説明

ケーブル接続箱

【課題】本発明は、相互接続する信号線が複数の通信事業者によって管理される場合であっても、両通信事業者の管理境界部分に相当する信号線接続部における不良箇所を容易に特定することができるケーブル接続箱を提供する。
【解決手段】開閉可能な上カバー3及び下カバー4を有する筐体2と、筐体2内に収容され、上流側の信号線15と下流側の信号線15との接続を中継して信号線同士をコネクタ接続するコネクタブロック40と、を備え、コネクタブロック40は、表面又は裏面の一方の面に上流側の信号線15がコネクタ接続する第1のコネクタ嵌合部を有し、他方の面に下流側の信号線がコネクタ接続する第2のコネクタ嵌合部を有し、筐体2内で表面と裏面を反転できるように、下カバー4内で枢動手段により枢動自在に枢支されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上流側の信号線と下流側の信号線とを電気的又は光学的に相互接続するケーブル接続箱に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、上流側の信号線と下流側の信号線とを電気的又は光学的に相互接続する装置の一例として、特許文献1で開示されているものが知られている。特許文献1では、クロージャ内で光ファイバケーブルを分岐接続するマトリクスボードを備えた装置が開示されている。特許文献1において、「2本の光ケーブル1はクロージャ2の左、右両端面板に係留めされ」と記載されている。また、「左、右両端面板3を連結するベース板6上には、マトリクスボード7とファイバ配列ボード8が立設され」と記載されている。また、「一方の光ケーブル1からの光ファイバ4、はファイバ配列ボード8にて一旦整列され、その先で端末の光コネクタ(後付けハウジング付き)9がマトリクスボード9の一方側面に挿入される。他方の光ケーブル1からの光ファイバ4は、端末の光コネクタ9が余長処理部5から直接マトリクスボード7の他方側面に挿入される。これにより、マトリクスボード7を介して2本の光ケーブル1が結合される」と記載されている。
【0003】
他の例として、特許文献2において、「入力側および出力側の両側端子から引出されたジャンパ線の端末に多心コネクタが取付けられた切分モジュール」が開示されている。また、「複数の多心コネクタ付ケーブルを接続箱に引入れ、一方両側端子から引出されたジャンパ線の端末にも多心コネクタが取付けられた切分モジュールを接続箱内に収容し、これらのコネクタ同士を嵌合することにより、複数の心線の接続、切替え、切分がワンタッチできる」と記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開平07−333531号公報
【特許文献2】特開平04−75408号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
信号線同士を相互接続した場合に物理的に接続ミスを生じることがあるが、このような場合において、信号線を管理してサービスを提供する通信事業者が複数存在し、相互接続する一方の信号線を管理する通信事業者と、他方の信号線を管理する通信事業者が異なるときには、接続不良箇所の特定が遅れたり、通信事業者の責任の所在が不明確になったりすることがある。このようなトラブルは、一つの接続点を共有する場合、すなわち信号線同士を直接的に相互接続する場合に生じやすい。
【0006】
二つの接続点を有する接続構造を提供するものも開示されているが、筐体内に二つの接続点を有する接続構造を収容した場合において、容易に双方の接続点にアクセスできるため誤った接続点を操作する虞がある。
【0007】
上記問題点に鑑み、本発明は、相互接続する信号線が複数の通信事業者によって管理される場合であっても、両通信事業者の管理境界部分に相当する信号線接続部における不良箇所を容易に特定することができるケーブル接続箱を提供することを目的とする。また、他の実施形態において相互接続する信号線数の増加に柔軟に対処することができ、メンテナンス作業性の良いケーブル接続箱を提供することを目的とする。また、他の実施形態において室外で用いられた場合であっても、外部からの水の浸入を防止することができるケーブル接続箱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題を解決するため、本発明の一態様によれば、上流側の信号線と下流側の信号線とを電気的又は光学的に相互接続するケーブル接続箱であって、開閉可能な上カバー及び下カバーを有する筐体と、該筐体内に収容され、前記上流側の信号線と前記下流側の信号線との接続を中継して前記信号線同士をコネクタ接続するコネクタブロックと、を備え、該コネクタブロックは、表面又は裏面の一方の面に前記上流側の信号線がコネクタ接続する第1のコネクタ嵌合部を有し、他方の面に前記下流側の信号線がコネクタ接続する第2のコネクタ嵌合部を有し、前記コネクタブロックが、前記表面と前記裏面を反転できるように、枢動手段により枢動自在に枢支されていることを特徴とする。
【0009】
上記ケーブル接続箱において、前記コネクタブロックが、多数のコネクタソケットを有するフレームと、前記コネクタソケットに着脱自在に保持され、前記第1のコネクタ嵌合部と前記第2のコネクタ嵌合部を両端に有する中継コネクタと、を備えたものとすることができる。
【0010】
本発明の他の態様によれば、上記ケーブル接続箱において、前記下カバーの一側壁に前記上流側の信号線と前記下流側の信号線とを前記筐体内に導入するケーブル導入口が設けられ、前記ケーブル導入口には、多数の前記上流側の信号線が結束されたケーブルと、多数の前記下流側の信号線が結束されたケーブルとが所定の間隔で離れて配置され、個々の前記ケーブルには、弾性を有するリング状のシール部材であって、前記ケーブルの外径寸法より小さい内径寸法の貫通孔を有すると共に、所定幅の外周面に形成されたクランク状の分離線に沿って分離された端部を有するシール部材が装着され、該シール部材により前記ケーブル導入口と前記ケーブルとの間が液密に封止されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様によれば、下カバーに枢動自在に枢支されているコネクタブロックを枢動させることにより、信号線の接続作業に応じて選択的に第1のコネクタ嵌合部と第2のコネクタ嵌合部の向きを切替えることができる。これにより、コネクタブロックを筐体から外すことなく、コネクタブロックの表裏両面に設けられた第1のコネクタ嵌合部と第2のコネクタ嵌合部に上流側の信号線と下流側の信号線を接続することができる。また、相互接続する双方の信号線が複数の通信事業者によって管理されている場合に、双方の信号線の信号線接続部で接続不良が生じても、第1のコネクタ嵌合部と第2のコネクタ嵌合部が分離されているため、接続不良箇所を容易に特定すること、すなわち、どちらのコネクタ嵌合部で接続不良が生じたかを容易に特定することができる。
【0012】
また、本発明の他の一態様によれば、第1のコネクタ嵌合部と第2のコネクタ嵌合部を両端に有する中継コネクタがコネクタブロックに着脱可能に装着されるようになっているため、信号線数の増減に応じて中継コネクタを増やしたり減らしたりすることを簡単に行うことができ、信号線の接続作業性、メンテナンス作業性を高めることができる。
【0013】
また、ケーブル導入口とケーブルとの間を液密に封止するシール部材は、ケーブルを挿通させる貫通孔を有すると共に、所定幅の外周面に形成されたクランク状の分離線に沿って分離された端部を有している。これにより、シール部材の両端部の間隔を開くことにより、シール部材をケーブルにワンタッチで装着することができ、ケーブルに対するシール部材の取り付けが容易となる。また、貫通孔の大きさは両端部の開き具合によって調整可能であり、ケーブルの太さに柔軟に対応可能である。ケーブル外径に比べて貫通孔の内径を小さくした場合、ケーブルの太さの変化が許容される範囲内であれば、貫通孔の内面をケーブルの外周面全体に密着させることができるため、従来のC型のリングを用いた場合のように、リングの切り込み部分が離間して、リングに不連続部分が生じることを防止することができる。したがって、ケーブル接続箱が室外で用いられた場合であっても、ケーブル接続箱に外部から水が浸入することを効果的に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に本発明の実施の形態の具体例を図面を用いて詳細に説明する。図1には、本発明に係るケーブル接続箱の一実施形態が示されている。本実施形態のケーブル接続箱1は、開閉可能な上カバー3及び下カバー4を有する筐体2と、筐体2内に収容され、電話局側と加入者宅側の信号線(電話回線)20との接続を中継するコネクタブロック40と、を備え、電話局側(上流側)の信号線15と加入者宅側(下流側)の信号線15とを電気的に相互接続するために用いられている。本明細書において、信号線15という用語は、広義に解釈され、ケーブル接続箱に導入されるケーブル15aと、ケーブル先端側で外被が皮剥きされることにより解された単線15bとを含むものとする。
【0015】
電話局側と加入者宅側の信号線15(単線15b)は、多数本束ねられてケーブル15aの形態でケーブル接続箱1に導入されている。このように、多数本の単線15bを1本に束ねるのは、長尺で細い単線15bが絡んだりするのを防止し、単線15bの取り扱いを容易にするためである。ケーブル15aの先端側では、外被が皮剥きされて多数本の単線15bが解された状態となっている。多数本の単線15bには、10対毎にケーブルコネクタ28a,28b(図6参照)が装着されている。ケーブルコネクタ28a,28bの極数は制限されるものではないが、本実施形態では、10対の単線15bに対応する20極のケーブルコネクタ28a,28bが用いられている。なお、ケーブルコネクタとして10対一括で中継コネクタと接続できるものを例示しているが、一対ごとに中継コネクタへ嵌合分離できるケーブルコネクタを使用することもできる。
【0016】
また、本発明は、ケーブル15aの本数や、ケーブル15aの太さや、ケーブル接続箱1のサイズなどを制限するものではない。本実施形態では、5本のケーブル15aがケーブル接続箱1に導入されている。5本のケーブル15aのうち、4本が一方の通信事業者に属する電話局側のケーブルであり、1本が他方の通信事業者に属する加入者宅側のケーブルである。本実施形態のケーブル接続箱1は、コネクタブロック40の表裏両面で通信事業者の作業領域が区分されているため、一方の通信事業者と他方の通信事業者は、相手方通信事業者の作業の影響を受けずに個々に信号線15の接続作業を個別に行うことができるようになっている。
【0017】
図1に示すように、本実施形態のケーブル接続箱1は、主として室外で使用されるものであるため、筐体2内に水や塵埃が浸入しないように、防水構造となっている。このため、上下一対の上カバー3と下カバー4の突合面5,6や、下カバー4の一側壁に設けられたケーブル導入口13には、シール構造が採用されている。一対の上下カバー3,4に採用されるシール構造の一例として、無端状のシール部材を一方のカバー3,4の突合面5,6に沿って設けることができる。ケーブル導入口13に採用されるシール構造については、後述する。
【0018】
本実施形態の上下カバー3,4は、成形性に優れ、強度が高いポリプロピレン、ポリカーボネイトなどの樹脂材料から、それぞれ樹脂成形されたものである。上下カバー3,4が樹脂材料から成形された場合は、カバー3,4の強度を高めるために、カバー3,4の壁部を例えば格子状のリブ7,8で補強することが好ましい。上下カバー3,4は、一側の側壁に設けられたヒンジ機構11により開閉可能に連結されている。一対の上下カバー3,4の固定手段は、ヒンジ機構11の反対側で、上カバー3の側壁に設けられた金属製の係止フレーム9と、下カバー4の側壁に設けられ、上カバー3の係止フレーム9に係合する係止クランプ10とから構成されている。
【0019】
下カバー4には、ケーブル接続箱1を電柱や外壁などに、締結手段としてのボルトで固定するための取付ブラケット12が設けられている。取付ブラケット12は、下カバー4の4箇所のコーナ部に一体的に設けられている。ケーブル接続箱1を固定するときの向きは制限されるものではないが、ケーブル接続箱1の長手方向をケーブル15aの布線方向と平行になるように固定するのか好ましい。こうすることで、ケーブル15aを弛ませることなく、比較的狭いスペースでも、ケーブル接続箱1を固定することができる。特に、ケーブル接続箱1を電柱等に固定する場合は、限定されたスペースで周囲との干渉を生じないように固定する必要があるため、ケーブル接続箱1を固定するときの向きには配慮がなされている。
【0020】
また、下カバー4には、短辺側の一側壁でケーブル15aを筐体2内に導入するためのケーブル導入口13が開口形成されている。図1及び図2では、ケーブル導入口13にシールアセンブリ(シール構造)20が装着された状態が示されている。シールアセンブリ20は、コの字状のケーブル導入口13に、上から下に外れないように押し込まれることで装着されるようになっている。シールアセンブリ20によって、ケーブル導入口13が液密に防水保護される。ケーブル15aには、後述するシールアセンブリ20のリングシール21が装着されることによって、ケーブル15aを伝って流れる水が筐体2内に浸入することが防止されている。
【0021】
図3に示すように、シールアセンブリ20は、弾性を有するリングシール(シール部材)21と、このリングシール21を保持する一対のシールサポート(サポート部材)30とから構成されている。リングシール21とシールサポート30の構成材料は制限されるものではないが、少なくともリングシール21はゴムやエラストマーなどの弾性材料を構成材料とすることが好ましい。本実施形態では、リングシール21とシールサポート30がゴムを構成材料としているが、シールサポート30をリングシール21より硬質の樹脂材料で構成することもできる。
【0022】
リングシール21は、所定の厚みを有し、中央部に、対象ケーブル15aの外径寸法より小さい内径寸法の貫通孔22が形成されている。リングシール21は、外周面26に形成され、内周面にいたるクランク状の分離線(分離面)23に沿ってカットされている。分離線23は、リングシール21の周方向に延びる第1の分離線部分24aと、第1の分離線部分24aの一端に続き、リングシール21の一方の端面27aまでリングシール21の軸方向に延びる第2の分離線部分24bと、第1の分離線部分24aの他端に続き、リングシール21の他方の端面27bまでリングシール21の軸方向に延びる第3の分離線部分24cと、を備えている。
【0023】
クランク状の分離線23に沿ってカットされた一対の分離端部25a,25bは、互いに相補的形状をなしており、リングシール21が閉じた状態において互いに重なり合い(図5(a))、ケーブル15aにリングシール21を装着する場合などには、分離端部25a,25bが離れた状態となる(図5(b))。すなわち、リングシール21は、貫通孔22の孔径が拡大する方向と縮小する方向に弾性変形可能になっている。ケーブル15aをリングシール21に取り付けるときは、一対の分離端部25a,25bが貫通孔22の軸方向に離れることで、リングシール21を容易にケーブル15aに取り付けることができる。リングシール21は、それ自体の弾性によりケーブル15aを弾性的に挟持する。これによって、リングシール21の内面をケーブル15aの外面に接触させることができ、ある程度のシールをケーブル15a上に構成することができる。ケーブル15aに取り付けた後は、ケーブル15aの太さによって一対の分離端部25a,25bが円周方向にはなれて、異なる太さのケーブルに対してもシールをすることができる。本実施形態のリングシール21は、分離端部25a,25bが離れていても、ケーブル15aの太さの変化が許容される範囲内であれば、つまり、分離端部25a,25bが互いに重なっている範囲内であれば、リングシール21に不連続部分を生じることなしに貫通孔22の内面をケーブル15aの外周面全体に密着させることができ、リングシール21とケーブル15aとの間に隙間が生じることを防止することができる。これにより、従来のC型リングシールを用いた場合と比較して、幅広い範囲のケーブル太さに対応することができる。
【0024】
なお、本実施形態のリングシール21の変形例として、外周面26に形成された分離線をクランク状以外の形状に形成することも可能である。本実施形態では、第2及び第3の分離線部分24b,24cが貫通孔22の軸方向に平行な直線となっているが、貫通孔22の軸方向に対して傾斜した直線とすることもできるし、曲線とすることもできる。また、本実施形態では、第1の分離線部分24aが両端面27a,27bに対して平行な直線となっているが、第1の分離線部分24aを外周側面26にらせん状に形成し、一対の分離端部24a,25aのそれぞれの接触面を任意の角度で傾けることも可能である。このようなリングシールを用いることで、リングシールに保持されるケーブル15aの太さの変化が許容される範囲を広げることができる。
【0025】
一対のシールサポート30,30は、対称的な半割形状をなしている。個々のシールサポート20の対向面(突合面)31には、リングシール21の外周部分を受容する弧状の溝32と、ケーブル15aを通す通路33と、ガイドピン34及びガイド穴35を有している。図4では、一対のシールサポート30,30がガイドピン34及びガイド穴35にガイドされつつ合体した状態が示されている、図示するように、リングシール21が一対のシールサポート30,30の間で保持された状態が示されている。リングシール21が保持された状態において、リングシール21は一対のシールサポート30から外圧を受け、これによりリングシール21は貫通孔22を収縮させるようにすることができる。これにより、ケーブル15aの外周面26に貫通孔22の内面が密着して、ケーブル15a側からケーブル接続箱1に水が浸入することがより効果的に防止される。一対のシールサポート30,30は筐体を閉じることで、相互に密着するように外圧を受け、一対のシールサポート30,30間で液密状態を形成する。他の方法として、一対のシールサポートをボルトとナットなどで締結して密着させ、リングシール21に外圧を作用させることもできる。
【0026】
シールサポート30の対向面31に形成された溝32は、ケーブル軸方向で溝幅を溝32の深さ方向に漸次狭くすることができる。このようにすると、リングシール21がシールサポート30に保持された状態で、リングシール21の両端面27a,27bの弧状の外周部分がシールサポート30の溝32の内側面に押され、リングシール21の分離端部25a,25bが互いに密着する。これにより、ケーブル15a側からケーブル接続箱1への水の浸入をより一層確実に防止することができる。また、このような作用・効果は、溝幅を変化させる代わりに、溝32の内面にリブなどの凸部を設けることによっても達成することができる。
【0027】
本発明に係るリングシール21の他の態様として、リングシール21の貫通孔22の内径を、ケーブル15aの外径よりも大きいものとすることもできる。リングシール21をケーブル15aに取り付けただけでは、リングシール21はケーブル15aに対してシールを構成しないが、リングシール21が一対のシールサポート30で保持された状態において、リングシール21が一対のシールサポート30から外圧を受けることにより収縮するように構成すると、貫通孔22の内面をケーブル15a表面に密着させることができる。これに対し、従来のC型リングシールは、リングシールの互いに離れている両端部が相互に当接するため、貫通孔22の内径は当初の寸法より縮径されず、貫通孔22とケーブル15aとの間に隙間を生じることとなる。
【0028】
本発明のリングシール21は、一対の分離端部25a,25bの周方向の端面と、第2および第3の分離線部分24b,24cに沿って分離された垂直面27c,27dとの間に十分な隙間を空けておくことができるため、リングシール21が一対のシールサポート30から外圧を受けても、一対の分離端部25a,25bの周方向の端面が垂直面27c,27dに当接しない。このため、貫通孔22の内径が縮径されて、貫通孔22の内面をケーブル15a表面に密着させることができる。このように、本発明のリングシール21は、貫通孔22の内径よりケーブル15aの外径が小さくとも大きくとも、シール機能を発揮することができる。
【0029】
下カバー4のケーブル導入口13から導入されたケーブル15aは、ケーブル導入口13に隣接して設けられたケーブル支持部(図示せず)とクランプ金具(52)との間で把持されるようになっている。図1及び図2で示すように、クランプ金具52は、クランプ金具52とケーブル支持部との間でケーブル15aを挟んだ状態で、ケーブル支持部に二本のボルト53,53で固定されるようになっている。
【0030】
次に、コネクタブロック40について説明する。コネクタブロック40は、両端に開口部を有するコネクタソケット41と、コネクタソケット41を保持する一対のサイドバー42と、コネクタソケット41に着脱自在に保持される中継コネクタ43と、を備えている。多数のコネクタソケット41と、一対のサイドバー42,42とからフレームが構成されている。
【0031】
個々のコネクタソケット41は、二つのソケット部45(図6参照)が横に並んだ状態で組み立てられたものである。二つのソケット部45の間には、センタバー(図示しない)が設けられている。すなわち、二つのソケット部45は、センタバーを介して連結されている。本実施形態では、一方のソケット部45の係止アーム48に、センタバーに設けられた係止孔が係合し、他方のソケット部の係止アーム(図示せず)も同様に、センタバーに設けられた係止孔に係合するようになっている。これにより、二つのソケット部45が並んだ状態に合体するようになっている。なお、二つのソケット部45が並んだ状態になるように一体的に樹脂成形することも可能である。
【0032】
個々のソケット部45には、中継コネクタ43がスライド挿入され、所定の位置で係止されるようになっている。本実施形態のコネクタブロック40では、10個のコネクタソケット41がケーブル接続箱1に対するケーブル導入方向に並んで配設されている。また、コネクタソケット41に装着される中継コネクタ43とケーブルコネクタ28a,28bとの嵌合方向が、ケーブル導入方向に交差するようになっている。このように、コネクタソケット41をケーブル導入方向に並べ、中継コネクタ43とケーブルコネクタ28a,28bとの嵌合方向をケーブル導入方向に交差させることで、ケーブルコネクタ28a,28bの接続作業時のミスを防止することができる。すなわち、ケーブル接続箱1の筐体2を取り除いたときに(上カバー3を開いたときに)、コネクタブロック40の一面のみがケーブル15aの挿入方向と直角の方向、つまり作業者のいる方向、から操作可能となり、他方の面が背面に位置するため操作が不可能となる。予め上流側の一方のケーブルコネクタ28a,28b(何れか一方)をコネクタブロック40の裏面側で配線を済ませておけば、下流側の他方のケーブルコネクタ28a,28b(何れか他方)の接続時に裏面側のコネクタ嵌合部55,56を誤操作することを防止することができる。
【0033】
本実施形態のコネクタブロック40には、最大で20個の中継コネクタ43が装着されるようになっている。中継コネクタ43当たり10件の加入者宅に単線15bを配線することができるため(1件の加入者宅が2本の単線15bを使用するものとして計算した場合)、本実施形態のコネクタブロック40では、最大で200件の加入者宅に単線15bを配線することができる。なお、コネクタソケット41の数や、コネクタブロック40のサイズは、必要とされる単線数に応じて任意に変更可能であり、本実施の形態に制限されるものではない。
【0034】
図6には、コネクタソケット41のソケット部45が個別に示されている。ソケット部45は、トレー状になっており、一対のガイドレール46と、この一対のガイドレール46を連結する連結部材(図2)51とから構成されている。ガイドレール46の内面には、全長に渡り溝47が形成されており、この溝47に中継コネクタ43や、ケーブルコネクタ28a,28bや、リアホルダ65がガイドされつつスライド挿入されるようになっている。ガイドレール46の外面には、長手方向の中間でL字状の係止アーム48a,48bが突設されている。一方のガイドレール46の係止アーム48aはサイドバー42の係止孔(図示せず)に係合し、他方のガイドレール46の係止アーム48bはセンタバーの係止孔に係合する。係止アーム48aの先端側の内面に突設された係止突起50が、サイドバー42,42及びセンタバーに設けられた係止穴(図示せず)に係合することで、ソケット部45がガイドレール46に係止されようになっている。
【0035】
中継コネクタ43は、一方の端部に第1のコネクタ嵌合部55を有し、他方の端部に第2のコネクタ嵌合部56を有している。第1のコネクタ嵌合部55はコネクタブロック40の上面側に配置され、第2のコネクタ嵌合部56はコネクタブロック40の下面側に配置されている。第1のコネクタ嵌合部55には、加入者宅側のケーブルコネクタ28bが接続し、第2のコネクタ嵌合部56には電話局側のケーブルコネクタ28aが接続するようになっている。
【0036】
中継コネクタ43は、第1のコネクタ嵌合部55と第2のコネクタ嵌合部56とが電気的接続が保たれた状態で分離している。すなわち、第1のコネクタ嵌合部55と第2のコネクタ嵌合部56とは、図示しないジャンパ線により相互接続されている。つまり、ジャンパ線の両端に第1のコネクタ嵌合部55と第2のコネクタ嵌合部56とが設けられている。ジャンパ線とは銅などの導電性材料の周囲に樹脂などの絶縁材料を配置したものであり、ケーブルの単線と同じ構造を有しているものが使用できる。ジャンパ線の長さを所定の長さに設定することで、ケーブルコネクタ28a,28bとの接続を行う際に、接続する側のコネクタ嵌合部55、56をソケット部45から手前に引き出した状態でコネクタ接続することができる。
【0037】
すなわち、個々のコネクタ嵌合部55,56の一方の端部は、ケーブルコネクタ28a,28bと嵌合する嵌合部であり、他方の端部はケーブル(ジャンパ線)を取り付けるケーブル取付部である。中継コネクタ43のコネクタ嵌合部55,56やケーブルコネクタ28a,28bとして、住友スリーエム(株)より入手可能な「10P−PAT−(A)」や「1P−PAT」コネクタなどを使用することができる。
【0038】
中継コネクタ43は、第1のコネクタ嵌合部55をソケット部45の一方の開口端から挿し、第2のコネクタ嵌合部56をソケット部45の他方の開口端から挿入することにより、ソケット部45に装着される。ソケット部45のコネクタ挿入方向のおよそ中央には、第1のコネクタ嵌合部55及び第2のコネクタ嵌合部56をそれぞれの挿入方向で位置決めする位置決めストッパ(図示しない)が設けられている。第1のコネクタ嵌合部55及び第2のコネクタ嵌合部56の挿入端部が位置決めストッパに当接することで、双方のコネクタ嵌合部55,56はそれ以上奥側に挿入されず、間隔を空けて互いに対峙した格好となる。そして、ソケット部45の両方の開口端に設けられた係止片54で双方のコネクタ嵌合部55,56の後方から挿入されるリアホルダ65がそれぞれ係止されることで、双方のコネクタ嵌合部55,56がソケット部45から抜け出すことが防止され、双方のコネクタ嵌合部55,56の対峙した状態が維持されるようになっている。
【0039】
本発明に係る中継コネクタ43の構成によれば、一方のコネクタ嵌合部55,56のみをソケット部45から引き出すことができ、このため、一方のコネクタ嵌合部55,56を引き出しても、他方のコネクタ嵌合部55,56との接続部(嵌合部)に全く影響を与えることがない。したがって、一方の接続部の施工により他方の接続部に影響を与えないため、接続(嵌合)不良があった場合に責任の所在をより明確にできる。また、並んでいる中継コネクタ43の間隔が狭く、ケーブルコネクタ28a,28bをソケット部45に挿入させづらい場合に有効であり、ケーブルコネクタ28a,28bと中継コネクタ43との接続を容易に行うことができ、接続作業性を高めることができる。
【0040】
ケーブルコネクタ28a,28bとコネクタ嵌合部55,56は、図示しない係止手段により嵌合した状態が保持されるようになっており、不用意に嵌合した状態が解除されることが防止されている。本実施形態では、さらに、コネクタ嵌合状態の信頼性を維持するために、ケーブルコネクタ28a,28bが中継コネクタ43から離脱するのを防止するためのリアホルダ65が設けられている。図8では、ケーブルコネクタ28a,28bの図は省略されているが、リアホルダ65はケーブルコネクタ28a,28bの後方に配置されている。
【0041】
リアホルダ65は、ソケット部45から取り出された一方のコネクタ嵌合部55,56と一方のケーブルコネクタ28a,28bとを接続した後、ケーブルコネクタ28a,28bの後方から取り付けられる。その後、それらは、一括してソケット部45に収納される。リアホルダ65は、ケーブルコネクタ28a,28bがない状態でも中継コネクタ43に取り付けることができ、ソケット部45の係止片54がリアホルダ65と係合するようにしてある。このようにすると、ケーブルコネクタ28a,28bの有無に係らず、同一の係止片54で中継コネクタ43のソケット部45からの脱落防止を図ることができる。
【0042】
リアホルダ65は、樹脂成形されたものであり、一対のガイドレール46によってガイドされる両側の腕部66,66と、両側の腕部66,66を連結する連結部67とを備えている。腕部66は、一方のケーブルコネクタ28a,28bの両側に配置され、腕部66の先端側が一方のコネクタ嵌合部55,56の壁部に設けられた係止部(図示しない)に係合することにより、係止されるようになっているソケット部45にリアホルダ65が装着された状態で、連結部67はケーブルコネクタ28a,28bの後面に接触した状態に配置される。ケーブルコネクタ28a,28bの後面に接触する連結部67の下面には、ケーブルコネクタ28a,28bから導出する単線15bを逃がすための多数の溝68が形成されている。
【0043】
コネクタソケット41を保持する一対のサイドバー42,42には、コネクタソケット41の係止アーム48aの侵入を許容する溝59(図2)と、溝59内でコネクタソケット41の係止アーム48aに係合する係止孔とが形成されている。係止孔はコネクタソケット41の係止アーム48aと係合可能な形状で形成されている。
【0044】
一対のサイドバー42の前端部及び後端部には、各一対のピン部60,60が突設され、下カバー4の長辺側の対向する内側面には個々のピン部60を支持する軸受14が設けられている。本実施形態では、ケーブル15a側に位置する一対のピン部(枢動軸)60を支点としてコネクタブロック40を枢動させることができるようになっている。本発明に係る枢動手段は、ケーブル15a側に位置する一対のピン部60と、下カバー4の長辺側の対向する内側面に設けられた軸受14とから構成されている。図2に示すように、コネクタブロック40を垂直に起立させた状態で、コネクタブロック40の裏面に設けられた第2のコネクタ嵌合部56に、ケーブルコネクタ28aを接続することができる。コネクタ接続後は、一対のピン部60,60を支点としてコネクタブロック40を戻す方向に枢動させ、コネクタブロック40を4箇所の支点で支持する。なお、図1及び図2では示されていないが、コネクタブロック40を4箇所の支点で支持した状態を維持するために、コネクタブロック40と下カバー4とには、互いに係合するロック手段が設けられている。
【0045】
軸受14は8箇所の位置に設けられており、カバー4内でコネクタブロック40の前後の位置が変更されたり、カバー4内でサイズの異なるコネクタブロック40が収容されたりできるようになっている。本実施形態において、軸受14は下カバー4の内側面に一体的に形成されているが、軸受14とケーブル取付部(ケーブル支持部)とを一体的に設け、それに対して上カバー3と下カバー4を被せるように構成することも可能である。つまり、コネクタブロック40がケーブル15aに対して枢動可能に構成されていれば、軸受をどの部材と一体的に構成するかは任意である。
【0046】
以上により、本実施形態によれば、下カバー4で枢動自在に枢支されているコネクタブロック40を枢動させることにより、選択的に第1のコネクタ嵌合部55と第2のコネクタ嵌合部56の向きを切替えることができる。これにより、コネクタブロック40の表面側の一方のコネクタ嵌合部55,56(何れか一方)に影響を与えずに、コネクタブロック40の裏面側で他方のコネクタ嵌合部55,56(何れか他方)にケーブルコネクタ28a,28bを接続することができる。このため、通信事業者が複数存在し、相互接続する一方の信号線15を管理する通信事業者と、他方の信号線15を管理する通信事業者が異なる場合において、接続不良箇所を容易に特定することができ、通信事業者の責任の所在が不明確になったりするなどのトラブルを回避することができる。
【0047】
また、加入者宅側の信号線15の切替え作業が頻繁に行われる場合であっても、コネクタブロック40の裏面側に配置された電話局側のコネクタ嵌合部56に触れることなく、容易にしかも安全に信号線15の接続作業を行うことができる。したがって、電気的接続の信頼性が高めると共に、メンテナンス作業性が向上する。
【0048】
また、ケーブル導入口と13ケーブル15aとの間を液密に封止するシールアセンブリ20は、外周面がクランク状の分離線23に沿って分離された端部を有するリングシール21を備えているため、ケーブル15aの太さに応じて貫通孔22の大きさを変わっても、貫通孔22の内面をケーブル15aの外周面全体に密着させることができる。これにより、リングシール21とケーブル15aとの間に隙間が生じることを防止することができケーブル接続箱1に外部から水が浸入することを確実に防止することができる。
【0049】
なお、本発明は上記実施形態に制限するものではなく、他の形態で実施することもできる。本実施形態では、コネクタブロック40がケーブル側で枢支されているが、上下カバー3,4のヒンジ機構側11又は係止クランプ10側で枢支することも可能である。すなわち、コネクタブロック40を下カバー4の長辺側に沿う2点で支持し、枢動させることも可能である。
【0050】
また、本実施形態のシールアセンブリ20は、リングシール21と一対のシールサポート30とから構成されているが、一対のシールサポートを硬質材料で形成する場合には、上側のシールサポートを上カバー3に形成し、下側のシールサポートを下カバー4に形成することも可能である。シールサポートは適用されるケーブル接続箱の形状によって、矩形のみならず半円形等の任意の形状とすることができる。
【0051】
また、本実施例は電気的接続を行うための銅線を使用したケーブルを例として説明したが、光信号を伝送する光ファイバケーブルにおいても、本発明を実施できることは当業者には明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明に係るケーブル接続箱の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示すコネクタブロックを垂直に起立させた状態を示す斜視図である。
【図3】下カバーのケーブル導入口に装着されるシールアセンブリを示す分解斜視図である。
【図4】図3に示すシールアセンブリの組立図である。
【図5】シールアセンブリのリングシールを示す斜視図であり、(a)はリングシールが閉じている状態を示し、(b)はリングシールが開きかけている状態を示す。
【図6】第1のコネクタ嵌合部と第2のコネクタ嵌合部を有する中継コネクタを示す斜視図である。
【図7】ケーブルコネクタの抜けを防止するために装着されるリアホルダを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0053】
1 ケーブル接続箱
2 筐体
3 上カバー
4 下カバー
15 信号線
20 シールアセンブリ
21 リングシール
28a,28b ケーブルコネクタ
40 コネクタブロック
41 コネクタソケット
42 サイドバー
43 中継コネクタ
45 ソケット部
55 第1のコネクタ嵌合部
56 第2のコネクタ嵌合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流側の信号線と下流側の信号線とを電気的又は光学的に相互接続するケーブル接続箱であって、
開閉可能な上カバー及び下カバーを有する筐体と、
該筐体内に収容され、前記上流側の信号線と前記下流側の信号線との接続を中継して前記信号線同士をコネクタ接続するコネクタブロックと、を備え、
該コネクタブロックは、表面又は裏面の一方の面に前記上流側の信号線がコネクタ接続する第1のコネクタ嵌合部を有し、他方の面に前記下流側の信号線がコネクタ接続する第2のコネクタ嵌合部を有し、前記コネクタブロックが、前記表面と前記裏面を反転できるように、枢動手段により枢動自在に枢支されていることを特徴とするケーブル接続箱。
【請求項2】
前記筐体内に導入されている前記上流側の信号線及び前記下流側の信号線の導入方向と、前記上流側の信号線及び前記下流側の信号線の端部にそれぞれ装着されたケーブルコネクタと前記第1のコネクタ嵌合部及び前記第2のコネクタ嵌合部とのコネクタ嵌合の方向とが交差する請求項1に記載のケーブル接続箱。
【請求項3】
前記第1のコネクタ嵌合部と前記第2のコネクタ嵌合部とが、ジャンパ線を介して電気的に接続している請求項1又は2に記載のケーブル接続箱。
【請求項4】
前記コネクタブロックは、多数のコネクタソケットを有するフレームと、前記コネクタソケットに着脱自在に保持され、前記第1のコネクタ嵌合部と前記第2のコネクタ嵌合部を両端に有する中継コネクタと、を備えている請求項1〜3の何れか1項に記載のケーブル接続箱。
【請求項5】
前記ケーブルコネクタの後方で、該ケーブルコネクタが前記中継コネクタから離脱するのを防止するリアホルダが設けられている請求項4に記載のケーブル接続箱。
【請求項6】
前記コネクタソケットの開口端に、前記リアホルダを係止する係止片が設けられている請求項5に記載のケーブル接続箱。
【請求項7】
前記枢動手段は、前記コネクタブロック又は前記下カバーのいずれか一方に設けられた枢動軸と、前記コネクタブロック又は前記下カバーの他方に設けられ、前記枢動軸を支持する軸受と、を備えている請求項1〜6の何れか1項に記載のケーブル接続箱。
【請求項8】
前記下カバーの一側壁に前記上流側の信号線と前記下流側の信号線とを前記筐体内に導入するケーブル導入口が設けられ、該ケーブル導入口の近傍で前記コネクタブロックが枢支されている請求項1〜7の何れか1項に記載のケーブル接続箱。
【請求項9】
前記ケーブル導入口には、多数の前記上流側の信号線が結束されたケーブルと、多数の前記下流側の信号線が結束されたケーブルとが所定の間隔で離れて配置され、個々の前記ケーブルには、弾性を有するリング状のシール部材であって、前記ケーブルの外径寸法より小さい内径寸法の貫通孔を有すると共に、外周面に形成されたクランク状の分離線に沿って分離された端部を有するシール部材が装着され、該シール部材により前記ケーブル導入口と前記ケーブルとの間が液密に封止されている請求項8に記載のケーブル接続箱。
【請求項10】
前記クランク状の分離線は、前記シール部材の周方向に延びる第1の分離線部分と、該第1の分離線部分の一端に続き、前記シール部材の一方の端面まで前記シール部材の軸方向に延びる第2の分離線部分と、前記第1の分離線部分の他端に続き、前記シール部材の他方の端面まで前記シール部材の軸方向に延びる第3の分離線部分と、を備えている請求項9に記載のケーブル接続箱。
【請求項11】
前記ケーブル導入口には、前記シール部材を保持する一対のサポート部材が設けられ、各サポート部材は前記シール部材の外周部分を受容する弧状の溝を有しており、前記シール部材が前記一対のサポート部材の間で保持された状態で、前記シール部材が前記一対のサポート部材から外圧を受けている請求項9又は10に記載のケーブル接続箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−60735(P2009−60735A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−226508(P2007−226508)
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】