コンテンツ配信システム、並びにこれに用いられるピアコンピュータ、ピアプログラム及び配信コンテンツ情報のデータ構造
【課題】未公開のコンテンツに関する情報及びコンテンツを予めダウンロードし、公開後一斉にコンテンツの再生が可能なコンテンツ配信システムを提供する。
【解決手段】コンテンツ配信システムはピアツーピア方式で、ダウンロード開始日時、公開開始日時、公開終了日時などを含む配信コンテンツ情報をセンタサーバに登録しておく。各ピアはセンタサーバから配信コンテンツ情報を取得し、ダウンロード開始日時を経過したコンテンツを他のピアからダウンロードするとともに、公開開始日時と公開終了日時の間にあるコンテンツの再生を可能にする。本編用映像及び予告編用映像が用意されているコンテンツについては、各映像ごとにダウンロード開始日時、公開開始日時、公開終了日時が付与される。
【解決手段】コンテンツ配信システムはピアツーピア方式で、ダウンロード開始日時、公開開始日時、公開終了日時などを含む配信コンテンツ情報をセンタサーバに登録しておく。各ピアはセンタサーバから配信コンテンツ情報を取得し、ダウンロード開始日時を経過したコンテンツを他のピアからダウンロードするとともに、公開開始日時と公開終了日時の間にあるコンテンツの再生を可能にする。本編用映像及び予告編用映像が用意されているコンテンツについては、各映像ごとにダウンロード開始日時、公開開始日時、公開終了日時が付与される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ配信システム、並びにこれに用いられるピアコンピュータ、ピアプログラム及び配信コンテンツ情報のデータ構造に関し、さらに詳しくは、サービスプロバイダによって予め定められた映画等のコンテンツを配信するダウンロード型コンテンツ配信システム、並びにこれに用いられるピアコンピュータ、ピアプログラム及び配信コンテンツ情報のデータ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ダウンロード型コンテンツ配信システムは一般に、多数のコンテンツを蓄積したサーバと、サーバからコンテンツをダウンロードして再生するクライアントとを備える。サーバはサービスプロバイダによって運用され、クライアントは利用者によって操作される。
【0003】
新規のコンテンツを利用者にダウンロードしてもらうためには、そのコンテンツに関する情報を利用者に知らせる必要がある。クライアントサーバ環境ではサーバから一方的にクライアントに通知を行うことはできないため、通常はクライアントからサーバに新規のコンテンツがあるか否かの問い合わせを定期的に行い、この問い合わせに応じてサーバからクライアントに新規のコンテンツに関する情報を通知している。
【0004】
新規のコンテンツが不定期に追加される場合、上記問い合わせの周期は短くする必要があるが、クライアントの数が増えると、サーバの負荷が大きくなるという問題がある。
【0005】
また、高画質なコンテンツをダウンロードするには時間がかかり、ネットワークの状態によりダウンロードに必要な時間に大きな差が生じる。そのため、コンテンツの配信が開始されてから実際にコンテンツを再生できるようになるまでの時間がクライアントによって大きく異なり、全国で同じ映画を同じ日に上映開始するように、全クライアントで同じコンテンツを同時に再生できるようにならない。
【0006】
また、現在のところ未だ配信されていないが、近日中に配信される予定のコンテンツに関する情報を予め通知することができれば、コンテンツの利用を促進することができる。
【0007】
なお、ピアツーピア(Peer to Peer)方式のコンテンツ配信システムも開示されているが(たとえば特開2004−64769号公報;特許文献1)、上記課題を解決するための手段は何ら開示されていない。
【特許文献1】特開2004−64769号公報
【特許文献2】特開2003−163656号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、問い合わせを頻繁に行うことなく、未公開のコンテンツに関する情報も予め取得することの可能なコンテンツ配信システムを提供することである。
【0009】
本発明のもう1つの目的は、未公開のコンテンツを予めダウンロードすることの可能なコンテンツ配信システムを提供することである。
【0010】
本発明のさらにもう1つの目的は、公開後一斉にコンテンツを再生することの可能なコンテンツ配信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0011】
本発明によるコンテンツ配信システムは、センタサーバと、センタサーバに接続されかつ相互に接続された複数のピアとを備える。センタサーバは、コンテンツファイルのダウンロード開始時期と、コンテンツの公開開始時期とを含む配信コンテンツ情報を記憶するための配信コンテンツ情報記憶手段を含む。ここで、時期は典型的には日時であるが、日付だけでもよい。ピアの各々は、コンテンツ記憶手段と、配信コンテンツ情報取得手段と、コンテンツダウンロード手段と、コンテンツ選択手段と、コンテンツ再生手段とを含む。コンテンツ記憶手段は、コンテンツファイルを記憶するためのものである。配信コンテンツ情報取得手段は、センタサーバから配信コンテンツ情報を取得する。コンテンツダウンロード手段は、配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該コンテンツファイルを他のピアからダウンロードしてコンテンツ記憶手段に保存する。コンテンツ選択手段は、配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択する。コンテンツ再生手段は、コンテンツ選択手段により選択されたコンテンツのコンテンツファイルをコンテンツ記憶手段から読み出してコンテンツを再生する。
【0012】
このコンテンツ配信システムでは、公開中のコンテンツだけでなく未公開(近日中に公開予定)のコンテンツについてもダウンロード開始時期と公開開始時期とを配信コンテンツ情報に追加しているため、ピアはセンタサーバに頻繁に問い合わせを行うことなく、未公開のコンテンツに関する情報も予め取得することができる。また、ピアは現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツをダウンロードするようにしているため、未公開のコンテンツを予めダウンロードしておくことができる。さらに、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択して再生するようにしているため、未公開のコンテンツは再生不可能であるが、公開開始時期以降には、たとえピアごとにダウンロードにかかる時間に差が生じたとしても、一斉にコンテンツを再生することができる。
【0013】
好ましくは、コンテンツファイルは、1つのコンテンツに対して本編映像のコンテンツファイルと予告編映像のコンテンツファイルとを含む。ダウンロード開始時期は、本編映像のダウンロード開始時期と、予告編映像のダウンロード開始時期とを含む。公開開始時期は、本編映像の公開開始時期と、予告編映像の公開開始時期とを含む。
【0014】
この場合、ピアは予告映像を本編映像と同じ態様でダウンロードし、かつ再生することができる。
【0015】
好ましくは、配信コンテンツ情報は、スケジュール階層と、スケジュール階層よりも下位に位置づけられたアイテム階層と、アイテム階層よりも下位に位置づけられた映像階層とを含む。スケジュール階層は、各々に1つのコンテンツが割り当てられた1又は2以上のシアタブロックからなる。各シアタブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、割り当てられたコンテンツの公開開始時期とを含む。アイテム階層は、各々に1つのコンテンツが割り当てられた1又は2以上のアイテムブロックからなる。各アイテムブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、割り当てられたコンテンツのタイトルその他のメタ情報と、割り当てられたコンテンツの1又は2以上の映像IDとを含む。映像階層は、各々に1つの映像が割り当てられた1又は2以上の映像ブロックからなる。各映像ブロックは、割り当てられた映像の映像IDと、割り当てられた映像のコンテンツファイルのダウンロード開始時期と、割り当てられた映像の公開開始時期とを含む。
【0016】
この場合、ピアは、スケジュール階層を検索すれば、現在公開中のコンテンツだけでなく、未公開のコンテンツも全て把握することができる。ピアはさらに、アイテム階層も検索すれば、コンテンツのメタ情報も取得することができる。ピアはさらに、映像階層も検索すれば、コンテンツの映像も取得することができる。このように配信コンテンツ情報が階層構造を有しているため、ピアは必要な情報を短時間で検索することができる。
【0017】
さらに好ましくは、コンテンツダウンロード手段は、スケジュール階層を検索し、各シアタブロック中のコンテンツIDを順に特定する手段と、特定されたコンテンツIDをキーにアイテム階層を検索し、各アイテムブロック中の1又は2以上の映像IDを順に特定する手段と、特定された映像IDをキーに映像階層を検索し、現在の時刻が各映像ブロック中のダウンロード開始時期以降である映像を抽出し、当該映像のコンテンツファイルをダウンロードする手段とを含む。
【0018】
好ましくは、各アイテムブロックはさらに、各映像IDに対応付けて付与された本編又は予告編を示す識別情報を含む。コンテンツ選択手段は、スケジュール階層を検索し、現在の時刻が各シアタブロック中の公開開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該シアタブロック中のコンテンツIDを順に特定する手段と、特定されたコンテンツIDをキーにアイテム階層を検索し、各アイテムブロック中の映像IDのうち本編を示す識別情報が付与された映像IDを特定する手段と、特定された映像IDをキーに映像階層を検索し、現在の時刻が各映像ブロック中の公開開始時期以降である映像を選択する手段とを含む。
【0019】
この場合、ピアは本編映像を予告編映像と同じ態様で取り扱い、本編映像をその公開前にダウンロードしておき、その公開後に直ちに再生することができる。
【0020】
あるいは、各アイテムブロックはさらに、各映像IDに対応付けて付与された本編又は予告編を示す識別情報を含む。コンテンツ選択手段は、スケジュール階層を検索し、現在の時刻が各シアタブロック中の公開開始時期以前であるコンテンツを抽出し、当該シアタブロック中のコンテンツIDを順に特定する手段と、特定されたコンテンツIDをキーに前記アイテム階層を検索し、各アイテムブロック中の映像IDのうち予告編を示す識別情報が付与された映像IDを特定する手段と、特定された映像IDをキーに映像階層を検索し、現在の時刻が各映像ブロック中の公開開始時期以降である映像を選択する手段とを含む。
【0021】
この場合、ピアは予告編映像を本編映像と同じ態様で取り扱い、予告編映像をその公開前にダウンロードしておき、その公開後に直ちに再生することができる。
【0022】
本発明によるピアコンピュータは、コンテンツファイルのダウンロード開始時期とコンテンツの公開開始時期とを含む配信コンテンツ情報を記憶するセンタサーバと、センタサーバに接続された他のピアコンピュータとに接続可能である。ピアコンピュータは、コンテンツ記憶手段と、配信コンテンツ情報取得手段と、コンテンツダウンロード手段と、コンテンツ再生手段とを含む。コンテンツ記憶手段は、コンテンツファイルを記憶するためのものである。配信コンテンツ情報取得手段は、センタサーバから配信コンテンツ情報を取得する。コンテンツダウンロード手段は、配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該コンテンツファイルを他のピアからダウンロードしてコンテンツ記憶手段に保存する。コンテンツ選択手段は、配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択する。コンテンツ再生手段は、コンテンツ選択手段により選択されたコンテンツのコンテンツファイルをコンテンツ記憶手段から読み出してコンテンツを再生する。
【0023】
このピアコンピュータでは、公開中のコンテンツだけでなく未公開のコンテンツについてもダウンロード開始時期と公開開始時期とを配信コンテンツ情報に追加しているため、ピアコンピュータはセンタサーバに頻繁に問い合わせを行うことなく、未公開のコンテンツに関する情報も予め取得することができる。また、ピアコンピュータは現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツをダウンロードするようにしているため、未公開のコンテンツを予めダウンロードしておくことができる。さらに、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択して再生するようにしているため、未公開のコンテンツは再生不可能であるが、公開開始時期以降には、たとえピアコンピュータごとにダウンロードにかかる時間に差が生じたとしても、一斉にコンテンツを再生することができる。
【0024】
本発明によるピアプログラムは、コンテンツファイルのダウンロード開始時期とコンテンツの公開開始時期とを含む配信コンテンツ情報を記憶するセンタサーバと、センタサーバに接続された他のピアコンピュータとに接続可能なピアコンピュータに実行させるためのプログラムである。ピアプログラムはピアコンピュータに、センタサーバから配信コンテンツ情報を取得するステップと、取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該コンテンツファイルを他のピアからダウンロードしてコンテンツ記憶手段に保存するステップと、取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択するステップと、選択されたコンテンツのコンテンツファイルをコンテンツ記憶手段から読み出してコンテンツを再生するステップとを実行させるためのものである。
【0025】
このピアプログラムでは、公開中のコンテンツだけでなく未公開のコンテンツについてもダウンロード開始時期と公開開始時期とを配信コンテンツ情報に追加しているため、ピアプログラムはセンタサーバに頻繁に問い合わせを行うことなく、未公開のコンテンツに関する情報も予め取得することができる。また、ピアプログラムは現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツをダウンロードするようにしているため、未公開のコンテンツを予めダウンロードしておくことができる。さらに、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択して再生するようにしているため、未公開のコンテンツは再生不可能であるが、公開開始時期以降には、たとえピアプログラムごとにダウンロードにかかる時間に差が生じたとしても、一斉にコンテンツを再生することができる。
【0026】
本発明による配信コンテンツ情報のデータ構造は、スケジュール階層と、スケジュール階層よりも下位に位置づけられたアイテム階層と、アイテム階層よりも下位に位置づけられた映像階層とを含む。スケジュール階層は、各々に1つのコンテンツが割り当てられた1又は2以上のシアタブロックからなる。各シアタブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、割り当てられたコンテンツの公開開始時期とを含む。アイテム階層は、各々に1つのコンテンツが割り当てられた1又は2以上のアイテムブロックからなる。各アイテムブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、割り当てられたコンテンツのタイトルその他のメタ情報と、割り当てられたコンテンツの1又は2以上の映像IDとを含む。映像階層は、各々に1つの映像が割り当てられた1又は2以上の映像ブロックからなる。各映像ブロックは、割り当てられた映像の映像IDと、割り当てられた映像のコンテンツファイルのダウンロード開始時期と、割り当てられた映像の公開開始時期とを含む。
【0027】
この配信コンテンツ情報のデータ構造を用いれば、スケジュール階層を検索すれば、現在公開中のコンテンツだけでなく、未公開のコンテンツも全て把握することができる。さらに、アイテム階層も検索すれば、コンテンツのメタ情報も取得することができる。さらに、映像階層も検索すれば、コンテンツの映像も取得することができる。このように配信コンテンツ情報が階層構造を有しているため、必要な情報を短時間で検索することができる。
【0028】
本発明によるコンテンツ配信システムは、サーバと、サーバに接続されたクライアントとを備える。サーバは、コンテンツ記憶手段と、配信コンテンツ情報記憶手段とを含む。コンテンツ記憶手段は、コンテンツファイルを記憶するためのものである。配信コンテンツ情報記憶手段は、コンテンツファイルのダウンロード開始時期と、コンテンツの公開開始時期とを含む配信コンテンツ情報を記憶するためのものである。クライアントは、コンテンツ記憶手段と、配信コンテンツ情報取得手段と、コンテンツダウンロード手段と、コンテンツ選択手段と、コンテンツ再生手段とを含む。コンテンツ記憶手段は、コンテンツファイルを記憶するためのものである。配信コンテンツ情報取得手段は、サーバから配信コンテンツ情報を取得する。コンテンツダウンロード手段は、配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該コンテンツファイルをサーバからダウンロードしてコンテンツ記憶手段に保存する。コンテンツ選択手段は、配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択する。コンテンツ再生手段は、コンテンツ選択手段により選択されたコンテンツのコンテンツファイルをコンテンツ記憶手段から読み出してコンテンツを再生する。
【0029】
このコンテンツ配信システムでは、公開中のコンテンツだけでなく未公開のコンテンツについてもダウンロード開始時期と公開開始時期とを配信コンテンツ情報に追加しているため、クライアントはサーバに頻繁に問い合わせを行うことなく、未公開のコンテンツに関する情報も予め取得することができる。また、クライアントは現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツをダウンロードするようにしているため、未公開のコンテンツを予めダウンロードしておくことができる。さらに、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択して再生するようにしているため、未公開のコンテンツは再生不可能であるが、公開開始時期以降には、たとえクライアントごとにダウンロードにかかる時間に差が生じたとしても、一斉にコンテンツを再生することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0031】
[全体構成]
図1を参照して、本発明の実施の形態によるコンテンツ配信システムは、センタサーバ(コンピュータ)10と、スタティックピア(コンピュータ)11と、複数のダイナミックピア(コンピュータ)12とを備える。これらは典型的にはインターネット13経由で相互に接続されるが、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、その他のコンピュータネットワーク経由で相互に接続されてもよい。
【0032】
センタサーバ10及びスタティックピア11はサービスプロバイダによって運用され、ダイナミックピア12は一般利用者によって操作される。センタサーバ10はダイナミックピア12を監視するもので、配信されるコンテンツに関する情報(以下、「配信コンテンツ情報という。)、ダイナミックピア12にかかる動作負荷に関する情報などを有するが、コンテンツファイルそれ自体を有していない。スタティックピア11は配信されるコンテンツファイルを最初に登録しておくところで、センタサーバ10に対してクライアントとして機能するとともに、ダイナミックピア12に対してサーバとして機能する。各ダイナミックピア12は他のピア11,12からコンテンツファイルをダウンロードしてコンテンツを再生するとともに、他のダイナミックピア12からの要求に応じてコンテンツファイルを返信するものである。ダイナミックピア12はセンタサーバ10及びスタティックピア11に対してクライアントとして機能するとともに、他のダイナミックピア12に対してサーバとして機能する。要するに、このシステムは、センタサーバ10を有するハイブリッド型ピアツーピアシステムであって、ダウンロード型のコンテンツ配信システムである。
【0033】
[センタサーバの構成]
図2を参照して、センタサーバ10は、配信コンテンツ情報などを記憶するためのコンテンツ管理データベース14と、センタサーバ10の制御を司るセンタサーバアプリケーション(プログラム)16とを備える。これらはセンタサーバ10内のハードディスク(図示せず)に記憶される。センタサーバアプリケーション16は、スタティックピア11からアップロードされた配信コンテンツ情報をコンテンツ管理データベース14に登録したり、ダイナミックピア12からの要求に応じてコンテンツ管理データベース14から配信コンテンツ情報を読み出して当該ダイナミックピア12に返信したりする。
【0034】
[スタティックピアの構成]
図3を参照して、スタティックピア11は、配信コンテンツ情報などを記憶するためのコンテンツ管理データベース18と、コンテンツファイルを記憶するためのコンテンツデータベース20と、スタティックピア11の制御を司るスタティックピアアプリケーション(プログラム)22とを備える。これらはスタティックピア11内のハードディスク(図示せず)に記憶される。スタティックピアアプリケーション22は、新規の配信コンテンツ情報をコンテンツ管理データベース18に登録したり、新規の配信コンテンツ情報をセンタサーバ10にアップロードしたり、新規のコンテンツファイルをコンテンツデータベース20に登録したり、ダイナミックピア12からの要求に応じてコンテンツデータベース20からコンテンツファイルを読み出して当該ダイナミックピア12に返信したりする。
【0035】
[ダイナミックピアの構成]
図4を参照して、各ダイナミックピア12は、配信コンテンツ情報や既にダウンロードしたコンテンツの映像ID(詳細は後述)などを記憶するためのコンテンツ管理データベース24と、コンテンツファイルを記憶するためのコンテンツデータベース26と、ダイナミックピア12の制御を司るダイナミックピアアプリケーション(プログラム)28と、スタティックピア11又は他のダイナミックピア12からコンテンツファイルをダウンロードしてコンテンツデータベース26に保存したり、センタサーバ10からダウンロードした配信コンテンツ情報をコンテンツ管理データベース24に登録したりするダウンローダ(プログラム)30と、コンテンツデータベース26からコンテンツファイルを読み出してコンテンツを再生するプレーヤ(プログラム)32とを備える。これらはダイナミックピア12内のハードディスク(図示せず)に記憶され、ダイナミックピア12に後述するステップS1〜S12,S21〜S27,S31〜S37を実行させるためのプログラムである。ダイナミックピアアプリケーション28は、他のダイナミックピア12からの要求に応じてコンテンツデータベース26からコンテンツファイルを読み出して当該ダイナミックピア12に送信したりする。
【0036】
[配信コンテンツ情報のデータ構造]
図5を参照して、配信コンテンツ情報は階層構造を有する。具体的には、配信コンテンツ情報は、スケジュール階層40と、スケジュール階層40よりも下位に位置づけられたアイテム階層42と、アイテム階層42よりも下位に位置づけられた映像階層44と、アイテム階層42よりも下位に位置づけられた写真階層46と、アイテム階層42よりも下位に位置づけられた人物階層48とを含む。
【0037】
図6を参照して、スケジュール階層40は、1又は2以上のシアタブロックからなる。シアタブロックの各々に1つのコンテンツが割り当てられる。各シアタブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、タイトルと、ダウンロード開始日時と、公開開始日時と、公開終了日時とを含む。
【0038】
スケジュール階層40は、各コンテンツの上映スケジュールを格納するための階層である。シアタブロックは仮想的な映画館に相当する。たとえば現在公開中のコンテンツ(映画)がシアタブロック(1)〜(3)に割り当てられ、未公開のコンテンツがシアタブロック(4)及び(5)に割り当てられる。ただし、公開中、未公開といった情報は付与されていないので、この情報だけからそのコンテンツが公開中か未公開かを直接判別することはできない。登録された日時を現在の時刻と比較することにより、そのコンテンツが公開中か未公開かを判別する。よって、ダイナミックピア12はスケジュール階層40さえ検索すれば、現在公開中のコンテンツだけでなく、未公開のコンテンツについても全て、そのタイトルや公開期間など、必要最小限の情報を速やかに表示することができる。
【0039】
アイテム階層42は、1又は2以上のアイテムブロックからなる。アイテムブロックの各々に1つのコンテンツが割り当てられる。各アイテムブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、タイトル、監督、出演者、ジャンル、あらすじその他のメタ情報と、価格と、1又は2以上の映像IDとを含む。
【0040】
アイテム階層42は、主として、コンテンツに関するメタ情報を格納するための階層である。メタ情報は、静的メタ情報、動的メタ情報及びコンテンツファイル情報の3つに分けられる。静的メタ情報は、監督、出演者、ジャンル、あらすじなど、静的情報である。動的メタ情報は、価格など、動的に変動する情報である。コンテンツファイル情報は、映像、画像などに関する情報で、本編の映像を特定するための映像IDと、予告編の映像を特定するための映像IDとである。各アイテムブロックはさらに、コンテンツファイル情報として、各映像IDに対応付けて付与された本編又は予告編を示す識別情報を含む。
【0041】
本編映像だけでなく予告編映像も用意されているコンテンツについては、本編用の映像IDに加え、予告編用の映像IDも登録される。本編映像しか用意されていないコンテンツについては、本編用の映像IDだけが登録される。未だ予告編映像しか用意されていないコンテンツについては、予告編用の映像IDだけが登録される。よって、ダイナミックピア12はアイテム階層42まで検索すれば、コンテンツのメタ情報も速やかに表示することができる。
【0042】
映像階層44は、1又は2以上の映像ブロックからなる。映像ブロックの各々に1つの映像が割り当てられる。各映像ブロックは、割り当てられた映像の映像IDと、タイトルと、ダウンロード開始日時と、公開開始日時と、公開終了日時と、URL(Uniform Resource Locator)リストとを含む。
【0043】
映像階層44は、映像に関する情報を格納するための階層である。URLリストには、当該映像をダウンロード可能なURLが列挙されている。具体的には、スタティックピア11のURLの他に、既にコンテンツをダウンロードしたダイナミックピア12のURLも列挙されている。ダイナミックピア12は映像階層44まで検索すれば、コンテンツの映像も取得することができる。
【0044】
写真階層46は、コンテンツに関連する写真画像の情報を格納するための階層である。人物階層48は、監督、出演者など、コンテンツに関連する人物の情報を格納するための階層である。
【0045】
[動作]
次に、上述したコンテンツ配信システムの動作を説明する。
【0046】
[ダウンロード処理]
まず図7を参照して、ダイナミックピア12中のダウンローダ30の動作を説明する。
【0047】
ダウンローダ30は、定期的にセンタサーバ10から配信コンテンツ情報を取得する(S1,S2)。具体的には、ダウンローダ30は、配信コンテンツ情報の取得時期の場合(S1でYES)、センタサーバ10から配信コンテンツ情報をダウンロードし、コンテンツ管理データベース24に登録することにより、配信コンテンツ情報を更新する(S2)。
【0048】
ダウンローダ30はまず、コンテンツ管理データベース24に登録された配信コンテンツ情報のスケジュール階層40を検索し、最初のシアタブロックから最後のシアタブロックまでに割り当てられたアイテムを順に対象とし、後述するステップS4〜S10の処理を繰り返す(S3,S11,S12)。ダウンローダ30はさらに、配信コンテンツ情報のアイテム階層42を検索し、各対象アイテムの関連映像を順に対象とし、後述するステップS5〜S8の処理を繰り返す(S4,S9,S10)。詳細は以下の通り。
【0049】
最初に、ダウンローダ30は、スケジュール階層40における最初のシアタブロック(本例ではシアタブロック(1))に割り当てられたアイテムを対象アイテムに設定する(S3)。具体的には、ダウンローダ30は対象アイテムのコンテンツIDを特定する。
【0050】
続いて、ダウンローダ30は、アイテム階層42における対象アイテムの最初の関連映像(本例では本編用映像。ただし、本編用映像がない場合は予告編用映像。以下同様。)を対象映像に設定する(S4)。具体的には、ダウンローダ30は、ステップS3で特定されたコンテンツIDをキーにアイテム階層42を検索し、対象アイテムの関連映像のうち最初の映像ID(本例では本編用映像ID)を特定する。
【0051】
続いて、ダウンローダ30は、特定された映像IDをキーに映像階層44を検索し、現在の日時が対象映像のダウンロード開始日時以降か否かを判別する(S5)。ダウンロード開始日時以降の場合(S5でYES)は次のステップS6に進むが、そうでない場合(S5でNO)はステップS6〜S8をスキップしてステップS9に進む。
【0052】
ダウンロード開始日時以降の場合(S5でYES)、ダウンローダ30は、対象映像が既にダウンロードされているか否かを判別する(S6)。具体的には、ダウンローダ30は、コンテンツ管理データベース24を検索し、対象の映像IDが既に登録されているか否かを判別する。対象映像を既にダウンロードしている場合(S6でYES)はステップS7〜S8をスキップしてステップS9に進むが、そうでない場合(S6でNO)は次のステップS7に進む。
【0053】
ダウンロード済みでない場合、ダウンローダ30は、対象映像のURLリストの中からURLを1つ選択し、そのURLを有するピア11又は12に対象の映像IDを送信することにより対象映像のコンテンツファイルを要求する。その結果、ダウンローダ30はピア11又は12から対象映像のコンテンツファイルをダウンロードしてコンテンツデータベース26に保存する(S7)。
【0054】
ダウンロードが成功すると、ダウンローダ30は、対象の映像IDをコンテンツ管理データベース24に登録する(S8)。
【0055】
次に、ダウンローダ30は、対象映像がアイテム階層42における対象アイテムの最後の関連映像か否かを判別する(S9)。対象映像が最後の関連映像でない場合(S9でNO)、ダウンローダ30は、次の関連映像(本例では予告編用映像)を対象映像に設定し(S10)、上記ステップS5〜S8を再び実行する。したがって、現在の日時が次の対象映像のダウンロード開始日時以降でかつ対象映像が未だダウンロードされていない場合、上記と同様に、ダウンローダ30はピア11又は12から次の対象映像のコンテンツファイルをダウンロードし(S7)、かつその映像IDをコンテンツ管理データベース24に登録する(S8)。一方、対象映像が最後の関連映像の場合(S9でYES)、ステップS5〜S10のルーチンから抜け出してステップS11に進む。
【0056】
次に、ダウンローダ30は、対象アイテムがスケジュール階層40における最後のシアタブロック(本例ではシアタブロック(5))に割り当てられたアイテムか否かを判別する(S11)。対象アイテムが最後のシアタブロックに割り当てられたアイテムでない場合(S11でNO)、ダウンローダ30は、次のシアタブロックに割り当てられたアイテムを対象アイテムに設定し(S12)、上記ステップS4〜S10を再び実行する。一方、対象アイテムが最後のシアタブロックに割り当てられたアイテムの場合(S11でYES)、ステップS4〜S12のルーチンから抜け出して本ダウンロード処理を終了する。
【0057】
上記のように、ダウンローダ30はスケジュール階層40から映像階層44まで順に辿り、ダウンロード開始日時を経過した未取得の映像があれば、そのコンテンツファイルをダウンロードする。
【0058】
[メニュー画面の推移]
次に図8を参照して、ダイナミックピア12中のプレーヤ32によるメニュー画面の推移を説明する。
【0059】
プレーヤ32はトップメニューM1を表示し、利用者による選択操作を受け付ける。トップメニューM1には、コンテンツ選択メニューM2に移動するための「コンテンツ選択」の項目と、予告メニューM3に移動するための「配信予告」の項目とが表示される。
【0060】
「コンテンツ選択」が選択されると、プレーヤ32はコンテンツ選択メニューM2を表示し、再び利用者による選択操作を受け付ける。コンテンツ選択メニューM2には、現在公開されている1又は2以上の映画のタイトルが表示される。
【0061】
「配信予告」が選択されると、プレーヤ32は予告メニューM3を表示し、近日中に公開される映画の情報(タイトル、監督、出演者など)や予告編用映像を再生する。
【0062】
次に、コンテンツ選択メニューM2において所望のコンテンツ(映画のタイトル)が選択されると、プレーヤ32はコンテンツメニューM4を表示し、再び利用者による選択操作を受け付ける。コンテンツメニューM4には、「本編再生」の項目と、「出演者情報」の項目とが表示される。「本編再生」が選択されると、プレーヤ32は本編用映像を再生する。「出演者情報」が選択されると、プレーヤ32は監督や出演者の名前を表示する。
【0063】
[コンテンツ選択メニュー処理]
上記コンテンツ選択メニューM4を表示するために、プレーヤ32は公開期間中のコンテンツを探し出す。具体的には図9を参照して、プレーヤ32は、コンテンツ管理データベース24に登録された配信コンテンツ情報のスケジュール階層40を検索し、最初のシアタブロックから最後のシアタブロックまでに割り当てられたアイテムを順に対象とし、後述するステップS22〜S25の処理を繰り返す(S21,S26,S27)。詳細は以下の通り。
【0064】
最初に、プレーヤ32は、スケジュール階層40における最初のシアタブロック(本例ではシアタブロック(1))に割り当てられたアイテムを対象アイテムに設定する(S21)。具体的には、プレーヤ32は対象アイテムのコンテンツIDを特定する。
【0065】
続いて、プレーヤ32は、現在の時刻が対象アイテムの公開期間内か否かを判別する(S22)。具体的には、プレーヤ32は、特定されたコンテンツIDをキーにスケジュール階層40を検索し、現在の日時が対象アイテムの公開開始日時と公開終了日時との間か否かを判別する。現在の日時が対象アイテムの公開期間内の場合(S22でYES)は次のステップS23に進むが、そうでない場合(S22でNO)はステップS23〜S25をスキップしてステップS26に進む。
【0066】
現在の日時が対象アイテムの公開期間内の場合、プレーヤ32は、アイテム階層42における対象アイテムの本編用映像を対象映像に設定する(S23)。具体的には、プレーヤ32は、特定されたコンテンツIDをキーにアイテム階層42を検索し、対象アイテムの本編用映像IDを特定する。ここで本編用映像IDか予告編用映像IDかを識別するためには、各映像IDに対応付けて付与された、本編又は予告編を示す識別情報が参照される。
【0067】
続いて、プレーヤ32は、現在の日時が対象映像の公開期間内か否かを判別する(S24)。具体的には、プレーヤ32は、特定された映像IDをキーに映像階層44を検索し、現在の日時が対象映像の公開開始日時と公開終了日時との間か否かを判別する。現在の日時が対象映像の公開期間内の場合(S24でYES)は次のステップS25に進むが、そうでない場合(S24でNO)はステップS25をスキップしてステップS26に進む。
【0068】
現在の日時が対象映像の公開期間内の場合、プレーヤ32は、コンテンツ選択メニューM2に対象アイテムに関する情報(映画のタイトル)を表示する(S25)。
【0069】
次に、プレーヤ32は、対象アイテムがスケジュール階層40における最後のシアタブロック(本例ではシアタブロック(5))に割り当てられたアイテムか否かを判別する(S26)。対象アイテムが最後のシアタブロックに割り当てられたアイテムでない場合(S26でNO)、プレーヤ32は、次のシアタブロックに割り当てられたアイテムを対象アイテムに設定し(S27)、上記ステップS22〜S25を再び実行する。一方、対象アイテムが最後のシアタブロックに割り当てられたアイテムの場合(S26でYES)、ステップS22〜S27のルーチンから抜け出して本コンテンツ選択メニュー処理を終了する。
【0070】
上記のように、プレーヤ32は、現在の日時がスケジュール階層40における対象アイテムの公開開始日時と公開終了日時との間であって、かつ映像階層44における対象映像(本編用映像)の公開開始日時と公開終了日時との間にあるコンテンツを全て探し出し、それらを列挙して表示する。
【0071】
[予告メニュー処理]
上記予告メニューM3を表示するために、プレーヤ32は未公開のコンテンツの中から予告情報が公開期間中のコンテンツを探し出す。この予告メニュー処理は、後述するステップS32,S33,S35を除き、上述したコンテンツ選択メニューと基本的に同じである。具体的には図10を参照して、プレーヤ32は、コンテンツ管理データベース24に登録された配信コンテンツ情報のスケジュール階層40を検索し、最初のシアタブロックから最後のシアタブロックまでに割り当てられたアイテムを順に対象とし、後述するステップS32〜S35の処理を繰り返す(S31,S36,S37)。詳細は以下の通り。
【0072】
最初に、プレーヤ32は、スケジュール階層40における最初のシアタブロック(本例ではシアタブロック(1))に割り当てられたアイテムを対象アイテムに設定する(S31)。具体的には、プレーヤ32は対象アイテムのコンテンツIDを特定する。
【0073】
続いて、プレーヤ32は、現在の時刻が対象アイテムの公開開始日時以前か否かを判別する(S32)。具体的には、プレーヤ32は、特定されたコンテンツIDをキーにスケジュール階層40を検索し、現在の日時が対象アイテムの公開開始日時以前か否かを判別する。現在の日時が対象アイテムの公開開始日時以前の場合(S32でYES)は次のステップS33に進むが、そうでない場合(S32でNO)はステップS33〜S35をスキップしてステップS36に進む。
【0074】
現在の日時が対象アイテムの公開開始日時以前の場合(S32でYES)、プレーヤ32は、アイテム階層42における対象アイテムの予告編用映像を対象映像に設定する(S33)。具体的には、プレーヤ32は、特定されたコンテンツIDをキーにアイテム階層42を検索し、対象アイテムの予告編用映像IDを特定する。ここでも上記と同様に、本編用映像IDか予告編用映像IDかを識別するためには識別情報が参照される。
【0075】
続いて、プレーヤ32は、特定された映像IDをキーに映像階層44を検索し、現在の日時が対象映像の公開開始日時と公開終了日時との間か否かを判別する(S34)。現在の日時が対象映像の公開開始日時と公開終了日時との間の場合(S34でYES)は次のステップS35に進むが、そうでない場合(S34でNO)はステップS35をスキップしてステップS36に進む。
【0076】
現在の日時が対象映像の公開開始日時と公開終了日時との間の場合(S34でYES)、プレーヤ32は、予告メニューM3で対象映像(予告編映像)を再生する(S35)。
【0077】
次に、プレーヤ32は、対象アイテムがスケジュール階層40における最後のシアタブロック(本例ではシアタブロック(5))に割り当てられたアイテムか否かを判別する(S36)。対象アイテムが最後のシアタブロックに割り当てられたアイテムでない場合(S36でNO)、プレーヤ32は、次のシアタブロックに割り当てられたアイテムを対象アイテムに設定し(S37)、上記ステップS32〜S35を再び実行する。一方、対象アイテムが最後のシアタブロックに割り当てられたアイテムの場合(S36でYES)、ステップS32〜S37のルーチンから抜け出して本予告メニュー処理を終了する。
【0078】
上記のように、プレーヤ32は、現在の日時がスケジュール階層40における対象アイテムの公開開始日時以前であって、かつ映像階層44における対象映像(予告編用映像)の公開開始日時と公開終了日時との間にあるコンテンツを全て探し出して再生する。よって、全ての予告編用映像が順に表示される。
【0079】
以上のように本発明の実施の形態によれば、公開中のコンテンツだけでなく未公開のコンテンツについてもダウンロード開始日時と公開開始日時と公開終了日時とを配信コンテンツ情報に追加しているため、ダイナミックピア12はセンタサーバ10に頻繁に問い合わせを行うことなく、未公開のコンテンツに関する情報も予め取得することができる。また、ダイナミックピア12は現在の時刻がダウンロード開始日時以降であるコンテンツをダウンロードするようにしているため、未公開のコンテンツを予めダウンロードしておくことができる。さらに、現在の時刻が公開開始日時と公開終了日時との間であるコンテンツを選択して再生するようにしているため、未公開のコンテンツは再生不可能であるが、公開開始日時を過ぎると、一斉にコンテンツを再生することができる。
【0080】
上記実施の形態はピアツーピア方式を採用しているが、これに代えて、図11に示すようにクライアントサーバ方式を採用してもよい。この場合、サーバ50は、コンテンツ管理データベース14に加え、コンテンツデータベース20も備える。クライアント52は、他のクライアント52にコンテンツを配信する機能を備えていない点を除き、上記ダイナミックピアと基本的に同じ構成である。
【0081】
上記ではコンテンツとして映画を例に挙げたが、音楽、静止画像、コンピュータプログラムなどにも応用可能である。
【0082】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の実施の形態によるコンテンツ配信システムの全体構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図1中のセンタサーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図1中のスタティックピアの構成を示す機能ブロック図である。
【図4】図1中のダイナミックピアの構成を示す機能ブロック図である。
【図5】図1に示したコンテンツ配信システムに用いられる配信コンテンツ情報のデータ構造を示す説明図である。
【図6】図5に示したデータ構造の詳細を示す説明図である。
【図7】図4に示したダイナミックピアのダウンローダによるダウンロード処理を示すフロー図である。
【図8】図4に示したダイナミックピアのプレーヤによるメニュー画面の推移を示す説明図である。
【図9】図8中のコンテンツ選択メニューを表示するための処理を示すフロー図である。
【図10】図8中の予告メニューを表示するための処理を示すフロー図である。
【図11】本発明の他の実施の形態によるコンテンツ配信システムの全体構成を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0084】
10 センタサーバ
11 スタティックピア
12 ダイナミックピア
14,18,24 コンテンツ管理データベース
20,26 コンテンツデータベース
30 ダウンローダ
32 プレーヤ
40 スケジュール階層
42 アイテム階層
44 映像階層
50 サーバ
52 クライアント
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ配信システム、並びにこれに用いられるピアコンピュータ、ピアプログラム及び配信コンテンツ情報のデータ構造に関し、さらに詳しくは、サービスプロバイダによって予め定められた映画等のコンテンツを配信するダウンロード型コンテンツ配信システム、並びにこれに用いられるピアコンピュータ、ピアプログラム及び配信コンテンツ情報のデータ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ダウンロード型コンテンツ配信システムは一般に、多数のコンテンツを蓄積したサーバと、サーバからコンテンツをダウンロードして再生するクライアントとを備える。サーバはサービスプロバイダによって運用され、クライアントは利用者によって操作される。
【0003】
新規のコンテンツを利用者にダウンロードしてもらうためには、そのコンテンツに関する情報を利用者に知らせる必要がある。クライアントサーバ環境ではサーバから一方的にクライアントに通知を行うことはできないため、通常はクライアントからサーバに新規のコンテンツがあるか否かの問い合わせを定期的に行い、この問い合わせに応じてサーバからクライアントに新規のコンテンツに関する情報を通知している。
【0004】
新規のコンテンツが不定期に追加される場合、上記問い合わせの周期は短くする必要があるが、クライアントの数が増えると、サーバの負荷が大きくなるという問題がある。
【0005】
また、高画質なコンテンツをダウンロードするには時間がかかり、ネットワークの状態によりダウンロードに必要な時間に大きな差が生じる。そのため、コンテンツの配信が開始されてから実際にコンテンツを再生できるようになるまでの時間がクライアントによって大きく異なり、全国で同じ映画を同じ日に上映開始するように、全クライアントで同じコンテンツを同時に再生できるようにならない。
【0006】
また、現在のところ未だ配信されていないが、近日中に配信される予定のコンテンツに関する情報を予め通知することができれば、コンテンツの利用を促進することができる。
【0007】
なお、ピアツーピア(Peer to Peer)方式のコンテンツ配信システムも開示されているが(たとえば特開2004−64769号公報;特許文献1)、上記課題を解決するための手段は何ら開示されていない。
【特許文献1】特開2004−64769号公報
【特許文献2】特開2003−163656号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、問い合わせを頻繁に行うことなく、未公開のコンテンツに関する情報も予め取得することの可能なコンテンツ配信システムを提供することである。
【0009】
本発明のもう1つの目的は、未公開のコンテンツを予めダウンロードすることの可能なコンテンツ配信システムを提供することである。
【0010】
本発明のさらにもう1つの目的は、公開後一斉にコンテンツを再生することの可能なコンテンツ配信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0011】
本発明によるコンテンツ配信システムは、センタサーバと、センタサーバに接続されかつ相互に接続された複数のピアとを備える。センタサーバは、コンテンツファイルのダウンロード開始時期と、コンテンツの公開開始時期とを含む配信コンテンツ情報を記憶するための配信コンテンツ情報記憶手段を含む。ここで、時期は典型的には日時であるが、日付だけでもよい。ピアの各々は、コンテンツ記憶手段と、配信コンテンツ情報取得手段と、コンテンツダウンロード手段と、コンテンツ選択手段と、コンテンツ再生手段とを含む。コンテンツ記憶手段は、コンテンツファイルを記憶するためのものである。配信コンテンツ情報取得手段は、センタサーバから配信コンテンツ情報を取得する。コンテンツダウンロード手段は、配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該コンテンツファイルを他のピアからダウンロードしてコンテンツ記憶手段に保存する。コンテンツ選択手段は、配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択する。コンテンツ再生手段は、コンテンツ選択手段により選択されたコンテンツのコンテンツファイルをコンテンツ記憶手段から読み出してコンテンツを再生する。
【0012】
このコンテンツ配信システムでは、公開中のコンテンツだけでなく未公開(近日中に公開予定)のコンテンツについてもダウンロード開始時期と公開開始時期とを配信コンテンツ情報に追加しているため、ピアはセンタサーバに頻繁に問い合わせを行うことなく、未公開のコンテンツに関する情報も予め取得することができる。また、ピアは現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツをダウンロードするようにしているため、未公開のコンテンツを予めダウンロードしておくことができる。さらに、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択して再生するようにしているため、未公開のコンテンツは再生不可能であるが、公開開始時期以降には、たとえピアごとにダウンロードにかかる時間に差が生じたとしても、一斉にコンテンツを再生することができる。
【0013】
好ましくは、コンテンツファイルは、1つのコンテンツに対して本編映像のコンテンツファイルと予告編映像のコンテンツファイルとを含む。ダウンロード開始時期は、本編映像のダウンロード開始時期と、予告編映像のダウンロード開始時期とを含む。公開開始時期は、本編映像の公開開始時期と、予告編映像の公開開始時期とを含む。
【0014】
この場合、ピアは予告映像を本編映像と同じ態様でダウンロードし、かつ再生することができる。
【0015】
好ましくは、配信コンテンツ情報は、スケジュール階層と、スケジュール階層よりも下位に位置づけられたアイテム階層と、アイテム階層よりも下位に位置づけられた映像階層とを含む。スケジュール階層は、各々に1つのコンテンツが割り当てられた1又は2以上のシアタブロックからなる。各シアタブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、割り当てられたコンテンツの公開開始時期とを含む。アイテム階層は、各々に1つのコンテンツが割り当てられた1又は2以上のアイテムブロックからなる。各アイテムブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、割り当てられたコンテンツのタイトルその他のメタ情報と、割り当てられたコンテンツの1又は2以上の映像IDとを含む。映像階層は、各々に1つの映像が割り当てられた1又は2以上の映像ブロックからなる。各映像ブロックは、割り当てられた映像の映像IDと、割り当てられた映像のコンテンツファイルのダウンロード開始時期と、割り当てられた映像の公開開始時期とを含む。
【0016】
この場合、ピアは、スケジュール階層を検索すれば、現在公開中のコンテンツだけでなく、未公開のコンテンツも全て把握することができる。ピアはさらに、アイテム階層も検索すれば、コンテンツのメタ情報も取得することができる。ピアはさらに、映像階層も検索すれば、コンテンツの映像も取得することができる。このように配信コンテンツ情報が階層構造を有しているため、ピアは必要な情報を短時間で検索することができる。
【0017】
さらに好ましくは、コンテンツダウンロード手段は、スケジュール階層を検索し、各シアタブロック中のコンテンツIDを順に特定する手段と、特定されたコンテンツIDをキーにアイテム階層を検索し、各アイテムブロック中の1又は2以上の映像IDを順に特定する手段と、特定された映像IDをキーに映像階層を検索し、現在の時刻が各映像ブロック中のダウンロード開始時期以降である映像を抽出し、当該映像のコンテンツファイルをダウンロードする手段とを含む。
【0018】
好ましくは、各アイテムブロックはさらに、各映像IDに対応付けて付与された本編又は予告編を示す識別情報を含む。コンテンツ選択手段は、スケジュール階層を検索し、現在の時刻が各シアタブロック中の公開開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該シアタブロック中のコンテンツIDを順に特定する手段と、特定されたコンテンツIDをキーにアイテム階層を検索し、各アイテムブロック中の映像IDのうち本編を示す識別情報が付与された映像IDを特定する手段と、特定された映像IDをキーに映像階層を検索し、現在の時刻が各映像ブロック中の公開開始時期以降である映像を選択する手段とを含む。
【0019】
この場合、ピアは本編映像を予告編映像と同じ態様で取り扱い、本編映像をその公開前にダウンロードしておき、その公開後に直ちに再生することができる。
【0020】
あるいは、各アイテムブロックはさらに、各映像IDに対応付けて付与された本編又は予告編を示す識別情報を含む。コンテンツ選択手段は、スケジュール階層を検索し、現在の時刻が各シアタブロック中の公開開始時期以前であるコンテンツを抽出し、当該シアタブロック中のコンテンツIDを順に特定する手段と、特定されたコンテンツIDをキーに前記アイテム階層を検索し、各アイテムブロック中の映像IDのうち予告編を示す識別情報が付与された映像IDを特定する手段と、特定された映像IDをキーに映像階層を検索し、現在の時刻が各映像ブロック中の公開開始時期以降である映像を選択する手段とを含む。
【0021】
この場合、ピアは予告編映像を本編映像と同じ態様で取り扱い、予告編映像をその公開前にダウンロードしておき、その公開後に直ちに再生することができる。
【0022】
本発明によるピアコンピュータは、コンテンツファイルのダウンロード開始時期とコンテンツの公開開始時期とを含む配信コンテンツ情報を記憶するセンタサーバと、センタサーバに接続された他のピアコンピュータとに接続可能である。ピアコンピュータは、コンテンツ記憶手段と、配信コンテンツ情報取得手段と、コンテンツダウンロード手段と、コンテンツ再生手段とを含む。コンテンツ記憶手段は、コンテンツファイルを記憶するためのものである。配信コンテンツ情報取得手段は、センタサーバから配信コンテンツ情報を取得する。コンテンツダウンロード手段は、配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該コンテンツファイルを他のピアからダウンロードしてコンテンツ記憶手段に保存する。コンテンツ選択手段は、配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択する。コンテンツ再生手段は、コンテンツ選択手段により選択されたコンテンツのコンテンツファイルをコンテンツ記憶手段から読み出してコンテンツを再生する。
【0023】
このピアコンピュータでは、公開中のコンテンツだけでなく未公開のコンテンツについてもダウンロード開始時期と公開開始時期とを配信コンテンツ情報に追加しているため、ピアコンピュータはセンタサーバに頻繁に問い合わせを行うことなく、未公開のコンテンツに関する情報も予め取得することができる。また、ピアコンピュータは現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツをダウンロードするようにしているため、未公開のコンテンツを予めダウンロードしておくことができる。さらに、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択して再生するようにしているため、未公開のコンテンツは再生不可能であるが、公開開始時期以降には、たとえピアコンピュータごとにダウンロードにかかる時間に差が生じたとしても、一斉にコンテンツを再生することができる。
【0024】
本発明によるピアプログラムは、コンテンツファイルのダウンロード開始時期とコンテンツの公開開始時期とを含む配信コンテンツ情報を記憶するセンタサーバと、センタサーバに接続された他のピアコンピュータとに接続可能なピアコンピュータに実行させるためのプログラムである。ピアプログラムはピアコンピュータに、センタサーバから配信コンテンツ情報を取得するステップと、取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該コンテンツファイルを他のピアからダウンロードしてコンテンツ記憶手段に保存するステップと、取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択するステップと、選択されたコンテンツのコンテンツファイルをコンテンツ記憶手段から読み出してコンテンツを再生するステップとを実行させるためのものである。
【0025】
このピアプログラムでは、公開中のコンテンツだけでなく未公開のコンテンツについてもダウンロード開始時期と公開開始時期とを配信コンテンツ情報に追加しているため、ピアプログラムはセンタサーバに頻繁に問い合わせを行うことなく、未公開のコンテンツに関する情報も予め取得することができる。また、ピアプログラムは現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツをダウンロードするようにしているため、未公開のコンテンツを予めダウンロードしておくことができる。さらに、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択して再生するようにしているため、未公開のコンテンツは再生不可能であるが、公開開始時期以降には、たとえピアプログラムごとにダウンロードにかかる時間に差が生じたとしても、一斉にコンテンツを再生することができる。
【0026】
本発明による配信コンテンツ情報のデータ構造は、スケジュール階層と、スケジュール階層よりも下位に位置づけられたアイテム階層と、アイテム階層よりも下位に位置づけられた映像階層とを含む。スケジュール階層は、各々に1つのコンテンツが割り当てられた1又は2以上のシアタブロックからなる。各シアタブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、割り当てられたコンテンツの公開開始時期とを含む。アイテム階層は、各々に1つのコンテンツが割り当てられた1又は2以上のアイテムブロックからなる。各アイテムブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、割り当てられたコンテンツのタイトルその他のメタ情報と、割り当てられたコンテンツの1又は2以上の映像IDとを含む。映像階層は、各々に1つの映像が割り当てられた1又は2以上の映像ブロックからなる。各映像ブロックは、割り当てられた映像の映像IDと、割り当てられた映像のコンテンツファイルのダウンロード開始時期と、割り当てられた映像の公開開始時期とを含む。
【0027】
この配信コンテンツ情報のデータ構造を用いれば、スケジュール階層を検索すれば、現在公開中のコンテンツだけでなく、未公開のコンテンツも全て把握することができる。さらに、アイテム階層も検索すれば、コンテンツのメタ情報も取得することができる。さらに、映像階層も検索すれば、コンテンツの映像も取得することができる。このように配信コンテンツ情報が階層構造を有しているため、必要な情報を短時間で検索することができる。
【0028】
本発明によるコンテンツ配信システムは、サーバと、サーバに接続されたクライアントとを備える。サーバは、コンテンツ記憶手段と、配信コンテンツ情報記憶手段とを含む。コンテンツ記憶手段は、コンテンツファイルを記憶するためのものである。配信コンテンツ情報記憶手段は、コンテンツファイルのダウンロード開始時期と、コンテンツの公開開始時期とを含む配信コンテンツ情報を記憶するためのものである。クライアントは、コンテンツ記憶手段と、配信コンテンツ情報取得手段と、コンテンツダウンロード手段と、コンテンツ選択手段と、コンテンツ再生手段とを含む。コンテンツ記憶手段は、コンテンツファイルを記憶するためのものである。配信コンテンツ情報取得手段は、サーバから配信コンテンツ情報を取得する。コンテンツダウンロード手段は、配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該コンテンツファイルをサーバからダウンロードしてコンテンツ記憶手段に保存する。コンテンツ選択手段は、配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択する。コンテンツ再生手段は、コンテンツ選択手段により選択されたコンテンツのコンテンツファイルをコンテンツ記憶手段から読み出してコンテンツを再生する。
【0029】
このコンテンツ配信システムでは、公開中のコンテンツだけでなく未公開のコンテンツについてもダウンロード開始時期と公開開始時期とを配信コンテンツ情報に追加しているため、クライアントはサーバに頻繁に問い合わせを行うことなく、未公開のコンテンツに関する情報も予め取得することができる。また、クライアントは現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツをダウンロードするようにしているため、未公開のコンテンツを予めダウンロードしておくことができる。さらに、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択して再生するようにしているため、未公開のコンテンツは再生不可能であるが、公開開始時期以降には、たとえクライアントごとにダウンロードにかかる時間に差が生じたとしても、一斉にコンテンツを再生することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0031】
[全体構成]
図1を参照して、本発明の実施の形態によるコンテンツ配信システムは、センタサーバ(コンピュータ)10と、スタティックピア(コンピュータ)11と、複数のダイナミックピア(コンピュータ)12とを備える。これらは典型的にはインターネット13経由で相互に接続されるが、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、その他のコンピュータネットワーク経由で相互に接続されてもよい。
【0032】
センタサーバ10及びスタティックピア11はサービスプロバイダによって運用され、ダイナミックピア12は一般利用者によって操作される。センタサーバ10はダイナミックピア12を監視するもので、配信されるコンテンツに関する情報(以下、「配信コンテンツ情報という。)、ダイナミックピア12にかかる動作負荷に関する情報などを有するが、コンテンツファイルそれ自体を有していない。スタティックピア11は配信されるコンテンツファイルを最初に登録しておくところで、センタサーバ10に対してクライアントとして機能するとともに、ダイナミックピア12に対してサーバとして機能する。各ダイナミックピア12は他のピア11,12からコンテンツファイルをダウンロードしてコンテンツを再生するとともに、他のダイナミックピア12からの要求に応じてコンテンツファイルを返信するものである。ダイナミックピア12はセンタサーバ10及びスタティックピア11に対してクライアントとして機能するとともに、他のダイナミックピア12に対してサーバとして機能する。要するに、このシステムは、センタサーバ10を有するハイブリッド型ピアツーピアシステムであって、ダウンロード型のコンテンツ配信システムである。
【0033】
[センタサーバの構成]
図2を参照して、センタサーバ10は、配信コンテンツ情報などを記憶するためのコンテンツ管理データベース14と、センタサーバ10の制御を司るセンタサーバアプリケーション(プログラム)16とを備える。これらはセンタサーバ10内のハードディスク(図示せず)に記憶される。センタサーバアプリケーション16は、スタティックピア11からアップロードされた配信コンテンツ情報をコンテンツ管理データベース14に登録したり、ダイナミックピア12からの要求に応じてコンテンツ管理データベース14から配信コンテンツ情報を読み出して当該ダイナミックピア12に返信したりする。
【0034】
[スタティックピアの構成]
図3を参照して、スタティックピア11は、配信コンテンツ情報などを記憶するためのコンテンツ管理データベース18と、コンテンツファイルを記憶するためのコンテンツデータベース20と、スタティックピア11の制御を司るスタティックピアアプリケーション(プログラム)22とを備える。これらはスタティックピア11内のハードディスク(図示せず)に記憶される。スタティックピアアプリケーション22は、新規の配信コンテンツ情報をコンテンツ管理データベース18に登録したり、新規の配信コンテンツ情報をセンタサーバ10にアップロードしたり、新規のコンテンツファイルをコンテンツデータベース20に登録したり、ダイナミックピア12からの要求に応じてコンテンツデータベース20からコンテンツファイルを読み出して当該ダイナミックピア12に返信したりする。
【0035】
[ダイナミックピアの構成]
図4を参照して、各ダイナミックピア12は、配信コンテンツ情報や既にダウンロードしたコンテンツの映像ID(詳細は後述)などを記憶するためのコンテンツ管理データベース24と、コンテンツファイルを記憶するためのコンテンツデータベース26と、ダイナミックピア12の制御を司るダイナミックピアアプリケーション(プログラム)28と、スタティックピア11又は他のダイナミックピア12からコンテンツファイルをダウンロードしてコンテンツデータベース26に保存したり、センタサーバ10からダウンロードした配信コンテンツ情報をコンテンツ管理データベース24に登録したりするダウンローダ(プログラム)30と、コンテンツデータベース26からコンテンツファイルを読み出してコンテンツを再生するプレーヤ(プログラム)32とを備える。これらはダイナミックピア12内のハードディスク(図示せず)に記憶され、ダイナミックピア12に後述するステップS1〜S12,S21〜S27,S31〜S37を実行させるためのプログラムである。ダイナミックピアアプリケーション28は、他のダイナミックピア12からの要求に応じてコンテンツデータベース26からコンテンツファイルを読み出して当該ダイナミックピア12に送信したりする。
【0036】
[配信コンテンツ情報のデータ構造]
図5を参照して、配信コンテンツ情報は階層構造を有する。具体的には、配信コンテンツ情報は、スケジュール階層40と、スケジュール階層40よりも下位に位置づけられたアイテム階層42と、アイテム階層42よりも下位に位置づけられた映像階層44と、アイテム階層42よりも下位に位置づけられた写真階層46と、アイテム階層42よりも下位に位置づけられた人物階層48とを含む。
【0037】
図6を参照して、スケジュール階層40は、1又は2以上のシアタブロックからなる。シアタブロックの各々に1つのコンテンツが割り当てられる。各シアタブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、タイトルと、ダウンロード開始日時と、公開開始日時と、公開終了日時とを含む。
【0038】
スケジュール階層40は、各コンテンツの上映スケジュールを格納するための階層である。シアタブロックは仮想的な映画館に相当する。たとえば現在公開中のコンテンツ(映画)がシアタブロック(1)〜(3)に割り当てられ、未公開のコンテンツがシアタブロック(4)及び(5)に割り当てられる。ただし、公開中、未公開といった情報は付与されていないので、この情報だけからそのコンテンツが公開中か未公開かを直接判別することはできない。登録された日時を現在の時刻と比較することにより、そのコンテンツが公開中か未公開かを判別する。よって、ダイナミックピア12はスケジュール階層40さえ検索すれば、現在公開中のコンテンツだけでなく、未公開のコンテンツについても全て、そのタイトルや公開期間など、必要最小限の情報を速やかに表示することができる。
【0039】
アイテム階層42は、1又は2以上のアイテムブロックからなる。アイテムブロックの各々に1つのコンテンツが割り当てられる。各アイテムブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、タイトル、監督、出演者、ジャンル、あらすじその他のメタ情報と、価格と、1又は2以上の映像IDとを含む。
【0040】
アイテム階層42は、主として、コンテンツに関するメタ情報を格納するための階層である。メタ情報は、静的メタ情報、動的メタ情報及びコンテンツファイル情報の3つに分けられる。静的メタ情報は、監督、出演者、ジャンル、あらすじなど、静的情報である。動的メタ情報は、価格など、動的に変動する情報である。コンテンツファイル情報は、映像、画像などに関する情報で、本編の映像を特定するための映像IDと、予告編の映像を特定するための映像IDとである。各アイテムブロックはさらに、コンテンツファイル情報として、各映像IDに対応付けて付与された本編又は予告編を示す識別情報を含む。
【0041】
本編映像だけでなく予告編映像も用意されているコンテンツについては、本編用の映像IDに加え、予告編用の映像IDも登録される。本編映像しか用意されていないコンテンツについては、本編用の映像IDだけが登録される。未だ予告編映像しか用意されていないコンテンツについては、予告編用の映像IDだけが登録される。よって、ダイナミックピア12はアイテム階層42まで検索すれば、コンテンツのメタ情報も速やかに表示することができる。
【0042】
映像階層44は、1又は2以上の映像ブロックからなる。映像ブロックの各々に1つの映像が割り当てられる。各映像ブロックは、割り当てられた映像の映像IDと、タイトルと、ダウンロード開始日時と、公開開始日時と、公開終了日時と、URL(Uniform Resource Locator)リストとを含む。
【0043】
映像階層44は、映像に関する情報を格納するための階層である。URLリストには、当該映像をダウンロード可能なURLが列挙されている。具体的には、スタティックピア11のURLの他に、既にコンテンツをダウンロードしたダイナミックピア12のURLも列挙されている。ダイナミックピア12は映像階層44まで検索すれば、コンテンツの映像も取得することができる。
【0044】
写真階層46は、コンテンツに関連する写真画像の情報を格納するための階層である。人物階層48は、監督、出演者など、コンテンツに関連する人物の情報を格納するための階層である。
【0045】
[動作]
次に、上述したコンテンツ配信システムの動作を説明する。
【0046】
[ダウンロード処理]
まず図7を参照して、ダイナミックピア12中のダウンローダ30の動作を説明する。
【0047】
ダウンローダ30は、定期的にセンタサーバ10から配信コンテンツ情報を取得する(S1,S2)。具体的には、ダウンローダ30は、配信コンテンツ情報の取得時期の場合(S1でYES)、センタサーバ10から配信コンテンツ情報をダウンロードし、コンテンツ管理データベース24に登録することにより、配信コンテンツ情報を更新する(S2)。
【0048】
ダウンローダ30はまず、コンテンツ管理データベース24に登録された配信コンテンツ情報のスケジュール階層40を検索し、最初のシアタブロックから最後のシアタブロックまでに割り当てられたアイテムを順に対象とし、後述するステップS4〜S10の処理を繰り返す(S3,S11,S12)。ダウンローダ30はさらに、配信コンテンツ情報のアイテム階層42を検索し、各対象アイテムの関連映像を順に対象とし、後述するステップS5〜S8の処理を繰り返す(S4,S9,S10)。詳細は以下の通り。
【0049】
最初に、ダウンローダ30は、スケジュール階層40における最初のシアタブロック(本例ではシアタブロック(1))に割り当てられたアイテムを対象アイテムに設定する(S3)。具体的には、ダウンローダ30は対象アイテムのコンテンツIDを特定する。
【0050】
続いて、ダウンローダ30は、アイテム階層42における対象アイテムの最初の関連映像(本例では本編用映像。ただし、本編用映像がない場合は予告編用映像。以下同様。)を対象映像に設定する(S4)。具体的には、ダウンローダ30は、ステップS3で特定されたコンテンツIDをキーにアイテム階層42を検索し、対象アイテムの関連映像のうち最初の映像ID(本例では本編用映像ID)を特定する。
【0051】
続いて、ダウンローダ30は、特定された映像IDをキーに映像階層44を検索し、現在の日時が対象映像のダウンロード開始日時以降か否かを判別する(S5)。ダウンロード開始日時以降の場合(S5でYES)は次のステップS6に進むが、そうでない場合(S5でNO)はステップS6〜S8をスキップしてステップS9に進む。
【0052】
ダウンロード開始日時以降の場合(S5でYES)、ダウンローダ30は、対象映像が既にダウンロードされているか否かを判別する(S6)。具体的には、ダウンローダ30は、コンテンツ管理データベース24を検索し、対象の映像IDが既に登録されているか否かを判別する。対象映像を既にダウンロードしている場合(S6でYES)はステップS7〜S8をスキップしてステップS9に進むが、そうでない場合(S6でNO)は次のステップS7に進む。
【0053】
ダウンロード済みでない場合、ダウンローダ30は、対象映像のURLリストの中からURLを1つ選択し、そのURLを有するピア11又は12に対象の映像IDを送信することにより対象映像のコンテンツファイルを要求する。その結果、ダウンローダ30はピア11又は12から対象映像のコンテンツファイルをダウンロードしてコンテンツデータベース26に保存する(S7)。
【0054】
ダウンロードが成功すると、ダウンローダ30は、対象の映像IDをコンテンツ管理データベース24に登録する(S8)。
【0055】
次に、ダウンローダ30は、対象映像がアイテム階層42における対象アイテムの最後の関連映像か否かを判別する(S9)。対象映像が最後の関連映像でない場合(S9でNO)、ダウンローダ30は、次の関連映像(本例では予告編用映像)を対象映像に設定し(S10)、上記ステップS5〜S8を再び実行する。したがって、現在の日時が次の対象映像のダウンロード開始日時以降でかつ対象映像が未だダウンロードされていない場合、上記と同様に、ダウンローダ30はピア11又は12から次の対象映像のコンテンツファイルをダウンロードし(S7)、かつその映像IDをコンテンツ管理データベース24に登録する(S8)。一方、対象映像が最後の関連映像の場合(S9でYES)、ステップS5〜S10のルーチンから抜け出してステップS11に進む。
【0056】
次に、ダウンローダ30は、対象アイテムがスケジュール階層40における最後のシアタブロック(本例ではシアタブロック(5))に割り当てられたアイテムか否かを判別する(S11)。対象アイテムが最後のシアタブロックに割り当てられたアイテムでない場合(S11でNO)、ダウンローダ30は、次のシアタブロックに割り当てられたアイテムを対象アイテムに設定し(S12)、上記ステップS4〜S10を再び実行する。一方、対象アイテムが最後のシアタブロックに割り当てられたアイテムの場合(S11でYES)、ステップS4〜S12のルーチンから抜け出して本ダウンロード処理を終了する。
【0057】
上記のように、ダウンローダ30はスケジュール階層40から映像階層44まで順に辿り、ダウンロード開始日時を経過した未取得の映像があれば、そのコンテンツファイルをダウンロードする。
【0058】
[メニュー画面の推移]
次に図8を参照して、ダイナミックピア12中のプレーヤ32によるメニュー画面の推移を説明する。
【0059】
プレーヤ32はトップメニューM1を表示し、利用者による選択操作を受け付ける。トップメニューM1には、コンテンツ選択メニューM2に移動するための「コンテンツ選択」の項目と、予告メニューM3に移動するための「配信予告」の項目とが表示される。
【0060】
「コンテンツ選択」が選択されると、プレーヤ32はコンテンツ選択メニューM2を表示し、再び利用者による選択操作を受け付ける。コンテンツ選択メニューM2には、現在公開されている1又は2以上の映画のタイトルが表示される。
【0061】
「配信予告」が選択されると、プレーヤ32は予告メニューM3を表示し、近日中に公開される映画の情報(タイトル、監督、出演者など)や予告編用映像を再生する。
【0062】
次に、コンテンツ選択メニューM2において所望のコンテンツ(映画のタイトル)が選択されると、プレーヤ32はコンテンツメニューM4を表示し、再び利用者による選択操作を受け付ける。コンテンツメニューM4には、「本編再生」の項目と、「出演者情報」の項目とが表示される。「本編再生」が選択されると、プレーヤ32は本編用映像を再生する。「出演者情報」が選択されると、プレーヤ32は監督や出演者の名前を表示する。
【0063】
[コンテンツ選択メニュー処理]
上記コンテンツ選択メニューM4を表示するために、プレーヤ32は公開期間中のコンテンツを探し出す。具体的には図9を参照して、プレーヤ32は、コンテンツ管理データベース24に登録された配信コンテンツ情報のスケジュール階層40を検索し、最初のシアタブロックから最後のシアタブロックまでに割り当てられたアイテムを順に対象とし、後述するステップS22〜S25の処理を繰り返す(S21,S26,S27)。詳細は以下の通り。
【0064】
最初に、プレーヤ32は、スケジュール階層40における最初のシアタブロック(本例ではシアタブロック(1))に割り当てられたアイテムを対象アイテムに設定する(S21)。具体的には、プレーヤ32は対象アイテムのコンテンツIDを特定する。
【0065】
続いて、プレーヤ32は、現在の時刻が対象アイテムの公開期間内か否かを判別する(S22)。具体的には、プレーヤ32は、特定されたコンテンツIDをキーにスケジュール階層40を検索し、現在の日時が対象アイテムの公開開始日時と公開終了日時との間か否かを判別する。現在の日時が対象アイテムの公開期間内の場合(S22でYES)は次のステップS23に進むが、そうでない場合(S22でNO)はステップS23〜S25をスキップしてステップS26に進む。
【0066】
現在の日時が対象アイテムの公開期間内の場合、プレーヤ32は、アイテム階層42における対象アイテムの本編用映像を対象映像に設定する(S23)。具体的には、プレーヤ32は、特定されたコンテンツIDをキーにアイテム階層42を検索し、対象アイテムの本編用映像IDを特定する。ここで本編用映像IDか予告編用映像IDかを識別するためには、各映像IDに対応付けて付与された、本編又は予告編を示す識別情報が参照される。
【0067】
続いて、プレーヤ32は、現在の日時が対象映像の公開期間内か否かを判別する(S24)。具体的には、プレーヤ32は、特定された映像IDをキーに映像階層44を検索し、現在の日時が対象映像の公開開始日時と公開終了日時との間か否かを判別する。現在の日時が対象映像の公開期間内の場合(S24でYES)は次のステップS25に進むが、そうでない場合(S24でNO)はステップS25をスキップしてステップS26に進む。
【0068】
現在の日時が対象映像の公開期間内の場合、プレーヤ32は、コンテンツ選択メニューM2に対象アイテムに関する情報(映画のタイトル)を表示する(S25)。
【0069】
次に、プレーヤ32は、対象アイテムがスケジュール階層40における最後のシアタブロック(本例ではシアタブロック(5))に割り当てられたアイテムか否かを判別する(S26)。対象アイテムが最後のシアタブロックに割り当てられたアイテムでない場合(S26でNO)、プレーヤ32は、次のシアタブロックに割り当てられたアイテムを対象アイテムに設定し(S27)、上記ステップS22〜S25を再び実行する。一方、対象アイテムが最後のシアタブロックに割り当てられたアイテムの場合(S26でYES)、ステップS22〜S27のルーチンから抜け出して本コンテンツ選択メニュー処理を終了する。
【0070】
上記のように、プレーヤ32は、現在の日時がスケジュール階層40における対象アイテムの公開開始日時と公開終了日時との間であって、かつ映像階層44における対象映像(本編用映像)の公開開始日時と公開終了日時との間にあるコンテンツを全て探し出し、それらを列挙して表示する。
【0071】
[予告メニュー処理]
上記予告メニューM3を表示するために、プレーヤ32は未公開のコンテンツの中から予告情報が公開期間中のコンテンツを探し出す。この予告メニュー処理は、後述するステップS32,S33,S35を除き、上述したコンテンツ選択メニューと基本的に同じである。具体的には図10を参照して、プレーヤ32は、コンテンツ管理データベース24に登録された配信コンテンツ情報のスケジュール階層40を検索し、最初のシアタブロックから最後のシアタブロックまでに割り当てられたアイテムを順に対象とし、後述するステップS32〜S35の処理を繰り返す(S31,S36,S37)。詳細は以下の通り。
【0072】
最初に、プレーヤ32は、スケジュール階層40における最初のシアタブロック(本例ではシアタブロック(1))に割り当てられたアイテムを対象アイテムに設定する(S31)。具体的には、プレーヤ32は対象アイテムのコンテンツIDを特定する。
【0073】
続いて、プレーヤ32は、現在の時刻が対象アイテムの公開開始日時以前か否かを判別する(S32)。具体的には、プレーヤ32は、特定されたコンテンツIDをキーにスケジュール階層40を検索し、現在の日時が対象アイテムの公開開始日時以前か否かを判別する。現在の日時が対象アイテムの公開開始日時以前の場合(S32でYES)は次のステップS33に進むが、そうでない場合(S32でNO)はステップS33〜S35をスキップしてステップS36に進む。
【0074】
現在の日時が対象アイテムの公開開始日時以前の場合(S32でYES)、プレーヤ32は、アイテム階層42における対象アイテムの予告編用映像を対象映像に設定する(S33)。具体的には、プレーヤ32は、特定されたコンテンツIDをキーにアイテム階層42を検索し、対象アイテムの予告編用映像IDを特定する。ここでも上記と同様に、本編用映像IDか予告編用映像IDかを識別するためには識別情報が参照される。
【0075】
続いて、プレーヤ32は、特定された映像IDをキーに映像階層44を検索し、現在の日時が対象映像の公開開始日時と公開終了日時との間か否かを判別する(S34)。現在の日時が対象映像の公開開始日時と公開終了日時との間の場合(S34でYES)は次のステップS35に進むが、そうでない場合(S34でNO)はステップS35をスキップしてステップS36に進む。
【0076】
現在の日時が対象映像の公開開始日時と公開終了日時との間の場合(S34でYES)、プレーヤ32は、予告メニューM3で対象映像(予告編映像)を再生する(S35)。
【0077】
次に、プレーヤ32は、対象アイテムがスケジュール階層40における最後のシアタブロック(本例ではシアタブロック(5))に割り当てられたアイテムか否かを判別する(S36)。対象アイテムが最後のシアタブロックに割り当てられたアイテムでない場合(S36でNO)、プレーヤ32は、次のシアタブロックに割り当てられたアイテムを対象アイテムに設定し(S37)、上記ステップS32〜S35を再び実行する。一方、対象アイテムが最後のシアタブロックに割り当てられたアイテムの場合(S36でYES)、ステップS32〜S37のルーチンから抜け出して本予告メニュー処理を終了する。
【0078】
上記のように、プレーヤ32は、現在の日時がスケジュール階層40における対象アイテムの公開開始日時以前であって、かつ映像階層44における対象映像(予告編用映像)の公開開始日時と公開終了日時との間にあるコンテンツを全て探し出して再生する。よって、全ての予告編用映像が順に表示される。
【0079】
以上のように本発明の実施の形態によれば、公開中のコンテンツだけでなく未公開のコンテンツについてもダウンロード開始日時と公開開始日時と公開終了日時とを配信コンテンツ情報に追加しているため、ダイナミックピア12はセンタサーバ10に頻繁に問い合わせを行うことなく、未公開のコンテンツに関する情報も予め取得することができる。また、ダイナミックピア12は現在の時刻がダウンロード開始日時以降であるコンテンツをダウンロードするようにしているため、未公開のコンテンツを予めダウンロードしておくことができる。さらに、現在の時刻が公開開始日時と公開終了日時との間であるコンテンツを選択して再生するようにしているため、未公開のコンテンツは再生不可能であるが、公開開始日時を過ぎると、一斉にコンテンツを再生することができる。
【0080】
上記実施の形態はピアツーピア方式を採用しているが、これに代えて、図11に示すようにクライアントサーバ方式を採用してもよい。この場合、サーバ50は、コンテンツ管理データベース14に加え、コンテンツデータベース20も備える。クライアント52は、他のクライアント52にコンテンツを配信する機能を備えていない点を除き、上記ダイナミックピアと基本的に同じ構成である。
【0081】
上記ではコンテンツとして映画を例に挙げたが、音楽、静止画像、コンピュータプログラムなどにも応用可能である。
【0082】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の実施の形態によるコンテンツ配信システムの全体構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図1中のセンタサーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図1中のスタティックピアの構成を示す機能ブロック図である。
【図4】図1中のダイナミックピアの構成を示す機能ブロック図である。
【図5】図1に示したコンテンツ配信システムに用いられる配信コンテンツ情報のデータ構造を示す説明図である。
【図6】図5に示したデータ構造の詳細を示す説明図である。
【図7】図4に示したダイナミックピアのダウンローダによるダウンロード処理を示すフロー図である。
【図8】図4に示したダイナミックピアのプレーヤによるメニュー画面の推移を示す説明図である。
【図9】図8中のコンテンツ選択メニューを表示するための処理を示すフロー図である。
【図10】図8中の予告メニューを表示するための処理を示すフロー図である。
【図11】本発明の他の実施の形態によるコンテンツ配信システムの全体構成を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0084】
10 センタサーバ
11 スタティックピア
12 ダイナミックピア
14,18,24 コンテンツ管理データベース
20,26 コンテンツデータベース
30 ダウンローダ
32 プレーヤ
40 スケジュール階層
42 アイテム階層
44 映像階層
50 サーバ
52 クライアント
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センタサーバと、前記センタサーバに接続されかつ相互に接続された複数のピアとを備えたコンテンツ配信システムであって、
前記センタサーバは、
コンテンツファイルのダウンロード開始時期と、コンテンツの公開開始時期とを含む配信コンテンツ情報を記憶するための配信コンテンツ情報記憶手段を含み、
前記ピアの各々は、
コンテンツファイルを記憶するためのコンテンツ記憶手段と、
前記センタサーバから配信コンテンツ情報を取得する配信コンテンツ情報取得手段と、
前記配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該コンテンツファイルを他のピアからダウンロードして前記コンテンツ記憶手段に保存するコンテンツダウンロード手段と、
前記配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択するコンテンツ選択手段と、
前記コンテンツ選択手段により選択されたコンテンツのコンテンツファイルを前記コンテンツ記憶手段から読み出してコンテンツを再生するコンテンツ再生手段とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記コンテンツファイルは、1つのコンテンツに対して本編映像のコンテンツファイルと予告編映像のコンテンツファイルとを含み、
前記ダウンロード開始時期は、本編映像のダウンロード開始時期と、予告編映像のダウンロード開始時期とを含み、前記公開開始時期は、本編映像の公開開始時期と、予告編映像の公開開始時期とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項3】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記配信コンテンツ情報は、スケジュール階層と、前記スケジュール階層よりも下位に位置づけられたアイテム階層と、前記アイテム階層よりも下位に位置づけられた映像階層とを含み、
前記スケジュール階層は、各々に1つのコンテンツが割り当てられた1又は2以上のシアタブロックからなり、各シアタブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、割り当てられたコンテンツの公開開始時期とを含み、
前記アイテム階層は、各々に1つのコンテンツが割り当てられた1又は2以上のアイテムブロックからなり、各アイテムブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、割り当てられたコンテンツのタイトルその他のメタ情報と、割り当てられたコンテンツの1又は2以上の映像IDとを含み、
前記映像階層は、各々に1つの映像が割り当てられた1又は2以上の映像ブロックからなり、各映像ブロックは、割り当てられた映像の映像IDと、割り当てられた映像のコンテンツファイルのダウンロード開始時期と、割り当てられた映像の公開開始時期とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項4】
請求項3に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記コンテンツダウンロード手段は、
前記スケジュール階層を検索し、各シアタブロック中のコンテンツIDを順に特定する手段と、
前記特定されたコンテンツIDをキーに前記アイテム階層を検索し、各アイテムブロック中の1又は2以上の映像IDを順に特定する手段と、
前記特定された映像IDをキーに前記映像階層を検索し、現在の時刻が各映像ブロック中のダウンロード開始時期以降である映像を抽出し、当該映像のコンテンツファイルをダウンロードする手段とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項5】
請求項3に記載のコンテンツ配信システムであって、
各アイテムブロックはさらに、各映像IDに対応付けて付与された本編又は予告編を示す識別情報を含み、
前記コンテンツ選択手段は、
前記スケジュール階層を検索し、現在の時刻が各シアタブロック中の公開開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該シアタブロック中のコンテンツIDを順に特定する手段と、
前記特定されたコンテンツIDをキーに前記アイテム階層を検索し、各アイテムブロック中の映像IDのうち本編を示す識別情報が付与された映像IDを特定する手段と、
前記特定された映像IDをキーに前記映像階層を検索し、現在の時刻が各映像ブロック中の公開開始時期以降である映像を選択する手段とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項6】
請求項3に記載のコンテンツ配信システムであって、
各アイテムブロックはさらに、各映像IDに対応付けて付与された本編又は予告編を示す識別情報を含み、
前記コンテンツ選択手段は、
前記スケジュール階層を検索し、現在の時刻が各シアタブロック中の公開開始時期以前であるコンテンツを抽出し、当該シアタブロック中のコンテンツIDを順に特定する手段と、
前記特定されたコンテンツIDをキーに前記アイテム階層を検索し、各アイテムブロック中の映像IDのうち予告編を示す識別情報が付与された映像IDを特定する手段と、
前記特定された映像IDをキーに前記映像階層を検索し、現在の時刻が各映像ブロック中の公開開始時期以降である映像を選択する手段とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項7】
コンテンツファイルのダウンロード開始時期とコンテンツの公開開始時期とを含む配信コンテンツ情報を記憶するセンタサーバと、前記センタサーバに接続された他のピアコンピュータとに接続可能なピアコンピュータであって、
コンテンツファイルを記憶するためのコンテンツ記憶手段と、
前記センタサーバから配信コンテンツ情報を取得する配信コンテンツ情報取得手段と、
前記配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該コンテンツファイルを他のピアからダウンロードして前記コンテンツ記憶手段に保存するコンテンツダウンロード手段と、
前記配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択するコンテンツ選択手段と、
前記コンテンツ選択手段により選択されたコンテンツのコンテンツファイルを前記コンテンツ記憶手段から読み出してコンテンツを再生するコンテンツ再生手段とを含むことを特徴とするピアコンピュータ。
【請求項8】
コンテンツファイルのダウンロード開始時期とコンテンツの公開開始時期とを含む配信コンテンツ情報を記憶するセンタサーバと、前記センタサーバに接続された他のピアコンピュータとに接続可能なピアコンピュータに実行させるためのピアプログラムであって、
前記センタサーバから配信コンテンツ情報を取得するステップと、
前記取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該コンテンツファイルを他のピアからダウンロードしてコンテンツ記憶手段に保存するステップと、
前記取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択するステップと、
前記選択されたコンテンツのコンテンツファイルを前記コンテンツ記憶手段から読み出してコンテンツを再生するステップとをピアコンピュータに実行させるためのピアプログラム。
【請求項9】
スケジュール階層と、前記スケジュール階層よりも下位に位置づけられたアイテム階層と、前記アイテム階層よりも下位に位置づけられた映像階層とを含む配信コンテンツ情報のデータ構造であって、
前記スケジュール階層は、各々に1つのコンテンツが割り当てられた1又は2以上のシアタブロックからなり、各シアタブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、割り当てられたコンテンツの公開開始時期とを含み、
前記アイテム階層は、各々に1つのコンテンツが割り当てられた1又は2以上のアイテムブロックからなり、各アイテムブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、割り当てられたコンテンツのタイトルその他のメタ情報と、割り当てられたコンテンツの1又は2以上の映像IDとを含み、
前記映像階層は、各々に1つの映像が割り当てられた1又は2以上の映像ブロックからなり、各映像ブロックは、割り当てられた映像の映像IDと、割り当てられた映像のコンテンツファイルのダウンロード開始時期と、割り当てられた映像の公開開始時期とを含むことを特徴とする配信コンテンツ情報のデータ構造。
【請求項10】
サーバと、前記サーバに接続されたクライアントとを備えたコンテンツ配信システムであって、
前記サーバは、
コンテンツファイルを記憶するためのコンテンツ記憶手段と、
コンテンツファイルのダウンロード開始時期と、コンテンツの公開開始時期とを含む配信コンテンツ情報を記憶するための配信コンテンツ情報記憶手段とを含み、
前記クライアントは、
コンテンツファイルを記憶するためのコンテンツ記憶手段と、
前記サーバから配信コンテンツ情報を取得する配信コンテンツ情報取得手段と、
前記配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該コンテンツファイルを前記サーバからダウンロードして前記コンテンツ記憶手段に保存するコンテンツダウンロード手段と、
前記配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択するコンテンツ選択手段と、
前記コンテンツ選択手段により選択されたコンテンツのコンテンツファイルを前記コンテンツ記憶手段から読み出してコンテンツを再生するコンテンツ再生手段とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項1】
センタサーバと、前記センタサーバに接続されかつ相互に接続された複数のピアとを備えたコンテンツ配信システムであって、
前記センタサーバは、
コンテンツファイルのダウンロード開始時期と、コンテンツの公開開始時期とを含む配信コンテンツ情報を記憶するための配信コンテンツ情報記憶手段を含み、
前記ピアの各々は、
コンテンツファイルを記憶するためのコンテンツ記憶手段と、
前記センタサーバから配信コンテンツ情報を取得する配信コンテンツ情報取得手段と、
前記配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該コンテンツファイルを他のピアからダウンロードして前記コンテンツ記憶手段に保存するコンテンツダウンロード手段と、
前記配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択するコンテンツ選択手段と、
前記コンテンツ選択手段により選択されたコンテンツのコンテンツファイルを前記コンテンツ記憶手段から読み出してコンテンツを再生するコンテンツ再生手段とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記コンテンツファイルは、1つのコンテンツに対して本編映像のコンテンツファイルと予告編映像のコンテンツファイルとを含み、
前記ダウンロード開始時期は、本編映像のダウンロード開始時期と、予告編映像のダウンロード開始時期とを含み、前記公開開始時期は、本編映像の公開開始時期と、予告編映像の公開開始時期とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項3】
請求項1に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記配信コンテンツ情報は、スケジュール階層と、前記スケジュール階層よりも下位に位置づけられたアイテム階層と、前記アイテム階層よりも下位に位置づけられた映像階層とを含み、
前記スケジュール階層は、各々に1つのコンテンツが割り当てられた1又は2以上のシアタブロックからなり、各シアタブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、割り当てられたコンテンツの公開開始時期とを含み、
前記アイテム階層は、各々に1つのコンテンツが割り当てられた1又は2以上のアイテムブロックからなり、各アイテムブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、割り当てられたコンテンツのタイトルその他のメタ情報と、割り当てられたコンテンツの1又は2以上の映像IDとを含み、
前記映像階層は、各々に1つの映像が割り当てられた1又は2以上の映像ブロックからなり、各映像ブロックは、割り当てられた映像の映像IDと、割り当てられた映像のコンテンツファイルのダウンロード開始時期と、割り当てられた映像の公開開始時期とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項4】
請求項3に記載のコンテンツ配信システムであって、
前記コンテンツダウンロード手段は、
前記スケジュール階層を検索し、各シアタブロック中のコンテンツIDを順に特定する手段と、
前記特定されたコンテンツIDをキーに前記アイテム階層を検索し、各アイテムブロック中の1又は2以上の映像IDを順に特定する手段と、
前記特定された映像IDをキーに前記映像階層を検索し、現在の時刻が各映像ブロック中のダウンロード開始時期以降である映像を抽出し、当該映像のコンテンツファイルをダウンロードする手段とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項5】
請求項3に記載のコンテンツ配信システムであって、
各アイテムブロックはさらに、各映像IDに対応付けて付与された本編又は予告編を示す識別情報を含み、
前記コンテンツ選択手段は、
前記スケジュール階層を検索し、現在の時刻が各シアタブロック中の公開開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該シアタブロック中のコンテンツIDを順に特定する手段と、
前記特定されたコンテンツIDをキーに前記アイテム階層を検索し、各アイテムブロック中の映像IDのうち本編を示す識別情報が付与された映像IDを特定する手段と、
前記特定された映像IDをキーに前記映像階層を検索し、現在の時刻が各映像ブロック中の公開開始時期以降である映像を選択する手段とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項6】
請求項3に記載のコンテンツ配信システムであって、
各アイテムブロックはさらに、各映像IDに対応付けて付与された本編又は予告編を示す識別情報を含み、
前記コンテンツ選択手段は、
前記スケジュール階層を検索し、現在の時刻が各シアタブロック中の公開開始時期以前であるコンテンツを抽出し、当該シアタブロック中のコンテンツIDを順に特定する手段と、
前記特定されたコンテンツIDをキーに前記アイテム階層を検索し、各アイテムブロック中の映像IDのうち予告編を示す識別情報が付与された映像IDを特定する手段と、
前記特定された映像IDをキーに前記映像階層を検索し、現在の時刻が各映像ブロック中の公開開始時期以降である映像を選択する手段とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項7】
コンテンツファイルのダウンロード開始時期とコンテンツの公開開始時期とを含む配信コンテンツ情報を記憶するセンタサーバと、前記センタサーバに接続された他のピアコンピュータとに接続可能なピアコンピュータであって、
コンテンツファイルを記憶するためのコンテンツ記憶手段と、
前記センタサーバから配信コンテンツ情報を取得する配信コンテンツ情報取得手段と、
前記配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該コンテンツファイルを他のピアからダウンロードして前記コンテンツ記憶手段に保存するコンテンツダウンロード手段と、
前記配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択するコンテンツ選択手段と、
前記コンテンツ選択手段により選択されたコンテンツのコンテンツファイルを前記コンテンツ記憶手段から読み出してコンテンツを再生するコンテンツ再生手段とを含むことを特徴とするピアコンピュータ。
【請求項8】
コンテンツファイルのダウンロード開始時期とコンテンツの公開開始時期とを含む配信コンテンツ情報を記憶するセンタサーバと、前記センタサーバに接続された他のピアコンピュータとに接続可能なピアコンピュータに実行させるためのピアプログラムであって、
前記センタサーバから配信コンテンツ情報を取得するステップと、
前記取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該コンテンツファイルを他のピアからダウンロードしてコンテンツ記憶手段に保存するステップと、
前記取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択するステップと、
前記選択されたコンテンツのコンテンツファイルを前記コンテンツ記憶手段から読み出してコンテンツを再生するステップとをピアコンピュータに実行させるためのピアプログラム。
【請求項9】
スケジュール階層と、前記スケジュール階層よりも下位に位置づけられたアイテム階層と、前記アイテム階層よりも下位に位置づけられた映像階層とを含む配信コンテンツ情報のデータ構造であって、
前記スケジュール階層は、各々に1つのコンテンツが割り当てられた1又は2以上のシアタブロックからなり、各シアタブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、割り当てられたコンテンツの公開開始時期とを含み、
前記アイテム階層は、各々に1つのコンテンツが割り当てられた1又は2以上のアイテムブロックからなり、各アイテムブロックは、割り当てられたコンテンツのコンテンツIDと、割り当てられたコンテンツのタイトルその他のメタ情報と、割り当てられたコンテンツの1又は2以上の映像IDとを含み、
前記映像階層は、各々に1つの映像が割り当てられた1又は2以上の映像ブロックからなり、各映像ブロックは、割り当てられた映像の映像IDと、割り当てられた映像のコンテンツファイルのダウンロード開始時期と、割り当てられた映像の公開開始時期とを含むことを特徴とする配信コンテンツ情報のデータ構造。
【請求項10】
サーバと、前記サーバに接続されたクライアントとを備えたコンテンツ配信システムであって、
前記サーバは、
コンテンツファイルを記憶するためのコンテンツ記憶手段と、
コンテンツファイルのダウンロード開始時期と、コンテンツの公開開始時期とを含む配信コンテンツ情報を記憶するための配信コンテンツ情報記憶手段とを含み、
前記クライアントは、
コンテンツファイルを記憶するためのコンテンツ記憶手段と、
前記サーバから配信コンテンツ情報を取得する配信コンテンツ情報取得手段と、
前記配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻がダウンロード開始時期以降であるコンテンツを抽出し、当該コンテンツファイルを前記サーバからダウンロードして前記コンテンツ記憶手段に保存するコンテンツダウンロード手段と、
前記配信コンテンツ情報取得手段により取得された配信コンテンツ情報を検索し、現在の時刻が公開開始時期以降であるコンテンツを選択するコンテンツ選択手段と、
前記コンテンツ選択手段により選択されたコンテンツのコンテンツファイルを前記コンテンツ記憶手段から読み出してコンテンツを再生するコンテンツ再生手段とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−202186(P2006−202186A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−15394(P2005−15394)
【出願日】平成17年1月24日(2005.1.24)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月24日(2005.1.24)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]