説明

コンバイン

【課題】穀粒排出オーガの昇降や旋回動作、及び穀粒排出クラッチを作動させるアクチュエータを動作制御するオーガ排出制御手段と、該オーガ排出制御手段に接続する受信アンテナに無線信号を送信する携帯式無線操作器を備えたコンバインにおいて、前記携帯式無線操作器をコンバインのオペレータや周辺作業者が機体の近くで携行している時のみエンジンを始動させることができるように、既存の携帯式無線操作器を利用した所謂キーレスエントリーシステムを安価に構成する.
【解決手段】オーガ排出制御手段31に接続した送受信アンテナ32,32´に無線信号を送信する携帯式無線操作器33が、前記送受信アンテナ32,32´との交信不能域Y,Y´にある時、エンジンEの始動を牽制し得るエンジン始動制御部31dを設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀粒排出オーガの昇降や旋回作動等を行わせるアクチュエータと、穀粒排出オーガによる穀粒の排出動作を行わせるアクチュエータとを動作制御するオーガ排出制御手段と、該オーガ排出制御手段に接続する受信アンテナに、穀粒排出オーガの昇降や旋回作動及び穀粒の排出動作を行わせるための無線信号を送信する携帯式無線操作器を備えたコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコンバインでは、穀粒タンク内に貯留された穀粒を機外に排出する穀粒排出オーガの昇降や旋回作動を行わせるアクチュエータと、該穀粒排出オーガによる穀粒の排出動作を行わせるアクチュエータとを動作制御するオーガ排出制御手段を備えると共に、該オーガ排出制御手段に接続する送受信アンテナに、穀粒排出オーガの昇降や旋回作動及び穀粒の排出動作を行わせるための無線信号を送信する携帯式無線操作器を設けることによって、前記穀粒タンク内に貯留されている穀粒を穀粒排出オーガを介してトラック等の運搬車の貯留タンクへ排出する際は、主にこの運搬車の近くにいる作業者(コンバインのオぺレータも含む)が穀粒排出オーガ先端の穀粒排出口を目視ししながら携帯式無線操作器の操作を行って、当該穀粒排出オーガ先端の穀粒排出口を運搬車の貯留タンクの所望位置に容易に位置合わせできるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−94728号公報(第9−15頁、図7−図12)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一方、コンバインによる収穫作業では、日没になって収穫作業が行なえなくなると、コンバインを圃場に放置したままで撤収することがあり、この時、誤って操縦部にイグニッションキーを差し込んだままにして置くと当該コンバインが盗難に遭ったり、イグニッションキーの合い鍵を作られてしまうことがあるといった不具合を有していた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記課題を解決することを目的としたものであって、機体に搭載したエンジンの動力によって作業走行すると共に、前処理部で刈り取った穀稈を脱穀部に供給して脱穀及び選別処理がなされた穀粒を貯留する穀粒タンクと、該穀粒タンク内に貯留された穀粒を機外に排出する穀粒排出オーガを備え、且つ該穀粒排出オーガの昇降や旋回作動を行わせるアクチュエータと、穀粒排出クラッチを作動させるアクチュエータとを動作制御するオーガ排出制御手段と、該オーガ排出制御手段に接続する送受信アンテナに、穀粒排出オーガの昇降や旋回作動及び穀粒の排出動作を行わせるための無線信号を送信する携帯式無線操作器を備えたコンバインにおいて、前記前記穀粒排出オーガ動作用の携帯式無線操作器が送受信アンテナとの交信不能域にある時、前記エンジンの始動を牽制し得るエンジン始動制御部を設けたことを第一の特徴としている。
そして、前記エンジンが駆動中である時のみオーガ排出制御手段によるアクチュエータの動作制御を可能にしたことを第二の特徴としている。
【発明の効果】
【0005】
請求項1の発明によれば、穀粒排出オーガの昇降や旋回作動を行わせるアクチュエータと、穀粒排出クラッチを作動させるアクチュエータとを動作制御するオーガ排出制御手段と動作制御するオーガ排出制御手段と、該オーガ排出制御手段に接続する送受信アンテナに、穀粒排出オーガの昇降や旋回作動及び穀粒の排出動作を行わせるための無線信号を送信する携帯式無線操作器を備えたコンバインにおいて、前記携帯式無線操作器が送受信アンテナとの交信不能域にある時、前記エンジンの始動を牽制し得るエンジン始動制御部を設けたことによって、前記携帯式無線操作器が受信アンテナとの交信可能域、即ちコンバインのオペレータや周辺作業者が機体の近くで携帯式無線操作器を携行している時のみエンジンの始動が可能となり、所謂リモートキーレスエントリーシステムを前記穀粒排出オーガ動作用の携帯式無線操作器を利用して安価に構成すると共に、コンバインを圃場に放置したままで撤収する場合の盗難防止を図ることができる。また、エンジンの始動をイグニッションキーを用いなくても始動スイッチ等の回動操作で簡単に行えるようになり、穀粒収穫作業における作業性が向上する。
そして、請求項2の発明によれば、前記エンジンが駆動中である時のみオーガ排出制御手段によるアクチュエータの動作制御を可能にしたことによって、穀粒タンク内に貯留されている穀粒の機外への排出が適切且つスムーズに行なえる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2は、コンバイン1の側面図と平面図であって、コンバイン1は、穀稈を刈取る前処理部2と、該前処理部2で刈取った穀稈から穀粒を脱穀し、且つ、この穀粒を選別する脱穀部3と、該脱穀部3で
選別した穀粒を一時的に貯留する穀粒タンク4と、脱穀された後の排藁を切断処理するカッタ装置5と、走行部である左右のクローラ走行装置6と、運転席7及びマルチステアリングレバー8等の各種操作具やメータ類を設けた操縦部9を備えている。
【0007】
そして、穀粒タンク4に一時的に貯留された穀粒は、穀粒タンク4の後側下部に固設した固定パイプ11と、この固定パイプ11に回動自在に連結した縦パイプ12と、該縦パイプ12の上端に固設して縦パイプ12と一体に回動(旋回)すると共に、上下方向に起伏自在(上下昇降可能)に設けた穀粒排出オーガ13を経由して機外に排出される。即ち、穀粒タンク4の底部には、前後方向を向く第一螺旋搬送体14を配設してあり、この第一螺旋搬送体14によって固定パイプ11まで搬送した穀粒を、上述の縦パイプ12及び穀粒排出オーガ13に内装されている第二螺旋搬送体15と図示しない第三螺旋搬送体に引き継いで機外に排出できるように構成している。
【0008】
穀粒排出オーガ13は、この穀粒排出オーガ13と縦パイプ12との間に介設した油圧アクチュエータであるオーガ昇降シリンダ16の伸縮に応じて昇降(起伏)作動すると共に、縦パイプ12を回動させる電動アクチュエータであるオーガ旋回モータ17の正逆転駆動に応じて旋回作動する。また、穀粒タンク4の底部に配設した第一螺旋搬送体14には、ベルト伝動装置18を介してエンジンEの動力が入力されると共に、この動力の断接を、図示しない穀粒排出クラッチ(ベルトテンション式クラッチ)を作動させる電動アクチュエータである排出クラッチモータ19の正逆転駆動により行なっている。
【0009】
そして、図3に示すように、コンバイン1の操縦部9に搭乗したオペレータMを基準にすると、穀粒排出オーガ13の格納位置Aからの左旋回動作は、
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左リミット位置Lで機械的に規制され、一方格納位置Aからの右旋回動作は、右リミット位置Rで機械的に規制されるようになっている。
【0010】
また、左リミット位置L〜右リミット位置Mの間、即ち穀粒排出オーガ13の旋回領域θには、穀粒排出オーガ13を格納する格納位置A、運転席7の直上位置である運転席位置B、機体の進行方向に対して右直角方向に穀粒排出オーガ13を延出させる右方向排出位置C、及び機体後方に穀粒排出オーガ13を延出させる後方向排出位置D等の基準位置を設定してあり、上述した穀粒排出オーガ13の格納位置A〜右方向排出位置Cの間においては、穀粒排出オーガ13が穀粒タンク4やオペレータMと接触することを回避すべく、当該穀粒排出オーガ13の下降禁止範囲を設定している。
【0011】
そして、図4に示すように運転席7の後方には、穀粒排出オーガ13の昇降や旋回作動、及び穀粒の排出動作を行わせる操作具を集中配置したオーガ操作パネル21を設けている。このオーガ操作パネル21には、穀粒排出オーガ13を手動で任意の位置に起伏(昇降)及び旋回作動させる起伏(昇降)・旋回操作レバー23、穀粒排出オーガ13を任意の穀粒排出位置から所定の格納位置Aへ自動的に旋回復帰させる自動格納スイッチ24、穀粒排出オーガ13の自動旋回停止位置を設定する旋回位置設定ダイヤル25、該旋回位置設定ダイヤル25により設定した穀粒排出オーガ13の自動旋回停止位置に自動旋回させる自動旋回スイッチ26、穀粒排出オーガ13の緊急停止スイッチ27、穀粒タンク4内の穀粒をトラック等の運搬車の貯留タンクに排出するための穀粒排出クラッチスイッチ28を配設している。
【0012】
ところで、本発明のコンバイン1は、上述した穀粒排出オーガ13の昇降や旋回作動を行わせるアクチュエータ16,17と、穀粒排出クラッチを作動させるアクチュエータ19とを動作制御するオーガ排出制御手段29として、図5に示すようなマイクロコンピュータ(CPU、ROM、RAM等を含む)を用いて構成される受信側ECU(電子制御ユニット)31を機体側に設けてあり、この受信側ECU31は、穀粒排出オーガ13の基部、即ち穀粒排出オーガ13の旋回中心Pの近傍に設けた送受信アンテナ32に接続する受信部31aと送信部31bを備えると共に、その出力側にオーガ排出制御部31cとエンジン始動制御部31dを設けている。
【0013】
一方、図5及び図6に示すように、コンバイン1のオペレータMや周辺作業者が携行する携帯式無線操作器33も、マイクロコンピュータ(CPU、ROM、RAM等を含む)を用いて構成される送信側ECU(電子制御ユニット)34を設けてあり、この送信側ECU34には、携帯式無線操作器33に備える送受信アンテナ35に接続する受信部34aと送信部34bを備えている。
【0014】
そして、携帯式無線操作器33には、上述した穀粒排出オーガ13の昇降や旋回作動、及び穀粒の排出動作を行わせる操作具を集中配置したオーガ操作パネル21と略同様に、オーガ操作部36として穀粒排出オーガ13を任意の位置に起伏(昇降)作動させる起伏(昇降)スイッチ37a,37b、穀粒排出オーガ13を任意の方向に旋回作動させるモーメンタリスイッチからなる左右旋回スイッチ38a,38b、穀粒排出オーガ13を任意の穀粒排出位置から所定の格納位置Aへ自動的に旋回復帰させる自動格納スイッチ39、穀粒タンク4内の穀粒をトラック等の運搬車の貯留タンクに排出するための穀粒排出クラッチスイッチ41等を設けている。
【0015】
以上説明した構成により、携帯式無線操作器33に備える起伏スイッチ37a,37b、左右旋回スイッチ38a,38b、自動格納スイッチ39、及び穀粒排出クラッチスイッチ41等の操作信号は、携帯式無線操作器33の送信側ECU34に接続する送信部34bを介して送受信アンテナ35から無線信号として送信されると共に、この送受信アンテナ35から送信される無線信号が、穀粒排出オーガ13の基部に設けた送受信アンテナ32との交信可能域X(図3参照)にある時、即ちコンバイン1のオペレータMや周辺作業者が携行する携帯式無線操作器33が、図3に示すように、穀粒排出オーガ13の旋回中心Pから半径R1の二点鎖線で示す円内に持ち込まれている時は、コンバイン1のオペレータMや周辺作業者が、当該携帯式無線操作器33に備える起伏スイッチ37a,37b、左右旋回スイッチ38a,38b、自動格納スイッチ39、及び穀粒排出クラッチスイッチ41等を任意に操作することが可能であり、それによって穀粒タンク4内に貯留されている穀粒を穀粒排出オーガ13を介してトラック等の運搬車の貯留タンクへ容易に排出することができる。
【0016】
また、図7は、上述したオーガ排出制御手段29と携帯式無線操作器33によるオーガ排出制御を示すフローチャートであって、先ずステップS1では、コンバイン1のオペレータMや周辺作業者が携行する携帯式無線操作器33が、穀粒排出オーガ13の基部に設けた送受信アンテナ32との交信可能域Xにあるか否かの認証確認を、機体側に設けたオーガ排出制御手段29の受信側ECU31に接続する受信部31a(送信部31b)と、携帯式無線操作器33に設けた送信側ECU34に接続する送信部34b(受信部34a)との無線信号の送受信がなされているか否かで判断し、前記受信側ECU31の受信部31a(送信部31b)と、送信側ECU34の送信部34b(受信部34a)との無線信号の送受信がなされていない状態、即ちコンバイン1のオペレータMや周辺作業者が携行する携帯式無線操作器33が、図3に示す交信不能域Yにあれば待機し、一方前記携帯式無線操作器33が、図3に示す交信可能域Xに持ち込まれているならばステップS2に進んで、受信側ECU31の出力側に設けたエンジン始動制御部31dを起動させてステップS3に進む。
【0017】
ステップS3では、エンジンEが駆動中であるか否かを図示しないエンジン回転センサによって判断し、エンジンEが駆動中でなければ待機する一方、エンジンEが駆動中であればステップS4に進む。
【0018】
ステップS4では、機体側に設けたオーガ排出制御手段29の受信側ECU31に接続する受信部31aが、携帯式無線操作器33の穀粒排出クラッチスイッチ41の入り操作に伴う送信側ECU34の送信部34bからの無線信号を受信したか否かを判断し、この無線信号を受信側ECU31の受信部31aが受信していなければ待機する一方、当該無線信号を受信側ECU31の受信部31aが受信したならばステップS5に進んで、受信側ECU31の出力側に設けたオーガ排出制御31cを起動させるといった一連の制御を実行する。
【0019】
以上説明したオーガ排出制御手段29と携帯式無線操作器33によるオーガ排出制御の実施例によれば、機体に搭載したエンジンEの動力によって作業走行すると共に、前処理部2で刈り取った穀稈を脱穀部3に供給して脱穀及び選別処理がなされた穀粒を貯留する穀粒タンク4と、該穀粒タンク4内に貯留された穀粒を機外に排出する穀粒排出オーガ13を備え、且つ該穀粒排出オーガ13の昇降や旋回作動を行わせるアクチュエータ16,17と、穀粒排出クラッチを作動させるアクチュエータ19とを動作制御するオーガ排出制御手段29と、該オーガ排出制御手段29に接続する送受信アンテナ32に、穀粒排出オーガ13の昇降や旋回作動及び穀粒の排出動作を行わせるための無線信号を送信する携帯式無線操作器33を備えたコンバイン1において、このコンバイン1のオペレータMや周辺作業者が携行して操作する携帯式無線操作器33が、穀粒排出オーガ13の基部に設けた送受信アンテナ32との交信不能域Y(交信可能域Xの外)にある時、機体に搭載したエンジンEの始動を牽制し得るエンジン始動制御部31dを設けたことによって、前記携帯式無線操作器33が受信アンテナ32との交信可能域X、即ちコンバイン1のオペレータMや周辺作業者が機体の近くで携帯式無線操作器33を携行している時のみエンジンEの始動が可能となり、所謂リモートキーレスエントリーシステムを前記オーガ排出制御手段29と携帯式無線操作器33を利用して安価に構成することができると共に、コンバイン1を圃場に放置したままで撤収する場合の盗難防止を図ることができる。更に、図2に示すように、エンジンEの始動をイグニッションキーを用いなくても、操縦部9のフロントパネル9aに設けた始動スイッチ45等の回動操作で簡単に行えるようになり、穀粒収穫作業における作業性が向上する。
【0020】
そして、上述したエンジンEが駆動中である時のみ、オーガ排出制御手段29による穀粒排出オーガ13の昇降や旋回作動を行わせるアクチュエータ16,17と、穀粒排出クラッチを作動させるアクチュエータ19の動作制御を可能にしているので、穀粒タンク4内に貯留されている穀粒の機外への排出が適切且つスムーズに行なえる。
【0021】
また、図8に示す実施例は、コンバイン1のオペレータMや周辺作業者が操縦部9の近くで携帯式無線操作器33を携行している時のみエンジンEの始動を可能にしたものであり、この実施例では、図1及び図2に示すように、オーガ排出制御手段29を構成する受信側ECU31の受信部31aと送信部31bに接続する送受信アンテナ32´を操縦部9の左前側に別個に設けている。この場合、コンバイン1のオペレータMや周辺作業者が携行して操作する携帯式無線操作器33が、操縦部9の左前側に設けた送受信アンテナ32´との交信不能域Y´(交信可能域X´の外)にある時は、機体に搭載したエンジンEの始動を前記受信側ECU31のエンジン始動制御部31dを介して牽制し得るように構成している。
【0022】
即ち、図8に示す実施例では、コンバイン1のオペレータMや周辺作業者が携行して操作する携帯式無線操作器33が、穀粒排出オーガ13の基部に別個に設けた送受信アンテナ32との交信可能域Xにある時は、携帯式無線操作器33を介してオーガ排出制御手段29による穀粒排出オーガ13の昇降や旋回作動を行わせるアクチュエータ16,17と、穀粒排出クラッチを作動させるアクチュエータ19の動作制御が可能となり、更に当該携帯式無線操作器33が、操縦部9の左前側に設けた送受信アンテナ32´との交信可能域X´(操縦部9周りの比較的狭い範囲)にある時は、機体に搭載したエンジンEの始動が前記受信側ECU31のエンジン始動制御部31dを介して可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】コンバインの側面図。
【図2】コンバインの平面図。
【図3】携帯式無線操作器の交信可能域を示す概略平面図。
【図4】オーガ操作パネル周辺の斜視図。
【図5】受信側ECUと送信側ECU31の構成を示すブロック図。
【図6】携帯式無線操作器の斜視図。
【図7】オーガ排出制御を示すフローチャート。
【図8】携帯式無線操作器の交信可能域(他例)を示す概略平面図。
【符号の説明】
【0024】
2 前処理部
3 脱穀部
4 穀粒タンク
13 穀粒排出オーガ
16 アクチュエータ(オーガ昇降シリンダ)
17 アクチュエータ(オーガ旋回モータ)
19 アクチュエータ(排出クラッチモータ)
31 オーガ排出制御手段
31d エンジン始動制御部
32 送受信アンテナ
32´ 送受信アンテナ
33 携帯式無線操作器
E エンジン
Y 交信不能域
Y´ 交信不能域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体に搭載したエンジン(E)の動力によって作業走行すると共に、前処理部(2)で刈り取った穀稈を脱穀部(3)に供給して脱穀及び選別処理がなされた穀粒を貯留する穀粒タンク(4)と、該穀粒タンク(4)内に貯留された穀粒を機外に排出する穀粒排出オーガ(13)を備え、且つ該穀粒排出オーガ(13)の昇降や旋回作動を行わせるアクチュエータ(16,17)と、穀粒排出クラッチを作動させるアクチュエータ(19)とを動作制御するオーガ排出制御手段(29)と、該オーガ排出制御手段(29)に接続する送受信アンテナ(32,32´)に、穀粒排出オーガ(13)の昇降や旋回作動及び穀粒の排出動作を行わせるための無線信号を送信する携帯式無線操作器(33)を備えたコンバインにおいて、前記穀粒排出オーガ(13)動作用の携帯式無線操作器(33)が送受信アンテナ(32,32´)との交信不能域(Y,Y´)にある時、前記エンジン(E)の始動を牽制し得るエンジン始動制御部(31d)を設けたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記エンジン(E)が駆動中である時のみオーガ排出制御手段(29)によるアクチュエータ(16,17,19)の動作制御を可能にした請求項1に記載のコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−75056(P2010−75056A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−243766(P2008−243766)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】