説明

コルゲートフィンの検査方法および検査装置、熱交換器の通風性能検査方法および通風性能検査装置、ならびに熱交換器の耐圧性検査方法および耐圧性検査装置

【課題】 熱交換器の耐圧性を簡単かつ正確に検査しうる方法を提供する。
【解決手段】 内部接合部を有する複数の偏平状熱交換管が並列状に設けられ、かつ隣接する熱交換管どうしの間の通風間隙にコルゲートフィンが配置されている熱交換器1の耐圧性を検査する方法である。熱交換器1の内部を加圧し、この加圧の前後において、それぞれ熱交換器1の通風方向の片側から光を照射するとともに、同じく反対側において熱交換器1の同一部分を、CCDカメラ43により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数のモノクロ画像を得、各モノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数する。各画像における上記加圧前の黒部分の数に対する加圧後の黒部分の増加数に基づいて熱交換器1の耐圧性を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コルゲートフィンの検査方法および検査装置、熱交換器の通風性能検査方法および通風性能検査装置、ならびに熱交換器の耐圧性検査方法および耐圧性検査装置に関する。
【0002】
この明細書において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
【背景技術】
【0003】
熱交換器として、互いに間隔をおいて平行に配置された1対のアルミニウム製ヘッダと、両ヘッダ間に並列状に配置されかつ両端がそれぞれ両ヘッダに接続された複数の中空状冷媒流通部としてのアルミニウム製偏平状熱交換管と、隣り合う熱交換管の間の通風間隙に配置されるとともに、両熱交換管にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィンとを備えたものが広く使用されている。コルゲートフィンは、周知の通り、波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有している。
【0004】
偏平状熱交換管としては、たとえば互いに平行な2つの平坦壁と、両平坦壁の両側縁にまたがる両側壁と、両側壁間において両平坦壁にまたがるとともに長さ方向に伸びかつ相互に所定間隔をおいて設けられた複数の補強壁とを備えているとともに、内部に並列状の流体通路を有しており、各補強壁が、一方の平坦壁より内方隆起状に一体成形された補強壁用凸条と、他方の平坦壁より内方隆起状に一体成形された補強壁用凸条とが相互に突き合わされてろう付されることにより形成され、両補強壁用凸条どうしのろう付部が内部接合部となっているものが知られている(特許文献1参照)。
【0005】
上述した偏平状熱交換管を有する熱交換器において、必要な耐圧性を得るためには、補強壁用凸条どうしが、それぞれろう付不良を起こすことなく十分なろう付強度を有するようにろう付されている必要がある。
【0006】
しかしながら、補強壁用凸条どうしのろう付部、すなわち内部接合部のろう付不良の発生、および補強壁用凸条どうしのろう付部の強度は簡単に知ることができず、その結果熱交換器の耐圧性を簡単に検査することができないのが現状である。
【0007】
ところが、本発明者等が種々検討した結果、上述した偏平状熱交換管において、補強壁用凸条どうしのろう付部のろう付強度が不足している場合、熱交換管内を加圧すると、内部接合部が破壊されて偏平状熱交換管が膨らむために通風間隙に配置されているコルゲートフィンが変形するので、コルゲートフィンの状態を把握することにより、偏平状熱交換管の耐圧性を知ることができることを見出した。
【0008】
また、上述した熱交換器において、加圧する前の状態において、コルゲートフィンが変形していたり、あるいは熱交換管とコルゲートフィンとをろう付する際に用いられたフラックスが大量に残存したりすることにより、通風間隙が塞がれ、十分な通風性能が得られず、その結果熱交換性能が低下することがある。現状では、このようなコルゲートフィンの変形の有無や、残存フラックス量は、目視により検査されているが、その作業がきわめて面倒である。しかも、目視検査での人的ミスによる見落としや、検査員の能力に左右されるため安定した検査を行うことができない。
【特許文献1】特開平6−281373号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、コルゲートフィンの状態を簡単かつ正確に把握しうるコルゲートフィンの検査方法および検査装置、熱交換器の通風性能を比較的簡単かつ正確に行いうる熱交換器の通風性能検査方法および通風性能検査装置、ならびに熱交換器の耐圧性を比較的簡単かつ正確に検査することができる熱交換器の耐圧性検査方法および耐圧性検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
【0011】
1)波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンを検査する方法であって、
コルゲートフィンにその幅方向の片側から光を照射するとともに、同じく反対側においてコルゲートフィンの同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得、当該同一部分の複数の画像の輝度情報に基づいてコルゲートフィンの状態を判定することを特徴とするコルゲートフィンの検査方法。
【0012】
2)コルゲートフィンの複数方向からの撮像を、複数の撮像手段により同時に行う上記1)記載のコルゲートフィンの検査方法。
【0013】
3)コルゲートフィンの同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数のモノクロ画像を得、各モノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、各画像の黒部分の数に基づいてコルゲートフィンの状態を判定する上記1)または2)記載のコルゲートフィンの検査方法。
【0014】
4)コルゲートフィンの同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果をコルゲートフィンの状態の判定に用いる上記3)記載のコルゲートフィンの検査方法。
【0015】
5)波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンを検査する装置であって、
コルゲートフィンの幅方向の片側に配置されかつコルゲートフィンに光を照射する光照射手段と、コルゲートフィンを挟んで光照射手段とは反対側に配置され、かつコルゲートフィンの同一部分を複数方向から撮像する撮像手段と、撮像手段により得られたコルゲートフィンの同一部分に対する複数の画像の輝度情報に基づいてコルゲートフィンの状態を判定する処理手段とを備えているコルゲートフィンの検査装置。
【0016】
6)画角を有する複数の撮像手段が、光軸が平行になりかつ隣り合う撮像手段の撮像範囲が部分的に重複するように配置されている上記5)記載のコルゲートフィンの検査装置。
【0017】
7)撮像手段が、CCDカメラからなる上記6)記載のコルゲートフィンの検査装置。
【0018】
8)平行光を収束させるレンズを有する複数の撮像手段が、光軸が異なる方向を向きかつ隣り合う撮像手段の撮像範囲が部分的に重複するように配置されている上記5)記載のコルゲートフィンの検査装置。
【0019】
9)処理手段が、撮像手段によりコルゲートフィンの同一部分を複数方向から撮像することによって得られた当該同一部分の複数のモノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、黒部分の数に基づいてコルゲートフィンの状態を判定する上記5)〜8)のうちのいずれかに記載のコルゲートフィンの検査装置。
【0020】
10)処理手段が、コルゲートフィンの同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果をコルゲートフィンの状態の判定に用いる上記9)記載のコルゲートフィンの検査装置。
【0021】
11)処理手段が画像処理装置からなる上記5)〜10)のうちのいずれかに記載のコルゲートフィンの検査装置。
【0022】
12)複数の中空状冷媒流通部が並列状に設けられており、かつ隣接する冷媒流通部どうしの間が通風間隙となっているとともに通風間隙に、波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンが配置されている熱交換器の通風性能を検査する方法であって、
熱交換器に通風方向の片側から光を照射するとともに、同じく反対側において熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得、当該同一部分の複数の画像の輝度情報に基づいて熱交換器の通風性能を判定することを特徴とする熱交換器の通風性能検査方法。
【0023】
13)熱交換器の複数方向からの撮像を、複数の撮像手段により同時に行う上記12)記載の熱交換器の通風性能検査方法。
【0024】
14)熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数のモノクロ画像を得、各モノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、各画像の黒部分の数に基づいて熱交換器の通風性能を判定する上記12)または13)記載の熱交換器の通風性能検査方法。
【0025】
15)熱交換器の同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果を熱交換器の通風性能の判定に用いる上記14)記載の熱交換器の通風性能検査方法。
【0026】
16)複数の中空状冷媒流通部が並列状に設けられており、かつ隣接する冷媒流通部どうしの間が通風間隙となっているとともに通風間隙に、波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンが配置されている熱交換器の通風性能を検査する装置であって、
熱交換器の通風方向の片側に配置されかつ熱交換器に光を照射する光照射手段と、熱交換器を挟んで光照射手段とは反対側に配置され、かつ熱交換器の同一部分を複数方向から撮像する撮像手段と、撮像手段により得られた熱交換器の同一部分に対する複数の画像の輝度情報に基づいて熱交換器の通風性能を判定する処理手段とを備えている熱交換器の通風性能検査装置。
【0027】
17)画角を有する複数の撮像手段が、光軸が平行になりかつ隣り合う撮像手段の撮像範囲が部分的に重複するように配置されている上記16)記載の熱交換器の通風性能検査装置。
【0028】
18)撮像手段が、CCDカメラからなる上記17)記載の熱交換器の通風性能検査装置。
【0029】
19)平行光を収束させるレンズを有する複数の撮像手段が、光軸が異なる方向を向きかつ隣り合う撮像手段の撮像範囲が部分的に重複するように配置されている上記16)記載の熱交換器の通風性能検査装置。
【0030】
20)処理手段が、撮像手段により熱交換器の同一部分を複数方向から撮像することによって得られた当該同一部分の複数のモノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、各画像の黒部分の数に基づいて熱交換器の通風性能を判定する上記16)〜19)のうちのいずれかに記載の熱交換器の通風性能検査装置。
【0031】
21)処理手段が、熱交換器の同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果を熱交換器の通風性能の判定に用いる上記20)記載の熱交換器の通風性能検査装置。
【0032】
22)処理手段が画像処理装置からなる上記16)〜21)のうちのいずれかに記載の熱交換器の通風性能検査装置。
【0033】
23)内部接合部を有する複数の中空状冷媒流通部が並列状に設けられており、かつ隣接する冷媒流通部どうしの間が通風間隙となっているとともに通風間隙に、波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンが配置されている熱交換器の耐圧性を検査する方法であって、
熱交換器の内部を加圧し、この加圧の前後において、それぞれ熱交換器の通風方向の片側から光を照射するとともに、同じく反対側において熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得、上記加圧の前後における当該同一部分の複数の画像の輝度情報に基づいて熱交換器の耐圧性を判定することを特徴とする熱交換器の耐圧性検査方法。
【0034】
24)熱交換器の複数方向からの撮像を、複数の撮像手段により同時に行う上記23)記載の熱交換器の耐圧性検査方法。
【0035】
25)熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数のモノクロ画像を得、各モノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、各画像における上記加圧前の黒部分の数に対する加圧後の黒部分の増加数に基づいて熱交換器の耐圧性を判定する上記23)または24)記載の熱交換器の耐圧性検査方法。
【0036】
26)熱交換器の同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果を耐圧性の判定に用いる上記25)記載の熱交換器の耐圧性検査方法。
【0037】
27)内部接合部を有する複数の中空状冷媒流通部が並列状に設けられており、かつ隣接する冷媒流通部どうしの間が通風間隙となっているとともに通風間隙に、波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンが配置されている熱交換器の耐圧性を検査する方法であって、
熱交換器の通風方向の片側から光を照射しておき、熱交換器の通風方向の反対側において熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得、ついで熱交換器の内部を加圧し、加圧開始後連続的または断続的に熱交換器の通風方向の反対側において熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得、加圧前の当該同一部分に対する複数の画像の輝度情報、および加圧後の当該同一部分に対する複数の画像の輝度情報の連続的変化または断続的変化に基づいて熱交換器の耐圧性を判定することを特徴とする熱交換器の耐圧性検査方法。
【0038】
28)熱交換器の複数方向からの撮像を、複数の撮像手段により同時に行う上記27)記載の熱交換器の通風性能検査方法。
【0039】
29)熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数のモノクロ画像を得、各モノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、各画像における加圧前の黒部分の数、および加圧後の黒部分の数の連続的変化または断続的変化に基づいて熱交換器の耐圧性を判定する上記27)または28)記載の熱交換器の耐圧性検査方法。
【0040】
30)熱交換器の同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果を耐圧性の判定に用いる上記29)記載の熱交換器の耐圧性検査方法。
【0041】
31)相互に間隔をおいて配置された1対のヘッダ間に、内部接合部を有する複数の中空状冷媒流通部が並列状に設けられており、かつ隣接する冷媒流通部どうしの間が通風間隙となっているとともに通風間隙に、波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンが配置されている熱交換器の耐圧性を検査する装置であって、
熱交換器の内部を加圧する加圧手段と、熱交換器の通風方向の片側に配置されかつ熱交換器に光を照射する光照射手段と、熱交換器を挟んで光照射手段とは反対側に配置され、かつ熱交換器の同一部分を複数方向から撮像して複数の画像を得る撮像手段と、加圧手段による加圧の前後において、撮像手段により得られた当該同一部分に対する複数の画像の輝度情報の変化に基づいて熱交換器の耐圧性を判定する処理手段とを備えている熱交換器の耐圧性検査装置。
【0042】
32)画角を有する複数の撮像手段が、光軸が平行になりかつ隣り合う撮像手段の撮像範囲が部分的に重複するように配置されている上記31)記載の熱交換器の耐圧性検査装置。
【0043】
33)撮像手段が、CCDカメラからなる上記32)記載の熱交換器の耐圧性検査装置。
【0044】
34)平行光を収束させるレンズを有する複数の撮像手段が、光軸が異なる方向を向きかつ隣り合う撮像手段の撮像範囲が部分的に重複するように配置されている上記31)記載の熱交換器の耐圧性能検査装置。
【0045】
35)処理手段が、撮像手段により熱交換器の同一部分を複数方向から撮像することによって得られた当該同一部分の複数のモノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、各画像における加圧手段による加圧前の黒部分の数に対する加圧後の黒部分の増加数に基づいて熱交換器の耐圧性を判定する上記31)〜34)のうちのいずれかに記載の熱交換器の耐圧性検査装置。
【0046】
36)処理手段が、撮像手段により熱交換器の同一部分を複数方向から撮像することによって得られた当該同一部分の複数のモノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、各画像における加圧手段による加圧前の黒部分の数、および加圧後の黒部分の数の連続的変化または断続的変化に基づいて熱交換器の耐圧性を判定する上記31)〜34)のうちのいずれかに記載の熱交換器の耐圧性検査装置。
【0047】
37)処理手段が、熱交換器の同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果を耐圧性の判定に用いる上記35)または36)記載の熱交換器の耐圧性検査装置。
【0048】
38)処理手段が画像処理装置からなる上記31)〜37)のうちのいずれかに記載の熱交換器の耐圧性検査装置。
【0049】
39)複数の中空状冷媒流通部が並列状に設けられ、かつ隣接する冷媒流通部どうしの間が通風間隙となっているとともに通風間隙に、波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンが配置されており、上記12)〜15)のうちのいずれかに記載の方法により通風性能が検査された熱交換器。
【0050】
40)内部接合部を有する複数の中空状冷媒流通部が並列状に設けられ、かつ隣接する冷媒流通部どうしの間が通風間隙となっているとともに通風間隙に、波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンが配置されており、上記23)〜30)のうちのいずれかに記載の方法により耐圧性が検査された熱交換器。
【0051】
41)上記16)〜22)のうちのいずれかに記載の通風性能検査装置を備えている熱交換器製造ライン。
【0052】
42)上記31)〜38)のうちのいずれかに記載の耐圧性検査装置を備えている熱交換器製造ライン。
【発明の効果】
【0053】
上記1)の方法によれば、コルゲートフィンの同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得、当該同一部分の複数の画像の輝度情報に基づいてコルゲートフィンの状態を判定するので、たとえばコルゲートフィンが通風性能に影響を与えない程度に変形していたとしても、簡単かつ正確にコルゲートフィンの状態を判定することができる。すなわち、たとえばコルゲートフィンの連結部が通風性能に影響を与えない程度に傾いていると、撮像手段により1方向からの画像を得るだけでは、場合によってはこの画像の輝度情報が不正確になり、たとえばコルゲートフィンの隣り合う連結部どうしの間の間隙を通過する光の光量が不足し、不良品と判定されることがある。これに対し、撮像手段により複数方向からこの部分を撮像して複数の画像を得た場合、1方向から撮像することにより得られた画像の輝度情報における光量は不足しているが、他の方向から撮像することにより得られた画像の輝度情報における光量は十分となる。したがって、これらの輝度情報に基づいてコルゲートフィンの状態を判定すると、加圧前の段階で通風性能が十分ではない不良品と判定されることはない。しかも、目視検査での人的ミスによる見落としや、検査員の能力に左右されない安定した検査が可能となる。
【0054】
上記2)の方法によれば、コルゲートフィンの同一部分を、1つの撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得る場合に比べて、作業に要する時間が短縮される。しかも、1つの撮像手段を移動させるための機構が不要になる。
【0055】
上記3)の方法によれば、たとえばコルゲートフィンが通風性能に影響を与えない程度に変形していたとしても、簡単かつ正確にコルゲートフィンの状態を判定することができる。すなわち、熱交換器の一部分において、コルゲートフィンの連結部が通風性能に影響を与えない程度に傾いていると、この部分を撮像手段により1方向から撮像して画像を得た場合、通風間隙に配置されたコルゲートフィンの隣り合う連結部どうしの間の間隙を通過する光の光量が不足し、黒部分の数が過剰となって、加圧前の段階で通風性能が十分ではない不良品と判定されることがある。これに対し、撮像手段により複数方向からこの部分を撮像して複数の画像を得た場合、1方向から撮像することにより得られたモノクロ画像における2値化した黒部分の数は過剰であるが、他の方向から撮像することにより得られたモノクロ画像における2値化した黒部分の数は少なくなる。したがって、これらの黒部分の数に基づいてコルゲートフィンの状態を判定すると、加圧前の段階で通風性能が十分ではない不良品と判定されることはない。
【0056】
上記3)の方法は、上記4)の方法のように、コルゲートフィンの同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果をコルゲートフィンの状態の判定に用いることによって、比較的簡単に実施可能となる。
【0057】
上記5)の装置を用いてコルゲートフィンの検査を行った場合、上記1)の方法の場合と同様な効果を奏する。
【0058】
上記6)および8)の装置を用いてコルゲートフィンの検査を行った場合、上記2)の方法の場合と同様な効果を奏する。
【0059】
上記7)の装置によれば、撮像手段のコストが比較的安価になる。
【0060】
上記9)の装置を用いてコルゲートフィンの検査を行った場合、上記3)の方法の場合と同様な効果を奏する。
【0061】
上記10)の装置を用いてコルゲートフィンの検査を行った場合、上記4)の方法の場合と同様な効果を奏する。
【0062】
上記12)の方法によれば、熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得、当該同一部分の複数の画像の輝度情報に基づいて熱交換器の通風性能を判定するので、たとえばコルゲートフィンが通風性能に影響を与えない程度に変形していたとしても、簡単かつ正確に熱交換器の通風性能を検査することができる。すなわち、たとえばコルゲートフィンの連結部が通風性能に影響を与えない程度に傾いていると、撮像手段により1方向からの画像を得るだけでは、場合によってはこの画像の輝度情報が不正確になり、たとえば通風間隙に配置されたコルゲートフィンの隣り合う連結部どうしの間の間隙を通過する光の光量が不足し、通風性能が十分ではない不良品と判定されることがある。これに対し、撮像手段により複数方向からこの部分を撮像して複数の画像を得た場合、1方向から撮像することにより得られた画像の輝度情報における光量は不足しているが、他の方向から撮像することにより得られた画像の輝度情報における光量は十分となる。したがって、これらの輝度情報に基づいて熱交換器の通風性能を判定すると、加圧前の段階で通風性能が十分ではない不良品と判定されることはない。しかも、目視検査での人的ミスによる見落としや、検査員の能力に左右されない安定した検査が可能となる。
【0063】
上記13)の方法によれば、熱交換器の同一部分を、1つの撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得る場合に比べて、作業に要する時間が短縮される。しかも、1つの撮像手段を移動させるための機構が不要になる。
【0064】
上記14)の方法によれば、たとえばコルゲートフィンが通風性能に影響を与えない程度に変形していたとしても、簡単かつ正確に熱交換器の通風性能を判定することができる。すなわち、熱交換器の一部分において、コルゲートフィンの連結部が通風性能に影響を与えない程度に傾いていると、この部分を撮像手段により1方向から撮像して画像を得た場合、通風間隙に配置されたコルゲートフィンの隣り合う連結部どうしの間の間隙を通過する光の光量が不足し、黒部分の数が過剰となって、加圧前の段階で通風性能が十分ではない不良品と判定されることがある。これに対し、撮像手段により複数方向からこの部分を撮像して複数の画像を得た場合、1方向から撮像することにより得られたモノクロ画像における2値化した黒部分の数は過剰であるが、他の方向から撮像することにより得られたモノクロ画像における2値化した黒部分の数は少なくなる。したがって、これらの黒部分の数に基づいて熱交換器の通風性能を判定すると、加圧前の段階で通風性能が十分ではない不良品と判定されることはない。
【0065】
上記14)の方法は、上記15)の方法のように、熱交換器の同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果を熱交換器の通風性能の判定に用いることによって、比較的簡単に実施可能となる。
【0066】
上記16)の装置を用いて熱交換器の通風性能の検査を行った場合、上記12)の方法の場合と同様な効果を奏する。
【0067】
上記17)および19)の装置を用いて熱交換器の通風性能の検査を行った場合、上記13)の方法の場合と同様な効果を奏する。
【0068】
上記18)の装置によれば、撮像手段のコストが比較的安価になる。
【0069】
上記20)の装置を用いて熱交換器の通風性能の検査を行った場合、上記14)の方法の場合と同様な効果を奏する。
【0070】
上記21)の装置を用いて熱交換器の通風性能の検査を行った場合、上記15)の方法の場合と同様な効果を奏する。
【0071】
上記23)の方法によれば、中空状冷媒流通部の内部接合部に接合不良が発生している場合や、内部接合部の接合強度が不足している場合には、熱交換器の内部を加圧すると、内部接合部が破壊されて冷媒流通部が膨らむとともに通風間隙に配置されているコルゲートフィンが変形する。したがって、加圧の前後において、熱交換器の通風方向の片側から光を照射するとともに、同じく反対側において熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得ると、上記加圧の前後の各画像における輝度情報は異なったものになる。一方、中空状冷媒流通部の内部接合部に接合不良が発生しおらず、かつ内部接合部の接合強度が十分大きい場合には、熱交換器の内部を加圧したとしても、冷媒流通部には膨らみやコルゲートフィンの変形は発生せず、上記加圧の前後の各画像における輝度情報はほとんど変化しない。したがって、このような輝度情報に基づいて熱交換器の耐圧性を判定することができ、その結果熱交換器の耐圧性を簡単かつ正確に検査することができる。また、熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得ているので、通風間隙に配置されたコルゲートフィンが通風性能に影響を与えない程度に変形していたとしても、簡単かつ正確に熱交換器の耐圧性を検査することができる。すなわち、たとえばコルゲートフィンの連結部が通風性能に影響を与えない程度に傾いていると、撮像手段により1方向からの画像を得るだけでは、場合によってはこの画像の輝度情報が不正確になり、たとえば通風間隙に配置されたコルゲートフィンの隣り合う連結部どうしの間の間隙を通過する光の光量が不足し、通風性能が十分ではない不良品と判定されることがある。これに対し、撮像手段により複数方向からこの部分を撮像して複数の画像を得た場合、1方向から撮像することにより得られた画像の輝度情報における光量は不足しているが、他の方向から撮像することにより得られた画像の輝度情報における光量は十分である。したがって、これらの輝度情報に基づいて熱交換器の耐圧性を判定すると、加圧前あるいは加圧後の段階で通風性能が十分ではない不良品と判定されることはない。しかも、目視検査での人的ミスによる見落としや、検査員の能力に左右されない安定した検査が可能となる。
【0072】
上記24)の方法によれば、熱交換器の同一部分を、1つの撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得る場合に比べて、作業に要する時間が短縮される。しかも、1つの撮像手段を移動させるための機構が不要になる。
【0073】
上記25)の方法によれば、たとえばコルゲートフィンが通風性能に影響を与えない程度に変形していたとしても、簡単かつ正確に熱交換器の通風性能を判定することができる。すなわち、熱交換器の一部分において、コルゲートフィンの連結部が通風性能に影響を与えない程度に傾いていると、この部分を撮像手段により1方向から撮像して画像を得た場合、通風間隙に配置されたコルゲートフィンの隣り合う連結部どうしの間の間隙を通過する光の光量が不足し、黒部分の数が過剰となって、加圧前の段階で通風性能が十分ではない不良品と判定されるとともに、加圧後の段階で耐圧性が十分ではない不良品と判定されることがある。これに対し、撮像手段により複数方向からこの部分を撮像して複数の画像を得た場合、1方向から撮像することにより得られたモノクロ画像における2値化した黒部分の数は過剰であるが、他の方向から撮像することにより得られたモノクロ画像における2値化した黒部分の数は少なくなる。したがって、これらの黒部分の数に基づいて熱交換器の耐圧性を判定すると、加圧前あるいは加圧後の段階で通風性能が十分ではない不良品と判定されることはない。
【0074】
上記25)の方法は、上記26)の方法のように、熱交換器の同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果を耐圧性の判定に用いることによって、比較的簡単に実施可能となる。
【0075】
上記27)の方法によれば、中空状冷媒流通部の内部接合部に接合不良が発生している場合や、内部接合部の接合強度が不足している場合には、熱交換器の内部を加圧すると、内部接合部が破断して冷媒流通部が大きく膨らむように変形するとともに通風間隙に配置されているコルゲートフィンが大きく変形する。したがって、加圧の前後において、熱交換器の通風方向の片側から光を照射するとともに、同じく反対側において熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得ると、上記加圧の前後の各画像における輝度情報は異なったものになるとともに、加圧後の各画像の輝度情報は変化する。一方、中空状冷媒流通部の内部接合部に接合不良が発生しおらず、かつ内部接合部の接合強度が十分大きい場合には、熱交換器の内部を加圧したとしても、冷媒流通部には膨らみやコルゲートフィンの変形は発生せず、上記加圧の前後の各画像における輝度情報の変化は小さくなるとともに、加圧後の各画像の輝度情報における輝度情報の変化も小さくなる。したがって、加圧前の各画像の輝度情報、および加圧後の各画像の輝度情報の連続的変化または断続的変化に基づいて熱交換器の耐圧性を判定することができ、その結果熱交換器の耐圧性を簡単かつ正確に検査することができる。また、熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得ているので、通風間隙に配置されたコルゲートフィンが通風性能に影響を与えない程度に変形していたとしても、簡単かつ正確に熱交換器の耐圧性を検査することができる。すなわち、たとえばコルゲートフィンの連結部が通風性能に影響を与えない程度に傾いていると、撮像手段により1方向からの画像を得るだけでは、場合によってはこの画像の輝度情報が不正確になり、たとえば通風間隙に配置されたコルゲートフィンの隣り合う連結部どうしの間の間隙を通過する光の光量が不足し、通風性能が十分ではない不良品と判定されることがある。これに対し、撮像手段により複数方向からこの部分を撮像して複数の画像を得た場合、1方向から撮像することにより得られた画像の輝度情報における光量は不足しているが、他の方向から撮像することにより得られた画像の輝度情報における光量は十分である。したがって、これらの輝度情報に基づいて熱交換器の耐圧性を判定すると、加圧前あるいは加圧後の段階で通風性能が十分ではない不良品と判定されることはない。しかも、目視検査での人的ミスによる見落としや、検査員の能力に左右されない安定した検査が可能となる。
【0076】
また、熱交換器の内部を加圧すると、内部接合部に破断が発生しない場合にも冷媒流通部およびコルゲートフィンが若干変形するが、加圧後の撮像範囲における輝度情報の連続的変化または断続的変化に基づいて、冷媒流通部およびフィンの変形開始圧力および変形終了圧力を知ることができ、熱交換器の耐圧性をより詳細に検査することができる。また、撮像範囲の輝度情報の連続的変化または断続的変化と加圧力との関係に基づいて、中空状冷媒流通部の内部接合部における接合欠陥の種類を知ることができ、接合欠陥をなくすための対策を立てることができる。さらに、冷媒流通部の内部接合部の接合強度が極端に低い場合には、内部の加圧力が設定値に達する前に冷媒流通部が一気に破壊されることがあるが、加圧後の撮像範囲における輝度情報の連続的変化または断続的変化と内部加圧力との相関関係から破壊加圧力を想定することができる。しかも、加圧後の画像における輝度情報の変化が一定限度に達した場合に、内部加圧を停止することにより、熱交換器全体の破壊による検査装置の破損を防止することができる。
【0077】
上記28)の方法によれば、熱交換器の同一部分を、1つの撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得る場合に比べて、作業に要する時間が短縮される。しかも、1つの撮像手段を移動させるための機構が不要になる。
【0078】
上記29)の方法によれば、たとえばコルゲートフィンが通風性能に影響を与えない程度に変形していたとしても、簡単かつ正確に熱交換器の通風性能を判定することができる。すなわち、熱交換器の一部分において、コルゲートフィンの連結部が通風性能に影響を与えない程度に傾いていると、この部分を撮像手段により1方向から撮像して画像を得た場合、通風間隙に配置されたコルゲートフィンの隣り合う連結部どうしの間の間隙を通過する光の光量が不足し、黒部分の数が過剰となって、加圧前の段階で通風性能が十分ではない不良品と判定されるとともに、加圧後の段階で耐圧性が十分ではない不良品と判定されることがある。これに対し、撮像手段により複数方向からこの部分を撮像して複数の画像を得た場合、1方向から撮像することにより得られたモノクロ画像における2値化した黒部分の数は過剰であるが、他の方向から撮像することにより得られたモノクロ画像における2値化した黒部分の数は少なくなる。したがって、これらの黒部分の数に基づいて熱交換器の耐圧性を判定すると、加圧前あるいは加圧後の段階で通風性能が十分ではない不良品と判定されることはない。
【0079】
上記29)の方法は、上記30)の方法のように、熱交換器の同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果を耐圧性の判定に用いることによって、比較的簡単に実施可能となる。
【0080】
上記31)の装置を用いて熱交換器の耐圧性の検査を行った場合、上記23)および27)の方法の場合と同様な効果を奏する。
【0081】
上記32)および34)の装置を用いて熱交換器の耐圧性の検査を行った場合、上記24)および28)の方法の場合と同様な効果を奏する。
【0082】
上記33)の装置によれば、撮像手段のコストが比較的安価になる。
【0083】
上記35)の装置を用いて熱交換器の耐圧性の検査を行った場合、上記25)の方法の場合と同様な効果を奏する。
【0084】
上記36)の装置を用いて熱交換器の耐圧性の検査を行った場合、上記29)の方法の場合と同様な効果を奏する。
【0085】
上記37)の装置を用いて熱交換器の耐圧性の検査を行った場合、上記26)および30)の方法の場合と同様な効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0086】
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0087】
なお、以下の熱交換器の冷媒流通部に関する説明において、図2および図3の上下、左右をそれぞれ上下、左右というものとする。
【0088】
図1はこの発明の装置により耐圧性が検査される熱交換器の1例を示し、図2はこの熱交換器に用いられる冷媒流通部としての偏平状熱交換管の1例を示し、図3は図2に示す偏平状熱交換管を製造する方法を示す。また、図4は図1の要部を拡大して示す。
【0089】
図1において、熱交換器(1)はカーエアコン用コンデンサとして用いられるものであり、互いに間隔をおいて平行に配置された1対のヘッダ(2)(3)と、両ヘッダ(2)(3)間に並列状に配置されかつ両端がそれぞれ両ヘッダ(2)(3)に接続された複数のアルミニウム製偏平状熱交換管(4)(中空状冷媒流通部)と、隣り合う熱交換管(4)間の通風間隙(5)に配置されるとともに、両熱交換管(4)にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィン(6)と、第1ヘッダ(2)の周壁上端部に接続された入口管(7)と、第2ヘッダ(3)の周壁下端部に接続された出口管(8)と、第1ヘッダ(2)の中程より上方位置の内部に設けられた第1仕切板(9)と、第2ヘッダ(3)の中程より下方位置の内部に設けられた第2仕切板(10)とを備えており、入口管(7)と第1仕切板(9)の間の熱交換管(4)の本数、第1仕切板(9)と第2仕切板(10)の間の熱交換管(4)の本数、第2仕切板(10)と出口管(8)の間の熱交換管(4)の本数がそれぞれ上から順次減少されて通路群を構成しており、入口管(7)から流入した気相の冷媒が、出口管(8)より液相となって流出するまでに、熱交換器(1)内を各通路郡単位に蛇行状に流れるようになされている。
【0090】
図2に示すように、偏平状熱交換管(4)は、互いに対向する平らな上下壁(11)(12)と、上下壁(11)(12)の左右両側縁どうしにまたがる左右両側壁(13)(14)と、左右両側壁間(13)(14)において上下壁(11)(12)にまたがるとともに長さ方向に伸びかつ相互に所定間隔をおいて設けられた複数の補強壁(15)とよりなり、内部に複数の並列状流体通路(16)を有するものである。なお、図示は省略したが、全ての補強壁(15)には、隣接する流体通路(16)どうしを通じさせる複数の連通穴が、全体として平面から見て千鳥配置状となるようにあけられている。
【0091】
左側壁(13)は、上壁(11)の左側縁より下方隆起状に一体成形された側壁用凸条(17)と、下壁(12)の左側縁より上方隆起状に一体成形された側壁用凸条(18)とが、相互に突き合わされてろう付されることにより形成されている。右側壁(14)は、上下壁(11)(12)と一体に形成されている。
【0092】
補強壁(15)は、上壁(11)より下方隆起状に一体成形された補強壁用凸条(19)と、下壁(12)より上方隆起状に一体成形された補強壁用凸条(20)とが、相互に突き合わされてろう付されることにより形成されており、補強壁用凸条(19)(20)どうしのろう付部が内部接合部となっている。
【0093】
偏平状熱交換管(4)は、図3(a)に示すような偏平状熱交換管製造用金属板(25)を用いて製造される。偏平状熱交換管製造用金属板(25)は両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなり、平らな上壁形成部(26)(平坦壁形成部)および下壁形成部(27)(平坦壁形成部)と、上壁形成部(26)および下壁形成部(27)を連結しかつ右側壁(14)を形成する連結部(28)と、上壁形成部(26)および下壁形成部(27)における連結部(28)とは反対側の側縁より上方隆起状に一体成形されかつ左側壁(13)を形成する側壁用凸条(17)(18)と、左右方向に所定間隔をおいて上壁形成部(26)および下壁形成部(27)よりそれぞれ上方隆起状に一体成形された複数の補強壁用凸条(19)(20)とを備えており、上壁形成部(26)の補強壁用凸条(19)と下壁形成部(27)の補強壁用凸条(20)とが幅方向の中心線に対して左右対称となる位置にある。両側壁用凸条(17)(18)およびすべての補強壁用凸条(19)(20)の高さはそれぞれ等しくなっている。連結部(28)における左右両側縁部を除いた大部分に曲げ位置決め用凸条(29)が全長にわたって一体成形されている。
【0094】
なお、両面にろう材がクラッドされたアルミニウムブレージングシートの片面に側壁用凸条(17)(18)および補強壁用凸条(19)(20)が一体成形されていることにより、側壁用凸条(17)(18)および補強壁用凸条(19)(20)の両側面および先端面と、上下壁形成部(26)(27)の上下両面にろう材層(図示略)が形成されるが、側壁用凸条(17)(18)および補強壁用凸条(19)(20)の先端面のろう材層は他の部分のろう材層に比べて厚みが大きくなる。また、下壁形成部(27)における側壁用凸条(18)の先端面に、その長手方向に伸びる凸起(31)が全長にわたって一体に形成されている。一方、上壁形成部(26)における側壁用凸条(17)の先端面に、その長手方向に伸びかつ凸起(31)が圧入される凹溝(32)が全長にわたって形成されている。凸起(31)の先端面および両側面、ならびに凹溝(32)の底面および両側面にもそれぞれろう材層が存在している。
【0095】
そして、偏平状熱交換管製造用金属板(25)を、ロールフォーミング法により、連結部(28)の左右両側縁で順次折り曲げていき(図3(b)参照)、最後にヘアピン状に折り曲げて側壁用凸条(17)(18)どうしおよび補強壁用凸条(19)(20)どうしをそれぞれ突き合わせるとともに、凸起(31)を凹溝(32)内に圧入して折り曲げ体(33)とし(図3(c)参照)、側壁用凸条(17)(18)の先端部どうしおよび補強壁用凸条(19)(20)の先端部どうしをろう付することにより、偏平状熱交換管(4)が製造される。このとき、互いにろう付された側壁用凸条(17)(18)により左側壁(13)が、連結部(28)により右側壁(14)が、上壁形成部(26)により上壁(11)が、下壁形成部(27)により下壁(12)が、互いにろう付された補強壁用凸条(19)(20)により補強壁(15)がそれぞれ形成される。
【0096】
図4に示すように、コルゲートフィン(6)は、波頂部(6a)、波底部(6b)および波頂部(6a)と波底部(6b)とを連結する平坦な連結部(6c)よりなり、連結部(6c)に複数のルーバ(6d)(図8参照)が並列状に形成されている。
【0097】
熱交換器(1)は次のようにして製造される。まず、偏平状熱交換管(4)を形成するための複数の折り曲げ体(33)を用意するとともに、折り曲げ体(33)と同数の折り曲げ体挿入穴を有する1対のアルミニウム製ヘッダ(2)(3)と、複数のアルミニウム製コルゲートフィン(6)とを用意する。ついで、1対のヘッダ(2)(3)を間隔をおいて配置するとともに、複数の折り曲げ体(33)とフィン(6)とを交互に配置し、折り曲げ体(33)の両端部をヘッダ(2)(3)の折り曲げ体挿入穴に挿入する。その後、これらを所定温度に加熱し、折り曲げ体(33)の側壁用凸条(17)(18)どうしおよび補強壁用凸条(19)(20)どうし、折り曲げ体(33)とヘッダ(2)(3)、ならびに折り曲げ体(33)とコルゲートフィン(6)とを、それぞれ偏平状熱交換管製造用金属板(25)のろう材層を利用して同時にろう付する。こうして、熱交換器(1)が製造される。この熱交換器(1)はコンデンサとして、圧縮機およびエバポレータとともに、フロン系冷媒を使用する冷凍サイクルを構成し、たとえばカーエアコンとして自動車に搭載される。なお、熱交換器(1)は、圧縮機、冷媒冷却器としてのガスクーラ、中間熱交換器、膨張弁およびエバポレータを有しかつCO冷媒のような超臨界冷媒を使用するカーエアコンを備えた車両、たとえば自動車において、カーエアコンのガスクーラに適用されることがある。
【0098】
図5および図6は、この発明による熱交換器の耐圧性検査装置の構成を概略的に示す。なお、耐圧性検査装置に関する説明において、図5および図6の上下、左右を上下、左右というものとする。
【0099】
図5において、耐圧性検査装置は、熱交換器(1)を水平状態、すなわち通風方向(コルゲートフィン(6)の幅方向)を上下方向に向けて保持する保持装置(40)(保持手段)と、保持装置(40)に保持されかつ密閉された熱交換器(1)の内部に高圧エアを供給して熱交換器(1)内部を加圧する高圧エア供給装置(41)(加圧手段)と、保持装置(40)に保持された熱交換器(1)に下方から光を照射する照明(42)(光照射手段)と、保持装置(40)に保持された熱交換器(1)の上方に配置され、かつ光軸が互いに平行となっている複数のCCDカメラ(43)(撮像手段)と、画像処理装置(44)(処理手段)と、各操作を行うとともに耐圧性の検査結果を表示する操作兼表示装置(45)とを備えている。
【0100】
保持装置(40)は、熱交換器(1)の両ヘッダ(2)(3)を、通風間隙(5)を塞がないように保持する。
【0101】
保持装置(40)に保持された熱交換器(1)と照明(42)との間には、照明(42)から発せられた光を均等に拡散させて面照明とする光拡散板(46)が配置されている。なお、照明(42)の数は、コスト、発熱量などを考慮して少ない方が好ましい。照明(42)の数が少なくても、光拡散板(46)の働きにより、面照明とすることができる。
【0102】
高圧エア供給装置(41)は、先端部に熱交換器(1)の入口管(7)または出口管(8)に接続されるコネクタを有する高圧エア供給ホース(図示略)を備えている。
【0103】
CCDカメラ(43)は画角を有しており、光軸が上下方向を向くように平行になりかつ隣り合う複数のCCDカメラ(43)の撮像範囲が部分的に重複するように配置されている。各CCDカメラ(43)は、照明(42)により下方から光が照射された熱交換器(1)の像を、ここではモノクロ画像として直接撮像し、その画像信号を画像処理装置(44)に出力する。
【0104】
図6に示すように、熱交換器(1)における両ヘッダ(2)(3)寄りの部分(A1)を除いた各部分(A2)(A3)(A4)は、隣り合う複数、ここでは3つのCCDカメラ(43)により異なる複数方向、ここでは3方向から撮像されるようになっている。たとえば部分(A2)は、図6の左から2番目のCCDカメラ(43)により真上から撮像され、左端のCCDカメラ(43)により左斜め上方から撮像され、左から3番目のCCDカメラ(43)により右斜め上方から撮像される。また、熱交換器(1)における両ヘッダ(2)(3)寄りの部分(A1)は、両端のCCDカメラ(43)およびこれに隣り合うCCDカメラ(43)により異なる複数方向、ここでは3方向から撮像されるようになっている。すなわち、部分(A1)は、左端のCCDカメラ(43)により真上から直接撮像されるとともに、部分(A1)の板状反射部材(47)による反射像が左端のCCDカメラ(43)により撮像されることによって左斜め上方から撮像されることになる。また、部分(A1)は左から2番目のCCDカメラ(43)により右斜め上方から撮像される。したがって、熱交換器(1)のすべての部分(A1)(A2)(A3)(A4)がCCDカメラ(43)により複数方向、ここでは3方向から撮像され、各部分(A1)(A2)(A3)(A4)についての複数、ここでは3つの画像が得られる。
【0105】
画像処理装置(44)は、すべてのCCDカメラ(43)により熱交換器(1)の各部分(A1)(A2)(A3)(A4)を複数方向、ここでは3方向から撮像することによって得られた各部分(A1)(A2)(A3)(A4)の複数、ここでは3つのモノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドット(画素)に分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数する。また、画像処理装置(44)は、熱交換器(1)の各部分(A1)(A2)(A3)(A4)に対する3つのモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この黒部分の数の演算結果を記憶する。さらに、画像処理装置(44)は、高圧エア供給装置(41)により熱交換器(1)の内部に高圧エアを供給して加圧する前の状態における黒部分の数の演算結果と加圧した後の状態における黒部分の数の演算結果とを比較し、加圧後の黒部分の増加数に基づいて熱交換器(1)の耐圧性を判定し、その判定結果を操作兼表示装置(45)に出力する。
【0106】
次に、上述した耐圧性検査装置を用いた熱交換器(1)の耐圧性検査方法について説明する。
【0107】
まず、熱交換器(1)をそれぞれ保持装置(40)に保持させ、照明(42)により下方から熱交換器(1)に光を照射する。ついで、CCDカメラ(43)によって、熱交換器(1)の各部分(A1)(A2)(A3)(A4)を、異なる複数方向、ここでは3方向からモノクロ画像として撮像する。CCDカメラ(43)で得られた画像信号は画像処理装置(44)に出力される。画像処理装置(44)は、CCDカメラ(43)により熱交換器(1)の各部分(A1)(A2)(A3)(A4)を3方向から撮像することによって得られた各部分(A1)(A2)(A3)(B)の3つのモノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドット(画素)に分割し、グレー処理を施して各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、さらに熱交換器(1)の各部分(A1)(A2)(A3)(A4)に対する3つのモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この黒部分の数の演算結果を記憶する。
【0108】
ここで、熱交換器(1)の各部分(A1)(A2)(A3)(A4)を、CCDカメラ(43)により複数方向、ここでは3方向から撮像することによって各部分(A1)(A2)(A3)(A4)の3つの画像を得ているので、通風間隙(5)に配置されたコルゲートフィン(6)が通風性能に影響を与えない程度に変形していたとしても、簡単かつ正確に熱交換器(1)の耐圧性を検査することができる。すなわち、熱交換器(1)の各部分(A1)(A2)(A3)(A4)において、コルゲートフィン(6)の連結部(6c)が、図6に示すように傾いていた場合にも、通風抵抗を著しく増大させて熱交換性能を著しく低下させることはない。しかしながら、各部分(A1)(A2)(A3)(A4)をCCDカメラ(43)により1方向から撮像して画像を得た場合、たとえば図6の部分(A1)を左端のCCDカメラ(43)により真上のみから直接撮像して画像を得、あるいは左から2番目のCCDカメラ(43)により右斜め上方のみから撮像して画像を得た場合、部分(A2)を左端のCCDカメラ(43)により左斜め上方のみから撮像して画像を得、あるいは左から3番目のCCDカメラ(43)により右斜め上方のみから撮像して画像を得た場合、部分(A3)を左から3番目のCCDカメラ(43)により真上のみから撮像して画像を得、あるいは左から4番目のCCDカメラ(43)により右斜め上方のみから撮像して画像を得た場合、および部分(A4)を左から3番目のCCDカメラ(43)により左斜め上方のみから撮像して画像を得た場合、通風間隙(5)に配置されたコルゲートフィン(6)の隣り合う連結部(6c)どうしの間の間隙を通過する光の光量が不足し、各モノクロ画像における黒部分の数が過剰となって、加圧前の段階で通風性能が十分ではない不良品と判定されることがある。これに対し、CCDカメラ(43)により複数、ここでは3方向から各部分(A1)(A2)(A3)(A4)を撮像して3つの画像を得た場合、各部分(A1)(A2)(A3)(A4)の1または2のモノクロ画像における2値化した黒部分の数は過剰であるが、少なくとも1つのモノクロ画像における2値化した黒部分の数は少なくなる。たとえば図6の部分(A3)については、左から3番目および左から4番目のCCDカメラ(43)で撮像して得られたモノクロ画像における2値化した黒部分の数は過剰であるが、左から2番目のCCDカメラ(43)で撮像して得られたモノクロ画像における2値化した黒部分の数は少なくなる。したがって、各部分(A1)(A2)(A3)(A4)の複数、ここでは3つのモノクロ画像における2値化した黒部分の数の合計または平均を演算し、これらの黒部分の数の演算結果に基づいて通風性能を判定すると、不良品と判定されることがなくなる。すなわち、内部を加圧する前の熱交換器(1)においては、熱交換器(1)の各部分(A1)(A2)(A3)(B)を複数、ここでは3方向から見た場合、少なくともいずれか1つの方向においては隣り合う偏平状熱交換管(4)どうしの間の通風間隙(5)を多くの光が透過する。
【0109】
ついで、入口管(7)および出口管(8)のうちのいずれか一方を密閉するとともに同他方から高圧エア供給装置(41)により熱交換器(1)内に高圧エアを供給して熱交換器(1)の内部を加圧し、上記と同様に、CCDカメラ(43)によって、熱交換器(1)の各部分(A1)(A2)(A3)(A4)を、異なる3方向からモノクロ画像として撮像することによって各部分(A1)(A2)(A3)(B)の3つの画像を得、画像信号を画像処理装置(44)に出力する。画像処理装置(44)は、加圧前の場合と同様にして、熱交換器(1)の各部分(A1)(A2)(A3)(B)に対する3つのモノクロ画像における2値化した黒部分の数の合計または平均を演算し、これらの黒部分の数を記憶する。
【0110】
偏平状熱交換管(4)の補強壁用凸条(19)(20)どうしのろう付部にろう付不良が発生している場合や、当該ろう付部のろう付強度が不足している場合には、熱交換器(1)の内部を加圧すると、図7および図8に示すように、補強壁用凸条(19)(20)の先端どうしの内部接合部が破壊して両凸条(19)(20)間に比較的大きな隙間が生じ、偏平状熱交換管(4)が大きく膨らむとともに通風間隙(5)に配置されているコルゲートフィン(6)が変形するので、いずれの方向から見た場合にも通風間隙(5)を透過する光量が低下する。したがって、画像処理装置(44)により演算された黒部分の数は、加圧前の演算された黒部分の数に比較して著しく増加する。この場合、画像処理装置(44)は、加圧後の黒部分の数と加圧前の黒部分の数を比較し、加圧後の黒部分の増加数が所定のしきい値以上であれば耐圧性が不足した不良品であると判定し、表示装置(45)に判定結果を表示する。
【0111】
これとは逆に、偏平状熱交換管(4)の補強壁用凸条(19)(20)どうしのろう付部にろう付不良が発生しておらず、かつ当該ろう付部のろう付強度が十分大きい場合には、熱交換器(1)の内部を加圧したとしても、偏平状熱交換管(4)の膨らみやコルゲートフィン(6)の変形はほとんど発生せず、いずれの方向から見た場合にも、通風間隙(5)を透過する光量は加圧前に比べてもほとんど低下しない。したがって、画像処理装置(44)により演算された黒部分の数は、加圧前の演算された黒部分の数に比較してほとんど増加せず、加圧後の黒部分の増加数は所定のしきい値未満となる。この場合、画像処理装置(44)は、耐圧性に優れた良品と判定し、表示装置(45)の判定結果を表示する。
【0112】
上記実施形態においては、CCDカメラ(43)(撮像手段)は、直接熱交換器(1)を撮像しているが、これに代えて、反射手段による反射像を撮像するようにしてもよい。また、上記実施形態においては、撮像手段として画角を有する複数のCCDカメラ(43)が用いられているが、これに代えて、平行光を収束させるレンズを有する複数のカメラ(撮像手段)を使用し、これらのカメラを、光軸が異なる方向を向きかつ隣り合う撮像手段の撮像範囲が部分的に重複するように配置してもよい。平行光を収束させるレンズとしては、たとえばテレセントリックレンズが用いられる。
【0113】
また、上記実施形態の検査装置は、次のような熱交換器(1)の耐圧性検査方法に利用することもできる。
【0114】
この方法は、内部接合部を有する複数の中空状冷媒流通部(偏平状熱交換管(4))が並列状に設けられており、かつ隣接する冷媒流通部どうしの間が通風間隙(5)となっているとともに通風間隙(5)にコルゲートフィン(6)が配置されている熱交換器(1)の耐圧性を検査する方法であって、熱交換器(1)の通風方向の片側から光を照射しておき、熱交換器(1)の通風方向の反対側において熱交換器(1)の同一部分を、撮像手段(CCDカメラ(43))により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得、ついで熱交換器(1)の内部を加圧し、加圧開始後連続的または断続的に熱交換器(1)の通風方向の反対側において熱交換器(1)の同一部分を、撮像手段(CCDカメラ(43))により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得、加圧前の当該同一部分に対する複数の画像の輝度情報、および加圧後の当該同一部分に対する複数の画像の輝度情報の連続的変化または断続的変化に基づいて熱交換器(1)の耐圧性を判定するものである。
【0115】
この方法において、熱交換器(1)の同一部分を、撮像手段(CCDカメラ(43))により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数のモノクロ画像を得、各モノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、各画像における加圧前の黒部分の数、および加圧後の黒部分の数の連続的変化または断続的変化に基づいて熱交換器(1)の耐圧性を判定することがある。この方法において、熱交換器(1)の同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果を耐圧性の判定に用いるのがよい。
【0116】
また、上記方法において、熱交換器(1)の同一部分を、撮像手段(CCDカメラ(43)により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数のモノクロ画像を得、各モノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化して、各画像における白部分および黒部分のパターンを抽出し、加圧手段による加圧前のパターン、および加圧後のパターンの連続的変化または断続的変化に基づいて熱交換器の耐圧性を判定することがある。
【0117】
上述した実施形態においては、耐圧性検査装置は熱交換器(1)の耐圧性の検査に用いられているが、上述した方法において、熱交換器(1)の各部分(A1)(A2)(A3)(A4)に対する加圧前の複数の各画像の演算された黒部分の数に基づいて、熱交換器(1)の通風性能を検査することができる。すなわち、加圧前に置いてコルゲートフィン(6)が変形していたり、あるいは偏平状熱交換管(4)とコルゲートフィン(6)とをろう付する際に用いられたフラックスが大量に残存したりすることにより、通風間隙(5)が塞がれている場合、上記演算された黒部分の数が多くなるので、通風性能が十分ではない不良品と判定することができる。
【0118】
さらに、これと同様にして、熱交換器に組み込む前のコルゲートフィン単体のの状態を判定することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】この発明の方法および装置により耐圧性が検査される熱交換器の1例を示す斜視図である。
【図2】図1の熱交換器の偏平状熱交換管を示す拡大横断面図である。
【図3】図2の偏平状熱交換管を製造する方法を示す図である。
【図4】図1に示す熱交換器の部分拡大正面図である。
【図5】この発明による熱交換器の耐圧性検査装置の実施形態の概略的構成を示す図である。
【図6】図5の部分拡大図である。
【図7】熱交換器内部の加圧により偏平状熱交換管の内部接合部が破壊した状態を示す図4相当の図である。
【図8】図7のVIII−VIIii線拡大断面図である。
【符号の説明】
【0120】
(1):熱交換器
(4):偏平状熱交換管(冷媒流通部)
(5):通風間隙
(6):コルゲートフィン
(6a):波頂部
(6b):波底部
(6c):連結部
(40):保持装置(保持手段)
(41):高圧エア供給装置(加圧手段)
(42):照明(光照射手段)
(43):CCDカメラ(撮像手段)
(44):画像処理装置(処理手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンを検査する方法であって、
コルゲートフィンにその幅方向の片側から光を照射するとともに、同じく反対側においてコルゲートフィンの同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得、当該同一部分の複数の画像の輝度情報に基づいてコルゲートフィンの状態を判定することを特徴とするコルゲートフィンの検査方法。
【請求項2】
コルゲートフィンの複数方向からの撮像を、複数の撮像手段により同時に行う請求項1記載のコルゲートフィンの検査方法。
【請求項3】
コルゲートフィンの同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数のモノクロ画像を得、各モノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、各画像の黒部分の数に基づいてコルゲートフィンの状態を判定する請求項1または2記載のコルゲートフィンの検査方法。
【請求項4】
コルゲートフィンの同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果をコルゲートフィンの状態の判定に用いる請求項3記載のコルゲートフィンの検査方法。
【請求項5】
波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンを検査する装置であって、
コルゲートフィンの幅方向の片側に配置されかつコルゲートフィンに光を照射する光照射手段と、コルゲートフィンを挟んで光照射手段とは反対側に配置され、かつコルゲートフィンの同一部分を複数方向から撮像する撮像手段と、撮像手段により得られたコルゲートフィンの同一部分に対する複数の画像の輝度情報に基づいてコルゲートフィンの状態を判定する処理手段とを備えているコルゲートフィンの検査装置。
【請求項6】
画角を有する複数の撮像手段が、光軸が平行になりかつ隣り合う撮像手段の撮像範囲が部分的に重複するように配置されている請求項5記載のコルゲートフィンの検査装置。
【請求項7】
撮像手段が、CCDカメラからなる請求項6記載のコルゲートフィンの検査装置。
【請求項8】
平行光を収束させるレンズを有する複数の撮像手段が、光軸が異なる方向を向きかつ隣り合う撮像手段の撮像範囲が部分的に重複するように配置されている請求項5記載のコルゲートフィンの検査装置。
【請求項9】
処理手段が、撮像手段によりコルゲートフィンの同一部分を複数方向から撮像することによって得られた当該同一部分の複数のモノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、黒部分の数に基づいてコルゲートフィンの状態を判定する請求項5〜8のうちのいずれかに記載のコルゲートフィンの検査装置。
【請求項10】
処理手段が、コルゲートフィンの同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果をコルゲートフィンの状態の判定に用いる請求項9記載のコルゲートフィンの検査装置。
【請求項11】
処理手段が画像処理装置からなる請求項5〜10のうちのいずれかに記載のコルゲートフィンの検査装置。
【請求項12】
複数の中空状冷媒流通部が並列状に設けられており、かつ隣接する冷媒流通部どうしの間が通風間隙となっているとともに通風間隙に、波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンが配置されている熱交換器の通風性能を検査する方法であって、
熱交換器に通風方向の片側から光を照射するとともに、同じく反対側において熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得、当該同一部分の複数の画像の輝度情報に基づいて熱交換器の通風性能を判定することを特徴とする熱交換器の通風性能検査方法。
【請求項13】
熱交換器の複数方向からの撮像を、複数の撮像手段により同時に行う請求項12記載の熱交換器の通風性能検査方法。
【請求項14】
熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数のモノクロ画像を得、各モノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、各画像の黒部分の数に基づいて熱交換器の通風性能を判定する請求項12または13記載の熱交換器の通風性能検査方法。
【請求項15】
熱交換器の同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果を熱交換器の通風性能の判定に用いる請求項14記載の熱交換器の通風性能検査方法。
【請求項16】
複数の中空状冷媒流通部が並列状に設けられており、かつ隣接する冷媒流通部どうしの間が通風間隙となっているとともに通風間隙に、波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンが配置されている熱交換器の通風性能を検査する装置であって、
熱交換器の通風方向の片側に配置されかつ熱交換器に光を照射する光照射手段と、熱交換器を挟んで光照射手段とは反対側に配置され、かつ熱交換器の同一部分を複数方向から撮像する撮像手段と、撮像手段により得られた熱交換器の同一部分に対する複数の画像の輝度情報に基づいて熱交換器の通風性能を判定する処理手段とを備えている熱交換器の通風性能検査装置。
【請求項17】
画角を有する複数の撮像手段が、光軸が平行になりかつ隣り合う撮像手段の撮像範囲が部分的に重複するように配置されている請求項16記載の熱交換器の通風性能検査装置。
【請求項18】
撮像手段が、CCDカメラからなる請求項17記載の熱交換器の通風性能検査装置。
【請求項19】
平行光を収束させるレンズを有する複数の撮像手段が、光軸が異なる方向を向きかつ隣り合う撮像手段の撮像範囲が部分的に重複するように配置されている請求項16記載の熱交換器の通風性能検査装置。
【請求項20】
処理手段が、撮像手段により熱交換器の同一部分を複数方向から撮像することによって得られた当該同一部分の複数のモノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、各画像の黒部分の数に基づいて熱交換器の通風性能を判定する請求項16〜19のうちのいずれかに記載の熱交換器の通風性能検査装置。
【請求項21】
処理手段が、熱交換器の同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果を熱交換器の通風性能の判定に用いる請求項20記載の熱交換器の通風性能検査装置。
【請求項22】
処理手段が画像処理装置からなる請求項16〜21のうちのいずれかに記載の熱交換器の通風性能検査装置。
【請求項23】
内部接合部を有する複数の中空状冷媒流通部が並列状に設けられており、かつ隣接する冷媒流通部どうしの間が通風間隙となっているとともに通風間隙に、波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンが配置されている熱交換器の耐圧性を検査する方法であって、
熱交換器の内部を加圧し、この加圧の前後において、それぞれ熱交換器の通風方向の片側から光を照射するとともに、同じく反対側において熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得、上記加圧の前後における当該同一部分の複数の画像の輝度情報に基づいて熱交換器の耐圧性を判定することを特徴とする熱交換器の耐圧性検査方法。
【請求項24】
熱交換器の複数方向からの撮像を、複数の撮像手段により同時に行う請求項23記載の熱交換器の耐圧性検査方法。
【請求項25】
熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数のモノクロ画像を得、各モノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、各画像における上記加圧前の黒部分の数に対する加圧後の黒部分の増加数に基づいて熱交換器の耐圧性を判定する請求項23または24記載の熱交換器の耐圧性検査方法。
【請求項26】
熱交換器の同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果を耐圧性の判定に用いる請求項25記載の熱交換器の耐圧性検査方法。
【請求項27】
内部接合部を有する複数の中空状冷媒流通部が並列状に設けられており、かつ隣接する冷媒流通部どうしの間が通風間隙となっているとともに通風間隙に、波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンが配置されている熱交換器の耐圧性を検査する方法であって、
熱交換器の通風方向の片側から光を照射しておき、熱交換器の通風方向の反対側において熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得、ついで熱交換器の内部を加圧し、加圧開始後連続的または断続的に熱交換器の通風方向の反対側において熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数の画像を得、加圧前の当該同一部分に対する複数の画像の輝度情報、および加圧後の当該同一部分に対する複数の画像の輝度情報の連続的変化または断続的変化に基づいて熱交換器の耐圧性を判定することを特徴とする熱交換器の耐圧性検査方法。
【請求項28】
熱交換器の複数方向からの撮像を、複数の撮像手段により同時に行う請求項27記載の熱交換器の耐圧性検査方法。
【請求項29】
熱交換器の同一部分を、撮像手段により複数方向から撮像することによって当該同一部分の複数のモノクロ画像を得、各モノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、各画像における加圧前の黒部分の数、および加圧後の黒部分の数の連続的変化または断続的変化に基づいて熱交換器の耐圧性を判定する請求項27または28記載の熱交換器の耐圧性検査方法。
【請求項30】
熱交換器の同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果を耐圧性の判定に用いる請求項29記載の熱交換器の耐圧性検査方法。
【請求項31】
相互に間隔をおいて配置された1対のヘッダ間に、内部接合部を有する複数の中空状冷媒流通部が並列状に設けられており、かつ隣接する冷媒流通部どうしの間が通風間隙となっているとともに通風間隙に、波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンが配置されている熱交換器の耐圧性を検査する装置であって、
熱交換器の内部を加圧する加圧手段と、熱交換器の通風方向の片側に配置されかつ熱交換器に光を照射する光照射手段と、熱交換器を挟んで光照射手段とは反対側に配置され、かつ熱交換器の同一部分を複数方向から撮像して複数の画像を得る撮像手段と、加圧手段による加圧の前後において、撮像手段により得られた当該同一部分に対する複数の画像の輝度情報の変化に基づいて熱交換器の耐圧性を判定する処理手段とを備えている熱交換器の耐圧性検査装置。
【請求項32】
画角を有する複数の撮像手段が、光軸が平行になりかつ隣り合う撮像手段の撮像範囲が部分的に重複するように配置されている請求項31記載の熱交換器の耐圧性検査装置。
【請求項33】
撮像手段が、CCDカメラからなる請求項32記載の熱交換器の耐圧性検査装置。
【請求項34】
平行光を収束させるレンズを有する複数の撮像手段が、光軸が異なる方向を向きかつ隣り合う撮像手段の撮像範囲が部分的に重複するように配置されている請求項31記載の熱交換器の耐圧性能検査装置。
【請求項35】
処理手段が、撮像手段により熱交換器の同一部分を複数方向から撮像することによって得られた当該同一部分の複数のモノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、各画像における加圧手段による加圧前の黒部分の数に対する加圧後の黒部分の増加数に基づいて熱交換器の耐圧性を判定する請求項31〜34のうちのいずれかに記載の熱交換器の耐圧性検査装置。
【請求項36】
処理手段が、撮像手段により熱交換器の同一部分を複数方向から撮像することによって得られた当該同一部分の複数のモノクロ画像にグレー処理を施すとともに各モノクロ画像を複数のドットに分割し、各ドットにおける輝度情報を所定のしきい値により白部分および黒部分に2値化するとともに黒部分の数を計数し、各画像における加圧手段による加圧前の黒部分の数、および加圧後の黒部分の数の連続的変化または断続的変化に基づいて熱交換器の耐圧性を判定する請求項31〜34のうちのいずれかに記載の熱交換器の耐圧性検査装置。
【請求項37】
処理手段が、熱交換器の同一部分に対する複数のモノクロ画像における黒部分の数を加算または平均するように演算し、この演算結果を耐圧性の判定に用いる請求項35または36記載の熱交換器の耐圧性検査装置。
【請求項38】
処理手段が画像処理装置からなる請求項31〜37のうちのいずれかに記載の熱交換器の耐圧性検査装置。
【請求項39】
複数の中空状冷媒流通部が並列状に設けられ、かつ隣接する冷媒流通部どうしの間が通風間隙となっているとともに通風間隙に、波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンが配置されており、請求項12〜15のうちのいずれかに記載の方法により通風性能が検査された熱交換器。
【請求項40】
内部接合部を有する複数の中空状冷媒流通部が並列状に設けられ、かつ隣接する冷媒流通部どうしの間が通風間隙となっているとともに通風間隙に、波頂部、波底部および波頂部と波底部とを連結する連結部を有するコルゲートフィンが配置されており、請求項23〜30のうちのいずれかに記載の方法により耐圧性が検査された熱交換器。
【請求項41】
請求項16〜22のうちのいずれかに記載の通風性能検査装置を備えている熱交換器製造ライン。
【請求項42】
請求項31〜38のうちのいずれかに記載の耐圧性検査装置を備えている熱交換器製造ライン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−250762(P2006−250762A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−68563(P2005−68563)
【出願日】平成17年3月11日(2005.3.11)
【出願人】(000002004)昭和電工株式会社 (3,251)
【Fターム(参考)】