説明

キャリアリークを抑制する方法およびシステム

アナログ無線送信機中において大きな温度変化(168)が検出されたときに、送信機中の実数(184)および虚数(186)信号パス上で発生するキャリアリークを抑制するのに使用される少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する方法およびシステムである。少なくとも1つのDCオフセット補償値に対応するレベルを有する少なくとも1つのDCオフセット信号が、ディジタルDCオフセット補償モジュールに与えられ、ディジタルDCオフセット補償モジュールは、実数と虚数の信号パス(184と186)の少なくとも一方のDCレベルを調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、無線通信システムにおける送信機設計に関する。より具体的には、本発明は、アナログ無線送信機中で引き起こされたキャリアリークを補償するのに使用されるディジタル信号処理(DSP)技術に関する。
【背景技術】
【0002】
既存の無線システムアーキテクチャ構成は、通信信号の送信に関して、システム設計者に厳しい制約を課している。さらに、このような構成はしばしば、信頼性の低い通信リンク、高い運用コスト、および他のシステム部品との望ましくない低い統合レベルをもたらす。
【0003】
アナログ部品で構成された従来の低コスト無線送信機の無線周波数(RF)セクション中では、RF信号が処理されるとき、かなりのレベルの歪みが発生する。より良好な歪み特性を持つより高コストの部品は、信号品質を向上させるが、最終的な製品のコストを削減するために設計段階中において、大目に見られる場合がある。
【0004】
例えば、従来の無線通信システムに関連する一般的な問題の1つは、アナログ無線送信機の変調器に使用される局部発振器(LO)信号が、送信機中のRF電力増幅器の出力中にリークすることである。このLOリークは、送信機中のアナログ回路部品に関連してLOのアイソレーションが最適でないこと、並びに、アナログ回路部品中の不整合および不完全性のために、変調器のミクサ段での避けられない直流(DC)オフセット電圧があることによって引き起こされる。
【0005】
キャリアリークを抑制する理由はいくつかある。ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS、universal mobile telecommunications system)を含めた多くの移動通信システムの技術仕様は、周波数の関数として最大許容放射信号エネルギーを示すマスクを定義している。マスク内に入らない放射信号は、スプリアス発射を規制する既存の連邦通信委員会(FCC、Federal Communication Commission)または他の規則を破る場合があり、通信システムによって提供されるサービスを混乱させる場合がある。さらに、RF電力増幅器の出力における不要な搬送波成分は、信号レベルが増大してしまうためにRF電力増幅器の線形性を劣化させる可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ヘテロダイン回路を利用する送信機および送受信機では、正しい周波数プランニングおよびフィルタリングを用いることによって、LOフィードスルーを劇的に減少させることができる。しかし、ブロードバンドシステムの場合、RF帯域とLO帯域はしばしば重なる。ホモダイン送信機の場合、RF帯域とLO帯域は、ほぼ常に重なる。
【0007】
LOリークを抑制するために、RFパラメータの平衡技法を利用する方法を含めていくつかの現行方法が存在する。しかし、実際の部品の許容誤差については、約30dBのキャリアリーク抑圧よりも良好なことは滅多にない。
【0008】
正しくレベル調整され位相シフトされたLO信号の一部をRF信号に加える別の技法は、非常に複雑なミクサが必要となるという欠点を持っている。
【0009】
RFアナログ信号を処理する部品のコストは、DSPを使用する部品のコストよりも高いので、雑音が小さく消費電力が最小限である低コスト送信機を備えたディジタルベースバンド(DBB)システムであって、DSP技法を利用して、アナログ無線送信機中のキャリアリークを抑制するより複雑さの少ない性能の良い方法およびシステムを提供するDBBシステムを提供することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
アナログ無線送信機中で大きな温度変化が検出されたときに、送信機中の実数(実軸)信号パスおよび虚数(虚軸)信号パス上で発生するキャリアリークを抑制するのに使用される少なくとも1つのDCオフセット補償値を、決定するために用いられる方法およびシステム。少なくとも1つのDCオフセット補償値に対応するレベルを有する少なくとも1つのDCオフセット信号が、ディジタルDCオフセット補償モジュールに与えられ、ディジタルDCオフセット補償モジュールは、実数と虚数の信号パスの少なくとも一方のDCレベルを調整する。
【0011】
本発明は、DBB送信機、WTRU、IC、無線通信システムおよび方法、またはその他の任意の所望の通信機構に組み入れることができる。本発明は、実数および虚数信号入力を有するアナログ無線送信機と、アナログ無線送信機と通信し、実数および虚数信号入力を有するディジタルDCオフセット補償モジュールと、コントローラとを備える。ディジタルDC補償モジュールは、実数と虚数の信号入力の少なくとも一方のDCレベルを調整するように構成される。コントローラは、ディジタルDCオフセット補償モジュールと通信する。コントローラは、アナログ無線送信機中で発生するキャリアリークを抑制するのに使用される少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定するように構成される。コントローラは、少なくとも1つのDCオフセット補償値に対応するレベルを有する少なくとも1つのDCオフセット信号を、実数と虚数の信号入力の少なくとも一方に与える。
【0012】
本発明はさらに、コントローラと通信するメモリを備えることもできる。メモリは、少なくとも1つのDCオフセット補償値を記憶する。アナログ無線送信機はさらに、コントローラと通信する温度センサを備えることもできる。温度センサが、所定のしきい値よりも大きい温度変化、あるいは所定の値または範囲を超える温度変動を検出した場合、コントローラは少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する。本発明は、ガード時間(guard period)によって隔てられた第1および第2のタイムスロットを含む通信信号を処理することができる。コントローラは、ガード時間の少なくとも一部の間に、少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する。
【0013】
本発明は、ディジタルDCオフセット補償モジュールの実数および虚数信号入力に選択的に接続されるモデムを備えることができる。モデムは、実数および虚数信号出力を有することができる。本発明はさらに、モデムの実数および虚数信号出力と、ディジタルDCオフセット補償モジュールの実数および虚数信号入力と、コントローラとにそれぞれ接続される第1および第2のスイッチを備えることもできる。少なくとも1つのDCオフセット補償値は、このスイッチはモデムをディジタルDCオフセット補償モジュールの実数および虚数信号入力から切断して、コントローラをディジタルDCオフセット補償モジュールの実数および虚数信号入力に接続した後にで、決定される。
【0014】
ディジタルDCオフセット補償モジュールは、ディジタルDCオフセット補償モジュールの実数信号入力に結合された第1の入力と、コントローラに結合された第2の入力とを有する第1の加算器を備えることができる。第2の加算器は、ディジタルDCオフセット補償モジュールの虚数信号入力に結合された第1の入力と、コントローラに結合された第2の入力とを有することができる。コントローラは、それぞれのDCオフセット信号を、第1および第2の加算器の、第2の入力に提供することができる。それぞれのDCオフセット信号は、コントローラによって決定された第1および第2のDCオフセット補償値にそれぞれ対応するレベルを有することができる。
【0015】
コントローラは、少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する前に、先に決定されたDCオフセット補償値を0に設定することができる。アナログ無線送信機は増幅器を備え、コントローラは、少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する前に、増幅器を最大利得レベルに設定する。
【0016】
コントローラは、ディジタルDCオフセット補償モジュールの虚数信号入力を無効(disable)にして、ディジタルDCオフセット補償モジュールの実数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加することができる。さらに、コントローラは、ディジタルDCオフセット補償モジュールの実数信号入力を無効にして、ディジタルDCオフセット補償モジュールの虚数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加することができる。
【0017】
種々のDCオフセット電圧の各セットは、ほぼ放物線の関数に従って印加することができ、コントローラは、放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値(minimum detected reading)を決定することができる。コントローラは、最小検出測定値に基づいてDCオフセット補償値を決定することができる。
【0018】
アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器を備えることができ、最小検出測定値は、LO周波数において実数と虚数のどちらかの信号入力に対して決定される。
【0019】
本発明のより詳細な理解は、好ましい実施例に関する以下の説明から得られるが、以下の説明は、一例として提供するものであり、添付の図面とともに理解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は、本発明の好ましい一実施形態にしたがって構成されたDBB RF送信機100のブロック図である。送信機100上で実施される場合に関して本発明に言及するが、本発明は送受信機にも同じように適することを当業者は理解されたい。しかし、わかりやすくするために、送信機100上で実施される場合に関して本発明を述べる。
【0021】
本明細書に開示される方法およびシステムは、無線送信/受信ユニット(WTRU)に組み入れられることが好ましい。以下、WTRUは、ユーザ装置、移動局、固定または移動加入者ユニット、ページャ、あるいは、無線環境で動作することのできるその他の任意のタイプの装置を含むが、これらに限定されない。本発明の機構は、集積回路(IC)に組み入れられてもよく、あるいは複数の相互接続される部品を備える回路中において構成されてもよい。
【0022】
本発明は、時分割複信(TDD)、時分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割複信(FDD)、符号分割多重アクセス(CDMA)、CDMA2000、時分割同期CDMA(TDSCDMA)、および直交周波数分割多重(OFDM)を使用する通信システムに適用可能である。しかし、本発明は、他のタイプの通信システムにも適用可能と考えられる。
【0023】
図1に示すように、DBB RF送信機100は、モデム105と、ディジタル直流(DC)オフセット補償モジュール110と、少なくとも1つのディジタルアナログ変換器(DAC)115と、アナログ無線送信機125と、少なくとも1つのアナログディジタル変換器(ADC)130と、コントローラ135と、リードライトメモリ140とを備える。
【0024】
アナログ無線送信機125は、変調器145と、電力増幅器(PA)150と、結合ユニット(例えば方向性結合器やサンプル伝送線)155と、アンテナ160と、検波器165と、温度センサ168とを備える。
【0025】
アナログ無線送信機125の変調器145は、LO170と、第1および第2の変調器175および180と、加算器182とを備える。
【0026】
DBB RF送信機100中で、モデム105は、ディジタルDCオフセット補償モジュール110を介してDAC115に同相(I)および直交(Q)信号成分を出力する。IおよびQ信号成分に基づいて、DAC115は、アナログ実数信号184を第1の変調器175に出力し、アナログ虚数信号186を第2の変調器180に出力する。変調器145のLO170は、第1の変調器175および第2の変調器180それぞれにLO入力信号188を与える。第1の変調器175および第2の変調器180の出力は、加算器182によって加算されて、アナログ複素変調信号190が生成され、このアナログ複素変調信号190はPA150に入力される。アナログ複素変調信号190を受け取ったのに応答して、PA150は送信機出力信号192を出力し、この送信機出力信号192は、アナログ無線送信機125のアンテナ160から出力される。送信機出力信号192は、検波器165によって結合器155を介してモニタされる。検波器165はフィードバック信号194を生成するが、このフィードバック信号194は、送信機出力信号192に応じた大きさの検波測定値を与える。
【0027】
ADC130は、フィードバック信号194を受け取り、ディジタル信号195をコントローラ135に出力する。コントローラ135もまた、送信機出力信号192の振幅を制御するための振幅制御信号196をPA150に提供する。さらに、コントローラ135は、メモリ140に記憶された様々な値に基づいて、DAC115およびADC130の動作を制御する。
【0028】
DBB RF送信機100はさらに、モデム105とコントローラ135とに接続されたスイッチ198Aおよび198Bも備える。通常動作中は、スイッチ198Aおよび198Bは、モデム105のIおよびQ信号出力を、ディジタルDCオフセット補償モジュール110のそれぞれのIおよびQ信号入力に接続する。DCオフセット補償調整手順を実施する必要があるときは、コントローラ135は、ディジタルDCオフセット補償モジュール110のI(実数)およびQ(虚数)信号入力をコントローラ135に接続するよう、スイッチ198Aおよび198Bに信号伝達し、それによりコントローラ135は、DCレベル掃引信号199Aおよび199Bを介して、ディジタルDCオフセット補償モジュール110の実数および虚数入力に様々なDCオフセット電圧を注入することができる。DCレベル掃引信号199Aおよび199Bを介してコントローラ135から入力されたDCオフセット電圧に基づいて、コントローラ135によってディジタル信号195に基づくそれぞれの最小検出測定値が決定される。検出測定値に基づいて第1および第2のDCオフセット補償値KおよびKが決定され、これらの値は、DBB RF送信機100の全体にわたってI信号成分およびQ信号成分のDCレベルを調整するのに使用される。
【0029】
図2は、好ましくないDCオフセットを相殺することによってキャリアリークを除去するのに使用されるディジタルDCオフセット補償モジュール110の、例示的な構成を示す。ディジタルDCオフセット補償モジュール110は、加算器205および210を備え、加算器205および210は、I信号成分およびQ信号成分をそれぞれ受け取り、DCオフセット補償値KおよびKに対応するレベルを有するDCオフセット信号215および220をそれぞれ加えることによって、それらのDCレベル特性を調整する。DCオフセット補償値KおよびKは、ディジタル信号195から提供されるデータに対してコントローラ135が様々なアルゴリズム、関数、および/または補間を実施することによって導出することができる。KおよびKの値は、コントローラ135がDCオフセット(キャリアリーク)補償調整手順を開始することによって決定される。KおよびKの値に対応するレベルを有するDCオフセット信号215および220は、コントローラ135からディジタルDCオフセット補償モジュール110に与えられ、次いで、加算器205および210をそれぞれ介してI信号成分およびQ信号成分に加えられる。
【0030】
図3は、2つのタイムスロット310と315の間にあるガード時間305を有する通信信号300の例を示す。この例示的な通信信号は、DBB RF送信機100がTDD、TDMA、TDSCDMA、またはその他のタイムスロット方式の送信機であるという仮定の下に使用することができる。この例においては、通信信号300中のデータは、タイムスロット310および315を介して通信される。したがって、通信信号300のタイムスロット310および315中のデータを乱さずにキャリアリーク補償のための調整を実施することのできる唯一の時は、ガード時間305など1つまたは複数のガード時間の少なくとも一部の間である。本発明の一実施形態によれば、1つまたは引き続く複数のガード時間305の少なくとも一部の間に、キャリアリーク補償調整手順320を実施することができる。
【0031】
図4は、図1のDBB RF送信機100に適用されるキャリアリーク対DCオフセットを示すグラフ400である。本発明の一実施形態では、DCレベル掃引信号199Aおよび199Bによって与えられる様々なDCオフセット電圧は、DCオフセット対キャリアリークのほぼ放物線の関数405に従って、放物線関数405の測定点410、415、420に対応する少なくとも3つの検出測定値の値に基づいて生成することができる。図4の放物線関数405は、説明のために一般的な放物線関数として示してあるが、放物線のような関数、さらには放物線でない関数を利用することもできる。利用される関数は、アナログ無線送信機125中で使用される検波器165のタイプに応じて決まることになる。
【0032】
ほぼ放物線の関数405の最小点425の値に基づく最小検出測定値が、実数および虚数の信号成分Iおよび信号成分Qのそれぞれにつき決定される。最小点425の値は、放物線関数405上の少なくとも3つの測定点410、415、420に関連付けられた検出測定値に基づいて補間することができる。その後、コントローラ135は、それぞれのDCオフセット電圧を、ディジタルDCオフセット補償モジュール110の加算器205および210に、それぞれの信号入力成分Iおよび入力成分Qと組み合わせられるように与える。
【0033】
図5Aおよび図5Bは共に、本発明の好ましい一実施形態による、ディジタルDCオフセット補償モジュール110を調整する少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定するのに使用される方法ステップを含む例示的なプロセス500のフローチャートである。ステップ505で、温度センサ168によって、アナログ無線送信機125またはその中の特定部品の温度がモニタされる。ステップ510で、温度センサ168が、所定のしきい値よりも大きい温度変化の発生、あるいは所定の値または範囲を超える温度変動の発生をコントローラ135に示した場合は、ステップ515で、ステップ520〜570を含むDCオフセット補償調整手順を実施できるかどうかが判定される。例えば、DBB RF送信機100が、図3に示したタイムスロットベースの通信信号300を処理している場合、プロセス500は、第1のタイムスロット310中のデータが処理されてガード時間305が始まるまでステップ515に留まり、その後、DCオフセット補償調整手順のステップに進むことになる。
【0034】
ステップ510および515は、DBB RF送信機100の初期化中はバイパスすることができ、それによりコントローラ135は、DBB RF送信機100の通常使用に先立ってDCオフセット補償値KおよびKを更新することができる。さらに、DCオフセット補償値の更新は、繰り返し、または定期的に、または温度センサ168によってモニタされた温度に応答して、または別のタイプの制御方式に従って実施することができる。例えば、ステップ510で、DBB RF送信機100のI信号成分およびQ信号成分のDCレベル特性に影響を及ぼすかもしれないパラメータを検出するバイアス電流検出器または他の任意の検出器を、単独でまたは温度センサ168と共に使用して、DCオフセット補償調整手順を開始することができる。
【0035】
ステップ520で、DCオフセット補償調整を行うための実際の第1ステップは、コントローラ135が、スイッチ198Aおよび198Bに対して、ディジタルDCオフセット補償モジュール110の実数および虚数信号入力をモデム105から切断し、その代わりにディジタルDCオフセット補償モジュール110の実数および虚数信号入力をコントローラ135に接続するよう命令することによって開始する。したがって、RFがアナログ無線送信機125の変調器145に入力されることはない。ステップ525で、コントローラ135は、ディジタルDCオフセット補償モジュール110に与えられるDCオフセット補償値KおよびKを0に設定する。あるいは、コントローラ135は、DCオフセット補償調整手順を用いて、KおよびKの既存の値を調整することもできる。ステップ530で、コントローラ135は、振幅制御信号196を介してPA150の利得を最大値に設定して、小さいDCオフセット電圧の検出を向上させる。
【0036】
ステップ535で、コントローラ135は、ディジタルDCオフセット補償モジュール110の虚数信号入力を0に設定し、ディジタルDCオフセット補償モジュール110の実数信号入力に種々のDCオフセット電圧のセットを印加する。ステップ540で、アナログ無線送信機125の変調器145のLO周波数において、実数信号入力に対する第1の最小検出測定値が、コントローラ135によって決定される。
【0037】
ステップ545で、コントローラ135は、ディジタルDCオフセット補償モジュール110の実数信号入力を0に設定し、ディジタルDCオフセット補償モジュール110の虚数信号入力に種々のDCオフセット電圧のセットを印加する。ステップ550で、虚数信号入力についての第2の最小検出測定値が、アナログ無線送信機125の変調器145のLO周波数で、コントローラ135によって決定される。
【0038】
ステップ555で、第1および第2の最小検出測定値にそれぞれ基づいて、新しい第1および第2のDCオフセット補償値KおよびKが、コントローラ135によって決定される。ステップ560で、新しい第1および第2のDCオフセット補償値KおよびKは、メモリ140に記憶される。ステップ565で、新しい第1および第2のDCオフセット補償値KおよびKは、ディジタルDCオフセット補償モジュール110に与えられる。ステップ570で、コントローラ135は、スイッチ198Aおよび198Bに対して、ディジタルDCオフセット補償モジュール110の実数および虚数信号入力をコントローラ135から切断し、ディジタルDCオフセット補償モジュール110の実数および虚数信号入力を再びモデム105に接続するよう命令する。次いでプロセス500は、別の温度変化または変動が温度センサ168によって検出されて、それによりDCオフセット補償値KおよびKの別の更新が必要とされるまで、ステップ505に戻る。
【0039】
任意選択で、DCオフセット補償調整手順に関する前述のステップのすべてまたはいくつかは、ディジタル領域で実施されてもよい。この実施形態では例えば、再び図1を参照するが、DAC115を利用してDCオフセット補正を実施することができる。必要なDCオフセット補正の量をコントローラ135が決定すると、このDCオフセットは、DBB RF送信機100の実数および虚数信号成分にディジタル的に挿入されてよい。
【0040】
代替の一実施形態では、コントローラ135を、検出アルゴリズムおよび検波器165と共に使用することができる。コントローラ135は、ディジタルDCオフセット補償モジュール110の実数と虚数の信号入力のDCレベルを同時に掃引する。アルゴリズムは、座標系アプリケーションを使用して少なくとも1つの最小検出測定値を決定するが、この座標系アプリケーションによれば、ディジタルDCオフセット補償モジュール110の実数および虚数信号入力のDCレベルが、それぞれx軸およびy軸に適用され、検波器165によって感知された検出測定値が、z軸に適用される。
【0041】
ステップ510で検出されるように、温度しきい値または変動を超えたとき、コントローラ135は、もう一度DCレベルを掃引して最適な設定を見つけるのが好ましいことに留意されたい。これは、信号送信が行われている間は、行うことができない。しかし、温度に対するDCドリフトの方向がわかっている場合は、実際に測定を行わずに、ルックアップテーブル(LUT)に基づく補正を自動的に適用することができる。好ましくは、LUTはメモリ140に記憶されており、コントローラ135からアクセスされる。
【0042】
本発明を好ましい実施形態に関して特に図示し説明したが、以上に述べた本発明の範囲を逸脱することなく、形式および詳細の様々な変更を本発明に加えてもよいことは、当業者には理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の好ましい一実施形態にしたがって構成された、ディジタルDCオフセット補償モジュールを備えるDBB RF送信機のブロック図である。
【図2】図1のDBB RF送信機中のディジタルDCオフセット補償モジュールの例示的な構成を示す図である。
【図3】図1のDBB RF送信機により処理される通信信号の例を示す図である。
【図4】図2のディジタルDCオフセット補償モジュールを調整するための少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定するのに使用される、キャリアリーク対DCオフセットの放物線関数を示すグラフである。
【図5A】図5Bと共に、図2のディジタルDCオフセット補償モジュールを調整するための少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定するのに使用される方法ステップを含むプロセスのフローチャートである。
【図5B】図5Aと共に、図2のディジタルDCオフセット補償モジュールを調整するための少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定するのに使用される方法ステップを含むプロセスのフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)実数および虚数信号入力を有するアナログ無線送信機と、
(b)前記アナログ無線送信機と通信し、実数および虚数信号入力を有するディジタルDCオフセット補償モジュールであって、前記実数と虚数の信号入力の少なくとも一方のDCレベルを調整するように構成されたことと、
(c)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールと通信するコントローラであって、前記コントローラは、前記アナログ無線送信機中において発生するキャリアリークを抑制するのに使用される少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定するように構成され、前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値に対応するレベルを有する少なくとも1つのDCオフセット信号を、前記実数と虚数の信号入力の少なくとも一方に与えることと、
を備えることを特徴とするディジタルベースバンド(DBB)送信機。
【請求項2】
(d)前記コントローラと通信し、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を記憶するメモリ、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項3】
前記アナログ無線送信機は、前記コントローラと通信する温度センサをさらに含み、前記温度センサが、所定のしきい値よりも大きい温度変化、または所定の値もしくは範囲を超える温度変動を検出した場合、前記コントローラは前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項4】
ガード時間で隔てられた第1および第2のタイムスロットを含む通信信号を処理し、前記コントローラは前記ガード時間の少なくとも一部の間に前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項5】
(d)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力に選択的に接続され、実数および虚数信号出力を有するモデムと、
(e)前記モデムの前記実数および虚数信号入力、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力、並びに前記コントローラにそれぞれ接続される第1および第2のスイッチであって、前記第1および第2のスイッチが前記モデムを前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力から切断して、前記コントローラを前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力に接続した後に、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値が決定されることと、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項6】
前記ディジタルDCオフセット補償モジュールは、
(i)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力に結合された第1の入力、および前記コントローラに結合された第2の入力を有する第1の加算器と、
(ii)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力に結合された第1の入力、および前記コントローラに結合された第2の入力を有する第2の加算器であって、前記コントローラは、前記第1および第2の加算器の前記第2の入力にそれぞれのDCオフセット信号を与え、前記それぞれのDCオフセット信号は、前記コントローラによって決定された第1および第2のDCオフセット補償値にそれぞれ対応するレベルを有することと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項7】
前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する前に、先に決定されたDCオフセット補償値を0に設定することを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項8】
前記アナログ無線送信機はさらに増幅器を含み、前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する前に、前記増幅器を最大利得レベルに設定することを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項9】
前記コントローラは、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力を無効として、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加することを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項10】
前記異なるDCオフセット電圧のセットは、ほぼ放物線の関数に従って印加され、前記コントローラは、前記放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、前記放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値を決定することを特徴とする請求項9に記載のDBB送信機。
【請求項11】
前記コントローラは、前記最小検出測定値に基づいて前記DCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項10に記載のDBB送信機。
【請求項12】
前記アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器を含み、前記最小検出測定値は前記LO周波数における前記実数信号入力に対して決定されることを特徴とする請求項11に記載のDBB送信機。
【請求項13】
前記コントローラは、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力を無効にして、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加することを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項14】
前記異なるDCオフセット電圧のセットは、ほぼ放物線の関数に従って印加され、前記コントローラは、前記放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、前記放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値を決定することを特徴とする請求項13に記載のDBB送信機。
【請求項15】
前記コントローラは、前記最小検出測定値に基づいて前記DCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項14に記載のDBB送信機。
【請求項16】
前記アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器をさらに含み、前記最小検出測定値は前記LO周波数において前記虚数信号入力に対して決定されることを特徴とする請求項15に記載のDBB送信機。
【請求項17】
(a)実数および虚数信号入力を有するアナログ無線送信機と、
(b)前記アナログ無線送信機と通信し、実数および虚数信号入力を有するディジタルDCオフセット補償モジュールであって、前記実数と虚数の信号入力の少なくとも一方のDCレベルを調整するように構成されたことと、
(c)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールと通信するコントローラであって、前記コントローラは、前記アナログ無線送信機中で発生するキャリアリークを抑制するのに使用される少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定するように構成され、前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値に対応するレベルを有する少なくとも1つのDCオフセット信号を、前記実数と虚数の信号入力の少なくとも一方に与えることと、
を備えることを特徴とする無線送信/受信ユニット(WTRU)。
【請求項18】
(d)前記コントローラと通信し、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を記憶するメモリ、
をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載のWTRU。
【請求項19】
前記アナログ無線送信機は、前記コントローラと通信する温度センサをさらに含み、前記温度センサが、所定のしきい値よりも大きい温度変化、または所定の値もしくは範囲を超える温度変動を検出した場合、前記コントローラは前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項17に記載のWTRU。
【請求項20】
ガード時間で隔てられた第1および第2のタイムスロットを含む通信信号を処理し、前記コントローラは前記ガード時間の少なくとも一部の間に前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項17に記載のWTRU。
【請求項21】
(d)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力に選択的に接続され、実数および虚数信号出力を有するモデムと、
(e)前記モデムの前記実数および虚数信号出力、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力、並びに前記コントローラにそれぞれ接続される第1および第2のスイッチであって、前記第1および第2のスイッチが前記モデムを前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力から切断して、前記コントローラを前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力に接続した後に、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値が決定されることと、
をさらに備えること特徴とする請求項17に記載のWTRU。
【請求項22】
前記ディジタルDCオフセット補償モジュールは、
(i)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力に結合された第1の入力、および前記コントローラに結合された第2の入力を有する第1の加算器と、
(ii)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力に結合された第1の入力、および前記コントローラに結合された第2の入力を有する第2の加算器であって、前記コントローラは、前記第1および第2の加算器の前記第2の入力にそれぞれのDCオフセット信号を与え、前記それぞれのDCオフセット信号は、前記コントローラによって決定された第1および第2のDCオフセット補償値にそれぞれ対応するレベルを有することと、
を含むことを特徴とする請求項17に記載のWTRU。
【請求項23】
前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する前に、先に決定されたDCオフセット補償値を0に設定することを特徴とする請求項17に記載のWTRU。
【請求項24】
前記アナログ無線送信機はさらに増幅器を含み、前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する前に、前記増幅器を最大利得レベルに設定することを特徴とする請求項17に記載のWTRU。
【請求項25】
前記コントローラは、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力を無効にして、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加することを特徴とする請求項17に記載のWTRU。
【請求項26】
前記異なるDCオフセット電圧のセットは、ほぼ放物線の関数に従って印加され、前記コントローラは、前記放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、前記放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値を決定することを特徴とする請求項25に記載のWTRU。
【請求項27】
前記コントローラは、前記最小検出測定値に基づいて前記DCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項26に記載のWTRU。
【請求項28】
前記アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器を含み、前記最小検出測定値は前記LO周波数において前記実数信号入力に対して決定されることを特徴とする請求項27に記載のWTRU。
【請求項29】
前記コントローラは、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力を無効にして、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加することを特徴とする請求項17に記載のWTRU。
【請求項30】
前記異なるDCオフセット電圧のセットは、ほぼ放物線の関数に従って印加され、前記コントローラは、前記放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、前記放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値を決定することを特徴とする請求項29に記載のWTRU。
【請求項31】
前記コントローラは、前記最小検出測定値に基づいて前記DCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項30に記載のWTRU。
【請求項32】
前記アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器をさらに含み、前記最小検出測定値は前記LO周波数において前記虚数信号入力に対して決定されることを特徴とする請求項31に記載のWTRU。
【請求項33】
(a)実数および虚数信号入力を有するアナログ無線送信機と、
(b)前記アナログ無線送信機と通信し、実数および虚数信号入力を有するディジタルDCオフセット補償モジュールであって、前記実数と虚数の信号入力の少なくとも一方のDCレベルを調整するように構成されたことと、
(c)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールと通信するコントローラであって、前記コントローラは、前記アナログ無線送信機中で発生するキャリアリークを抑制するのに使用される少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定するように構成され、前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値に対応するレベルを有する少なくとも1つのDCオフセット信号を、前記実数と虚数の信号入力の少なくとも一方に与えることと、
を備えることを特徴とする集積回路(IC)。
【請求項34】
(d)前記コントローラと通信し、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を記憶するメモリ、
をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載のIC。
【請求項35】
前記アナログ無線送信機は、前記コントローラと通信する温度センサをさらに含み、前記温度センサが、所定のしきい値よりも大きい温度変化、または所定の値もしくは範囲を超える温度変動を検出した場合、前記コントローラは前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項33に記載のIC。
【請求項36】
ガード時間で隔てられた第1および第2のタイムスロットを含む通信信号を処理し、前記コントローラは前記ガード時間の少なくとも一部の間に前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項33に記載のIC。
【請求項37】
(d)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力に選択的に接続され、実数および虚数信号出力を有するモデムと、
(e)前記モデムの前記実数および虚数信号出力、並びに前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力にそれぞれ接続される第1および第2のスイッチであって、前記第1および第2のスイッチが前記モデムを前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力から切断して、前記コントローラを前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力に接続した後に、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値が決定されることと、
をさらに備えること特徴とする請求項33に記載のIC。
【請求項38】
前記ディジタルDCオフセット補償モジュールは、
(i)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力に結合された第1の入力、および前記コントローラに結合された第2の入力を有する第1の加算器と、
(ii)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力に結合された第1の入力、および前記コントローラに結合された第2の入力を有する第2の加算器であって、前記コントローラは、前記第1および第2の加算器の前記第2の入力にそれぞれのDCオフセット信号を提供し、前記それぞれのDCオフセット信号は、前記コントローラによって決定された第1および第2のDCオフセット補償値にそれぞれ対応するレベルを有することと、
を含むことを特徴とする請求項33に記載のIC。
【請求項39】
前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する前に、先に決定されたDCオフセット補償値を0に設定することを特徴とする請求項33に記載のIC。
【請求項40】
前記アナログ無線送信機はさらに増幅器を含み、前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する前に、前記増幅器を最大利得レベルに設定することを特徴とする請求項33に記載のIC。
【請求項41】
前記コントローラは、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力を無効にして、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加することを特徴とする請求項33に記載のIC。
【請求項42】
前記異なるDCオフセット電圧のセットは、ほぼ放物線の関数に従って印加され、前記コントローラは、前記放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、前記放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値を決定することを特徴とする請求項41に記載のIC。
【請求項43】
前記コントローラは、前記最小検出測定値に基づいて前記DCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項42に記載のIC。
【請求項44】
前記アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器を含み、前記最小検出測定値は前記LO周波数において前記実数信号入力に対して決定されることを特徴とする請求項43に記載のIC。
【請求項45】
前記コントローラは、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力を無効にして、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加することを特徴とする請求項33に記載のIC。
【請求項46】
前記異なるDCオフセット電圧のセットは、ほぼ放物線の関数に従って印加され、前記コントローラは、前記放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、前記放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値を決定することを特徴とする請求項45に記載のIC。
【請求項47】
前記コントローラは、前記最小検出測定値に基づいて前記DCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項46に記載のIC。
【請求項48】
前記アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器をさらに含み、前記最小検出測定値は前記LO周波数において前記虚数信号入力に対して決定されることを特徴とする請求項47に記載のIC。
【請求項49】
実数および虚数信号入力を有するアナログ無線送信機と、前記アナログ無線送信機と通信し、実数および虚数信号入力を有するディジタルDCオフセット補償モジュールと、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールと通信するコントローラとを備える無線通信システム中において、前記実数と虚数の信号入力の少なくとも一方のDCレベルを調整する方法であって、
(a)前記コントローラが、前記アナログ無線送信機中で発生するキャリアリークを抑制するのに使用される少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定するステップと、
(b)前記コントローラが、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値に対応するレベルを有する少なくとも1つのDCオフセット信号を、前記実数と虚数の信号入力の少なくとも一方に与えるステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項50】
(c)前記少なくとも1つのDCオフセット補償値をメモリに記憶するステップ、
をさらに備えることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記アナログ無線送信機は、前記コントローラと通信する温度センサをさらに含み、前記温度センサが、所定のしきい値よりも大きい温度変化、または所定の値もしくは範囲を超える温度変動を検出したのに応答して、前記ステップ(a)が実施されることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記通信システムは、ガード時間で隔てられた第1および第2のタイムスロットを含む通信信号を処理し、前記コントローラは前記ガード時間の少なくとも一部の間に前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項53】
前記アナログ無線送信機は、増幅器をさらに含み、
(c)前記コントローラが、先に決定されたDCオフセット補償値を0に設定するステップと、
(d)前記コントローラが、前記増幅器を最大利得レベルに設定するステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項54】
(c)前記コントローラを前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力に接続するステップと、
(d)前記コントローラが前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力を無効にして、ほぼ放物線の関数に従って、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加するステップと、
(e)前記コントローラが前記放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、前記放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値を決定するステップと、
(f)前記コントローラが前記最小検出測定値に基づいて前記DCオフセット補償値を決定するステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項55】
前記アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器をさらに含み、前記最小検出測定値は前記LO周波数において前記実数信号入力に対して決定されることを特徴とする請求項54に記載の方法。
【請求項56】
(c)前記コントローラを前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力に接続するステップと、
(d)前記コントローラが前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力を無効にして、ほぼ放物線の関数に従って、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加するステップと、
(e)前記コントローラが前記放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、前記放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値を決定するステップと、
(f)前記コントローラが前記最小検出測定値に基づいて前記DCオフセット補償値を決定するステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項57】
前記アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器をさらに含み、前記最小検出測定値は前記LO周波数において前記虚数信号入力に対して決定されることを特徴とする請求項56に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)実数および虚数信号入力を有するアナログ無線送信機と、
(b)前記アナログ無線送信機と通信し、実数および虚数信号入力を有するディジタルDCオフセット補償モジュールであって、前記実数と虚数の信号入力の少なくとも一方のDCレベルを調整するように構成されたことと、
(c)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールと通信するコントローラであって、前記コントローラは、前記アナログ無線送信機中において発生するキャリアリークを抑制するのに使用される少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定するように構成され、前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値に対応するレベルを有する少なくとも1つのDCオフセット信号を、前記実数と虚数の信号入力の少なくとも一方に与えることと、
(d)前記コントローラと通信し、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を記憶するメモリと、
を備えることを特徴とするディジタルベースバンド(DBB)送信機。
【請求項2】
前記アナログ無線送信機は、前記コントローラと通信する温度センサをさらに含み、前記温度センサが、所定のしきい値よりも大きい温度変化、または所定の値もしくは範囲を超える温度変動を検出した場合、前記コントローラは前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項3】
ガード時間で隔てられた第1および第2のタイムスロットを含む通信信号を処理し、前記コントローラは前記ガード時間の少なくとも一部の間に前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項4】
(e)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力に選択的に接続され、実数および虚数信号出力を有するモデムと、
(f)前記モデムの前記実数および虚数信号入力、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力、並びに前記コントローラにそれぞれ接続される第1および第2のスイッチであって、前記第1および第2のスイッチが前記モデムを前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力から切断して、前記コントローラを前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力に接続した後に、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値が決定されることと、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項5】
前記ディジタルDCオフセット補償モジュールは、
(i)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力に結合された第1の入力、および前記コントローラに結合された第2の入力を有する第1の加算器と、
(ii)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力に結合された第1の入力、および前記コントローラに結合された第2の入力を有する第2の加算器であって、前記コントローラは、前記第1および第2の加算器の前記第2の入力にそれぞれのDCオフセット信号を与え、前記それぞれのDCオフセット信号は、前記コントローラによって決定された第1および第2のDCオフセット補償値にそれぞれ対応するレベルを有することと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項6】
前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する前に、先に決定されたDCオフセット補償値を0に設定することを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項7】
前記アナログ無線送信機はさらに増幅器を含み、前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する前に、前記増幅器を最大利得レベルに設定することを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項8】
前記コントローラは、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力を無効として、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加することを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項9】
前記異なるDCオフセット電圧のセットは、ほぼ放物線の関数に従って印加され、前記コントローラは、前記放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、前記放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値を決定することを特徴とする請求項8に記載のDBB送信機。
【請求項10】
前記コントローラは、前記最小検出測定値に基づいて前記DCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項9に記載のDBB送信機。
【請求項11】
前記アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器を含み、前記最小検出測定値は前記LO周波数における前記実数信号入力に対して決定されることを特徴とする請求項10に記載のDBB送信機。
【請求項12】
前記コントローラは、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力を無効にして、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加することを特徴とする請求項1に記載のDBB送信機。
【請求項13】
前記異なるDCオフセット電圧のセットは、ほぼ放物線の関数に従って印加され、前記コントローラは、前記放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、前記放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値を決定することを特徴とする請求項12に記載のDBB送信機。
【請求項14】
前記コントローラは、前記最小検出測定値に基づいて前記DCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項13に記載のDBB送信機。
【請求項15】
前記アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器をさらに含み、前記最小検出測定値は前記LO周波数において前記虚数信号入力に対して決定されることを特徴とする請求項14に記載のDBB送信機。
【請求項16】
(a)実数および虚数信号入力を有するアナログ無線送信機と、
(b)前記アナログ無線送信機と通信し、実数および虚数信号入力を有するディジタルDCオフセット補償モジュールであって、前記実数と虚数の信号入力の少なくとも一方のDCレベルを調整するように構成されたことと、
(c)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールと通信するコントローラであって、前記コントローラは、前記アナログ無線送信機中で発生するキャリアリークを抑制するのに使用される少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定するように構成され、前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値に対応するレベルを有する少なくとも1つのDCオフセット信号を、前記実数と虚数の信号入力の少なくとも一方に与えることと、
(d)前記コントローラと通信し、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を記憶するメモリと、
を備えることを特徴とする無線送信/受信ユニット(WTRU)。
【請求項17】
前記アナログ無線送信機は、前記コントローラと通信する温度センサをさらに含み、前記温度センサが、所定のしきい値よりも大きい温度変化、または所定の値もしくは範囲を超える温度変動を検出した場合、前記コントローラは前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項16に記載のWTRU。
【請求項18】
ガード時間で隔てられた第1および第2のタイムスロットを含む通信信号を処理し、前記コントローラは前記ガード時間の少なくとも一部の間に前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項16に記載のWTRU。
【請求項19】
(e)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力に選択的に接続され、実数および虚数信号出力を有するモデムと、
(f)前記モデムの前記実数および虚数信号出力、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力、並びに前記コントローラにそれぞれ接続される第1および第2のスイッチであって、前記第1および第2のスイッチが前記モデムを前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力から切断して、前記コントローラを前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力に接続した後に、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値が決定されることと、
をさらに備えること特徴とする請求項16に記載のWTRU。
【請求項20】
前記ディジタルDCオフセット補償モジュールは、
(i)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力に結合された第1の入力、および前記コントローラに結合された第2の入力を有する第1の加算器と、
(ii)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力に結合された第1の入力、および前記コントローラに結合された第2の入力を有する第2の加算器であって、前記コントローラは、前記第1および第2の加算器の前記第2の入力にそれぞれのDCオフセット信号を与え、前記それぞれのDCオフセット信号は、前記コントローラによって決定された第1および第2のDCオフセット補償値にそれぞれ対応するレベルを有することと、
を含むことを特徴とする請求項16に記載のWTRU。
【請求項21】
前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する前に、先に決定されたDCオフセット補償値を0に設定することを特徴とする請求項16に記載のWTRU。
【請求項22】
前記アナログ無線送信機はさらに増幅器を含み、前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する前に、前記増幅器を最大利得レベルに設定することを特徴とする請求項16に記載のWTRU。
【請求項23】
前記コントローラは、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力を無効にして、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加することを特徴とする請求項16に記載のWTRU。
【請求項24】
前記異なるDCオフセット電圧のセットは、ほぼ放物線の関数に従って印加され、前記コントローラは、前記放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、前記放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値を決定することを特徴とする請求項23に記載のWTRU。
【請求項25】
前記コントローラは、前記最小検出測定値に基づいて前記DCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項24に記載のWTRU。
【請求項26】
前記アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器を含み、前記最小検出測定値は前記LO周波数において前記実数信号入力に対して決定されることを特徴とする請求項25に記載のWTRU。
【請求項27】
前記コントローラは、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力を無効にして、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加することを特徴とする請求項16に記載のWTRU。
【請求項28】
前記異なるDCオフセット電圧のセットは、ほぼ放物線の関数に従って印加され、前記コントローラは、前記放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、前記放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値を決定することを特徴とする請求項27に記載のWTRU。
【請求項29】
前記コントローラは、前記最小検出測定値に基づいて前記DCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項28に記載のWTRU。
【請求項30】
前記アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器をさらに含み、前記最小検出測定値は前記LO周波数において前記虚数信号入力に対して決定されることを特徴とする請求項29に記載のWTRU。
【請求項31】
(a)実数および虚数信号入力を有するアナログ無線送信機と、
(b)前記アナログ無線送信機と通信し、実数および虚数信号入力を有するディジタルDCオフセット補償モジュールであって、前記実数と虚数の信号入力の少なくとも一方のDCレベルを調整するように構成されたことと、
(c)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールと通信するコントローラであって、前記コントローラは、前記アナログ無線送信機中で発生するキャリアリークを抑制するのに使用される少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定するように構成され、前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値に対応するレベルを有する少なくとも1つのDCオフセット信号を、前記実数と虚数の信号入力の少なくとも一方に与えることと、
(d)前記コントローラと通信し、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を記憶するメモリと、
を備えることを特徴とする集積回路(IC)。
【請求項32】
前記アナログ無線送信機は、前記コントローラと通信する温度センサをさらに含み、前記温度センサが、所定のしきい値よりも大きい温度変化、または所定の値もしくは範囲を超える温度変動を検出した場合、前記コントローラは前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項31に記載のIC。
【請求項33】
ガード時間で隔てられた第1および第2のタイムスロットを含む通信信号を処理し、前記コントローラは前記ガード時間の少なくとも一部の間に前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項31に記載のIC。
【請求項34】
(e)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力に選択的に接続され、実数および虚数信号出力を有するモデムと、
(f)前記モデムの前記実数および虚数信号出力、並びに前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力にそれぞれ接続される第1および第2のスイッチであって、前記第1および第2のスイッチが前記モデムを前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力から切断して、前記コントローラを前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力に接続した後に、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値が決定されることと、
をさらに備えること特徴とする請求項31に記載のIC。
【請求項35】
前記ディジタルDCオフセット補償モジュールは、
(i)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力に結合された第1の入力、および前記コントローラに結合された第2の入力を有する第1の加算器と、
(ii)前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力に結合された第1の入力、および前記コントローラに結合された第2の入力を有する第2の加算器であって、前記コントローラは、前記第1および第2の加算器の前記第2の入力にそれぞれのDCオフセット信号を提供し、前記それぞれのDCオフセット信号は、前記コントローラによって決定された第1および第2のDCオフセット補償値にそれぞれ対応するレベルを有することと、
を含むことを特徴とする請求項31に記載のIC。
【請求項36】
前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する前に、先に決定されたDCオフセット補償値を0に設定することを特徴とする請求項31に記載のIC。
【請求項37】
前記アナログ無線送信機はさらに増幅器を含み、前記コントローラは、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定する前に、前記増幅器を最大利得レベルに設定することを特徴とする請求項31に記載のIC。
【請求項38】
前記コントローラは、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力を無効にして、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加することを特徴とする請求項31に記載のIC。
【請求項39】
前記異なるDCオフセット電圧のセットは、ほぼ放物線の関数に従って印加され、前記コントローラは、前記放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、前記放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値を決定することを特徴とする請求項38に記載のIC。
【請求項40】
前記コントローラは、前記最小検出測定値に基づいて前記DCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項39に記載のIC。
【請求項41】
前記アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器を含み、前記最小検出測定値は前記LO周波数において前記実数信号入力に対して決定されることを特徴とする請求項40に記載のIC。
【請求項42】
前記コントローラは、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力を無効にして、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加することを特徴とする請求項31に記載のIC。
【請求項43】
前記異なるDCオフセット電圧のセットは、ほぼ放物線の関数に従って印加され、前記コントローラは、前記放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、前記放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値を決定することを特徴とする請求項42に記載のIC。
【請求項44】
前記コントローラは、前記最小検出測定値に基づいて前記DCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項43に記載のIC。
【請求項45】
前記アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器をさらに含み、前記最小検出測定値は前記LO周波数において前記虚数信号入力に対して決定されることを特徴とする請求項44に記載のIC。
【請求項46】
実数および虚数信号入力を有するアナログ無線送信機と、前記アナログ無線送信機と通信し、実数および虚数信号入力を有するディジタルDCオフセット補償モジュールと、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールと通信するコントローラとを備える無線通信システム中において、前記実数と虚数の信号入力の少なくとも一方のDCレベルを調整する方法であって、
(a)前記コントローラが、前記アナログ無線送信機中で発生するキャリアリークを抑制するのに使用される少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定するステップと、
(b)前記コントローラが、前記少なくとも1つのDCオフセット補償値に対応するレベルを有する少なくとも1つのDCオフセット信号を、前記実数と虚数の信号入力の少なくとも一方に与えるステップと、
(c)前記少なくとも1つのDCオフセット補償値をメモリに記憶するステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項47】
前記アナログ無線送信機は、前記コントローラと通信する温度センサをさらに含み、前記温度センサが、所定のしきい値よりも大きい温度変化、または所定の値もしくは範囲を超える温度変動を検出したのに応答して、前記ステップ(a)が実施されることを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記通信システムは、ガード時間で隔てられた第1および第2のタイムスロットを含む通信信号を処理し、前記コントローラは前記ガード時間の少なくとも一部の間に前記少なくとも1つのDCオフセット補償値を決定することを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記アナログ無線送信機は、増幅器をさらに含み、
(d)前記コントローラが、先に決定されたDCオフセット補償値を0に設定するステップと、
(e)前記コントローラが、前記増幅器を最大利得レベルに設定するステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項50】
(d)前記コントローラを前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力に接続するステップと、
(e)前記コントローラが前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力を無効にして、ほぼ放物線の関数に従って、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加するステップと、
(f)前記コントローラが前記放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、前記放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値を決定するステップと、
(g)前記コントローラが前記最小検出測定値に基づいて前記DCオフセット補償値を決定するステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項51】
前記アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器をさらに含み、前記最小検出測定値は前記LO周波数において前記実数信号入力に対して決定されることを特徴とする請求項50に記載の方法。
【請求項52】
(d)前記コントローラを前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数および虚数信号入力に接続するステップと、
(e)前記コントローラが前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記実数信号入力を無効にして、ほぼ放物線の関数に従って、前記ディジタルDCオフセット補償モジュールの前記虚数信号入力に異なるDCオフセット電圧のセットを印加するステップと、
(f)前記コントローラが前記放物線関数上の少なくとも3つの測定点の補間を実施して、前記放物線関数の最小値に関連付けられた最小検出測定値を決定するステップと、
(g)前記コントローラが前記最小検出測定値に基づいて前記DCオフセット補償値を決定するステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項53】
前記アナログ無線送信機は、LO周波数のLO信号を出力する局部発振器(LO)を有する変調器をさらに含み、前記最小検出測定値は前記LO周波数において前記虚数信号入力に対して決定されることを特徴とする請求項52に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【公表番号】特表2006−527530(P2006−527530A)
【公表日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−514190(P2006−514190)
【出願日】平成16年4月30日(2004.4.30)
【国際出願番号】PCT/US2004/013486
【国際公開番号】WO2005/002063
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(594164900)インターディジタル テクノロジー コーポレイション (153)
【氏名又は名称原語表記】InterDigital Technology Corporation
【Fターム(参考)】