説明

ゲームプログラム、ゲーム装置及びゲーム制御方法

【課題】ゲームに対する思考を中断することなく、情報を容易に取得することができるようにする。
【解決手段】本ゲームプログラムでは、ゲーム機をサーバに接続するための接続命令が制御部から発行された後に、サーバのリアルタイム情報が記憶部2に格納され、記憶部2に格納されたリアルタイム情報データが制御部1に認識される。そして、このリアルタイム情報データの内容をリアルタイム情報用の画像データに反映する処理が制御部1により実行される。そして、データ反映処理実行後のリアルタイム情報用の画像データを用いて、リアルタイム情報が画像表示部3に表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、特に、サーバに格納されたリアルタイム情報を画像表示部に表示可能なゲームをコンピュータにおいて実現するためのゲームプログラムに関する。また、このゲームプログラムにより実現されるゲームを実行可能なゲーム装置、およびこのゲームプログラムにより実現されるゲームをコンピュータにより制御可能なビデオゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から様々なビデオゲームが提案されている。これらビデオゲームは、ゲーム装置において実行されるようになっている。たとえば、一般的なゲーム装置は、モニタと、モニタとは別体のゲーム機本体と、ゲーム機本体とは別体の入力部たとえばコントローラとを有している。コントローラには、複数の入力釦が配置されている。
【0003】
このようなゲーム装置によって実現されるゲームの1つとして、たとえば、野球ゲームが知られている(非特許文献1を参照)。このような野球ゲームでは、プレイヤのコントローラの操作により制御される自チームとゲームプログラムにより制御される他チームとの対戦ゲームが実行できるようになっている。
【非特許文献1】実況パワフルプロ野球12、コナミ株式会社、PS2版、2005年7月14日
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような野球ゲームが実行されているときに、プレイヤが他の情報たとえば実際の野球情報や株価情報等を知りたくなった場合、プレイヤは、実行中の野球ゲームを一時的に中断して、実際の野球情報や株価情報等の情報を取得可能な装置たとえばパーソナルコンピュータ等を起動していた。そして、プレイヤは、パーソナルコンピュータのウェブブラウザ等を用いて、プレイヤが所望する各種の情報たとえば実際の野球情報や株価情報等を取得していた。このようにして情報を取得しようとすると、プレイヤは、実行中の野球ゲームに対する思考を一時的に中断しなければならないため、実行中の野球ゲームに集中できないという問題点があった。
【0005】
本発明の目的は、ゲームに対する思考を中断することなく、情報を容易に取得することができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係るゲームプログラムは、サーバに格納されたリアルタイム情報を画像表示部に表示可能なゲームを実行可能なコンピュータに、以下の機能を実現させるためのプログラムである。
(1)ゲーム空間用の画像データを制御部に認識させる画像データ認識機能。
(2)ゲーム空間用の画像データを用いて、ゲーム空間を画像表示部に表示するゲーム空間表示機能。
(3)コンピュータをサーバに接続するための接続命令を制御部に発行させる接続命令発行機能。
(4)サーバからの接続許可信号が制御部に認識されたときに、サーバのリアルタイム情報データを記憶部に格納する情報データ格納機能。
(5)記憶部に格納されたリアルタイム情報データを制御部に認識させる情報データ認識機能。
(6)ゲーム空間用の画像データのうちのリアルタイム情報用の画像データを制御部に認識させる情報用画像認識機能。
(7)リアルタイム情報データの内容を、リアルタイム情報用の画像データに反映する処理を制御部に実行させる情報データ反映機能。
(8)データ反映処理実行後のリアルタイム情報用の画像データを用いて、リアルタイム情報を画像表示部に表示する情報表示機能。
【0007】
このゲームプログラムでは、画像データ認識機能において、ゲーム空間用の画像データが制御部に認識される。ゲーム空間表示機能においては、ゲーム空間用の画像データを用いて、ゲーム空間が画像表示部に表示される。接続命令発行機能においては、コンピュータをサーバに接続するための接続命令が制御部から発行される。情報データ格納機能においては、サーバからの接続許可信号が制御部に認識されたときに、サーバのリアルタイム情報データが記憶部に格納される。情報データ認識機能においては、記憶部に格納されたリアルタイム情報データが制御部に認識される。情報用画像認識機能においては、ゲーム空間用の画像データのうちのリアルタイム情報用の画像データが制御部に認識される。情報データ反映機能においては、リアルタイム情報データの内容をリアルタイム情報用の画像データに反映する処理が制御部により実行される。情報表示機能においては、データ反映処理実行後のリアルタイム情報用の画像データを用いて、リアルタイム情報が画像表示部に表示される。
【0008】
たとえば、野球ゲームにおいてこのプログラムが実行された場合、スタジアム用の画像データが制御部に認識される。そして、スタジアム用の画像データを用いて、スタジアム画像が画像表示部に表示される。このときに、ゲーム装置をサーバに接続するための接続命令が制御部から発行される。すると、ゲーム装置からサーバへと接続要請信号が送信され、サーバからゲーム装置へと接続許可信号が送信される。そして、サーバからの接続許可信号が制御部に認識されたときに、現実世界において実際に行われている野球の状況を示す野球状況データたとえば野球状況データがサーバから記憶部にロードされ格納される。そして、記憶部に格納された野球状況データが制御部に認識されると、スタジアム用の画像データのうちの野球状況用の画像データが制御部に認識される。そして、野球状況データの内容を野球状況用の画像データに反映する処理が制御部により実行される。そして、データ反映処理実行後の野球状況用の画像データを用いて、野球状況が画像表示部に表示される。
【0009】
この場合、サーバからゲーム装置の記憶部にロードされた野球状況データの内容を、野球状況用の画像データに反映することによって、野球状況を画像表示部に表示することができる。これにより、野球ゲームを実行しているプレイヤが実際の野球状況を知りたくなったときに、プレイヤは、たとえばテレビを観るために野球ゲームが行われている画像表示部から視線を逸らせたりする必要がないので、実行中の野球ゲームに対する思考を中断することなく、野球状況を容易に取得することができる。一般的に表現すると、プレイヤは、ゲームに対する思考を中断することなく、情報を容易に取得することができる。
【0010】
請求項2に係るゲームプログラムは、請求項1に記載のプログラムにおいて、コンピュータに以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(9)入力部が操作されたときに入力部からの入力信号を制御部に認識させる入力信号認識機能。
【0011】
このゲームプログラムでは、入力信号認識機能において、入力部が操作されたときに入力部からの入力信号が制御部に認識される。ここでは、リアルタイム情報を拡大して表示するための入力信号が制御部に認識されたときに、データ反映処理実行後のリアルタイム情報用の画像データが制御部に認識される。そして、情報表示機能において、データ反映処理実行後のリアルタイム情報用の画像データを拡大する処理が制御部により実行され、拡大処理されたリアルタイム情報用の画像データを用いて、リアルタイム情報が画像表示部に表示される。
【0012】
たとえば、野球ゲームにおいてこのプログラムが実行された場合、野球状況を拡大して表示するための入力信号が制御部に認識されたときに、データ反映処理実行後の野球状況用の画像データが制御部に認識される。そして、データ反映処理実行後の野球状況用の画像データを拡大する処理が制御部により実行される。すると、拡大処理された野球状況用の画像データを用いて、野球状況が画像表示部に表示される。
【0013】
この場合、たとえば、野球状況を拡大して表示するための入力ボタンが押されると、野球状況データの内容が反映された野球状況用の画像データが拡大される。そして、拡大された画像データを用いて、野球状況が画像表示部に表示される。これにより、野球ゲームを実行しているプレイヤは、実際の野球状況を知りたいときに、野球状況を拡大して表示するための入力ボタンを押せば、野球状況を容易に取得することができる。一般的に表現すると、プレイヤは、リアルタイム情報を拡大して表示するための入力ボタンを押すことにより、ゲームに対する思考を中断することなく、情報を容易に取得することができる。
【0014】
請求項3に係るゲームプログラムは、請求項1又は2に記載のプログラムにおいて、コンピュータに以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(10)入力部が操作されたときに入力部からの入力信号を制御部に認識させる入力信号認識機能。
【0015】
このゲームプログラムでは、入力信号認識機能において、入力部が操作されたときに入力部からの入力信号が制御部に認識される。ここでは、情報データ反映機能において、リアルタイム情報データの詳細内容を、リアルタイム情報用の画像データに反映する処理が制御部により実行される。そして、リアルタイム情報の詳細内容を表示するための入力信号が制御部に認識されたときに、データ反映処理実行後のリアルタイム情報用の画像データが制御部に認識される。そして、情報表示機能において、データ反映処理実行後のリアルタイム情報用の画像データを用いて、リアルタイム情報が画像表示部に表示される。
【0016】
たとえば、野球ゲームにおいてこのプログラムが実行された場合、野球状況の詳細内容を表示するための入力信号が制御部に認識されたときに、野球状況データの詳細内容が反映された野球状況用の画像データが制御部に認識される。すると、データ反映処理実行後のリアルタイム情報用の画像データを用いて、リアルタイム情報が画像表示部に表示される。
【0017】
この場合、たとえば、野球状況の詳細内容を表示するための入力ボタンが押されると、野球状況データの詳細内容が反映された画像データを用いて、野球状況の詳細が画像表示部に表示される。これにより、野球ゲームを実行しているプレイヤは、実際の野球状況の詳細内容を知りたいときに、野球状況の詳細内容を表示するための入力ボタンを押せば、野球状況の詳細内容を容易に取得することができる。一般的に表現すると、プレイヤは、リアルタイム情報の詳細内容を表示するための入力ボタンを押すことにより、ゲームに対する思考を中断することなく、情報の詳細内容を容易に取得することができる。
【0018】
請求項4に係るゲームプログラムは、請求項1から3のいずれかに記載のプログラムにおいて、コンピュータに以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(11)リアルタイム情報データに特定のイベントが発生したことを示す特定データが含まれているか否かを制御部に判別させる特定データ判別機能。
【0019】
このゲームプログラムでは、特定データ判別機能において、リアルタイム情報データに特定のイベントが発生したことを示す特定データが含まれているか否かが制御部により判別される。そして、リアルタイム情報データに特定データが含まれていると制御部に判別された場合に、情報データ反映機能において、リアルタイム情報データの内容をリアルタイム情報用の画像データに反映する処理が制御部により実行される。
【0020】
たとえば、野球ゲームにおいてこのプログラムが実行された場合、野球状況データに特定のイベントが発生したことを示す特定データが含まれているか否かが制御部により判別される。そして、野球状況データに特定データが含まれていると制御部に判別された場合に、野球状況データの内容を野球状況用の画像データに反映する処理が制御部により実行される。
【0021】
この場合、特定データたとえば「時速160キロ」のようなデータが野球状況データに含まれていると制御部に判別された場合に、野球状況データの内容たとえば「A投手:時速160キロ」のような内容を野球状況用の画像データに反映する処理が制御部により実行される。すると、この野球状況データの内容が反映された画像データを用いて、野球状況が画像表示部に表示される。これにより、現実世界において実際に行われている野球において、特定のイベントが発生したとき、たとえば、ある投手が時速160キロの速球を投げたようなときに、このイベントの発生を画像表示部において報知することができる。
【0022】
請求項5に係るゲームプログラムは、請求項1から4のいずれかに記載のプログラムにおいて、コンピュータに以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(12)ゲームにおいて実行中のゲームイベント処理を一時的に休止するための命令を制御部に発行させる休止命令発行機能。
【0023】
このゲームプログラムでは、休止命令発行機能において、ゲームにおいて実行中のゲームイベント処理を一時的に休止するための命令が制御部から発行される。たとえば、野球ゲームにおいてこのプログラムが実行された場合、野球ゲームにおいて実行中のゲームイベントの処理を一時的に休止するための命令が制御部から発行される。
【0024】
この場合、ゲームイベントが一時的に休止した状態において、野球状況が画像表示部に表示される。このように、野球状況が画像表示部に表示されるときには、ゲームイベントが一時的に休止するようになっているので、プレイヤは、野球状況の内容を、余裕をもって確認することができる。また、プレイヤは、野球状況の内容を確認した後に、慌てることなくゲームに復帰することができる。
【0025】
請求項6に係るゲームプログラムは、請求項1に記載のプログラムにおいて、リアルタイム情報が、データ反映処理実行後のリアルタイム情報用の画像データを用いて、実行中のゲームの各ゲームイベント間に画像表示部に表示される。この機能は、情報表示機能において実現される。
【0026】
このゲームプログラムでは、情報表示機能において、リアルタイム情報が、データ反映処理実行後のリアルタイム情報用の画像データを用いて、実行中のゲームの各ゲームイベント間に画像表示部に表示される。たとえば、野球ゲームにおいてこのプログラムが実行された場合、野球状況が、データ反映処理実行後の野球状況用の画像データを用いて、野球ゲームの攻撃と守備とが入れ替わるチェンジ画面において画像表示部に表示される。
【0027】
この場合、野球状況が、プレイヤが特別な指示をすることがなく、画面を視認しているだけのチェンジ画面において、画像表示部に表示されるようになっているので、プレイヤは、チェンジ画像の表示時間を有効に使って、野球状況の内容を確認することができる。
【0028】
請求項7に係るゲーム装置は、サーバに格納されたリアルタイム情報を画像表示部に表示可能なゲームを実行可能なゲーム装置である。このゲーム装置は、ゲーム空間用の画像データを制御部に認識させる画像データ認識手段と、ゲーム空間用の画像データを用いて、ゲーム空間を画像表示部に表示するゲーム空間表示手段と、コンピュータをサーバに接続するための接続命令を制御部に発行させる接続命令発行手段と、サーバからの接続許可信号が制御部に認識されたときに、サーバのリアルタイム情報データを記憶部に格納する情報データ格納手段と、記憶部に格納されたリアルタイム情報データを制御部に認識させる情報データ認識手段と、ゲーム空間用の画像データのうちのリアルタイム情報用の画像データを制御部に認識させる情報用画像認識手段と、リアルタイム情報データの内容を、リアルタイム情報用の画像データに反映する処理を制御部に実行させる情報データ反映手段と、リアルタイム情報データの内容が反映されたリアルタイム情報用の画像データを用いて、リアルタイム情報を画像表示部に表示する情報表示手段と、を備えている。
【0029】
請求項8に係るゲーム装置は、サーバに格納されたリアルタイム情報を画像表示部に表示可能なゲームをコンピュータにより制御可能なゲーム制御方法である。このゲーム制御方法は、ゲーム空間用の画像データを制御部に認識させる画像データ認識ステップと、ゲーム空間用の画像データを用いて、ゲーム空間を画像表示部に表示するゲーム空間表示ステップと、コンピュータをサーバに接続するための接続命令を制御部に発行させる接続命令発行ステップと、サーバからの接続許可信号が制御部に認識されたときに、サーバのリアルタイム情報データを記憶部に格納する情報データ格納ステップと、記憶部に格納されたリアルタイム情報データを制御部に認識させる情報データ認識ステップと、ゲーム空間用の画像データのうちのリアルタイム情報用の画像データを制御部に認識させる情報用画像認識ステップと、リアルタイム情報データの内容を、リアルタイム情報用の画像データに反映する処理を制御部に実行させる情報データ反映ステップと、リアルタイム情報データの内容が反映されたリアルタイム情報用の画像データを用いて、リアルタイム情報を画像表示部に表示する情報表示ステップと、を備えている。
【発明の効果】
【0030】
本発明では、サーバからゲーム装置の記憶部にロードされたリアルタイム情報データの内容を、リアルタイム情報用の画像データに反映することによって、リアルタイム情報を画像表示部に表示することができる。これにより、ゲームを実行しているプレイヤが現実世界における実際のリアルタイム情報を知りたくなったときに、プレイヤは、実行中のゲームに対する思考を中断することなく、リアルタイム情報を容易に取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
〔ゲーム装置の構成と動作〕
図1は、本発明の一実施形態によるゲーム装置の基本構成を示している。ここでは、ビデオゲーム装置の一例として、家庭用ビデオゲーム装置を対象として説明を行うこととする。家庭用ビデオゲーム装置は、家庭用ゲーム機本体および家庭用テレビジョンを備える。家庭用ゲーム機本体には、記録媒体10が装填可能となっており、記録媒体10からゲームデータが適宜読み出されてゲームが実行される。このようにして実行されるゲーム内容が家庭用テレビジョンに表示される。
【0032】
家庭用ビデオゲーム装置のゲームシステムは、制御部1と、記憶部2と、画像表示部3と、音声出力部4と、操作入力部5、通信部23とからなっており、それぞれがバス6を介して接続される。このバス6は、アドレスバス、データバス、およびコントロールバスなどを含んでいる。ここで、制御部1、記憶部2、音声出力部4および操作入力部5は、家庭用ビデオゲーム装置の家庭用ゲーム機本体に含まれており、画像表示部3は家庭用テレビジョンに含まれている。
【0033】
制御部1は、主に、ゲームプログラムに基づいてゲーム全体の進行を制御するために設けられている。制御部1は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)7と、信号処理プロセッサ8と、画像処理プロセッサ9とから構成されている。CPU7と信号処理プロセッサ8と画像処理プロセッサ9とは、それぞれがバス6を介して互いに接続されている。CPU7は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。たとえば、CPU7は、信号処理プロセッサ8に対して、画像データを画像処理プロセッサに供給するように命令する。信号処理プロセッサ8は、主に、3次元空間上における計算と、3次元空間上から擬似3次元空間上への位置変換計算と、光源計算処理と、3次元空間上又は擬似3次元空間上で実行された計算結果に基づいた画像および音声データの生成加工処理とを行っている。画像処理プロセッサ9は、主に、信号処理プロセッサ8の計算結果および処理結果に基づいて、描画すべき画像データをRAM12に書き込む処理を行っている。また、CPU7は、信号処理プロセッサ8に対して、各種データを処理するように命令する。信号処理プロセッサ8は、主に、3次元空間上における各種データに対応する計算と、3次元空間上から擬似3次元空間上への位置変換計算とを行っている。
【0034】
記憶部2は、主に、プログラムデータや、プログラムデータで使用される各種データなどを格納しておくために設けられている。記憶部2は、たとえば、記録媒体10と、インターフェース回路11と、RAM(Random Access Memory)12とから構成されている。記録媒体10には、インターフェース回路11が接続されている。そして、インターフェース回路11とRAM12とはバス6を介して接続されている。記録媒体10は、オペレーションシステムのプログラムデータや、画像データ、音声データ並びに各種プログラムデータからなるゲームデータなどを記録するためのものである。この記録媒体10は、たとえば、ROM(Read Only Memory)カセット、光ディスク、およびフレキシブルディスクなどであり、オペレーティングシステムのプログラムデータやゲームデータなどが記憶される。なお、記録媒体10にはカード型メモリも含まれており、このカード型メモリは、主に、ゲームを中断するときに中断時点での各種ゲームパラメータを保存するために用いられる。RAM12は、記録媒体10から読み出された各種データを一時的に格納したり、制御部1からの処理結果を一時的に記録したりするために用いられる。このRAM12には、各種データとともに、各種データの記憶位置を示すアドレスデータが格納されており、任意のアドレスを指定して読み書きすることが可能になっている。
【0035】
画像表示部3は、主に、画像処理プロセッサ9によってRAM12に書き込まれた画像データや、記録媒体10から読み出される画像データなどを画像として出力するために設けられている。この画像表示部3は、たとえば、テレビジョンモニタ20と、インターフェース回路21と、D/Aコンバータ(Digital-To-Analogコンバータ)22とから構成されている。テレビジョンモニタ20にはD/Aコンバータ22が接続されており、D/Aコンバータ22にはインターフェース回路21が接続されている。そして、インターフェース回路21にバス6が接続されている。ここでは、画像データが、インターフェース回路21を介してD/Aコンバータ22に供給され、ここでアナログ画像信号に変換される。そして、アナログ画像信号がテレビジョンモニタ20に画像として出力される。
【0036】
ここで、画像データには、たとえば、ポリゴンデータやテクスチャデータなどがある。ポリゴンデータはポリゴンを構成する頂点の座標データのことである。テクスチャデータは、ポリゴンにテクスチャを設定するためのものであり、テクスチャ指示データとテクスチャカラーデータとからなっている。テクスチャ指示データはポリゴンとテクスチャとを対応づけるためのデータであり、テクスチャカラーデータはテクスチャの色を指定するためのデータである。ここで、ポリゴンデータとテクスチャデータとには、各データの記憶位置を示すポリゴンアドレスデータとテクスチャアドレスデータとが対応づけられている。このような画像データでは、信号処理プロセッサ8により、ポリゴンアドレスデータの示す3次元空間上のポリゴンデータ(3次元ポリゴンデータ)が、画面自体(視点)の移動量データおよび回転量データに基づいて座標変換および透視投影変換されて、2次元空間上のポリゴンデータ(2次元ポリゴンデータ)に置換される。そして、複数の2次元ポリゴンデータでポリゴン外形を構成して、ポリゴンの内部領域にテクスチャアドレスデータが示すテクスチャデータを書き込む。このようにして、各ポリゴンにテクスチャが貼り付けられた物体つまり各種キャラクタを表現することができる。
【0037】
音声出力部4は、主に、記録媒体10から読み出される音声データを音声として出力するために設けられている。音声出力部4は、たとえば、スピーカー13と、増幅回路14と、D/Aコンバータ15と、インターフェース回路16とから構成されている。スピーカー13には増幅回路14が接続されており、増幅回路14にはD/Aコンバータ15が接続されており、D/Aコンバータ15にはインターフェース回路16が接続されている。そして、インターフェース回路16にバス6が接続されている。ここでは、音声データが、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給され、ここでアナログ音声信号に変換される。このアナログ音声信号が増幅回路14によって増幅され、スピーカー13から音声として出力される。音声データには、たとえば、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)データやPCM(Pulse Code Modulation)データなどがある。ADPCMデータの場合、上述と同様の処理方法で音声をスピーカー13から出力することができる。PCMデータの場合、RAM12においてPCMデータをADPCMデータに変換しておくことで、上述と同様の処理方法で音声をスピーカー13から出力することができる。
【0038】
操作入力部5は、主に、コントローラ17と、操作情報インターフェース回路18と、インターフェース回路19とから構成されている。コントローラ17には、操作情報インターフェース回路18が接続されており、操作情報インターフェース回路18にはインターフェース回路19が接続されている。そして、インターフェース回路19にバス6が接続されている。
【0039】
コントローラ17は、プレイヤが種々の操作命令を入力するために使用する操作装置であり、プレイヤの操作に応じた操作信号をCPU7に送出する。コントローラ17には、第1ボタン17a、第2ボタン17b、第3ボタン17c、第4ボタン17d、上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L、右方向キー17R、L1ボタン17L1、L2ボタン17L2、R1ボタン17R1、R2ボタン17R2、スタートボタン17e、セレクトボタン17f、左スティック17SL及び右スティック17SRが設けられている。
【0040】
上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L及び右方向キー17Rは、例えば、キャラクタやカーソルをテレビジョンモニタ20の画面上で上下左右に移動させるコマンドをCPU7に与えるために使用される。
【0041】
スタートボタン17eは、記録媒体10からゲームプログラムをロードするようにCPU7に指示するときなどに使用される。
【0042】
セレクトボタン17fは、記録媒体10からロードされたゲームプログラムに対して、各種選択をCPU7に指示するときなどに使用される。
【0043】
左スティック17SL及び右スティック17SRは、いわゆるジョイスティックとほぼ同一構成のスティック型コントローラである。このスティック型コントローラは、直立したスティックを有している。このスティックは、支点を中心として直立位置から前後左右を含む360°方向に亘って、傾倒可能な構成になっている。左スティック17SL及び右スティック17SRは、スティックの傾倒方向及び傾倒角度に応じて、直立位置を原点とするx座標及びy座標の値を、操作信号として操作情報インターフェース回路18とインターフェース回路19とを介してCPU7に送出する。
【0044】
第1ボタン17a、第2ボタン17b、第3ボタン17c、第4ボタン17d、L1ボタン17L1、L2ボタン17L2、R1ボタン17R1及びR2ボタン17R2には、記録媒体10からロードされるゲームプログラムに応じて種々の機能が割り振られている。
【0045】
なお、左スティック17SL及び右スティック17SRを除くコントローラ17の各ボタン及び各キーは、外部からの押圧力によって中立位置から押圧されるとオンになり、押圧力が解除されると中立位置に復帰してオフになるオンオフスイッチになっている。
【0046】
通信部23は、通信制御回路24および通信インターフェース25を有している。通信制御回路24および通信インターフェース25は、ゲーム機をサーバや他のゲーム機等に接続するために用いられる。通信制御回路20および通信インターフェース21は、バス16を介してCPU11に接続されている。通信制御回路20および通信インターフェース21は、CPU11からの命令に応じて、ゲーム機をインターネットに接続するための接続信号を制御し発信する。また、通信制御回路20および通信インターフェース21は、インターネットを介してゲーム機をサーバや他のゲーム機に接続するための接続信号を制御し発信する。
【0047】
以上のような構成からなる家庭用ビデオゲーム装置の概略動作を、以下に説明する。電源スイッチ(図示省略)がオンにされゲームシステム1に電源が投入されると、CPU7が、記録媒体10に記憶されているオペレーティングシステムに基づいて、記録媒体10から画像データ、音声データ、およびプログラムデータを読み出す。読み出された画像データ、音声データ、およびプログラムデータの一部若しくは全部は、RAM12に格納される。そして、CPU7が、RAM12に格納されたプログラムデータに基づいて、RAM12に格納された画像データや音声データを画像や音声としてテレビジョンモニタ20やスピーカー13に出力するためのコマンドを発行する。
【0048】
画像データの場合、CPU7からのコマンドに基づいて、まず、信号処理プロセッサ8が、3次元空間上におけるキャラクタの位置計算および光源計算などを行う。次に、画像処理プロセッサ9が、信号処理プロセッサ8の計算結果に基づいて、描画すべき画像データのRAM12への書き込み処理などを行う。そして、RAM12に書き込まれた画像データが、インターフェース回路21を介してD/Aコンバータ22に供給される。ここで、画像データがD/Aコンバータ22でアナログ映像信号に変換される。そして、画像データはテレビジョンモニタ20に供給され画像として表示される。
【0049】
音声データの場合、まず、信号処理プロセッサ8が、CPU7からのコマンドに基づいて音声データの生成および加工処理を行う。ここでは、音声データに対して、たとえば、ピッチの変換、ノイズの付加、エンベロープの設定、レベルの設定及びリバーブの付加などの処理が施される。次に、音声データは、信号処理プロセッサ8から出力されて、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給される。ここで、音声データがアナログ音声信号に変換される。そして、音声データは増幅回路14を介してスピーカー13から音声として出力される。
【0050】
〔ゲーム装置における各種処理概要〕
本ゲーム機において実行されるゲームは、たとえば野球ゲームである。本ゲーム機は、サーバに格納された野球状況情報データを受信可能になっている。また、本ゲーム機は、サーバに格納されたリアルタイム情報を画像表示部3に表示可能になっている。図2は、本発明で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
【0051】
ここで用いられる「リアルタイム情報」は、現実世界においてリアルタイムに発生している様々な事象を示す情報、たとえば、現実世界においてリアルタイムに進行しているプロ野球の状況を示す情報等に対応している。また、「リアルタイム情報データ」は、上記の「リアルタイム情報」を、ゲーム機で算術的処理および論理的処理を実行することができる形式のデータで表現したものである。
【0052】
入力信号認識手段50は、操作入力部5が操作されたときに操作入力部5からの入力信号を制御部1に認識させる機能を備えている。入力信号認識手段50では、操作入力部5が操作されたときに、操作入力部5からの入力信号が制御部1に認識される。
【0053】
この手段では、コントローラ17が操作されたときに、コントローラ17からの入力信号がCPU7に認識される。たとえば、この手段では、コントローラ17のボタン、キー、およびスティックの少なくともいずれかの1つが操作されたときに、操作されたボタン、キー、およびスティックに対応する入力信号がコントローラ17から発行され、この入力信号がCPU7に認識される。
【0054】
画像データ認識手段51は、ゲーム空間用の画像データを制御部1に認識させる機能を備えている。画像データ認識手段51では、ゲーム空間用の画像データが制御部1に認識される。
【0055】
この手段では、3次元ゲーム空間用の画像データがCPU7に認識される。たとえば、この手段では、スタジアム用の画像データ、詳細内容表示用の画像データ、および特定イベント用の画像データ等がCPU7に認識される。ここで、スタジアム用の画像データ、詳細内容表示用の画像データ、および特定イベント用の画像データ等は、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納される。
【0056】
ゲーム空間表示手段52は、ゲーム空間用の画像データを用いて、ゲーム空間を画像表示部3に表示する機能を備えている。ゲーム空間表示手段52では、ゲーム空間用の画像データを用いて、ゲーム空間が画像表示部3に表示される。
【0057】
この手段では、3次元ゲーム空間用の画像データを用いて、3次元ゲーム空間画像がテレビジョンモニタ20に表示される。たとえば、この手段では、スタジアム用の画像データを用いて、スタジアム画像がテレビジョンモニタ20に表示される。ここで、スタジアム画像は、複数の基本パーツ画像からなっている。基本パーツ画像には、たとえば、フィールド画像、観客画像、スタンド画像、スコアボード画像等が用意されている。このような各基本パーツ画像に対応する画像データを、各基本パーツ画像の位置座標データが示す位置に配置することにより、スタジアム画像がテレビジョンモニタ20に表示される。なお、各基本パーツ画像の位置座標データは、ゲームプログラムにおいて予め規定されており、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納される。
【0058】
接続命令発行手段53は、ゲーム機をサーバに接続するための接続命令を制御部1に発行させる機能を備えている。接続命令発行手段53では、ゲーム機をサーバに接続するための接続命令が制御部1から発行される。
【0059】
この手段では、ゲーム機をサーバに接続するための接続命令がCPU7から発行される。たとえば、この手段では、ゲーム機をサーバに接続するための接続命令が定期的にCPU7から発行される。すると、通信部23を介して、ゲーム機からサーバへと接続要請信号が送信される。具体的には、基準時間たとえば野球ゲームの試合が開始された時点の開始時間Toを基準として、開始時間Toからの時間TがCPU7によりカウントされる。そして、CPU7によりカウントされた時間Tが所定の時間になったとCPU7に認識されたときに、サーバに接続するための命令がCPU7から発行される。ここでは、所定の時間が5の倍数時間すなわち5分,10分,15分,・・・5n分になったとCPU7に認識されたときに、サーバに接続するための命令がCPU7から発行される。すなわち、5分ごとにサーバに接続するための命令がCPU7から発行される。すると、通信部23を介して、ゲーム機からサーバへと接続要請信号が送信される。
【0060】
情報データ格納手段54は、サーバからの接続許可信号が制御部に認識されたときに、サーバのリアルタイム情報データを記憶部2に格納する機能を備えている。情報データ格納手段54では、サーバからの接続許可信号が制御部に認識されたときに、サーバのリアルタイム情報データが記憶部2に格納される。
【0061】
この手段では、サーバからの接続許可信号がCPU7に認識されたときに、サーバ上の、現実世界において実際に行われている野球の状況を示す野球状況データが、RAM12に格納される。たとえば、ゲーム機から送信された接続要請信号がサーバに認証されると、サーバからゲーム機へと接続許可信号が送信される。そして、通信部23を介してサーバからの接続許可信号がCPU7に認識されると、現実世界において実際に行われている野球の状況を示す野球状況データをサーバからゲーム機のRAM12にロードする処理がCPU7により実行される。そして、この野球状況データがRAM12に格納される。
【0062】
情報データ認識手段55は、記憶部2に格納されたリアルタイム情報データを制御部1に認識させる機能を備えている。情報データ認識手段55では、記憶部2に格納されたリアルタイム情報データが制御部1に認識される。
【0063】
この手段では、RAM12に格納された野球状況データがCPU7に認識される。たとえば、この手段では、RAM12に格納された野球状況データが、テキストデータとしてCPU7に認識される。具体的には、この手段では、サーバからRAM12に読み込まれた野球状況データがテキストデータである場合は、このテキストデータが直接的にCPU7に認識される。また、野球状況データがテキストデータ以外のデータたとえばソフトウエアに依存する形式のデータである場合は、このデータをテキストデータに変換する処理がCPU7により実行される。そして、変換されたテキストデータがCPU7に認識される。ここで、ソフトウエアに依存する形式のデータをテキストデータに変換するときに用いられるプログラムは、ゲームプログラムに予め組み込まれている。なお、以下では、サーバからRAM12に読み込まれた野球状況情報データがテキストデータである場合を例として説明を行うものとする。
【0064】
情報用画像認識手段56は、ゲーム空間用の画像データのうちのリアルタイム情報用の画像データを制御部1に認識させる機能を備えている。詳細には、情報用画像認識手段56は、リアルタイム情報を拡大して表示するための入力信号が制御部1に認識されたときに、ゲーム空間用の画像データのうちの、リアルタイム情報用の画像データを制御部1に認識させる機能を備えている。また、情報用画像認識手段56は、リアルタイム情報の詳細内容を表示するための入力信号が制御部1に認識されたときに、ゲーム空間用の画像データのうちの、リアルタイム情報用の画像データを制御部1に認識させる機能を備えている。
【0065】
情報用画像認識手段56では、ゲーム空間用の画像データのうちのリアルタイム情報用の画像データが制御部1に認識される。詳細には、情報用画像認識手段56では、リアルタイム情報を拡大して表示するための入力信号が制御部1に認識されたときに、ゲーム空間用の画像データのうちの、リアルタイム情報用の画像データが、制御部1に認識される。また、情報用画像認識手段56は、リアルタイム情報の詳細内容を表示するための入力信号が制御部1に認識されたときに、ゲーム空間用の画像データのうちの、リアルタイム情報用の画像データが、制御部1に認識される。
【0066】
この手段では、野球状況情報を拡大して表示するための入力信号がCPU7に認識されたときに、スタジアム用の画像データのうちの、野球状況情報用の画像データが、CPU7に認識される。ここで、CPU7に認識される野球状況情報用の画像データは、たとえば、他球場の結果を示す部分を有するスコアボード用の画像データである。また、この手段では、野球状況情報の詳細内容を表示するための入力信号がCPU7に認識されたときに、詳細内容表示用の画像データのうちの、野球状況情報用の画像データが、CPU7に認識される。ここで、CPU7に認識される野球状況情報用の画像データは、他球場の詳細内容表示用の画像データ、たとえば他球場の得点経過を示すためのスコアボード用の画像データである。この画像データは、RAM12に格納されている。
【0067】
特定データ判別手段57は、リアルタイム情報データに特定のイベントが発生したことを示す特定データが含まれているか否かを制御部1に判別させる機能を備えている。特定データ判別手段57では、リアルタイム情報データに特定のイベントが発生したことを示す特定データが含まれているか否かが制御部1により判別される。
【0068】
この手段では、野球状況データに特定のイベントが発生したことを示す特定データが含まれているか否かがCPU7により判別される。たとえば、この手段では、テキストデータとしてCPU7に認識された野球状況データに、「時速160キロ」、「ホームラン」、「サヨナラ」、「ノーヒットノーラン」、および「完全試合」等のような特定のテキストデータが含まれているか否かがCPU7により判別される。ここでは、「時速160キロ」、「ホームラン」、「サヨナラ」、「ノーヒットノーラン」、および「完全試合」等のような特定のテキストデータが、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納される。そして、テキストデータとしてCPU7に認識された野球状況データにおいて、上記の特定のテキストデータをキーワードとした検索処理をCPU7に実行させることにより、特定データが野球状況データに含まれているか否かが判別される。
【0069】
情報データ反映手段58は、リアルタイム情報データの内容を、リアルタイム情報用の画像データに反映する処理を制御部1に実行させる機能を備えている。また、情報データ反映手段58は、リアルタイム情報データの詳細内容をリアルタイム情報用の画像データに反映する処理を制御部1に実行させる機能を備えている。さらに、情報データ反映手段58は、リアルタイム情報データに特定データが含まれていると制御部1に判別された場合に、リアルタイム情報データの内容をリアルタイム情報用の画像データに反映する処理を制御部1に実行させる機能を備えている。
【0070】
情報データ反映手段58では、リアルタイム情報データの内容をリアルタイム情報用の画像データに反映する処理が制御部1により実行される。また、情報データ反映手段58では、リアルタイム情報データの詳細内容をリアルタイム情報用の画像データに反映する処理が制御部1により実行される。さらに、情報データ反映手段58では、リアルタイム情報データに特定データが含まれていると制御部1に判別された場合に、リアルタイム情報データの内容をリアルタイム情報用の画像データに反映する処理が制御部1により実行される。
【0071】
この手段では、スコアボードの他球場の結果を示す部分の画像データに野球状況データの結果部分を反映する処理がCPU7により実行される。また、この手段では、他球場の詳細内容表示用の画像データ、たとえば他球場の得点経過を示すためのスコアボード用の画像データに野球状況データの詳細内容を反映する処理がCPU7により実行される。さらに、この手段では、野球状況データに特定データが含まれているとCPU7に判別された場合、野球状況データの内容を特定イベント用の画像データに反映する処理がCPU7により実行される。たとえば、上述したような特定のテキストデータをキーワードとした検索処理をCPU7に実行させることにより、野球状況データから特定のテキストデータが検出された場合に、野球状況データにおける特定のイベントに関する内容を特定イベント用の画像データに反映する処理がCPU7により実行される。
【0072】
休止命令発行手段59は、ゲームにおいて実行中のゲームイベントを休止するための命令を制御部1に発行させる機能を備えている。休止命令発行手段59では、ゲームにおいて実行中のゲームイベントを休止するための命令が制御部1から発行される。
【0073】
この手段では、野球ゲームにおいて実行中のゲームイベントの処理を休止するための命令がCPU7から発行される。たとえば、この手段では、まず、野球ゲームにおいて実行中のゲームイベント処理を休止するための命令がCPUから発行される。次に、野球状況情報の表示に関する命令がCPU7から発行される。これにより、野球ゲームにおいて実行中のゲームイベント処理を休止させた後に、リアルタイム情報が画像表示部3に表示される。すなわち、リアルタイム情報が画像表示部3に表示されている間、実行中のゲームイベント処理を休止することができる。
【0074】
情報表示手段60は、データ反映処理実行後のリアルタイム情報用の画像データを用いて、リアルタイム情報を画像表示部3に表示する機能を備えている。また、情報表示手段60は、データ反映処理実行後のリアルタイム情報用の画像データを拡大する処理を制御部に実行させ、拡大処理されたリアルタイム情報用の画像データを用いて、リアルタイム情報を画像表示部3に表示する機能を備えている。さらに、情報表示手段60は、データ反映処理実行後のリアルタイム情報用の画像データを用いて、リアルタイム情報を実行中のゲームの各ゲームイベント間に画像表示部3に表示する機能を備えている。
【0075】
情報表示手段60では、データ反映処理実行後のリアルタイム情報用の画像データを用いて、リアルタイム情報が画像表示部3に表示される。また、情報表示手段60では、データ反映処理実行後のリアルタイム情報用の画像データを拡大する処理が制御部1により実行される。そして、拡大処理されたリアルタイム情報用の画像データを用いて、リアルタイム情報が画像表示部3に表示される。さらに、情報表示手段60では、データ反映処理実行後のリアルタイム情報用の画像データを用いて、リアルタイム情報が、実行中のゲームの各ゲームイベント間に画像表示部3に表示される。
【0076】
この手段では、データ反映処理実行後の野球状況情報用の画像データを用いて、野球状況情報がテレビジョンモニタ20に表示される。また、この手段では、データ反映処理実行後の野球状況情報用の画像データを拡大する処理がCPU7により実行される。そして、拡大処理された野球状況情報用の画像データを用いて、野球状況情報がテレビジョンモニタ20に表示される。さらに、この手段では、実行中の野球ゲームにおいて攻撃と守備とが入れ替わるチェンジ画像が表示されているときに、データ反映処理実行後の野球状況情報用の画像データを用いて、野球状況情報がテレビジョンモニタ20に表示される。
【0077】
具体的には、野球状況データの結果部分を反映したスコアボード用の画像データを用いて、野球状況結果がテレビジョンモニタ20に表示される。また、野球状況データにおける特定のイベントに関する内容を反映した特定イベント用の画像データを用いて、野球状況結果がテレビジョンモニタ20に表示される。また、野球状況データの詳細内容を反映した詳細内容表示用の画像データを用いて、野球状況の詳細情報がテレビジョンモニタ20に表示される。さらに、野球状況データの結果は、チェンジ用の画像を表示する命令が発行されたとCPU7に判断された場合に、テレビジョンモニタ20に表示される。なお、野球状況結果がスコアボード用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示されるときには、データ反映処理実行後のスコアボード用の画像データを部分的に拡大する処理がCPU7により実行される。
【0078】
復帰命令発行手段61は、休止中のゲームイベントを再実行する命令を制御部1に発行させる機能を備えている。復帰命令発行手段61では、休止中のゲームイベントを再実行する命令が制御部1から発行される。
【0079】
この手段では、所定時間が経過したとCPU7に認識されたときに、休止中のゲームイベントを再実行する命令がCPU7から発行される。たとえば、この手段では、ゲームイベント休止命令がCPUから発行されたときに、この時間T1を基準として、時間T1からの時間TがCPU7によりカウントされる。そして、CPU7によりカウントされた時間Tが所定の時間になったとCPU7に認識されたときに、休止中のゲームイベントを再実行する命令がCPU7から発行される。ここでは、所定の時間が1分になったとCPU7に認識されたときに、休止中のゲームイベントを再実行する命令がCPU7から発行される。
【0080】
なお、ここでは、所定時間が経過したとCPU7に認識されたときに、休止中のゲームイベントを再実行する命令がCPU7から発行される場合の例を示したが、ゲームイベント再実行命令を発行するタイミングは、どのようにしても良い。たとえば、コントローラ17が操作されたときに、休止中のゲームイベントを再実行する命令がCPU7から発行されるようにしても良い。具体的には、野球状況情報がテレビジョンモニタ20に表示された状態において、コントローラ17の第2ボタン17bが押されると、野球状況情報をテレビジョンモニタ20から消去する命令がCPU7から発行され、休止中のゲームイベントを再実行する命令がCPU7から発行される。
【0081】
〔野球ゲームにおける情報報知システムの処理フローと説明〕
次に、野球ゲームにおける情報報知システムの具体的な内容について説明する。また、図7に示す情報報知システムに関するフローについても同時に説明する。
【0082】
まず、ゲーム機の電源が投入されゲーム機が起動されると、野球ゲームプログラムが、記録媒体10からRAM12にロードされ格納される。このときには、野球ゲームを実行する上で必要となる各種の基本データが、記録媒体10からRAM12にロードされ格納される(S1)。たとえば、基本データには3次元ゲーム空間用の画像データが含まれており、3次元ゲーム空間用の画像データ、たとえば、スタジアム用の画像データ、詳細内容表示用の画像データ、および特定イベント用の画像データ等が、記録媒体10からRAM12にロードされ格納される。また、基本データには3次元ゲーム空間用の画像データを3次元ゲーム空間に配置するための位置座標データが含まれており、3次元ゲーム空間用の画像データを3次元ゲーム空間に配置するための位置座標データが、記録媒体10からRAM12にロードされ格納される。さらに、基本データには野球の特定イベントを示すテキストデータが含まれており、特定のテキストデータ、たとえば、「時速160キロ」、「ホームラン」、「サヨナラ」、「ノーヒットノーラン」、および「完全試合」等のような特定のテキストデータが、記録媒体10からRAM12にロードされ格納される。
【0083】
続いて、コントローラ17を操作することによりチームの選択および選手キャラクタの選択等の各種設定が行われると、試合を開始するための命令(試合開始命令)がCPU7から発行される(S2)。このときに、試合開始命令が発行された時点の開始時間Toを基準として、開始時間Toからの時間Tの計算がCPU7により開始される(S3)。このときには、開始時間Toを0(sec)として、開始時間To(=0)から1/60(sec)ごとの時間TがCPU7に認識される。この時間Tは、後述するように、ゲーム機をサーバに接続するための接続命令をCPU7に発行させるタイミングを規定するために用いられる。
【0084】
続いて、RAM12に格納された3次元ゲーム空間用の画像データ、たとえば、スタジアム用の画像データ、詳細内容表示用の画像データ、および特定イベント用の画像データ等がCPU7に認識される(S4)。すると、スタジアム用の画像データを用いて、スタジアム画像がテレビジョンモニタ20に表示される(S5)。ここでは、スタジアム画像が、複数の基本パーツ画像からなっている。基本パーツ用の画像データには、たとえば、フィールド用の画像データ、観客用の画像データ、スタンド用の画像データ、スコアボード用の画像データ等が用意されている。これら基本パーツ用の画像データを用いて、スタジアム画像がテレビジョンモニタ20に表示される。
【0085】
続いて、コントローラ17を操作することによりゲーム空間すなわちスタジアムにおいて動作する自チームの選手キャラクタに各種の指示が行われると、各種の指示に対応する命令がCPU7から発行される。すると、たとえば、自チームの打者キャラクタが打撃に関する動作を行う状態、自チームの投手キャラクタが投球に関する動作を行う状態、自チームの野手キャラクタが捕球に関する動作を行う状態を示す画像が、テレビジョンモニタ20に表示される。このときには、他チームの選手キャラクタに対して他のプレイヤ又はAIプログラム(Artificial Intelligence プログラム)により各種の指示が行われ、各種の指示に対応する命令がCPU7から発行される。すると、たとえば、他チームの打者キャラクタが打撃に関する動作を行う状態、他チームの投手キャラクタが投球に関する動作を行う状態、他チームの野手キャラクタが捕球に関する動作を行う状態を示す画像が、テレビジョンモニタ20に表示される。このようにして、自チームの選手キャラクタと他チームの選手キャラクタとが対戦する状態を示す画像が、テレビジョンモニタ20に表示される(S6)。
【0086】
このように、自チームと他チームとの対戦状態がテレビジョンモニタ20に表示されているときには、バックグラウンドにおいて、試合開始命令が発行された時点Toからの時間Tが、0分,5分(300sec),10分(600sec),15分(900sec),・・・5n分(300nsec)に等しいか否かがCPU7に判別されている(S7)。そして、この時間Tが、0分,5分,10分,15分,・・・5n分に等しいとCPU7により判別された場合(S7でYes)、ゲーム機をサーバに接続するための接続命令がCPU7から発行される(S8)。すなわち、5分ごとにゲーム機をサーバに接続するための接続命令がCPU7から発行される。すると、通信部23を介して、ゲーム機からサーバへと接続要請信号が送信される。そして、ゲーム機から送信された接続要請信号がサーバの制御部に認証されると、サーバからゲーム機へと接続許可信号が送信される。そして、通信部23を介してサーバからの接続許可信号がCPU7に認識されると、野球状況データをサーバからゲーム機のRAM12にロードする処理がCPU7により実行され、テキストデータである野球状況データがRAM12に格納される(S9)。このときに、サーバからRAM12に読み込まれた野球状況データがCPU7に認識される(S10)。この野球状況データには、他球場の結果、他球場の得点経過、特定のイベント内容等示すデータが含まれている。
【0087】
そして、野球状況データがCPU7に認識されると、野球状況データを画像データに反映する処理がCPU7により実行される。たとえば、スコアボード用の画像データにおける他球場の結果を示す部分に他球場の結果を示すデータの内容を反映する処理がCPU7により実行される(S11)。そして、他球場の結果を示すデータの内容が反映されたスコアボード用の画像データを用いて、現実世界において実際に行われている他球場の結果がテレビジョンモニタ20に表示される(S12)。そして、たとえば、他球場の得点経過を示すためのスコアボード用の画像データ(詳細内容表示用の画像データ)に他球場の得点経過を示すデータを反映する処理がCPU7により実行される(S13)。すると、データ反映処理後の他球場の得点経過を示す画像データは、RAM12に格納される(S14)。
【0088】
ここで、サーバからロードした野球状況データが、「/(他球場の結果を示すデータ)/(他球場の得点経過を示すデータ)/(特定のイベント内容を示すデータ)/」のような形式のテキストデータである場合を例として、野球状況情報の表示形態についての具体的な説明を行っておく。
【0089】
たとえば、野球状況データが、「/(Aチーム3点、Bチーム2点)/(Aチーム:1,0,0,2,0|Bチーム:0,2,0,0,0)/(Aチームのa選手が時速160キロを記録)/」のようなテキストデータである場合、スコアボード用の画像データにおける他球場の結果を示す部分に「(Aチーム3点、Bチーム2点)」の内容を反映する処理がCPU7により実行される。すると、このスコアボード用の画像データを用いて、「(Aチーム3点、Bチーム2点)」の内容が反映された他球場の結果70が、図3に示すように、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0090】
具体的には、スラッシュで区分された第1の領域のデータをテキストデータから抽出する処理がCPU7により実行される。ここでは、「(他球場の結果を示すデータ)」すなわち「(Aチーム3点、Bチーム2点)」をテキストデータから抽出する処理がCPU7により実行される。そして、「(Aチーム3点、Bチーム2点)」から、チーム名および点数に対応する部分のテキストデータを抽出する処理がCPU7により実行される。そして、抽出されたチーム名および点数に対応する部分のテキストデータがCPU7に認識される。すると、このチーム名および点数に対応する部分のテキストデータ、たとえば「Aチーム3点」および「Bチーム2点」を、スコアボード用の画像データにおける他球場の結果を示す部分70に反映する処理がCPU7により実行される。たとえば、他球場の結果を示すAチーム用の領域に文字画像である「A」および「3」を割り当てる処理がCPU7により実行される。また、他球場の結果を示すBチーム用の領域に文字画像である「B」および「2」を割り当てる処理がCPU7により実行される。このようにして、スラッシュで区分された第1の領域のデータが画像データに反映されると、データ反映処理実行後の画像データを画像表示部3に供給する命令がCPU7から発行される。すると、データ反映処理実行後の画像データ、すなわち他球場の結果が反映された状態の画像データを用いて、他球場の結果70が、図3に示すように、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0091】
続いて、他球場の得点経過を示すためのスコアボード用の画像データ(詳細内容表示用の画像データ)に「(Aチーム:1,0,0,2,0|Bチーム:0,2,0,0,0)」の内容を反映する処理がCPU7により実行される。すると、「(Aチーム:1,0,0,2,0|Bチーム:0,2,0,0,0)」の内容が反映されたスコアボード用の画像データが、RAM12に格納される。なお、ここに示した、他球場の得点経過を示すためのスコアボード用の画像データ(詳細内容表示用の画像データ)は、上述した他球場の結果を示すデータが反映された画像データとは異なる。また、この他球場の得点経過を示すためのスコアボード用の画像データは、この時点では、RAM12に格納されてはいるものの、テレビジョンモニタ20には表示されない。
【0092】
具体的には、スラッシュで区分された第2の領域のデータをテキストデータから抽出する処理がCPU7により実行される。ここでは、「(他球場の得点経過を示すデータ)」すなわち「(Aチーム:1,0,0,2,0|Bチーム:0,2,0,0,0)」をテキストデータから抽出する処理がCPU7により実行される。そして、「(Aチーム:1,0,0,2,0|Bチーム:0,2,0,0,0)」から、各チーム名と各チームの各回の点数に対応する部分のテキストデータを抽出する処理がCPU7により実行される。そして、抽出されたチーム名と各回の点数に対応する部分のテキストデータがCPU7に認識される。すると、このチーム名と各回の点数、たとえば「Aチーム:1,0,0,2,0」および「Bチーム:0,2,0,0,0」というデータを、RAM12に格納されたスコアボード用の画像データに反映する処理がCPU7により実行される。たとえば、他球場の得点経過を示すスコアボード用の画像データのAチーム用の領域に、文字画像である「A」,「1」,「0」,「0」,「2」,「0」を順番に割り当てる処理がCPU7により実行される。また、他球場の得点経過を示すスコアボード用の画像データのBチーム用の領域に、文字画像である「B」,「0」,「2」,「0」,「0」,「0」を順番に割り当てる処理がCPU7により実行される。このようにして、スラッシュで区分された第2の領域のデータが画像データに反映されると、データ反映処理実行後の画像データはRAM12に格納される。
【0093】
続いて、野球状況データに特定のイベントが発生したことを示す特定データが含まれているか否かがCPU7により判別される(S15)。たとえば、テキストデータとしてCPU7に認識された野球状況データに対して、特定のテキストデータをキーワードとした検索処理を、CPU7に実行させることにより、野球状況データに特定のテキストデータが含まれているか否かがCPU7に判断される。そして、野球状況データから特定のテキストデータが検出された場合、野球状況データに特定のテキストデータが含まれているとCPU7に判断される。この場合(S15でYes)、野球状況データにおける特定のイベント内容を示すデータを特定イベント用の画像データに反映する処理がCPU7により実行される(S16)。
【0094】
すると、野球ゲームにおいて実行中のイベント処理を休止するための命令がCPUから発行される(S17)。そして、特定のイベント内容を表示するための命令がCPU7から発行される。すると、特定イベント用の画像データを用いて、特定のイベント内容がテレビジョンモニタ20に表示される(S18)。そして、ゲームイベント休止命令がCPUから発行されてから所定の時間たとえば1分が経過したとCPU7に認識されたときに、特定のイベント内容をテレビジョンモニタ20から消去する命令がCPU7から発行される。すると、特定のイベント内容が、テレビジョンモニタ20において非表示の状態になる(S19)。すると、休止中のゲームイベントを再実行する命令がCPU7から発行され、休止中のゲームイベントが復帰する(S20)。
【0095】
具体的には、野球状況データが、「/(Aチーム3点、Bチーム2点)/(Aチーム:1,0,0,2,0|Bチーム:0,2,0,0,0)/(Aチームのa選手が時速160キロを記録)/」のようなテキストデータである場合、スラッシュで区分された第3の領域のデータをテキストデータから抽出する処理がCPU7により実行される。ここでは、「(特定のイベント内容を示すデータ)」すなわち「(Aチームのa選手が時速160キロを記録)」をテキストデータから抽出する処理がCPU7により実行される。そして、「(Aチームのa選手が時速160キロを記録)」といったデータに対して、「時速160キロ」、「ホームラン」、「サヨナラ」、「ノーヒットノーラン」、および「完全試合」等のような特定のテキストデータをキーワードとした検索処理が、CPU7により実行される。ここでは、野球状況データにおける特定のイベント内容を示すデータには特定のテキストデータすなわち「時速160キロ」が含まれているので、「Aチームのa投手が時速160キロを記録」といったデータの内容が、RAM12に格納された特定イベント用の画像データに反映される。
【0096】
すると、野球ゲームにおいて実行中のイベント処理を休止するための命令がCPUから発行され、実行中のイベントが一時的に休止される。そして、実行中のイベントが一時的に休止されている状態において、特定イベント用の画像データを用いて、テキスト画像である「Aチームのa投手が時速160キロを記録」75が、図4に示すように、テレビジョンモニタ20に表示される。そして、所定の時間すなわち1分が経過すると、文字画像である「Aチームのa投手が時速160キロを記録」75が、テレビジョンモニタ20から消去される。そして、休止中のゲームイベントがCPU7により再実行される。
【0097】
ここで、野球状況データから特定のテキストデータが検出されなかった場合、野球状況データに特定のテキストデータが含まれていないとCPU7に判断される。この場合(S15でNo)、野球状況データにおける特定のイベント内容を示すデータを特定イベント用の画像データに反映する処理はCPU7により実行されない。
【0098】
なお、上述した特定のイベントが発生したことを示す特定データ、たとえば特定のテキストデータ(キーワード)は、RAM12に格納されたテキストデータとは別に、試合開始前に行われる各種設定において、任意のキーワードを指定することができるようにしても良い。この場合、特定データを指定するための設定画面において、コントローラ17を操作することにより、コントローラ17からの入力信号に対応するキーワードが、特定のテキストデータとしてCPU7に認識される。
【0099】
続いて、コントローラ17の野球状況情報拡大用ボタン、たとえばコントローラ17のL2ボタン17L2およびR1ボタン17R1が押されたか否かがCPU7により判別される(S21)。言い換えると、野球状況情報を拡大して表示するための入力信号がCPU7に認識されたか否かがCPU7により判別される。そして、野球状況情報を拡大して表示するための入力信号がCPU7に認識された場合、すなわち、コントローラ17の野球状況情報拡大用ボタンが押されたとCPU7に判別された場合(S21でYes)、スタジアム用の画像データのうちの、他球場の結果を示す部分70を有するスコアボード用の画像データが、CPU7に認識される(S22)。すると、データ反映処理実行後のスコアボード用の画像データにおいて他球場の結果を示す部分70を部分的に拡大する処理が、CPU7により実行される。そして、拡大処理されたスコアボード用の画像データを用いて、拡大された他球場の結果80が、図5に示すように、テレビジョンモニタ20に拡大表示される(S23)。
【0100】
ここで、コントローラ17の詳細内容表示用ボタン、たとえばコントローラ17のL2ボタン17L2およびR2ボタン17R2が押された否かがCPU7により判別される(S24)。言い換えると、野球状況情報の詳細内容を表示するための入力信号がCPU7に認識されたか否かがCPU7により判別される。そして、野球状況情報の詳細内容を表示するための入力信号がCPU7に認識された場合、すなわち、コントローラ17の詳細内容表示用ボタンが押されたとCPU7に判別された場合(S24でYes)、データ反映処理実行後の、他球場の得点経過を示すためのスコアボード用の画像データ、すなわち他球場の得点経過を示す画像データが、CPU7に認識される(S25)。ここでは、他球場の得点経過を示す画像データとして、ステップ14においてRAM12に格納された画像データが用いられる。すると、この他球場の得点経過を示す画像データを用いて、他球場の得点経過90が、図6に示すように、テレビジョンモニタ20に表示される(S26)。
【0101】
続いて、チェンジ用の画像を表示する命令がCPU7から発行されたか否かがCPU7により判断される(S27)。そして、チェンジ用の画像を表示する命令がCPU7から発行されたとCPU7に判断された場合に、チェンジ画像がテレビジョンモニタ20に表示される。この場合(S27でYes)、他球場の結果を示すデータの内容が反映されたスコアボード用の画像データを画像表示部3に供給する命令がCPU7から発行される。すると、他球場の結果を示すデータの内容が反映されたスコアボード用の画像データを用いて、他球場の結果がテレビジョンモニタ20に拡大表示される(S28、図示しない)。なお、ここでは、他球場の結果がテレビジョンモニタ20に表示されるときには、データ反映処理実行後のスコアボード用の画像データを部分的に拡大する処理がCPU7により実行される。そして、拡大処理されたスコアボード用の画像データを用いて、他球場の結果がテレビジョンモニタ20に拡大表示される。
【0102】
上記のような各種の処理がCPU7により繰り返し実行された後、試合を終了するための命令(試合終了命令)がCPU7から発行されたか否かがCPU7により判断される(S29)。そして、試合終了命令がCPU7から発行されたと判断された場合(S29でYes)、試合終了時の各種の処理がCPU7により実行される。このときには、試合終了時の画像、たとえば、選手キャラクタがベンチに引き上げる状態を示す画像や試合結果を表示する画像等がテレビジョンモニタ20に表示される(S30)。
【0103】
なお、ステップ7の分岐処理およびステップ15の分岐処理において「No」が選択された場合には、ステップ21が実行される。また、ステップ21の分岐処理およびステップ24の分岐処理において「No」が選択された場合には、ステップ27が実行される。さらに、ステップ27の分岐処理およびステップ29の分岐処理において「No」が選択された場合には、ステップ6が実行される。
【0104】
〔他の実施形態〕
(a)前記実施形態では、ゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての家庭用ビデオゲーム装置を用いた場合の例を示したが、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、モニタが別体に構成されたゲーム装置、モニタが一体に構成されたゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。また、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、携帯型コンピュータ、携帯型ゲーム装置などにも同様に適用することができる。
【0105】
(b)本発明には、前述したようなゲームを実行するプログラムおよびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、カートリッジ以外に、たとえば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、MO、ROMカセット、その他のものが挙げられる。
【0106】
(c)前記実施形態では、リアルタイム情報として野球状況情報を用いた場合の例を示したが、リアルタイム情報は前記実施形態に限定されず、どのようなものでも良い。たとえば、本発明では、リアルタイム情報として、スポーツ速報情報、ニュース速報情報、天気予報情報、地域情報、およびグルメ情報等のような情報を利用することができる。なお、この場合は、スポーツ速報情報、ニュース速報情報、天気予報情報、地域情報、およびグルメ情報等のような情報を画像表示部に表示するための画像データが、サーバから記憶部にロードされる。
【0107】
(d)前記実施形態では、野球状況情報拡大用ボタンが押されたときに、既にサーバから取得済みの野球状況データが反映された他球場の結果が拡大表示される場合の例を示した。しかしながら、野球状況情報拡大用ボタンが押されたときに、その都度、ゲーム機をサーバに接続するための接続命令をCPU7に発行させることにより、野球状況データをサーバからロードする処理をCPU7に実行させるようにしても良い。この場合、野球状況情報拡大用ボタンが押された時点の最新の野球状況データがサーバからゲーム機のRAM12にロードされることになる。この野球状況データを用いることにより、野球状況情報拡大用ボタンが押された時点の最新の野球状況データが反映された他球場の結果を拡大表示することができる。
【0108】
なお、詳細内容表示用ボタンが押されたときに、野球状況情報拡大用ボタンが押されたときと同じ処理をCPU7に実行させることにより、詳細内容表示用ボタンが押された時点の最新の野球状況データが反映された他球場の得点経過を表示することができる。
【0109】
(e)前記実施形態では、チェンジ用画像が表示されている間に、拡大処理された他球場の結果がテレビジョンモニタ20に拡大表示される場合の例を示したが、チェンジ用画像が表示されている間の他球場の結果の表示形態は、前記実施形態に限定されず、どのようにしても良い。
【0110】
たとえば、まず、チェンジ時に他球場の結果を示すための画像データを用意する。すなわち、チェンジ時に他球場の結果を示すための画像データをRAM12に格納する。そして、このチェンジ時に他球場の結果を示すための画像データに他球場の結果を示すデータの内容を反映する処理をCPU7に実行させる。すると、この画像データを用いて、他球場の結果をテレビジョンモニタ20に表示することができる。すなわち、この場合は、スコアボード用の画像データを用いるのではなく、RAM12に格納されたチェンジ時に他球場の結果を示すための画像データを用いることにより、他球場の結果をテレビジョンモニタ20に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】本発明の一実施形態によるビデオゲーム装置の基本構成図。
【図2】前記ゲーム装置の機能ブロック図。
【図3】他球場の結果が反映されたスコアボード画像を示す図。
【図4】他球場で発生した特定イベントを報知する画像を示す図。
【図5】拡大されたスコアボード画像を示す図。
【図6】他球場の得点経過が反映されたスコアボード画像を示す図。
【図7A】情報報知システムに関するフローを説明するための図。
【図7B】情報報知システムに関するフローを説明するための図。
【図7C】情報報知システムに関するフローを説明するための図。
【符号の説明】
【0112】
1 制御部
2 記憶部
3 画像表示部
4 音声出力部
5 操作入力部
7 CPU
12 RAM
17 コントローラ
20 テレビジョンモニタ
23 通信部
50 入力信号認識手段
51 画像データ認識手段
52 ゲーム空間表示手段
53 接続命令発行手段
54 情報データ格納手段
55 情報データ認識手段
56 情報用画像認識手段
57 特定データ判別手段
58 情報データ反映手段
59 休止命令発行手段
60 情報表示手段
61 復帰命令発行手段
70 スコアボードにおける他球場の結果を示す部分の画像
75 特定イベント用のテキスト画像
80 拡大された他球場の結果を示す部分の画像
90 他球場の得点経過を示す画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバに格納されたリアルタイム情報を画像表示部に表示可能なゲームを実行可能なコンピュータに、
ゲーム空間用の画像データを制御部に認識させる画像データ認識機能と、
前記ゲーム空間用の画像データを用いて、前記ゲーム空間を画像表示部に表示するゲーム空間表示機能と、
前記コンピュータを前記サーバに接続するための接続命令を制御部に発行させる接続命令発行機能と、
前記サーバからの接続許可信号が制御部に認識されたときに、前記サーバのリアルタイム情報データを記憶部に格納する情報データ格納機能と、
記憶部に格納された前記リアルタイム情報データを制御部に認識させる情報データ認識機能と、
前記ゲーム空間用の画像データのうちの前記リアルタイム情報用の画像データを制御部に認識させる情報用画像認識機能と、
前記リアルタイム情報データの内容を、前記リアルタイム情報用の画像データに反映する処理を制御部に実行させる情報データ反映機能と、
データ反映処理実行後の前記リアルタイム情報用の画像データを用いて、前記リアルタイム情報を画像表示部に表示する情報表示機能と、
を実現させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、
入力部が操作されたときに入力部からの入力信号を制御部に認識させる入力信号認識機能、
をさらに実現させ、
前記リアルタイム情報を拡大して表示するための入力信号が制御部に認識されたときに、データ反映処理実行後の前記リアルタイム情報用の画像データが制御部に認識され、
前記情報表示機能において、データ反映処理実行後の前記リアルタイム情報用の画像データを拡大する処理が制御部により実行され、拡大処理された前記リアルタイム情報用の画像データを用いて、前記リアルタイム情報が画像表示部に表示される、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータに、
入力部が操作されたときに入力部からの入力信号を制御部に認識させる入力信号認識機能、
をさらに実現させ、
前記情報データ反映機能において、前記リアルタイム情報データの詳細内容を、前記リアルタイム情報用の画像データに反映する処理が制御部により実行され、
前記リアルタイム情報の詳細内容を表示するための入力信号が制御部に認識されたときに、データ反映処理実行後の前記リアルタイム情報用の画像データが制御部に認識され、
前記情報表示機能において、データ反映処理実行後の前記リアルタイム情報用の画像データを用いて、前記リアルタイム情報が画像表示部に表示される、
請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータに、
前記リアルタイム情報データに特定のイベントが発生したことを示す特定データが含まれているか否かを制御部に判別させる特定データ判別機能、
をさらに実現させ、
前記リアルタイム情報データに前記特定データが含まれていると制御部に判別された場合に、情報データ反映機能において、前記リアルタイム情報データの内容を前記リアルタイム情報用の画像データに反映する処理が制御部により実行される、
請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータに、
ゲームにおいて実行中のゲームイベント処理を一時的に休止するための命令を制御部に発行させる休止命令発行機能、
をさらに実現させるための請求項1から4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記情報表示機能においては、前記リアルタイム情報が、データ反映処理実行後の前記リアルタイム情報用の画像データを用いて、実行中のゲームの各ゲームイベント間に画像表示部に表示される、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
サーバに格納されたリアルタイム情報を画像表示部に表示可能なゲームを実行可能なゲーム装置であって、
ゲーム空間用の画像データを制御部に認識させる画像データ認識手段と、
前記ゲーム空間用の画像データを用いて、前記ゲーム空間を画像表示部に表示するゲーム空間表示手段と、
前記コンピュータを前記サーバに接続するための接続命令を制御部に発行させる接続命令発行手段と、
前記サーバからの接続許可信号が制御部に認識されたときに、前記サーバのリアルタイム情報データを記憶部に格納する情報データ格納手段と、
記憶部に格納された前記リアルタイム情報データを制御部に認識させる情報データ認識手段と、
前記ゲーム空間用の画像データのうちの前記リアルタイム情報用の画像データを制御部に認識させる情報用画像認識手段と、
前記リアルタイム情報データの内容を、前記リアルタイム情報用の画像データに反映する処理を制御部に実行させる情報データ反映手段と、
前記リアルタイム情報データの内容が反映された前記リアルタイム情報用の画像データを用いて、前記リアルタイム情報を画像表示部に表示する情報表示手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項8】
サーバに格納されたリアルタイム情報を画像表示部に表示可能なゲームをコンピュータにより制御可能なゲーム制御方法であって、
ゲーム空間用の画像データを制御部に認識させる画像データ認識ステップと、
前記ゲーム空間用の画像データを用いて、前記ゲーム空間を画像表示部に表示するゲーム空間表示ステップと、
前記コンピュータを前記サーバに接続するための接続命令を制御部に発行させる接続命令発行ステップと、
前記サーバからの接続許可信号が制御部に認識されたときに、前記サーバのリアルタイム情報データを記憶部に格納する情報データ格納ステップと、
記憶部に格納された前記リアルタイム情報データを制御部に認識させる情報データ認識ステップと、
前記ゲーム空間用の画像データのうちの前記リアルタイム情報用の画像データを制御部に認識させる情報用画像認識ステップと、
前記リアルタイム情報データの内容を、前記リアルタイム情報用の画像データに反映する処理を制御部に実行させる情報データ反映ステップと、
前記リアルタイム情報データの内容が反映された前記リアルタイム情報用の画像データを用いて、前記リアルタイム情報を画像表示部に表示する情報表示ステップと、
を備えるゲーム制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図7C】
image rotate


【公開番号】特開2008−61874(P2008−61874A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−243968(P2006−243968)
【出願日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】