ゲーミングマシン
【課題】遊技者にとって魅力的なペイアウト率を実現させることができるゲーミングマシンを提供する。
【解決手段】スクロールするシンボルを遮蔽して、特定のキャラクタの影を表示することで、遊技者に有利な状態となることを示唆する。これにより、遊技者は、期待感を持って遊技を行うことができる。遮蔽が解除された後に、特定のシンボルが表示されることで、遊技者に有利な状態となる。これにより、遊技者に対して、有利な状態へ移行することを、実感させることができる。
【解決手段】スクロールするシンボルを遮蔽して、特定のキャラクタの影を表示することで、遊技者に有利な状態となることを示唆する。これにより、遊技者は、期待感を持って遊技を行うことができる。遮蔽が解除された後に、特定のシンボルが表示されることで、遊技者に有利な状態となる。これにより、遊技者に対して、有利な状態へ移行することを、実感させることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
単位ゲームを繰り返し実行できるゲーミングマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
単位ゲームを繰り返し実行するゲーミングマシンにおいて、いわゆる統合シンボルを用いることにより、ペイアウト率を変更する技術が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008/139294号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2008/146314号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、海外のカジノにおいて、スロットマシンの人気は低下する一方、テーブルゲーム等の人気は高くなる傾向がある。その要因の一つは、スロットマシンのペイアウト率が低いことにあるものと思われる。カジノは、売り上げを確保する必要があるため、ペイアウト率の高いスロットマシンを設置することを避ける傾向がある。すなわち、スロットマシンの稼働率が同じ状態で、ペイアウト率が高い場合には、店舗の売り上げは下がる。このため、カジノなどの店舗はペイアウト率が高いスロットマシンの導入に対して躊躇しやすい。その結果、ペイアウト率が低いスロットマシンでは遊技者は十分にプレイを楽しむことができないため、スロットマシンゲームでプレイする遊技者が減り、店舗の売上を上げることができなかった。
【0005】
また、カジノなどの店舗がペイアウト率を変更できるスロットマシンも従来からある。このようなスロットマシンは、ペイアウト率を変更するためのスイッチを有する。店舗は、閉店した後に、店舗でのプレイ状況に応じてスイッチを操作してペイアウト率の設定を変更することができる。しかしながら、遊技者は、ペイアウト率が高く設定されているのか、又は低く設定されているのかを直接確認することはできない。このため、店舗がペイアウト率を高く設定した場合であっても、遊技者はその事実を知ることはできず、ペイアウト率が高く設定されたスロットマシンで遊技者が楽しむことができる可能性が低かった。このため、ペイアウト率を高く設定した場合でも、必ずしも来店する遊技者を楽しませることができず、スロットマシンでプレイする遊技者を増やことができるとは限らず、スロットマシンで店舗の売上を上げることも困難であった。
【0006】
さらに、抽籤処理で当籤したことに基づいて、ベーシックゲームからボーナスゲームに移行し、集中的に大量に遊技媒体を払い出すスロットマシンがある。しかしながら、このようなスロットマシンでは、ペイアウトのバランスを図るために、ボーナスゲームに比べてベーシックゲームでの払い出し数が極端に少なくなるように定められていることが多い。このため、ボーナスゲームに移行しなかった場合には、ボーナスゲームで大量の遊技媒体が遊技者に払い出されることがない。
【0007】
このように、上述したような従来のスロットマシンでは、ペイアウト率を変更できる機能やボーナスゲームといった大量獲得が可能な機能を備えていてもプレイを楽むことができないという印象を遊技者に与えてしまう傾向があった。
【0008】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技者に有利な状態となることを遊技者に印象付ながら遊技を進行させることにより、遊技者に魅力的なペイアウト率を実感させることができるゲーミングマシンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の態様は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、ベーシックゲームを開始するための入力デバイスと、複数のシンボル群がそれぞれ描かれた複数のリールと、画像を表示するディスプレイと、以下の処理を実行するコントローラと、を備える。
(a)前記入力デバイスに対する入力に基づいて、ベーシックゲームを開始する処理、
(b)特定のキャラクタの影を表示するか否かをランダムに決定する第1の決定を行う処理、
(c)前記第1の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列を決定する処理、
(d)前記第1の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、複数のシンボル列のスクロールが停止したときに前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列以外のシンボル列において遊技者に対して表示されるシンボルの位置をランダムに決定する第2の決定を行う処理、
(e)前記ディスプレイに表示されている複数のシンボル列のそれぞれをスクロールする処理、
(f)(d)の処理に基づいて、スクロールされている複数のシンボル列のそれぞれを順次停止する処理、
(g)前記第1の決定の結果に基づいて、前記各シンボル列のスクロール中に前記各シンボル列の表示を遮蔽し、特定のシンボル列に対応する位置に特定のキャラクタの影を表示する処理、
(h)前記遮蔽を解除すると共に、前記特定のキャラクタの影が表示されたシンボル列に、前記特定のキャラクタを表示する処理、
(i)前記特定のキャラクタが表示されたシンボル列の各シンボルを、配当が付与されるための前記所定のシンボルの組合せを構成するシンボルの一つとして用いる処理。
【0010】
この構成においては、スクロールするシンボルを遮蔽して、特定のキャラクタの影を表示することで、遊技者に有利な状態となることを示唆する。これにより、遊技者は、期待感を持って遊技を行うことができる。遮蔽が解除された後に、特定のシンボルが表示されることで、遊技者に有利な状態となる。これにより、遊技者は、有利な状態へ移行することを、実感することができる。
【0011】
また、本発明の態様は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、ベーシックゲームを開始するための入力デバイスと、複数のシンボル群がそれぞれ描かれた複数のリールと、画像を表示するディスプレイと、以下の処理を実行するコントローラと、を備える。
(a)前記入力デバイスに対する入力に基づいて、複数のシンボル列のスクロールが停止したときに遊技者に対して表示するシンボルをランダムに決定する第1の決定を行い、ベーシックゲームを開始する処理、
(b)特定のキャラクタの影を表示するか否かをランダムに決定する第2の決定を行う処理、
(c)前記第2の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列を決定する処理、
(d)前記ディスプレイに表示されている複数のシンボル列のそれぞれをスクロールする処理、
(e)前記第2の決定の結果に基づいて、前記各シンボル列のスクロール中に前記各シンボル列の表示を遮蔽し、特定のキャラクタが表示される特定のシンボル列に対応する位置に前記特定のキャラクタの影を表示する処理、
(f)前記遮蔽を解除すると共に、前記特定のキャラクタの影が表示された特定のシンボル列に、前記特定のキャラクタを表示する処理、
(g)(a)の処理に基づいて、スクロールされている複数のシンボル列のそれぞれを順次停止する処理、
(h)前記特定のキャラクタが表示されたシンボル列の各シンボルを、配当が付与されるための前記所定のシンボルの組合せを構成するシンボルの一つとして用いる処理。
【0012】
この構成においては、スクロールするシンボルを遮蔽して、特定のキャラクタの影を表示することで、遊技者に有利な状態となることを示唆する。これにより、遊技者は、期待感を持って遊技を行うことができる。遮蔽が解除された後に、特定のシンボルが表示されることで、遊技者に有利な状態となる。これにより、遊技者は、有利な状態へ移行することを、実感することができる。
【発明の効果】
【0013】
遊技者に有利な状態となることを遊技者に印象付ながら遊技を進行させることにより、遊技者に魅力的なペイアウト率を実感させることができるゲーミングマシンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの概要を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの機能フローを示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンを含むゲームシステムを示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの全体構成を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのリールの周面に描かれたシンボル群を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの内部構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのシンボル組合せテーブルを示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのメイン制御処理のフローチャートを示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのコイン投入・スタートチェック処理のフローチャートを示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのジャックポット関連処理のフローチャートを示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのインシュランス関連処理のフローチャートを示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのシンボル抽籤処理のフローチャートを示す図である。
【図13】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのシンボル表示制御処理のフローチャートを示す図である。
【図14】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの払出数決定処理のフローチャートを示す図である。
【図15】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのインシュランスチェック処理のフローチャートを示す図である。
【図16】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのインシュランス選択処理のフローチャートを示す図である。
【図17】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図18】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示されるシンボルを示す図である。
【図19】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示されるシンボルを示す図である。
【図20】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの3連WILDボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図21】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図22】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図23】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図24】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの三択ボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図25】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの第1のボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図26】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図27】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図28】本発明の他の実施形態に係るゲーミングマシンの第1のボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図29】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの第2のボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図30】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図31】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図32】本発明の他の実施形態に係るゲーミングマシンの第2のボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図33】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの第3のボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図34】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの第3のボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図35】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図36】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの上側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図37】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの上側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図38】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの上側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図39】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの上側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図40】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの上側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図41】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図42】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの上側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図43】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
【0016】
[実施の形態の概要]
実施の形態に係るゲーミングマシンは、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、ベーシックゲームを開始するための入力デバイス(スピンボタン、スピンスイッチ)と、複数のシンボル群がそれぞれ描かれた複数のリール(ビデオリール)と、画像を表示するディスプレイ(上側画像表示パネル、下側画像表示パネル)と、以下の処理を実行するコントローラ(メインCPU)と、を備える。
(a)前記入力デバイス(スピンボタン、スピンスイッチ)に対する入力に基づいて、ベーシックゲームを開始する処理、
(b)特定のキャラクタの影を表示するか否かをランダムに決定する第1の決定を行う処理、
(c)前記第1の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列(複数のビデオリールのいずれか)を決定する処理、
(d)前記第1の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、複数のシンボル列(ビデオリール)のスクロールが停止したときに前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列(ビデオリール)以外のシンボル列(ビデオリール)において遊技者に対して表示されるシンボルの位置をランダムに決定する第2の決定を行う処理、
(e)前記ディスプレイ(下側画像表示パネル)に表示されている複数のシンボル列(ビデオリール)のそれぞれをスクロールする処理、
(f)(d)の処理に基づいて、スクロールされている複数のシンボル列(ビデオリール)のそれぞれを順次停止する処理、
(g)前記第1の決定の結果に基づいて、前記各シンボル列(ビデオリール)のスクロール中に前記各シンボル列(ビデオリール)の表示を遮蔽し、特定のシンボル列(ビデオリール)に対応する位置に特定のキャラクタの影を表示する処理、
(h)前記遮蔽を解除すると共に、前記特定のキャラクタの影が表示されたシンボル列(ビデオリール)に、前記特定のキャラクタを表示する処理、
(i)前記特定のキャラクタが表示されたシンボル列(ビデオリール)の各シンボルを、配当が付与されるための前記所定のシンボルの組合せを構成するシンボルの一つ(WILDシンボル)として用いる処理。
【0017】
この構成においては、シンボル列(ビデオリール)のスクロール中にシンボル列(ビデオリール)の表示が遮蔽され、遊技者に有利な状態となることを示唆するキャラクタの影が表示されることにより、遊技者に期待感を持たせることができる。そして、遮蔽が解除されてシンボル列(ビデオリール)のスクロールが表示された状態で、影が表示されていた位置にWILDシンボルを表示することにより、遊技者に対して有利な状態になることを確信させることができる。
【0018】
WILDシンボルは、配当が付与されるシンボルの組合せの一つとして用いられるシンボルであるため、このWILDシンボルが表示されるということは、遊技者に配当が付与される可能性が高くなることを意味している。このように、遊技者にとって有利な状態となることを、スクロール画面の遮蔽、特定のキャラクタの影の表示及び特定のキャラクタの表示を通じて遊技者に認識させることにより、遊技者は、多くの配当を得られる状態を実感することができるようになる。すなわち、遊技者が得られる配当が多くなることと、遊技者に与える印象とを一致させることができ、これにより、遊技者は、多くの配当が得られる遊技を楽しむことができるようになる。
【0019】
また、このゲーミングマシンにおいては、特定のキャラクタを表示するシンボル列(ビデオリール)以外のシンボル列(ビデオリール)の停止位置をランダムに決定してスクロールする。このように、特定のキャラクタが表示されるシンボル列(ビデオリール)については、その各コマに停止するシンボルの位置をランダムに決定する必要はなく、このシンボル列(ビデオリール)を除いた他のシンボル列(ビデオリール)の各コマの停止位置をランダムに決定することにより、ランダムに決定する対象のコマ数を少なくして、処理を簡単化することができる。
【0020】
また、実施の形態に係るゲーミングマシンは、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、ベーシックゲームを開始するための入力デバイス(スピンボタン、スピンスイッチ)と、複数のシンボル群がそれぞれ描かれた複数のリール(ビデオリール)と、画像を表示するディスプレイ(上側画像表示パネル、下側画像表示パネル)と、以下の処理を実行するコントローラ(メインCPU)と、を備える。
(a)前記入力デバイス(スピンボタン、スピンスイッチ)に対する入力に基づいて、複数のシンボル列(ビデオリール)のスクロールが停止したときに遊技者に対して表示するシンボルをランダムに決定する第1の決定を行い、ベーシックゲームを開始する処理、
(b)特定のキャラクタの影を表示するか否かをランダムに決定する第2の決定を行う処理、
(c)前記第2の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列(ビデオリール)を決定する処理、
(d)前記ディスプレイ(下側画像表示パネル)に表示されている複数のシンボル列(ビデオリール)のそれぞれをスクロールする処理、
(e)前記第2の決定の結果に基づいて、前記各シンボル列のスクロール中に前記各シンボル列の表示を遮蔽し、特定のキャラクタが表示される特定のシンボル列(ビデオリール)に対応する位置に前記特定のキャラクタの影を表示する処理、
(f)前記遮蔽を解除すると共に、前記特定のキャラクタの影が表示された特定のシンボル列(ビデオリール)に、前記特定のキャラクタを表示する処理、
(g)(a)の処理に基づいて、スクロールされている複数のシンボル列(ビデオリール)のそれぞれを順次停止する処理、
(h)前記特定のキャラクタが表示されたシンボル列(ビデオリール)の各シンボルを、配当が付与されるための前記所定のシンボルの組合せを構成するシンボルの一つ(WILDシンボル)として用いる処理。
【0021】
この構成においては、シンボル列(ビデオリール)のスクロール中にシンボル列(ビデオリール)の表示が遮蔽され、遊技者に有利や状態となることを示唆するキャラクタの影が表示されることにより、遊技者に期待感を持たせることができる。そして、遮蔽が解除されてシンボル列(ビデオリール)のスクロールが表示された状態で、影が表示されていた位置にWILDシンボルを表示することにより、遊技者に対して有利な状態になることを確信させることができる。
【0022】
WILDシンボルは、配当が付与されるシンボルの組合せの一つとして用いられるシンボルであるため、このWILDシンボルが表示されるということは、遊技者に配当が付与される可能性が高くなることを意味している。このように、遊技者にとって有利な状態となることを、スクロール画面の遮蔽、特定のキャラクタの影の表示及び特定のキャラクタの表示を通じて遊技者に認識させることにより、遊技者は、多くの配当を得られる状態を実感することができるようになる。すなわち、遊技者が得られる配当が多くなることと、遊技者に与える印象とを一致させることができ、これにより、遊技者は、多くの配当が得られる遊技を楽しむことができるようになる。
【0023】
また、このゲーミングマシンにおいては、特定のキャラクタを表示するシンボル列(ビデオリール)を含む全てのシンボル列(ビデオリール)の停止位置をランダムに決定する。このように、全シンボルの停止位置をランダムに決定する処理は、通常のシンボル停止に係る決定と同じ処理であり、これを実行した後に、特定のリール(ビデオリール)については特定のキャラクタを表示する処理を実行することにより、シンボルの停止位置の決定として通常の処理手順を用いることが可能となる。
【0024】
図1は、本発明の実施の形態の概要を説明するためのブロック図である。図1に示すように、本発明の実施の形態に係るゲーミングマシンにおいては、ボーナスゲームトリガ決定処理において、ボーナスゲームへ移行するか否かが決定される。
【0025】
ボーナスゲームトリガ決定処理においては、3連WILDゲームへ移行するかが決定される。3連WILDゲームでは、上下2つの画像表示パネル(上側画像表示パネル131(後述)及び下側画像表示パネル141(後述))のうち、下側に設けられた画像表示パネルにおいて表示されるビデオリールが覆い隠された状態で、その背後に影が表示される演出が実行された後、この影が表示されたリールに3連WILD図柄が表示されるゲームである。
【0026】
この3連WILDゲームから三択ボーナスゲームへ移行するか、又は配当が付与されてボーナスゲームが終了するかが抽籤により決定される。三択ボーナスゲームは、ボーナスゲームトリガ決定処理から直接、又は3連WILDゲームを介して移行するゲームである。三択ボーナスゲームでは、下側の画像表示パネルに表示されたビデオリールのいずれかにボーナスシンボルが3個停止表示された場合に移行することが可能となるゲームである。
【0027】
三択ボーナスゲームにおいては、ボーナスシンボルが2個揃った状態でビデオリールが再スクロールされる場合がある。この再スクロールでは、既に2個のボーナスシンボルが停止表示されたリールは固定されたまま、残りのリールが再抽籤の後に再スクロールされる。これにより、再抽籤の際に用いられる確率テーブルを変更することなく再抽籤しても、再抽籤(再スクロール)の後に全体として3個のボーナスシンボルが揃う確率を高くすることができる。
【0028】
三択ボーナスゲームにおいて3個のボーナスシンボルが停止表示されると、遊技者に対して、停止表示された3個のボーナスシンボルのいずれかを選択する機会が与えられる。この選択によってボーナスシンボルのいずれか1つが選択されると、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)又は第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)のいずれかが実行される。
【0029】
第1のボーナスゲームは、遊技者非参加型で配当がランダムに決定されるゲームである。具体的には、第1のボーナスゲームの持続時間に応じた配当が遊技者に付与されるゲームである。第2のボーナスゲームは、遊技者非参加型で配当がランダムに決定されるゲームである。第2のボーナスゲームでは、単位ゲームごとに各リールに1枚又は2枚のWILDシンボルが投入されてスクロールが行われる。複数回の単位ゲームの後に投入された全WILDシンボルの数に応じた配当が遊技者に付与される。上述の第1及び第2のボーナスゲームにおいては、当該第1及び第2のボーナスゲームの後に、第3のボーナスゲームへ移行するか否かの抽籤が行われる。
【0030】
第3のボーナスゲームは、遊技者参加型のゲームであり、三択ボーナスゲームにおいて遊技者が選択した場合、又は、第1及び第2のボーナスゲームにおいて抽籤により移行することが決定された場合に実行されるゲームである。
【0031】
第3のボーナスゲームでは、下側の画像表示パネル(タッチパネル)が遊技者の操作入力用として用いられ、ゲームの進行内容は、上側の画像表示パネルに表示される。上側の画像表示パネルにおいては、遊技者の入力操作に応じたゲームの進行に従って、その下部から上部に向かって、ゲームに関する表示が移動するようになっている。これにより、通常のゲームにおいて遊技者が注目するビデオリールが表示された下側の画像表示パネルに近い、上側の画像表示パネルの下部からゲームがスタートして上方向に移動することにより、遊技者の視線の移動を少なくして、自然にゲーム内容へ注意を向けさせることができる。
【0032】
また、上側の画像表示パネルにおいては、下から上えとゲームが進行することにより、上下の面積を利用することで、画像表示パネルの左右方向の大きさが大きくなることを回避することができる。
【0033】
第3のボーナスゲームにおいてゴールした後において、ゴールによる第3のボーナスゲームの配当の付与、第1のボーナスゲームへの移行、又は第2のボーナスゲームへの移行のいずれかが抽籤により選択される。第1又は第2のボーナスゲームへ移行すると、上述したように、第1又は第2のボーナスゲームの後に第3のボーナスゲームへ移行する場合がある。このように、第3のボーナスゲームから第1又は第2のボーナスゲームへ移行し、さらに第3のボーナスゲームへ移行するループが形成される場合がある。このループは、予め決められている所定回数(例えば5回)を上限として繰り返される場合がある。このループは、第3のボーナスゲームにおいてゴール後に第1又は第2のボーナスゲームへ移行する抽籤結果が得られなかった場合、第1又は第2のボーナスゲームにおいて第3のボーナスゲームへ移行する抽籤結果が得られなかった場合、又は第3のボーナスゲームの途中で特定のゲーム結果となった場合(例えば、特定のキャラクタが登場した場合等)に終了する。
【0034】
[機能フロー図の説明]
図2を参照して、本実施形態に係るゲーミングマシンの基本的な機能について説明する。
〈コイン投入・スタートチェック〉
まず、ゲーミングマシンは、BETボタンが遊技者により押されたか否かをチェックし、続いて、スピンボタンが遊技者により押されたか否かをチェックする。
【0035】
〈シンボル決定〉
次に、ゲーミングマシンは、スピンボタンが遊技者により押されると、シンボル決定用乱数値を抽出し、ディスプレイ上に表示する複数のビデオリールのそれぞれに応じて、シンボル列のスクロールを停止させたときに遊技者に表示するシンボルを決定する。
【0036】
〈シンボル表示〉
次に、ゲーミングマシンは、各ビデオリールのシンボル列のスクロールを開始させ、決定されたシンボルが遊技者に表示されるようにスクロールを停止させる。
【0037】
〈入賞判定〉
次に、ゲーミングマシンは、各ビデオリールのシンボル列のスクロールが停止されると、遊技者に表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるか否かを判定する。
【0038】
〈払い出し〉
次に、ゲーミングマシンは、遊技者に表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるとき、そのシンボルの組合せの種類に応じた特典を遊技者に与える。
例えば、ゲーミングマシンは、コインの払い出しに係るシンボルの組合せが表示されたとき、そのシンボルの組合せに応じた数のコインを遊技者に払い出す。
【0039】
また、ゲーミングマシンは、ボーナスゲームトリガーに係るシンボルの組合せが表示されたとき、ボーナスゲームを開始する。なお、本実施形態では、ボーナスゲームとして、コインを消費することなく、前述の停止予定シンボルの決定に係る抽籤が所定回数にわたって行われるゲーム(フリーゲーム)が行われる。
【0040】
また、ゲーミングマシンは、ジャックポットトリガーに係るシンボルの組合せが表示されたとき、ジャックポット額を遊技者に払い出す。ジャックポットは、各ゲーミングマシンにおいて遊技者が消費したコインの一部をジャックポット額として累積していき、ジャックポットトリガーが成立したゲーミングマシンがあったとき、そのゲーミングマシンに対して、累積したジャックポット額を払い出す機能をいう。
【0041】
ゲーミングマシンは、1回の遊技ごとに、ジャックポット額に蓄積する額(累積額)を算出し、外部制御装置へ送信する。外部制御装置は、各ゲーミングマシンから送信されてきた累積額をジャックポット額に累積していく。
【0042】
また、ゲーミングマシンには、上記特典のほか、ミステリーボーナスや、インシュランスといった特典が設けられている。
【0043】
ミステリーボーナスは、専用の抽籤に当籤することによって、予め定められた額の払い出しが行われるものである。ゲーミングマシンは、スピンボタンが押されると、ミステリーボーナス用乱数値を抽出し、ミステリーボーナスを成立させるか否かを抽籤により決定する。
【0044】
インシュランスは、ボーナスゲームが長期間行われていない状況から遊技者を救済することを目的として設けられる機能である。本実施形態では、インシュランスを有効とするか否かは、遊技者が任意に選択可能となっている。インシュランスを有効にする場合、所定のインシュランス加入額と引き換えになる。
【0045】
ゲーミングマシンは、インシュランスが有効とされた場合、遊技回数のカウントを開始する。そして、ゲーミングマシンは、ボーナスゲームなどによる多額の払い出しが行われることなく、カウントした遊技回数が予め定められた回数に達したとき、インシュランス用に設定された額の払い出しを行う。
【0046】
〈演出の決定〉
ゲーミングマシンは、ディスプレイによる画像の表示、ランプによる光の出力、及びスピーカによる音の出力によって演出を行う。ゲーミングマシンは、演出用乱数値を抽出し、抽籤により決定されたシンボルなどに基づいて、演出の内容を決定する。
【0047】
[ゲームシステムの全体]
ゲーミングマシンの基本的な機能についての説明は以上である。次に、図3を参照して、ゲーミングマシンを含むゲームシステムについて説明する。
ゲームシステム300は、複数のゲーミングマシン1と、各ゲーミングマシン1と通信回線301を介して接続された外部制御装置200とを備えている。
【0048】
外部制御装置200は、複数のゲーミングマシン1を制御するものである。本実施形態において、外部制御装置200は、複数のゲーミングマシン1を有する遊技施設に設置されているいわゆるホールサーバである。各ゲーミングマシン1にはそれぞれ固有の識別番号が付されており、外部制御装置200は、識別番号により、各ゲーミングマシン1から送られてくるデータの出所を判別している。また、外部制御装置200からスロットマシン1にデータを送信する場合にも、識別番号を用いて送信先を指定している。
【0049】
なお、ゲームシステム300は、カジノ等の様々な遊技を行うことが可能な1つの遊技施設内に構築されてもよいし、複数の遊技施設間に構築されてもよい。また、1つの遊技施設内に構築される場合には、遊技施設のフロアやセクションごとに遊技システム300が構築されてもよい。通信回線301は、有線であっても無線であってもよく、専用回線又は交換回線等を採用することが可能である。
【0050】
[ゲーミングマシンの全体構造]
本実施形態に係るゲームシステムについての説明は以上である。次に、図4を参照して、ゲーミングマシン1の全体構造について説明する。
【0051】
ゲーミングマシン1では、遊技媒体として、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報が用いられる。また、本実施形態では、後述するバーコード付きチケットも用いられる。なお、遊技媒体はこれらに限定されるものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネーなどを採用することもできる。
【0052】
ゲーミングマシン1は、キャビネット11と、キャビネット11の上側に設置されたトップボックス12と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13とを備えている。
【0053】
メインドア13の中央には、下側画像表示パネル141が設けられている。下側画像表示パネル141は、液晶パネルからなり、ディスプレイを構成する。下側画像表示パネル141は、シンボル表示領域4を有する。シンボル表示領域4には、5つのビデオリール3(3a,3b,3c,3d,3e)が表示される。
【0054】
本実施形態において、ビデオリールとは、複数のシンボルがその周面に描かれた機械式リールの回転及び停止の動作を映像により表現するものである。各ビデオリール3には、予め定められた複数(本実施形態では22個)のシンボルからなるシンボル列が割り当てられている(後述の図5を参照)。
【0055】
シンボル表示領域4では、各ビデオリール3に割り当てられたシンボル列がそれぞれスクロールされ、所定時間の経過後、停止する。その結果、それぞれのシンボル列の一部(本実施形態では連続する3個のシンボル)が遊技者に表示される。
【0056】
シンボル表示領域4には、各ビデオリール3に応じて、上段、中央段及び下段の3つの領域にそれぞれ1個のシンボルが表示される。つまり、シンボル表示領域4には、5列×3個の15個のシンボルが表示される。
本実施形態では、上記3つの領域の何れかを各ビデオリール3に応じて選択し、それぞれを結んで形成されるラインを、入賞ラインとしている。
【0057】
なお、入賞ラインの具体的な態様は任意に採用することができるが、例えば各ビデオリール3に応じた中央上段の領域をそれぞれ結んでなる直線状のラインのほか、V字状や屈曲状のラインなどを採用することができる。また、入賞ラインの数についても、例えば30本など、任意に採用することができる。
【0058】
また、下側画像表示パネル141は、クレジット数表示領域142及びペイアウト数表示領域143を有する。クレジット数表示領域142には、遊技者が所有するコインであってゲーミングマシン1内部に預けられたコインの数(以下、クレジット数)が表示される。また、ペイアウト数表示領域143には、入賞が成立したときに遊技者に払い出されるコインの数(以下、払出数)が表示される。
【0059】
また、下側画像表示パネル141には、タッチパネル114が内蔵されている。遊技者は下側画像表示パネル141に触れることで各種の指示を入力することができる。
下側画像表示パネル141の下方には、コントロールパネル30に配された各種ボタンをはじめ、遊技者による操作の対象となる各種装置が配されている。
【0060】
スピンボタン31は、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを開始する際に用いられるものである。チェンジボタン32は、遊技施設の係員に両替を要求する際に用いられるものである。CASHOUTボタン33は、ゲーミングマシン1内部に預けられているコインをコイントレイ15に払い出す際に用いられるものである。
【0061】
ハイパワーボタン38も、遊技者が操作することによって、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを開始する際に用いられるものである。スピンボタン31が遊技者によって操作されたときには、通常状態(以下、非ハイパワー状態と称する)で、単位ゲームが開始される。一方、ハイパワーボタン38が遊技者によって操作されたときには、ハイパワー状態となって単位ゲームが開始される。
【0062】
ハイパワー状態は、非ハイパワー状態のときのペイアウト率よりも高いペイアウト率となった状態である。高いペイアウト率は、後述するボーナスゲームにおいて停止表示されたボーナスシンボルを残して、他のリールを再スクロールすることにより、ボーナスゲームの当選確率を上げることにより実現する。このようにすることで、抽籤処理の抽籤確率を変更することなく、ペイアウト率を高くできる。
【0063】
ペイアウト率とは、単位ゲームを実行した結果、遊技者に払い出されたコイン数やクレジット数を、単位ゲームを開始するために決定された(BETされた)コイン数やクレジット数で除算した値をいう。ペイアウト率が高い状態は、払い出されたコイン数やクレジット数が多くなりやすいなる状態である。ペイアウト率が高い状態は、遊技者に有利な状態であるが、店舗に不利な状態である。一方、ペイアウト率が低い状態は、払い出されたコイン数やクレジット数が少なくなりやすい状態である。ペイアウト率が低い状態には、遊技者に不利な状態であるが、店舗に有利な状態である。
【0064】
単位ゲームは、シンボルのスクロール表示や再配置の開始から停止表示までのゲームをいう。なお、単位ゲームの開始は、遊技者が1−BETボタン34及び最大BETボタン35や5つのBETボタン39a〜39eなどのBETボタンを操作をしたときにしてもよい。また、単位ゲームの開始は、スピンボタン31やハイパワーボタン38を操作したときにしてもよい。また、単位ゲームの終了は、停止表示されたシンボルの組合せに対する配当の払い出し処理を終了したときにしてもよい。
【0065】
ハイパワー状態又は非ハイパワー状態は、後述するマザーボード70のRAM73に記憶されているフラグの値によって判断できる。ハイパワー状態のときには、フラグの値は1に設定され、非ハイパワー状態のときには、フラグの値は0に設定される。ハイパワー状態になっているときに、遊技者がスピンボタン31を操作することによって、非ハイパワー状態に戻ることができる。なお、ハイパワー状態から非ハイパワー状態に戻す処理は、後で詳述する。
【0066】
単位ゲームのゲーム状態がベーシックゲーム状態のときに、遊技者がハイパワーボタン38を操作することで、ハイパワー状態にするものが好ましい。この場合には、ベーシックゲーム状態よりも遊技者に有利なボーナスゲーム状態やフリーゲーム状態のときに、ハイパワーボタン38が操作されてもハイパワー状態にはならない。このようにすることで、遊技者に与える利益を抑えることができ、店舗の不利益を防止することができる。これに対して、ボーナスゲーム状態やフリーゲーム状態のときでも、ハイパワー状態にしてもよい。このようにした場合には、遊技者に与える利益を高めて遊技者をゲームに惹きつけることができる。
【0067】
1−BETボタン34及び最大BETボタン35は、ゲーミングマシン1内部に預けられているコインから遊技に用いるコインの数(以下、BET数)を決定するためのものである。1−BETボタン34は、上記BET数を1枚単位で決定する際に用いられるものである。最大BETボタン35は、上記BET数を規定上限数とする際に用いられるものである。
【0068】
コイン受入口36は、コインを受け入れるために設けられている。紙幣識別器115は、紙幣を受け入れるために設けられている。紙幣識別器115は、紙幣が適正であるか否かを選別し、適正な紙幣をキャビネット11内に受け入れる。なお、紙幣識別器115は、後述するバーコード付チケット175を読み取ることができるように構成されていてもよい。
【0069】
トップボックス12の前面には、上側画像表示パネル131が設けられている。上側画像表示パネル131は、上部ディスプレイを構成する。上側画像表示パネル131は、演出にかかる画像や、遊技の内容の紹介やルールの説明を示す画像が表示される。また、トップボックス12には、スピーカ112及びランプ111が設けられている。ゲーミングマシン1では、画像の表示、音の出力及び光の出力によって演出が実行される。
【0070】
上側画像表示パネル131の下方には、チケットプリンタ171と、カードスロット176と、データ表示器174と、キーパッド173とが設けられている。
【0071】
チケットプリンタ171は、クレジット数や日時やゲーミングマシン1の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット175として出力するものである。遊技者は、バーコード付チケット175をゲーミングマシンに読み取らせて遊技を行ったり、バーコード付チケット175を遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で紙幣等に交換したりすることができる。
【0072】
カードスロット176は、所定のデータが記憶されているカードを挿入するためのものである。例えば、カードには、遊技者を識別するためのデータ、遊技者が行った遊技の履歴に関するデータが記憶されている。
【0073】
カードスロット176に挿入されたカードは、後述のカードリーダ172によってデータの読み取り及びデータの書き込みが行われる。なお、カードには、コイン、紙幣又はクレジットに相当するデータが記憶されることとしてもよい。
【0074】
データ表示器174は、蛍光ディスプレイやLED等からなり、例えば、カードリーダ172が読み取ったデータや、遊技者によってキーパッド173を介して入力されたデータを表示するものである。キーパッド173は、チケット発行等に関する指示やデータを入力するためのものである。
【0075】
[ビデオリールのシンボル列]
ゲーミングマシン1の全体構造についての説明は以上である。次に、図5を参照して、ゲーミングマシン1のビデオリール3が有するシンボル列の構成について説明する。
【0076】
第1ビデオリール3a、第2ビデオリール3b、第3ビデオリール3c、第4ビデオリール3e及び第5ビデオリール3dにはそれぞれ、コードナンバー「00」〜「21」に対応する22個のシンボルから構成されるシンボル列(第1のシンボル群、第2のシンボル群、第3のシンボル群、第4のシンボル群及び第5のシンボル群)が割り当てられている。
【0077】
シンボルの種類としては、「JACKPOT 7」、「ボーナスシンボル」を含む複数種類のシンボルが設けられている。これらのシンボルの種類は、各リールのシンボル数(22個)よりも少なく、これにより、1つのリールについて、同じ種類のシンボルが複数割り当てられている場合もある。この割り当ての個数に応じて、各シンボルが揃った場合の当選確率が異なり、この当選確率に応じて払出数が設定されている。すなわち、割当数が少ないシンボルが揃った場合には、より多くの払出しが行われる。
【0078】
[ゲーミングマシンが備える回路の構成]
ゲーミングマシン1のビデオリール3が有するシンボル列の構成についての説明は以上である。次に、図6を参照して、ゲーミングマシン1が備える回路の構成について説明する。
【0079】
ゲーミングボード50は、内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM52及びブートROM53と、メモリカード54に対応したカードスロット55と、GAL(Generic Array Logic)56に対応したICソケット57とを備えている。
【0080】
メモリカード54は、不揮発性メモリからなり、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを記憶している。ゲームプログラムには、遊技進行に係るプログラム、抽籤プログラム、画像や音による演出を実行するためのプログラムが含まれている(例えば後述の図8〜図34を参照)。また、上記ゲームプログラムには、各ビデオリール3に割り当てられたシンボル列の構成を規定するデータが含まれている。
【0081】
抽籤プログラムは、各ビデオリール3の停止予定シンボルを抽籤により決定するためのプログラムである。停止予定シンボルは、シンボル列を構成する22個のシンボルのうち、シンボル表示領域4により表示する3個のシンボルを決定するためのデータである。本実施形態のゲーミングマシン1は、シンボル表示領域4の各ビデオリール3に応じた3つの領域のうち、所定の領域(例えば、上段の領域)に表示するシンボルを、停止予定シンボルとして決定する。
【0082】
上記抽籤プログラムには、シンボル決定データが含まれている。シンボル決定データは、各ビデオリール3に応じて、シンボル列を構成する22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)のそれぞれが均等の確率(つまり、1/22)で決定されるように乱数値を規定するデータである。
【0083】
22個のシンボルのそれぞれが決定される確率は基本的に均等である。ただし、22個のシンボルの中に含まれる各種シンボルの個数が異なるので、各種シンボルが決定される確率は異なる(つまり、重みが生じる)。例えば、図5を参照すると、第1ビデオリール3aのシンボル列には、シンボル「JACKPOT7」は1個含まれているのに対して、あるシンボルは7個含まれている。したがって、前者は「1/22」の確率で決定されるのに対して、後者は「7/22」の確率で決定されることになる。
【0084】
なお、本実施の形態では、各ビデオリール3のシンボル列を構成するシンボルの個数が同じとなるようにデータが規定されているが、各ビデオリール3に応じて、シンボル列を構成するシンボルの個数が異なるようにしても良い。例えば、第1ビデオリール3aのシンボル列は22個のシンボルから構成される一方で、第2ビデオリール3bのシンボル列は30個のシンボルから構成されるようにしても良い。これにより、各ビデオリール3に応じて各種シンボルが決定される確率を設定する際の自由度が増す。
【0085】
また、カードスロット55は、メモリカード54を挿抜可能なように構成されており、IDEバスによってマザーボード70に接続されている。
GAL56は、OR固定型アレイ構造を有するPLD(Programmable Logic Device)の一種である。GAL56は、複数の入力ポートと出力ポートとを備えており、入力ポートに所定の入力があると、対応するデータを出力ポートから出力する。
【0086】
また、ICソケット57は、GAL56を着脱可能なように構成されており、PCIバスによってマザーボード70に接続されている。メモリカード54を別のプログラムが書き込まれたものに差し替えるか、又は、メモリカード54に書き込まれたプログラムを別のものに書き換えることによって、ゲーミングマシン1で行われる遊技の内容を変更することができる。
【0087】
内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM52及びブートROM53は、PCIバスによってマザーボード70に接続されている。PCIバスは、マザーボード70とゲーミングボード50との間の信号伝達を行うとともに、マザーボード70からゲーミングボード50への電力供給を行う。
【0088】
ROM52には、認証プログラムが記憶される。ブートROM53には、予備認証プログラム及びCPU51が予備認証プログラムを起動するためのプログラム(ブートコード)等が記憶されている。
【0089】
認証プログラムは、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを認証するためのプログラム(改竄チェックプログラム)である。予備認証プログラムは、上記認証プログラムを認証するためのプログラムである。認証プログラム及び予備認証プログラムは、対象となるプログラムが改竄されていないことの認証を行う手順(認証手順)に沿って記述されている。
【0090】
マザーボード70は、メインCPU71と、ROM72と、RAM73と、通信用インターフェイス82とを備えている。
【0091】
ROM72は、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU71により実行されるBIOS等のプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。メインCPU71によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化処理が行われる。また、ゲーミングボード50を介して、メモリカード54に記憶されているゲームプログラム及びゲームシステムプログラムの取込処理が開始される。
【0092】
RAM73には、メインCPU71が動作する際に用いられるデータやプログラムが記憶される。例えば、前述のゲームプログラム及びゲームシステムプログラムや認証プログラムの取込処理を行った際、これらを記憶することができる。また、RAM73には、上記プログラムを実行する際の作業用の領域が設けられている。例えば、遊技回数、BET数、払出数、クレジット数などを管理するカウンタを記憶する領域や、抽籤により決定したシンボル(コードナンバー)を記憶する領域などが設けられている。
【0093】
通信インターフェイス82は、通信回線301を介して、サーバ等の外部制御装置200との通信を行うためのものである。また、マザーボード70には、後述するドアPCB(Printed Circuit Board)90及び本体PCB110が、それぞれUSBによって接続されている。さらに、マザーボード70には、電源ユニット81が接続されている。
【0094】
電源ユニット81からマザーボード70に電力が供給されると、マザーボード70のメインCPU71が起動するとともに、PCIバスを介してゲーミングボード50に電力が供給されてCPU51が起動される。
【0095】
ドアPCB90及び本体PCB110には、スイッチやセンサなどの入力装置や、メインCPU71により動作が制御される周辺装置が接続されている。
ドアPCB70には、コントロールパネル30、リバータ91、コインカウンタ92C及び冷陰極管93が接続されている。
【0096】
コントロールパネル30には、前述の各ボタンに対応して、スピンスイッチ31S、チェンジスイッチ32S、CASHOUTスイッチ33S、1−BETスイッチ34S、最大BETスイッチ35S及びハイパワースイッチ38Sが設けられている。各スイッチは、対応するボタンが遊技者によって押されたことを検出し、メインCPU71に対して信号を出力する。
【0097】
コインカウンタ92Cは、コイン受入口36に入れられたコインが材質や形状等が適正であるか否かを選別し、適正なコインを検出したとき、メインCPU71に対して信号を出力する。また、適正でないコインは、コイン払出口15Aから排出される。
【0098】
リバータ91は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ92Cによって選別された適正なコインを、ホッパー113又はキャッシュボックス(図示せず)に振り分ける。ホッパー113がコインで満たされていない場合はホッパー113に、ホッパー113がコインで満たされている場合はキャッシュボックスに振り分けられる。
【0099】
冷陰極管93は、上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141の背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて点灯する。
【0100】
本体PCB110には、ランプ111、スピーカ112、ホッパー113、コイン検出部113S、タッチパネル114、紙幣識別器115、グラフィックボード130、チケットプリンタ171、カードリーダ172、キースイッチ173S及びデータ表示器174が接続されている。
【0101】
ランプ111は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて点灯する。スピーカ112は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいてBGM等の音を出力する。
【0102】
ホッパー113は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて動作し、指定された払出数のコインをコイン払出口15Aからコイントレイ15に払い出す。コイン検出部113Sは、ホッパー113により払い出されるコインを検出し、メインCPU71に対して信号を出力する。
【0103】
タッチパネル114は、下側画像表示パネル上で遊技者の指などが触れた位置を検出し、その検出した位置に対応した信号をメインCPU71に対して出力する。紙幣識別器115は、適正な紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額に応じた信号をメインCPU71に対して出力する。
【0104】
グラフィックボード130は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141のそれぞれにより行う画像の表示を制御する。下側画像表示パネル141のシンボル表示領域4には、5つのビデオリール3が表示され、各ビデオリール3が有するシンボル列のスクロール及びその停止の動作が表示される。グラフィックボード130は、画像データを生成するVDPや、VDPによって生成される画像データを記憶するビデオRAM等を備えている。下側画像表示パネル141のクレジット数表示部142には、RAM73に記憶されているクレジット数が表示される。下側画像表示パネル141のペイアウト数表示部143には、コインの払出数が表示される。
【0105】
また、上側画像表示パネル131は、光を透過可能なボードの表面に、後述するボーナスゲームの画像が描かれたものであり、パネルの背後において、画像に合わせた位置に設けられた複数の発光手段(ランプ等)を発光させることにより、画像の一部が明るくなることで遊技者に種々の情報を伝えるようになっている。なお、上側画像表示パネル131は、液晶パネルを用いる構成としてもよい。
【0106】
また、グラフィックボード130は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAM等を備えている。なお、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、メモリカード54から読み出されてRAM73に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。また、グラフィックボード130は、上側画像表示パネル131の背後に設けられた複数のランプを遊技の進行に応じて発光又は消灯させる制御を行う。
【0107】
チケットプリンタ171は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、RAM73に記憶されたクレジット数、日時やゲーミングマシン1の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット175として出力する。
【0108】
カードリーダ172は、カードスロット176に入れられたカードについて、記憶されているデータを読み取ってメインCPU71へ送信したり、メインCPU71からの制御信号に基づいてデータの書き込みを行ったりする。
【0109】
キースイッチ173Sは、キーパッド173に設けられており、キーパッド173が遊技者によって操作されたとき、所定の信号をメインCPU71へ出力する。
データ表示器174は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、カードリーダ172が読み取ったデータや、遊技者によってキーパッド173を介して入力されたデータを表示する。
【0110】
[シンボル組合せテーブルの構成]
ゲーミングマシン1の回路構成についての説明は以上である。次に、図7を参照して、シンボル組合せテーブルについて説明する。
【0111】
シンボル組合せテーブルは、入賞に係るシンボルの図柄の組合せと払出数とを規定している。ゲーミングマシン1では、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールが停止され、入賞ライン上に表示されるシンボルの組合せが、シンボル組合せテーブルにより規定されているシンボルの組合せと一致する場合に、入賞が成立する。そして、入賞役に応じて、コインの払い出しやボーナスゲームの開始といった特典が遊技者に与えられる。なお、入賞ライン上に表示されたシンボルの組合せが、シンボル組合せテーブルにより規定されているシンボルの組合せの何れとも一致しない場合には、入賞が不成立(いわゆるハズレ)となる。
【0112】
基本的に、いずれかのシンボルが全てのビデオリール3により入賞ライン上に揃って表示された場合、入賞が成立する。ただし、特定のシンボルについては、1つ又は3つのビデオリール3により入賞ライン上に表示された場合にも、入賞が成立する。
【0113】
例えば、全てのビデオリール3により第3のシンボルが入賞ライン上に揃って表示された場合、入賞役は第3の入賞役となり、払出数として「10」が決定される。そして、決定された払出数に基づいてコインの払い出しが行われる。コインの払い出しは、コイン払出口15Aから実際にコインを排出するか、クレジット数に加算するか、又はバーコードチケットを発行することによって行われる。
【0114】
第1のシンボルは、ジャックポットトリガーである。全てのビデオリール3により第1のシンボルが入賞ライン上に揃って表示された場合、入賞役は「ジャックポット」となり、払出数としてジャックポット額が決定される。
【0115】
第2のシンボルは、ボーナスゲームトリガーである。全てのビデオリール3又は特定の一部のビデオリールにより第2のシンボルが入賞ライン上に揃って表示された場合、入賞役は「ボーナスゲーム」となり、次回の遊技からボーナスゲームが開始される。
【0116】
[プログラムの内容]
シンボル組合せテーブルについての説明は以上である。次に、図8〜図34を参照して、ゲーミングマシン1により実行されるプログラムについて説明する。
【0117】
〈メイン制御処理〉
まず、図8を参照して、メイン制御処理について説明する。
はじめに、ゲーミングマシン1に電源が投入されると、メインCPU71は、ゲーミングボード50を介して、メモリカード54から認証したゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを読み出し、RAM73に書き込む(ステップ(以下、Sと略記する)11)。
【0118】
次に、メインCPU71は、1ゲーム終了時初期化処理を行う(S12)。例えば、BET数や抽籤により決定されたシンボルなど、RAM73の作業領域において1回の遊技ごとに不要となるデータがクリアされる。
【0119】
次に、メインCPU71は、後で図9を参照して説明するコイン投入・スタートチェック処理を行う(S13)。この処理では、BETスイッチやスピンスイッチの入力のチェックなどが行われる。
【0120】
次に、メインCPU71は、後で図12を参照して説明するシンボル抽籤処理を行う(S14)。この処理では、シンボル決定用乱数値に基づいて停止予定シンボルが決定される。
【0121】
次に、メインCPU71は、ミステリーボーナス抽籤処理を行う(S15)。この処理では、ミステリーボーナストリガーを成立させるか否かを決定する抽籤が行われる。例えば、メインCPU71は、「0〜99」の範囲からミステリーボーナス用乱数値を抽出し、抽出された乱数値が「0」である場合に、ミステリーボーナストリガーを成立させる。
【0122】
次に、メインCPU71は、演出内容決定処理を行う(S16)。メインCPU31は、演出用乱数値を抽出し、予め定められた複数の演出内容の何れかを抽籤により決定する。
【0123】
次に、メインCPU71は、後で図13を参照して説明するシンボル表示制御処理を行う(S17)。この処理では、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールが開始され、S14のシンボル抽籤処理において決定された停止予定シンボルが所定の位置(例えば、シンボル表示領域4における上段の領域)に停止される。つまり、停止予定シンボルを含む4つのシンボルがシンボル表示領域4内に表示される。例えば、停止予定シンボルがコードナンバー「10」のシンボルであり、これを上段の領域に表示する場合であれば、コードナンバー「11」、「12」及び「13」の各シンボルがシンボル表示領域4内の中上段、中下段及び下段のそれぞれに表示される。
【0124】
次に、メインCPU71は、後で図14を参照して説明する払出数決定処理を行う(S18)。この処理では、入賞ラインL上に表示されたシンボルの組合せに基づいて払出数が決定され、RAM73に設けられた払出数カウンタに格納される。
【0125】
次に、メインCPU71は、シンボル表示領域4に停止表示されたシンボルのうち、図7に示した第2のシンボルが揃った場合には、ボーナスゲームトリガを成立させ、ボーナスゲームの内容を決定するためのボーナストリガ決定処理を実行する(S19)。メインCPU71は、このボーナストリガ決定処理において、後述するボーナスゲームを実行するか又は後述する3連WILDゲームを実行するかを乱数抽籤によって決定する。決定された内容は、RAM73に格納される。
【0126】
次に、メインCPU71は、ボーナスゲームトリガーが成立したか否かを判別する(S20)。メインCPU71は、ボーナスゲームトリガーが成立したと判別したときには、後で図16を参照して説明するボーナスゲーム処理を行う(S21)。
【0127】
次に、メインCPU71は、S21の処理の後、又はS20においてボーナスゲームトリガーが成立していないと判別したときには、ミステリーボーナストリガーが成立したか否かを判別する(S22)。メインCPU71は、ミステリーボーナストリガーが成立したと判別したときには、ミステリーボーナス処理を行う(S23)。この処理では、ミステリーボーナス用に設定された払出数(例えば300)がRAM73に設けられた払出数カウンタに格納される。
【0128】
メインCPU71は、S23の処理の後、又はS21においてミステリーボーナストリガーが成立していないと判別したときには、後で図15を参照して説明するインシュランスチェック処理を行う(S24)。この処理では、インシュランスによる払い出しを行うか否かがチェックされる。
【0129】
次に、メインCPU71は、払出処理を行う(S25)。メインCPU71は、払出数カウンタに格納されている値をRAM73に設けられているクレジット数カウンタに加算する。なお、CASHOUTスイッチ33Sの入力に基づいてホッパー113の駆動を制御し、払出数カウンタに格納されている値に応じたコインをコイン払出口15Aから排出するようにしても良い。また、チケットプリンタ171の駆動を制御し、払出数カウンタに格納されている値が記録されたバーコード付チケットを発行するようにしても良い。この処理が行われた後、S12に移る。
【0130】
〈コイン投入・スタートチェック処理〉
次に、図9を参照して、コイン投入・スタートチェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、コインカウンタ92Cによりコインの投入を検出したか否かを判別する(S41)。メインCPU71は、コインの投入を検出したと判別したときには、クレジット数カウンタを加算する(S42)。なお、コインの投入に加えて、紙幣識別器115により紙幣の投入を検出したか否かを判別し、紙幣の投入を検出したと判別したときに、紙幣に応じた値をクレジット数カウンタに加算するようにしても良い。
【0131】
メインCPU71は、S42の後、又はS41においてコインの投入を検出していないと判別したときには、クレジット数カウンタは0であるか否かを判別する(S43)。メインCPU71は、クレジット数カウンタは0ではないと判別したときには、BETボタンの操作受付を許可する(S44)。
【0132】
次に、メインCPU71は、BETボタンの操作を検出したか否かを判別する(S45)。メインCPU71は、BETボタンが遊技者によって押されたことをBETスイッチにより検出したときは、BETボタンの種別に基づいて、RAM73に設けられているBET数カウンタを加算し、クレジット数カウンタを減算する(S46)。
【0133】
次に、メインCPU71は、BET数カウンタは最大であるか否かを判別する(S47)。メインCPU71は、BET数カウンタは最大であると判別したときには、BET数カウンタの更新を禁止する(S48)。メインCPU71は、S48の後、又はS47においてBET数カウンタは最大ではないと判別したときには、スピンボタンの操作受付を許可する(S49)。
【0134】
メインCPU71は、S49の後、S45においてBETボタンの操作を検出していないと判別したとき、又はS43においてクレジット数カウンタは0であると判別したときには、スピンボタンの操作を検出したか否かを判別する(S50)。メインCPU71は、スピンボタンの操作を検出していないと判別したときには、S41に移る。
【0135】
メインCPU71は、スピンボタンの操作を検出したと判別したときには、後で図10を参照して説明するジャックポット関連処理を行う(S51)。この処理では、ジャックポット額に累積する額が算出され、外部制御装置200に送信される。
【0136】
次に、メインCPU71は、後で図11を参照して説明するインシュランス関連処理を行う(S52)。この処理では、インシュランスによる払い出しが行われる契機となる遊技回数のカウントが行われる。この処理が行われると、コイン投入・スタートチェック処理を終了する。
【0137】
〈ジャックポット関連処理〉
次に、図10を参照して、ジャックポット関連処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、累積額を算出する(S71)。メインCPU71は、BET数カウンタの値と予め設定された累積割合との積をもとめ、ジャックポット額への累積額を算出する。
【0138】
次に、メインCPU71は、算出された累積額を外部制御装置200に対して送信する(S72)。外部制御装置200は、累積額を受信すると、ジャックポット額を更新する。この処理が行われると、ジャックポット関連処理を終了する。
【0139】
〈インシュランス関連処理〉
次に、図11を参照して、インシュランス関連処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(S91)。インシュランス有効フラグは、後で図17を参照して説明するインシュランス選択処理において、遊技者によりインシュランスを有効にする指示が入力されたときにオンにセットされる。
【0140】
メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したときには、インシュランス関連処理を終了する。一方で、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであると判別したときには、RAM73に設けられているインシュランス用遊技回数カウンタを更新する(S92)。インシュランス用遊技回数カウンタは、インシュランスによる払い出しが行われるまでの遊技回数を管理するためのカウンタである。S92の処理において、メインCPU31は、インシュランス用遊技回数カウンタに1を加算する。この処理が行われると、インシュランス関連処理を終了する。
【0141】
〈シンボル抽籤処理〉
次に、図12を参照して、シンボル抽籤処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、シンボル決定用の乱数値を抽出する(S111)。次に、メインCPU71は、各ビデオリール3の停止予定シンボルを抽籤により決定する(S112)。メインCPU71は、各ビデオリール3に応じて抽籤を行い、22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)の何れかを停止予定シンボルとして決定する。このとき、22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)のそれぞれは均等の確率(つまり、1/22)で決定される。
【0142】
次に、メインCPU71は、決定した各ビデオリール3の停止予定シンボルをRAM73に設けられているシンボル格納領域に格納する(S113)。次に、メインCPU71は、シンボル組合せテーブル(図7)を参照し、シンボル格納領域に基づいて入賞役を判定する(S114)。メインCPU31は、各ビデオリール3により入賞ライン上に表示されるシンボルの組合せと、シンボル組合せテーブルに規定されているシンボルの組合せとが一致するか否かを判定し、入賞役を決定する。この処理が行われると、シンボル抽籤処理を終了する。
【0143】
〈シンボル表示制御処理〉
次に、図13を参照して、シンボル表示制御処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、下側画像表示パネル141のシンボル表示領域4に表示した各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを開始する(S131)。次に、メインCPU71は、前述のシンボル格納領域に基づいて、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを停止する(S132)。この処理が行われると、シンボル表示制御処理を終了する。
【0144】
〈払出数決定処理〉
次に、図14を参照して、払出数決定処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、入賞役はジャックポットであるか否かを判別する(S151)。メインCPU71は、入賞役はジャックポットではないと判別したときには、入賞役に対応する払出数を決定する(S152)。例えば、入賞役が第4の入賞役であるとき、払出数として「8」が決定される(図7を参照)。なお、ハズレのときは払出数として「0」が決定される。次に、メインCPU71は、決定した払出数を払出数カウンタに格納する(S153)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
【0145】
メインCPU71は、入賞役はジャックポットであると判別したときには、ジャックポットの入賞があった旨を外部制御装置200に対して通知する(S154)。なお、外部制御装置200は、通知を受けると、それまでに更新してきたジャックポット額をゲーミングマシン1に対して送信する。このとき、ジャックポット額の一部(例えば80パーセント)を払い出しの対象とし、残り(例えば20パーセント)を次回のジャックポットトリガー成立時に備えて繰り越すようにしても良い。
【0146】
次に、メインCPU71は、外部制御装置200よりジャックポット額を受信する(S155)。次に、メインCPU71は、受信したジャックポット額を払出数カウンタに格納する(S156)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
【0147】
〈インシュランスチェック処理〉
次に、図15を参照して、インシュランスチェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(S171)。メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したときには、インシュランスチェック処理を終了する。
【0148】
メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであると判別したときには、所定の入賞役が成立したか否かを判別する(S172)。本実施形態では、所定の入賞役として「ボーナスゲームトリガー」、「ジャックポット」及び「ミステリーボーナス」を対象としている。
【0149】
メインCPU71は、所定の入賞役が成立していないと判別したときには、インシュランス用遊技回数カウンタが所定回数(例えば300)に達したか否かを判別する(S173)。メインCPU71は、インシュランス用遊技回数カウンタが所定回数に達していないと判別したときには、インシュランスチェック処理を終了する。
【0150】
メインCPU71は、インシュランス用遊技回数カウンタが所定回数に達したと判別したときには、インシュランス額に基づいて払出処理を行う(S174)。メインCPU31は、インシュランス額として予め定められた額(例えば200)をクレジット数カウンタに加算する。
【0151】
メインCPU71は、S174の後、又はS172において所定の入賞役が成立したと判別したときには、インシュランス用遊技回数カウンタをリセットする(S175)。次に、メインCPU71は、インシュランス有効フラグをオフにする(S176)。この処理が行われると、インシュランスチェック処理を終了する。
【0152】
〈インシュランス選択処理〉
次に、図16を参照して、インシュランス選択処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(S221)。メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したときには、インシュランス無効画像を表示する(S222)。メインCPU71は、インシュランス無効画像を表示する指令をグラフィックボード130に対して送信する。グラフィックボード130は、その指令に基づいて、インシュランス無効画像を生成し、下側画像表示パネル141に表示する。
【0153】
インシュランス無効画像としては、例えば、「INSURANCE BET $1.00 TOUCH TO BET」を示す画像が表示される。この画像は、インシュランスを有効にするか否かの選択を遊技者に促すとともに、インシュランスを有効にするために必要な額を遊技者に知らせるための画像である。遊技者は、タッチパネル114上の所定箇所に触れることによって、インシュランスを有効にする旨の指示を入力することができる。
【0154】
続いて、メインCPU71は、インシュランス有効指示入力が有るか否かを判別する(S223)。メインCPU71は、インシュランス有効指示入力がないと判別したときには、インシュランス有効フラグはオフのまま、S221に移る。その一方で、メインCPU71は、インシュランス有効指示入力が有ると判別したときには、インシュランス有効フラグをオンにする(S224)。
【0155】
次に、メインCPU71は、クレジット数カウンタからインシュランス加入値を減算する(S225)。本実施形態では、例えば1ドルに相当する値がクレジット数カウンタから減算される。メインCPU71は、S225の後、又はS221においてインシュランス有効フラグはオンであると判別したときには、インシュランス有効画像を表示する(S226)。
【0156】
インシュランス有効画像としては、例えば、「INSURANCE継続中 WIN 200 CREDIT」を示す画像が表示される。この画像は、インシュランスが有効である旨、及びインシュランスの条件が満たされると「200」の値がクレジット数カウンタに加算される旨を遊技者に知らせる画像である。この処理が行われると、S221に移る。
【0157】
〈ボーナスゲーム処理〉
次に、図17を参照して、ボーナスゲーム処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、図8のステップS19において決定されてRAM73に格納されたボーナスゲームへの移行内容(ボーナスゲームへ直接移行するか又は3連WILDゲームへ移行するか)に基づいて、ボーナスゲームへ直接移行するか否かを判断する(S301)。
【0158】
ステップS19において3連WILDゲームへ移行する選択がなされている場合、メインCPU71は、ステップS301において否定結果を得ることにより、ステップS301からステップS302へ処理を移して、3連WILDゲーム処理を実行する。
【0159】
これに対して、ステップS19において直接ボーナスゲームへ移行する選択がなされている場合、メインCPU71は、ステップS301において肯定結果を得ることにより、ステップS301からステップS303へ処理を移して、シンボル表示領域4に表示される5列×3個の15個のシンボルについて、シンボル決定用乱数値に基づいて乱数抽選により停止予定シンボルを決定する。具体的には、ビデオリール3a〜3eごとに、シンボル表示領域4(上段、中央段、下段)のうちの中央段に停止させるビデオリールの位置をランダムに選択する。各ビデオリール3a〜3eには、複数種類のシンボルからなるシンボル列が割り当てられていることにより、ビデオリールの停止位置を決定することは、このビデオリールのシンボル列を構成するシンボルのいずれかをランダムに選択することを意味する。シンボル抽籤処理においては、この選択されたシンボルが中央段に停止するように決定される。また、中央段の上下に停止表示されるシンボルは、当該ビデオリールのシンボル列の配列に基づいて決定されることになる。
【0160】
なお、図7について上述したように、各ビデオリールのシンボル列を構成する各シンボルは、同じ種類のシンボルが複数割り当てられている場合もあり、この割り当てられた数に応じて、各々のシンボル毎に当該シンボルが選択される確率が設定されている。例えば、第8のシンボル(下駄)を表すシンボルは、第7のシンボル(三味線)を表すシンボルよりも多くシンボル列に割り当てられていることにより、第8のシンボル(下駄)のシンボルが選択される確率は、第7のシンボル(三味線)のシンボルが選択される確率よりも高くなっている。このように、各ビデオリール3a〜3eについて、シンボル表示領域4(上段、中央段、下段)に停止表示されるシンボルが抽籤により決定される。
【0161】
メインCPU71は、ステップS303における抽籤処理が終了すると、当該抽籤処理の結果において、ボーナスシンボルがシンボル表示領域4に表示される抽籤結果が得られたか否かを判断する(S304)。ボーナスシンボルがシンボル表示領域4に表示される結果が得られなかった場合、メインCPU71は、ステップS304において否定結果を得ることにより、ステップS304からステップS305へ処理を移して、シンボル表示領域4のすべてのシンボルをスクロールさせた後、抽籤により決定されたシンボルがシンボル表示領域4に停止するように停止させる。この処理において、停止表示されたシンボルによって入賞役(図7)が成立している場合には、その成立した入賞役に応じた配当が遊技者へ付与される。これにより、ボーナスシンボルがシンボル表示領域4に停止表示されない場合、ボーナスゲーム処理が終了する。
【0162】
これに対して、ステップS303において少なくとも1つのボーナスシンボルをシンボル表示領域4のいずれかに表示する抽籤結果が得られた場合、メインCPU71は、ステップS304において肯定結果を得ることにより、ステップS304からステップS306へ処理を移して、上述のステップS303において抽籤されたシンボル表示領域4に停止表示されるシンボルのうち、ボーナスシンボルの個数が3個であるか否かを判断する。
【0163】
ボーナスシンボルの表示個数が3個である抽籤結果が得られた場合、メインCPU71は、ステップS306において肯定結果を得ることにより、ステップS306からステップS308へ処理を移して、シンボル表示領域4のすべてのシンボルをスクロールさせた後、抽籤により決定されたシンボルがシンボル表示領域4に停止するように停止させる。具体的には、図18に示すように、3個のボーナスシンボルB1を含む、抽籤で決定されたシンボルがシンボル表示領域4に停止表示される。この処理において、停止表示されたシンボルによって入賞役(図7)が成立している場合には、その成立した入賞役に応じた配当が遊技者へ付与される。そして、メインCPU71は、三択ボーナスゲーム(S317)へ処理を移す。
【0164】
これに対して、上述のステップS303において抽籤されたボーナスシンボルの表示個数が3個ではない場合(すなわち1個又は2個である場合)、メインCPU71は、ステップS306において否定結果を得ることにより、ステップS306からステップS307へ処理を移して、ハイパワーボタン38(図4)がオン操作されているか否かを判断する。ハイパワーボタン38がオン操作されている場合、メインCPU71は、ステップS307において肯定結果を得ることにより、ステップS307からステップS309へ処理を移して、上述のステップS303において抽籤されたボーナスシンボルの表示個数が2個であるか否かを判断する。
【0165】
ボーナスシンボルの数が2個である場合、メインCPU71は、ステップS309において肯定結果を得ることにより、ステップS309からステップS311へ処理を移して、カウンタの値が予め設定されている値αよりも小さいか否かを判断する。カウンタの値が値αに達していない場合、メインCPU71は、ステップS311において肯定結果を得ることにより、ステップS311からステップS312へ処理を移して、シンボル表示領域4のすべてのシンボルをスクロールさせた後、抽籤により決定されたシンボルがシンボル表示領域4に停止するように停止させる。この処理において、停止表示されたシンボルによって入賞役(図7)が成立している場合には、その成立した入賞役に応じた配当が遊技者へ付与される。これにより、図19に示すように、シンボル表示領域4に2つのボーナスシンボルB1が停止表示されることとなる。
【0166】
そして、メインCPU71は、再スクロールを実行するか否かの抽籤を行う(S313)。後述する再スクロールは、シンボル表示領域4に停止表示されたシンボルにボーナスシンボルが2個含まれている場合に抽籤により実行される処理であり、メインCPU71は、この再スクロールを行うか否かの抽籤をステップS313において実行する。
【0167】
ステップS313の抽籤処理において用いられる確率テーブルは複数用意されており、BET数が多いほど、再スクロールが実行される確率が高く設定された確率テーブルが用いられる。すなわち、メインCPU71は、図9に示したコイン投入・スタートチェック処理において、BET数に応じて加算されたBET数カウンタの値に基づいて、いずれの確率テーブルを用いるかを決定する。
【0168】
メインCPU71は、再スクロールを実行するか否かの抽籤結果を判断し(S314)、再スクロールを実行しない抽籤結果が得られると、ステップS314において否定結果を得ることにより、当該ボーナスゲーム処理を終了する。
【0169】
これに対して、再スクロールを実行する抽籤結果が得られると、メインCPU71は、ステップS314において肯定結果を得ることにより、ステップS314からステップS315へ処理を移して、単位ゲームの時間を短縮するように設定し、短縮した状態で、シンボル表示領域4に停止している2個のボーナスシンボルを含むビデオリールを除いて、他のビデオリールについて、シンボル表示領域4に停止表示させるシンボルの再抽籤を行う(S316)。この再抽籤においては、シンボル抽籤に用いられる確率テーブルを変更することなく、抽籤が行われる。単位ゲームの時間を短縮する方法としては、各ビデオリールのスクロール時間を短くする方法等が用いられる。
【0170】
このように、ボーナスシンボルが停止したビデオリールを除いて、他のビデオリールについてのみシンボル抽籤を行うことにより、確率テーブルを変更することなく(各シンボルの抽籤確率を変えることなく)シンボル抽籤を行っても、全ビデオリール(5リールの全シンボル)についての、ボーナスシンボルが3個揃う確率を上げることができる。例えば、既にボーナスシンボルがシンボル表示領域4に2個停止している状態において、ボーナスシンボルがシンボル表示領域4に停止しているビデオリールを除く残りのビデオリールについてのみ、シンボル抽籤を行うことにより、残りのビデオリールにおいてボーナスシンボルが1個選択されれば、シンボル表示領域4に表示される全ビデオリールについて合計3個のボーナスシンボルが揃うことになり、この再抽籤(再スクロール)処理における抽籤の結果としてボーナスシンボルが3個揃う確率を上げることができる。
【0171】
このように、ボーナスシンボルが2個揃った状態で、さらにハイパワーボタンがオン操作されている場合には、高い確率で全体としてボーナスシンボルが3個揃う可能性が生じることとなる。なお、再スクロール時にボーナスシンボルが揃う確率を上げる方法としては、ボーナスシンボルが多く割り当てられたリールを用いたり、各リールにおいてボーナスシンボル以外のシンボルの数を減らすようにしてもよい。
【0172】
本実施の形態においては、ボーナスシンボルが3個揃う確率が高いゲームによって遊技者に利益を与えると共に、この再抽籤(再スクロール)ゲームにおいて、単位ゲームの時間を短くしてゲームの進行を速めることで店舗の利益を増やすことができ、遊技者の利益と店舗の利益との場バランスを図ることができる。
【0173】
再抽籤処理が終了すると、メインCPU71は、シンボル表示領域4の既にボーナスシンボルがシンボル表示領域4に停止表示されているビデオリールを除いて、他のビデオリールをスクロールさせた後、抽籤により決定されたシンボルがシンボル表示領域4に停止するように停止させる。この処理において、停止表示されたシンボルによって入賞役(図7)が成立している場合には、その成立した入賞役に応じた配当が遊技者へ付与される。
【0174】
そして、メインCPU71は、カウントアップした後(S318)、上述のステップS306に処理を移して、このとき抽籤済のボーナスシンボルの表示個数が3個であるか否かを判断する。すなわち、上述のステップS316において再抽籤されたシンボルと、その前の抽籤において表示が維持されているボーナスシンボルとの合計数が3個であるか否かを判断する。
【0175】
ボーナスシンボルの合計数が3個ではない場合(すなわち、2個である場合)、メインCPU71は、ステップS307、ステップS309及びステップS311の処理を順次実行する。カウンタの値が値αに達している場合、メインCPU71は、ステップS311において否定結果を得ることにより、カウンタをリセットし(S310)、当該ボーナスゲーム処理を終了する。これにより、1回目の再スクロールでボーナスシンボルが3個出現しなかった場合、予め設定されている回数α回だけ、再スクロールが実行されることになる。
【0176】
再スクロールが予め設定されている回数α回実行されるうちにボーナスシンボルが3個揃った場合、メインCPU71は、ステップS306において肯定結果を得ることにより、ステップS308の処理を順次実行することにより、シンボル表示領域4に3個のボーナスシンボルと、その他のシンボルを表示させる。そして、三択ボーナスゲームを実行する(S312)。
【0177】
一方、上述のステップS303において抽籤されたボーナスシンボルの表示個数が1個であった場合、メインCPU71は、ステップS309において否定結果を得ることにより、ステップS309からステップS320へ処理を移して、シンボル表示領域4のすべてのシンボルをスクロールさせた後、抽籤により決定されたシンボルがシンボル表示領域4に停止するように停止させる。この処理において、停止表示されたシンボルによって入賞役(図7)が成立している場合には、その成立した入賞役に応じた配当が遊技者へ付与される。そして、メインCPU71は、当該ボーナスゲーム処理を終了する。
【0178】
これにより、1回目のスクロールでボーナスシンボルが1個出現した場合、ボーナスシンボルを残して他のシンボルを再スクロールするための条件を満たしていないことにより、ボーナスシンボルを終了する。
【0179】
一方、ハイパワーボタン38が操作されていない場合、メインCPU71は、ステップS307において否定結果を得ることにより、ステップS307からステップS320へ処理を移して、シンボル表示領域4のすべてのシンボルをスクロールさせた後、抽籤により決定されたシンボルがシンボル表示領域4に停止するように停止させる。この処理において、停止表示されたシンボルによって入賞役(図7)が成立している場合には、その成立した入賞役に応じた配当が遊技者へ付与される。そして、メインCPU71は、当該ボーナスゲーム処理を終了する。
【0180】
このように、メインCPU71は、ハイパワーボタン38が操作されていない場合には、3個のボーナスシンボルが揃うか否かのボーナスゲームを1回のみ実行し、抽籤の結果出現するボーナスシンボルが2個以下である場合には、出現したボーナスシンボルを残した再スクロールを行うことなく、ボーナスゲームを終了する。
【0181】
以上説明したように、ボーナスゲーム処理においては、2個のボーナスシンボルが揃った場合には、当該ボーナスシンボルを残して、他のシンボルを再抽籤して再スクロールする。
【0182】
また、ハイパワーボタン38が操作されている状態において、2個のボーナスシンボルが揃った場合、単位ゲームの時間を短縮しながら、α回を上限として、3個のボーナスシンボルが揃うまで、ボーナスゲームが繰り返されることになる。
【0183】
〈3連WILDボーナスゲーム処理〉
次に、図20を参照して3連WILDボーナスゲームについて説明する。
図17のボーナスゲーム処理において、ステップS302へ処理を移したメインCPU71は、図20に示す3連WILDボーナスゲームに入り、はじめに、3連WILDボーナスゲームの内容を乱数抽籤により選択する(S331)。
【0184】
本実施の形態の場合、3連WILDシンボルを表示させるか否か、表示させる場合の表示ビデオリール等が異なる複数の3連WILDボーナスゲームの内容が予めRAM73に用意されており、メインCPU71は、ステップS331の処理において、これら用意されている複数の3連WILDボーナスゲームのいずれかを乱数抽籤により選択する。
【0185】
そして、メインCPU71は、シンボル表示領域4に表示されるシンボルを乱数抽籤により決定する(S332)。さらに、メインCPU71は、ステップS331において選択された内容に対応した3連WILD演出ムービデータ及び演出音データをRAM73から読み出して、3連WILDムービを下側画像表示パネル141に表示するとともに、スピーカ112から演出音を出力する(S333)。
【0186】
例えば、図21に示すように、下側画像表示パネル141に表示されているシンボル表示領域4の各シンボルをスクロールさせた状態で、このスクロール画面を障子を表す画G1が徐々に覆って行き、やがてシンボル表示領域4を全て覆うような演出が下側画像表示パネル141において実行される。この演出は、グラフィックボード130(図6)において、2つのフレームを用意しておき、第1のフレームにシンボル表示領域4に表示されるシンボルの画像を書き込み、第2のフレームにシンボル表示領域4を覆う障子の画像のムービデータを書き込む。
【0187】
グラフィックボード130は、メインCPU71の命令により、1画面内の障子が覆う領域の画像を、第2のフレームの画像データにより表示し、スクロールするシンボルの様子を表示する領域(障子によって覆われていない領域)の画像を、第1のフレームの画像データによって表示する。これにより、図21に示すように、徐々に障子を表す画像G1が閉じられて、背後のシンボルがスクロールする状態が覆い隠される画像演出がなされる。
【0188】
そして、シンボル表示領域4のすべてのシンボルが障子によって覆い隠された状態になると、メインCPU71は、図22に示すように、いずれかのビデオリールに対応した位置に、花魁の影を表す画像G2を表示する。これにより、遊技者に対して、3連WILDが出現することを予感させることができる。
【0189】
選択された演出内容によっては、影が表示された後、3連WILDを出現させることなく、3連WILDボーナスゲームを終了させる場合がある。これに対して、影が表示された後、3連WILDが出現する演出内容が選択されている場合、メインCPU71は、グラフィックボード130を制御することにより、図23に示すように、一旦閉じた障子を開き、その背後においてスクロールするビデオリールのうちの、影が表示されていたビデオリールに、3連WILDを表す花魁の画像G3を表示する。この花魁の画像は、1つのビデオリールにおいて表示される上下に連続する3個のシンボルに代えて表示されるものである。この3連WILDを表す花魁の画像は、上述のステップS332におけるシンボル抽籤結果に関わらず、全てのシンボルの代わりに用いられるシンボルである。すなわち、花魁の画像が表示された3個分のシンボルの表示領域は、他のすべてのシンボルに代えて、入賞役(図7)が判断されることになる。
【0190】
メインCPU71は、3連WILDを表す花魁の画像を含めた入賞役を判断し、判断の結果に応じた配当を遊技者に付与する(S334)。そして、メインCPU71は、三択ボーナスゲームへ移行するか否かを乱数抽籤により決定する発展抽籤処理を実行する(S335)。発展抽籤処理の結果が三択ボーナスゲームへ移行する結果である場合、メインCPU71は、ステップS336において肯定結果を得ることにより、ステップS336からステップS337へ処理を移して、三択ボーナスゲームへ移行するための演出ムービデータ及び演出音データをRAM73から読み出して、演出ムービを下側画像表示パネル141に表示するとともに、演出音をスピーカ112から出力する。例えば、シンボル表示領域4を障子が覆う画像演出がなされた後、当該障子が再度開いて、花魁の画像を大きく表示した後、3つのボーナスシンボルを表示し、遊技者がタッチパネル114を操作して3つのボーナスシンボルのいずれかを選択することに応じて、選択されたボーナスシンボルに対応付けられたボーナスゲームを実行する三択ボーナスゲームを実行する(S338)。
【0191】
これに対して、ステップS335における抽籤結果として、三択ボーナスゲームへ移行しない結果が得られると、メインCPU71は、ステップS336において否定結果を得ることにより、3連WILDボーナスゲームを終了する。
【0192】
〈三択ボーナスゲーム処理〉
次に、図24を参照して三択ボーナスゲームについて説明する。
図17のボーナスゲーム処理において、ステップS317へ処理を移したメインCPU71は、図24に示す三択ボーナスゲームに入り、はじめに、内部カウンタによる計時を開始する(S351)。
【0193】
そして、メインCPU71は、遊技者が下側画像表示パネル141に設けられたタッチパネル114を操作することにより、下側画像表示パネル141に表示された3つのボーナスシンボルのうちのいずれかが選択されるのを待ち受ける(S352)。遊技者がタッチパネル114を操作しない場合、メインCPU71は、タッチパネル114から操作結果に応じて出力される信号を入力しないことにより、ステップS352において否定結果を得ることにより、ステップS352からステップS353へ処理を移して、下側画像表示パネル141に、入力操作を促す表示(文字表示等)を行う。
【0194】
この状態において一定時間が経過すると、メインCPU71は、ステップS354において肯定結果を得ることにより、当該三択ボーナスゲームを終了する。これに対して、所定時間が経過していない場合、メインCPU71は、ステップS354において否定結果を得ることにより、上述のステップS352に処理を移して、遊技者による選択入力を待ち受ける。
【0195】
これに対して、遊技者がタッチパネル114を操作して、3つのボーナスシンボルのいずれかを選択操作すると、メインCPU71は、タッチパネル114から選択結果に応じて出力される信号に基づいて、選択されたボーナスシンボルを判定する(S355)。選択されたボーナスシンボルが第1のボーナスシンボルである場合、メインCPU71は、ステップS355において肯定結果を得ることにより、ステップS355からステップS356へ処理を移して、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)を実行する。この場合、メインCPU71は、下側画像表示パネル141に表示された第1のボーナスシンボル(遊技者が選択したボーナスシンボル)を、第1のボーナスゲームを表すキャラクタ(小春)に切り換えて表示することにより、第1のボーナスゲームへ移行することを示唆する。
【0196】
これに対して、遊技者が選択したボーナスシンボルが第1のボーナスシンボルでなかった場合、メインCPU71は、ステップS355において否定結果を得ることにより、ステップS355からステップS357へ処理を移して、選択されたボーナスシンボルが第2のボーナスシンボルであるか否かを判断する。
【0197】
選択されたボーナスシンボルが第2のボーナスシンボルであった場合、メインCPU71は、ステップS357において肯定結果を得ることにより、ステップS357からステップS358へ処理を移して、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)を実行する。この場合、メインCPU71は、下側画像表示パネル141に表示された第2のボーナスシンボル(遊技者が選択したボーナスシンボル)を、第2のボーナスゲームを表すキャラクタ(小夏)に切り換えて表示することにより、第2のボーナスゲームへ移行することを示唆する。
【0198】
これに対して、遊技者が選択したボーナスシンボルが第2のボーナスシンボルでなかった場合、このことは、遊技者が選択したボーナスシンボルが第3のボーナスシンボルであったことを意味しており、メインCPU71は、ステップS357において否定結果を得ることにより、ステップS357からステップS359へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)を実行する。この場合、メインCPU71は、下側画像表示パネル141に表示された第3のボーナスシンボル(遊技者が選択したボーナスシンボル)を、第3のボーナスゲームを表すキャラクタ(小雪)に切り換えて表示することにより、第3のボーナスゲームへ移行することを示唆する。
【0199】
かくして、下側画像表示パネル141のシンボル表示領域4においてスクロールされた後停止したシンボルのうち、3つのボーナスシンボルのいずれかを遊技者が操作することにより、操作されたボーナスシンボルに応じたボーナスゲーム(第1、第2又は第3のボーナスゲーム)が選択されて実行される。
【0200】
〈第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)処理〉
次に、図25を参照して第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)について説明する。
図24の三択ボーナスゲーム処理において、ステップS356の第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)へ処理を移したメインCPU71は、図25に示す第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)に入り、はじめに、内部カウンタによる計時を開始する(S371)。
【0201】
そして、メインCPU71は、時間経過に応じた演奏ムービデータ及び演奏音データをRAM73から読み出して、演奏ムービとして下側画像表示パネル141に表示すると共に、スピーカ112から演奏音を出力する(S372)。演奏ムービとは、図26に示すように、第1のボーナスゲームのキャラクタである小春が三味線を演奏する画像G4が表示されるムービであり、経過時間に応じて複数のパターンが予め用意されている。例えば、時間が0から第1の経過時間までの間である場合には、当該第1の経過時間に応じた演奏ムービとして、比較的テンポの遅い演奏ムービ及び演奏音の各データがRAM73に用意されている。
【0202】
これに対して、例えば、時間経過が第1の経過時間後第2の経過時間までの間である場合に対応させて、第1の経過時間に応じた演奏ムービ及び演奏音よりも相対的に速いテンポの演奏ムービ及び演奏音の各データが用意されている。また、演奏ムービにおいては、図26に示すように、時間の経過に従って襖を表す画像G5が閉じて行き、時間経過が大きくなると、図27に示すように、襖が完全に閉じる様子が画像データとして用意されている。このように時間の経過に従って、順次テンポが速くなる演奏ムービ及び演奏音のデータが用意されており、メインCPU71は、時間経過に応じた演奏ムービ及び演奏音の各データをRAM73から読み出して、これを下側画像表示パネル141及びスピーカ112から出力するようになっている。
【0203】
メインCPU71は、時間の経過に応じた演奏ムービ及び演奏音を出力すると、一定時間が経過したか否かを判断する(S373)。一定時間が経過していないと判断した場合、メインCPU71は、ステップS373において否定結果を得ることにより、上述のステップS372へ処理を移して、時間の経過に応じた演奏ムービ及び演奏音の出力を維持する。
【0204】
これに対して、一定時間が経過している場合、メインCPU71は、ステップS373において肯定結果を得ることにより、ステップS373からステップS374へ処理を移して、遊技者へ払い出すべき払出数を増加させる。この増加した払出数は、RAM73に格納される。
【0205】
また、メインCPU71は、増加した払出数を、例えば下側画像表示パネル141に表示する(S375)。この表示は、図26に示すように、払出数を数字によって表示することに加えて、増加を示唆する種々の演出画像をも含むものである。
【0206】
そして、メインCPU71は、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)を終了するか否かを乱数抽籤により決定する(S376)。第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)を終了しない抽籤結果が得られると、メインCPU71は、ステップS377において否定結果を得ることにより、ステップS377からステップS374へ処理を移して、時間の経過に応じて払出数を増加させる。
【0207】
これに対して、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)を終了する抽籤結果が得られると、メインCPU71は、ステップS377において肯定結果を得ることにより、ステップS377からステップS378へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行するか否かを乱数抽籤により決定する発展抽籤処理を実行する(S378)。
【0208】
発展抽籤処理の結果が第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行する結果である場合、メインCPU71は、ステップS379において肯定結果を得ることにより、ステップS379からステップS380へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行するための演出ムービデータ及び演出音データをRAM73から読み出して、演出ムービを下側画像表示パネル141に表示するとともに、演出音をスピーカ112から出力する。例えば、下側画像表示パネル141において、図27に示すように、襖が完全に閉じた画像が表示された後、再度襖が開く画像が表示されるといった演出ムービが表示される。その後、メインCPU71は、発展的に他のボーナスゲームへ移行すべく、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)を実行する(S381)。
【0209】
これに対して、ステップS378における抽籤結果として、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行しない結果が得られると、メインCPU71は、ステップS379において否定結果を得ることにより、小春ボーナスゲームを終了する。
【0210】
第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)の処理については、図25に示した処理手順の他に、例えば、図28に示す処理手順を採用してもよい。すなわち、図25に示した処理手順では、時間の経過に応じて第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)を終了するか否かを抽籤により決定したが、図28に示す処理手順では、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)の開始時に、予め抽籤によりゲーム時間を決めておくようになっている。
【0211】
図28に示すように、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)に入ると、メインCPU71は、当該第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)の継続時間(演奏時間)を乱数抽籤により決定する(S401)。そして、メインCPU71は、ステップS401において決定された演奏時間に関連して予めRAM73に記憶されている複数種類の演奏ムービ及び演奏音の各データを読み出して(S402)、下側画像表示パネル141及びスピーカ112から出力(再生)する(S403)。このように、演奏時間に応じて用意された演奏ムービ及び演奏音を出力することにより、出力された演奏ムービ及び演奏音によって、遊技者に対して、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)の継続時間を経験的に理解させることができる。
【0212】
メインCPU71は、選択された演奏ムービ及び演奏音の再生が終了したか否かを判断し(S404)、再生が終了していない場合には、ステップS404からステップS403へ処理を移して、再生を続ける。これに対して、再生が終了した場合、メインCPU71は、ステップS404において肯定結果を得ることにより、ステップS404からステップS405へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行するか否かを乱数抽籤により決定する発展抽籤処理を実行する(S406)。
【0213】
発展抽籤処理の結果が第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行する結果である場合、メインCPU71は、ステップS406において肯定結果を得ることにより、ステップS406からステップS407へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行するための演出ムービデータ及び演出音データをRAM73から読み出して、演出ムービを下側画像表示パネル141に表示するとともに、演出音をスピーカ112から出力する。例えば、下側画像表示パネル141において、図27に示したように、襖が完全に閉じた画像が表示された後、再度襖が開く画像が表示されるといった演出ムービが表示される。その後、メインCPU71は、発展的に他のボーナスゲームへ移行すべく、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)を実行する(S408)。
【0214】
これに対して、ステップS406における抽籤結果として、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行しない結果が得られると、メインCPU71は、ステップS406において否定結果を得ることにより、小春ボーナスゲームを終了する。
図28に示したように、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)を実行するにあたって、予め第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)継続時間(演奏時間)を決定し、決定された継続時間に応じた演奏ムービ及び演奏音を出力(再生)するようにしてもよい。
【0215】
〈第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)処理〉
次に、図29を参照して第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)について説明する。
図23の三択ボーナスゲーム処理において、ステップS358の第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)へ処理を移したメインCPU71は、図29に示す第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)に入り、はじめに、カウンタをインクリメントする(S431)。
【0216】
そして、メインCPU71は、5列×3個の15個のシンボル表示領域4に停止表示させるシンボルを乱数抽籤により決定する(S432)。シンボル抽籤処理が終了すると、メインCPU71は、第1ビデオリール3a(図4)に投入するWILDシンボルの枚数(1枚又は2枚)を乱数抽籤により決定する(S433)。また、メインCPU71は、第2ビデオリール3b(図4)に投入するWILDシンボルの枚数(1枚又は2枚)を乱数抽籤により決定する(S434)。また、メインCPU71は、第3ビデオリール3c(図4)に投入するWILDシンボルの枚数(1枚又は2枚)を乱数抽籤により決定する(S435)。また、メインCPU71は、第4ビデオリール3d(図4)に投入するWILDシンボルの枚数(1枚又は2枚)を乱数抽籤により決定する(S436)。また、メインCPU71は、第4ビデオリール3e(図4)に投入するWILDシンボルの枚数(1枚又は2枚)を乱数抽籤により決定する(S437)。
【0217】
このようにして、第1ビデオリール3a〜第5ビデオリール3eについて、投入されるWILDシンボルの枚数が抽籤により決定されると、メインCPU71は、演出内容を決定し(S438)、上述のステップS432において決定された全シンボルに対して、上述のステップS433〜ステップS437において投入枚数が決定されたWILDシンボルを被せた状態でシンボルがスクロールし、停止する画像を、下側画像表示パネル141に表示する(S439)。これにより、図30に示すように、下側画像表示パネル141には、5列×3個の15個のシンボル表示領域4に15個のシンボルと、ビデオリールごとに抽籤により決定された枚数のWILDシンボル(小判シンボル)が表示される。図30は、各ビデオリールに1枚ずつのWILDシンボル(小判シンボル)B11が表示されている例を示している。
【0218】
メインCPU71は、WILDシンボルを含めた入賞役の判定(WILDシンボルをいずれかのシンボルの代わりに用いた入賞役の判定)及びWILDシンボルの投入枚数に応じた配当からなる払出数を決定し、これをRAM73に格納する(S440)。
【0219】
メインCPU71は、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行するか否かを乱数抽籤により決定する発展抽籤処理を実行する(S441)。発展抽籤処理の結果が第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行する結果である場合、メインCPU71は、ステップS442において肯定結果を得ることにより、ステップS442からステップS443へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行する抽籤結果が得られたことをRAM73に格納する。メインCPU71は、ステップS443の後、又はステップS442において否定結果が得られた場合(上述のステップS441の抽籤において、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行しない結果が得られた場合)、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)が所定ゲーム数(例えば7ゲーム)終了したか否かを、カウンタの値に基づいて判断する(S444)。
【0220】
所定のゲーム数に達していない場合、メインCPU71は、ステップS444において否定結果を得ることにより、ステップS444から上述のステップS431へ処理を移して、カウンタをインクリメントし、さらにゲームを繰り返す。これにより、各ビデオリールには、ゲーム数が増すごとに、投入されるWILDシンボルB11の数が増加することになる。
【0221】
これに対して、所定のゲーム数に達している場合、メインCPU71は、ステップS444において肯定結果を得ることにより、ステップS444からステップS445へ処理を移して、カウンタをリセットし、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する結果がRAM73にストックされているか否かを判断する(S446)。
【0222】
第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する結果がRAM73にストックされている場合、このことは、所定ゲーム数(例えば7ゲーム)の間に、発展抽籤(S441)において第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する抽籤結果が得られたことを意味しており、メインCPU71は、ステップS446において肯定結果を得ることにより、ステップS446からステップS447へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行するための演出ムービデータ及び演出音データをRAM73から読み出して、演出ムービを下側画像表示パネル141に表示するとともに、演出音をスピーカ112から出力する。例えば、下側画像表示パネル141において、図31に示すように、シンボル表示領域4の中央に花魁を表す画像G11が出現するといった演出ムービが表示される。その後、メインCPU71は、発展的に他のボーナスゲームへ移行すべく、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)を実行する(S448)。
【0223】
これに対して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する結果がRAM73にストックされていない場合、このことは、所定ゲーム数(例えば7ゲーム)の間に、発展抽籤(S441)において第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する抽籤結果が得られなかったことを意味しており、メインCPU71は、ステップS446において否定結果を得ることにより、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)を終了する。
【0224】
図29について上述した第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)の処理によれば、予め決められたゲーム数(例えば7ゲーム)の各々のゲームにおいて、第1ビデオリール3a〜第5ビデオリール3eに投入するWILDシンボルの枚数及び位置を決定し、全てのゲーム数を消化した段階で、投入されたWILDシンボルの合計枚数に応じた配当(払出数)が決定される。
【0225】
なお、WILDシンボルの投入枚数の抽籤処理は、各ゲームごとに行うことに代えて、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)に移行した際に、全ゲーム(例えば7ゲーム)における投入枚数を決定するようにしてもよい。この処理手順を図32に示す。
【0226】
図32に示すように、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)へ移行したメインCPU71は、はじめに、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)の全ゲーム(例えば7ゲーム)について、全ビデオリールに投入されるWILDシンボルの枚数(1枚又は2枚)を乱数抽籤により決定し、決定された結果をRAM73に格納する(S451)。
【0227】
そして、メインCPU71は、カウンタをインクリメントした後(S452)、5列×3個の15個のシンボル表示領域4に停止表示させるシンボルを乱数抽籤により決定する(S453)。シンボル抽籤処理が終了すると、メインCPU71は、演出内容を決定し(S454)、上述のステップS451において決定された全ゲームについて投入されるWILDシンボルのうち、当該ゲーム分について決定されたWILDシンボルを、上述のステップS453において決定された全シンボルに対して被せた状態でシンボルがスクロールし、停止する画像を、下側画像表示パネル141に表示する(S455)。これにより、図30に示したように、下側画像表示パネル141には、5列×3個の15個のシンボル表示領域4に15個のシンボルと、ビデオリールごとに抽籤により決定された枚数のWILDシンボル(小判シンボル)が表示される。
【0228】
メインCPU71は、WILDシンボルを含めた入賞役の判定(WILDシンボルをいずれかのシンボルの代わりに用いた入賞役の判定)及びWILDシンボルの投入枚数に応じた配当からなる払出数を決定し、これをRAM73に格納する(S456)。
【0229】
メインCPU71は、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行するか否かを乱数抽籤により決定する発展抽籤処理を実行する(S457)。発展抽籤処理の結果が第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行する結果である場合、メインCPU71は、ステップS458において肯定結果を得ることにより、ステップS458からステップS449へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行する抽籤結果が得られたことをRAM73に格納する。メインCPU71は、ステップS459の後、又はステップS458において否定結果が得られた場合(上述のステップS457の抽籤において、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行しない結果が得られた場合)、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)が所定ゲーム数(例えば7ゲーム)終了したか否かを、カウンタの値に基づいて判断する(S460)。
【0230】
所定のゲーム数に達していない場合、メインCPU71は、ステップS460において否定結果を得ることにより、ステップS460から上述のステップS452へ処理を移して、カウンタをインクリメントし、さらにゲームを繰り返す。
【0231】
これに対して、所定のゲーム数に達している場合、メインCPU71は、ステップS460において肯定結果を得ることにより、ステップS460からステップS461へ処理を移して、カウンタをリセットし、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する結果がRAM73にストックされているか否かを判断する(S462)。
【0232】
第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する結果がRAM73にストックされている場合、このことは、所定ゲーム数(例えば7ゲーム)の間に、発展抽籤(S457)において第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する抽籤結果が得られたことを意味しており、メインCPU71は、ステップS462において肯定結果を得ることにより、ステップS462からステップS463へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行するための演出ムービデータ及び演出音データをRAM73から読み出して、演出ムービを下側画像表示パネル141に表示するとともに、演出音をスピーカ112から出力する。例えば、下側画像表示パネル141において、図31に示したように、シンボル表示領域4の中央に花魁を表す画像G11が出現するといった演出ムービが表示される。その後、メインCPU71は、発展的に他のボーナスゲームへ移行すべく、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)を実行する(S464)。
【0233】
これに対して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する結果がRAM73にストックされていない場合、このことは、所定ゲーム数(例えば7ゲーム)の間に、発展抽籤(S457)において第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する抽籤結果が得られなかったことを意味しており、メインCPU71は、ステップS462において否定結果を得ることにより、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)を終了する。
【0234】
図32について上述した第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)の処理によれば、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)の全ゲーム数(例えば7ゲーム)の各々のゲームにおいて投入されるWILDシンボルの枚数及び位置を、全ゲーム分について予め乱数抽籤により決定し、各ゲームにおいて順次投入して行き、全てのゲーム数を消化した段階で、投入されたWILDシンボルの合計枚数に応じた配当(払出数)が決定される。
【0235】
〈第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)処理〉
次に、図33及び図34を参照して第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)について説明する。
【0236】
第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)は、複数のルートによって移行可能であるように設定されているボーナスゲームである。第1のルートは、図24に示した三択ボーナスゲーム処理において、ステップS359の第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ処理が移行された場合である。第2のルートは、図25に示した第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)処理において、ステップS381の第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ処理が移行された場合である。また、図28に示した第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)処理の変形例において、ステップS408の第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ処理が移行された場合もある。第3のルートは、図29に示した第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)処理において、ステップS448の第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ処理が移行された場合である。また、図32に示した第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)処理の変形例において、ステップS464の第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ処理が移行された場合もある。
【0237】
メインCPU71は、これらのループから第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)に入ると、はじめに、下側画像表示パネル141において、5列×3個の15個のシンボルのシンボル表示領域4に代えて、図35に示すスタート操作用画像を表示する(S481)。この画像は、スタート地点における風景を表した画像であり、当該画像には、矢印と共に、「前進する」、「左へ進む」、「右へ進む」といった文字による案内表示が含まれている。下側画像表示パネル141に表示されたこれらの矢印を遊技者が押圧操作することにより、下側画像表示パネル141に設けられたタッチパネル114の出力信号に基づいて、メインCPU71は、遊技者がいずれの矢印を指定したかを判断するようになっている。
【0238】
また、上側画像表示パネル131には、図36に示すような、第3のボーナスゲームの進行内容を表した画像が、光を透過する板の表面に描かれている。この画像においては、ゲームのスタート位置を表す画像が上側画像表示パネル131の下部に描かれており、ゴールを表す画像が上部に描かれている。画像表示パネル131の背後に設けられた複数のランプの発光態様は、メインCPU71の制御により、第3のボーナスゲームの進行に従って、下部のスタート位置から、順次上方又は横方向へ光が移動するように発光位置を変えて行く。
【0239】
メインCPU71は、下側画像表示パネル141において、図35に示すスタート操作用画像を表示した後(S481)、図37に示すように、上側画像表示パネル131において、スタート地点を現す領域P1の背後のランプを発光させることにより、スタート地点の発光を通じて、遊技者に第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)が開始されることを認識させる(S482)。そして、メインCPU71は、遊技者による下側画像表示パネル141のタッチパネル114の入力操作を待ちうける(S483)。
【0240】
遊技者の入力操作がない場合、メインCPU71は、ステップS483において否定結果を得ることにより、ステップS483からステップS482へ処理を移して、スタート地点の発光を維持する。
【0241】
これに対して、遊技者の入力操作があった場合、メインCPU71は、ステップS483において肯定結果を得ることにより、ステップS483からステップS484へ処理を移して、入力操作に応じて、上側画像表示パネル131の発光位置を変更する。具体的には、遊技者が図35に示した「前進する」に対応した矢印A1(上方向を指し示す矢印)を押圧操作した場合、メインCPU71は、これに応じて、図38に示すように、上側画像表示パネル131の発光位置を、スタート地点を表す領域P1から見て上方向である交差点を現す領域P2へ変更する。すなわち、スタート地点を表す領域P1の背後のランプの発光を停止し、交差点を表す領域P2の背後のランプを発光させる。これにより、遊技者は、自分の操作に応じて、ゲームが進行したことを認識することができる。
【0242】
また、遊技者が図35に示した「左へ進む」に対応した矢印A2(左方向を指し示す矢印)を押圧操作した場合、メインCPU71は、これに応じて、図39に示すように、上側画像表示パネル131の発光位置を、スタート地点を表す領域P1から見て左方向である第1の店(天ぷら屋)を表す領域P3へ変更する。すなわち、スタート地点を表す領域P1の背後のランプの発光を停止し、第1の店(天ぷら屋)を表す領域P3の背後のランプを発光させる。これにより、遊技者は、自分の操作に応じて、ゲームが進行したことを認識することができる。
【0243】
また、遊技者が図35に示した「右へ進む」に対応した矢印A3(右方向を指し示す矢印)を押圧操作した場合、メインCPU71は、これに応じて、図40に示すように、上側画像表示パネル131の発光位置を、スタート地点を表す領域P1から見て右方向である第2の店(茶店)を表す領域P4へ変更する。すなわち、スタート地点を表す領域P1の背後のランプの発光を停止し、第2の店(茶店)を表す領域P4の背後のランプを発光させる。これにより、遊技者は、自分の操作に応じて、ゲームが進行したことを認識することができる。
【0244】
第1の店(天ぷら屋)が選択された場合には、第1のミニゲームが実行され、第2の店(茶店)が選択された場合には、第2のミニゲームが実行されるようになっている。メインCPU71は、遊技者により選択されたゲームが第1のミニゲームであるか否かを判断する(S485)。遊技者が第1の店(天ぷら屋)を選択した場合、メインCPU71は、ステップS485において肯定結果を得ることにより、ステップS485からステップS486へ処理を移して、下側画像表示パネル141において第1のミニゲームの画像を表示し、第1のミニゲームを実行する。例えば、第1のミニゲームとして、3つの天ぷらから1つを遊技者に選択させ、選択された天ぷらに応じた配当を遊技者に付与するゲームを実行する。
【0245】
これに対して、遊技者の選択が第1の店(天ぷら屋)ではなかった場合、メインCPU71は、ステップS485において否定結果を得ることにより、ステップS485からステップS487へ処理を移して、遊技者により選択されたゲームが第2のミニゲームであるか否かを判断する。遊技者が第2の店(茶店)を選択した場合、メインCPU71は、ステップS487において肯定結果を得ることにより、ステップS487からステップS488へ処理を移して、下側画像表示パネル141において第2のミニゲームの画像を表示し、第2のミニゲームを実行する。例えば、第2のミニゲームとして、3つの湯飲みから1つを遊技者に選択させ、選択された湯飲みに応じた配当を遊技者に付与するゲームを実行する。
【0246】
上述のステップS486において実行される第1のミニゲームと、上述のステップS488において実行される第2のミニゲームとでは、ゲーム結果に応じて遊技者に付与される配当の幅が異なるが、平均配当が同一となるゲームである。例えば、第1のミニゲームにおいて選択される3つの天ぷらの配当幅は、第2のミニゲームにおいて選択される3つの湯のみの配当幅よりも広いが、第1のミニゲームにおいて選択される3つの天ぷらの平均配当は、第2のミニゲームにおいて選択される3つの湯のみの平均配当と同一となっている。
【0247】
メインCPU71は、上述のステップS486の処理の後又は上述のステップS488の処理の後に、ステップS489へ処理を移して、ミニゲームの結果に応じた配当を遊技者に付与する。
【0248】
一方、上述のステップS483における遊技者の選択が第1の店(天ぷら屋)及び第2の店(茶店)のいずれでもなかった場合、メインCPU71は、ステップS487において否定結果を得ることにより、ステップS487からステップS490へ処理を移す。ステップS490は、遊技の進行に応じた交差点を表す領域の風景画像を下側画像表示パネル141に表示する処理である。例えば、ステップS487において否定結果が得られることによりステップS490へ処理を移した場合、スタート地点を表す領域P1における選択において、遊技者が上方向の交差点を選択したことを意味しており、メインCPU71は、下側画像表示パネル141に図41に示すような、交差点における選択操作画像を表示する。
【0249】
また、ステップS486における第1のミニゲームが実行された後、又はステップS488における第2のミニゲームが実行された後においては、それぞれ対応する交差点(第1のミニゲームの後には交差点を表す領域P5(図36)、第2のミニゲームの後には交差点を表す領域P6(図36))へゲームが移動することになり、これに応じて、ステップS490において、下側画像表示パネル141に図41に示すような、交差点における選択操作画像が表示される。
【0250】
下側画像表示パネル141にゲームの進行に応じた交差点における選択操作画像が表示されると(S490)、メインCPU71は、遊技者による入力操作(選択操作)を待ち受ける。下側画像表示パネル141に表示された選択操作画像(図41)には、複数の案内人の影を表す画像D1〜D4が含まれており、遊技者がこの画像D1〜D4のいずれかを押圧操作すると、これに応じてタッチパネル114から出力される出力信号に基づいて、メインCPU71は、遊技者の選択が画像D1〜D4のいずれであるかを判断する。
【0251】
遊技者による選択操作がない場合、メインCPU71は、ステップS491において否定結果を得ることにより、ステップS491から上述のステップS490へ処理を移して、選択操作画像(図41)の表示を続ける。これに対して、遊技者による選択操作があった場合、メインCPU71は、ステップS491において肯定結果を得ることにより、ステップS491からステップS492へ処理を移して、入力操作(選択操作)に応じた画像を下側画像表示パネル141に表示する。例えば、画像D1(図41)が選択された場合、選択された画像D1に対応して、良い案内人が登場して、上方向へ進むように案内される。
【0252】
例えば、交差点を表す領域P5においては、その上方向である交差点を表す領域P9へゲームが進み、交差点を表す領域P6においては、その上方向である交差点を表す領域P10へゲームが進み、交差点を表す領域P2においては、その上方向である交差点を表す領域P11へゲームが進むことになる。このように、遊技者の選択により良い案内人が登場した場合には、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)のゴールである最上部へ進むようにゲームが進行することになる。
【0253】
これに対して、遊技者により例えば画像D2(図41)が選択された場合、選択された画像D2に対応して、案内人が登場し、横方向の店へ案内され、案内された店においてさらに新たな選択操作画像が下側画像表示パネル141に表示される。この新たな選択操作画像には、障子に複数の花魁の影が表示されるものであり、遊技者がそれらのうちのいずれかを選択すると、選択に応じたゲームへ進行する。例えば、特定の芸者が登場すると、一定の配当が付与され、花魁が出現すると、ルーレット抽籤が実行され、盗人が登場すると第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)が終了するようになっている。これらの登場人物によって、異なる配当が設定されている。
【0254】
これに対して、遊技者により例えば画像D3(図41)が選択された場合、選択された画像D3に対応して、盗人が登場し、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)が終了する。
【0255】
これに対して、遊技者により例えば画像D4(図41)が選択された場合、選択された画像D4に対応して、花魁が登場し、ルーレット抽籤が実行される。このルーレット抽籤では、下側画像表示パネル141にルーレットが表示され、このルーレットによって配当され抽籤される。
【0256】
このようにして画像D1〜D4のうちのいずれかが選択されると、メインCPU71は、選択された画像に応じた登場人物の画像を下側画像表示パネル141に表示し、選択された画像に応じてゲームを進行させる。また、メインCPU71は、選択された画像D1〜D4に応じた配当を遊技者へ付与する(S493)。また、メインCPU71は、遊技者による入力操作(選択操作)に応じて(ゲームの進行に応じて)、上側画像表示パネル131における発光位置を変更する(S494)。
【0257】
なお、メインCPU71は、画像D1〜D4の選択によって交差点から横方向の店へ移動した後には、当該横方向にそのまま進んで他の交差点に移動する。例えば、交差点P5において、画像D1〜D4のいずれかが遊技者により選択されて、交差点P5の横方向にある店P7においてゲームが実行されると、その後、店P7の横方向に設けられた交差点P2へゲームが進められるようになっている。すなわち、交差点で横方向の店が選択されると、当該店におけるゲーム終了後には、当該店に到来した側とは反対側の方向に進む。具体的には、遊技者の選択により交差点P5から店P7へ進んだ場合は、店P7におけるゲームの後、店P7から交差点P2へ進み、交差点P2から店P7へ進んだ場合は、店P7におけるゲームの後、店P7から交差点P5へ進むようになっている。
【0258】
このように、画像D1〜D5(図41)の選択において、横方向の店でのゲームが選択されると、ゴールへ進むべき上方向とは異なる横方向へ進むことになり、遊技者にとって、大きな配当が得られるかもしれないゴール後の抽籤ゲームへの移行に時間を要する結果となる。このように、ゴールまでの経路が遠回りとなる場合においては、その経路において、店でのゲームにより配当が得られる場合、又は、強制的に第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)が終了する結果となる場合等があり、短い経路でゴールに到達する場合に比べて、遊技者にとって有利になる場合、又は不利になる場合がある。この点において遊技者に対して与えられる遊技の興趣性を高めることができる。
【0259】
メインCPU71は、交差点における画像D1〜D4の選択後のゲームの進行(S492、S493、S494)の後、ゴールに達したか否かを判断する(S495)。ゴールに達していない場合、メインCPU71は、ステップS495において否定結果を得ることにより、ステップS495から上述のステップS490へ処理を移して、ゲームの進行に応じた交差点における選択操作画像を表示する。
【0260】
これに対して、ゴールに達している場合、メインCPU71は、図42に示すように、上側画像表示パネル131のゴール地点を現すの領域P12の背後のランプを発光させることにより、遊技者に対してゴールに至ったことを知らせると共に、ステップS495において肯定結果を得ることにより、ステップS495から図34に示すステップS496へ処理を移して、カウンタの値が5に達しているか否かを判断する。カウンタの値が5に達していない場合、このことは、ゴール後に、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)又は第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)に移行するループの繰り返し回数が5回以下であることを意味しており、メインCPU71は、ステップS496において否定結果を得ることにより、ステップS496からステップS497へ処理を移して、カウンタの値をインクリメントした後、ゲーム抽籤を行う(S498)。
【0261】
ゲーム抽籤とは、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)への移行、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)への移行又は第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当付与のいずれかを抽籤により決定する処理であり、メインCPU71は、図43に示すように、下側画像表示パネル141に、第1〜第3のボーナスゲームを示唆する三人の影を表す画像E1〜E3を表示し、遊技者にこの影のいずれかを選択させる。遊技者が下側画像表示パネル141に表示された三人の影のいずれかを押圧操作することにより、下側画像表示パネル141に設けられたタッチパネル114の出力信号に基づいて、メインCPU71は、選択された影を認識する。
【0262】
そして、メインCPU71は、選択された影が対応付けられている内容(第1のボーナスゲームへの移行、第2のボーナスゲームへの移行又は第3のボーナスゲームにおける配当付与のいずれか)を遊技者により選択された進行内容として決定する。遊技者が選択可能な三人の影とゲームの進行内容との対応付けは、ゲーム抽籤(S498)が実行されるごとに抽籤により決定されるが、これに限られず、遊技者がどの影を選択するかに関わらず、ゲーム抽籤(S498)が実行されるごとに1つの進行内容が抽籤により決定されるようにしてもよい。
【0263】
メインCPU71は、ステップS498におけるゲーム抽籤の結果、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当付与が選択されたか否かを判断する(S499)。第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当付与が選択されなかった場合、メインCPU71は、ステップS499において否定結果を得ることにより、ステップS499からステップS500へ処理を移して、ステップS498において選択された進行内容が第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)への移行であるか否かを判断する。
【0264】
選択された進行内容が第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)への移行である場合、メインCPU71は、ステップS500において肯定結果を得ることにより、ステップS500からステップS501へ処理を移して、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)を実行する。この第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)は、図25又は図28において上述したゲームである。これにより、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)において、ゴールに至った後の選択で第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)が選択された場合には、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)へ移行する処理ループが実行されることになる。
【0265】
なお、上述のステップS496において第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)への移行が選択された場合、上側画像表示パネル131のゴールの上方に描かれた3つの扇の絵柄のうちの右の扇の絵柄及びそれに付随する花魁の絵柄の背後に設けられたランプを発光させることにより、遊技者に対して、右の扇が明るく見えるようにして、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)に移行することを認識させることができる。
【0266】
これに対して、上述のステップS498において選択された進行内容が第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当付与及び第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)への移行のいずれでもなかった場合、メインCPU71は、ステップS500において否定結果を得ることにより、ステップS500からステップS502へ処理を移して、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)を実行する。この第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)は、図29又は図32において上述したゲームである。これにより、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)において、ゴールに至った後の選択で第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)への移行が選択された場合には、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)へ移行する処理ループが実行されることになる。
【0267】
なお、上述のステップS496において第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)への移行が選択された場合、上側画像表示パネル131のゴールの上方に描かれた3つの扇の絵柄のうちの左の扇の絵柄及びそれに付随する花魁の絵柄の背後に設けられたランプを発光させることにより、遊技者に対して、左の扇が明るく見えるようにして、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)に移行することを認識させることができる。
【0268】
また、上述のステップS498において選択されたゲームが第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当付与であった場合、メインCPU71は、ステップS499において否定結果を得ることにより、ステップS499からステップS504へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における最終配当(ゴール後に付与される例えば2000クレジットの配当)を付与して、当該第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)を終了する。
【0269】
これにより、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)において、ゴールに至った後の選択で第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当付与が選択された場合には、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)又は第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)へ移行するループ処理に移らず、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当付与が実行されて当該第3のボーナスゲームが終了することになる。この場合、上側画像表示パネル131のゴールの上方に描かれた3つの扇の絵柄のうちの中央の扇の絵柄及びそれに付随する花魁の絵柄の背後に設けられたランプを発光させることにより、遊技者に対して、中央の扇が明るく見えるようにして、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当付与が決定してゲームが終了することを認識させることができる。
【0270】
一方、カウンタの値が5に達している場合、メインCPU71は、上述のステップS496において肯定結果を得ることにより、ステップS496からステップS504へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当を付与して、当該第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)を終了する。これにより、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)から第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)又は第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)へ移行するループ処理は、5回を限度として繰り返されることになる。
【0271】
以上説明したように、図33及び図34に示した第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)においては、遊技者が下側画像表示パネル141(タッチパネル114)を操作し、操作結果に応じたゲームの進行状況が上側画像表示パネル131に表示される。
【0272】
上側画像表意パネル131においては、ゲームのスタート地点P1が最下部に設けられており、当該最下部における発光領域が、ゲームの進行に従って、順次上方向へ移動して行く。これにより、遊技者の視線を発光領域の移動に伴って上方へ移動させることができる。ゲームの進行がゴールまで達すると、上側画像表示パネル131の最上部に設けられたゴールの領域P12が発光することにより、遊技者に対して、最上部の3つの扇の絵柄へ注意を引き付けることができる。この3つの扇の絵柄のいずれかが発光することにより、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)のゴール後の抽籤結果を遊技者に認識させることができる。また、上側画像表示パネル131の最上部において扇子や花魁の絵柄が発光する演出が行われることにより、ホールの他の遊技者に対して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)がゴールしたことをアピールすることもできる。
【符号の説明】
【0273】
1 ゲーミングマシン
31 スピンボタン
38 ハイパワーボタン
38S ハイパワースイッチ
71 メインCPU
114 タッチパネル
130 グラフィックボード
131 上側画像表示パネル
141 下側画像表示パネル
【技術分野】
【0001】
単位ゲームを繰り返し実行できるゲーミングマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
単位ゲームを繰り返し実行するゲーミングマシンにおいて、いわゆる統合シンボルを用いることにより、ペイアウト率を変更する技術が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008/139294号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2008/146314号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、海外のカジノにおいて、スロットマシンの人気は低下する一方、テーブルゲーム等の人気は高くなる傾向がある。その要因の一つは、スロットマシンのペイアウト率が低いことにあるものと思われる。カジノは、売り上げを確保する必要があるため、ペイアウト率の高いスロットマシンを設置することを避ける傾向がある。すなわち、スロットマシンの稼働率が同じ状態で、ペイアウト率が高い場合には、店舗の売り上げは下がる。このため、カジノなどの店舗はペイアウト率が高いスロットマシンの導入に対して躊躇しやすい。その結果、ペイアウト率が低いスロットマシンでは遊技者は十分にプレイを楽しむことができないため、スロットマシンゲームでプレイする遊技者が減り、店舗の売上を上げることができなかった。
【0005】
また、カジノなどの店舗がペイアウト率を変更できるスロットマシンも従来からある。このようなスロットマシンは、ペイアウト率を変更するためのスイッチを有する。店舗は、閉店した後に、店舗でのプレイ状況に応じてスイッチを操作してペイアウト率の設定を変更することができる。しかしながら、遊技者は、ペイアウト率が高く設定されているのか、又は低く設定されているのかを直接確認することはできない。このため、店舗がペイアウト率を高く設定した場合であっても、遊技者はその事実を知ることはできず、ペイアウト率が高く設定されたスロットマシンで遊技者が楽しむことができる可能性が低かった。このため、ペイアウト率を高く設定した場合でも、必ずしも来店する遊技者を楽しませることができず、スロットマシンでプレイする遊技者を増やことができるとは限らず、スロットマシンで店舗の売上を上げることも困難であった。
【0006】
さらに、抽籤処理で当籤したことに基づいて、ベーシックゲームからボーナスゲームに移行し、集中的に大量に遊技媒体を払い出すスロットマシンがある。しかしながら、このようなスロットマシンでは、ペイアウトのバランスを図るために、ボーナスゲームに比べてベーシックゲームでの払い出し数が極端に少なくなるように定められていることが多い。このため、ボーナスゲームに移行しなかった場合には、ボーナスゲームで大量の遊技媒体が遊技者に払い出されることがない。
【0007】
このように、上述したような従来のスロットマシンでは、ペイアウト率を変更できる機能やボーナスゲームといった大量獲得が可能な機能を備えていてもプレイを楽むことができないという印象を遊技者に与えてしまう傾向があった。
【0008】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技者に有利な状態となることを遊技者に印象付ながら遊技を進行させることにより、遊技者に魅力的なペイアウト率を実感させることができるゲーミングマシンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の態様は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、ベーシックゲームを開始するための入力デバイスと、複数のシンボル群がそれぞれ描かれた複数のリールと、画像を表示するディスプレイと、以下の処理を実行するコントローラと、を備える。
(a)前記入力デバイスに対する入力に基づいて、ベーシックゲームを開始する処理、
(b)特定のキャラクタの影を表示するか否かをランダムに決定する第1の決定を行う処理、
(c)前記第1の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列を決定する処理、
(d)前記第1の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、複数のシンボル列のスクロールが停止したときに前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列以外のシンボル列において遊技者に対して表示されるシンボルの位置をランダムに決定する第2の決定を行う処理、
(e)前記ディスプレイに表示されている複数のシンボル列のそれぞれをスクロールする処理、
(f)(d)の処理に基づいて、スクロールされている複数のシンボル列のそれぞれを順次停止する処理、
(g)前記第1の決定の結果に基づいて、前記各シンボル列のスクロール中に前記各シンボル列の表示を遮蔽し、特定のシンボル列に対応する位置に特定のキャラクタの影を表示する処理、
(h)前記遮蔽を解除すると共に、前記特定のキャラクタの影が表示されたシンボル列に、前記特定のキャラクタを表示する処理、
(i)前記特定のキャラクタが表示されたシンボル列の各シンボルを、配当が付与されるための前記所定のシンボルの組合せを構成するシンボルの一つとして用いる処理。
【0010】
この構成においては、スクロールするシンボルを遮蔽して、特定のキャラクタの影を表示することで、遊技者に有利な状態となることを示唆する。これにより、遊技者は、期待感を持って遊技を行うことができる。遮蔽が解除された後に、特定のシンボルが表示されることで、遊技者に有利な状態となる。これにより、遊技者は、有利な状態へ移行することを、実感することができる。
【0011】
また、本発明の態様は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、ベーシックゲームを開始するための入力デバイスと、複数のシンボル群がそれぞれ描かれた複数のリールと、画像を表示するディスプレイと、以下の処理を実行するコントローラと、を備える。
(a)前記入力デバイスに対する入力に基づいて、複数のシンボル列のスクロールが停止したときに遊技者に対して表示するシンボルをランダムに決定する第1の決定を行い、ベーシックゲームを開始する処理、
(b)特定のキャラクタの影を表示するか否かをランダムに決定する第2の決定を行う処理、
(c)前記第2の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列を決定する処理、
(d)前記ディスプレイに表示されている複数のシンボル列のそれぞれをスクロールする処理、
(e)前記第2の決定の結果に基づいて、前記各シンボル列のスクロール中に前記各シンボル列の表示を遮蔽し、特定のキャラクタが表示される特定のシンボル列に対応する位置に前記特定のキャラクタの影を表示する処理、
(f)前記遮蔽を解除すると共に、前記特定のキャラクタの影が表示された特定のシンボル列に、前記特定のキャラクタを表示する処理、
(g)(a)の処理に基づいて、スクロールされている複数のシンボル列のそれぞれを順次停止する処理、
(h)前記特定のキャラクタが表示されたシンボル列の各シンボルを、配当が付与されるための前記所定のシンボルの組合せを構成するシンボルの一つとして用いる処理。
【0012】
この構成においては、スクロールするシンボルを遮蔽して、特定のキャラクタの影を表示することで、遊技者に有利な状態となることを示唆する。これにより、遊技者は、期待感を持って遊技を行うことができる。遮蔽が解除された後に、特定のシンボルが表示されることで、遊技者に有利な状態となる。これにより、遊技者は、有利な状態へ移行することを、実感することができる。
【発明の効果】
【0013】
遊技者に有利な状態となることを遊技者に印象付ながら遊技を進行させることにより、遊技者に魅力的なペイアウト率を実感させることができるゲーミングマシンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの概要を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの機能フローを示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンを含むゲームシステムを示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの全体構成を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのリールの周面に描かれたシンボル群を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの内部構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのシンボル組合せテーブルを示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのメイン制御処理のフローチャートを示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのコイン投入・スタートチェック処理のフローチャートを示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのジャックポット関連処理のフローチャートを示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのインシュランス関連処理のフローチャートを示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのシンボル抽籤処理のフローチャートを示す図である。
【図13】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのシンボル表示制御処理のフローチャートを示す図である。
【図14】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの払出数決定処理のフローチャートを示す図である。
【図15】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのインシュランスチェック処理のフローチャートを示す図である。
【図16】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのインシュランス選択処理のフローチャートを示す図である。
【図17】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図18】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示されるシンボルを示す図である。
【図19】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示されるシンボルを示す図である。
【図20】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの3連WILDボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図21】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図22】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図23】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図24】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの三択ボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図25】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの第1のボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図26】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図27】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図28】本発明の他の実施形態に係るゲーミングマシンの第1のボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図29】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの第2のボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図30】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図31】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図32】本発明の他の実施形態に係るゲーミングマシンの第2のボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図33】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの第3のボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図34】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの第3のボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図35】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図36】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの上側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図37】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの上側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図38】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの上側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図39】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの上側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図40】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの上側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図41】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図42】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの上側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【図43】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの下側画像表示パネルに表示される演出画像の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
【0016】
[実施の形態の概要]
実施の形態に係るゲーミングマシンは、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、ベーシックゲームを開始するための入力デバイス(スピンボタン、スピンスイッチ)と、複数のシンボル群がそれぞれ描かれた複数のリール(ビデオリール)と、画像を表示するディスプレイ(上側画像表示パネル、下側画像表示パネル)と、以下の処理を実行するコントローラ(メインCPU)と、を備える。
(a)前記入力デバイス(スピンボタン、スピンスイッチ)に対する入力に基づいて、ベーシックゲームを開始する処理、
(b)特定のキャラクタの影を表示するか否かをランダムに決定する第1の決定を行う処理、
(c)前記第1の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列(複数のビデオリールのいずれか)を決定する処理、
(d)前記第1の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、複数のシンボル列(ビデオリール)のスクロールが停止したときに前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列(ビデオリール)以外のシンボル列(ビデオリール)において遊技者に対して表示されるシンボルの位置をランダムに決定する第2の決定を行う処理、
(e)前記ディスプレイ(下側画像表示パネル)に表示されている複数のシンボル列(ビデオリール)のそれぞれをスクロールする処理、
(f)(d)の処理に基づいて、スクロールされている複数のシンボル列(ビデオリール)のそれぞれを順次停止する処理、
(g)前記第1の決定の結果に基づいて、前記各シンボル列(ビデオリール)のスクロール中に前記各シンボル列(ビデオリール)の表示を遮蔽し、特定のシンボル列(ビデオリール)に対応する位置に特定のキャラクタの影を表示する処理、
(h)前記遮蔽を解除すると共に、前記特定のキャラクタの影が表示されたシンボル列(ビデオリール)に、前記特定のキャラクタを表示する処理、
(i)前記特定のキャラクタが表示されたシンボル列(ビデオリール)の各シンボルを、配当が付与されるための前記所定のシンボルの組合せを構成するシンボルの一つ(WILDシンボル)として用いる処理。
【0017】
この構成においては、シンボル列(ビデオリール)のスクロール中にシンボル列(ビデオリール)の表示が遮蔽され、遊技者に有利な状態となることを示唆するキャラクタの影が表示されることにより、遊技者に期待感を持たせることができる。そして、遮蔽が解除されてシンボル列(ビデオリール)のスクロールが表示された状態で、影が表示されていた位置にWILDシンボルを表示することにより、遊技者に対して有利な状態になることを確信させることができる。
【0018】
WILDシンボルは、配当が付与されるシンボルの組合せの一つとして用いられるシンボルであるため、このWILDシンボルが表示されるということは、遊技者に配当が付与される可能性が高くなることを意味している。このように、遊技者にとって有利な状態となることを、スクロール画面の遮蔽、特定のキャラクタの影の表示及び特定のキャラクタの表示を通じて遊技者に認識させることにより、遊技者は、多くの配当を得られる状態を実感することができるようになる。すなわち、遊技者が得られる配当が多くなることと、遊技者に与える印象とを一致させることができ、これにより、遊技者は、多くの配当が得られる遊技を楽しむことができるようになる。
【0019】
また、このゲーミングマシンにおいては、特定のキャラクタを表示するシンボル列(ビデオリール)以外のシンボル列(ビデオリール)の停止位置をランダムに決定してスクロールする。このように、特定のキャラクタが表示されるシンボル列(ビデオリール)については、その各コマに停止するシンボルの位置をランダムに決定する必要はなく、このシンボル列(ビデオリール)を除いた他のシンボル列(ビデオリール)の各コマの停止位置をランダムに決定することにより、ランダムに決定する対象のコマ数を少なくして、処理を簡単化することができる。
【0020】
また、実施の形態に係るゲーミングマシンは、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、ベーシックゲームを開始するための入力デバイス(スピンボタン、スピンスイッチ)と、複数のシンボル群がそれぞれ描かれた複数のリール(ビデオリール)と、画像を表示するディスプレイ(上側画像表示パネル、下側画像表示パネル)と、以下の処理を実行するコントローラ(メインCPU)と、を備える。
(a)前記入力デバイス(スピンボタン、スピンスイッチ)に対する入力に基づいて、複数のシンボル列(ビデオリール)のスクロールが停止したときに遊技者に対して表示するシンボルをランダムに決定する第1の決定を行い、ベーシックゲームを開始する処理、
(b)特定のキャラクタの影を表示するか否かをランダムに決定する第2の決定を行う処理、
(c)前記第2の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列(ビデオリール)を決定する処理、
(d)前記ディスプレイ(下側画像表示パネル)に表示されている複数のシンボル列(ビデオリール)のそれぞれをスクロールする処理、
(e)前記第2の決定の結果に基づいて、前記各シンボル列のスクロール中に前記各シンボル列の表示を遮蔽し、特定のキャラクタが表示される特定のシンボル列(ビデオリール)に対応する位置に前記特定のキャラクタの影を表示する処理、
(f)前記遮蔽を解除すると共に、前記特定のキャラクタの影が表示された特定のシンボル列(ビデオリール)に、前記特定のキャラクタを表示する処理、
(g)(a)の処理に基づいて、スクロールされている複数のシンボル列(ビデオリール)のそれぞれを順次停止する処理、
(h)前記特定のキャラクタが表示されたシンボル列(ビデオリール)の各シンボルを、配当が付与されるための前記所定のシンボルの組合せを構成するシンボルの一つ(WILDシンボル)として用いる処理。
【0021】
この構成においては、シンボル列(ビデオリール)のスクロール中にシンボル列(ビデオリール)の表示が遮蔽され、遊技者に有利や状態となることを示唆するキャラクタの影が表示されることにより、遊技者に期待感を持たせることができる。そして、遮蔽が解除されてシンボル列(ビデオリール)のスクロールが表示された状態で、影が表示されていた位置にWILDシンボルを表示することにより、遊技者に対して有利な状態になることを確信させることができる。
【0022】
WILDシンボルは、配当が付与されるシンボルの組合せの一つとして用いられるシンボルであるため、このWILDシンボルが表示されるということは、遊技者に配当が付与される可能性が高くなることを意味している。このように、遊技者にとって有利な状態となることを、スクロール画面の遮蔽、特定のキャラクタの影の表示及び特定のキャラクタの表示を通じて遊技者に認識させることにより、遊技者は、多くの配当を得られる状態を実感することができるようになる。すなわち、遊技者が得られる配当が多くなることと、遊技者に与える印象とを一致させることができ、これにより、遊技者は、多くの配当が得られる遊技を楽しむことができるようになる。
【0023】
また、このゲーミングマシンにおいては、特定のキャラクタを表示するシンボル列(ビデオリール)を含む全てのシンボル列(ビデオリール)の停止位置をランダムに決定する。このように、全シンボルの停止位置をランダムに決定する処理は、通常のシンボル停止に係る決定と同じ処理であり、これを実行した後に、特定のリール(ビデオリール)については特定のキャラクタを表示する処理を実行することにより、シンボルの停止位置の決定として通常の処理手順を用いることが可能となる。
【0024】
図1は、本発明の実施の形態の概要を説明するためのブロック図である。図1に示すように、本発明の実施の形態に係るゲーミングマシンにおいては、ボーナスゲームトリガ決定処理において、ボーナスゲームへ移行するか否かが決定される。
【0025】
ボーナスゲームトリガ決定処理においては、3連WILDゲームへ移行するかが決定される。3連WILDゲームでは、上下2つの画像表示パネル(上側画像表示パネル131(後述)及び下側画像表示パネル141(後述))のうち、下側に設けられた画像表示パネルにおいて表示されるビデオリールが覆い隠された状態で、その背後に影が表示される演出が実行された後、この影が表示されたリールに3連WILD図柄が表示されるゲームである。
【0026】
この3連WILDゲームから三択ボーナスゲームへ移行するか、又は配当が付与されてボーナスゲームが終了するかが抽籤により決定される。三択ボーナスゲームは、ボーナスゲームトリガ決定処理から直接、又は3連WILDゲームを介して移行するゲームである。三択ボーナスゲームでは、下側の画像表示パネルに表示されたビデオリールのいずれかにボーナスシンボルが3個停止表示された場合に移行することが可能となるゲームである。
【0027】
三択ボーナスゲームにおいては、ボーナスシンボルが2個揃った状態でビデオリールが再スクロールされる場合がある。この再スクロールでは、既に2個のボーナスシンボルが停止表示されたリールは固定されたまま、残りのリールが再抽籤の後に再スクロールされる。これにより、再抽籤の際に用いられる確率テーブルを変更することなく再抽籤しても、再抽籤(再スクロール)の後に全体として3個のボーナスシンボルが揃う確率を高くすることができる。
【0028】
三択ボーナスゲームにおいて3個のボーナスシンボルが停止表示されると、遊技者に対して、停止表示された3個のボーナスシンボルのいずれかを選択する機会が与えられる。この選択によってボーナスシンボルのいずれか1つが選択されると、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)又は第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)のいずれかが実行される。
【0029】
第1のボーナスゲームは、遊技者非参加型で配当がランダムに決定されるゲームである。具体的には、第1のボーナスゲームの持続時間に応じた配当が遊技者に付与されるゲームである。第2のボーナスゲームは、遊技者非参加型で配当がランダムに決定されるゲームである。第2のボーナスゲームでは、単位ゲームごとに各リールに1枚又は2枚のWILDシンボルが投入されてスクロールが行われる。複数回の単位ゲームの後に投入された全WILDシンボルの数に応じた配当が遊技者に付与される。上述の第1及び第2のボーナスゲームにおいては、当該第1及び第2のボーナスゲームの後に、第3のボーナスゲームへ移行するか否かの抽籤が行われる。
【0030】
第3のボーナスゲームは、遊技者参加型のゲームであり、三択ボーナスゲームにおいて遊技者が選択した場合、又は、第1及び第2のボーナスゲームにおいて抽籤により移行することが決定された場合に実行されるゲームである。
【0031】
第3のボーナスゲームでは、下側の画像表示パネル(タッチパネル)が遊技者の操作入力用として用いられ、ゲームの進行内容は、上側の画像表示パネルに表示される。上側の画像表示パネルにおいては、遊技者の入力操作に応じたゲームの進行に従って、その下部から上部に向かって、ゲームに関する表示が移動するようになっている。これにより、通常のゲームにおいて遊技者が注目するビデオリールが表示された下側の画像表示パネルに近い、上側の画像表示パネルの下部からゲームがスタートして上方向に移動することにより、遊技者の視線の移動を少なくして、自然にゲーム内容へ注意を向けさせることができる。
【0032】
また、上側の画像表示パネルにおいては、下から上えとゲームが進行することにより、上下の面積を利用することで、画像表示パネルの左右方向の大きさが大きくなることを回避することができる。
【0033】
第3のボーナスゲームにおいてゴールした後において、ゴールによる第3のボーナスゲームの配当の付与、第1のボーナスゲームへの移行、又は第2のボーナスゲームへの移行のいずれかが抽籤により選択される。第1又は第2のボーナスゲームへ移行すると、上述したように、第1又は第2のボーナスゲームの後に第3のボーナスゲームへ移行する場合がある。このように、第3のボーナスゲームから第1又は第2のボーナスゲームへ移行し、さらに第3のボーナスゲームへ移行するループが形成される場合がある。このループは、予め決められている所定回数(例えば5回)を上限として繰り返される場合がある。このループは、第3のボーナスゲームにおいてゴール後に第1又は第2のボーナスゲームへ移行する抽籤結果が得られなかった場合、第1又は第2のボーナスゲームにおいて第3のボーナスゲームへ移行する抽籤結果が得られなかった場合、又は第3のボーナスゲームの途中で特定のゲーム結果となった場合(例えば、特定のキャラクタが登場した場合等)に終了する。
【0034】
[機能フロー図の説明]
図2を参照して、本実施形態に係るゲーミングマシンの基本的な機能について説明する。
〈コイン投入・スタートチェック〉
まず、ゲーミングマシンは、BETボタンが遊技者により押されたか否かをチェックし、続いて、スピンボタンが遊技者により押されたか否かをチェックする。
【0035】
〈シンボル決定〉
次に、ゲーミングマシンは、スピンボタンが遊技者により押されると、シンボル決定用乱数値を抽出し、ディスプレイ上に表示する複数のビデオリールのそれぞれに応じて、シンボル列のスクロールを停止させたときに遊技者に表示するシンボルを決定する。
【0036】
〈シンボル表示〉
次に、ゲーミングマシンは、各ビデオリールのシンボル列のスクロールを開始させ、決定されたシンボルが遊技者に表示されるようにスクロールを停止させる。
【0037】
〈入賞判定〉
次に、ゲーミングマシンは、各ビデオリールのシンボル列のスクロールが停止されると、遊技者に表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるか否かを判定する。
【0038】
〈払い出し〉
次に、ゲーミングマシンは、遊技者に表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるとき、そのシンボルの組合せの種類に応じた特典を遊技者に与える。
例えば、ゲーミングマシンは、コインの払い出しに係るシンボルの組合せが表示されたとき、そのシンボルの組合せに応じた数のコインを遊技者に払い出す。
【0039】
また、ゲーミングマシンは、ボーナスゲームトリガーに係るシンボルの組合せが表示されたとき、ボーナスゲームを開始する。なお、本実施形態では、ボーナスゲームとして、コインを消費することなく、前述の停止予定シンボルの決定に係る抽籤が所定回数にわたって行われるゲーム(フリーゲーム)が行われる。
【0040】
また、ゲーミングマシンは、ジャックポットトリガーに係るシンボルの組合せが表示されたとき、ジャックポット額を遊技者に払い出す。ジャックポットは、各ゲーミングマシンにおいて遊技者が消費したコインの一部をジャックポット額として累積していき、ジャックポットトリガーが成立したゲーミングマシンがあったとき、そのゲーミングマシンに対して、累積したジャックポット額を払い出す機能をいう。
【0041】
ゲーミングマシンは、1回の遊技ごとに、ジャックポット額に蓄積する額(累積額)を算出し、外部制御装置へ送信する。外部制御装置は、各ゲーミングマシンから送信されてきた累積額をジャックポット額に累積していく。
【0042】
また、ゲーミングマシンには、上記特典のほか、ミステリーボーナスや、インシュランスといった特典が設けられている。
【0043】
ミステリーボーナスは、専用の抽籤に当籤することによって、予め定められた額の払い出しが行われるものである。ゲーミングマシンは、スピンボタンが押されると、ミステリーボーナス用乱数値を抽出し、ミステリーボーナスを成立させるか否かを抽籤により決定する。
【0044】
インシュランスは、ボーナスゲームが長期間行われていない状況から遊技者を救済することを目的として設けられる機能である。本実施形態では、インシュランスを有効とするか否かは、遊技者が任意に選択可能となっている。インシュランスを有効にする場合、所定のインシュランス加入額と引き換えになる。
【0045】
ゲーミングマシンは、インシュランスが有効とされた場合、遊技回数のカウントを開始する。そして、ゲーミングマシンは、ボーナスゲームなどによる多額の払い出しが行われることなく、カウントした遊技回数が予め定められた回数に達したとき、インシュランス用に設定された額の払い出しを行う。
【0046】
〈演出の決定〉
ゲーミングマシンは、ディスプレイによる画像の表示、ランプによる光の出力、及びスピーカによる音の出力によって演出を行う。ゲーミングマシンは、演出用乱数値を抽出し、抽籤により決定されたシンボルなどに基づいて、演出の内容を決定する。
【0047】
[ゲームシステムの全体]
ゲーミングマシンの基本的な機能についての説明は以上である。次に、図3を参照して、ゲーミングマシンを含むゲームシステムについて説明する。
ゲームシステム300は、複数のゲーミングマシン1と、各ゲーミングマシン1と通信回線301を介して接続された外部制御装置200とを備えている。
【0048】
外部制御装置200は、複数のゲーミングマシン1を制御するものである。本実施形態において、外部制御装置200は、複数のゲーミングマシン1を有する遊技施設に設置されているいわゆるホールサーバである。各ゲーミングマシン1にはそれぞれ固有の識別番号が付されており、外部制御装置200は、識別番号により、各ゲーミングマシン1から送られてくるデータの出所を判別している。また、外部制御装置200からスロットマシン1にデータを送信する場合にも、識別番号を用いて送信先を指定している。
【0049】
なお、ゲームシステム300は、カジノ等の様々な遊技を行うことが可能な1つの遊技施設内に構築されてもよいし、複数の遊技施設間に構築されてもよい。また、1つの遊技施設内に構築される場合には、遊技施設のフロアやセクションごとに遊技システム300が構築されてもよい。通信回線301は、有線であっても無線であってもよく、専用回線又は交換回線等を採用することが可能である。
【0050】
[ゲーミングマシンの全体構造]
本実施形態に係るゲームシステムについての説明は以上である。次に、図4を参照して、ゲーミングマシン1の全体構造について説明する。
【0051】
ゲーミングマシン1では、遊技媒体として、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報が用いられる。また、本実施形態では、後述するバーコード付きチケットも用いられる。なお、遊技媒体はこれらに限定されるものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネーなどを採用することもできる。
【0052】
ゲーミングマシン1は、キャビネット11と、キャビネット11の上側に設置されたトップボックス12と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13とを備えている。
【0053】
メインドア13の中央には、下側画像表示パネル141が設けられている。下側画像表示パネル141は、液晶パネルからなり、ディスプレイを構成する。下側画像表示パネル141は、シンボル表示領域4を有する。シンボル表示領域4には、5つのビデオリール3(3a,3b,3c,3d,3e)が表示される。
【0054】
本実施形態において、ビデオリールとは、複数のシンボルがその周面に描かれた機械式リールの回転及び停止の動作を映像により表現するものである。各ビデオリール3には、予め定められた複数(本実施形態では22個)のシンボルからなるシンボル列が割り当てられている(後述の図5を参照)。
【0055】
シンボル表示領域4では、各ビデオリール3に割り当てられたシンボル列がそれぞれスクロールされ、所定時間の経過後、停止する。その結果、それぞれのシンボル列の一部(本実施形態では連続する3個のシンボル)が遊技者に表示される。
【0056】
シンボル表示領域4には、各ビデオリール3に応じて、上段、中央段及び下段の3つの領域にそれぞれ1個のシンボルが表示される。つまり、シンボル表示領域4には、5列×3個の15個のシンボルが表示される。
本実施形態では、上記3つの領域の何れかを各ビデオリール3に応じて選択し、それぞれを結んで形成されるラインを、入賞ラインとしている。
【0057】
なお、入賞ラインの具体的な態様は任意に採用することができるが、例えば各ビデオリール3に応じた中央上段の領域をそれぞれ結んでなる直線状のラインのほか、V字状や屈曲状のラインなどを採用することができる。また、入賞ラインの数についても、例えば30本など、任意に採用することができる。
【0058】
また、下側画像表示パネル141は、クレジット数表示領域142及びペイアウト数表示領域143を有する。クレジット数表示領域142には、遊技者が所有するコインであってゲーミングマシン1内部に預けられたコインの数(以下、クレジット数)が表示される。また、ペイアウト数表示領域143には、入賞が成立したときに遊技者に払い出されるコインの数(以下、払出数)が表示される。
【0059】
また、下側画像表示パネル141には、タッチパネル114が内蔵されている。遊技者は下側画像表示パネル141に触れることで各種の指示を入力することができる。
下側画像表示パネル141の下方には、コントロールパネル30に配された各種ボタンをはじめ、遊技者による操作の対象となる各種装置が配されている。
【0060】
スピンボタン31は、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを開始する際に用いられるものである。チェンジボタン32は、遊技施設の係員に両替を要求する際に用いられるものである。CASHOUTボタン33は、ゲーミングマシン1内部に預けられているコインをコイントレイ15に払い出す際に用いられるものである。
【0061】
ハイパワーボタン38も、遊技者が操作することによって、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを開始する際に用いられるものである。スピンボタン31が遊技者によって操作されたときには、通常状態(以下、非ハイパワー状態と称する)で、単位ゲームが開始される。一方、ハイパワーボタン38が遊技者によって操作されたときには、ハイパワー状態となって単位ゲームが開始される。
【0062】
ハイパワー状態は、非ハイパワー状態のときのペイアウト率よりも高いペイアウト率となった状態である。高いペイアウト率は、後述するボーナスゲームにおいて停止表示されたボーナスシンボルを残して、他のリールを再スクロールすることにより、ボーナスゲームの当選確率を上げることにより実現する。このようにすることで、抽籤処理の抽籤確率を変更することなく、ペイアウト率を高くできる。
【0063】
ペイアウト率とは、単位ゲームを実行した結果、遊技者に払い出されたコイン数やクレジット数を、単位ゲームを開始するために決定された(BETされた)コイン数やクレジット数で除算した値をいう。ペイアウト率が高い状態は、払い出されたコイン数やクレジット数が多くなりやすいなる状態である。ペイアウト率が高い状態は、遊技者に有利な状態であるが、店舗に不利な状態である。一方、ペイアウト率が低い状態は、払い出されたコイン数やクレジット数が少なくなりやすい状態である。ペイアウト率が低い状態には、遊技者に不利な状態であるが、店舗に有利な状態である。
【0064】
単位ゲームは、シンボルのスクロール表示や再配置の開始から停止表示までのゲームをいう。なお、単位ゲームの開始は、遊技者が1−BETボタン34及び最大BETボタン35や5つのBETボタン39a〜39eなどのBETボタンを操作をしたときにしてもよい。また、単位ゲームの開始は、スピンボタン31やハイパワーボタン38を操作したときにしてもよい。また、単位ゲームの終了は、停止表示されたシンボルの組合せに対する配当の払い出し処理を終了したときにしてもよい。
【0065】
ハイパワー状態又は非ハイパワー状態は、後述するマザーボード70のRAM73に記憶されているフラグの値によって判断できる。ハイパワー状態のときには、フラグの値は1に設定され、非ハイパワー状態のときには、フラグの値は0に設定される。ハイパワー状態になっているときに、遊技者がスピンボタン31を操作することによって、非ハイパワー状態に戻ることができる。なお、ハイパワー状態から非ハイパワー状態に戻す処理は、後で詳述する。
【0066】
単位ゲームのゲーム状態がベーシックゲーム状態のときに、遊技者がハイパワーボタン38を操作することで、ハイパワー状態にするものが好ましい。この場合には、ベーシックゲーム状態よりも遊技者に有利なボーナスゲーム状態やフリーゲーム状態のときに、ハイパワーボタン38が操作されてもハイパワー状態にはならない。このようにすることで、遊技者に与える利益を抑えることができ、店舗の不利益を防止することができる。これに対して、ボーナスゲーム状態やフリーゲーム状態のときでも、ハイパワー状態にしてもよい。このようにした場合には、遊技者に与える利益を高めて遊技者をゲームに惹きつけることができる。
【0067】
1−BETボタン34及び最大BETボタン35は、ゲーミングマシン1内部に預けられているコインから遊技に用いるコインの数(以下、BET数)を決定するためのものである。1−BETボタン34は、上記BET数を1枚単位で決定する際に用いられるものである。最大BETボタン35は、上記BET数を規定上限数とする際に用いられるものである。
【0068】
コイン受入口36は、コインを受け入れるために設けられている。紙幣識別器115は、紙幣を受け入れるために設けられている。紙幣識別器115は、紙幣が適正であるか否かを選別し、適正な紙幣をキャビネット11内に受け入れる。なお、紙幣識別器115は、後述するバーコード付チケット175を読み取ることができるように構成されていてもよい。
【0069】
トップボックス12の前面には、上側画像表示パネル131が設けられている。上側画像表示パネル131は、上部ディスプレイを構成する。上側画像表示パネル131は、演出にかかる画像や、遊技の内容の紹介やルールの説明を示す画像が表示される。また、トップボックス12には、スピーカ112及びランプ111が設けられている。ゲーミングマシン1では、画像の表示、音の出力及び光の出力によって演出が実行される。
【0070】
上側画像表示パネル131の下方には、チケットプリンタ171と、カードスロット176と、データ表示器174と、キーパッド173とが設けられている。
【0071】
チケットプリンタ171は、クレジット数や日時やゲーミングマシン1の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット175として出力するものである。遊技者は、バーコード付チケット175をゲーミングマシンに読み取らせて遊技を行ったり、バーコード付チケット175を遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で紙幣等に交換したりすることができる。
【0072】
カードスロット176は、所定のデータが記憶されているカードを挿入するためのものである。例えば、カードには、遊技者を識別するためのデータ、遊技者が行った遊技の履歴に関するデータが記憶されている。
【0073】
カードスロット176に挿入されたカードは、後述のカードリーダ172によってデータの読み取り及びデータの書き込みが行われる。なお、カードには、コイン、紙幣又はクレジットに相当するデータが記憶されることとしてもよい。
【0074】
データ表示器174は、蛍光ディスプレイやLED等からなり、例えば、カードリーダ172が読み取ったデータや、遊技者によってキーパッド173を介して入力されたデータを表示するものである。キーパッド173は、チケット発行等に関する指示やデータを入力するためのものである。
【0075】
[ビデオリールのシンボル列]
ゲーミングマシン1の全体構造についての説明は以上である。次に、図5を参照して、ゲーミングマシン1のビデオリール3が有するシンボル列の構成について説明する。
【0076】
第1ビデオリール3a、第2ビデオリール3b、第3ビデオリール3c、第4ビデオリール3e及び第5ビデオリール3dにはそれぞれ、コードナンバー「00」〜「21」に対応する22個のシンボルから構成されるシンボル列(第1のシンボル群、第2のシンボル群、第3のシンボル群、第4のシンボル群及び第5のシンボル群)が割り当てられている。
【0077】
シンボルの種類としては、「JACKPOT 7」、「ボーナスシンボル」を含む複数種類のシンボルが設けられている。これらのシンボルの種類は、各リールのシンボル数(22個)よりも少なく、これにより、1つのリールについて、同じ種類のシンボルが複数割り当てられている場合もある。この割り当ての個数に応じて、各シンボルが揃った場合の当選確率が異なり、この当選確率に応じて払出数が設定されている。すなわち、割当数が少ないシンボルが揃った場合には、より多くの払出しが行われる。
【0078】
[ゲーミングマシンが備える回路の構成]
ゲーミングマシン1のビデオリール3が有するシンボル列の構成についての説明は以上である。次に、図6を参照して、ゲーミングマシン1が備える回路の構成について説明する。
【0079】
ゲーミングボード50は、内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM52及びブートROM53と、メモリカード54に対応したカードスロット55と、GAL(Generic Array Logic)56に対応したICソケット57とを備えている。
【0080】
メモリカード54は、不揮発性メモリからなり、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを記憶している。ゲームプログラムには、遊技進行に係るプログラム、抽籤プログラム、画像や音による演出を実行するためのプログラムが含まれている(例えば後述の図8〜図34を参照)。また、上記ゲームプログラムには、各ビデオリール3に割り当てられたシンボル列の構成を規定するデータが含まれている。
【0081】
抽籤プログラムは、各ビデオリール3の停止予定シンボルを抽籤により決定するためのプログラムである。停止予定シンボルは、シンボル列を構成する22個のシンボルのうち、シンボル表示領域4により表示する3個のシンボルを決定するためのデータである。本実施形態のゲーミングマシン1は、シンボル表示領域4の各ビデオリール3に応じた3つの領域のうち、所定の領域(例えば、上段の領域)に表示するシンボルを、停止予定シンボルとして決定する。
【0082】
上記抽籤プログラムには、シンボル決定データが含まれている。シンボル決定データは、各ビデオリール3に応じて、シンボル列を構成する22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)のそれぞれが均等の確率(つまり、1/22)で決定されるように乱数値を規定するデータである。
【0083】
22個のシンボルのそれぞれが決定される確率は基本的に均等である。ただし、22個のシンボルの中に含まれる各種シンボルの個数が異なるので、各種シンボルが決定される確率は異なる(つまり、重みが生じる)。例えば、図5を参照すると、第1ビデオリール3aのシンボル列には、シンボル「JACKPOT7」は1個含まれているのに対して、あるシンボルは7個含まれている。したがって、前者は「1/22」の確率で決定されるのに対して、後者は「7/22」の確率で決定されることになる。
【0084】
なお、本実施の形態では、各ビデオリール3のシンボル列を構成するシンボルの個数が同じとなるようにデータが規定されているが、各ビデオリール3に応じて、シンボル列を構成するシンボルの個数が異なるようにしても良い。例えば、第1ビデオリール3aのシンボル列は22個のシンボルから構成される一方で、第2ビデオリール3bのシンボル列は30個のシンボルから構成されるようにしても良い。これにより、各ビデオリール3に応じて各種シンボルが決定される確率を設定する際の自由度が増す。
【0085】
また、カードスロット55は、メモリカード54を挿抜可能なように構成されており、IDEバスによってマザーボード70に接続されている。
GAL56は、OR固定型アレイ構造を有するPLD(Programmable Logic Device)の一種である。GAL56は、複数の入力ポートと出力ポートとを備えており、入力ポートに所定の入力があると、対応するデータを出力ポートから出力する。
【0086】
また、ICソケット57は、GAL56を着脱可能なように構成されており、PCIバスによってマザーボード70に接続されている。メモリカード54を別のプログラムが書き込まれたものに差し替えるか、又は、メモリカード54に書き込まれたプログラムを別のものに書き換えることによって、ゲーミングマシン1で行われる遊技の内容を変更することができる。
【0087】
内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM52及びブートROM53は、PCIバスによってマザーボード70に接続されている。PCIバスは、マザーボード70とゲーミングボード50との間の信号伝達を行うとともに、マザーボード70からゲーミングボード50への電力供給を行う。
【0088】
ROM52には、認証プログラムが記憶される。ブートROM53には、予備認証プログラム及びCPU51が予備認証プログラムを起動するためのプログラム(ブートコード)等が記憶されている。
【0089】
認証プログラムは、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを認証するためのプログラム(改竄チェックプログラム)である。予備認証プログラムは、上記認証プログラムを認証するためのプログラムである。認証プログラム及び予備認証プログラムは、対象となるプログラムが改竄されていないことの認証を行う手順(認証手順)に沿って記述されている。
【0090】
マザーボード70は、メインCPU71と、ROM72と、RAM73と、通信用インターフェイス82とを備えている。
【0091】
ROM72は、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU71により実行されるBIOS等のプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。メインCPU71によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化処理が行われる。また、ゲーミングボード50を介して、メモリカード54に記憶されているゲームプログラム及びゲームシステムプログラムの取込処理が開始される。
【0092】
RAM73には、メインCPU71が動作する際に用いられるデータやプログラムが記憶される。例えば、前述のゲームプログラム及びゲームシステムプログラムや認証プログラムの取込処理を行った際、これらを記憶することができる。また、RAM73には、上記プログラムを実行する際の作業用の領域が設けられている。例えば、遊技回数、BET数、払出数、クレジット数などを管理するカウンタを記憶する領域や、抽籤により決定したシンボル(コードナンバー)を記憶する領域などが設けられている。
【0093】
通信インターフェイス82は、通信回線301を介して、サーバ等の外部制御装置200との通信を行うためのものである。また、マザーボード70には、後述するドアPCB(Printed Circuit Board)90及び本体PCB110が、それぞれUSBによって接続されている。さらに、マザーボード70には、電源ユニット81が接続されている。
【0094】
電源ユニット81からマザーボード70に電力が供給されると、マザーボード70のメインCPU71が起動するとともに、PCIバスを介してゲーミングボード50に電力が供給されてCPU51が起動される。
【0095】
ドアPCB90及び本体PCB110には、スイッチやセンサなどの入力装置や、メインCPU71により動作が制御される周辺装置が接続されている。
ドアPCB70には、コントロールパネル30、リバータ91、コインカウンタ92C及び冷陰極管93が接続されている。
【0096】
コントロールパネル30には、前述の各ボタンに対応して、スピンスイッチ31S、チェンジスイッチ32S、CASHOUTスイッチ33S、1−BETスイッチ34S、最大BETスイッチ35S及びハイパワースイッチ38Sが設けられている。各スイッチは、対応するボタンが遊技者によって押されたことを検出し、メインCPU71に対して信号を出力する。
【0097】
コインカウンタ92Cは、コイン受入口36に入れられたコインが材質や形状等が適正であるか否かを選別し、適正なコインを検出したとき、メインCPU71に対して信号を出力する。また、適正でないコインは、コイン払出口15Aから排出される。
【0098】
リバータ91は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ92Cによって選別された適正なコインを、ホッパー113又はキャッシュボックス(図示せず)に振り分ける。ホッパー113がコインで満たされていない場合はホッパー113に、ホッパー113がコインで満たされている場合はキャッシュボックスに振り分けられる。
【0099】
冷陰極管93は、上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141の背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて点灯する。
【0100】
本体PCB110には、ランプ111、スピーカ112、ホッパー113、コイン検出部113S、タッチパネル114、紙幣識別器115、グラフィックボード130、チケットプリンタ171、カードリーダ172、キースイッチ173S及びデータ表示器174が接続されている。
【0101】
ランプ111は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて点灯する。スピーカ112は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいてBGM等の音を出力する。
【0102】
ホッパー113は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて動作し、指定された払出数のコインをコイン払出口15Aからコイントレイ15に払い出す。コイン検出部113Sは、ホッパー113により払い出されるコインを検出し、メインCPU71に対して信号を出力する。
【0103】
タッチパネル114は、下側画像表示パネル上で遊技者の指などが触れた位置を検出し、その検出した位置に対応した信号をメインCPU71に対して出力する。紙幣識別器115は、適正な紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額に応じた信号をメインCPU71に対して出力する。
【0104】
グラフィックボード130は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141のそれぞれにより行う画像の表示を制御する。下側画像表示パネル141のシンボル表示領域4には、5つのビデオリール3が表示され、各ビデオリール3が有するシンボル列のスクロール及びその停止の動作が表示される。グラフィックボード130は、画像データを生成するVDPや、VDPによって生成される画像データを記憶するビデオRAM等を備えている。下側画像表示パネル141のクレジット数表示部142には、RAM73に記憶されているクレジット数が表示される。下側画像表示パネル141のペイアウト数表示部143には、コインの払出数が表示される。
【0105】
また、上側画像表示パネル131は、光を透過可能なボードの表面に、後述するボーナスゲームの画像が描かれたものであり、パネルの背後において、画像に合わせた位置に設けられた複数の発光手段(ランプ等)を発光させることにより、画像の一部が明るくなることで遊技者に種々の情報を伝えるようになっている。なお、上側画像表示パネル131は、液晶パネルを用いる構成としてもよい。
【0106】
また、グラフィックボード130は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAM等を備えている。なお、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、メモリカード54から読み出されてRAM73に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。また、グラフィックボード130は、上側画像表示パネル131の背後に設けられた複数のランプを遊技の進行に応じて発光又は消灯させる制御を行う。
【0107】
チケットプリンタ171は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、RAM73に記憶されたクレジット数、日時やゲーミングマシン1の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット175として出力する。
【0108】
カードリーダ172は、カードスロット176に入れられたカードについて、記憶されているデータを読み取ってメインCPU71へ送信したり、メインCPU71からの制御信号に基づいてデータの書き込みを行ったりする。
【0109】
キースイッチ173Sは、キーパッド173に設けられており、キーパッド173が遊技者によって操作されたとき、所定の信号をメインCPU71へ出力する。
データ表示器174は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、カードリーダ172が読み取ったデータや、遊技者によってキーパッド173を介して入力されたデータを表示する。
【0110】
[シンボル組合せテーブルの構成]
ゲーミングマシン1の回路構成についての説明は以上である。次に、図7を参照して、シンボル組合せテーブルについて説明する。
【0111】
シンボル組合せテーブルは、入賞に係るシンボルの図柄の組合せと払出数とを規定している。ゲーミングマシン1では、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールが停止され、入賞ライン上に表示されるシンボルの組合せが、シンボル組合せテーブルにより規定されているシンボルの組合せと一致する場合に、入賞が成立する。そして、入賞役に応じて、コインの払い出しやボーナスゲームの開始といった特典が遊技者に与えられる。なお、入賞ライン上に表示されたシンボルの組合せが、シンボル組合せテーブルにより規定されているシンボルの組合せの何れとも一致しない場合には、入賞が不成立(いわゆるハズレ)となる。
【0112】
基本的に、いずれかのシンボルが全てのビデオリール3により入賞ライン上に揃って表示された場合、入賞が成立する。ただし、特定のシンボルについては、1つ又は3つのビデオリール3により入賞ライン上に表示された場合にも、入賞が成立する。
【0113】
例えば、全てのビデオリール3により第3のシンボルが入賞ライン上に揃って表示された場合、入賞役は第3の入賞役となり、払出数として「10」が決定される。そして、決定された払出数に基づいてコインの払い出しが行われる。コインの払い出しは、コイン払出口15Aから実際にコインを排出するか、クレジット数に加算するか、又はバーコードチケットを発行することによって行われる。
【0114】
第1のシンボルは、ジャックポットトリガーである。全てのビデオリール3により第1のシンボルが入賞ライン上に揃って表示された場合、入賞役は「ジャックポット」となり、払出数としてジャックポット額が決定される。
【0115】
第2のシンボルは、ボーナスゲームトリガーである。全てのビデオリール3又は特定の一部のビデオリールにより第2のシンボルが入賞ライン上に揃って表示された場合、入賞役は「ボーナスゲーム」となり、次回の遊技からボーナスゲームが開始される。
【0116】
[プログラムの内容]
シンボル組合せテーブルについての説明は以上である。次に、図8〜図34を参照して、ゲーミングマシン1により実行されるプログラムについて説明する。
【0117】
〈メイン制御処理〉
まず、図8を参照して、メイン制御処理について説明する。
はじめに、ゲーミングマシン1に電源が投入されると、メインCPU71は、ゲーミングボード50を介して、メモリカード54から認証したゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを読み出し、RAM73に書き込む(ステップ(以下、Sと略記する)11)。
【0118】
次に、メインCPU71は、1ゲーム終了時初期化処理を行う(S12)。例えば、BET数や抽籤により決定されたシンボルなど、RAM73の作業領域において1回の遊技ごとに不要となるデータがクリアされる。
【0119】
次に、メインCPU71は、後で図9を参照して説明するコイン投入・スタートチェック処理を行う(S13)。この処理では、BETスイッチやスピンスイッチの入力のチェックなどが行われる。
【0120】
次に、メインCPU71は、後で図12を参照して説明するシンボル抽籤処理を行う(S14)。この処理では、シンボル決定用乱数値に基づいて停止予定シンボルが決定される。
【0121】
次に、メインCPU71は、ミステリーボーナス抽籤処理を行う(S15)。この処理では、ミステリーボーナストリガーを成立させるか否かを決定する抽籤が行われる。例えば、メインCPU71は、「0〜99」の範囲からミステリーボーナス用乱数値を抽出し、抽出された乱数値が「0」である場合に、ミステリーボーナストリガーを成立させる。
【0122】
次に、メインCPU71は、演出内容決定処理を行う(S16)。メインCPU31は、演出用乱数値を抽出し、予め定められた複数の演出内容の何れかを抽籤により決定する。
【0123】
次に、メインCPU71は、後で図13を参照して説明するシンボル表示制御処理を行う(S17)。この処理では、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールが開始され、S14のシンボル抽籤処理において決定された停止予定シンボルが所定の位置(例えば、シンボル表示領域4における上段の領域)に停止される。つまり、停止予定シンボルを含む4つのシンボルがシンボル表示領域4内に表示される。例えば、停止予定シンボルがコードナンバー「10」のシンボルであり、これを上段の領域に表示する場合であれば、コードナンバー「11」、「12」及び「13」の各シンボルがシンボル表示領域4内の中上段、中下段及び下段のそれぞれに表示される。
【0124】
次に、メインCPU71は、後で図14を参照して説明する払出数決定処理を行う(S18)。この処理では、入賞ラインL上に表示されたシンボルの組合せに基づいて払出数が決定され、RAM73に設けられた払出数カウンタに格納される。
【0125】
次に、メインCPU71は、シンボル表示領域4に停止表示されたシンボルのうち、図7に示した第2のシンボルが揃った場合には、ボーナスゲームトリガを成立させ、ボーナスゲームの内容を決定するためのボーナストリガ決定処理を実行する(S19)。メインCPU71は、このボーナストリガ決定処理において、後述するボーナスゲームを実行するか又は後述する3連WILDゲームを実行するかを乱数抽籤によって決定する。決定された内容は、RAM73に格納される。
【0126】
次に、メインCPU71は、ボーナスゲームトリガーが成立したか否かを判別する(S20)。メインCPU71は、ボーナスゲームトリガーが成立したと判別したときには、後で図16を参照して説明するボーナスゲーム処理を行う(S21)。
【0127】
次に、メインCPU71は、S21の処理の後、又はS20においてボーナスゲームトリガーが成立していないと判別したときには、ミステリーボーナストリガーが成立したか否かを判別する(S22)。メインCPU71は、ミステリーボーナストリガーが成立したと判別したときには、ミステリーボーナス処理を行う(S23)。この処理では、ミステリーボーナス用に設定された払出数(例えば300)がRAM73に設けられた払出数カウンタに格納される。
【0128】
メインCPU71は、S23の処理の後、又はS21においてミステリーボーナストリガーが成立していないと判別したときには、後で図15を参照して説明するインシュランスチェック処理を行う(S24)。この処理では、インシュランスによる払い出しを行うか否かがチェックされる。
【0129】
次に、メインCPU71は、払出処理を行う(S25)。メインCPU71は、払出数カウンタに格納されている値をRAM73に設けられているクレジット数カウンタに加算する。なお、CASHOUTスイッチ33Sの入力に基づいてホッパー113の駆動を制御し、払出数カウンタに格納されている値に応じたコインをコイン払出口15Aから排出するようにしても良い。また、チケットプリンタ171の駆動を制御し、払出数カウンタに格納されている値が記録されたバーコード付チケットを発行するようにしても良い。この処理が行われた後、S12に移る。
【0130】
〈コイン投入・スタートチェック処理〉
次に、図9を参照して、コイン投入・スタートチェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、コインカウンタ92Cによりコインの投入を検出したか否かを判別する(S41)。メインCPU71は、コインの投入を検出したと判別したときには、クレジット数カウンタを加算する(S42)。なお、コインの投入に加えて、紙幣識別器115により紙幣の投入を検出したか否かを判別し、紙幣の投入を検出したと判別したときに、紙幣に応じた値をクレジット数カウンタに加算するようにしても良い。
【0131】
メインCPU71は、S42の後、又はS41においてコインの投入を検出していないと判別したときには、クレジット数カウンタは0であるか否かを判別する(S43)。メインCPU71は、クレジット数カウンタは0ではないと判別したときには、BETボタンの操作受付を許可する(S44)。
【0132】
次に、メインCPU71は、BETボタンの操作を検出したか否かを判別する(S45)。メインCPU71は、BETボタンが遊技者によって押されたことをBETスイッチにより検出したときは、BETボタンの種別に基づいて、RAM73に設けられているBET数カウンタを加算し、クレジット数カウンタを減算する(S46)。
【0133】
次に、メインCPU71は、BET数カウンタは最大であるか否かを判別する(S47)。メインCPU71は、BET数カウンタは最大であると判別したときには、BET数カウンタの更新を禁止する(S48)。メインCPU71は、S48の後、又はS47においてBET数カウンタは最大ではないと判別したときには、スピンボタンの操作受付を許可する(S49)。
【0134】
メインCPU71は、S49の後、S45においてBETボタンの操作を検出していないと判別したとき、又はS43においてクレジット数カウンタは0であると判別したときには、スピンボタンの操作を検出したか否かを判別する(S50)。メインCPU71は、スピンボタンの操作を検出していないと判別したときには、S41に移る。
【0135】
メインCPU71は、スピンボタンの操作を検出したと判別したときには、後で図10を参照して説明するジャックポット関連処理を行う(S51)。この処理では、ジャックポット額に累積する額が算出され、外部制御装置200に送信される。
【0136】
次に、メインCPU71は、後で図11を参照して説明するインシュランス関連処理を行う(S52)。この処理では、インシュランスによる払い出しが行われる契機となる遊技回数のカウントが行われる。この処理が行われると、コイン投入・スタートチェック処理を終了する。
【0137】
〈ジャックポット関連処理〉
次に、図10を参照して、ジャックポット関連処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、累積額を算出する(S71)。メインCPU71は、BET数カウンタの値と予め設定された累積割合との積をもとめ、ジャックポット額への累積額を算出する。
【0138】
次に、メインCPU71は、算出された累積額を外部制御装置200に対して送信する(S72)。外部制御装置200は、累積額を受信すると、ジャックポット額を更新する。この処理が行われると、ジャックポット関連処理を終了する。
【0139】
〈インシュランス関連処理〉
次に、図11を参照して、インシュランス関連処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(S91)。インシュランス有効フラグは、後で図17を参照して説明するインシュランス選択処理において、遊技者によりインシュランスを有効にする指示が入力されたときにオンにセットされる。
【0140】
メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したときには、インシュランス関連処理を終了する。一方で、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであると判別したときには、RAM73に設けられているインシュランス用遊技回数カウンタを更新する(S92)。インシュランス用遊技回数カウンタは、インシュランスによる払い出しが行われるまでの遊技回数を管理するためのカウンタである。S92の処理において、メインCPU31は、インシュランス用遊技回数カウンタに1を加算する。この処理が行われると、インシュランス関連処理を終了する。
【0141】
〈シンボル抽籤処理〉
次に、図12を参照して、シンボル抽籤処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、シンボル決定用の乱数値を抽出する(S111)。次に、メインCPU71は、各ビデオリール3の停止予定シンボルを抽籤により決定する(S112)。メインCPU71は、各ビデオリール3に応じて抽籤を行い、22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)の何れかを停止予定シンボルとして決定する。このとき、22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)のそれぞれは均等の確率(つまり、1/22)で決定される。
【0142】
次に、メインCPU71は、決定した各ビデオリール3の停止予定シンボルをRAM73に設けられているシンボル格納領域に格納する(S113)。次に、メインCPU71は、シンボル組合せテーブル(図7)を参照し、シンボル格納領域に基づいて入賞役を判定する(S114)。メインCPU31は、各ビデオリール3により入賞ライン上に表示されるシンボルの組合せと、シンボル組合せテーブルに規定されているシンボルの組合せとが一致するか否かを判定し、入賞役を決定する。この処理が行われると、シンボル抽籤処理を終了する。
【0143】
〈シンボル表示制御処理〉
次に、図13を参照して、シンボル表示制御処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、下側画像表示パネル141のシンボル表示領域4に表示した各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを開始する(S131)。次に、メインCPU71は、前述のシンボル格納領域に基づいて、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを停止する(S132)。この処理が行われると、シンボル表示制御処理を終了する。
【0144】
〈払出数決定処理〉
次に、図14を参照して、払出数決定処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、入賞役はジャックポットであるか否かを判別する(S151)。メインCPU71は、入賞役はジャックポットではないと判別したときには、入賞役に対応する払出数を決定する(S152)。例えば、入賞役が第4の入賞役であるとき、払出数として「8」が決定される(図7を参照)。なお、ハズレのときは払出数として「0」が決定される。次に、メインCPU71は、決定した払出数を払出数カウンタに格納する(S153)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
【0145】
メインCPU71は、入賞役はジャックポットであると判別したときには、ジャックポットの入賞があった旨を外部制御装置200に対して通知する(S154)。なお、外部制御装置200は、通知を受けると、それまでに更新してきたジャックポット額をゲーミングマシン1に対して送信する。このとき、ジャックポット額の一部(例えば80パーセント)を払い出しの対象とし、残り(例えば20パーセント)を次回のジャックポットトリガー成立時に備えて繰り越すようにしても良い。
【0146】
次に、メインCPU71は、外部制御装置200よりジャックポット額を受信する(S155)。次に、メインCPU71は、受信したジャックポット額を払出数カウンタに格納する(S156)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
【0147】
〈インシュランスチェック処理〉
次に、図15を参照して、インシュランスチェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(S171)。メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したときには、インシュランスチェック処理を終了する。
【0148】
メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであると判別したときには、所定の入賞役が成立したか否かを判別する(S172)。本実施形態では、所定の入賞役として「ボーナスゲームトリガー」、「ジャックポット」及び「ミステリーボーナス」を対象としている。
【0149】
メインCPU71は、所定の入賞役が成立していないと判別したときには、インシュランス用遊技回数カウンタが所定回数(例えば300)に達したか否かを判別する(S173)。メインCPU71は、インシュランス用遊技回数カウンタが所定回数に達していないと判別したときには、インシュランスチェック処理を終了する。
【0150】
メインCPU71は、インシュランス用遊技回数カウンタが所定回数に達したと判別したときには、インシュランス額に基づいて払出処理を行う(S174)。メインCPU31は、インシュランス額として予め定められた額(例えば200)をクレジット数カウンタに加算する。
【0151】
メインCPU71は、S174の後、又はS172において所定の入賞役が成立したと判別したときには、インシュランス用遊技回数カウンタをリセットする(S175)。次に、メインCPU71は、インシュランス有効フラグをオフにする(S176)。この処理が行われると、インシュランスチェック処理を終了する。
【0152】
〈インシュランス選択処理〉
次に、図16を参照して、インシュランス選択処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(S221)。メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したときには、インシュランス無効画像を表示する(S222)。メインCPU71は、インシュランス無効画像を表示する指令をグラフィックボード130に対して送信する。グラフィックボード130は、その指令に基づいて、インシュランス無効画像を生成し、下側画像表示パネル141に表示する。
【0153】
インシュランス無効画像としては、例えば、「INSURANCE BET $1.00 TOUCH TO BET」を示す画像が表示される。この画像は、インシュランスを有効にするか否かの選択を遊技者に促すとともに、インシュランスを有効にするために必要な額を遊技者に知らせるための画像である。遊技者は、タッチパネル114上の所定箇所に触れることによって、インシュランスを有効にする旨の指示を入力することができる。
【0154】
続いて、メインCPU71は、インシュランス有効指示入力が有るか否かを判別する(S223)。メインCPU71は、インシュランス有効指示入力がないと判別したときには、インシュランス有効フラグはオフのまま、S221に移る。その一方で、メインCPU71は、インシュランス有効指示入力が有ると判別したときには、インシュランス有効フラグをオンにする(S224)。
【0155】
次に、メインCPU71は、クレジット数カウンタからインシュランス加入値を減算する(S225)。本実施形態では、例えば1ドルに相当する値がクレジット数カウンタから減算される。メインCPU71は、S225の後、又はS221においてインシュランス有効フラグはオンであると判別したときには、インシュランス有効画像を表示する(S226)。
【0156】
インシュランス有効画像としては、例えば、「INSURANCE継続中 WIN 200 CREDIT」を示す画像が表示される。この画像は、インシュランスが有効である旨、及びインシュランスの条件が満たされると「200」の値がクレジット数カウンタに加算される旨を遊技者に知らせる画像である。この処理が行われると、S221に移る。
【0157】
〈ボーナスゲーム処理〉
次に、図17を参照して、ボーナスゲーム処理について説明する。
はじめに、メインCPU71は、図8のステップS19において決定されてRAM73に格納されたボーナスゲームへの移行内容(ボーナスゲームへ直接移行するか又は3連WILDゲームへ移行するか)に基づいて、ボーナスゲームへ直接移行するか否かを判断する(S301)。
【0158】
ステップS19において3連WILDゲームへ移行する選択がなされている場合、メインCPU71は、ステップS301において否定結果を得ることにより、ステップS301からステップS302へ処理を移して、3連WILDゲーム処理を実行する。
【0159】
これに対して、ステップS19において直接ボーナスゲームへ移行する選択がなされている場合、メインCPU71は、ステップS301において肯定結果を得ることにより、ステップS301からステップS303へ処理を移して、シンボル表示領域4に表示される5列×3個の15個のシンボルについて、シンボル決定用乱数値に基づいて乱数抽選により停止予定シンボルを決定する。具体的には、ビデオリール3a〜3eごとに、シンボル表示領域4(上段、中央段、下段)のうちの中央段に停止させるビデオリールの位置をランダムに選択する。各ビデオリール3a〜3eには、複数種類のシンボルからなるシンボル列が割り当てられていることにより、ビデオリールの停止位置を決定することは、このビデオリールのシンボル列を構成するシンボルのいずれかをランダムに選択することを意味する。シンボル抽籤処理においては、この選択されたシンボルが中央段に停止するように決定される。また、中央段の上下に停止表示されるシンボルは、当該ビデオリールのシンボル列の配列に基づいて決定されることになる。
【0160】
なお、図7について上述したように、各ビデオリールのシンボル列を構成する各シンボルは、同じ種類のシンボルが複数割り当てられている場合もあり、この割り当てられた数に応じて、各々のシンボル毎に当該シンボルが選択される確率が設定されている。例えば、第8のシンボル(下駄)を表すシンボルは、第7のシンボル(三味線)を表すシンボルよりも多くシンボル列に割り当てられていることにより、第8のシンボル(下駄)のシンボルが選択される確率は、第7のシンボル(三味線)のシンボルが選択される確率よりも高くなっている。このように、各ビデオリール3a〜3eについて、シンボル表示領域4(上段、中央段、下段)に停止表示されるシンボルが抽籤により決定される。
【0161】
メインCPU71は、ステップS303における抽籤処理が終了すると、当該抽籤処理の結果において、ボーナスシンボルがシンボル表示領域4に表示される抽籤結果が得られたか否かを判断する(S304)。ボーナスシンボルがシンボル表示領域4に表示される結果が得られなかった場合、メインCPU71は、ステップS304において否定結果を得ることにより、ステップS304からステップS305へ処理を移して、シンボル表示領域4のすべてのシンボルをスクロールさせた後、抽籤により決定されたシンボルがシンボル表示領域4に停止するように停止させる。この処理において、停止表示されたシンボルによって入賞役(図7)が成立している場合には、その成立した入賞役に応じた配当が遊技者へ付与される。これにより、ボーナスシンボルがシンボル表示領域4に停止表示されない場合、ボーナスゲーム処理が終了する。
【0162】
これに対して、ステップS303において少なくとも1つのボーナスシンボルをシンボル表示領域4のいずれかに表示する抽籤結果が得られた場合、メインCPU71は、ステップS304において肯定結果を得ることにより、ステップS304からステップS306へ処理を移して、上述のステップS303において抽籤されたシンボル表示領域4に停止表示されるシンボルのうち、ボーナスシンボルの個数が3個であるか否かを判断する。
【0163】
ボーナスシンボルの表示個数が3個である抽籤結果が得られた場合、メインCPU71は、ステップS306において肯定結果を得ることにより、ステップS306からステップS308へ処理を移して、シンボル表示領域4のすべてのシンボルをスクロールさせた後、抽籤により決定されたシンボルがシンボル表示領域4に停止するように停止させる。具体的には、図18に示すように、3個のボーナスシンボルB1を含む、抽籤で決定されたシンボルがシンボル表示領域4に停止表示される。この処理において、停止表示されたシンボルによって入賞役(図7)が成立している場合には、その成立した入賞役に応じた配当が遊技者へ付与される。そして、メインCPU71は、三択ボーナスゲーム(S317)へ処理を移す。
【0164】
これに対して、上述のステップS303において抽籤されたボーナスシンボルの表示個数が3個ではない場合(すなわち1個又は2個である場合)、メインCPU71は、ステップS306において否定結果を得ることにより、ステップS306からステップS307へ処理を移して、ハイパワーボタン38(図4)がオン操作されているか否かを判断する。ハイパワーボタン38がオン操作されている場合、メインCPU71は、ステップS307において肯定結果を得ることにより、ステップS307からステップS309へ処理を移して、上述のステップS303において抽籤されたボーナスシンボルの表示個数が2個であるか否かを判断する。
【0165】
ボーナスシンボルの数が2個である場合、メインCPU71は、ステップS309において肯定結果を得ることにより、ステップS309からステップS311へ処理を移して、カウンタの値が予め設定されている値αよりも小さいか否かを判断する。カウンタの値が値αに達していない場合、メインCPU71は、ステップS311において肯定結果を得ることにより、ステップS311からステップS312へ処理を移して、シンボル表示領域4のすべてのシンボルをスクロールさせた後、抽籤により決定されたシンボルがシンボル表示領域4に停止するように停止させる。この処理において、停止表示されたシンボルによって入賞役(図7)が成立している場合には、その成立した入賞役に応じた配当が遊技者へ付与される。これにより、図19に示すように、シンボル表示領域4に2つのボーナスシンボルB1が停止表示されることとなる。
【0166】
そして、メインCPU71は、再スクロールを実行するか否かの抽籤を行う(S313)。後述する再スクロールは、シンボル表示領域4に停止表示されたシンボルにボーナスシンボルが2個含まれている場合に抽籤により実行される処理であり、メインCPU71は、この再スクロールを行うか否かの抽籤をステップS313において実行する。
【0167】
ステップS313の抽籤処理において用いられる確率テーブルは複数用意されており、BET数が多いほど、再スクロールが実行される確率が高く設定された確率テーブルが用いられる。すなわち、メインCPU71は、図9に示したコイン投入・スタートチェック処理において、BET数に応じて加算されたBET数カウンタの値に基づいて、いずれの確率テーブルを用いるかを決定する。
【0168】
メインCPU71は、再スクロールを実行するか否かの抽籤結果を判断し(S314)、再スクロールを実行しない抽籤結果が得られると、ステップS314において否定結果を得ることにより、当該ボーナスゲーム処理を終了する。
【0169】
これに対して、再スクロールを実行する抽籤結果が得られると、メインCPU71は、ステップS314において肯定結果を得ることにより、ステップS314からステップS315へ処理を移して、単位ゲームの時間を短縮するように設定し、短縮した状態で、シンボル表示領域4に停止している2個のボーナスシンボルを含むビデオリールを除いて、他のビデオリールについて、シンボル表示領域4に停止表示させるシンボルの再抽籤を行う(S316)。この再抽籤においては、シンボル抽籤に用いられる確率テーブルを変更することなく、抽籤が行われる。単位ゲームの時間を短縮する方法としては、各ビデオリールのスクロール時間を短くする方法等が用いられる。
【0170】
このように、ボーナスシンボルが停止したビデオリールを除いて、他のビデオリールについてのみシンボル抽籤を行うことにより、確率テーブルを変更することなく(各シンボルの抽籤確率を変えることなく)シンボル抽籤を行っても、全ビデオリール(5リールの全シンボル)についての、ボーナスシンボルが3個揃う確率を上げることができる。例えば、既にボーナスシンボルがシンボル表示領域4に2個停止している状態において、ボーナスシンボルがシンボル表示領域4に停止しているビデオリールを除く残りのビデオリールについてのみ、シンボル抽籤を行うことにより、残りのビデオリールにおいてボーナスシンボルが1個選択されれば、シンボル表示領域4に表示される全ビデオリールについて合計3個のボーナスシンボルが揃うことになり、この再抽籤(再スクロール)処理における抽籤の結果としてボーナスシンボルが3個揃う確率を上げることができる。
【0171】
このように、ボーナスシンボルが2個揃った状態で、さらにハイパワーボタンがオン操作されている場合には、高い確率で全体としてボーナスシンボルが3個揃う可能性が生じることとなる。なお、再スクロール時にボーナスシンボルが揃う確率を上げる方法としては、ボーナスシンボルが多く割り当てられたリールを用いたり、各リールにおいてボーナスシンボル以外のシンボルの数を減らすようにしてもよい。
【0172】
本実施の形態においては、ボーナスシンボルが3個揃う確率が高いゲームによって遊技者に利益を与えると共に、この再抽籤(再スクロール)ゲームにおいて、単位ゲームの時間を短くしてゲームの進行を速めることで店舗の利益を増やすことができ、遊技者の利益と店舗の利益との場バランスを図ることができる。
【0173】
再抽籤処理が終了すると、メインCPU71は、シンボル表示領域4の既にボーナスシンボルがシンボル表示領域4に停止表示されているビデオリールを除いて、他のビデオリールをスクロールさせた後、抽籤により決定されたシンボルがシンボル表示領域4に停止するように停止させる。この処理において、停止表示されたシンボルによって入賞役(図7)が成立している場合には、その成立した入賞役に応じた配当が遊技者へ付与される。
【0174】
そして、メインCPU71は、カウントアップした後(S318)、上述のステップS306に処理を移して、このとき抽籤済のボーナスシンボルの表示個数が3個であるか否かを判断する。すなわち、上述のステップS316において再抽籤されたシンボルと、その前の抽籤において表示が維持されているボーナスシンボルとの合計数が3個であるか否かを判断する。
【0175】
ボーナスシンボルの合計数が3個ではない場合(すなわち、2個である場合)、メインCPU71は、ステップS307、ステップS309及びステップS311の処理を順次実行する。カウンタの値が値αに達している場合、メインCPU71は、ステップS311において否定結果を得ることにより、カウンタをリセットし(S310)、当該ボーナスゲーム処理を終了する。これにより、1回目の再スクロールでボーナスシンボルが3個出現しなかった場合、予め設定されている回数α回だけ、再スクロールが実行されることになる。
【0176】
再スクロールが予め設定されている回数α回実行されるうちにボーナスシンボルが3個揃った場合、メインCPU71は、ステップS306において肯定結果を得ることにより、ステップS308の処理を順次実行することにより、シンボル表示領域4に3個のボーナスシンボルと、その他のシンボルを表示させる。そして、三択ボーナスゲームを実行する(S312)。
【0177】
一方、上述のステップS303において抽籤されたボーナスシンボルの表示個数が1個であった場合、メインCPU71は、ステップS309において否定結果を得ることにより、ステップS309からステップS320へ処理を移して、シンボル表示領域4のすべてのシンボルをスクロールさせた後、抽籤により決定されたシンボルがシンボル表示領域4に停止するように停止させる。この処理において、停止表示されたシンボルによって入賞役(図7)が成立している場合には、その成立した入賞役に応じた配当が遊技者へ付与される。そして、メインCPU71は、当該ボーナスゲーム処理を終了する。
【0178】
これにより、1回目のスクロールでボーナスシンボルが1個出現した場合、ボーナスシンボルを残して他のシンボルを再スクロールするための条件を満たしていないことにより、ボーナスシンボルを終了する。
【0179】
一方、ハイパワーボタン38が操作されていない場合、メインCPU71は、ステップS307において否定結果を得ることにより、ステップS307からステップS320へ処理を移して、シンボル表示領域4のすべてのシンボルをスクロールさせた後、抽籤により決定されたシンボルがシンボル表示領域4に停止するように停止させる。この処理において、停止表示されたシンボルによって入賞役(図7)が成立している場合には、その成立した入賞役に応じた配当が遊技者へ付与される。そして、メインCPU71は、当該ボーナスゲーム処理を終了する。
【0180】
このように、メインCPU71は、ハイパワーボタン38が操作されていない場合には、3個のボーナスシンボルが揃うか否かのボーナスゲームを1回のみ実行し、抽籤の結果出現するボーナスシンボルが2個以下である場合には、出現したボーナスシンボルを残した再スクロールを行うことなく、ボーナスゲームを終了する。
【0181】
以上説明したように、ボーナスゲーム処理においては、2個のボーナスシンボルが揃った場合には、当該ボーナスシンボルを残して、他のシンボルを再抽籤して再スクロールする。
【0182】
また、ハイパワーボタン38が操作されている状態において、2個のボーナスシンボルが揃った場合、単位ゲームの時間を短縮しながら、α回を上限として、3個のボーナスシンボルが揃うまで、ボーナスゲームが繰り返されることになる。
【0183】
〈3連WILDボーナスゲーム処理〉
次に、図20を参照して3連WILDボーナスゲームについて説明する。
図17のボーナスゲーム処理において、ステップS302へ処理を移したメインCPU71は、図20に示す3連WILDボーナスゲームに入り、はじめに、3連WILDボーナスゲームの内容を乱数抽籤により選択する(S331)。
【0184】
本実施の形態の場合、3連WILDシンボルを表示させるか否か、表示させる場合の表示ビデオリール等が異なる複数の3連WILDボーナスゲームの内容が予めRAM73に用意されており、メインCPU71は、ステップS331の処理において、これら用意されている複数の3連WILDボーナスゲームのいずれかを乱数抽籤により選択する。
【0185】
そして、メインCPU71は、シンボル表示領域4に表示されるシンボルを乱数抽籤により決定する(S332)。さらに、メインCPU71は、ステップS331において選択された内容に対応した3連WILD演出ムービデータ及び演出音データをRAM73から読み出して、3連WILDムービを下側画像表示パネル141に表示するとともに、スピーカ112から演出音を出力する(S333)。
【0186】
例えば、図21に示すように、下側画像表示パネル141に表示されているシンボル表示領域4の各シンボルをスクロールさせた状態で、このスクロール画面を障子を表す画G1が徐々に覆って行き、やがてシンボル表示領域4を全て覆うような演出が下側画像表示パネル141において実行される。この演出は、グラフィックボード130(図6)において、2つのフレームを用意しておき、第1のフレームにシンボル表示領域4に表示されるシンボルの画像を書き込み、第2のフレームにシンボル表示領域4を覆う障子の画像のムービデータを書き込む。
【0187】
グラフィックボード130は、メインCPU71の命令により、1画面内の障子が覆う領域の画像を、第2のフレームの画像データにより表示し、スクロールするシンボルの様子を表示する領域(障子によって覆われていない領域)の画像を、第1のフレームの画像データによって表示する。これにより、図21に示すように、徐々に障子を表す画像G1が閉じられて、背後のシンボルがスクロールする状態が覆い隠される画像演出がなされる。
【0188】
そして、シンボル表示領域4のすべてのシンボルが障子によって覆い隠された状態になると、メインCPU71は、図22に示すように、いずれかのビデオリールに対応した位置に、花魁の影を表す画像G2を表示する。これにより、遊技者に対して、3連WILDが出現することを予感させることができる。
【0189】
選択された演出内容によっては、影が表示された後、3連WILDを出現させることなく、3連WILDボーナスゲームを終了させる場合がある。これに対して、影が表示された後、3連WILDが出現する演出内容が選択されている場合、メインCPU71は、グラフィックボード130を制御することにより、図23に示すように、一旦閉じた障子を開き、その背後においてスクロールするビデオリールのうちの、影が表示されていたビデオリールに、3連WILDを表す花魁の画像G3を表示する。この花魁の画像は、1つのビデオリールにおいて表示される上下に連続する3個のシンボルに代えて表示されるものである。この3連WILDを表す花魁の画像は、上述のステップS332におけるシンボル抽籤結果に関わらず、全てのシンボルの代わりに用いられるシンボルである。すなわち、花魁の画像が表示された3個分のシンボルの表示領域は、他のすべてのシンボルに代えて、入賞役(図7)が判断されることになる。
【0190】
メインCPU71は、3連WILDを表す花魁の画像を含めた入賞役を判断し、判断の結果に応じた配当を遊技者に付与する(S334)。そして、メインCPU71は、三択ボーナスゲームへ移行するか否かを乱数抽籤により決定する発展抽籤処理を実行する(S335)。発展抽籤処理の結果が三択ボーナスゲームへ移行する結果である場合、メインCPU71は、ステップS336において肯定結果を得ることにより、ステップS336からステップS337へ処理を移して、三択ボーナスゲームへ移行するための演出ムービデータ及び演出音データをRAM73から読み出して、演出ムービを下側画像表示パネル141に表示するとともに、演出音をスピーカ112から出力する。例えば、シンボル表示領域4を障子が覆う画像演出がなされた後、当該障子が再度開いて、花魁の画像を大きく表示した後、3つのボーナスシンボルを表示し、遊技者がタッチパネル114を操作して3つのボーナスシンボルのいずれかを選択することに応じて、選択されたボーナスシンボルに対応付けられたボーナスゲームを実行する三択ボーナスゲームを実行する(S338)。
【0191】
これに対して、ステップS335における抽籤結果として、三択ボーナスゲームへ移行しない結果が得られると、メインCPU71は、ステップS336において否定結果を得ることにより、3連WILDボーナスゲームを終了する。
【0192】
〈三択ボーナスゲーム処理〉
次に、図24を参照して三択ボーナスゲームについて説明する。
図17のボーナスゲーム処理において、ステップS317へ処理を移したメインCPU71は、図24に示す三択ボーナスゲームに入り、はじめに、内部カウンタによる計時を開始する(S351)。
【0193】
そして、メインCPU71は、遊技者が下側画像表示パネル141に設けられたタッチパネル114を操作することにより、下側画像表示パネル141に表示された3つのボーナスシンボルのうちのいずれかが選択されるのを待ち受ける(S352)。遊技者がタッチパネル114を操作しない場合、メインCPU71は、タッチパネル114から操作結果に応じて出力される信号を入力しないことにより、ステップS352において否定結果を得ることにより、ステップS352からステップS353へ処理を移して、下側画像表示パネル141に、入力操作を促す表示(文字表示等)を行う。
【0194】
この状態において一定時間が経過すると、メインCPU71は、ステップS354において肯定結果を得ることにより、当該三択ボーナスゲームを終了する。これに対して、所定時間が経過していない場合、メインCPU71は、ステップS354において否定結果を得ることにより、上述のステップS352に処理を移して、遊技者による選択入力を待ち受ける。
【0195】
これに対して、遊技者がタッチパネル114を操作して、3つのボーナスシンボルのいずれかを選択操作すると、メインCPU71は、タッチパネル114から選択結果に応じて出力される信号に基づいて、選択されたボーナスシンボルを判定する(S355)。選択されたボーナスシンボルが第1のボーナスシンボルである場合、メインCPU71は、ステップS355において肯定結果を得ることにより、ステップS355からステップS356へ処理を移して、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)を実行する。この場合、メインCPU71は、下側画像表示パネル141に表示された第1のボーナスシンボル(遊技者が選択したボーナスシンボル)を、第1のボーナスゲームを表すキャラクタ(小春)に切り換えて表示することにより、第1のボーナスゲームへ移行することを示唆する。
【0196】
これに対して、遊技者が選択したボーナスシンボルが第1のボーナスシンボルでなかった場合、メインCPU71は、ステップS355において否定結果を得ることにより、ステップS355からステップS357へ処理を移して、選択されたボーナスシンボルが第2のボーナスシンボルであるか否かを判断する。
【0197】
選択されたボーナスシンボルが第2のボーナスシンボルであった場合、メインCPU71は、ステップS357において肯定結果を得ることにより、ステップS357からステップS358へ処理を移して、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)を実行する。この場合、メインCPU71は、下側画像表示パネル141に表示された第2のボーナスシンボル(遊技者が選択したボーナスシンボル)を、第2のボーナスゲームを表すキャラクタ(小夏)に切り換えて表示することにより、第2のボーナスゲームへ移行することを示唆する。
【0198】
これに対して、遊技者が選択したボーナスシンボルが第2のボーナスシンボルでなかった場合、このことは、遊技者が選択したボーナスシンボルが第3のボーナスシンボルであったことを意味しており、メインCPU71は、ステップS357において否定結果を得ることにより、ステップS357からステップS359へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)を実行する。この場合、メインCPU71は、下側画像表示パネル141に表示された第3のボーナスシンボル(遊技者が選択したボーナスシンボル)を、第3のボーナスゲームを表すキャラクタ(小雪)に切り換えて表示することにより、第3のボーナスゲームへ移行することを示唆する。
【0199】
かくして、下側画像表示パネル141のシンボル表示領域4においてスクロールされた後停止したシンボルのうち、3つのボーナスシンボルのいずれかを遊技者が操作することにより、操作されたボーナスシンボルに応じたボーナスゲーム(第1、第2又は第3のボーナスゲーム)が選択されて実行される。
【0200】
〈第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)処理〉
次に、図25を参照して第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)について説明する。
図24の三択ボーナスゲーム処理において、ステップS356の第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)へ処理を移したメインCPU71は、図25に示す第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)に入り、はじめに、内部カウンタによる計時を開始する(S371)。
【0201】
そして、メインCPU71は、時間経過に応じた演奏ムービデータ及び演奏音データをRAM73から読み出して、演奏ムービとして下側画像表示パネル141に表示すると共に、スピーカ112から演奏音を出力する(S372)。演奏ムービとは、図26に示すように、第1のボーナスゲームのキャラクタである小春が三味線を演奏する画像G4が表示されるムービであり、経過時間に応じて複数のパターンが予め用意されている。例えば、時間が0から第1の経過時間までの間である場合には、当該第1の経過時間に応じた演奏ムービとして、比較的テンポの遅い演奏ムービ及び演奏音の各データがRAM73に用意されている。
【0202】
これに対して、例えば、時間経過が第1の経過時間後第2の経過時間までの間である場合に対応させて、第1の経過時間に応じた演奏ムービ及び演奏音よりも相対的に速いテンポの演奏ムービ及び演奏音の各データが用意されている。また、演奏ムービにおいては、図26に示すように、時間の経過に従って襖を表す画像G5が閉じて行き、時間経過が大きくなると、図27に示すように、襖が完全に閉じる様子が画像データとして用意されている。このように時間の経過に従って、順次テンポが速くなる演奏ムービ及び演奏音のデータが用意されており、メインCPU71は、時間経過に応じた演奏ムービ及び演奏音の各データをRAM73から読み出して、これを下側画像表示パネル141及びスピーカ112から出力するようになっている。
【0203】
メインCPU71は、時間の経過に応じた演奏ムービ及び演奏音を出力すると、一定時間が経過したか否かを判断する(S373)。一定時間が経過していないと判断した場合、メインCPU71は、ステップS373において否定結果を得ることにより、上述のステップS372へ処理を移して、時間の経過に応じた演奏ムービ及び演奏音の出力を維持する。
【0204】
これに対して、一定時間が経過している場合、メインCPU71は、ステップS373において肯定結果を得ることにより、ステップS373からステップS374へ処理を移して、遊技者へ払い出すべき払出数を増加させる。この増加した払出数は、RAM73に格納される。
【0205】
また、メインCPU71は、増加した払出数を、例えば下側画像表示パネル141に表示する(S375)。この表示は、図26に示すように、払出数を数字によって表示することに加えて、増加を示唆する種々の演出画像をも含むものである。
【0206】
そして、メインCPU71は、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)を終了するか否かを乱数抽籤により決定する(S376)。第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)を終了しない抽籤結果が得られると、メインCPU71は、ステップS377において否定結果を得ることにより、ステップS377からステップS374へ処理を移して、時間の経過に応じて払出数を増加させる。
【0207】
これに対して、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)を終了する抽籤結果が得られると、メインCPU71は、ステップS377において肯定結果を得ることにより、ステップS377からステップS378へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行するか否かを乱数抽籤により決定する発展抽籤処理を実行する(S378)。
【0208】
発展抽籤処理の結果が第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行する結果である場合、メインCPU71は、ステップS379において肯定結果を得ることにより、ステップS379からステップS380へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行するための演出ムービデータ及び演出音データをRAM73から読み出して、演出ムービを下側画像表示パネル141に表示するとともに、演出音をスピーカ112から出力する。例えば、下側画像表示パネル141において、図27に示すように、襖が完全に閉じた画像が表示された後、再度襖が開く画像が表示されるといった演出ムービが表示される。その後、メインCPU71は、発展的に他のボーナスゲームへ移行すべく、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)を実行する(S381)。
【0209】
これに対して、ステップS378における抽籤結果として、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行しない結果が得られると、メインCPU71は、ステップS379において否定結果を得ることにより、小春ボーナスゲームを終了する。
【0210】
第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)の処理については、図25に示した処理手順の他に、例えば、図28に示す処理手順を採用してもよい。すなわち、図25に示した処理手順では、時間の経過に応じて第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)を終了するか否かを抽籤により決定したが、図28に示す処理手順では、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)の開始時に、予め抽籤によりゲーム時間を決めておくようになっている。
【0211】
図28に示すように、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)に入ると、メインCPU71は、当該第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)の継続時間(演奏時間)を乱数抽籤により決定する(S401)。そして、メインCPU71は、ステップS401において決定された演奏時間に関連して予めRAM73に記憶されている複数種類の演奏ムービ及び演奏音の各データを読み出して(S402)、下側画像表示パネル141及びスピーカ112から出力(再生)する(S403)。このように、演奏時間に応じて用意された演奏ムービ及び演奏音を出力することにより、出力された演奏ムービ及び演奏音によって、遊技者に対して、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)の継続時間を経験的に理解させることができる。
【0212】
メインCPU71は、選択された演奏ムービ及び演奏音の再生が終了したか否かを判断し(S404)、再生が終了していない場合には、ステップS404からステップS403へ処理を移して、再生を続ける。これに対して、再生が終了した場合、メインCPU71は、ステップS404において肯定結果を得ることにより、ステップS404からステップS405へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行するか否かを乱数抽籤により決定する発展抽籤処理を実行する(S406)。
【0213】
発展抽籤処理の結果が第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行する結果である場合、メインCPU71は、ステップS406において肯定結果を得ることにより、ステップS406からステップS407へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行するための演出ムービデータ及び演出音データをRAM73から読み出して、演出ムービを下側画像表示パネル141に表示するとともに、演出音をスピーカ112から出力する。例えば、下側画像表示パネル141において、図27に示したように、襖が完全に閉じた画像が表示された後、再度襖が開く画像が表示されるといった演出ムービが表示される。その後、メインCPU71は、発展的に他のボーナスゲームへ移行すべく、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)を実行する(S408)。
【0214】
これに対して、ステップS406における抽籤結果として、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行しない結果が得られると、メインCPU71は、ステップS406において否定結果を得ることにより、小春ボーナスゲームを終了する。
図28に示したように、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)を実行するにあたって、予め第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)継続時間(演奏時間)を決定し、決定された継続時間に応じた演奏ムービ及び演奏音を出力(再生)するようにしてもよい。
【0215】
〈第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)処理〉
次に、図29を参照して第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)について説明する。
図23の三択ボーナスゲーム処理において、ステップS358の第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)へ処理を移したメインCPU71は、図29に示す第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)に入り、はじめに、カウンタをインクリメントする(S431)。
【0216】
そして、メインCPU71は、5列×3個の15個のシンボル表示領域4に停止表示させるシンボルを乱数抽籤により決定する(S432)。シンボル抽籤処理が終了すると、メインCPU71は、第1ビデオリール3a(図4)に投入するWILDシンボルの枚数(1枚又は2枚)を乱数抽籤により決定する(S433)。また、メインCPU71は、第2ビデオリール3b(図4)に投入するWILDシンボルの枚数(1枚又は2枚)を乱数抽籤により決定する(S434)。また、メインCPU71は、第3ビデオリール3c(図4)に投入するWILDシンボルの枚数(1枚又は2枚)を乱数抽籤により決定する(S435)。また、メインCPU71は、第4ビデオリール3d(図4)に投入するWILDシンボルの枚数(1枚又は2枚)を乱数抽籤により決定する(S436)。また、メインCPU71は、第4ビデオリール3e(図4)に投入するWILDシンボルの枚数(1枚又は2枚)を乱数抽籤により決定する(S437)。
【0217】
このようにして、第1ビデオリール3a〜第5ビデオリール3eについて、投入されるWILDシンボルの枚数が抽籤により決定されると、メインCPU71は、演出内容を決定し(S438)、上述のステップS432において決定された全シンボルに対して、上述のステップS433〜ステップS437において投入枚数が決定されたWILDシンボルを被せた状態でシンボルがスクロールし、停止する画像を、下側画像表示パネル141に表示する(S439)。これにより、図30に示すように、下側画像表示パネル141には、5列×3個の15個のシンボル表示領域4に15個のシンボルと、ビデオリールごとに抽籤により決定された枚数のWILDシンボル(小判シンボル)が表示される。図30は、各ビデオリールに1枚ずつのWILDシンボル(小判シンボル)B11が表示されている例を示している。
【0218】
メインCPU71は、WILDシンボルを含めた入賞役の判定(WILDシンボルをいずれかのシンボルの代わりに用いた入賞役の判定)及びWILDシンボルの投入枚数に応じた配当からなる払出数を決定し、これをRAM73に格納する(S440)。
【0219】
メインCPU71は、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行するか否かを乱数抽籤により決定する発展抽籤処理を実行する(S441)。発展抽籤処理の結果が第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行する結果である場合、メインCPU71は、ステップS442において肯定結果を得ることにより、ステップS442からステップS443へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行する抽籤結果が得られたことをRAM73に格納する。メインCPU71は、ステップS443の後、又はステップS442において否定結果が得られた場合(上述のステップS441の抽籤において、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行しない結果が得られた場合)、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)が所定ゲーム数(例えば7ゲーム)終了したか否かを、カウンタの値に基づいて判断する(S444)。
【0220】
所定のゲーム数に達していない場合、メインCPU71は、ステップS444において否定結果を得ることにより、ステップS444から上述のステップS431へ処理を移して、カウンタをインクリメントし、さらにゲームを繰り返す。これにより、各ビデオリールには、ゲーム数が増すごとに、投入されるWILDシンボルB11の数が増加することになる。
【0221】
これに対して、所定のゲーム数に達している場合、メインCPU71は、ステップS444において肯定結果を得ることにより、ステップS444からステップS445へ処理を移して、カウンタをリセットし、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する結果がRAM73にストックされているか否かを判断する(S446)。
【0222】
第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する結果がRAM73にストックされている場合、このことは、所定ゲーム数(例えば7ゲーム)の間に、発展抽籤(S441)において第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する抽籤結果が得られたことを意味しており、メインCPU71は、ステップS446において肯定結果を得ることにより、ステップS446からステップS447へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行するための演出ムービデータ及び演出音データをRAM73から読み出して、演出ムービを下側画像表示パネル141に表示するとともに、演出音をスピーカ112から出力する。例えば、下側画像表示パネル141において、図31に示すように、シンボル表示領域4の中央に花魁を表す画像G11が出現するといった演出ムービが表示される。その後、メインCPU71は、発展的に他のボーナスゲームへ移行すべく、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)を実行する(S448)。
【0223】
これに対して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する結果がRAM73にストックされていない場合、このことは、所定ゲーム数(例えば7ゲーム)の間に、発展抽籤(S441)において第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する抽籤結果が得られなかったことを意味しており、メインCPU71は、ステップS446において否定結果を得ることにより、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)を終了する。
【0224】
図29について上述した第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)の処理によれば、予め決められたゲーム数(例えば7ゲーム)の各々のゲームにおいて、第1ビデオリール3a〜第5ビデオリール3eに投入するWILDシンボルの枚数及び位置を決定し、全てのゲーム数を消化した段階で、投入されたWILDシンボルの合計枚数に応じた配当(払出数)が決定される。
【0225】
なお、WILDシンボルの投入枚数の抽籤処理は、各ゲームごとに行うことに代えて、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)に移行した際に、全ゲーム(例えば7ゲーム)における投入枚数を決定するようにしてもよい。この処理手順を図32に示す。
【0226】
図32に示すように、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)へ移行したメインCPU71は、はじめに、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)の全ゲーム(例えば7ゲーム)について、全ビデオリールに投入されるWILDシンボルの枚数(1枚又は2枚)を乱数抽籤により決定し、決定された結果をRAM73に格納する(S451)。
【0227】
そして、メインCPU71は、カウンタをインクリメントした後(S452)、5列×3個の15個のシンボル表示領域4に停止表示させるシンボルを乱数抽籤により決定する(S453)。シンボル抽籤処理が終了すると、メインCPU71は、演出内容を決定し(S454)、上述のステップS451において決定された全ゲームについて投入されるWILDシンボルのうち、当該ゲーム分について決定されたWILDシンボルを、上述のステップS453において決定された全シンボルに対して被せた状態でシンボルがスクロールし、停止する画像を、下側画像表示パネル141に表示する(S455)。これにより、図30に示したように、下側画像表示パネル141には、5列×3個の15個のシンボル表示領域4に15個のシンボルと、ビデオリールごとに抽籤により決定された枚数のWILDシンボル(小判シンボル)が表示される。
【0228】
メインCPU71は、WILDシンボルを含めた入賞役の判定(WILDシンボルをいずれかのシンボルの代わりに用いた入賞役の判定)及びWILDシンボルの投入枚数に応じた配当からなる払出数を決定し、これをRAM73に格納する(S456)。
【0229】
メインCPU71は、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行するか否かを乱数抽籤により決定する発展抽籤処理を実行する(S457)。発展抽籤処理の結果が第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行する結果である場合、メインCPU71は、ステップS458において肯定結果を得ることにより、ステップS458からステップS449へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行する抽籤結果が得られたことをRAM73に格納する。メインCPU71は、ステップS459の後、又はステップS458において否定結果が得られた場合(上述のステップS457の抽籤において、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行しない結果が得られた場合)、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)が所定ゲーム数(例えば7ゲーム)終了したか否かを、カウンタの値に基づいて判断する(S460)。
【0230】
所定のゲーム数に達していない場合、メインCPU71は、ステップS460において否定結果を得ることにより、ステップS460から上述のステップS452へ処理を移して、カウンタをインクリメントし、さらにゲームを繰り返す。
【0231】
これに対して、所定のゲーム数に達している場合、メインCPU71は、ステップS460において肯定結果を得ることにより、ステップS460からステップS461へ処理を移して、カウンタをリセットし、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する結果がRAM73にストックされているか否かを判断する(S462)。
【0232】
第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する結果がRAM73にストックされている場合、このことは、所定ゲーム数(例えば7ゲーム)の間に、発展抽籤(S457)において第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する抽籤結果が得られたことを意味しており、メインCPU71は、ステップS462において肯定結果を得ることにより、ステップS462からステップS463へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ移行するための演出ムービデータ及び演出音データをRAM73から読み出して、演出ムービを下側画像表示パネル141に表示するとともに、演出音をスピーカ112から出力する。例えば、下側画像表示パネル141において、図31に示したように、シンボル表示領域4の中央に花魁を表す画像G11が出現するといった演出ムービが表示される。その後、メインCPU71は、発展的に他のボーナスゲームへ移行すべく、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)を実行する(S464)。
【0233】
これに対して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する結果がRAM73にストックされていない場合、このことは、所定ゲーム数(例えば7ゲーム)の間に、発展抽籤(S457)において第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ発展的に移行する抽籤結果が得られなかったことを意味しており、メインCPU71は、ステップS462において否定結果を得ることにより、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)を終了する。
【0234】
図32について上述した第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)の処理によれば、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)の全ゲーム数(例えば7ゲーム)の各々のゲームにおいて投入されるWILDシンボルの枚数及び位置を、全ゲーム分について予め乱数抽籤により決定し、各ゲームにおいて順次投入して行き、全てのゲーム数を消化した段階で、投入されたWILDシンボルの合計枚数に応じた配当(払出数)が決定される。
【0235】
〈第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)処理〉
次に、図33及び図34を参照して第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)について説明する。
【0236】
第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)は、複数のルートによって移行可能であるように設定されているボーナスゲームである。第1のルートは、図24に示した三択ボーナスゲーム処理において、ステップS359の第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ処理が移行された場合である。第2のルートは、図25に示した第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)処理において、ステップS381の第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ処理が移行された場合である。また、図28に示した第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)処理の変形例において、ステップS408の第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ処理が移行された場合もある。第3のルートは、図29に示した第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)処理において、ステップS448の第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ処理が移行された場合である。また、図32に示した第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)処理の変形例において、ステップS464の第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)へ処理が移行された場合もある。
【0237】
メインCPU71は、これらのループから第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)に入ると、はじめに、下側画像表示パネル141において、5列×3個の15個のシンボルのシンボル表示領域4に代えて、図35に示すスタート操作用画像を表示する(S481)。この画像は、スタート地点における風景を表した画像であり、当該画像には、矢印と共に、「前進する」、「左へ進む」、「右へ進む」といった文字による案内表示が含まれている。下側画像表示パネル141に表示されたこれらの矢印を遊技者が押圧操作することにより、下側画像表示パネル141に設けられたタッチパネル114の出力信号に基づいて、メインCPU71は、遊技者がいずれの矢印を指定したかを判断するようになっている。
【0238】
また、上側画像表示パネル131には、図36に示すような、第3のボーナスゲームの進行内容を表した画像が、光を透過する板の表面に描かれている。この画像においては、ゲームのスタート位置を表す画像が上側画像表示パネル131の下部に描かれており、ゴールを表す画像が上部に描かれている。画像表示パネル131の背後に設けられた複数のランプの発光態様は、メインCPU71の制御により、第3のボーナスゲームの進行に従って、下部のスタート位置から、順次上方又は横方向へ光が移動するように発光位置を変えて行く。
【0239】
メインCPU71は、下側画像表示パネル141において、図35に示すスタート操作用画像を表示した後(S481)、図37に示すように、上側画像表示パネル131において、スタート地点を現す領域P1の背後のランプを発光させることにより、スタート地点の発光を通じて、遊技者に第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)が開始されることを認識させる(S482)。そして、メインCPU71は、遊技者による下側画像表示パネル141のタッチパネル114の入力操作を待ちうける(S483)。
【0240】
遊技者の入力操作がない場合、メインCPU71は、ステップS483において否定結果を得ることにより、ステップS483からステップS482へ処理を移して、スタート地点の発光を維持する。
【0241】
これに対して、遊技者の入力操作があった場合、メインCPU71は、ステップS483において肯定結果を得ることにより、ステップS483からステップS484へ処理を移して、入力操作に応じて、上側画像表示パネル131の発光位置を変更する。具体的には、遊技者が図35に示した「前進する」に対応した矢印A1(上方向を指し示す矢印)を押圧操作した場合、メインCPU71は、これに応じて、図38に示すように、上側画像表示パネル131の発光位置を、スタート地点を表す領域P1から見て上方向である交差点を現す領域P2へ変更する。すなわち、スタート地点を表す領域P1の背後のランプの発光を停止し、交差点を表す領域P2の背後のランプを発光させる。これにより、遊技者は、自分の操作に応じて、ゲームが進行したことを認識することができる。
【0242】
また、遊技者が図35に示した「左へ進む」に対応した矢印A2(左方向を指し示す矢印)を押圧操作した場合、メインCPU71は、これに応じて、図39に示すように、上側画像表示パネル131の発光位置を、スタート地点を表す領域P1から見て左方向である第1の店(天ぷら屋)を表す領域P3へ変更する。すなわち、スタート地点を表す領域P1の背後のランプの発光を停止し、第1の店(天ぷら屋)を表す領域P3の背後のランプを発光させる。これにより、遊技者は、自分の操作に応じて、ゲームが進行したことを認識することができる。
【0243】
また、遊技者が図35に示した「右へ進む」に対応した矢印A3(右方向を指し示す矢印)を押圧操作した場合、メインCPU71は、これに応じて、図40に示すように、上側画像表示パネル131の発光位置を、スタート地点を表す領域P1から見て右方向である第2の店(茶店)を表す領域P4へ変更する。すなわち、スタート地点を表す領域P1の背後のランプの発光を停止し、第2の店(茶店)を表す領域P4の背後のランプを発光させる。これにより、遊技者は、自分の操作に応じて、ゲームが進行したことを認識することができる。
【0244】
第1の店(天ぷら屋)が選択された場合には、第1のミニゲームが実行され、第2の店(茶店)が選択された場合には、第2のミニゲームが実行されるようになっている。メインCPU71は、遊技者により選択されたゲームが第1のミニゲームであるか否かを判断する(S485)。遊技者が第1の店(天ぷら屋)を選択した場合、メインCPU71は、ステップS485において肯定結果を得ることにより、ステップS485からステップS486へ処理を移して、下側画像表示パネル141において第1のミニゲームの画像を表示し、第1のミニゲームを実行する。例えば、第1のミニゲームとして、3つの天ぷらから1つを遊技者に選択させ、選択された天ぷらに応じた配当を遊技者に付与するゲームを実行する。
【0245】
これに対して、遊技者の選択が第1の店(天ぷら屋)ではなかった場合、メインCPU71は、ステップS485において否定結果を得ることにより、ステップS485からステップS487へ処理を移して、遊技者により選択されたゲームが第2のミニゲームであるか否かを判断する。遊技者が第2の店(茶店)を選択した場合、メインCPU71は、ステップS487において肯定結果を得ることにより、ステップS487からステップS488へ処理を移して、下側画像表示パネル141において第2のミニゲームの画像を表示し、第2のミニゲームを実行する。例えば、第2のミニゲームとして、3つの湯飲みから1つを遊技者に選択させ、選択された湯飲みに応じた配当を遊技者に付与するゲームを実行する。
【0246】
上述のステップS486において実行される第1のミニゲームと、上述のステップS488において実行される第2のミニゲームとでは、ゲーム結果に応じて遊技者に付与される配当の幅が異なるが、平均配当が同一となるゲームである。例えば、第1のミニゲームにおいて選択される3つの天ぷらの配当幅は、第2のミニゲームにおいて選択される3つの湯のみの配当幅よりも広いが、第1のミニゲームにおいて選択される3つの天ぷらの平均配当は、第2のミニゲームにおいて選択される3つの湯のみの平均配当と同一となっている。
【0247】
メインCPU71は、上述のステップS486の処理の後又は上述のステップS488の処理の後に、ステップS489へ処理を移して、ミニゲームの結果に応じた配当を遊技者に付与する。
【0248】
一方、上述のステップS483における遊技者の選択が第1の店(天ぷら屋)及び第2の店(茶店)のいずれでもなかった場合、メインCPU71は、ステップS487において否定結果を得ることにより、ステップS487からステップS490へ処理を移す。ステップS490は、遊技の進行に応じた交差点を表す領域の風景画像を下側画像表示パネル141に表示する処理である。例えば、ステップS487において否定結果が得られることによりステップS490へ処理を移した場合、スタート地点を表す領域P1における選択において、遊技者が上方向の交差点を選択したことを意味しており、メインCPU71は、下側画像表示パネル141に図41に示すような、交差点における選択操作画像を表示する。
【0249】
また、ステップS486における第1のミニゲームが実行された後、又はステップS488における第2のミニゲームが実行された後においては、それぞれ対応する交差点(第1のミニゲームの後には交差点を表す領域P5(図36)、第2のミニゲームの後には交差点を表す領域P6(図36))へゲームが移動することになり、これに応じて、ステップS490において、下側画像表示パネル141に図41に示すような、交差点における選択操作画像が表示される。
【0250】
下側画像表示パネル141にゲームの進行に応じた交差点における選択操作画像が表示されると(S490)、メインCPU71は、遊技者による入力操作(選択操作)を待ち受ける。下側画像表示パネル141に表示された選択操作画像(図41)には、複数の案内人の影を表す画像D1〜D4が含まれており、遊技者がこの画像D1〜D4のいずれかを押圧操作すると、これに応じてタッチパネル114から出力される出力信号に基づいて、メインCPU71は、遊技者の選択が画像D1〜D4のいずれであるかを判断する。
【0251】
遊技者による選択操作がない場合、メインCPU71は、ステップS491において否定結果を得ることにより、ステップS491から上述のステップS490へ処理を移して、選択操作画像(図41)の表示を続ける。これに対して、遊技者による選択操作があった場合、メインCPU71は、ステップS491において肯定結果を得ることにより、ステップS491からステップS492へ処理を移して、入力操作(選択操作)に応じた画像を下側画像表示パネル141に表示する。例えば、画像D1(図41)が選択された場合、選択された画像D1に対応して、良い案内人が登場して、上方向へ進むように案内される。
【0252】
例えば、交差点を表す領域P5においては、その上方向である交差点を表す領域P9へゲームが進み、交差点を表す領域P6においては、その上方向である交差点を表す領域P10へゲームが進み、交差点を表す領域P2においては、その上方向である交差点を表す領域P11へゲームが進むことになる。このように、遊技者の選択により良い案内人が登場した場合には、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)のゴールである最上部へ進むようにゲームが進行することになる。
【0253】
これに対して、遊技者により例えば画像D2(図41)が選択された場合、選択された画像D2に対応して、案内人が登場し、横方向の店へ案内され、案内された店においてさらに新たな選択操作画像が下側画像表示パネル141に表示される。この新たな選択操作画像には、障子に複数の花魁の影が表示されるものであり、遊技者がそれらのうちのいずれかを選択すると、選択に応じたゲームへ進行する。例えば、特定の芸者が登場すると、一定の配当が付与され、花魁が出現すると、ルーレット抽籤が実行され、盗人が登場すると第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)が終了するようになっている。これらの登場人物によって、異なる配当が設定されている。
【0254】
これに対して、遊技者により例えば画像D3(図41)が選択された場合、選択された画像D3に対応して、盗人が登場し、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)が終了する。
【0255】
これに対して、遊技者により例えば画像D4(図41)が選択された場合、選択された画像D4に対応して、花魁が登場し、ルーレット抽籤が実行される。このルーレット抽籤では、下側画像表示パネル141にルーレットが表示され、このルーレットによって配当され抽籤される。
【0256】
このようにして画像D1〜D4のうちのいずれかが選択されると、メインCPU71は、選択された画像に応じた登場人物の画像を下側画像表示パネル141に表示し、選択された画像に応じてゲームを進行させる。また、メインCPU71は、選択された画像D1〜D4に応じた配当を遊技者へ付与する(S493)。また、メインCPU71は、遊技者による入力操作(選択操作)に応じて(ゲームの進行に応じて)、上側画像表示パネル131における発光位置を変更する(S494)。
【0257】
なお、メインCPU71は、画像D1〜D4の選択によって交差点から横方向の店へ移動した後には、当該横方向にそのまま進んで他の交差点に移動する。例えば、交差点P5において、画像D1〜D4のいずれかが遊技者により選択されて、交差点P5の横方向にある店P7においてゲームが実行されると、その後、店P7の横方向に設けられた交差点P2へゲームが進められるようになっている。すなわち、交差点で横方向の店が選択されると、当該店におけるゲーム終了後には、当該店に到来した側とは反対側の方向に進む。具体的には、遊技者の選択により交差点P5から店P7へ進んだ場合は、店P7におけるゲームの後、店P7から交差点P2へ進み、交差点P2から店P7へ進んだ場合は、店P7におけるゲームの後、店P7から交差点P5へ進むようになっている。
【0258】
このように、画像D1〜D5(図41)の選択において、横方向の店でのゲームが選択されると、ゴールへ進むべき上方向とは異なる横方向へ進むことになり、遊技者にとって、大きな配当が得られるかもしれないゴール後の抽籤ゲームへの移行に時間を要する結果となる。このように、ゴールまでの経路が遠回りとなる場合においては、その経路において、店でのゲームにより配当が得られる場合、又は、強制的に第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)が終了する結果となる場合等があり、短い経路でゴールに到達する場合に比べて、遊技者にとって有利になる場合、又は不利になる場合がある。この点において遊技者に対して与えられる遊技の興趣性を高めることができる。
【0259】
メインCPU71は、交差点における画像D1〜D4の選択後のゲームの進行(S492、S493、S494)の後、ゴールに達したか否かを判断する(S495)。ゴールに達していない場合、メインCPU71は、ステップS495において否定結果を得ることにより、ステップS495から上述のステップS490へ処理を移して、ゲームの進行に応じた交差点における選択操作画像を表示する。
【0260】
これに対して、ゴールに達している場合、メインCPU71は、図42に示すように、上側画像表示パネル131のゴール地点を現すの領域P12の背後のランプを発光させることにより、遊技者に対してゴールに至ったことを知らせると共に、ステップS495において肯定結果を得ることにより、ステップS495から図34に示すステップS496へ処理を移して、カウンタの値が5に達しているか否かを判断する。カウンタの値が5に達していない場合、このことは、ゴール後に、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)又は第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)に移行するループの繰り返し回数が5回以下であることを意味しており、メインCPU71は、ステップS496において否定結果を得ることにより、ステップS496からステップS497へ処理を移して、カウンタの値をインクリメントした後、ゲーム抽籤を行う(S498)。
【0261】
ゲーム抽籤とは、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)への移行、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)への移行又は第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当付与のいずれかを抽籤により決定する処理であり、メインCPU71は、図43に示すように、下側画像表示パネル141に、第1〜第3のボーナスゲームを示唆する三人の影を表す画像E1〜E3を表示し、遊技者にこの影のいずれかを選択させる。遊技者が下側画像表示パネル141に表示された三人の影のいずれかを押圧操作することにより、下側画像表示パネル141に設けられたタッチパネル114の出力信号に基づいて、メインCPU71は、選択された影を認識する。
【0262】
そして、メインCPU71は、選択された影が対応付けられている内容(第1のボーナスゲームへの移行、第2のボーナスゲームへの移行又は第3のボーナスゲームにおける配当付与のいずれか)を遊技者により選択された進行内容として決定する。遊技者が選択可能な三人の影とゲームの進行内容との対応付けは、ゲーム抽籤(S498)が実行されるごとに抽籤により決定されるが、これに限られず、遊技者がどの影を選択するかに関わらず、ゲーム抽籤(S498)が実行されるごとに1つの進行内容が抽籤により決定されるようにしてもよい。
【0263】
メインCPU71は、ステップS498におけるゲーム抽籤の結果、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当付与が選択されたか否かを判断する(S499)。第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当付与が選択されなかった場合、メインCPU71は、ステップS499において否定結果を得ることにより、ステップS499からステップS500へ処理を移して、ステップS498において選択された進行内容が第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)への移行であるか否かを判断する。
【0264】
選択された進行内容が第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)への移行である場合、メインCPU71は、ステップS500において肯定結果を得ることにより、ステップS500からステップS501へ処理を移して、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)を実行する。この第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)は、図25又は図28において上述したゲームである。これにより、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)において、ゴールに至った後の選択で第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)が選択された場合には、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)へ移行する処理ループが実行されることになる。
【0265】
なお、上述のステップS496において第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)への移行が選択された場合、上側画像表示パネル131のゴールの上方に描かれた3つの扇の絵柄のうちの右の扇の絵柄及びそれに付随する花魁の絵柄の背後に設けられたランプを発光させることにより、遊技者に対して、右の扇が明るく見えるようにして、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)に移行することを認識させることができる。
【0266】
これに対して、上述のステップS498において選択された進行内容が第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当付与及び第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)への移行のいずれでもなかった場合、メインCPU71は、ステップS500において否定結果を得ることにより、ステップS500からステップS502へ処理を移して、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)を実行する。この第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)は、図29又は図32において上述したゲームである。これにより、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)において、ゴールに至った後の選択で第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)への移行が選択された場合には、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)へ移行する処理ループが実行されることになる。
【0267】
なお、上述のステップS496において第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)への移行が選択された場合、上側画像表示パネル131のゴールの上方に描かれた3つの扇の絵柄のうちの左の扇の絵柄及びそれに付随する花魁の絵柄の背後に設けられたランプを発光させることにより、遊技者に対して、左の扇が明るく見えるようにして、第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)に移行することを認識させることができる。
【0268】
また、上述のステップS498において選択されたゲームが第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当付与であった場合、メインCPU71は、ステップS499において否定結果を得ることにより、ステップS499からステップS504へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における最終配当(ゴール後に付与される例えば2000クレジットの配当)を付与して、当該第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)を終了する。
【0269】
これにより、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)において、ゴールに至った後の選択で第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当付与が選択された場合には、第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)又は第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)へ移行するループ処理に移らず、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当付与が実行されて当該第3のボーナスゲームが終了することになる。この場合、上側画像表示パネル131のゴールの上方に描かれた3つの扇の絵柄のうちの中央の扇の絵柄及びそれに付随する花魁の絵柄の背後に設けられたランプを発光させることにより、遊技者に対して、中央の扇が明るく見えるようにして、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当付与が決定してゲームが終了することを認識させることができる。
【0270】
一方、カウンタの値が5に達している場合、メインCPU71は、上述のステップS496において肯定結果を得ることにより、ステップS496からステップS504へ処理を移して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)における配当を付与して、当該第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)を終了する。これにより、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)から第1のボーナスゲーム(小春ボーナスゲーム)又は第2のボーナスゲーム(小夏ボーナスゲーム)へ移行するループ処理は、5回を限度として繰り返されることになる。
【0271】
以上説明したように、図33及び図34に示した第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)においては、遊技者が下側画像表示パネル141(タッチパネル114)を操作し、操作結果に応じたゲームの進行状況が上側画像表示パネル131に表示される。
【0272】
上側画像表意パネル131においては、ゲームのスタート地点P1が最下部に設けられており、当該最下部における発光領域が、ゲームの進行に従って、順次上方向へ移動して行く。これにより、遊技者の視線を発光領域の移動に伴って上方へ移動させることができる。ゲームの進行がゴールまで達すると、上側画像表示パネル131の最上部に設けられたゴールの領域P12が発光することにより、遊技者に対して、最上部の3つの扇の絵柄へ注意を引き付けることができる。この3つの扇の絵柄のいずれかが発光することにより、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)のゴール後の抽籤結果を遊技者に認識させることができる。また、上側画像表示パネル131の最上部において扇子や花魁の絵柄が発光する演出が行われることにより、ホールの他の遊技者に対して、第3のボーナスゲーム(小雪ボーナスゲーム)がゴールしたことをアピールすることもできる。
【符号の説明】
【0273】
1 ゲーミングマシン
31 スピンボタン
38 ハイパワーボタン
38S ハイパワースイッチ
71 メインCPU
114 タッチパネル
130 グラフィックボード
131 上側画像表示パネル
141 下側画像表示パネル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、ベーシックゲームを開始するための入力デバイスと、複数のシンボル群がそれぞれ描かれた複数のリールと、画像を表示するディスプレイと、以下の処理を実行するコントローラと、を備える。
(a)前記入力デバイスに対する入力に基づいて、ベーシックゲームを開始する処理、
(b)特定のキャラクタの影を表示するか否かをランダムに決定する第1の決定を行う処理、
(c)前記第1の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列を決定する処理、
(d)前記第1の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、複数のシンボル列のスクロールが停止したときに前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列以外のシンボル列において遊技者に対して表示されるシンボルの位置をランダムに決定する第2の決定を行う処理、
(e)前記ディスプレイに表示されている複数のシンボル列のそれぞれをスクロールする処理、
(f)(d)の処理に基づいて、スクロールされている複数のシンボル列のそれぞれを順次停止する処理、
(g)前記第1の決定の結果に基づいて、前記各シンボル列のスクロール中に前記各シンボル列の表示を遮蔽し、特定のシンボル列に対応する位置に特定のキャラクタの影を表示する処理、
(h)前記遮蔽を解除すると共に、前記特定のキャラクタの影が表示されたシンボル列に、前記特定のキャラクタを表示する処理、
(i)前記特定のキャラクタが表示されたシンボル列の各シンボルを、配当が付与されるための前記所定のシンボルの組合せを構成するシンボルの一つとして用いる処理。
【請求項2】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、ベーシックゲームを開始するための入力デバイスと、複数のシンボル群がそれぞれ描かれた複数のリールと、画像を表示するディスプレイと、以下の処理を実行するコントローラと、を備える。
(a)前記入力デバイスに対する入力に基づいて、複数のシンボル列のスクロールが停止したときに遊技者に対して表示するシンボルをランダムに決定する第1の決定を行い、ベーシックゲームを開始する処理、
(b)特定のキャラクタの影を表示するか否かをランダムに決定する第2の決定を行う処理、
(c)前記第2の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列を決定する処理、
(d)前記ディスプレイに表示されている複数のシンボル列のそれぞれをスクロールする処理、
(e)前記第2の決定の結果に基づいて、前記各シンボル列のスクロール中に前記各シンボル列の表示を遮蔽し、特定のキャラクタが表示される特定のシンボル列に対応する位置に前記特定のキャラクタの影を表示する処理、
(f)前記遮蔽を解除すると共に、前記特定のキャラクタの影が表示された特定のシンボル列に、前記特定のキャラクタを表示する処理、
(g)(a)の処理に基づいて、スクロールされている複数のシンボル列のそれぞれを順次停止する処理、
(h)前記特定のキャラクタが表示されたシンボル列の各シンボルを、配当が付与されるための前記所定のシンボルの組合せを構成するシンボルの一つとして用いる処理。
【請求項1】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、ベーシックゲームを開始するための入力デバイスと、複数のシンボル群がそれぞれ描かれた複数のリールと、画像を表示するディスプレイと、以下の処理を実行するコントローラと、を備える。
(a)前記入力デバイスに対する入力に基づいて、ベーシックゲームを開始する処理、
(b)特定のキャラクタの影を表示するか否かをランダムに決定する第1の決定を行う処理、
(c)前記第1の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列を決定する処理、
(d)前記第1の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、複数のシンボル列のスクロールが停止したときに前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列以外のシンボル列において遊技者に対して表示されるシンボルの位置をランダムに決定する第2の決定を行う処理、
(e)前記ディスプレイに表示されている複数のシンボル列のそれぞれをスクロールする処理、
(f)(d)の処理に基づいて、スクロールされている複数のシンボル列のそれぞれを順次停止する処理、
(g)前記第1の決定の結果に基づいて、前記各シンボル列のスクロール中に前記各シンボル列の表示を遮蔽し、特定のシンボル列に対応する位置に特定のキャラクタの影を表示する処理、
(h)前記遮蔽を解除すると共に、前記特定のキャラクタの影が表示されたシンボル列に、前記特定のキャラクタを表示する処理、
(i)前記特定のキャラクタが表示されたシンボル列の各シンボルを、配当が付与されるための前記所定のシンボルの組合せを構成するシンボルの一つとして用いる処理。
【請求項2】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、ベーシックゲームを開始するための入力デバイスと、複数のシンボル群がそれぞれ描かれた複数のリールと、画像を表示するディスプレイと、以下の処理を実行するコントローラと、を備える。
(a)前記入力デバイスに対する入力に基づいて、複数のシンボル列のスクロールが停止したときに遊技者に対して表示するシンボルをランダムに決定する第1の決定を行い、ベーシックゲームを開始する処理、
(b)特定のキャラクタの影を表示するか否かをランダムに決定する第2の決定を行う処理、
(c)前記第2の決定において前記特定のキャラクタの影を表示する決定結果が得られた場合、前記特定のキャラクタの影を表示する特定のシンボル列を決定する処理、
(d)前記ディスプレイに表示されている複数のシンボル列のそれぞれをスクロールする処理、
(e)前記第2の決定の結果に基づいて、前記各シンボル列のスクロール中に前記各シンボル列の表示を遮蔽し、特定のキャラクタが表示される特定のシンボル列に対応する位置に前記特定のキャラクタの影を表示する処理、
(f)前記遮蔽を解除すると共に、前記特定のキャラクタの影が表示された特定のシンボル列に、前記特定のキャラクタを表示する処理、
(g)(a)の処理に基づいて、スクロールされている複数のシンボル列のそれぞれを順次停止する処理、
(h)前記特定のキャラクタが表示されたシンボル列の各シンボルを、配当が付与されるための前記所定のシンボルの組合せを構成するシンボルの一つとして用いる処理。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【公開番号】特開2012−100778(P2012−100778A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−250309(P2010−250309)
【出願日】平成22年11月8日(2010.11.8)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月8日(2010.11.8)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】
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