説明

キャリーカートのオートリターン機構及びこれを組み込んだキャリーカート

【課題】キャリーカートにおいて、ハンドルから手が離されたときに車輪を自動的に真っ直ぐに前を向かせることができると共に車輪を真っ直ぐ前向きに安定させることができ、キャリーカート使用の安全性と利便性・快適性とを向上させることを可能にする。
【解決手段】ハンドル操作伝達部材9に取り付けられる第一の係合部材21と脚フレーム2に取り付けられる第二の係合部材22と、第一の係合部材21が第二の係合部材22に対して所定の噛み合わせ位置からずれている場合にこれら係合部材21,22が所定の噛み合わせ位置にて噛み合うように第一の係合部材21を付勢する付勢手段23とを有し、ハンドル6に方向操作の力が加えられていない状態では第二の係合部材22に対して第一の係合部材21を所定の噛み合わせ位置にさせることによってハンドル操作伝達部材9下端の車輪4を前に向かせるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャリーカートのオートリターン機構及びこれを組み込んだキャリーカートに関する。さらに詳述すると、本発明は、各々が車輪を備える一対の脚フレームを有するキャリーカートに用いられるオートリターン機構に関する。
【背景技術】
【0002】
各々が車輪を備える一対の脚フレームを有する従来のキャリーカートとしては、例えば、図10A〜図10Cに示すように、左右対向する二つの車輪103a,103aを備える前輪103を下端に回転可能に支持する前脚フレーム101と、左右対向する二つの車輪を備える後輪104を下端に回転可能に支持する後脚フレーム102とを有すると共に、前脚フレーム101の上端寄りの位置に取り付けられたブラケット105に設けられた揺動軸106を介して前脚フレーム101と後脚フレーム102とが揺動可能に連結され、前脚フレーム101と後脚フレーム102とを開いた状態で使用し(図10A参照)、収納したり持ち運んだりする際には前脚フレーム101と後脚フレーム102とを閉じることができる(図10B参照)ものがある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09−168414号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のようなキャリーカートでは小型化による利便性等の向上のために図10Cに示すように前輪103,後輪104のそれぞれを構成する二つの車輪の左右対向間隔を狭くしているものがあり、このように車輪の左右対向間隔を狭くすると共にハンドル107の方向操作(かじ取り)によって前輪103の方向転換ができるように構成した場合、前輪103が傾いたまま(言い換えると、前輪103が真っ直ぐ前向きではなくて左右どちらかの方向を向いたまま)では傾いている側に荷重がかかるので倒れてしまい、安全性や利便性・快適性に優れているとは言い難い。
【0005】
ここで、確実に自立させるようにするために前輪103や後輪104のそれぞれを構成する二つの車輪の左右対向間隔を大きくしたり車輪自体の幅を大きくすると、歩行の邪魔になって使用の快適性が低下してしまったり、方向転換がしづらくなって操作性が低下してしまったり、重くなって運搬の快適性が低下してしまったり、多くのスペースを必要として収納性が低下してしまったりするので好ましくない。さらに、簡易で手軽な使用にも対応するためには尚のこと小型化が求められる。そこで、車輪の左右対向間隔や車輪自体の幅が小さくても確実に自立できるようにするためにはハンドル107から手が離されたときに前輪103が真っ直ぐ前向きになることが重要になる。
【0006】
さらに、例えば高齢者や怪我人や身体障害者などのようにキャリーカートに大きく依存する人が使用する場合には特に、車輪が左右方向のどちらかを向いたまま走行したり左右方向にふらつきながら走行したりすることは危険であるので、制御が困難になってしまうほどに車輪の向きが変わり易いよりも車輪が真っ直ぐ前向きで或る程度安定して走行することも求められる。
【0007】
そこで、本発明は、ハンドルから手が離されたときに車輪を自動的に真っ直ぐに前を向かせることができると共に車輪を真っ直ぐ前向きに安定させることができ、キャリーカート使用の安全性と利便性・快適性とを向上させることが可能であるキャリーカートのオートリターン機構及びこれを組み込んだキャリーカートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するため、請求項1記載のキャリーカートのオートリターン機構は、一対の脚フレームと、該一対の脚フレームそれぞれの下方に備えられる車輪と、上端にハンドルが取り付けられると共に下端が車輪と連結されてハンドルの操作によって車輪の角度変更が可能であり且つ一対の脚フレームのうちの一方に軸回転可能に支持されるハンドル操作伝達部材とを備えるキャリーカートに用いられ、ハンドル操作伝達部材に取り付けられる第一の係合部材と一対の脚フレームのうちの一方に取り付けられる第二の係合部材と、第一の係合部材が第二の係合部材に対して所定の噛み合わせ位置からずれている場合にこれら係合部材が所定の噛み合わせ位置にて噛み合うように第一の係合部材若しくは第二の係合部材を付勢する付勢手段とを有し、ハンドルに方向操作の力が加えられていない状態では第二の係合部材に対して第一の係合部材を所定の噛み合わせ位置にさせることによってハンドル操作伝達部材下端の車輪を前に向かせるようにしている。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のキャリーカートのオートリターン機構において、第一の係合部材がハンドル操作伝達部材を貫通させる筒状部材であると共に周壁端縁部に凸部又は凹部を備え、第二の係合部材がハンドル操作伝達部材を貫通させる筒状部材であると共に周壁端縁部に第一の係合部材の凸部又は凹部と係合する凹部又は凸部を備え、凹部と凸部とを噛み合わせて第二の係合部材に対して第一の係合部材を所定の噛み合わせ位置にさせるようにしている。
【0010】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載のキャリーカートのオートリターン機構において、付勢手段はハンドル操作伝達部材に設けられた圧縮コイルばねであり、第一の係合部材の凸部又は凹部を第二の係合部材の凹部又は凸部に押し付けるように付勢しているようにしている。
【0011】
また、請求項4記載の発明は、請求項1記載のキャリーカートのオートリターン機構において、一対の脚フレームが折り畳み可能であるようにしている。
【0012】
したがって、これらのキャリーカートのオートリターン機構によると、ハンドルから手が離されてハンドルに方向操作の力が加えられていないときに車輪が自動的に真っ直ぐに前を向くようになると共に車輪が真っ直ぐ前向きの状態で安定する。
【0013】
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載のキャリーカートのオートリターン機構において、一対の脚フレームが折り畳まれた状態においてキャリーカートが自立可能であるようにしている。この場合には、車輪の向きが制御できない場合には一対の脚フレームが開脚しているときと比べて閉脚しているときの方が自立の安定性が低下してしまうところ、車輪が自動的に真っ直ぐに前を向くようになるので閉脚状態での自立が確実なものになる。
【0014】
また、請求項6記載の発明は、請求項1から5のうちのいずれか一つに記載のオートリターン機構を組み込んだキャリーカートである。この場合には、ハンドルから手が離されてハンドルに方向操作の力が加えられていないときに車輪が自動的に真っ直ぐに前を向くようになると共に車輪が真っ直ぐ前向きの状態で安定したり、車輪が自動的に真っ直ぐに前を向くようになるので閉脚状態での自立が確実なものになるという作用を奏する。
【発明の効果】
【0015】
本発明のキャリーカートのオートリターン機構及びキャリーカートによれば、ハンドルに方向操作の力が加えられていないときに車輪を自動的に真っ直ぐに前を向かせることができると共に車輪を真っ直ぐ前向きの状態で安定させることができるので、キャリーカート使用の安全性や利便性・快適性の向上を図ることが可能になる。
【0016】
また、本発明のキャリーカートのオートリターン機構及びキャリーカートによれば、一対の脚フレームが折り畳まれた状態でも自立を確実なものにすることができるので、キャリーカートの不意の転倒を防止し、キャリーカート使用の安全性や利便性・快適性の向上を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施形態のキャリーカートを示す側面図であり、前後の脚フレームが開脚している状態を示す図である。
【図2】実施形態のキャリーカートを示す側面図であり、前後の脚フレームが閉脚している状態を示す図である。
【図3】実施形態のキャリーカートを示す底面図であり、前後の脚フレームが閉脚している状態を示す図である。
【図4】本発明のキャリーカートのオートリターン機構の実施形態を示す側面図(一部縦断面図)であり、前後の脚フレームが開脚している状態を示す図である。
【図5】本発明のキャリーカートのオートリターン機構の実施形態を示す図であってオートリターン機構部分の拡大縦断面図である。
【図6】本発明のキャリーカートのオートリターン機構の実施形態を示す図であってオートリターン機構部分の拡大図である。(A)は正面図である。(B)は側面図である。
【図7】本発明のキャリーカートのオートリターン機構の実施形態を示す図であってオートリターン機構部分の拡大図である。(A)は正面図である。(B)は側面図である。
【図8】本発明のキャリーカートのオートリターン機構の他の実施形態を示す図であってオートリターン機構部分の拡大図である。(A)は正面図である。(B)は側面図である。
【図9】本発明のキャリーカートのオートリターン機構の更に他の実施形態を示す図であってオートリターン機構部分の拡大図である。(A)は正面図である。(B)は側面図である。
【図10A】従来のキャリーカートを示す側面図であり、前後の脚フレームが開脚している状態を示す図である。
【図10B】従来のキャリーカートを示す側面図であり、前後の脚フレームが閉脚している状態を示す図である。
【図10C】従来のキャリーカートを示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の構成を図面に示す形態に基づいて詳細に説明する。
【0019】
図1から図7に、本発明のキャリーカートのオートリターン機構の実施形態の一例を示す。なお、本実施形態では、前脚フレーム2と後脚フレーム3とを有するキャリーカート1(本実施形態の形態の場合には歩行補助具とも呼ばれる)を例に挙げて説明する。ここで、本明細書においては、ハンドル6を握ってキャリーカート1を使用している者を基準にして上下、前後、左右を定義する。具体的には、図1に示す矢印31の向きを前、反対向きを後、また、矢印32の向きを上、反対向きを下、さらに、これら矢印31及び矢印32に垂直な方向であって図面に対して垂直な方向を左右方向とする。
【0020】
本発明のキャリーカートのオートリターン機構は、一対の脚フレーム2,3と、該一対の脚フレーム2,3それぞれの下方に備えられる車輪4,5と、上端にハンドル6が取り付けられると共に下端が車輪(本実施形態では前輪4)と連結されてハンドル6の操作によって車輪(前輪4)の角度変更が可能であり且つ一対の脚フレームのうちの一方(本実施形態では前脚フレーム2)に軸回転可能に支持されるハンドル操作伝達部材9とを備えるキャリーカートに用いられる。
【0021】
本実施形態のキャリーカート1は、上端部同士が摺動揺動軸2aによって揺動可能に連結された前脚フレーム2及び後脚フレーム3と、左右対向配置された一対の前タイヤ4a,4aとこれら対向する前タイヤ4a,4aの間に設けられた車軸4bとを有して当該車軸4bが前脚フレーム2の下方に軸回転可能に支持される前輪4と、左右対向配置された一対の後タイヤ5a,5aとこれら対向する後タイヤ5a,5aの間に設けられた車軸5bとを有して当該車軸5bが後脚フレーム3の下方に軸回転可能に支持される後輪5と、前脚フレーム2の上方に設けられるハンドル6と、前脚フレーム2と後脚フレーム3との間に掛け渡されて取り付けられるジョイントパイプ8とを備える。
【0022】
前脚フレーム2は、軸心方向の貫通孔2bを有する筒部2cと、当該筒部2cの左右両側から対向して後方に延出する一対の後部側壁2d,2dとを有する。そして、これら対向する一対の後部側壁2d,2dによって、前脚フレーム2の後脚フレーム3と対向する側即ち後側に後脚フレーム3に向かって開口する軸心方向の凹部が形成される。
【0023】
前脚フレーム2の貫通孔2bには、当該貫通孔2bを貫通するハンドル操作伝達部材9としてのステアリングパイプ9が挿入される。ステアリングパイプ9は、円筒状で前脚フレーム2よりも長く形成され、上端部分が前脚フレーム2の上端縁から突出すると共に下端部分が前脚フレーム2の下端縁から突出する位置に配置される。そして、前脚フレーム2の上端縁から突出しているステアリングパイプ9の上端部にはハンドル6がねじ止めされて固定されて取り付けられる(なお、取り付ける方法はねじ止めに限られずスプリングピンの打ち込みや接着剤による接着や溶接などでも良い。以下の説明における「ねじ止め」も同様である)。
【0024】
また、前脚フレーム2の上端部にはステアリングガイド11が取り付けられる。ステアリングガイド11は、筒状の差込部11aを有し、当該差込部11aが前脚フレーム2の上端部分に差し込まれ、当該差込部11aの貫通孔にステアリングパイプ9を摺動可能に貫通させた状態でねじ止めされて前脚フレーム2上端に固定されて取り付けられる。
【0025】
一方、前脚フレーム2の下端縁から突出しているステアリングパイプ9の下端部には、前輪4の車軸4bを軸回転可能に支持するための前輪ブロック7が取り付けられる。前輪ブロック7は、当該前輪ブロック7の上端からステアリングパイプ9の下端部分が差し込まれてねじ止めされてステアリングパイプ9下端に固定されて取り付けられる。
【0026】
そして、前輪4の車軸4bが、ステアリングパイプ9の下方位置において前輪ブロック7を左右方向に軸回転可能に貫通して設けられる。これにより、車軸4bを介し、前輪4が前脚フレーム2の下方に軸回転可能に取り付けられる。
【0027】
そして、上述の構成により、キャリーカート1の使用者によるハンドル6の方向操作が前脚フレーム2の貫通孔2b内のステアリングパイプ9を介して前輪4に伝達され、前輪4が方向転換(即ち、角度変更)の動作をする。
【0028】
後脚フレーム3は筒状に形成され、後脚フレーム3の上端部にはジョイント部材12が取り付けられる。ジョイント部材12は、後脚フレーム3の軸心方向の貫通孔に差し込まれる下部の差込部(図上では見えない)と、前方に延出する縦板状に形成されて左右方向の貫通孔を有する上部の連結部12aとからなり、下部の差込部が後脚フレーム3の軸心方向の貫通孔に差し込まれた状態でねじ止めされて後脚フレーム3の上端に取り付けられる。
【0029】
また、前脚フレーム2の上端部に、前脚フレーム2と後脚フレーム3とを揺動可能に、言い換えると摺動揺動軸2aを中心として揺動開脚及び閉脚自在に連結するためのフレームジョイント13が取り付けられる。フレームジョイント13は、前部が前脚フレーム2の両後部側壁2d,2dの間に差し込まれた状態で、これらフレームジョイント13前部と両後部側壁2d,2dとを左右方向に貫通する軸14によって前脚フレーム2の上端部に取り付けられる。なお、本実施形態では、前脚フレーム2の両後部側壁2d,2dから左右に突出する軸14の両端部に、荷物を提げたりなどするためのフック15が取り付けられる。
【0030】
フレームジョイント13は、後ろ向きに開口して後脚フレーム3上端に取り付けられたジョイント部材12の連結部12aが挿入される縦溝13aを有すると共に、当該縦溝13aを形成する左右両側の側壁の対向する面(即ち、内側壁面)のそれぞれに、左右方向に配置される摺動揺動軸2aの両端部を前後方向に摺動(スライド)可能に支持するための揺動軸支持長溝13bが前後方向に形成される。
【0031】
そして、後脚フレーム3の上端は、ジョイント部材12の連結部12aがフレームジョイント13の縦溝13aに挿入された状態で、連結部12aの左右方向の貫通孔を貫通すると共にフレームジョイント13の揺動軸支持長溝13bに両端部が支持される摺動揺動軸2aを介し、フレームジョイント13に対して回動可能且つ前後方向スライド可能に軸支される。ここで、前後脚フレーム2,3を折り畳んだ状態では前脚フレーム2の両後部側壁2d,2dと後脚フレーム3とは隙間なく閉じ合わさるところ、上述のように後脚フレーム3の上端をフレームジョイント13に対して前後方向スライド可能に軸支することにより、前後脚フレーム2,3を折り畳んだ際にこれらの間に指などを挟むことによる怪我を防止することができる。
【0032】
また、後脚フレーム3の下端部には、後輪5の車軸5bを軸回転可能に支持するための後輪ホルダー10が取り付けられる。後輪ホルダー10は、前部の取付部10aと後部の車軸支持部10bとからなり、取付部10aの上部が後輪フレーム3の下端部分に差し込まれた状態でねじ止めされて後脚フレーム3下端に固定されて取り付けられる。
【0033】
そして、後輪5の車軸5bが、後輪ホルダー10の車軸支持部10bを左右方向に軸回転可能に貫通して設けられる。これにより、車軸5bを介し、後輪5が後脚フレーム3の下方に軸回転可能に取り付けられる。
【0034】
また、ジョイントパイプ8は、前脚フレーム2と後脚フレーム3との間に掛け渡されて前後脚フレーム2,3の開脚の程度を制限するものであり、前端にスライドブロック8aを備えると共に後端に取付ブロック8bを備える。
【0035】
スライドブロック8aは、左右方向の貫通孔を有すると共に前脚フレーム2の両後部側壁2d,2dの間に挿入される。一方、前脚フレーム2の両後部側壁2d,2dの対向する面(即ち、内側壁面)のそれぞれには前脚フレーム2軸心方向のスライドガイド溝2eが左右対向して形成される。そして、スライドブロック8aの左右方向の貫通孔を貫通すると共に両端部のそれぞれがスライドガイド溝2e,2eに摺動(スライド)可能に差し込まれるスライド軸8cが備えられる。これにより、スライドブロック8aは前脚フレーム2の軸心方向に移動可能に前脚フレーム2に取り付けられる。
【0036】
取付ブロック8bは、後方に延出する縦板状部分が後脚フレーム3前面下端寄りの位置に取り付けられた前側開口コ字形の取付金具17に挿入され、これらを貫通する左右方向の揺動軸によって後脚フレーム3に対して回動可能に連結される。
【0037】
また、前脚フレーム2の両後部側壁2d,2dの間に、ジョイントパイプ8前端のスライドブロック8aの下方への移動を制限するためのストッパブロック16が取り付けられる。ここで、フレーム軸心方向に移動可能であるスライドブロック8aが取付ブロック8bよりも水平位置関係において高い位置で止められるように、ストッパブロック16の取付位置が調整される。なお、本実施形態では、前後脚フレーム2,3を開脚させた状態での走行時の安定性を確保するため、キャリーカート1を持ち上げただけでは(言い換えると、前後脚フレーム2,3が走行面に押し付けられて受ける、開脚させようとする力が弱まったとしても)前後脚フレーム2,3が勝手に閉脚しないようにスライドブロック8aと取付ブロック8bとの水平位置関係が調整されている。具体的には、前脚フレーム2に対してジョイントパイプ8が垂直になるように調整されている。
【0038】
上述の構成により、ジョイントパイプ8は、前端が前脚フレーム2に対して揺動可能且つフレーム軸心方向移動可能に連結されると共に、後端が後脚フレーム3に対して揺動可能に連結される。また、ジョイントパイプ8前端のスライドブロック8aの、フレーム軸心方向の下方への移動はストッパブロック16によって制限される。これにより、前脚フレーム2と後脚フレーム3との開脚の程度が適当な範囲に制限されると共に当該適当な程度での開脚状態が維持される。
【0039】
なお、前後脚フレーム2,3が開脚している状態からハンドル6を持ち上げると、自重によって前後脚フレーム2,3には相互を閉じ合わせる力が働く。そして、ジョイントパイプ8のスライドブロック8a側を少し押し上げると、あとは自重によって前後脚フレーム2,3が閉脚動作をする。このとき、前後脚フレーム2,3の閉脚動作に合わせてスライドブロック8aが上方に移動し、ジョイントパイプ8は前後脚フレーム2,3の閉脚動作の支障にはならない。なお、本実施形態のキャリーカート1は、小型化による利便性の向上等のために図3に示すように前輪4,後輪5のそれぞれを構成する二つの車輪4a・4a,5a・5aの各々の幅及び左右対向間隔が狭いので前輪4が真っ直ぐ前向きに対して角度変更されている場合には転倒してしまう虞がある一方で、前輪4が真っ直ぐ前を向いていれば前後脚フレーム2,3が閉じた状態でも自立可能である。また、前後脚フレーム2,3が閉じた状態では、ジョイントパイプ8は前脚フレーム2の両後部側壁2d,2dの間に収容される。
【0040】
そして、本発明のキャリーカートのオートリターン機構は、ハンドル操作伝達部材(本実施形態ではステアリングパイプ9)に取り付けられる第一の係合部材21と一対の脚フレームのうちの一方(本実施形態では前脚フレーム2)に取り付けられる第二の係合部材22と、第一の係合部材21が第二の係合部材22に対して所定の噛み合わせ位置からずれている場合にこれら係合部材21,22が所定の噛み合わせ位置にて噛み合うように第一の係合部材21を付勢する付勢手段23とを有し、ハンドル6に方向操作の力が加えられていない状態では第二の係合部材22に対して第一の係合部材21を所定の噛み合わせ位置にさせることによってハンドル操作伝達部材(ステアリングパイプ9)下端の車輪(本実施形態では前輪4)を前に向かせるものである。
【0041】
本実施形態では、ステアリングパイプ9の下端寄りの位置に第一の係合部材としての第一のカム21が備えられる。第一のカム21は、周壁の下端縁の一部に軸心方向に延出する凸部21aを有する筒状に形成され、筒軸心方向の貫通孔にステアリングパイプ9を貫通させて当該ステアリングパイプ9に対して軸心方向摺動可能に備えられる。
【0042】
第一のカム21の周壁に軸心方向の長孔21bが設けられると共に、ステアリングパイプ9にガイド突起9aが取り付けられる。そして、ガイド突起9aが軸心方向の長孔21bに嵌め込まれて第一のカム21はステアリングパイプ9に対して相対的に周方向には回転(即ち、軸回転)しないようにされ、ハンドル6が方向操作された場合にはステアリングパイプ9と一緒に第一のカム21も軸回転する。
【0043】
また、第一のカム21の上方にはリング状のばね受け20が取り付けられる。ばね受け20は、貫通孔にステアリングパイプ9を貫通させ、当該ステアリングパイプ9にねじ止めされて取り付けられる。
【0044】
そして、第一のカム21とばね受け20との間に、第一のカム21を第二のカム22に押し付ける方向に付勢する付勢手段として、ステアリングパイプ9を貫通させて圧縮コイルばね23が介在させられる。
【0045】
また、前脚フレーム2の貫通孔2bの下端部に第二の係合部材としての第二のカム22が取り付けられる。第二のカム22は、周壁の上端縁の一部に凹部22bが形成された筒部22aを有し、当該筒部22aが前脚フレーム2の貫通孔2bの下端部分に差し込まれる共に当該筒部22aの貫通孔にステアリングパイプ9を摺動可能に貫通させた状態でねじ止めされて取り付けられる。なお、本実施形態のハンドル操作伝達部材としてのステアリングパイプ9は上端側のステアリングガイド11と下端側の第二のカム22とによって前脚フレーム2に軸回転可能に支持される。
【0046】
第一のカム21と第二のカム22とは、車輪(本実施形態では前輪4)を真っ直ぐ前を向いた状態で安定させると共に車輪が左右方向のどちらかを向いたままの状態でハンドル6から手が離されたときに車輪を自動的に真っ直ぐ前を向かせるようにするためのものである。そして、本実施形態では、上記動作を実現するため、第一のカム21に凸部21aを設けると共に当該第一のカム21と噛み合う第二のカム22に凹部22bを形成するようにしている。
【0047】
第一のカム21の凸部21aは、本実施形態では、筒周壁下端縁の大凡半分の範囲に亘る、正面視(前面視)が三角形で周壁が下方に延出するものとして形成される。
【0048】
また、第二のカム22の凹部22bは、本実施形態では、筒部22aの周壁上端縁の大凡半分の範囲に亘る、正面視が逆三角形で周壁が下方に削られたものとして形成される。
【0049】
そして、第一のカム21と第二のカム22とは、前輪4(そしてハンドル6も)が真っ直ぐ前を向いているときに第一のカムの凸部21aの先端部が第二のカムの凹部22bの最下部(最深部)に位置して適当な力で押し付けられた状態(所定の噛み合わせ位置;図5参照)になるようにばね受け20及び圧縮コイルばね23も含めて位置や寸法等が調整されて配設される。第一のカムの凸部21aが第二のカムの凹部22bに押し付けられる適当な力とは、ハンドル6を握ってキャリーカート1を押して前向きに進んでいるときには前輪4が左右方向にふらつくことがなく真っ直ぐ前向きで安定させることができる共に、ハンドル6の方向操作をしてステアリングパイプ9及び第一のカム21を軸回転させて前輪4の角度を変更して進行方向を変える際にはそれほど大きな抵抗がない程度の押し付け力をいう。
【0050】
これら第一のカム21と第二のカム22とによるオートリターン機構としての動作を以下に説明する。
【0051】
前輪4の角度変更のためにハンドル6が方向操作されてステアリングパイプ9が軸回転すると、ガイド突起9aと長孔21bとを介して第一のカム21が軸回転する。このとき、第一のカムの凸部21aは第二のカムの凹部22bの上端斜面を摺動して上り(言い換えると、端面カムのような動作をし)、第一のカム21はステアリングパイプ9の軸心方向上向きに移動する。そして、第一のカム21が上向きに移動することによって圧縮コイルばね23が圧縮されて当該ばね23に伸長作用のばね力が蓄えられる。
【0052】
そして、前輪4が真っ直ぐ前向きに対して角度変更されたままの状態でハンドル6から手が離されると、圧縮コイルばね23に蓄えられた伸長作用のばね力が解放されて第一のカム21を下向きに押し下げる。このとき、第一のカムの凸部21aが第二のカムの凹部22bの上端斜面を摺動して下るので、第一のカム21は軸回転しながらステアリングパイプ9の軸心方向下向きに移動する。そして、第一のカムの凸部21aの先端部が第二のカムの凹部22bの最下部(最深部)に到達すると凸部21aが凹部22bに押し付けられた状態(所定の噛み合わせ位置)で第一のカム21の動きが停止する。
【0053】
上記の際に、第一のカム21が軸回転をするとステアリングパイプ9も軸回転し、第一のカム21の動きが停止するとステアリングパイプ9の軸回転も停止する。すなわち、前輪4が左右方向のどちらかを向いたままの状態でハンドル6から手が離されると、主に圧縮コイルばね23と第一のカムの凸部21aと第二のカムの凹部22bとの働きによって、第一のカム21が軸回転して前輪4が前向きになると共にその後に第一のカム21の動きが停止して前輪4が前向きの状態が維持され、本発明のキャリーカートのオートリターン機構としての動作が実現される。
【0054】
以上のように構成されたキャリーカートのオートリターン機構によれば、第一のカム21と第二のカム22とが所定の噛み合わせ位置で或る程度の抵抗力を備えて固定されるので、前輪4を左右方向にふらつくことがなく真っ直ぐ前向きの状態で安定させることができ、キャリーカート1を安定走行させることができる。また、第一のカム21と第二のカム22とが所定の噛み合わせ位置からずれた場合には自動的に所定の噛み合わせ位置に戻るので、ハンドル6から手が離れたときに前輪4が自動的に真っ直ぐ前を向くようにすることができる。このため、ハンドル6から手が離れたときに前輪4が真っ直ぐ前向きに対して角度変更されていても前輪4を真っ直ぐ前向きに戻すことができる。そして、本実施形態のように前輪4が真っ直ぐ前向きに対して角度変更されている場合には転倒してしまう虞がある一方で前輪4が真っ直ぐ前向きであれば自立することができるキャリーカート1の場合には当該キャリーカート1の自立を確実なものにすることができる。
【0055】
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の実施形態では本発明のオートリターン機構を適用するキャリーカートとして図1〜図4に全体構造を示すキャリーカート1を例に挙げているが、本発明が適用され得るキャリーカートは当該キャリーカート1に限定されるものではない。具体的には例えば、上述の実施形態では前後2個ずつ合計4個のタイヤ(4a,4a,5a,5a)を有するキャリーカート1を例として挙げているが、前輪4若しくは後輪5のどちらかがタイヤ1個で構成されているものであっても良いし、前輪4も後輪5も幅広(具体的には、前後脚フレーム2,3等を支えて自立できる程度の幅)のタイヤ1個で構成されているものであっても良い。この場合も、ハンドルの方向操作と連動する車輪(タイヤ1個若しくは2個)を本発明のオートリターン機構により自動的に真っ直ぐ前向きにすることによって3個若しくは2個のタイヤによる自立を確実なものにすることができる。さらに、5個以上のタイヤを有するキャリーカートであっても良く、具体的には例えば、上述の実施形態におけるタイヤ(4a,4a,5a,5a)の各々を左右対向する2個のタイヤで構成して合計8個のタイヤを有するキャリーカートであっても良い。
【0056】
また、上述の実施形態では自立可能なキャリーカート1を例として挙げているが、自立しないキャリーカートに本発明のオートリターン機構を適用しても良い。したがって、具体的には例えば、前輪4も後輪5も幅の狭いタイヤ1個で構成されているキャリーカートであっても良い。この場合も、車輪を左右方向にふらつくことがなく真っ直ぐ前向きの状態で安定させることができ、キャリーカートを安定走行させることができるという効果を発揮する。
【0057】
また、上述の実施形態では前脚フレーム2と後脚フレーム3との上端部同士が揺動可能に連結されて開閉可能に構成されたキャリーカート1を例として挙げているが、前脚フレーム2と後脚フレーム3とが開脚状態で固定的に連結されているものであっても良いし、前後脚フレーム2,3の上端以外の箇所が連結されているものであっても良い。さらに言えば、前脚フレーム2と後脚フレーム3とが直接連結されていなくても良く、例えば、前脚フレーム2と後脚フレーム3との間に配設される横部材を介して前後脚フレーム2,3が連結されているものであっても良い。
【0058】
なお、上述の実施形態ではキャリーカートとして歩行補助具とも呼ばれるものを例として挙げているが、本発明におけるキャリーカートとは歩行補助具と呼ばれるものに限られるわけではなく、シルバーカーやキャスター付の杖や買い物カートなどとも呼ばれる構成のものも含む。
【0059】
また、上述の実施形態ではハンドル操作伝達部材としてのステアリングパイプ9を前脚フレーム2によって軸回転可能に支持してハンドル6によって前輪4を方向操作すると共にオートリターン機構の構成部材を前脚フレーム2側に配設するようにしているが、本発明の適用形態はこれに限られるものではなく、ステアリングパイプ9を後脚フレーム3によって軸回転可能に支持してハンドル6によって後輪5を方向操作すると共にオートリターン機構の構成部材を後脚フレーム3側に配設するようにしても良い。この場合であっても、上述の実施形態と同様の作用効果を発揮することができる。
【0060】
また、上述の実施形態ではオートリターン機構を前脚フレーム2の下端側に配置するようにしているが、オートリターン機構の配置は前脚フレーム2の下端側に限られるものではなく、上端側でも中間でもいずれの位置でも良い。
【0061】
また、上述の実施形態では第一の係合部材としての第一のカム21に凸部21aを設けると共に第二の係合部材としての第二のカム22に凹部22bを設けるようにしているが、これに限られず、第一のカム21に凹部を設けると共に第二のカム22に凸部を設けるようにしても良い。
【0062】
また、上述の実施形態では第一の係合部材としての第一のカム21の凸部21aを正面視三角形に形成すると共に第二の係合部材としての第二のカム22の凹部22bを正面視逆三角形に形成するようにしているが、凸部や凹部の形状は両者の接点・接触面において摺動可能であれば特定の形状に限られるものではなく、例えば半円形状や放物線形状であっても良い。
【0063】
また、第一の係合部材及び第二の係合部材の形態・構成は上述の実施形態のものには限られない。例えば、一方の係合部材を単なる凸部として形成するようにしても良く、具体的には図8に示すように、第一の係合部材21を上述の実施形態と同様に形成し、第二の係合部材22を両係合部材21,22の所定の噛み合わせ位置において凸部21aの両端位置に配置され前脚フレーム2の内周面に取り付けられた丸ボタン状の突起22とするようにしても良い。また、図9に示すように、第一の係合部材21に凹部21cを形成し、第二の係合部材22を両係合部材21,22の所定の噛み合わせ位置において凹部21cの最上部(最深部)位置に配置され前脚フレーム2の内周面に取り付けられた丸ボタン状の突起22とするようにしても良い。なお、上述の実施形態における第二の係合部材22はステアリングガイド11と共にステアリングパイプ9を前脚フレーム2に軸回転可能に支持する働きもするところ、第二の係合部材22を図8や図9に示すように前脚フレーム2内周面の突起とする場合には、第二の係合部材22に替わってステアリングパイプ9を前脚フレーム2に軸回転可能に支持するための部材が前脚フレーム2下端側に設けられる。
【0064】
また、上述の実施形態ではステアリングパイプ9にばね受け20を取り付けると共に第一のカム21を第二のカム22に押し付ける方向に付勢する付勢手段として第一のカム21とばね受け20との間に圧縮コイルばね23を介在させるようにしているが、付勢手段の構成はこれに限られるものではない。例えば、ばね受け20は前脚フレーム2の内周面に取り付けるようにしても良いし、また、第一のカム21とばね受け20との間に板ばねを介在させるようにしても良い。
【0065】
また、上述の実施形態ではステアリングパイプ9に軸心方向摺動可能に取り付けられる第一の係合部材21を前脚フレーム2に固定的に取り付けられる第二の係合部材22に押し付ける向きに圧縮コイルばね23によって付勢するようにしているが、これとは逆に、第一の係合部材21をステアリングパイプ9に固定的に取り付けると共に第二の係合部材22を前脚フレーム2に軸心方向摺動可能に取り付けて当該第二の係合部材22を第一の係合部材21に押し付ける向きに圧縮コイルばね23によって付勢するようにしても良い。具体的には、上述の実施形態における第二の係合部材22を、ステアリングパイプ9を前脚フレーム2に軸回転可能に支持すると共にばね受け20として働く下側の部材と、軸心方向に摺動して第一の係合部材21と係合する上側の部材とに分けて構成し、これら下側の部材と上側の部材との間に付勢手段23を介在させるようにしても良い。
【符号の説明】
【0066】
1 キャリーカート
2 前脚フレーム
2a 摺動揺動軸
3 後脚フレーム
4 前輪
5 後輪
6 ハンドル
9 ハンドル操作伝達部材
21 第一の係合部材
22 第二の係合部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の脚フレームと、該一対の脚フレームそれぞれの下方に備えられる車輪と、上端にハンドルが取り付けられると共に下端が前記車輪と連結されて前記ハンドルの操作によって前記車輪の角度変更が可能であり且つ前記一対の脚フレームのうちの一方に軸回転可能に支持されるハンドル操作伝達部材とを備えるキャリーカートに用いられ、前記ハンドル操作伝達部材に取り付けられる第一の係合部材と前記一対の脚フレームのうちの一方に取り付けられる第二の係合部材と、前記第一の係合部材が前記第二の係合部材に対して所定の噛み合わせ位置からずれている場合にこれら係合部材が前記所定の噛み合わせ位置にて噛み合うように前記第一の係合部材若しくは前記第二の係合部材を付勢する付勢手段とを有し、前記ハンドルに方向操作の力が加えられていない状態では前記第二の係合部材に対して前記第一の係合部材を前記所定の噛み合わせ位置にさせることによって前記ハンドル操作伝達部材下端の車輪を前に向かせることを特徴とするキャリーカートのオートリターン機構。
【請求項2】
前記第一の係合部材が前記ハンドル操作伝達部材を貫通させる筒状部材であると共に周壁端縁部に凸部又は凹部を備え、前記第二の係合部材が前記ハンドル操作伝達部材を貫通させる筒状部材であると共に周壁端縁部に前記第一の係合部材の凸部又は凹部と係合する凹部又は凸部を備え、前記凹部と前記凸部とを噛み合わせて前記第二の係合部材に対して前記第一の係合部材を前記所定の噛み合わせ位置にさせることを特徴とする請求項1記載のキャリーカートのオートリターン機構。
【請求項3】
前記付勢手段は前記ハンドル操作伝達部材に設けられた圧縮コイルばねであり、前記第一の係合部材の凸部又は凹部を前記第二の係合部材の凹部又は凸部に押し付けるように付勢していることを特徴とする請求項2記載のキャリーカートのオートリターン機構。
【請求項4】
前記一対の脚フレームが折り畳み可能であることを特徴とする請求項1記載のキャリーカートのオートリターン機構。
【請求項5】
前記一対の脚フレームが折り畳まれた状態において前記キャリーカートが自立可能であることを特徴とする請求項4記載のキャリーカートのオートリターン機構。
【請求項6】
請求項1から5のうちのいずれか一つに記載のオートリターン機構を組み込んだキャリーカート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【公開番号】特開2012−158242(P2012−158242A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−18862(P2011−18862)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000108627)タカノ株式会社 (250)
【Fターム(参考)】