説明

グラフェンの製造方法、その製造方法により製造されたグラフェン及びそのグラフェンからなる導電性薄膜、透明電極、放熱素子または発熱素子

【課題】グラフェンの製造方法、その製造方法によって製造されたグラフェン、そのグラフェンからなる導電性薄膜、透明電極、放熱素子または発熱素子を提供する。
【解決手段】本発明のグラフェンの製造方法は、(a)ベース部材110と、前記ベース部材上に形成された親水性酸化層120と、前記酸化層上に形成された疎水性金属触媒層130と、前記金属触媒層上に形成されたグラフェン層140とを含むグラフェン部材を準備する段階と、(b)前記グラフェン部材に水を提供する段階と、(c)前記酸化層から前記金属触媒層を分離する段階と、(d)エッチング法を用いて前記金属触媒層を除去する段階とを含む。前記グラフェン上には転写部材150が配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラフェンの製造方法に関し、より詳細には、グラフェン部材を使用して行うグラフェンの製造方法、その製造方法により製造されたグラフェン、そのグラフェンからなる導電性薄膜、透明電極、放熱素子または発熱素子に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、フラーレン、カーボンナノチューブ、グラフェン、グラファイトなどのグラファイト材料への関心が高まっている。
【0003】
特に、カーボンナノチューブ及びグラフェンに関する研究が活発に行われている。特に、グラフェンは、大面積の膜を形成可能であり、電気的、機械的及び化学的な安定性を備えており、かつ優れた導電性を有しているので、電子回路の基本要素として注目されている。
【0004】
ここ数年で、大面積グラフェンの製造技術は飛躍的に発展した。化学気相蒸着法(CVD:chemical vapour deposition)を用いたグラフェンの製造工程が、非特許文献1に開示されている。
【0005】
化学気相蒸着法を用いた従来のグラフェン製造方法は、次のようにして行われる。
【0006】
まず、酸化シリコン(SiO)層を有するシリコンウエハを準備する。続いて、スパッタリング装置または電子ビーム蒸発装置を使用して、酸化シリコン(SiO)層上にNi、Cu、Al、Feなどの金属触媒を堆積させて金属触媒層を形成する。
【0007】
次に、金属触媒層が形成されたシリコンウエハを、炭素含有ガス(CH、C、C、COなど)が充填された誘導結合型化学気相蒸着法(ICP−CVD:inductive coupled plasma chemical vapor deposition)用の反応器内に入れる。その後、前記反応器を加熱して、金属触媒層に炭素を吸収させる。次に、反応器を急速に冷却して炭素を結晶化させ、金属触媒層から炭素を分離する。その後、このようにして得られたグラフェンを成長させる。
【0008】
従来、成長させたグラフェンを基板等へ転写する過程は、エッチング法を用いて行われていた。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Keun Soo Kim, Yue Zhao, Houk Jang, Sang Yoon Lee, Jong Min Kim, Kwang S. Kim, Jong-Hyun Ahn, Philip Kim, Jae-Young Choi & Byung Hee Hong,"Large-Scale Pattern Growth of Graphene Films for Stretchable Transparent Electrodes", Nature Magazine, No. 07719, January 14, 2009
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、グラフェンを含むグラフェン部材からグラフェンを迅速に分離する方法を提供することを主な課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、(a)ベース部材と、前記ベース部材上に形成された親水性の酸化層と、前記酸化層上に形成された疎水性の金属触媒層と、前記金属触媒層上に形成されたグラフェン層とを含むグラフェン部材を準備する段階と、(b)前記グラフェン部材に水を提供する段階と、(c)前記酸化層から前記金属触媒層を分離する段階と、(d)エッチング法を用いて前記金属触媒層を除去する段階とを含むグラフェンの製造方法を提供する。
【0012】
前記ベース部材は、シリコン(Si)からなりうる。
【0013】
前記酸化層は、酸化シリコン(SiO)から形成されうる。
【0014】
前記金属触媒層は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、コバルト(Co)及びタングステン(W)からなる群より選択される少なくとも1つの金属から形成されうる。また、ウエハに基づいた金属触媒層の代わりに、ホイル(foil)状のニッケル、銅などを金属触媒として使用することができる。
【0015】
前記(a)段階は、前記グラフェン上に転写部材を配置する段階をさらに含むことができる。
【0016】
前記転写部材は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミドフィルム、ガラス、天然ゴム及び合成ゴムからなる群より選択される少なくとも1つの材料からなりうる。
【0017】
前記(b)段階では、前記酸化層と前記金属触媒層との間に水が浸透することにより、前記酸化層と前記金属触媒層との間に隙間を形成される。
【0018】
前記(b)段階は、前記グラフェン部材に超音波を照射する超音波処理を含む。
【0019】
前記(b)段階は、水が満たされた水槽に、前記グラフェン部材を浸透させることにより行われる。
【0020】
前記(c)段階が、前記水が満たされた水槽に前記グラフェン部材が浸漬させられた状態で行われる。
【0021】
前記(c)段階は、所定の力を加えて、前記酸化層から前記金属触媒層を引き離すことにより行われる。
【0022】
前記エッチング法は、酸、フッ化水素(HF)溶液、緩衝酸化物エッチング溶液(BOE)、塩化第二鉄(FeCl)溶液及び硝酸第二鉄(Fe(No)溶液からなる群より選択される少なくとも1つの溶液を使用して行われる。
【0023】
前記(d)段階後に、前記グラフェンを、或る基板または装置に転写させる段階をさらに含み得る。
【0024】
本発明の一態様では、上述したグラフェンの製造方法によって製造されたグラフェンが提供される。
【0025】
本発明の一態様では、上述したグラフェンの製造方法によって製造されたグラフェンからなる導電性薄膜が提供される。
【0026】
本発明の一態様では、上述したグラフェンの製造方法によって製造されたグラフェンからなる透明電極が提供される。
【0027】
本発明の一態様では、上述したグラフェンの製造方法によって製造されたグラフェンからなる放熱素子または発熱素子が提供される。
【発明の効果】
【0028】
本発明によるグラフェンの製造方法によれば、グラフェンを含むグラフェン部材からグラフェンを迅速に分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態によるグラフェン部材の断面図。
【図2】本実施形態によるグラフェンの製造方法の各工程を示した図面。
【図3】本実施形態によるグラフェンの製造方法の各工程を示した図面。
【図4】本実施形態によるグラフェンの製造方法の各工程を示した図面。
【図5】本実施形態によるグラフェンの製造方法の各工程を示した図面。
【図6】本実施形態によるグラフェンの製造方法の各工程を示した図面。
【図7】本実施形態によるグラフェンの製造方法の各工程を示した図面。
【図8】本実施形態によるグラフェンの製造方法を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付した図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0031】
図1は、本発明の一実施形態によるグラフェン部材の断面図である。ここで、「グラフェン部材」とは、前述の「背景技術」で説明した化学気相蒸着法(CVD法)を利用してグラフェンを十分に成長させた部材を意味する。すなわち、本実施形態によるグラフェン部材100には、使用するのに十分に成長しているが、まだ転写されていないグラフェン層140が含まれている。
【0032】
図1を参照しつつ、グラフェン部材100の構造について説明する。
【0033】
グラフェン部材100は、ベース部材110と、酸化層120と、金属触媒層130と、グラフェン層140とを含んでいる。
【0034】
ベース部材110は、シリコン(Si)からなるウエハである。
【0035】
本実施形態ではベース部材110の素材としてシリコン製ウエハを用いているが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0036】
酸化層120は、酸化シリコン(SiO)からなり、300nm以上の厚さに形成される。酸化層120は、その素材の酸化シリコンの性質上、親水性を有する。
【0037】
本実施形態では酸化層120は酸化シリコン(SiO)から形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、酸化層120の材料は、親水性を有し、かつ金属触媒層130の形成が容易である材料であればよく、それ以外の材料選択に関する特別な制限はない。
【0038】
金属触媒層130は、ニッケル(Ni)からなり、スパッタリング法を用いて酸化層120上に100nm以上の厚さに形成される。金属触媒層120は、その素材であるニッケル(Ni)の性質上、疎水性を有する。
【0039】
本実施形態では金属触媒層130はニッケル(Ni)から形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、金属触媒層130の材料は、疎水性を有し、かつ化学気相蒸着法の実施時に炭素を吸収してグラフェンを成長させることができる材料であればよく、それ以外の材料選択に関する特別な制限はない。例えば、金属触媒層130は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、タングステン(W)などから形成することもできる。
【0040】
グラフェン層140は、化学気相蒸着法を用いて金属触媒層130の上面に膜状に成長させたものである。
【0041】
以下、図2ないし図7を参照しつつ、本実施形態によるグラフェンの製造方法について説明する。
【0042】
図2ないし図7は、本実施形態によるグラフェンの製造方法の各工程を示した図面であり、図8は、本実施形態によるグラフェンの製造方法を説明するためのフローチャートである。
【0043】
まず、化学気相蒸着法を用いて十分に成長させたグラフェン層140を含むグラフェン部材100を準備する(S1段階)。
【0044】
次に、図2に示すように、グラフェン層140の上面に転写部材150を配置する(S2段階)。
【0045】
転写部材150は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)から形成されている。
【0046】
本実施形態では転写部材150はPDMSから形成したものを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、転写部材150の材料は、グラフェン層140を転写することができる材料であればいかなる材料であってもよい。例えば、転写部材150は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミドフィルム、ガラス、合成ゴムまたは天然ゴムから形成してもよい。
【0047】
次に、図3に示すように、転写部材150が配置されたグラフェン部材100を、水が満たされた水槽160に浸漬させ、超音波発生器170で発生させた超音波をグラフェン部材100に対して照射する(S3段階)。
【0048】
S3段階でグラフェン部材100を水槽に浸漬させたとき、酸化層120は親水性を有し、金属触媒層130は疎水性を有するため、酸化層120と金属触媒層130との間に水が浸透する。この水の浸透により、酸化層120と金属触媒層130との間に隙間が形成される。特に、超音波発生器170で発生させた超音波が、酸化層120と金属触媒層130との間への水の浸透を容易にさせる。超音波は、グラフェン部材100に対して約10秒間照射される。超音波の照射時間は、作業条件や、グラフェン部材100のサイズ及び厚さなどに応じて変更される。
【0049】
本実施形態では水が満たされた水槽にグラフェン部材100を浸漬させることによって、グラフェン部材100に水を提供したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、グラフェン部材100に水を提供し、酸化層120と金属触媒層130との間に水を均等に浸透させることができる方法であれば、いかなる方法も使用可能である。例えば、流水中にグラフェン部材100を浸したり、グラフェン部材100に対して水を噴射したりするようにしてもよい。
【0050】
また、本実施形態では超音波を照射することによって、酸化層120と金属触媒層130との間への水の浸透を増加させているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、超音波の使用は必須ではない。
【0051】
次に、図4に示すように、水が満たされた水槽160に浸漬されている状態のグラフェン部材100に対して所定の力Pを矢印方向に加えて、酸化層120と金属触媒層130とを互いに分離する(S4段階)。
【0052】
S3段階において、酸化層120と金属触媒層130との間に浸透した水により酸化層120と金属触媒層130との間に隙間が形成されているので、所定の力Pを転写部材150に加えることによって、酸化層120から金属触媒層130を容易に分離することができる。
【0053】
所定の力Pの大きさは、酸化層120から金属触媒層130を容易に分離することができるような大きさに設定する。所定の力Pの方向は、酸化層120と金属触媒層130との接触面に対して垂直方向、酸化層120と金属触媒層130との接触面に対して水平方向、酸化層120と金属触媒層130との接触面に対して所定の傾きを持つ方向、または、それらの方向の組み合わせであり得る。
【0054】
本実施形態では、酸化層120と金属触媒層130とを互いに分離する作業は、水槽に浸漬されている状態のグラフェン部材100に対して行ったが、本発明はこれに限定されるものではない。酸化層120と金属触媒層130とを互いに分離する作業は、水槽から取り出した後のグラフェン部材100に対して行うこともできる。この場合は、S3段階において、酸化層120と金属触媒層130との間に十分な隙間を形成しておく必要がある。
【0055】
その次に、図5に示すように、水槽160から転写部材150を取り出した後、エッチング法を用いて金属触媒層130を除去する(S5段階)。
【0056】
エッチング法は、酸、フッ化水素(HF)溶液、緩衝酸化物エッチング溶液(BOE:buffered oxide etch solution)、塩化第二鉄(FeCl)溶液、硝酸第二鉄(Fe(No)溶液などのエッチング液を使用して行われる。
【0057】
本実施形態ではエッチング液を使用して行う湿式エッチング法を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、金属触媒層130の除去は、乾式エッチング法またはスパッタリング法を用いて行ってもよい。
【0058】
S4段階の終了時には、酸化層120は金属触媒層130から分離されているので、S5段階では金属触媒層130の表面(グラフェン層140と反対側の面)の全体は外部に露出されている。従って、エッチング工程時には、エッチング液は金属触媒層130の前記表面の全体に均一に作用するので、金属触媒層130の除去を迅速に行うことができる。
【0059】
以上のようにして、転写部材150上にグラフェン層140が転写された状態を得ることができる。転写部材150上にグラフェン層140が転写された状態を、図6の断面図に示す。
【0060】
図6に示した状態、すなわち、転写部材150上にグラフェン層140が転写された状態が最終状態ではない場合もある。すなわち、必要に応じて、グラフェン層140を、最初の転写部材150から他の転写部材へ転写させることもできる。
【0061】
例えば、図7に示すように、グラフェン層140を、転写部材150から他の転写部材180(例えば、PET製の最終転写部材)へ転写させることもできる。
【0062】
以上説明したように、本発明の一実施形態によるグラフェン製造方法によれば、酸化層120を親水性材料から形成し、金属触媒層130を疎水性材料から形成し、水を使用して酸化層120と金属触媒層130とを分離することにより、グラフェン層140をベース部材110及び酸化層120から素早く分離することができる。
【0063】
また、本発明の一実施形態によれば、水を使用して酸化層120と金属触媒層130とを分離することにより、金属触媒層130の表面(グラフェン層140と反対側の面)全体を外部に迅速に露出させることができる。したがって、その後のエッチング工程によって、金属触媒層130を迅速に除去することができる。その結果、グラフェン層140の転写工程を迅速に行うことができる。
【0064】
本発明の製造方法によって製造されたグラフェンは、透明電極、導電性薄膜、放熱素子または発熱素子、フレキシブルディスプレイ装置、有機LED、染料感応型太陽電池などの様々な用途に使用することができる。
【0065】
本発明は、添付の図面に図示された実施形態を参考にして説明したが、それらは例示的なものに過ぎず、当技術分野の当業者であれば、それらから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解することができるであろう。従って、本発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲によってのみ決定されるものとする。
【符号の説明】
【0066】
100 グラフェン部材
110 ベース部材
120 酸化層
130 金属触媒層
140 グラフェン層
150 転写部材
160 水槽
170 超音波発生器
180 他の転写部材
P 所定の力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラフェンの製造方法であって、
(a)ベース部材と、前記ベース部材上に形成された親水性の酸化層と、前記酸化層上に形成された疎水性の金属触媒層と、前記金属触媒層上に形成されたグラフェン層とを含むグラフェン部材を準備する段階と、
(b)前記グラフェン部材に水を提供する段階と、
(c)前記酸化層から前記金属触媒層を分離する段階と、
(d)エッチング法を用いて前記金属触媒層を除去する段階と
を含むグラフェンの製造方法。
【請求項2】
前記ベース部材がシリコン(Si)からなることを特徴とする請求項1に記載のグラフェンの製造方法。
【請求項3】
前記酸化層が酸化シリコン(SiO)から形成されたことを特徴とする請求項1に記載のグラフェンの製造方法。
【請求項4】
前記金属触媒層が、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、コバルト(Co)及びタングステン(W)からなる群より選択される少なくとも1つの金属から形成されたことを特徴とする請求項1に記載のグラフェンの製造方法。
【請求項5】
前記(a)段階が、前記グラフェン上に転写部材を配置する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のグラフェンの製造方法。
【請求項6】
前記転写部材が、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミドフィルム、ガラス、天然ゴム及び合成ゴムからなる群より選択される少なくとも1つの材料からなることを特徴とする請求項5に記載のグラフェンの製造方法。
【請求項7】
前記(b)段階において、前記酸化層と前記金属触媒層との間に水が浸透することにより、前記酸化層と前記金属触媒層との間に隙間が形成されることを特徴とする請求項1に記載のグラフェンの製造方法。
【請求項8】
前記(b)段階が、前記グラフェン部材に超音波を照射する超音波処理を含むことを特徴とする請求項1に記載のグラフェンの製造方法。
【請求項9】
前記(b)段階が、水が満たされた水槽に、前記グラフェン部材を浸透させることにより行われることを特徴とする請求項1に記載のグラフェンの製造方法。
【請求項10】
前記(c)段階が、前記水が満たされた水槽に前記グラフェン部材が浸漬させられた状態で行われることを特徴とする請求項9に記載のグラフェンの製造方法。
【請求項11】
前記(c)段階は、所定の力を加えて、前記酸化層から前記金属触媒層を引き離すことにより行われることを特徴とする請求項1に記載のグラフェンの製造方法。
【請求項12】
前記エッチング法が、酸、フッ化水素(HF)溶液、緩衝酸化物エッチング溶液(BOE)、塩化第二鉄(FeCl)溶液及び硝酸第二鉄(Fe(No)溶液からなる群より選択される少なくとも1つの溶液を使用して行われることを特徴とする請求項1に記載のグラフェンの製造方法。
【請求項13】
前記(d)段階後に、前記グラフェンを、或る基板または装置に転写させる段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のグラフェンの製造方法。
【請求項14】
請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の製造方法によって製造されたグラフェン。
【請求項15】
請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の製造方法によって製造されたグラフェンからなる導電性薄膜。
【請求項16】
請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の製造方法によって製造されたグラフェンからなる透明電極。
【請求項17】
請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の製造方法によって製造されたグラフェンからなる放熱素子または発熱素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−63506(P2011−63506A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−206795(P2010−206795)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(500548884)三星テクウィン株式会社 (156)
【出願人】(510249405)成均館大学産学協力団 (1)
【Fターム(参考)】