説明

クレジットカード不正使用を防ぐための装置および方法

クレジットカードおよびデビットカード不正使用を防ぐためのトリガーカード(13)およびシステムが、開示される。このトリガーカード(13)は、金融機関発行の典型的なクレジットカードおよび他のカードから見分けがつかないように適応される。このシステムは、標準カードリーダがトリガーカード(13)を読む場合、信号を受信するように適応される。このシステムは、トリガーカード(13)がカードリーダによって読まれたことを示す信号を受けると、不正使用を減らすために自動化された手続きを始めるように更に適応される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はクレジットカード不正使用の予防のための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
クレジットカード不正使用がクレジットカード業界の主要な問題であることは周知である。この種の不正使用は、さまざまな方法で達成され、1つの方法は、カード所有者の札入れあるいは財布の盗難およびその中に保存されているクレジットカードおよびデビットカードのその後の無許可の使用である。しばしば、盗まれたクレジットカードは、盗難の最初の数時間以内に使用される。カード所有者が問題があるということを知る前に、大部分のクレジットカード不正使用は探知される。この問題に対する追加は、大部分のカード所有者が複数のクレジットカードを持っているという事実である。しばしば、カード所有者は自分がどれくらいあるいはどのカードを持っているかを知りさえせず、および、大部分のカード所有者は、彼らのクレジットカードおよびデビットカードの全部の別々のリストを保たない。クレジットカード会社は、しばしば結局大部分の無許可の使用に対して料金を払うことになる。これは、クレジットカード会社の利益を減らし、およびカード所有者に対する料金の増大につながる。
【0003】
カード所有者がしばしば複数のクレジットカードあるいはデビットカードを持っているので、たとえ1つのクレジットカード会社がクレジットカードの異常な購買に気がついて、その特定のクレジットカードあるいはデビットカードの使用を制限しても、泥棒は単にその札入れあるいは財布内の別のクレジットカードへ切り替えるので、不正使用は続く。カードは通常別々の会社によって発行されるので、1つのカードの不正使用が、他のカードの発行会社に報告される可能性は低い。したがって、盗難がカード所有者によって気がつかれる場合であっても、カード所有者にとって、クレジットカードあるいはデビットカードを発行したすべての金融機関に連絡することは、きわめて困難であり、かつ時間がかかる。
【0004】
クレジットカードの使用を制限するこれらの方法は、それらの問題なしでない。コンピュータ化された監視システムは、時々、単にカード所有者の購買習慣が変わっただけの場合にも、クレジットカードの有効な使用を制限する。たとえば、カード所有者が普通でない物を買い込み、あるいは普通でない場所に旅行する場合、普通は質素な買い物客が、彼らのクレジットカードを発行会社によってロックされることは起こりうる。この種の誤りによって顧客を怒らせる見込みは、自動化された監視を大抵のクレジットカード会社にとって不正使用防止の望ましくない選択肢にする。
【0005】
1つの提案された解決案は、カード所有者が単一のクレジットカード不正使用防止計画の下に、彼のクレジット、デビットおよび他の金融機関カードの全部を登録することである。これは、不正使用あるいは盗難がカード所有者によって計画管理者に報告される場合、計画管理者がクレジットカード発行者に連絡することを可能にする。この種のクレジットカード不正使用防止計画がカード所有者に対して貴重なサービスを提供するとはいえ、盗難あるいは不正使用が起こったことを認識し、かつ計画管理者に通知することが、カード所有者になお義務として課される。残念なことに、通常、数時間あるいは数日が経過するまで、盗難は認識されない。これは、カード所有者が眠っている間に盗難が起こる、カード所有者が町から離れてあるいは外にいる間に、カードがカード所有者の自宅から盗まれる、泥棒が、札入れあるいは財布全体ではなく、カードだけを盗む、カードは実際のところ盗まれないが、番号、有効期限およびコード番号が電話あるいはインターネットを介して使用のために複写される、および多種多様な他の理由、を含めて多くの異なる理由に対して真実である。
【0006】
したがって、クレジットカード不正使用予防の領域では顕著な進展があったが、相当な欠点が残されている。
【発明の開示】
【0007】
盗難、不正使用あるいは無許可の使用が起こったという、即時のおよび信頼性が高い指摘を提供するクレジットカード不正使用予防システムに対する要求がある。クレジットカード盗難に対する阻止率を向上するシステムに対する要求もまた、ある。
【0008】
したがって、本発明の一目的は、クレジット、デビットあるいは金融機関カードの盗難、不正使用あるいは無許可の使用が起こったという即時のおよび信頼性が高い通知を提供し、および、クレジットカードを解約しておよび再注文するための即時の手続きを提供する、クレジットカード不正使用を防いでおよび減らす装置および方法を提供することである。更なる一目的は、クレジットカード盗難阻止率の向上を提供するシステムを提供することである。
【0009】
これらの目的は、クレジットカードのような外観と雰囲気を持ち、および、彼の他のクレジットカードおよびデビットカードとともにカード所有者によって持たれる、トリガーカードを提供することによって達成される。トリガーカードは通常のクレジットカードのような外観と雰囲気を持つが、トリガーカードのいかなる使用の企ても、直ちにカードの盗難、不正使用あるいは無許可の使用の信号を送り、および、様々なシステムに動作を設定する。トリガーカードを用いて起動される第1のシステムは、カード所有者によって提供されたカードのリストに保存される全てのクレジットカードおよびデビットカードを直ちに解約するものである。第2のシステムは、オプションであるが、許可されていないユーザに関する情報を集める治安システムが、トリガーカードの使用によって起動される。この第2のシステムは、店員に州発行の身分証明書あるいは例えば指紋などの生物測定データの形の更なる身分証明を要求させることを含んでもよい。トリガーカードの使用によって起動される第3のシステムは、盗難、不正使用あるいは無許可の使用を知る必要がある様々な機関、スタッフあるいは第三者に通知するものである。例えば、通知は州および連邦機関、クレジットカード発行者、銀行、親族、および、他の可能性の中でカード所有者の個人的な電子メールあるいは電話番号に、送信されてもよい。トリガーカードの使用によって起動される第4のシステムは、新しいカードを直ちに注文しておよびカード所有者に予め指定された住所に緊急配送によって送るものである。この予め指定された住所はカード所有者の自宅の住所、彼の勤務先の住所あるいは「安全な」住所(例えば銀行あるいはPO箱)、あるいは、カード所有者が自宅から離れている場合は一時的な住所に、することができる。
【0010】
本発明は、(1)カード解約、通知および新しいカードの配送の形の不正使用通知に対する即時の応答、(2)クレジットカード盗難の報告の増加、(3)カード所有者の「正常に戻る」ステータスの簡略化、(4)不正なユーザーについてのデータの収集強化、(5)不正使用あるいは盗難の偽陽性通知の低減、および(6)クレジットカード発行者および小売事業体に対するクレジットカード不正使用による損失の著しい減少、を含めて顕著な利点を提供する。

更なる目的、特徴および利点は、あとに続く説明文において明らかとなるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、クレジットカード不正使用を防ぐために、クレジットカードのような外観と雰囲気を持つがクレジットカードではないトリガーカードを、カード所有者の札入れあるいは財布内の実際のクレジットカードおよびデビットカードの間に入れることができるという発見をあらわす。トリガーカードは、カード所有者の他の金融カードと共に保存されるが、カード所有者によっては使われない。クレジットカードとしてトリガーカードを使用するいかなる企ても、盗難あるいは不正使用の明白な指摘であり、それによって、不正使用を減らすように調整されるさまざまな起こりうる応答を起動させる。トリガーカードおよび使用のための関連するシステムは、より限られた不正使用露呈に結びつき、および不正使用抑止力として働く。
【0012】
図面内の図1を参照して、通常の札入れ11が、金融カード13と共に示される。札入れ11はまた、クレジット、デビットおよび他の金融機関カードを持ち、かつ保存するためにカード所有者によって使われる、財布および、ポーチ、金銭クリップ、小切手帳、ポケット、引き出し、ファイルキャビネット、家具、自動車および金庫を含む、他の道具を代表することは理解されよう。金融カード13は、クレジットカード、デビットカード、デビットカード、ATMカード、時価カード、商品券カードあるいは金銭上の取引きのために使用されるいかなるカードとすることもできる。典型的なように、金融カード13は、画像デザイン、銀行のロゴ、例えばVISAおよびマスターカードなどのクレジットカード機関のロゴ、識別名、識別番号、コード番号、有効期限および一つ以上の磁気ストリップあるいは、デジタルデータを保存するための他のディジタルメモリ手段を含む。
【0013】
本発明に従って、トリガーカード15は、金融カード13の間に無作為に持たれてあるいは保存される。トリガーカード15は、好ましくは図形、銀行のロゴ、例えばVISAおよびマスターカードなどの普及しているクレジットカード機関のロゴ、識別名、識別番号、コード番号、有効期限および一つ以上の磁気ストリップあるいは、デジタルデータを保存するための他のディジタルメモリ手段を含むという点で、トリガーカード15は、典型的な金融カードのような外観と雰囲気を持つが、しかし、トリガーカード15は、金融カードではない。トリガーカード15は、好ましくは金融カード13と同じ手段によって製作される。
【0014】
トリガーカード15の目的は、許可されていないユーザをだましてトリガーカード15が有効なクレジットカードであると信じさせることである。したがって、トリガーカード15は、札入れ11の中の他のどの金融カード13とも同一でないが、札入れ11の中のその他の金融カード13と同じくらい通常のクレジットカードのように見えることが望ましい。これの重要性は、二重であり、第1に、ユーザーはトリガーカード15の使用を容易に回避できるべきであり、第2に、大部分のカード所有者は同じ発行者からの2つの同一のカードを持たないので、このペアは可能なトリガーカード15として目立つ。また多数の金融カード13は、様々な発行者ロゴ、カードデザインおよび例えば「プラチナカード」、「ゴールドカード」あるいは「限定」などの標識によって会員資格の様々なレベルを提供する。これらのオプションは、トリガーカード15がカード所有者以外の誰にも金融カード13と見分けがつかないことを更に保障するために、トリガーカード15に利用可能である。実際に、トリガーカード15は、泥棒あるいは許可されていないユーザが、他の金融カード13の使用を試みる前に、トリガーカード15の使用を試みるように誘う特徴あるいは証印を含むことができる。もし泥棒が最初にトリガーカード15を使用するように誘うことができるならば、その時、後述するように、トリガーカード15が使用されるとすぐに、カード所有者の有効な金融カード13は解約される。これは、有効な金融カード13のいかなる無許可のあるいは不正な取引を防ぐ。
【0015】
次に図面内の図2Aおよび2Bを参照して、トリガーカード15の好ましい一実施態様の表面および裏面が示される。図2Aに示すように、トリガーカード15の表面は、好ましくは、銀行ロゴ17、16桁カード番号19、有効期限21、例えばホログラムなどの機密保護ラベル23、カード所有者の姓名25、例えばVISAあるいはマスターカードなどのクレジットカード機関のロゴ27、および他のマーケティング画像を含む、クレジットカードあるいはデビットカードの典型的な証印を含む。これらの証印が真正に見えることが重要である。トリガーカード15の裏面は、図2B内に示される。トリガーカード15は、好ましくは、ディジタルトリガーデータ、署名ブロック31および機密保護コード33を保存するための、少なくとも一つの磁気ストリップ29あるいは他の手段を含む。秘密に対する要求に加えて、以下により完全に説明されるように、磁気ストリップ29およびカード番号19が、トリガーカード15によって必要であり、および本発明の関連づけられたクレジットカード不正使用予防システムが、トリガーカード15が使われたことを知らせるために必要である。上記の理由のために、トリガーカード15は、有効な金融カード13と同じ材料および同じ方法で製作されることが好ましい。
【0016】
本発明に用いられるトリガーカード15は時間が経つと通常の金融カードが受けるのと同じ保安および使用アップグレードを受けることは理解されよう。そのようなものとして、トリガーカード15は現在知られているが広くは使われていない保安特徴を含むことができ、あるいは、まだ知られていない保安あるいは使用特徴を含むことができる。換言すれば、トリガーカード15は、クレジットカード保安およびユーザビリティの最新の動向に遅れないようにするのに容易に適応できる。
【0017】
次に図面内の図3を参照して、不正使用を防ぐためにトリガーカード15を活用する本発明に従うシステム34が例示される。システム34は、金銭上の取引きのステータスを読み取り、処理し、および表示するために使用される通常のカードリーダ35を含む。カードリーダ35は、典型的な販売カウンタおよびレジで見いだされるようなPOS読取り機、ATMおよびインターネットオンライン販売コンピュータとすることができる。カードリーダ35は、金融カード13と承認および支払のシステムとの間のインターフェースとして役立つ。カード番号19、有効期限21および/または他のデータの手動データ入力、あるいはカードリーダ35に磁気ストリップ29を通すこと、のどちらかによる、金融カード13の磁気ストリップ29からのカードリーダ35への情報の転送で、金融カード13および現在の取引についてのデータが、ネットワーク37に伝送される。ネットワーク37は、コンピューターネットワーク、電話網あるいはデータを伝送するのに適しているその他のネットワークとすることができる。ネットワーク37は、一つ以上の発行機関39にデータを伝送する。発行機関39は、銀行、金融サービス会社あるいは他の団体あるいは機関とすることができる。発行機関39は、要求された取引を評価し、およびカードリーダ35に、ネットワーク37を通して取引を承認するあるいは拒絶するのどちらかを応答する。POSカウンタおよびレジに位置するカードリーダ35に対して、発行機関39による承認あるいは拒絶はカードリーダ35のディスプレイに適切に表示されることができる。
【0018】
本発明によれば、もしトリガーカード15が金融カード13の代わりに使用されるならば、カードリーダ35はトリガーコンピュータ41にネットワーク37を介して磁気ストリップ29に保存されている選ばれたデータを伝送する。トリガーコンピュータ41は、発行機関39に位置することができ、あるいは遠隔地に位置することができる。トリガーカード15からのデータは、カードリーダ35からネットワーク37を介してトリガーコンピュータ41まで、発行機関39からネットワーク37を介してトリガーコンピュータ41まで、機関39から直接トリガーコンピュータ41に、あるいは直接カードリーダ35から直接トリガーコンピュータ41に、送信されることができることは理解されよう。トリガーカード15からのデータの伝送の順序あるいは方向の変化は、システム34上の適切なプログラミングによって容易に制御されることができる。好ましい実施態様において、トリガーコンピュータ41は、トリガーカード15使用の企てを示唆するデータの受取りに基づいて、特定の不正使用対策手続きを始めるようにプログラムされる。
【0019】
トリガーコンピュータ41によって始められる手続きは、データ獲得手続き、カード解約手続き、通知手続きおよびカード発注手続きを含む。解約手続きは、トリガーカード15が使われた場合に、システム34によって解約されるべくカード所有者によって前もって選択され、およびリストされた全ての金融カード13の即時のおよび自動的な解約を含む。代わりとして、関連する金融カード13の支出限度が、トリガーカード15の不正な使用の追跡を可能にし、および偶発的な使用の際には、継続的な制限された使用を可能にするために、厳しく減らされることができる。
【0020】
データ獲得手続きは、トリガーカード15がカードリーダ35に通された後で、あるいはトリガーカード15からのデータがオンライン取引に提出された後で、直ちに起こる。好ましい実施態様において、この方法および使用の場所は、トリガーコンピュータ41あるいは本発明の様々な手続きの実施専用の他のコンピュータに記録され、および伝送される。データ獲得手続きは、トリガーカード15の使用に際し、いくつかの方法で、例えばトリガーコンピュータ41が、取引を続けるためには公式の身分証明書(ID)が必要とされることをカードリーダ35に知らせることによって、強化されることができる。トリガーカード15および/または磁気ストリップ29は、例えば指紋、網膜走査、顔の走査、掌紋などのカード所有者に関する特定の生物測定データを含むことができる。そのようなものとして、トリガーコンピュータ41は、トリガーカード15のユーザーがこの種の情報を提出するという要求を伝送することができる。生物測定データに対するこの種の要求はよりありきたりになるので、この種の要求が必ずしもトリガーカード15が使われた泥棒を警戒させるというわけではないだろう。
【0021】
本発明の一実施例において、データ獲得手続きは、取引が低コストで泥棒を捕える可能性を向上させるのを可能にすることができることは理解されよう。たとえば、もしトリガーカード15が、例えば低品質カメラを備えた遠隔ATMなどの、貧弱なデータ獲得特性を有する場所で使われるならば、引出しは、泥棒が、より良いデータ獲得装置を備えた場所で、例えば指紋スキャナを備えた店で、トリガーカード15あるいは関連する金融カード13のいずれかを使用することができるようにされることができる。この種のオプションは、すべての泥棒を捕えることの重要性に応じて発行者の裁量とすることができ、あるいは追加の保護機能としてカード所有者によって選択されるオプションとすることができる。
【0022】
本発明の一実施例において、金融カード13の一般的な使用のために、カード所有者によってトリガーカード15の誤った使用を取り消すための使用停止コードが、提供されることができる。一例は、トリガーカード15を使用した後、特定の制限時間内の、例えば使用後30秒以内のコードの入力とすることができる。この更なる特徴は、不必要にトリガーコンピュータ41の応答を遅延させずに、カード所有者がトリガーカード15の誤った使用から復旧するいくらかの能力を与える。
【0023】
通知手続きは好ましくは、トリガーコンピュータ41がカード所有者およびその他のリストされた関係者に対する自動化された通信のために外部ネットワーク43に接続されることを必要とする。例えば、トリガーコンピュータ41は、電子メール通知をカード所有者に送信することができる。さらに、もしカード所有者が通知されるべき他の電子メールアドレスをリストすることを望むならば、電子メールがカード所有者の配偶者、子供、弁護士、会社、セキュリティサービスあるいはカード所有者が、トリガーカード15の使用で通知されることを望むその他の存在に送信されることができる。同様に、自動化された電話メッセージが、カード所有者によって選択された番号リストに送信されることができる。このメッセージは、トリガーカード15の無許可の使用の日付、時間および場所を含んでコンピュータ生成されることができる。さらに、自動化された通信は、例えば電子メールの序文あるいは電話通知に追加される音声メッセージなどの、カード保持者によって予め記録してある個人的なメッセージを含むことができる。さらに、通知は関係当局あるいは無許可の使用の場所に基づく適切な治安機関の通知を含むことができる。
【0024】
カード発注手続きは、システム34によって解約された全ての金融カード13に対する交換金融カード13の即時の発注および配送および新しいトリガーカード15の発行を含む。配送は、自宅の住所、勤務先の住所あるいは例えば銀行あるいはPO箱などの「安全な」住所に、あるいは、カード所有者が自宅から離れている場合は一時的な住所に、自動的になされることができ、あるいは、カード所有者が通知に応答するまで、交換金融カード13の配送は延期されることができる。宅配が最も安全な傾向がある反面、カード所有者が旅行している場合、これは何の助けにもなることができない。したがって、宅配が直ちに始められるか、あるいは、配送はカード所有者の所在の確認が終わるまで延期されることができる。この確認は、例えば、電子メール、テキストメッセージ、ウェブページ入力あるいは電話によって自動化されることができる。代わりとして、確認は、トリガーカード15とともに通信装置の盗難によって何の継続した不正使用も犯されないことを確実にするために、例えば電話を介したあるいは金融機関の人となどの、対人コミュニケーションによって取り扱われることができる。
【0025】
本発明の一実施態様において、金融カード13をトリガーカード15と関連づける1つの方法は、例えば銀行ロビーなどの金融機関内部で特別に適応されるカードリーダ35を提供することである。カード所有者は、単純に特別なカードリーダ35にトリガーカード15を通しておよび取引メニューの代わりにサインアップメニューを始める。カード所有者は、次いでトリガーカード15と関連づけられる必要のある金融カード13を通す。この手続きは、泥棒がトリガーカード15を見つけ出そうとして、様々な金融カード13を通すことを防ぐためにコードを必要としてもよい。
【0026】
別の一実施態様では、本発明は、実際のトリガーカードに対して、トリガー番号を用いて実施されることができる。この実施態様において、トリガー番号は、リストあるいは電子データベース内に保存される実際の有効な金融カード番号のグループあるいはリストとともに配置される。この実施態様は、実際のクレジットカードが作成される前にさえ、クレジットカード番号のデータベースを盗まれ、および使われることから電子的に保護する。
【0027】
このトリガー番号実施態様において、金融カードに対する有効な番号でなく、かつ有効な金融カードに認証されることができない一つ以上の選択されたトリガー番号が、有効な金融カードとして、あるいは有効な金融カードを作成するために、使われることができる番号の一つ以上のリストあるいはデータベース内に配置される。もしトリガー番号を含むリストあるいはデータベースが、無許可の手段によってアクセスされて、複写されてあるいはさもなければ使われるならば、トリガー番号は、このリストあるいはデータベース内の有効な番号の全てを解約してかつそれらを実施不可能にするシステムあるいはプロセスを起動する。特に、トリガー番号の金融カード番号としての使用の企ては、そのリストあるいはデータベースと関連づけられる番号あるいは金融カードの全てを解約しておよび/または無効にし、例えば上述のような応答、解約および通知手続きを始め、および許可されていないアクセスが始められたコンピュータの所在を記録して追跡する。このシステムは、番号が有効な金融カードを作成するために用いることができる前に、およびカードが作成された後での両方で、許可されていないユーザが電子データベースに侵入してそこからクレジットカード番号を盗むことを防ぎ、かつ阻止する。
【0028】
顕著な利点を有する発明が図と共に説明されたことは明らかである。本発明が限定された数の形態で示されているとはいえ、それはただこれらの形態に限定されず、その趣旨から逸脱することなく、様々な改変と変更態様に従う。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明の特徴と信じられる新奇な特徴は、添付の特許請求の範囲内に記載される。しかし、本発明自体、同じく使用の好適な態様および更なる目的およびその利点は、添付の図面を参照しながら、以下の詳細な説明を参照することで最もよく理解されるであろう。

【図1】金融カードを保存する札入れおよび本発明に従うトリガーカードの概略図。
【図2】本発明のトリガーカードの概略図。
【図3】本発明に従う図2のトリガーカードによって起動されるシステムの図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
不正使用対策トリガーカードであって、
表面および裏面と、
前記トリガーカードが有効な金融カードであるという錯覚を形成するために前記表面および裏面に配置される画像証印と、
ディジタルトリガーデータを保存するための前記裏面上の少なくとも一つの磁気ストリップと、を備え、
前記トリガーカードは、金融カードでなく、かつ金融カードとすることができない、
ことを特徴とするトリガーカード。
【請求項2】
選択された不正使用対策手続きは、磁気ストリップカードリーダに前記磁気ストリップを通すと即座に始めさせられる、ことを特徴とする請求項1に記載のトリガーカード。
【請求項3】
前記不正使用対策手続きは、前記磁気ストリップカードリーダに前記磁気ストリップを通すことに応答して、前記トリガーカードの使用に対応するデータが、ネットワークを介して伝送されるデータ獲得手続きを含む、ことを特徴とする請求項2に記載のトリガーカード。
【請求項4】
前記不正使用対策手続きは、前記トリガーカードと関連する金融カードが、前記磁気ストリップカードリーダに前記磁気ストリップを通すことに応答して解約される、カード解約手続きを含む、ことを特徴とする請求項2に記載のトリガーカード。
【請求項5】
前記不正使用対策手続きは、前記磁気ストリップカードリーダに前記磁気ストリップを通すことに応答して、前記トリガーカードが前記磁気ストリップカードリーダに通されたことを、選択された関係者が通知される、通知手続きを含む、ことを特徴とする請求項2に記載のトリガーカード。
【請求項6】
前記不正使用対策手続きは、前記トリガーカードと関連する交換金融カードが、前記磁気ストリップカードリーダに前記磁気ストリップを通すことに応答して注文される、カード発注手続きを含む、ことを特徴とする請求項2に記載のトリガーカード。
【請求項7】
前記カード発注手続きは、前記交換金融カードが選択された場所に送られる手続きを含む、ことを特徴とする請求項6に記載のトリガーカード。
【請求項8】
前記画像証印は、
カード所有者の姓名と、
クレジットカード番号と、
有効期限とを備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のトリガーカード。
【請求項9】
選択された不正使用対策手続きは、前記ディジタルトリガーデータのネットワークを介したカード読出コンピュータへの伝送に応答して始めさせられる、ことを特徴とする請求項1に記載のトリガーカード。
【請求項10】
前記不正使用対策手続きは、前記ディジタルトリガーデータの前記ネットワークを介した前記カード読出コンピュータへの前記伝送に応答して、前記トリガーカードの使用に対応するデータが、前記ネットワークを介して伝送されるデータ獲得手続きを含む、ことを特徴とする請求項9に記載のトリガーカード。
【請求項11】
前記不正使用対策手続きは、前記ディジタルトリガーデータの前記ネットワークを介した前記カード読出コンピュータへの前記伝送に応答して、前記トリガーカードと関連する金融カードが解約される、カード解約手続きを含む、ことを特徴とする請求項9に記載のトリガーカード。
【請求項12】
前記不正使用対策手続きは、前記ディジタルトリガーデータが前記ネットワークを介してカード読出コンピュータに伝送されたことを、前記ネットワークを介して前記ディジタルトリガーデータの前記カード読出コンピュータへの前記伝送に応答して、選択された関係者が通知される、通知手続きを含む、ことを特徴とする請求項9に記載のトリガーカード。
【請求項13】
前記不正使用対策手続きは、前記トリガーカードと関連する交換金融カードが、前記ディジタルトリガーデータの前記ネットワークを介した前記カード読出コンピュータへの前記伝送に応答して注文される、カード発注手続きを含む、ことを特徴とする請求項9に記載のトリガーカード。
【請求項14】
前記カード発注手続きは、前記交換金融カードが選択された場所に送られる手続きを含む、ことを特徴とする請求項13に記載のトリガーカード。
【請求項15】
金融カード不正使用を防ぐためのシステムであって、
前記システムは、金融カードから見分けがつかないように適応されるトリガーカードと、
金融カードリーダが前記トリガーカードを読みとる場合、信号を受信するように適応されるトリガーコンピュータであって、前記信号に応答して選択された不正使用対策手続きを始めるように更に適応されるトリガーコンピュータと、を備え、
前記トリガーカードは、金融カードでなく、かつ金融カードとすることができない、
ことを特徴とするシステム。
【請求項16】
前記トリガーカードは、
表面および裏面と、
前記トリガーカードが有効な金融カードであるという錯覚を形成するために前記表面および裏面に配置される画像証印と、
ディジタルトリガーデータを保存するための前記裏面上の少なくとも一つの磁気ストリップと、を備える、
ことを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記画像証印は、
カード所有者姓名と、
クレジットカード番号と、
有効期限と、を備える、
ことを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記金融カードリーダから前記トリガーコンピュータまで前記信号を伝送するために適応されるコンピューターネットワークを、更に備える、
ことを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記不正使用対策手続きは、データ獲得手続き、カード解約手続き、通知手続きおよびカード発注手続きからなる手続きの群からの、少なくとも一つの手続きを含む、ことを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
金融不正使用を防ぐための方法であって、前記方法は、次のステップ、すなわち、
トリガーカードであって、表面および裏面と、前記トリガーカードが有効な金融カードであるという錯覚を形成するために前記表面および裏面に配置される画像証印と、ディジタルトリガーデータを保存するための前記裏面上の少なくとも一つの磁気ストリップと、を持ち、金融カードでなく、かつ金融カードとすることができない、トリガーカード、を提供するステップと、
前記トリガーカードと有効な金融カードを関連づけるステップと、
金融カード取引を監視するステップと、
金融カードとしての前記トリガーカードの使用の企てに応答して、選択された不正使用対策手続きを始めるステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項21】
前記不正使用対策手続きは、前記トリガーカードの前記使用に対応するデータがトリガーコンピュータに伝送されるデータ獲得手続きを含む、ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記不正使用対策手続きは、前記トリガーカードと関連する前記有効な金融カードが、前記トリガーカードの前記使用の企てに応答して解約される、カード解約手続きを含む、ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記不正使用対策手続きは、選択された関係者が、前記トリガーカードの前記使用の企てに応答して通知される、通知手続きを含む、ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記不正使用対策手続きは、交換有効金融カードが、前記トリガーカードの前記使用の企てに応答して注文される、カード発注手続きを含む、ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記カード発注手続きは、前記交換金融カードが選択された場所に送られる手続きを含む、ことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記カード発注手続きは、交換トリガーカードが選択された場所に送られる手続きを含む、ことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項27】
金融カード不正使用を防ぐためのシステムであって、前記システムは、
金融カード番号から見分けがつかないように適応されるトリガー番号と、
前記トリガー番号の許可されていないアクセスで、信号を受信するように適応されるトリガーコンピュータであって、前記信号に応答して選択された不正使用対策手続きを始めるように更に適応されるトリガーコンピュータと、を備え、
前記トリガー番号が、金融カード番号として使われず、かつ使われることができない、
ことを特徴とするシステム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−509479(P2008−509479A)
【公表日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−524979(P2007−524979)
【出願日】平成17年8月5日(2005.8.5)
【国際出願番号】PCT/US2005/027708
【国際公開番号】WO2006/017648
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(506427543)
【Fターム(参考)】