コンクリートの養生方法及びコンクリート用型枠並びにコンクリート製品の養生装置
【課題】 コンクリート用型枠本体に収容した未硬化のコンクリートを加熱して養生する際、装置の小型化を図るようにする。
【解決手段】 未硬化のコンクリート13を収容するコンクリート用型枠本体4に電気ヒータ11,12を設ける。前記型枠本体4が金属製であって、前記電気ヒータ11,12が、二重構造となる上下一対の板材8A,8Bを一体に設けてなる上部成形板部8、左右一対の板材9A,9Bを一体に設けてなる内側壁成形板部9、さらには左右一対の板材10A,10Bを一体に設けてなる外側壁成形板部10に内蔵されている。電気ヒータ11,12の発熱によって未硬化のコンクリート13に直接的に加熱して養生することで、寒冷地などでの養生効果を向上することができると共に、養生手段の小型化を図ることができるコンクリート用型枠を提供することができる。
【解決手段】 未硬化のコンクリート13を収容するコンクリート用型枠本体4に電気ヒータ11,12を設ける。前記型枠本体4が金属製であって、前記電気ヒータ11,12が、二重構造となる上下一対の板材8A,8Bを一体に設けてなる上部成形板部8、左右一対の板材9A,9Bを一体に設けてなる内側壁成形板部9、さらには左右一対の板材10A,10Bを一体に設けてなる外側壁成形板部10に内蔵されている。電気ヒータ11,12の発熱によって未硬化のコンクリート13に直接的に加熱して養生することで、寒冷地などでの養生効果を向上することができると共に、養生手段の小型化を図ることができるコンクリート用型枠を提供することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート製品の養生方法及びコンクリート用型枠並びにコンクリート製品の養生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数の断熱構造の養生槽を備え、各養生槽内へ蒸気を供給するボイラーを備え、各養生槽内に未硬化のコンクリート 製品を収容し、各養生槽内を上記ボイラーから供給される高温蒸気で満たして硬化を促すコンクリート製品の蒸気養生槽が知られている(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−137220号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のような蒸気を用いた未硬化のコンクリート製品の養生にあっては、ボイラー、蒸気配管を必要とするので、装置が比較的大きくなってしまうという問題があった。
【0004】
解決しようとする問題点は、コンクリート用型枠本体に収容した未硬化のコンクリートを加熱して養生する際、装置の小型化を図るようにする点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、未硬化のコンクリートを型枠に収容した状態で加熱して硬化を促すコンクリートの養生方法において、前記加熱手段を前記型枠に設けた電気ヒータにより行うことを特徴とするコンクリートの養生方法である。
【0006】
請求項2の発明は、未硬化のコンクリートを囲んで、該囲まれた空間内を加熱して硬化を促すコンクリートの養生方法において、前記加熱手段を面発熱電気ヒータにより行うことを特徴とするコンクリート製品の養生方法である。
【0007】
請求項3の発明は、未硬化のコンクリートを収容するコンクリート用型枠本体に電気ヒータを設けたことを特徴とするコンクリート用型枠である。
【0008】
請求項4の発明は、前記型枠本体が金属製又は樹脂製であって、前記電気ヒータが内蔵されていることを特徴とする請求項2記載のコンクリート用型枠である。
【0009】
請求項5の発明は、前記電気ヒータの内側にラジエーターを設けたことを特徴とする請求項3又は4記載のコンクリート用型枠である。
【0010】
請求項6の発明は、未硬化のコンクリートを囲むことが可能な覆い体に電気ヒータを設けたことを特徴とするコンクリート製品の養生装置である。
【0011】
請求項7の発明は、前記覆い体は前記コンクリートを覆うシートカバーであることを特徴とする請求項6記載のコンクリート製品の養生装置である。
【0012】
請求項8の発明は、前記電気ヒータの内側にラジエーターを設けたことを特徴とする請求項7又は8記載のコンクリート用型枠である。
【0013】
請求項9の発明は、前記の外側に断熱材を設けたことを特徴とする請求項3又は4記載のコンクリート用型枠である。
【0014】
請求項10の発明は、前記電気ヒータの外側に断熱材を設けたことを特徴とする請求項7又は8記載のコンクリート用型枠である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、電気ヒータの発熱によって未硬化のコンクリートを直接的に加熱して養生することで、寒冷地などでの養生効果を向上することができると共に、養生手段の小型化を図る養生方法を提供することができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、加熱手段が電気式のために加熱のための装置が大型化することはなく、さらに、加熱手段は面状に発熱する面発熱電気ヒータにより行うことで、局部加熱はなく、したがって空間内、ひいてはコンクリートの製品を均一に加熱して養生することができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、型枠に設けた電気ヒータの発熱によって未硬化のコンクリートを直接的に加熱して養生することで、寒冷地などでの養生効果を向上することができると共に、養生手段の小型化を図ることができるコンクリート用型枠を提供することができる
請求項4の発明によれば、電気ヒータが外気に直接さらされないので、外部への放熱は少なく熱効率の向上を図ることができる。
【0018】
請求項5の発明によれば、電気ヒータの熱はラジエーターを介して内側へ効率的に放熱することができる。
【0019】
請求項6の発明によれば、電気ヒータにより未硬化のコンクリートの製品を均一に加熱して養生することができる。
【0020】
請求項7の発明によれば、別途加熱用の空間のための装置が不用となり、全体の装置の小型化、さらには作業性を向上することができる。
【0021】
請求項8の発明によれば、電気ヒータの熱はラジエーターを介して内側へ効率的に放熱することができる。
【0022】
請求項9、10の発明によれば、電気ヒータの熱は断熱材により断熱されて効率的に放熱することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【実施例1】
【0024】
図1,2に示す実施例1は、底部1の両側上部に側壁部2を設けたコンクリート製下水溝3を成形するための金属製、例えば鋼製のコンクリート用型枠の場合を示しており、この型枠本体4は内側型枠5と外側型枠6とを備えており、内側型枠5は設置面7よりも上方位置にほぼ水平に配置される上下一対の鋼製の板材8A,8Bを間隔をおいて一体に設けてなる上部成形板部8の両側に、左右一対の鋼製の板材9A,9Bを間隔をおいて一体に設けてなる内側壁成形板部9を一体に設けたものである。一方、外側型枠6は側壁内側部成形板部5の外側に間隙をおいて配置される左右一対の鋼製の板材10A,10Bを間隔をおいて一体に設けてなる外側壁成形板部10を有するものであって、外側型枠6の上方は開口していると共に、外側壁成形板部10の上部10Aは上部成形板部8よりも底部1の厚み分上方に配置されている。
【0025】
そして、前記内側型枠5の上部成形板部8及び内側壁成形板部9と、外側型枠6の外側壁成形板部10にはそれぞれ第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12が一体に設けられている。第1の電気ヒータ11は上下一対の板材8A,8Bの間や左右一対の板材9A,9Bの間に固定されたり、或いは着脱自在に設けられている。また第2の電気ヒータ12は左右一対の板材10A,10Bの間に固定されたり、或いは着脱自在に設けられている。この第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12は、例えば面状発熱体であって、この面状発熱体は種々の構造のものが知られており、例えば炭素繊維とポリエステル等のフィラメントを混抄した不職布型の面状発熱体やその他に線面発熱体などが知られているが、ここではこれら全部を面状発熱体に含むものとする。尚、第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12はシーズヒータ等の線状発熱体により形成してもよく、さらにこれら電気ヒータ11,12には万一の温度上昇に対して自己ヒューズ機能を有するものが好ましい。
【0026】
次に前記構成についてその作用を説明する。設置面7に内側型枠5を設置すると共に、その外側に外側型枠6を設置する。次に未硬化のコンクリート13を内側型枠5と外側型枠6との間隙に流し込むと共に、未硬化のコンクリート13を外側壁成形板部10の上部10Aまで充填する。そして、第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12に電源装置(図示せず)より給電すると、第1の電気ヒータ11が例えば摂氏25度程度に発熱してこの熱によって充填されている未硬化のコンクリート13を内側より加熱する。一方第2の電気ヒータ12が発熱してこの熱によって充填されている未硬化のコンクリート13を外側より加熱して養生する。このような第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12の発熱は、これらが面状発熱体である場合には、局部的発熱がなく均一に未硬化のコンクリート13を加熱、養生することができる。
【0027】
以上のように、前記実施例においては未硬化のコンクリート13を型枠に収容した状態で加熱して硬化を促すコンクリート13の養生方法において、前記加熱手段を前記型枠に設けた電気ヒータ11,12により行うことにより、電気ヒータ11,12の発熱によって未硬化のコンクリート13を直接的に加熱して養生することで、寒冷地などでの養生効果を向上することができると共に、養生手段の小型化を図る養生方法を提供することができる。
【0028】
また、未硬化のコンクリート13を収容するコンクリート用型枠本体4に電気ヒータ11,12を設けたことにより、電気ヒータ11,12の発熱によって未硬化のコンクリート13に直接的に加熱して養生することで、寒冷地などでの養生効果を向上することができると共に、養生手段の小型化を図ることができるコンクリート用型枠を提供することができる。
【0029】
さらに、前記型枠本体4が金属製であって、前記電気ヒータ11,12が、二重構造となる上下一対の板材8A,8Bを一体に設けてなる上部成形板部8、左右一対の板材9A,9Bを一体に設けてなる内側壁成形板部9、さらには左右一対の板材10A,10Bを一体に設けてなる外側壁成形板部10に内蔵されていることで、電気ヒータ11,12が外気に直接さらされないので、外部への放熱は少なくなり、熱効率の向上を図ることができる。
【0030】
尚、第1の電気ヒータ11や第2の電気ヒータ12を内側型枠5と外側型枠6に対して着脱自在に設けることにより、第1の電気ヒータ11や第2の電気ヒータ12を他の内側型枠と外側型枠に簡単に交換して取り付けることができる。
【実施例2】
【0031】
図3,4に示す実施例2はコンクリート用型枠である成形した樹脂製型枠の場合を示したものであり、この樹脂製型枠の型枠本体21は底部22の上面に成形面23を形成すると共に、上面の周囲に枠24を形成したものである。そして、前記底部22の厚み部分に上述の電気ヒータ25を埋設して内蔵したものである。
【0032】
したがって、前記実施例においては設置面26に樹脂製型枠を設置した後、未硬化のコンクリート27を枠24の内側に流し込むと共に、未硬化のコンクリート27を枠24の上部まで充填する。そして、電気ヒータ25に電源装置(図示せず)より給電すると、電気ヒータ25が例えば摂氏25度程度に発熱してこの熱によって充填されている未硬化のコンクリート27を底部22側より加熱する。このような電気ヒータ25が面状発熱体である場合には、局部的発熱がなく均一に未硬化のコンクリート27を加熱、養生することができる。
【0033】
以上のように、前記実施例においては未硬化のコンクリート27を収容する樹脂製のコンクリート用型枠本体21に電気ヒータ25を設けたことにより、電気ヒータ25の発熱によって未硬化のコンクリート27を直接的に加熱して養生することで、寒冷地などでの養生効果を向上することができると共に、養生手段の小型化を図ることができるコンクリート用型枠を提供することができる。
【0034】
さらに、前記型枠本体21が樹脂製であって、前記電気ヒータ25が埋設されて内蔵されていることで、電気ヒータ25が外気に直接さらされないので、外部への放熱は少なくなり、熱効率の向上を図ることができる。
【実施例3】
【0035】
図5に示す実施例3はコンクリート用型枠である成形した樹脂製型枠の場合を示したものであり、この樹脂製型枠の型枠本体21は底部22の上面に成形面23を形成すると共に、上面の周囲に枠24を形成したものである。そして、前記底部22の厚み部分にパイプ28を埋設したり孔を形成したりして、このパイプ28又は孔に上述の電気ヒータ25を出し入れ自在に設けたものである。
【0036】
したがって、前記実施例においては予め電気ヒータ25をパイプ28又は孔に挿入しておき、設置面26に樹脂製型枠を設置した後、未硬化のコンクリート27を枠の内側に流し込むと共に、未硬化のコンクリート27を枠24の上部まで充填する。そして、電気ヒータ25に電源装置(図示せず)より給電すると、電気ヒータ25が発熱してこの熱によって充填されている未硬化のコンクリート27を底部より加熱する。
【0037】
以上のように、前記実施例においては前記実施例2の効果の他に、前記電気ヒータ25がパイプ28又は孔を介して樹脂製型枠に着脱自在に埋設されて内蔵されていることで、電気ヒータ25を他の型枠にも利用できるなど作業性の向上を図ることができる。
【実施例4】
【0038】
図6は実施例4を示しており、設置面としての台31上に設けられた分解可能な型枠32に未硬化のコンクリート33を流しこんで未硬化のコンクリート33の製品が成形されている。
【0039】
前記未硬化のコンクリート33の製品を囲んで、該囲まれた空間34内を加熱する携帯可能な養生装置は、コンクリート33の製品を囲むことが可能なシートカバー状の覆い体35に面状発熱体等の電気ヒータ36を一体的に設けたものである。
【0040】
実施例では、覆い体35は平面が矩形の上面部37及びその四方の下部に配置される側面部38によって形成され下方を開口しているものであり、これら上面部37、四方の側面部38には電気ヒータ36をそれぞれ備えている。電気ヒータ36は上面部37、四方の側面部38の少なくともいずれか1箇所にあればよい。
【0041】
尚、電気ヒータ36は例えば常温固体有機化合物と炭素粉末の混合物からなる自己温度制御機能を有するシート状の素子ヒータ(図示せず)の両側端部に一対の電極を設け、かつこの素子ヒータ(図示せず)の下面に、絶縁シート(図示せず)を介して、前記電極にリード線36Aを接続し、このリード線36A側を電源39に接続するようになっている。さらにラミネートシート(図示せず)を表裏に被覆してなることで、面発熱電気ヒータ6を例えば摂氏25〜55度程度に発熱させることができるようになっている。この熱により空間34内を加熱して未硬化のコンクリート33の製品を養生するものである。
【0042】
電気ヒータ36としては、内面のほぼ全面に遠赤外線放射層を設けると共にこの遠赤外線放射層の裏側、すなわち外側に電気発熱部を設け、この電気発熱部の発熱によって遠赤外線放射層を加熱し、この加熱によって遠赤外線放射層を作用させて遠赤外線を全面的に放射して硬化を促すようなものでもよい。
【0043】
次に前記構成についてその作用を説明する。台31上に型枠32を設置した後、型枠32にコンクリート33を流しこむ。次に型枠32を空間34を介して囲むように覆い体35を被せた後、電気ヒータ36を電源39に接続して電気ヒータ36に通電することにより、電気ヒータ36が発熱して空間34内を加熱する。この加熱によって型枠32、ひいては未硬化のコンクリート33の製品が養生されるものである。
【0044】
以上のように、前記実施例においては未硬化のコンクリート33の製品を囲んで、該囲まれた空間34内を加熱して硬化を促すコンクリートの養生方法において、前記加熱手段を電気ヒータ36により行うことにより、電源39に接続することで加熱を行うことができ、加熱のための装置が大型化することはない。さらに、加熱手段は面状に発熱する面状の電気ヒータ36により行うことで、局部加熱はなく、したがって空間34内、ひいてはコンクリート33の製品を均一に加熱して養生することができる。
【0045】
また、未硬化のコンクリート33の製品を囲むことが可能な覆い体35に電気ヒータ36を設け、型枠32を囲むように覆い体35を被せた後、電気ヒータ36に通電することにより、電気ヒータ36が発熱して空間34内を加熱し、未硬化のコンクリート33の製品が養生するものである。したがって、電気ヒータ36によりコンクリート33の製品を均一に加熱して養生することができる。
【0046】
さらに、前記覆い体35は前記コンクリート33の製品を覆うシートカバー状であることで、台31上の未硬化のコンクリート33の製品を覆うだけで加熱用の空間34を形成できるので、別途空間のための装置が不用となり、全体の装置の小型化、さらには作業性を向上することができる。
【実施例5】
【0047】
図7は実施例5を示しており、前記実施例1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例5はコンクリート33の現場打ちの場合を示している。設置面たる地面31A上に型枠32Aを設置した後、型枠32Aにコンクリート33を流しこむ。次に型枠32Aを空間34を介して囲むように覆い体35を被せた後、電気ヒータ36に通電することにより、電気ヒータ36が発熱し、この加熱によって型枠32、ひいては未硬化のコンクリート33が養生されるものである。
【0048】
以上のように、前記実施例においては未硬化のコンクリート33の上方を囲んで、該囲まれた空間34内を加熱して硬化を促すコンクリートの養生方法において、前記加熱手段を電気ヒータ36により行うことにより、加熱のための装置が大型化することはなく、さらに、加熱手段は面状に発熱する電気ヒータ36により行うことでコンクリート33を均一に加熱して養生することができる。
【0049】
また、未硬化のコンクリート33を囲むことが可能な覆い体35に電気ヒータ36を設け、型枠32Aを囲むように覆い体35を被せた後、電気ヒータ36に通電することにより、電気ヒータ36が発熱して空間34内を加熱し、電気ヒータ36によりコンクリート33を均一に加熱して養生することができる。
【0050】
さらに、前記覆い体35は前記コンクリート33を覆うシートカバー状であることで、地面31A上の未硬化のコンクリート33を覆うだけで加熱用の空間34を形成できるので、別途空間のための装置が不用となり、全体の装置の小型化、さらには作業性を向上することができる。
【実施例6】
【0051】
さらに他の実施例について説明する。図8,9に示す実施例6は実施例1を改良したものであり、前記実施例1と同一部分は同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。上下一対の板材8A,8Bの間や左右一対の板材9A,9Bの間に固定されたり、或いは着脱自在に設けられている第1の電気ヒータ11の内側近傍に金属製放熱板式放熱器からなる第1のラジエーター41を設けると共に、第1の電気ヒータ11の外側近傍に断熱材42を設ける。放熱性を高めるためのラジエーター41は、エキスパンドメタル或いはエクスパンドメタル等と称する金属製板材に菱形或いは亀甲形の網目状の孔41Dを連続或いは断続して展開し複数並設したものであり、このラジエーター41を、内側、すなわち第1の電気ヒータ11における未硬化のコンクリート13を流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間側に配置するものであり、第1の電気ヒータ11と板材8Bや板材9Bとの間に介在している。さらにラジエーター41は第1の電気ヒータ11と対向して設けられると共に、ラジエーター41の表面積が第1の電気ヒータ11の表面積よりも広くなるようにラジエーター41の縁41Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aより縁方向に突出するようになっている。また、ラジエーター41の縁41Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aとほぼ同じ配置でもよい。
【0052】
また、第1の電気ヒータ11の外側近傍に断熱作用をなす板状或いはシート状(又はフィルム状)の第1の断熱材42を設けると共に、第1の電気ヒータ11の外側近傍に断熱材42を設ける。この断熱材42を、外側、すなわち第1の電気ヒータ11における未硬化のコンクリート13を流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間と反対側に配置するものであり、第1の電気ヒータ11と板材8Aや板材9Aとの間に介在している。さらに断熱材42は第1の電気ヒータ11と対向して設けられると共に、断熱材42の表面積が第1の電気ヒータ11の表面積よりも広くなるように断熱材42の縁42Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aより突出するようになっている。また、断熱材42の縁42Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aとほぼ同じ配置でもよい。
【0053】
同様に、左右一対の板材10A,10Bの間に固定されたり、或いは着脱自在に設けられている第2の電気ヒータ12の内側近傍に金属製放熱板からなる第2のラジエーター43を設けると共に、第2の電気ヒータ12の外側近傍に断熱材44を設ける。ラジエーター43は第1のラジエーター41と同様なものであり、このラジエーター43を、内側、すなわち第2の電気ヒータ12における未硬化のコンクリート13を流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間側に配置するものであり、第2の電気ヒータ12と板材10Bとの間に介在している。さらにラジエーター43は第2の電気ヒータ12と対向して設けられると共に、ラジエーター42の表面積が第2の電気ヒータ12の表面積よりも広くなるようにラジエーター42の縁42Aは第2の電気ヒータ12の縁12Aより表面積が広くなるように突出するようになっている。
【0054】
また、第2の電気ヒータ12の外側近傍に断熱作用をなす板状或いはシート状(又はフィルム状)の第2の断熱材44を設けると共に、第2の電気ヒータ12の外側近傍に断熱材44を設ける。この断熱材44を、外側、すなわち第2の電気ヒータ12における未硬化のコンクリート13を流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間と反対側に配置するものであり、第2の電気ヒータ12と板材10Aとの間に介在している。さらに断熱材44は第2の電気ヒータ12と対向して設けられると共に、断熱材44の表面積が第2の電気ヒータ11の表面積よりも広くなるように断熱材42の縁42Aは第2の電気ヒータ12の縁12Aより突出するようになっている。尚、ラジエーター41,43、断熱材42,44はそれぞれ電気ヒータ11,12と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0055】
したがって、設置面7に内側型枠5を設置すると共に、その外側に外側型枠6を設置する。次に未硬化のコンクリート13を内側型枠5と外側型枠6との間隙に流し込むと共に、未硬化のコンクリート13を外側壁成形板部10の上部10Aまで充填する。そして、第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12に電源装置(図示せず)より給電すると、第1の電気ヒータ11が例えば摂氏25度程度に発熱してこの熱は、ラジエーター41を加熱し、そして内側、すなわち第1の電気ヒータ41における未硬化のコンクリートを流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間側に向けて放熱し充填されている未硬化のコンクリート13を内側より加熱する。この際、第1の電気ヒータ11の熱の一部はラジエーター41を加熱し、そしてラジエーター41からの放熱により板材9Bが加熱されると共に、第1の電気ヒータ11の熱の他の一部は複数点在している孔41Dを通過して板材9Bを直接的に加熱する。そしてラジエーター41の表面積が第1の電気ヒータ11の表面積よりも広く形成されているので、第1の電気ヒータ11の表面積よりも広くなって放熱して加熱する。一方、第1の電気ヒータ41の外側には断熱材42が設けられているので、第1の電気ヒータ11の外側への放熱を阻止することができ、そして断熱材42の縁42Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aより突出するようになっているので、第1の電気ヒータ11の全面を覆って断熱作用を行うことができる。同様に第2の電気ヒータ12が発熱してこの熱によって第2のラジエーター43を介して充填されている未硬化のコンクリート13を外側より加熱して養生する。一方、第2の電気ヒータ12の外側には断熱材44が設けられているので、第2の電気ヒータ12の外側への放熱を阻止することができる。このような第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12の発熱は、ラジエーター41,43により局部的発熱がいっそうなく均一に未硬化のコンクリート13を加熱、養生することができる。また、断熱材42,44によって電気ヒータ11,12の発熱を無駄がなくなるように断熱することができる。
【実施例7】
【0056】
図10,11に示す実施例7は実施例2を改良したものであり、前記実施例2と同一部分は同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例7では電気ヒータ25の内側近傍に金属製放熱板からなるラジエーター51を埋設する。このラジエーター51はエキスパンドメタル或いはエクスパンドメタル等と称する金属製板材に菱形或いは亀甲形の網目状の孔51Dを連続或いは断続して展開し複数並設したものである。そして、電気ヒータ25の外側近傍に断熱材52を設ける。ラジエーター51を、内側、すなわち電気ヒータ25における未硬化のコンクリートを流し込む空間側、すなわち成形面23側に配置する。さらにラジエーター51は電気ヒータ25と対向して設けられると共に、ラジエーター51の表面積が電気ヒータ25の表面積よりも広くなるようにラジエーター51の縁は電気ヒータ25の縁より突出するようになっている。
【0057】
また、電気ヒータ25の外側、すなわち、電気ヒータ25における未硬化のコンクリートを流し込む空間(成形面23)と反対側の近傍に断熱材42を埋設する。尚、ラジエーター51、断熱材52はそれぞれ電気ヒータ25と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0058】
このように電気ヒータ25の発熱は、ラジエーター51により局部的発熱がいっそうなく均一に未硬化のコンクリートを加熱、養生することができる。また、断熱材52によって電気ヒータ25の発熱を無駄がなくなるように断熱することができる。しかも、ラジエーター51を孔51D付きのものとしたことで、樹脂製型枠の型枠本体21における樹脂が孔51Dに入り込んでラジエーター51の一体化を向上することができる。
【実施例8】
【0059】
図12,13に示す実施例8は実施例4を改良したものであり、前記実施例4と同一部分は同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例8では電気ヒータ36の内側近傍に金属製放熱板からなるラジエーター61を可撓性のあるシートカバー状の覆い体35に設けると共に、電気ヒータ36の外側近傍に断熱材62を設ける。表面積を平板の表面より大きくするためのラジエーター61はエキスパンドメタル或いはエクスパンドメタル等と称する金属製板材に菱形或いは亀甲形の網目状の孔61Dを連続或いは断続して展開し複数並設したものであり、このラジエーター61を、内側、すなわち電気ヒータ36における未硬化のコンクリートを流し込む空間側に配置する。さらにラジエーター61は電気ヒータ36と対向して設けられると共に、ラジエーター61の表面積が電気ヒータ36の表面積よりも広くなるようにラジエーター61の縁は電気ヒータ36の縁より突出するようになっている。
【0060】
また、電気ヒータ36の外側、すなわち、電気ヒータ36における未硬化のコンクリートを流し込む空間と反対側にの近傍に断熱材62を埋設する。この際、電気ヒータ36の熱の一部はラジエーター61を加熱し、そしてラジエーター61からの放熱により覆い体35の内面36A、ひいては未硬化のコンクリート33を加熱すると共に、電気ヒータ36の熱の他の一部は複数点在している孔61Dを通過して覆い体35の内面36Aを直接的に加熱する。尚、ラジエーター61、断熱材62はそれぞれ電気ヒータ36と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0061】
このように電気ヒータ36の発熱は、ラジエーター61により局部的発熱がいっそうなく均一に未硬化のコンクリートを加熱、養生することができる。また、断熱材62によって電気ヒータ36の発熱を無駄がなくなるように断熱することができる。
【実施例9】
【0062】
さらにまた他の実施例について説明する。図14,15に示す実施例9は実施例1をさらに改良したものであり、前記実施例1と同一部分は同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。上下一対の板材8A,8Bの間や左右一対の板材9A,9Bの間に固定されたり、或いは着脱自在に設けられている第1の電気ヒータ11の内側近傍に金属製放熱板からなる第1のラジエーター41Wを設けると共に、第1の電気ヒータ11の外側近傍に断熱材42を設ける。表面積を平板の表面より大きくするためのラジエーター41Wは金属製板材に波形の凹凸を連続或いは断続して複数並設したものであり、このラジエーター41Wを、内側、すなわち第1の電気ヒータ11における未硬化のコンクリート13を流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間側に配置するものであり、第1の電気ヒータ11と板材8Bや板材9Bとの間に介在している。さらにラジエーター41Wは第1の電気ヒータ11と対向して設けられると共に、ラジエーター41Wの表面積が第1の電気ヒータ11の表面積よりも広くなるようにラジエーター41Wの縁41Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aより縁方向に突出するようになっている。また、ラジエーター41Wの縁41Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aとほぼ同じ配置でもよい。
【0063】
また、第1の電気ヒータ11の外側近傍に断熱作用をなす板状或いはシート状(又はフィルム状)の第1の断熱材42を設けると共に、第1の電気ヒータ11の外側近傍に断熱材42を設ける。この断熱材42を、外側、すなわち第1の電気ヒータ11における未硬化のコンクリート13を流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間と反対側に配置するものであり、第1の電気ヒータ11と板材8Aや板材9Aとの間に介在している。さらに断熱材42は第1の電気ヒータ11と対向して設けられると共に、断熱材42の表面積が第1の電気ヒータ11の表面積よりも広くなるように断熱材42の縁42Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aより突出するようになっている。また、断熱材42の縁42Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aとほぼ同じ配置でもよい。
【0064】
同様に、左右一対の板材10A,10Bの間に固定されたり、或いは着脱自在に設けられている第2の電気ヒータ12の内側近傍に金属製放熱板からなる第2のラジエーター43Wを設けると共に、第2の電気ヒータ12の外側近傍に断熱材44を設ける。ラジエーター43Wは金属製板材に波形の凹凸を連続或いは断続して複数並設したものであり、このラジエーター43Wを、内側、すなわち第2の電気ヒータ12における未硬化のコンクリート13を流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間側に配置するものであり、第2の電気ヒータ12と板材10Bとの間に介在している。さらにラジエーター43Wは第2の電気ヒータ12と対向して設けられると共に、ラジエーター42Wの表面積が第2の電気ヒータ12の表面積よりも広くなるようにラジエーター42Wの縁42Aは第2の電気ヒータ12の縁12Aより表面積が広くなるように突出するようになっている。
【0065】
また、第2の電気ヒータ12の外側近傍に断熱作用をなす板状或いはシート状(又はフィルム状)の第2の断熱材44を設けると共に、第2の電気ヒータ12の外側近傍に断熱材44を設ける。この断熱材44を、外側、すなわち第2の電気ヒータ12における未硬化のコンクリート13を流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間と反対側に配置するものであり、第2の電気ヒータ12と板材10Aとの間に介在している。さらに断熱材44は第2の電気ヒータ12と対向して設けられると共に、断熱材44の表面積が第2の電気ヒータ11の表面積よりも広くなるように断熱材42の縁42Aは第2の電気ヒータ12の縁12Aより突出するようになっている。尚、ラジエーター41W,43W、断熱材42,44はそれぞれ電気ヒータ11,12と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0066】
したがって、設置面7に内側型枠5を設置すると共に、その外側に外側型枠6を設置する。次に未硬化のコンクリート13を内側型枠5と外側型枠6との間隙に流し込むと共に、未硬化のコンクリート13を外側壁成形板部10の上部10Aまで充填する。そして、第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12に電源装置(図示せず)より給電すると、第1の電気ヒータ11が例えば摂氏25度程度に発熱してこの熱は、ラジエーター41Wを加熱し、そして内側、すなわち第1の電気ヒータ41における未硬化のコンクリートを流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間側に向けて放熱し充填されている未硬化のコンクリート13を内側より加熱する。この際、ラジエーター41Wの表面積が第1の電気ヒータ11の表面積よりも広く形成されているので、第1の電気ヒータ11の表面積よりも広くなって放熱して加熱する。一方、第1の電気ヒータ41の外側には断熱材42が設けられているので、第1の電気ヒータ11の外側への放熱を阻止することができ、そして断熱材42の縁42Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aより突出するようになっているので、第1の電気ヒータ11の全面を覆って断熱作用を行うことができる。同様に第2の電気ヒータ12が発熱してこの熱によって第2のラジエーター43Wを介して充填されている未硬化のコンクリート13を外側より加熱して養生する。一方、第2の電気ヒータ12の外側には断熱材44が設けられているので、第2の電気ヒータ12の外側への放熱を阻止することができる。このような第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12の発熱は、ラジエーター41W,43Wにより局部的発熱がいっそうなく均一に未硬化のコンクリート13を加熱、養生することができる。また、断熱材42,44によって電気ヒータ11,12の発熱を無駄がなくなるように断熱することができる。
【実施例10】
【0067】
図16,17に示す実施例10は実施例2をさらに改良したものであり、前記実施例2と同一部分は同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例7では電気ヒータ25の内側近傍に金属製放熱板からなるラジエーター51Wを埋設すると共に、電気ヒータ25の外側近傍に断熱材52を設ける。表面積を平板の表面より大きくするためのラジエーター51Wは金属製板材に波形の凹凸を連続或いは断続して複数並設したものであり、このラジエーター51Wを、内側、すなわち電気ヒータ25における未硬化のコンクリートを流し込む空間側、すなわち成形面23側に配置する。さらにラジエーター51Wは電気ヒータ25と対向して設けられると共に、ラジエーター51Wの表面積が電気ヒータ25の表面積よりも広くなるようにラジエーター51Wの縁は電気ヒータ25の縁より突出するようになっている。
【0068】
また、電気ヒータ25の外側、すなわち、電気ヒータ25における未硬化のコンクリートを流し込む空間(成形面23)と反対側の近傍に断熱材52を埋設する。尚、ラジエーター51W、断熱材52はそれぞれ電気ヒータ25と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0069】
このように電気ヒータ25の発熱は、ラジエーター51Wにより局部的発熱がいっそうなく均一に未硬化のコンクリートを加熱、養生することができる。また、断熱材52によって電気ヒータ25の発熱を無駄がなくなるように断熱することができる。
【実施例11】
【0070】
図18,19に示す実施例11は実施例4をさらに改良したものであり、前記実施例4と同一部分は同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例11では電気ヒータ36の内側近傍に金属製放熱板からなるラジエーター61Wを埋設すると共に、電気ヒータ36の外側近傍に断熱材62を設ける。表面積を平板の表面より大きくするためのラジエーター61Wは金属製板材に波形の凹凸を連続或いは断続して複数並設したものであり、このラジエーター61Wを、内側、すなわち電気ヒータ36における未硬化のコンクリートを流し込む空間側に配置する。さらにラジエーター61Wは電気ヒータ36と対向して設けられると共に、ラジエーター61Wの表面積が電気ヒータ36の表面積よりも広くなるようにラジエーター61Wの縁は電気ヒータ36の縁より突出するようになっている。
【0071】
また、電気ヒータ36の外側、すなわち、電気ヒータ36における未硬化のコンクリートを流し込む空間と反対側にの近傍に断熱材62を設ける。尚、ラジエーター61W、断熱材62はそれぞれ電気ヒータ36と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0072】
このように電気ヒータ36の発熱は、ラジエーター61Wにより局部的発熱がいっそうなく均一に未硬化のコンクリートを加熱、養生することができる。また、断熱材62によって電気ヒータ36の発熱を無駄がなくなるように断熱することができる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
以上のように本発明にかかるコンクリートの養生方法及びコンクリートの養生装置は種々の用途に適用できる。また、設置面に電気ヒータを設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施例1を示す一部切り欠き斜視図である。
【図2】本発明の実施例1を示すコンクリート製品の断面図である。
【図3】本発明の実施例2を示す一部切り欠き斜視図である。
【図4】本発明の実施例2を示すコンクリート製品の断面図である。
【図5】本発明の実施例3を示す一部切り欠き斜視図である。
【図6】本発明の実施例4を示す一部切り欠き斜視図である。
【図7】本発明の実施例5を示す断面図である。
【図8】本発明の実施例6を示す一部切り欠き斜視図である。
【図9】本発明の実施例6を示す要部の断面図である。
【図10】本発明の実施例7を示す一部切り欠き斜視図である。
【図11】本発明の実施例7を示す要部の断面図である。
【図12】本発明の実施例8を示す一部切り欠き斜視図である。
【図13】本発明の実施例8を示す要部の断面図である。
【図14】本発明の実施例9を示す一部切り欠き斜視図である。
【図15】本発明の実施例9を示す要部の断面図である。
【図16】本発明の実施例10を示す一部切り欠き斜視図である。
【図17】本発明の実施例10を示す要部の断面図である。
【図18】本発明の実施例11を示す一部切り欠き斜視図である。
【図19】本発明の実施例11を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
【0075】
4 コンクリート用型枠本体
11,12 電気ヒータ
13 コンクリート
21 型枠本体
25 電気ヒータ
27 コンクリート
41 43 ラジエーター
42 44 断熱材
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート製品の養生方法及びコンクリート用型枠並びにコンクリート製品の養生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数の断熱構造の養生槽を備え、各養生槽内へ蒸気を供給するボイラーを備え、各養生槽内に未硬化のコンクリート 製品を収容し、各養生槽内を上記ボイラーから供給される高温蒸気で満たして硬化を促すコンクリート製品の蒸気養生槽が知られている(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−137220号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のような蒸気を用いた未硬化のコンクリート製品の養生にあっては、ボイラー、蒸気配管を必要とするので、装置が比較的大きくなってしまうという問題があった。
【0004】
解決しようとする問題点は、コンクリート用型枠本体に収容した未硬化のコンクリートを加熱して養生する際、装置の小型化を図るようにする点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、未硬化のコンクリートを型枠に収容した状態で加熱して硬化を促すコンクリートの養生方法において、前記加熱手段を前記型枠に設けた電気ヒータにより行うことを特徴とするコンクリートの養生方法である。
【0006】
請求項2の発明は、未硬化のコンクリートを囲んで、該囲まれた空間内を加熱して硬化を促すコンクリートの養生方法において、前記加熱手段を面発熱電気ヒータにより行うことを特徴とするコンクリート製品の養生方法である。
【0007】
請求項3の発明は、未硬化のコンクリートを収容するコンクリート用型枠本体に電気ヒータを設けたことを特徴とするコンクリート用型枠である。
【0008】
請求項4の発明は、前記型枠本体が金属製又は樹脂製であって、前記電気ヒータが内蔵されていることを特徴とする請求項2記載のコンクリート用型枠である。
【0009】
請求項5の発明は、前記電気ヒータの内側にラジエーターを設けたことを特徴とする請求項3又は4記載のコンクリート用型枠である。
【0010】
請求項6の発明は、未硬化のコンクリートを囲むことが可能な覆い体に電気ヒータを設けたことを特徴とするコンクリート製品の養生装置である。
【0011】
請求項7の発明は、前記覆い体は前記コンクリートを覆うシートカバーであることを特徴とする請求項6記載のコンクリート製品の養生装置である。
【0012】
請求項8の発明は、前記電気ヒータの内側にラジエーターを設けたことを特徴とする請求項7又は8記載のコンクリート用型枠である。
【0013】
請求項9の発明は、前記の外側に断熱材を設けたことを特徴とする請求項3又は4記載のコンクリート用型枠である。
【0014】
請求項10の発明は、前記電気ヒータの外側に断熱材を設けたことを特徴とする請求項7又は8記載のコンクリート用型枠である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、電気ヒータの発熱によって未硬化のコンクリートを直接的に加熱して養生することで、寒冷地などでの養生効果を向上することができると共に、養生手段の小型化を図る養生方法を提供することができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、加熱手段が電気式のために加熱のための装置が大型化することはなく、さらに、加熱手段は面状に発熱する面発熱電気ヒータにより行うことで、局部加熱はなく、したがって空間内、ひいてはコンクリートの製品を均一に加熱して養生することができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、型枠に設けた電気ヒータの発熱によって未硬化のコンクリートを直接的に加熱して養生することで、寒冷地などでの養生効果を向上することができると共に、養生手段の小型化を図ることができるコンクリート用型枠を提供することができる
請求項4の発明によれば、電気ヒータが外気に直接さらされないので、外部への放熱は少なく熱効率の向上を図ることができる。
【0018】
請求項5の発明によれば、電気ヒータの熱はラジエーターを介して内側へ効率的に放熱することができる。
【0019】
請求項6の発明によれば、電気ヒータにより未硬化のコンクリートの製品を均一に加熱して養生することができる。
【0020】
請求項7の発明によれば、別途加熱用の空間のための装置が不用となり、全体の装置の小型化、さらには作業性を向上することができる。
【0021】
請求項8の発明によれば、電気ヒータの熱はラジエーターを介して内側へ効率的に放熱することができる。
【0022】
請求項9、10の発明によれば、電気ヒータの熱は断熱材により断熱されて効率的に放熱することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【実施例1】
【0024】
図1,2に示す実施例1は、底部1の両側上部に側壁部2を設けたコンクリート製下水溝3を成形するための金属製、例えば鋼製のコンクリート用型枠の場合を示しており、この型枠本体4は内側型枠5と外側型枠6とを備えており、内側型枠5は設置面7よりも上方位置にほぼ水平に配置される上下一対の鋼製の板材8A,8Bを間隔をおいて一体に設けてなる上部成形板部8の両側に、左右一対の鋼製の板材9A,9Bを間隔をおいて一体に設けてなる内側壁成形板部9を一体に設けたものである。一方、外側型枠6は側壁内側部成形板部5の外側に間隙をおいて配置される左右一対の鋼製の板材10A,10Bを間隔をおいて一体に設けてなる外側壁成形板部10を有するものであって、外側型枠6の上方は開口していると共に、外側壁成形板部10の上部10Aは上部成形板部8よりも底部1の厚み分上方に配置されている。
【0025】
そして、前記内側型枠5の上部成形板部8及び内側壁成形板部9と、外側型枠6の外側壁成形板部10にはそれぞれ第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12が一体に設けられている。第1の電気ヒータ11は上下一対の板材8A,8Bの間や左右一対の板材9A,9Bの間に固定されたり、或いは着脱自在に設けられている。また第2の電気ヒータ12は左右一対の板材10A,10Bの間に固定されたり、或いは着脱自在に設けられている。この第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12は、例えば面状発熱体であって、この面状発熱体は種々の構造のものが知られており、例えば炭素繊維とポリエステル等のフィラメントを混抄した不職布型の面状発熱体やその他に線面発熱体などが知られているが、ここではこれら全部を面状発熱体に含むものとする。尚、第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12はシーズヒータ等の線状発熱体により形成してもよく、さらにこれら電気ヒータ11,12には万一の温度上昇に対して自己ヒューズ機能を有するものが好ましい。
【0026】
次に前記構成についてその作用を説明する。設置面7に内側型枠5を設置すると共に、その外側に外側型枠6を設置する。次に未硬化のコンクリート13を内側型枠5と外側型枠6との間隙に流し込むと共に、未硬化のコンクリート13を外側壁成形板部10の上部10Aまで充填する。そして、第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12に電源装置(図示せず)より給電すると、第1の電気ヒータ11が例えば摂氏25度程度に発熱してこの熱によって充填されている未硬化のコンクリート13を内側より加熱する。一方第2の電気ヒータ12が発熱してこの熱によって充填されている未硬化のコンクリート13を外側より加熱して養生する。このような第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12の発熱は、これらが面状発熱体である場合には、局部的発熱がなく均一に未硬化のコンクリート13を加熱、養生することができる。
【0027】
以上のように、前記実施例においては未硬化のコンクリート13を型枠に収容した状態で加熱して硬化を促すコンクリート13の養生方法において、前記加熱手段を前記型枠に設けた電気ヒータ11,12により行うことにより、電気ヒータ11,12の発熱によって未硬化のコンクリート13を直接的に加熱して養生することで、寒冷地などでの養生効果を向上することができると共に、養生手段の小型化を図る養生方法を提供することができる。
【0028】
また、未硬化のコンクリート13を収容するコンクリート用型枠本体4に電気ヒータ11,12を設けたことにより、電気ヒータ11,12の発熱によって未硬化のコンクリート13に直接的に加熱して養生することで、寒冷地などでの養生効果を向上することができると共に、養生手段の小型化を図ることができるコンクリート用型枠を提供することができる。
【0029】
さらに、前記型枠本体4が金属製であって、前記電気ヒータ11,12が、二重構造となる上下一対の板材8A,8Bを一体に設けてなる上部成形板部8、左右一対の板材9A,9Bを一体に設けてなる内側壁成形板部9、さらには左右一対の板材10A,10Bを一体に設けてなる外側壁成形板部10に内蔵されていることで、電気ヒータ11,12が外気に直接さらされないので、外部への放熱は少なくなり、熱効率の向上を図ることができる。
【0030】
尚、第1の電気ヒータ11や第2の電気ヒータ12を内側型枠5と外側型枠6に対して着脱自在に設けることにより、第1の電気ヒータ11や第2の電気ヒータ12を他の内側型枠と外側型枠に簡単に交換して取り付けることができる。
【実施例2】
【0031】
図3,4に示す実施例2はコンクリート用型枠である成形した樹脂製型枠の場合を示したものであり、この樹脂製型枠の型枠本体21は底部22の上面に成形面23を形成すると共に、上面の周囲に枠24を形成したものである。そして、前記底部22の厚み部分に上述の電気ヒータ25を埋設して内蔵したものである。
【0032】
したがって、前記実施例においては設置面26に樹脂製型枠を設置した後、未硬化のコンクリート27を枠24の内側に流し込むと共に、未硬化のコンクリート27を枠24の上部まで充填する。そして、電気ヒータ25に電源装置(図示せず)より給電すると、電気ヒータ25が例えば摂氏25度程度に発熱してこの熱によって充填されている未硬化のコンクリート27を底部22側より加熱する。このような電気ヒータ25が面状発熱体である場合には、局部的発熱がなく均一に未硬化のコンクリート27を加熱、養生することができる。
【0033】
以上のように、前記実施例においては未硬化のコンクリート27を収容する樹脂製のコンクリート用型枠本体21に電気ヒータ25を設けたことにより、電気ヒータ25の発熱によって未硬化のコンクリート27を直接的に加熱して養生することで、寒冷地などでの養生効果を向上することができると共に、養生手段の小型化を図ることができるコンクリート用型枠を提供することができる。
【0034】
さらに、前記型枠本体21が樹脂製であって、前記電気ヒータ25が埋設されて内蔵されていることで、電気ヒータ25が外気に直接さらされないので、外部への放熱は少なくなり、熱効率の向上を図ることができる。
【実施例3】
【0035】
図5に示す実施例3はコンクリート用型枠である成形した樹脂製型枠の場合を示したものであり、この樹脂製型枠の型枠本体21は底部22の上面に成形面23を形成すると共に、上面の周囲に枠24を形成したものである。そして、前記底部22の厚み部分にパイプ28を埋設したり孔を形成したりして、このパイプ28又は孔に上述の電気ヒータ25を出し入れ自在に設けたものである。
【0036】
したがって、前記実施例においては予め電気ヒータ25をパイプ28又は孔に挿入しておき、設置面26に樹脂製型枠を設置した後、未硬化のコンクリート27を枠の内側に流し込むと共に、未硬化のコンクリート27を枠24の上部まで充填する。そして、電気ヒータ25に電源装置(図示せず)より給電すると、電気ヒータ25が発熱してこの熱によって充填されている未硬化のコンクリート27を底部より加熱する。
【0037】
以上のように、前記実施例においては前記実施例2の効果の他に、前記電気ヒータ25がパイプ28又は孔を介して樹脂製型枠に着脱自在に埋設されて内蔵されていることで、電気ヒータ25を他の型枠にも利用できるなど作業性の向上を図ることができる。
【実施例4】
【0038】
図6は実施例4を示しており、設置面としての台31上に設けられた分解可能な型枠32に未硬化のコンクリート33を流しこんで未硬化のコンクリート33の製品が成形されている。
【0039】
前記未硬化のコンクリート33の製品を囲んで、該囲まれた空間34内を加熱する携帯可能な養生装置は、コンクリート33の製品を囲むことが可能なシートカバー状の覆い体35に面状発熱体等の電気ヒータ36を一体的に設けたものである。
【0040】
実施例では、覆い体35は平面が矩形の上面部37及びその四方の下部に配置される側面部38によって形成され下方を開口しているものであり、これら上面部37、四方の側面部38には電気ヒータ36をそれぞれ備えている。電気ヒータ36は上面部37、四方の側面部38の少なくともいずれか1箇所にあればよい。
【0041】
尚、電気ヒータ36は例えば常温固体有機化合物と炭素粉末の混合物からなる自己温度制御機能を有するシート状の素子ヒータ(図示せず)の両側端部に一対の電極を設け、かつこの素子ヒータ(図示せず)の下面に、絶縁シート(図示せず)を介して、前記電極にリード線36Aを接続し、このリード線36A側を電源39に接続するようになっている。さらにラミネートシート(図示せず)を表裏に被覆してなることで、面発熱電気ヒータ6を例えば摂氏25〜55度程度に発熱させることができるようになっている。この熱により空間34内を加熱して未硬化のコンクリート33の製品を養生するものである。
【0042】
電気ヒータ36としては、内面のほぼ全面に遠赤外線放射層を設けると共にこの遠赤外線放射層の裏側、すなわち外側に電気発熱部を設け、この電気発熱部の発熱によって遠赤外線放射層を加熱し、この加熱によって遠赤外線放射層を作用させて遠赤外線を全面的に放射して硬化を促すようなものでもよい。
【0043】
次に前記構成についてその作用を説明する。台31上に型枠32を設置した後、型枠32にコンクリート33を流しこむ。次に型枠32を空間34を介して囲むように覆い体35を被せた後、電気ヒータ36を電源39に接続して電気ヒータ36に通電することにより、電気ヒータ36が発熱して空間34内を加熱する。この加熱によって型枠32、ひいては未硬化のコンクリート33の製品が養生されるものである。
【0044】
以上のように、前記実施例においては未硬化のコンクリート33の製品を囲んで、該囲まれた空間34内を加熱して硬化を促すコンクリートの養生方法において、前記加熱手段を電気ヒータ36により行うことにより、電源39に接続することで加熱を行うことができ、加熱のための装置が大型化することはない。さらに、加熱手段は面状に発熱する面状の電気ヒータ36により行うことで、局部加熱はなく、したがって空間34内、ひいてはコンクリート33の製品を均一に加熱して養生することができる。
【0045】
また、未硬化のコンクリート33の製品を囲むことが可能な覆い体35に電気ヒータ36を設け、型枠32を囲むように覆い体35を被せた後、電気ヒータ36に通電することにより、電気ヒータ36が発熱して空間34内を加熱し、未硬化のコンクリート33の製品が養生するものである。したがって、電気ヒータ36によりコンクリート33の製品を均一に加熱して養生することができる。
【0046】
さらに、前記覆い体35は前記コンクリート33の製品を覆うシートカバー状であることで、台31上の未硬化のコンクリート33の製品を覆うだけで加熱用の空間34を形成できるので、別途空間のための装置が不用となり、全体の装置の小型化、さらには作業性を向上することができる。
【実施例5】
【0047】
図7は実施例5を示しており、前記実施例1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例5はコンクリート33の現場打ちの場合を示している。設置面たる地面31A上に型枠32Aを設置した後、型枠32Aにコンクリート33を流しこむ。次に型枠32Aを空間34を介して囲むように覆い体35を被せた後、電気ヒータ36に通電することにより、電気ヒータ36が発熱し、この加熱によって型枠32、ひいては未硬化のコンクリート33が養生されるものである。
【0048】
以上のように、前記実施例においては未硬化のコンクリート33の上方を囲んで、該囲まれた空間34内を加熱して硬化を促すコンクリートの養生方法において、前記加熱手段を電気ヒータ36により行うことにより、加熱のための装置が大型化することはなく、さらに、加熱手段は面状に発熱する電気ヒータ36により行うことでコンクリート33を均一に加熱して養生することができる。
【0049】
また、未硬化のコンクリート33を囲むことが可能な覆い体35に電気ヒータ36を設け、型枠32Aを囲むように覆い体35を被せた後、電気ヒータ36に通電することにより、電気ヒータ36が発熱して空間34内を加熱し、電気ヒータ36によりコンクリート33を均一に加熱して養生することができる。
【0050】
さらに、前記覆い体35は前記コンクリート33を覆うシートカバー状であることで、地面31A上の未硬化のコンクリート33を覆うだけで加熱用の空間34を形成できるので、別途空間のための装置が不用となり、全体の装置の小型化、さらには作業性を向上することができる。
【実施例6】
【0051】
さらに他の実施例について説明する。図8,9に示す実施例6は実施例1を改良したものであり、前記実施例1と同一部分は同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。上下一対の板材8A,8Bの間や左右一対の板材9A,9Bの間に固定されたり、或いは着脱自在に設けられている第1の電気ヒータ11の内側近傍に金属製放熱板式放熱器からなる第1のラジエーター41を設けると共に、第1の電気ヒータ11の外側近傍に断熱材42を設ける。放熱性を高めるためのラジエーター41は、エキスパンドメタル或いはエクスパンドメタル等と称する金属製板材に菱形或いは亀甲形の網目状の孔41Dを連続或いは断続して展開し複数並設したものであり、このラジエーター41を、内側、すなわち第1の電気ヒータ11における未硬化のコンクリート13を流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間側に配置するものであり、第1の電気ヒータ11と板材8Bや板材9Bとの間に介在している。さらにラジエーター41は第1の電気ヒータ11と対向して設けられると共に、ラジエーター41の表面積が第1の電気ヒータ11の表面積よりも広くなるようにラジエーター41の縁41Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aより縁方向に突出するようになっている。また、ラジエーター41の縁41Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aとほぼ同じ配置でもよい。
【0052】
また、第1の電気ヒータ11の外側近傍に断熱作用をなす板状或いはシート状(又はフィルム状)の第1の断熱材42を設けると共に、第1の電気ヒータ11の外側近傍に断熱材42を設ける。この断熱材42を、外側、すなわち第1の電気ヒータ11における未硬化のコンクリート13を流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間と反対側に配置するものであり、第1の電気ヒータ11と板材8Aや板材9Aとの間に介在している。さらに断熱材42は第1の電気ヒータ11と対向して設けられると共に、断熱材42の表面積が第1の電気ヒータ11の表面積よりも広くなるように断熱材42の縁42Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aより突出するようになっている。また、断熱材42の縁42Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aとほぼ同じ配置でもよい。
【0053】
同様に、左右一対の板材10A,10Bの間に固定されたり、或いは着脱自在に設けられている第2の電気ヒータ12の内側近傍に金属製放熱板からなる第2のラジエーター43を設けると共に、第2の電気ヒータ12の外側近傍に断熱材44を設ける。ラジエーター43は第1のラジエーター41と同様なものであり、このラジエーター43を、内側、すなわち第2の電気ヒータ12における未硬化のコンクリート13を流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間側に配置するものであり、第2の電気ヒータ12と板材10Bとの間に介在している。さらにラジエーター43は第2の電気ヒータ12と対向して設けられると共に、ラジエーター42の表面積が第2の電気ヒータ12の表面積よりも広くなるようにラジエーター42の縁42Aは第2の電気ヒータ12の縁12Aより表面積が広くなるように突出するようになっている。
【0054】
また、第2の電気ヒータ12の外側近傍に断熱作用をなす板状或いはシート状(又はフィルム状)の第2の断熱材44を設けると共に、第2の電気ヒータ12の外側近傍に断熱材44を設ける。この断熱材44を、外側、すなわち第2の電気ヒータ12における未硬化のコンクリート13を流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間と反対側に配置するものであり、第2の電気ヒータ12と板材10Aとの間に介在している。さらに断熱材44は第2の電気ヒータ12と対向して設けられると共に、断熱材44の表面積が第2の電気ヒータ11の表面積よりも広くなるように断熱材42の縁42Aは第2の電気ヒータ12の縁12Aより突出するようになっている。尚、ラジエーター41,43、断熱材42,44はそれぞれ電気ヒータ11,12と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0055】
したがって、設置面7に内側型枠5を設置すると共に、その外側に外側型枠6を設置する。次に未硬化のコンクリート13を内側型枠5と外側型枠6との間隙に流し込むと共に、未硬化のコンクリート13を外側壁成形板部10の上部10Aまで充填する。そして、第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12に電源装置(図示せず)より給電すると、第1の電気ヒータ11が例えば摂氏25度程度に発熱してこの熱は、ラジエーター41を加熱し、そして内側、すなわち第1の電気ヒータ41における未硬化のコンクリートを流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間側に向けて放熱し充填されている未硬化のコンクリート13を内側より加熱する。この際、第1の電気ヒータ11の熱の一部はラジエーター41を加熱し、そしてラジエーター41からの放熱により板材9Bが加熱されると共に、第1の電気ヒータ11の熱の他の一部は複数点在している孔41Dを通過して板材9Bを直接的に加熱する。そしてラジエーター41の表面積が第1の電気ヒータ11の表面積よりも広く形成されているので、第1の電気ヒータ11の表面積よりも広くなって放熱して加熱する。一方、第1の電気ヒータ41の外側には断熱材42が設けられているので、第1の電気ヒータ11の外側への放熱を阻止することができ、そして断熱材42の縁42Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aより突出するようになっているので、第1の電気ヒータ11の全面を覆って断熱作用を行うことができる。同様に第2の電気ヒータ12が発熱してこの熱によって第2のラジエーター43を介して充填されている未硬化のコンクリート13を外側より加熱して養生する。一方、第2の電気ヒータ12の外側には断熱材44が設けられているので、第2の電気ヒータ12の外側への放熱を阻止することができる。このような第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12の発熱は、ラジエーター41,43により局部的発熱がいっそうなく均一に未硬化のコンクリート13を加熱、養生することができる。また、断熱材42,44によって電気ヒータ11,12の発熱を無駄がなくなるように断熱することができる。
【実施例7】
【0056】
図10,11に示す実施例7は実施例2を改良したものであり、前記実施例2と同一部分は同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例7では電気ヒータ25の内側近傍に金属製放熱板からなるラジエーター51を埋設する。このラジエーター51はエキスパンドメタル或いはエクスパンドメタル等と称する金属製板材に菱形或いは亀甲形の網目状の孔51Dを連続或いは断続して展開し複数並設したものである。そして、電気ヒータ25の外側近傍に断熱材52を設ける。ラジエーター51を、内側、すなわち電気ヒータ25における未硬化のコンクリートを流し込む空間側、すなわち成形面23側に配置する。さらにラジエーター51は電気ヒータ25と対向して設けられると共に、ラジエーター51の表面積が電気ヒータ25の表面積よりも広くなるようにラジエーター51の縁は電気ヒータ25の縁より突出するようになっている。
【0057】
また、電気ヒータ25の外側、すなわち、電気ヒータ25における未硬化のコンクリートを流し込む空間(成形面23)と反対側の近傍に断熱材42を埋設する。尚、ラジエーター51、断熱材52はそれぞれ電気ヒータ25と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0058】
このように電気ヒータ25の発熱は、ラジエーター51により局部的発熱がいっそうなく均一に未硬化のコンクリートを加熱、養生することができる。また、断熱材52によって電気ヒータ25の発熱を無駄がなくなるように断熱することができる。しかも、ラジエーター51を孔51D付きのものとしたことで、樹脂製型枠の型枠本体21における樹脂が孔51Dに入り込んでラジエーター51の一体化を向上することができる。
【実施例8】
【0059】
図12,13に示す実施例8は実施例4を改良したものであり、前記実施例4と同一部分は同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例8では電気ヒータ36の内側近傍に金属製放熱板からなるラジエーター61を可撓性のあるシートカバー状の覆い体35に設けると共に、電気ヒータ36の外側近傍に断熱材62を設ける。表面積を平板の表面より大きくするためのラジエーター61はエキスパンドメタル或いはエクスパンドメタル等と称する金属製板材に菱形或いは亀甲形の網目状の孔61Dを連続或いは断続して展開し複数並設したものであり、このラジエーター61を、内側、すなわち電気ヒータ36における未硬化のコンクリートを流し込む空間側に配置する。さらにラジエーター61は電気ヒータ36と対向して設けられると共に、ラジエーター61の表面積が電気ヒータ36の表面積よりも広くなるようにラジエーター61の縁は電気ヒータ36の縁より突出するようになっている。
【0060】
また、電気ヒータ36の外側、すなわち、電気ヒータ36における未硬化のコンクリートを流し込む空間と反対側にの近傍に断熱材62を埋設する。この際、電気ヒータ36の熱の一部はラジエーター61を加熱し、そしてラジエーター61からの放熱により覆い体35の内面36A、ひいては未硬化のコンクリート33を加熱すると共に、電気ヒータ36の熱の他の一部は複数点在している孔61Dを通過して覆い体35の内面36Aを直接的に加熱する。尚、ラジエーター61、断熱材62はそれぞれ電気ヒータ36と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0061】
このように電気ヒータ36の発熱は、ラジエーター61により局部的発熱がいっそうなく均一に未硬化のコンクリートを加熱、養生することができる。また、断熱材62によって電気ヒータ36の発熱を無駄がなくなるように断熱することができる。
【実施例9】
【0062】
さらにまた他の実施例について説明する。図14,15に示す実施例9は実施例1をさらに改良したものであり、前記実施例1と同一部分は同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。上下一対の板材8A,8Bの間や左右一対の板材9A,9Bの間に固定されたり、或いは着脱自在に設けられている第1の電気ヒータ11の内側近傍に金属製放熱板からなる第1のラジエーター41Wを設けると共に、第1の電気ヒータ11の外側近傍に断熱材42を設ける。表面積を平板の表面より大きくするためのラジエーター41Wは金属製板材に波形の凹凸を連続或いは断続して複数並設したものであり、このラジエーター41Wを、内側、すなわち第1の電気ヒータ11における未硬化のコンクリート13を流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間側に配置するものであり、第1の電気ヒータ11と板材8Bや板材9Bとの間に介在している。さらにラジエーター41Wは第1の電気ヒータ11と対向して設けられると共に、ラジエーター41Wの表面積が第1の電気ヒータ11の表面積よりも広くなるようにラジエーター41Wの縁41Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aより縁方向に突出するようになっている。また、ラジエーター41Wの縁41Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aとほぼ同じ配置でもよい。
【0063】
また、第1の電気ヒータ11の外側近傍に断熱作用をなす板状或いはシート状(又はフィルム状)の第1の断熱材42を設けると共に、第1の電気ヒータ11の外側近傍に断熱材42を設ける。この断熱材42を、外側、すなわち第1の電気ヒータ11における未硬化のコンクリート13を流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間と反対側に配置するものであり、第1の電気ヒータ11と板材8Aや板材9Aとの間に介在している。さらに断熱材42は第1の電気ヒータ11と対向して設けられると共に、断熱材42の表面積が第1の電気ヒータ11の表面積よりも広くなるように断熱材42の縁42Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aより突出するようになっている。また、断熱材42の縁42Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aとほぼ同じ配置でもよい。
【0064】
同様に、左右一対の板材10A,10Bの間に固定されたり、或いは着脱自在に設けられている第2の電気ヒータ12の内側近傍に金属製放熱板からなる第2のラジエーター43Wを設けると共に、第2の電気ヒータ12の外側近傍に断熱材44を設ける。ラジエーター43Wは金属製板材に波形の凹凸を連続或いは断続して複数並設したものであり、このラジエーター43Wを、内側、すなわち第2の電気ヒータ12における未硬化のコンクリート13を流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間側に配置するものであり、第2の電気ヒータ12と板材10Bとの間に介在している。さらにラジエーター43Wは第2の電気ヒータ12と対向して設けられると共に、ラジエーター42Wの表面積が第2の電気ヒータ12の表面積よりも広くなるようにラジエーター42Wの縁42Aは第2の電気ヒータ12の縁12Aより表面積が広くなるように突出するようになっている。
【0065】
また、第2の電気ヒータ12の外側近傍に断熱作用をなす板状或いはシート状(又はフィルム状)の第2の断熱材44を設けると共に、第2の電気ヒータ12の外側近傍に断熱材44を設ける。この断熱材44を、外側、すなわち第2の電気ヒータ12における未硬化のコンクリート13を流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間と反対側に配置するものであり、第2の電気ヒータ12と板材10Aとの間に介在している。さらに断熱材44は第2の電気ヒータ12と対向して設けられると共に、断熱材44の表面積が第2の電気ヒータ11の表面積よりも広くなるように断熱材42の縁42Aは第2の電気ヒータ12の縁12Aより突出するようになっている。尚、ラジエーター41W,43W、断熱材42,44はそれぞれ電気ヒータ11,12と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0066】
したがって、設置面7に内側型枠5を設置すると共に、その外側に外側型枠6を設置する。次に未硬化のコンクリート13を内側型枠5と外側型枠6との間隙に流し込むと共に、未硬化のコンクリート13を外側壁成形板部10の上部10Aまで充填する。そして、第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12に電源装置(図示せず)より給電すると、第1の電気ヒータ11が例えば摂氏25度程度に発熱してこの熱は、ラジエーター41Wを加熱し、そして内側、すなわち第1の電気ヒータ41における未硬化のコンクリートを流し込む空間となる内側型枠5と外側型枠6との間の空間側に向けて放熱し充填されている未硬化のコンクリート13を内側より加熱する。この際、ラジエーター41Wの表面積が第1の電気ヒータ11の表面積よりも広く形成されているので、第1の電気ヒータ11の表面積よりも広くなって放熱して加熱する。一方、第1の電気ヒータ41の外側には断熱材42が設けられているので、第1の電気ヒータ11の外側への放熱を阻止することができ、そして断熱材42の縁42Aは第1の電気ヒータ11の縁11Aより突出するようになっているので、第1の電気ヒータ11の全面を覆って断熱作用を行うことができる。同様に第2の電気ヒータ12が発熱してこの熱によって第2のラジエーター43Wを介して充填されている未硬化のコンクリート13を外側より加熱して養生する。一方、第2の電気ヒータ12の外側には断熱材44が設けられているので、第2の電気ヒータ12の外側への放熱を阻止することができる。このような第1の電気ヒータ11と第2の電気ヒータ12の発熱は、ラジエーター41W,43Wにより局部的発熱がいっそうなく均一に未硬化のコンクリート13を加熱、養生することができる。また、断熱材42,44によって電気ヒータ11,12の発熱を無駄がなくなるように断熱することができる。
【実施例10】
【0067】
図16,17に示す実施例10は実施例2をさらに改良したものであり、前記実施例2と同一部分は同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例7では電気ヒータ25の内側近傍に金属製放熱板からなるラジエーター51Wを埋設すると共に、電気ヒータ25の外側近傍に断熱材52を設ける。表面積を平板の表面より大きくするためのラジエーター51Wは金属製板材に波形の凹凸を連続或いは断続して複数並設したものであり、このラジエーター51Wを、内側、すなわち電気ヒータ25における未硬化のコンクリートを流し込む空間側、すなわち成形面23側に配置する。さらにラジエーター51Wは電気ヒータ25と対向して設けられると共に、ラジエーター51Wの表面積が電気ヒータ25の表面積よりも広くなるようにラジエーター51Wの縁は電気ヒータ25の縁より突出するようになっている。
【0068】
また、電気ヒータ25の外側、すなわち、電気ヒータ25における未硬化のコンクリートを流し込む空間(成形面23)と反対側の近傍に断熱材52を埋設する。尚、ラジエーター51W、断熱材52はそれぞれ電気ヒータ25と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0069】
このように電気ヒータ25の発熱は、ラジエーター51Wにより局部的発熱がいっそうなく均一に未硬化のコンクリートを加熱、養生することができる。また、断熱材52によって電気ヒータ25の発熱を無駄がなくなるように断熱することができる。
【実施例11】
【0070】
図18,19に示す実施例11は実施例4をさらに改良したものであり、前記実施例4と同一部分は同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例11では電気ヒータ36の内側近傍に金属製放熱板からなるラジエーター61Wを埋設すると共に、電気ヒータ36の外側近傍に断熱材62を設ける。表面積を平板の表面より大きくするためのラジエーター61Wは金属製板材に波形の凹凸を連続或いは断続して複数並設したものであり、このラジエーター61Wを、内側、すなわち電気ヒータ36における未硬化のコンクリートを流し込む空間側に配置する。さらにラジエーター61Wは電気ヒータ36と対向して設けられると共に、ラジエーター61Wの表面積が電気ヒータ36の表面積よりも広くなるようにラジエーター61Wの縁は電気ヒータ36の縁より突出するようになっている。
【0071】
また、電気ヒータ36の外側、すなわち、電気ヒータ36における未硬化のコンクリートを流し込む空間と反対側にの近傍に断熱材62を設ける。尚、ラジエーター61W、断熱材62はそれぞれ電気ヒータ36と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0072】
このように電気ヒータ36の発熱は、ラジエーター61Wにより局部的発熱がいっそうなく均一に未硬化のコンクリートを加熱、養生することができる。また、断熱材62によって電気ヒータ36の発熱を無駄がなくなるように断熱することができる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
以上のように本発明にかかるコンクリートの養生方法及びコンクリートの養生装置は種々の用途に適用できる。また、設置面に電気ヒータを設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施例1を示す一部切り欠き斜視図である。
【図2】本発明の実施例1を示すコンクリート製品の断面図である。
【図3】本発明の実施例2を示す一部切り欠き斜視図である。
【図4】本発明の実施例2を示すコンクリート製品の断面図である。
【図5】本発明の実施例3を示す一部切り欠き斜視図である。
【図6】本発明の実施例4を示す一部切り欠き斜視図である。
【図7】本発明の実施例5を示す断面図である。
【図8】本発明の実施例6を示す一部切り欠き斜視図である。
【図9】本発明の実施例6を示す要部の断面図である。
【図10】本発明の実施例7を示す一部切り欠き斜視図である。
【図11】本発明の実施例7を示す要部の断面図である。
【図12】本発明の実施例8を示す一部切り欠き斜視図である。
【図13】本発明の実施例8を示す要部の断面図である。
【図14】本発明の実施例9を示す一部切り欠き斜視図である。
【図15】本発明の実施例9を示す要部の断面図である。
【図16】本発明の実施例10を示す一部切り欠き斜視図である。
【図17】本発明の実施例10を示す要部の断面図である。
【図18】本発明の実施例11を示す一部切り欠き斜視図である。
【図19】本発明の実施例11を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
【0075】
4 コンクリート用型枠本体
11,12 電気ヒータ
13 コンクリート
21 型枠本体
25 電気ヒータ
27 コンクリート
41 43 ラジエーター
42 44 断熱材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
未硬化のコンクリートを型枠に収容した状態で加熱して硬化を促すコンクリートの養生方法において、前記加熱手段を前記型枠に設けた電気ヒータにより行うことを特徴とするコンクリートの養生方法。
【請求項2】
未硬化のコンクリートを囲んで、該囲まれた空間内を加熱して硬化を促すコンクリートの養生方法において、前記加熱手段を面発熱電気ヒータにより行うことを特徴とするコンクリート製品の養生方法。
【請求項3】
未硬化のコンクリートを収容するコンクリート用型枠本体に電気ヒータを設けたことを特徴とするコンクリート用型枠。
【請求項4】
前記型枠本体が金属製又は樹脂製であって、前記電気ヒータが内蔵されていることを特徴とする請求項3記載のコンクリート用型枠。
【請求項5】
前記電気ヒータの内側にラジエーターを設けたことを特徴とする請求項3又は4記載のコンクリート用型枠。
【請求項6】
未硬化のコンクリートを囲むことが可能な覆い体に電気ヒータを設けたことを特徴とするコンクリート製品の養生装置。
【請求項7】
前記覆い体は前記コンクリートを覆うシートカバーであることを特徴とする請求項6記載のコンクリート製品の養生装置。
【請求項8】
前記電気ヒータの内側にラジエーターを設けたことを特徴とする請求項7又は8記載のコンクリート用型枠。
【請求項9】
前記の外側に断熱材を設けたことを特徴とする請求項3又は4記載のコンクリート用型枠。
【請求項10】
前記電気ヒータの外側に断熱材を設けたことを特徴とする請求項7又は8記載のコンクリート用型枠。
【請求項1】
未硬化のコンクリートを型枠に収容した状態で加熱して硬化を促すコンクリートの養生方法において、前記加熱手段を前記型枠に設けた電気ヒータにより行うことを特徴とするコンクリートの養生方法。
【請求項2】
未硬化のコンクリートを囲んで、該囲まれた空間内を加熱して硬化を促すコンクリートの養生方法において、前記加熱手段を面発熱電気ヒータにより行うことを特徴とするコンクリート製品の養生方法。
【請求項3】
未硬化のコンクリートを収容するコンクリート用型枠本体に電気ヒータを設けたことを特徴とするコンクリート用型枠。
【請求項4】
前記型枠本体が金属製又は樹脂製であって、前記電気ヒータが内蔵されていることを特徴とする請求項3記載のコンクリート用型枠。
【請求項5】
前記電気ヒータの内側にラジエーターを設けたことを特徴とする請求項3又は4記載のコンクリート用型枠。
【請求項6】
未硬化のコンクリートを囲むことが可能な覆い体に電気ヒータを設けたことを特徴とするコンクリート製品の養生装置。
【請求項7】
前記覆い体は前記コンクリートを覆うシートカバーであることを特徴とする請求項6記載のコンクリート製品の養生装置。
【請求項8】
前記電気ヒータの内側にラジエーターを設けたことを特徴とする請求項7又は8記載のコンクリート用型枠。
【請求項9】
前記の外側に断熱材を設けたことを特徴とする請求項3又は4記載のコンクリート用型枠。
【請求項10】
前記電気ヒータの外側に断熱材を設けたことを特徴とする請求項7又は8記載のコンクリート用型枠。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
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【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
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【図14】
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【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2007−55225(P2007−55225A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−23699(P2006−23699)
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【出願人】(596070401)株式会社浅見製作所 (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【出願人】(596070401)株式会社浅見製作所 (7)
【Fターム(参考)】
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