説明

ゲーム用入力装置及びゲーム装置

【課題】入力操作の際にゲームの進行に応じた操作感をプレイヤに与えることができるゲーム用入力装置を提供する。
【解決手段】剣17が下まで下降した状態で前面金具104の両側面の底面よりも下となる位置の両側に、下部ダンパー130が設けられている。下部ダンパー130においては、支持金具131と取り付けプレート131aにより2本の支持軸133を支持しており、支持軸133の支持金具131と取り付けプレート131aとの間にはスプリング132が挿入されている。また、支持軸133の内側端には、ローラーベアリング135を軸支するローラー取り付け金具134が取り付けられている。剣17が一旦上昇した後にプレイヤの操作で下降させるとき、最も下の位置に近い位置まで下降させるときに、前面金具104の側面下部に付勢する力が、スプリング132によってローラーベアリング135に働くこととなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム用入力装置、及び該ゲーム用入力装置を備えるゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームにおける臨場感を高めるためには、ゲーム装置とプレイヤとの間の入出力インターフェースが重要な要素となっている。例えば、ゲームにおける出力について考えると、2次元空間の画面が表示装置に表示されているよりも3次元空間を透視変換した画面が表示装置に表示されている方が現実世界の様子に近いこととなり、ゲームの臨場感が高まるものとなる。一方、ゲームにおける入力について考えると、プレイヤが現実に近い操作で直感的な入力を行え、ゲームの動きに合わせた操作感を得られる方が、ゲームの臨場感が高まるものとなる。
【0003】
従来より、ゲームにおける入力装置には、ジョイスティックや十字キーなどの方向入力を行うものと、所定のコマンドが割り当てられた操作ボタン(但し、ゲームの進行状況に応じてコマンドの割り当てを変えることは可能)が用いられていた。これは、大きさの違いによる若干の操作性の違いはあるものの、家庭用ゲーム機でもアーケードゲーム機でも大体同じであった。
【0004】
もっとも、通常のジョイスティックや十字キーでは2次元平面上の方向しか入力できず、3次元の入力を行うためには、上下方向の入力のために操作ボタンを割り当てなければならない。すると、方向の入力という点では共通していても、動く方向によって操作性が大きく異なるものとなってしまう。そこで、ジョイスティックのレバー(軸部材)を前後左右に倒すことで2次元平面での8方向を入力するのに加えて、レバーを上に引いたり下に押すことで上下方向を入力することで、3次元の入力が可能となる入力装置(3Dレバー)を備えたゲーム装置が提案されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2000−61142号公報(段落0024)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のゲーム装置における3Dレバーを適用することで、プレイヤの指示に応じた通りにプレイヤキャラクタが動くという操作感を得ることができる。しかし、特許文献1の3Dレバーでは、キャラクタの3次元空間における位置を移動させるための指示以外の指示を入力することが想定されていない。一方、ゲームの種類にもよるが、ゲームにおいてプレイヤが入力することの必要な指示というのは、プレイヤキャラクタの位置の移動だけに限るものではない。
【0007】
例えば、バトルにおいてプレイヤキャラクタが敵キャラクタに対して攻撃を行う際に、プレイヤキャラクタに武器を使用して攻撃を行わせるような指示もある。ここで用いる武器として、剣のようなものがある。剣を用いた攻撃の動きとしては、斬りつけたり突き刺したりというものになるが、特許文献1の3Dレバーでは、これと似たような操作を必ずしも行い得ない。また、このときの操作感としては、現実のものであれば、斬りつけたり突き刺したりしたときに一定の抵抗力が感じられることとなる。
【0008】
これに対して、道具として武器をプレイヤキャラクタに使わせるための指示の入力は、加速度センサーを備える入力装置を用いることで、現実の世界で行うのと似たような操作で入力することは可能である。もっとも、このような加速度センサーを備える入力装置でも、プレイヤの操作としては入力装置を空間内で動かすだけであり、例えば、プレイヤは、入力の際に剣を突き刺したりする場合に感じる抵抗感のようなものを感じることはできない。
【0009】
本発明は、入力操作の際にゲームの進行に応じた操作感をプレイヤに与えることができるゲーム用入力装置、及びこれをゲームのための入力装置として備えるゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明にかかるゲーム用入力装置は、ゲーム装置に対して所定の入力信号を出力する入力信号出力手段を有するゲーム用入力装置であって、プレイヤが操作するための操作部を有し、下限位置と上限位置との間で上下方向に可動とした所定の重量を有する操作体と、前記操作体を前記下限位置に固定して停止させるとともに、ゲームの進行に応じて所定の停止解除信号が入力されることで該操作体の固定を解除する停止機構と、前記停止機構が解除されたときに、前記操作体を前記上限位置まで上昇させる上昇機構と、前記操作体の可動範囲の下限位置よりも僅かに上に先端部材が位置するように前記ゲーム装置の筐体に固定され、該操作体が該下限位置に位置するときに該先端部材を該操作体に付勢する弾性体を含む付勢機構とを備え、前記付勢機構の先端部材が前記操作体に付勢される力は、前記停止機構が解除されているときにおいて前記上昇機構が該操作体を上昇させようとする力よりも弱く、前記入力信号出力手段は、前記上昇機構により前記操作体が前記下限位置より上方に上昇した後、プレイヤの操作により下方向に加えられた力によって該操作体が再び前記下限位置まで下降したときに、前記ゲーム装置に対して前記所定の入力信号を出力することを特徴とする。
【0011】
上記ゲーム用入力装置では、先端部材を操作体に付勢する弾性体を含む付勢機構を含んでおり、操作体が下限位置に位置するときには、付勢機構の先端部材を操作体に付勢する力が働いていることとなる。これに対して、付勢機構の先端部材が操作体に付勢される力は、上昇機構により操作体を上昇させようとする力よりも弱いので、ゲームの進行に応じて停止解除信号が入力されて停止機構が解除されると、付勢機構の先端部材が操作体に付勢される力に関わらずに、操作体が下限位置よりも上方に上昇することとなる。
【0012】
一方、上記ゲーム用入力装置でゲームの進行に応じた入力を行うためには、操作体が下限位置よりも上方に上昇した後、再び操作体を下限位置まで下降させればよいことになるが、下限位置まで下降する際に、付勢機構により先端部材が操作体に付勢される力が働いていない状態から該力が働いている状態に変化する。プレイヤは、この力が働いていない状態から働いている状態に変化するときに、一定の抵抗力を感じることとなる。
【0013】
このため、例えば、剣を下に向けて突き刺す動作を模して上記ゲーム用入力装置を操作するものとした場合には、対象物に剣が突き刺さるときに感じるのに似た操作感をプレイヤが感じることができるものとなる。なお、上記ゲーム用入力装置における操作体は、剣を模したものに限るものではなく、下向きに操作したときに操作者が一定の抵抗力を感じることとなる操作を模した操作を行わせるもの全般に適用することができる。
【0014】
上記ゲーム装置において、前記付勢機構の先端部材は、少なくとも前記操作体の可動方向に回動可能な回動体によって構成されるとともに、前記操作体の下端が該先端部材の直近の真上の位置にあるときに該操作体の側面よりも僅かに内側に突出されるものとすることができる。
【0015】
この場合、操作体の下端が付勢機構の先端部材の位置の上か下かを変化させる際に、それまで必要なかった該先端部材を外側に押しのけさせることができるだけの力を加えてプレイヤが操作体を操作する必要があるので、これによって操作体を下降させる際にプレイヤに感じさせる抵抗感を高めることができる。
【0016】
上記ゲーム装置において、前記上昇機構は、前記操作体と相対して設けられ、該操作体の重量に応じて重量が定められる重量体と、前記操作体と前記重量体とが互いに上下で反対方向に動作するように、該操作体と該重量体とを直接または他の部材を介して間接に接続する接続機構とを備えるものとすることができ、この場合において、前記重量体は、前記停止機構が解除された状態で前記ゲーム用入力装置の外部から重力以外の力が働かないときには、該重量体及び前記操作体に働く重力と前記接続機構の構造とに従って、該操作体が前記上限位置よりも下の位置にある間に該操作体を上方向に上昇させるだけの重量を少なくとも有しているものとすることができる。
【0017】
この上昇機構では、重量体が下方向に移動すれば操作体が上方向に、操作体が下方向に移動すれば重量体が上方向に移動するが、重量体は、停止機構が解除された状態で操作体を上方向に移動させるだけの重量を有しているので、停止機構が解除されれば、操作体は、重量体の重みによって上限位置まで自然と上昇させることができる。また、プレイヤは、操作体に対して下向きに一定の力を加えることで操作体を下方向に下降させて元の下限位置まで戻すことができるが、このときに重量体の重みによって重量感も感じられるようになる。
【0018】
また、操作体を上昇させるための力として重力を利用しているため、ガススプリングやコイルバネの弾性力を利用して物体を上昇させるもののように劣化が生じることがなく、耐久性の高いものとなる。さらに、操作体の上昇速度やプレイヤが操作体を操作するときに感じる重量感を、重量体の重量の調整だけでも比較的容易に調整することができるので、設計/製造が容易なものとなる。さらに、操作体の上昇/下降のための動力源が必要ないため、省エネルギーを実現できるものとなる。
【0019】
なお、上記上昇機構を適用した場合において、前記操作体や前記重量体などが上下方向に動くとは、これらが動くときに高低差を生じさせることを意味するものであり、動くことによって高低差が生じるのであれば、必ずしも鉛直方向で上下に動かなければならないものではない。
【0020】
上記ゲーム装置において、前記停止機構は、前記操作体の可動範囲の下限位置より僅かに上に先端部が位置するように設けられたフックと、前記操作体の下部の所定位置に設けられた回転体からなり、前記フックの先端部が前記停止解除信号が入力される前の掛止位置にあるときに該フックの先端部の下端により掛止される掛止部と、前記停止解除信号が入力されたときに前記フックの先端部を前記掛止位置から押し出して該フックの先端部による前記掛止部の掛止を解除するとともに、該掛止の解除により前記操作体が上昇した後に前記フックの先端部を前記掛止位置に戻す掛止解除機構とから構成され、前記フックは、前記操作体を下降するのに従って前記掛止部を構成する回転体が回転しながら先端部が押し出され、該操作体が下限位置まで下降すると先端部が前記掛止位置に戻るものとすることができる。
【0021】
この場合は、プレイヤにより操作体が下降されるときに回転体によりフックが押し出され、さらに操作体が下限位置まで下降するとフックが掛止位置まで戻るものとなっている。このため、操作体が下降されるときには停止機構の駆動動力が必要ない。
【0022】
上記ゲーム装置において、前記停止機構は、前記操作体の下部の所定位置に固定して設けられた掛止部と、前記操作体が可動範囲の下限位置にある状態で前記掛止部より僅かに上部に設けられ、前記停止解除信号が入力される前の掛止位置にあるときに前記掛止部の上端を掛止する回転体からなる先端部を有するフックと、前記停止解除信号が入力されたときに前記フックを前記掛止位置から引き込んで該フックによる前記掛止部の掛止を解除するとともに、該掛止の解除により前記操作体が上昇した後に前記フックを前記掛止位置に戻す掛止解除機構とから構成され、前記フックは、前記操作体を下降するのに従って前記先端部を構成する回転体が回転しながら引き込まれ、該操作体が下限位置まで下降すると前記掛止位置に戻るものとすることができる。
【0023】
この場合は、プレイヤにより操作体が下降されるときに回転体によりフックが引き込まれ、さらに操作体が下限位置まで下降するとフックが掛止位置まで戻るものとなっている。このため、操作体が下降されるときには停止機構の駆動動力が必要ない。
【0024】
上記ゲーム装置は、前記操作体と相対して設けられ、該操作体の重量に応じて重量が定められる重量体と、前記操作体と前記重量体とが互いに上下で反対方向に動作するように、該操作体と該重量体とを直接または他の部材を介して間接に接続する接続機構とさらにを備えていてもよい。この場合において、前記停止機構は、前記重量体を該重量体の上限位置で固定することにより前記操作体を前記下限位置に固定して停止させるものとすることができる。
【0025】
この場合は、重量体を固定することで操作体は下限位置に固定して停止される。このため、ゲーム装置の筐体内の構造により操作体の側に停止機構を設けることが困難な場合でも、操作体を下限位置で停止させておくことができる。
【0026】
上記ゲーム装置は、前記操作体と相対して設けられ、該操作体の重量に応じて重量が定められる重量体と、前記操作体と前記重量体との水平方向における中間の所定位置に軸支された回動板と、前記回動板に巻架され、前記操作体と前記重量体とが互いに上下で反対方向に動作するように前記回動板を挟んで相対するように前記操作体と前記重量体とを接続させた回動帯とから構成される接続機構とをさらに備えていてもよい。この場合において、前記停止機構は、前記回動板を固定することにより前記操作体を前記下限位置に固定して停止させるものとすることができる。
【0027】
この場合は、回転板を固定することで操作体は下限位置に固定して停止される。このため、ゲーム装置の筐体内の構造により操作体の側に停止機構を設けることが困難な場合でも、操作体を下限位置で停止させておくことができる。
【0028】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかるゲーム装置は、ゲームの進行に応じて通常状態では下限位置に固定して停止されている操作体が該下限位置より上昇し、該下限位置よりも上昇された後にプレイヤの操作により該操作体が再び該下限位置まで下降されることでゲームにおける特別の入力を行う昇降型入力装置と、ゲームの進行において前記特別の入力を可能とする条件が成立したときに、前記操作体の前記下限位置における固定を解除させる停止解除手段と、前記停止解除手段による前記下限位置における固定の解除により前記操作体が上昇した後に、プレイヤの操作により該操作体が該下限位置まで再び下降されたかどうかを判定する再下降判定手段と、前記再下降判定手段により前記操作体が下限位置まで下降されたと判定したときに、前記特別の入力を受け付けて、ゲームの進行において該特別の入力に応じた処理を実行する特別処理実行手段とを備え、前記昇降型入力装置は、プレイヤが操作するための操作部を有し、下限位置と上限位置との間で上下方向に可動とした所定の重量を有する操作体と、前記操作体を前記下限位置に固定して停止させるとともに、ゲームの進行に応じて所定の停止解除信号が入力されることで該操作体の固定を解除する停止機構と、前記停止機構が解除されたときに、前記操作体を前記上限位置まで上昇させる上昇機構と、前記操作体の可動範囲の下限位置よりも僅かに上に先端部材が位置するように前記ゲーム装置の筐体に固定され、該操作体が該下限位置に位置するときに該先端部材を該操作体に付勢する弾性体を含む付勢機構と、前記停止機構が解除されて前記操作体が前記下限位置より上方に上昇した後、プレイヤの操作により下方向に加えられた力によって該操作体が再び前記下限位置まで下降したときに、所定の入力信号を出力する入力信号出力手段とを備え、前記付勢機構の先端部材が前記操作体に付勢される力は、前記停止機構が解除されているときにおいて前記上昇機構が該操作体を上昇させようとする力よりも弱く、前記再下降判定手段は、前記入力信号出力手段から出力された前記所定の入力信号が出力されることにより、前記操作体が前記下限位置まで再び下降されたと判定することを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0030】
図1は、この実施の形態にかかるアーケードゲーム機の外観構成を示す斜視図である。図示するように、このアーケードゲーム機1では、筐体10の前面上部に音声を出力するスピーカ15と、CRTや液晶表示器などからなり、画像を表示する表示装置14とが配置されている。筐体10の前面下部にドアキー18Kの操作により開放することが可能なフロントドア18が設けられており、このフロントドア18にゲームを開始するためのコインを投入するコイン投入口11と後述するトレーディングカードを外部に排出するためのカード排出口16とが設けられている。ゲームを開始すべくコイン投入口11から投入されるコインには、所定金額の貨幣、または所定金額で購入できる遊技用メダルを適用することができる。
【0031】
上部の表示装置14と下部のフロントドア18との間にある台状面には、左右に1stプレイヤ操作ボタン12aと、2ndプレイヤ操作ボタン12bとが設けられている。1stプレイヤボタン12aは、このアーケードゲーム機1では一人でゲームを行う(同一構成のアーケードゲーム機との通信対戦を行う場合を含む)プレイヤ、或いは二人でゲームを行う場合における一方のプレイヤにより、ゲームの進行のために操作されるボタンである。2ndプレイヤ操作ボタン12bは、このアーケードゲーム機1だけで二人でゲームを行う場合における他方のプレイヤにより、ゲームの進行のために操作されるボタンである。
【0032】
台状面の中央前方には、カード挿入口13Rから挿入されたトレーディングカードに記載されたコードデータ(後述)を読み取るスキャナ13が設けられている。台状面の中央後方には、上下方向に可動とした剣17が柄の部分を上にして設けられている。剣17は、ゲームが行われてないときや、ゲームの進行中でも特別攻撃ができない状態では、刀身の部分が筐体10の中に収納され、ほぼ柄と鍔の部分しか筐体10の外に表れないものとなっている。
【0033】
剣17は、ゲームにおいて所定の条件が成立したときに後述する駆動機構により上方向にせり上がる。剣17が最大限せり上がっている状態となっているときにプレイヤが柄の部分を把持して剣17全体を下方向に押し込んで元の位置まで戻すことで、プレイヤは、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに対して特別攻撃を行うための特別入力を行うことができる。
【0034】
また、筐体10の下面後側には、キャスター19aが配置されており、このアーケードゲーム機1を容易に移動できるようにしている。筐体10の下面前側には、高さを調整するアジャスター19bが配置されており、設置場所の凹凸に関わらずにアーケードゲーム機1を安定して設置できるようにしている。さらに、筐体10の内部には、制御回路を搭載した基板などが収納されている。
【0035】
図2は、図1のアーケードゲーム機1の回路構成を示すブロック図である。図示するように、このアーケードゲーム機1の制御回路(コンピュータ装置)20は、CPU(Central Processing Unit)21と、ROM(Read Only Memory)22と、RAM(Random Access Memory)23と、画像処理部24と、サウンド処理部25と、入出力制御部26と、通信制御部27とを備えている。
【0036】
CPU21は、ROM22に記憶されたプログラムを実行することにより、このアーケードゲーム機1の各部を制御し、このアーケードゲーム機1において提供するゲームを進行させる。CPU21は、内部タイマを含んでいる。ROM22は、CPU21により実行されるプログラム、及びゲームの進行に応じて変更されることのない各種のデータを記憶する。RAM23は、CPU21のワークエリアとして使用され、ゲームの進行に応じて変更されるデータを記憶する。
【0037】
画像処理部24は、表示装置14に接続されており、CPU21からの指示に応じてゲームの進行状況に応じた画像を生成し、表示装置14に表示させる。サウンド処理部25は、スピーカ15に接続されており、CPU21からの指示に応じてゲームの進行状況に応じた効果音を出力する。
【0038】
入出力制御部26は、コイン投入口11からのコインの投入を検知するコイン投入センサ11Sと、操作ボタン12(12a、12b)と、スキャナ13と、カードスタッカ(図示せず)に積まれたカードをカード排出口16から外部に排出するためのカード排出部16Dと、後述する駆動機構に含まれるソレノイド121、上部センサ152a及び下部センサ152bとが接続されている。コイン投入センサ11Sの検出信号、操作ボタン12の入力信号、スキャナ13によりトレーディングカードから読み取られたデータ、上部センサ152a及び下部センサ152bの検出信号は、入出力制御部26を介してCPU21に入力される。また、剣17をせり上げる際には、CPU21からの指示によりソレノイド121が励磁される。
【0039】
通信制御部27は、他の機器に接続されており、接続された他の機器との間における情報の送受信を制御する。通信制御部27に接続される他の機器は、このアーケードゲーム機1と同じ構成を有する他のアーケードゲーム機とすることができる。接続される他のアーケードゲーム機は、このアーケードゲーム機1に隣接して設置されて専用線接続されるものであっても、遠隔地のゲームセンターに設置されて電話回線やインターネット等の通信回線を介して接続されるものであってもよい。また、通信制御部27に接続される他の機器は、このアーケードゲーム機1が設置されたゲームセンターの管理コンピュータ等であってもよい。
【0040】
以下、図1のアーケードゲーム機1における剣17の駆動機構について説明する。図3は、駆動機構100を示す斜視図である。図4は、剣17が下降した状態における駆動機構100を示す正面図、図5は、XX断面図である。図6は、剣17が上昇した状態における駆動機構100を示す正面図、図7は、該状態における側面図である。
【0041】
駆動機構100は、固定板150をアーケードゲーム機1の筐体内部にネジ止めして固定することにより取り付けられる。固定板150の上部と下部には、それぞれ上面金具151と下部金具152とがオーバーハングするように取り付けられており、上面金具151の水平面と下部金具152の水平面との間に断面円形状のリニアシャフト101が取り付けられている。リニアシャフト101に対応して、固定板150の中央部は開放状態とされている。
【0042】
リニアシャフト101には、リニアシャフト101に沿って上下方向に動くことのできるリニアベアリング102が軸受けされている。リニアベアリング102の前面には、前面金具104が取り付けられており、前面金具104から突出するように剣受け金具103が取り付けられている。そして、剣受け金具103の上部に剣17が取り付けられている。プレイヤにより剣17が下方に押し込められる際にプレイヤによって加えられた力に下方向以外の方向成分が生じていても、このリニアシャフト101とリニアベアリング102とによって剣17が前後左右にぶれるのを防いでいる。
【0043】
前面金具104は、両端部が後部に折り曲げられて側面を形成し、側面を形成しない部分の下端部が後部に折り曲げられて底面を形成している。前面金具104の両側面の上下には、該側面の外側にローラーベアリング105a、105bが軸支されて設けられている。ローラーベアリング105a、105bは、固定板150に接しつつ回転するものであり、プレイヤの操作によって剣17に対して如何なる方向の力が加えられても(特に剣17の上下動の際に)、前面金具104、及びこれに直接または間接に繋がれている剣受け金具103や剣17などが想定外の方向に捻れてしまうのを防いでいる。
【0044】
また、下側のローラーベアリング105bは、剣17が最も下まで押し込められたときに、後述するようにフック120の先端部120a(図8(a)参照)に掛止される。また、下側のローラーベアリング105bは、剣17が下方に動く際に先端部120aのテーパー形状を利用して、フック120を前面側に押しだすように回動させ(図9(b)参照)、剣17を最も下まで押し込めてからフック120の先端部120aに掛止させることができるようになっている。さらに、前面金具104の両側面の底面よりも下の位置には、該側面の外側にローラーベアリング122が軸支されて設けられている。ローラーベアリング122については、さらに後述する。
【0045】
固定板150の前面左側には、ピニオンギア106bと噛み合い、剣17の動きに応じて上下方向でピニオンギア106bを移動させるラックギア106が設けられている。ピニオンギア106bは、前面金具104の左側面に軸支されており、ピニオンギア106bの根元にはロータリーダンパー107が設けられている。ラックギア106とピニオンギア106bとの組み合わせにより、剣17が下降する際には一定の抵抗が生じ、剣17が急激に上昇されるのを防いでいる。ロータリーダンパー107は、剣17が上下する際の衝撃を吸収するものである。
【0046】
固定板150の背面側には、チェーン112を収納するチェーンボックス153が設けられている。チェーンボックス153の上部と下部には、チェーン112が掛けられるスプロケット112a、112bが軸支されて設けられている。チェーン112には、前面側において連結金具113を介してリニアベアリング102が取り付けられている。チェーン112は、樹脂プレートとステンレスプレートを交互に連結してなるもので、給油なしでも一定の潤滑性を保てるものとなっている。
【0047】
チェーンボックス153の背面側には、例えば一体成形された真鍮製のウェイト110の動きをガイドする一対のガイドレール111が上下方向に延伸して取り付けられている。チェーン112には、背面側においてウェイト110が取り付けられており、ウェイト110がガイドレール111に沿って下方向に動くとチェーン112が回転して剣17が上方に持ち上げられるものとなっている。一方、剣17を押し下げるとチェーン112が逆方向に回転して、ウェイト110がガイドレール111に沿って上方向に動くものとなっている。
【0048】
ウェイト110は、剣17やこれに直接または間接に固定されている金具103、104などの重量、ラックギア106とピニオンギア106bの組み合わせなどにより生じる抵抗力などに従って、剣17の上昇が急速に加速しないように、また、剣17の上昇速度が一定の適正速度を超えないものとなるように、また、一旦上昇させられた剣17をプレイヤが下方に押し込めるときに一定の重量感が得られるように、重量を調整すればよい。
【0049】
また、一対のガイドレール111の上部と下部には、ウェイト110の位置を検出するための上部センサ152aと下部センサ152bとが設けられている。上部センサ152a、下部センサ152bは、発光部と受光部がガイドレール111の各々に取り付けられた光学センサからなり、発光部の発した光を受光部が受光できているか、あるいは発光部の発した光が遮られて受光部が受光できていないかによって、ウェイト110の存否を検出するものである。
【0050】
上部センサ152aにおいて受光できていないときには、ウェイト110が最も上にまで上昇している、すなわち、剣17が最も下にまで押し込められているということとなる。下部センサ152bにおいて受光できていないときには、ウェイト110が最も下にまで下降している、すなわち、剣17が最も上にまで上昇させられているということとなる。ウェイト110が最も上にも最も下にも位置していない中間位置にあるときには、上部センサ152aでも下部センサ152bでも受光できていることとなるが、剣17に外部から力を加えることなくウェイト110の位置が中間位置で停止されることはないので、ウェイト17が中間位置のどの位置にあるか、すなわち剣17がどの程度上昇させられているかが問題となることはない。
【0051】
また、剣17が下まで下降した状態で前面金具104の両側面の底面よりも下となる位置の両側に、下部ダンパー130が設けられている。下部ダンパー130においては、支持金具131と取り付けプレート131aにより2本の支持軸133を支持しており、支持軸133の支持金具131と取り付けプレート131aとの間にはスプリング132が挿入されている。また、支持軸133の内側端には、ローラーベアリング135を軸支するローラー取り付け金具134が取り付けられている。
【0052】
ローラーベアリング135は、支持軸133の支持金具131と取り付けプレート131aの間に挿入されたスプリング132によって、剣17が下まで下降した状態で前面金具104の側面下部に付勢される。もっとも、スプリング132がローラーベアリング135を前面金具104の側面下部に付勢させる力が生じるものの、フック120がローラーベアリング122から外されるとウェイト110が剣17やこれに一体の前面金具104などを上昇させようとする力によって、ローラーベアリング135が回転しつつ前面金具104が上昇することでローラーベアリング135は前面金具104の側面下部から離れることとなる。つまり、下部ダンパー130によってフック120がローラーベアリング122から外されたときに前面金具104が上昇しようとする力を押さえつけるほどの力は生じない。
【0053】
また、ローラーベアリング135は、支持軸133の支持金具131と取り付けプレート131aの間に挿入されたスプリング132によって少なくとも前面金具104の下端がこれよりも高い位置となるまで剣17が上昇しているときには、前面金具104の側面よりも僅かに内側に張り出す位置で停止した状態となる。
【0054】
フック120の先端部120aが外れて剣17が上昇し、ローラーベアリング135も前面金具104の側面から外れた後に、プレイヤが剣17を再び最下部にまで押し込む際には、前面金具104の側面下端がローラーベアリング135を外側に押しのけながら、前面金具104が下降してくることになる。この際に、支持軸133の支持金具131と取り付けプレート131aとの間にあるスプリング132の弾性力によって、これよりも上の位置で剣17を押し込めようとしたときに生じていた抵抗力よりも強い抵抗力が剣17の下降に対して働くものとなる。
【0055】
次に、剣17を上昇/下降させる際の動作について説明する。図8は、アーケードゲーム機において剣を上昇/下降させる際の動作の説明図である。図8(a)に示すように、アーケードゲーム機1において、剣17は、通常の状態では最も下まで下降させられて、ローラーベアリング122がフック120の先端部120aに掛止された状態で停止している。このとき、ウェイト110は、図4、図5に示したような最も上の位置で停止している。この状態でプレイヤが剣17を上に引っ張り上げようとしても、フック120の先端部120aにローラーベアリング122が掛止されているために、剣17を引っ張り上げることができない。
【0056】
剣17を上昇させる場合には、図8(b)に示すように、ソレノイド121を励磁してフック120を前面側に回動させて押し出す。これにより、ローラーベアリング122を掛止していたフック120の先端部120aが、ローラーベアリング122から外れる。ローラーベアリング122が外れると、ウェイト110と剣17などとの重量バランスから、ウェイト110がガイドレール111に沿って下降するとともに、剣17が上昇する。ここで、剣17の上昇速度は、ラックギア106とピニオンギア106bとの組み合わせにより生じる抵抗によって、一定の速度以上となることがない。
【0057】
剣17が最も上部まで上昇したとき、ウェイト110が最も下部まで下降し、下部センサ152bによってウェイト110が検出される。下部センサ152bによってウェイト110が検出されると、ソレノイド121の励磁が停止され、フック120の位置が元の位置に戻る。フック120の位置が元に戻った後に、プレイヤは、図8(c)に示すように、剣17を下に押し込める。この際、剣17に捻れる方向の力が加わっても、ローラーベアリング105a、105bが固定板150に押しつけられながら剣17が下降することになるので、剣17が一定角度以上に捻れてしまうことがない。
【0058】
剣17が下降を続け、ローラーベアリング122がフック120の先端部120aに達すると、図8(d)に示すように、先端部120aのテーパー形状に対してローラーベアリング122が接する位置が徐々に内側に動いてくることから、先端部120aを含むフック120が前面に押し出される。さらに、先端部120aよりも低い位置までローラーベアリング122が移動すると、フック120を前面側に押し出す力が働かなくなることから、図8(a)に示すように、フック120が元の位置に戻ることとなる。この際に、下部ダンパー130によって剣17を下降させようとするのに対して、より大きな抵抗力が働くものとなる。
【0059】
以下、図1のアーケードゲーム機1の動作について説明する。ゲームが行われていない状態では、デモ画面やコインの投入指示画面などが表示されており、コイン投入口11からコインが投入されたことがコイン投入センサ11Sにより検出されると、一人プレイを行うことが可能となり、1stプレイヤ操作ボタン12aの操作により一人プレイを行うことを指示すると、一人プレイ用のゲームが開始される。
【0060】
一人プレイ用のゲームが開始されると、CPU21により今回のゲームでプレイヤキャラクタとバトルを行う敵キャラクタの種類が決定され、決定された敵キャラクタを表示装置14に表示される。これに対して、プレイヤは、手持ちのトレーディングカードのうちから所望のカードを選んでカード挿入口13Rに挿入し、スキャナ13に読み取らせる。CPU21は、挿入されたカードから読み取った情報に応じてプレイヤキャラクタの種類を決定し、表示装置14に表示させる。こうしてバトルが開始される。
【0061】
バトルが開始されると、プレイヤキャラクタと敵キャラクタに対して、交互に攻撃権が与えられる。プレイヤキャラクタに攻撃権が与えられたときには、プレイヤは、1stプレイヤボタン12aを操作してプレイヤキャラクタの攻撃手法を選択する。CPU21は、選択された攻撃手法に応じて敵キャラクタに与えられるダメージを算出するとともに、敵キャラクタがプレイヤキャラクタからの攻撃によってダメージを受ける様子を示す画像を表示装置14に表示させる。
【0062】
一方、敵キャラクタに攻撃権が与えられたときには、CPU21は、敵キャラクタからプレイヤキャラクタに対する攻撃手法を所定の手法により選択し、選択した攻撃手法に応じてプレイヤキャラクタに与えられるダメージを算出するとともに、プレイヤキャラクタが敵キャラクタからの攻撃によってダメージを受ける様子を示す画像を表示装置14に表示させる。こうしてゲームが進行されている過程において所定の条件が成立すると、プレイヤは、プレイヤキャラクタに攻撃権があるときにおいて敵キャラクタに強力な威力を与える特別入力を行うための条件が成立する。
【0063】
特別入力を行うための条件が成立したとき、CPU21は、入出力制御部26を介してソレノイド121を励磁する。ソレノイド121が励磁されることにより生じる力によってフック120が前面側に押しだすように回動させられる。これによってローラーベアリング122を掛止していたフック120の先端部120aがローラーベアリング122から外れ、ウェイト110が下降するとともに剣17が上昇する。
【0064】
そのままウェイト110が下降し、下部センサ152bによりウェイト110が最も下に位置することが検出されたとき、すなわち剣17が上昇しきったときに、CPU21は、ここでソレノイド121の励磁を停止し、これによりフック120が元の位置に戻る。なお、下部センサ152bによりウェイト110が検出されるまでにプレイヤが剣17を押し込めても(ウェイト110を上昇させても)、未だフック120が元の位置に戻っていないため、ローラーベアリング122がフック120の先端部120aに掛止されることはなく、プレイヤが剣17から手を離せば、再びウェイト110が下降し、剣17が上昇することとなる。
【0065】
下部センサ152bによりウェイト110が検出され、剣17が上昇しきってソレノイド121の励磁を停止すると、CPU21は、特別入力を受付可能な状態として待機する。この特別入力が受け付け可能な状態でプレイヤが剣17を下方に押し込めると、剣17の下降に従ってウェイト110が上昇する。ここで、剣17の下降に従ってローラーベアリング122がフック120の先端部120aにまで下降すると、フック120が前面に押し出され、さらに剣17を下降させると、フック120が元の位置に戻って先端部120aにローラーベアリング122が掛止されることとなる。また、このように剣17を下降させる際の最後の段階で、下部ダンパー130によってより強い抵抗力が生じることになる。
【0066】
こうして剣17が最も下方まで押し込められたときには、これに伴って最も上方に移動したウェイト110が上部センサ152aによって検出される。CPU21は、特別入力を受付可能な状態で上部センサ152aからウェイト110の検出信号が入力されると、特別入力を受け付ける。そして、特別入力に応じた攻撃によって敵キャラクタに与えられるダメージを算出するとともに、敵キャラクタがプレイヤキャラクタからの特別攻撃によってダメージを受ける様子を示す画像を表示装置14に表示させる。そして、敵キャラクタにトータルで与えられたダメージが一定量以上となればプレイヤキャラクタの勝利でゲームが終了し、未だ一定量以上のダメージを与えられていなければゲームが継続されることとなる。
【0067】
以上説明したように、この実施の形態にかかるアーケードゲーム機1では、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに対して特別攻撃を行うための特別入力は、特別入力が可能となる前にはフック120により可動範囲の下の位置で停止され、特別入力が可能になることでフック120がソレノイド121により前面に押し出されることで上昇する剣17を再び元の位置まで下降させることにより行うものとなっている。剣17の上昇/下降は、駆動機構100によって行われる。
【0068】
この駆動機構100において、剣17は、剣受け金具103及び前面金具104を介して、スプロケット112a、112bに掛けられたチェーン112に接続されている。一方、チェーン112の反対側には、ウェイト110が接続されている。特別入力が可能になる前には、フック120によって剣17及びウェイト110が動くことはないが、フック120が前面に押し出されると、ウェイト110と剣17等に働く重力バランスにより、特別な力を加えなくても自然にウェイト110が下降して、これに伴って剣17が上昇することとなる。
【0069】
これに対して、剣17が上昇した後にプレイヤが剣17を下方向に押し込める操作を行ったとき、該操作及び重力によって剣17等に対して下向きに働く力の合成力がウェイト110とに働く重力よりも大きくなって、剣17を再び元の可動範囲の下限位置まで押し込めることができる。こうして剣17が上昇した後にプレイヤの操作で剣17を再び下降させることで特別入力を行うので、ボタンやジョイスティックなどの他の一般的な入力装置に比べて、プレイヤは、ダイナミックな入力操作を行うことができる。
【0070】
また、剣17を上昇させる際にフック120を前面に押し出すために行ったソレノイド121の励磁は、剣17が下部センサ152bによりウェイト110が可動範囲の最も下まで下降した、すなわち剣17が最も上に上昇するまで停止されない。プレイヤが可動範囲の最も上に上昇するよりも前に剣17を下方向に押し込めても、これだけでは特別入力を行うことができない。従って、特別入力を行うためには、プレイヤは、剣17を可動範囲の最も上から最も下まで下降させる必要があるので、特別入力の入力操作がよりダイナミックなものとなる。
【0071】
また、特別入力が可能になったときに剣17を上昇させるためにウェイト110の重みを利用しているため、ガススプリングやコイルバネといった弾性力を利用して物体を上昇させるもののように劣化が生じることがなく、耐久性の高いものとなる。また、特別入力が可能になったときの剣17の上昇速度も、ウェイト110の重量の調整だけで比較的容易に調整することができ、設計/製造が容易なものとなる。さらに、剣17の可動範囲(上昇/下降する際のストローク)も、スプロケット112a、112bの取り付け位置とチェーン112の長さの調整だけで比較的容易に調整することができ、設計/製造が容易なものとなる。また、特別入力が可能になったときに剣17を停止させているフック120を前面に押し出すためにソレノイド121を励磁する以外には、剣17を上昇/下降させるための駆動動力を必要としていない。このため、省エネルギーでアーケードゲーム機1を稼働させることができる。
【0072】
また、スプロケット112a、112bとこれに掛けられたチェーン112という比較的簡単な機構によって、剣17とウェイト110の上と下で逆方向に移動させることができるものとなっている。ここで、チェーン112には、樹脂プレートとステンレスプレートとを交互に連結してなるもので、給油なしでも一定の潤滑性を保てるものであることから、メンテナンスが容易なものとなる。
【0073】
また、剣17は、リニアシャフト101に沿って上下方向に可動させることができるリニアベアリング102に剣受け金具103及び前面金具104を介して接続される。リニアベアリング102の動きは、上下方向以外の方向ではリニアシャフト101によって規制されているため、剣17の動きも上下方向以外の方向では規制を受けることとなる。このため、プレイヤが剣17を下方向に押し込める際において上下方向以外の方向に比較的大きな力が加えられてしまうこととなっても、剣17が想定外の方向に動いてしまうことがない。
【0074】
また、前面金具104の両側面には、固定板150に接しつつ上下方向に回転して移動するローラーベアリング105a、105bが取り付けられている。このローラーベアリング105a、105bと固定板150との作用によって、リニアベアリング102がリニアシャフト101を軸として回転しようとする動きが規制され、剣17が捻れるような動きも規制を受けることとなる。このため、プレイヤが剣17を下方向に押し込める際において捻れ方向に比較的大きな力が加えられてしまうこととなっても、剣17が想定外の方向に動いてしまうことがない。
【0075】
さらに、固定板150には上下方向に歯が並ぶようにラックギア106が取り付けられ、剣受け金具103とともに剣17を支持する前面金具104にはラックギア106と噛み合うピニオンギア106bが取り付けられている。ラックギア106とピニオンギア106bとの組み合わせにより剣17が上昇する際に一定の抵抗力を生じさせるので、剣17が急激に上昇したり、一定の速度以上に速くなってしまうのを防ぐことができる。また、ラックギア106とピニオンギア106bの選択によっても、剣17の上昇速度を調整することができるものとなる。
【0076】
また、剣17を最も下の位置で停止させるための停止機構は、剣17の側の前面金具104に取り付けられたローラーベアリング122と、ローラーベアリング122を掛止するフック120と、フック120を回転運動により前面側に押し出すソレノイド121とから構成されている。ここで、剣17を上昇させる際にのみソレノイド121を励磁すればよく、それ以外の場合には励磁させる必要がない。
【0077】
また、剣17が一旦上昇した後にプレイヤが剣17を下降させる際には、ローラーベアリング122が回転しながらフック120の上面のテーパー形状を利用して、ソレノイド121を励磁することなくフック120を押し出すことができる。そして、さらに剣17が最も下の位置まで下降されてローラーベアリング122がフック120より下の位置にくると、フック120が元の位置に戻って再びローラーベアリング122に掛止されることとなる。このため、剣17の固定/固定の解除に必要な動力が少なくて済む。
【0078】
また、固定板150において特別入力が可能となっていない状態で剣受け金具103とともに剣17を支持する前面金具104の両サイドには、下部ダンパー130が取り付けられている。下部ダンパー130の先端のローラーベアリング135は、特別入力が可能となっていない状態では、スプリング132の弾性力により前面金具104の側面に付勢される。
【0079】
もっとも、フック120の先端部120aが前面金具104の最下部に取り付けられたローラーベアリング122から外れて、ウェイト110の重みにより前面金具104を上昇させようとする力が働くと、下部ダンパー130の先端のローラーベアリング135が回転するので、下部ダンパー130が前面金具104を押さえつける力は僅かなものでしかない。このため、下部ダンパー130が剣17を上昇させるのにはあまり邪魔にならない。
【0080】
一方、前面金具104の最下部がローラーベアリング135の位置よりも上に上昇した状態では下部ダンパー130のスプリング132の弾性力による力はプレイヤに対して全く伝わらないが、前面金具104の最下部がローラーベアリング135の位置より下に下降するとこの力がプレイヤに対して急に伝わることとなり、剣17を下方向に押し込める最後の段階で、一定の抵抗力をプレイヤに感じさせることができ、現実世界で剣を対象物に突き刺すときのような操作感をプレイヤに与えることができる。
【0081】
しかも、前面金具104の最下部がローラーベアリング135の位置よりも上にある状態では、ローラーベアリング135は前面金具104の側面よりも内側にせり出しており、前面金具104の最下部がローラーベアリング135の位置まで下降してきた状態では、前面金具104の側面に接している状態のときのようにローラーベアリング135はスムーズに回転しない。このため、下部ダンパー130の作用によりプレイヤに伝えられる力がいっそう大きなものとなる。剣17を下方向に押し込める最後の段階でプレイヤに感じさせる抵抗力がより大きくなり、プレイヤが剣17を下方向に押し込める際に生じる操作感がいっそう増すことになる。
【0082】
さらに、剣17を押し込めるときにもウェイト110に働く重力で剣17を上向きに上昇させようとする力は働いているので、プレイヤは、操作の際に一定の重量感を感じることもできる。この重量感の調整も、ウェイト110の重さの調整だけで比較的容易に行うことができる。
【0083】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形形態について説明する。
【0084】
上記の実施の形態では、ウェイト110は、真鍮性で一体成形されたものであったが、例えば、真鍮性のプレートなどを重ねて構成するようにしてもよい。この場合、剣17の駆動機構100を構成する各部品(例えば、チェーン112など)に特性上のバラツキがあっても、ウェイト110に使用するプレートの枚数を調整することで、剣17の上昇速度や下降時の操作感を容易に調整することができる。これにより、製品全体としての歩留まりを向上させることができる。
【0085】
上記の実施の形態では、リニアシャフト101は、断面形状を円形とするものであったが、断面形状を多角形とするものであってもよい。断面形状を多角形とするリニアシャフト101に対しては、リニアベアリング102の穴の形状もこれに合わせるものとすることができる。この場合には、仮にローラーベアリング105a、105bがなくても、前面金具104、及びこれに直接または間接に繋がれている剣受け金具103や剣17の捻れを一定程度まで防ぐことができる。
【0086】
上記の実施の形態では、チェーン112に接続されたウェイト110は、ガイドレール111に沿って下降/上昇するものとしていたが、ガイドレール111は、必ずしも必要ではない。また、ウェイト110の位置を検出する上部センサ152a及び下部センサ152bは、必ずしも光学センサである必要はなく、接触型のセンサであってもよい。また、ウェイト110の位置を検出する上部センサ152a及び下部センサ152bの代わりに、剣17の位置を検出するためのセンサを設けるものとしてもよい。
【0087】
上記の実施の形態では、剣受け金具103とともに剣17を支持する前面金具104とウェイト110とがチェーン112に接続され、チェーン112は、チェーンボックス153の上下に軸支されたスプロケット112a、112bに掛けられていた。そして、このような機構により、剣17とウェイト110のうちの一方の上昇に伴って他方が下降されるものとしていたが、剣17とウェイト110とのうちの一方の上昇に伴って他方を下降させるための機構は、これに限るものではない。
【0088】
例えば、チェーン112とスプロケット112a、112bとの組み合わせの代わりに、ベルトと滑車の組み合わせを採用することもできる。上部のスプロケット112a(あるいは、これに対応する滑車)とチェーン112(あるいは、これに対応するベルト)だけでも剣17とウェイト110とのうちの一方の上昇に伴って他方を下降させるための機構を構成できるので、下部のスプロケット112b(あるいは、これに対応する滑車)は必ずしもなくてもよい。
【0089】
また、少なくとも剣17とウェイト110が移動する方向を上下で反対にするスプロケット(あるいは、これに対応する滑車)があるのであれば、剣17とウェイト110とのうちの一方の上昇に伴って他方を下降させるための機構に動滑車(あるいは、これに対応するスプロケット)などが組み合わされていてもよい。この場合は、例えば、筐体10の内部の構造によって、ウェイト110の移動量があまりとれなくても剣17の移動量を十分に確保することができる。
【0090】
上記の実施の形態では、ラックギア106とピニオンギア106bとの組み合わせによって、剣17が上下する際には一定の抵抗を生じさせ、剣17が急激に上昇されるのを防いでいた。もっとも、剣17の上昇に対して一定の抵抗を与える構成は、ラックギア106とピニオンギア106bとの組み合わせに限るものではなく、例えば、板バネとノッチ機構の組み合わせのようなものであってもよい。また、ラックギア106のように必ずも固定板150に固定されたものでなくてもよい。
【0091】
上記の実施の形態では、前面金具104の側面に、固定板150に接しつつ回転するローラーベアリング105a、105bが取り付けられており、これによって剣17などの捻れを防ぐものとしていた。もっとも、前面金具104の側面の移動位置に沿って固定板150側にローラーベアリング105a、105bのような回動体を複数配置するものとしてもよい。また、回動体でなくても、前面金具104と固定板150とがシリコンゴムのようなものを介して接するような構成としてもよい。
【0092】
上記の実施の形態では、剣17を最も下に下降させた位置で停止させるための停止機構は、固定板150側に配置されたフック120及びソレノイド121、並びに剣17側に配置されたローラーベアリング122により構成されるものとしていた。もっとも、剣17をこのような位置で停止させるための停止機構は、これに限るものではない。例えば、フック120及びソレノイド121に対応する構成が固定板150側に、ローラーベアリング122に対応する構成が剣17側に配置されたものであってもよい。
【0093】
また、ウェイト110を最も上に上昇させた位置で停止させるものとする停止機構、すなわち上記したフック120、ソレノイド121及びローラーベアリング122に対応する構成を設けるものとしてもよい。ウェイト110の位置が最も上の位置で停止されれば、結局、剣17が最も下の位置で停止されるからである。この場合には、筐体10内の剣17を最も下に下降させた位置で停止させるための停止機構を剣17の側に設けることができない、あるいは困難な場合であっても、剣17を最も下に下降させた位置で停止させておくことができる。
【0094】
また、剣17を最も下の位置で停止させるための停止機構は、上記の実施の形態とは全く異なる構成のものであってもよい。特別入力を行うことができない状態では磁力で剣17を該位置で停止させる電磁石のようなものであってもよい。また、フック120のように回転運動でロックを外すのではなく、ブロックやピンを押し出し、これを剣17の側に設けられた掛止部に掛止させることにより剣17を停止させるものとすることもできる。
【0095】
図9は、この場合の停止機構の例を示す図である。特別入力が可能になる前には、図9(a)に示すように、ソレノイド203によりローラーベアリング202aが先端に取り付けられたピン202が押し出され、ローラーベアリング202aが前面金具104の下部(上記したローラーベアリング122が取り付けられた位置)に取り付けられた掛止部201に掛止される。掛止部201は、上面がほぼ水平に、下面が斜めになっている。
【0096】
特別入力が可能となると、図9(b)に示すように、ソレノイド203によりピン202が引き込まれ、ローラーベアリング202aが回転しながら掛止部201から外れる。ローラーベアリング202aが掛止部201から外れると、ウェイト110の重みに従って剣17が上昇する。そして、剣17が一旦上昇した後、プレイヤにより下方向に押し込まれたとき、掛止部201がローラーベアリング202aの位置まで下がると、図9(c)に示すように、ローラーベアリング202aが掛止部201の斜めになった下面に沿って回転しながらピン202を徐々に押し出していく。さらに剣17を最も下の位置まで下降させると、ピン202が図9(a)の位置に戻り、剣17が固定される。
【0097】
さらに、剣17を最も下の位置で停止させるための停止機構は、剣17とウェイト110とが取り付けられたチェーン112の動きを停止させるものであってもよい。チェーン112の動きを停止させるためには、スプロケット112a、112bをロックすればよい。この場合には、筐体10内の剣17を最も下に下降させた位置で停止させるための停止機構を剣17の側に設けることができない、あるいは困難な場合であっても、剣17を最も下に下降させた位置で停止させておくことができる。
【0098】
図10は、この場合の停止機構の例を示す図である。特別入力が可能になる前は、図10(a)に示すように、ソレノイド303によりロック金具302が押し出され、スプロケット112aと同軸に取り付けられたギア301にロック金具302が噛み合っている。これにより、スプロケット112aが回転し得ず、チェーン112が動かないので、剣17が停止される。
【0099】
特別入力が可能となると、図10(b)に示すように、ソレノイド303によりロック金具302が引き出され、ロック金具302がギア301から外れる。これにより、スプロケット112aが回転し得るようになり、ウェイト110の重みに従ってチェーン112が動いて、剣17が上昇するものとなる。そして、剣17が一旦上昇した後、プレイヤにより最も下の位置まで押し込まれたら、再びソレノイド303によりロック金具302を押し出してギア301と噛み合わせ、スプロケット112aを固定するものとすればよい。
【0100】
上記の実施の形態では、剣17は、鉛直方向で上下に上昇/下降するものとなっていたが、剣17が上昇/下降する方向は、必ずしも鉛直方向である必要はない。また、剣17の上昇/下降に対してウェイト110が下降/上昇する方向も、必ずしも鉛直方向である必要はない。つまり、特別入力が可能となったときに、重力によって剣17を停止されていた高さよりも高い位置に動いてウェイト110が低い位置に動くようになり、剣17が最も高い位置に上昇した後プレイヤが剣17を低い位置に押し込めるとウェイト110が高い位置に動くようになっていれば、剣17及びまたはウェイト110は、斜め方向などに動くものであってもよい。
【0101】
上記の実施の形態では、剣17は、フック120の先端部120aがローラーベアリング122から外れると、モーターなどの駆動動力がなくてもウェイト110の重みによって上方向に上昇するものとしていたが、モーターなどの駆動動力を用いて剣17を上昇させるものであっても、剣17の停止機構、すなわちフック120、ソレノイド121、ローラーベアリング122の構成を採用することができる。また、モーターなどの駆動動力を用いて剣17を上昇させるものであっても、剣17を最も下まで押し込めようとするときにプレイヤに操作感を与える機構、すなわち下部ダンパー130の構成も採用することができる。
【0102】
上記の実施の形態では、剣17を下に向けて突き刺す動作を模した操作を行うためのものであり、ウェイト110の反対側でチェーン112に接続され、プレイヤが操作する操作体は、剣の形を模したもの(剣17)であった。もっとも、本発明は、特に下部ダンパー130により操作感を与える部分の発明は、このようなものに限るものではなく、下向きに操作したときに操作者が一定の抵抗力を感じることとなる操作を模した操作を行わせるもの全般に適用することができる。
【0103】
上記の実施の形態では、本発明をアーケードゲーム機1に適用した場合を例として説明した。しかしながら、家庭用ゲーム機やパーソナルコンピュータなどに接続する入力装置として、上記した剣17のような入力装置を用いるものとしてもよい。もっとも、上記した剣17のような入力装置は、不特定多数の者に操作されるアーケードゲーム機の入力装置として適用することが好ましいことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の実施の形態にかかるアーケードゲーム機の外観構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかるアーケードゲーム機の回路構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかるアーケードゲーム機における剣の駆動機構を示す斜視図である。
【図4】剣が下降した状態における駆動機構を示す正面図である。
【図5】剣が下降した状態における駆動機構を示す断面図である。
【図6】剣が上昇した状態における駆動機構を示す正面図である。
【図7】剣が上昇した状態における駆動機構を示す側面図である。
【図8】本発明の実施の形態にかかるアーケードゲーム機において剣を上昇/下降させる際の動作の説明図である。
【図9】剣を可動範囲の下限位置で固定するための機構の変形例を示す図である。
【図10】剣を可動範囲の下限位置で固定するための機構の変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0105】
1 アーケードゲーム機
17 剣
101 リニアシャフト
102 リニアベアリング
105a、105b ローラーベアリング
106 ラックギア
106b ピニオンギア
110 ウェイト
112 チェーン
120 フック
121 ソレノイド
122 ローラーベアリング
130 下部ダンパー
132 スプリング
135 ローラーベアリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム装置に対して所定の入力信号を出力する入力信号出力手段を有するゲーム用入力装置であって、
プレイヤが操作するための操作部を有し、下限位置と上限位置との間で上下方向に可動とした所定の重量を有する操作体と、
前記操作体を前記下限位置に固定して停止させるとともに、ゲームの進行に応じて所定の停止解除信号が入力されることで該操作体の固定を解除する停止機構と、
前記停止機構が解除されたときに、前記操作体を前記上限位置まで上昇させる上昇機構と、
前記操作体の可動範囲の下限位置よりも僅かに上に先端部材が位置するように前記ゲーム装置の筐体に固定され、該操作体が該下限位置に位置するときに該先端部材を該操作体に付勢する弾性体を含む付勢機構とを備え、
前記付勢機構の先端部材が前記操作体に付勢される力は、前記停止機構が解除されているときにおいて前記上昇機構が該操作体を上昇させようとする力よりも弱く、
前記入力信号出力手段は、前記上昇機構により前記操作体が前記下限位置より上方に上昇した後、プレイヤの操作により下方向に加えられた力によって該操作体が再び前記下限位置まで下降したときに、前記ゲーム装置に対して前記所定の入力信号を出力する
ことを特徴とするゲーム用入力装置。
【請求項2】
前記付勢機構の先端部材は、少なくとも前記操作体の可動方向に回動可能な回動体によって構成されるとともに、前記操作体の下端が該先端部材の直近の真上の位置にあるときに該操作体の側面よりも僅かに内側に突出される
ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム用入力装置。
【請求項3】
前記上昇機構は、
前記操作体と相対して設けられ、該操作体の重量に応じて重量が定められる重量体と、
前記操作体と前記重量体とが互いに上下で反対方向に動作するように、該操作体と該重量体とを直接または他の部材を介して間接に接続する接続機構とを備え、
前記重量体は、前記停止機構が解除された状態で前記ゲーム用入力装置の外部から重力以外の力が働かないときには、該重量体及び前記操作体に働く重力と前記接続機構の構造とに従って、該操作体が前記上限位置よりも下の位置にある間に該操作体を上方向に上昇させるだけの重量を少なくとも有している
ことを特徴とする請求項1または2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記停止機構は、
前記操作体の可動範囲の下限位置より僅かに上に先端部が位置するように設けられたフックと、
前記操作体の下部の所定位置に設けられた回転体からなり、前記フックの先端部が前記停止解除信号が入力される前の掛止位置にあるときに該フックの先端部の下端により掛止される掛止部と、
前記停止解除信号が入力されたときに前記フックの先端部を前記掛止位置から押し出して該フックの先端部による前記掛止部の掛止を解除するとともに、該掛止の解除により前記操作体が上昇した後に前記フックの先端部を前記掛止位置に戻す掛止解除機構とから構成され、
前記フックは、前記操作体を下降するのに従って前記掛止部を構成する回転体が回転しながら先端部が押し出され、該操作体が下限位置まで下降すると先端部が前記掛止位置に戻る
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記停止機構は、
前記操作体の下部の所定位置に固定して設けられた掛止部と、
前記操作体が可動範囲の下限位置にある状態で前記掛止部より僅かに上部に設けられ、前記停止解除信号が入力される前の掛止位置にあるときに前記掛止部の上端を掛止する回転体からなる先端部を有するフックと、
前記停止解除信号が入力されたときに前記フックを前記掛止位置から引き込んで該フックによる前記掛止部の掛止を解除するとともに、該掛止の解除により前記操作体が上昇した後に前記フックを前記掛止位置に戻す掛止解除機構とから構成され、
前記フックは、前記操作体を下降するのに従って前記先端部を構成する回転体が回転しながら引き込まれ、該操作体が下限位置まで下降すると前記掛止位置に戻る
ことを特徴とする請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記操作体と相対して設けられ、該操作体の重量に応じて重量が定められる重量体と、
前記操作体と前記重量体とが互いに上下で反対方向に動作するように、該操作体と該重量体とを直接または他の部材を介して間接に接続する接続機構とさらにを備え、
前記停止機構は、前記重量体を該重量体の上限位置で固定することにより前記操作体を前記下限位置に固定して停止させる
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記操作体と相対して設けられ、該操作体の重量に応じて重量が定められる重量体と、
前記操作体と前記重量体との水平方向における中間の所定位置に軸支された回動板と、前記回動板に巻架され、前記操作体と前記重量体とが互いに上下で反対方向に動作するように前記回動板を挟んで相対するように前記操作体と前記重量体とを接続させた回動帯とから構成される接続機構とをさらに備え、
前記停止機構は、前記回動板を固定することにより前記操作体を前記下限位置に固定して停止させる
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゲーム用入力装置。
【請求項8】
ゲームの進行に応じて通常状態では下限位置に固定して停止されている操作体が該下限位置より上昇し、該下限位置よりも上昇された後にプレイヤの操作により該操作体が再び該下限位置まで下降されることでゲームにおける特別の入力を行う昇降型入力装置と、
ゲームの進行において前記特別の入力を可能とする条件が成立したときに、前記操作体の前記下限位置における固定を解除させる停止解除手段と、
前記停止解除手段による前記下限位置における固定の解除により前記操作体が上昇した後に、プレイヤの操作により該操作体が該下限位置まで再び下降されたかどうかを判定する再下降判定手段と、
前記再下降判定手段により前記操作体が下限位置まで下降されたと判定したときに、前記特別の入力を受け付けて、ゲームの進行において該特別の入力に応じた処理を実行する特別処理実行手段とを備え、
前記昇降型入力装置は、
プレイヤが操作するための操作部を有し、下限位置と上限位置との間で上下方向に可動とした所定の重量を有する操作体と、
前記操作体を前記下限位置に固定して停止させるとともに、ゲームの進行に応じて所定の停止解除信号が入力されることで該操作体の固定を解除する停止機構と、
前記停止機構が解除されたときに、前記操作体を前記上限位置まで上昇させる上昇機構と、
前記操作体の可動範囲の下限位置よりも僅かに上に先端部材が位置するように前記ゲーム装置の筐体に固定され、該操作体が該下限位置に位置するときに該先端部材を該操作体に付勢する弾性体を含む付勢機構と、
前記停止機構が解除されて前記操作体が前記下限位置より上方に上昇した後、プレイヤの操作により下方向に加えられた力によって該操作体が再び前記下限位置まで下降したときに、所定の入力信号を出力する入力信号出力手段とを備え、
前記付勢機構の先端部材が前記操作体に付勢される力は、前記停止機構が解除されているときにおいて前記上昇機構が該操作体を上昇させようとする力よりも弱く、
前記再下降判定手段は、前記入力信号出力手段から出力された前記所定の入力信号が出力されることにより、前記操作体が前記下限位置まで再び下降されたと判定する
ことを特徴とするゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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