説明

コンテンツ再生装置、コンテンツ再生装置の制御方法およびプログラム

【課題】接続された外部記憶媒体に記録された楽曲データを、楽曲の誤表示をすることなく短時間で利用することができる、コンテンツ再生装置を提供する。
【解決手段】外部I/F14に外部記憶媒体20が接続されたときに、制御部10は、外部記憶媒体20に記憶されているコンテンツデータに係るデータベースの有無を判断する。制御部10は、データベースが有ると判断した場合は、データベースを用いてコンテンツの処理を行い、データベースが無いと判断した場合は、コンテンツデータに係るデータベースを生成して、外部記憶媒体20に記憶させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ再生装置、コンテンツ再生装置の制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、音楽等の楽曲データを各種フォーマットの圧縮ファイルとして記録再生する利用形態が一般的になっている。さらに、USBメモリやメモリカード等の可搬型の外部記憶媒体の記憶容量の増大により、これら外部記憶媒体に複数の楽曲データを記憶させ、各種コンテンツ再生装置に接続して再生する利用形態も普及している。
【0003】
図10は、上述するような楽曲データを記憶した外部記憶媒体を、従来のコンテンツ再生装置に接続した場合の処理を示すフローチャートである。
【0004】
従来のコンテンツ再生装置は、外部記憶媒体が接続されたと判定されると(ステップS100:Yes)、接続された外部記憶媒体より楽曲情報を取得し(ステップS101)、楽曲データベースを生成する(ステップS102)。取得する楽曲情報は、外部記憶媒体に記憶されている楽曲データのタグ情報等である。
【0005】
楽曲データベースを生成すると、従来のコンテンツ再生装置は、生成した楽曲データベースを、自機が有する記憶部に記憶させるとともに(ステップS103)、その楽曲データベースを元に外部記憶媒体における楽曲の検索や再生を行う(ステップS104)。
【0006】
このように、接続された外部記憶媒体に記憶されている楽曲データベースを生成する装置としては、特許文献1に記載された電子装置が知られている。この電子装置においては、外部記憶媒体が接続された場合に、外部記憶媒体のデータの階層に基づいて仮データベースを生成して自機に記憶することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−083914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来のコンテンツ再生装置においては、接続される外部記憶媒体に記憶された楽曲データを解析して生成される楽曲データベースを、コンテンツ再生装置が備える記憶部に記憶させる。このため、楽曲データベースを生成して記憶した後に、異なる楽曲データが記憶されている他の外部記憶媒体を接続した場合、実際に外部記憶媒体に記憶されている楽曲データとは異なった楽曲データ情報が表示されてしまう。従って、表示された楽曲を選択しても、外部記憶媒体にその楽曲が記憶されていないために、再生することができない。
【0009】
また、従来のコンテンツ再生装置において、接続される外部記憶装置に記憶された楽曲データベースを生成し記憶後、外部記憶装置がコンテンツ再生装置から取り外された場合に、楽曲データベースを破棄する機能を有する場合もある。この場合、他の外部記憶媒体が接続された場合であっても、同一の外部記憶媒体が再度接続された場合であっても、楽曲データベースを新規に生成する。このため、外部記憶媒体の接続毎に行う楽曲データベースの生成に時間がかかり、楽曲データベースを生成するまでの間、楽曲の検索ができなくなってしまう。
【0010】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、接続された外部記憶媒体に記憶された楽曲データを、楽曲の誤表示をすることなく短時間で利用可能にする、コンテンツ再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した目的を達成するために、第1の発明に係るコンテンツ再生装置は、コンテンツデータが記憶される外部記憶媒体を接続する接続手段、前記接続手段に前記外部記憶媒体が接続されたときに、前記外部記憶媒体に記憶されているコンテンツデータに係るデータベースの有無を判断し、前記データベースが有ると判断した場合は、前記データベースを用いてコンテンツの処理を行い、前記データベースが無いと判断した場合は、前記コンテンツデータに係るデータベースを生成して、前記外部記憶媒体に記憶させる制御手段、を備えることを特徴とする。
【0012】
第2の発明に係るコンテンツ再生装置は、第1の発明において、ユーザの操作を受け付ける操作手段をさらに有し、前記制御手段は、前記操作手段によって前記外部記憶媒体に記憶されているコンテンツデータに対して外部記憶媒体に記憶されている前記データベースの改変を要する処理が行なわれた場合は、改変後の前記コンテンツデータに係るデータベースを生成するとともに前記外部記憶媒体に記憶させることを特徴とする。
【0013】
第3の発明に係るコンテンツ再生装置は、第1または第2の発明において、前記制御手段は、前記操作手段によって前記外部記憶媒体のコンテンツデータに係るデータベース生成の操作を受け付けた場合は、前記コンテンツデータに係るデータベースを生成して、前記外部記憶媒体に記憶させることを特徴とする。
【0014】
第4の発明に係るコンテンツ再生装置の制御方法は、コンテンツデータが記憶される外部記憶媒体を接続する接続ステップ、前記接続ステップにおいて前記外部記憶媒体が接続されたときに、前記外部記憶媒体に記憶されているコンテンツデータに係るデータベースの有無を判断し、前記データベースが有ると判断した場合は、前記データベースを用いてコンテンツの処理を行い、前記データベースが無いと判断した場合は、前記コンテンツデータに係るデータベースを生成して、前記外部記憶媒体に記憶させる制御ステップ、を備えることを特徴とする。
【0015】
第5の発明に係るプログラムは、第4の発明における各ステップをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のコンテンツ再生装置は、接続された外部記憶媒体に記録された楽曲データを、楽曲の誤表示をすることなく短時間で利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明におけるコンテンツ再生装置を構成するブロック図である。
【図2】本発明におけるコンテンツ再生装置の外観斜視図である。
【図3】本発明における第1の実施例に係るコンテンツ再生装置の動作を表すフローチャートである。
【図4】本発明における第1の実施例に係るコンテンツ再生装置の楽曲検索時の階層構造を表す概念図である。
【図5】本発明における第1の実施例に係るコンテンツ再生装置の楽曲検索時の階層構造を表す概念図である。
【図6】本発明における第1の実施例に係るコンテンツ再生装置の楽曲検索時の階層構造を表す概念図である。
【図7】本発明における第1の実施例に係るコンテンツ再生装置の楽曲検索時の階層構造を表す概念図である。
【図8】本発明における第2の実施例に係るコンテンツ再生装置の動作を表すフローチャートである。
【図9】本発明における第3の実施例に係るコンテンツ再生装置の動作を表すフローチャートである。
【図10】従来のコンテンツ再生装置の動作を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明のコンテンツ再生装置の第1の実施例について、図1および図2を参照して説明する。図1は、本発明の各実施例におけるコンテンツ再生装置のブロック図であり、コンテンツ再生装置は、車載メディア装置、車載ナビゲーション装置、据置型メディア装置、ポータブルメディア装置、携帯電話装置等、外部記憶媒体が接続され、外部記憶媒体内のコンテンツデータの再生を行うことが可能な各種装置を対象とする。
【0019】
図2は、本発明のコンテンツ再生装置の例として、車載メディア装置の外観斜視図である。このようなコンテンツ再生装置は、自動車に搭載されCDやDVD、ラジオ放送、接続される外部記憶媒体のコンテンツ等を再生する。
【0020】
図1および図2に示すコンテンツ再生装置1は、制御部10、表示部11、操作部12、記憶部13、外部I/F14、音声処理部15、音声入出力部16、外部記憶媒体接続口18を備え、外部I/F14には外部記憶媒体接続口18に挿入された外部記憶媒体20が接続される。
【0021】
制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、DSP(Digital Signal Processor)等を備えて構成される。
【0022】
制御部10におけるCPUは、制御手段として、音声再生装置10の各部からの操作信号やデータに基づき、ROMに記憶された各種プログラムをRAM上で実行することによって、各部の制御を行い、後述する記憶部13や後述する外部I/F14に接続された外部記憶媒体20に記憶された音声データの再生や、停止、繰返し再生等の各種制御を行う。
【0023】
制御部10におけるCPUは、制御手段として、後述する記憶部に記憶された楽曲データや、後述する外部I/F14に接続された外部記憶媒体20に記憶された楽曲データのメタデータを読み込んで楽曲データベースを生成し、さらには楽曲データベースを読み込み、後述する操作部12による操作に従い楽曲の検索処理を行う。
【0024】
制御部10におけるDSPは、再生する楽曲データの各種処理、例えば音質補正や音場補正、後述する音声処理部15または音声入出力部16より入力されるデジタル音声データを各種フォーマットの圧縮音声データに変換するエンコード処理、各種フォーマットの圧縮音声データを後述する音声処理部または後述する音声入出力部16へ出力するデジタル音声データに変換するデコード処理等を行う。
【0025】
表示部11は、後述する操作部12による操作の状態や、コンテンツ再生装置1の動作状態、コンテンツ再生装置1で再生するコンテンツデータに関する各種情報、コンテンツデータの検索情報等を表示し、例えば液晶表示素子や有機EL(Electro Luminescence)表示素子などにより構成される。
【0026】
操作部12は、操作手段として、ユーザがコンテンツ再生装置1を操作するユーザインターフェースであり、押しボタンスイッチやタッチスイッチ、表示部11上に設けられたタッチパネルにより構成される。さらに操作部12は、有線または無線により操作可能なリモコン送信機であってもよい。
【0027】
記憶部13は、楽曲データを含む音声データや、音声データに対応する写真等の画像データ、音声データのデータベース(楽曲データである場合は楽曲データベース)等を記憶する。記憶部16は、例えばコンテンツ再生装置1に内蔵されるHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリより構成される。
【0028】
外部I/F14は、接続手段として、例えばUSB(Universal Serial Bus)端子やメモリカード端子であり、後述する外部記憶媒体20としてのUSBメモリやメモリカードを接続し、接続された外部記憶媒体20との情報授受を行う。図2においては、外部記憶媒体20が挿入される外部記憶媒体接続口18がコンテンツ再生装置1の前面に設けられており、外部記憶媒体接続口18に各種外部記憶媒体20を挿入することにより、外部記憶媒体20が外部I/F14と接続される。
【0029】
音声処理部15は、後述する音声入出力部16より入力されるアナログ音声信号をデジタル音声データに変換するADC(Analog Digital Convertor)、および出力されるデジタル音声データをアナログ音声信号に変換して後述する音声入出力部16に出力するDAC(Digital Analog Converter)である。
【0030】
音声入出力部16は、音声の入出力を行う端子、または音声の入力を行うマイクロホン、音声の出力を行うスピーカ等である。音声の入出力を行う端子の例としては、音声処理部15を介してアナログ音声信号の入出力を行うステレオミニジャックや、音声処理部15を介さずにデジタル音声データの入出力を行う光デジタル音声端子や同軸デジタル音声端子等である。
【0031】
外部記憶媒体20は、フラッシュメモリ等を用いた可搬記憶媒体であり、例えば、USBメモリやメモリカードである。
【0032】
次に、本発明におけるコンテンツ再生装置1の第1の実施例に係る動作について、図3を参照して説明する。先ず、制御部10は外部I/F14に外部記憶媒体20が接続されたか否かを判断する(ステップS1)。
【0033】
ステップS1において、制御部10が外部I/F14に外部記憶媒体20が接続されていないと判断している場合は(ステップS1:No)、外部記憶媒体20の接続がなされるまでステップS1の判断を繰り返す。ステップS1の判断中は、コンテンツ再生装置1は、待機状態であってもよく、記憶部13に記憶されているコンテンツに係る動作等、コンテンツ再生装置1における他の処理を行っていてもよい。
【0034】
ステップS1において、外部I/F14に外部記憶媒体20が接続されたと判断した場合は(ステップS1:Yes)、外部記憶媒体20に記憶されている各種データは制御部10により処理可能となるため、ステップS2に移行する。
【0035】
ステップS2において、制御部10は外部記憶媒体20に記憶されている各種データを検索して、楽曲データベースの有無を判断する。楽曲データベースとは、所定の記憶媒体(記憶部13や外部記憶媒体20など)に記憶されている楽曲データより取得したメタデータを基に、それらの楽曲データを各種条件で検索可能にするデータベースである。
【0036】
楽曲データベースの例としては、表1に示すように、各楽曲データのファイル名、ジャンル名、アーティスト名、アルバム名、タイトル名等のリストであり、このような楽曲データベースを用いることによって、ユーザは所定の記憶媒体に記憶されている楽曲データを、ジャンル名検索、アーティスト名検索、アルバム名検索、タイトル名検索等を容易に行うことができる。
【0037】
【表1】

【0038】
ステップS2において、制御部10は外部記憶媒体20に楽曲データベースが有ると判断した場合(ステップS2:Yes)、制御部10はその楽曲データベースに基づき外部記憶媒体20に記憶された楽曲を処理するために、外部記憶媒体20より楽曲データベースを取得する(ステップS7)。ここで取得した楽曲データベースは、コンテンツ再生装置1の記憶部13や制御部10が有するRAMに記憶される。
【0039】
ステップS7において、制御部10が外部記憶媒体20に記憶されている楽曲データの楽曲データベースを取得したため、この楽曲データベースを元に、外部記憶媒体20に記憶された楽曲データの検索や再生等の処理を行う(ステップS8)。
【0040】
ステップS8において、取得した楽曲データベースに基づいて楽曲データの選択や再生等の処理を行うことにより、本処理を終了する。
【0041】
ステップS8において、制御部10が取得した楽曲データベースを元に、外部記憶媒体20に記憶された楽曲データを処理する例として、楽曲を検索する例を、図4から図7に基づき説明する。
【0042】
図4は、楽曲データベースが表1の内容である場合に、ユーザが操作部12を操作することによって、アーティスト名により楽曲データを検索する際の階層構造を示した例である。ユーザは、操作部12の操作によりアーティスト名検索を選択すると、制御部10は、楽曲データベースに基づいて、楽曲データベースに登録されているアーティスト名を表示部11に表示する。例えば表1の場合Artist01およびArtist02が表示される。この表示はアーティスト数が多い場合はソートされ、さらにはスクロール表示されてもよい。
【0043】
ユーザが操作部12の操作により所望のアーティストを選択すると、制御部10は、楽曲データベースに基づいて、選択されたアーティストに係るアルバム名を表示部11に表示する。例えばArtist01が選択された場合は、Album01およびAlbum02が表示される。この表示はアルバム数が多い場合は、ソートされた順またはメタデータとして記録されている発表年順に表示され、さらにはスクロール表示されてもよい。
【0044】
次に、ユーザが操作部12の操作により所望のアルバムを選択すると、制御部10は、楽曲データベースに基づき、表示部11に選択されたアルバムに係るタイトル名を表示する。例えばAlbum01が選択された場合は、Title01およびTitle02が表示される。この表示はタイトル数が多い場合は、ソートされた順またはアルバムに収納されている順に表示され、さらにはスクロール表示されてもよい。
【0045】
次に、ユーザが操作部12の操作により所望のタイトル名を選択すると、制御部10は、選択されたタイトル名の楽曲の再生を開始する。このように、コンテンツ再生装置1は、接続された外部記憶媒体20に記録された楽曲の楽曲データベースを自機に有していなくとも、外部記憶媒体20に記録されている楽曲データベースを取得することにより、接続された外部記憶媒体20の楽曲データベースを外部記憶媒体20の接続毎に生成することなく、迅速に楽曲データの検索や再生を行うことができる。
【0046】
図5は、楽曲データベースが表1の内容である場合に、ジャンルにより楽曲データを検索する際の階層構造を示した例である。コンテンツ再生装置1の動作も図4の説明同様に、ユーザによる操作部12の操作に基づいて、制御部10の処理により、選択されたジャンルに係るアルバム名の表示、選択されたアルバム名に係るタイトル名が表示され、タイトル名を選択することにより選択された楽曲データを再生する。
【0047】
図6は、楽曲データベースが表1の内容である場合に、アルバム名により楽曲データを検索する際の階層構造を示した例である。コンテンツ再生装置1の動作も図4の説明同様に、ユーザによる操作部12の操作に基づいて、制御部10の処理により、選択されたアルバム名に係るタイトル名が表示され、タイトル名を選択することにより選択された楽曲データを再生する。
【0048】
図7は、楽曲データベースが表1の内容である場合に、タイトル名により楽曲データを検索する際の階層構造を示した例である。コンテンツ再生装置1の動作も図4の説明同様に、ユーザによる操作部12の操作に基づいて、制御部10の処理により、タイトル名が表示され、タイトル名を選択することにより選択された楽曲データを再生する。
【0049】
図3に戻り、ステップS2において、制御部10は外部記憶媒体20に楽曲データベースが無いと判断した場合(ステップS2:No)、制御部10は外部記憶媒体20より楽曲情報を取得する(ステップS3)。取得する楽曲情報とは、外部記憶媒体20に記憶されている楽曲データのタグ情報等である。
【0050】
ステップS3において、外部記憶媒体20の楽曲情報を取得すると、制御部10は取得した楽曲情報に基づき、外部記憶媒体20に記憶されている楽曲データの楽曲データベースを生成する(ステップS4)。ここで生成する楽曲データベースの例としては、前述した表1などである。
【0051】
ステップS4において、制御部10が外部記憶媒体20に記憶された楽曲データの楽曲データベースを生成すると、制御部10は生成した楽曲データベースが外部記憶媒体20に記録可能か否かを判断する(ステップS5)。
【0052】
ステップS5において、制御部10が外部記憶媒体20に楽曲データベースが記憶可能であると判断した場合(ステップS5:Yes)、生成した楽曲データベースを外部記憶媒体20に記憶させる(ステップS6)。外部記憶媒体20に楽曲データベースが記憶可能である状態とは、外部記憶媒体20の記憶容量の残りが生成した楽曲データベースを記憶するのに十分であり、外部記憶媒体20が制御部10の制御によりデータの記録を可能としている場合である。
【0053】
ステップS6において楽曲データベースを記憶させる外部記憶媒体20は、ステップS3で楽曲情報を取得した外部記憶媒体20であり、この処理を行うことによって、前述したステップS7およびステップS8により、外部記憶媒体20に記憶された楽曲データベースを取得し、楽曲を検索や再生を行うことができる。
【0054】
ステップS5において、制御部10が外部記憶媒体20に楽曲データベースが記憶不可であると判断した場合(ステップS5:No)、生成した楽曲データベースをコンテンツ再生装置1が有する記憶部13に記憶させる(ステップS9)。
【0055】
ステップS9において、制御部10は記憶部13に記憶させた楽曲データベースを元に、外部記憶媒体20に記憶された楽曲データの検索や再生等の処理を行う(ステップS10)。
【0056】
ステップS10において、記憶部13に記憶した楽曲データベースに基づき、外部記憶媒体20に記憶された楽曲データの選択や再生等の処理を行うことにより、本処理を終了する。ステップS10における楽曲を検索する例は、上述した図4から図7による例と同一であり、外部記憶媒体20に楽曲データベースを記憶することができなくとも、外部記憶媒体20が接続されたときの楽曲データに基づく楽曲データベースに基づいた楽曲データの選択や再生等の処理を行うことができる。
【0057】
図3に示すような処理により、コンテンツ再生装置1は、接続された外部記憶媒体20に楽曲データベースが記憶されていた場合は、その楽曲データベースを使用し、記憶されていなかった場合は、新たに楽曲データベースを生成して外部記憶媒体20に記憶させる。このために、コンテンツ再生装置1は、外部記憶媒体20に記憶された楽曲データベースを用いて楽曲データの検索や再生を行うため、楽曲データの異なる他の外部記憶媒体20が接続されても、接続された外部記憶媒体20以外の楽曲データベースを用いてしまうことはなく、迅速かつ正確な情報で楽曲の検索や再生を行うことができる。
【0058】
次に、本発明のコンテンツ再生装置1の第2の実施例について、図8を参照して説明する。第2の実施例に係るコンテンツ再生装置1の構成については、図1および図2で説明した第1の実施例と同一であるため省略する。さらに第2の実施例に係るコンテンツ再生装置1の動作については、図3の一部を除き図3から図7で説明した第1の実施例と同一であり、図3との差異は、ステップS8およびステップS10のあとにステップS20が追加されたことのみであるため、同一部分の説明については省略する。
【0059】
ステップS8およびステップS10において、制御部10が外部記憶媒体20に記憶されている楽曲データの検索や再生を可能とした後、ユーザが操作部12を操作することにより、接続した外部記憶媒体20が記憶している楽曲データに何らかの改変を加えた場合(ステップS20:Yes)、ステップS7に移行し、再度楽曲データベースの生成を行う。
【0060】
ステップS20において、楽曲データの改変が行われなかった場合(ステップS20:No)、本処理を終了する。
【0061】
ここでいう、楽曲データの改変とは、コンテンツ再生装置1に接続されている外部記憶媒体20に記憶されている楽曲データの消去や追加、ファイル名、ジャンル、アーティスト名、アルバム名、タイトル名等の変更など、楽曲データベースの内容と楽曲データとの整合がとれなくなるような操作を指す。
【0062】
このような第2の実施例に係るコンテンツ再生装置1は、接続した外部記憶媒体20の楽曲データを、コンテンツ再生装置1によって改変した場合であっても、楽曲データの誤表示をすることが無いため、正確な情報で楽曲の検索や再生を行うことができる。
【0063】
次に、本発明のコンテンツ再生装置1の第3の実施例について、図9を参照して説明する。第2の実施例に係るコンテンツ再生装置1の構成については、図1および図2で説明した第1の実施例と同一であるため省略する。さらに第3の実施例に係るコンテンツ再生装置1の動作については、図3の一部を除き図3から図7で説明した第1の実施例と同一であり、図3との差異は、ステップS8およびステップS10のあとにステップS30が追加されたことのみであるため、同一部分の説明については省略する。
【0064】
ステップS8およびステップS10において、制御部10が外部記憶媒体20に記憶されている楽曲データの検索や再生を可能とした後、ユーザが操作部12を操作することにより、接続した外部記憶媒体20が記憶している楽曲データの生成を指示した場合(ステップS30:Yes)、ステップS7に移行し、楽曲データベースの生成を行う。
【0065】
ステップS30は、ステップS7により一旦楽曲データベースを取得した後、楽曲データベースを再度生成する動作であり、その理由としては、外部記憶媒体20の楽曲データの改変が、コンテンツ再生装置1ではなく他の機器により行われ、その改変内容が楽曲データベースに反映されていない場合に行う。
【0066】
例としては、ステップS2において外部記憶媒体20に楽曲データベースがある場合(ステップS2:Yes)、ステップS7により外部記憶媒体20から取得した楽曲データベースを用いて楽曲を選択した際に、他の機器による楽曲データの改変が行われていたために、選択対象の楽曲データと同一名称の楽曲データが存在しなかったり、表示されていない楽曲データが記憶されていたりなど、楽曲データと楽曲データベースとの整合がとれていない場合である。
【0067】
そのような場合、ユーザによる操作部12の操作によって、制御部10は接続されている外部記憶媒体20に係る楽曲データベースを生成し、外部記憶媒体20に記憶させるため、楽曲データと楽曲データベースとが整合され、コンテンツ再生装置1は、外部記憶媒体20に記憶された楽曲データベースを用いることができる。
【0068】
このような第3の実施例に係るコンテンツ再生装置1は、接続した外部記憶媒体20の楽曲データが、コンテンツ再生装置1以外の機器によって改変されていた場合であっても、楽曲データの誤表示をすることが無いため、正確な情報で楽曲の検索や再生を行うことができる。
【0069】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明はその主旨を逸脱しない限りこれに限定されるものではない。例えば、各実施例において外部記憶媒体20をUSBメモリやメモリカードとして説明したが、再生機能を有するポータブルオーディオプレイヤ等であってもよい。この場合、ポータブルオーディオプレイヤはコンテンツ再生装置1に接続されると、マスストレージとして動作する。
【0070】
このような場合、楽曲データベースは、ポータブルオーディオプレイヤで用いる楽曲データベースと、コンテンツ再生装置1で用いる楽曲データベースとを共通の楽曲データベースとしてもよく、各々の装置で用いる楽曲データベースを各々ポータブルオーディオプレイヤに記憶させてもよい。
【0071】
さらには、コンテンツ再生装置1で扱うコンテンツを楽曲データとして説明したが、これに限らず、画像データや動画データ、放送録音データ、放送録画データ、文字データなど、メタデータ等により検索用のデータベースが生成可能であるコンテンツデータであれば各種データが該当する。
【符号の説明】
【0072】
1:コンテンツ再生装置、10:制御部、11:表示部、12:操作部、13:記憶部、14:外部I/F、15:音声処理部、16:音声入出力部、20:外部記憶媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツデータが記憶される外部記憶媒体を接続する接続手段、
前記接続手段に前記外部記憶媒体が接続されたときに、前記外部記憶媒体に記憶されているコンテンツデータに係るデータベースの有無を判断し、前記データベースが有ると判断した場合は、前記データベースを用いてコンテンツの処理を行い、前記データベースが無いと判断した場合は、前記コンテンツデータに係るデータベースを生成して、前記外部記憶媒体に記憶させる制御手段、
を備えることを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項2】
ユーザの操作を受け付ける操作手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記操作手段によって前記外部記憶媒体に記憶されているコンテンツデータに対して外部記憶媒体に記憶されている前記データベースの改変を要する処理が行なわれた場合は、改変後の前記コンテンツデータに係るデータベースを生成するとともに前記外部記憶媒体に記憶させることを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項3】
ユーザの操作を受け付ける操作手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記操作手段によって前記外部記憶媒体のコンテンツデータに係るデータベース生成の操作を受け付けた場合は、前記コンテンツデータに係るデータベースを生成して、前記外部記憶媒体に記憶させることを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項4】
コンテンツデータが記憶される外部記憶媒体が接続されたか否かを検出する接続ステップ、
前記接続ステップにおいて前記外部記憶媒体が接続されたときに、前記外部記憶媒体に記憶されているコンテンツデータに係るデータベースの有無を判断する判断ステップ、
前記判断ステップにおいて前記データベースが有ると判断した場合は、前記データベースを用いてコンテンツの処理を行うステップ、
前記判断ステップにおいて前記データベースが無いと判断した場合は、前記コンテンツデータに係るデータベースを生成して、前記外部記憶媒体に記憶させるステップ、
を備えることを特徴とするコンテンツ再生装置の制御方法。
【請求項5】
請求項4に記載のコンテンツ再生装置の制御方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−123982(P2011−123982A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−283379(P2009−283379)
【出願日】平成21年12月14日(2009.12.14)
【出願人】(508209990)J&Kカーエレクトロニクス株式会社 (98)
【Fターム(参考)】