説明

キーボードスイッチ

【課題】筐体を薄くすることが可能な照光式のキーボードスイッチを提供する。
【解決手段】空隙14aが形成されたスペーサシート14を間に挟んで、下シート13と透光性の上シート20とが積層され、スペーサシート14の空隙14aを間に挟んで対面する下シート13の上面に下電極13aが、上シート20の下面に上電極20aが、それぞれ形成されており、上電極20aの上方には、該上電極20aと対面して透光性のキートップ17aが配設され、該キートップ17aが下方に向かって押圧されると、上電極20aと下電極13aとが、スペーサシート14の空隙14a内で接触して電気的に導通状態となるキーボードスイッチを、上シート20が、該上シート20の端部からLED18により該上シート20内に入射された光をキートップ17aに導く導光機能を備えて構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機や携帯端末(PDA)、携帯オーディオ端末等に用いられる照光式のキーボードスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機や携帯端末(PDA)等には、入力用のキーボードが備えられており、これらのキーボードスイッチとして、最近では、暗い場所でもキーを容易に認識できるように、照光式のキーボードが使用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、導光板を用いた押釦スイッチ装置が記載されている。このような導光板を備えたキーボードスイッチを用いた装置としては、従来から、例えば、図6に示すような携帯端末も使用されている。
【0004】
この図6に示す携帯端末は、第1筐体1と第2筐体2とで構成され、第2筐体2は、第1筐体1の上面11に形成された凹部12に嵌まり合うように配置されている。また、第1筐体1の凹部12の左右の凹部側面12a,12aと、この凹部側面12a,12aに対向した第2筐体2の左右の第2筐体側面22a,22aとの間には、それぞれ、スライド機構部3,3が設けられている。第1筐体1と第2筐体2とは、このスライド機構部3を介して、図6のX方向にスライド移動可能に構成されている。
【0005】
そして、第1筐体1と第2筐体2とは、第2筐体2が第1筐体1の凹部表面12bを完全に覆うようにして第1筐体1に重なりあった状態の第1姿勢(図示省略)と、第1筐体1の凹部表面12bが略露出するようにして第2筐体2の一部が第1筐体1に重なりあった状態の第2姿勢(図6に示す状態)との間で、互いにスライド移動可能に構成されている。
【0006】
また、第2筐体2の上面には、液晶パネル23等を含む表示部が配置されている。また、第1筐体1の左側の上面11には、電源キー等を含む各種機能キー21が配置されている。この第1筐体1は、図7に示すように、上側筐体1aと下側筐体1bとに分割されている。
【0007】
この内、下側筐体1bには、この下側筐体1bの上面に、図7に示すように、基板10が備えられており、この基板10の上には、図7、図8に示すように、下シート13、スペーサシート14、上シート15、及び、導光シート16がこの順に積層されている。また、導光シート16の上には、キートップユニット17が載置されている。
【0008】
また、上記のスペーサシート14には、円形の空隙14aが形成されている。上記の下シート13と上シート15は、この空隙14aが形成されたスペーサシート14を間に挟んで積層されている。そして、このスペーサシート14の空隙14aを間に挟んで対面する下シート13の上面には、円形の下電極13aが形成され、上シート15の下面には、円形の上電極15aが形成されている。
【0009】
また、上シート15の上に積層された導光シート16は透光性を有しており、この導光シート16の下面には、逆V字形溝部16aが形成されている。また、この導光シート16の上に載置されたキートップユニット17には、透光性のキートップ17aが形成されている。このキートップユニット17は、上側筐体1aと下側筐体1bとが重なった状態で、上側筐体1aに形成されている窓部12bに下から挿入される。
【0010】
上記のキートップ17aには、このキートップ17aの下面に、スペーサシート14の空隙14aの開口面の大きさよりも小さい底面を備えた突起形状のキートップ押し子17bが、導光シート16を介して上シート15の下面の上電極15aと対面して形成されている。
【0011】
そのため、このキートップ17aが下方に向かって押圧されると、キートップ押し子17bが導光シート16を介して上シート15を上から押圧するので、上シート15の上電極15aと、下シート13の下電極13aとが、スペーサシート14の空隙14a内で接触して電気的に導通状態となる。
【0012】
また、基板10には、この基板10上で、上記の下シート13、スペーサシート14、上シート15、及び、導光シート16の両端が位置する部分に、左右に1個ずつ計2個のLED18がそれぞれ配置されている。
【0013】
このLED18が発光する光は、図8から分かるように、導光部材19を介して導光シート16の端部からこの導光シートの面方向に沿ってこの導光シート16内に入射される。この導光シート16内に入射された光は、この導光シート16中を通って、導光シート16の下面に形成された逆V字形溝部16aの斜面に当たり、上方に向かって反射されて、キートップ17aを下から上へ向かって照射する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2008−34337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
ところで、上述した携帯電話機や携帯端末等では、小型化が大きな課題であり、このため、筐体を薄くすることが要求されている。しかし、上記の図6に示す携帯端末では、暗い場所でもキーを容易に認識できるよう照光式のキーボードスイッチを使用するために、導光板を用いている。
【0016】
そのため、この導光板の厚さの分、筐体が厚くなるのは避けられず、上記の筐体を薄くするという観点からは、携帯端末としては、どうしてもデメリットとなってしまう。
【0017】
そこで、この発明は、携帯端末における上記のような状況を打開するためになされたものであって、照光式を採用しながら、筐体を薄くすることが可能なキーボードスイッチを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明のキーボードスイッチは、空隙が形成されたスペーサシートを間に挟んで、下シートと透光性の上シートとが積層され、スペーサシートの空隙を間に挟んで対面する下シートの上面に下電極が、上シートの下面に上電極が、それぞれ形成されている。また、上電極の上方には、該上電極と対面して透光性のキートップが配設されている。
【0019】
このキーボードスイッチは、上記のキートップが下方に向かって押圧されると、上電極と下電極とが、スペーサシートの空隙内で接触して電気的に導通状態となるキーボードスイッチである。
【0020】
このキーボードスイッチでは、上シートが、該上シートの端部から該上シート内に入射された光をキートップに導く導光機能を備えていることを特徴としている。そのため、光をキートップに導く専用の導光板や導光シートを使う必要がなく、専用の導光板や導光シートが不要な分、キーボードスイッチの厚さを、薄くすることができる。
【0021】
従って、照光式を採用しながら、筐体を薄くすることが可能なキーボードスイッチを形成することができ、このキーボードスイッチを携帯端末に使用することにより、携帯端末の厚さを、薄くすることができる。
【0022】
上記のキーボードスイッチの構成を、次のようにするのが好適である。即ち、上シートの下面に逆V字形の溝部を形成する。そして、この上シートの端部からこの上シートの面方向に沿って上シート内に入射された光が、上シート中を通って逆V字形の溝部の斜面に当たり、上方に向かって反射されてキートップを下から上へ向かって照射するようにする。
【0023】
また、上電極を、上シートの下面に形成されている逆V字形の溝部間に形成された溝堤部の下端に形成する。このようにすることにより、シンプルな構成で、上シートに上電極を形成し且つこの上シートに導光シートとしての機能を備えることができる。
【0024】
上記のキーボードスイッチにおける上電極、及び、下電極は、次のように構成するのが好適である。即ち、上電極は、上シートの下面に形成されている溝堤部の下面に形成された銀層と、該銀層の下面に形成されたカーボン層とで構成し、下電極は、下シートの上面に形成された銀層と、該銀層の上面に形成されたカーボン層とで構成する。このようにすることにより、構造がシンプルで、性能のよい性能のよいキーボードスイッチを形成することができる。
【0025】
また、上記のキーボードスイッチにおけるキートップは、次のように構成するのが好適である。即ち、キートップの下面に、スペーサシートの空隙の開口面の大きさよりも小さい底面を備えた突起形状のキートップ押し子を、上シートの下面の上電極と対面するようにして形成する。このようにすることにより、構造がシンプルで、性能のよいキーボードスイッチを形成することができる。
【0026】
また、上記のキーボードスイッチにおいて、一般的に、キートップの下面には、該キートップの上方から認識可能な画像が形成されている。このようにすることにより、照光式のキーボードスイッチにおいて、個々のキートップに付与された文字や符号等の画像の認識を、容易にすることができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、キーボードスイッチの上シートが、該上シートの端部から該上シート内に入射された光をキートップに導く導光機能を備えている。そのため、光をキートップに導く専用の導光板や導光シートを使う必要がなく、専用の導光板や導光シートが不要な分、キーボードスイッチの厚さを、薄くすることができる。
【0028】
従って、照光式を採用しながら、筐体を薄くすることが可能なキーボードスイッチを形成することができ、このキーボードスイッチを携帯端末に使用することにより、携帯端末の厚さを、薄くすることができる。
【0029】
また、キーボードスイッチの構成として、上シートの下面に逆V字形の溝部を形成し、該上シートの端部から該上シートの面方向に沿って該上シート内に入射された光が、該シート中を通って逆V字形の溝部の斜面に当たり、上方に向かって反射されてキートップを下から上へ向かって照射するようになっている。また、上電極を、上シートの下面に形成されている逆V字形の溝部間に形成された溝堤部の下端に形成している。そのため、シンプルな構成で、キーボードスイッチの上シートに上電極を形成し、且つ、この上シートに導光シートとしての機能を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本実施形態の携帯端末の構成を示した分解斜視図である。
【図2】本実施形態の携帯端末のキーボードスイッチ部分の断面図である。
【図3】本実施形態の携帯端末のキーボードスイッチ部分における上シート、スペーサシート、及び、下シートの外観を示した斜視図である
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】図3のB−B断面図である。
【図6】従来例の携帯端末の外観を示した斜視図である。
【図7】従来例の携帯端末の構成を示した分解斜視図である。
【図8】従来例の携帯端末のキーボードスイッチ部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
次に、本発明の実施の形態におけるにキーボードスイッチついて、図面を参照しながら説明する。以下の説明では、本実施の形態におけるキーボードスイッチを用いた携帯端末(本実施形態の携帯端末と称する)を用いて説明する。
【0032】
本実施形態の携帯端末の外観は、図6に示す前述した従来例の携帯端末と同じであり、その構成も、前述した従来例の携帯端末と略同じである。本実施形態の携帯端末の構成が、前述した従来例の携帯端末の構成と異なるのは、次の点である。
【0033】
即ち、従来例の携帯端末では、図7、図8に示すように、照光式のキーボードスイッチが、下シート13、スペーサシート14、上シート15、導光シート16、及び、キートップユニット17で構成されている。
【0034】
これに対して、本実施形態の携帯端末では、上記の導光シート16を使用せず、この導光シート16の機能を、上記の上シートに備えさせている。そのため、本実施形態の携帯端末では、上シートとして、従来例の携帯端末で使用されている上シート15とは異なる構造の上シートを用いている点が、前述した従来例の携帯端末と異なる点である。
【0035】
以下、この点を中心にして、本実施形態の携帯端末について説明する。従って、以下の説明に用いる図面において、前述した従来例の携帯端末と同じ部分には、前述した従来例の携帯端末と同じ符号を用いている。また、前述した従来例の携帯端末と同じ部分については、説明を省略している。
【0036】
図1は、本実施形態の携帯端末の分解斜視図であり、図2は、キーボードスイッチ部分の断面図である。図1、図2において、本実施形態の携帯端末では、下側筐体1bの上面に、基板10が備えられており、この基板10の上には、下シート13、スペーサシート14、及び、上シート20がこの順に積層されている。また、上シート20の上には、キートップユニット17が載置されている。
【0037】
図3は、上記の下シート13、スペーサシート14、及び、上シート20の外観を示した部分斜視図である。また、図4は、図3の上シート20におけるA―A断面図、図5は、図3の下シート13におけるB―B断面図である。
【0038】
上記のスペーサシート14は、透光性を有しており、このスペーサシート14には、円形の空隙14aが形成されている。上記の下シート13と上シート20は、この空隙14aが形成されたスペーサシート14を間に挟んで積層されている。そして、スペーサシート14の空隙14aを間に挟んで相互に対面する下シート13の上面には、円形の下電極13aが、上シート20の下面には、後述するような上電極20aが形成されている。
【0039】
上記の下シート13は、透光性を有しており、この下シート13に形成されている上記の下電極13aは、下電極銀層13a1と下電極カーボン層13a2とで構成されている。これらの下電極銀層13a1と下電極カーボン層13a2は、図5に示すように、下シート13の上面に、銀による下電極銀層13a1がリード線と共に形成され、この下電極銀層13a1の上面に、カーボンによる下電極カーボン層13a2が形成されている。
【0040】
上シート20は透光性を有しており、この上シート20の下面には、逆V字形の形状をした逆V字形溝部20bが形成されている。図4に示すように、この逆V字形溝部20bの隣接相互間は、溝堤部20cが形成されている。
【0041】
この溝堤部20cにおいて、上シート20がスペーサシート14の空隙14aを間に挟んで下シート13の下電極13aと対面する部分に形成されている溝堤部20cには、この溝堤部20cの下面に、図4に示すように、上電極20aが形成されている。この上電極20aは、上電極銀層20a1と上電極カーボン層20a2とで構成されている。
【0042】
これらの上電極銀層20a1と上電極カーボン層20a2は、図4に示すように、上シート20の下面に形成されている溝堤部20cの下面に、銀を用いた上電極銀層20a1がリード線と共に形成され、この上電極銀層20a1の下面に、カーボンを用いた上電極カーボン層20a2が形成されている。
【0043】
上記の上シート20の上には、上述したように、キートップユニット17が載置されている。このキートップユニット17は、透光性のキートップ17aを備えている。このキートップユニット17は、上側筐体1aと下側筐体1bとが重なった状態で、上側筐体1aに形成されている窓部12bに下から挿入される。
【0044】
このキートップ17aの下面には、スペーサシート14の空隙14aの開口面の大きさよりも小さい底面を備えた突起形状のキートップ押し子17bが、上シート20の下面の上電極20aと対面して形成されている。
【0045】
そのため、このキートップ17aが下方に向かって押圧されると、キートップ押し子17bが上シート20を上から押圧するので、上シート20の上電極20aと、下シート13の下電極13aとが、スペーサシート14の空隙14a内で接触して電気的に導通状態となる。
【0046】
上述したように、上記の上シート20は透光性を有しており、この上シート20の下面に、逆V字形溝部20bが形成されている。また、基板10には、この基板10上で、上記の下シート13、スペーサシート14、及び、上シート20の両端が位置する部分には、左右に1個ずつ計2個のLED18がそれぞれ配置されている。
【0047】
このLED18が発光する光は、図2、図4から分かるように、導光部材19を介して上シート20の端部からこの上シート20の面方向に沿って上シート20内に入射される。この上シート20内に入射された光は、上シート20中を通って、上シート20の下面に形成された逆V字形溝部20bの溝斜面20dに当たって上方に向かって反射されて、キートップ17aを下から上へ向かって照射する。
【0048】
また、キートップ17aの下面には、該キートップの上方から認識可能な画像17cが、印刷等により形成されている。この画像17cとしては、一般的には、アルファベットや数字、カタカナ等の文字や、「*」や「#」等の符号が用いられるが、図形等を用いてもよい。
【0049】
上記の画像は、一般的には、キートップ17aを下から上へ向かって照射する上述した光によって、上記の画像17cが浮き上がるようにして表示される。このような効果を狙うために、上記の画像17cは、例えば、黒色で形成されている。
【0050】
また、キートップユニット17において、上記のキートップ17a以外の部分の裏面には、上シート20の端部からこの上シート20の面方向に沿ってこの上シート20内に入射されたLED18の発光する光が、キートップユニット17の上に漏れないようにするために、例えば、黒色面17dが印刷により形成されている。
【0051】
本実施形態の携帯端末に使用されているキーボードスイッチによれば、キーボードスイッチの上シート20は、該上シート20の端部から該上シート20内に入射された光をキートップ17aに導く導光機能を備えている。そのため、光をキートップ17aに導く専用の導光板や導光シートを使う必要がなく、このような専用の導光板や導光シートが不要な分、キーボードスイッチの厚さを、薄くすることができる。
【0052】
従って、照光式を採用しながら、筐体を薄くすることが可能なキーボードスイッチを形成することができ、このキーボードスイッチを携帯端末に使用することにより、携帯端末の厚さを、薄くすることができる。
【0053】
また、上記のキーボードスイッチは、上シート20の下面に逆V字形溝部20bを形成し、この上シート20の端部から上シート20の面方向に沿って上シート20内に入射された光が、シート20中を通って逆V字形の溝部である逆V字形溝部20bの溝斜面20dに当たり、上方に向かって反射されてキートップ17aを下から上へ向かって照射するように構成されている。また、上電極20aが、上シート20の下面に形成されている逆V字形溝部20bの相互間に形成された溝堤部20cの下端に、形成されている。そのため、シンプルな構成で、キーボードスイッチの上シート20に上電極20aを形成し、且つ、導光シートとしての機能を、上シート20に備えることができる。
【0054】
また、上シート20の上電極20aは、上シート20の下面に形成されている溝堤部20cの下面に形成された上電極銀層20a1と、該上電極銀層20a1の下面に形成された上電極カーボン層20a2とで構成され、下シート13の下電極13aは、下シート13の上面に形成された下電極銀層13a1と、該下電極銀層13a1の上面に形成された下電極カーボン層13a2とで構成されている。そのため、構造がシンプルで、性能のよいキーボードスイッチを形成することができる。
【0055】
また、キートップユニット17のキートップ17aの下面に、スペーサシート14の空隙14aの開口面の大きさよりも小さい底面を備えた突起形状のキートップ押し子17bが、上シートの下面の上電極と対面するようにして形成されている。そのため、構造がシンプルで、性能のよいキーボードスイッチを形成することができる。
【0056】
また、上記のキーボードスイッチのキートップ17aの下面に、該キートップ17aの上方から認識可能な画像17cが形成されている。そのため、照光式のキーボードスイッチにおける個々のキートップ17aに付与された文字や符号等の画像17cの認識を容易にすることができる。
【0057】
上記の本実施形態の携帯端末に使用されているキーボードスイッチの説明では、携帯端末に使用されているキーボードスイッチは、図1や図6から伺えるように、アルファニューメリックや機能キーのキーボードを備えることを想定している。
【0058】
しかし、本発明のキーボードスイッチは、これには限られず、数字のみのテンキーや、このテンキーにその他の機能キーを付加したキーボードスイッチであってもよく、或いは、ひらがなやカタカナ、漢字、他の言語の文字等のキーのキーボードスイッチであってもよい。
【符号の説明】
【0059】
1 第1筐体
1a 上側筐体
1b 下側筐体
2 第2筐体
3 スライド機構部
10 基板
11 上面
12 凹部
12a 凹部側面
12b 窓部
13 下シート
13a 下電極
13a1 下電極銀層
13a2 下電極カーボン層
14 スペーサシート
14a 空隙
15 上シート
15a 上電極
16 導光シート
16a 逆V字形溝部
17 キートップユニット
17a キートップ
17b キートップ押し子
17c 画像
17d 黒色面
18 LED
19 導光部材
20 上シート
20a 上電極
20a1 上電極銀層
20a2 上電極カーボン層
20b 逆V字形溝部
20c 溝堤部
20d 溝斜面
21 機能キー
22a 第2筐体側面
23 液晶パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空隙が形成されたスペーサシートを間に挟んで、下シートと透光性の上シートとが積層され、前記スペーサシートの前記空隙を間に挟んで対面する前記下シートの上面に下電極が、前記上シートの下面に上電極が、それぞれ形成されており、前記上電極の上方には、該上電極と対面して透光性のキートップが配設され、該キートップが下方に向かって押圧されると、前記上電極と前記下電極とが、前記空隙内で接触して電気的に導通状態となるキーボードスイッチであって、
前記上シートは、該上シートの端部から該上シート内に入射された光を前記キートップに導く導光機能を備えていることを特徴とするキーボードスイッチ。
【請求項2】
請求項1記載のキーボードスイッチにおいて、
前記上シートの下面に逆V字形の溝部が形成されており、該上シートの端部から該上シートの面方向に沿って該上シート内に入射された光が、該上シート中を通って前記逆V字形の溝部の斜面に当たり、上方に向かって反射されて前記キートップを下から上へ向かって照射し、
前記上電極は、前記上シートの下面に形成されている逆V字形の溝部間に形成された溝堤部の下端に形成されていることを特徴とするキーボードスイッチ。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載のキーボードスイッチにおいて、
前記上電極は、前記上シートの下面に形成された銀層と、該銀層の下面に形成されたカーボン層とで構成されており、
前記下電極は、前記下シートの上面に形成された銀層と、該銀層の上面に形成されたカーボン層とで構成されているキーボードスイッチ。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項記載のキーボードスイッチにおいて、
前記キートップの下面に、前記スペーサシートの前記空隙の開口面の大きさよりも小さい底面を備えた突起形状のキートップ押し子が、前記導光シートを介して前記上シートの下面の前記上電極と対面して形成されているキーボードスイッチ。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項記載のキーボードスイッチにおいて、
前記キートップの下面に、該キートップの上方から認識可能な画像が形成されているキーボードスイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−287461(P2010−287461A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−141012(P2009−141012)
【出願日】平成21年6月12日(2009.6.12)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】