ゲーム装置、ゲーム制御プログラム、及びゲーム制御方法
【課題】ゲームにおけるユーザの利便性を向上させる技術を実現する。
【解決手段】ゲーム装置10は、表示装置68と、表示装置68が設けられた面と逆側の面に設けられた背面タッチパネル70と、背面タッチパネル70が、入力手段を背面タッチパネル70に接触させて所定の方向に移動させる操作を検知したときに、方向に応じて定められた機能を起動する起動制御部41と、表示装置68に、起動制御部41により起動された機能により表示される画面を、表示装置68の画面端から前記方向にスライドさせて表示する画面管理部42とを備える。
【解決手段】ゲーム装置10は、表示装置68と、表示装置68が設けられた面と逆側の面に設けられた背面タッチパネル70と、背面タッチパネル70が、入力手段を背面タッチパネル70に接触させて所定の方向に移動させる操作を検知したときに、方向に応じて定められた機能を起動する起動制御部41と、表示装置68に、起動制御部41により起動された機能により表示される画面を、表示装置68の画面端から前記方向にスライドさせて表示する画面管理部42とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム制御技術に関し、とくに、タッチパネルを有するゲーム装置、ゲーム制御プログラム、及びゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルが設けられた携帯型のゲーム機が普及している。ボタンや方向キーなどによる操作入力だけでなく、タッチパネルに対する操作入力も受け付けることができるので、ユーザインタフェースの幅が広がり、斬新な操作体系を有するゲームの開発が期待される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明者は、表示装置が設けられた面と逆側の面にタッチパネルを設け、さらに多種多様な操作入力を受け付けることができるようにしたゲーム機を用いて、ユーザの利便性を向上させる技術を想到するに至った。
【0004】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザの利便性を向上させる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のある態様は、ゲーム装置に関する。このゲーム装置は、表示装置と、前記表示装置が設けられた面と逆側の面に設けられた背面タッチパネルと、前記背面タッチパネルが、入力手段を前記背面タッチパネルに接触させて所定の方向に移動させる操作を検知したときに、前記方向に応じて定められた機能を起動する起動制御部と、前記表示装置に、前記起動制御部により起動された機能により表示される画面を、前記表示装置の画面端から前記方向にスライドさせて表示する画面管理部と、を備えることを特徴とする。
【0006】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザの利便性を向上させる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態に係るゲーム装置の外観を示す図である。
【図2】実施の形態に係るゲーム装置の外観を示す図である。
【図3】ゲーム装置の構成を示す図である。
【図4】図4(a)(b)(c)は、背面タッチパネルの操作により所定の機能を起動する方法について説明するための図である。
【図5】図5(a)(b)(c)は、ゲーム装置を傾ける操作により所定の機能を起動する方法について説明するための図である。
【図6】図6(a)(b)(c)は、背面タッチパネルの操作により所定の機能を起動する方法について説明するための図である。
【図7】図7(a)(b)(c)は、コピー機能について説明するための図である。
【図8】図8(a)(b)(c)は、マスク機能について説明するための図である。
【図9】画像フィルタ機能について説明するための図である。
【図10】図10(a)(b)(c)は、消音機能について説明するための図である。
【図11】操作履歴記録機能について説明するための図である。
【図12】図12(a)(b)(c)は、情報表示機能について説明するための図である。
【図13】図13(a)(b)(c)は、字幕表示機能について説明するための図である。
【図14】図14(a)(b)は、クリップボード機能について説明するための図である。
【図15】図15(a)(b)は、メモ機能及びブラウザ機能について説明するための図である。
【図16】文字入力機能について説明するための図である。
【図17】音楽再生機能について説明するための図である。
【図18】機能起動テーブルの内部データの例を示す図である。
【図19】図19(a)(b)(c)は、副画面を表示したときの副画面及び基本画面の表示態様を示す図である。
【図20】図20(a)(b)(c)は、副画面の表示領域を制限する技術について説明するための図である。
【図21】画面管理テーブルの内部データの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1及び図2は、実施の形態に係るゲーム装置10の外観を示す。図1に示すように、ゲーム装置10の表側、すなわち、ユーザがゲーム装置10を把持して操作するときにユーザに面する側には、指示入力ボタン21、方向キー22、Rボタン23、Lボタン24などの入力装置20と、表示装置68が備えられている。表示装置68には、ユーザの指やスタイラスペンなどによる接触を検知するためのタッチパネル69が併設されている。ゲーム装置10の内部には、ゲーム装置10の傾きを検知する傾きセンサ25が備えられている。
【0010】
図2に示すように、ゲーム装置10の裏側には、背面タッチパネル70が備えられている。ゲーム装置10の裏側にも、表側と同様に表示装置を設けてもよいが、本実施の形態では、ゲーム装置10の裏側には表示装置を設けずに、背面タッチパネル70のみを設ける。
【0011】
ユーザは、ゲーム装置10を両手で把持した状態で、例えば、右手親指で指示入力ボタン21を操作し、左手親指で方向キー22を操作し、右手人差し指又は中指でRボタン23を操作し、左手人差し指又は中指でLボタン24を操作し、両手の薬指又は小指で背面タッチパネル70を操作することができる。スタイラスペンなどを用いる場合は、例えば、ゲーム装置10を左手で把持した状態で、右手でスタイラスペンによりタッチパネル69を操作し、左手親指で方向キー22を操作し、左手人差し指又は中指でLボタン24を操作し、左手薬指又は小指で背面タッチパネル70を操作することができる。
【0012】
背面タッチパネル70に対する操作は、ゲーム装置10において実行されるゲームプログラムなどのアプリケーションが利用することもできるが、本実施の形態では、背面タッチパネル70に対して所定の操作を行ったときに、その操作に対応づけられた機能を起動し、その機能を提供するための表示画面(以下、「副画面」ともいう)を、実行中のゲームプログラムが提供する表示画面(以下、「基本画面」ともいう)に加えて表示装置68に表示する技術について説明する。これにより、実行中のプログラムとは独立した別の機能を並行して起動したり、実行中のプログラムに機能を付加したりすることを可能とする、直感的に分かりやすく操作しやすいユーザインタフェースを提供することができる。
【0013】
図3は、ゲーム装置10の構成を示す。ゲーム装置10は、入力装置20、タッチパネル69、背面タッチパネル70、入力部30、制御部40、機能制御テーブル60、画面管理テーブル62、及び表示装置68を備える。これらの構成は、ハードウエアコンポーネントでいえば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0014】
入力部30は、入力装置20、タッチパネル69、及び背面タッチパネル70から入力されるユーザによる操作指示を受け付ける。制御部40は、入力部30が受け付けたユーザからの操作指示に基づいて、ゲームプログラムなどのアプリケーションや、諸機能を実行する。機能制御テーブル60は、ユーザによる操作の内容と、それに応じて起動すべき機能とを対応づけて格納する。画面管理テーブル62は、副画面を管理するための情報を格納する。表示装置68は、制御部40により生成される基本画面及び副画面を表示する。
【0015】
制御部40は、起動制御部41、画面管理部42、イベント制御部43、機能制御部44、及びアプリケーション45を含む。アプリケーション45は、基本画面を用いて所定の機能を提供する。機能制御部44は、副画面を用いて提供される様々な機能を制御する。起動制御部41は、起動すべき機能を決定する。画面管理部42は、アプリケーション45により提供される基本画面と、機能制御部44により提供される副画面とを管理する。イベント制御部43は、入力装置20、タッチパネル69、及び背面タッチパネル70から入力される操作入力を、適切な対象へ通知する。
【0016】
図4(a)(b)(c)は、背面タッチパネルの操作により所定の機能を起動する方法について説明するための図である。図4(a)に示すように、ユーザが、背面タッチパネル70上を、ゲーム装置10の裏側から見て左から右へ指をずらすと、図4(b)に示すように、ユーザから見ると右から左へ指をずらしたことになる。このとき、入力部30は、背面タッチパネル70において、入力位置を左から右へ移動する操作がなされたことを制御部40へ伝達する。イベント制御部43は、伝達された操作入力を、起動制御部41へ通知する。起動制御部41は、操作に対応する機能を起動するよう機能制御部44に指示し、画面管理部42は、図4(c)に示すように、起動された機能による表示画面を表示するための副画面72を、右から左へ引き出されるように表示装置68に表示させる。これにより、ユーザが指で副画面72を右から左へ引き出したように見せることができるので、直感的に分かりやすいユーザインタフェースを実現することができる。
【0017】
図5(a)(b)(c)は、ゲーム装置を傾ける操作により所定の機能を起動する方法について説明するための図である。ゲーム装置10は、傾きセンサ25を備えるので、ゲーム装置10の傾きに応じて所定の機能を起動させることができる。図5(a)に示すように、ユーザが、ゲーム装置10の裏側から見て上部を手前に下部を奧に傾けると、図5(b)に示すように、ユーザから見ると上部を奧に下部を手前に傾けたことになる。このとき、入力部30は、ゲーム装置10がそのように傾ける操作がなされたことを制御部40へ伝達する。イベント制御部43は、伝達された操作入力を、起動制御部41へ通知する。起動制御部41は、操作に対応する機能を起動するよう機能制御部44に指示し、画面管理部42は、図5(c)に示すように、起動された機能による表示画面を表示するための副画面72を、下から上へ滑り落ちるように表示装置68に表示させる。これにより、ユーザがゲーム装置10を傾けたことにより重力で副画面72が滑り落ちたように見せることができるので、直感的に分かりやすいユーザインタフェースを実現することができる。
【0018】
図6(a)(b)(c)は、背面タッチパネルの操作により所定の機能を起動する方法について説明するための図である。図4(a)(b)(c)に示した方法では、背面タッチパネル70の全面を、所定の機能を起動するための操作を受け付けるユーザインタフェースとして用いていたが、この場合、背面タッチパネル70を起動中のアプリケーションに対するユーザインタフェースとして用いることができない。図6(a)(b)(c)に示す方法では、背面タッチパネル70を起動中のアプリケーションに対するユーザインタフェースとして用いつつ、その一部を、所定の機能を起動するための操作を受け付けるユーザインタフェースとして用いる。
【0019】
図6(a)に示すように、画面管理部42は、背面タッチパネル70の一部を、所定の機能を起動するための操作を受け付ける機能起動領域71として設定する。イベント制御部43は、入力部30から背面タッチパネル70に対する操作入力を受け付けたとき、操作された位置が機能起動領域71の内部であれば、その操作入力を起動中のアプリケーションに通知せずに、起動制御部41に通知する。図6(a)に示すように、ユーザが、背面タッチパネル70の機能起動領域71内で、ゲーム装置10の裏側から見て左から右へ指をずらすと、図6(b)に示すように、ユーザから見ると右から左へ指をずらしたことになる。このとき、入力部30は、背面タッチパネル70において、入力位置を左から右へ移動する操作がなされたことを制御部40へ伝達する。イベント制御部43は、伝達された操作入力がなされた位置が機能起動領域71内であるので、その操作入力を起動制御部41へ通知する。起動制御部41は、操作に対応する機能を起動するよう機能制御部44に指示し、画面管理部42は、図6(c)に示すように、起動された機能による表示画面を表示するための副画面72を、右から左へ引き出されるように表示装置68に表示させる。操作された位置が機能起動領域71の外部であれば、イベント制御部43は、その操作入力を起動中のアプリケーションに通知する。
【0020】
画面管理部42は、機能起動領域71の位置及びサイズの指定をユーザから受け付けてもよい。画面管理部42は、機能起動領域71の設定画面をユーザに提供し、ユーザのドラッグ操作などにより機能起動領域71の位置及びサイズの指定を受け付けてもよい。
【0021】
起動制御部41は、副画面の表示を終了するための所定の条件が満たされると、機能制御部44に起動していた機能の終了を指示し、画面管理部42に副画面の表示の終了を指示する。画面管理部42は、副画面が引き出された方向へ引っ込むように副画面を移動させてから副画面を消去してもよい。起動制御部41は、機能制御部44により実行されていた機能が何らかの理由で終了したときに、画面管理部42に副画面の表示の終了を指示してもよい。
【0022】
背面タッチパネル70への入力がなくなったことが、副画面の表示を終了するための条件として設定されてもよい。入力部30から、入力部位が背面タッチパネル70から離されたことを伝達されると、イベント制御部43は、その旨を起動制御部41に通知する。起動制御部41は、副画面の表示を終了するための条件が満たされたと判断し、機能制御部44に起動していた機能の終了を指示し、画面管理部42に副画面の表示の終了を指示する。この場合、ユーザが背面タッチパネル70を用いて副画面を引き出した後、背面タッチパネル70にタッチし続けている間は副画面が表示され、背面タッチパネル70から指を離すと副画面が引っ込む。起動制御部41は、背面タッチパネル70と、タッチパネル69の副画面が表示されている領域のうち、いずれか一方への入力がなくなったときに副画面の表示を終了してもよいし、双方への入力がなくなったときに副画面の表示を終了してもよい。
【0023】
副画面の表示を終了するための操作がなされたことが、副画面の表示を終了するための条件として設定されてもよい。例えば、背面タッチパネル70をタップする操作が、副画面の表示を終了する操作に割り当てられてもよい。入力部30から、背面タッチパネル70をタップする操作がなされたことを伝達されると、イベント制御部43は、その旨を起動制御部41に通知する。起動制御部41は、副画面の表示を終了するための条件が満たされたと判断し、機能制御部44及び画面管理部42に指示を送る。この場合、ユーザが背面タッチパネル70を用いて副画面を引き出した後、ユーザが副画面の表示を終了するための操作を行うまでは、副画面が表示され続ける。
【0024】
上記の技術を組み合わせて用いてもよい。例えば、ユーザが副画面を引き出したときに、自動的に副画面が引っ込むのを抑制するための操作を行った場合は、副画面の表示を終了するための操作を行うまで副画面を表示し続け、行わなかった場合は、背面タッチパネル70への入力がなくなったときに、自動的に副画面の表示を終了してもよい。例えば、起動制御部41は、ユーザが、背面タッチパネル70において左から右へ入力部位を移動させて、副画面を左又は右から引き出した後、入力部位をさらに上又は下へ移動させて、引き出した副画面を上又は下へ引っかけるような操作を行ったときに、自動的に副画面が引っ込むのを抑制するための操作が行われたと判断してもよい。また、副画面が所定の位置又は面積を超えて引き出された場合は、副画面の表示を終了するための操作を行うまで副画面を表示し続け、それ以下であった場合は、背面タッチパネル70への入力がなくなったときに、自動的に副画面の表示を終了してもよい。
【0025】
つづいて、副画面により提供される機能の例について説明する。これらの機能は、機能制御部44により実現される。
【0026】
図7(a)(b)(c)は、コピー機能について説明するための図である。図7(a)に示すように、コピー機能を有する副画面72を引き出した状態で、図7(b)に示すように、ユーザが副画面72上をなぞる操作を行うと、機能制御部44は、図7(c)に示すように、副画面72の下に表示されている表示画面のうち、ユーザがなぞった位置の画像を副画面72に写し取る。写し取る領域は、ドラッグ操作などにより矩形を指定することにより設定されてもよい。写し取られた画像は、クリップボードなどに格納されてもよいし、ゲーム装置10に設けられた記憶装置の所定の記憶領域に格納されてもよい。
【0027】
図8(a)(b)(c)は、マスク機能について説明するための図である。図8(a)に示すように、マスク機能を有する副画面72を引き出した状態で、図8(b)に示すように、ユーザが副画面72の一部をドラッグすると、機能制御部44は、副画面72の一部がマスク領域74として引きちぎれた状態を表示する。ユーザは、図8(c)に示すように、マスク領域74を任意の位置に移動させて、任意の位置をマスクすることができる。これにより、例えば、スクリーンショットを撮影するときに、不透明のマスクとしてマスク領域74を設定して、撮影されてはいけない領域を隠したり、パズルゲームなどにおいて、触りたくない領域にマスク領域74を設定して、その領域に対する入力操作を遮断したりすることができる。また、マスク領域74に対する1回の操作入力を常に複数回の操作入力として認識させるなど、ユーザの入力を支援するための利用することもできる。機能制御部44は、拡大又は縮小機能を有する副画面72を提供してもよい。
【0028】
図9は、画像フィルタ機能について説明するための図である。図9に示すように、画像フィルタ機能を有する副画面72を引き出すと、機能制御部44は、表示装置68に表示されている表示画面のうち、副画面72と重なっている領域に対して、所定の画像フィルタ効果を施す。例えば、画像をグレースケール化したり、モザイクをかけたり、セピア色にしたりするなど、任意の画像効果を加えてもよい。機能制御部44は、表示装置68に表示画面を表示しているアプリケーションがVRAMなどに描画したフレームのデータを読み出して、所定の画像効果を施し、VRAMに上書きしてもよい。
【0029】
図10(a)(b)(c)は、消音機能について説明するための図である。図10(a)に示すように、ゲーム装置10に設けられた左右のスピーカから音声が出力されているときに、図10(b)に示すように、消音機能を有する副画面72が引き出されると、機能制御部44は、副画面72が引き出された側のスピーカを消音する。副画面72が表示装置68の表示画面の全面に引き出されると、機能制御部44は、両側のスピーカを消音する。機能制御部44は、引き出された副画面72の面積などに応じて、スピーカの音量を小さくしてもよい。機能制御部44は、副音声や、音楽の特定のトラックの音量を調整してもよい。また、音量ではなくサラウンド効果などの音響効果を調整してもよい。機能制御部44は、副画面72を防音壁に見立てて音量を調整するだけでなく、副画面72に音声を割り当て、引き出された副画面72の面積に応じた音量で割り当てられた音声を再生してもよい。
【0030】
図11は、操作履歴記録機能について説明するための図である。図11に示すように、操作履歴記録機能を有する副画面72を引き出した状態で、ユーザがタッチパネル69に対して操作を行うと、機能制御部44は、図示しない履歴格納部に、ユーザが行った操作の履歴を記録する。機能制御部44は、副画面72が引き出された領域に対する操作のみを記録してもよいし、タッチパネル69全面に対する操作を記録してもよい。機能制御部44は、背面タッチパネル70に対する操作を記録してもよい。履歴格納部に格納されたユーザの操作履歴は、ユーザに指示に応じてユーザに提示されてもよいし、提示された操作履歴の中からユーザが再び実行したい操作を選択できるようにしてもよい。操作履歴をユーザに提示するために、例えば、図13に示すクリップボード機能において、操作履歴を提示するためのタブが設けられてもよい。また、履歴格納部は、直前に実行された操作の取消をユーザから指示されたときに参照されてもよい。
【0031】
図12(a)(b)(c)は、情報表示機能について説明するための図である。図12(a)に示すように、画像表示機能を有するアプリケーションにより画像が表示されているときに、情報表示機能を有する副画面72が引き出されると、図12(b)に示すように、機能制御部44は、表示中の画像に関する情報を副画面72に表示する。図12(c)に示すように、副画面72が重なった部分の情報のみが表示されてもよい。これにより、副画面72からはみ出た領域に表示されるべき情報は不可視となるので、例えば、ユーザが情報を暗記したり記憶を確認したりするような場合に、情報を容易に可視化したり不可視化したりすることができる。また、機能制御部44は、副画面72によりコンテクストメニューを提供してもよい。
【0032】
図13(a)(b)(c)は、字幕表示機能について説明するための図である。図13(a)に示すように、基本画面に映画や番組などのコンテンツが表示されているときに、字幕表示機能を有する副画面72が引き出されると、図13(b)に示すように、機能制御部44は、基本画面に表示中のシーンに割り当てられた字幕を副画面72に表示する。これにより、画面上の好みの位置に字幕を配置することができる上に、参照したいときにだけ字幕を表示させることができる。図13(c)に示すように、他言語の字幕を副画面72に表示することができるようにしてもよい。副画面72を引き出す方向に応じて、字幕に表示する言語を選択できるようにしてもよい。
【0033】
図14(a)(b)は、クリップボード機能について説明するための図である。図14(a)に示すように、クリップボード機能を有する副画面72が引き出されると、機能制御部44は、クリップボードに格納されているデータをタブで分類して副画面72に表示する。ユーザが、表示装置68に表示されているデータを副画面72にドラッグアンドドロップすると、図14(b)に示すように、機能制御部44は、ドロップされたデータをクリップボードに追加する。
【0034】
図15(a)(b)は、メモ機能及びブラウザ機能について説明するための図である。図15(a)に示すように、メモ機能を有する副画面72が引き出されると、機能制御部44は、文字列や図形などを入力するための領域を副画面72に割り当てる。機能制御部44は、キーボードから入力された文字列又はスタイラスペンなどにより手書き入力された図形を副画面72に表示するとともに、入力された内容を記憶装置などに記録する。これにより、ユーザは、ゲームのプレー中やコンテンツの再生中などに、画面の可視性をある程度保ったまま、文字や図形を入力して記録することができる。図15(b)に示すように、ブラウザ機能を有する副画面72が引き出されると、機能制御部44は、記憶装置などに格納されている画像や、通信により取得したウェブページなどを表示するためのブラウザの表示画面を副画面72に割り当てる。これにより、ユーザは、ゲームのプレー中に、そのゲームの情報を掲載したウェブページや、ゲームのマップを示す画像などを、見たいときに表示することができる。
【0035】
図16は、文字入力機能について説明するための図である。図16に示すように、文字入力機能を有する副画面72が引き出されると、機能制御部44は、文字を入力するためのパレット75と、入力された文字列を表示する領域76を、副画面72に表示する。機能制御部44は、スタイラスペンなどによりパレット75に手書き入力された文字を認識し、領域76に表示する。機能制御部44は、背面タッチパネル70に対する接触を検知している間は副画面72を表示し、背面タッチパネル70から接触部位が離されると、それまでに入力されていた文字列を確定して副画面72を消去してもよい。
【0036】
図17は、音楽再生機能について説明するための図である。図17に示すように、音楽再生機能を有する副画面72が引き出されると、機能制御部44は、再生中の音楽に関する情報を副画面72に表示する。機能制御部44は、副画面72が消去された後も、音楽再生機能をそのまま実行し続ける。副画面72が引き出されている間は、音楽再生機能に対するユーザインタフェースとして、入力装置20の一部を利用してもよい。この技術については、後で詳述する。
【0037】
図18は、機能制御テーブルの内部データの例を示す。機能制御テーブル60には、操作欄80、機能欄81、及び条件欄82が設けられている。操作欄80は、背面タッチパネル70などに対して行われた操作の内容を格納する。図18の例では、ユーザが指などの接触部位を背面タッチパネル70に接触させた後、接触部位を移動させる操作の方向が格納されている。接触位置や接触強度などに応じて、起動する機能を決定する場合は、接触位置や接触強度などの情報も操作欄80に格納する。また、図5(a)(b)(c)により説明したように、ゲーム装置10の傾きに応じて機能を起動する場合は、傾きの方向などの情報を操作欄80に格納する。機能欄81は、背面タッチパネル70などに対して行われた操作に応じて起動すべき機能を格納する。条件欄82は、機能の起動の可否を判定するための条件を格納する。例えば、他の所定の機能が起動中の場合は起動しないなどの条件を格納してもよい。
【0038】
起動制御部41は、入力部30から、背面タッチパネル70などに対して行われた操作の内容を取得し、機能制御テーブル60を参照して、起動すべき機能を決定する。起動制御部41は、さらに、機能制御テーブル60を参照して、機能の起動の可否を判定する。起動制御部41は、機能を起動すると判定した場合、機能制御部44に、機能の起動を指示するとともに、画面管理部42に、副画面72の表示を指示する。
【0039】
図19(a)(b)(c)は、副画面を表示したときの副画面及び基本画面の表示態様を示す図である。図19(a)では、画面管理部42が、副画面72を半透明化して、基本画面に重畳させて表示している。図19(b)では、画面管理部42が、副画面72を画面右端から左方向へスライドさせて表示している。このとき、画面管理部42は、副画面72が右から引き出されるにしたがって、基本画面を左へ追い出すように表示している。図19(c)では、画面管理部42が、基本画面を圧縮して表示している。このとき、縦横比を維持するために、横方向の圧縮率と同じ圧縮率で縦方向も圧縮してもよい。
【0040】
画面管理部42は、基本画面を描画するためのフレームメモリと、副画面を描画するためのフレームメモリを管理してもよい。図19(a)に示した例では、画面管理部42は、基本画面と副画面を所定のアルファ値で合成してVRAMに書き込む。図19(b)に示した例では、画面管理部42は、基本画面の一部と副画面の一部とから表示画面を生成してVRAMに書き込む。図19(c)に示した例では、画面管理部42は、副画面の一部をVRAMに書き込むとともに、残りの領域に基本画面を縮小して書き込む。このように、画面管理部42が基本画面と副画面から表示画面を自動的に生成するので、アプリケーション45や機能制御部44は、表示態様を考慮することなく動作することができる。複数の副画面を表示する場合、画面管理部42は、副画面の数が増加するにしたがって、個々の副画面の解像度を減少させてもよい。これにより、メモリの容量を低く抑えることができる。
【0041】
図20(a)(b)(c)は、副画面の表示領域を制限する技術について説明するための図である。図20(a)に示すように、画面管理部42は、副画面72の表示を禁止すべき表示禁止領域73を設定する。表示禁止領域73の設定は、基本画面を表示するアプリケーション45から受け付けてもよいし、副画面72を表示する機能制御部44から受け付けてもよい。表示禁止領域73が設定されている場合、画面管理部42は、図20(b)及び図20(c)に示すように、副画面72が表示禁止領域73に表示されないように制御する。画面管理部42は、副画面の表示面積を制限してもよい。
【0042】
図21は、画面管理テーブル62の内部データの例を示す。画面管理テーブル62には、画面ID欄90、位置欄91、サイズ欄92、順序欄93、表示態様欄94、入力装置欄95、タッチパネル欄96、及び背面タッチパネル欄97が設けられている。画面管理部42は、アプリケーション45により基本画面が表示されるとき、又は、機能制御部44により副画面が表示されるときに、基本画面又は副画面に関する情報をアプリケーション45又は機能制御部44から取得して画面管理テーブル62に登録する。
【0043】
画面ID欄90は、基本画面及び副画面のIDを格納する。図21の例では、基本画面のIDを「00」とし、副画面のIDを「01」、「02」、・・・、とする。位置欄91は、画面の位置を格納する。図21の例では、画面の左上の位置の表示装置68における座標を格納する。サイズ欄92は、画面のサイズを格納する。順序欄93は、現在の画面の表示順序を格納する。図21の例では、副画面「01」の下に基本画面「00」が表示されており、副画面「02」は現在表示されていない。図19(b)又は図19(c)に示したように、基本画面と副画面が重ならないように表示される場合は、同じ表示順序としてもよいし、現在アクティブな画面が上に表示されていることにしてもよい。
【0044】
表示態様欄94は、画面の表示態様を格納する。基本画面の表示態様として、副画面が表示される際に図19(a)(b)(c)のいずれの表示態様をとるかを示す情報を格納してもよい。また、表示禁止領域を設ける場合には、表示禁止領域の位置及びサイズなどの情報を格納してもよい。図19(a)(b)(c)のいずれの表示態様をとるかは、副画面の表示態様として格納されてもよい。基本画面の表示態様と副画面の表示態様が相容れない場合に、いずれの表示態様を優先すべきかを示す情報を更に格納してもよい。また、起動制御部41は、基本画面の表示態様と相容れない副画面の表示態様が設定された機能の起動を禁止してもよい。
【0045】
入力装置欄95は、画面が最上位に表示されているとき、又は、画面がアクティブになっているときに、入力装置20から入力された情報を受け付けるか否かを示す情報を格納する。図10(a)(b)(c)に示した消音機能の例のように、副画面により提供される機能が、入力装置20からの操作入力を必要としない場合は、入力装置欄95に、入力装置20からの操作入力を受け付けない旨の情報が格納される。図17に示した音楽再生機能の例のように、副画面により提供される機能が、入力装置20からの操作入力を受け付けて操作されるべきである場合は、入力装置欄95に、入力装置20からの操作入力を優先的に受け付ける旨の情報が格納される。この場合、イベント制御部43は、副画面が引き出されると、入力装置20に含まれる全てのボタンやキーが操作されないニュートラルな状態になるのを待って、入力装置20からの操作入力の通知先を、副画面を制御する機能制御部44に移す。画面管理部42は、副画面への入力装置20からの操作入力が一定時間ない場合に、副画面を自動的に消去してもよい。この場合、イベント制御部43は、入力装置20からの操作入力の通知先を、再びアプリケーション45に戻す。画面管理部42は、入力装置20からの操作入力の通知先が副画面を制御する機能制御部44に移っている間、その旨をユーザに示すために、副画面の周囲に色を付けるなど表示態様を変更したり、入力装置20の操作音をオフにしたりしてもよい。基本画面の入力装置欄95に、副画面が最上位に表示されていても、入力装置20から入力された情報を基本画面を表示するアプリケーション45が受け付ける旨の情報が格納されてもよい。この場合、入力装置20からの操作入力を受け付ける設定となっている副画面が表示されたときに、基本画面を表示するアプリケーション45と副画面を表示する機能制御部44のいずれを優先すべきかを示す情報を更に格納してもよい。また、起動制御部41は、入力装置20からの操作入力を受け付ける設定となっている機能の起動を禁止してもよい。入力装置欄95は、入力装置20に含まれるボタンや方向キーごとに、操作入力の受付の要否を格納してもよい。
【0046】
タッチパネル欄96は、画面が最上位に表示されているとき、又は、画面がアクティブになっているときに、タッチパネル69に入力された情報を受け付けるか否かを示す情報を格納する。図10(a)(b)(c)に示した消音機能の例のように、副画面により提供される機能が、タッチパネル69からの操作入力を必要としない場合は、タッチパネル欄96に、タッチパネル69からの操作入力を受け付けない旨の情報が格納される。図16に示した文字入力機能の例のように、副画面により提供される機能が、タッチパネル69からの操作入力を受け付けて操作されるべきである場合は、タッチパネル欄96に、タッチパネル69からの操作入力を優先的に受け付ける旨の情報が格納される。図11に示した操作履歴記録機能の例のように、副画面により提供される機能とアプリケーション45の双方が、タッチパネル69からの操作入力を受け付ける必要がある場合は、タッチパネル欄96に、その旨を示す情報が格納される。また、アプリケーション45に、副画面を介したタッチパネル69からの操作入力を受け付けたことを通知すべき場合は、タッチパネル欄96に、その旨を示す情報が格納される。この場合、例えば、図11に示した例において、副画面72が基本画面に重なっている領域で操作入力を受け付けたときには、副画面越しの操作入力があったことがアプリケーション45に通知され、副画面72が重なっていない領域で操作入力を受け付けたときには、単に操作入力があったことがアプリケーション45に通知される。
【0047】
背面タッチパネル欄97は、画面が最上位に表示されているとき、又は、画面がアクティブになっているときに、背面タッチパネル70に入力された情報を受け付けるか否かを示す情報を格納する。副画面により提供される機能が、背面タッチパネル70からの操作入力を必要としない場合は、背面タッチパネル欄97に、背面タッチパネル70からの操作入力を受け付けない旨の情報が格納される。副画面により提供される機能が、背面タッチパネル70からの操作入力を受け付けて操作されるべきである場合は、背面タッチパネル欄97に、背面タッチパネル70からの操作入力を優先的に受け付ける旨の情報が格納される。
【0048】
イベント制御部43は、入力部30を介して、入力装置20、タッチパネル69、又は背面タッチパネル70からの操作入力を取得したときに、画面管理テーブル62を参照して、操作入力を通知すべき対象を決定し、決定した対象に操作入力を通知する。
【0049】
画面管理テーブル62は、タッチパネル69に入力部位が接触している状態で副画面が引き出された場合に、どのように対処すべきかを示す情報を更に格納してもよい。例えば、図19(b)に示した例で、基本画面に入力部位を接触させた状態で副画面72を引き出すと、基本画面もスライドされるので、基本画面における入力部位の接触位置が移動することになる。また、図19(c)に示した例でも、基本画面に入力部位を接触させた状態で副画面72を引き出すと、基本画面が縮小されるので、基本画面における入力部位の接触位置が移動することになる。これらの場合に、接触を無効として入力部位がタッチパネル69から離れたことにするのか、入力部位をドラッグさせる操作を行ったことにするのか、基本画面における入力部位の接触位置が移動したことを無視して、依然として元の接触位置に入力部位が接触していることにするのか、入力部位が接触している状態における副画面のスライドを禁止するのか、を示す情報を画面管理テーブル62に格納してもよい。
【0050】
また、図19(a)に示した例においても、基本画面に入力部位を接触させた状態で副画面72を引き出したときに、接触位置まで副画面72が引き出されると、基本画面に接触していた状態から、副画面を介して基本画面に接触している状態へ変化する。副画面が、タッチパネル69からの操作入力を受け付けない設定になっている場合は、副画面が重畳されても状況は変わらないので、画面管理部42は、接触部位における副画面の重畳表示を許可する。副画面が、タッチパネル69からの操作入力を優先的に受け付ける設定になっている場合は、画面管理部42は、接触部位における副画面の重畳表示を避けるために、副画面を接触部位までしか引き出せないようにしてもよい。副画面をそれ以上引き出す場合には、イベント制御部43は、入力部位が基本画面から離れたことをアプリケーション45に通知するとともに、入力部位が副画面に接触し、副画面のスライドとともに入力部位が移動していることを機能制御部44に通知してもよい。
【0051】
画面管理部42は、タッチパネル69からの操作入力を受け付ける設定になっている副画面に入力部位が接触している状態では、副画面のスライドを禁止してもよい。副画面をスライドさせる場合は、接触を無効として入力部位がタッチパネル69から離れたことにしてもよいし、入力部位をドラッグさせる操作を行ったことにしてもよいし、副画面における入力部位の接触位置が移動したことを無視して、依然として元の接触位置に入力部位が接触していることにしてもよい。
【0052】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0053】
10 ゲーム装置、30 入力部、40 制御部、41 起動制御部、42 画面管理部、43 イベント制御部、44 機能制御部、45 アプリケーション、60 機能制御テーブル、62 画面管理テーブル、68 表示装置、70 背面タッチパネル。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム制御技術に関し、とくに、タッチパネルを有するゲーム装置、ゲーム制御プログラム、及びゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルが設けられた携帯型のゲーム機が普及している。ボタンや方向キーなどによる操作入力だけでなく、タッチパネルに対する操作入力も受け付けることができるので、ユーザインタフェースの幅が広がり、斬新な操作体系を有するゲームの開発が期待される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明者は、表示装置が設けられた面と逆側の面にタッチパネルを設け、さらに多種多様な操作入力を受け付けることができるようにしたゲーム機を用いて、ユーザの利便性を向上させる技術を想到するに至った。
【0004】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザの利便性を向上させる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のある態様は、ゲーム装置に関する。このゲーム装置は、表示装置と、前記表示装置が設けられた面と逆側の面に設けられた背面タッチパネルと、前記背面タッチパネルが、入力手段を前記背面タッチパネルに接触させて所定の方向に移動させる操作を検知したときに、前記方向に応じて定められた機能を起動する起動制御部と、前記表示装置に、前記起動制御部により起動された機能により表示される画面を、前記表示装置の画面端から前記方向にスライドさせて表示する画面管理部と、を備えることを特徴とする。
【0006】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザの利便性を向上させる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態に係るゲーム装置の外観を示す図である。
【図2】実施の形態に係るゲーム装置の外観を示す図である。
【図3】ゲーム装置の構成を示す図である。
【図4】図4(a)(b)(c)は、背面タッチパネルの操作により所定の機能を起動する方法について説明するための図である。
【図5】図5(a)(b)(c)は、ゲーム装置を傾ける操作により所定の機能を起動する方法について説明するための図である。
【図6】図6(a)(b)(c)は、背面タッチパネルの操作により所定の機能を起動する方法について説明するための図である。
【図7】図7(a)(b)(c)は、コピー機能について説明するための図である。
【図8】図8(a)(b)(c)は、マスク機能について説明するための図である。
【図9】画像フィルタ機能について説明するための図である。
【図10】図10(a)(b)(c)は、消音機能について説明するための図である。
【図11】操作履歴記録機能について説明するための図である。
【図12】図12(a)(b)(c)は、情報表示機能について説明するための図である。
【図13】図13(a)(b)(c)は、字幕表示機能について説明するための図である。
【図14】図14(a)(b)は、クリップボード機能について説明するための図である。
【図15】図15(a)(b)は、メモ機能及びブラウザ機能について説明するための図である。
【図16】文字入力機能について説明するための図である。
【図17】音楽再生機能について説明するための図である。
【図18】機能起動テーブルの内部データの例を示す図である。
【図19】図19(a)(b)(c)は、副画面を表示したときの副画面及び基本画面の表示態様を示す図である。
【図20】図20(a)(b)(c)は、副画面の表示領域を制限する技術について説明するための図である。
【図21】画面管理テーブルの内部データの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1及び図2は、実施の形態に係るゲーム装置10の外観を示す。図1に示すように、ゲーム装置10の表側、すなわち、ユーザがゲーム装置10を把持して操作するときにユーザに面する側には、指示入力ボタン21、方向キー22、Rボタン23、Lボタン24などの入力装置20と、表示装置68が備えられている。表示装置68には、ユーザの指やスタイラスペンなどによる接触を検知するためのタッチパネル69が併設されている。ゲーム装置10の内部には、ゲーム装置10の傾きを検知する傾きセンサ25が備えられている。
【0010】
図2に示すように、ゲーム装置10の裏側には、背面タッチパネル70が備えられている。ゲーム装置10の裏側にも、表側と同様に表示装置を設けてもよいが、本実施の形態では、ゲーム装置10の裏側には表示装置を設けずに、背面タッチパネル70のみを設ける。
【0011】
ユーザは、ゲーム装置10を両手で把持した状態で、例えば、右手親指で指示入力ボタン21を操作し、左手親指で方向キー22を操作し、右手人差し指又は中指でRボタン23を操作し、左手人差し指又は中指でLボタン24を操作し、両手の薬指又は小指で背面タッチパネル70を操作することができる。スタイラスペンなどを用いる場合は、例えば、ゲーム装置10を左手で把持した状態で、右手でスタイラスペンによりタッチパネル69を操作し、左手親指で方向キー22を操作し、左手人差し指又は中指でLボタン24を操作し、左手薬指又は小指で背面タッチパネル70を操作することができる。
【0012】
背面タッチパネル70に対する操作は、ゲーム装置10において実行されるゲームプログラムなどのアプリケーションが利用することもできるが、本実施の形態では、背面タッチパネル70に対して所定の操作を行ったときに、その操作に対応づけられた機能を起動し、その機能を提供するための表示画面(以下、「副画面」ともいう)を、実行中のゲームプログラムが提供する表示画面(以下、「基本画面」ともいう)に加えて表示装置68に表示する技術について説明する。これにより、実行中のプログラムとは独立した別の機能を並行して起動したり、実行中のプログラムに機能を付加したりすることを可能とする、直感的に分かりやすく操作しやすいユーザインタフェースを提供することができる。
【0013】
図3は、ゲーム装置10の構成を示す。ゲーム装置10は、入力装置20、タッチパネル69、背面タッチパネル70、入力部30、制御部40、機能制御テーブル60、画面管理テーブル62、及び表示装置68を備える。これらの構成は、ハードウエアコンポーネントでいえば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0014】
入力部30は、入力装置20、タッチパネル69、及び背面タッチパネル70から入力されるユーザによる操作指示を受け付ける。制御部40は、入力部30が受け付けたユーザからの操作指示に基づいて、ゲームプログラムなどのアプリケーションや、諸機能を実行する。機能制御テーブル60は、ユーザによる操作の内容と、それに応じて起動すべき機能とを対応づけて格納する。画面管理テーブル62は、副画面を管理するための情報を格納する。表示装置68は、制御部40により生成される基本画面及び副画面を表示する。
【0015】
制御部40は、起動制御部41、画面管理部42、イベント制御部43、機能制御部44、及びアプリケーション45を含む。アプリケーション45は、基本画面を用いて所定の機能を提供する。機能制御部44は、副画面を用いて提供される様々な機能を制御する。起動制御部41は、起動すべき機能を決定する。画面管理部42は、アプリケーション45により提供される基本画面と、機能制御部44により提供される副画面とを管理する。イベント制御部43は、入力装置20、タッチパネル69、及び背面タッチパネル70から入力される操作入力を、適切な対象へ通知する。
【0016】
図4(a)(b)(c)は、背面タッチパネルの操作により所定の機能を起動する方法について説明するための図である。図4(a)に示すように、ユーザが、背面タッチパネル70上を、ゲーム装置10の裏側から見て左から右へ指をずらすと、図4(b)に示すように、ユーザから見ると右から左へ指をずらしたことになる。このとき、入力部30は、背面タッチパネル70において、入力位置を左から右へ移動する操作がなされたことを制御部40へ伝達する。イベント制御部43は、伝達された操作入力を、起動制御部41へ通知する。起動制御部41は、操作に対応する機能を起動するよう機能制御部44に指示し、画面管理部42は、図4(c)に示すように、起動された機能による表示画面を表示するための副画面72を、右から左へ引き出されるように表示装置68に表示させる。これにより、ユーザが指で副画面72を右から左へ引き出したように見せることができるので、直感的に分かりやすいユーザインタフェースを実現することができる。
【0017】
図5(a)(b)(c)は、ゲーム装置を傾ける操作により所定の機能を起動する方法について説明するための図である。ゲーム装置10は、傾きセンサ25を備えるので、ゲーム装置10の傾きに応じて所定の機能を起動させることができる。図5(a)に示すように、ユーザが、ゲーム装置10の裏側から見て上部を手前に下部を奧に傾けると、図5(b)に示すように、ユーザから見ると上部を奧に下部を手前に傾けたことになる。このとき、入力部30は、ゲーム装置10がそのように傾ける操作がなされたことを制御部40へ伝達する。イベント制御部43は、伝達された操作入力を、起動制御部41へ通知する。起動制御部41は、操作に対応する機能を起動するよう機能制御部44に指示し、画面管理部42は、図5(c)に示すように、起動された機能による表示画面を表示するための副画面72を、下から上へ滑り落ちるように表示装置68に表示させる。これにより、ユーザがゲーム装置10を傾けたことにより重力で副画面72が滑り落ちたように見せることができるので、直感的に分かりやすいユーザインタフェースを実現することができる。
【0018】
図6(a)(b)(c)は、背面タッチパネルの操作により所定の機能を起動する方法について説明するための図である。図4(a)(b)(c)に示した方法では、背面タッチパネル70の全面を、所定の機能を起動するための操作を受け付けるユーザインタフェースとして用いていたが、この場合、背面タッチパネル70を起動中のアプリケーションに対するユーザインタフェースとして用いることができない。図6(a)(b)(c)に示す方法では、背面タッチパネル70を起動中のアプリケーションに対するユーザインタフェースとして用いつつ、その一部を、所定の機能を起動するための操作を受け付けるユーザインタフェースとして用いる。
【0019】
図6(a)に示すように、画面管理部42は、背面タッチパネル70の一部を、所定の機能を起動するための操作を受け付ける機能起動領域71として設定する。イベント制御部43は、入力部30から背面タッチパネル70に対する操作入力を受け付けたとき、操作された位置が機能起動領域71の内部であれば、その操作入力を起動中のアプリケーションに通知せずに、起動制御部41に通知する。図6(a)に示すように、ユーザが、背面タッチパネル70の機能起動領域71内で、ゲーム装置10の裏側から見て左から右へ指をずらすと、図6(b)に示すように、ユーザから見ると右から左へ指をずらしたことになる。このとき、入力部30は、背面タッチパネル70において、入力位置を左から右へ移動する操作がなされたことを制御部40へ伝達する。イベント制御部43は、伝達された操作入力がなされた位置が機能起動領域71内であるので、その操作入力を起動制御部41へ通知する。起動制御部41は、操作に対応する機能を起動するよう機能制御部44に指示し、画面管理部42は、図6(c)に示すように、起動された機能による表示画面を表示するための副画面72を、右から左へ引き出されるように表示装置68に表示させる。操作された位置が機能起動領域71の外部であれば、イベント制御部43は、その操作入力を起動中のアプリケーションに通知する。
【0020】
画面管理部42は、機能起動領域71の位置及びサイズの指定をユーザから受け付けてもよい。画面管理部42は、機能起動領域71の設定画面をユーザに提供し、ユーザのドラッグ操作などにより機能起動領域71の位置及びサイズの指定を受け付けてもよい。
【0021】
起動制御部41は、副画面の表示を終了するための所定の条件が満たされると、機能制御部44に起動していた機能の終了を指示し、画面管理部42に副画面の表示の終了を指示する。画面管理部42は、副画面が引き出された方向へ引っ込むように副画面を移動させてから副画面を消去してもよい。起動制御部41は、機能制御部44により実行されていた機能が何らかの理由で終了したときに、画面管理部42に副画面の表示の終了を指示してもよい。
【0022】
背面タッチパネル70への入力がなくなったことが、副画面の表示を終了するための条件として設定されてもよい。入力部30から、入力部位が背面タッチパネル70から離されたことを伝達されると、イベント制御部43は、その旨を起動制御部41に通知する。起動制御部41は、副画面の表示を終了するための条件が満たされたと判断し、機能制御部44に起動していた機能の終了を指示し、画面管理部42に副画面の表示の終了を指示する。この場合、ユーザが背面タッチパネル70を用いて副画面を引き出した後、背面タッチパネル70にタッチし続けている間は副画面が表示され、背面タッチパネル70から指を離すと副画面が引っ込む。起動制御部41は、背面タッチパネル70と、タッチパネル69の副画面が表示されている領域のうち、いずれか一方への入力がなくなったときに副画面の表示を終了してもよいし、双方への入力がなくなったときに副画面の表示を終了してもよい。
【0023】
副画面の表示を終了するための操作がなされたことが、副画面の表示を終了するための条件として設定されてもよい。例えば、背面タッチパネル70をタップする操作が、副画面の表示を終了する操作に割り当てられてもよい。入力部30から、背面タッチパネル70をタップする操作がなされたことを伝達されると、イベント制御部43は、その旨を起動制御部41に通知する。起動制御部41は、副画面の表示を終了するための条件が満たされたと判断し、機能制御部44及び画面管理部42に指示を送る。この場合、ユーザが背面タッチパネル70を用いて副画面を引き出した後、ユーザが副画面の表示を終了するための操作を行うまでは、副画面が表示され続ける。
【0024】
上記の技術を組み合わせて用いてもよい。例えば、ユーザが副画面を引き出したときに、自動的に副画面が引っ込むのを抑制するための操作を行った場合は、副画面の表示を終了するための操作を行うまで副画面を表示し続け、行わなかった場合は、背面タッチパネル70への入力がなくなったときに、自動的に副画面の表示を終了してもよい。例えば、起動制御部41は、ユーザが、背面タッチパネル70において左から右へ入力部位を移動させて、副画面を左又は右から引き出した後、入力部位をさらに上又は下へ移動させて、引き出した副画面を上又は下へ引っかけるような操作を行ったときに、自動的に副画面が引っ込むのを抑制するための操作が行われたと判断してもよい。また、副画面が所定の位置又は面積を超えて引き出された場合は、副画面の表示を終了するための操作を行うまで副画面を表示し続け、それ以下であった場合は、背面タッチパネル70への入力がなくなったときに、自動的に副画面の表示を終了してもよい。
【0025】
つづいて、副画面により提供される機能の例について説明する。これらの機能は、機能制御部44により実現される。
【0026】
図7(a)(b)(c)は、コピー機能について説明するための図である。図7(a)に示すように、コピー機能を有する副画面72を引き出した状態で、図7(b)に示すように、ユーザが副画面72上をなぞる操作を行うと、機能制御部44は、図7(c)に示すように、副画面72の下に表示されている表示画面のうち、ユーザがなぞった位置の画像を副画面72に写し取る。写し取る領域は、ドラッグ操作などにより矩形を指定することにより設定されてもよい。写し取られた画像は、クリップボードなどに格納されてもよいし、ゲーム装置10に設けられた記憶装置の所定の記憶領域に格納されてもよい。
【0027】
図8(a)(b)(c)は、マスク機能について説明するための図である。図8(a)に示すように、マスク機能を有する副画面72を引き出した状態で、図8(b)に示すように、ユーザが副画面72の一部をドラッグすると、機能制御部44は、副画面72の一部がマスク領域74として引きちぎれた状態を表示する。ユーザは、図8(c)に示すように、マスク領域74を任意の位置に移動させて、任意の位置をマスクすることができる。これにより、例えば、スクリーンショットを撮影するときに、不透明のマスクとしてマスク領域74を設定して、撮影されてはいけない領域を隠したり、パズルゲームなどにおいて、触りたくない領域にマスク領域74を設定して、その領域に対する入力操作を遮断したりすることができる。また、マスク領域74に対する1回の操作入力を常に複数回の操作入力として認識させるなど、ユーザの入力を支援するための利用することもできる。機能制御部44は、拡大又は縮小機能を有する副画面72を提供してもよい。
【0028】
図9は、画像フィルタ機能について説明するための図である。図9に示すように、画像フィルタ機能を有する副画面72を引き出すと、機能制御部44は、表示装置68に表示されている表示画面のうち、副画面72と重なっている領域に対して、所定の画像フィルタ効果を施す。例えば、画像をグレースケール化したり、モザイクをかけたり、セピア色にしたりするなど、任意の画像効果を加えてもよい。機能制御部44は、表示装置68に表示画面を表示しているアプリケーションがVRAMなどに描画したフレームのデータを読み出して、所定の画像効果を施し、VRAMに上書きしてもよい。
【0029】
図10(a)(b)(c)は、消音機能について説明するための図である。図10(a)に示すように、ゲーム装置10に設けられた左右のスピーカから音声が出力されているときに、図10(b)に示すように、消音機能を有する副画面72が引き出されると、機能制御部44は、副画面72が引き出された側のスピーカを消音する。副画面72が表示装置68の表示画面の全面に引き出されると、機能制御部44は、両側のスピーカを消音する。機能制御部44は、引き出された副画面72の面積などに応じて、スピーカの音量を小さくしてもよい。機能制御部44は、副音声や、音楽の特定のトラックの音量を調整してもよい。また、音量ではなくサラウンド効果などの音響効果を調整してもよい。機能制御部44は、副画面72を防音壁に見立てて音量を調整するだけでなく、副画面72に音声を割り当て、引き出された副画面72の面積に応じた音量で割り当てられた音声を再生してもよい。
【0030】
図11は、操作履歴記録機能について説明するための図である。図11に示すように、操作履歴記録機能を有する副画面72を引き出した状態で、ユーザがタッチパネル69に対して操作を行うと、機能制御部44は、図示しない履歴格納部に、ユーザが行った操作の履歴を記録する。機能制御部44は、副画面72が引き出された領域に対する操作のみを記録してもよいし、タッチパネル69全面に対する操作を記録してもよい。機能制御部44は、背面タッチパネル70に対する操作を記録してもよい。履歴格納部に格納されたユーザの操作履歴は、ユーザに指示に応じてユーザに提示されてもよいし、提示された操作履歴の中からユーザが再び実行したい操作を選択できるようにしてもよい。操作履歴をユーザに提示するために、例えば、図13に示すクリップボード機能において、操作履歴を提示するためのタブが設けられてもよい。また、履歴格納部は、直前に実行された操作の取消をユーザから指示されたときに参照されてもよい。
【0031】
図12(a)(b)(c)は、情報表示機能について説明するための図である。図12(a)に示すように、画像表示機能を有するアプリケーションにより画像が表示されているときに、情報表示機能を有する副画面72が引き出されると、図12(b)に示すように、機能制御部44は、表示中の画像に関する情報を副画面72に表示する。図12(c)に示すように、副画面72が重なった部分の情報のみが表示されてもよい。これにより、副画面72からはみ出た領域に表示されるべき情報は不可視となるので、例えば、ユーザが情報を暗記したり記憶を確認したりするような場合に、情報を容易に可視化したり不可視化したりすることができる。また、機能制御部44は、副画面72によりコンテクストメニューを提供してもよい。
【0032】
図13(a)(b)(c)は、字幕表示機能について説明するための図である。図13(a)に示すように、基本画面に映画や番組などのコンテンツが表示されているときに、字幕表示機能を有する副画面72が引き出されると、図13(b)に示すように、機能制御部44は、基本画面に表示中のシーンに割り当てられた字幕を副画面72に表示する。これにより、画面上の好みの位置に字幕を配置することができる上に、参照したいときにだけ字幕を表示させることができる。図13(c)に示すように、他言語の字幕を副画面72に表示することができるようにしてもよい。副画面72を引き出す方向に応じて、字幕に表示する言語を選択できるようにしてもよい。
【0033】
図14(a)(b)は、クリップボード機能について説明するための図である。図14(a)に示すように、クリップボード機能を有する副画面72が引き出されると、機能制御部44は、クリップボードに格納されているデータをタブで分類して副画面72に表示する。ユーザが、表示装置68に表示されているデータを副画面72にドラッグアンドドロップすると、図14(b)に示すように、機能制御部44は、ドロップされたデータをクリップボードに追加する。
【0034】
図15(a)(b)は、メモ機能及びブラウザ機能について説明するための図である。図15(a)に示すように、メモ機能を有する副画面72が引き出されると、機能制御部44は、文字列や図形などを入力するための領域を副画面72に割り当てる。機能制御部44は、キーボードから入力された文字列又はスタイラスペンなどにより手書き入力された図形を副画面72に表示するとともに、入力された内容を記憶装置などに記録する。これにより、ユーザは、ゲームのプレー中やコンテンツの再生中などに、画面の可視性をある程度保ったまま、文字や図形を入力して記録することができる。図15(b)に示すように、ブラウザ機能を有する副画面72が引き出されると、機能制御部44は、記憶装置などに格納されている画像や、通信により取得したウェブページなどを表示するためのブラウザの表示画面を副画面72に割り当てる。これにより、ユーザは、ゲームのプレー中に、そのゲームの情報を掲載したウェブページや、ゲームのマップを示す画像などを、見たいときに表示することができる。
【0035】
図16は、文字入力機能について説明するための図である。図16に示すように、文字入力機能を有する副画面72が引き出されると、機能制御部44は、文字を入力するためのパレット75と、入力された文字列を表示する領域76を、副画面72に表示する。機能制御部44は、スタイラスペンなどによりパレット75に手書き入力された文字を認識し、領域76に表示する。機能制御部44は、背面タッチパネル70に対する接触を検知している間は副画面72を表示し、背面タッチパネル70から接触部位が離されると、それまでに入力されていた文字列を確定して副画面72を消去してもよい。
【0036】
図17は、音楽再生機能について説明するための図である。図17に示すように、音楽再生機能を有する副画面72が引き出されると、機能制御部44は、再生中の音楽に関する情報を副画面72に表示する。機能制御部44は、副画面72が消去された後も、音楽再生機能をそのまま実行し続ける。副画面72が引き出されている間は、音楽再生機能に対するユーザインタフェースとして、入力装置20の一部を利用してもよい。この技術については、後で詳述する。
【0037】
図18は、機能制御テーブルの内部データの例を示す。機能制御テーブル60には、操作欄80、機能欄81、及び条件欄82が設けられている。操作欄80は、背面タッチパネル70などに対して行われた操作の内容を格納する。図18の例では、ユーザが指などの接触部位を背面タッチパネル70に接触させた後、接触部位を移動させる操作の方向が格納されている。接触位置や接触強度などに応じて、起動する機能を決定する場合は、接触位置や接触強度などの情報も操作欄80に格納する。また、図5(a)(b)(c)により説明したように、ゲーム装置10の傾きに応じて機能を起動する場合は、傾きの方向などの情報を操作欄80に格納する。機能欄81は、背面タッチパネル70などに対して行われた操作に応じて起動すべき機能を格納する。条件欄82は、機能の起動の可否を判定するための条件を格納する。例えば、他の所定の機能が起動中の場合は起動しないなどの条件を格納してもよい。
【0038】
起動制御部41は、入力部30から、背面タッチパネル70などに対して行われた操作の内容を取得し、機能制御テーブル60を参照して、起動すべき機能を決定する。起動制御部41は、さらに、機能制御テーブル60を参照して、機能の起動の可否を判定する。起動制御部41は、機能を起動すると判定した場合、機能制御部44に、機能の起動を指示するとともに、画面管理部42に、副画面72の表示を指示する。
【0039】
図19(a)(b)(c)は、副画面を表示したときの副画面及び基本画面の表示態様を示す図である。図19(a)では、画面管理部42が、副画面72を半透明化して、基本画面に重畳させて表示している。図19(b)では、画面管理部42が、副画面72を画面右端から左方向へスライドさせて表示している。このとき、画面管理部42は、副画面72が右から引き出されるにしたがって、基本画面を左へ追い出すように表示している。図19(c)では、画面管理部42が、基本画面を圧縮して表示している。このとき、縦横比を維持するために、横方向の圧縮率と同じ圧縮率で縦方向も圧縮してもよい。
【0040】
画面管理部42は、基本画面を描画するためのフレームメモリと、副画面を描画するためのフレームメモリを管理してもよい。図19(a)に示した例では、画面管理部42は、基本画面と副画面を所定のアルファ値で合成してVRAMに書き込む。図19(b)に示した例では、画面管理部42は、基本画面の一部と副画面の一部とから表示画面を生成してVRAMに書き込む。図19(c)に示した例では、画面管理部42は、副画面の一部をVRAMに書き込むとともに、残りの領域に基本画面を縮小して書き込む。このように、画面管理部42が基本画面と副画面から表示画面を自動的に生成するので、アプリケーション45や機能制御部44は、表示態様を考慮することなく動作することができる。複数の副画面を表示する場合、画面管理部42は、副画面の数が増加するにしたがって、個々の副画面の解像度を減少させてもよい。これにより、メモリの容量を低く抑えることができる。
【0041】
図20(a)(b)(c)は、副画面の表示領域を制限する技術について説明するための図である。図20(a)に示すように、画面管理部42は、副画面72の表示を禁止すべき表示禁止領域73を設定する。表示禁止領域73の設定は、基本画面を表示するアプリケーション45から受け付けてもよいし、副画面72を表示する機能制御部44から受け付けてもよい。表示禁止領域73が設定されている場合、画面管理部42は、図20(b)及び図20(c)に示すように、副画面72が表示禁止領域73に表示されないように制御する。画面管理部42は、副画面の表示面積を制限してもよい。
【0042】
図21は、画面管理テーブル62の内部データの例を示す。画面管理テーブル62には、画面ID欄90、位置欄91、サイズ欄92、順序欄93、表示態様欄94、入力装置欄95、タッチパネル欄96、及び背面タッチパネル欄97が設けられている。画面管理部42は、アプリケーション45により基本画面が表示されるとき、又は、機能制御部44により副画面が表示されるときに、基本画面又は副画面に関する情報をアプリケーション45又は機能制御部44から取得して画面管理テーブル62に登録する。
【0043】
画面ID欄90は、基本画面及び副画面のIDを格納する。図21の例では、基本画面のIDを「00」とし、副画面のIDを「01」、「02」、・・・、とする。位置欄91は、画面の位置を格納する。図21の例では、画面の左上の位置の表示装置68における座標を格納する。サイズ欄92は、画面のサイズを格納する。順序欄93は、現在の画面の表示順序を格納する。図21の例では、副画面「01」の下に基本画面「00」が表示されており、副画面「02」は現在表示されていない。図19(b)又は図19(c)に示したように、基本画面と副画面が重ならないように表示される場合は、同じ表示順序としてもよいし、現在アクティブな画面が上に表示されていることにしてもよい。
【0044】
表示態様欄94は、画面の表示態様を格納する。基本画面の表示態様として、副画面が表示される際に図19(a)(b)(c)のいずれの表示態様をとるかを示す情報を格納してもよい。また、表示禁止領域を設ける場合には、表示禁止領域の位置及びサイズなどの情報を格納してもよい。図19(a)(b)(c)のいずれの表示態様をとるかは、副画面の表示態様として格納されてもよい。基本画面の表示態様と副画面の表示態様が相容れない場合に、いずれの表示態様を優先すべきかを示す情報を更に格納してもよい。また、起動制御部41は、基本画面の表示態様と相容れない副画面の表示態様が設定された機能の起動を禁止してもよい。
【0045】
入力装置欄95は、画面が最上位に表示されているとき、又は、画面がアクティブになっているときに、入力装置20から入力された情報を受け付けるか否かを示す情報を格納する。図10(a)(b)(c)に示した消音機能の例のように、副画面により提供される機能が、入力装置20からの操作入力を必要としない場合は、入力装置欄95に、入力装置20からの操作入力を受け付けない旨の情報が格納される。図17に示した音楽再生機能の例のように、副画面により提供される機能が、入力装置20からの操作入力を受け付けて操作されるべきである場合は、入力装置欄95に、入力装置20からの操作入力を優先的に受け付ける旨の情報が格納される。この場合、イベント制御部43は、副画面が引き出されると、入力装置20に含まれる全てのボタンやキーが操作されないニュートラルな状態になるのを待って、入力装置20からの操作入力の通知先を、副画面を制御する機能制御部44に移す。画面管理部42は、副画面への入力装置20からの操作入力が一定時間ない場合に、副画面を自動的に消去してもよい。この場合、イベント制御部43は、入力装置20からの操作入力の通知先を、再びアプリケーション45に戻す。画面管理部42は、入力装置20からの操作入力の通知先が副画面を制御する機能制御部44に移っている間、その旨をユーザに示すために、副画面の周囲に色を付けるなど表示態様を変更したり、入力装置20の操作音をオフにしたりしてもよい。基本画面の入力装置欄95に、副画面が最上位に表示されていても、入力装置20から入力された情報を基本画面を表示するアプリケーション45が受け付ける旨の情報が格納されてもよい。この場合、入力装置20からの操作入力を受け付ける設定となっている副画面が表示されたときに、基本画面を表示するアプリケーション45と副画面を表示する機能制御部44のいずれを優先すべきかを示す情報を更に格納してもよい。また、起動制御部41は、入力装置20からの操作入力を受け付ける設定となっている機能の起動を禁止してもよい。入力装置欄95は、入力装置20に含まれるボタンや方向キーごとに、操作入力の受付の要否を格納してもよい。
【0046】
タッチパネル欄96は、画面が最上位に表示されているとき、又は、画面がアクティブになっているときに、タッチパネル69に入力された情報を受け付けるか否かを示す情報を格納する。図10(a)(b)(c)に示した消音機能の例のように、副画面により提供される機能が、タッチパネル69からの操作入力を必要としない場合は、タッチパネル欄96に、タッチパネル69からの操作入力を受け付けない旨の情報が格納される。図16に示した文字入力機能の例のように、副画面により提供される機能が、タッチパネル69からの操作入力を受け付けて操作されるべきである場合は、タッチパネル欄96に、タッチパネル69からの操作入力を優先的に受け付ける旨の情報が格納される。図11に示した操作履歴記録機能の例のように、副画面により提供される機能とアプリケーション45の双方が、タッチパネル69からの操作入力を受け付ける必要がある場合は、タッチパネル欄96に、その旨を示す情報が格納される。また、アプリケーション45に、副画面を介したタッチパネル69からの操作入力を受け付けたことを通知すべき場合は、タッチパネル欄96に、その旨を示す情報が格納される。この場合、例えば、図11に示した例において、副画面72が基本画面に重なっている領域で操作入力を受け付けたときには、副画面越しの操作入力があったことがアプリケーション45に通知され、副画面72が重なっていない領域で操作入力を受け付けたときには、単に操作入力があったことがアプリケーション45に通知される。
【0047】
背面タッチパネル欄97は、画面が最上位に表示されているとき、又は、画面がアクティブになっているときに、背面タッチパネル70に入力された情報を受け付けるか否かを示す情報を格納する。副画面により提供される機能が、背面タッチパネル70からの操作入力を必要としない場合は、背面タッチパネル欄97に、背面タッチパネル70からの操作入力を受け付けない旨の情報が格納される。副画面により提供される機能が、背面タッチパネル70からの操作入力を受け付けて操作されるべきである場合は、背面タッチパネル欄97に、背面タッチパネル70からの操作入力を優先的に受け付ける旨の情報が格納される。
【0048】
イベント制御部43は、入力部30を介して、入力装置20、タッチパネル69、又は背面タッチパネル70からの操作入力を取得したときに、画面管理テーブル62を参照して、操作入力を通知すべき対象を決定し、決定した対象に操作入力を通知する。
【0049】
画面管理テーブル62は、タッチパネル69に入力部位が接触している状態で副画面が引き出された場合に、どのように対処すべきかを示す情報を更に格納してもよい。例えば、図19(b)に示した例で、基本画面に入力部位を接触させた状態で副画面72を引き出すと、基本画面もスライドされるので、基本画面における入力部位の接触位置が移動することになる。また、図19(c)に示した例でも、基本画面に入力部位を接触させた状態で副画面72を引き出すと、基本画面が縮小されるので、基本画面における入力部位の接触位置が移動することになる。これらの場合に、接触を無効として入力部位がタッチパネル69から離れたことにするのか、入力部位をドラッグさせる操作を行ったことにするのか、基本画面における入力部位の接触位置が移動したことを無視して、依然として元の接触位置に入力部位が接触していることにするのか、入力部位が接触している状態における副画面のスライドを禁止するのか、を示す情報を画面管理テーブル62に格納してもよい。
【0050】
また、図19(a)に示した例においても、基本画面に入力部位を接触させた状態で副画面72を引き出したときに、接触位置まで副画面72が引き出されると、基本画面に接触していた状態から、副画面を介して基本画面に接触している状態へ変化する。副画面が、タッチパネル69からの操作入力を受け付けない設定になっている場合は、副画面が重畳されても状況は変わらないので、画面管理部42は、接触部位における副画面の重畳表示を許可する。副画面が、タッチパネル69からの操作入力を優先的に受け付ける設定になっている場合は、画面管理部42は、接触部位における副画面の重畳表示を避けるために、副画面を接触部位までしか引き出せないようにしてもよい。副画面をそれ以上引き出す場合には、イベント制御部43は、入力部位が基本画面から離れたことをアプリケーション45に通知するとともに、入力部位が副画面に接触し、副画面のスライドとともに入力部位が移動していることを機能制御部44に通知してもよい。
【0051】
画面管理部42は、タッチパネル69からの操作入力を受け付ける設定になっている副画面に入力部位が接触している状態では、副画面のスライドを禁止してもよい。副画面をスライドさせる場合は、接触を無効として入力部位がタッチパネル69から離れたことにしてもよいし、入力部位をドラッグさせる操作を行ったことにしてもよいし、副画面における入力部位の接触位置が移動したことを無視して、依然として元の接触位置に入力部位が接触していることにしてもよい。
【0052】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0053】
10 ゲーム装置、30 入力部、40 制御部、41 起動制御部、42 画面管理部、43 イベント制御部、44 機能制御部、45 アプリケーション、60 機能制御テーブル、62 画面管理テーブル、68 表示装置、70 背面タッチパネル。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置と、
前記表示装置が設けられた面と逆側の面に設けられた背面タッチパネルと、
前記背面タッチパネルが、入力手段を前記背面タッチパネルに接触させて所定の方向に移動させる操作を検知したときに、前記方向に応じて定められた機能を起動する起動制御部と、
前記表示装置に、前記起動制御部により起動された機能により表示される画面を、前記表示装置の画面端から前記方向にスライドさせて表示する画面管理部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記起動制御部は、前記背面タッチパネルのうち、前記機能を起動するためのインタフェースとして設定された領域に対する前記操作を検知したときに、前記機能を起動することを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
表示装置と、前記表示装置が設けられた面と逆側の面に設けられた背面タッチパネルとを備えるゲーム装置において、前記背面タッチパネルが、入力手段を前記背面タッチパネルに接触させて所定の方向に移動させる操作を検知したときに、前記方向に応じて定められた機能を起動するステップと、
前記表示装置に、起動された機能により表示される画面を、前記表示装置の画面端から前記方向にスライドさせて表示するステップと、
を備えることを特徴とするゲーム制御方法。
【請求項4】
表示装置と、前記表示装置が設けられた面と逆側の面に設けられた背面タッチパネルとを備えるゲーム装置において、前記背面タッチパネルが、入力手段を前記背面タッチパネルに接触させて所定の方向に移動させる操作を検知したときに、前記方向に応じて定められた機能を起動する機能と、
前記表示装置に、起動された機能により表示される画面を、前記表示装置の画面端から前記方向にスライドさせて表示する機能と、
をコンピュータに実現させることを特徴とするゲーム制御プログラム。
【請求項5】
請求項4に記載のゲーム制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
表示装置と、
前記表示装置が設けられた面と逆側の面に設けられた背面タッチパネルと、
前記背面タッチパネルが、入力手段を前記背面タッチパネルに接触させて所定の方向に移動させる操作を検知したときに、前記方向に応じて定められた機能を起動する起動制御部と、
前記表示装置に、前記起動制御部により起動された機能により表示される画面を、前記表示装置の画面端から前記方向にスライドさせて表示する画面管理部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記起動制御部は、前記背面タッチパネルのうち、前記機能を起動するためのインタフェースとして設定された領域に対する前記操作を検知したときに、前記機能を起動することを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
表示装置と、前記表示装置が設けられた面と逆側の面に設けられた背面タッチパネルとを備えるゲーム装置において、前記背面タッチパネルが、入力手段を前記背面タッチパネルに接触させて所定の方向に移動させる操作を検知したときに、前記方向に応じて定められた機能を起動するステップと、
前記表示装置に、起動された機能により表示される画面を、前記表示装置の画面端から前記方向にスライドさせて表示するステップと、
を備えることを特徴とするゲーム制御方法。
【請求項4】
表示装置と、前記表示装置が設けられた面と逆側の面に設けられた背面タッチパネルとを備えるゲーム装置において、前記背面タッチパネルが、入力手段を前記背面タッチパネルに接触させて所定の方向に移動させる操作を検知したときに、前記方向に応じて定められた機能を起動する機能と、
前記表示装置に、起動された機能により表示される画面を、前記表示装置の画面端から前記方向にスライドさせて表示する機能と、
をコンピュータに実現させることを特徴とするゲーム制御プログラム。
【請求項5】
請求項4に記載のゲーム制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図9】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図9】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−36424(P2011−36424A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−186695(P2009−186695)
【出願日】平成21年8月11日(2009.8.11)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月11日(2009.8.11)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】
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