説明

ゲームプログラムおよびゲーム装置

【課題】仮想空間内の背景について、よりリアリティのある描画を行うことのできるゲームプログラムおよびゲーム装置を提供すること。
【解決手段】前記仮想ゲーム空間における仮想カメラの視線方向の変更が終わったとき、仮想カメラで撮影される仮想ゲーム空間の画像である基準画像を生成する。併せて、基準画像生成時からの経過時間の計時を開始する。次に、上記基準画像に基づいてずらし画像を生成し、経過時間に応じて基準画像とずらし画像との画面上の配置間隔を示すずらし幅を決定する。そして、ずらし画像を基準画像の画面上の位置を基準とする所定の方向にずらし幅だけずらした位置に配置した画像を生成し、当該生成した画像を画面に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラムおよびゲーム装置に関し、より特定的には、仮想ゲーム空間における背景画像の描画処理に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ゲームシステムに含まれるコンピュータの高性能化に伴い、3次元コンピュータグラフィックス技術を利用した3次元ゲームが増えている。3次元ゲームでは、プレイヤオブジェクトや地形オブジェクト等のポリゴンによって構成されるオブジェクトを3次元のゲーム空間に配置し、所定の視点によってそのゲーム空間内の様子を3次元ゲーム画面として表示している。
【0003】
上記のような仮想空間内でプレイヤがキャラクタを操作して進めていくゲームにおいて、プレイヤ(仮想カメラ)から見た視界における背景の描画方法として、以下のようなものがある。すなわち、背景として描画される元画像の各画素の奥行き値(Z値)に応じて各画素のα値を設定する。また、元画像に対応して生成されたボカシ画像を生成する。そして、上記元画像とボカシ画像を、上記α値に基づいて合成して描画するという方法がある(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2001−175884号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1で開示された描画方法では、奥行き値に応じて、ボカシ画像と元画像との合成比率を変化させることができ、これによって被写界深度などの表現を行うことが可能となる。しかしながら、仮想空間内においてキャラクタを操作することによって目まぐるしく変化する背景の描画方法としては、リアリティに欠けた描画方法であった。具体的には、実世界において、例えば、急に後ろを振り返った際のように、急激に背景が変わったとき、人間の目の焦点は急には合わず、時間が経つにつれ徐々に焦点があっていく、という人間の眼の特性がある。しかし、上記特許文献1に開示された描画方法は、このような人間の眼の特性が反映された描画方法ではない。奥行き値に応じてボカシ画像の合成比率が均一に決定されているため、どのように背景が変化していっても、常に同じ被写界深度に基づいた背景が描画されるため、人間の眼から見た画像としてはリアリティに欠けていた。
【0005】
それ故に、本発明の目的は、仮想空間内の背景について、よりリアリティのある描画を行うことのできるゲームプログラムおよびゲーム装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、本発明の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【0007】
第1の発明は、仮想世界の様子を示すゲーム画像を単位時間毎に生成し、当該画像を表示装置(12)に順次表示させるためのゲームプログラムであって、コンピュータに、記憶ステップ(S23)、ずらし幅設定ステップ(S43)、合成用画像生成ステップ(S41、S42)、合成ステップ(S5、S6)、および、ゲーム画像生成ステップ(S7)を実行させる。記憶ステップは、所定のタイミングにおいて生成された画像を基準画像として記憶する。ずらし幅設定ステップは、所定のタイミングから時間が経過するに伴って0まで収束するずらし幅を設定する。合成用画像生成ステップは、基準画像に基づいて合成用画像を生成する。合成ステップは、記憶された基準画像と合成用画像とをずらし幅だけずらして合成した合成画像の生成をずらし幅が0になるまで繰り返す。ゲーム画像生成ステップは、合成画像を含むゲーム画像を単位時間毎に生成する。
【0008】
第2の発明は、仮想世界の様子を示すゲーム画像を単位時間毎に生成し、当該画像を表示装置(12)に順次表示させるためのゲームプログラムであって、コンピュータに、記憶ステップ(S23)、合成率設定ステップ(S51)、合成用画像生成ステップ(S41、S42)、合成ステップ(S5、S6)、およびゲーム画像生成ステップ(S7)を実行させる。記憶ステップは、所定のタイミングにおいて生成された画像を基準画像として記憶する。合成率設定ステップは、所定のタイミングから時間が経過するに伴って0まで収束する合成率を設定する。合成用画像生成ステップは、基準画像に基づいて合成用画像を生成する。合成ステップは、記憶された基準画像と合成用画像とより合成率に応じた割合で合成した合成画像の生成を合成率が0になるまで繰り返す。ゲーム画像生成ステップは、合成画像を含むゲーム画像を単位時間毎に生成する。なお、ここでいう合成率とは、ゲーム画像として表示される合成画像のうち、合成用画像が占める割合をいう。すなわち、当該合成率が100%のときは、合成用画像が100%の割合を占めることになるため、合成画像=合成用画像となる。また、当該合成率が0%のときは、合成画像には合成用画像が含まれず、基準画像の割合が100%となるため、合成画像=基準画像となる。
【0009】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、ゲームプログラムは、仮想世界の画像として、3次元オブジェクトが配置された3次元の仮想世界に設定された仮想カメラに基づいた3次元画像を生成する。また、記憶ステップは、仮想世界における仮想カメラの移動及び回転の少なくとも一方が停止したときのタイミングにおいて生成された画像を基準画像として記憶する。
【0010】
第4の発明は、上記第3の発明において、ゲームプログラムは、所定時間内における仮想カメラの注視点の移動距離を算出する移動距離算出ステップ(S22)と、算出された移動距離に応じて最初のずらし幅、もしくは合成率を設定する距離対応設定ステップとを含む。
【0011】
第5の発明は、上記第4の発明において、移動距離は、仮想カメラの視線方向に関して注視点が移動した距離である。
【0012】
第6の発明は、上記第3の発明において、ゲームプログラムは、仮想世界における仮想カメラの移動及び回転の少なくとも一方を変更する操作を受け付ける操作受付ステップ(S2)をコンピュータに実行させる。更に、記憶ステップは、操作の受け付けた後における当該仮想カメラが停止したときのタイミングにおいて生成された画像を基準画像として記憶する。
【0013】
第7の発明は、上記第3の発明において、ゲームプログラムは、所定時間内における仮想カメラの注視点の移動距離を算出する移動距離算出ステップ(S22)を更にコンピュータに実行させる。また、記憶ステップは、算出された移動距離が所定値以上であるときに基準画像を記憶する。
【0014】
第8の発明は、上記第7の発明において、移動距離は、仮想カメラの視線方向に関して注視点が移動した距離である。
【0015】
第9の発明は、上記第1の発明において、合成用画像生成ステップは、基準画像と同一の画像を合成用画像として生成する。
【0016】
第10の発明は、上記第1または第2の発明において、合成用画像生成ステップは、基準画像をぼかしたボケ画像を合成用画像として生成する。
【0017】
第11の発明は、上記第1の発明において、合成用画像生成ステップは、基準画像を描画用メモリに描画し、当該基準画像をぼかした少なくとも2枚の第1ボケ画像と第2ボケ画像を合成用画像として生成するボケ画像生成ステップ(S41、S42)を含む。更に、合成ステップは、第1位置算出ステップ(S43)と、第2位置算出ステップ(S43)と、ボケ画像合成ステップ(S44)とを含む。第1位置算出ステップは、描画用メモリに描画された基準画像に対してずらし幅だけずらした第1位置を求める。第2位置算出ステップは、第1位置とは異なる方向にずらし幅だけずらした第2位置を求める。ボケ画像合成ステップは、第1位置に配置された第1ボケ画像と第2位置に配置された第2ボケ画像と基準画像とを合成して合成画像を生成する。
【0018】
第12の発明は、上記第1の発明において、ずらし幅設定ステップは、仮想世界の環境を決定するための環境パラメータに応じて最初のずらし幅を設定するステップを含む。
【0019】
第13の発明は、上記第1の発明において、仮想世界には操作手段によってプレイヤが操作可能なプレイヤキャラクタが含まれる。また、ずらし幅設定ステップは、プレイヤキャラクタの状態を決定するためのパラメータに応じて最初のずらし幅を設定するステップを含む。
【0020】
第14の発明は、上記第1の発明において、ずらし幅設定ステップは、ずらし幅の値が時間の経過に伴って振動しながら減衰するようにずらし幅の値を設定する。
【0021】
第15の発明は、上記第1の発明において、予め決められたずらし幅を読み出す読出ステップと、読出したずらし幅を単位時間毎に0まで減算する減算ステップとを含む。
【0022】
第16の発明は、上記第1の発明において、ずらし幅の大きさに応じた大きさの値をとるように合成率を設定する合成率設定ステップを更にコンピュータに実行させる。また、合成ステップは、合成率の値に従って基準画像と合成用画像とを合成する。
【0023】
第17の発明は、仮想世界の様子を示すゲーム画像を単位時間毎に生成し、当該画像を表示装置に順次表示させるためのゲーム装置(14)であって、記憶部(34)、ずらし幅設定部(22)、合成用画像生成部(22)、合成部(22)、および、ゲーム画像生成部(24)を備える。記憶部は、所定のタイミングにおいて生成された画像を基準画像として記憶する。ずらし幅設定部は、所定のタイミングから時間が経過するに伴って0まで収束するずらし幅を設定する。合成用画像生成部は、基準画像に基づいて合成用画像を生成する。合成部は、記憶された基準画像と合成用画像とをずらし幅だけずらして合成した合成画像の生成をずらし幅が0になるまで繰り返す。ゲーム画像生成部は、合成画像を含むゲーム画像を単位時間毎に生成する。
【0024】
第18の発明は、仮想世界の様子を示すゲーム画像を単位時間毎に生成し、当該画像を表示装置に順次表示させるためのゲーム装置(14)であって、記憶部(34)、合成率設定部(22)、合成用画像生成部(22)、合成部(22)、およびゲーム画像生成部(24)を備える。記憶部は、所定のタイミングにおいて生成された画像を基準画像として記憶する。合成率設定部は、所定のタイミングから時間が経過するに伴って0まで収束する合成率を設定する。合成用画像生成部は、基準画像に基づいて合成用画像を生成する。合成部は、記憶された基準画像と合成用画像とより合成率に応じた割合で合成した合成画像の生成を合成率が0になるまで繰り返す。ゲーム画像生成部は、合成画像を含むゲーム画像を単位時間毎に生成する。
【発明の効果】
【0025】
上記第1の発明によれば、基準画像から所定の幅だけずらして配置された画像が、時間の経過に伴って、段々と基準画像の位置に近づいていく画像を表示することができる。これにより、焦点が変化したとき等にぶれている画像が徐々にはっきりと見えてくる、という人間の眼の特性をゲーム画面上で表現することができ、リアリティ感を向上させたゲームをプレイヤに提供することができる。また、オブジェクト毎に仮想カメラとの距離を計算して画面効果を演算する必要もなく、比較的単純な画像処理を行えばすむため、処理負荷を抑えつつ容易にリアリティ感の高いゲームを提供することが可能となる。
【0026】
上記第2の発明によれば、基準画像に基づいて生成された合成用画像が、時間の経過に連れて段々と基準画像に変化していく画像を表示することができる。これにより、焦点が変化したときにすぐには画像がはっきりとは見えないが、時間の経過とともに段々とはっきり見えてくるという人間の眼の特性をゲーム画面上で表現でき、リアリティの高いゲームをプレイヤに提供することができるる。
【0027】
上記第3の発明によれば、仮想ゲーム空間内における視点の移動・変更操作のタイミングに合わせて、焦点が変化したときにぶれている画像が徐々にはっきりと見えてくる、という表現ができる。そのため、より自然な流れで、人間の眼の特性をゲーム画面上で表現でき、リアリティ感の高いゲームを提供できる。
【0028】
上記第4乃至5の発明によれば、急な視点移動が行われたときに、ぶれている画像が徐々にはっきりと見えてくるという表現を行う。そのため、人間の眼の特性をよりリアルにゲーム画面上で表現でき、リアリティ感の高いゲームを提供できる。
【0029】
上記第6の発明によれば、仮想ゲーム空間内における視点の移動・変更操作のタイミングに合わせて、焦点が変化したときにぶれている画像が徐々にはっきりと見えてくる、という表現ができる。そのため、より自然な流れで、人間の眼の特性をゲーム画面上で表現でき、リアリティ感の高いゲームを提供できる。
【0030】
上記第7乃至第8の発明によれば、仮想ゲーム空間内において視点方向の変更を行った際、注視点の移動距離が大きいときにのみ、ぶれている画像が徐々にはっきりと見えてくるという表現を行うことができる。これにより、仮想ゲーム空間内において、近くのものを見ているときに、急に遠くを見たときはすぐには焦点が合わないため、ぶれている画像が徐々にはっきりと見えてくる様を表現し、近くを見たときは、焦点が合いやすいために上記のような表現を行わない、というように上記のような描画処理の使い分けを行うことができる。その結果、人間の眼の特性をよりリアルに表現することができ、より一層リアリティに富んだゲームを提供することが可能となる。
【0031】
上記第9の発明によれば、基準画像と同一の画像を合成用画像とするため、合成用画像を生成するに際しての処理を簡素化することができる。そのため、簡単な処理で、焦点が変化したとき等にぶれている画像が徐々にはっきりと見えてくるという人間の眼の特性をゲーム画面上で表現することができる。
【0032】
上記第10乃至第11の発明によれば、ボケ画像を合成用画像として用いるため、焦点が急に変化したとき等にぼやけている画像が徐々にはっきりと見えてくる、という人間の眼の特性をゲーム画面上で表現することができ、リアリティ感を向上させたゲームをプレイヤに提供することができる。また、オブジェクト毎に仮想カメラとの距離を計算して画面効果を演算する必要もなく、基準画像とぼかし画像との画像の合成比率を調整するという単純な処理を行えばすむため、処理負荷を抑えつつ容易にリアリティ感の高いゲームを提供することが可能となる。
【0033】
上記第12乃至第13の発明によれば、ゲーム内容に関するパラメータ等に応じて、ぶれている画像が徐々にはっきりと見えてくるという表現を行う際の最初のずらし幅を設定することができる。そのため、ゲームの内容・展開に応じてずらし幅を設定でき、より効果的にリアリティのある表現を行うことが可能となる。
【0034】
上記第14の発明によれば、ずらし幅を振動させながら徐々に0に減衰させていくことで、ぶれている画像が徐々にはっきりと見えてくるという人間の眼の特性を、より一層リアルに表現することができる。
【0035】
上記第15の発明によれば、焦点が変化したときに、ぶれている画像が徐々にはっきりと見えてくるという人間の眼の特性を表現することができる。
【0036】
上記第16の発明によれば、合成率をずらし幅に応じて変化させることができるため、ぶれている画像が徐々にはっきりと見えてくる表現について、より多彩な表現を行うことが可能となる。
【0037】
また、本発明のゲーム装置によれば、上述した第1の発明、第2の発明と同様の効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。尚、この実施例により本発明が限定されるものではない。
【0039】
図1は本発明の一実施形態に係るゲームシステムの構成を示す外観図であり、図2はそのブロック図である。図1および図2に示すように、ゲームシステムは、ゲーム装置14、光ディスク16、メモリカード18、コントローラ20およびテレビ12(図2に示すスピーカ50を含む)を備える。光ディスク16およびメモリカード18は、ゲーム装置14に着脱自在に装着される。コントローラ20は、ゲーム装置14に設けられる複数(図1では、4つ)のコントローラポート用コネクタのいずれかに接続される。コントローラ20は複数の操作部を有し、具体的には、ジョイスティック20a、Aボタン20b、Rボタン20c、Bボタン20e、図示しないZボタン等を含む。なお、他の実施形態においては、ゲーム装置14とコントローラ20との通信は、通信ケーブルを用いずに無線通信によって行われてもよい。また、テレビ12およびスピーカ50は、AVケーブル等によってゲーム装置14に接続される。なお、本発明は図1に示すような据え置き型のゲーム装置に限らず、携帯型のゲーム装置であってもよいし、業務用のゲーム装置であってもよいし、携帯電話やパソコン等のゲームを実行できる装置であってもよいことはもちろんである。以下、図2を参照しながら、本発明に係るゲームシステムにおける各部を詳細に説明するとともに、ゲームシステムにおける一般的な動作を説明する。
【0040】
外部記憶媒体の一例である光ディスク16は、例えばDVD−ROMであり、ゲームプログラムやキャラクタデータ等のゲームに関するデータを固定的に記憶している。プレイヤがゲームを行う場合、光ディスク16はゲーム装置14に装着される。なお、ゲームプログラム等を記憶する手段は、DVD−ROMに限らず、例えばCD−ROM、MO、メモリカード、ROMカートリッジ等の記憶媒体であってもよく、また、ゲーム装置本体内のメモリやハードディスク等の記憶手段に記憶されるようにしてもよく、この場合、通信によりゲームプログラムをダウンロードするようにしてもよい。メモリカード18は、例えばフラッシュメモリ等の書き換え可能な記憶媒体によって構成され、例えばゲームにおけるセーブデータ等のデータを記憶する。
【0041】
ゲーム装置14は、光ディスク16に記録されているゲームプログラムを読み出し、ゲーム処理を行う。コントローラ20は、プレイヤがゲーム操作に関する入力を行うための入力装置であり、前述の通りジョイスティックや複数の操作スイッチを有する。コントローラ20は、プレイヤによるジョイスティックの操作や操作スイッチの押圧等に応じて操作データをゲーム装置14に出力する。テレビ12は、ゲーム装置14から出力された画像データを画面に表示する。また、スピーカ50は、典型的にはテレビ12に内蔵されており、ゲーム装置14から出力されたゲームの音声を出力する。複数のプレイヤによってゲームを行う場合、コントローラ20はプレイヤの数だけ設けられる。
【0042】
次に、ゲーム装置14の構成について説明する。図2において、ゲーム装置14内には、CPU22およびそれに接続されるメモリコントローラ40が設けられる。さらに、ゲーム装置14内において、メモリコントローラ40は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)24と、メインメモリ34と、デジタル信号処理回路(DSP)36と、各種インターフェース(I/F)42〜52とに接続される。また、メモリコントローラ40は、DSP36を介してサブメモリ38と接続される。メモリコントローラ40は、これら各構成要素間のデータ転送を制御する。
【0043】
ゲーム開始の際、まず、ディスクドライブ54は、ゲーム装置14に装着された光ディスク16を駆動する。光ディスク16に記憶されているゲームプログラムは、ディスクI/F52およびメモリコントローラ40を介して、メインメモリ34に読み込まれる。メインメモリ34上のプログラムをCPU22が実行することによって、ゲームが開始される。ゲーム開始後、プレイヤは、ジョイスティックや操作スイッチを用いてコントローラ20に対してゲーム操作等の入力を行う。プレイヤによる入力に従い、コントローラ20は、操作データをゲーム装置14に出力する。コントローラ20から出力される操作データは、コントローラI/F42およびメモリコントローラ40を介してCPU22に入力される。CPU22は、入力された操作データに応じてゲーム処理を行う。ゲーム処理における画像データ生成等に際して、GPU24やDSP36が用いられる。また、サブメモリ38は、DSP36が所定の処理を行う際に用いられる。
【0044】
GPU24は、ジオメトリユニット26およびレンダリングユニット28を含み、画像処理専用のメモリに接続されている。この画像処理専用メモリは、例えばカラーバッファ30およびZバッファ32として利用される。ジオメトリユニット26は、仮想3次元空間であるゲーム空間に置かれた物体や図形に関する立体モデル(例えばポリゴンで構成されるオブジェクト)の座標についての演算処理を行うものであり、例えば立体モデルの回転・拡大縮小・変形や、ワールド座標系の座標から視点座標系やスクリーン座標系の座標への変換を行うものである。レンダリングユニット28は、所定のテクスチャに基づいて、スクリーン座標に投影された立体モデルについてピクセルごとのカラーデータ(RGBデータ)をカラーバッファ30に書き込むことによって、ゲーム画像を生成する。また、カラーバッファ30は、レンダリングユニット28によって生成されたゲーム画像データ(RGBデータ)を保持するために確保されたメモリ領域である。Zバッファ32は、3次元の視点座標から2次元のスクリーン座標に変換する際に視点からの奥行情報を保持するために確保されたメモリ領域である。GPU24は、これらを用いてテレビ12に表示すべき画像データを生成し、適宜メモリコントローラ40およびビデオI/F44を介してテレビ12に出力する。なお、ゲームプログラム実行時にCPU22において生成される音声データは、メモリコントローラ40からオーディオI/F48を介して、スピーカ50に出力される。なお、本実施形態では、画像処理専用のメモリを別途設けたハードウェア構成としたが、これに限らず例えばメインメモリ34の一部を画像処理用のメモリとして利用する方式(UMA:Unified Memory Architecture)を使うようにしてもよい。ゲーム装置14は、ゲームプログラムを実行することにより生成したゲームデータをメモリコントローラ40およびメモリI/F46を介してメモリカード18に転送する。また、ゲーム装置14は、ゲーム開始に先立って、メモリカード18に記憶されたゲームデータを、メモリコントローラ40およびメモリI/F46を介してメインメモリ34に読み込む。
【0045】
次に、本実施形態のゲームにおける焦点調節の概要について、図3〜図19を参照して説明する。本実施形態のゲームは、仮想的な3Dゲーム空間内で、プレイヤキャラクタが自由に動き回って冒険するアクションアドベンチャーゲームである。図3は、本実施形態のアクションアドベンチャーゲームにおける仮想空間を表現したゲーム画像の一例を示す図である。図3において、仮想空間には、背景オブジェクトが存在し、これらが仮想カメラで撮影されることにより、ゲーム画像(背景画像)としてテレビ12に表示される。なお、本実施形態におけるゲームでは、一人称視点(ゲーム中のキャラクタの視点でプレイする)と三人称視点(キャラクタの全身を後ろから眺める視点)とを採用し、視点切換えボタン等で必要に応じて切り替わるが、説明の便宜のため、以下の説明では一人称視点で画像が表示されるものとして説明する。
【0046】
図3の状態において、右回りで急に後ろに振り向く動作を行う場合を例に、焦点調節の様子を説明する。まず、図3の状態で、例えば方向キー等を操作することで、後ろへの振り向き操作を行う。すると、図4〜図6に示すように背景が変化していく。なお、このときの振り向き動作の速さは、例えば1秒以内で後ろを振り向く等のように、急に振り向いたといえる程度の速さであるものとする。これは、ゆっくりと後ろを振り返ったときは、焦点のズレが生じることは少ないと考えられるためである。そして、後ろを振り返った直後は、図7に示すような状態になる。振り返った直後では、まだ焦点が合っていないため、背景ははっきりと見えていない。これが、時間が経つにつれ、図7〜9に示すように、徐々にはっきりと見えてくる。このように、本発明は、プレイヤの視点が変更されたときに、徐々に焦点が合っていくという人間の眼の特性を表現し、よりリアリティのあるゲームを提供できるものである。
【0047】
次に、図10〜図19を用いて、本実施形態のゲームにおける焦点調節処理の原理を説明する。当該焦点調節処理では、基準画像とずらし画像、およびタイマーを用いて処理を行う。図10において、まず、描画対象となる画像61(以下、基準画像)を生成する。更に、基準画像61と同じ画像であるずらし画像62を2枚生成する。そして、図10に示すように、基準画像61が描画される位置を中心にして、その左右に等間隔だけ離れた位置にずらし画像62を配置する。次に、例えば、1フレーム毎にタイマーをカウントしていく。併せて、このタイマーの値に応じて、基準画像とずらし画像との間隔を徐々に狭めながら描画していく(図11〜図12)。そして、最終的には、ずらし画像を基準画像と一致する位置に配置した画像を描画する(図13)。このように、基準画像61と、基準画像からタイマーに応じた所定間隔だけずれた位置に配置されるずらし画像62とを所定時間単位で描画していくことで、ぼやけた画像が時間の経過と共に段々とはっきり見えてくるという表現ができる。
【0048】
また、本実施形態では、上記ずらし画像62として、基準画像をぼかした画像(以下、ボケ画像)を用いる。このボケ画像の生成について、図14を用いて説明する。まず、基準画像61が生成される(図14(A))。次に、当該基準画像61が縮小される(図14(B)。次に、縮小された画像を、基準画像61と同じサイズまで拡大すると、図14(C)に示すようなぼやけた画像が生成できる。このようにぼかした絵をずらし画像として使うことで、ぼんやりした画像がはっきりしていくという人間の眼の特性をより効果的に表現することができる。
【0049】
更に、本実施形態では、上述した処理に加え、基準画像に対するボケ画像の合成率を、上記タイマーに応じて徐々に変化させることで上述のような人間の眼の特性を表現する処理も併用する。この処理の原理について、図15〜図19を用いて具体的に説明する。図15において、まず、基準画像61を生成し、フレームバッファに格納する。更に、ずらし画像62として、上述したボケ画像63を生成する。そして、基準画像61に対して当該ボケ画像63を重ねるように合成する。このとき、当該ボケ画像63の合成率(例えば、ボケ画像の各画素の輝度や、透過度を示すα値の比率)について、100%にする。ここで、合成率が100%の場合は、ボケ画像63のみが表示され、合成率が0%の場合は、基準画像61のみが表示されているように見えるものとする。従って、最初は、合成率を100%にしているため、ボケ画像63のみが表示されているように見える(図15)。次に、上述と同様にタイマーをカウントしていき、当該タイマーの値に応じて、合成率100%から0%に向けて徐々に変化させ、ボケ画像63を基準画像61に合成して表示していく(図16〜図18)。その結果、最終的に、基準画像61のみが表示されるように見える(図19)。このようにすれば、時間の経過と共に、ぼけている画像が段々とはっきりと見えてくるという人間の眼の特性が表現できる。
【0050】
次に、ゲーム装置1によって実行されるゲーム処理の詳細を説明する。まず、ゲーム処理の際にメインメモリ34に記憶されるデータについて説明する。図20は、ゲーム装置1のメインメモリ34のメモリマップを示す図である。ゲーム処理の際、メインメモリ34には、ずらし幅テーブル101、合成率テーブル102や、視点移動フラグ、焦点調節中フラグ等の各種フラグが記憶される。これらのデータの他、メインメモリ34には、光ディスク16から読み込まれたゲームプログラムやゲーム画像のデータが記憶される。
【0051】
図21は、ずらし幅テーブル101のデータ構造の一例を示した図である。ずらし幅テーブル101は、タイマー値とずらし幅とが対応付けられたテーブルである。すなわち、タイマー値に応じて、ずらし画像の配置位置を決定するためのずらし幅が定まる。
【0052】
図22は、合成率テーブル102のデータ構造の一例を示した図である。合成率テーブル102は、タイマー値と合成率とが対応付けられたテーブルである。すなわち、タイマー値に応じて、上記ボケ画像の合成率が定められる。
【0053】
次に、ゲーム装置10において実行されるゲーム処理の流れを図23〜図28を用いて説明する。図23は、ゲーム装置14において実行されるゲーム処理の流れを示すフローチャートである。ゲーム装置14の電源が投入されると、ゲーム装置14のCPU22は、図示しないブートROMに記憶されている起動プログラムを実行し、メインメモリ34等の各ユニットが初期化される。そして、光ディスク16に格納されたゲームプログラムがメインメモリ34に読み込まれ、当該ゲームプログラムの実行が開始される。その結果、GPU24を介してテレビ12にゲーム画像が表示されることによって、ゲームプログラムの実行が開始される。なお、本実施形態においては、焦点調節に関する処理以外の状況におけるゲーム処理は本発明と直接関連しないので、詳細な説明は省略する。
【0054】
図23では、まず、ステップS1において、各種フラグ等の初期化処理が行われる(ステップS1)。続いて、プレイヤの操作等による仮想カメラの視点移動が行われているかどうかが判定される(ステップS2)。その結果、視点移動中であれば(ステップS2でYES)、当該移動中の仮想カメラから見える画像が生成され、フレームバッファに書き込まれる(ステップS9)。続いて、視点移動中であるか否かを示すフラグである視点移動フラグがオンであるか否かが判定される(ステップS10)。その結果、視点移動フラグがオフであれば(ステップS10でNO)、視点移動フラグがオンに設定される(ステップS11)。そして、ステップS7の表示処理に処理が進められる。一方、ステップS10の判定の結果、視点移動フラグがオンであれば(ステップS10でYES)、ステップS11の処理は行われずに、ステップS7の処理へと処理が進められる。
【0055】
一方、ステップS2の判定の結果、視点の移動中でなければ(ステップS2でNO)、次に、視点移動フラグがオンであるか否かが判定される(ステップS3)。その結果、視点移動フラグがオンであれば(ステップS3でYES)、これは、視点移動が終わった直後であることを示す。このときは、焦点調節処理を行うための準備処理(焦点調節準備処理)を行う(ステップS4)。なお、当該焦点調節準備処理の詳細は後述する。
【0056】
一方、ステップS3の判定の結果、視点移動フラグがオフであれば(ステップS3でNO)、視点移動終了直後の状態ではないため、ステップS4にかかる焦点調節準備処理は行わずに、処理がステップS5に進められる。
【0057】
ステップS5においては、焦点調節処理中であるか否かを示すための焦点調節中フラグがオンであるか否かが判定される(ステップS5)。その結果、焦点調節中フラグがオンであれば(ステップS5でYES)、上述したような人間の眼の特性を表現するための焦点調節処理(ステップS6)が行われる。当該焦点調節処理の詳細については後述する。一方、焦点調節中フラグがオフであれば(ステップS5でNO)、焦点調節処理は行われずに、処理はステップS7へと進められる。
【0058】
次に、ステップS7において、表示処理が行われる(ステップS7)。すなわち、フレームバッファに書き込まれた画像を、テレビ12に表示する処理が行われる。ステップS7の後、ステップS8において、ゲーム終了か否かが判断され、YESの場合、ゲーム処理を終了し、NOの場合、ステップS2に戻って、ゲーム処理を繰り返す。以上で、ゲーム処理は終了する。
【0059】
次に、上述したステップS4にかかる焦点調節準備処理の詳細について説明する。図24は、上記ステップS4で示した焦点調節準備処理の詳細を示すフローチャートである。図24において、まず、視点移動フラグがオフに設定される(ステップS21)。次に、焦点調節中フラグがオンに設定される(ステップS22)。続いて、仮想カメラから見える画像(以下、基準画像)が生成される。更に、当該基準画像がフレームバッファに書き込まれる(ステップS23)。次に、後述するずらし幅や合成率の決定のために用いられる第1タイマーおよび第2タイマーの初期化が行われる(ステップS24)。ここでは一例として、第1タイマーおよび第2タイマー共に、60という値が設定されるものとする。なお、当該タイマーの初期値としては、あらかじめ定めておいた値でもよいし、仮想カメラから注視点までの距離に応じて、例えば、図25に示すようなタイマー設定テーブル103を用いて、その都度決定するようにしてもよい。図25に示すタイマー設定テーブル103では、仮想カメラから注視点までの距離(Z値)とタイマーの値とが対応付けられて定義されている。以上で、ステップS4にかかる焦点調節準備処理が終了する。
【0060】
次に、上述したステップS6にかかる焦点調節処理の詳細について説明する。図26は、上記ステップS6で示した焦点調節処理の詳細を示すフローチャートである。図26において、まず、上記図14を用いて説明したボケ画像63を生成および配置するための、ボケ画像配置処理が行われる(ステップS31)。
【0061】
図27は、上記ステップS31で示したボケ画像配置処理の詳細を示すフローチャートである。図27において、まず、上記基準画像を所定の倍率で縮小した画像を生成する(ステップS41)。次に、当該縮小した画像を、上記基準画像と同じサイズに拡大することで、ボケ画像を生成する(ステップS42)。次に、ずらし幅テーブル101を参照し、第1タイマーの値に応じてずらし幅を決定する(ステップS43)。そして、上記基準画像の描画位置(画像の中心点)を基準とし、その左右に(中心点を)上記ずらし幅だけずらして配置した画像を、フレームバッファに書き込む(ステップS44)。以上で、ボケ画像配置処理が終了する。
【0062】
図26に戻り、上記ステップS31のボケ画像配置処理の次に、ボケ画像の合成率を定め、基準画像とボケ画像を合成する画像合成処理が行われる(ステップS32)。図28は、上記ステップS32で示した画像合成処理の詳細を示すフローチャートである。図28において、まず、合成率テーブル102を参照し、第2タイマー値に応じた合成率を決定する(ステップS51)。次に、当該合成率に基づいて、基準画像とボケ画像とを合成する(ステップS52)。すなわち、決定した合成率に応じてボケ画像の各画素の色(輝度)を調整する。具体的には、最初は、ボケ画像の輝度を100%にする。そして、第2タイマーの値に応じて、徐々に合成率を下げて行く。これにより、ぼけている画像が時間と共に徐々にはっきりした画像(基準画像)になる様が表現できる。ステップS52の処理の次に、上記基準画像とボケ画像とを合成した画像をフレームバッファに書き込む(ステップS53)。以上で、画像合成処理が終了する。
【0063】
図26に戻り、ステップS32の画像合成処理が終われば、次に、第1タイマーおよび第2タイマーが所定の値(例えば、1)、カウントダウンされる(ステップS33)。次に、タイマーが0になったか否かが判定される(ステップS34)。その結果、タイマーが0であれば(ステップS34でYES)、焦点調節処理中フラグがオフに設定され(ステップS35)、焦点調節処理は終了する。一方、タイマーが0でなければ(ステップS34でNO)、ステップS35の処理は行われずに、焦点調節処理は終了する。
【0064】
この後、上述した表示処理(ステップS7)が行われる。これによって、基準画像の左右に配置されたボケ画像が、上記第1タイマーがカウントダウンされるにつれて、段々と基準画像の位置に近づいていく画像が表示されていく。同時に、ボケ画像の合成率も第2タイマーに応じて、徐々に低下していく。そのため、ぼけている画像が段々と鮮明になっていく画像が表示されていくことになる。
【0065】
このように、本実施形態では、上記基準画像を元にボケ画像を2つ生成し、基準画像の左右にそれぞれ配置する。そして、当該基準画像の左右に配置されたボケ画像が、上記第1タイマーがカウントダウンされるにつれて、段々と基準画像の位置に近づいていく様が表示されていく。同時に、ボケ画像の合成率も第2タイマーに応じて徐々に低下していく、ぼやけている画像が徐々に鮮明になっていく様が表示されていくことになる。これにより、ぼやけた画像が徐々にはっきり見えてくる、という人間の眼の特性をゲーム画面上で表現することができ、リアリティ感を向上させたゲームをプレイヤに提供することができる。また、仮想ゲーム空間内の個々のオブジェクトについて、仮想カメラとの距離等を算出して各オブジェクト毎にぼやけ具合等を演算する必要もないため、処理負荷を低減することができる。
【0066】
なお、上述した実施形態では、ずらし幅や合成率は、各種テーブルを参照して決定していたが、これに限らず、タイマーの値に応じてその都度算出するようにしてもよい。例えば、タイマーの値と仮想カメラから注視点までの距離とに基づいて算出することが考えられる。また、合成率については、算出されたずらし幅に応じて適宜算出あるいは変化させるようにしてもよい。例えば、タイマーの値に応じてずらし幅を算出し、当該算出されたずらし幅に応じて、合成率を算出するようにしてもよい。また、焦点調節処理の開始時に、上記テーブルから初期値となる合成率を読み出し、タイマーの値に応じて算出されるずらし幅に応じて、当該読み出した合成率を変化させていくようにしてもよい。
【0067】
また、仮想ゲーム空間内の環境の変化、例えば昼・夜(明るさ)に応じて、タイマーの初期値やカウント速度を決定するようにしてもよい。例えば、仮想ゲーム空間内が昼間であるとき(明るいとき)は、タイマーのカウントを速めにとり、比較的速い速度で画像が鮮明になるようにする。一方、夜間のとき(暗いとき)は、タイマーのカウントを遅めにとり、昼間に比べて画像が鮮明になる速度を遅くするようにしてもよい。また、例えば、プレイヤオブジェクトの状態を示すパラメータ等に基づいて、タイマーの初期値やカウント速度を変化させるようにしてもよい。例えば、普段は人間であるプレイヤキャラクタがオオカミに変身したときに、人間のときよりも焦点が合いやすいようにタイマーの速度を速めるようにしてもよい。これによって、ゲーム内容に応じて、より効果的でリアリティのある表現ができ、ゲームの面白さを増すことができる。
【0068】
また、焦点調節に関する処理の実行についても、仮想ゲーム空間内の環境の変化に応じて行わせるようにしてもよい。例えば、仮想ゲーム空間内において暗い場所から急に明るい場所に移動したときや、人間であるプレイヤキャラクタが急にオオカミに変身した直後等に、上記焦点調節に関する処理を行うようにしてもよい。すなわち、上記図23におけるステップS2の判定において、視点移動の判定の代わりに、仮想ゲーム空間内の明るさの変化が所定値以上であるかや、プレイヤキャラクタが変身したかどうか、等を判定するようにすればよい。これによって、ゲーム内容に応じて、より効果的でリアリティのある表現ができ、ゲームの面白さを増すことができる。
【0069】
また、上述した実施形態では、ボケ画像を2枚用いて、それぞれ基準画像の左右に配置していたが、これに限らず、3枚、4枚と用いても良い。この場合は、例えば、基準画像の上下左右に1枚ずつ、かつ、それぞれ基準画像と等間隔になるよう配置し、上述したように徐々にずらし幅を縮めていくようにすればよい。これにより、ぼやけた画像が鮮明になっていく様を、より一層効果的に表現できる。
【0070】
また、ボケ画像を用いずに基準画像と同じ画像をずらして配置するようにしてもよい。この場合は、上記ステップS32で示した画像合成処理は行わないようにしてもよい。これによって、処理負荷を軽減しつつ、ぶれている画像が時間の経過と共に段々とはっきりしてくるという人間の眼の特性をゲーム画面として表現することができる。同様に、合成処理のみを行うようにしてもよい。この場合は、ボケ画像は生成するが、上述のように基準画像に対して当該ボケ画像をずらして配置しないようにすればよい。これにより、上記配置にかかる処理負荷を軽減することができ、ぼやけた画像が時間の経過と共に段々とはっきりしてくるという人間の眼の特性がゲーム画面上に表現できる。
【0071】
また、上述の実施携帯では、基準画像を中心に、左右にずらした画像を配置して表示していた。これに限らず、中心に置く基準画像については、最初は表示しないようにしてもよい。すなわち、最初は左右に配置した画像のみを表示し、これを徐々に基準画像が表示されるべき位置に近づけていき、すらし幅が0になれば基準画像のみを表示するようにしてもよい。
【0072】
また、上述した第1タイマーおよび第2タイマーでカウントダウンする値は、それぞれ別個の値であってもよい。例えば、1フレーム当たり、第1タイマーでは1カウントだけカウントダウンし、第2タイマーでは2カウント、カウントダウンするようにしてもよい。これにより、例えば、横方向にぶれている画像が1つになったが、まだぼんやりとしている、というように、鮮明な画像になるまでの時間差を利用した表現ができる。その結果、ぼやけた画像が鮮明になっていく様の表現に幅を持たせ、多様な表現が可能となる。
【0073】
また、図26を用いて説明した焦点調節処理では、ボケ画像を生成し、これを基準画像に対してずらした位置に配置してから、画像合成処理を行っていた。これに限らず、ボケ画像を生成し、先に画像合成処理を行って、合成した後のボケ画像を配置するようにしてもよい。
【0074】
また、ボケ画像を配置する処理が終わってから合成率を変化させるようにしてもよい。つまり、基準画像とボケ画像とのずれがなくなってから、ボケ画像の合成率を低下させていくようにしてもよい。図29〜図35は、当該処理の概要を説明するための図である。当該処理においては、まず、ボケ画像を生成し、基準画像の左右に配置する(図29)。このとき、第2タイマーの初期値に応じた合成処理は行っておく。続いて、上記第1タイマーの値に応じて、ボケ画像の位置を基準画像に近づけていく(図30〜図32)。第1タイマーが0になり、基準画像の位置とボケ画像の位置が一致すれば(図32)、第2タイマーのカウントを開始して、上述したような合成率を徐々に変化させていく処理を行う(図33〜図35)。これにより、ぶれている画像が時間の経過と共に段々と1つになっていき、1つの画像になった後、ぼやけている画像が段々と鮮明になっていく様をゲーム画面上に表現できる。
【0075】
また、合成率について、上述の実施形態では、最終的には、ボケ画像の合成率が0%になるまで低下させていたが、これに限らず、例えば当該合成率が10%のところで上記焦点調節処理を終了するようにしても良い。これは、例えば、仮想ゲーム空間において、プレイヤキャラクタが霧のかかった視界の悪いエリア、すなわち、そもそも基準画像自体がはっきりとは見えないような場所において、上記焦点調節の効果を表現するとき等に有効である。
【0076】
また、所定時間内に注視点の座標値が大きく変化したときにのみ、上述した焦点調節処理を行うようにしても良い。すなわち、急に注視点が大きく変わったときに焦点調節処理が行われるようにしてもよい。この場合は、視点移動開始時における注視点のX座標、Y座標およびZ座標のいずれか、あるいは全てをメモリに退避しておき、同時にフレーム数のカウントも開始する。そして、視点移動終了後の処理である図23のステップS3における処理の次に、フレーム数と、視点移動の前後にかかる注視点の座標の変化とを判定する。その結果、所定フレーム数以内でいずれかの座標が所定値以上変化したとき、つまり、短時間に大きく注視点の位置が変わったときは、ステップS4以降の処理、すなわち焦点調節に関する処理を行う。更に、このとき、当該座標の変化の量に応じて、上記ずらし幅や合成率の初期値を決定するようにしても良い。
【0077】
以下、一例として、近いところから急に遠くを見たときのような、Z座標の変化を考慮した焦点調節処理について説明する。図36は、Z座標を考慮して焦点調節を行うゲーム処理のフローチャートである。図36に示す処理は、図23を用いて上述したゲーム処理に、ステップS21とS22の処理が加わったものである。すなわち、ステップS11の処理の次、すなわち、視点移動開始時にZ座標値をメモリに退避しておき、同時にフレーム数のカウントも開始する(ステップS21)。そして、視点移動終了後の処理である図23のステップS3における処理の次に(ステップS3でYES)、フレーム数とZ座標値の変化とを判定する(ステップS22)。その結果、所定フレーム数以内でZ座標値の変化が所定値以上、つまり、短時間に大きくZ座標値が変わったときは(ステップS22でYES)、当該Z座標値の変化量に応じてずらし幅や合成率の初期値を決定し、ステップS4以降の処理、すなわち焦点調節に関する処理を行う。一方、所定フレーム数以内でZ座標値の変化が所定値以上ではないとき(Z座標値の変化に大きな変化がないとき)は(ステップS22でNO)、焦点調節に関する処理は行わないようにすればよい。このような処理を行えば、プレイヤが仮想空間内において近いところから急に遠いところを見たときは、上述したような焦点調節処理を行うことで、すぐには焦点が合わない効果を表現することができる。図37および図38は、近いところから遠くに焦点を合わせたときのゲーム画面の一例を示す図である。図37においては、注視点は手前の木に合っている状態である。この状態から、遠くにある建物に注視点を合わすように視点変更を行うと、図38に示すように、ぼやけた画像が表示されることになる。もちろん、遠いところから急に近いところを見たときも、同様の処理を行うようにしてもよい。これによって、人間の眼の特性をよりリアルに再現した、リアリティの高いゲームを提供することができる。
【0078】
更に、上述したような注視点の変化の前後にかかる映像の変化に応じて、ずらし幅、タイマーの初期値、カウント速度や合成率の初期値を決定するようにしてもよい。例えば、明るいところから急に暗いところを見た場合のような、注視点の変化の前後にかかる明るさの変化を、各画素の輝度を用いて算出する。あるいは、山の景色から急に街並みの景色を見たような、急激な映像内容の変化を色の分布やカラーヒストグラム等を用いて算出する(例えば、注視点の変化の前後にかかるカラーヒストグラムの波形を比較し、その変化の大きさを算出する)。そして、当該算出した変化の量に応じて上記ずらし幅等の初期値を決定してから、上記ステップS4以降の処理を行うようにしてもよい。例えば、暗い洞窟から急に明るい草原に出たときは、同じ草原内で近い場所から遠い場所に注視点を移動させたときに比べて、タイマーの初期値やずらし幅を大きく設定する。これにより、同じ焦点調節の処理であっても、ゲーム内容の展開に応じて、その焦点の合う時間等を異なるものとすることができ、よりリアリティのある表現ができる。
【0079】
また、上述したステップS43におけるずらし幅の決定について、上記実施形態では、第1タイマーの値がカウントされるに従って、単純に基準画像との距離が縮まっていくように決定されていた。これに限らず、ずらし画像が、いわば振り子のような動きを行って、最終的に基準画像と一致するように表示されるようにずらし幅を決定してもよい。具体的には、第1タイマーの値が0になるまでの過程において、ずらし幅の値が振動しながら減衰していくように、当該ずらし幅を算出するようにしてもよい。図39は、このようなにずらし幅を算出する場合のずらし幅の変化の一例を示すグラフである。図39においては、時間tの上側(プラス側)が、基準画像の左側を示し、下側(マイナス側)が基準画像の右側を示す。図39に示すように、最初は正の値で算出されたずらし幅が、正の値と負の値との間を振動しながら、徐々に0に減衰していく。つまり、ずらし幅が0になる度に、ずらし画像をずらす方向が反対側に変更されて、徐々に減衰していくことになる。換言すれば、ずらし幅が正の値であるときにおけるずらし画像をずらす方向に対して、ずらし幅が負の値のときにおける当該ずらす方向は逆方向になる。このように、ずらし画像を単に減衰させるように基準画像に一方的に近づけるようなずらし幅を算出するだけでなく、ずらし幅を振動させながら徐々に0に減衰させていくことで、ぶれている画像が徐々にはっきりと見えてくるという人間の眼の特性を、より一層リアルに表現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲームシステムの構成を示す外観図
【図2】図1に示すゲームシステムのブロック図
【図3】本実施形態のゲームにおけるゲーム画像の一例を示す図
【図4】本実施形態のゲームにおける視点移動中のゲーム画像の一例を示す図
【図5】本実施形態のゲームにおける視点移動中のゲーム画像の一例を示す図
【図6】本実施形態のゲームにおける視点移動中のゲーム画像の一例を示す図
【図7】本実施形態のゲームにおける焦点調節中のゲーム画像の一例を示す図
【図8】本実施形態のゲームにおける焦点調節中のゲーム画像の一例を示す図
【図9】本実施形態のゲームにおける焦点調節中のゲーム画像の一例を示す図
【図10】本実施形態のゲームにおける焦点調節処理の原理を説明するための図
【図11】本実施形態のゲームにおけるボケ画像生成処理を説明するための図
【図12】本実施形態のゲームにおけるボケ画像生成処理を説明するための図
【図13】本実施形態のゲームにおけるボケ画像生成処理を説明するための図
【図14】本実施形態のゲームにおけるボケ画像生成処理を説明するための図
【図15】本実施形態のゲームにおける画像合成処理を説明するための図
【図16】本実施形態のゲームにおける画像合成処理を説明するための図
【図17】本実施形態のゲームにおける画像合成処理を説明するための図
【図18】本実施形態のゲームにおける画像合成処理を説明するための図
【図19】本実施形態のゲームにおける画像合成処理を説明するための図
【図20】メインメモリのメモリマップを示す図
【図21】ずらし幅テーブルを表した図
【図22】合成率テーブルを表した図
【図23】ゲーム処理のフローチャート
【図24】焦点調節準備処理のフローチャート
【図25】タイマー設定テーブルの一例
【図26】焦点調節処理のフローチャート
【図27】ボケ画像配置処理のフローチャート
【図28】画像合成処理のフローチャート
【図29】画像合成処理を時間差で行う場合の概要を説明するための図
【図30】画像合成処理を時間差で行う場合の概要を説明するための図
【図31】画像合成処理を時間差で行う場合の概要を説明するための図
【図32】画像合成処理を時間差で行う場合の概要を説明するための図
【図33】画像合成処理を時間差で行う場合の概要を説明するための図
【図34】画像合成処理を時間差で行う場合の概要を説明するための図
【図35】画像合成処理を時間差で行う場合の概要を説明するための図
【図36】Z座標値を考慮して焦点調節を行うゲーム処理のフローチャート
【図37】Z座標値を考慮して焦点調節を行ったゲーム画面の一例を示す図
【図38】Z座標値を考慮して焦点調節を行ったゲーム画面の一例を示す図
【図39】ずらし幅を振動させながら減衰させる例を示すグラフ
【符号の説明】
【0081】
12 テレビ
14 ゲーム装置
16 光ディスク
18 メモリカード
20 コントローラ
22 CPU
24 GPU
34 メインメモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想世界の様子を示すゲーム画像を単位時間毎に生成し、当該画像を表示装置に順次表示させるためのゲームプログラムであって、
コンピュータに、
所定のタイミングにおいて生成された画像を基準画像として記憶する記憶ステップ、
前記所定のタイミングから時間が経過するに伴って0まで収束するずらし幅を設定するずらし幅設定ステップ、
前記基準画像に基づいて合成用画像を生成する合成用画像生成ステップ、
記憶された前記基準画像と前記合成用画像とを前記ずらし幅だけずらして合成した合成画像の生成を前記ずらし幅が0になるまで繰り返す合成ステップ、
および、前記合成画像を含むゲーム画像を単位時間毎に生成するゲーム画像生成ステップを実行させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
仮想世界の様子を示すゲーム画像を単位時間毎に生成し、当該画像を表示装置に順次表示させるためのゲームプログラムであって、
コンピュータに、
所定のタイミングにおいて生成された画像を基準画像として記憶する記憶ステップ、
前記所定のタイミングから時間が経過するに伴って0まで収束する合成率を設定する合成率設定ステップ、
前記基準画像に基づいて合成用画像を生成する合成用画像生成ステップ、
記憶された前記基準画像と前記合成用画像とより前記合成率に応じた割合で合成した合成画像の生成を前記合成率が0になるまで繰り返す合成ステップ、
および、前記合成画像を含むゲーム画像を単位時間毎に生成するゲーム画像生成ステップを実行させる、ゲームプログラム。
【請求項3】
前記ゲームプログラムは、前記仮想世界の画像として、3次元オブジェクトが配置された3次元の仮想世界に設定された仮想カメラに基づいた3次元画像を生成するものであり、
前記記憶ステップは、前記仮想世界における前記仮想カメラの移動及び回転の少なくとも一方が停止したときのタイミングにおいて生成された画像を基準画像として記憶する、請求項1または2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記ゲームプログラムは、
所定時間内における前記仮想カメラの注視点の移動距離を算出する移動距離算出ステップと、
前記算出された移動距離に応じて最初のずらし幅、もしくは合成率を設定する距離対応設定ステップとを含む、請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記移動距離は、前記仮想カメラの視線方向に関して前記注視点が移動した距離である、請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記ゲームプログラムは、前記仮想世界における仮想カメラの移動及び回転の少なくとも一方を変更する操作を受け付ける操作受付ステップを更に前記コンピュータに実行させ、
前記記憶ステップは、前記操作の受け付けた後における当該仮想カメラが停止したときのタイミングにおいて生成された画像を基準画像として記憶する、請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記ゲームプログラムは、所定時間内における前記仮想カメラの注視点の移動距離を算出する移動距離算出ステップを更に前記コンピュータに実行させ、
前記記憶ステップは、前記算出された移動距離が所定値以上であるときに前記基準画像を記憶する、請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記移動距離は、前記仮想カメラの視線方向に関して前記注視点が移動した距離である、請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記合成用画像生成ステップは、前記基準画像と同一の画像を前記合成用画像として生成する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記合成用画像生成ステップは、前記基準画像をぼかしたボケ画像を前記合成用画像として生成する、請求項1または2に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記合成用画像生成ステップは、前記基準画像を描画用メモリに描画し、当該基準画像をぼかした少なくとも2枚の第1ボケ画像と第2ボケ画像を前記合成用画像として生成するボケ画像生成ステップを含み、
前記合成ステップは、
前記描画用メモリに描画された基準画像に対して前記ずらし幅だけずらした第1位置を求める第1位置算出ステップと、
前記第1位置とは異なる方向に前記ずらし幅だけずらした第2位置を求める第2位置算出ステップと、
前記第1位置に配置された第1ボケ画像と前記第2位置に配置された第2ボケ画像と前記基準画像とを合成して前記合成画像を生成するボケ画像合成ステップとを含む、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項12】
前記ずらし幅設定ステップは、前記仮想世界の環境を決定するための環境パラメータに応じて最初のずらし幅を設定するステップを含む、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項13】
前記仮想世界には操作手段によってプレイヤが操作可能なプレイヤキャラクタを含み、
前記ずらし幅設定ステップは、前記プレイヤキャラクタの状態を決定するためのパラメータに応じて最初のずらし幅を設定するステップを含む、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項14】
前記ずらし幅設定ステップは、ずらし幅の値が時間の経過に伴って振動しながら減衰するようにずらし幅の値を設定する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項15】
前記ずらし幅設定ステップは、
予め決められたずらし幅を読み出す読出ステップと、
読出したずらし幅を単位時間毎に0まで減算する減算ステップとを含む、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項16】
前記ずらし幅の大きさに応じた大きさの値をとるように合成率を設定する合成率設定ステップを更に前記コンピュータに実行させ、
前記合成ステップは、前記合成率の値に従って前記基準画像と前記合成用画像とを合成する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項17】
仮想世界の様子を示すゲーム画像を単位時間毎に生成し、当該画像を表示装置に順次表示させるためのゲーム装置であって、
所定のタイミングにおいて生成された画像を基準画像として記憶する記憶部と、
前記所定のタイミングから時間が経過するに伴って0まで収束するずらし幅を設定するずらし幅設定部と、
前記基準画像に基づいて合成用画像を生成する合成用画像生成部と、
記憶された前記基準画像と前記合成用画像とを前記ずらし幅だけずらして合成した合成画像の生成を前記ずらし幅が0になるまで繰り返す合成部と、
前記合成画像を含むゲーム画像を単位時間毎に生成するゲーム画像生成部とを備える、ゲーム装置。
【請求項18】
仮想世界の様子を示すゲーム画像を単位時間毎に生成し、当該画像を表示装置に順次表示させるためのゲーム装置であって、
所定のタイミングにおいて生成された画像を基準画像として記憶する記憶部と、
前記所定のタイミングから時間が経過するに伴って0まで収束する合成率を設定する合成率設定部と、
前記基準画像に基づいて合成用画像を生成する合成用画像生成部と、
記憶された前記基準画像と前記合成用画像とより前記合成率に応じた割合で合成した合成画像の生成を前記合成率が0になるまで繰り返す合成部と、
前記合成画像を含むゲーム画像を単位時間毎に生成するゲーム画像生成部とを備える、ゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【公開番号】特開2007−108876(P2007−108876A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−296749(P2005−296749)
【出願日】平成17年10月11日(2005.10.11)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】