説明

ゲーム装置、可搬型記憶媒体及びゲームシステム

【課題】表示部を備えた可搬型記憶媒体をゲーム装置用の可搬型記憶媒体として有効利用することである。
【解決手段】表示部及び記憶部を備えた可搬型記憶媒体を着脱可能に保持する保持部75と、この保持部に保持された可搬型記憶媒体における表示部の表示制御を行う表示制御部83とを備え、表示制御部は予備クレジット記憶部72に記憶されている予備クレジットの量などを示す画像を可搬型記憶媒体の表示部に表示させる表示制御を行う。表示制御部により適宜変更される表示部の表示画像は、可搬型記憶媒体が保持部に保持された状態でもプレイヤーが視認できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保持部に保持された可搬型記憶媒体の記憶部に記憶されている記憶情報を読み出してこれを利用するゲーム装置、及びこのゲーム装置に使用可能な可搬型記憶媒体、並びにこのゲーム装置を含むゲームシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ゲームセンタ、パチンコ店あるいはカジノ等のゲーム施設に設置される業務用ゲーム装置あるいは家庭用ゲーム装置の中には、プレイヤーが持ち運び可能な可搬型記憶媒体に記憶されている情報を用いた処理を行うものが知られている。
例えば、特にカジノに設置されるゲーム装置おいて、プレイヤーである顧客を引きつけるためのサービスとして、プレイヤーがゲームに費やした金額等に応じて施設独自のポイントを付与し、そのポイント量に応じて顧客に様々なサービスを提供する場合がある。この場合、そのポイントデータをそのプレイヤーのID(認証情報)とを関連付けた状態でサーバ装置に記憶しておき、そのIDをプレイヤーが所持するハウスカード(可搬型記憶媒体)に記憶しておく。そして、プレイヤーがゲームをプレイする際にゲーム装置のカード挿入口へハウスカードを挿入し、ゲームプレイにより獲得したポイントをそのハウスカードに記憶されているIDに対応したポイントデータが示すポイント量に加算する処理を行う。
また、例えば、特にパチンコ店に設置されるパチンコ機等のゲーム装置において、金額情報を記憶したプリペイドカード(可搬型記憶媒体)を用いる場合がある。この場合、ゲーム装置のカード挿入口へ挿入されたプリペイドカードに記憶されている金額情報から所定金額を差し引くことで、その所定金額分のパチンコ玉を借りることができる。
また、例えば、特にゲームセンタに設置されるゲーム装置や家庭用ゲーム装置において、プレイヤーが次回のプレイ時にゲームの続きを行うためのセーブデータを記憶した可搬型記憶媒体を用いる場合がある。この場合、ゲーム装置の保持部へセットされた可搬型記憶媒体に記憶されているセーブデータを読み出すことで、前回プレイ時の続きからゲームをプレイすることができる。
【0003】
また、ゲーム装置以外のものに利用される可搬型記憶媒体の中には、記憶部のほかに表示部を備えたものが知られている(特許文献1、特許文献2等)。このような可搬型記憶媒体は、一般にカード形状であり、そのカード表面の少なくとも一部が表示部となって種々の画像を表示する。なお、本明細書において「表示部」とは、所定の表示制御を行うことにより表示画像を別の画像へ変更できる機能を備えたものであり、インクにより描かれた図柄を表示する部分のように当該機能を備えていないものは含まない。
【0004】
【特許文献1】特開2003−330829号公報
【特許文献2】特開2006−4311号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような表示部を備えた可搬型記憶媒体は、ゲーム装置用の可搬型記憶媒体として利用することが可能であり、今後は実際に利用されていくものと思われる。しかし、従来のゲーム装置用の可搬型記憶媒体は表示部を備えていなかったため、可搬型記憶媒体を保持するゲーム装置側の保持部は、当然、これにセットされた可搬型記憶媒体の表示部をプレイヤーが視認可能となるように構成されてはいない。そのため、ゲーム装置用の可搬型記憶媒体として表示部を備えた可搬型記憶媒体を利用しようとする場合、その可搬型記憶媒体をゲーム装置の保持部にセットした状態では可搬型記憶媒体の表示部を活用できないという問題があった。
【0006】
本発明は、前記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、表示部を備えた可搬型記憶媒体をゲーム装置用の可搬型記憶媒体として利用する際に、可搬型記憶媒体をゲーム装置の保持部にセットした状態で可搬型記憶媒体の表示部を活用することが可能なゲーム装置、可搬型記憶媒体及びゲームシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、ゲーム進行を制御するゲーム制御部と、表示部及び記憶部を備えた可搬型記憶媒体を着脱可能に保持する保持部と、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の記憶部に記憶されている記憶情報を読み出す情報読出部と、前記情報読出部が読み出した記憶情報を用いた処理を行う記憶情報処理部と、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体における表示部の表示制御を行う表示制御部とを少なくとも備え、前記保持部は、保持した可搬型記憶媒体の表示部を視認可能にする構成を有することを特徴とするゲーム装置に係るものである。
このゲーム装置においては、可搬型記憶媒体が保持部に保持(セット)されたとき、その可搬型記憶媒体の表示部を表示制御部により表示制御することで、その表示画像(動画でも静止画でもよい。)を適宜変更することができる。そして、可搬型記憶媒体が保持部に保持された状態でも可搬型記憶媒体の表示部が視認可能なので、表示制御部により適宜変更される表示部の表示画像は、可搬型記憶媒体が保持部に保持された状態でもプレイヤーが視認できる。
なお、表示部は、可搬型記憶媒体に搭載可能なものであれば、電気的作用により画像を変更するもの、磁気的作用により画像を変更するもの、光により画像を変更するもの、温度により画像を変更するもの等、どのようなものであってもよい。ただし、可搬型記憶媒体を保持部に保持していないときの表示部の利用に重点を置くのであれば、給電状態でのみ画像を表示する液晶ディスプレイなどの表示部よりも、無給電状態でも画像を表示できる電子ペーパー等の表示部の方が好ましい。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1のゲーム装置において、前記ゲーム制御部が制御するゲーム進行に応じたゲーム画像を表示するゲーム画像表示部を備えており、前記表示制御部は、前記ゲーム画面表示部に表示されるゲーム画像とは異なる画像を、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部に表示させる表示制御を行うことを特徴とするものである。
可搬型記憶媒体は、プレイヤーの携帯性を高めるため小型化や軽量化が望まれることが多いことから、表示部の寸法を大きくすることが一般に困難である。そのため、可搬型記憶媒体の表示部を、メインのゲーム画像(プレイ中にプレイヤーが見る頻度が最も高い画像)を表示するゲーム画像表示部として利用した場合、その表示領域が小さすぎてプレイヤーにとってゲーム画像が見にくく、ゲーム性の低下を招くおそれがある。
本ゲーム装置では、可搬型記憶媒体の表示部にはゲーム画面表示部に表示されるゲーム画像とは異なる画像が表示される。これにより、メインのゲーム画像のように広い表示領域に表示させることが望まれる画像についてはゲーム装置に備わったゲーム画面表示部に表示させることとし、ゲームの付随情報等のように表示領域が小さくてもゲーム性を低下させることが少ない画像については可搬型記憶媒体の表示部に表示させるといったことが可能となる。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項2のゲーム装置において、前記表示制御部が前記可搬型記憶媒体の表示部に表示させる画像は、前記ゲーム制御部が制御するゲーム進行に応じた画像であることを特徴とするものである。
このゲーム装置においては、ゲーム進行に応じた画像を、ゲーム装置に備わったゲーム画像表示部のほか、可搬型記憶媒体の表示部にも表示させることができる。これにより、ゲーム進行に応じた画像をゲーム装置に備わったゲーム画像表示部にだけ表示していた従来のゲーム装置に比べて、ゲーム進行に応じた画像を表示できるゲーム装置全体での表示領域を可搬型記憶媒体の表示部の表示領域分だけ広げることができる。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3のゲーム装置において、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体に対して電力を供給する電力供給部を有することを特徴とするものである。
このゲーム装置においては、可搬型記憶媒体が電力を必要とする構成であっても、可搬型記憶媒体が保持部に保持された状態では本ゲーム装置の電力供給部から電力が供給される。したがって、可搬型記憶媒体自身が電池等の電力供給部を備えていなくても、可搬型記憶媒体が保持部に保持された状態であれば、その可搬型記憶媒体で電力を必要とする処理を行うことが可能となる。また、本ゲーム装置によれば、可搬型記憶媒体自身が充電可能な電力供給部を備えている場合には、その電力供給部の充電を行うことが可能となる。
【0011】
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4のゲーム装置において、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部に表示されている画像の少なくとも一部の画像情報を読み取る画像読取部と、前記画像読取部が読み取った画像情報を用いた処理を行う画像情報処理部とを有することを特徴とするものである。
表示部を備えた可搬型記憶媒体をゲーム装置用の可搬型記憶媒体として利用する場合、可搬型記憶媒体の表示部を見たプレイヤーが把握する画像と、ゲーム装置側が可搬型記憶媒体の表示部に表示されていると把握する画像とが、互いに一致することが重要となる。ここで、可搬型記憶媒体の表示部に表示されている画像が本ゲーム装置の表示制御部により表示したものであれば、表示制御部の制御内容から、その表示部にどのような画像が表示されているかを推測して把握することが可能である。しかし、可搬型記憶媒体が保持部に保持される前からその表示部に表示されている画像は、本ゲーム装置の表示制御部以外の手段により表示されたものである場合が多いことから、その画像を表示制御部の制御内容から把握することはできない。
本ゲーム装置においては、保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部に表示されている画像を、その画像情報を画像読取部が読み取ることで把握することができる。よって、ゲーム装置側が可搬型記憶媒体の表示部に表示されていると把握する画像は、可搬型記憶媒体が保持部に保持される前からその表示部に表示されている画像であっても、可搬型記憶媒体の表示部を見たプレイヤーが把握する画像と一致する。
【0012】
また、請求項6の発明は、請求項5のゲーム装置において、前記画像情報処理部は、前記画像読取部が読み取った画像情報に基づき、前記表示部に表示されている画像が異常であるか否かを判断する異常判断処理を行うものであることを特徴とするものである。
表示制御部が適正な表示制御を行っても、何らかの事情により可搬型記憶媒体の表示部の画像が適正に表示されない場合がある。この場合、例えば可搬型記憶媒体の表示部に画像を表示することでプレイヤーに情報伝達を行うときには、プレイヤーへ正確な情報を伝達することができず、プレイヤーに不利益を及ぼすおそれがある。
本ゲーム装置においては、可搬型記憶媒体の表示部に表示されている画像の画像情報を画像読取部で読み取り、その読み取った画像情報に基づいてその表示部の表示画像の異常判断処理を行う。よって、可搬型記憶媒体の表示部の画像が適正に表示されているか否かを確実に把握することができる。
【0013】
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6のゲーム装置において、クレジットデータを記憶するクレジット記憶部と、予備クレジットデータを記憶する予備クレジット記憶部と、前記予備クレジット記憶部に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量を減じ、その減じた分のクレジット量を前記クレジット記憶部に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量へ加算するためのクレジット追加処理を行うクレジット処理部と、ベット操作を受け付ける操作受付部とを有しており、前記ゲーム制御部は、前記操作受付部がベット操作を受け付けたときには前記ベット操作に応じたベット量を前記クレジット記憶部に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量から減じてゲームを開始するとともに、そのゲーム進行の結果に応じてクレジットを払い出すことを決定する制御を行い、前記表示制御部は、前記予備クレジット記憶部に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量を、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部に表示させる表示制御を行うことを特徴とするものである。
なお、本明細書において、「予備クレジットデータ」とは予備クレジットの量を示すデータであり、「予備クレジット」とは、クレジット記憶部に所定量のクレジットを追加するのに必要となる有体物又は無体物である。「予備クレジット」の例としては、例えばクレジット記憶部に記憶される前の状態のクレジットや、金銭などが挙げられる。
本ゲーム装置においては、操作受付部がベット操作を受け付けると、そのベット操作に応じたベット量をクレジット記憶部に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量から減じてゲームが開始され、そのゲーム進行の結果に応じてクレジットが払い出される。このようなゲーム装置でプレイヤーがプレイする場合、クレジット記憶部に一定量以上のクレジットデータが記憶されていないとゲームを開始できないので、まず、クレジット記憶部にクレジットデータを記憶するための処理を行う必要がある。この処理は、本ゲーム装置では、予備クレジット記憶部に記憶されている予備クレジットデータが示すクレジット量を減じ、その減じた分のクレジット量をクレジット記憶部に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量へ加算するためのクレジット追加処理である。
そして、本ゲーム装置において、保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部には、予備クレジット記憶部に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量が表示される。したがって、本ゲーム装置においては、ゲームを開始するために必要なクレジットをクレジット記憶部に追加するのに必要となる予備クレジットの量を表示する手段として、可搬型記憶媒体の表示部を活用することができる。
【0014】
また、請求項8の発明は、請求項7のゲーム装置において、前記情報読出部は、記憶情報として少なくとも認証情報が記録された可搬型記憶媒体から認証情報を読み出すものであり、前記認証情報と前記予備クレジットデータとを互いに関連づけて記憶したサーバ装置との間で通信ネットワークを介して通信を行う情報通信部を有し、前記記憶情報処理部は、前記情報読出部が読み出した前記認証情報を前記情報通信部をして前記サーバ装置へ送信させ、これに応じて該サーバ装置から送信され前記情報通信部が受信した該認証情報に関連づけられた予備クレジットデータが示す予備クレジット量を、前記予備クレジット記憶部に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量へ加算する処理を行うことを特徴とするものである。
このゲーム装置においては、可搬型記憶媒体の記憶部に記憶されている認証情報に対応した予備クレジットデータをサーバ装置から受信し、その予備クレジットデータが示すクレジット量を予備クレジット記憶部内の予備クレジットデータが示すクレジット量へ加算することができる。これにより、プレイヤーが持つ予備クレジットを事前に可搬型記憶媒体の認証情報に関連づけてサーバ装置に記憶しておけば、その予備クレジットを含めたプレイヤーの予備クレジットの量を可搬型記憶媒体の表示部で確認することができるようになる。
【0015】
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7又は8のゲーム装置において、前記ゲーム制御部はゲーム進行に応じて所定量のポイントを生成するようにゲーム進行を制御するものであり、前記ポイントのデータを記憶するポイント記憶部と、前記ポイント記憶部に記憶されているポイントデータが示すポイント量に、前記ゲーム制御部が生成したポイントの量を加算するためのポイント加算処理を行うポイント処理部とを有し、前記表示制御部は、前記ポイント記憶部に記憶されているポイントデータが示すポイント量を、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部に表示させる表示制御を行うことを特徴とするものである。
このゲーム装置においては、ゲーム進行に応じて所定量のポイントが生成されると、その量がポイント記憶部に記憶されているポイントデータが示すポイント量に加算される。そして、本ゲーム装置において、保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部には、ポイント記憶部に記憶されているポイントデータが示すポイント量が表示される。したがって、本ゲーム装置においては、プレイヤーが獲得したポイントの量を表示する手段として、可搬型記憶媒体の表示部を活用することができる。
【0016】
また、請求項10の発明は、請求項9のゲーム装置において、前記情報読出部は、記憶情報として少なくとも認証情報が記録された可搬型記憶媒体から認証情報を読み出すものであり、前記認証情報と前記ポイントデータとを関連づけて記憶したサーバ装置との間で通信ネットワークを介して通信を行う情報通信部を有し、前記記憶情報処理部は、前記情報読出部が読み出した前記認証情報を前記情報通信部をして前記サーバ装置へ送信させ、これに応じて該サーバ装置から送信され前記情報通信部が受信した該認証情報に関連づけられたポイントデータが示すポイント量を前記ポイント記憶部に記憶されているポイントデータが示すポイント量へ加算する処理を行うことを特徴とするものである。
このゲーム装置においては、可搬型記憶媒体の記憶部に記憶されている認証情報に対応したポイントデータをサーバ装置から受信し、そのポイントデータが示すポイント量をポイント記憶部内のポイントデータが示すポイント量へ加算することができる。これにより、プレイヤーが過去に獲得したポイントを可搬型記憶媒体の認証情報に関連づけてサーバ装置に記憶しておけば、プレイヤーが過去に獲得したポイントを含めたプレイヤーが持つポイント量のすべてを可搬型記憶媒体の表示部で確認することができるようになる。
【0017】
また、請求項11の発明は、ゲーム進行を制御するゲーム制御部と、表示部及び記憶部を備えた可搬型記憶媒体を着脱可能に保持する保持部と、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の記憶部に記憶されている記憶情報を読み出す情報読出部と、前記情報読出部が読み出した記憶情報を用いた処理を行う記憶情報処理部と、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部に表示されている画像の少なくとも一部の画像情報を読み取る画像読取部と、前記画像読取部が読み取った画像情報を用いた処理を行う画像情報処理部とを少なくとも備え、前記保持部は、保持した可搬型記憶媒体の表示部を視認可能にする構成を有することを特徴とするゲーム装置に係るものである。
表示部を備えた可搬型記憶媒体をゲーム装置用の可搬型記憶媒体として利用する場合、可搬型記憶媒体の表示部を見たプレイヤーが把握する画像と、ゲーム装置側が可搬型記憶媒体の表示部に表示されていると把握する画像とが、互いに一致することが重要となる。本ゲーム装置においては、保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部に表示されている画像を、その画像情報を画像読取部が読み取ることで把握する。よって、ゲーム装置側が可搬型記憶媒体の表示部に表示されていると把握する画像は、可搬型記憶媒体の表示部を見たプレイヤーが把握する画像と一致する。
なお、本ゲーム装置においては、可搬型記憶媒体の表示部を表示制御する表示制御部は必ずしも必要とはしない。
【0018】
また、請求項12の発明は、表示部及び記憶部を備えた可搬型記憶媒体であって、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11のゲーム装置が備える保持部に着脱自在な構成を有し、かつ、その保持部に装着されたときに前記表示部が視認可能となる位置に前記表示部を備えることを特徴とするものである。
この可搬型記憶媒体は、ゲーム装置の保持部に装着されたときに表示部が視認可能となる位置にその表示部を備えるので、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11のゲーム装置の保持部に保持される可搬型記憶媒体として用いることができる。
【0019】
また、請求項13の発明は、サーバ装置と、前記サーバ装置との間で通信ネットワークを介して通信可能に接続されるゲーム装置とを含んで構成されるゲームシステムであって、前記サーバ装置は、複数の認証情報それぞれに関連づけられた状態の予備クレジットデータを記憶する記憶部と、前記通信ネットワークを介して認証情報を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた認証情報に関連づけられた予備クレジットデータを前記記憶部から読み出してこれを該認証情報の送信元であるゲーム装置へ送信する送信処理を行う送信部とを少なくとも有し、前記ゲーム装置は、クレジットデータを記憶するクレジット記憶部と、予備クレジットデータを記憶する予備クレジット記憶部と、ベット操作を受け付ける操作受付部と、前記操作受付部がベット操作を受け付けたときには前記ベット操作に応じたベット量を前記クレジット記憶部に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量から減じてゲームを開始するとともに、そのゲーム進行の結果に応じてクレジットを払い出すことを決定する制御を含むゲーム進行の制御を行うゲーム制御部と、表示部及び少なくとも前記認証情報が記録された記憶部を備えた可搬型記憶媒体を着脱可能に保持する保持部と、前記通信ネットワークを介して前記サーバ装置と情報通信を行う情報通信部と、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の記憶部に記憶されている認証情報を読み出す情報読出部と、前記情報読出部が読み出した前記認証情報を前記情報通信部をして前記サーバ装置へ送信させ、これに応じて該サーバ装置の前記送信部を通じて送信され前記情報通信部が受信した該認証情報に関連づけられた予備クレジットデータが示す予備クレジット量を、前記予備クレジット記憶部に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量へ加算する処理を行う予備クレジット記憶処理部と、前記予備クレジット記憶部に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量を減じ、その減じた分のクレジット量を前記クレジット記憶部に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量へ加算するためのクレジット追加処理を行うクレジット処理部と、前記予備クレジット記憶部に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量を、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部に表示させる表示制御を行う表示制御部とを有することを特徴とするものである。
このゲームシステムにおいては、ゲーム装置の操作受付部がベット操作を受け付けると、そのベット操作に応じたベット量をクレジット記憶部に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量から減じてゲームが開始され、そのゲーム進行の結果に応じてクレジットが払い出される。このようなゲーム装置でプレイヤーがプレイする場合、クレジット記憶部に一定量以上のクレジットデータが記憶されていないとゲームを開始できないので、まず、クレジット記憶部にクレジットデータを記憶するための処理を行う必要がある。この処理は、本ゲームシステムでは、ゲーム装置において行われる、予備クレジット記憶部に記憶されている予備クレジットデータが示すクレジット量を減じ、その減じた分のクレジット量をクレジット記憶部に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量へ加算するためのクレジット追加処理である。そして、本ゲームシステムにおいて、ゲーム装置の保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部には、予備クレジット記憶部に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量が表示される。したがって、本ゲームシステムにおいては、ゲームを開始するために必要なクレジットをクレジット記憶部に追加するのに必要となる予備クレジットの量を表示する手段として、可搬型記憶媒体の表示部を活用することができる。
しかも、本ゲームシステムにおいては、可搬型記憶媒体の記憶部に記憶されている認証情報を用いて、その認証情報に対応した予備クレジットデータをサーバ装置からゲーム装置へ送信し、その予備クレジットデータの示すクレジット量が予備クレジット記憶部内の予備クレジットデータの示すクレジット量へ加算される。これにより、プレイヤーが持つすべての予備クレジットを事前に可搬型記憶媒体の認証情報に関連づけてサーバ装置の記憶部に記憶しておけば、プレイヤーが持つ予備クレジット量のすべてを可搬型記憶媒体の表示部で確認することができるようになる。
【0020】
また、請求項14の発明は、サーバ装置と、前記サーバ装置との間で通信ネットワークを介して通信可能に接続されるゲーム装置とを含んで構成されるゲームシステムであって、前記サーバ装置は、複数の認証情報それぞれに関連づけられた状態のポイントデータを記憶する記憶部と、前記通信ネットワークを介して認証情報を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた認証情報に関連づけられたポイントデータを前記記憶部から読み出してこれを該認証情報の送信元であるゲーム装置へ送信する送信処理を行う送信部とを少なくとも有し、前記ゲーム装置は、ゲーム進行に応じて所定量のポイントを生成するようにゲーム進行を制御するゲーム制御部と、前記ポイントのデータを記憶するポイント記憶部と、前記ポイント記憶部に記憶されているポイントデータが示すポイント量に、前記ゲーム制御部が生成したポイントの量を加算するためのポイント加算処理を行うポイント処理部と、表示部及び少なくとも前記認証情報が記録された記憶部を備えた可搬型記憶媒体を着脱可能に保持する保持部と、前記通信ネットワークを介して前記サーバ装置と情報通信を行う情報通信部と、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の記憶部に記憶されている認証情報を読み出す情報読出部と、前記情報読出部が読み出した前記認証情報を前記情報通信部をして前記サーバ装置へ送信させ、これに応じて該サーバ装置の前記送信部を通じて送信され前記情報通信部が受信した該認証情報に関連づけられたポイントデータが示すポイント量を前記ポイント記憶部に記憶されているポイントデータが示すポイント量へ加算する処理を行うポイント記憶処理部と、前記ポイント記憶部に記憶されているポイントデータが示すポイント量を、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部に表示させる表示制御を行う表示制御部とを有することを特徴とするものである。
このゲームシステムにおいては、ゲーム装置でのゲーム進行に応じて所定量のポイントが生成されると、その量がゲーム装置のポイント記憶部に記憶されているポイントデータが示すポイント量に加算される。そして、そのゲーム装置において、保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部には、ポイント記憶部に記憶されているポイントデータが示すポイント量が表示される。したがって、本ゲームシステムにおいては、プレイヤーが獲得したポイントの量を表示する手段として、可搬型記憶媒体の表示部を活用することができる。
しかも、本ゲームシステムにおいては、可搬型記憶媒体の記憶部に記憶されている認証情報を用いて、その認証情報に対応したポイントデータをサーバ装置からゲーム装置へ送信し、そのポイントデータの示すポイント量がポイント記憶部内のポイントデータの示すポイント量へ加算される。これにより、プレイヤーが過去に獲得したポイントを可搬型記憶媒体の認証情報に関連づけてサーバ装置の記憶部に記憶しておけば、プレイヤーが過去に獲得したポイントを含めたプレイヤーが持つポイント量のすべてを可搬型記憶媒体の表示部で確認することができるようになる。
【発明の効果】
【0021】
以上、請求項1乃至14の発明によれば、表示部を備えた可搬型記憶媒体をゲーム装置用の可搬型記憶媒体として利用する際に、可搬型記憶媒体をゲーム装置の保持部にセットした状態で可搬型記憶媒体の表示部を活用することが可能となるという優れた効果が奏される。
特に、請求項2の発明によれば、可搬型記憶媒体の表示部をゲーム画面表示部の補助的な表示部として利用することができるという優れた効果が奏される。
また、請求項3の発明によれば、ゲーム進行に応じた画像を表示できるゲーム装置全体での表示領域が可搬型記憶媒体の表示部の表示領域分だけ広がるという優れた効果が奏される。
また、請求項4の発明によれば、可搬型記憶媒体自身が電池等の電力供給部を備えていなくても、保持部に保持された状態の可搬型記憶媒体で電力を必要とする処理を行うことができるようになるという優れた効果が奏される。また、可搬型記憶媒体自身が充電可能な電力供給部を備えている場合には、その電力供給部の充電を行うことができるようになるという優れた効果も奏される。
また、請求項5の発明によれば、可搬型記憶媒体が保持部に保持される前からその表示部に表示されている画像であっても、可搬型記憶媒体の表示部を見たプレイヤーが把握する画像とゲーム装置側が可搬型記憶媒体の表示部に表示されていると把握する画像とを一致させることができるという優れた効果が奏される。
また、請求項6の発明によれば、可搬型記憶媒体の表示部の画像が適正に表示されているか否かを確実に把握することができるので、その表示部に以上画像が表示されることにより生じる不具合、例えばその表示部の表示画像を通じてプレイヤーへ情報を伝達する場合にその情報が正確に伝達されずにプレイヤーへ不利益が及ぶといった不具合の発生を抑制することが可能となるという優れた効果が奏される。
また、請求項7の発明によれば、ゲームを開始するために必要なクレジットをクレジット記憶部に追加するのに必要となる予備クレジットの量を表示する手段として、可搬型記憶媒体の表示部を活用できるという優れた効果が奏される。
また、請求項8及び13の発明によれば、サーバ装置に記憶されているプレイヤーの予備クレジット量を含めたプレイヤーの予備クレジット量を可搬型記憶媒体の表示部で確認できるようになるという優れた効果が奏される。
また、請求項9の発明によれば、プレイヤーが獲得したポイントの量を表示する手段として、可搬型記憶媒体の表示部を活用できるという優れた効果が奏される。
また、請求項10及び14の発明によれば、サーバ装置に記憶されているプレイヤーのポイント量を含めたプレイヤーのポイント量を可搬型記憶媒体の表示部で確認できるようになるという優れた効果が奏される。
また、請求項11の発明によれば、可搬型記憶媒体の表示部を見たプレイヤーが把握する画像とゲーム装置側が可搬型記憶媒体の表示部に表示されていると把握する画像とを一致させることができるという優れた効果が奏される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を、カジノ施設である公認カジノのカジノゲームシステムに適用した一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るカジノゲームシステムの主要構成を示す機能ブロック図である。
本カジノゲームシステムは、複数のゲーム装置1と、これらのゲーム装置1に通信ネットワークを介して通信可能に接続されたサーバ装置50とから構成されている。各ゲーム装置1はプレイヤーが居るカジノフロアーに設置されており、サーバ装置50は例えばプレイヤーが入るのを禁止されたセキュリティルームに設置されている。このセキュリティルームは、カジノ運営者によって厳重に管理されている。なお、ゲーム装置1はどのようなゲームを進行するものであってもよく、本実施形態ではスロットゲームを進行するスロットマシンである場合を例に挙げて説明する。
各ゲーム装置1とサーバ装置50とは、通信ネットワークを介して双方向通信可能に接続されている。なお、サーバ装置50が担う一部又は全部の機能部分をカジノから離れた場所に設置する場合には、公衆電話回線、専用電話回線、ケーブルテレビ回線、無線通信回線等により実現される通信ネットワークを介して接続するようにしてもよい。
【0023】
[サーバ装置50の構成]
まず、本カジノゲームシステムを構成するサーバ装置50について説明する。
図2は、本実施形態におけるサーバ装置50のハードウェア構成を示すブロック図である。
サーバ装置50は、CPU51、RAM52、ROM53、システムバス54、情報記憶装置55、入力装置56、出力装置57、サーバ通信装置58等を備えている。CPU51やRAM52等の構成要素は、システムバス54を介して、互いにデータやプログラムの命令等のやり取りを行う。このサーバ装置50を所定の手順に従って動作させるためのプログラムは、ROM53や情報記憶装置55に記憶されており、必要に応じてCPU51やRAM52上の作業エリアに呼び出されて実行される。情報記憶装置55には、複数の認証情報、各認証情報それぞれに関連づけられた予備クレジットデータ、各認証情報それぞれに関連づけられたポイントデータが、記憶されている。本実施形態において、予備クレジットデータは、プレイヤーがカジノ側へ事前に預けたクレジットの量を示すものである。また、本実施形態において、ポイントデータは、そのポイントの量に応じてプレイヤーに無料宿泊券等のサービスを提供するなどの特典を付与するために用いるポイントの量を示すものである。
【0024】
本サーバ装置50は、後述するように、ゲーム装置1からの予備クレジット取得要求を受信すると、CPU51が当該予備クレジット取得要求に含まれる認証情報に対応した予備クレジットデータを情報記憶装置55から読み出し、これを当該予備クレジット取得要求の送信元であるゲーム装置1に向けてサーバ通信装置58から送信する。また、ゲーム装置1からの予備クレジット登録要求を受信すると、CPU51が当該予備クレジット登録要求に含まれる予備クレジットデータが示す予備クレジット量を、その予備クレジット登録要求に含まれる認証情報に対応した情報記憶装置55内の予備クレジットデータが示す予備クレジット量に加算する処理を行う。
一方、ゲーム装置1からのポイント取得要求を受信すると、本サーバ装置50は、CPU51が当該ポイント取得要求に含まれる認証情報に対応したポイントデータを情報記憶装置55から読み出し、これを当該ポイント取得要求の送信元であるゲーム装置1に向けてサーバ通信装置58から送信する。また、ゲーム装置1からのポイント登録要求を受信すると、CPU51が当該ポイント登録要求に含まれるポイントデータが示すポイント量を、そのポイント登録要求に含まれる認証情報に対応した情報記憶装置55内のポイントデータが示すポイント量に加算する処理を行う。
【0025】
なお、前記サーバ装置50は、専用の制御装置として構成してもいいし、汎用のコンピュータシステムを用いて構成してもよい。また、1台のコンピュータで構成してもいいし、複数の機能をそれぞれ受け持つ複数台のコンピュータをネットワークで結んで構成してもよい。
【0026】
[ゲーム装置1の構成]
次に、前記カジノゲームシステムを構成するゲーム装置1について説明する。
図3は、本実施形態に係るゲーム装置の外観斜視図である。
ゲーム装置1は、箱型の筺体2、この筺体2の前面側に開閉自在に取り付けられた前面パネル3などを有する。前面パネル3には、モニター11を外部から視認するための表示窓4、コイン投入口5a及び紙幣投入口5b、スピンボタン6a、クレジット精算ボタン6b、プレイヤーがゲームのためにクレジットをベットするための各種ベットボタン7、コイン払出ロ9aを有するコイン受皿9、各種ランプ類10a,10bなどが設けられている。スピンボタン6a、クレジット精算ボタン6b、各種ベットボタン7は、それぞれ発光部を具備したランプボタンである。
【0027】
また、前面パネル3には、可搬型記憶媒体としてのハウスカード100を挿入するカードスロット13が設けられている。このカードスロット13は、図中右側の側部にカード挿入口を備えている。プレイヤーがカード挿入口にハウスカード100を挿入することで、ハウスカード100のカード面がほぼ水平な状態でカードスロット13内にハウスカード100が保持される。カードスロット13の上面は、透明な部材で構成されている。そのため、プレイヤーは、カードスロット13内に保持されたハウスカード100のカード面を視認することができる。なお、カードスロット13の構成は、保持したハウスカード100のカード面上に設けられた後述の表示部を視認可能にする構成であれば、本実施形態の構成に限られない。
【0028】
本実施形態におけるハウスカード100は、プレイヤーがカジノの受付等で登録した個人情報を管理するためのものであり、このハウスカード100には、カードごとに個別の認証情報であるカードIDが記憶されている。本実施形態において、ハウスカード100は、プレイヤーがゲームのために費やしたクレジット量等に応じたポイントをサーバ装置50で管理するために利用される。これにより、そのポイントに応じて、プレイヤーに無料宿泊券等のサービスを提供する等の特典を付与する。また、このハウスカード100は、プレイヤーがカジノに預けたクレジットをサーバ装置50で管理するために利用される。これにより、プレイヤーは、予めクレジットをカジノに預けておく作業を行うことで、現金を持ち歩かなくても、預けたクレジットを使用してゲーム装置1でプレイすることができる。
【0029】
ゲーム装置1の内部には、モニター11が設けられている。このモニター11は、ゲーム進行に応じたメインのゲーム画像を表示するものであり、本実施形態では、所定順序で配列する同一または異なる複数のシンボルを、5つのシンボル表示域11aそれぞれに表示する。モニター11は、CRTディスプレイで構成されているが、プラズマディスプレイや液晶ディスプレイなどで構成してもよい。また、モニター11には、プレイヤーがゲームプレイに使用可能なクレジットの量を表示するクレジット表示部11b、各種ベットボタン7を操作してプレイヤーがベットとしたベット額を表示するベット表示部11c、ゲームの結果によりプレイヤーが獲得する獲得額を表示する獲得額表示部11dが、前記5つのシンボル表示域11aの上部に表示される。また、ゲーム装置1の内部には、受け付けたコインや紙幣が偽物でないかを確認する検査装置、コインを多数枚収容可能なホッパを持つ図示しないコイン払戻装置や、音出力部としてのスピーカーなども組み込まれている。
【0030】
また、ゲーム装置1の上部には、表示装置14が設けられている。この表示装置14には、ウェルカムメッセージなどのプレイヤーへのメッセージ等が表示される。
【0031】
図4は、ゲーム装置1を構成するメイン制御基板20のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5は、ゲーム装置1を構成するサブ制御基板30のハードウェア構成を示すブロック図である。
メイン制御基板20の入出力ポート21aは、サブ制御基板30との間で通信を行うために利用される。また、メイン制御基板20の入出力ポート21bは、モニター11、各種ランプ10a,10b、スピーカー15、ハウスカード100、各種ボタン6a,6b,7,13c、コイン払戻装置16との間で通信を行うために利用される。また、メイン制御基板20の外部入出力ポート21cは、通信ネットワークを介してサーバ装置50との間で通信を行うために利用される。ROM22には、CPU21が実行する通信プログラム等の各種プログラム等が格納されており、これらをCPU21に出力する。RAM23は、CPU21の演算処理結果等を一時的に格納する。ビデオドライバ25は、CPU21の制御の下、モニター11の表示制御を行う。照明制御部26は、CPU21の制御の下、各種ランプ10a,10bの点灯制御を行う。音響制御部27は、CPU21の制御の下、スピーカー15から出力する音声によるアナウンスや演出音等を制御する。払戻制御部28は、CPU21の制御の下、コイン払出ロ9aからコイン受皿9にコインを払い戻すために、コイン払戻装置16を制御する。カードリーダライタ29aは、CPU21の制御の下、カードスロット13内に保持されたハウスカード100内の記憶部100aに対するデータ読み出し及びデータ書き込みを行う。表示制御装置29bは、CPU21の制御の下、ハウスカード100のカード面に設けられている表示部100bの表示制御を行う。
また、メイン制御基板20のCPU21は、ゲーム装置1に設けられたスピンボタン6a、クレジット精算ボタン6b、各種ベットボタン7などにも接続されており、これらの操作信号は入出力ポート21bから入力される。また、CPU21は、コイン投入口5a及び紙幣投入口5bに投入された金額をカウントする図示しない投入金額カウント装置などにも同様に接続されている。また、CPU21は、カードスロット13に設けられたイメージセンサ13dにも接続されており、その出力信号は入出力ポート21bから入力される。
【0032】
サブ制御基板30は、CPU31、ROM32、RAM33、表示ドライバ35、入出力ポート36a,36bなどから構成されている。ROM32は、CPU31が利用する各種プログラムや各種データベース等のデータを格納しており、これらをCPU31に出力する。RAM33は、CPU31の演算処理結果等を一時的に格納する。表示ドライバ35は、CPU31の制御の下、表示装置14の表示制御を行う。入出力ポート36aは、メイン制御基板20との間でデータ通信を行うために利用される。入出力ポート36bは、表示装置14との間で通信を行うために利用される。
【0033】
次に、本実施形態におけるハウスカード100及びカードスロット13の構造について説明する。
図6(a)及び(b)は、本実施形態におけるハウスカード100及びカードスロット13の外観を示す斜視図である。
カードスロット13は、主に、図中右側の側部に設けられるカード挿入口13aと、カードスロット13の上面を構成する透明な窓部13bと、操作ボタン13cとから構成されている。プレイヤーがカード挿入口13aからハウスカード100を挿入すると、ハウスカード100のカード面がほぼ水平な状態でカードスロット13内にハウスカード100が保持される。このとき、ハウスカード100のカード面上に設けられた表示部100bは、ハウスカード100がカードスロット13内に装着されたときに窓部13bを介してプレイヤーが視認可能となる位置に設けられている。したがって、プレイヤーは、図6(b)に示すように、カードスロット13内に保持されたハウスカード100の表示部100bを視認することができる。
【0034】
なお、本実施形態において、この表示部100bに表示される画像は、そのプレイヤーの予備クレジット量を示す予備クレジット画像と、そのプレイヤーのポイント量を示すポイント画像と、その他の各種情報を示す情報報知画像とする。なお、この表示部100bには、これらの画像以外のあらゆる画像を表示することが可能である。ただし、ハウスカード100のような可搬型記憶媒体が、プレイヤーの携帯性を高めるため小型化や軽量化が望まれ、表示部100bの寸法が小さくなることを考慮すれば、その表示部100bにはゲームの付随情報等のように表示領域が小さくてもゲーム性を低下させることが少ない画像を表示させるようにすることが好ましい。すなわち、シンボルを表示するシンボル表示域11aのようにプレイ中にプレイヤーが見る頻度が高いメインのゲーム画像は、大型化が容易なゲーム装置1に設けられるモニター11に表示させることとし、ゲームの付随情報等のように表示領域が小さくてもゲーム性を低下させることが少ない画像についてはハウスカード100の表示部100bに表示させることとするのが好ましい。
【0035】
図7は、表示部100bの構成を示すためのハウスカード100の断面図である。
本実施形態における表示部100bは、いわゆる電子ペーパーと呼ばれるもので、カード基体100c上に貼り付けられている。具体的に説明すると、この表示部100bは、図示のように、透明下基材層101、画像記録層102、透明上基材層103、保護層104の4層構造となっている。透明下基材層101の上部すなわちハウスカード100のカード面外方側には、下格子電極105が設けられており、透明上基材層103の下部すなわちハウスカード100のカード面内方側には、上格子電極106が設けられている。下格子電極105は、ハウスカード100のカード挿入方向(図6(a)中の左右方向)に平行に延びる多数の電線で構成されており、各電線は、ハウスカード100のカード挿入方向先端側(図6(a)中の左側)の端部に設けられた信号端子に接続されている。また、上格子電極106は、下格子電極105と直交する方向に延びる多数の電線で構成されており、これらの電線も同様に前記信号端子に接続されている。このように、下格子電極105及び上格子電極106は、表示部100bの表示領域全域にわたって、その電線が延びる方向が互いに直交するように配置されている。そして、ハウスカード100がカードスロット13内に装着されると、ハウスカード100の端部に設けられた信号端子とカードスロット13内の信号端子とが接触する。カードスロット13内の信号端子は、メイン制御基板20の表示制御装置29bに接続されている。よって、ハウスカード100がカードスロット13内に装着された状態において、表示制御装置29bから適切なON/OFFタイミングの電気信号を入力することで、表示部100bの任意の地点における下格子電極105の電線と上格子電極106の電線との間の電位差を制御できる。
【0036】
前記画像記録層102としては、下格子電極105と上格子電極106との間に印加される電位差によってその地点の可視状態を制御することが可能であって、表示制御装置29bから電気信号の入力がなくなっても、その可視状態が維持されるものを利用することができる。
例えば、透明なマイクロカプセル内に多数の白色粒子及び黒色粒子を封入し、これを下格子電極105の電線と上格子電極106の電線とが互いに交差する全ての地点(画素点)に配置したものを、前記画像記録層102として用いることができる。この場合、各マイクロカプセル内の白色粒子と黒色粒子は互いに逆極性に帯電している。本実施形態では、白色粒子として負極性帯電物質を用い、黒色粒子として正極性帯電物質を用いている。よって、表示制御装置29bから電気信号を入力して、ある画素点における下格子電極105の電位を負極性とし上格子電極106の電位を正極性とした場合、その画素点のマイクロカプセル内では黒色粒子が上格子電極106側へ電気泳動し、白色粒子が下格子電極105側へ電気泳動する。その結果、この画素点をハウスカード100の外部から見たとき、その画素点は黒色に見える。逆に、下格子電極105の電位を正極性とし上格子電極106の電位を負極性とした場合の画素点は、白色に見える。このような表示制御を表示部100bの表示領域全域にわたって行うことで、その表示部100bに所望のモノクロ画像を表示させることができる。しかも、各マイクロカプセル内の黒色粒子と白色粒子の配置は、表示制御装置29bからの電気信号の入力がなくなっても維持される。したがって、表示部100bは、一旦表示した画像を無給電状態であってもそのまま維持することができる。また、表示制御装置29bから入力される電気信号に応じて、多階調のモノクロ画像を表示させることもできる。
【0037】
なお、本実施形態では、モノクロ画像について説明したが、カラー画像を表示させることも可能である。カラー画像を表示させる具体例としては、前記透明上基材層103と前記保護層104との間にカラーフィルタ層を設けたものが挙げられる。このカラーフィルタ層としてR(赤)、G(緑)、B(青)の3色のフィルターを用いた場合、下格子電極105の電線と上格子電極106の電線とが互いに交差する地点のうち、互いに隣接する3つの地点を1つの画素として取り扱う。そして、この3つの地点にそれぞれR、G、Bのフィルタ部分が対向するように、カラーフィルタ層を設ける。これにより、例えばある画素を赤色とする場合には、Rフィルタ部分に対向するマイクロカプセルについては白色粒子が上格子電極106側へ電気泳動し、Gフィルタ部分及びBフィルタ部分に対向するマイクロカプセルについては黒色粒子が上格子電極106側へ電気泳動するような、電気信号を入力する。
【0038】
本実施形態で用いることができる表示部100bとしては、表示画像を切替可能でかつ無給電状態でも表示画像の表示状態を維持可能な、その他の公知の電子ペーパーなどを利用することもできる。
また、本実施形態で用いることができる表示部100bは、表示画像を切替可能であれば、無給電状態では表示画像の表示状態を維持できないものであってもよい。この場合、ハウスカード100がカードスロット13内に保持された状態でハウスカード100へ電力を供給する電力供給部をゲーム装置1側に設ければ、ハウスカード100内に電池などの電力供給部が備わって入れなくても、その表示部100bに画像を表示させることができる。
【0039】
次に、本実施形態におけるゲームシステムの構成について更に詳しく説明する。
図1の機能ブロック図に示すように、サーバ装置50は、主に、記憶部61、受付部62、送信部63から構成される。
記憶部61は、RAM52、ROM53、情報記憶装置55等により構成され、ハウスカード100ごとのカードID(認証情報)それぞれに関連づけられた状態で、予備クレジットデータ及びポイントデータを記憶している。
受付部62は、CPU51、ROM52、RAM53、サーバ通信装置58等により構成されており、各ゲーム装置1から送信されるカードIDを通信ネットワークを介して受け付ける。
送信部63は、受付部62が受け付けたカードIDに関連づけられた予備クレジットデータを記憶部61から読み出して、これをそのカードIDの送信元であるゲーム装置1へ送信する送信処理を行う。
【0040】
なお、カードIDに関連づけられた状態で予備クレジットデータ及びポイントデータを記憶部61内に記憶する処理は、次のように行うことができる。
カジノの受付等においてプレイヤーがカジノ係員に金銭を支払い、その金銭分のクレジットをサーバ装置50に登録する。この場合、そのカジノ係員等がキーボードなどの操作部を操作して、プレイヤーが支払った金銭分のクレジットを、そのプレイヤーのハウスカード100内に記憶されているカードIDと同じカードIDに関連付けてサーバ装置50の記憶部61に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量に加算する処理を行う。
また、本実施形態においては、プレイヤーがゲーム装置1のカードスロット13に設けられた操作ボタン13cを操作することで、そのゲーム装置1のクレジット記憶部に記憶されているクレジットを、そのプレイヤーのハウスカード100内に記憶されているカードIDと同じカードIDに関連付けてサーバ装置50の記憶部61に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量に加算することもできる。
【0041】
また、各ゲーム装置1は、主に、クレジット記憶部71、予備クレジット記憶部72、操作受付部73、ゲーム制御部74、保持部75、情報通信部76、情報読出部77、記憶情報処理部としての予備クレジット記憶処理部78、クレジット処理部79、ポイント記憶部80、ポイント処理部81、記憶情報処理部としてのポイント記憶処理部82、表示制御部83、ゲーム画像表示部84から構成される。
【0042】
クレジット記憶部71は、RAM23等により構成され、RAM23のクレジット記憶領域内に、プレイヤーがゲームに使用できるクレジットの量を示すクレジットデータを記憶する。
予備クレジット記憶部72は、RAM23等により構成され、RAM23の一時記憶領域内に、プレイヤーの予備クレジットの量を示す予備クレジットデータを記憶する。この予備クレジットは、後述するようにクレジット記憶部71へ移してクレジットとすることにより、ゲームに使用することが可能になる。
操作受付部73は、スピンボタン6a、クレジット精算ボタン6b、各種ベットボタン7、操作ボタン13c等により構成され、プレイヤーによりボタン操作がなされると、その操作信号が入出力ポート21bからメイン制御基板20のCPU21に送られる。各種ベットボタン7が操作されると、そのベット操作を示す操作信号が入出力ポート21bからメイン制御基板20のCPU21に送られる。また、操作ボタン13cに対して情報更新操作がなされると、その情報更新操作を示す操作信号が入出力ポート21bからメイン制御基板20のCPU21に送られる。また、操作ボタン13cに対してクレジット補充操作がなされると、そのクレジット補充操作を示す操作信号が入出力ポート21bからメイン制御基板20のCPU21に送られる。
【0043】
ゲーム制御部74は、CPU21、ROM22、RAM23等により構成され、ROM22内のゲームプログラムをCPU21が実行することにより、操作受付部73が受け付けたゲーム操作に応じて、実行中のゲームプログラムに基づくゲームの進行状況を変更するようにゲーム進行制御を行う。また、ゲーム制御部74は、そのゲームの進行状況に応じたゲーム画像をモニター11や表示装置14あるいはハウスカード100の表示部100bに表示させたり、演出音などの音をスピーカー15から出力させたりする制御も行う。本実施形態のゲーム制御部74は、スロットゲームの進行を制御するものである。具体的には、操作受付部73がベット操作を受け付けたときにはそのベット操作に応じたベット量をクレジット記憶部71に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量から減じてスロットゲームを開始する。そして、スロットゲームの結果に応じてクレジットを払い出すことを決定する制御を含むスロットゲームの進行制御を行う。また、本実施形態におけるゲーム制御部74は、ゲーム進行に応じて所定量のポイントを生成するようにゲーム進行を制御する。具体的には、スロットゲームを開始するために減じたクレジット量に応じた量のポイントを生成する。
【0044】
保持部75は、カードスロット13等により構成され、ハウスカード100を着脱可能に保持する。
情報通信部76は、サーバ装置50との間で双方向通信を行うためのもので、主にメイン制御基板20のCPU21、ROM22、RAM23、外部入出力ポート21c等により構成されている。この情報通信部76は、ハウスカード100がカードスロット13内に装着された場合や、操作受付部73が情報更新操作を受け付けた場合に、そのハウスカード100のカードIDを含んだ予備クレジット取得要求及びポイント取得要求を通信ネットワークを介してサーバ装置50へ送信する送信処理を行う。また、情報通信部76は、送信した予備クレジット取得要求に対応する予備クレジットデータを通信ネットワークを介してサーバ装置50から受信し、送信したポイント取得要求に対応するポイントデータを通信ネットワークを介してサーバ装置50から受信する。
情報読出部77は、カードリーダライタ29a等により構成され、保持部75に保持されたハウスカード100の記憶部100aに記憶されているカードIDを読み出す。
【0045】
予備クレジット記憶処理部78は、CPU21、ROM22、RAM23等により構成され、情報読出部77が読み出したカードIDを含む予備クレジット取得要求を情報通信部76をしてサーバ装置50へ送信させ、これに応じてサーバ装置50の送信部63を通じて送信され情報通信部76が受信した予備クレジットデータが示す予備クレジット量を、予備クレジット記憶部72に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量へ加算する処理を行う。
クレジット処理部79は、CPU21、ROM22、RAM23等により構成される。このクレジット処理部79は、操作受付部73がクレジット補充操作を受け付ける等のクレジット追加条件が満たされたときに、予備クレジット記憶部72に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量を減じ、その減じた分のクレジット量をクレジット記憶部71に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量へ加算するためのクレジット追加処理を行う。
【0046】
ポイント記憶部80は、RAM23等により構成され、RAM23の一時記憶領域内に、プレイヤーが獲得したポイントの量を示すポイントデータを記憶する。
ポイント処理部81は、CPU21、ROM22、RAM23等により構成され、ゲーム制御部74が生成したポイントの量を、ポイント記憶部80に記憶されているポイントデータが示すポイント量に加算するためのポイント加算処理を行う。
ポイント記憶処理部82は、CPU21、ROM22、RAM23等により構成され、情報読出部77が読み出したカードIDを含むポイント取得要求を情報通信部76をしてサーバ装置50へ送信させ、これに応じてサーバ装置50の送信部63を通じて送信され情報通信部76が受信したポイントデータが示すポイント量を、ポイント記憶部80に記憶されているポイントデータが示すポイント量へ加算する処理を行う。
【0047】
表示制御部83は、CPU21、ROM22、RAM23、表示制御装置29b等により構成されている。本実施形態において、表示制御部83は、予備クレジット記憶部72に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量を、保持部75に保持されたハウスカード100の表示部100bに表示させる表示制御を行う。また、表示制御部83は、ポイント記憶部80に記憶されているポイントデータが示すポイント量を、保持部75に保持されたハウスカード100の表示部100bに表示させる表示制御も行う。なお、これらの表示制御を行うタイミングとしては、例えば、予備クレジット記憶処理部78がサーバ装置50から受信した予備クレジットデータが示す予備クレジット量を予備クレジット記憶部72に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量へ加算する処理を行った後や、ポイント記憶処理部82がサーバ装置50から受信したポイントデータが示すポイント量をポイント記憶部80に記憶されているポイントデータが示すポイント量へ加算する処理を行った後などが挙げられる。
ゲーム画像表示部84は、モニター11等により構成され、ゲーム進行に応じたメインのゲーム画像を表示する。
【0048】
次に、ゲーム装置1のゲーム制御部74が進行制御を行うスロットゲームの流れについて説明する。
図8は、スロットゲームの流れを示すフローチャートである。
まず、プレイヤーによって図示しないコインがゲーム装置1のコイン投入口5aに投入されたり紙幣が紙幣投入口5bに投入されたりすると、その投入金額が図示しない投入金額カウント装置によりカウントされる。そして、ゲーム装置1のメイン制御基板20のCPU21は、投入金額カウント装置によりカウントされた投入金額に相当する量分のクレジットをRAM23のクレジットデータに加算するクレジット加算処理を行う。
【0049】
プレイヤーは、希望するベット額を決めたら、ゲーム装置1のベットボタン7を操作する(S1)。このベット操作が操作受付部73に受け付けられると、ゲーム制御部74は、そのベット操作に応じ、スピンボタン6aに対するスピン操作を受け付けることが可能な状態となるように、スロットゲームの進行を制御する。具体的には、ゲーム画像表示部84のモニター11に表示されているゲーム画面のベット表示部11cに表示されるベット額として、当該ベット操作に係るベット額を表示する。また、ベット操作が操作受付部73に受け付けられると、ゲーム制御部74は、RAM23のクレジットデータから、そのベット操作に応じたクレジット分を減額する処理を行う(S2)。
【0050】
その後、プレイヤーがゲーム装置1のスピンボタン6aを操作すると(S3)、そのスピン操作が操作受付部73に受け付けられる。これにより、ゲーム制御部74は、ゲーム画像表示部84のモニター11における5つのシンボル表示域11aに表示されるシンボルを順次切り換える変動表示がなされるように、スロットゲームの進行を制御する(S4)。
【0051】
また、ゲーム制御部74は、操作受付部73がスピン操作を受け付けたら、5つの乱数を生成し(S5)、各シンボル表示域11aに停止表示させるシンボルを決定する処理を行う。具体的には、ゲーム制御部74は、生成した5つの乱数を、それぞれ、所定の停止位置テーブルに照らし合わせる。この停止位置テーブルは、各シンボル表示域11aに対して個々に用意されている。そして、ゲーム制御部74は、各乱数と各停止位置テーブルとにより、各シンボル表示域11aにおける変動表示の停止位置を決める。
【0052】
更に、ゲーム制御部74は、操作受付部73がスピン操作を受け付けたら、前記5つの乱数からなる組合せを、所定の当選決定テーブルに照らし合わせて、既定の賞に当選したか否かを決定する抽選処理を行う(S6)。本実施形態において、賞は、大別すると、プレイヤーに対して所定額のクレジットを払い出す賞、特別ゲーム状態であるイベント又はボーナスゲームやフィーチャーゲームに移行する賞などがある。そして、ゲーム制御部74は、乱数の組合せと当選決定テーブルとにより、今回のスロットゲームで入賞する賞を決定し、又は何の賞にも入賞しなかった場合のハズレを決定する。以下の説明では、前者の賞に限定して説明する。
【0053】
本実施形態において、各当選決定テーブルは、前記停止位置テーブルとの関係で、任意の一のシンボル表示域とこれに隣接する他のシンボル表示域とに同一の賞に対応するシンボルが停止表示されれば入賞となるように、作成されている。すなわち、生成した5つの乱数と前記停止位置テーブルとによって決まる全シンボル表示域11aに停止表示される停止シンボルパターンが、全シンボル表示域11aのうちの任意の一のシンボル表示域とこれに隣接する他のシンボル表示域とに停止表示されるシンボルの中に同一の賞に対応するシンボルを含むものである場合、その5つの乱数からなる組合せに対しては当該同一の賞への当選が対応付けられている。
【0054】
図9は、当選を決定するときの停止シンボルパターンの一例を示す説明図である。この例では、5つの賞が入賞している。なお、以下、説明のため、5つのシンボル表示域11aを、図中左から順に、第1シンボル表示域、第2シンボル表示域、第3シンボル表示域、第4シンボル表示域、第5シンボル表示域とする。
上述したように、本実施形態では、任意の一のシンボル表示域とこれに隣接する他のシンボル表示域とに同一の賞に対応するシンボルが停止表示されれば、入賞となる。図9を見ると、シンボル表示域の全てに「1stシンボル」が停止表示している。したがって、5個の「1stシンボル」に対応するファースト賞が入賞している。また、第2シンボル表示域には、「Wシンボル」が停止表示しているので、この「Wシンボル」は「1stシンボル」として取り扱うことができ、前記と同様に、5個の「1stシンボル」に対応するファースト賞が更に入賞している。また、シンボル表示域の全てに「Kシンボル」が停止表示している。したがって、5個の「Kシンボル」に対応するキング賞が入賞している。また、第2シンボル表示域には、「Wシンボル」が停止表示しているので、この「Wシンボル」は「Kシンボル」としても取り扱うことができ、前記と同様に、5個の「Kシンボル」に対応するキング賞が更に入賞している。更に、第3シンボル表示域と第4シンボル表示域には「2ndシンボル」がそれぞれ停止表示しており、第2シンボル表示域には「Wシンボル」が停止表示している。この「Wシンボル」は「2ndシンボル」としても取り扱うことができるので、3個の「2ndシンボル」に対応するセカンド賞が入賞している。
なお、本実施形態では、同一の賞に対応するシンボルを含むシンボル表示域の隣接数が3以上である場合に限定して入賞としている。したがって、図9を見ると、第1シンボル表示域と第2シンボル表示域には「Aシンボル」がそれぞれ停止表示しているが、第2シンボル表示域には「Aシンボル」も「Wシンボル」もないので、エース賞の入賞とはならない。もちろん、当該隣接数を3以上とせずに、2以上あるいは4以上等としてもよい。
また、本実施形態では、同種のシンボルに対応する賞であっても、そのシンボル数によって互いに異なる賞として取り扱う。すなわち、例えば同じ「1stシンボル」に対応する賞であっても、3個の「1stシンボル」に対応するファースト賞と、4個の「1stシンボル」に対応するファースト賞と、5個の「1stシンボル」に対応するファースト賞とでは、異なる賞となる。したがって、入賞したときの配当額も異なり、シンボルの個数が多いほど配当額が高い。
【0055】
本実施形態では、任意の一のシンボル表示域とこれに隣接する他のシンボル表示域とに同一の賞に対応するシンボルが停止表示されれば入賞となるという特殊なスロットゲームについて例示したが、これに限られない。全シンボル表示域にまたがるように設定された入賞ライン上に同一シンボルが停止表示したら入賞になるという一般的なスロットゲームの他、あらゆるスロットゲームを採用することができる。
【0056】
このようにして抽選処理が終わったら、ゲーム制御部74は、操作受付部73がスピン操作を受け付けてから所定時間が経過した後に、前記5つの乱数と各停止位置テーブルとによって決まる停止位置で、各シンボル表示域11aの変動表示を停止させるように、スロットゲームの進行を制御する。具体的には、ゲーム画像表示部84のモニター11における5つのシンボル表示域11aの変動表示が停止するような表示を行う(S7)。
【0057】
一方、前記抽選処理において、プレイヤーに対して所定額のクレジットを払い出す賞の当選が決定している場合(S8)、ゲーム制御部74は配当の払い出し処理を行う(S9)。具体的には、ゲーム制御部74が、RAM23に記録されているクレジットデータに、入賞した賞に応じたクレジット分を加算する払出処理を行う。また、ゲーム制御部74の制御の下、照明制御部26は、点灯状態になっている各種ランプ10a,10b及びスピンボタン6a、クレジット精算ボタン6b、各種ベットボタン7などの、発光部を具備したランプボタンを所定の点滅パターンで点滅するように点灯制御を行う。また、ゲーム制御部74の制御の下、音響制御部27は、演出音としてスピーカー15から出力していた音楽を一旦停止し、所定の効果音をスピーカー15から出力させる制御を行う。これにより、ゲーム装置1の各種ランプボタンが点灯制御され、またスピーカー15から効果音が出力される。
【0058】
また、本実施形態におけるゲーム装置1では、プレイヤーが費やしたクレジット分をポイント換算したポイントをプレイヤーに付与すべく、ポイント加算処理を行う(S10)。具体的には、ゲーム制御部74は、本スロットゲームの開始時にベットしたクレジット量に応じた量のポイントを生成し、その生成されたポイントの量を、ポイント記憶部80に記憶されているポイントデータが示すポイント量に加算するためのポイント加算処理をポイント処理部81が行う。このようにしてプレイヤーが貯めたポイントは、その量に応じてカジノが提供する様々なサービスを受けることができる。なお、このポイント付与サービスを受けることを希望するプレイヤーは、ゲーム装置1でのゲームを始める前に、まず、ゲーム装置1が設置されるカジノの受付で登録処理を行う。この登録処理では、例えば、プレイヤーの名前や住所等の個人情報を所定の用紙に記入し、そして、カードIDを記憶したハウスカード100を受け取る。所定の用紙に記入された個人情報は、所定の端末からサーバ装置50の記憶部61に登録される。
このようにしてポイント加算処理を終えたら、表示制御部83は、ハウスカード100の表示部100bに表示されているポイント画像を更新する処理を行う(S11)。具体的には、表示制御部83は、ポイント記憶部80に記憶されているポイントデータが示すポイント量を、保持部75に保持されているハウスカード100の表示部100bに表示させる表示制御を行う。
【0059】
また、本実施形態では、予めカジノに預けた予備クレジットをクレジットとしてスロットゲームに使用することができるサービスも提供される。具体的には、プレイヤーがカジノの受付などで金銭を支払ってこれを予備クレジット化して預けることにより、その預けた予備クレジットの量を示すクレジットデータがそのプレイヤーのハウスカード100のカードIDに関連付けられた状態で、サーバ装置50の記憶部61に登録される。この場合、プレイヤーは、カジノフロア内で金銭を持ち運ぶことなくゲーム装置1でゲームをプレイすることができるので、プレイヤーの利便性が向上する。
【0060】
図10は、プレイヤーがサーバ装置50の記憶部61に記憶されている予備クレジットデータを使用してゲーム装置1のゲームを行うときのゲーム装置側における制御の流れを示すフローチャートである。
まず、予めカジノに預けた予備クレジットをクレジットとしてスロットゲームに使用することができるサービスを利用する場合、プレイヤーがカジノの受付などで金銭を支払うことを条件に、カジノ係員等が所定の端末を使用して、そのプレイヤーのハウスカード100の記憶部100aに記憶されているカードIDに関連付けて、その金銭の額に応じた予備クレジット量を示す予備クレジットデータをサーバ装置50の記憶部61に記憶する。このとき、前記所定の端末にハウスカード100の表示部100bに対する表示制御を行う機能を設ければ、ハウスカード100の表示部100bを見ることで自分が預けた予備クレジットの量を確認することが可能となる。なお、カジノの受付ではなく、無人のキオスクに設けられた所定の端末をプレイヤー自らが作業して、金銭を支払って予備クレジットを預ける手続を行うようにしてもよい。
【0061】
プレイヤーは、このようにして預けた予備クレジットデータをゲーム装置1で使用する場合、まず、前準備として、カードスロット13に自分のハウスカード100を挿入する(S21)。これにより、情報読出部77は、カードスロット13に保持されたハウスカード100の記憶部100aに記憶されているカードIDを読み出し(S22)、これを予備クレジット記憶処理部78へ送る。カードIDを受け取った予備クレジット記憶処理部78は、まず、そのカードIDが正常なものかどうかを判断するID認証処理を行う(S23)。
【0062】
このID認証処理において正常でないと判断した場合、表示制御部83は、ハウスカード100の表示部100bに情報報知画像としてエラーメッセージを表示する(S24)。なお、本実施形態では、エラーメッセージをハウスカード100の表示部100bに表示する場合について説明したが、ゲーム画像表示部84のモニター11に表示するようにしてもよい。また、本実施形態では、ID認証処理をゲーム装置1側で行っているが、サーバ装置50側で行うようにしてもよい。この場合、カードIDをサーバ装置50へ送り、そのレスポンスとしてサーバ装置50でのID認証処理の結果を受けるようにする。
【0063】
一方、ID認証処理において正常であると判断した場合、予備クレジット記憶処理部78は、カードIDを含む予備クレジット取得要求とポイント取得要求を情報通信部76にサーバ装置50へ送信させる処理を行う(S25)。これにより、サーバ装置50では、これらの取得要求が受付部62で受け付けられ、送信部63により、これらの取得要求に含まれるカードIDに関連付けられた予備クレジットデータ及びポイントデータが記憶部61から読み出され、これらのデータが当該取得要求の送信元であるゲーム装置1へ送信される。このようにして送信された予備クレジットデータ及びポイントデータは、当該ゲーム装置1の情報通信部76で受信され(S26)、予備クレジットデータは予備クレジット記憶処理部78へ送られ、ポイントデータはポイント記憶処理部82へ送られる。そして、予備クレジット記憶処理部78は、受け取った予備クレジットデータが示す予備クレジット量を予備クレジット記憶部72に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量へ加算する処理を行う(S27)。また、ポイント記憶処理部82は、受け取ったポイントデータが示すポイント量をポイント記憶部80に記憶されているポイントデータが示すポイント量へ加算する処理を行う(S28)。これらの処理により、サーバ装置50の記憶部61に記憶されていたプレイヤーの予備クレジットデータ及びポイントデータは、そのプレイヤーがプレイするゲーム装置1の予備クレジット記憶部72及びポイント記憶部80に移される。
【0064】
これらの処理を終えたら、表示制御部83は、ハウスカード100の表示部100bに表示されている予備クレジット画像及びポイント画像を更新する処理を行う(S29)。具体的には、表示制御部83は、予備クレジット記憶部72に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量をハウスカード100の表示部100bに表示させる表示制御を行うとともに、ポイント記憶部80に記憶されているポイントデータが示すポイント量をハウスカード100の表示部100bに表示させる表示制御を行う。これにより、プレイヤーは、ハウスカード100の表示部100bに表示された予備クレジット画像及びポイント画像をカードスロット13の窓部13bを通じて見ることで、現時点で自分の使用可能な予備クレジットの量及びポイントの量を確認することができる。
【0065】
なお、サーバ装置50において、これらの取得要求に含まれるカードIDに関連付けられた予備クレジットデータ及びポイントデータが記憶部61に記憶されていない場合などのエラーが生じた場合、そのエラー通知が通信ネットワークを介して当該ゲーム装置1へ送信される。このエラー通知を受信したゲーム装置1では、上述したID認証処理で正常でないと判断された場合と同様に、表示制御部83がハウスカード100の表示部100bに情報報知画像としてエラーメッセージを表示する。
【0066】
図11は、予備クレジット記憶部72内の予備クレジットをクレジット記憶部71へ移し、その予備クレジットをクレジットとしてスロットゲームでベットできるようにするクレジット追加処理の流れを示すフローチャートである。
プレイヤーが操作ボタン13cを操作することにより操作受付部73がクレジット補充操作を受け付けた場合(S31)、クレジット処理部79は、予備クレジット記憶部72に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量分のクレジットを、クレジット記憶部71に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量へ加算し、予備クレジット記憶部72に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量をゼロにする(S32)。その後、表示制御部83は、ハウスカード100の表示部100bに表示されている予備クレジット画像を更新する処理を行う(S33)。具体的には、表示制御部83は、予備クレジット記憶部72に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量をハウスカード100の表示部100bに表示させる表示制御を行う。すなわち、ハウスカード100の表示部100bの予備クレジット画像が示す予備クレジット量をゼロにする表示制御を行う。
【0067】
なお、本実施形態では、プレイヤーがハウスカード100をカードスロット13に装着すると、そのカードIDに対応する予備クレジットデータが予備クレジット記憶部72に記憶されるまでは自動処理で行われるが、予備クレジット記憶部72内の予備クレジットをクレジット記憶部71へ移すクレジット追加処理を行うにはプレイヤーによるクレジット補充操作が必要となる。プレイヤーの利便性を考慮すれば、プレイヤーがハウスカード100をカードスロット13に装着したときに、そのカードIDに対応する予備クレジットデータを予備クレジット記憶部72に記憶してクレジット追加処理を行うまでを自動処理としてもよい。
【0068】
図12は、クレジット記憶部71内のクレジット及びポイント記憶部80内のポイントをカジノへ預けるための預け入れ処理の流れを示すフローチャートである。
プレイヤーがゲーム装置1でのプレイを止める場合等において、クレジット記憶部71内のクレジットやポイント記憶部80内のポイントをカジノへ預けるとき、まず、プレイヤーは操作ボタン13cに対して所定の操作を行う。これにより、操作受付部73が預け入れ操作を受け付けたら(S41)、クレジット処理部79は、クレジット記憶部71に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量分の予備クレジットを、予備クレジット記憶部72に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量へ加算し、クレジット記憶部71に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量をゼロにする(S42)。その後、表示制御部83は、ハウスカード100の表示部100bに表示されている予備クレジット画像を更新する処理を行う(S43)。具体的には、表示制御部83は、予備クレジット記憶部72に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量をハウスカード100の表示部100bに表示させる表示制御を行う。
【0069】
その後、情報読出部77は、カードスロット13に保持されたハウスカード100の記憶部100aに記憶されているカードIDを読み出し(S44)、これを予備クレジット記憶処理部78へ送る。カードIDを受け取った予備クレジット記憶処理部78は、そのカードIDが正常なものかどうかを判断する上述したID認証処理を行う(S45)。このID認証処理において正常でないと判断した場合、表示制御部83は、上述したように、ハウスカード100の表示部100bに情報報知画像としてエラーメッセージを表示する(S46)。一方、ID認証処理において正常であると判断した場合、予備クレジット記憶処理部78は、カードIDを含む預け入れ要求を予備クレジット記憶部72に記憶されている予備クレジットデータ及びポイント記憶部80に記憶されているポイントデータとともに、情報通信部76からサーバ装置50へ送信するための処理を行う(S47)。この預け入れ要求を受信したサーバ装置50では、その預け入れ要求に含まれるカードIDに関連付けた状態で、その預け入れ要求とともに受信した予備クレジットデータ及びポイントデータを記憶部61に記憶する。そして、サーバ装置50は、預け入れ完了通知を当該預け入れ要求の送信元であるゲーム装置1へ送信される。このようにして送信された預け入れ完了通知は、当該ゲーム装置1の情報通信部76で受信され(S48)、予備クレジット記憶処理部78及びポイント記憶処理部82へ送られる。預け入れ完了通知を受けた予備クレジット記憶処理部78は予備クレジット記憶部72に記憶されている予備クレジットデータを削除し、預け入れ完了通知を受けたポイント記憶処理部82はポイント記憶部80に記憶されているポイントデータを削除する(S49)。
【0070】
以上のような預け入れ処理を行った後、ハウスカード100の表示部100bには、上述した預け入れ処理によりサーバ装置50の記憶部61に記憶した予備クレジットデータが示す予備クレジット量すなわちカジノへ預けた予備クレジットの量が予備クレジット画像として表示される。また、ハウスカード100の表示部100bに表示されているポイント画像は、ポイント記憶部80内のポイントが書き換えられるたびに更新される。よって、操作受付部73が預け入れ操作を受け付けた時点でポイント記憶部80に記憶されているポイント量すなわち上述した預け入れ処理によりサーバ装置50の記憶部61に記憶されたポイントデータが示すポイント量が、預け入れ処理を行った後のハウスカード100の表示部100bにポイント画像として表示される。そして、本実施形態における表示部100bは、上述したように無給電状態でも画像を表示できる電子ペーパーで構成されているため、そのハウスカード100をカードスロット13から取り外した状態でも、その表示部100bの表示状態は維持される。すなわち、カードスロット13から取り外した状態でも、ハウスカード100の表示部100bには、カジノに預けてある予備クレジットの量が予備クレジット画像として表示され、現時点での自分のポイント量がポイント画像として表示される。これにより、プレイヤーは、ハウスカード100を持ち運んでいるときでも、カジノに預けてある予備クレジットの量を確認でき、また現時点での自分のポイント量を確認できる。
なお、ハウスカード100の表示部100bが無給電状態では画像を表示できない構成である場合でも、これをカードスロット13に装着して電力供給を受ければ、図10に示した処理により、ハウスカード100の表示部100bに最新の予備クレジット画像及びポイント画像が表示されるので、カジノに預けてある予備クレジットの量を確認でき、また現時点での自分のポイント量を確認できる。
【0071】
なお、本実施形態では、プレイヤーが預け入れ操作を行うと、クレジット記憶部71内のクレジットが予備クレジット記憶部72に移されてその予備クレジットをサーバ装置50の記憶部61に記憶するまでの処理が一連の処理となっているが、クレジット記憶部71内のクレジットが予備クレジット記憶部72に移す処理と、予備クレジット記憶部72内の予備クレジットをサーバ装置50の記憶部61に記憶する処理とを、個別のプレイヤー操作に応じた別個の処理としてもよい。
また、本実施形態では、予備クレジットをサーバ装置50の記憶部61に記憶する処理とポイントをサーバ装置50の記憶部61に記憶する処理とが一緒の処理である場合について説明したが、個別のプレイヤー操作に応じた別個の処理としてもよい。
【0072】
以上、本実施形態によれば、ハウスカード100がカードスロット13に保持されているとき、表示制御部83の表示制御により、そのハウスカード100の表示部100bに、予備クレジットの量を示す予備クレジット画像を表示し、かつ、予備クレジット量の変化に応じて予備クレジット画像を更新することができる。また、そのハウスカード100の表示部100bに、ポイントの量を示すポイント画像を表示し、かつ、ポイント量の変化に応じてポイント画像を更新することもできる。また、ハウスカード100がカードスロット13に保持されているとき、表示制御部83の表示制御により、そのハウスカード100の表示部100bにエラーメッセージ等の情報報知画像を表示することもできる。
【0073】
なお、ハウスカード100の表示部100bに表示させることが有益な画像としては、例えばジャックポットゲームの当選時に払い出されるクレジット量又は金額を示す画像などが挙げられる。一般に、ジャックポットゲームの当選時に払い出されるクレジット量や金額は大量であるため、カジノ係員から当選したプレイヤーへ直接支払われることが多い。従来は、カジノ係員が支払う前に、ジャックポットゲームの当選時に払い出されるクレジット量や金額をプリントした紙をプレイヤーへ渡すことが多い。本実施形態では、この紙に変えてハウスカード100の表示部100bを利用することが可能である。
また、表示装置14に表示されるウェルカムメッセージなどの画像を、ハウスカード100の表示部100bに表示させるようにしてもよい。この場合、表示装置14を省略することが可能となり、ゲーム装置の製造コストを低減することが可能となる。
【0074】
また、本実施形態のように表示部100bを備えたハウスカード100をゲーム装置用の可搬型記憶媒体として利用する場合、表示制御部83が表示制御を行ったにも関わらず何らかの不具合でハウスカード100の表示部100bに予備クレジット画像やポイント画像が表示されないと、プレイヤーが自分の予備クレジット量やポイント量を把握できなくなってしまうという問題が発生する。また、表示制御部83が表示制御を行ったにも関わらず何らかの不具合でハウスカード100の表示部100bに予備クレジット画像やポイント画像が更新されないと、プレイヤーが現時点における自分の予備クレジット量やポイント量を誤認してしまうという問題が発生する。このとき、ハウスカード100の表示部100bに実際に表示されている画像をゲーム装置側が把握できる構成が備わっていない場合、このような問題の発生事態を把握できず、その問題に対処できない。
そこで、本実施形態のゲーム装置1は、カードスロット13に保持されたハウスカード100の表示部100bに表示されている画像を読み取る画像読取部と、画像読取部が読み取った画像情報に基づき、表示部100bに表示されている画像が異常であるか否かを判断する異常判断処理を行う画像情報処理部とが設けられている。なお、この異常判断処理は、表示制御部83がハウスカード100の表示部100bの画像を更新するたびに行う。
【0075】
図13は、異常判断処理を行うための構成を説明するためにカードスロット13を断面で示した説明図である。
カードスロット13内に保持されたハウスカード100は、表示部100bが設けられているカード面が鉛直方向ほぼ真上を向いた状態となる。この表示部100bに表示された画像からの反射光の一部は、カードスロット13の窓部13bを透過するので、プレイヤーは、表示部100bに表示された画像を視認できる。一方、表示部100bに表示された画像からの反射光の他部は、カードスロット13の窓部13bの内面で反射する。窓部13bの内面で反射した光は、CCDカメラ等のイメージセンサ13dに受光される。イメージセンサ13dの出力信号は、メイン制御基板20のCPU21に送られ、その出力信号に基づく画像情報が読み取られ得る。すなわち、本実施形態において、画像読取部は、CPU21、ROM22、RAM23、イメージセンサ13d等により構成される。
【0076】
画像読取部で読み取った画像情報は、CPU21、ROM22、RAM23等から構成される画像情報処理部に送られる。画像情報処理部は、画像読取部で読み取った画像情報と、表示制御部83が表示部100bに表示させた画像情報とを比較し、両者が実質的に同一であると判定したときは正常であると判断し、両者が実質的に同一でないと判定したときは異常であると判断する。この異常判断処理において異常であると判断した場合、画像情報処理部は、カードスロット13からハウスカード100を一旦取り外させ再度カードスロット13へ装着させるようにプレイヤーへ促すメッセージをモニター11に表示させ、カードスロット13への再度の装着後にもう一度表示制御部83に表示制御をさせる。その後、再び異常判断処理を行い、それでも異常であると判断される場合には、エラーとしてカジノ係員を呼ぶようにする。
【0077】
画像読取部で読み取った画像情報を用いて画像情報処理部が行う処理としては、上述した異常判断処理に限られない。例えば、ハウスカード100の表示部100bにプレイヤーの顔写真画像を表示するようにし、画像読取部で読み取った顔写真の画像情報に基づいてモニター11にプレイヤーの顔写真を映し出すといった処理を行うようにしてもよい。なお、このような画像読取部で読み取った画像情報を用いて画像情報処理部が行う処理には、ハウスカード100の表示部100bの表示画像を書き換える機能は必要ない。すなわち、このような画像読取部で読み取った画像情報を用いて画像情報処理部が行う処理は、表示制御部83を備えていないゲーム装置にも適用できる。
【0078】
なお、上述した実施形態においては、操作受付部73がボタンで構成されている場合について説明したが、モニター11上に設けるタッチパネルであってもよい。
また、上述した実施形態においては、ゲーム装置1がいわゆるビデオスロットマシンである場合について説明したが、複数のリール部材を回転駆動するスロットマシンでも同様である。また、スロットマシン以外のゲーム装置であっても同様である。
また、上述した実施形態においては、カジノに設置されるゲーム装置を例に挙げて説明したが、表示部を備えた可搬型記憶媒体を利用可能なゲーム装置であれば、パチンコ店に設置されるパチンコ機等のゲーム装置、ゲームセンタに設置されるゲーム装置、家庭用ゲーム装置などであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】実施形態に係るカジノゲームシステムの主要構成を示す機能ブロック図。
【図2】同カジノゲームシステムを構成するサーバ装置のハードウェア構成を示すブロック図。
【図3】同カジノゲームシステムを構成するゲーム装置の外観図。
【図4】同ゲーム装置を構成するメイン制御基板のハードウェア構成を示すブロック図。
【図5】同ゲーム装置を構成するサブ制御基板のハードウェア構成を示すブロック図。
【図6】(a)及び(b)は同ゲーム装置に設けられるカードスロット及びこれに装着可能なハウスカードの外観を示す斜視図。
【図7】表示部の構成を示すためのハウスカードの断面図。
【図8】同ゲーム装置で進行制御されるスロットゲームの流れを示すフローチャート。
【図9】同スロットゲームで当選を決定するときの停止シンボルパターンの一例を示す説明図。
【図10】同サーバ装置の記憶部内の予備クレジットを使用して同ゲーム装置のゲームを行うときのゲーム装置側における制御の流れを示すフローチャート。
【図11】同ゲーム装置に設けられた予備クレジット記憶部内の予備クレジットをクレジットとして同スロットゲームでベットできるようにするクレジット追加処理の流れを示すフローチャート。
【図12】同ゲーム装置に設けられたクレジット記憶部内のクレジット及びポイント記憶部内のポイントをカジノへ預けるための預け入れ処理の流れを示すフローチャート。
【図13】同表示部の表示画像の異常判断処理を行うための構成を説明するために同カードスロットを断面で示した説明図。
【符号の説明】
【0080】
1 ゲーム装置
11 モニター
13 カードスロット
13a カード挿入口
13b 窓部
13c 操作ボタン
13d イメージセンサ
20 メイン制御基板
29a カードリーダライタ
29b 表示制御装置
30 サブ制御基板
50 サーバ装置
61 記憶部
62 受付部
63 送信部
71 クレジット記憶部
72 予備クレジット記憶部
73 操作受付部
74 ゲーム制御部
75 保持部
76 情報通信部
77 情報読出部
78 予備クレジット記憶処理部
79 クレジット処理部
80 ポイント記憶部
81 ポイント処理部
82 ポイント記憶処理部
83 表示制御部
84 ゲーム画像表示部
100 ハウスカード
100a 記憶部
100b 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム進行を制御するゲーム制御部と、
表示部及び記憶部を備えた可搬型記憶媒体を着脱可能に保持する保持部と、
前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の記憶部に記憶されている記憶情報を読み出す情報読出部と、
前記情報読出部が読み出した記憶情報を用いた処理を行う記憶情報処理部と、
前記保持部に保持された可搬型記憶媒体における表示部の表示制御を行う表示制御部とを少なくとも備え、
前記保持部は、保持した可搬型記憶媒体の表示部を視認可能にする構成を有することを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1のゲーム装置において、
前記ゲーム制御部が制御するゲーム進行に応じたゲーム画像を表示するゲーム画像表示部を備えており、
前記表示制御部は、前記ゲーム画面表示部に表示されるゲーム画像とは異なる画像を、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部に表示させる表示制御を行うことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項2のゲーム装置において、
前記表示制御部が前記可搬型記憶媒体の表示部に表示させる画像は、前記ゲーム制御部が制御するゲーム進行に応じた画像であることを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1、2又は3のゲーム装置において、
前記保持部に保持された可搬型記憶媒体に対して電力を供給する電力供給部を有することを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1、2、3又は4のゲーム装置において、
前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部に表示されている画像の少なくとも一部の画像情報を読み取る画像読取部と、
前記画像読取部が読み取った画像情報を用いた処理を行う画像情報処理部とを有することを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項5のゲーム装置において、
前記画像情報処理部は、前記画像読取部が読み取った画像情報に基づき、前記表示部に表示されている画像が異常であるか否かを判断する異常判断処理を行うものであることを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項1、2、3、4、5又は6のゲーム装置において、
クレジットデータを記憶するクレジット記憶部と、
予備クレジットデータを記憶する予備クレジット記憶部と、
前記予備クレジット記憶部に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量を減じ、その減じた分のクレジット量を前記クレジット記憶部に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量へ加算するためのクレジット追加処理を行うクレジット処理部と、
ベット操作を受け付ける操作受付部とを有しており、
前記ゲーム制御部は、前記操作受付部がベット操作を受け付けたときには前記ベット操作に応じたベット量を前記クレジット記憶部に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量から減じてゲームを開始するとともに、そのゲーム進行の結果に応じてクレジットを払い出すことを決定する制御を行い、
前記表示制御部は、前記予備クレジット記憶部に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量を、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部に表示させる表示制御を行うことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
請求項7のゲーム装置において、
前記情報読出部は、記憶情報として少なくとも認証情報が記録された可搬型記憶媒体から認証情報を読み出すものであり、
前記認証情報と前記予備クレジットデータとを互いに関連づけて記憶したサーバ装置との間で通信ネットワークを介して通信を行う情報通信部を有し、
前記記憶情報処理部は、前記情報読出部が読み出した前記認証情報を前記情報通信部をして前記サーバ装置へ送信させ、これに応じて該サーバ装置から送信され前記情報通信部が受信した該認証情報に関連づけられた予備クレジットデータが示す予備クレジット量を、前記予備クレジット記憶部に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量へ加算する処理を行うことを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
請求項1、2、3、4、5、6、7又は8のゲーム装置において、
前記ゲーム制御部はゲーム進行に応じて所定量のポイントを生成するようにゲーム進行を制御するものであり、
前記ポイントのデータを記憶するポイント記憶部と、
前記ポイント記憶部に記憶されているポイントデータが示すポイント量に、前記ゲーム制御部が生成したポイントの量を加算するためのポイント加算処理を行うポイント処理部とを有し、
前記表示制御部は、前記ポイント記憶部に記憶されているポイントデータが示すポイント量を、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部に表示させる表示制御を行うことを特徴とするゲーム装置。
【請求項10】
請求項9のゲーム装置において、
前記情報読出部は、記憶情報として少なくとも認証情報が記録された可搬型記憶媒体から認証情報を読み出すものであり、
前記認証情報と前記ポイントデータとを関連づけて記憶したサーバ装置との間で通信ネットワークを介して通信を行う情報通信部を有し、
前記記憶情報処理部は、前記情報読出部が読み出した前記認証情報を前記情報通信部をして前記サーバ装置へ送信させ、これに応じて該サーバ装置から送信され前記情報通信部が受信した該認証情報に関連づけられたポイントデータが示すポイント量を前記ポイント記憶部に記憶されているポイントデータが示すポイント量へ加算する処理を行うことを特徴とするゲーム装置。
【請求項11】
ゲーム進行を制御するゲーム制御部と、
表示部及び記憶部を備えた可搬型記憶媒体を着脱可能に保持する保持部と、
前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の記憶部に記憶されている記憶情報を読み出す情報読出部と、
前記情報読出部が読み出した記憶情報を用いた処理を行う記憶情報処理部と、
前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部に表示されている画像の少なくとも一部の画像情報を読み取る画像読取部と、
前記画像読取部が読み取った画像情報を用いた処理を行う画像情報処理部とを少なくとも備え、
前記保持部は、保持した可搬型記憶媒体の表示部を視認可能にする構成を有することを特徴とするゲーム装置。
【請求項12】
表示部及び記憶部を備えた可搬型記憶媒体であって、
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11のゲーム装置が備える保持部に着脱自在な構成を有し、かつ、その保持部に装着されたときに前記表示部が視認可能となる位置に前記表示部を備えることを特徴とする可搬型記憶媒体。
【請求項13】
サーバ装置と、前記サーバ装置との間で通信ネットワークを介して通信可能に接続されるゲーム装置とを含んで構成されるゲームシステムであって、
前記サーバ装置は、
複数の認証情報それぞれに関連づけられた状態の予備クレジットデータを記憶する記憶部と、
前記通信ネットワークを介して認証情報を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた認証情報に関連づけられた予備クレジットデータを前記記憶部から読み出してこれを該認証情報の送信元であるゲーム装置へ送信する送信処理を行う送信部とを少なくとも有し、
前記ゲーム装置は、
クレジットデータを記憶するクレジット記憶部と、
予備クレジットデータを記憶する予備クレジット記憶部と、
ベット操作を受け付ける操作受付部と、
前記操作受付部がベット操作を受け付けたときには前記ベット操作に応じたベット量を前記クレジット記憶部に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量から減じてゲームを開始するとともに、そのゲーム進行の結果に応じてクレジットを払い出すことを決定する制御を含むゲーム進行の制御を行うゲーム制御部と、
表示部及び少なくとも前記認証情報が記録された記憶部を備えた可搬型記憶媒体を着脱可能に保持する保持部と、
前記通信ネットワークを介して前記サーバ装置と情報通信を行う情報通信部と、
前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の記憶部に記憶されている認証情報を読み出す情報読出部と、
前記情報読出部が読み出した前記認証情報を前記情報通信部をして前記サーバ装置へ送信させ、これに応じて該サーバ装置の前記送信部を通じて送信され前記情報通信部が受信した該認証情報に関連づけられた予備クレジットデータが示す予備クレジット量を、前記予備クレジット記憶部に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量へ加算する処理を行う予備クレジット記憶処理部と、
前記予備クレジット記憶部に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量を減じ、その減じた分のクレジット量を前記クレジット記憶部に記憶されているクレジットデータが示すクレジット量へ加算するためのクレジット追加処理を行うクレジット処理部と、
前記予備クレジット記憶部に記憶されている予備クレジットデータが示す予備クレジット量を、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部に表示させる表示制御を行う表示制御部とを有することを特徴とするゲームシステム。
【請求項14】
サーバ装置と、前記サーバ装置との間で通信ネットワークを介して通信可能に接続されるゲーム装置とを含んで構成されるゲームシステムであって、
前記サーバ装置は、
複数の認証情報それぞれに関連づけられた状態のポイントデータを記憶する記憶部と、
前記通信ネットワークを介して認証情報を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた認証情報に関連づけられたポイントデータを前記記憶部から読み出してこれを該認証情報の送信元であるゲーム装置へ送信する送信処理を行う送信部とを少なくとも有し、
前記ゲーム装置は、
ゲーム進行に応じて所定量のポイントを生成するようにゲーム進行を制御するゲーム制御部と、
前記ポイントのデータを記憶するポイント記憶部と、
前記ポイント記憶部に記憶されているポイントデータが示すポイント量に、前記ゲーム制御部が生成したポイントの量を加算するためのポイント加算処理を行うポイント処理部と、
表示部及び少なくとも前記認証情報が記録された記憶部を備えた可搬型記憶媒体を着脱可能に保持する保持部と、
前記通信ネットワークを介して前記サーバ装置と情報通信を行う情報通信部と、
前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の記憶部に記憶されている認証情報を読み出す情報読出部と、
前記情報読出部が読み出した前記認証情報を前記情報通信部をして前記サーバ装置へ送信させ、これに応じて該サーバ装置の前記送信部を通じて送信され前記情報通信部が受信した該認証情報に関連づけられたポイントデータが示すポイント量を前記ポイント記憶部に記憶されているポイントデータが示すポイント量へ加算する処理を行うポイント記憶処理部と、
前記ポイント記憶部に記憶されているポイントデータが示すポイント量を、前記保持部に保持された可搬型記憶媒体の表示部に表示させる表示制御を行う表示制御部とを有することを特徴とするゲームシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−306953(P2007−306953A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−135948(P2006−135948)
【出願日】平成18年5月16日(2006.5.16)
【出願人】(501405122)コナミゲーミング インコーポレーテッド (37)
【Fターム(参考)】