説明

コーティング組成物および耐光性コートフィルム

【課題】耐光性コートフィルムを少ない製造工程にて低コストで製造することができ、紫外線吸収性能の良好なコーティング組成物、および少ない製造工程にて低コストで製造することができ、耐光性に優れた耐光性コートフィルムを提供する。
【解決手段】紫外線硬化型の化合物と、下記構造式(a)で示される光重合開始剤とを含有するコーティング組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線吸収能を有するコート層、特にハードコート層を形成するためのコーティング組成物、かかるコート層が形成されてなる耐光性コートフィルムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイを有するモバイル電子機器、例えば携帯電話やPHS等は、近年、小型化、薄型化が進んでおり、屋外でも使用する用途が増えてきている。薄型化する場合、ディスプレイには薄い強化ガラスを使用したり、フィルムを使用したりするが、いずれも傷付防止のためにハードコート層を備えたハードコートフィルムを貼付する必要がある。
【0003】
一方、最近のモバイル電子機器は、長時間、長期間の屋外使用が想定されており、上記ハードコートフィルムには耐光性が要求されている。ハードコートフィルムの耐光性を向上させるためには、ハードコートフィルムの基材フィルムが劣化しないように、当該基材フィルムに紫外線が届かないようにすることが肝要である。
【0004】
そのために、ハードコート層の下地に紫外線吸収層を設ける手法(特許文献1)や、ハードコート層を形成するコーティング組成物中に紫外線吸収剤を添加する手法がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−166502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の手法では、基材に紫外線吸収層およびハードコート層の2層をコーティングするため、製造コストが高くなるという問題がある。また、紫外線硬化型のコーティング組成物中に紫外線吸収剤を添加すると、紫外線照射時におけるコーティング組成物の硬化阻害につながるため、十分な量の紫外線吸収剤を添加することができない。
【0007】
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、耐光性コートフィルムを少ない製造工程にて低コストで製造することができ、紫外線吸収性能の良好なコーティング組成物、および少ない製造工程にて低コストで製造することができ、耐光性に優れた耐光性コートフィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、第1に本発明は、紫外線硬化型の化合物と、
下記構造式(a)で示される光重合開始剤、
【化1】


(式(a)中、XはSまたはOを示し、R〜Rは水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはフェノキシ基を示し、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
下記構造式(b)で示される光重合開始剤、
【化2】


(式(b)中、R〜Rは水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはフェノキシ基を示し、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
下記構造式(c)で示される光重合開始剤、
【化3】


(式(c)中、XはSまたはOを示し、R〜R10は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはフェノキシ基を示し、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
および下記構造式(d)で示される光重合開始剤
【化4】


(式(d)中、R〜R10は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはフェノキシ基を示し、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
からなる群から選ばれる少なくとも1種の光重合開始剤とを含有することを特徴とするコーティング組成物を提供する(発明1)。
【0009】
上記発明(発明1)に係るコーティング組成物が含有する光重合開始剤が紫外線と反応した後に残る副生成物は、紫外線吸収剤となる。したがって、当該光重合開始剤を使用すれば、紫外線吸収剤を添加する必要がなく、紫外線照射時に当該紫外線吸収剤に起因する硬化阻害が発生しない。また、得られるコート層は良好な紫外線吸収性能を発現する。
【0010】
上記発明(発明1)においては、前記光重合開始剤として、前記構造式(a)中のR〜Rのいずれか1つ又は2つがアルキル基であり、その他が水素原子である光重合開始剤を含有してもよい(発明2)。
【0011】
上記発明(発明2)においては、前記アルキル基がエチル基又はプロピル基であることが好ましい(発明3)。
【0012】
上記発明(発明1)においては、前記光重合開始剤として、前記構造式(a)中のR〜Rのいずれか1つがハロゲン原子であり、その他が水素原子である光重合開始剤を含有してもよい(発明4)。
【0013】
上記発明(発明1)においては、前記光重合開始剤として、前記構造式(b)中のR〜Rのいずれか1つがアルキル基であり、その他が水素原子である光重合開始剤を含有してもよい(発明5)。
【0014】
上記発明(発明5)においては、前記アルキル基がエチル基であることが好ましい(発明6)。
【0015】
上記発明(発明1)においては、前記光重合開始剤として、前記構造式(c)中のR〜R10のいずれか1つがアルキル基であり、その他が水素原子である光重合開始剤を含有してもよい(発明7)。
【0016】
上記発明(発明7)においては、前記構造式(c)中のR10がメチル基であり、R〜Rが水素原子であることが好ましい(発明8)。
【0017】
上記発明(発明1)においては、前記光重合開始剤として、前記構造式(d)中のR〜R10の全てが水素原子である光重合開始剤を含有してもよい(発明9)。
【0018】
上記発明(発明1)においては、前記光重合開始剤として、前記構造式(d)中のR〜Rのいずれか1つがアルコキシ基であり、R〜R10のいずれか1つがアルコキシ基であり、その他が水素原子である光重合開始剤を含有してもよい(発明10)。
【0019】
上記発明(発明10)においては、前記アルコキシ基がメトキシ基であることが好ましい(発明11)。
【0020】
上記発明(発明1)においては、前記紫外線硬化型の化合物が、分子内に2個以上の重合性不飽和基を有する有機化合物のモノマーおよび/またはプレポリマーであることが好ましい(発明12)。
【0021】
上記発明(発明1〜12)において、前記コーティング組成物は、紫外線吸収能を有するハードコート層を形成するためのものであることが好ましい(発明13)。
【0022】
第2に本発明は、基材フィルムと、前記基材フィルムの少なくとも一方の面に、前記コーティング組成物(発明1〜13)を塗布し硬化させてなるコート層とを備えたことを特徴とする耐光性コートフィルムを提供する(発明14)。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係るコーティング組成物によれば、良好な紫外線吸収性能を有するコート層が得られる。したがって、耐光性コートフィルムを製造するにあたり、紫外線吸収層を別途設ける必要がなく、耐光性コートフィルムを少ない製造工程にて低コストで製造することができる。また、本発明に係る耐光性コートフィルムは、少ない製造工程にて低コストで製造することができ、耐光性にも優れる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について説明する。
〔コーティング組成物〕
本実施形態に係るコーティング組成物は、紫外線硬化型の化合物と、後述する光重合開始剤とを含有する。
【0025】
紫外線硬化型の化合物は、特に限定されるものではなく、形成するコート層に付与すべき性能に応じたものを適宜選択すればよい。例えば、ハードコート層を形成する場合には、硬度の高いコート層を形成できるものを選択すればよい。
【0026】
紫外線硬化型の化合物は、一般的には、分子内に2個以上の重合性不飽和基を有する有機化合物のモノマー(光重合性モノマー)またはプレポリマー(光重合性プレポリマー)であることが好ましい。光重合性モノマーおよび光重合性プレポリマーは、それぞれ単独で使用してもよいし、両者を併用してもよい。
【0027】
光重合性モノマーとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオぺンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオぺンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオぺンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸オキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレートを挙げることができる。これらの光重合性モノマーは単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、光重合性プレポリマーと併用することもできる。
【0028】
光重合性プレポリマーとしては、例えば、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリオールアクリレート系等のプレポリマーが挙げられる。
【0029】
ポリエステルアクリレート系プレポリマーは、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、または、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。エポキシアクリレート系プレポリマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラックエポキシ樹脂のオキシラン環を、(メタ)アクリル酸との反応でエステル化することにより得ることができる。ウレタンアクリレート系プレポリマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸との反応でエステル化することにより得ることができる。ポリオールアクリレート系プレポリマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸との反応でエステル化することにより得ることができる。これらの光重合性プレポリマーは、単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用することもできる。
【0030】
上記光重合性モノマーおよび/または光重合性プレポリマーによれば、ハードコート層を形成することができる。このハードコート層は、硬度が高く、優れた傷防止性能・耐擦傷性を発揮する。
【0031】
光重合開始剤としては、第1に、下記構造式(a)で示される光重合開始剤Aを使用することができる。
【化5】


(式(a)中、XはSまたはOを示し、R〜Rは水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはフェノキシ基を示し、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
【0032】
アルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基、特に炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる(以下同様)。
【0033】
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられるが、中でも塩素原子が好ましい(以下同様)。
【0034】
アルコキシ基としては、炭素数1〜6のアルコキシ基が好ましく、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基等が挙げられる(以下同様)。
【0035】
フェノキシ基としては、例えば、フェノキシ基、o−メチルフェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基、p−ニトロフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基等が挙げられる(以下同様)。
【0036】
上記光重合開始剤Aの中でも、第1に、構造式(a)中のR〜Rのいずれか1つ又は2つがアルキル基であり、その他が水素原子である化合物が好ましく、さらには、当該アルキル基がエチル基又はプロピル基(特にイソプロピル基)である化合物が好ましい。構造式(a)中のR〜Rのいずれか2つがアルキル基である場合、それらアルキル基は同じ環に位置することが好ましい。また、第2に、構造式(a)中のR〜Rのいずれか1つがハロゲン原子、特に塩素原子であり、その他が水素原子である化合物が好ましい。
【0037】
特に好ましい化合物としては、2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン、2−イソプロピルチオキサントンおよび2−クロロチオキサントンが挙げられる。
【0038】
光重合開始剤としては、第2に、下記構造式(b)で示される光重合開始剤Bを使用することができる。
【化6】


(式(b)中、R〜Rは水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはフェノキシ基を示し、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
【0039】
上記光重合開始剤Bの中でも、構造式(b)中のR〜Rのいずれか1つがアルキル基であり、その他が水素原子である化合物が好ましく、特に当該アルキル基がエチル基である化合物が好ましい。特に好ましい化合物としては、2−エチルアントラキノンが挙げられる。
【0040】
光重合開始剤としては、第3に、下記構造式(c)で示される光重合開始剤Cを使用することができる。
【化7】


(式(c)中、XはSまたはOを示し、R〜R10は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはフェノキシ基を示し、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
【0041】
上記光重合開始剤Cの中でも、構造式(c)中のR〜R10のいずれか1つがアルキル基であり、その他が水素原子である化合物が好ましく、さらには、構造式(c)中のR10がアルキル基(特にメチル基)であり、R〜Rが水素原子である化合物が好ましい。特に好ましい化合物としては、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィドが挙げられる。
【0042】
光重合開始剤としては、第4に、下記構造式(d)で示される光重合開始剤Dを使用することができる。
【化8】


(式(d)中、R〜R10は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはフェノキシ基を示し、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
【0043】
上記光重合開始剤Dの中でも、構造式(d)中のR〜R10の全てが水素原子である化合物、または構造式(d)中のR〜Rのいずれか1つがアルコキシ基であり、R〜R10のいずれか1つがアルコキシ基であり、その他が水素原子である化合物が好ましく、特に当該アルコキシ基がメトキシ基である化合物が好ましい。特に好ましい化合物としては、ベンジルおよびp−アニシルが挙げられる。
【0044】
上記光重合開始剤A〜Dは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。本発明者らは、上記光重合開始剤A〜Dが紫外線と反応した後に残る副生成物が、紫外線吸収剤となることを発見した。したがって、当該光重合開始剤A〜Dを使用すれば、別途紫外線吸収剤を添加する必要がないため、コーティング組成物の硬化時(紫外線照射時)に硬化阻害が発生せず、得られるコート層は良好な紫外線吸収性能を発現することとなる。
【0045】
コーティング組成物中における重合開始剤の含有量(固形分換算)は、紫外線硬化型の化合物100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、特に1〜10質量部であることが好ましい。
【0046】
コーティング組成物は、上記紫外線硬化型の化合物および重合開始剤以外に、反応性粒子、非反応性粒子(フィラー)、シロキサン系化合物、各種添加剤、溶剤等の第三成分を含有してもよい。
【0047】
反応性粒子としては、例えば、無機酸化物粒子に、分子内に1個以上の重合性不飽和基を有する有機化合物が化学的に結合してなるもの、具体的には、特開2000−273272号公報に記載の反応性粒子を使用することができる。かかる反応性粒子を含有することにより、本コーティング組成物を硬化させて得られるコート層の耐摩耗性を向上させることができるとともに、コーティング組成物の硬化収縮率を小さくし、得られる耐光性コートフィルムの反りを抑制することができる。
【0048】
非反応性粒子(フィラー)としては、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化セリウム等の無機酸化物粒子が挙げられる。
【0049】
各種添加剤としては、例えば、レベリング剤、溶剤、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、老化防止剤、熱重合禁止剤、着色剤、界面活性剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、消泡剤、有機系充填材、濡れ性改良剤、塗面改良剤等が挙げられる。ただし、上記紫外線硬化型の化合物の硬化を阻害しないものを使用する。
【0050】
レベリング剤としては、例えばシロキサン系化合物を使用することができる。シロキサン系化合物は、ジアルキルシロキサン骨格を有する化合物が好ましく、かかるシロキサン系化合物によれば、本コーティング用組成物を硬化させて得られるコート層に撥水性・撥油性を付与することもできる。ジアルキルシロキサン骨格を有する化合物としては、例えば、ポリジメチルシロキサンおよびその誘導体が挙げられる。
【0051】
溶剤としては、塗工性の改良、粘度調整、固形分濃度の調整等のために使用することができ、上記紫外線硬化型の化合物および光重合開始剤が溶解するものであれば、特に限定なく使用できる。
【0052】
溶剤の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソロブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソロブ)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソロブ)、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類などが挙げられる。
【0053】
以上説明したコーティング組成物は、所望の基材に対して塗布し、硬化させることにより、基材の表面にコート層、特にハードコート層を形成することができる。コーティング対象の基材としては、例えば、プラスチック製品(プラスチックフィルムを含む)、金属製品、ガラス製品、石製品等が挙げられる。
【0054】
本コーティング組成物の塗布は、常法によって行えばよく、例えば、バーコート法、ナイフコート法、マイヤーバー法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法によって行えばよい。コーティング組成物を塗布したら、塗膜を50〜90℃程度で乾燥させることが好ましい。
【0055】
本コーティング組成物の硬化は、本コーティング組成物の塗膜に対して紫外線を照射することによって行う。紫外線の照射量は、光量で100〜1000mJ/cm程度が好ましい。紫外線照射は、高圧水銀ランプ、フュージョンHランプ、キセノンランプ等によって行うことができる。
【0056】
ここで、前述した通り、本コーティング組成物には別途紫外線吸収剤を添加する必要がないため、コーティング組成物の硬化時(紫外線照射時)に、紫外線吸収剤に起因する硬化阻害が発生することを防止することができる。
【0057】
硬化後のコート層の厚さは、良好な紫外線吸収性能を得るためにも、1〜20μmであることが好ましく、特に2〜15μmであることが好ましい。また、コート層がハードコート層の場合、その傷防止性能・耐擦傷性を効果的に発揮させるには、コート層の厚さは特に2〜10μmであることが好ましい。
【0058】
このようにして形成されるコート層においては、上記光重合開始剤A〜Dが紫外線と反応した後に残る副生成物が紫外線吸収剤となるため、良好な紫外線吸収性能を有する。
【0059】
〔耐光性コートフィルム〕
本実施形態に係る耐光性コートフィルムは、基材フィルムと、基材フィルムの少なくとも一方の面に形成されたコート層とを備える。
【0060】
基材フィルムとしては、耐光性コートフィルムの用途に応じて適宜選択すればよく、好ましくはコート層と親和性の良好なプラスチックフィルムを選択する。
【0061】
かかるプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルぺンテンフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリウレタン樹脂フィルム、ノルボルネン系重合体フィルム、環状オレフィン系重合体フィルム、環状共役ジエン系重合体フィルム、ビニル脂環式炭化水素重合体フィルム等が挙げられ、中でも、機械的強度等の面から、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ノルボルネン系重合体フィルム等が好ましい。
【0062】
また、上記基材フィルムにおいては、その表面に設けられる層(コート層、後述する粘着剤層等)との密着性を向上させる目的で、所望により片面または両面に、プライマー処理、酸化法、凹凸化法等により表面処理を施すことができる。酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理等が挙げられ、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。
【0063】
基材フィルムの厚さは、耐光性コートフィルムの用途に応じて適宜決定されるが、通常は10〜300μm程度であり、好ましくは20〜250μm程度である。
【0064】
コート層は、基材フィルムに対して前述したコーティング組成物を塗布し、硬化させることにより形成される。コーティング組成物の塗布方法および硬化方法は前述した通りである。
【0065】
耐光性コートフィルムを、例えばディスプレイの保護フィルムとして使用する場合、耐光性コートフィルムには透明性が要求される。その場合、耐光性コートフィルムの全光線透過率は、好ましくは80%以上、より好ましくは85〜99%、さらに好ましくは85〜95%の範囲である。また、耐光性コートフィルムのヘイズ値は、高精細性を求めるものであれば20%以下であることが好ましく、特に5%以下であることが好ましい。
【0066】
上記コーティング組成物の光重合開始剤として、構造式(d)で示される光重合開始剤D、さらには、構造式(d)中のR〜Rのいずれか1つがアルコキシ基(特にメトキシ基)であり、R〜R10のいずれか1つがアルコキシ基(特にメトキシ基)であり、その他が水素原子である化合物を使用した場合、全光線透過率に優れたコート層、ひいては全光線透過率に優れた耐光性コートフィルムが得られる。
【0067】
本実施形態に係る耐光性コートフィルムは、前述したコーティング組成物を硬化させてなるコート層を備えており、当該コート層は良好な紫外線吸収性能を有するため、紫外線吸収層を別途設ける必要がない。すなわち、本耐光性コートフィルムは、少ない製造工程にて低コストで製造することができ、耐光性にも優れる。この耐光性コートフィルムにおいては、耐光性に優れることで、屋外等で長時間光(紫外線)が照射された場合でも、基材フィルムの劣化が少なく、コート層と基材フィルムとの密着性が維持される。
【0068】
また、上記ハードコート層には、反射防止性を付与する目的で、反射防止層、例えばシロキサン系皮膜、フッ素系皮膜等を設けることができる。この場合、反射防止層の厚さは、0.05〜1μm程度が適当である。この反射防止層を設けることにより、太陽光、蛍光灯等による表面反射率が低下し、視認性が向上する。
【0069】
本実施形態に係る耐光性コートフィルムは、基材フィルムとコート層とからなるものであるが、基材フィルムのコート層の反対面には、粘着剤層が形成されていてもよいし、さらには粘着剤層に剥離シートが積層されていてもよい。
【0070】
粘着剤層を構成する粘着剤としては特に限定されず、アクリル系、ゴム系、シリコーン系など公知の粘着剤を使用することができる。
【実施例】
【0071】
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
【0072】
〔実施例1〕
紫外線硬化型樹脂(荒川化学工業社製,製品名:ビームセット577,固形分濃度:100%,光重合開始剤抜き)94.9質量部、光重合開始剤Dとしてのp−アニシル(東京化成社製,固形分濃度:100%)5質量部、およびレベリング剤としてのポリジメチルシロキサン(東レ・ダウコーニング社製,製品名:SH28,固形分濃度:100%)0.1質量部を混合し、その混合物をトルエン75質量部およびメチルエチルケトン75質量部で希釈し、固形分濃度40%の塗工液1を調製した。
【0073】
なお、上記p−アニシルは、以下の構造式(e)で示される。
【化9】

【0074】
マイヤーバー#10を用いて、上記塗工液1を基材フィルムとしての易接着層付きポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製,製品名:PET188U46)に塗布し、80℃で1分乾燥させた後、紫外線を照射(光量:500mJ/cm)して厚さ4.3μmのハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
【0075】
〔実施例2〕
紫外線硬化型樹脂(荒川化学工業社製,製品名:ビームセット577,固形分濃度:100%,光重合開始剤抜き)94.9質量部、光重合開始剤Bとしての2−エチルアントラキノン(東京化成社製,固形分濃度:100%)5質量部、およびレベリング剤としてのポリジメチルシロキサン(東レ・ダウコーニング社製,製品名:SH28,固形分濃度:100%)0.1質量部を混合し、その混合物をトルエン75質量部およびメチルエチルケトン75質量部で希釈し、固形分濃度40%の塗工液2を調製した。
【0076】
なお、上記2−エチルアントラキノンは、以下の構造式(f)で示される。
【化10】

【0077】
塗工液1の替わりに塗工液2を用いた以外は、実施例1と同様の方法にてハードコートフィルムを作製した。
【0078】
〔実施例3〕
紫外線硬化型樹脂(荒川化学工業社製,製品名:ビームセット577,固形分濃度:100%,光重合開始剤抜き)94.9質量部、光重合開始剤Cとしての4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド(東京化成社製,固形分濃度:100%)5質量部、およびレベリング剤としてのポリジメチルシロキサン(東レ・ダウコーニング社製,製品名:SH28,固形分濃度:100%)0.1質量部を混合し、その混合物をトルエン75質量部およびメチルエチルケトン75質量部で希釈し、固形分濃度40%の塗工液3を調製した。
【0079】
なお、上記4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィドは、以下の構造式(g)で示される。
【化11】

【0080】
塗工液1の替わりに塗工液3を用いた以外は、実施例1と同様の方法にてハードコートフィルムを作製した。
【0081】
〔実施例4〕
紫外線硬化型樹脂(荒川化学工業社製,製品名:ビームセット577,固形分濃度:100%,光重合開始剤抜き)94.9質量部、光重合開始剤Aとしての2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン(東京化成社製,固形分濃度:100%)5質量部、およびレベリング剤としてのポリジメチルシロキサン(東レ・ダウコーニング社製,製品名:SH28,固形分濃度:100%)0.1質量部を混合し、その混合物をトルエン75質量部およびメチルエチルケトン75質量部で希釈し、固形分濃度40%の塗工液4を調製した。
【0082】
なお、上記2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オンは、以下の構造式(h)で示される。
【化12】

【0083】
塗工液1の替わりに塗工液4を用いた以外は、実施例1と同様の方法にてハードコートフィルムを作製した。
【0084】
〔実施例5〕
紫外線硬化型樹脂(荒川化学工業社製,製品名:ビームセット577,固形分濃度:100%,光重合開始剤抜き)94.9質量部、光重合開始剤Aとしての2−イソプロピルチオキサントン(東京化成社製,固形分濃度:100%)5質量部、およびレベリング剤としてのポリジメチルシロキサン(東レ・ダウコーニング社製,製品名:SH28,固形分濃度:100%)0.1質量部を混合し、その混合物をトルエン75質量部およびメチルエチルケトン75質量部で希釈し、固形分濃度40%の塗工液5を調製した。
【0085】
なお、上記2−イソプロピルチオキサントンは、以下の構造式(i)で示される。
【化13】

【0086】
塗工液1の替わりに塗工液5を用いた以外は、実施例1と同様の方法にてハードコートフィルムを作製した。
【0087】
〔実施例6〕
紫外線硬化型樹脂(荒川化学工業社製,製品名:ビームセット577,固形分濃度:100%,光重合開始剤抜き)94.9質量部、光重合開始剤Dとしてのベンジル(東京化成社製,固形分濃度:100%)5質量部、およびレベリング剤としてのポリジメチルシロキサン(東レ・ダウコーニング社製,製品名:SH28,固形分濃度:100%)0.1質量部を混合し、その混合物をトルエン75質量部およびメチルエチルケトン75質量部で希釈し、固形分濃度40%の塗工液6を調製した。
【0088】
なお、上記ベンジルは、以下の構造式(j)で示される。
【化14】

【0089】
塗工液1の替わりに塗工液6を用いた以外は、実施例1と同様の方法にてハードコートフィルムを作製した。
【0090】
〔実施例7〕
紫外線硬化型樹脂(荒川化学工業社製,製品名:ビームセット577,固形分濃度:100%,光重合開始剤抜き)94.9質量部、光重合開始剤Aとしての2−クロロチオキサントン(東京化成社製,固形分濃度:100%)5質量部、およびレベリング剤としてのポリジメチルシロキサン(東レ・ダウコーニング社製,製品名:SH28,固形分濃度:100%)0.1質量部を混合し、その混合物をトルエン75質量部およびメチルエチルケトン75質量部で希釈し、固形分濃度40%の塗工液7を調製した。
【0091】
なお、上記2−クロロチオキサントンは、以下の構造式(k)で示される。
【化15】

【0092】
塗工液1の替わりに塗工液7を用いた以外は、実施例1と同様の方法にてハードコートフィルムを作製した。
【0093】
〔比較例1〕
紫外線硬化型樹脂(荒川化学工業社製,製品名:ビームセット577,固形分濃度:100%,光重合開始剤抜き)94.9質量部、光重合開始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(東京化成社製,固形分濃度:100%)5質量部、およびレベリング剤としてのポリジメチルシロキサン(東レ・ダウコーニング社製,製品名:SH28,固形分濃度:100%)0.1質量部を混合し、その混合物をトルエン75質量部およびメチルエチルケトン75質量部で希釈し、固形分濃度40%の塗工液8を調製した。
【0094】
なお、上記1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンは、以下の構造式(l)で示される。
【化16】

【0095】
塗工液1の替わりに塗工液8を用いた以外は、実施例1と同様の方法にてハードコートフィルムを作製した。
【0096】
〔試験例1〕(全光線透過率・ヘイズ値の測定)
実施例および比較例で得られたハードコートフィルムの全光線透過率(%)およびヘイズ値(%)を、ヘイズメーター(日本電色工業社製,製品名:NDH−2000)を用いて、JIS K7105に準じて測定した。結果を表1に示す。
【0097】
〔試験例2〕(スチールウール硬度試験)
実施例および比較例で得られたハードコートフィルムについて、#0000のスチールウールを用いて、1kg/cmの荷重でハードコート層を10cm、5往復擦り、傷の有無を確認した。結果を表1に示す。
【0098】
〔試験例3〕(密着性の測定)
実施例および比較例で得られたハードコートフィルムについて、JIS K5400に準じて、碁盤目密着法によりハードコート層と基材フィルムとの密着性を測定した。結果を表1に示す。
【0099】
〔試験例4〕(耐光性試験)
実施例および比較例で得られたハードコートフィルムに対して紫外線を照射し、上記密着性試験にて、ハードコート層に脱落が見られるまでの光量(mJ/cm)を測定した。結果を表1に示す。
【0100】
【表1】

【0101】
表1から明らかなように、実施例で得られたハードコートフィルムは、透明性および耐擦傷性に優れ、特に耐光性に優れるものであった。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明のコーティング組成物は、所望の基材、特に基材フィルムに紫外線吸収能を有するコート層を形成するのに好適であり、本発明の耐光性コートフィルムは、例えば屋外で使用されるモバイル電子機器のディスプレイの保護フィルムとして好適である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線硬化型の化合物と、
下記構造式(a)で示される光重合開始剤、
【化1】


(式(a)中、XはSまたはOを示し、R〜Rは水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはフェノキシ基を示し、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
下記構造式(b)で示される光重合開始剤、
【化2】


(式(b)中、R〜Rは水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはフェノキシ基を示し、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
下記構造式(c)で示される光重合開始剤、
【化3】


(式(c)中、XはSまたはOを示し、R〜R10は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはフェノキシ基を示し、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
および下記構造式(d)で示される光重合開始剤
【化4】


(式(d)中、R〜R10は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはフェノキシ基を示し、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
からなる群から選ばれる少なくとも1種の光重合開始剤と
を含有することを特徴とするコーティング組成物。
【請求項2】
前記光重合開始剤として、前記構造式(a)中のR〜Rのいずれか1つ又は2つがアルキル基であり、その他が水素原子である光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項3】
前記アルキル基がエチル基又はプロピル基であることを特徴とする請求項2に記載のコーティング組成物。
【請求項4】
前記光重合開始剤として、前記構造式(a)中のR〜Rのいずれか1つがハロゲン原子であり、その他が水素原子である光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項5】
前記光重合開始剤として、前記構造式(b)中のR〜Rのいずれか1つがアルキル基であり、その他が水素原子である光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項6】
前記アルキル基がエチル基であることを特徴とする請求項5に記載のコーティング組成物。
【請求項7】
前記光重合開始剤として、前記構造式(c)中のR〜R10のいずれか1つがアルキル基であり、その他が水素原子である光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項8】
前記構造式(c)中のR10がメチル基であり、R〜Rが水素原子であることを特徴とする請求項7に記載のコーティング組成物。
【請求項9】
前記光重合開始剤として、前記構造式(d)中のR〜R10の全てが水素原子である光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項10】
前記光重合開始剤として、前記構造式(d)中のR〜Rのいずれか1つがアルコキシ基であり、R〜R10のいずれか1つがアルコキシ基であり、その他が水素原子である光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項11】
前記アルコキシ基がメトキシ基であることを特徴とする請求項10に記載のコーティング組成物。
【請求項12】
前記紫外線硬化型の化合物が、分子内に2個以上の重合性不飽和基を有する有機化合物のモノマーおよび/またはプレポリマーであることを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項13】
前記コーティング組成物は、紫外線吸収能を有するハードコート層を形成するためのものであることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のコーティング組成物。
【請求項14】
基材フィルムと、
前記基材フィルムの少なくとも一方の面に、請求項1〜13のいずれかに記載のコーティング組成物を塗布し硬化させてなるコート層と
を備えたことを特徴とする耐光性コートフィルム。

【公開番号】特開2010−195979(P2010−195979A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−44328(P2009−44328)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(000102980)リンテック株式会社 (1,750)
【Fターム(参考)】