Al23 18〜27%
Li2O 2.5〜5.5%
2O 0〜3%
Na2O 0〜3%
ZnO 0〜3.5%
MgO 0〜3%
CaO 0〜2.5
BaO 0〜3.5%
SrO 0〜2%
TiO2 1.2〜5.5%
ZrO2 0〜3%
25 0〜8%
【0022】
このガラス−セラミックスは、母材ガラスの溶融またはガラス−セラミックスするための次の失透に影響を与えない、不可欠でない成分を1重量%まで含んでもよい。
【0023】
好ましくは、本発明によるディスプレイ組立体におけるリチウム−アルミノケイ酸塩タイプのガラス−セラミックスは、重量%で表現される、以下に規定される範囲で、次の成分を含む。
SiO2 64〜70%
Al23 18〜25%
Li2O 2.5〜3.8%
2O 0〜<1.0%
Na2O 0〜<1.0%
ZnO 1.2〜2.8%
MgO 0.30〜1.5%
CaO 0〜1%
BaO 0〜3%
SrO 0〜1.4%
TiO2 1.8〜3.2%
ZrO2 1.0〜2.5%
【0024】
酸化バリウムの含有率は、ガラスの粘度を下げるために、好ましくは1%と3%との間であり、とくに2%と3%との間である。同じ理由で、シリカの含有率は、好ましくは68%以下であり、とくに67%以下であり、さらに66%以下である。また、発明者は、粘度を下げる点で、添加された量が非常に少ない場合でさえ、石灰(CaO)の含有の顕著な効果が存在するということを説明することができる。この理由のため、CaOの含有率は、少なくとも0.2%であり、とくに少なくとも0.3%であり、さらに少なくとも0.4%である。
【0025】
23%以下、とくに20.5%以下のアルミナ(Al23)の含有率の場合に最良の結果が得られる。
【0026】
所望の光学的特性を達成するために、着色剤を組成に添加する。したがって、本発明によるディスプレイ組立体の板の化学的組成は、0.01%と0.2%との間の重量含有率を有する酸化バナジウムを好ましくは含む。この含有率は、好ましくは0.05%以下であり、または0.04%もしくは0.03%以下であり、さらに0.025%もしくは0.02%以下である。酸化バナジウムの好ましい含有率は、0.01%と0.03%との間である。
【0027】
酸化バナジウムの高い含有率は、板を黒くし、その結果、ディスプレイにおけるとくに青色の可視性が乏しくなる。反対に、含有率がより低くなると、ホブが明るくなる。
【0028】
加熱要素を良好に隠すために、本発明による板は、とくに酸化バナジウムと組み合わせて、次の重量の範囲内で次の着色剤をさらに含有してもよい。
Fe23 0〜1%
NiO 0〜1%
CuO 0〜1%
CoO 0〜1%
MnO 0〜1%
【0029】
好ましくは、本発明によるディスプレイ組立体のガラス−セラミックス板の組成における酸化コバルトの含有率は、0.12%以下であり、さらに0.02%以下である。
【0030】
これらの着色剤(Fe23、NiO、CuO、CoOおよびMnO)のパーセント含有率の合計は、0.025%以下であり、好ましくは、少なくとも0.045%であり、しかし、2%を超えない。しかし、好ましくは、本発明によるディスプレイ組立体におけるホブは、バナジウムの含有率が0.01%と0.03%との間である場合、酸化ニッケルを含まない。酸化クロム(Cr23)は、ほとんどのバッチ原料の中、とくにルチルタイプのチタン含有化合物の中でよく見つかる不純物である。さらに、溶融ルツボが作製される特定の耐火性物質は、酸化クロムを含むかもしれないし、酸化クロムからなるかもしれない。所望の特性を得るために、本発明によるディスプレイ組立体の板における酸化クロム(Cr23)の重量含有率は、0.01%以下であり、好ましくは0.0075%以下であり、さらに0.006%以下である。そのような低い含有率の範囲は、バッチ原料は注意深く選択されなければならず、溶融ガラスと接触する耐火性物質の中の酸化クロムの存在は避けなければならないということを意味する。
【0031】
好ましくは、本発明によるディスプレイ組立体の板における酸化マンガン(MnO)の重量含有率は、0.1%以下であり、好ましくは0.045%以下であり、さらに0.025%以下である。
【0032】
酸化スズは、セラミックス化の工程の間で、色の出現の原因となる酸化バナジウムの還元を促進することを助けるので、本発明によるディスプレイ組立体の板における化学組成は、0.1重量%と0.5重量%との間の量で酸化スズを含んでもよい。また、それは、溶融している間の母材ガラスの清澄を助ける。すなわち、それは、溶融ガラスのかたまりの中のガス状混在物の除去の促進を助ける。本文の残りの部分でより詳細に説明するように、スズ以外の他の還元剤、とくに金属硫化物は、さらに効果的であることが証明されている。本発明によるディスプレイ組立体におけるホブの化学組成は、有利なことに、0.2%と0.35%との間の重量含有率で酸化スズを含有する。
【0033】
溶融ガラス本発明によるディスプレイ組立体の板の化学組成は、非常に少ない量(すなわち、0.01重量%を超えない量、さらに0.001%を超えない量)のアンチモンおよびヒ素を含有する。これは環境的な理由のためであり、および溶融ガラスが溶融スズの浴の上に注がれるところのフロートタイプの形成プロセスにこれらの酸化物を適合させることが難しいことが証明されているからである。
【0034】
好ましくは、本発明による板の化学組成は、アンチモンおよびヒ素を含有しない。
【0035】
本発明によるディスプレイ組立体の板の化学組成は、0.1%以下の重量含有率、好ましくは0.09%以下の重量含有率、さらに0.07%以下の重量含有率を有する酸化リン(P25)および/または酸化ルビジウム(Rb2O)を所望により含んでもよい。
【0036】
本発明によるディスプレイ組立体のガラス−セラミックスは、残りのガラス相の中にβ−石英構造の結晶を好ましくは含む。その膨張係数の絶対値は、概して15×10-7/℃以下であり、さらに5×10-7/℃以下である。
【0037】
好ましくは、上述のディスプレイ組立体の多色光源は、多色LEDおよび/または1つもしくは2つ以上の多色LEDに基づくディスプレイである。
【0038】
本発明によるディスプレイ組立体用の光源として設けられた上記LED(および/または1つもしくは2つ以上のLEDに基づくディスプレイ)は多色であり、異なる波長における少なくとも2つのピークを含む発光スペクトルを有する。その結果、観察者によって板を通して視覚される色は、板によって透過された様々な波長の混合である。
【0039】
驚くことに、本発明者は、ディスプレイ組立体で使用されるガラス−セラミックス板の固定の透過スペクトルと組み合わせて、市販されている多色LEDの発光スペクトルを調整すること(または、もっとも良好な中間光を直接与えるLED(および/または1つもしくは2つ以上のLEDに基づくディスプレイ)を選択すること)により、実質的に可視スペクトルの範囲にわたって色の表示を得ることができることを見出した。LEDおよび/または、LEDに基づくディスプレイは、選択された調節による多数の発光スペクトルを提供する場合、このタイプの使用に対してとくに好適である。板を通しての所望の照明の要因としての光源の選択は、以下にさらに説明する。
【0040】
有利なことに、多色LED(および/または1つもしくは2つ以上のLEDに基づくディスプレイ)は、400nmと500nmとの間の第1の発光と、500nmよりも大きい第2の発光とをともなって発光する。「ハイブリッドLED」(電気蛍光発光+フォトルミネセンス蛍光物質)と一般に呼ばれるLEDは、上記発光スペクトルを得ることを可能にする。スペクトルが非常に広い二次電子放射を含むところの上記LEDを市販的に得ることは容易である。本発明の文脈において使用される白色LEDは、青色を吸収して黄色に発光する無機蛍光物質(たとえば、YAG:Ce)を含む透明な樹脂(シリコーンまたはエポキシ)で覆われ、たとえば、窒化ガリウムインジウム(InGaN)で作製された、青色を発光するものなどの半導体結晶チップから製造される。また、次のLEDもしくはLEDをベースとするディスプレイを挙げてもよい。
− CREE社(米国)から販売されている「高輝度LED」の中のXLamp(登録商標)LED
− 日亜社(日本)から販売されているNichiaHelios、NichiaRigel、「LED−ランプ」、NSSM、NSSW、NSEW、NS9およびNS2の参照符号の中のもの
− OSRAM社(ドイツ)から販売されている白色「TOPLED(登録商標)」のシリーズ
− Philips Lumileds社(米国)から販売されている「Luxeon(登録商標)Rebel White」および「Luxeon(登録商標)K2」、および
− 豊田合成社(日本)から販売されている、E1S19、E1S27、E1S62、E1S66、E1S67、E1SAG、E1SAP、EASAA、EASAU、EASAV、E1L4xおよびE1L5xの参照符号を有するLED。
【0041】
1つもしくは2つ以上のLEDに基づくディスプレイは、発光ディスプレイ装置である。その「1次」光源は、拡散要素で一般に覆われている1つもしくは2つ以上のLEDからなる。これらの装置は、アルファニューメリックシンボル(alpha−numeric symbol)/言葉を表示することを意図されており、発光「セグメント」(たとえば、7−セグメントディスプレイ)、ドット(マトリックスディスプレイ)またはバー(bar)から一般に構成される。次の1つもしくは2つ以上のLEDに基づくディスプレイを挙げてもよい
− Avago Technologies社(米国)から販売されている参照符号HDSM−431WおよびHDSM−433Wの白色7−セグメントディスプレイ。
− KingBright社から販売されている、たとえば、参照符号TA20−11YWAの「Dot Matrix(登録商標)」マトリックスディスプレイ、
− KingBright社から販売されている、たとえば、参照符号DC10YWAの「Bar Graph Array(登録商標)」バーディスプレイ
【0042】
また、500nmを超える可視域では高い強度を有するが400nmおよび500nmの間ではより低い強度を有し、狭い発光ピークを有する発光をともなうLEDを使用することも可能である。
【0043】
好ましくは、上述のディスプレイ組立体の発光デバイスの多色光源は、多色LED(および/または1つもしくは2つ以上のLEDに基づくディスプレイ)であり、それは、430nmと470nm、好ましくは450nmとの間(両端の値を含む)の第1の発光ピークおよび540nmと560nm、好ましくは555nmとの間(両端の値を含む)の第2の発光ピークを有する光を発光する。好適に調整された上記光源は、上述のディスプレイ組立体のガラス−セラミックス板を通して白色ディスプレイを得ることを可能にする。本質的に暗い茶色のガラス−セラミックス板を通した上記白色ディスプレイを作製することによって、デザインの点から所望の照明効果をとくに達成することが可能になる。
【0044】
有利なことに、多色LED(および/または1つもしくは2つ以上のLEDに基づくディスプレイ)は、430nmと470nm、好ましくは450nmとの間の第1の発光ピークおよび540nmと560nm、好ましくは555nmとの間(両端の値を含む)の第2の発光ピークを有する光を発光する。有利なことに、第2の発光ピークは、第1の発光ピークよりも強度が低い。発明者は、ガラス−セラミックス板を使用したLED(もしくはディスプレイ)は、白色ディスプレイの最良の色表示を可能にすることを示している。
【0045】
好ましくは、上述のディスプレイ組立体の発光デバイスの多色光源は、3つの単色光源(光源は、同じLEDでもあってもよいし、3つの独立した単色LEDであってもよい)からなる多色LED(および/または1つもしくは2つ以上のLEDに基づくディスプレイ)である。それらの強度は、独立的に調整されるように設計される。上記LED(「RGB」LEDと呼ばれることが多い)は、たとえば、3原色(赤色、緑色および青色)の1つの発光スペクトルをそれぞれ有する3つの異なる光源からなる。これにより、色合いの点で所望の用途にしたがって特徴付けられた発光スペクトルおよびガラス−セラミックスを通しての光強度が提供される。
【0046】
また、本発明によるディスプレイ組立体の発光デバイスの光源は、それぞれ、もしくは上述の光源と組み合わせて、LEDに基づくディスプレイ(7−セグメントディスプレイ、マトリックスディスプレイ等)などのいずれかのタイプのディスプレイを含んでもよい。
【0047】
LEDおよび/または1つもしくは2つ以上のLEDに基づくディスプレイによって放射された光束(可視)は、ガラス−セラミックス板を通して、LED(および/またはディスプレイ)のスペクトルおよび板のスペクトル透過率(可視)により付与される所望の照明(光)のレベルに適合される。LEDに基づく光ディスプレイの分野における当業者は、所望の照明を得るために、光源のパラメーターをどのように変えるべきかを知っている。
【0048】
また、本発明は、上述のディスプレイ組立体の多色発光デバイスの少なくとも1つの光源を調節および/または選択する方法に関する。
【0049】
N(N≧2)のガラス−セラミックス板のセットの場合、本方法は、次のステップを含む。
1) Nのガラス−セラミックス板を透過したときの選択された色合いを有するディスプレイの目標の(CIE 1931モデルによる)色座標(xc,yc)を規定する。
2) スペクトルを選択し、目標の色合い(xc,yc)に実質的に近い平均色合いを与える、Nの板を透過したときの調整多色光源の色座標(xrs,yrs)を計算する。そして、
3) Nのガラス−セラミックス板の平均色座標
【数1】

と、意図する用途に許容される値よりも低い目標の色座標(xc,yc)との間の距離を維持しながら、ガラス−セラミックス板の場合の色座標(xit,yit)のセットと、Nのガラス−セラミックス板の平均色座標
【数2】

との間の距離を最小にする。
【0050】
1枚のガラス−セラミックス板(N=1)の場合、本方法は、次のステップを含む。
1) Nのガラス−セラミックス板を透過したときの選択された色合いを有するディスプレイの目標の(CIE 1931モデルによる)色座標(xc,yc)を規定する。
2) スペクトルを選択し、目標の色合い(xc,yc)に実質的に近い平均色合いを与える、板を通したときの多色光源の色座標(xrs,yrs)を計算する。そして、
3) ガラス−セラミックス板を通したときの光源の色座標(xt,yt)と、目標の色座標(xc,yc)との間の距離を最小にする。
【0051】
本発明者は、特定の色と所望の色合いとを有するディスプレイを得るために光源を選択するためのもっとも適切な解決策は、第1に、CIE 1931 色相図で、色座標(x,y)の関数として視覚される色を規定することにあることを説明する。
【0052】
上述の方法は、同じ光源を使用したNの異なるガラス−セラミックス板のグループの場合の実質的に同一のディスプレイを得ることに役立つ。また、この方法は、製造により構造および原料の組成が異なるにもかかわらず、どの光源が、所与のタイプのそれぞれの板について実質的に同一な色合いを与えるかを決定するのに有益である。換言すれば、ステップ3)は、Nの異なる板について同じ色合いを得ること、または所与の板について製造許容差を考慮することに役立つ。
【0053】
目標、すなわち板を通してのディスプレイは、色合いの点で、色座標(xc,yc)を有する。「目標」ディスプレイの色座標(xc,yc)を規定したとき、その目的は、板を通しての所望の色合いを得るための多色光源の色座標(xs,ys)を決定することである。
【0054】
Nのガラス−セラミックス板のセット、化学組成および本発明によるディスプレイ組立体について上述されたような光透過率は、考慮される。
【0055】
(xit,yit)を、全可視波長の範囲内の光を実質的に発光し、色座標(xrs,yrs)を有する調整多色光源を使用して板i(iは1〜Nの範囲)を透過して得られた色合いの色座標とする。したがって、Nの色座標(xit,yit)が定められているところのCIE 1931 色相図の領域が規定される。
【0056】
【数3】

を、Nのガラス−セラミックス板を透過した平均の色の色座標とする。これについての数学的表現を以下に示す。
【数4】

【0057】
選択されたNのガラス−セラミック板を透過したディスプレイの同一の色合い、たとえば、白色の色合いを有するために、本目的は、N色座標点(xit,yit)(iは1〜Nの範囲)が位置するCIE 1931 色相図の領域の大きさを可能な限り小さくすることである。これは、以下の量を最小化することによって達成することができる。
【数5】

【0058】
規定された色、たとえば、白色を得るために、本目的は、CIE 1931 色相図におけるNのガラス−セラミックス板の場合の平均色座標
【数6】

と、目標の色座標(xc,yc)との間の距離を、意図される用途による許容できる上限値よりも小さくすることである。
【0059】
次の数式によって、この距離を計算/評価/見積もりをしてもよい。
【数7】

選択されるその上限値は、0.05、好ましくは0.01、より好ましくは0.005である。
【0060】
本方法のステップ3)を実行するために数式(ii)および(iii)を使用するとき、所望の照明効果を得るために使用できる光源の色座標(xs,ys)は知られている。
【0061】
また、本発明の対象は、上述のディスプレイ組立体および少なくとも1つの加熱要素、たとえば、放射もしくはハロゲン加熱要素または誘導加熱要素を含むホブである。
【0062】
本発明は、説明の目的に単に示され、限定されるとして決して解釈されてはならない添付の以下の図およびグラフと一緒に例を考慮するとより良好に理解されるであろう。
− 図1は、横から見た、断面の本発明によるディスプレイ組立体の一実施形態を示す。
− 図2および図3は、本発明によるディスプレイ組立体に使用される様々なガラス−セラミックス板の光透過スペクトルを表す(図3は、図2に示されるスペクトルを拡大したものである)。グラフでは、板に透過した光のパーセント量が、x−軸に示す透過光のナノメートル単位の波長の関数としてy−軸にプロットされている。
− 図4、6、8、10および12は、本発明のディスプレイ組立体の多色LEDの例の発光スペクトルを表す。これらの図では、1に等しいとした最大値に関して相対発光強度が、x−軸に示される入射光のナノメートル単位の波長の関数としてy−軸にプロットされている。
− 図5、7、9、11および13は、発光スペクトルが図4、6、8、10および12でそれぞれ説明されている多色LEDによる、図2および3に示される透過スペクトルを有するガラス−セラミック板を透過した光のスペクトルを表す。これらの図5、7、9、11および13では、1に等しいとした最大値に関して相対透過光強度が、x−軸に示される透過光のナノメートル単位の波長の関数としてy−軸にプロットされている。そして、
− 図14は、異なる組成の2枚のガラス−セラミックス板を通して得られた、多色LEDによって発光された光のスペクトルを示す。点線の曲線は、計算を実行するために出発に選択されたLEDの発光に対応する。実線の曲線に対応するスペクトルを有する2枚の板を通した同一のディスプレイが得られた。
【0063】
図1に示されるディスプレイ組立体1は、化学組成3a、3b、3cまたは3dのガラス−セラミック板2と、多色光源5(LED6a、6b、6c、6dまたは6eからなる)を含む発光デバイス4と、制御手段7とを含む。作動中、多色光源5は、表示ゾーンの板2を通過する光線を発光する。光源5と板2との間の距離は、5mm以下であり、とくに2mm未満であってもよく、さらに1mm未満であってもよい。
【0064】
光源5によって発光された光線は、0mmと5mmとの間の幅を有する。この場合、光線の幅は0.5mmよりも大きい。
【0065】
表1は、酸化物の重量パーセント含有率で示される様々なガラス−セラミックス板2の化学組成C1、3a、3b、3cおよび3dを示す。
【0066】
組成C1(比較例)は、400nmと500nmとの間で非常に低い透過率を有するガラス−セラミックス板の化学組成であり、事実上、スペクトルのこの範囲内(青色から緑色)のみで発光したLEDの視認性がゼロという結果になる。
【0067】
組成3a〜3dは、本発明によるディスプレイ組立体1のガラス−セラミックス板2の化学組成の例である。
【0068】
【表1】

【0069】
表1は、白色ディスプレイが得られたディスプレイ組立体1のガラス−セラミックス板試料の組成3a、3b、3cおよび3dを示す。図5、7、9、11および13に示される透過スペクトルは、白色ディスプレイは、適切なLED(LED6a〜6e)を使用することによって得られることを示す。そのスペクトル的な発光の特徴は、図4、6、8、10および12に示される。
【0070】
透過スペクトルの発生の測定手順
50mm×50mmの寸法の試料で様々なガラス−セラミックス板が測定される。その試料のざらざらした(突起)面は、試料を薄くする/研磨することによって除去される。測定は、分光光度計、たとえば、Perkin Elmer Lambda 950分光光度計によって実行される。透過スペクトルの発生は、分光光度計(たとえば、Instrument Systems CAS140 分光光度計)に接続された積分球(たとえば、SphereOptics SPH−12−X 積分球)を使用して測定される。
【0071】
図2および3は、表1に示す組成C1、3a、3b、3cおよび3dを有する板の透過スペクトルを示す。組成3a〜3dの板2の試料は、組成C1の板2の試料に比べて、400nmと500nmとの間で比較的高い光透過率をすべて有する。これは、組成C1は、赤色の波長の光のみを良好に透過する料理範囲に一般に使用される板の組成だからである。
【0072】
図4、6、8、10および12は、ディスプレイ組立体1の発光デバイス4の多色LED6a〜6eの例の発光スペクトルを示す。これらのLEDは、ガラス−セラミックス板2を透過してディスプレイの白色の色合いが得られるように選択される。これらのLED6a〜6eは、とくに400nmおよび500nmの間に最大を有する第1の発光ピークと、500nmおよび650nmの間に最大を有する第2の発光ピークとを全て有する。
【0073】
図4は、LED6aの規格化された発光スペクトルを示す。その特徴は次に示される。
・青色ピーク
・強度=1.0(単位なし)
・位置=450nm
・幅=20nm
・「黄色」ピーク
・強度=0.22(単位なし)
・位置=540nm
・幅=93nm
このスペクトルはxs=0.211、ys=0.219のCIE 1931 色座標を有する。
【0074】
LED6aから組成3bのガラス−セラミックス板試料を透過した規格化されたスペクトルは、図5にプロットされている。このスペクトルは、xt=0.335およびyt=0.339の色座標を有し、該ガラス−セラミックス板を透過したLEDディスプレイの「白色」の色合いを与える。
【0075】
図6は、LUW−G5AP 「Ultra−White」の参照符号を有するOSRAM LED(LED6b)の規格化された発光スペクトル示す。このスペクトルは、次の特徴を有する。
・青色ピーク
・強度=1.0(単位なし)
・位置=432nm
・幅=20nm
・「黄色」ピーク
・強度=0.13(単位なし)
・位置=555nm
・幅=105nm
【0076】
このスペクトルは、xs=0.230、ys=0.180のCIE 1931 色座標を有する。
LED4bから組成3cのガラス−セラミックス板試料を透過した規格化されたスペクトルは、図7にプロットされている。その透過スペクトルは、xt=0.356およびyt=0.263の色座標を有し、該ガラス−セラミック板を透過したLEDの「桃色がかった白色」の色合いを与える。
【0077】
図8は、RGB LED6cの規格化された発光スペクトルを示す。その特徴を次に示す。
・青色ピーク
・強度=1.0(単位なし)
・位置=460nm
・幅=20nm
・緑色ピーク
・強度=0.47(単位なし)
・位置=525nm
・幅=35nm
・赤色ピーク
・強度=0.11(単位なし)
・位置=630nm
・幅=15nm
このスペクトルは、xs=0.184、ys=0.250のCIE 1931 色座標を有する。
【0078】
LED6cから組成3bのガラス−セラミックス板試料を透過した規格化されたスペクトルは、図9にプロットされている。その透過スペクトルは、xt=0.335およびyt=0.338の色座標を有し、該ガラス−セラミック板を透過したLEDの「白色」の色合いを与える。
【0079】
図10は、LRTD−C9TPの参照符号を有するOSRAM RGB LED(LED6d)の規格化された発光スペクトルを示す。このスペクトルは次の特徴を有する。
・青色ピーク
・強度=1.0(単位なし)
・位置=453nm
・幅=25nm
・緑色ピーク
・強度=0.38(単位なし)
・位置=520nm
・幅=33nm
・赤色ピーク
・強度=0.07(単位なし)
・位置=632nm
・幅=18nm
【0080】
このスペクトルは、それぞれのチップ(R、G,またはB)に供給される電流を独立的に制御することによって上記LEDを使用して得られ得る。そのようにすることによって、LEDのスペクトルは、xs=0.173、ys=0.185のCIE 1931 色座標を有する。
【0081】
LED6dから組成3aのガラス−セラミックス板試料を透過した規格化されたスペクトルは、図11にプロットされている。その透過スペクトルは、xt=0.337およびyt=0.332の色座標を有し、該ガラス−セラミック板を透過したLEDの「白色」の色合いを与える。
【0082】
図12は、Avago Technologiesから販売されている7−セグメントLEDディスプレイ(参照符号 HDSM−431W)(LED6e)の規格化された発光スペクトルを示す。このスペクトルは次の特徴を有する。
・青色ピーク
・強度=1.0(単位なし)
・位置=455nm
・幅=20nm
・「黄色」ピーク
・強度=0.3(単位なし)
・位置=551nm
・幅=108nm
【0083】
このスペクトルは、xs=0.250、ys=0.270のCIE 1931 色座標を有する。
LEDシステム6eから組成3dのガラス−セラミックス板試料を透過した規格化されたスペクトルは、図13にプロットされている。その透過スペクトルは、xt=0.401およびyt=0.353の色座標を有し、該ガラス−セラミック板を透過したLEDの「橙色がかった白色」の色合いを与える。
【0084】
図14は、光源を調整および/または選択する方法を適用することによって得られた結果を示す。計算が行われた板試料は、組成3bおよび3dの2枚のガラス−セラミックス板である。点線の曲線は、光源を選択する方法の出発に使用されたLEDの最初の規格化された発光スペクトルを表す。実線の曲線は、本方法の最後に得られたLEDの規格化された最終の発光スペクトルを表す。本方法のステップ3で規定されているように許容される上限値は、0.01として得られた。
【0085】
これらのスペクトルの特徴は以下である。
最初のスペクトル
・青色ピーク
・強度=1.0(単位なし)
・位置=450nm
・幅=20nm
・「黄色」ピーク
・強度=0.50(単位なし)
・位置=555nm
・幅=100nm
最終のスペクトル
・青色ピーク
・強度=1.0(単位なし)
・位置=4660nm
・幅=10nm
・「黄色」ピーク
・強度=0.25(単位なし)
・位置=542.9nm
・幅=98.5nm
【0086】
したがって、本発明によるディスプレイ組立体の多色発光デバイスの光源を選択する方法にしたがった計算によって予めなされた予測が間違いないことが確かめられる。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方に、4mmの厚さの場合の光透過率が、400nmおよび500nmの間の少なくとも1つの波長で0.2%と4%との間であるリチウム−アルミノケイ酸塩タイプのガラス−セラミックス板2を、他方に、発光デバイス4を含むディスプレイ組立体1であって、
前記発光デバイス4が、400nmおよび500nmの間の前記波長でゼロでない強度の少なくとも第1の発光と、500nmよりも大きな波長の少なくとも第2の発光とを有する少なくとも1つの多色光源5を含み、
前記光源5の位置が前記ガラス−セラミックス板2を通して表示されるように設計されていることを特徴とするディスプレイ組立体1。
【請求項2】
4mmの厚さの場合の前記ガラス−セラミックス板2の光透過率が、400nmおよび500nmの間の少なくとも1つの波長で、0.4%と1.5%との間であることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ組立体1。
【請求項3】
前記ガラス−セラミックス板2の化学組成は、重量パーセントで表した以下のように規定された範囲で次の成分
SiO2 52〜75%
Al23 18〜27%
Li2O 2.5〜5.5%
2O 0〜3%
Na2O 0〜3%
ZnO 0〜3.5%
MgO 0〜3%
CaO 0〜2.5%
BaO 0〜3.5%
SrO 0〜2%
TiO2 1.2〜5.5%
ZrO2 0〜3%
25 0〜8%
を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のディスプレイ組立体1。
【請求項4】
前記ガラス−セラミックス板2の化学組成は、重量パーセントで表した以下のように規定された範囲で次の成分
SiO2 64〜70%
Al23 18〜25%
Li2O 2.5〜3.8%
2O 0〜<1.0%
Na2O 0〜<1.0%
ZnO 1.2〜2.8%
MgO 0.30〜1.5%
CaO 0〜1%
BaO 0〜3%
SrO 0〜1.4%
TiO2 1.8〜3.2%
ZrO2 1.0〜2.5%
を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のディスプレイ組立体1。
【請求項5】
前記ガラス−セラミックス板の化学組成は、0.01重量%を超えない量のアンチモンおよびヒ素を含有すること、好ましくは0.001重量%を超えない量のアンチモンおよびヒ素を含有すること、さらに好ましくはアンチモンおよびヒ素を含有しないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のディスプレイ組立体1。
【請求項6】
前記ガラス−セラミックス板2の化学組成は、0.01%と0.2%との間の重量含有率で酸化バナジウムを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のディスプレイ組立体1。
【請求項7】
前記ガラス−セラミックス板2の化学組成は、0.01%と0.03%との間の重量含有率で酸化バナジウムを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のディスプレイ組立体1。
【請求項8】
前記ガラス−セラミックス板2の化学組成は、0.12重量%以下の量で酸化コバルトを含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のディスプレイ組立体1。
【請求項9】
前記ガラス−セラミックス板2の化学組成は、0.1重量%と0.5重量%との間の量で酸化スズを含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のディスプレイ組立体1。
【請求項10】
前記ガラス−セラミックス板2の化学組成は、0.2重量%と0.35重量%との間の量で酸化スズを含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のディスプレイ組立体1。
【請求項11】
前記ガラス−セラミックス板2の化学組成は、酸化ニッケルを含まないことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のディスプレイ組立体1。
【請求項12】
前記ガラス−セラミックス板2の化学組成で、酸化クロムの重量含有率は、0.01%以下、好ましくは0.0075%以下、さらに0.006%以下であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のディスプレイ組立体1。
【請求項13】
前記ガラス−セラミックス板2の化学組成で、酸化マンガンの重量含有率は、0.1%以下、好ましくは0.045%以下、さらに0.025%以下であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のディスプレイ組立体1。
【請求項14】
前記多色光源5は多色LED6a、6b、6c、6dおよび6eであることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のディスプレイ組立体1。
【請求項15】
前記多色光源5は、430nmと470nm、好ましくは450nmとの間の第1の発光ピークおよび540nmと、560nm、好ましくは555nmとの間の第2のピークを有する光を発光する多色LED6a、6b、6c、6dおよび6eであることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のディスプレイ組立体1。
【請求項16】
前記第2のピークは、前記第1のピークよりも強度が低いことを特徴とする請求項14に記載のディスプレイ組立体1。
【請求項17】
前記多色光源5は、強度が独立的に調整されるように設計された3つの単色光源からなる多色LED6a、6b、6c、6dおよび6eであることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載のディスプレイ組立体1。
【請求項18】
請求項1〜16のいずれか1項に記載のディスプレイ組立体1と、少なくとも1つの加熱要素、たとえば放射もしくはハロゲン加熱要素または誘導加熱要素とを含むホブ。

【公表番号】特表2013−518234(P2013−518234A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−549390(P2012−549390)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【国際出願番号】PCT/FR2010/052568
【国際公開番号】WO2011/089327
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(504374919)ユーロケラ ソシエテ オン ノーム コレクティフ (16)
【Fターム(参考)】