説明

ゲーム方法、ゲームシステム、ゲーム装置、及びプログラム

【課題】 図形コードから作成したキャラクタ同士が対戦する対戦ゲームの内容を豊富にし、多くの同好者との間で対戦ゲームを行うことができるゲーム方法、ゲームシステム、ゲーム装置、及びプログラムを提供する。
【解決手段】 携帯電話機(ゲーム装置)1は、バーコード又はQRコード等の図形コードからキャラクタを作成し、一の携帯電話機1からキャラクタのデータを他の携帯電話機1へ送信し、二台の携帯電話機1で作成した複数のキャラクタ同士が対戦する対戦ゲームを一台の携帯電話機1で実行する。また携帯電話機1からキャラクタのデータを中央装置2へ送信し、中央装置2は、互いに異なる携帯電話機1からデータを送信された複数のキャラクタ同士が対戦する対戦ゲームを実行する。また、作成したキャラクタを用いたロールプレイングゲームを実行してキャラクタを成長させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のゲーム装置で作成したゲーム用のキャラクタを互いに対戦させる対戦ゲームを行うゲーム方法、ゲームシステム、ゲーム装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーム装置として、各種の商品に付随しているバーコードを読み取り、読み取ったバーコードに基づいてゲームのキャラクタを作成し、作成したキャラクタを用いてゲームを行うゲーム装置がある。このようなゲーム装置の例として、特許文献1に開示されたゲーム装置がある。特許文献1に開示されたゲーム装置では、商品から切り取ったバーコードを二人の使用者が持ち寄り、夫々のバーコードからキャラクタを作成し、作成した二つのキャラクタが対戦するゲームを行う。
【0003】
次に、特許文献1に開示されたゲーム装置で行うことができるゲームの例を説明する。ゲーム装置は、読み取ったバーコードに基づいて、キャラクタの生命力、攻撃力又は防御力等のパラメータを決定する。ゲームを行う際には、ゲーム装置は各キャラクタに交互に行動ターンを割り当て、夫々の行動ターンにおいて、使用者は、相手のキャラクタへの攻撃、防御又は生命力の回復等の行動を自己のキャラクタに行わせるための操作を行う。ゲーム装置は、キャラクタの行動の結果を決定するために、攻撃が命中したか否かを判定する処理、又は攻撃が命中した場合のダメージを判定する処理等の判定処理を、両キャラクタのパラメータに基づいて行う。ゲーム装置は、判定したダメージの数値を攻撃されたキャラクタの生命力から差し引き、キャラクタの行動を交互に繰り返した結果、一方のキャラクタの生命力の数値がゼロ以下となった場合に、他方のキャラクタを勝者とする。
【0004】
各種の商品に付随しているバーコードは、一般的に互いに異なっているので、バーコードに基づいてキャラクタを作成することにより、多種多様の個性的なキャラクタを作成することができる。またこのゲーム装置では、キャラクタの元となったバーコードとは別のバーコードを読み取り、読み取ったバーコードに基づいてキャラクタを強化する機能、又はパラメータとしてキャラクタ間の相性を用いる機能等を備え、多彩なゲームの実現を可能としている。また特許文献1に開示されたゲーム装置は、電話回線及びホストコンピュータを介して二台のゲーム装置同士を接続する機能を備え、遠方のゲーム装置との間でキャラクタを対戦させるゲームを行うことができる構成となっている。
【特許文献1】特開平3−193074号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上の如きバーコードを用いた対戦ゲームの内容は、二人の使用者が持ち寄ったバーコードから作成されるキャラクタが1対1で対戦する内容に限られるので、ゲーム内容のバリエーションが乏しいという問題がある。また、キャラクタのパラメータはバーコードに基づいて決定されるので、強いキャラクタを作成することができるバーコードを探すという楽しみはあるが、一度作成したキャラクタを育成する楽しみに乏しいという問題がある。また特許文献1に開示されたゲーム装置は、遠方のゲーム装置との間で対戦ゲームを行う機能を備えているが、電話回線を介してリアルタイムで対戦ゲームを行う必要があるので、対戦ゲームをお互いに行うことができる同好者は限られており、例えば時差のある地域に居住している同好者等、多くの同好者と対戦ゲームを行うことが困難であるという問題がある。
【0006】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、複数のキャラクタを利用可能とすることにより、対戦ゲームの内容のバリエーションを豊富にすることができるゲーム方法、ゲームシステム、ゲーム装置、及びプログラムを提供することにある。
【0007】
また本発明の他の目的とするところは、一度作成したキャラクタを育成する楽しみを更に提供することができるゲーム方法、ゲームシステム、ゲーム装置、及びプログラムを提供することにある。
【0008】
更に本発明の他の目的とするところは、多くの同好者との間で対戦ゲームを行うことができるゲーム方法、ゲームシステム、ゲーム装置、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1発明に係るゲーム方法は、情報を図形パターンで表した図形コードをゲーム装置で読み取り、読み取った図形コードが表す情報をゲーム用のキャラクタのデータへ変換することによってゲーム用のキャラクタをゲーム装置で作成し、作成した複数のキャラクタのデータをゲーム装置で保存し、ゲーム装置で保存する複数のキャラクタのデータを他のゲーム装置へ送信し、ゲーム装置で、データを保存する複数のキャラクタと他のゲーム装置からデータを受信した複数のキャラクタとが対戦する対戦ゲームを所定のルールに従って実行することを特徴とする。
【0010】
第2発明に係るゲーム方法は、複数のゲーム装置、及び該ゲーム装置との間でデータを送受信することができる中央装置を用いてゲームを行うゲーム方法において、情報を図形パターンで表した図形コードをゲーム装置で読み取り、読み取った図形コードが表す情報をゲーム用のキャラクタのデータへ変換することによってゲーム用のキャラクタをゲーム装置で作成し、作成した複数のキャラクタのデータをゲーム装置で保存し、ゲーム装置で保存する複数のキャラクタのデータを前記中央装置へ送信し、複数のゲーム装置から受信した複数のキャラクタのデータを前記中央装置で記憶し、互いに異なるゲーム装置からデータを受信した複数のキャラクタ同士が対戦する対戦ゲームを所定のルールに従って前記中央装置で実行し、実行した対戦ゲームで対戦した夫々のキャラクタのデータの送信元のゲーム装置へ前記対戦ゲームの結果を前記中央装置から送信することを特徴とする。
【0011】
第3発明に係るゲーム方法は、前記ゲーム装置で保存するキャラクタのデータは、キャラクタの能力を示すパラメータ、及び該パラメータの変化内容を規定する変化規定情報を含んでおり、データを保存するキャラクタをプレイヤーキャラクタとするロールプレイングゲームを前記ゲーム装置で実行し、実行したロールプレイングゲームの実行結果に応じて、前記ロールプレイングゲームで用いたキャラクタの能力を示すパラメータを当該キャラクタの前記変化規定情報に従って前記ゲーム装置で変化させることを特徴とする。
【0012】
第4発明に係るゲーム方法は、前記ゲーム装置で保存するキャラクタのデータは、キャラクタの能力を示すパラメータ、及び該パラメータの変化内容を規定する変化規定情報を含んでおり、データを保存するいずれかのキャラクタに対応づけて図形コードを読み取り、前記キャラクタに対応づけて読み取った図形コードが表す情報に応じて、前記キャラクタの能力を示すパラメータを当該キャラクタの前記変化規定情報に従って前記ゲーム装置で変化させることを特徴とする。
【0013】
第5発明に係るゲームシステムは、操作されることによってゲームの実行に係る指示を受け付ける操作部を備える複数のゲーム装置を含んでなるゲームシステムにおいて、前記ゲーム装置は、情報を図形パターンで表した図形コードを読み取る手段と、該手段が読み取った図形コードが表す情報をゲーム用のキャラクタのデータへ変換することによって、ゲーム用のキャラクタを作成する手段と、該手段が作成した複数のキャラクタのデータを保存する保存手段と、該保存手段が保存する複数のキャラクタのデータを他のゲーム装置へ送信する手段と、複数のキャラクタのデータを他のゲーム装置から受信する受信手段と、前記保存手段がデータを保存する複数のキャラクタと前記受信手段がデータを受信した複数のキャラクタとが対戦する対戦ゲームを、前記操作部が受け付ける前記指示及び所定のルールに従って実行する手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
第6発明に係るゲームシステムは、操作されることによってゲームの実行に係る指示を受け付ける操作部を備える複数のゲーム装置、及び前記ゲーム装置との間でデータを送受信することができる中央装置を含んでなるゲームシステムにおいて、情報を図形パターンで表した図形コードを読み取る手段と、該手段が読み取った図形コードが表す情報をゲーム用のキャラクタのデータへ変換することによって、ゲーム用のキャラクタを作成する手段と、該手段が作成した複数のキャラクタのデータを保存する手段と、該手段が保存する複数のキャラクタのデータ及び前記操作部が受け付けたゲームの実行に係る指示を前記中央装置へ送信する手段とを備え、前記中央装置は、前記ゲーム装置から受信した複数のキャラクタのデータ及び前記指示を記憶する手段と、互いに異なる前記ゲーム装置からデータを受信した複数のキャラクタ同士が対戦する対戦ゲームを、キャラクタのデータと共に送信された前記指示及び所定のルールに従って実行する手段と、該手段が実行した対戦ゲームで対戦した夫々のキャラクタのデータの送信元の前記ゲーム装置へ前記対戦ゲームの結果を送信する手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
第7発明に係るゲームシステムは、前記ゲーム装置は、前記キャラクタのデータと共に、当該ゲーム装置を識別する識別データを前記中央装置へ送信する手段を更に備え、前記中央装置は、前記ゲーム装置から受信した前記識別データ、及び該識別データが識別するゲーム装置からデータを送信されたキャラクタが前記対戦ゲームで他のキャラクタと対戦した対戦結果を互いに関連付けて記憶する手段と、該手段が記憶する前記対戦結果に応じて、前記対戦ゲームで対戦する複数のキャラクタの対戦組み合わせを決定する手段とを更に備えることを特徴とする。
【0016】
第8発明に係るゲームシステムは、前記ゲーム装置は携帯電話機であることを特徴とする。
【0017】
第9発明に係るゲーム装置は、操作されることによってゲームの実行に係る指示を受け付ける操作部を備えるゲーム装置において、情報を図形パターンで表した図形コードを読み取るコード読み取り手段と、該コード読み取り手段が読み取った図形コードが表す情報をゲーム用のキャラクタのデータへ変換することによって、ゲーム用のキャラクタを作成する手段と、該手段が作成した複数のキャラクタのデータを保存する保存手段と、該保存手段が保存する複数のキャラクタのデータを外部へ送信する手段と、複数のキャラクタのデータを外部から受信する受信手段と、前記保存手段がデータを保存する複数のキャラクタと前記受信手段がデータを受信した複数のキャラクタとが対戦する対戦ゲームを、前記操作部が受け付ける前記指示及び所定のルールに従って実行する手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
第10発明に係るゲーム装置は、前記保存手段が保存するキャラクタのデータは、キャラクタの能力を示すパラメータ、及び該パラメータの変化内容を規定する変化規定情報を含んでおり、前記保存手段がデータを保存するキャラクタをプレイヤーキャラクタとするロールプレイングゲームを実行する手段と、該手段による実行結果に応じて、実行した前記ロールプレイングゲームで用いたキャラクタの能力を示すパラメータを当該キャラクタの前記変化規定情報に従って変化させた新たなパラメータを生成する手段と、前記保存手段が保存する前記キャラクタの能力を示すパラメータを前記新たなパラメータに更新する手段とを更に備えることを特徴とする。
【0019】
第11発明に係るゲーム装置は、前記保存手段が保存するキャラクタのデータは、キャラクタの能力を示すパラメータ、及び該パラメータの変化内容を規定する変化規定情報を含んでおり、前記保存手段がデータを保存するいずれかのキャラクタの内の特定のキャラクタに対応づけて前記コード読み取り手段に図形コードを読み取らせる手段と、前記キャラクタに対応づけて前記コード読み取り手段が読み取った図形コードが表す情報に応じて、前記キャラクタの能力を示すパラメータを当該キャラクタの前記変化規定情報に従って変化させた新たなパラメータを生成する手段と、前記保存手段が保存する前記キャラクタの能力を示すパラメータを前記新たなパラメータに更新する手段とを更に備えることを特徴とする。
【0020】
第12発明に係るプログラムは、情報を図形パターンで表した図形コードを読み取るコード読み取り手段と、通信手段と、操作されることによって処理の実行に係る指示を受け付ける操作部とを備える携帯型情報処理装置に、処理を実行させるプログラムにおいて、前記携帯型情報処理装置に、前記コード読み取り手段で読み取った図形コードが表す情報をゲーム用のキャラクタのデータへ変換することによって、ゲーム用のキャラクタを作成させる手順と、前記携帯型情報処理装置に、作成したキャラクタのデータを保存させる手順と、前記携帯型情報処理装置に、データを保存する複数のキャラクタと前記通信手段でデータを外部から受信した複数のキャラクタとが対戦する対戦ゲームを、前記操作部で受け付ける前記指示及び所定のルールに従って実行させる手順とを含むことを特徴とする。
【0021】
第13発明に係るプログラムは、前記携帯型情報処理装置に、データを保存するキャラクタをプレイヤーキャラクタとするロールプレイングゲームを実行させる手順と、前記携帯型情報処理装置に、実行した前記ロールプレイングゲームの実行結果に応じて、前記ロールプレイングゲームで用いたキャラクタのデータに含まれる前記キャラクタの能力を示すパラメータを、前記キャラクタのデータに含まれる前記パラメータの変化内容を規定する情報に従って変化させて、新たなパラメータを生成させる手順と、前記携帯型情報処理装置に、保存する前記キャラクタの能力を示すパラメータを前記新たなパラメータに更新させる手順とを更に含むことを特徴とする。
【0022】
第14発明に係るプログラムは、前記携帯型情報処理装置に、データを保存するいずれかのキャラクタの内の特定のキャラクタに対応づけて前記コード読み取り手段で図形コードを読み取らせる手順と、前記携帯型情報処理装置に、前記キャラクタに対応づけて前記コード読み取り手段で読み取った図形コードが表す情報に応じて、前記キャラクタのデータに含まれる前記キャラクタの能力を示すパラメータを、前記キャラクタのデータに含まれる前記パラメータの変化内容を規定する情報に従って変化させて、新たなパラメータを生成させる手順と、前記携帯型情報処理装置に、保存する前記キャラクタの能力を示すパラメータを前記新たなパラメータに更新させる手順とを更に含むことを特徴とする。
【0023】
第1、第5、第9及び第12発明においては、ゲーム装置は、バーコード又はQRコード等の図形コードからゲーム用のキャラクタを作成し、作成した複数のキャラクタのデータを他のゲーム装置へ送信して、二台のゲーム装置の夫々で作成した複数のキャラクタ同士が対戦する対戦ゲームを、いずれか一方のゲーム装置を双方の使用者が操作して実行する。
【0024】
第2及び第6発明においては、ゲーム装置で作成したキャラクタのデータを中央装置へ送信し、中央装置では、互いに異なるゲーム装置から送信された複数のキャラクタ同士が対戦する対戦ゲームを自動で実行し、対戦ゲームの対戦結果を互いのゲーム装置へ送信する。
【0025】
第3、第10及び第13発明においては、キャラクタのデータはキャラクタの能力を示すパラメータとパラメータの変化内容を規定する変化規定情報とを含み、ゲーム装置は、作成したキャラクタをプレイヤーキャラクタとしたロールプレイングゲーム(RPG)を実行し、RPGの実行結果に応じて、変化規定情報に従ってキャラクタの能力を成長させる。
【0026】
第4、第11及び第14発明においては、キャラクタのデータはキャラクタの能力を示すパラメータとパラメータの変化内容を規定する変化規定情報とを含み、ゲーム装置は、作成したキャラクタに対応づけて図形コードを読み取り、読み取った図形コードに応じて、変化規定情報に従ってキャラクタの能力を成長させる。
【0027】
第7発明においては、中央装置は、各ゲーム装置から送信されたキャラクタの対戦ゲームでの対戦結果をゲーム装置を識別する識別データに関連付けて記憶しておき、記憶する対戦結果に応じて、対戦ゲームでの対戦組み合わせを決定する。
【0028】
第8発明においては、ゲーム装置は、プログラムに従って動作する携帯電話機である。
【発明の効果】
【0029】
第1、第5、第9及び第12発明にあっては、二台のゲーム装置の夫々が図形コードから作成した複数のキャラクタ同士が対戦する対戦ゲームを行うことができるので、対戦させる複数のキャラクタの組み合わせを工夫するか、又は特定のキャラクタに仲間のキャラクタのサポートをさせる等、対戦ゲームにおいて使用者が工夫する余地が広がり、1対1でキャラクタを対戦させる場合に比べて対戦ゲームの内容のバリエーションが豊富になる。
【0030】
第2及び第6発明にあっては、中央装置が実行する対戦ゲームは、リアルタイムで実行するのではなく、各ゲーム装置からデータを送信されたキャラクタ同士を自動で対戦させるので、各ゲーム装置の使用者同士が対戦ゲームを行うために時間を合わせる制約がなくなり、より多くの同好者との間で対戦ゲームを楽しむことが可能となる。
【0031】
第3、第10及び第13発明にあっては、図形コードから作成したキャラクタをプレイヤーキャラクタとするRPGを実行してキャラクタを成長させることができるので、個性的なキャラクタを作成することのみにとどまらず、一度作成したキャラクタを成長させる楽しみを提供することができる。また図形コードに応じて作成したキャラクタデータに含まれる変化規定情報に従ってキャラクタを変化させるので、図形コードに応じた多種多様のキャラクタに成長させることができる。
【0032】
第4、第11及び第14発明にあっては、既に作成したキャラクタに対応づけて他の図形コードを読み取り、読み取った図形コードに応じてキャラクタを成長させることができるので、個性的なキャラクタを作成することのみにとどまらず、一度作成したキャラクタを成長させる楽しみを提供することができる。
【0033】
第7発明にあっては、対戦ゲームでの対戦結果を中央装置で記憶しておき、対戦ゲームで対戦させるキャラクタの対戦組み合わせを、対戦結果に応じて決定するので、対戦結果が同等なキャラクタ同士で対戦を組み合わせることにより、対戦ゲームにおいてキャラクタの強さに極端な差がなくなり、使用者はキャラクタの強さに応じた適切な相手との対戦ゲームを楽しむことができる。また、多くの同好者との間でキャラクタの強さを競う楽しみを提供することができる。
【0034】
第8発明にあっては、常日頃持ち歩く携帯電話機を用いて本発明のゲーム方法を実行することができるので、図形コードを読み取って作成したキャラクタを対戦させる対戦ゲームを手軽に実行することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
図1は、本発明のゲームシステムの構成を概念的に示す概念図である。図中1は携帯電話機であり、本発明のゲーム装置及び本発明に係る携帯型情報処理装置として機能する。携帯電話機1は、無線通信を用いてインターネット等の通信ネットワークNに接続が可能な構成となっている。通信ネットワークNには、本発明に係る中央装置2が接続されていおり、携帯電話機1と中央装置2とは通信ネットワークNを介してデータを交換することが可能となっている。また携帯電話機1は、赤外線通信等の近距離通信機能を備え、近距離にある他の携帯電話機1との間で、通信ネットワークNを介さずにデータを交換することが可能となっている。本発明では、携帯電話機1は、バーコード等の図形コードからゲーム用のキャラクタのデータを作成し、作成したキャラクタのデータを他の携帯電話機1へ送信する。また携帯電話機1は、作成したキャラクタと他の携帯電話機1からデータを受信したキャラクタとを対戦させる対戦ゲームを実行する処理を行う。また携帯電話機1は、作成したキャラクタのデータを通信ネットワークNを介して中央装置2へ送信する。中央装置2は、互いに異なる携帯電話機1からデータを受信したキャラクタ同士を対戦させる対戦ゲームを実行する処理を行う。
【0036】
図2は、携帯電話機1の主要な内部構成を示すブロック図である。携帯電話機1は、演算を行うCPU11と、演算に伴う一時的なデータを記憶するRAM12と、携帯電話機1の制御プログラムを記憶するROM13とを備えている。CPU11は、ROM13が記憶する制御プログラムに従って携帯電話機1の動作の制御を行う。またROM13は、携帯電話機1のID番号又は電話番号等の携帯電話機1を識別するための識別データを記憶している。また携帯電話機1は、液晶ディスプレイ又はEL(Electroluminescence )ディスプレイ等の表示部14とテンキー又はタッチパネル等の操作部15とを備えている。操作部15は、使用者の操作によって各種の指示を受け付け、表示部14は、携帯電話機1の動作に伴って必要な情報を表示する。
【0037】
また携帯電話機1は、通信ネットワークNに対して無線通信を用いてデータの送受信を行う通信部16、及び他の携帯電話機1との間で赤外線通信を用いてデータの送受信を行う赤外線通信部17を備えている。通信部16は、通話に必要な通信を行うと共に、必要に応じて通信ネットワークNに接続して中央装置2との間でデータを送受信する。また赤外線通信部17は、近距離にある他の携帯電話機1との間でデータを送受信する。なお、携帯電話機1は、赤外線通信の代わりに近距離用の無線通信を用いて他の携帯電話機1との間でデータの送受信を行う手段を備える形態であってもよい。
【0038】
また携帯電話機1は、CCD等の撮影素子、レンズ、及び撮影素子の出力を処理する処理回路等からなり、画像を撮影する撮影部18を備えている。CPU11は、各種の商品に印刷されてあるバーコード又はQRコード等の図形コードを撮影部18に撮影させ、撮影部18に撮影させた図形コードが表す情報を認識する処理を行うことができる構成となっている。このようにして、撮影部18は、本発明にかかるコード読み取り手段として機能する。
【0039】
更に携帯電話機1は、半導体メモリ又は小型のハードディスク等からなる記憶部19を備えている。記憶部19は、通信部16が通信ネットワークNを介して受信したデータを記憶する構成となっており、通信ネットワークNに接続された図示しないサーバ装置からダウンロードしたゲームプログラム10を記憶している。ゲームプログラム10は、本発明のプログラムであり、CPU11は、必要に応じてゲームプログラム10をRAM12に読み出し、読み出したゲームプログラム10に従って本発明に係る処理を行う。また記憶部19は、携帯電話機1で作成したキャラクタデータを記憶することができる。このようにして、記憶部19は、本発明に係る保存手段として機能する。
【0040】
図3は、中央装置2の主要な内部構成を示すブロック図である。中央装置2は、演算を行うCPU21と、演算に伴って発生する一時的な情報を記憶するRAM22と、ハードディスク等の記憶部23とを備えている。記憶部23は、中央装置2の機能を実現するためのコンピュータプログラムを記憶しており、コンピュータプログラムは必要に応じて記憶部23からRAM22へロードされ、ロードされたコンピュータプログラムに基づいてCPU21は中央装置2に必要な処理を実行する。更に中央装置2は、通信ネットワークNに接続された通信部24を備えている。中央装置2は、通信部24を用いて、通信ネットワークNを介した外部とのデータの送受信を行う。また記憶部23は、中央装置2が実行した対戦ゲームの対戦結果を記録した対戦結果データを記憶している。
【0041】
次に、以上の如き構成でなるゲームシステムが実行する本発明のゲーム方法を説明する。携帯電話機1は、通信ネットワークNに接続された図示しないサーバ装置から予めゲームプログラム10をダウンロードし、記憶部19に記憶しておく。本発明のゲームシステムが実行する処理には、携帯電話機1単体で行う処理、二台の携帯電話機1を用いて行う処理、並びに複数の携帯電話機1及び中央装置2を用いて行う処理があり、夫々の処理を前述の順番で説明する。
【0042】
携帯電話機1は、ゲームプログラム10に従って、ゲーム用のキャラクタを作成する処理を行う。図4は、キャラクタ作成の概念を示す概念図である。携帯電話機1は、菓子又はカップ麺等の商品に付随しているバーコード又はQRコード等の図形コードを読み込み、図形コードが表す情報をゲームプログラム10に従ってゲーム用のキャラクタのデータに変換する。図形コードの変換により、戦士のキャラクタ、魔法使いのキャラクタが作成される。また、図形コードによっては、キャラクタが作成されずに、ゲーム内で利用できるアイテムが作成される場合がある。キャラクタは対戦ゲームで互いに対戦する主体となるものであり、アイテムはキャラクタと組み合わせてキャラクタの能力を強化するものである。戦士のキャラクタは、対戦ゲームで対戦相手への攻撃又は対戦相手からの防御を強化するアイテムを利用できるキャラクタであり、魔法使いのキャラクタは、対戦ゲームで特殊効果をもたらす魔法を利用できるキャラクタである。
【0043】
図5は、図形コードが表す情報から変換されるデータの内容を示す概念図である。キャラクタのデータは、使用者が確認することができる表パラメータと、使用者が確認することができない裏パラメータとからなっている。戦士のキャラクタ及び魔法使いのキャラクタに共通するキャラクタ表パラメータは、戦士又は魔法使いの区別を示す職業、対戦ゲームで互いに減らし合って勝敗を決める持ち点である生命力、相手の生命力に対して与えるダメージを示す攻撃力、相手から与えられるダメージをどれだけ軽減できるかを示す防御力を含む。また魔法使いのキャラクタに特有の魔法使い表パラメータは、対戦ゲームで使用可能な魔法の種類、使用する魔法の種類及び回数を規定する魔力を含む。また戦士のキャラクタ及び魔法使いのキャラクタに共通するキャラクタ裏パラメータは、職業とは別にキャラクタの種類を示す種族、特定の種族に対する相性が良い等のキャラクタに特有の能力を示す特殊能力、相手への攻撃の成功しやすさを示す命中率、キャラクタが行動する順番を規定する敏捷性、相手からの攻撃の失敗させやすさを示す回避率、キャラクタの行動結果に影響する運を含む。魔法使いのキャラクタに特有の魔法使い裏パラメータは、魔法を使用した場合の攻撃力である魔法攻撃力、相手が魔法を使用した場合の防御力である魔法防御力を含む。また、アイテムのデータは、対戦ゲームでキャラクタの能力上昇効果を示すアイテムパラメータでなる。
【0044】
更にキャラクタ裏パラメータは、キャラクタの各パラメータが増減する確率又は成長限界などの、キャラクタの能力を示すパラメータの変化内容を規定する変化規定情報を含んでいる。例えば、本発明では作成したキャラクタをプレイヤーキャラクタとする後述するロールプレイングゲーム(RPG)を実行して獲得した経験値に応じてキャラクタを成長させることができるが、どれだけの経験値に対して各パラメータがどれだけ変化するかを変化規定情報が規定している。
【0045】
図6は、携帯電話機1が実行するキャラクタ作成の処理の手順を示すフローチャートである。携帯電話機1のCPU11は、RAM12にロードしたゲームプログラム10に従って以下の処理を実行する。CPU11は、使用者が操作部15を操作することによる、バーコード又はQRコード等の図形コードの読み取り指示の受付を待ち受けている(S11)。図形コードの読み取り指示の受付がない場合は(S11:NO)、CPU11は、図形コードの読み取り指示の受付の待ち受けを続行する。図形コードの読み取り指示を操作部15で受け付けた場合は(S11:YES)、CPU11は、撮影部18に図形コードを撮影させ、撮影した図形コードが表す情報を読み取る(S12)。CPU11は、次に、図形コードが表す情報を図5に示す如きパラメータからなるデータに変換することによって、ゲーム用のキャラクタ又はアイテムを作成し(S13)、キャラクタ又はアイテムのデータを表示部14に表示させる(S14)。
【0046】
図7は、表示部14の画面上に表示したキャラクタのデータの表示例を示す模式図である。キャラクタのグラフィックと共に、表パラメータである職業、生命力、攻撃力、及び防御力が表示されている。なお、キャラクタ又はアイテムのグラフィックは、ゲームプログラム10と共に記憶部19が記憶しており、図形コードに応じてグラフィックを決定する処理を行ってもよく、また使用者が任意のグラフィックを指定してもよい。またキャラクタ又はアイテムの名称も、図形コードに応じて決定する処理を行ってもよく、使用者が任意に命名してもよい。使用者は、表示部14に表示されたデータを確認した上で、作成したキャラクタを保存するか否かを決定する。
【0047】
CPU11は、次に、使用者が操作部15を操作して図7に示すごとき表示部14の表示画面上でOKを指定する等により、作成したキャラクタ又はアイテムの保存指示の受付を待ち受ける(S15)。キャラクタ又はアイテムの保存指示を受け付けた場合は(S15:YES)、CPU11は、作成したキャラクタ又はアイテムのデータにグラフィック及び名称を付加したキャラクタデータを記憶部19に記憶させ(S16)、処理を終了する。キャラクタ又はアイテムの保存指示の受け付けがない場合は(S15:NO)、CPU11は、作成したキャラクタ又はアイテムのデータを記憶せずに処理を終了する。
【0048】
以上の如くにして作成したキャラクタは、作成したキャラクタをプレイヤーキャラクタとするRPGを携帯電話機1で実行することにより、成長させることができる。図8は、表示部14の画面上に表示したRPGでの表示例を示す模式図である。RPGでは、図8に示すごとき、町、荒野、又は洞窟等を模したフィールドを画面上に表示し、フィールドの中にキャラクタを配置する。フィールドの中に配置されるキャラクタには、使用者が操作部15を用いて操作することができるプレイヤーキャラクタ(PC)と、使用者が操作することができないノンプレイヤーキャラクタ(NPC)とがある。通常のRPGでは、使用者の操作に従って、PCがフィールド内を移動し、PCの移動に伴って、敵に遭遇するか、NPCから用事を依頼されるか、又はNPCと対戦する等のイベントが発生する。遭遇した敵を倒すか、NPCから依頼された用事を達成するか、又はNPCとの対戦に勝利する等、イベントを達成した場合には、PCはイベントに応じた経験値を獲得する。イベントの達成を繰り返すことによって経験値を蓄積し、予め定められた所定量の経験値が蓄積された場合に、PCの成長が行われる。
【0049】
図9は、携帯電話機1がRPGを実行してキャラクタを成長させる処理の手順を示すフローチャートである。携帯電話機1のCPU11は、RAM12にロードしたゲームプログラム10に従って以下の処理を実行する。CPU11は、キャラクタを成長させるべく使用者が操作部15を操作することによって指定されたキャラクタデータを記憶部19からRAM12へ読み出し(S21)、キャラクタデータを読み出したキャラクタをPCとするRPGを開始する(S22)。なお、CPU11は、単体のキャラクタをPCとするRPGを実行する処理を行ってもよく、また複数のキャラクタを一度に成長させるべく、複数のキャラクタをPCとするRPGを実行する処理を行ってもよい。
【0050】
CPU11は、前述の如きイベントを達成したか否かを随時判定し(S23)、イベントを達成した場合は(S23:YES)、CPU11は、達成したイベントに応じた経験値をPCについて獲得する(S24)。CPU11は、次に、蓄積した経験値が成長のための所定の基準値以上となったか否かを判定する(S25)。蓄積した経験値が所定の基準値以上となった場合は(S25:YES)、CPU11は、RPGのPCとして用いたキャラクタの生命力及び攻撃力等のパラメータをキャラクタデータに含まれる変化規定情報に従って変化させた新たなパラメータを生成する(S26)。このとき、CPU11は、キャラクタ表パラメータのみならず、キャラクタ裏パラメータをも変化規定情報に従って変化させた新たなパラメータを生成する。CPU11は、次に、記憶部19が記憶しているキャラクタデータを、生成した新たなパラメータからなる新たなキャラクタデータに更新する(S27)。
【0051】
ステップS23でイベントの達成がない場合(S23:NO)、ステップS25で経験値が所定の基準値未満である場合(S25:NO)、又はステップS27が終了した場合は、CPU11は、使用者が操作部15を操作することによる、RPGの終了指示の受付を待ち受ける(S28)。終了指示の受付がない場合は(S28:NO)、CPU11は、RPGを続行し(S29)、処理をステップS23へ戻す。終了指示を受け付けた場合は(S28:YES)、CPU11は、処理を終了する。
【0052】
本発明では、以上の如くRPGを携帯電話機1で実行することによってキャラクタを成長させることに加えて、他の図形コードを用いてキャラクタを成長させることができる。図10は、携帯電話機1が図形コードを用いてキャラクタを成長させる処理の手順を示すフローチャートである。携帯電話機1のCPU11は、RAM12にロードしたゲームプログラム10に従って以下の処理を実行する。
【0053】
CPU11は、使用者が操作部15を操作することによる、記憶部19がキャラクタデータを記憶するキャラクタの内で成長させるべきキャラクタの指定を受け付け(S31)、次に、バーコード又はQRコード等の図形コードの読み取り指示の受付を待ち受ける(S32)。図形コードの読み取り指示の受付がない場合は(S32:NO)、CPU11は、図形コードの読み取り指示の受付の待ち受けを続行する。図形コードの読み取り指示を操作部15で受け付けた場合は(S32:YES)、CPU11は、撮影部18に図形コードを撮影させ、撮影した図形コードが表す情報を読み取る(S33)。CPU11は、読み取った図形コードが表す情報に応じて、成長させるべきキャラクタのキャラクタデータに含まれる変化規定情報に従って当該キャラクタのパラメータを変化させた新たなパラメータを生成する(S34)。CPU11は、次に、記憶部19が記憶しているキャラクタデータを、生成した新たなパラメータからなる新たなキャラクタデータに更新し(S35)、処理を終了する。
【0054】
以上の如くにして、携帯電話機1は、図形コードを読み取ることによってゲーム用のキャラクタを作成し、更にRPGを実行すること又は他の図形コードを読み取ることによってキャラクタを成長させる処理を行う。図形コードから作成したキャラクタを成長させることができるので、個性的なキャラクタを作成することのみにとどまらず、一度作成したキャラクタを成長させる楽しみを提供することができる。
【0055】
次に、本発明において二台の携帯電話機1を用いて行う処理を説明する。本発明では、二台の携帯電話機1の内の一方をホストとし、他方をゲストとして、ゲストの携帯電話機1が記憶するキャラクタデータをホストへ送信し、ホストの携帯電話機1がキャラクタデータを記憶するキャラクタとゲストからキャラクタデータを送信されたキャラクタとを対戦させる対戦ゲームをホストの携帯電話機1で実行する処理を行う。
【0056】
図11は、表示部14に表示した対戦ゲームでの表示例を示す模式図である。ゲストの携帯電話機1からキャラクタデータを送信された複数のゲスト側キャラクタ1〜3と、ホストの携帯電話機1がキャラクタデータを記憶している複数のホスト側キャラクタ1〜3とが向かい合っている。対戦ゲームでは、行動ターンが割り当てられたキャラクタから、攻撃又は生命力の回復等の行動を行い、先に全てのキャラクタの生命力がゼロ以下となった側が負けとなる。
【0057】
図12は、二台の携帯電話機1を用いて実行する対戦ゲームの処理の手順を示すフローチャートである。携帯電話機1のCPU11は、RAM12にロードしたゲームプログラム10に従って以下の処理を実行する。ゲスト側の使用者がゲスト側の携帯電話機1の操作部15を操作することにより、ゲスト側の携帯電話機1は、対戦ゲームを行うためにホスト側の携帯電話機1へ送信すべき複数のゲスト側キャラクタの指定を受け付ける(S401)。このとき、ゲスト側の携帯電話機1は、対戦ゲームでキャラクタが使用するアイテムの指定をも受け付ける。ゲスト側の携帯電話機1のCPU11は、次に、指定を受け付けたキャラクタのキャラクタデータを、キャラクタが対戦ゲームで使用するアイテムのデータ及び対戦ゲームに必要な各種の設定データと共に、赤外線通信部17にホスト側の携帯電話機1へ送信させる(S402)。
【0058】
ホスト側の携帯電話機1は、ゲスト側の携帯電話機1から送信されたキャラクタデータを赤外線通信部17で受信し(S403)、受信したキャラクタデータをRAM12に記憶する。ホスト側の携帯電話機1のCPU11は、次に、ホスト側の使用者がホスト側の携帯電話機1の操作部15を操作することにより、ゲスト側のキャラクタと対戦させるための複数のホスト側キャラクタの指定を受け付ける(S404)。このとき、CPU11は、同様にキャラクタが使用するアイテムの指定をも受け付ける。
【0059】
CPU11は、次に、ゲスト側の使用者が操作部15を操作することによる、ゲスト側キャラクタの行動指示を受け付ける(S405)。このときゲスト側の使用者は、ホスト側の携帯電話機1を操作して、特定のホスト側キャラクタに対して攻撃を行うか、生命力を回復するか、魔法を使用するか、キャラクタ又はアイテムに特有の特殊な行動を行うか等、対戦ゲームでキャラクタが行うべき行動指示を各ゲスト側キャラクタに対して与える。CPU11は、次に、ホスト側の使用者が操作部15を操作することによる、ホスト側キャラクタの行動指示を受け付ける(S406)。ホスト側の使用者は、同様にして対戦ゲームでキャラクタが行うべき行動指示を各ホスト側キャラクタに対して与える。
【0060】
CPU11は、次に、対戦ゲームに参加する複数のゲスト側キャラクタ及び複数のホスト側キャラクタの夫々の行動順を決定する(S407)。このときCPU11は、完全にランダムにキャラクタの行動順を決定するのではなく、キャラクタ裏パラメータに含まれる敏捷性の値が大であるキャラクタほど他のキャラクタよりも先に行動する確率が高くなるようにして行動順を決定する。CPU11は、次に、行動の順番が来たキャラクタを、受け付けた行動指定に従って行動させ、キャラクタの行動結果を求める(S408)。例えば、行動の順番が来たキャラクタがゲスト側キャラクタ1であって、ホスト側キャラクタ2を攻撃するように行動が指定されている場合は、CPU11は、ゲスト側キャラクタ1からホスト側キャラクタ2への攻撃が命中したか否かを判定する処理を行い、攻撃が命中したときは、更にダメージを判定する処理を行い、判定したダメージの数値をホスト側キャラクタ2の生命力から差し引く処理を行う。ステップS408でのキャラクタの行動結果を求める処理では、攻撃力及び防御力等のキャラクタ表パラメータ並びに種族、特殊能力及び運等のキャラクタ裏パラメータに基づいて、ある程度のランダム性を持たせながら処理を実行する。
【0061】
CPU11は、次に、キャラクタの行動の結果、ゲスト側又はホスト側のいずれかの側の全てのキャラクタの生命力がゼロ以下となったか否かを判定する(S409)。ゲスト側又はホスト側のいずれかの側でも、生命力がゼロより大である少なくとも一のキャラクタが残っている場合は(S409:NO)、CPU11は、ステップS407で行動順を決定してから未行動でしかも生命力がゼロより大であるキャラクタがあるか否かを判定する(S410)。未行動のキャラクタがある場合は(S410:YES)、CPU11は、処理をステップS408へ戻し、未行動のキャラクタを行動させる処理を行う。未行動のキャラクタがない場合は(S410:NO)、CPU11は、処理をステップS405へ戻し、生命力がゼロより大であるキャラクタの行動指示を受け付けて各キャラクタを行動させるステップS405からステップS410まで処理を、いずれかの側の全てのキャラクタの生命力がゼロ以下となるまで繰り返す。
【0062】
ステップS409でゲスト側又はホスト側のいずれかの側の全てのキャラクタの生命力がゼロ以下である場合は(S409:YES)、CPU11は、生命力がゼロより大であるキャラクタが残っている側の勝利とし、対戦ゲームの結果を表示部14に表示させる(S411)。例えば、ステップS409で複数のホスト側キャラクタの生命力が全てゼロ以下となった場合は、CPU11は、ゲスト側が勝利したことを表示部14に表示させる。なお、ゲームプログラム10に従ったCPU11がゲスト側キャラクタとホスト側キャラクタとが同時に生命力を失う可能性がある処理を行い、ゲスト側キャラクタの生命力とホスト側キャラクタの生命力とが同時にゼロ以下となった場合は引き分けたことを表示部14に表示させる処理を行ってもよい。ステップS411が終了した後は、CPU11は、RAM12に記憶したゲスト側キャラクタのキャラクタデータを消去して処理を終了する。
【0063】
以上の如くにして、携帯電話機1の使用者は、自分が作成して育てたキャラクタを他者のキャラクタと対戦させる対戦ゲームを行うことができる。複数のキャラクタ同士で対戦ゲームを行うことができるので、対戦させる複数のキャラクタの組み合わせを工夫するか、又は特定のキャラクタに仲間のキャラクタのサポートをさせる等、対戦ゲームにおいて使用者が工夫する余地が広がり、1対1でキャラクタを対戦させる場合に比べて対戦ゲームの内容のバリエーションが豊富になる。
【0064】
なお、前述の処理では、各キャラクタがアイテムを使用して対戦ゲームを行う例を示したが、これに限るものではなく、本発明では、アイテムを使用しないキャラクタがアイテムを使用しているキャラクタと対戦する処理を行ってもよい。また前述の処理では、3体3の対戦ゲームを例として示したが、これに限るものではなく、本発明では、2対2等他の数のキャラクタ同士の対戦ゲーム、又は1体3等の異なった数のキャラクタ同士で対戦ゲームを行う等の処理を行ってもよい。これにより、明らかに強すぎるキャラクタに対してハンデを設ける等、対戦ゲームの内容のバリエーションを更に豊富にすることができる。
【0065】
次に、本発明において複数の携帯電話機1及び中央装置2を用いて行う処理を説明する。本発明では、各携帯電話機1が記憶するキャラクタデータを中央装置2へ送信し、中央装置2は、複数の携帯電話機1から送信されたキャラクタデータを記憶し、異なった携帯電話機1からキャラクタデータを送信されたキャラクタ同士が対戦する対戦ゲームを実行する処理を行う。
【0066】
図13は、携帯電話機1が中央装置2へキャラクタデータを送信する処理の手順を示すフローチャートである。携帯電話機1のCPU11は、RAM12にロードしたゲームプログラム10に従って以下の処理を実行する。使用者が携帯電話機1の操作部15を操作することにより、携帯電話機1は、対戦ゲームを行うために中央装置2へ送信すべき複数のキャラクタの指定を受け付ける(S51)。このとき、携帯電話機1は、対戦ゲームでキャラクタが使用するアイテムの指定をも受け付ける。CPU11は、次に、使用者が操作部15を操作することによる、キャラクタの行動指示を受け付ける(S52)。ここでは、二台の携帯電話機1間で対戦ゲームを行う場合とは異なり、キャラクタの行動を逐一指定することはできないので、ひたすら攻撃するか、生命力の回復に徹するか、又は対戦相手となる複数のキャラクタの中で最弱のキャラクタに集中して攻撃する等、対戦ゲーム全体を通しての各キャラクタの行動指針が指示される。CPU11は、次に、指定を受け付けたキャラクタのキャラクタデータ、受け付けた行動指示、及び携帯電話機1の電話番号等のROM13が記憶する識別データを、通信部16に通信ネットワークNを介して中央装置2へ送信させる(S53)。なお、対戦ゲームに関して携帯電話機1を識別するIDデータを予め中央装置2又は図示しない他のサーバ装置から予め取得しておき、取得しておいたIDデータを識別データとして送信する処理を行ってもよい。
【0067】
中央装置2は、携帯電話機1から送信されたキャラクタデータ、行動指示及び識別データを通信部24で受信する(S54)。中央装置2のCPU21は、受信した識別データに関連付けて、キャラクタデータ及び行動指示を記憶部23に記憶させ(S55)、予め定められている次の対戦ゲームの対戦予定日時を、キャラクタデータの送信元の携帯電話機1へ通信部24に通信ネットワークNを介して送信させる(S56)。
【0068】
携帯電話機1は、中央装置2から送信された対戦予定日時を通信部16で受信し(S57)、受信した対戦予定日時をRAM12又は記憶部19に記憶させ(S58)、処理を終了する。使用者は、操作部15を操作することによって、携帯電話機1が記憶した対戦予定日時を表示部14に表示させ、対戦予定日時を知ることができる。このようにして、中央装置2は、複数の携帯電話機1から送信されたキャラクタデータを受信する。また記憶部23が記憶する対戦結果データは、携帯電話機1の識別データに関連付けて、識別データが識別する携帯電話機1から送信されたキャラクタが対戦ゲームで何勝何敗したか等の対戦結果を記録している。
【0069】
図14は、中央装置2が対戦ゲームを実行する処理の手順を示すフローチャートである。中央装置2のCPU21は、RAM22にロードしたコンピュータプログラムに従って以下の処理を実行する。CPU21は、対戦ゲームを実行すべき所定の日時になったか否かを随時判定する(S61)。また所定の日時ではない場合は(S61:NO)、CPU21は、対戦ゲームを実行すべき所定の日時になったか否かの判定を随時繰り返す。対戦ゲームを実行すべき所定の日時である場合は(S61:YES)、CPU21は、前回対戦ゲームを実行して以降にキャラクタデータを受信したキャラクタについて、キャラクタデータの送信元である携帯電話機1を識別する識別データに関連付けて対戦結果データに記録してある対戦結果に応じて、勝利数又は勝率等の対戦結果が所定範囲内で同等であるキャラクタ同士が対戦するように、対戦ゲームでのキャラクタの対戦組み合わせを決定する(S62)。
【0070】
CPU21は、次に、決定した各対戦組み合わせについて、各キャラクタデータ及び行動指示に従って、対戦ゲームを実行する(S63)。対戦ゲームの処理内容は、図12で示したステップS407〜S410の処理と同様であり、キャラクタの行動順を決定し、行動順に従ってキャラクタを行動させ、対戦するいずれかの側のキャラクタの生命力が全てゼロ以下となるまで処理を繰り返す。対戦ゲームが終了した後、CPU21は、記憶部23が記憶する対戦結果データを対戦ゲームの結果に応じて更新することにより、携帯電話機1の識別データに関連付けて、識別データが識別する携帯電話機1からキャラクタデータを送信されたキャラクタの勝利又は敗北等の対戦結果を記憶部23に記憶させ(S64)、処理を終了する。このようにして、中央装置2は、複数の携帯電話機1から送信されたキャラクタ同士が対戦する対戦ゲームを、一日に数回等、所定の日時に実行する。
【0071】
図15は、携帯電話機1が対戦ゲームの結果を中央装置2から受信する処理の手順を示すフローチャートである。携帯電話機1のCPU11は、RAM12にロードしたゲームプログラム10に従って以下の処理を実行する。CPU11は、使用者が操作部15を操作することによる、対戦結果の送信を中央装置2へ要求する送信要求の指示の受付を待ち受けている(S61)。送信要求の指示の受付がない場合は(S61:NO)、CPU11は、対戦結果の送信要求の指示の受付の待ち受けを続行する。対戦結果の送信要求の指示を受け付けた場合は(S61:YES)、CPU11は、携帯電話1を識別する識別データ及び対戦結果の送信要求を通信部16に中央装置2へ送信させる(S62)。
【0072】
中央装置2は、携帯電話機1から送信された識別データ及び対戦結果の送信要求を通信部24で受信する(S63)。中央装置2のCPU21は、記憶部23で記憶している対戦結果データの中から、受信した識別データに関連付けてある対戦結果を抽出し(S64)、抽出した対戦結果を通信部24に携帯電話機1へ送信させる(S65)。携帯電話機1は、中央装置2から送信された対戦結果を通信部16で受信し(S66)、CPU11は、受信した対戦結果をRAM12又は記憶部19に記憶させる(S67)。CPU11は、次に、記憶した対戦結果を表示部14に表示させ(S68)、処理を終了する。表示部14に表示される対戦結果は、対戦ゲームで勝利したか又は敗北したかの区別、並びに通算で何勝何敗であるかを示す対戦成績である。なお、対戦ゲームでの各キャラクタの行動の経過を中央装置2が記憶部23に記憶しておき、中央装置2から携帯電話機1へ送信し、対戦ゲームの経過の詳細を携帯電話機1の表示部14に表示する処理を行ってもよい。
【0073】
以上の如くにして、複数の携帯電話1で作成して成長させたキャラクタを互いに対戦させる対戦ゲームを、中央装置2を用いることで実行することができる。中央装置2が実行する対戦ゲームは、リアルタイムで実行するのではなく、ある期間の間に各携帯電話1からキャラクタデータを送信されたキャラクタ同士を自動で対戦させるので、時間の制約がなくなり、より多くの同好者との間で対戦ゲームを楽しむことができる。また対戦ゲームで対戦させるキャラクタの対戦組み合わせを、対戦結果に応じて対戦結果が同等なキャラクタ同士で組み合わせるので、キャラクタの強さに極端な差がなく、キャラクタの強さに応じた適切な相手との対戦ゲームを楽しむことができる。
【0074】
なお、前述の処理では、対戦ゲームの都度、携帯電話機1から中央装置2へキャラクタデータを送信する例を示したが、これに限るものではなく、本発明では、携帯電話機1から送信したキャラクタデータを中央装置2で保存しておき、対戦ゲームの申し込み及びキャラクタの行動指示を携帯電話機1から中央装置2へ送信することによって、中央装置2が対戦ゲームの申し込みを受け付ける処理を行ってもよい。また前述の処理では、対戦ゲームで対戦させるキャラクタの対戦組み合わせを、中央装置2が対戦結果に応じて決定する例を示したが、これに限るものではなく、本発明では、対戦を希望する相手を指定する情報を携帯電話機1から中央装置2へ送信することで対戦組み合わせを決定する処理を行ってもよい。例えば、対戦ゲームの勝敗に基づいたランキングを公開しておき、対戦したい相手のランキング順位を指定する方法を用いてもよい。
【0075】
以上詳述した如く、本発明においては、携帯電話機1は、バーコード又はQRコード等の図形コードを読み込んでゲーム用のキャラクタを作成し、作成したキャラクタをプレイヤーキャラクタとするRPGを実行してキャラクタを成長させる。また携帯電話機1は、既に作成したキャラクタに対応づけて他の図形コードを読み取り、読み取った図形コードに応じてキャラクタを成長させる。図形コードから作成したキャラクタを成長させることができるので、個性的なキャラクタを作成することのみにとどまらず、一度作成したキャラクタを成長させる楽しみを提供することができる。また図形コードに応じて作成したキャラクタデータに含まれる変化規定情報に従ってキャラクタの能力を変化させるので、図形コードに応じた多種多様のキャラクタに成長させることができる。
【0076】
また本発明においては、二台の携帯電話機1を用い、複数のキャラクタデータを一方の携帯電話機1から他方の携帯電話機1へ赤外線通信等で送信し、他方の携帯電話機1を両方の使用者が操作することにより、夫々の携帯電話機1で作成した複数のキャラクタ同士が対戦する対戦ゲームを、他方の携帯電話機1で実行する。複数のキャラクタ同士で対戦ゲームを行うことができるので、対戦させる複数のキャラクタの組み合わせを工夫するか、又は特定のキャラクタに仲間のキャラクタのサポートをさせる等、対戦ゲームにおいて使用者が工夫する余地が広がり、1対1でキャラクタを対戦させる場合に比べて対戦ゲームの内容のバリエーションが豊富になる。
【0077】
また本発明においては、携帯電話機1で作成したキャラクタデータを中央装置2へ送信し、中央装置2では、互いに異なる携帯電話機1から送信された複数のキャラクタ同士が対戦する対戦ゲームを自動で実行し、対戦ゲームの対戦結果を互いの携帯電話機1へ送信する。中央装置2が実行する対戦ゲームは、リアルタイムで実行するのではなく、各携帯電話1からキャラクタデータを送信されたキャラクタ同士を自動で対戦させるので、時間の制約がなくなり、より多くの同好者との間で対戦ゲームを楽しむことができる。また本発明においては、対戦ゲームでの対戦結果を中央装置2で記憶しておき、対戦ゲームで対戦させるキャラクタの対戦組み合わせを、対戦結果に応じて決定するので、対戦結果が同等なキャラクタ同士で対戦を組み合わせることにより、対戦ゲームにおいてキャラクタの強さに極端な差がなくなり、キャラクタの強さに応じた適切な相手との対戦ゲームを楽しむことができる。また、多くの同好者との間でキャラクタの強さを競う楽しみを提供することができる。
【0078】
更に本発明においては、携帯電話機1は、本発明のプログラムであるゲームプログラム10に従って処理を行うことにより、本発明のゲーム装置として機能する。常日頃持ち歩く携帯電話機1を用いて本発明のゲーム方法を実行することができるので、図形コードを読み取って作成したキャラクタを対戦させる対戦ゲームを手軽に実行することができる。
【0079】
なお、本実施の形態においては、互いに異なる携帯電話機1で作成したキャラクタを対戦させる対戦ゲームを、二台の携帯電話機1を用いるか又は更に中央装置2を用いることで実行する形態を示しているが、本発明のゲームシステムは、これに限るものではなく、同一の携帯電話機1で作成した一又は複数のキャラクタ同士を対戦させる対戦ゲームを実行することも可能な形態であってもよい。また本実施の形態においては、本発明のプログラムであるゲームプログラム10に従って処理を行う携帯電話機1で本発明のゲーム装置を実現する形態を示したが、これに限るものではなく、図形コードを読み取る手段を備える携帯型ゲーム機又は携帯型コンピュータで本発明のゲーム装置を実現する形態であってもよい。
【0080】
また本実施の形態においては、本発明に係る中央装置2を一台のサーバ装置で実現する形態を示しているが、これに限るものではなく、中央装置2は二台以上のサーバ装置を組み合わせて実現する形態であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明のゲームシステムの構成を概念的に示す概念図である。
【図2】携帯電話機の主要な内部構成を示すブロック図である。
【図3】中央装置の主要な内部構成を示すブロック図である。
【図4】キャラクタ作成の概念を示す概念図である。
【図5】図形コードが表す情報から変換されるデータの内容を示す概念図である。
【図6】携帯電話機が実行するキャラクタ作成の処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】表示部の画面上に表示したキャラクタのデータの表示例を示す模式図である。
【図8】表示部の画面上に表示したRPGでの表示例を示す模式図である。
【図9】携帯電話機がRPGを実行してキャラクタを成長させる処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】携帯電話機が図形コードを用いてキャラクタを成長させる処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】表示部に表示した対戦ゲームでの表示例を示す模式図である。
【図12】二台の携帯電話機を用いて実行する対戦ゲームの処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】携帯電話機が中央装置へキャラクタデータを送信する処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】中央装置が対戦ゲームを実行する処理の手順を示すフローチャートである。
【図15】携帯電話機が対戦ゲームの結果を中央装置2から受信する処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0082】
1 携帯電話機(ゲーム装置、携帯型情報処理装置)
10 ゲームプログラム(プログラム)
11 CPU
15 操作部
16 通信部
17 赤外線通信部
18 撮影部(コード読み取り手段)
19 記憶部(保存手段)
2 中央装置
N 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を図形パターンで表した図形コードをゲーム装置で読み取り、
読み取った図形コードが表す情報をゲーム用のキャラクタのデータへ変換することによってゲーム用のキャラクタをゲーム装置で作成し、
作成した複数のキャラクタのデータをゲーム装置で保存し、
ゲーム装置で保存する複数のキャラクタのデータを他のゲーム装置へ送信し、
ゲーム装置で、データを保存する複数のキャラクタと他のゲーム装置からデータを受信した複数のキャラクタとが対戦する対戦ゲームを所定のルールに従って実行すること
を特徴とするゲーム方法。
【請求項2】
複数のゲーム装置、及び該ゲーム装置との間でデータを送受信することができる中央装置を用いてゲームを行うゲーム方法において、
情報を図形パターンで表した図形コードをゲーム装置で読み取り、
読み取った図形コードが表す情報をゲーム用のキャラクタのデータへ変換することによってゲーム用のキャラクタをゲーム装置で作成し、
作成した複数のキャラクタのデータをゲーム装置で保存し、
ゲーム装置で保存する複数のキャラクタのデータを前記中央装置へ送信し、
複数のゲーム装置から受信した複数のキャラクタのデータを前記中央装置で記憶し、
互いに異なるゲーム装置からデータを受信した複数のキャラクタ同士が対戦する対戦ゲームを所定のルールに従って前記中央装置で実行し、
実行した対戦ゲームで対戦した夫々のキャラクタのデータの送信元のゲーム装置へ前記対戦ゲームの結果を前記中央装置から送信すること
を特徴とするゲーム方法。
【請求項3】
前記ゲーム装置で保存するキャラクタのデータは、キャラクタの能力を示すパラメータ、及び該パラメータの変化内容を規定する変化規定情報を含んでおり、
データを保存するキャラクタをプレイヤーキャラクタとするロールプレイングゲームを前記ゲーム装置で実行し、
実行したロールプレイングゲームの実行結果に応じて、前記ロールプレイングゲームで用いたキャラクタの能力を示すパラメータを当該キャラクタの前記変化規定情報に従って前記ゲーム装置で変化させること
を特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム方法。
【請求項4】
前記ゲーム装置で保存するキャラクタのデータは、キャラクタの能力を示すパラメータ、及び該パラメータの変化内容を規定する変化規定情報を含んでおり、
データを保存するいずれかのキャラクタに対応づけて図形コードを読み取り、
前記キャラクタに対応づけて読み取った図形コードが表す情報に応じて、前記キャラクタの能力を示すパラメータを当該キャラクタの前記変化規定情報に従って前記ゲーム装置で変化させること
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のゲーム方法。
【請求項5】
操作されることによってゲームの実行に係る指示を受け付ける操作部を備える複数のゲーム装置を含んでなるゲームシステムにおいて、
前記ゲーム装置は、
情報を図形パターンで表した図形コードを読み取る手段と、
該手段が読み取った図形コードが表す情報をゲーム用のキャラクタのデータへ変換することによって、ゲーム用のキャラクタを作成する手段と、
該手段が作成した複数のキャラクタのデータを保存する保存手段と、
該保存手段が保存する複数のキャラクタのデータを他のゲーム装置へ送信する手段と、
複数のキャラクタのデータを他のゲーム装置から受信する受信手段と、
前記保存手段がデータを保存する複数のキャラクタと前記受信手段がデータを受信した複数のキャラクタとが対戦する対戦ゲームを、前記操作部が受け付ける前記指示及び所定のルールに従って実行する手段と
を備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
操作されることによってゲームの実行に係る指示を受け付ける操作部を備える複数のゲーム装置、及び前記ゲーム装置との間でデータを送受信することができる中央装置を含んでなるゲームシステムにおいて、
情報を図形パターンで表した図形コードを読み取る手段と、
該手段が読み取った図形コードが表す情報をゲーム用のキャラクタのデータへ変換することによって、ゲーム用のキャラクタを作成する手段と、
該手段が作成した複数のキャラクタのデータを保存する手段と、
該手段が保存する複数のキャラクタのデータ及び前記操作部が受け付けたゲームの実行に係る指示を前記中央装置へ送信する手段とを備え、
前記中央装置は、
前記ゲーム装置から受信した複数のキャラクタのデータ及び前記指示を記憶する手段と、
互いに異なる前記ゲーム装置からデータを受信した複数のキャラクタ同士が対戦する対戦ゲームを、キャラクタのデータと共に送信された前記指示及び所定のルールに従って実行する手段と、
該手段が実行した対戦ゲームで対戦した夫々のキャラクタのデータの送信元の前記ゲーム装置へ前記対戦ゲームの結果を送信する手段と
を備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
前記ゲーム装置は、
前記キャラクタのデータと共に、当該ゲーム装置を識別する識別データを前記中央装置へ送信する手段を更に備え、
前記中央装置は、
前記ゲーム装置から受信した前記識別データ、及び該識別データが識別するゲーム装置からデータを送信されたキャラクタが前記対戦ゲームで他のキャラクタと対戦した対戦結果を互いに関連付けて記憶する手段と、
該手段が記憶する前記対戦結果に応じて、前記対戦ゲームで対戦する複数のキャラクタの対戦組み合わせを決定する手段と
を更に備えることを特徴とする請求項6に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記ゲーム装置は携帯電話機であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一つに記載のゲームシステム。
【請求項9】
操作されることによってゲームの実行に係る指示を受け付ける操作部を備えるゲーム装置において、
情報を図形パターンで表した図形コードを読み取るコード読み取り手段と、
該コード読み取り手段が読み取った図形コードが表す情報をゲーム用のキャラクタのデータへ変換することによって、ゲーム用のキャラクタを作成する手段と、
該手段が作成した複数のキャラクタのデータを保存する保存手段と、
該保存手段が保存する複数のキャラクタのデータを外部へ送信する手段と、
複数のキャラクタのデータを外部から受信する受信手段と、
前記保存手段がデータを保存する複数のキャラクタと前記受信手段がデータを受信した複数のキャラクタとが対戦する対戦ゲームを、前記操作部が受け付ける前記指示及び所定のルールに従って実行する手段と
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項10】
前記保存手段が保存するキャラクタのデータは、キャラクタの能力を示すパラメータ、及び該パラメータの変化内容を規定する変化規定情報を含んでおり、
前記保存手段がデータを保存するキャラクタをプレイヤーキャラクタとするロールプレイングゲームを実行する手段と、
該手段による実行結果に応じて、実行した前記ロールプレイングゲームで用いたキャラクタの能力を示すパラメータを当該キャラクタの前記変化規定情報に従って変化させた新たなパラメータを生成する手段と、
前記保存手段が保存する前記キャラクタの能力を示すパラメータを前記新たなパラメータに更新する手段と
を更に備えることを特徴とする請求項9に記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記保存手段が保存するキャラクタのデータは、キャラクタの能力を示すパラメータ、及び該パラメータの変化内容を規定する変化規定情報を含んでおり、
前記保存手段がデータを保存するいずれかのキャラクタの内の特定のキャラクタに対応づけて前記コード読み取り手段に図形コードを読み取らせる手段と、
前記キャラクタに対応づけて前記コード読み取り手段が読み取った図形コードが表す情報に応じて、前記キャラクタの能力を示すパラメータを当該キャラクタの前記変化規定情報に従って変化させた新たなパラメータを生成する手段と、
前記保存手段が保存する前記キャラクタの能力を示すパラメータを前記新たなパラメータに更新する手段と
を更に備えることを特徴とする請求項9又は10に記載のゲーム装置。
【請求項12】
情報を図形パターンで表した図形コードを読み取るコード読み取り手段と、通信手段と、操作されることによって処理の実行に係る指示を受け付ける操作部とを備える携帯型情報処理装置に、処理を実行させるプログラムにおいて、
前記携帯型情報処理装置に、前記コード読み取り手段で読み取った図形コードが表す情報をゲーム用のキャラクタのデータへ変換することによって、ゲーム用のキャラクタを作成させる手順と、
前記携帯型情報処理装置に、作成したキャラクタのデータを保存させる手順と、
前記携帯型情報処理装置に、データを保存する複数のキャラクタと前記通信手段でデータを外部から受信した複数のキャラクタとが対戦する対戦ゲームを、前記操作部で受け付ける前記指示及び所定のルールに従って実行させる手順と
を含むことを特徴とするプログラム。
【請求項13】
前記携帯型情報処理装置に、データを保存するキャラクタをプレイヤーキャラクタとするロールプレイングゲームを実行させる手順と、
前記携帯型情報処理装置に、実行した前記ロールプレイングゲームの実行結果に応じて、前記ロールプレイングゲームで用いたキャラクタのデータに含まれる前記キャラクタの能力を示すパラメータを、前記キャラクタのデータに含まれる前記パラメータの変化内容を規定する情報に従って変化させて、新たなパラメータを生成させる手順と、
前記携帯型情報処理装置に、保存する前記キャラクタの能力を示すパラメータを前記新たなパラメータに更新させる手順と
を更に含むことを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記携帯型情報処理装置に、データを保存するいずれかのキャラクタの内の特定のキャラクタに対応づけて前記コード読み取り手段で図形コードを読み取らせる手順と、
前記携帯型情報処理装置に、前記キャラクタに対応づけて前記コード読み取り手段で読み取った図形コードが表す情報に応じて、前記キャラクタのデータに含まれる前記キャラクタの能力を示すパラメータを、前記キャラクタのデータに含まれる前記パラメータの変化内容を規定する情報に従って変化させて、新たなパラメータを生成させる手順と、
前記携帯型情報処理装置に、保存する前記キャラクタの能力を示すパラメータを前記新たなパラメータに更新させる手順と
を更に含むことを特徴とする請求項12又は13に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−346123(P2006−346123A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−175681(P2005−175681)
【出願日】平成17年6月15日(2005.6.15)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】