説明

キサントフモールに富んだホップ抽出物

キサントフモールに富むホップ組成物の調製方法である。本方法は、キサントフモール含有ホップ組成物を含有する溶液を提供する工程と、溶液の塩濃度とpH値の両方を調整することにより非キサントフモールホップ物質を沈殿させる工程とを含む。本方法により調製されたキサントフモールに富むホップ組成物は、様々な疾患、例えば、皮膚疾患や細菌感染の治療に用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2007年8月15日出願の米国特許仮出願第60/955,906号の利益を主張するものであり、この出願の全教示内容は、参照することで本明細書に組み入れられる。
【背景技術】
【0002】
キサントフモールは、醸造所で主に使用されるホップ中に存在する。強力な酸化防止剤として、例えば、癌および神経変性疾患などの酸化ストレス関連疾患の治療に有用である。
医療用のキサントフモール含有ホップ抽出物を調製する多くの方法が開発されている。しかしながら、これらの方法は、いくつかの欠点がある。例えば、従来の公知の方法により調製されたホップ抽出物には、そのエストロゲン活性に悪影響を及ぼすイソキサントフモール、または、その緑色に悪影響を及ぼすクロロフィルを相当量含有する。別の例として、超臨界二酸化炭素抽出を用いる場合、爆発の危険性を減少させるための高価な設備が必要となる。
【0003】
上述の欠点から、ホップからイソキサントフモールおよびクロロフィルをほとんど含有しないキサントフモールに富んだ組成物を調製するための安全で安価な方法の開発が切望されている。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、ホップから調製されたキサントフモール含有溶液の塩濃度とpH値を一定範囲に調整することで非キサントフモール物質を実質的に塩析し、それによりキサントフモールが濃縮されるという予想外の発見に基づくものである。
【0005】
従って、一態様において、本発明は、ホップからキサントフモールを高含有する組成物を調製する方法を特徴とする。本方法は、少なくとも5つの工程:(1)0.4〜90重量%(例:0.4〜20%)のキサントフモールを含むホップ物質と、最大90容量%の水と少なくとも3容量%の水混和性溶媒とを含む溶媒とを含有する第1の溶液を提供する工程と、(2)第1の溶液の塩濃度を0.05M〜5.0M(例:0.5〜2.5M)に、かつ、そのpH値を9.5〜13(例:10.5〜12.0)に調整して、第1の沈殿物を生成させる工程と、(3)第1の沈殿物を除去して第2の溶液を得る工程と、(4)第2の溶液のpHを3〜9(例:7〜8)に調整して、第2の沈殿物を生成させる工程と、(5)40〜95重量%のキサントフモールを含有する前記第2の沈殿物を回収する工程とを含む。
【0006】
本方法では、第1の溶液は、生ホップ(即ち、ホップ球果またはホップフラワー)または使用済みホップを極性有機溶媒で抽出し、極性有機溶媒を(完全にまたは部分的に)除去して残渣または濃縮ホップ抽出物を得、残渣または抽出物を水、水混和性溶媒、またはその混合物であってもよい別の溶媒に溶解させることにより調製される。
【0007】
このように調製されたまたは他の方法により調製された第1の溶液において、その塩濃度とpHの調整を行い、非キサントフモール物質を塩析する、即ち、工程(2)を行う。塩濃度の調整は、第1の溶液を塩水溶液と混ぜることにより達成される。pH値は、それに塩基性溶液、例えば、NaOHまたはKOHを加えることで調整される。工程(4)でもpH調整が必要であり、これは酸性溶液により達成される。
【0008】
本方法の一具現例において、塩析は、1回ではなく2回行う。以下の工程(2)と工程(4)を参照されたい。この具現例は、少なくとも7つの工程:(1)0.4〜90重量%(0.4〜20%)のキサントフモールを含むホップ物質と、最大90容量%の水と少なくとも3容量%の水混和性溶媒とを含む溶媒とを含有する第1の溶液を提供する工程と、(2)第1の溶液の塩濃度を0.05M〜0.3Mに調整して、第1の沈殿物を生成させる工程と、(3)第1の沈殿物を除去して第2の溶液を得る工程と、(4)第2の溶液の塩濃度を0.3M〜5.0Mに、かつ、そのpH値を9.5〜13に調整して、第2の沈殿物を生成させる工程と、(5)第2の沈殿物を除去して第3の溶液を得る工程と、(6)第3の溶液のpH値を3〜9に調整して、第3の沈殿物を生成させる工程と、(7)40〜95重量%のキサントフモールを含有する第3の沈殿物を回収する工程とを含む。
【0009】
別の態様において、本発明は、少なくとも30重量%(例:50%または75%)のキサントフモールと、0.4〜4.5重量%(例:0.4〜3.5%、0.4〜3.0%、0.4〜2.5%、または0.4〜1.5%)のイソキサントフモールを含有する組成物を提供する。一例において、この組成物は、上述のいずれの方法によっても調製される。
【0010】
上述のいずれのキサントフモールに富んだ組成物は、皮膚疾患、炎症性疾患、癌、ウイルスまたは細菌感染、糖尿病、肥満症、および高コレステロール値などの疾病/疾患の治療に用いることができる。意図した治療効果を達成するため、有効量の組成物をそれを必要とする対象に投与する。本明細書で使用される「治療する」という用語は、疾病/疾患、疾病/疾患の症状、または疾病/疾患の素因を治す、治癒する、緩和させる、軽減する、変化させる、解消する、和らげる、改善する、またはそれらに影響を及ぼす目的で、上述した疾病/疾患のうちの1つ、疾病/疾患の症状、または疾病/疾患の素因を有する対象に1つ以上の活性物質を含む組成物を塗布または投与することを言う。本明細書で使用される「有効量」とは、単独または1つ以上の他の活性物質と組み合わせて、対象に治療効果をもたらすのに必要な各活性物質の量のことを言う。当業者であれば分かるように、有効量は、投与経路、賦形剤の使用、および他の活性物質との共用に応じて変わる。
【0011】
上述の治療用薬剤の製造において、本明細書に記載のいずれのキサントフモールに富んだ組成物を用いることも本発明の範囲内である。
【0012】
本発明の1つ以上の実施形態について以下に詳述する。本発明の他の特徴、目的、および利点は、以下の説明および請求項から明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の方法の出発材料、即ち、キサントフモール含有溶液(以下、「第1の溶液」)は、キサントフモール含有ホップ材料、例えば、ホップ球果、ホップフラワー、および使用済みホップから調製される。この溶液は、水、水混和性溶媒、またはその混合物などの溶媒と、0.5〜90重量%のキサントフモールを含むホップ物質とを含有する。第1の溶液のキサントフモールの濃度は、3%(w/v)以下であってもよい。
【0014】
一例において、第1の溶液は、キサントフモール含有ホップ材料を水混和性溶媒(例:エタノールまたはアセトン)で抽出することにより調製される。より詳細には、ホップ材料は、キサントフモールが完全に溶解するまで十分な時間(例:30分)にわたって適温下(例:50℃)で水混和性溶媒に浸漬する。第1の溶液は、例えば、遠心分離または濾過を介して、不溶性ホップ物質を除去することにより、必要に応じて、第1の溶液の容量を取扱いやすいように水混和性溶媒を一部除去することにより得られる。
【0015】
別の例では、第1の溶液は、以下のように調製される。ホップ材料、例えば、使用済みホップを極性有機溶媒で抽出し、有機溶媒と、それに溶解したホップ物質とを含有する溶液を生成する。極性有機溶媒は、エーテルよりも極性が大きな有機溶媒である。極性有機溶媒の例としては、限定的ではないが、エタノール、メタノール、酢酸エチル、またはアセトンが挙げられる。次に、極性有機溶媒を、例えば、蒸発により溶液から除去し、ドライまたはセミドライホップ抽出物を得る。これは、0.4〜20重量%のキサントフモールを含有できる。極性有機溶媒が水混和性溶媒、例えば、エタノールである場合、溶媒は溶液から一部分のみ除去され、濃縮ホップ抽出物を得ることができる。その後、ホップ抽出物を水、水混和性溶媒、またはその混合物に溶解させる。混合物は、少なくとも3容量%(例:10%、50%、または90%)の水混和性溶媒と、最大90容量%(例:50%)の水とを含有できる。混合物における水と水混和性溶媒の比率は、そこに溶解されるキサントフモールの量に基づき決定される。水混和性溶媒の例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアミン、およびジメチルスルホキシドが挙げられる。
【0016】
第1の溶液は、水、水混和性溶媒、またはその混合物に、本発明の方法により調製されたホップ抽出物を溶解することによっても調製される。即ち、本方法により調製された生成物に同一の方法をもう一度行い、キサントフモールをさらに強化することができる。或いは、第1の溶液は、水、水混和性溶媒、またはその混合物に、当該技術分野では公知の方法、例えば、超臨界二酸化炭素抽出(米国特許出願第2004/0121040号を参照)により調製されたホップ抽出物を溶解させることによって調製される。
【0017】
第1の溶液は、次に、その塩濃度とpH値を調整し、非キサントフモール物質を塩析する。その塩濃度を0.05M〜5.0M(例:0.2〜2.5Mまたは0.5〜1.0M)に調整するため、第1の溶液を塩水溶液と混ぜてもよい。塩溶液は、無機塩(例:KCl、LiCl、NaCl、NaBr、KBr、LiBr、KI、LiI、CaSO4、MgSO4、および第四級アンモニウム塩)、または有機塩(例:クエン酸塩、酒石酸塩、および酢酸塩)を含有できる。そのpH値を9.5〜13に調整するため、適量の塩基性溶液(例:NaOHまたはKOH)を第1の溶液に加える。塩濃度の調整とpHの調整の順序は重要ではない。そのように生成された混合物を十分な時間にわたって4〜40℃に保持し、非キサントフモールホップ物質(例:クロロフィル、クロロフィル誘導体、およびホップ油性樹脂)を塩析させる。塩析された物質を除去した後、得られた溶液のpH値を、例えば、HClまたはHSOなどの酸性溶液を用いて3〜9(例:5〜9または7〜8)に再調整する。キサントフモールの沈殿しやすくするため、溶液を一定時間(例:30分)にわたって4〜40℃でゆっくりと攪拌してもよい。そのように生成された沈殿物を回収し、真空下で乾燥させる。得られた粉末は、40〜95重量%のキサントフモールを含有する。
【0018】
必要に応じて、まず、上述の第1の溶液を塩水溶液と混ぜ、塩濃度を0.05M〜0.3Mに到達させる。この条件下で、クロロフィルなどのホップ物質がかなり塩析される。これらの物質を除去した後、得られた溶液に上述と同様の工程を行う。上述の方法で調製されたキサントフモール含有ホップ粉末は、癌(例:乳癌、前立腺癌、結腸癌、および卵巣癌)、老化、アテローム性動脈硬化症、虚血障害、炎症、および神経変性疾患(例:パーキンソン病およびアルツハイマー病)などの酸化ストレス関連の病状の治療に用いることができる。
【0019】
上述のホップ粉末は、例えば、座瘡、酒さ、湿疹、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、脂漏、日焼、および皮膚の老化などの皮膚疾患の治療にも用いることができる。理論と結びつけなくとも、キサントフモール(本明細書に記載のホップ粉末に含有される活性物質)は、以下の2つのメカニズムを介して皮膚疾患の治療において治療効果をもたらす:(1)キサントフモールは、例えば、座瘡、アトピー性皮膚炎、および皮膚の老化などの様々な皮膚疾患を引き起こすまたは悪化させる一重項酸素を抑制し、(2)キサントフモールは、座瘡および他の皮膚疾患の発症に関わる様々なグラム陽性菌の増殖を抑制する。
【0020】
さらに、キサントフモールに富んだホップ粉末は、炎症性疾患の治療に有効である。炎症性疾患は、局所または全身の急性または慢性の炎症を特徴とする。その例としては、網膜障害、炎症性皮膚疾患(例:皮膚炎、湿疹、アトピー性皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、蕁麻疹、壊死性血管炎、皮膚血管炎、過敏性血管炎、好酸球性筋炎、多発筋炎、皮膚筋炎、および好酸球性筋膜炎)、炎症性腸疾患(例:クローン病および潰瘍性結腸炎)、過敏性肺疾患(例:過敏症肺臓炎、好酸球性肺炎、遅延型過敏症、間質性肺疾患またはILD、特発性肺線維症、およびILDに関連する慢性関節リウマチ)、喘息、およびアレルギー性鼻炎が挙げられる。
【0021】
さらに、本明細書に記載のキサントフモールに富んだホップ粉末は、糖尿病(I型およびII型の両方)、肥満症、ウイルス感染、および細菌感染の治療に有効であり、対象の血漿コレステロール値を低下させるのにも有効である。
【0022】
上述のいずれの治療にも用いるため、ホップ粉末は、薬学的に許容される担体と混合され、必要に応じて、別の治療効果のある薬剤と混合されて、医薬組成物を形成する。医薬組成物における担体は、組成物の有効成分と適合し(有効成分を安定化できることが好ましい)、かつ、治療対象に有害でないという意味において「許容される」ものでなければならない。キサントフモール含有医薬組成物の送達用の医薬品賦形剤として1つ以上の可溶化剤を用いることができる。他の担体の例としては、コロイド状酸化シリコン、ステアリン酸マグネシウム、セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、D&C黄色10号、微結晶性セルロース、マンニトール、グルコース、脱脂乳粉末、ポリビニルピロリドン、およびデンプン、またはその組み合わせが挙げられる。この医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、粉末剤、または液体剤などの様々な形態で提供される。
【0023】
キサントフモール含有医薬組成物は、適当な経路、例えば、経口投与経由で、1日に1回または複数回、あるいは、数日に1回、治療を必要とする対象に投与することができる。経口投与用の固形製剤は、コーンスターチ、ゼラチン、ラクトース、アラビアゴム、蔗糖、微結晶性セルロース、カオリン、マンニトール、リン酸二カルシウム、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、またはアルギン酸などの適当な担体または賦形剤を含有することできる。使用可能な崩壊剤としては、限定的ではないが、ミクログリコール酸(microglycolate)、およびアルギン酸が挙げられる。使用可能な錠剤結合剤としては、アラビアゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン(Povidone3)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、蔗糖、デンプン、およびエチルセルロースが挙げられる。使用可能な潤滑剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、シリコーン油、タルク、ワックス、オイル、およびコロイドシリカが挙げられる。
【0024】
この固形製剤は、腸内で組成物を放出するように設計することができる。例えば、組成物は、小腸または大腸のpHで溶解または分散して腸内に医薬品成分を放出する腸溶性ポリマーから成る、それぞれが、マトリクスまたは壁もしくは閉包を有する固形サブユニットまたはカプセル区画に閉じ込められる。
【0025】
別の例では、キサントフモール含有ホップ粉末は、食品(例:ヨーグルト、牛乳、または豆乳)または補助食品(例:栄養補給品またはハーブ製品)の成分である。かかる食品は、食品産業で公知の方法により調製することができる。
【0026】
皮膚疾患を標的とする場合、本明細書に記載のキサントフモールに富んだホップ粉末は、局所投与に適当な方法、例えば、皮膚から吸収できる液体製剤および半液体製剤で製剤化するのが好ましい。液体製剤および半液体製剤の例としては、限定的ではないが、局所溶液剤、リニメント剤、ローション剤、クリーム剤、軟膏剤、ペースト剤、ゲル剤、およびエムゲル剤が挙げられる。
【0027】
局所溶液剤は、溶媒に1つ以上の活性物質を溶解させることにより調製された均質混合物である。溶液は、活性物質(単数または複数)を緩衝、安定化、または保存するための他の化粧品として許容される化学物質を含有してもよい。局所溶液剤の調製に一般に使用される溶媒としては、エタノール、水、グリセロール、およびプロピレングリコールが挙げられる。必要に応じて、L−メントールを局所溶液剤に添加してもよい。
【0028】
大きな体表面積の治療に好適に使用されるローション剤は、一般に、活性物質を含む固形粒子が水またはアルコール基剤内に存在する液体剤または半液体製剤である。これらは、通常、固体の懸濁液であり、水中油型の液体の油状エマルジョンを含有するのが好ましい。ローション剤の不溶性物質は、摩擦抵抗なく皮膚表面に塗布されるように微細でなければならない。ローション剤は、通常、より良い分散をつくりだす沈殿防止剤のみならず、皮膚と接触する活性物質(単数または複数)を局在化して保持するのに有用な化合物、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等を含有する。
【0029】
クリーム剤は、クリーム基剤を含有する、水中油または油中水の粘稠液または半固形エマルジョンである。クリーム基剤は水洗いが可能であり、油相、乳化剤、および水性相を含有する。「内相」とも呼ばれる油相は、一般に、ワセリンと、セチル又はステアリルアルコールなどの脂肪アルコールとからなっている。水性相は、必ず必要というわけではないが、通常、容量において油相を上回っており、かつ、保湿剤を含有する。クリーム製剤中の乳化剤は、非イオン性、アニオン性、カチオン性、または両性の界面活性剤である。界面活性剤の例としては、ソルビタンエステルまたはそのポリオキシエチレン誘導体(例:ポリオキシエチレン脂肪酸エステル)、およびカルボキシポリメチレン誘導体(例:カルボポル)が挙げられる。
【0030】
軟膏剤は、一般に、ワセリンまたは他の石油誘導体を基剤とする半固形製剤である。軟膏基剤は、皮膚軟化性または他の所望の特性を持たなければならない。他の担体または賦形剤と同様に、軟膏基剤は不活性、安定、非刺激性、そして非感作性であるのが好ましい。軟膏基剤は、4つのタイプの適当な軟膏基剤があり、脂肪性基剤、乳化性基剤、エマルジョン基剤、および水溶性基剤である。Remington:The Science and Practice of Pharmacy、第19版、第1399−1404頁を参照されたい。脂肪性軟膏基剤としては、例えば、植物性油、動物から得られた脂肪、および石油から得られた半固形炭化水素が挙げられる。吸収性軟膏基剤としても知られる乳化性軟膏基剤は、水をほとんどまたは全く含有せず、その例としては、硫酸ヒドロキシステアリン、無水ラノリン、および親水性ワセリンが挙げられる。エマルジョン軟膏基剤は、油中水エマルジョンまたは水中油エマルジョンのいずれかであり、その例としては、限定的ではないが、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、ラノリン、およびステアリン酸が挙げられる。好ましい水溶性軟膏基剤は、種々の分子量のポリエチレングリコールから調製される。
【0031】
ペースト剤は、活性物質(単数または複数)が適当な基剤中に懸濁されている半固形剤形である。基剤の性質に応じて、ペースト剤は、脂肪ペースト剤と、単一相水性ゲルから形成されたペースト剤とに分類される。脂肪ペースト中の基剤は、ワセリン、親水性ワセリンなどである。単一相水性ゲルから形成されたペースト剤は、一般に、カルボキシメチルセルロースなどを基剤として内蔵する。
【0032】
ゲル剤およびエムゲル剤としては、セルロース誘導体(例:メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびカルボキシメチルセルロース)、ビニルポリマー(例:ポリビニルアルコール、およびポリビニルピロリドン)、カルボキシポリメチレン誘導体(例:カルボポル)、ペクチンおよびゴム(例:アラビアゴム、トラガカントゴム、アルギネート、カラギネート、寒天、またはゼラチン)などの周知のゲル形成剤が挙げられる。ゲルまたはエムゲル製剤はさらに、防腐剤、安定剤、着色剤、または香料などの当該技術分野では周知の補助剤をさらに含有してもよい。
【0033】
上述のキサントフモール含有局所製剤は、ビタミン(例:ビタミンB、1,25−ジヒドロキシビタミンD3、ビタミンK、ビタミンA、およびビタミンC)、抗菌剤(例:トルナフテート、ケトコナゾール、エリスロマイシン、およびテトラサイクリン)、防虫剤(例:脂肪族、環状または芳香族アミド、シトロネラ油、テルピネオール、シネオール、ニーム油、およびブチルアセチルアミノプロピオン酸エチル)、自己日焼け剤(例:ジヒドロアセトン、およびローソン)、抗炎症剤(例:ヒドロコルチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、アスピリン、アロエベラ、およびその混合物)、局所鎮痛剤(例:リドカイン、ベンゾカイン、ブタカイン、およびチョウジ油)、皮膚発赤の軽減剤(例:グアニジン誘導体、およびL−アルギニン誘導体)などの1つ以上の他の活性物質をさらに含んでもよい。
【0034】
さらに詳述することなく、上述の説明により本発明が十分に実現可能であると考えられる。従って、以下の実施例は、単なる例示であると解釈され、いかなる手段でも本開示の残りの部分を限定するものではない。本明細書に引用されたすべての刊行物は、参照により本明細書に組み込まれている。
【実施例】
【0035】
実施例1 酢酸エチルで最初に抽出された使用済みホップからのキサントフモールに富んだドライホップ組成物の調製
Hallertau Hallertauerからの使用済みホップ1.45kgを酢酸エチルで抽出し、溶媒の除去後、濃緑色でろう様の粗ホップ抽出物82.6gを得た。HPLC分析により、この粗ホップ抽出物が9.9gのキサントフモール、即ち、12重量%で含有することが示された。この粗抽出物をエタノール1.5L中に溶解させ、エタノール溶液を生成した。次いで、0.83LのNaCl(0.2M)をエタノール溶液に加え、濃緑色の油状沈殿物を生成させ、これを除去した。このようにして得られた上清は、pH値が11.0に達するように、まず十分な量のNaOHと混合した。次いで、2.5Lの水と1.0LのNaCl(2.75M)と混合し、茶色沈殿物を生成した。この沈殿物を濾過することにより得られた橙色上清を次に生成した。この上清のpH値を十分な量の25%HSOにより8.0に調整した。そのようにして生成された黄色沈殿物を濾過により回収した。回収された沈殿物を真空下で乾燥させ、黄色粉末(11.3g)を得た。HPLC分析により、粉末は66重量%のキサントフモールと1.8重量%のイソキサントフモールとを含有していることが示された。黄色粉末にクロロフィルは検出されなかった。
【0036】
実施例2 アセトンで最初に抽出された使用済みホップからのキサントフモールに富んだドライホップ組成物の調製
Hallertau Hallertauerからの使用済みホップ200g(キサントフモールを1.6g、即ち、0.8重量%含有)を磨り潰し、1.0Lのアセトンで抽出し、オーバーヘッドミキサーにより50℃で2時間攪拌した。得られた抽出物をブフナー漏斗で濾過し、残渣を200mlのアセトンで2回洗浄した。濾液を回収し、50℃で真空濃縮し、総容積を約60mlにした。次に、濃縮した抽出物を70mlの水と混合し、そのようにして生成された溶液を同一条件下で濃縮し、アセトンを含まない溶液(70ml)を生成した。この溶液を130mlのエタノールと混合し、得られた混合物を50℃で30分間攪拌し、溶液に含有される全てのキサントフモールを完全に溶解させた。
【0037】
次いで、溶液をpH値が11に達するまで、適量の12N NaOHと徐々に混合した。それから溶液を320mlの水と19.4gのKClに混合した。そのpH値を11に調整した後、得られた混合物を濾過し、そこに含有される沈殿物を除去した。濾液を回収し、pH値が8.0に達するように適切量の25%HSOと混合し、30分間極めてゆっくりと攪拌し、黄色沈殿物を生成した。この沈殿物を濾過により回収し、約30mlの水で洗浄し、50℃で約16時間真空乾燥させた。得られた粉末2.522gは、1.299gのキサントフモール(51.5重量%)を含有していた。キサントフモールの全収率は81%であった。
【0038】
以下に示されるように、上述の方法により調製された粉末に含有されるキサントフモールの水溶解度は、従来の方法により調製されたホップ組成物に含有されるキサントフモールよりもかなり高い。
【0039】
以下の3つの試料を水(キサントフモール1mg/ml)に懸濁させ、3つの混合物を生成した:
試料1:CO抽出により調製されたキサントフモールに富んだ組成物(30重量%のキサントフモールを含有)、
試料2:シリカゲルクロマドグラフィーにより調製されたキサントフモールに富んだ組成物(98重量%のキサントフモールを含有)、
試料3:本実施例における上述の粉末(〜50重量%のキサントフモールを含有)
【0040】
5分間超音波分解した後、3つの混合物を3,000rpmで2分間、または、12,000rpmで3分間遠心分離した。そのように生成された上清を回収した。各上清100μlをメタノールで希釈し、HPLCに注入し、以下の条件下でキサントフモール濃度を決定した:
HPLCシステム:ダイオードアレイ検出器(Agilent)によるLCI100シリーズ;
移動相A:990mlのHPLC用水(OmniSolv、EMD Chemicals)と混合した10mlの1M酢酸トリエチルアンモニウム(TEAA)緩衝剤(pH7、#90357、Fluka);
移動相B:990mlのHPLC用アセトニトリル(OmmniSolv、EMD Chemicals)と混合した10mlの1M TEAA緩衝剤(pH7、#90357、Fluka);
カラム:C18末端封止カラム4.6×250mm、5um(Capcell Pak C18 SG、Shiseido);
カラム温度:35℃
注入量:20uL
流量:1ml/分
直線勾配:0分で30%Bから20分で90%B、かつ、90%Bに5分間保持
読み出し波長:370nm
このようにして得られた結果を以下の表1に示す:
表1.異なるホップ組成物に含有されるキサントフモールの水溶解度
【表1】

【0041】
(上述の方法により調製された)試料3に含有するキサントフモールは、従来のCO抽出またはシリカゲルクロマドグラフィーにより調製されたホップ組成物に含有するキサントフモールに対して水溶解度が著しく高いのは明らかである。
【0042】
さらに、以下の試料におけるキサントフモールからイソキサントフモールへの変換について試験した:
試料A:本実施例で説明した方法により調製されたホップ粉末。
試料B:上述の試料1をクレモフォールEL(Sigma Chemical社、セントルイス、ミズーリ州から入手)に溶解させ、キサントフモール濃度が1%(w/v)の溶液を生成。米国特許出願第2007/0248549号を参照されたい。
試料C:上述の試料1をクレモフォールELに溶解させ、キサントフモール濃度が4%(w/v)の溶液を生成。米国特許出願第2007/0248549号を参照されたい。
試料A、B、Cを75℃で120時間インキュベートし、これらの試料におけるイソキサントフモールとキサントフモールとの含有比率をインキュベーションの前後にHPLC経由で決定し、イソキサントフモール/キサントフモール(IX/XN)の比率を算出した。
【0043】
3つの試料全てにおいて、インキュベーション前のIX/XN比率は0.03である。インキュベーション後、試料AのIX/XNは0.04へと僅かに増加した。これは、インキュベーション中に少量のキサントフモールのみがイソキサントフモールに変換されたことを示している。それとは異なり、インキュベーション後の試料B、CのIX/XN比率は、それぞれ、0.2、0.3へと著しく増加した。これは、2つの試料の各々において、インキュベーション中に大量のキサントフモールがイソキサントフモールに変換されたことを示している。これらの結果は、本発明の方法により調製されたホップ組成物に含有されるキサントフモールが、従来の方法により調製されたホップ組成物に含有されるキサントフモールよりもはるかに安定していることを示している。
(他の実施形態)
【0044】
本明細書に開示した全ての特徴は、いずれの組み合わせで組み合わせてもよい。本明細書に開示された各々の特徴は、同様、同等、または類似の目的を果たす代替的な特徴により置き換えられてもよい。従って、特に断りのない限り、開示された各々の特徴は、同等または類似の特徴を有する一般的な系列の一例に過ぎない。
【0045】
上記の説明から、当業者であれば本発明の本質的な特徴を容易に確認することができ、なおかつ、その精神ならびに範囲から逸脱することなく、本発明の種々の変形および変更により、種々の用途および条件に適合させることができる。従って、他の実施形態も以下の請求項の範囲内である。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホップからキサントフモールを高含有する組成物を調製する方法であって、
0.4〜90重量%のキサントフモールを含むホップ物質と、最大90容量%の水と少なくとも3容量%の水混和性溶媒とを含む第1の溶媒とを含有する第1の溶液を提供する工程と、
前記第1の溶液の塩濃度を0.05M〜5.0Mに、かつ、前記第1の溶液のpH値を9.5〜13に調整して、第1の沈殿物を生成させる工程と、
前記第1の沈殿物を除去して第2の溶液を得る工程と、
前記第2の溶液のpHを3〜9に調整して、第2の沈殿物を生成させる工程と、
40〜95重量%のキサントフモールを含有する前記第2の沈殿物を回収する工程と、
を含む方法。
【請求項2】
前記ホップ物質に含まれる前記キサントフモールが0.4〜20重量%の範囲である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ホップまたは使用済みホップを第2の溶媒で抽出し、前記第2の溶媒を除去して残渣を得、前記残渣を前記第1の溶媒に溶解させることにより前記第1の溶液を調製し、前記第2の溶媒が極性有機溶媒である請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記水混和性溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアミン、およびジメチルスルホキシドからなる群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記水混和性溶媒がエタノールである請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の溶液をKCl、NaCl、CaSO、およびMgSOからなる群から選択される無機塩を含有する水溶液と混ぜることにより前記第1の溶液の塩濃度を調整する請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の溶液をクエン酸塩、酒石酸塩、および酢酸塩からなる群から選択される有機塩を含有する水溶液と混ぜることにより前記第1の溶液の塩濃度を調整する請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の溶液の塩濃度を0.2〜2.5Mに調整する請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の溶液のpH値を10.5〜12.0に調整する請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の溶液のpH値を7〜8に調整する請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ホップからキサントフモールを高含有する組成物を調製する方法であって、
0.4〜90重量%のキサントフモールを含むホップ物質と、最大90容量%の水と少なくとも10容量%の水混和性溶媒とを含む第1の溶媒とを含有する第1の溶液を提供する工程と、
前記第1の溶液の塩濃度を0.05M〜0.3Mに調整して、第1の沈殿物を生成させる工程と、
前記第1の沈殿物を除去して第2の溶液を得る工程と、
前記第2の溶液の塩濃度を0.3M〜5.0Mに、かつ、前記第2の溶液のpH値を9.5〜13に調整して、第2の沈殿物を生成させる工程と、
前記第2の沈殿物を除去して第3の溶液を得る工程と、
前記第3の溶液のpHを3〜9に調整して、第3の沈殿物を生成させる工程と、
40〜95重量%のキサントフモールを含有する前記第3の沈殿物を回収する工程と、
を含む方法。
【請求項12】
前記ホップ物質に含まれる前記キサントフモールが0.4〜20重量%の範囲である請求項11に記載の方法。
【請求項13】
ホップまたは使用済みホップを第2の溶媒で抽出し、前記第2の溶媒を除去して残渣を得、前記残渣を前記第1の溶媒に溶解させることにより前記第1の溶液を調製し、前記第2の溶媒が極性有機溶媒である請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記水混和性溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアミン、およびジメチルスルホキシドからなる群から選択される請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記水混和性溶媒がエタノールである請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1および第2の溶液をKCl、NaCl、CaSO、またはMgSOからなる群から選択される無機塩を含有する水溶液と混ぜることにより前記第1および第2の溶液の塩濃度を調整する請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記第1および第2の溶液をクエン酸塩、酒石酸塩、および酢酸塩からなる群から選択される有機塩を含有する水溶液と混ぜることにより前記第1および第2の溶液の塩濃度を調整する請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記第2の溶液の塩濃度を0.5〜2.5Mに調整する請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記第2の溶液のpH値を10.5〜12.0に調整する請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記第3の溶液のpH値を7〜8に調整する請求項11に記載の方法。
【請求項21】
請求項1に記載の方法により調製されるキサントフモール含有組成物。
【請求項22】
少なくとも30重量%のキサントフモールと、0.4〜4.5重量%のイソキサントフモールとを含むドライホップ抽出物。
【請求項23】
前記抽出物が、少なくとも50重量%のキサントフモールと、0.4〜3.5重量%のイソキサントフモールとを含む請求項22に記載のホップ抽出物。
【請求項24】
前記抽出物が、少なくとも75重量%のキサントフモールと、0.4〜2.5重量%のイソキサントフモールとを含む請求項22に記載のホップ抽出物。
【請求項25】
それを必要とする対象に、請求項1に記載の方法により調製されたキサントフモール含有組成物の有効量を投与することを含む皮膚疾患の治療方法であって、前記皮膚疾患が、座瘡、酒さ、湿疹、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、脂漏、日焼、または皮膚の老化である方法。
【請求項26】
それを必要とする対象に、請求項11に記載の方法により調製されたキサントフモール含有組成物の有効量を投与することを含む皮膚疾患の治療方法であって、前記皮膚疾患が、座瘡、酒さ、湿疹、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、脂漏、日焼、または皮膚の老化である方法。
【請求項27】
それを必要とする対象に、請求項1に記載の方法により調製されたキサントフモール含有組成物の有効量を投与することを含む炎症の軽減方法。
【請求項28】
それを必要とする対象に、請求項11に記載の方法により調製されたキサントフモール含有組成物の有効量を投与することを含む炎症の軽減方法。
【請求項29】
それを必要とする対象に、請求項1に記載の方法により調製されたキサントフモール含有組成物の有効量を投与することを含む癌の治療方法。
【請求項30】
それを必要とする対象に、請求項11に記載の方法により調製されたキサントフモール含有組成物の有効量を投与することを含む癌の治療方法。
【請求項31】
それを必要とする対象に、請求項1に記載の方法により調製されたキサントフモール含有組成物の有効量を投与することを含むウイルス感染の治療方法。
【請求項32】
それを必要とする対象に、請求項11に記載の方法により調製されたキサントフモール含有組成物の有効量を投与することを含むウイルス感染の治療方法。
【請求項33】
それを必要とする対象に、請求項1に記載の方法により調製されたキサントフモール含有組成物の有効量を投与することを含む細菌感染の治療方法。
【請求項34】
それを必要とする対象に、請求項11に記載の方法により調製されたキサントフモール含有組成物の有効量を投与することを含む細菌感染の治療方法。
【請求項35】
それを必要とする対象に、請求項1に記載の方法により調製されたキサントフモール含有組成物の有効量を投与することを含む糖尿病の治療方法。
【請求項36】
それを必要とする対象に、請求項11に記載の方法により調製されたキサントフモール含有組成物の有効量を投与することを含む糖尿病の治療方法。
【請求項37】
それを必要とする対象に、請求項1に記載の方法により調製されたキサントフモール含有組成物の有効量を投与することを含む肥満症の治療方法。
【請求項38】
それを必要とする対象に、請求項11に記載の方法により調製されたキサントフモール含有組成物の有効量を投与することを含む肥満症の治療方法。
【請求項39】
それを必要とする対象に、請求項1に記載の方法により調製されたキサントフモール含有組成物の有効量を投与することを含む対象のコレステロール値を下げる方法。
【請求項40】
それを必要とする対象に、請求項11に記載の方法により調製されたキサントフモール含有組成物の有効量を投与することを含む対象のコレステロール値を下げる方法。

【公表番号】特表2010−536772(P2010−536772A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−521132(P2010−521132)
【出願日】平成20年8月13日(2008.8.13)
【国際出願番号】PCT/US2008/073013
【国際公開番号】WO2009/023710
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(510039622)フラクサン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング アンド カンパニー ケージー (1)
【Fターム(参考)】