説明

コンテンツ出力装置

【課題】 利便性を向上できるコンテンツ出力装置を提供する。
【解決手段】 複数のコンテンツ再生装置2のそれぞれからの信号入力を受け入れる複数の入力端子と、前記複数のコンテンツ再生装置2のそれぞれに対して、画像表示指示を出力する通信部と、を備え、コンテンツ再生装置2の各々に対して、通信部を介して、互いに異なる画像を表示するよう指示し、指示に従って各コンテンツ再生装置2から、各入力端子を介して入力される信号を用いて、各入力端子にどのコンテンツ再生装置2が接続されているかを識別するための所定処理を実行するコンテンツ出力装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像・音声信号などを含むコンテンツを出力する、テレビジョン装置などのコンテンツ出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭用の映像・音声(AV)関連装置が多様化し、広く普及している。例えば、テレビジョン装置(以下、テレビと略称する)に対して、ビデオカセットレコーダ、ハードディスクレコーダ、DVDレコーダ、家庭用ゲーム機など、数多くのAV装置が接続されているのが一般的になっている。
【特許文献1】特開2001−176249号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような現状では、例えば利用者がDVDに記録されているコンテンツを視聴したい場合、利用者はまずテレビを操作して、DVDレコーダからの入力信号を選択し、次にDVDレコーダを操作してDVDに記録されているコンテンツの一覧を表示させ、所望のコンテンツを選択して再生させることとなる。つまり、各AV装置をそれぞれ操作したり、テレビにおいて入力信号を切り替える操作を行う必要があるなど、利便性が低い。
【0004】
なお、ビデオCD再生装置を内蔵するテレビにおいて、利用者よりビデオCD再生装置が選択されたとき、ビデオCD再生装置に対して駆動制御を行うと同時に映像信号の入力スイッチをビデオCD再生装置側に切り替える技術が特許文献1に開示されている。
【0005】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、利便性を向上できるコンテンツ出力装置を提供することを、その目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、コンテンツ出力装置であって、複数のコンテンツ再生装置のそれぞれからの信号入力を受け入れる複数の入力端子と、前記複数のコンテンツ再生装置のそれぞれに対して、画像表示指示を出力する通信部と、を備え、前記コンテンツ再生装置の各々に対して、前記通信部を介して、互いに異なる画像を表示するよう指示し、前記指示に従って各コンテンツ再生装置から、各入力端子を介して入力される信号を用いて、各入力端子にどのコンテンツ再生装置が接続されているかを識別するための所定処理を実行する、ことを特徴としている。
【0007】
ここで、前記所定処理では、各入力端子から入力される信号に係る画像を提示し、識別の対象となるコンテンツ再生装置が表示する画像を利用者に選択させ、選択された画像が入力されている入力端子を特定することで、各入力端子にどのコンテンツ再生装置が接続されているかを識別することとしてもよい。
【0008】
また、本発明の別の態様に係るコンテンツ出力装置は、複数のコンテンツ再生装置のそれぞれからの信号入力を受け入れる複数の入力端子と、前記複数のコンテンツ再生装置のそれぞれに対して、画像表示指示を出力する通信部と、を備え、前記コンテンツ再生装置の各々に対して、前記通信部を介して順次、画像の表示指示を出力し、前記指示に従って各コンテンツ再生装置から、各入力端子を介して順次入力される信号を用いて、各入力端子にどのコンテンツ再生装置が接続されているかを識別するための所定処理を実行する、ことを特徴としている。
【0009】
ここで、前記所定処理では、各入力端子から入力される信号に係る画像を提示し、表示指示した画像を利用者に選択させ、選択された画像が入力されている入力端子を特定することで、各入力端子にどのコンテンツ再生装置が接続されているかを識別することとしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明の実施の形態に係るコンテンツ出力装置1は、図1に示すように、制御部11と、記憶部12と、信号入力部13と、操作入力部14と、信号出力部15と、通信部16と、を含んで構成されている。また、このコンテンツ出力装置1は、少なくとも一つのコンテンツ再生装置2に接続されている。以下では説明のため、コンテンツ出力装置1がテレビに内蔵されているものとし、コンテンツ再生装置2として、ビデオテープレコーダ2aと、DVDプレイヤ2bと、衛星放送チューナ2cとが接続されているものとする。尤も、本実施の形態は、この例に限られず、例えばコンテンツ出力装置1は、映像信号等のモニタへの出力制御を行う、AVセレクタ等であってもよい。また、コンテンツ再生装置2は、上記の例のほかにもハードディスクレコーダ、家庭用ゲーム機器など種々のものを含んでもよい。
【0011】
コンテンツ出力装置1の制御部11は、例えばCPU等によって実現できる。この制御部11は、記憶部12に格納されているプログラムに従って動作する。本実施の形態では、この制御部11が、コンテンツ再生装置において再生可能なコンテンツのリストを取得する処理や、コンテンツのリストを提示し、提示したリストからコンテンツの選択を受け入れる処理、選択されたコンテンツの再生指示を出力する処理、並びに、コンテンツ再生装置から入力されるコンテンツに係る信号を出力する処理を実行している。これら制御部11の処理の具体的な内容については、後に詳しく述べる。
【0012】
記憶部12は、制御部11によって実行されるプログラムを格納している。この記憶部12は、例えばRAMやROM等のメモリ素子を含んで構成される。またこの記憶部12は、制御部11のワークメモリとしても動作する。
【0013】
信号入力部13は、コンテンツ信号の入力を受け入れる端子セット(本発明の入力端子の例)を少なくとも1セット備える。この端子セットは、例えば映像信号の入力端子及び、ステレオ音声信号の入力端子を含む。操作入力部14は、例えばリモコンからの指示を受け入れる赤外線受信部を含む。この操作入力部14は、受け入れた指示の情報を制御部11に出力する。信号出力部15は、コンテンツ信号としての映像信号や音声信号等を出力する出力端子群を備える。この出力端子群からの出力信号は、例えばテレビや、スピーカー等に接続される。
【0014】
通信部16は、例えばネットワークインタフェースであり、制御部11から入力される指示に従い、ネットワークを介してデータを送信する。また、ネットワークを介して到来するデータを受信して制御部11に出力する。なお、ここでは簡単のため、ネットワークには、コンテンツ出力装置1と各コンテンツ再生装置2とだけが接続され、他の装置(例えばインターネットとの通信を行うためのモデム装置等)は、ルータやゲートウエイなどの装置を介して(すなわちブロードキャスト信号が到達しないように)、他のネットワークに接続されているものとする。なお、ここでネットワークは、例えばイーサネット(登録商標)のほか、IEEE1394等のシリアル通信方式を応用したネットワーク(IPoverIEEE1394や、デイジーチェインのネットワーク等)であってもよい。
【0015】
コンテンツ再生装置2は、それぞれ対応するコンテンツの映像・音声信号を出力する。例えば、ビデオテープレコーダ2aやDVDプレイヤ2bは、ビデオテープやDVDに記録されている映像・音声信号を読み出して出力する。また、衛星放送チューナ2cは、利用者が指定したチャネルの放送信号を受信し、当該受信した放送信号から映像・音声信号を復調して出力する。
【0016】
また、コンテンツ再生装置2は、コンテンツ出力装置1から入力される指示に従い、指示された画像(例えば赤一色の画像などのパターン画像で構わない)を表示する。
【0017】
さらにコンテンツ再生装置2は、コンテンツ出力装置1から再生可能なコンテンツのリストの要求を受けて、再生可能なコンテンツのリストを生成して、コンテンツ出力装置1へ出力してもよい。すなわち、本実施の形態のコンテンツ再生装置2は、図示しないネットワークインタフェースを備え、コンテンツ出力装置1との間でネットワークを介してデータの送受信を行ってもよい。
【0018】
例えばビデオテープレコーダ2aは、録画したビデオテープの各々に固有の識別子を記録する。また、識別子と、当該識別子によって識別されるビデオテープへの録画内容(録画日時、録画時間など)とを関連付けて録画データベースとしてEEPROM等の不揮発性記憶素子等に記憶しておく。そしてリストの要求を受信すると、録画データベースを参照して、現在セットされているビデオテープの識別子に関連付けられた録画内容の情報を読み出して、コンテンツ出力装置1へ送信出力する。
【0019】
またDVDプレイヤ2bは、リストの要求を受信すると、セットされているDVDメディアに記録されているインデックスの情報(タイトル等)を読み出して、コンテンツ出力装置1へ送信出力する。
【0020】
さらに、衛星放送チューナ2cは、コンテンツ出力装置1からコンテンツのリストを要求する指示を受信すると、いわゆるEPG(Electronic Program Guide)情報に基づいて、受信可能な各チャネルにおいて放送されている番組の情報のリストを生成し、コンテンツ出力装置1に対して送信出力することとしてもよい。
【0021】
なお、コンテンツ出力装置1は、衛星放送チューナ2cに対してコンテンツのリストを要求して、番組の情報のリストを受信する代りに、インターネットを介してEPG情報を受信し(いわゆるiEPG)、衛星放送チューナ2cにて受信可能な各チャネルにおいて放送されている番組の情報のリストを取得してもよい。
【0022】
さらにコンテンツ再生装置2は、コンテンツ出力装置1から、再生の対象となるコンテンツの指定(再生指示信号)を受信して、当該指定されたコンテンツを再生し、その映像・音声信号をコンテンツ出力装置1の信号入力部13へ出力する。
【0023】
例えばDVDプレイヤ2bは、再生の対象となるコンテンツが指定されると、当該コンテンツの映像・音声信号をDVDから読み出して、コンテンツ出力装置1へ出力する。また、衛星放送チューナ2cは、再生の対象となるコンテンツとしてチャネルが指定されると、当該指定されたチャネルの放送信号を受信し、その映像・音声信号をコンテンツ出力装置1へ出力する。また、ビデオテープレコーダ2aは、内蔵する不揮発性メモリに格納した録画データベースや、広く知られているVISS(Video Index Search System)を利用して、再生の対象となるコンテンツを頭出しして、再生を開始する。
【0024】
次に制御部11の具体的な処理の内容例について説明する。制御部11は、接続されているコンテンツ再生装置2a,b…のそれぞれによって再生可能なコンテンツのリストを取得する。このリストは、例えばコンテンツ再生装置2に対してリストを要求し、コンテンツ再生装置2からリストの提示を受けて取得する。
【0025】
また、制御部11は、予め再生可能なコンテンツのリストを記憶部12に格納しておき、記憶部12から読み出して取得することとしてもよい。例えば、衛星放送チューナ2c等においては、コンテンツのリストを要求する代りに、当該衛星放送チューナ2cにて受信可能なチャネルのリストを予め記憶部12に格納しておき、このリストを提示することとしてもよい。
【0026】
制御部11はこうして、各コンテンツ再生装置2において再生可能なコンテンツのリストを取得する。そして、制御部11は、コンテンツ再生装置2を特定する情報(A)ごとに、再生可能なコンテンツのリスト(C)を関連付けて、コンテンツリストデータベースとして記憶部12に格納する(図2)。また、制御部11は、コンテンツ再生装置2を特定する情報と、各コンテンツ再生装置2が接続されている信号入力部13の端子セットを特定する情報とを関連付けた接続状態データベースを記憶部12に保持している(図3)。本実施の形態において特徴的なことの一つは、この接続状態データベースを用いて、いずれかのコンテンツ再生装置2に対する再生指示を行った後に、当該再生指示の出力先であるコンテンツ再生装置2からの映像・音声信号が入力されている端子セットを特定し、当該特定した端子セットからの入力信号を選択的に出力することである。この接続状態データベースの設定の方法については、後に詳しく述べる。
【0027】
なお、ここで、コンテンツ再生装置2を特定する情報は、例えばコンテンツ再生装置2のネットワークアドレスで構わない。
【0028】
制御部11は、さらに、これらのリストを提示する画面を生成し、当該画面の信号を、信号出力部15を介して出力する。本実施の形態のコンテンツ出力装置1を内蔵するテレビは、その画面に、各コンテンツ再生装置2において再生可能なコンテンツのリストを表示することとなる(図4)。制御部11は、操作入力部14から、カーソルの移動指示操作の入力を受けると、表示したリスト上でカーソルを移動する。また、制御部11は、操作入力部14から、選択指示操作の入力を受けると、カーソルによって指示されているコンテンツを選択されたコンテンツとして、当該選択されたコンテンツを特定する情報を取得する。
【0029】
制御部11は、コンテンツリストデータベースから、上記選択されたコンテンツの再生が可能なコンテンツ再生装置2を検索する。そして、検索の結果に基づいて、選択されたコンテンツを再生するコンテンツ再生装置2を特定する。そして、この特定したコンテンツ再生装置2に対して、選択されたコンテンツの指定とともに、当該指定したコンテンツの再生を要求する指示(再生指示信号)を送信する。
【0030】
また制御部11は、接続状態データベースを参照し、特定したコンテンツ再生装置2が接続されている端子セットを特定する。そして当該特定した端子セットから入力される信号を、選択的に信号出力部15を介して出力する。
【0031】
次に、本実施の形態に係るコンテンツ出力装置1及びコンテンツ再生装置2の動作について説明する。利用者は予め、コンテンツ出力装置1と、コンテンツ再生装置2とをそれぞれネットワークに接続する。また、各コンテンツ再生装置2の映像・音声信号出力端子のセットと、コンテンツ出力装置1の操作入力部14の端子セットとを接続する。ここでは、ビデオテープレコーダ2aと、DVDプレイヤ2bと、衛星放送チューナ2cとが、それぞれ、端子セットA,B,Cに接続されているものとする。
【0032】
この時点で、コンテンツ出力装置1の通信部16や、各コンテンツ再生装置2のネットワークインタフェースに、それぞれ、固有のネットワークアドレスを割り当てる。
【0033】
また利用者は、コンテンツ出力装置1に接続状態データベースを設定する。つまり、各コンテンツ再生装置2を特定する情報としてのネットワークアドレスと、各ネットワークアドレスで特定されるコンテンツ再生装置2の接続先となっている端子セットを特定する情報とを関連付ける。コンテンツ再生装置2は、例えば各端子セットごとに、外部入力チャネル番号を関連付けておき、この外部入力チャネル番号を端子セットを特定する情報として利用してもよい。
【0034】
利用者はビデオテープレコーダ2aや、DVDプレイヤ2bに、それぞれビデオテープやDVDをセットした上で、コンテンツ出力装置1に対してコンテンツのリストを表示するべき旨の指示を行う。
【0035】
コンテンツ出力装置1は、この指示に応じて、図5に示すように、コンテンツ再生装置2に対して、ネットワークを介して再生可能なコンテンツのリストを要求する信号を送出する(S1)。この信号の送出は、例えばブロードキャスト(ネットワーク上の各装置への一斉同報)によって行ってもよい。
【0036】
各コンテンツ再生装置2は、コンテンツのリストの要求を受信すると、それぞれ、再生可能なコンテンツのリストを生成して、コンテンツ出力装置1に対して送出する(S2)。なお、ここでは、コンテンツ再生装置2のうち、ビデオテープレコーダ2aとDVDプレイヤ2bとがコンテンツのリストを送信しており、衛星放送チューナ2cは、コンテンツのリストを提供する機能を備えていないものとする。この場合、衛星放送チューナ2cは、リストの提供ができない旨を報知する(S3)。
【0037】
コンテンツ出力装置1は、ビデオテープレコーダ2a及びDVDプレイヤ2bにおいて再生可能なコンテンツのリストを受信する。また、衛星放送チューナ2cについては、リストの提供ができない旨の報知を受けて、記憶部12に予め格納されている、衛星放送チューナ2cにおいて再生可能なコンテンツのリスト(受信可能なチャネルのリスト)を読み出す(S4)。
【0038】
そしてコンテンツ出力装置1は、各コンテンツ再生装置2において再生可能なコンテンツのリストをテレビ画面に表示出力する(S5)。コンテンツ出力装置1は、利用者から、このコンテンツのリストから、再生の対象となるコンテンツの選択指示の入力を受けて(S6)、当該選択されたコンテンツを再生するコンテンツ再生装置2を特定する(S7)。ここでは一例として、利用者がビデオテープレコーダ2aのコンテンツの一つを選択したものとする。そして、当該特定したコンテンツ再生装置2(ビデオテープレコーダ2a)に対して、選択されたコンテンツを指定する情報とともに、当該指定したコンテンツを再生するべき旨の指示を出力する(S8)。
【0039】
ビデオテープレコーダ2aは、コンテンツを指定する情報と、指定されたコンテンツの再生指示との入力を受けて、指定されたコンテンツを頭出しし、再生を開始する(S9)。
【0040】
一方、コンテンツ出力装置1は、ビデオテープレコーダ2aが接続されている端子セットAから入力される信号を選択的にテレビに表示出力する(S10)。
【0041】
これにより、ビデオテープレコーダ2aにセットされたビデオの、指定されたコンテンツが再生されることになる。
【0042】
本実施の形態によると、コンテンツの指定によって、コンテンツ再生装置2からの入力信号の切り替えと、コンテンツ再生装置2への再生指示とが連関して行われ、利用者がこれらの作業を個別に行う必要がない。こうして利用者の利便性を向上できる。
【0043】
次に、接続状態データベースの設定のための処理について説明する。コンテンツ出力装置1は、例えば、次に示す接続状態データベースの設定支援処理を実行する。
【0044】
コンテンツ出力装置1の制御部11は、接続されているコンテンツ再生装置2のネットワークアドレス(識別情報)を取得する。この取得のための具体的な例としては、コンテンツ出力装置1が、ネットワークを介して各コンテンツ再生装置2へ、ネットワークアドレスを報知するべき旨の指示をブロードキャストで送信する。各コンテンツ再生装置2は、それぞれに設定されたネットワークアドレスをコンテンツ出力装置1に対して送信する。なお、ここではブロードキャストでネットワークアドレスの収集を行っているが、これに代えて、コンテンツ出力装置1と、コンテンツ再生装置2との間で予め取り決められたプロトコルに従って通信を行い、コンテンツ出力装置1がコンテンツ再生装置2のネットワークアドレスを収集してもよい。
【0045】
コンテンツ出力装置1は、各コンテンツ再生装置2のネットワークアドレスを受信して、記憶部12に格納する。次に、各ネットワークアドレスのコンテンツ再生装置2に対して、それぞれ、互いに異なる画像を表示するよう指示する。例えば、ビデオテープレコーダ2aのネットワークアドレスに対しては、赤色一色の画像を表示するよう指示し、DVDプレイヤ2bのネットワークアドレスに対しては青色一色の画像を表示するよう指示し…というように、指示を出力する。
【0046】
コンテンツ出力装置1は、端子セットに入力される、各コンテンツ再生装置2からの映像・音声信号を、配列してテレビに表示出力する(図6)。また、コンテンツ出力装置1の制御部11は、各コンテンツ再生装置2に表示するよう指示した画像のそれぞれについて、各画像を選択するよう利用者に指示する。例えば、制御部11は、各コンテンツ出力装置1を順次、識別の対象として選択し、選択したコンテンツ出力装置1に指示した画像を選択するよう、利用者に指示する。具体的な例としては、ビデオテープレコーダ2aを識別の対象としたときには、ビデオテープレコーダ2aに指示した画像を選択するよう求める表示、すなわち、「赤色の画面を選択してください」のような文字列をテレビに表示出力し、各コンテンツ再生装置2からの映像信号に係る画像を選択するためのカーソルを表示する。利用者は、このカーソルを移動する操作を行い、赤色の画面を選択する。制御部11は、選択された画面に対応する端子セットを特定する情報と、ビデオテープレコーダ2aに対応するネットワークアドレス(ビデオテープレコーダ2aを特定する情報)とを関連付けて、接続状態データベースとして記憶部12に格納する。
【0047】
また、所定の画像(例えば「ここを選択してください」などの文字列の画像)の表示指示を、各コンテンツ再生装置2に対して順次出力し、利用者に対して当該表示指示の出力ごとに、上記所定の画像を選択させることとしてもよい。この場合、利用者は、各コンテンツ再生装置2からの映像信号に係る複数の画像のうち、上記所定の画像に相当する画像を選択することになる。そして、コンテンツ出力装置1は、所定の画像の表示指示の送信先のネットワークアドレスと、利用者が選択した画像に対応する端子セットを特定する情報とを関連付けて接続状態データベースとして記憶部12に格納する。
【0048】
なお、ここでは利用者がコンテンツ再生装置2の映像信号のうち、指定された画面を選択することとしていたが、これに代えて、制御部11が、各コンテンツ再生装置2からの映像信号を認識してもよい。例えば、各端子セットから入力される映像信号のうち、赤色の成分の最も多い信号について、当該信号が入力されている端子セットを特定する情報と、赤色の画像を表示するよう指示したネットワークアドレスとを関連付けて、接続状態データベースとして記憶部12に格納する。
【0049】
また、ここでは各コンテンツ再生装置2に対して画像を表示させることとしていたが、各コンテンツ再生装置2に対して電源をオフとするべき旨の信号を送出して、コンテンツ再生装置2の電源をオフとさせ、次に取得したネットワークアドレスのうちの一つに、電源をオンとするべき旨の信号を出力し、信号の入力があった端子セットを特定する情報と、電源をオンとするべき旨の信号の出力先となったネットワークアドレスとを関連付けて接続状態データベースとして記憶部12に格納し、当該電源をオンとするべき旨の信号の出力先となったネットワークアドレスに対して電源をオフとするべき旨の信号を出力し、次のネットワークアドレスに対して電源をオンとするべき旨の信号を出力する…。というように、取得した各ネットワークアドレスに対応するコンテンツ再生装置2を順次オンして、信号の入力があった端子セットと、ネットワークアドレスとを関連付ける処理を行ってもよい。
【0050】
同様に、各コンテンツ再生装置2に対して電源をオフとするべき旨の信号を送出して、コンテンツ再生装置2の電源をオフとさせ、次に取得したネットワークアドレスのうちの一つに、電源をオンとするべき旨の信号を出力し、信号の入力があった端子セットを特定する情報を利用者に入力させ、当該、利用者からの入力操作により信号の入力があった端子セットを特定する情報を取得して、当該端子セットを特定する情報と、電源をオンとするべき旨の信号の出力先となったネットワークアドレスとを関連付けて接続状態データベースとして記憶部12に格納し、当該電源をオンとするべき旨の信号の出力先となったネットワークアドレスに対して電源をオフとするべき旨の信号を出力し、次のネットワークアドレスに対して電源をオンとするべき旨の信号を出力する…。というように、取得した各ネットワークアドレスに対応するコンテンツ再生装置2を順次オンとして、利用者からの入力操作によって、信号の入力があった端子セットと、ネットワークアドレスとを関連付ける処理を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施の形態に係るコンテンツ出力装置及びコンテンツ再生装置の例を表す構成ブロック図である。
【図2】コンテンツリストデータベースの一例を表す説明図である。
【図3】接続状態データベースの内容例を表す説明図である。
【図4】コンテンツのリストの表示例を表す説明図である。
【図5】コンテンツ出力装置及びコンテンツ再生装置間の処理の流れの例を表す説明図である。
【図6】接続状態データベースの作成支援のための画面の例を表す説明図である。
【符号の説明】
【0052】
1 コンテンツ出力装置、2 コンテンツ再生装置、11 制御部、12 記憶部、13 信号入力部、14 操作入力部、15 信号出力部、16 通信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテンツ再生装置のそれぞれからの信号入力を受け入れる複数の入力端子と、
前記複数のコンテンツ再生装置のそれぞれに対して、画像表示指示を出力する通信部と、を備え、
前記コンテンツ再生装置の各々に対して、前記通信部を介して、互いに異なる画像を表示するよう指示し、
前記指示に従って各コンテンツ再生装置から、各入力端子を介して入力される信号を用いて、各入力端子にどのコンテンツ再生装置が接続されているかを識別するための所定処理を実行する、
ことを特徴とするコンテンツ出力装置。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツ出力装置において、
前記所定処理では、各入力端子から入力される信号に係る画像を提示し、識別の対象となるコンテンツ再生装置が表示する画像を利用者に選択させ、選択された画像が入力されている入力端子を特定することで、各入力端子にどのコンテンツ再生装置が接続されているかを識別することを特徴とするコンテンツ出力装置。
【請求項3】
複数のコンテンツ再生装置のそれぞれからの信号入力を受け入れる複数の入力端子と、
前記複数のコンテンツ再生装置のそれぞれに対して、画像表示指示を出力する通信部と、を備え、
前記コンテンツ再生装置の各々に対して、前記通信部を介して順次、画像の表示指示を出力し、
前記指示に従って各コンテンツ再生装置から、各入力端子を介して順次入力される信号を用いて、各入力端子にどのコンテンツ再生装置が接続されているかを識別するための所定処理を実行する、
ことを特徴とするコンテンツ出力装置。
【請求項4】
請求項3に記載のコンテンツ出力装置において、
前記所定処理では、各入力端子から入力される信号に係る画像を提示し、表示指示した画像を利用者に選択させ、選択された画像が入力されている入力端子を特定することで、各入力端子にどのコンテンツ再生装置が接続されているかを識別することを特徴とするコンテンツ出力装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−211540(P2006−211540A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−23743(P2005−23743)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【出願人】(395015319)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (871)
【Fターム(参考)】