説明

ゲームプログラム、ゲーム装置及びゲーム制御方法

【課題】ある操作者が接触入力式のモニタに対して行った命令入力の内容が、他の操作者に予測されないようにする。
【解決手段】本ゲームプログラムでは、命令の内容を示す第1アイコンA1が、タッチパネル式のモニタに表示される。そして、命令を入力するための第2アイコンA2が、第1アイコンA1とは異なる位置で、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。そして、タッチペン40をタッチパネル式のモニタ3bに接触させたときに、タッチパネル式のモニタ3b上におけるタッチペン40の接触位置の座標データが第2アイコンA2の内部の座標データに一致するか否かが、制御部10により判断される。そして、タッチペン40の接触位置の座標データが第2アイコンの内部の座標データに一致すると制御部10に判断された場合に、第2アイコンA2に割り当てられた命令が実行される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、特に、接触入力式のモニタを有するコンピュータに、前記接触入力式のモニタから入力された命令を実行させるためのゲームプログラムに関する。また、このゲームプログラムにより実現されるゲームを実行可能なゲーム装置、およびこのゲームプログラムにより実現されるゲームをコンピュータにより制御可能なゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から様々なビデオゲームが提案されている。これらビデオゲームは、ゲーム装置において実行されるようになっている。たとえば、一般的なゲーム装置は、モニタと、モニタとは別体のゲーム機本体と、ゲーム機本体とは別体の入力部たとえばコントローラとを有している。コントローラには、複数の入力ボタンが配置されている。また、携帯型のゲーム装置は、ゲーム機本体と、ゲーム機本体の略中央部に設けられた液晶モニタと、液晶モニタの両側に配置された入力部たとえば複数の入力ボタンと、他のゲーム装置と通信してデータの送受信を行う通信部とを有している。このようなゲーム装置においては、プレイヤは、入力部を操作することにより、モニタに表示されたキャラクタに各種の命令を指示することができる。
【0003】
たとえば、野球ゲームが携帯型のゲーム装置において実行される場合を考える(引特許文献1を参照)。ここで、たとえば、野球ゲームが、他の携帯型のゲーム装置と通信しながら実行されるような場合を考える。このような場合、自他の携帯型のゲーム装置の液晶モニタには、選手キャラクタだけでなく、選手キャラクタに命令を指示するためのアイコン、およびイベントを進行するために必要となるアイコン等が、表示される。これらの各アイコンには、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等が割り当てられている。このため、プレイヤや他のプレイヤが入力ボタンを操作することによりアイコンが選択されると、選択されたアイコンに割り当てられた命令が実行される。
【非特許文献1】パワプロクンポケット8、コナミ株式会社、ニンテンドーDS版、2005年12月1日
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような野球ゲームでは、モニタに命令用の各種のアイコンが表示されるようになっている。そして、自他のプレイヤが各自のアイコンを選択することにより、選択されたアイコンに割り当てられた命令が実行されるようになっている。このような野球ゲームでは、プレイヤは、所望の命令を指示しようとするときに、タッチパネルにおいてアイコンが表示された領域にタッチペンを接触させることになる。タッチパネルにおいてアイコンが表示される領域は、自他のプレイヤともに同じ部分に表示されるので、プレイヤがタッチパネルにタッチペンを接触させた位置を他のプレイヤに見られてしまうと、プレイヤが指示した命令を他のプレイヤにタッチペンの接触位置から予測されてしまうおそれがある。そして、プレイヤが指示した命令が他のプレイヤに予測されてしまうと、ゲームを行うときの醍醐味や面白味が損なわれてしまうおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、ある操作者が接触入力式のモニタに対して行った命令入力の内容が、他の操作者に予測されないようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係るゲームプログラムは、接触入力式のモニタを有するコンピュータに、接触入力式のモニタから入力された命令を実行させるためのプログラムである。このゲームプログラムでは、以下の機能が実現される。
(1)命令の内容を示す命令内容表示領域を、接触入力式のモニタに表示する命令内容表示機能。
(2)命令を入力するための命令入力領域を、命令内容表示領域とは異なる位置で接触入力式のモニタに表示する命令入力領域表示機能。
(3)命令入力領域に命令を割り当てる処理を制御部に実行させる入力領域用命令割当機能。
(4)指示手段を接触入力式のモニタに接触させたときに、接触入力式のモニタ上における指示手段の接触位置の座標データが命令入力領域の内部の座標データに一致するか否かを、制御部に判断させる接触位置判断機能。
(5)指示手段の接触位置の座標データが命令入力領域の内部の座標データに一致すると制御部に判断された場合に、命令入力領域に割り当てられた命令を実行するための処理を制御部に実行させる命令実行機能。
【0007】
このゲームプログラムでは、命令内容表示機能において、命令の内容を示す命令内容表示領域が、接触入力式のモニタに表示される。命令入力領域表示機能においては、命令を入力するための命令入力領域が、命令内容表示領域とは異なる位置で、接触入力式のモニタに表示される。入力領域用命令割当機能においては、命令入力領域に命令を割り当てる処理が、制御部により実行される。接触位置判断機能においては、指示手段を接触入力式のモニタに接触させたときに、接触入力式のモニタ上における指示手段の接触位置の座標データが命令入力領域の内部の座標データに一致するか否かが、制御部により判断される。命令実行機能においては、指示手段の接触位置の座標データが命令入力領域の内部の座標データに一致すると制御部に判断された場合に、命令入力領域に割り当てられた命令を実行するための処理が、制御部により実行される。
【0008】
たとえば、このゲームプログラムが野球ゲームにおいて実行された場合、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等の内容を示す第1アイコンが、タッチパネル式のモニタに表示される。そして、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等を入力するための第2アイコンが、第1アイコンとは異なる位置で、タッチパネル式のモニタに表示される。そして、第2アイコンに命令を割り当てる処理が、制御部により実行される。そして、タッチペンをタッチパネル式のモニタに接触させたときに、タッチパネル式のモニタ上におけるタッチペンの接触位置の座標データが第2アイコンの内部の座標データに一致するか否かが、制御部により判断される。そして、タッチペンの接触位置の座標データが第2アイコンの内部の座標データに一致すると制御部に判断された場合に、第2アイコンに割り当てられた命令を実行するための処理が、制御部により実行される。
【0009】
この場合、命令を入力するための第2アイコンが、第1アイコンとは異なる位置で、タッチパネル式のモニタに表示される。そして、第1アイコンとは異なる位置に表示された第2アイコンの位置においてタッチペンをタッチパネル式のモニタに接触させることにより、第2アイコンに割り当てられた命令が実行される。このように、請求項1の発明では、プレイヤがタッチパネル式のモニタにタッチペンを接触させた位置を他のプレイヤに見られてしまっても、命令を入力するための第2アイコンが、第1アイコンとは異なる位置に表示されるようになっているので、プレイヤが指示した命令を、他のプレイヤに予測されないようにすることができる。
【0010】
請求項2に係るゲームプログラムは、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、接触入力式のモニタを有するコンピュータに、接触入力式のモニタから入力された命令を実行させるためのプログラムである。このゲームプログラムでは、以下の機能が実現される。
(6)命令の内容を示す命令内容表示領域の位置座標データを、制御部に認識させる第1位置座標認識機能。
(7)命令を入力するための命令入力領域の位置座標データをランダムに算出する処理を、制御部に実行させる位置座標算出機能。
(8)ランダムに算出された命令入力領域の位置座標データを、制御部に認識させる第2位置座標認識機能。
(9)命令内容表示領域の位置座標データと命令入力領域の位置座標データとが一致するか否かを制御部に判断させる位置座標判断機能。
【0011】
このゲームプログラムでは、第1位置座標認識機能において、命令の内容を示す命令内容表示領域の位置座標データが、制御部に認識される。位置座標算出機能においては、命令を入力するための命令入力領域の位置座標データをランダムに算出する処理が、制御部により実行される。第2位置座標認識機能においては、ランダムに算出された命令入力領域の位置座標データが、制御部に認識される。位置座標判断機能においては、命令内容表示領域の位置座標データと命令入力領域の位置座標データとが一致するか否かが、制御部により判断される。そして、命令入力領域表示機能において、命令内容表示領域の位置座標データと命令入力領域の位置座標データとが一致しないと制御部に判断された場合に、命令を入力するための命令入力領域が、接触入力式のモニタに表示される。
【0012】
たとえば、このゲームプログラムが野球ゲームにおいて実行された場合、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等の内容を示す第1アイコンの位置座標データが、制御部に認識される。そして、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等を入力するための第2アイコンの位置座標データをランダムに算出する処理が、制御部により実行される。そして、ランダムに算出された第2アイコンの位置座標データが、制御部に認識される。そして、第1アイコンの位置座標データと第2アイコンの位置座標データとが一致するか否かが、制御部により判断される。そして、第1アイコンの位置座標データと第2アイコンの位置座標データとが一致しないと制御部に判断された場合に、命令を入力するための第2アイコンが、タッチパネル式のモニタに表示される。
【0013】
この場合、第1アイコンの位置座標データと第2アイコンの位置座標データとが一致しないと制御部に判断された場合に、命令を入力するための第2アイコンが、接触入力式のモニタに表示される。このように、請求項2の発明では、命令を入力するための第2アイコンが、第1アイコンとは異なる位置で、タッチパネル式のモニタに表示されるようになっているので、プレイヤがタッチパネル式のモニタにタッチペンを接触させた位置を他のプレイヤに見られてしまっても、プレイヤが指示した命令を、他のプレイヤに予測されないようにすることができる。
【0014】
請求項3に係るゲームプログラムは、請求項2に記載のゲームプログラムにおいて、乱数データを生成する処理が制御部により実行され、この乱数データに基づいて命令入力領域の位置座標データをランダムに算出する処理が、制御部により実行される。この機能は、位置座標算出機能において実現される。
【0015】
たとえば、このゲームプログラムが野球ゲームにおいて実行された場合、乱数データを生成する処理が、制御部により実行される。そして、この乱数データに基づいて、命令入力領域の位置座標データをランダムに算出する処理が、制御部により実行される。
【0016】
この場合、命令を入力するための命令入力領域の位置座標データが、乱数データに基づいて、制御部によりランダムに算出される。この位置座標データに基づいて第2アイコンを接触入力式のモニタに表示することにより、命令を入力するための第2アイコンを常に第1アイコンとは異なる位置に表示することができる。これにより、プレイヤがタッチパネル式のモニタにタッチペンを接触させた位置を他のプレイヤに見られてしまっても、プレイヤが指示した命令を、他のプレイヤに予測されないようにすることができる。
【0017】
請求項4に係るゲームプログラムは、請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、接触入力式のモニタを有するコンピュータに、接触入力式のモニタから入力された命令を実行させるためのプログラムである。このゲームプログラムでは、以下の機能が実現される。
(10)命令内容表示領域に命令を割り当てる処理を制御部に実行させる内容領域用命令割当機能。
【0018】
このゲームプログラムでは、内容領域用命令割当機能において、命令内容表示領域に命令を割り当てる処理が、制御部により実行される。たとえば、このゲームプログラムが野球ゲームにおいて実行された場合、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等の内容を示す第1アイコンに、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等を割り当てる処理が、制御部により実行される。
【0019】
この場合、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等が第1アイコンに割り当てられるようになっているので、上記の接触位置判断機能と命令実行機能とを第2アイコンに対してだけでなく第1アイコンに対しても機能するようにすることにより、プレイヤは、第2アイコンだけでなく、第1アイコンからも、命令を指示することができる。
【0020】
請求項5に係るゲームプログラムは、請求項2から4のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、接触入力式のモニタを有するコンピュータに、接触入力式のモニタから入力された命令を実行させるためのプログラムである。このゲームプログラムでは、以下の機能が実現される。
(11)命令内容表示領域の位置座標データと命令入力領域の位置座標データとに基づいて、命令内容表示領域と命令入力領域とを結ぶ線の方程式を算出する処理を、制御部に実行させるリンク線算出機能。
(12)線の方程式に基づいて、命令内容表示領域と命令入力領域とを結ぶ線状の画像を、接触入力式のモニタに表示するリンク画像表示機能。
【0021】
このゲームプログラムでは、リンク線算出機能において、命令内容表示領域の位置座標データと命令入力領域の位置座標データとに基づいて、命令内容表示領域と命令入力領域とを結ぶ線の方程式を算出する処理が、制御部により実行される。リンク画像表示機能においては、線の方程式に基づいて、命令内容表示領域と命令入力領域とを結ぶ線状の画像が、接触入力式のモニタに表示される。
【0022】
たとえば、このゲームプログラムが野球ゲームにおいて実行された場合、第1アイコンの位置座標データと第2アイコンの位置座標データとに基づいて、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線の方程式を算出する処理が、制御部により実行される。そして、線の方程式に基づいて、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線状の画像が、タッチパネル式のモニタに表示される。
【0023】
なお、簡単な例としては、第1アイコンと第2アイコンとを直線で結ぶ構成が考えられる。また、直線のみでは直線同士が交差してしまい互いのリンクがわかりづらくなってしまったり、直線の延長方向に他のアイコンがあり衝突してしまったりする場合がある。このような場合には、その交差や衝突を回避するよう湾曲させるようにすればよい。
【0024】
この場合、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線状の画像が、接触入力式のモニタに表示されるようになっているので、プレイヤは、第2アイコンと結ばれた第1アイコンの命令の内容を見て、第2アイコンの命令の内容を把握することができる。
【0025】
請求項6に係るゲームプログラムは、請求項2から5のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、接触入力式のモニタを有するコンピュータに、接触入力式のモニタから入力された命令を実行させるためのプログラムである。このゲームプログラムでは、以下の機能が実現される。
(13)命令内容表示領域に命令を割り当てる処理を制御部に実行させる内容領域用命令割当機能。
(14)命令入力領域に割り当てられた命令と命令内容表示領域に割り当てられた命令とが一致するように、命令内容表示領域の位置座標データと命令入力領域の位置座標データとに基づいて、命令内容表示領域と命令入力領域とを結ぶ線の方程式を算出する処理を、制御部に実行させるリンク線算出機能。
(15)線の方程式に基づいて、命令内容表示領域と命令入力領域とを結ぶ線状の画像を、接触入力式のモニタに表示するリンク画像表示機能。
【0026】
このゲームプログラムでは、内容領域用命令割当機能において、命令内容表示領域に命令を割り当てる処理が、制御部により実行される。リンク線算出機能においては、命令入力領域に割り当てられた命令と命令内容表示領域に割り当てられた命令とが一致するように、命令内容表示領域の位置座標データと命令入力領域の位置座標データとに基づいて、命令内容表示領域と命令入力領域とを結ぶ線の方程式を算出する処理が、制御部により実行される。リンク画像表示機能においては、線の方程式に基づいて、命令内容表示領域と命令入力領域とを結ぶ線状の画像が、接触入力式のモニタに表示される。
【0027】
たとえば、このゲームプログラムが野球ゲームにおいて実行された場合、第1アイコンに命令を割り当てる処理が、制御部により実行される。そして、第1アイコンに割り当てられた命令と第2アイコンに割り当てられた命令とが一致するように、第1アイコンの位置座標データと第2アイコンの位置座標データとに基づいて、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線の方程式を算出する処理が、制御部により実行される。そして、線の方程式に基づいて、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線状の画像が、タッチパネル式のモニタに表示される。
【0028】
この場合、第1アイコンに割り当てられた命令と第2アイコンに割り当てられた命令とが一致するように、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線状の画像が、接触入力式のモニタに表示されるようになっているので、プレイヤは、第2アイコンと結ばれた第1アイコンの命令の内容を見ることにより、第2アイコンの命令の内容を把握し、第2アイコンに割り当てられた命令を指示することができる。
【0029】
請求項7に係るゲーム装置は、接触入力式のモニタを有している。このゲーム装置では、接触入力式のモニタから入力された命令が実行される。このゲーム装置は、命令の内容を示す命令内容表示領域を、接触入力式のモニタに表示する命令内容表示手段と、命令を入力するための命令入力領域を、命令内容表示領域とは異なる位置で接触入力式のモニタに表示する命令入力領域表示手段と、命令入力領域に命令を割り当てる処理を制御部に実行させる入力領域用命令割当手段と、指示手段を接触入力式のモニタに接触させたときに、接触入力式のモニタ上における指示手段の接触位置の座標データが命令入力領域の内部の座標データに一致するか否かを、制御部に判断させる接触位置判断手段と、指示手段の接触位置の座標データが命令入力領域の内部の座標データに一致すると制御部に判断された場合に、命令入力領域に割り当てられた命令を実行するための処理を制御部に実行させる命令実行手段と、を備えている。
【0030】
請求項8に係るゲーム制御方法は、接触入力式のモニタを有するコンピュータに、接触入力式のモニタから入力された命令を実行させるためのゲーム制御方法である。このゲーム制御方法は、命令を入力するための命令内容表示領域を、接触入力式のモニタに表示する命令内容表示ステップと、命令を入力するための命令入力領域を、命令内容表示領域とは異なる位置で接触入力式のモニタに表示する命令入力領域表示ステップと、命令入力領域に命令を割り当てる処理を制御部に実行させる入力領域用命令割当ステップと、指示手段を接触入力式のモニタに接触させたときに、接触入力式のモニタ上における指示手段の接触位置の座標データが命令入力領域の内部の座標データに一致するか否かを、制御部に判断させる接触位置判断ステップと、指示手段の接触位置の座標データが命令入力領域の内部の座標データに一致すると制御部に判断された場合に、命令入力領域に割り当てられた命令を実行するための処理を制御部に実行させる命令実行ステップと、を備えている。
【発明の効果】
【0031】
本発明では、命令の内容を示す命令内容表示領域および命令を入力するための命令入力領域が、接触入力式のモニタに表示される。ここでは、命令入力領域が、命令内容表示領域とは異なる位置に表示されている。そして、指示手段を接触入力式のモニタに接触させたときに、指示手段の接触位置の座標データが命令入力領域の内部の座標データに一致すると制御部に判断された場合に、命令入力領域に割り当てられた命令を実行するための処理が、制御部により実行される。これにより、本発明では、第1アイコンとは異なる位置に表示された第2アイコンの位置においてタッチペンをタッチパネル式のモニタに接触させたときに、第2アイコンに割り当てられた命令を実行することができる。このため、プレイヤがタッチパネル式のモニタにタッチペンを接触させた位置を他のプレイヤに見られてしまっても、命令を入力するための第2アイコンが、第1アイコンとは異なる位置に表示されるようになっているので、プレイヤが指示した命令を、他のプレイヤに予測されないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
〔ゲーム装置の構成〕
図1は、本発明に係るゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機1の外観図である。また、図2は、携帯ゲーム機1の一例としての制御ブロック図である。
【0033】
携帯ゲーム機1は、図1に示すように、主に、本体2と、液晶モニタ部3と、入力部4と、カートリッジ装着部5と、通信部23とを有している。本体2は、上部筐体2aと下部筐体2bとを有している。上部筐体2aと下部筐体2bとは、互いに開閉自在に連結されている。液晶モニタ部3は、上部筐体2aに設けられた第1液晶モニタすなわち上部液晶モニタ3aと、下部筐体2bに設けられた第2液晶モニタすなわち下部液晶モニタ3bとからなっている。ここでは、たとえば、上部液晶モニタ3aが非接触入力式のモニタすなわち非タッチパネル式のモニタになっており、下部液晶モニタ3bが接触入力式のモニタすなわちタッチパネル式のモニタになっている。非タッチパネル式のモニタは液晶パネルからなっており、タッチパネル式のモニタは液晶パネルとタッチパネルとからなっている。タッチパネル式のモニタでは、液晶パネルの表示面とタッチパネルのデータ入力面とは、積層一体型に構成されている。入力部4は、下部筐体2bの左側中央部に配置された十字状の方向指示釦4aと、下部筐体2bの左側上部に左右に配置されたセレクト釦4bおよびスタート釦4cと、下部筐体2bの右側中央部に配置された指示釦4dと、下部筐体2bの右側上部に配置された電源釦4eと、下部筐体2bの左右の隅角部に配置されたL釦4fおよびR釦4gとからなっている。カートリッジ装着部5は下部筐体2bの下部に設けられている。このカートリッジ装着部5には、たとえばゲーム用カートリッジが装着可能になっている。通信部23は、本体2たとえば上部筐体2aに内蔵されている。この通信部23においては、たとえば、ローカルワイヤレスネットーワーク機能や、ワイヤレスLANによるインターネット接続機能等が提供される。なお、ゲーム機1には、音量調整用釦やイヤホンジャック等も設けられているが、これらについては説明を省略する。
【0034】
携帯ゲーム機1は、図2に示すように、制御部すなわち制御装置10を内部に有している。制御装置10は、マイクロプロセッサを利用したCPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、画像処理回路14と、サウンド処理回路15とを有している。これらは、バス16を介してそれぞれが接続されている。
【0035】
CPU11は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。ROM12は、ゲーム機1の基本的な制御(たとえば起動制御)に必要なプログラム等を格納する。RAM13は、CPU11に対する作業領域を確保する。画像処理回路14は、CPU11からの描画指示に応じて液晶モニタ部3を制御して、上部液晶モニタ3aおよび下部液晶モニタ3bの少なくともいずれか一方に所定の画像を表示する。また、画像処理回路14にはタッチ入力検出回路14aが含まれている。タッチパネルに指示手段たとえばタッチペンや指等を直接的に接触させたときに、接触信号がタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、接触位置がCPU11に認識される。また、液晶パネルに表示された対象物の位置において、タッチパネルに指示手段を直接的に接触させると、対象物への接触信号がタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、対象物がCPUに認識される。サウンド処理回路15は、CPU11からの発音指示に応じたアナログ音声信号を生成してスピーカ22に出力する。通信制御回路20および通信インターフェイス21は、通信部23に含まれており、ゲーム機1を他のゲーム機等にワイヤレスで接続するために用いられる。通信制御回路20および通信インターフェイス21は、バス16を介してCPU11に接続されている。通信制御回路20および通信インターフェイス21は、CPU11からの命令に応じて、ゲーム機1をローカルワイヤレスネットーワーク又はワイヤレスLANによるインターネットに接続するための接続信号を制御し発信する。
【0036】
バス16には、制御装置10とは別体の外部記憶装置17が接続される。たとえば、外部記憶装置17には本体2たとえば下部筐体2bに着脱自在に装着されるゲーム用カートリッジ等がある。外部記憶装置17の内部には、記憶媒体としてのROM18と、書き換え可能なユーザ用メモリとしてのメモリ19が設けられる。ROM18には、コンピュータとしてのゲーム機1を機能させるためのゲームプログラムと、ゲームプログラムの実行に必要な各種データとが予め記録されている。この各種データには、各種の画像データ等が含まれている。メモリ19には、たとえばフラッシュメモリのような書き換え可能なメモリが使用される。このメモリ19には、たとえば、ゲームのセーブデータ等が必要に応じて記録される。なお、外部記憶装置17の記憶媒体には、半導体記憶素子に限らず、磁気記憶媒体、光学式記憶媒体、光磁気記憶媒体等の各種の記憶媒体を使用してもよい。なお、バス16と各要素との間には必要に応じてインターフェース回路が介在しているが、ここではそれらの図示は省略した。
【0037】
以上のような構成のゲーム機1では、外部記憶装置17のROM18に記録されたゲームプログラムがロードされ、ロードされたゲームプログラムがCPU11で実行されることにより、プレイヤは様々なジャンルのゲームを液晶モニタ部3上で遊戯することができる。また、通信制御回路20を介して、ワイヤレスネットワークにゲーム機1を接続したり、他のゲーム機と通信ケーブル等を介して接続したりすることで、他のゲーム機との間でデータのやり取りや対戦型のゲームを行うことができる。
【0038】
〔ゲーム装置における各種処理概要〕
本ゲーム機において実行されるゲームでは、たとえば野球ゲームである。本ゲーム機は、タッチパネル式のモニタ3bを有するコンピュータに、タッチパネル式のモニタ3bから入力された命令を実行させることができるようになっている。図3は、本発明で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
【0039】
第1位置座標認識手段50は、命令の内容を示す第1アイコン用の位置座標データを、CPU11に認識させる機能を備えている。第1位置座標認識手段50では、命令の内容を示す第1アイコン用の位置座標データが、CPU11に認識される。
【0040】
この手段では、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等の内容を示す第1アイコン用の位置座標データ(xa1,ya1)が、CPU11に認識される。この第1アイコン用の位置座標データ(xa1,ya1)は、第1アイコンをタッチパネル式のモニタ3bに表示するときの位置を規定するためのデータである。この位置座標データ(xa1,ya1)は、ゲームプログラムのロード時に、外部記憶装置17たとえばROM18からRAM13にロードされ、RAM13に格納されている。
【0041】
命令内容表示手段51は、命令の内容を示す第1アイコンを、タッチパネル式のモニタ3bに表示する機能を備えている。命令内容表示手段51では、命令の内容を示す第1アイコンが、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。
【0042】
この手段では、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等の内容を示す第1アイコンが、第1アイコン用の位置座標データ(xa1,ya1)に基づいて、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。たとえば、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等の内容を示す第1アイコンをタッチパネル式のモニタ3bに表示するための第1アイコン用の表示命令が、CPU11から発行される。すると、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等の内容を示す第1アイコンが、第1アイコン用の位置座標データ(xa1,ya1)に基づいて、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。
【0043】
ここでは、第1アイコンの基準点たとえば矩形状の第1アイコンの重心が、タッチパネル式のモニタ3bにおいて第1アイコン用の位置座標データ(xa1,ya1)が示す位置に位置するように、第1アイコンが、第1アイコン用の画像データを用いて、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。
【0044】
内容領域用命令割当手段52は、第1アイコンに命令を割り当てる処理をCPU11に実行させる機能を備えている。内容領域用命令割当手段52では、第1アイコンに命令を割り当てる処理が、CPU11により実行される。
【0045】
この手段では、第1アイコン用の画像データに選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等の命令を割り当てる処理が、CPU11により実行される。第1アイコン用の画像データに命令を割り当てるときの、第1アイコン用の画像データと命令との対応関係は、RAM13にロードされたゲームプログラムにおいて予め規定されている。この対応関係を示すデータたとえば対応テーブルはRAM13に格納されており、この対応テーブルがCPU11に認識される。
【0046】
位置座標算出手段53は、命令を入力するための第2アイコンの位置座標データをランダムに算出する処理を、CPU11に実行させる機能を備えている。位置座標算出手段53は、乱数データを生成する処理をCPU11に実行させ、乱数データに基づいて第2アイコンの位置座標データをランダムに算出する処理をCPU11に実行させる機能を備えている。
【0047】
位置座標算出手段53では、命令を入力するための第2アイコンの位置座標データをランダムに算出する処理が、CPU11により実行される。位置座標算出手段53では、乱数データを生成する処理が、CPU11により実行される。そして、乱数データに基づいて第2アイコンの位置座標データをランダムに算出する処理が、CPU11により実行される。
【0048】
この手段では、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等の命令を入力するための第2アイコンの位置座標データ(xa2,ya2)をランダムに算出する処理が、CPU11により実行される。たとえば、この手段では、乱数データを生成する処理が、CPU11により実行される。そして、乱数データに基づいて第2アイコンの位置座標データ(xa2,ya2)をランダムに算出する処理が、CPU11により実行される。
【0049】
具体的には、予め用意された疑似乱数プログラムをCPU11に実行させることにより、複数の疑似乱数たとえばn個の疑似乱数が生成される。そして、n個の疑似乱数のうちの2つの疑似乱数が、疑似乱数データとしてCPU11に認識される。そして、2つの疑似乱数それぞれが、第2アイコンの位置座標データ(xa2,ya2)の各成分データとしてCPU11に認識される。このようにして、疑似乱数プログラムを実行することにより求められた疑似乱数データに基づいて、第2アイコンの位置座標データ(xa2,ya2)が、CPU11により算出され、CPU11に認識される。
【0050】
第2位置座標認識手段54は、ランダムに算出された第2アイコンの位置座標データを、CPU11に認識させる機能を備えている。第2位置座標認識手段54では、ランダムに算出された第2アイコンの位置座標データが、CPU11に認識される。
【0051】
この手段では、ランダムに算出された第2アイコンの位置座標データ(xa2,ya2)が、CPU11に認識される。たとえば、この手段では、疑似乱数データに基づいて算出された第2アイコンの位置座標データ(xa2,ya2)が、CPU11に認識される。
【0052】
位置座標判断手段55は、第1アイコンの位置座標データと第2アイコンの位置座標データとが一致するか否かをCPU11に判断させる機能を備えている。位置座標判断手段55では、第1アイコンの位置座標データと第2アイコンの位置座標データとが一致するか否かが、CPU11により判断される。
【0053】
この手段では、第1アイコンの位置座標データ(xa1,ya1)と第2アイコンの位置座標データ(xa2,ya2)とが一致するか否かが、CPU11により判断される。たとえば、この手段では、第1アイコンの位置座標データのx成分xa1と第2アイコンの位置座標データのx成分xa2とが一致するか否かが、CPU11により判断される。そして、第1アイコンの位置座標データのy成分ya1と第2アイコンの位置座標データのy成分ya2とが一致するか否かが、CPU11により判断される。すなわち、第1アイコンの位置座標データのx成分およびy成分と、第2アイコンの位置座標データのx成分およびy成分とが、共に一致するか否かが、CPU11により判断される。
【0054】
第2アイコン表示手段56は、命令を入力するための第2アイコンを、第1アイコンとは異なる位置でタッチパネル式のモニタ3bに表示する機能を備えている。第2アイコン表示手段56は、第1アイコンの位置座標データと第2アイコンの位置座標データとが一致しないとCPU11に判断された場合に、命令を入力するための第2アイコンをタッチパネル式のモニタ3bに表示する機能を備えている。
【0055】
第2アイコン表示手段56では、命令を入力するための第2アイコンが、第1アイコンとは異なる位置でタッチパネル式のモニタ3bに表示される。第2アイコン表示手段56では、第1アイコンの位置座標データと第2アイコンの位置座標データとが一致しないとCPU11に判断された場合に、命令を入力するための第2アイコンが、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。
【0056】
この手段では、第1アイコンの位置座標データ(xa1,ya1)と第2アイコンの位置座標データ(xa2,ya2)とが一致しないとCPU11に判断された場合に、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等の命令を入力するための第2アイコンが、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。たとえば、この手段では、第1アイコンの位置座標データ(xa1,ya1)と第2アイコンの位置座標データ(xa2,ya2)とが一致しないとCPU11に判断された場合に、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等の命令を入力するための第2アイコンをタッチパネル式のモニタ3bに表示するための第2アイコン用の表示命令が、CPU11から発行される。すると、上記の命令を入力するための第2アイコンが、第2アイコン用の座標データ(xa2,ya2)に基づいて、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。
【0057】
ここでは、第2アイコンの基準点たとえば矩形状の第2アイコンの重心が、タッチパネル式のモニタ3bにおいて第2アイコン用の位置座標データ(xa2,ya2)が示す位置に位置するように、第2アイコンが、第2アイコン用の画像データを用いて、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。
【0058】
入力領域用命令割当手段57は、第2アイコンに命令を割り当てる処理をCPU11に実行させる機能を備えている。入力領域用命令割当手段57では、第2アイコンに命令を割り当てる処理が、CPU11により実行される。
【0059】
この手段では、第2アイコン用の画像データに選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等の命令を割り当てる処理が、CPU11により実行される。第2アイコン用の画像データに命令を割り当てるときの、第2アイコン用の画像データと命令との対応関係は、RAM13にロードされたゲームプログラムにおいて予め規定されている。この対応関係を示すデータたとえば対応テーブルはRAM13に格納されており、この対応テーブルがCPU11に認識される。
【0060】
リンク線算出手段58は、第1アイコンの位置座標データと第2アイコンの位置座標データとに基づいて、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線の方程式を算出する処理を、CPU11に実行させる機能を備えている。リンク線算出手段58は、第1アイコンに割り当てられた命令と第2アイコンに割り当てられた命令とが一致するように、第1アイコンの位置座標データと第2アイコンの位置座標データとに基づいて、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線の方程式を算出する処理を、CPU11に実行させる機能を備えている。
【0061】
リンク線算出手段58では、第1アイコンの位置座標データと第2アイコンの位置座標データとに基づいて、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線の方程式を算出する処理が、CPU11により実行される。リンク線算出手段58では、第1アイコンに割り当てられた命令と第2アイコンに割り当てられた命令とが一致するように、第1アイコンの位置座標データと第2アイコンの位置座標データとに基づいて、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線の方程式を算出する処理が、CPU11により実行される。
【0062】
この手段では、第1アイコンに割り当てられた命令と第2アイコンに割り当てられた命令とが一致するように、第1アイコンの位置座標データと第2アイコンの位置座標データとに基づいて、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ直線又は曲線の方程式を算出する処理が、CPU11により実行される。たとえば、この手段では、まず、第1アイコンの位置座標データと第2アイコンの位置座標データとに基づいて、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ直線の方程式を算出する処理が、CPU11により実行される。
【0063】
なお、ここでは、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ直線の方程式を算出する処理が、CPU11により実行される場合の例を示しているが、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線の方程式は、必ずしも直線の方程式である必要はなく、曲線の方程式でも良い。たとえば、スプライン関数等を用いることによって、第1アイコンの位置座標データ、第2アイコンの位置座標データ、および第1アイコンと第2アイコンとの間の位置座標データに基づいて、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ曲線の方程式を算出することができる。
【0064】
リンク画像表示手段59は、線の方程式に基づいて、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線状の画像を、タッチパネル式のモニタ3bに表示する機能を備えている。リンク画像表示手段59では、線の方程式に基づいて、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線状の画像が、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。
【0065】
この手段では、線の方程式に基づいて、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線状の画像が、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。たとえば、この手段では、算出された方程式に基づいて、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線分要素が、ベクトルデータとしてCPU11に認識される。すると、ベクトルデータである第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線分要素を用いて、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線状の画像が、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。
【0066】
なお、以下では、実線状の画像がタッチパネル式のモニタ3bに表示される場合の例を示すが、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線状の画像は、線であれば、どのようなものでも良い。たとえば、第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線状の画像としては、実線だけでなく、点線や一点鎖線等を用いることができる。また、実線、点線、および一点鎖線等の線の太さや色も、任意の色を用いることができる。これにより、ある2つのアイコンを連結する線と、他の2つのアイコンを連結する線とを、異なる線種、異なる色、および異なる太さ等で区別することができる。このため、プレイヤは、連結された2つのアイコンを視認しやすくなる。
【0067】
内容領域用命令解除手段60は、第1アイコンに対する命令の割り当てを解除する処理を、CPU11に実行させる機能を備えている。内容領域用命令解除手段60では、第1アイコンに対する命令の割り当てを解除する処理が、CPU11により実行される。
【0068】
この手段では、第2アイコン、および第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線状の画像がタッチパネル式のモニタ3bに表示されたときに、第1アイコンに対する命令の割り当てを解除する処理が、CPU11により実行される。
【0069】
なお、ここでは、第2アイコン、および第1アイコンと第2アイコンとを結ぶ線状の画像がタッチパネル式のモニタ3bに表示されたときに、第1アイコンに対する命令の割り当てが解除されるようになっている。しかしながら、第1アイコンに対する命令の割り当てを解除する処理は、必ずしも実行される必要はない。この解除処理が実行されない場合は、プレイヤは、第1アイコンおよび第2アイコンの両方から命令を指示することができる。
【0070】
接触位置判断手段61は、タッチペンをタッチパネル式のモニタ3bに接触させたときに、タッチパネル式のモニタ3b上におけるタッチペンの接触位置の座標データが第2アイコンの内部の座標データに一致するか否かを、CPU11に判断させる機能を備えている。接触位置判断手段61では、タッチペンをタッチパネル式のモニタ3bに接触させたときに、タッチパネル式のモニタ3b上におけるタッチペンの接触位置の座標データが第2アイコンの内部の座標データに一致するか否かが、CPU11により判断される。
【0071】
この手段では、タッチペンをタッチパネル式のモニタ3bに接触させたときに、タッチパネル式のモニタ3b上におけるタッチペンの接触位置の座標データが第2アイコンの内部の座標データに一致するか否かが、CPU11により判断される。たとえば、この手段では、タッチペンをタッチパネル式のモニタ3bに接触させたときに、タッチペンの接触位置が、タッチパネル式のモニタ3bに表示された第2アイコンの領域範囲の内部に位置するか否かが、CPU11により判断される。
【0072】
命令実行手段62は、タッチペンの接触位置の座標データが第2アイコンの内部の座標データに一致するとCPU11に判断された場合に、第2アイコンに割り当てられた命令を実行するための処理をCPU11に実行させる機能を備えている。命令実行手段62では、タッチペンの接触位置の座標データが第2アイコンの内部の座標データに一致するとCPU11に判断された場合に、第2アイコンに割り当てられた命令を実行するための処理が、CPU11により実行される。
【0073】
この手段では、タッチペンの接触位置の座標データが第2アイコンの内部の座標データに一致するとCPU11に判断された場合に、第2アイコンに割り当てられた命令を実行するための処理が、CPU11により実行される。たとえば、この手段では、タッチペンをタッチパネル式のモニタ3bに接触させたときに、タッチペンの接触位置が、タッチパネル式のモニタ3bに表示された第2アイコンの領域範囲の内部に位置するとCPU11により判断されると、第2アイコンに割り当てられた命令が、CPU11により実行される。具体的には、投手キャラクタに対する球種用の命令が第2アイコンに割り当てられているときに、この第2アイコンにタッチペンを接触させると、投手キャラクタが投球したときに、第2アイコンに割り当てられた球種でボールが移動する状態を、非タッチパネル式のモニタ3aおよびタッチパネル式のモニタ3bの少なくともいずれか一方のモニタに表示するための処理が、CPU11により実行される。すると、投手キャラクタが投球したボールがストレートで移動する状態が、ボールキャラクタ用の画像データを用いて、非タッチパネル式のモニタ3aおよびタッチパネル式のモニタ3bの少なくともいずれか一方のモニタに表示される。
【0074】
〔野球ゲームにおける命令入力システムの処理フローと説明〕
次に、野球ゲームにおける命令入力システムの実施形態について説明する。また、図8および図9に示す命令入力システムに関するフローについても同時に説明する。
【0075】
まず、ゲーム機の電源が投入されゲーム機が起動されると、野球ゲームプログラムが、記録媒体17からRAM12にロードされ格納される。このときには、野球ゲームを実行する上で必要となる各種の基本ゲームデータが、記録媒体17からRAM12にロードされ格納される。
【0076】
たとえば、基本ゲームデータにはゲーム空間用の画像データが含まれており、RAM12に格納された、ゲーム空間用の画像データ、たとえば、背景用の画像データ等が、CPU7に認識される。また、基本ゲームデータにはゲーム空間用の画像データをゲーム空間に配置するための位置座標データが含まれており、この位置座標データが、CPU7に認識される。
【0077】
また、基本ゲームデータにはキャラクタ用の画像データが含まれており、RAM12に格納された、キャラクタ用の画像データ、たとえば、選手キャラクタ用の画像データ、ボール用の画像データ、およびアイコン用の画像データ等が、CPU7に認識される。また、基本ゲームデータにはキャラクタ用の画像データをゲーム空間に配置するための位置座標データが含まれており、この位置座標データがCPU7に認識される。
【0078】
特に、ここでは、複数の第1アイコンA1(l)用の画像データが、CPU11に認識される。たとえば、4個の矩形状の第1アイコンA1(l)用の画像データが、CPU11に認識される。また、複数の第1アイコンA1(l)をタッチパネル式のモニタ3bに表示するための第1アイコン用の位置座標データAZ1(xa1(l),ya1(l))は、この段階でCPU11に認識される。たとえば、4個の第1アイコンA1(l)をタッチパネル式のモニタ3bに表示するための第1アイコン用の位置座標データAZ1(xa1(l),ya1(l))が、CPU11に認識される(S1)。なお、変数「l」は、「1」から「4」までの自然数である。
【0079】
さらに、基本ゲームデータには、第1アイコン用の画像データと命令との対応関係を示す対応テーブルが含まれており、RAM12に格納される。この対応テーブルが示す、第1アイコン用の画像データと命令との対応関係は、ゲームプログラムにおいて予め規定されている(後述する図6を参照)。
【0080】
続いて、RAM12に格納された野球ゲームプログラムが、CPU7により実行される。たとえば、対戦モード用のプログラムを実行するための命令(対戦モード実行命令)が、CPU7から発行される(S2)。すると、CPU7に認識された背景用の画像データおよびキャラクタ用の画像データを用いることにより、背景画像、および選手キャラクタが、図4に示すように、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。
【0081】
また、CPU7に認識されたアイコン用の画像データを用いることにより、複数の第1アイコンA1(l)が、各第1アイコン用の位置座標データに基づいて、タッチパネル式のモニタ3bに表示される(S3)。たとえば、図4および図5に示すように、4個の矩形状の第1アイコンA1(l)が、各第1アイコン用の位置座標データAZ1(xa1(l),ya1(l))に基づいて、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。ここでの変数「l」は、「1」から「4」までの自然数である。具体的には、4個の矩形状の第1アイコンA1(l)それぞれの重心位置が、各第1アイコン用の位置座標データAZ1(xa1(l),ya1(l))が示す位置に位置するように、第1アイコンA1(l)が、第1アイコン用の画像データを用いて、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。そして、このときには、タッチパネル式のモニタ3bに表示された第1アイコンA1(l)の表示領域の内部の座標データが、CPU11に認識される。
【0082】
なお、ここでは、図5に示すように、タッチパネル式のモニタ3bの表示可能範囲が「0≦x≦240,0≦y≦160」と設定されており、アイコンの表示範囲が「20≦xh≦220,20≦yh≦140」と設定されている。このため、本実施形態では、第1アイコンA1(l)および後述する第2アイコンA2(l)が、アイコンの表示範囲である「20≦xh≦220,20≦yh≦140」に表示されることになる。図5では、選手キャラクタ用の画像および背景用の画像が、省略されている。
【0083】
続いて、各第1アイコン用の画像データに投手キャラクタに対する球種用の命令を割り当てる処理が、CPU11により実行される(S4)。ここで、各第1アイコン用の画像データに上記の命令を割り当てるときの、各第1アイコン用の画像データと各命令との対応関係は、図6に示すような、RAM13に格納された対応テーブルにおいて、規定されている。たとえば、この対応テーブルでは、第1アイコンA1(1)には、投手キャラクタが投球するボールの球種をストレートに設定する命令が、対応づけられている。また、第1アイコンA1(2)には、投手キャラクタが投球するボールの球種をシュートに設定する命令が、対応づけられている。また、第1アイコンA1(3)には、投手キャラクタが投球するボールの球種をフォークに設定する命令が対応づけられている。さらに、第1アイコンA1(4)には、投手キャラクタが投球するボールの球種をカーブに設定する命令が、対応づけられている。このような対応テーブルにより規定された関係をCPU11に認識させておくことにより、第1アイコンA1(l)がタッチペン40により選択されたときに、選択された第1アイコンA1(l)に対応する命令、たとえば球種命令をCPU11に認識させることができる。
【0084】
続いて、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等の命令を入力するための第2アイコンA2(l)の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))をランダムに算出する処理が、CPU11により実行される(S5)。たとえば、疑似乱数データを生成する処理が、CPU11により実行される。そして、この疑似乱数データに基づいて第2アイコンA2(l)の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))を算出する処理が、CPU11により実行される。
【0085】
具体的には、予め用意された疑似乱数プログラムを実行する命令をCPU11に発行させることにより、図7に示すように、複数の疑似乱数たとえばn個の疑似乱数G(n)が生成される。そして、n個の疑似乱数のうちの2つの疑似乱数が、疑似乱数データとしてCPU11に認識される。ここでは、n個の疑似乱数列の末尾の2つの疑似乱数G(n−1),G(n)が、疑似乱数データとしてCPU11に認識される。そして、これら2つの疑似乱数G(n−1),G(n)それぞれが、第1アイコンA1(l)に対応する第2アイコンA2(l)の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))の各成分データとして、CPU11に認識される。
【0086】
ここでは、4個の第1アイコンA1(l)がタッチパネル式のモニタ3bに表示されており、これら4個の第1アイコンA1(l)それぞれに対応する第2アイコンA2(l)の位置座標データが、上記の処理により、CPU11に認識される。たとえば、疑似乱数プログラムを第1アイコンA1(l)の数に対応する回数だけCPU11に実行させることにより、4組みの疑似乱数G(l,(n−1)),G(l,n)を算出する。そして、これら4組みの疑似乱数G(l,(n−1)),G(l,n)それぞれを、4個の第2アイコンA2(l)の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))として、CPU11に認識させる。このようにして、4個の第2アイコンA2(l)の位置座標データをランダムに算出することができる。このようにして算出された4個の第2アイコンA2(l)の位置座標データそれぞれは、「AZ2(xa2(l),ya2(l))=(G(l,(n−1)),G(l,n)),lは1から4までの自然数」と記述される。
【0087】
なお、上記において、n個の疑似乱数の中から2つの疑似乱数を選択する形態は、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。ここでは、n個の疑似乱数列の末尾の2つの疑似乱数が認識されるようになっているが、n個の疑似乱数の中から2つの疑似乱数を選択する形態は、どのようにしても良い。
【0088】
ここで、たとえば、2つの疑似乱数G(n−1),G(n)すなわち第2アイコンA2(l)の位置座標データの各成分xa2,ya2が、「xa2<20,ya2<20」の範囲の値をとった場合は、xa2およびya2が「20」以上になるまで、「xa2<20,ya2<20」の範囲にあるxa2およびya2に、第2アイコンA2(l)の位置座標データをアイコン表示範囲に収めるための修正値たとえば「20をm倍した値」を加算する処理が、CPU11により実行される。また、2つの疑似乱数G(n−1),G(n)すなわち第2アイコンA2(l)の位置座標データの各成分xa2,ya2が、「220<xa2,140<ya2」の範囲の値をとった場合、xa2が「220」以下、ya2が「140」以下になるまで、「220<xa2,140<ya2」の範囲にあるxa2およびya2に、第2アイコンA2(l)の位置座標データをアイコン表示範囲に収めるための修正値たとえば「20をm倍した値」を減算する処理が、CPU11により実行される。このように、第2アイコンA2(l)がアイコンの表示範囲に収まるように、第2アイコンA2(l)の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))が、CPU11により修正される。
【0089】
このようにして、第2アイコンA2(l)の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))が算出されると、第2アイコンA2(l)の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))が、CPU11に認識される(S6)。そして、第2アイコンA2(l)の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))が、RAM13に格納される(S7)。すると、第1アイコンA1(l)の位置座標データAZ1(xa1(l),ya1(l))と第1アイコンA1(l)に対応する第2アイコンA2(l)の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))とが一致するか否かが、CPU11により判断される(S8)。すなわち、「l」に1から4までの自然数を代入したときの、第1アイコンA1(l)の位置座標データAZ1(xa1(l),ya1(l))と第1アイコンA1(l)に対応する第2アイコンA2(l)の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))とが一致するか否かが、CPU11により判断される。
【0090】
そして、第1アイコンA1(l)の位置座標データAZ1(xa1(l),ya1(l))と第2アイコンA2(l)の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))とが一致しないとCPU11に判断された場合(S8でNo)、図5に示すように、選手キャラクタ用の命令やイベント用の命令等の命令を入力するための第2アイコンA2(l)が、RAM13に格納された第2アイコンA2(l)の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))に基づいて、タッチパネル式のモニタ3bに表示される(S9)。
【0091】
たとえば、第1アイコンA1(l)の位置座標データAZ1(xa1(l),ya1(l))と第2アイコンA2(l)の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))とが一致しないとCPU11に判断された場合、第2アイコンA2(l)をタッチパネル式のモニタ3bに表示するための第2アイコン用の表示命令が、CPU11から発行される。すると、第2アイコンA2(l)が、RAM13に格納された第2アイコン用の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))に基づいて、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。ここでは、矩形状の第2アイコンA2(l)の重心位置が、第2アイコン用の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))が示す位置に位置するように、第2アイコンA2(l)が、第2アイコン用の画像データを用いて、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。
【0092】
上記のような処理を第2アイコンA2(l)の数に対応する回数だけCPU11に実行させることにより、4個の第2アイコンA2(l)それぞれが、各第2アイコン用の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))に基づいて、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。そして、このときには、タッチパネル式のモニタ3bに表示された第2アイコンA2(l)の表示領域の内部の座標データが、CPU11に認識される(S10)。
【0093】
一方で、第1アイコンA1(l)の位置座標データAZ1(xa1(l),ya1(l))と第2アイコンA2(l)の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))とが一致するとCPU11に判断された場合(S8でYes)、ステップ5の処理が、再度実行される。
【0094】
なお、第2アイコンA2(l)の表示命令がCPU11から発行されたときには、ある第1アイコンA1(l)とこの第1アイコンA1(l)に対応する第2アイコンA2(l)とが、同じ色でタッチパネル式のモニタ3bに表示されるようにするために、第2アイコン用の画像データの色属性を第1アイコン用の画像データの色属性に一致させる処理が、CPU11により実行されるようにしても良い。たとえば、第2アイコン用の画像データの色属性データに、第1アイコン用の画像データの色属性データを割り当てる処理を、CPU11に実行させる。すると、ある第1アイコンA1(l)とこの第1アイコンA1(l)に対応する第2アイコンA2(l)とを、同じ色でタッチパネル式のモニタ3bに表示することができる。
【0095】
続いて、複数の第2アイコン用の画像データそれぞれに投手キャラクタに対する球種用の命令を割り当てる処理が、CPU11により実行される(S11)。ここでは、まず、第2アイコンA2(l)が対応する第1アイコンA1(l)に割り当てられた命令が、CPU11により参照される。そして、第2アイコンA2(l)が対応する第1アイコンA1(l)に割り当てられた命令を、第2アイコン用の画像データに割り当てる処理が、CPU11により実行される。すなわち、第1アイコンA1(l)に割り当てられた命令を、第1アイコンA1(l)に対応する第2アイコンA2(l)に割り当てる処理が、CPU11により実行される。
【0096】
なお、ここでは、第2アイコンA2(l)が対応する第1アイコンA1(l)に割り当てられた命令が、第2アイコンA2(l)に割り当てられる場合の例を示したが、第2アイコンA2(l)に命令を割り当てる形態は、どのようにしても良い。たとえば、図6に示したような対応テーブルに基づいて、第2アイコンA2(l)に命令を直接的に割り当てる処理をCPU11に実行させるようにしても良い。
【0097】
続いて、第1アイコンA1(l)に割り当てられた命令と第2アイコンA2(l)に割り当てられた命令とが一致するように、第1アイコンA1(l)の位置座標データと第2アイコンA2(l)の位置座標データとに基づいて、第1アイコンA1(l)と第2アイコンA2(l)とを連結するリンク線の方程式を算出する処理が、CPU11により実行される(S12)。たとえば、まず、第1アイコンA1(l)の位置座標データAZ1(xa1(l),ya1(l))と第2アイコンA2(l)の位置座標データAZ2(xa2(l),ya2(l))とに基づいて、第1アイコンA1(l)と第2アイコンA2(l)とを結ぶ直線の方程式を算出する処理が、CPU11により実行される。すると、この直線の方程式に基づいて、第1アイコンA1(l)と第2アイコンA2(l)とを結ぶ4つの線分要素それぞれが、ベクトルデータとしてCPU11に認識される。すると、ベクトルデータである第1アイコンA1(l)と第2アイコンA2(l)とを結ぶ4つの線分要素を用いて、図5に示すように、第1アイコンA1(l)と第2アイコンA2(l)とを結ぶ4つの線状の画像L(l)が、タッチパネル式のモニタ3bに表示される。たとえば、第1アイコンA1(l)と第2アイコンA2(l)とを結ぶ4本の実線状の画像が、タッチパネル式のモニタ3bに表示される(S13)。
【0098】
なお、ここでは、実線状の画像がタッチパネル式のモニタ3bに表示される場合の例を示したが、第1アイコンA1(l)と第2アイコンA2(l)とを結ぶ線状の画像は、線状であれば、どのようなものでも良い。たとえば、第1アイコンA1(l)と第2アイコンA2(l)とを結ぶ線状の画像としては、実線だけでなく、点線や一点鎖線等を用いることができる。また、実線、点線、および一点鎖線等の線の太さや色も、任意の色を用いることができる。これにより、2つのアイコンを連結する線が複数本モニタに表示されたとしても、複数の線それぞれを、異なる線種、異なる色、および異なる太さ等で区別することができる。このため、プレイヤは、連結された2つのアイコンを視認しやすくなる。
【0099】
続いて、第1アイコンA1(l)、第2アイコンA2(l)、および第1アイコンA1(l)と第2アイコンA2(l)とを結ぶ実線状の画像L(l)がタッチパネル式のモニタ3bに表示されたときには、第1アイコンA1(l)に対する命令の割り当てを解除する処理が、CPU11により実行される(S14)。これにより、第1アイコンA1(l)がタッチペン40により選択されたとしても、第1アイコンA1(l)に割り当てられた命令が、CPU11により実行されなくなる。すなわち、プレイヤは、プレイヤが指示した命令を、他のプレイヤに予測されないようにすることができる。
【0100】
ここでは、第2アイコンA2(l)、および第1アイコンA1(l)と第2アイコンA2(l)とを結ぶ実線状の画像がタッチパネル式のモニタ3bに表示されたときに、第1アイコンA1(l)に対する命令の割り当てが解除されるようになっている。この解除処理が実行されると、プレイヤは、第2アイコンA2(l)から命令を指示することはできるものの、第1アイコンA1(l)から命令を指示することができなくなる。これにより、プレイヤは、プレイヤが指示した命令を、他のプレイヤに予測されないようにすることができる。しかしながら、第1アイコンA1(l)に対する命令の割り当てを解除する処理は、必ずしも実行される必要はない。この解除処理が実行されない場合は、プレイヤが指示した命令を他のプレイヤに予測されないようにするという目的の達成度は低下するおそれがあるが、プレイヤは、第1アイコンA1(l)および第2アイコンA2(l)の両方から命令を指示することができるという利便性を確保することができる。
【0101】
続いて、タッチペン40をタッチパネル式のモニタ3bに接触させたときに、タッチペン40の接触位置が、タッチパネル式のモニタ3bに表示された4個の第2アイコンA2(l)のうちのいずれか1つの第2アイコンA2(l)の領域範囲の内部に位置するか否かが、CPU11により判断される(S15)。たとえば、タッチペン40をタッチパネル式のモニタ3bに接触させたときに、タッチパネル式のモニタ3b上におけるタッチペン40の接触位置の座標データが、4個の第2アイコンA2(l)のうちのいずれか1つの第2アイコンA2(l)の内部の座標データに一致するか否かが、CPU11により判断される。具体的には、図5に示すように、タッチペン40を第2アイコンA2(1)に接触させたときに、タッチペン40の接触位置の座標データが、第2アイコンA2(1)の内部の座標データに一致するか否かが、CPU11により判断される。
【0102】
そして、タッチペン40をタッチパネル式のモニタ3bに接触させたときに、タッチパネル式のモニタ3bに表示された第2アイコンA2(l)の領域範囲の内部にタッチペン40の接触位置が位置するとCPU11により判断された場合(S15でYes)、第2アイコンA2(l)に割り当てられた命令を実行するための処理が、CPU11により実行される。たとえば、タッチペン40の接触位置の座標データが第2アイコンA2(l)の内部の座標データに一致するとCPU11に判断された場合に、第2アイコンA2(l)に割り当てられた命令が、CPU11により実行される(S16)。具体的には、ここでは、球種をストレートに設定する命令が第2アイコンA2(1)に割り当てられている。このため、この第2アイコンA2(1)にタッチペン40を接触させると、投手キャラクタが投球したときに、ボールがストレートで移動する状態を、非タッチパネル式のモニタ3aおよびタッチパネル式のモニタ3bの少なくともいずれか一方のモニタに表示するための命令が、CPU11から発行される。すると、投手キャラクタが投球したときに、投手キャラクタが投球したボールがストレートで移動する状態が、ボールキャラクタ用の画像データを用いて、非タッチパネル式のモニタ3aおよびタッチパネル式のモニタ3bの少なくともいずれか一方のモニタに表示される。
【0103】
続いて、投手キャラクタと一打者キャラクタとの対戦イベント(投打対戦イベント)が終了したか否かが、CPU11により判断される(S17)。たとえば、投打対戦イベントを終了するための命令が発行されたか否かが、CPU11により判断される。そして、投打対戦イベントが終了していないとCPU11により判断された場合、すなわち投打対戦イベントを終了するための命令が発行されなかった場合(S17でNo)、ステップ14が再度実行される。一方で、投打対戦イベントが終了したとCPU11により判断された場合、すなわち投打対戦イベントを終了するための命令が発行された場合(S17でYes)、投打対戦イベントを終了するための処理がCPU11により実行される。
【0104】
本実施形態では、上記のようなステップ16の判断処理を実行することにより、第2アイコンの位置座標が、投手キャラクタと一打者キャラクタとの対戦イベントが終了するごとに、算出されるようになっている。すなわち、第2アイコンの表示位置は、投手キャラクタと一打者キャラクタとの対戦イベントが終了するごとに、ランダムに変更されることになる。しかしながら、ステップ16の判断処理は、前記実施形態に限定されず、たとえば、野球ゲームプログラムが終了したか否かの判断処理や、ゲーム装置の電源がOFFされた否かの判断処理等に変更しても良い。この場合は、野球ゲームプログラムが一旦終了された後に野球ゲームプログラムが再度起動されたときや、携帯ゲーム機1の電源が一旦OFFされた後に携帯ゲーム機1の電源が再度ONされたときに、第2アイコンの表示位置が、ランダムに変更されることになる。
【0105】
このように、ステップ16の判断処理を変更すれば、比較的長時間にわたって第2アイコンの表示位置が移動しないので、プレイヤは入力操作に慣れることができる。すると、プレイヤは、第2アイコンから迅速かつ確実に命令を入力することができる。なお、この第2アイコンの表示位置は、自分も対戦相手も異なっているので、直接的に対戦相手に手元を見られない限り、お互いがどのボタンを操作しているかの推測はつきにくい。但し、自分の背後に他人が位置する可能性のある状況において、本実施形態が実現されるような場合、たとえば、本実施形態が銀行ATM等のモニタに採用される場合には、1操作単位毎すなわち1人が操作した後に第2アイコンの位置を変化させるようにすることが望ましい。
【0106】
また、本実施形態では、投手キャラクタと一打者キャラクタとの対戦イベントが終了するごとに、第2アイコンの表示位置が変更される場合の例を示したが、第2アイコンの表示位置をプレイヤが手動で変更することができるようにしても良い。たとえば、携帯ゲーム機1の所定のボタンを、第2アイコンの表示位置を変更するためのボタン(第2アイコンリセットボタン)に設定しておけば、この第2アイコンリセットボタンを押すことにより、第2アイコンを新たな位置に再設定することができる。
【0107】
このように、第2アイコンの表示位置を手動で変更することができるようにしておけば、対戦相手に手元を見られたり、対戦相手に第2アイコンの内容が推測されたりしたときに、プレイヤは、所望のタイミングで第2アイコンリセットボタンを押して、第2アイコンの表示位置を変更することができる。
【0108】
〔他の実施形態〕
(a)前記実施形態では、ゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲームを用いた場合の例を示したが、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、モニタが別体に構成されたゲーム装置、モニタが一体に構成されたゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。また、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、家庭用ビデオゲーム装置などにも同様に適用することができる。
【0109】
(b)本発明には、前述したようなゲームを実行するプログラムおよびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、カートリッジ以外に、たとえば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、MO、ROMカセット、その他のものが挙げられる。
【0110】
(c)前記実施形態では、本発明を野球ゲームの命令入力システムに適用した場合の例を示したが、本発明は、野球ゲームの命令入力システムだけでなく、他の入力システム等にも適用することができる。たとえば、本発明は、接触入力式のモニタを有する銀行ATMや携帯電話等において数値を入力するための数値入力システムに対しても適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】本発明の一実施形態による携帯ゲーム機を示す図。
【図2】前記携帯ゲーム機の制御ブロック図。
【図3】前記携帯ゲーム機の機能ブロック図。
【図4】選手の対戦モード用の画面を示す図。
【図5】モニタに表示されたアイコンを説明するための図。
【図6】第1アイコンと命令との対応関係を示す図。
【図7】第2アイコンの位置座標データの算出形態を説明するための図。
【図8】命令入力システムに関するフローを説明するための図(その1)。
【図9】命令入力システムに関するフローを説明するための図(その2)。
【符号の説明】
【0112】
1 携帯ゲーム機
3a 非タッチパネル式のモニタ
3b タッチパネル式のモニタ
10 制御装置(制御部)
11 CPU
12 ROM
13 RAM
17 外部記憶装置
18 ROM
40 タッチペン(指示手段)
50 第1位置座標認識手段
51 命令内容表示手段
52 内容領域用命令割当手段
53 位置座標算出手段
54 第2位置座標認識手段
55 位置座標判断手段
56 第2アイコン表示手段
57 入力領域用命令割当手段
58 リンク線算出手段
59 リンク画像表示手段
60 内容領域用命令解除手段
61 接触位置判断手段
62 命令実行手段
A1(l) 第1アイコン
A2(l) 第2アイコン
AZ1(xa1(l),ya1(l)) 第1アイコン用の位置座標データ
AZ2(xa2(l),ya2(l)) 第2アイコン用の位置座標データ
L(l) 線状の画像


【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触入力式のモニタを有するコンピュータに、前記接触入力式のモニタから入力された命令を実行させるためのゲームプログラムであって、
前記命令の内容を示す命令内容表示領域を、前記接触入力式のモニタに表示する命令内容表示機能と、
前記命令を入力するための命令入力領域を、前記命令内容表示領域とは異なる位置で前記接触入力式のモニタに表示する命令入力領域表示機能と、
前記命令入力領域に前記命令を割り当てる処理を制御部に実行させる入力領域用命令割当機能と、
指示手段を前記接触入力式のモニタに接触させたときに、前記接触入力式のモニタ上における指示手段の接触位置の座標データが前記命令入力領域の内部の座標データに一致するか否かを、制御部に判断させる接触位置判断機能と、
指示手段の前記接触位置の座標データが前記命令入力領域の内部の座標データに一致すると制御部に判断された場合に、前記命令入力領域に割り当てられた前記命令を実行するための処理を制御部に実行させる命令実行機能と、
を実現させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
接触入力式のモニタを有するコンピュータに、前記接触入力式のモニタから入力された命令を実行させるためのゲームプログラムであって、
前記命令の内容を示す命令内容表示領域の位置座標データを、制御部に認識させる第1位置座標認識機能と、
前記命令を入力するための命令入力領域の位置座標データをランダムに算出する処理を、制御部に実行させる位置座標算出機能と、
ランダムに算出された前記命令入力領域の位置座標データを、制御部に認識させる第2位置座標認識機能と、
前記命令内容表示領域の位置座標データと前記命令入力領域の位置座標データとが一致するか否かを制御部に判断させる位置座標判断機能と、
をさらに実現させ、
前記命令入力領域表示機能においては、前記命令内容表示領域の位置座標データと前記命令入力領域の位置座標データとが一致しないと制御部に判断された場合に、前記命令を入力するための命令入力領域が、前記接触入力式のモニタに表示される、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記位置座標算出機能においては、乱数データを生成する処理が制御部により実行され、前記乱数データに基づいて前記命令入力領域の位置座標データをランダムに算出する処理が制御部により実行される、
請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
接触入力式のモニタを有するコンピュータに、前記接触入力式のモニタから入力された命令を実行させるためのゲームプログラムであって、
前記命令内容表示領域に前記命令を割り当てる処理を制御部に実行させる内容領域用命令割当機能、
をさらに実現させるための請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項5】
接触入力式のモニタを有するコンピュータに、前記接触入力式のモニタから入力された命令を実行させるためのゲームプログラムであって、
前記命令内容表示領域の位置座標データと前記命令入力領域の位置座標データとに基づいて、前記命令内容表示領域と前記命令入力領域とを結ぶ線の方程式を算出する処理を、制御部に実行させるリンク線算出機能と、
前記線の方程式に基づいて、前記命令内容表示領域と前記命令入力領域とを結ぶ線状の画像を、前記接触入力式のモニタに表示するリンク画像表示機能と、
をさらに実現させるための請求項2から4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
接触入力式のモニタを有するコンピュータに、前記接触入力式のモニタから入力された命令を実行させるためのゲームプログラムであって、
前記命令内容表示領域に前記命令を割り当てる処理を制御部に実行させる内容領域用命令割当機能と、
前記命令入力領域に割り当てられた前記命令と前記命令内容表示領域に割り当てられた前記命令とが一致するように、前記命令内容表示領域の位置座標データと前記命令入力領域の位置座標データとに基づいて、前記命令内容表示領域と前記命令入力領域とを結ぶ線の方程式を算出する処理を、制御部に実行させるリンク線算出機能と、
前記線の方程式に基づいて、前記命令内容表示領域と前記命令入力領域とを結ぶ線状の画像を、前記接触入力式のモニタに表示するリンク画像表示機能と、
をさらに実現させるための請求項2から5のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項7】
接触入力式のモニタを有し、前記接触入力式のモニタから入力された命令を実行するゲーム装置であって、
前記命令の内容を示す命令内容表示領域を、前記接触入力式のモニタに表示する命令内容表示手段と、
前記命令を入力するための命令入力領域を、前記命令内容表示領域とは異なる位置で前記接触入力式のモニタに表示する命令入力領域表示手段と、
前記命令入力領域に前記命令を割り当てる処理を制御部に実行させる入力領域用命令割当手段と、
指示手段を前記接触入力式のモニタに接触させたときに、前記接触入力式のモニタ上における指示手段の接触位置の座標データが前記命令入力領域の内部の座標データに一致するか否かを、制御部に判断させる接触位置判断手段と、
指示手段の前記接触位置の座標データが前記命令入力領域の内部の座標データに一致すると制御部に判断された場合に、前記命令入力領域に割り当てられた前記命令を実行するための処理を制御部に実行させる命令実行手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項8】
接触入力式のモニタを有するコンピュータに、前記接触入力式のモニタから入力された命令を実行させるためのゲーム制御方法であって、
前記命令を入力するための命令内容表示領域を、前記接触入力式のモニタに表示する命令内容表示ステップと、
前記命令を入力するための命令入力領域を、前記命令内容表示領域とは異なる位置で前記接触入力式のモニタに表示する命令入力領域表示ステップと、
前記命令入力領域に前記命令を割り当てる処理を制御部に実行させる入力領域用命令割当ステップと、
指示手段を前記接触入力式のモニタに接触させたときに、前記接触入力式のモニタ上における指示手段の接触位置の座標データが前記命令入力領域の内部の座標データに一致するか否かを、制御部に判断させる接触位置判断ステップと、
指示手段の前記接触位置の座標データが前記命令入力領域の内部の座標データに一致すると制御部に判断された場合に、前記命令入力領域に割り当てられた前記命令を実行するための処理を制御部に実行させる命令実行ステップと、
を備えるゲーム制御方法。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−148995(P2008−148995A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−341188(P2006−341188)
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】