説明

ゲームプログラム、ゲーム装置及びゲーム制御方法

【課題】 ゲームプログラムにおいて、ゲームの操作性を向上させるとともに、プレイヤのゲームにおける興趣性を高く維持する。
【解決手段】 タッチペン7を下部液晶モニタ3bに接触させると、最初に接触した位置を第1接触位置80として認識する(S11)。タッチペン7を接触移動させると、移動した位置を第2接触位置81として認識する(S13)。第1接触位置80及び第2接触位置81のデータを基にして、タッチペン7の移動方向及び移動距離が計算処理される(S14、S15)。タッチペン7の移動方向及び移動距離に応じて機首70aが所定の一方向に向くように自機キャラクタ70を回転させるキャラクタ回転処理が行われ(S16)、自機キャラクタ70を所定の一方向に推進させるキャラクタ推進処理が行われる(S17)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、特に、タッチパネル式のモニタに指示手段によって移動可能なキャラクタが表示されるゲームをコンピュータに実現させるためのゲームプログラムに関する。また、このゲームプログラムによって実現されるゲーム装置及びゲーム方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から種々のビデオゲームが提案されている。種々のビデオゲームは、ゲーム機本体とは独立した入力部、たとえばコントローラの各種入力釦やゲーム機本体に一体に設けられた各種入力釦を操作することにより、モニタに表示されたキャラクタに各種の指示を与えることができるようになっている。そしてこの種の一般的なゲーム装置は、モニタと、モニタとは別体のゲーム機本体と、ゲーム機本体とは別体のコントローラとを有している。コントローラには、複数の入力釦が配置されている。また、携帯型のゲーム装置は、ゲーム機本体と、ゲーム機本体の略中央部に設けられた液晶モニタと、液晶モニタの両側に配置された複数の入力釦とを有している。このようなゲーム装置では、複数の入力釦の少なくともいずれか1つを操作することによって、モニタに表示されたキャラクタに各種の指示を与えることができるようになっている。このように、キャラクタへの指示が入力釦から行われるビデオゲームの1つとして、モニタに自機キャラクタ及び敵機キャラクタを表示させて、自機キャラクタが敵機キャラクタを攻撃する、いわゆるシューティングゲームが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなシューティングゲームでは、プレイヤが方向指示釦や推進指示釦や攻撃指示釦等からなる入力釦を操作することによって、プレイヤが自機キャラクタを3次元空間における任意の方向に移動させたり、敵機キャラクタに対して攻撃を行ったりすることができるようになっている。具体的には、モニタに表示された3次元空間からなるゲーム画面において、プレイヤが上下左右方向の方向指示釦を押下操作することによって、自機キャラクタの機首を指示した方向に回転し、同時に推進指示釦を押下操作することによって、機首が向いた方向に自機キャラクタを推進移動させることができる。また、プレイヤが攻撃指示釦を押下操作することによって、たとえばミサイルやビーム等の攻撃手段を発射し、敵機キャラクタに対して攻撃を行うことができる。
【特許文献1】特許第3496149号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来のシューティングゲーム、特に、自機キャラクタを3次元空間において任意の方向に移動可能なシューティングゲームでは、自機キャラクタの移動方向の指示と推進指示とが、方向指示釦や推進指示釦の異なる入力釦の操作によって行われている。このように異なる入力釦の操作を行うには、たとえば左手で方向指示釦を押下操作しながら、右手で推進指示釦を押下操作する必要が生じる。
【0005】
しかし、両手で方向指示釦と推進指示釦とを操作していると、同時に他の入力釦の操作を行うことは非常に困難である。たとえば、自機キャラクタを移動操作しているときは、両手で方向指示釦と推進指示釦とを押下操作しているので、同時に攻撃指示釦を押下操作することが難しく、このため敵機キャラクタに対して攻撃を同時に行うことが困難である。また、攻撃操作以外にも、攻撃手段を切り替えたり、敵機キャラクタを索敵する索敵操作を行うための他の入力釦の操作を同時に行うことが困難である。
【0006】
このように、両手で方向指示釦と推進指示釦とを操作している状態で、他の入力釦の操作を同時に行うことができないので、ゲームの操作性が著しく低下するおそれが生じる。ゲームの操作性が低下すると、プレイヤの所望の操作がゲームに反映されにくくなるので、プレイヤのゲームにおける興趣性を損なうおそれがある。
【0007】
本発明の課題は、ゲームプログラムにおいて、ゲームの操作性を向上させるとともに、プレイヤのゲームにおける興趣性を高く維持することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係るゲームプログラムは、タッチパネル式のモニタに指示手段によって移動可能なキャラクタが表示されるゲームを、以下の機能によってコンピュータに実現可能なゲームプログラムである。
【0009】
(1)指示手段をモニタに接触させたときにモニタにおける指示手段の接触位置を認識する接触位置認識機能。
【0010】
(2)指示手段をモニタ上で移動させたときの接触位置に対する移動方向を認識する移動方向認識機能。
【0011】
(3)指示手段をモニタ上で移動させたときの所定時間における接触位置からの移動距離を認識する移動距離認識機能。
【0012】
(4)移動方向及び移動距離に応じて、キャラクタが所定の一方向へ向くようにキャラクタを回転させるキャラクタ回転機能。
【0013】
(5)指示手段をモニタに接触させている間、キャラクタを所定の一方向へ推進させるキャラクタ推進機能。
【0014】
(6)キャラクタ回転機能及びキャラクタ推進機能によって移動したキャラクタをモニタに表示するキャラクタ表示機能。
【0015】
このプログラムによって実現されるゲームでは、コンピュータにおいて以下の処理が実行される。まず、指示手段がモニタに接触すると、モニタにおける指示手段の接触位置が認識される。次に、指示手段がモニタ上で移動すると、接触位置に対する移動方向が認識され、所定時間における接触位置からの移動距離が認識される。そして、移動方向及び移動距離に応じて、キャラクタが所定の一方向へ向くようにキャラクタを回転させるキャラクタ回転制御処理が行われ、指示手段をモニタに接触させている間、キャラクタを所定の一方向へ推進させるキャラクタ推進制御処理が行われる。最後に、キャラクタ回転制御処理及びキャラクタ推進制御処理によって移動したキャラクタがモニタに表示される。
【0016】
このゲームプログラムでは、プレイヤがタッチパネル式のモニタにタッチペンや指等の指示手段によって入力指示することにより、モニタ上に表示されたキャラクタを動作させることができる。すなわち、指示手段をモニタ上で移動させたときの移動方向と移動距離とに応じてキャラクタが所定の一方向へ向くように回転させ、指示手段をモニタに接触させている間キャラクタを所定の一方向へ推進させることができる。
【0017】
たとえば、自機キャラクタを操作可能なシューティングゲームを例にとると、タッチペンをモニタ上で移動させたときの移動方向と移動距離とに応じて自機キャラクタの機首の向きが決定され、タッチペンをモニタに接触させている間、機首の向きに向かって自機キャラクタを推進させることができる。
【0018】
ここでは、タッチペンの移動操作及び接触操作を片手で行うことができるので、従来のように両手で方向指示釦と推進指示釦とを操作する必要がなくなる。したがって、他方の手で他の入力釦を操作することが可能になるので、たとえば右手でタッチペンを操作して自機キャラクタの移動方向の指示と推進指示とを行いながら、同時に左手で攻撃指示釦を押下操作して敵機キャラクタに対して攻撃を行うことができる。したがって、プレイヤの所望の操作がゲームに反映されやすくなるので、ゲームの操作性が向上でき、さらにプレイヤのゲームにおける興趣性を高く維持することができる。
【0019】
請求項2に係るゲームプログラムは、請求項1のゲームプログラムにおいて、キャラクタ推進機能は、指示手段をモニタに接触させ、かつモニタ上で移動させていないとき、キャラクタを所定の一方向へ推進させる機能である。このゲームプログラムでは、指示手段をモニタに接触させた状態で、指示手段をモニタ上で移動させていないときでも、キャラクタをゲーム画面において所定の一方向へ推進させることができるので、従来のように他の推進指示釦を押下操作する必要がなくなる。
【0020】
請求項3に係るゲームプログラムは、請求項1又は2のゲームプログラムにおいて、キャラクタ回転機能は、移動距離の増加に伴ってキャラクタの回転角度が増加する機能である。このゲームプログラムでは、指示手段のモニタ上での移動距離に比例して、キャラクタの回転角度が増加するので、プレイヤが直感的に容易に操作することができる。
【0021】
請求項4に係るゲームプログラムは、請求項1から3のいずれかのゲームプログラムにおいて、キャラクタ回転機能は、所定の移動距離を超えると、キャラクタの回転角度が維持され、さらに指示手段をモニタ上で接触位置と異なる位置で移動させたとき、移動距離の増加に伴ってキャラクタの回転角度が維持された回転角度から増加する機能である。このゲームプログラムでは、たとえば指示手段がモニタの一端に位置したとき、指示手段をモニタの他端に戻してさらに移動させたときは、指示手段を戻す前の回転角度の続きからキャラクタを回転させることができるので、狭いモニタでも指示手段の移動距離を増加させることができる。
【0022】
請求項5に係るゲームプログラムは、請求項1から4のいずれかのゲームプログラムにおいて、タッチパネル式のモニタに指示手段によって移動可能なキャラクタが表示されるゲームを、以下の機能をさらに加えることによってコンピュータに実現可能なゲームプログラムである。
【0023】
(7)指示手段をモニタ上で移動させたときの接触位置に対する移動速度を認識する移動速度認識機能。
【0024】
(8)接触位置に対する移動速度に応じて、キャラクタの移動速度を変動させるキャラクタ変速機能。
【0025】
(9)キャラクタ変速機能によって移動したキャラクタをモニタに表示するキャラクタ変速表示機能。
【0026】
このプログラムによって実現されるゲームでは、指示手段がモニタ上で移動すると、接触位置に対する移動速度が認識される。次に、認識された移動速度に応じて、キャラクタの移動速度を変動させるキャラクタ変速制御処理が行われる。そして、キャラクタ変速制御処理によって移動したキャラクタがモニタに表示される。
【0027】
このゲームプログラムでは、タッチペンの移動加速度に応じて、キャラクタの移動速度を変更できるので、たとえばタッチペンを素早く移動させたとき、すなわち移動加速度が大きいときは、キャラクタの移動速度を増加させることができる。
【0028】
請求項6に係るゲーム装置は、タッチパネル式のモニタに指示手段によって移動可能なキャラクタが表示されるゲームを実現可能なゲーム装置であって、接触位置認識手段と、移動方向認識手段と、移動距離認識手段と、キャラクタ回転手段と、キャラクタ推進手段と、キャラクタ表示手段とを備えている。
【0029】
接触位置認識手段では、指示手段をモニタに接触させたときにモニタにおける指示手段の接触位置が認識される。移動方向認識手段では、指示手段をモニタ上で移動させたときの接触位置に対する移動方向が認識される。移動距離認識手段では、指示手段をモニタ上で移動させたときの所定時間における接触位置からの移動距離が認識される。キャラクタ回転手段では、移動方向及び移動距離に応じて、キャラクタが所定の一方向へ向くようにキャラクタを回転させるキャラクタ回転制御処理が行われる。キャラクタ推進手段では、指示手段をモニタに接触させている間、キャラクタを所定の一方向へ推進させるキャラクタ推進制御処理が行われる。キャラクタ表示手段では、キャラクタ回転制御処理及びキャラクタ推進制御処理によって移動したキャラクタがモニタに表示される。
【0030】
請求項7に係るゲーム方法は、タッチパネル式のモニタに指示手段によって移動可能なキャラクタが表示されるゲームを実現可能なゲーム方法であって、接触位置認識ステップと、移動方向認識ステップと、移動距離認識ステップと、キャラクタ回転ステップと、キャラクタ推進ステップと、キャラクタ表示ステップとを備えている。
【0031】
接触位置認識ステップでは、指示手段をモニタに接触させたときにモニタにおける指示手段の接触位置が認識される。移動方向認識ステップでは、指示手段をモニタ上で移動させたときの接触位置に対する移動方向が認識される。移動距離認識ステップでは、指示手段をモニタ上で移動させたときの所定時間における接触位置からの移動距離が認識される。キャラクタ回転ステップでは、移動方向及び移動距離に応じて、キャラクタが所定の一方向へ向くようにキャラクタを回転させるキャラクタ回転制御処理が行われる。キャラクタ推進ステップでは、指示手段をモニタに接触させている間、キャラクタを所定の一方向へ推進させるキャラクタ推進制御処理が行われる。キャラクタ表示ステップでは、キャラクタ回転制御処理及びキャラクタ推進制御処理によって移動したキャラクタがモニタに表示される。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、ゲームプログラムにおいて、プレイヤがタッチパネル式のモニタにタッチペンや指等の指示手段によって入力指示することにより、指示手段をモニタ上で移動させたときの移動方向と移動距離とに応じてキャラクタが所定の一方向へ向くように回転させ、指示手段をモニタに接触させている間キャラクタを所定の一方向へ推進させるようになっているので、ゲームの操作性が向上でき、さらにプレイヤのゲームにおける興趣性を高く維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
〔ゲーム装置の構成〕
図1は、本発明に係るゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機1の外観図である。また、図2は、携帯ゲーム機1の一例としての制御ブロック図である。
【0034】
携帯ゲーム機1は、図1に示すように、主に、本体2と、液晶モニタ3と、入力部4と、カートリッジ装着部5と、通信部6とを有している。本体2は、上部筐体2aと下部筐体2bとを有している。上部筐体2aと下部筐体2bとは、互いに開閉自在に連結されている。液晶モニタ3は、上部筐体2aに設けられた上部液晶モニタ3aと、下部筐体2bに設けられた下部液晶モニタ3bとからなっている。ここでは、たとえば、上部液晶モニタ3aが非タッチパネル式のモニタになっており、下部液晶モニタ3bがタッチパネル式のモニタになっている。非タッチパネル式のモニタは液晶パネルからなっており、タッチパネル式のモニタは液晶パネルとタッチパネルとからなっている。タッチパネル式のモニタでは、液晶パネルの表示面とタッチパネルのデータ入力面とは、積層一体型に構成されている。入力部4は、下部筐体2bの左側中央部に配置された十字状の方向指示釦4aと、下部筐体2bの左側上部に左右に配置されたセレクト釦4bおよびスタート釦4cと、下部筐体2bの右側中央部に配置された指示釦4dと、下部筐体2bの右側上部に配置された電源釦4eと、下部筐体2bの左右の隅角部に配置されたL釦4fおよびR釦4gとからなっている。カートリッジ装着部5は下部筐体2bの下部に設けられている。このカートリッジ装着部5には、たとえばゲーム用カートリッジが装着可能になっている。通信部6は、本体2たとえば上部筐体2aに内蔵されている。この通信部6においては、たとえば、ローカルワイヤレスネットワーク機能や、ワイヤレスLANによるインターネット接続機能等が提供される。なお、携帯ゲーム機1には、音量調整用釦やイヤホンジャック等も設けられているが、これらについては説明を省略する。
【0035】
携帯ゲーム機1は、図2に示すように、制御装置10を内部に有している。制御装置10は、マイクロプロセッサを利用したCPU11(Central Processing Unit)と、主記憶装置としてのROM12(Read Only Memory)と、RAM13(Random Access Memory)と、画像処理回路14と、サウンド処理回路15と、通信制御回路20とが、バス16を介してそれぞれ接続されている。
【0036】
CPU11は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。ROM12は、携帯ゲーム機1の基本的な制御(たとえば起動制御等)に必要なプログラム等を格納する。RAM13は、CPU11に対する作業領域を確保する。画像処理回路14は、CPU11からの描画指示に応じて液晶モニタ3を制御して、上部液晶モニタ3aおよび下部液晶モニタ3bの少なくともいずれか一方に所定の画像を表示する。また、画像処理回路14にはタッチ入力検出回路14aが含まれている。タッチパネルに指示手段としてのタッチペン7や指等を直接的に接触させたときに、接触位置の座標データがタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、接触位置がCPU11に認識される。また、液晶パネルに表示された対象物の位置において、タッチパネルにタッチペン7や指等を直接的に接触させると、対象物の座標データがタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、対象物がCPUに認識される。サウンド処理回路15は、CPU11からの発音指示に応じたアナログ音声信号を生成してスピーカ22に出力する。通信制御回路20は、通信部6に含まれており、携帯ゲーム機1を他のゲーム機等にワイヤレスで接続するために用いられる。通信制御回路20は、バス16を介してCPU11に接続されている。通信制御回路20は、CPU11からの命令に応じて、携帯ゲーム機1をローカルワイヤレスネットワーク又はワイヤレスLANによるインターネットに接続するための接続信号を制御し発信する。
【0037】
バス16には、制御装置10とは別体の外部記憶装置17が接続される。たとえば、外部記憶装置17には、本体2たとえば下部筐体2bに着脱自在に装着されるゲーム用カートリッジ等がある。外部記憶装置17の内部には、記憶媒体としてのROM18と、書き換え可能なユーザ用メモリとしてのメモリ19とが設けられる。ROM18には、コンピュータとしての携帯ゲーム機1を機能させるためのゲームプログラムと、ゲームプログラムの実行に必要な各種データとが予め記録されている。この各種データには、各種キャラクタ画像データたとえば各種パネル画像データや属性画像データ等が含まれている。メモリ19には、たとえばフラッシュメモリのような書き換え可能なメモリが使用される。このメモリ19には、たとえば、ゲームのセーブデータ等が必要に応じて記録される。なお、外部記憶装置17の記憶媒体には、半導体記憶素子に限らず、磁気記憶媒体、光学式記憶媒体、光磁気記憶媒体等の各種の記憶媒体を使用してもよい。なお、バス16と各要素との間には必要に応じてインターフェース回路が介在しているが、ここではそれらの図示は省略した。
【0038】
以上のような構成の携帯ゲーム機1では、外部記憶装置17のROM18に記録されたゲームプログラムがロードされ、ロードされたゲームプログラムがCPU11で実行されることにより、プレイヤは様々なジャンルのゲームを液晶モニタ3上で実行することができる。また、通信制御回路20を介して、ワイヤレスネットワークに携帯ゲーム機1を接続したり、他のゲーム機と通信ケーブル等を介して接続したりすることで、他のゲーム機との間でデータのやり取りや対戦型のゲームを行うことができる。
【0039】
〔ゲーム装置における各種処理概要〕
本携帯ゲーム機1において実行されるゲームは、たとえばプレイヤが自機キャラクタ70(図4参照)を操作し敵機キャラクタ71(図4参照)を攻撃可能なシューティングゲームである。図3は、本発明で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。図4は、シューティングゲームにおける上部液晶モニタ3a及び下部液晶モニタ3bの表示画面及びタッチペン7の接触操作を示す図である。図5は、図4の上部液晶モニタ3aと視点が異なる表示画面を示す図である。
【0040】
携帯ゲーム機1では、図4に示すように、上部液晶モニタ3aに自機キャラクタ70が表示され、タッチパネル式の下部液晶モニタ3bにタッチペン7や指等が接触入力可能な状態になっており、他のキャラクタが表示されていない。上部液晶モニタ3aには、図4に示すプレイヤ視点の3次元画面や、図5に示す自機キャラクタ70を上方から見た2次元画面を切り替えて表示することが可能である。自機キャラクタ70は、図5に示すように、上下左右方向及び斜め方向(図5矢印方向)、図示しない前後方向及び斜め方向(図5紙面表裏方向)の任意の方向に移動可能であり、機首70aが移動方向に向くようになっている。また、図4に示すように、自機キャラクタ70は、ミサイルやビーム等の攻撃手段72を敵機キャラクタ71に向けて発射することによって、敵機キャラクタ71を攻撃可能である。
【0041】
この携帯ゲーム機1は、図3に示すように、接触位置認識手段50と、移動方向認識手段51と、移動距離認識手段52と、キャラクタ回転手段53と、キャラクタ推進手段54と、キャラクタ表示手段55とを備えている。
【0042】
接触位置認識手段50は、タッチペン7や指等を下部液晶モニタ3bに接触させたときに、下部液晶モニタ3bにおけるタッチペン7の接触位置を認識する機能によって実現される手段である。接触位置認識手段50では、図4に示すように、たとえばタッチペン7や指等を下部液晶モニタ3bのタッチパネルに接触させることにより、タッチペン7の接触位置の座標データがタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、タッチペン7の接触位置がCPU11に認識される。ここでは、図3に示すように、最初にタッチペン7が接触した位置が第1接触位置80として認識され、タッチペン7が所定時間の間で移動した右上の位置が第2接触位置81として認識される。なお、タッチペン7の接触位置は、タッチペン7の移動毎に初期化されるが、第1接触位置80及び第2接触位置81は時間データとともに座標データとしてRAM13に格納される。
【0043】
移動方向認識手段51は、タッチペン7を下部液晶モニタ3b上で移動させたときの接触位置に対する移動方向を認識する機能によって実現される手段である。移動方向認識手段51は、タッチペン7が下部液晶モニタ3b上で移動したとき、接触位置認識手段50によって認識された第1接触位置80及び第2接触位置81の座標データを基にして、CPU11により移動方向がベクトルとして計算処理され、計算結果がRAM13に格納される。なお、この移動方向は、タッチペン7の移動方向を意味しているものであって、自機キャラクタ70の移動方向を意味しているものではない。
【0044】
移動距離認識手段52は、タッチペン7を下部液晶モニタ3bで移動させたときの所定時間における第1接触位置80と第2接触位置81との間の移動距離を認識する機能によって実現される手段である。移動距離認識手段52は、タッチペン7が下部液晶モニタ3b上で移動したとき、接触位置認識手段50によって認識された第1接触位置80及び第2接触位置81の座標データを基にして、CPU11により第1接触位置80と第2接触位置81との間の移動距離が計算処理され、計算結果がRAM13に格納される。所定時間とは、たとえばCPU11に設けられた図示しないタイマによって規定される一定間隔の時間であり、この時間はタッチペン7の最大移動距離(たとえば下部液晶モニタ3bの対角長さや各辺の長さや、タッチペン7の往復移動距離を示す各辺の長さの2倍等)をタッチペン7の最高移動速度で除した時間より短く設定すれば、任意の時間に設定できる。
【0045】
キャラクタ回転手段53は、移動方向認識手段51によって認識された移動方向及び移動距離認識手段52によって認識された移動距離に応じて、自機キャラクタ70が所定の一方向へ向くように自機キャラクタ70を回転させる機能によって実現される手段である。キャラクタ回転手段53は、RAM13に格納されたタッチペン7の移動方向によって、たとえば図4に示す右上方向が設定された場合には、自機キャラクタ70の回転方向が右回り(時計方向)に設定される。キャラクタ回転手段53は、RAM13に格納されたタッチペン7の移動距離によって、たとえば移動距離の増加に伴って自機キャラクタ70の回転角度が増加するようになっている。ここでは、CPU11により自機キャラクタ70の回転角度がタッチペン7の移動距離に比例するような所定の計算テーブルによって自機キャラクタ70の回転角度が計算処理され、計算結果がRAM13に格納される。所定の計算テーブルは、ROM18に格納されており、CPU11によってRAM13に格納され、タッチペン7の移動距離とともに計算処理される。なお、図4では、自機キャラクタ70の機首70aがやや右上方向、すなわち敵機キャラクタ71方向に向くようになっている。
【0046】
キャラクタ推進手段54は、タッチペン7を下部液晶モニタ3bに接触させている間、自機キャラクタ70を所定の一方向へ推進させる機能によって実現される手段である。キャラクタ推進手段54は、キャラクタ回転手段53によって計算された角度方向、具体的には機首70aがやや右上方向、すなわち敵機キャラクタ71方向に向けて自機キャラクタ70を推進させるようになっている。
【0047】
キャラクタ表示手段55は、キャラクタ回転手段53及びキャラクタ推進手段54によって移動した自機キャラクタ70を上部液晶モニタ3aに表示する機能によって実現される手段である。キャラクタ表示手段55は、自機キャラクタ70の機首70aをキャラクタ回転手段53によって計算された角度方向、具体的には敵機キャラクタ71方向に向け、さらに自機キャラクタ70全体が敵機キャラクタ71方向に向けて移動した状態の自機キャラクタ70を上部液晶モニタ3aに表示するようになっている。
【0048】
ここでは、タッチペン7の移動操作及び接触操作を片手で行うことができるので、他方の手で他の入力部4を操作することが可能になる。このため、右手でタッチペン7を操作して自機キャラクタ70の移動方向の指示と推進指示とを行いながら、同時に左手で入力部4を押下操作して敵機キャラクタ71に対して攻撃を行うことができる。したがって、プレイヤの所望の操作がゲームに反映されやすくなるので、ゲームの操作性が向上でき、さらにプレイヤのゲームにおける興趣性を高く維持することができる。
【0049】
次に、タッチペン7の移動方法の相違によって、自機キャラクタ70が具体的にどのように移動するか、図6〜図15にそれぞれ示す各図によって説明する。図6、図8、図10、図12及び図14は、下部液晶モニタ3bのタッチペン7の接触操作を示す図であり、矢印はタッチペン7の接触移動軌跡を示し、矢印の先端及び基端の黒丸はタッチペン7の接触を示している。図7、図9、図11、図13及び図15は上部液晶モニタ3aの自機キャラクタ70の移動動作を示す模式図であり、左上の立方体が仮想的なゲーム空間を示し、この立方体の各3面から移動軌跡を投射した図を他の3図に示し、矢印は自機キャラクタ70の移動軌跡を示し、矢印の先端の向きは自機キャラクタ70の機首70aの向きを示している。
【0050】
タッチペン7を下部液晶モニタ3bの第1接触位置80に接触維持しているとき、図6及び図7に示すように、自機キャラクタ70は、タッチペン7を接触させる前の初期の位置から回転することなく、機首70aの前方(矢印方向)に向かって推進する。具体的には、図7に示すように、初期状態の機首70aは、abcd面において、abcd面の略中央部からehgf面の略中央部へ向かって、辺ae、辺bf、辺ch及び辺dgと平行になるように配置されている。このため、タッチペン7を第1接触位置80に接触維持させると、自機キャラクタ70は、abcd面の略中央部からehgf面の略中央部へ向かって、真っ直ぐに推進するようになっている。なお、図6では、第1接触位置80は、下部液晶モニタ3bの略中央部であったが、下部液晶モニタ3bの任意の位置に第1接触位置80を配置しタッチペン7を接触させても、自機キャラクタ70は、abcd面の略中央部からehgf面の略中央部へ向かって、真っ直ぐに推進するようになっている。
【0051】
タッチペン7を下部液晶モニタ3bの第1接触位置80から第2接触位置81へ右方向へ接触移動したとき、図8及び図9に示すように、自機キャラクタ70は、タッチペン7を接触させる前の初期の位置からタッチペン7の移動距離に応じて右方向に回転し、機首70aの回転方向(矢印方向)に向かって推進する。具体的には、図9に示すように、初期状態の機首70aは、abcd面の左下部分において、辺ae、辺bf、辺ch及び辺dgと平行になるように配置されている。このため、タッチペン7を第1接触位置80から第2接触位置81に接触移動させると、自機キャラクタ70は、abcd面の左下部分からbdgf面の右下部分へ向かって、cdgh面上を右回りに回転しながら、円弧となるように推進するようになっている。なお、図8では、第1接触位置80及び第2接触位置81を結ぶ線分は、下部液晶モニタ3bの上辺及び下辺と平行となるように下部液晶モニタ3bの略中央部に配置されていたが、下部液晶モニタ3bの任意の位置に第1接触位置80を配置し、下部液晶モニタ3bの上辺及び下辺と平行となるようにタッチペン7を右方向に移動し、かつ第1接触位置80及び第2接触位置81を結ぶ線分の長さ、すなわちタッチペン7の移動距離が同一であれば、前記同様の円弧となるように推進するようになっている。
【0052】
タッチペン7を下部液晶モニタ3bの第1接触位置80から第2接触位置81へ上方向へ接触移動したとき、図10及び図11に示すように、自機キャラクタ70は、タッチペン7を接触させる前の初期の位置からタッチペン7の移動距離に応じて右方向に回転し、機首70aの回転方向(矢印方向)に向かって推進する。具体的には、図11に示すように、初期状態の機首70aは、abcd面の左下部分において、辺ae、辺bf、辺ch及び辺dgと平行になるように配置されている。このため、タッチペン7を第1接触位置80から第2接触位置81に接触移動させると、自機キャラクタ70は、abcd面の左下部分からabfe面の右上部分へ向かって、ache面上を右回りに回転しながら、円弧となるように推進するようになっている。なお、図10では、第1接触位置80及び第2接触位置81を結ぶ線分は、下部液晶モニタ3bの左辺及び右辺と平行となるように下部液晶モニタ3bの略中央部に配置されていたが、下部液晶モニタ3bの任意の位置に第1接触位置80を配置し、下部液晶モニタ3bの上辺及び下辺と平行となるようにタッチペン7を上方向に移動し、かつ第1接触位置80及び第2接触位置81を結ぶ線分の長さ、すなわちタッチペン7の移動距離が同一であれば、前記同様の円弧となるように推進するようになっている。
【0053】
タッチペン7を下部液晶モニタ3bの第1接触位置80から第2接触位置81へ右上方向へ接触移動したとき、図12、図13、図14及び図15に示すように、自機キャラクタ70は、タッチペン7を接触させる前の初期の位置からタッチペン7の移動距離に応じて右方向に回転し、機首70aの回転方向(矢印方向)に向かって推進する。具体的には、図13及び図15に示すように、初期状態の機首70aは、abcd面の左下部分において、辺ae、辺bf、辺ch及び辺dgと平行になるように配置されている。このため、タッチペン7を第1接触位置80から第2接触位置81に接触移動させると、自機キャラクタ70は、abcd面の左下部分からbdgf面の右上部分へ向かって、abcdefgh空間内を右回りに回転しながら、円弧となるように推進するようになっている。
【0054】
ここでは、図12に示すように、タッチペン7を第1接触位置80から第2接触位置81へ移動距離L1だけ右上方向に接触移動させると、図13に示すように、自機キャラクタ70を回転角度D1だけ右方向回転するようになっている。同様に、図14に示すように、タッチペン7を第1接触位置80から第2接触位置81へ移動距離L1より短い移動距離L2だけ右上方向に接触移動させると、図15に示すように、自機キャラクタ70を回転角度D1より小さい回転角度D2だけ右方向回転するようになっている。すなわち、タッチペン7の移動距離が大きくなるにしたがって、自機キャラクタ70の回転角度が大きくなるようになっている。なお、回転角度D1及び回転角度D2は、矢印の後端部の黒丸部分に記載すべきであるが、図13及び図15では、回転角度D1及び回転角度D2を矢印の先端部に記載してある。
【0055】
なお、図12及び図14では、第1接触位置80及び第2接触位置81を結ぶ線分は、下部液晶モニタ3bの右上方向に向けて延びて下部液晶モニタ3bの略中央部に配置されていたが、下部液晶モニタ3bの任意の位置に第1接触位置80を配置し、下部液晶モニタ3bの右上方向に向けて延びる前記線分と平行となるようにタッチペン7を右上方向に移動し、かつ第1接触位置80及び第2接触位置81を結ぶ線分の長さ、すなわちタッチペン7の移動距離が同一であれば、前記同様の円弧となるように推進するようになっている。
【0056】
また、タッチペン7を左方向、下方向、あるいは左下方向に接触移動させたときは、自機キャラクタ70は、左方向に回転するようになっている。
【0057】
次に、本実施形態のシューティングゲームの具体的な内容について説明する。
【0058】
このシューティングゲームは、図4に示すように、プレイヤが自機キャラクタ70を操作し敵機キャラクタ71を攻撃可能なゲームである。自機キャラクタ70は、タッチペン7の接触操作及び移動操作により、任意の方向に移動可能であり、入力部4の押下操作により、ミサイルやビーム等の攻撃手段72を敵機キャラクタ71に向けて発射可能である。自機キャラクタ70は、敵機キャラクタ71からの攻撃を避けながら、敵機キャラクタ71を攻撃して得られたポイントの合計を競うゲームである。なお、シューティングゲームの攻撃方法やポイントの計算方法は、従来の一般的な方法と同様であるので詳細な説明を省略する。
【0059】
本実施形態のシューティングゲームにおける自機キャラクタ70の移動に関するキャラクタ表示システムを、図16に示すフローチャートを用いて説明する。
【0060】
このシューティングゲームでは、まず、図4に示すプレイヤ視点の3次元画面において、上部液晶モニタ3aに自機キャラクタ70が表示されている状態から開始される。このとき、下部液晶モニタ3bにタッチペン7や指等が接触入力可能な状態になっている。自機キャラクタ70を移動させたいときは、タッチペン7を下部液晶モニタ3bの任意の位置に接触させる。タッチペン7を下部液晶モニタ3bに接触させると、図16に示すように、最初に接触した位置を第1接触位置80として認識する(S11)。次に、タッチペン7が移動したか否かを判断する(S12)。
【0061】
ステップS12でタッチペン7が移動したと判断されると、タッチペン7が接触しながら移動した先の位置を第2接触位置81として認識する(S13)。第2接触位置81が認識されると、第1接触位置80及び第2接触位置81のデータを基にして、タッチペン7の移動方向がベクトルとして計算処理される(S14)。そして、第1接触位置80及び第2接触位置81のデータを基にして、タッチペン7の移動距離が計算処理される(S15)。タッチペン7の移動方向及び移動距離が算出されると、タッチペン7の移動方向及び移動距離に応じて機首70aが所定の一方向に向くように自機キャラクタ70を回転させるキャラクタ回転処理が行われる(S16)。キャラクタ回転処理は、タッチペン7の移動方向によって、たとえば図4に示す右上方向が設定された場合には、自機キャラクタ70の回転方向が右回り(時計方向)に設定され、タッチペン7の移動距離の増加に伴って自機キャラクタ70の回転角度が増加するようになっている。図4では、自機キャラクタ70の機首70aがやや右上方向、すなわち敵機キャラクタ71方向に向くようになっている。キャラクタ回転処理が行われると、自機キャラクタ70が所定の一方向、すなわち敵機キャラクタ71方向に向くように自機キャラクタ70を推進させるキャラクタ推進処理が行われる(S17)。次に、キャラクタ回転処理及びキャラクタ推進処理の処理結果に応じて移動した自機キャラクタ70を上部液晶モニタ3aに表示する(S18)。図4では、自機キャラクタ70の機首70aが敵機キャラクタ71方向に向かって推進した画面が表示される。
【0062】
一方、ステップS12でタッチペン7が移動しないで接触が維持されると、自機キャラクタ70を回転させることなく、自機キャラクタ70を推進させるキャラクタ推進処理が行われる(S17)。次に、キャラクタ推進処理の処理結果に応じて移動した自機キャラクタ70を上部液晶モニタ3aに表示する(S18)。図6及び図7では、自機キャラクタ70の機首70aが回転することなく推進した画面が表示される。
【0063】
最後に、タッチペン7が下部液晶モニタ3bから離反したか、否かを判断する(S19)。タッチペン7が下部液晶モニタ3bから離反していないとき、現在の第1接触位置80をリセットし、ステップS12へ移行して現在の第2接触位置81を新しい第1接触位置80と認識する。一方、タッチペン7が下部液晶モニタ3bから離反したときは、現在の第1接触位置80及び第2接触位置81をリセットして終了する。
【0064】
このように処理されるシューティングゲームでは、右手でタッチペン7を操作して自機キャラクタ70の移動方向の指示と推進指示とを行いながら、同時に左手で入力部4を押下操作して敵機キャラクタ71に対して攻撃を行うことができる。したがって、プレイヤの所望の操作がゲームに反映されやすくなるので、ゲームの操作性が向上でき、さらにプレイヤのゲームにおける興趣性を高く維持できる。
【0065】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、ゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機1を用いた場合の例を示したが、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、モニタが別体に構成されたゲーム装置、モニタが一体に構成された業務用ゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。
【0066】
(b) 本発明には、前述したようなゲームを実行するプログラム及びこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、カートリッジ以外に、たとえば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、UMD、ROMカセット、その他のものが挙げられる。
【0067】
(c) 前記実施形態では、携帯ゲーム機1は、接触位置認識手段50と、移動方向認識手段51と、移動距離認識手段52と、キャラクタ回転手段53と、キャラクタ推進手段54と、キャラクタ表示手段55とを備えていたが、図17に示すように、移動速度認識手段56と、キャラクタ変速手段57とをさらに備える構成にしてもよい。
【0068】
移動速度認識手段56は、タッチペン7を下部液晶モニタ3b上で移動させたときの接触位置に対する移動速度を認識する機能によって実現される手段である。移動速度認識手段56は、タッチペン7が下部液晶モニタ3b上で移動したとき、接触位置認識手段50によって認識された第1接触位置80及び第2接触位置81の座標データを基にして、CPU11により第1接触位置80と第2接触位置81との間の移動速度が計算処理され、計算結果がRAM13に格納される。
【0069】
キャラクタ変速手段57は、タッチペン7の移動速度に応じて、自機キャラクタ70の移動速度を変動させる機能によって実現される手段である。キャラクタ変速手段57は、RAM13に格納されたタッチペン7の移動速度によって、たとえばタッチペン7の移動速度が所定の設定値よりも大きいときは、自機キャラクタ70の移動加速度が大きくなるようにする。たとえば自機キャラクタ70の移動加速度が大きいときは、キャラクタ表示手段55によって、自機キャラクタ70の周囲にモーションブラー表示を行うことにより、自機キャラクタ70の加速度が大きくなったことを示す。
【0070】
次に、他の実施形態のシューティングゲームにおける自機キャラクタ70の移動に関するキャラクタ表示システムを、図18に示すフローチャートを用いて説明する。
【0071】
このシューティングゲームでは、まず、図4に示すプレイヤ視点の3次元画面において、上部液晶モニタ3aに自機キャラクタ70が表示されている状態から開始される。このとき、下部液晶モニタ3bにタッチペン7や指等が接触入力可能な状態になっている。自機キャラクタ70を移動させたいときは、タッチペン7を下部液晶モニタ3bの任意の位置に接触させる。タッチペン7を下部液晶モニタ3bに接触させると、図18に示すように、最初に接触した位置を第1接触位置80として認識する(S21)。次に、タッチペン7が移動したか否かを判断する(S22)。
【0072】
ステップS22でタッチペン7が移動したと判断されると、タッチペン7が接触しながら移動した先の位置を第2接触位置81として認識する(S23)。第2接触位置81が認識されると、第1接触位置80及び第2接触位置81のデータを基にして、タッチペン7の移動方向がベクトルとして計算処理される(S24)。そして、第1接触位置80及び第2接触位置81のデータを基にして、タッチペン7の移動距離が計算処理される(S25)。タッチペン7の移動方向及び移動距離が算出されると、タッチペン7の移動方向及び移動距離に応じて機首70aが所定の一方向に向くように自機キャラクタ70を回転させるキャラクタ回転処理が行われる(S26)。キャラクタ回転処理は、タッチペン7の移動方向によって、たとえば図4に示す右上方向が設定された場合には、自機キャラクタ70の回転方向が右回り(時計方向)に設定され、タッチペン7の移動距離の増加に伴って自機キャラクタ70の回転角度が増加するようになっている。図4では、自機キャラクタ70の機首70aがやや右上方向、すなわち敵機キャラクタ71方向に向くようになっている。次に、第1接触位置80及び第2接触位置81のデータを基にして、タッチペン7の移動速度が計算処理される(S27)。タッチペン7の移動速度が計算処理されると、タッチペン7の移動速度に応じて自機キャラクタ70を変速させるキャラクタ変速処理が行われる(S28)。キャラクタ変速処理では、自機キャラクタ70の周囲にモーションブラー表示を行うために、タッチペン7の移動速度に応じた画像を選択する。キャラクタ回転処理が行われると、自機キャラクタ70が所定の一方向、すなわち敵機キャラクタ71方向に向くように自機キャラクタ70を推進させるキャラクタ推進処理が行われる(S29)。次に、キャラクタ回転処理及びキャラクタ推進処理の処理結果に応じて移動した自機キャラクタ70を上部液晶モニタ3aに表示する(S30)。さらに、キャラクタ変速処理の処理結果に応じて選択されたモーションブラー表示を上部液晶モニタ3aに表示する(S30)。図4では、自機キャラクタ70の機首70aが敵機キャラクタ71方向に向かって推進した画面が表示され、自機キャラクタ70の周囲には図示しないモーションブラー表示が行われる。
【0073】
一方、ステップS22でタッチペン7が移動しないで接触が維持されると、自機キャラクタ70を回転させることなく、自機キャラクタ70を推進させるキャラクタ推進処理が行われる(S29)。次に、キャラクタ推進処理の処理結果に応じて移動した自機キャラクタ70を上部液晶モニタ3aに表示する(S30)。図6及び図7では、自機キャラクタ70の機首70aが回転することなく推進した画面が表示される。
【0074】
最後に、タッチペン7が下部液晶モニタ3bから離反したか、否かを判断する(S31)。タッチペン7が下部液晶モニタ3bから離反していないとき、現在の第1接触位置80をリセットし、ステップS21へ移行して現在の第2接触位置81を新しい第1接触位置80と認識する。一方、タッチペン7が下部液晶モニタ3bから離反したときは、現在の第1接触位置80及び第2接触位置81をリセットして終了する。
【0075】
このように処理されるシューティングゲームでは、右手でタッチペン7を操作して自機キャラクタ70の移動方向の指示と推進指示とを行いながら、同時に左手で入力部4を押下操作して敵機キャラクタ71に対して攻撃を行うことができる。したがって、プレイヤの所望の操作がゲームに反映されやすくなるので、ゲームの操作性が向上でき、さらにプレイヤのゲームにおける興趣性を高く維持できる。さらに、ここでは、タッチペン7の移動速度に応じて自機キャラクタ70を変速させるキャラクタ変速処理が行われるので、自機キャラクタ70の周囲にはモーションブラー表示を行うことができるので、よりプレイヤのゲームにおける興趣性を高く維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明に係るゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機の外観図。
【図2】前記携帯ゲーム機の一例としての制御ブロック図。
【図3】前記携帯ゲーム機の一例としての機能ブロック図。
【図4】シューティングゲームにおける上部液晶モニタの表示画面及び下部液晶モニタのタッチペンの接触操作を示す図。
【図5】前記上部液晶モニタの図4と視点が異なる表示画面を示す図。
【図6】前記下部液晶モニタの前記タッチペンの接触操作を示す図。
【図7】図6における前記上部液晶モニタの自機キャラクタの移動動作を示す模式図。
【図8】前記タッチペンを右方向へ移動させたときの図6に相当する図。
【図9】図8における図7に相当する図。
【図10】前記タッチペンを上方向へ移動させたときの図6に相当する図。
【図11】図10における図7に相当する図。
【図12】前記タッチペンを右上方向へ移動させたときの図6に相当する図。
【図13】図13における図7に相当する図。
【図14】前記タッチペンを右方向へ移動距離が短くなるように移動させたときの図6に相当する図。
【図15】図14における図7に相当する図。
【図16】前記シューティングゲームにおけるキャラクタ表示システムを説明するためのフローチャート。
【図17】他の実施形態の図3に相当する図。
【図18】他の実施形態の図17における図16に相当する図。
【符号の説明】
【0077】
1 携帯ゲーム機
3 液晶モニタ
3a 上部液晶モニタ
3b 下部液晶モニタ
4 入力部
7 タッチペン
50 接触位置認識手段
51 移動方向認識手段
52 移動距離認識手段
53 キャラクタ回転手段
54 キャラクタ推進手段
55 キャラクタ表示手段
56 加速度認識手段
57 キャラクタ変速手段
70 自機キャラクタ
70a 機首
71 敵機キャラクタ
72 攻撃手段
80 第1接触位置
81 第2接触位置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、特に、タッチパネル式のモニタに指示手段によって移動可能なキャラクタが制御部によって表示制御されるゲームをコンピュータに実現させるためのゲームプログラムに関する。また、このゲームプログラムによって実行されるゲーム装置及びゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から種々のビデオゲームが提案されている。種々のビデオゲームは、ゲーム機本体とは独立した入力部、たとえばコントローラの各種入力釦やゲーム機本体に一体に設けられた各種入力釦を操作することにより、モニタに表示されたキャラクタに各種の指示を与えることができるようになっている。そしてこの種の一般的なゲーム装置は、モニタと、モニタとは別体のゲーム機本体と、ゲーム機本体とは別体のコントローラとを有している。コントローラには、複数の入力釦が配置されている。また、携帯型のゲーム装置は、ゲーム機本体と、ゲーム機本体の略中央部に設けられた液晶モニタと、液晶モニタの両側に配置された複数の入力釦とを有している。このようなゲーム装置では、複数の入力釦の少なくともいずれか1つを操作することによって、モニタに表示されたキャラクタに各種の指示を与えることができるようになっている。このように、キャラクタへの指示が入力釦から行われるビデオゲームの1つとして、モニタに自機キャラクタ及び敵機キャラクタを表示させて、自機キャラクタが敵機キャラクタを攻撃する、いわゆるシューティングゲームが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなシューティングゲームでは、プレイヤが方向指示釦や推進指示釦や攻撃指示釦等からなる入力釦を操作することによって、プレイヤが自機キャラクタを3次元空間における任意の方向に移動させたり、敵機キャラクタに対して攻撃を行ったりすることができるようになっている。具体的には、モニタに表示された3次元空間からなるゲーム画面において、プレイヤが上下左右方向の方向指示釦を押下操作することによって、自機キャラクタの機首を指示した方向に回転し、同時に推進指示釦を押下操作することによって、機首が向いた方向に自機キャラクタを推進移動させることができる。また、プレイヤが攻撃指示釦を押下操作することによって、たとえばミサイルやビーム等の攻撃手段を発射し、敵機キャラクタに対して攻撃を行うことができる。
【特許文献1】特許第3496149号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来のシューティングゲーム、特に、自機キャラクタを3次元空間において任意の方向に移動可能なシューティングゲームでは、自機キャラクタの移動方向の指示と推進指示とが、方向指示釦や推進指示釦の異なる入力釦の操作によって行われている。このように異なる入力釦の操作を行うには、たとえば左手で方向指示釦を押下操作しながら、右手で推進指示釦を押下操作する必要が生じる。
【0005】
しかし、両手で方向指示釦と推進指示釦とを操作していると、同時に他の入力釦の操作を行うことは非常に困難である。たとえば、自機キャラクタを移動操作しているときは、両手で方向指示釦と推進指示釦とを押下操作しているので、同時に攻撃指示釦を押下操作することが難しく、このため敵機キャラクタに対して攻撃を同時に行うことが困難である。また、攻撃操作以外にも、攻撃手段を切り替えたり、敵機キャラクタを索敵する索敵操作を行うための他の入力釦の操作を同時に行うことが困難である。
【0006】
このように、両手で方向指示釦と推進指示釦とを操作している状態で、他の入力釦の操作を同時に行うことができないので、ゲームの操作性が著しく低下するおそれが生じる。ゲームの操作性が低下すると、プレイヤの所望の操作がゲームに反映されにくくなるので、プレイヤのゲームにおける興趣性を損なうおそれがある。
【0007】
本発明の課題は、ゲームプログラムにおいて、ゲームの操作性を向上させるとともに、プレイヤのゲームにおける興趣性を高く維持することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係るゲームプログラムは、タッチパネル式のモニタに指示手段によって移動可能なキャラクタが制御部によって表示制御されるゲームを、以下の機能によってコンピュータに実現可能なゲームプログラムである。
【0009】
(1)モニタに対する指示手段の最初の接触位置を制御部によって第1接触位置として認識する処理を行い、指示手段を第1接触位置からモニタに接触させながら所定時間の間で移動した先の接触位置を制御部によって第2接触位置として認識する処理を行う接触位置認識機能。
【0010】
(2)指示手段をモニタ上で第1接触位置から第2接触位置まで接触移動させたときの指示手段の移動方向を制御部によって認識する処理を行う移動方向認識機能。
【0011】
(3)指示手段をモニタ上で第1接触位置から第2接触位置まで接触移動させたときの指示手段の移動距離を制御部によって認識する処理を行う移動距離認識機能。
【0012】
(4)指示手段の移動方向及び指示手段の移動距離に応じて制御部により所定の一方向が決定され、キャラクタが所定の一方向へ向くようにキャラクタを制御部によって回転させる処理を行うキャラクタ回転機能。
【0013】
(5)指示手段をモニタ上で第1接触位置から第2接触位置まで接触移動させている間、キャラクタを制御部によって所定の一方向へ推進させる処理を行うキャラクタ推進機能。
【0014】
(6)キャラクタ回転機能及びキャラクタ推進機能によって移動したキャラクタを制御部によってモニタに表示する処理を行うキャラクタ表示機能。
【0015】
このプログラムによって実現されるゲームでは、コンピュータにおいて以下の処理が実行される。まず、指示手段がモニタに接触すると、指示手段の最初の接触位置である第1接触位置が認識される。次に、指示手段がモニタ上の第1接触位置から第2接触位置まで接触移動すると、所定時間の間で移動した先の接触位置である第1接触位置が認識され、指示手段の移動方向及び指示手段の移動距離が認識される。そして、指示手段の移動方向及び指示手段の移動距離に応じて所定の一方向が決定され、キャラクタが所定の一方向へ向くようにキャラクタを回転させるキャラクタ回転制御処理が行われ、指示手段をモニタ上で第1接触位置から第2接触位置まで接触移動させている間、キャラクタを所定の一方向へ推進させるキャラクタ推進制御処理が行われる。最後に、キャラクタ回転制御処理及びキャラクタ推進制御処理によって移動したキャラクタがモニタに表示される。
【0016】
このゲームプログラムでは、プレイヤがタッチパネル式のモニタにタッチペンや指等の指示手段によって入力指示することにより、モニタ上に表示されたキャラクタを動作させることができる。すなわち、指示手段をモニタ上で移動させたときの移動方向と移動距離とに応じてキャラクタが所定の一方向へ向くように回転させ、指示手段をモニタに接触させている間キャラクタを所定の一方向へ推進させることができる。
【0017】
たとえば、自機キャラクタを操作可能なシューティングゲームを例にとると、タッチペンをモニタ上で移動させたときの移動方向と移動距離とに応じて自機キャラクタの機首の向きが決定され、タッチペンをモニタに接触移動させている間、機首の向きに向かって自機キャラクタを推進させることができる。
【0018】
ここでは、タッチペンの移動操作及び接触操作を片手で行うことができるので、従来のように両手で方向指示釦と推進指示釦とを操作する必要がなくなる。したがって、他方の手で他の入力釦を操作することが可能になるので、たとえば右手でタッチペンを操作して自機キャラクタの移動方向の指示と推進指示とを行いながら、同時に左手で攻撃指示釦を押下操作して敵機キャラクタに対して攻撃を行うことができる。したがって、プレイヤの所望の操作がゲームに反映されやすくなるので、ゲームの操作性向上でき、さらにプレイヤのゲームにおける興趣性を高く維持することができる
【0019】
請求項に係るゲームプログラムは、請求項のゲームプログラムにおいて、キャラクタ回転機能は、制御部によって移動距離の増加に伴ってキャラクタの回転角度が増加する処理を行う機能である。このゲームプログラムでは、指示手段のモニタ上での移動距離に比例して、キャラクタの回転角度が増加するので、プレイヤが直感的に容易に操作することができる
【0020】
請求項に係るゲームプログラムは、請求項1又は2のゲームプログラムにおいて、タッチパネル式のモニタに指示手段によって移動可能なキャラクタが制御部によって表示制御されるゲームを、以下の機能をさらに加えることによってコンピュータに実現可能なゲームプログラムである。
【0021】
(7)指示手段をモニタ上で第1接触位置から第2接触位置まで接触移動させたときの指示手段の移動速度を制御部によって認識する処理を行う移動速度認識機能。
【0022】
(8)指示手段の移動速度に応じて、キャラクタの移動速度を制御部によって変動させる処理を行うキャラクタ変速機能。
【0023】
(9)キャラクタ変速機能によって移動速度が変動したキャラクタを制御部によってモニタに表示する処理を行うキャラクタ変速表示機能。
【0024】
このプログラムによって実現されるゲームでは、指示手段がモニタ上で第1接触位置から第2接触位置まで接触移動すると、指示手段の移動速度が制御部によって認識される。次に、認識された指示手段の移動速度に応じて、キャラクタの移動速度を制御部によって変動させるキャラクタ変速制御処理が行われる。そして、キャラクタ変速制御処理によって移動速度が変動したキャラクタが制御部によってモニタに表示処理される。
【0025】
このゲームプログラムでは、タッチペンの移動加速度に応じて、キャラクタの移動速度を変更できるので、たとえばタッチペンを素早く移動させたとき、すなわち移動加速度が大きいときは、キャラクタの移動速度を増加させることができる。
【0026】
請求項に係るゲーム装置は、タッチパネル式のモニタに指示手段によって移動可能なキャラクタが制御部によって表示制御されるゲームを実行可能なゲーム装置であって、接触位置認識手段と、移動方向認識手段と、移動距離認識手段と、キャラクタ回転手段と、キャラクタ推進手段と、キャラクタ表示手段とを備えている。
【0027】
接触位置認識手段では、モニタに対する指示手段の最初の接触位置を制御部によって第1接触位置として認識する処理が行われ、指示手段を第1接触位置からモニタに接触させながら所定時間の間で移動した先の接触位置を制御部によって第2接触位置として認識する処理が行われる。移動方向認識手段では、指示手段をモニタ上で第1接触位置から第2接触位置まで接触移動させたときの指示手段の移動方向を制御部によって認識する処理が行われる。移動距離認識手段では、指示手段をモニタ上で第1接触位置から第2接触位置まで接触移動させたときの指示手段の移動距離を制御部によって認識する処理が行われる。キャラクタ回転手段では、指示手段の移動方向及び指示手段の移動距離に応じて制御部により所定の一方向が決定され、キャラクタが所定の一方向へ向くようにキャラクタを制御部によって回転させる処理が行われる。キャラクタ推進手段では、指示手段をモニタ上で第1接触位置から第2接触位置まで接触移動させている間、キャラクタを制御部によって所定の一方向へ推進させる処理が行われる。キャラクタ表示手段では、キャラクタ回転手段及びキャラクタ推進手段によって移動したキャラクタを制御部によってモニタに表示する処理が行われる。
【0028】
請求項に係るゲーム制御方法は、タッチパネル式のモニタに指示手段によって移動可能なキャラクタが制御部によって表示制御されるゲームをコンピュータにより制御可能なゲーム制御方法であって、接触位置認識ステップと、移動方向認識ステップと、移動距離認識ステップと、キャラクタ回転ステップと、キャラクタ推進ステップと、キャラクタ表示ステップとを備えている。
【0029】
接触位置認識ステップでは、モニタに対する指示手段の最初の接触位置を制御部によって第1接触位置として認識する処理が行われ、指示手段を第1接触位置からモニタに接触させながら所定時間の間で移動した先の接触位置を制御部によって第2接触位置として認識する処理が行われる。移動方向認識ステップでは、指示手段をモニタ上で第1接触位置から第2接触位置まで接触移動させたときの指示手段の移動方向を制御部によって認識する処理が行われる。移動距離認識ステップでは、指示手段をモニタ上で第1接触位置から第2接触位置まで接触移動させたときの指示手段の移動距離を制御部によって認識する処理が行われる。キャラクタ回転ステップでは、指示手段の移動方向及び指示手段の移動距離に応じて制御部により所定の一方向が決定され、キャラクタが所定の一方向へ向くようにキャラクタを制御部によって回転させる処理が行われる。キャラクタ推進ステップでは、指示手段をモニタ上で第1接触位置から第2接触位置まで接触移動させている間、キャラクタを制御部によって所定の一方向へ推進させる処理が行われる。キャラクタ表示ステップでは、キャラクタ回転ステップ及びキャラクタ推進ステップによって移動したキャラクタを制御部によってモニタに表示する処理が行われる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、ゲームプログラムにおいて、プレイヤがタッチパネル式のモニタにタッチペンや指等の指示手段によって入力指示することにより、指示手段をモニタ上で移動させたときの移動方向と移動距離とに応じて所定の一方向が決定されキャラクタが所定の一方向へ向くように回転させ、指示手段をモニタに接触移動させている間キャラクタを所定の一方向へ推進させるようになっているので、ゲームの操作性向上でき、さらにプレイヤのゲームにおける興趣性を高く維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
〔ゲーム装置の構成〕
図1は、本発明に係るゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機1の外観図である。また、図2は、携帯ゲーム機1の一例としての制御ブロック図である。
【0032】
携帯ゲーム機1は、図1に示すように、主に、本体2と、液晶モニタ3と、入力部4と、カートリッジ装着部5と、通信部6とを有している。本体2は、上部筐体2aと下部筐体2bとを有している。上部筐体2aと下部筐体2bとは、互いに開閉自在に連結されている。液晶モニタ3は、上部筐体2aに設けられた上部液晶モニタ3aと、下部筐体2bに設けられた下部液晶モニタ3bとからなっている。ここでは、たとえば、上部液晶モニタ3aが非タッチパネル式のモニタになっており、下部液晶モニタ3bがタッチパネル式のモニタになっている。非タッチパネル式のモニタは液晶パネルからなっており、タッチパネル式のモニタは液晶パネルとタッチパネルとからなっている。タッチパネル式のモニタでは、液晶パネルの表示面とタッチパネルのデータ入力面とは、積層一体型に構成されている。入力部4は、下部筐体2bの左側中央部に配置された十字状の方向指示釦4aと、下部筐体2bの左側上部に左右に配置されたセレクト釦4bおよびスタート釦4cと、下部筐体2bの右側中央部に配置された指示釦4dと、下部筐体2bの右側上部に配置された電源釦4eと、下部筐体2bの左右の隅角部に配置されたL釦4fおよびR釦4gとからなっている。カートリッジ装着部5は下部筐体2bの下部に設けられている。このカートリッジ装着部5には、たとえばゲーム用カートリッジが装着可能になっている。通信部6は、本体2たとえば上部筐体2aに内蔵されている。この通信部6においては、たとえば、ローカルワイヤレスネットワーク機能や、ワイヤレスLANによるインターネット接続機能等が提供される。なお、携帯ゲーム機1には、音量調整用釦やイヤホンジャック等も設けられているが、これらについては説明を省略する。
【0033】
携帯ゲーム機1は、図2に示すように、制御装置10を内部に有している。制御装置10は、マイクロプロセッサを利用したCPU11(Central Processing Unit)と、主記憶装置としてのROM12(Read Only Memory)と、RAM13(Random Access Memory)と、画像処理回路14と、サウンド処理回路15と、通信制御回路20とが、バス16を介してそれぞれ接続されている。
【0034】
CPU11は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。ROM12は、携帯ゲーム機1の基本的な制御(たとえば起動制御等)に必要なプログラム等を格納する。RAM13は、CPU11に対する作業領域を確保する。画像処理回路14は、CPU11からの描画指示に応じて液晶モニタ3を制御して、上部液晶モニタ3aおよび下部液晶モニタ3bの少なくともいずれか一方に所定の画像を表示する。また、画像処理回路14にはタッチ入力検出回路14aが含まれている。タッチパネルに指示手段としてのタッチペン7や指等を直接的に接触させたときに、接触位置の座標データがタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、接触位置がCPU11に認識される。また、液晶パネルに表示された対象物の位置において、タッチパネルにタッチペン7や指等を直接的に接触させると、対象物の座標データがタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、対象物がCPUに認識される。サウンド処理回路15は、CPU11からの発音指示に応じたアナログ音声信号を生成してスピーカ22に出力する。通信制御回路20は、通信部6に含まれており、携帯ゲーム機1を他のゲーム機等にワイヤレスで接続するために用いられる。通信制御回路20は、バス16を介してCPU11に接続されている。通信制御回路20は、CPU11からの命令に応じて、携帯ゲーム機1をローカルワイヤレスネットワーク又はワイヤレスLANによるインターネットに接続するための接続信号を制御し発信する。
【0035】
バス16には、制御装置10とは別体の外部記憶装置17が接続される。たとえば、外部記憶装置17には、本体2たとえば下部筐体2bに着脱自在に装着されるゲーム用カートリッジ等がある。外部記憶装置17の内部には、記憶媒体としてのROM18と、書き換え可能なユーザ用メモリとしてのメモリ19とが設けられる。ROM18には、コンピュータとしての携帯ゲーム機1を機能させるためのゲームプログラムと、ゲームプログラムの実行に必要な各種データとが予め記録されている。この各種データには、各種キャラクタ画像データたとえば各種パネル画像データや属性画像データ等が含まれている。メモリ19には、たとえばフラッシュメモリのような書き換え可能なメモリが使用される。このメモリ19には、たとえば、ゲームのセーブデータ等が必要に応じて記録される。なお、外部記憶装置17の記憶媒体には、半導体記憶素子に限らず、磁気記憶媒体、光学式記憶媒体、光磁気記憶媒体等の各種の記憶媒体を使用してもよい。なお、バス16と各要素との間には必要に応じてインターフェース回路が介在しているが、ここではそれらの図示は省略した。
【0036】
以上のような構成の携帯ゲーム機1では、外部記憶装置17のROM18に記録されたゲームプログラムがロードされ、ロードされたゲームプログラムがCPU11で実行されることにより、プレイヤは様々なジャンルのゲームを液晶モニタ3上で実行することができる。また、通信制御回路20を介して、ワイヤレスネットワークに携帯ゲーム機1を接続したり、他のゲーム機と通信ケーブル等を介して接続したりすることで、他のゲーム機との間でデータのやり取りや対戦型のゲームを行うことができる。
【0037】
〔ゲーム装置における各種処理概要〕
本携帯ゲーム機1において実行されるゲームは、たとえばプレイヤが自機キャラクタ70(図4参照)を操作し敵機キャラクタ71(図4参照)を攻撃可能なシューティングゲームである。図3は、本発明で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。図4は、シューティングゲームにおける上部液晶モニタ3a及び下部液晶モニタ3bの表示画面及びタッチペン7の接触操作を示す図である。図5は、図4の上部液晶モニタ3aと視点が異なる表示画面を示す図である。
【0038】
携帯ゲーム機1では、図4に示すように、上部液晶モニタ3aに自機キャラクタ70が表示され、タッチパネル式の下部液晶モニタ3bにタッチペン7や指等が接触入力可能な状態になっており、他のキャラクタが表示されていない。上部液晶モニタ3aには、図4に示すプレイヤ視点の3次元画面や、図5に示す自機キャラクタ70を上方から見た2次元画面を切り替えて表示することが可能である。自機キャラクタ70は、図5に示すように、上下左右方向及び斜め方向(図5矢印方向)、図示しない前後方向及び斜め方向(図5紙面表裏方向)の任意の方向に移動可能であり、機首70aが移動方向に向くようになっている。また、図4に示すように、自機キャラクタ70は、ミサイルやビーム等の攻撃手段72を敵機キャラクタ71に向けて発射することによって、敵機キャラクタ71を攻撃可能である。
【0039】
この携帯ゲーム機1は、図3に示すように、接触位置認識手段50と、移動方向認識手段51と、移動距離認識手段52と、キャラクタ回転手段53と、キャラクタ推進手段54と、キャラクタ表示手段55とを備えている。
【0040】
接触位置認識手段50は、タッチペン7や指等を下部液晶モニタ3bに接触させたときに、下部液晶モニタ3bにおけるタッチペン7の接触位置を認識する機能によって実現される手段である。接触位置認識手段50では、図4に示すように、たとえばタッチペン7や指等を下部液晶モニタ3bのタッチパネルに接触させることにより、タッチペン7の接触位置の座標データがタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、タッチペン7の接触位置がCPU11に認識される。ここでは、図3に示すように、最初にタッチペン7が接触した位置が第1接触位置80として認識され、タッチペン7が所定時間の間で移動した右上の位置が第2接触位置81として認識される。なお、タッチペン7の接触位置は、タッチペン7の移動毎に初期化されるが、第1接触位置80及び第2接触位置81は時間データとともに座標データとしてRAM13に格納される。
【0041】
移動方向認識手段51は、タッチペン7を下部液晶モニタ3b上で移動させたときの接触位置に対する移動方向を認識する機能によって実現される手段である。移動方向認識手段51は、タッチペン7が下部液晶モニタ3b上で移動したとき、接触位置認識手段50によって認識された第1接触位置80及び第2接触位置81の座標データを基にして、CPU11により移動方向がベクトルとして計算処理され、計算結果がRAM13に格納される。なお、この移動方向は、タッチペン7の移動方向を意味しているものであって、自機キャラクタ70の移動方向を意味しているものではない。
【0042】
移動距離認識手段52は、タッチペン7を下部液晶モニタ3bで移動させたときの所定時間における第1接触位置80と第2接触位置81との間の移動距離を認識する機能によって実現される手段である。移動距離認識手段52は、タッチペン7が下部液晶モニタ3b上で移動したとき、接触位置認識手段50によって認識された第1接触位置80及び第2接触位置81の座標データを基にして、CPU11により第1接触位置80と第2接触位置81との間の移動距離が計算処理され、計算結果がRAM13に格納される。所定時間とは、たとえばCPU11に設けられた図示しないタイマによって規定される一定間隔の時間であり、この時間はタッチペン7の最大移動距離(たとえば下部液晶モニタ3bの対角長さや各辺の長さや、タッチペン7の往復移動距離を示す各辺の長さの2倍等)をタッチペン7の最高移動速度で除した時間より短く設定すれば、任意の時間に設定できる。
【0043】
キャラクタ回転手段53は、移動方向認識手段51によって認識された移動方向及び移動距離認識手段52によって認識された移動距離に応じて、自機キャラクタ70が所定の一方向へ向くように自機キャラクタ70を回転させる機能によって実現される手段である。キャラクタ回転手段53は、RAM13に格納されたタッチペン7の移動方向によって、たとえば図4に示す右上方向が設定された場合には、自機キャラクタ70の回転方向が右回り(時計方向)に設定される。キャラクタ回転手段53は、RAM13に格納されたタッチペン7の移動距離によって、たとえば移動距離の増加に伴って自機キャラクタ70の回転角度が増加するようになっている。ここでは、CPU11により自機キャラクタ70の回転角度がタッチペン7の移動距離に比例するような所定の計算テーブルによって自機キャラクタ70の回転角度が計算処理され、計算結果がRAM13に格納される。所定の計算テーブルは、ROM18に格納されており、CPU11によってRAM13に格納され、タッチペン7の移動距離とともに計算処理される。なお、図4では、自機キャラクタ70の機首70aがやや右上方向、すなわち敵機キャラクタ71方向に向くようになっている。
【0044】
キャラクタ推進手段54は、タッチペン7を下部液晶モニタ3bに接触させている間、自機キャラクタ70を所定の一方向へ推進させる機能によって実現される手段である。キャラクタ推進手段54は、キャラクタ回転手段53によって計算された角度方向、具体的には機首70aがやや右上方向、すなわち敵機キャラクタ71方向に向けて自機キャラクタ70を推進させるようになっている。
【0045】
キャラクタ表示手段55は、キャラクタ回転手段53及びキャラクタ推進手段54によって移動した自機キャラクタ70を上部液晶モニタ3aに表示する機能によって実現される手段である。キャラクタ表示手段55は、自機キャラクタ70の機首70aをキャラクタ回転手段53によって計算された角度方向、具体的には敵機キャラクタ71方向に向け、さらに自機キャラクタ70全体が敵機キャラクタ71方向に向けて移動した状態の自機キャラクタ70を上部液晶モニタ3aに表示するようになっている。
【0046】
ここでは、タッチペン7の移動操作及び接触操作を片手で行うことができるので、他方の手で他の入力部4を操作することが可能になる。このため、右手でタッチペン7を操作して自機キャラクタ70の移動方向の指示と推進指示とを行いながら、同時に左手で入力部4を押下操作して敵機キャラクタ71に対して攻撃を行うことができる。したがって、プレイヤの所望の操作がゲームに反映されやすくなるので、ゲームの操作性向上でき、さらにプレイヤのゲームにおける興趣性を高く維持することができる。
【0047】
次に、タッチペン7の移動方法の相違によって、自機キャラクタ70が具体的にどのように移動するか、図6〜図15にそれぞれ示す各図によって説明する。図6、図8、図10、図12及び図14は、下部液晶モニタ3bのタッチペン7の接触操作を示す図であり、矢印はタッチペン7の接触移動軌跡を示し、矢印の先端及び基端の黒丸はタッチペン7の接触を示している。図7、図9、図11、図13及び図15は上部液晶モニタ3aの自機キャラクタ70の移動動作を示す模式図であり、左上の立方体が仮想的なゲーム空間を示し、この立方体の各3面から移動軌跡を投射した図を他の3図に示し、矢印は自機キャラクタ70の移動軌跡を示し、矢印の先端の向きは自機キャラクタ70の機首70aの向きを示している。
【0048】
タッチペン7を下部液晶モニタ3bの第1接触位置80に接触維持しているとき、図6及び図7に示すように、自機キャラクタ70は、タッチペン7を接触させる前の初期の位置から回転することなく、機首70aの前方(矢印方向)に向かって推進する。具体的には、図7に示すように、初期状態の機首70aは、abcd面において、abcd面の略中央部からehgf面の略中央部へ向かって、辺ae、辺bf、辺ch及び辺dgと平行になるように配置されている。このため、タッチペン7を第1接触位置80に接触維持させると、自機キャラクタ70は、abcd面の略中央部からehgf面の略中央部へ向かって、真っ直ぐに推進するようになっている。なお、図6では、第1接触位置80は、下部液晶モニタ3bの略中央部であったが、下部液晶モニタ3bの任意の位置に第1接触位置80を配置しタッチペン7を接触させても、自機キャラクタ70は、abcd面の略中央部からehgf面の略中央部へ向かって、真っ直ぐに推進するようになっている。
【0049】
タッチペン7を下部液晶モニタ3bの第1接触位置80から第2接触位置81へ右方向へ接触移動したとき、図8及び図9に示すように、自機キャラクタ70は、タッチペン7を接触させる前の初期の位置からタッチペン7の移動距離に応じて右方向に回転し、機首70aの回転方向(矢印方向)に向かって推進する。具体的には、図9に示すように、初期状態の機首70aは、abcd面の左下部分において、辺ae、辺bf、辺ch及び辺dgと平行になるように配置されている。このため、タッチペン7を第1接触位置80から第2接触位置81に接触移動させると、自機キャラクタ70は、abcd面の左下部分からbdgf面の右下部分へ向かって、cdgh面上を右回りに回転しながら、円弧となるように推進するようになっている。なお、図8では、第1接触位置80及び第2接触位置81を結ぶ線分は、下部液晶モニタ3bの上辺及び下辺と平行となるように下部液晶モニタ3bの略中央部に配置されていたが、下部液晶モニタ3bの任意の位置に第1接触位置80を配置し、下部液晶モニタ3bの上辺及び下辺と平行となるようにタッチペン7を右方向に移動し、かつ第1接触位置80及び第2接触位置81を結ぶ線分の長さ、すなわちタッチペン7の移動距離が同一であれば、前記同様の円弧となるように推進するようになっている。
【0050】
タッチペン7を下部液晶モニタ3bの第1接触位置80から第2接触位置81へ上方向へ接触移動したとき、図10及び図11に示すように、自機キャラクタ70は、タッチペン7を接触させる前の初期の位置からタッチペン7の移動距離に応じて右方向に回転し、機首70aの回転方向(矢印方向)に向かって推進する。具体的には、図11に示すように、初期状態の機首70aは、abcd面の左下部分において、辺ae、辺bf、辺ch及び辺dgと平行になるように配置されている。このため、タッチペン7を第1接触位置80から第2接触位置81に接触移動させると、自機キャラクタ70は、abcd面の左下部分からbdgf面の右部分へ向かって、cdgh面上を右回りに回転しながら、円弧となるように推進するようになっている。なお、図10では、第1接触位置80及び第2接触位置81を結ぶ線分は、下部液晶モニタ3bの左辺及び右辺と平行となるように下部液晶モニタ3bの略中央部に配置されていたが、下部液晶モニタ3bの任意の位置に第1接触位置80を配置し、下部液晶モニタ3bの上辺及び下辺と平行となるようにタッチペン7を上方向に移動し、かつ第1接触位置80及び第2接触位置81を結ぶ線分の長さ、すなわちタッチペン7の移動距離が同一であれば、前記同様の円弧となるように推進するようになっている。
【0051】
タッチペン7を下部液晶モニタ3bの第1接触位置80から第2接触位置81へ右上方向へ接触移動したとき、図12、図13、図14及び図15に示すように、自機キャラクタ70は、タッチペン7を接触させる前の初期の位置からタッチペン7の移動距離に応じて右方向に回転し、機首70aの回転方向(矢印方向)に向かって推進する。具体的には、図13及び図15に示すように、初期状態の機首70aは、abcd面の左下部分において、辺ae、辺bf、辺ch及び辺dgと平行になるように配置されている。このため、タッチペン7を第1接触位置80から第2接触位置81に接触移動させると、自機キャラクタ70は、abcd面の左下部分からbdgf面の右部分へ向かって、cdgh面上を右回りに回転しながら、円弧となるように推進するようになっている。
【0052】
ここでは、図12に示すように、タッチペン7を第1接触位置80から第2接触位置81へ移動距離L1だけ右上方向に接触移動させると、図13に示すように、自機キャラクタ70を回転角度D1だけ右方向回転するようになっている。同様に、図14に示すように、タッチペン7を第1接触位置80から第2接触位置81へ移動距離L1より短い移動距離L2だけ右上方向に接触移動させると、図15に示すように、自機キャラクタ70を回転角度D1より小さい回転角度D2だけ右方向回転するようになっている。すなわち、タッチペン7の移動距離が大きくなるにしたがって、自機キャラクタ70の回転角度が大きくなるようになっている。なお、回転角度D1及び回転角度D2は、矢印の後端部の黒丸部分に記載すべきであるが、図13及び図15では、回転角度D1及び回転角度D2を矢印の先端部に記載してある。
【0053】
なお、図12及び図14では、第1接触位置80及び第2接触位置81を結ぶ線分は、下部液晶モニタ3bの右上方向に向けて延びて下部液晶モニタ3bの略中央部に配置されていたが、下部液晶モニタ3bの任意の位置に第1接触位置80を配置し、下部液晶モニタ3bの右上方向に向けて延びる前記線分と平行となるようにタッチペン7を右上方向に移動し、かつ第1接触位置80及び第2接触位置81を結ぶ線分の長さ、すなわちタッチペン7の移動距離が同一であれば、前記同様の円弧となるように推進するようになっている。
【0054】
また、タッチペン7を左方向、下方向、あるいは左下方向に接触移動させたときは、自機キャラクタ70は、左方向に回転するようになっている。
【0055】
次に、本実施形態のシューティングゲームの具体的な内容について説明する。
【0056】
このシューティングゲームは、図4に示すように、プレイヤが自機キャラクタ70を操作し敵機キャラクタ71を攻撃可能なゲームである。自機キャラクタ70は、タッチペン7の接触操作及び移動操作により、任意の方向に移動可能であり、入力部4の押下操作により、ミサイルやビーム等の攻撃手段72を敵機キャラクタ71に向けて発射可能である。自機キャラクタ70は、敵機キャラクタ71からの攻撃を避けながら、敵機キャラクタ71を攻撃して得られたポイントの合計を競うゲームである。なお、シューティングゲームの攻撃方法やポイントの計算方法は、従来の一般的な方法と同様であるので詳細な説明を省略する。
【0057】
本実施形態のシューティングゲームにおける自機キャラクタ70の移動に関するキャラクタ表示システムを、図16に示すフローチャートを用いて説明する。
【0058】
このシューティングゲームでは、まず、図4に示すプレイヤ視点の3次元画面において、上部液晶モニタ3aに自機キャラクタ70が表示されている状態から開始される。このとき、下部液晶モニタ3bにタッチペン7や指等が接触入力可能な状態になっている。自機キャラクタ70を移動させたいときは、タッチペン7を下部液晶モニタ3bの任意の位置に接触させる。タッチペン7を下部液晶モニタ3bに接触させると、図16に示すように、最初に接触した位置を第1接触位置80として認識する(S11)。次に、タッチペン7が移動したか否かを判断する(S12)。
【0059】
ステップS12でタッチペン7が移動したと判断されると、タッチペン7が接触しながら移動した先の位置を第2接触位置81として認識する(S13)。第2接触位置81が認識されると、第1接触位置80及び第2接触位置81のデータを基にして、タッチペン7の移動方向がベクトルとして計算処理される(S14)。そして、第1接触位置80及び第2接触位置81のデータを基にして、タッチペン7の移動距離が計算処理される(S15)。タッチペン7の移動方向及び移動距離が算出されると、タッチペン7の移動方向及び移動距離に応じて機首70aが所定の一方向に向くように自機キャラクタ70を回転させるキャラクタ回転処理が行われる(S16)。キャラクタ回転処理は、タッチペン7の移動方向によって、たとえば図4に示す右上方向が設定された場合には、自機キャラクタ70の回転方向が右回り(時計方向)に設定され、タッチペン7の移動距離の増加に伴って自機キャラクタ70の回転角度が増加するようになっている。図4では、自機キャラクタ70の機首70aがやや右上方向、すなわち敵機キャラクタ71方向に向くようになっている。キャラクタ回転処理が行われると、自機キャラクタ70が所定の一方向、すなわち敵機キャラクタ71方向に向くように自機キャラクタ70を推進させるキャラクタ推進処理が行われる(S17)。次に、キャラクタ回転処理及びキャラクタ推進処理の処理結果に応じて移動した自機キャラクタ70を上部液晶モニタ3aに表示する(S18)。図4では、自機キャラクタ70の機首70aが敵機キャラクタ71方向に向かって推進した画面が表示される。
【0060】
一方、ステップS12でタッチペン7が移動しないで接触が維持されると、自機キャラクタ70を回転させることなく、自機キャラクタ70を推進させるキャラクタ推進処理が行われる(S17)。次に、キャラクタ推進処理の処理結果に応じて移動した自機キャラクタ70を上部液晶モニタ3aに表示する(S18)。図6及び図7では、自機キャラクタ70の機首70aが回転することなく推進した画面が表示される。
【0061】
最後に、タッチペン7が下部液晶モニタ3bから離反したか、否かを判断する(S19)。タッチペン7が下部液晶モニタ3bから離反していないとき、現在の第1接触位置80をリセットし、ステップS12へ移行して現在の第2接触位置81を新しい第1接触位置80と認識する。一方、タッチペン7が下部液晶モニタ3bから離反したときは、現在の第1接触位置80及び第2接触位置81をリセットして終了する。
【0062】
このように処理されるシューティングゲームでは、右手でタッチペン7を操作して自機キャラクタ70の移動方向の指示と推進指示とを行いながら、同時に左手で入力部4を押下操作して敵機キャラクタ71に対して攻撃を行うことができる。したがって、プレイヤの所望の操作がゲームに反映されやすくなるので、ゲームの操作性向上でき、さらにプレイヤのゲームにおける興趣性を高く維持できる。
【0063】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、ゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機1を用いた場合の例を示したが、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、モニタが別体に構成されたゲーム装置、モニタが一体に構成された業務用ゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。
【0064】
(b) 本発明には、前述したようなゲームを実行するプログラム及びこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、カートリッジ以外に、たとえば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、UMD、ROMカセット、その他のものが挙げられる。
【0065】
(c) 前記実施形態では、携帯ゲーム機1は、接触位置認識手段50と、移動方向認識手段51と、移動距離認識手段52と、キャラクタ回転手段53と、キャラクタ推進手段54と、キャラクタ表示手段55とを備えていたが、図17に示すように、移動速度認識手段56と、キャラクタ変速手段57とをさらに備える構成にしてもよい。
【0066】
移動速度認識手段56は、タッチペン7を下部液晶モニタ3b上で移動させたときの接触位置に対する移動速度を認識する機能によって実現される手段である。移動速度認識手段56は、タッチペン7が下部液晶モニタ3b上で移動したとき、接触位置認識手段50によって認識された第1接触位置80及び第2接触位置81の座標データを基にして、CPU11により第1接触位置80と第2接触位置81との間の移動速度が計算処理され、計算結果がRAM13に格納される。
【0067】
キャラクタ変速手段57は、タッチペン7の移動速度に応じて、自機キャラクタ70の移動速度を変動させる機能によって実現される手段である。キャラクタ変速手段57は、RAM13に格納されたタッチペン7の移動速度によって、たとえばタッチペン7の移動速度が所定の設定値よりも大きいときは、自機キャラクタ70の移動加速度が大きくなるようにする。たとえば自機キャラクタ70の移動加速度が大きいときは、キャラクタ表示手段55によって、自機キャラクタ70の周囲にモーションブラー表示を行うことにより、自機キャラクタ70の加速度が大きくなったことを示す。
【0068】
次に、他の実施形態のシューティングゲームにおける自機キャラクタ70の移動に関するキャラクタ表示システムを、図18に示すフローチャートを用いて説明する。
【0069】
このシューティングゲームでは、まず、図4に示すプレイヤ視点の3次元画面において、上部液晶モニタ3aに自機キャラクタ70が表示されている状態から開始される。このとき、下部液晶モニタ3bにタッチペン7や指等が接触入力可能な状態になっている。自機キャラクタ70を移動させたいときは、タッチペン7を下部液晶モニタ3bの任意の位置に接触させる。タッチペン7を下部液晶モニタ3bに接触させると、図18に示すように、最初に接触した位置を第1接触位置80として認識する(S21)。次に、タッチペン7が移動したか否かを判断する(S22)。
【0070】
ステップS22でタッチペン7が移動したと判断されると、タッチペン7が接触しながら移動した先の位置を第2接触位置81として認識する(S23)。第2接触位置81が認識されると、第1接触位置80及び第2接触位置81のデータを基にして、タッチペン7の移動方向がベクトルとして計算処理される(S24)。そして、第1接触位置80及び第2接触位置81のデータを基にして、タッチペン7の移動距離が計算処理される(S25)。タッチペン7の移動方向及び移動距離が算出されると、タッチペン7の移動方向及び移動距離に応じて機首70aが所定の一方向に向くように自機キャラクタ70を回転させるキャラクタ回転処理が行われる(S26)。キャラクタ回転処理は、タッチペン7の移動方向によって、たとえば図4に示す右上方向が設定された場合には、自機キャラクタ70の回転方向が右回り(時計方向)に設定され、タッチペン7の移動距離の増加に伴って自機キャラクタ70の回転角度が増加するようになっている。図4では、自機キャラクタ70の機首70aがやや右上方向、すなわち敵機キャラクタ71方向に向くようになっている。次に、第1接触位置80及び第2接触位置81のデータを基にして、タッチペン7の移動速度が計算処理される(S27)。タッチペン7の移動速度が計算処理されると、タッチペン7の移動速度に応じて自機キャラクタ70を変速させるキャラクタ変速処理が行われる(S28)。キャラクタ変速処理では、自機キャラクタ70の周囲にモーションブラー表示を行うために、タッチペン7の移動速度に応じた画像を選択する。キャラクタ回転処理が行われると、自機キャラクタ70が所定の一方向、すなわち敵機キャラクタ71方向に向くように自機キャラクタ70を推進させるキャラクタ推進処理が行われる(S29)。次に、キャラクタ回転処理及びキャラクタ推進処理の処理結果に応じて移動した自機キャラクタ70を上部液晶モニタ3aに表示する(S30)。さらに、キャラクタ変速処理の処理結果に応じて選択されたモーションブラー表示を上部液晶モニタ3aに表示する(S30)。図4では、自機キャラクタ70の機首70aが敵機キャラクタ71方向に向かって推進した画面が表示され、自機キャラクタ70の周囲には図示しないモーションブラー表示が行われる。
【0071】
一方、ステップS22でタッチペン7が移動しないで接触が維持されると、自機キャラクタ70を回転させることなく、自機キャラクタ70を推進させるキャラクタ推進処理が行われる(S29)。次に、キャラクタ推進処理の処理結果に応じて移動した自機キャラクタ70を上部液晶モニタ3aに表示する(S30)。図6及び図7では、自機キャラクタ70の機首70aが回転することなく推進した画面が表示される。
【0072】
最後に、タッチペン7が下部液晶モニタ3bから離反したか、否かを判断する(S31)。タッチペン7が下部液晶モニタ3bから離反していないとき、現在の第1接触位置80をリセットし、ステップS21へ移行して現在の第2接触位置81を新しい第1接触位置80と認識する。一方、タッチペン7が下部液晶モニタ3bから離反したときは、現在の第1接触位置80及び第2接触位置81をリセットして終了する。
【0073】
このように処理されるシューティングゲームでは、右手でタッチペン7を操作して自機キャラクタ70の移動方向の指示と推進指示とを行いながら、同時に左手で入力部4を押下操作して敵機キャラクタ71に対して攻撃を行うことができる。したがって、プレイヤの所望の操作がゲームに反映されやすくなるので、ゲームの操作性向上でき、さらにプレイヤのゲームにおける興趣性を高く維持できる。さらに、ここでは、タッチペン7の移動速度に応じて自機キャラクタ70を変速させるキャラクタ変速処理が行われるので、自機キャラクタ70の周囲にはモーションブラー表示を行うことができるので、よりプレイヤのゲームにおける興趣性を高く維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明に係るゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機の外観図。
【図2】前記携帯ゲーム機の一例としての制御ブロック図。
【図3】前記携帯ゲーム機の一例としての機能ブロック図。
【図4】シューティングゲームにおける上部液晶モニタの表示画面及び下部液晶モニタのタッチペンの接触操作を示す図。
【図5】前記上部液晶モニタの図4と視点が異なる表示画面を示す図。
【図6】前記下部液晶モニタの前記タッチペンの接触操作を示す図。
【図7】図6における前記上部液晶モニタの自機キャラクタの移動動作を示す模式図。
【図8】前記タッチペンを右方向へ移動させたときの図6に相当する図。
【図9】図8における図7に相当する図。
【図10】前記タッチペンを上方向へ移動させたときの図6に相当する図。
【図11】図10における図7に相当する図。
【図12】前記タッチペンを右上方向へ移動させたときの図6に相当する図。
【図13】図13における図7に相当する図。
【図14】前記タッチペンを右方向へ移動距離が短くなるように移動させたときの図6に相当する図。
【図15】図14における図7に相当する図。
【図16】前記シューティングゲームにおけるキャラクタ表示システムを説明するためのフローチャート。
【図17】他の実施形態の図3に相当する図。
【図18】他の実施形態の図17における図16に相当する図。
【符号の説明】
【0075】
1 携帯ゲーム機
3 液晶モニタ
3a 上部液晶モニタ
3b 下部液晶モニタ
4 入力部
7 タッチペン
50 接触位置認識手段
51 移動方向認識手段
52 移動距離認識手段
53 キャラクタ回転手段
54 キャラクタ推進手段
55 キャラクタ表示手段
56 加速度認識手段
57 キャラクタ変速手段
70 自機キャラクタ
70a 機首
71 敵機キャラクタ
72 攻撃手段
80 第1接触位置
81 第2接触位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネル式のモニタに指示手段によって移動可能なキャラクタが表示されるゲームを実現可能なコンピュータに、
前記指示手段を前記モニタに接触させたときに前記モニタにおける前記指示手段の接触位置を認識する接触位置認識機能と、
前記指示手段を前記モニタ上で移動させたときの前記接触位置に対する移動方向を認識する移動方向認識機能と、
前記指示手段を前記モニタ上で移動させたときの所定時間における前記接触位置からの移動距離を認識する移動距離認識機能と、
前記移動方向及び前記移動距離に応じて、前記キャラクタが所定の一方向へ向くように前記キャラクタを回転させるキャラクタ回転機能と、
前記指示手段を前記モニタに接触させている間、前記キャラクタを前記所定の一方向へ推進させるキャラクタ推進機能と、
前記キャラクタ回転機能及び前記キャラクタ推進機能によって移動した前記キャラクタを前記モニタに表示するキャラクタ表示機能と、
を実現させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
前記キャラクタ推進機能は、前記指示手段を前記モニタに接触させ、かつ前記モニタ上で移動させていないとき、前記キャラクタを前記所定の一方向へ推進させる機能である、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記キャラクタ回転機能は、前記移動距離の増加に伴って前記キャラクタの回転角度が増加する機能である、請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記キャラクタ回転機能は、所定の移動距離を超えると、前記キャラクタの回転角度が維持され、さらに前記指示手段を前記モニタ上で前記接触位置と異なる位置で移動させたとき、移動距離の増加に伴って前記キャラクタの回転角度が前記維持された回転角度から増加する機能である、請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータに、
前記指示手段を前記モニタ上で移動させたときの前記接触位置に対する移動速度を認識する移動速度認識機能と、
前記接触位置に対する前記移動速度に応じて、前記キャラクタの移動速度を変動させるキャラクタ変速機能と、
前記キャラクタ変速機能によって移動した前記キャラクタを前記モニタに表示するキャラクタ変速表示機能と、
をさらに実現させるための請求項1から4のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
タッチパネル式のモニタに指示手段によって移動可能なキャラクタが表示されるゲームを実現可能なゲーム装置であって、
前記指示手段を前記モニタに接触させたときに前記モニタにおける前記指示手段の接触位置を認識する接触位置認識手段と、
前記指示手段を前記モニタ上で移動させたときの前記接触位置に対する移動方向を認識する移動方向認識手段と、
前記指示手段を前記モニタ上で移動させたときの所定時間における前記接触位置からの移動距離を認識する移動距離認識手段と、
前記移動方向及び前記移動距離に応じて、前記キャラクタが所定の一方向へ向くように前記キャラクタを回転させるキャラクタ回転手段と、
前記指示手段を前記モニタに接触させている間、前記キャラクタを前記所定の一方向へ推進させるキャラクタ推進手段と、
前記キャラクタ回転手段及び前記キャラクタ推進手段によって移動した前記キャラクタを前記モニタに表示するキャラクタ表示手段と、
を備えたゲーム装置。
【請求項7】
タッチパネル式のモニタに指示手段によって移動可能なキャラクタが表示されるゲームを実現可能なゲーム方法であって、
前記指示手段を前記モニタに接触させたときに前記モニタにおける前記指示手段の接触位置を認識する接触位置認識ステップと、
前記指示手段を前記モニタ上で移動させたときの前記接触位置に対する移動方向を認識する移動方向認識ステップと、
前記指示手段を前記モニタ上で移動させたときの所定時間における前記接触位置からの移動距離を認識する移動距離認識ステップと、
前記移動方向及び前記移動距離に応じて、前記キャラクタが所定の一方向へ向くように前記キャラクタを回転させるキャラクタ回転ステップと、
前記指示手段を前記モニタに接触させている間、前記キャラクタを前記所定の一方向へ推進させるキャラクタ推進ステップと、
前記キャラクタ回転ステップ及び前記キャラクタ推進ステップによって移動した前記キャラクタを前記モニタに表示するキャラクタ表示ステップと、
を備えたゲーム方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネル式のモニタに指示手段によって移動可能なキャラクタが制御部によって表示制御されるゲームを実現可能なコンピュータに、
前記モニタに対する前記指示手段の最初の接触位置を前記制御部によって第1接触位置として認識する処理を行い、前記指示手段を前記第1接触位置から前記モニタに接触させながら所定時間の間で移動した先の接触位置を前記制御部によって第2接触位置として認識する処理を行う接触位置認識機能と、
前記指示手段を前記モニタ上で前記第1接触位置から前記第2接触位置まで接触移動させたときの前記指示手段の移動方向を前記制御部によって認識する処理を行う移動方向認識機能と、
前記指示手段を前記モニタ上で前記第1接触位置から前記第2接触位置まで接触移動させたときの前記指示手段の移動距離を前記制御部によって認識する処理を行う移動距離認識機能と、
前記指示手段の前記移動方向及び前記指示手段の前記移動距離に応じて前記制御部により所定の一方向が決定され、前記キャラクタが前記所定の一方向へ向くように前記キャラクタを前記制御部によって回転させる処理を行うキャラクタ回転機能と、
前記指示手段を前記モニタ上で前記第1接触位置から前記第2接触位置まで接触移動させている間、前記キャラクタを前記制御部によって前記所定の一方向へ推進させる処理を行うキャラクタ推進機能と、
前記キャラクタ回転機能及び前記キャラクタ推進機能によって移動した前記キャラクタを前記制御部によって前記モニタに表示する処理を行うキャラクタ表示機能と、
を実現させるためのゲームプログラム
【請求項2】
前記キャラクタ回転機能は、前記制御部によって前記移動距離の増加に伴って前記キャラクタの回転角度が増加する処理を行う機能である、請求項に記載のゲームプログラム
【請求項3】
前記コンピュータに、
前記指示手段を前記モニタ上で前記第1接触位置から前記第2接触位置まで接触移動させたときの前記指示手段の移動速度を前記制御部によって認識する処理を行う移動速度認識機能と、
前記指示手段の前記移動速度に応じて、前記キャラクタの移動速度を前記制御部によって変動させる処理を行うキャラクタ変速機能と、
前記キャラクタ変速機能によって前記移動速度が変動した前記キャラクタを前記制御部によって前記モニタに表示する処理を行うキャラクタ変速表示機能と、
をさらに実現させるための請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
タッチパネル式のモニタに指示手段によって移動可能なキャラクタが制御部によって表示制御されるゲームを実行可能なゲーム装置であって、
前記モニタに対する前記指示手段の最初の接触位置を前記制御部によって第1接触位置として認識する処理を行い、前記指示手段を前記第1接触位置から前記モニタに接触させながら所定時間の間で移動した先の接触位置を前記制御部によって第2接触位置として認識する処理を行う接触位置認識手段と、
前記指示手段を前記モニタ上で前記第1接触位置から前記第2接触位置まで接触移動させたときの前記指示手段の移動方向を前記制御部によって認識する処理を行う移動方向認識手段と、
前記指示手段を前記モニタ上で前記第1接触位置から前記第2接触位置まで接触移動させたときの前記指示手段の移動距離を前記制御部によって認識する処理を行う移動距離認識手段と、
前記指示手段の前記移動方向及び前記指示手段の前記移動距離に応じて前記制御部により所定の一方向が決定され、前記キャラクタが前記所定の一方向へ向くように前記キャラクタを前記制御部によって回転させる処理を行うキャラクタ回転手段と、
前記指示手段を前記モニタ上で前記第1接触位置から前記第2接触位置まで接触移動させている間、前記キャラクタを前記制御部によって前記所定の一方向へ推進させる処理を行うキャラクタ推進手段と、
前記キャラクタ回転手段及び前記キャラクタ推進手段によって移動した前記キャラクタを前記制御部によって前記モニタに表示する処理を行うキャラクタ表示手段と、
を備えたゲーム装置。
【請求項5】
タッチパネル式のモニタに指示手段によって移動可能なキャラクタが制御部によって表示制御されるゲームをコンピュータにより制御可能なゲーム制御方法であって、
前記モニタに対する前記指示手段の最初の接触位置を前記制御部によって第1接触位置として認識する処理を行い、前記指示手段を前記第1接触位置から前記モニタに接触させながら所定時間の間で移動した先の接触位置を前記制御部によって第2接触位置として認識する処理を行う接触位置認識ステップと、
前記指示手段を前記モニタ上で前記第1接触位置から前記第2接触位置まで接触移動させたときの前記指示手段の移動方向を前記制御部によって認識する処理を行う移動方向認識ステップと、
前記指示手段を前記モニタ上で前記第1接触位置から前記第2接触位置まで接触移動させたときの前記指示手段の移動距離を前記制御部によって認識する処理を行う移動距離認識ステップと、
前記指示手段の前記移動方向及び前記指示手段の前記移動距離に応じて前記制御部により所定の一方向が決定され、前記キャラクタが前記所定の一方向へ向くように前記キャラクタを前記制御部によって回転させる処理を行うキャラクタ回転ステップと、
前記指示手段を前記モニタ上で前記第1接触位置から前記第2接触位置まで接触移動させている間、前記キャラクタを前記制御部によって前記所定の一方向へ推進させる処理を行うキャラクタ推進ステップと、
前記キャラクタ回転ステップ及び前記キャラクタ推進ステップによって移動した前記キャラクタを前記制御部によって前記モニタに表示する処理を行うキャラクタ表示ステップと、
を備えたゲーム制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−271782(P2006−271782A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−97375(P2005−97375)
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】