説明

コールドクランキングアンペア値決定法及び装置

検査におけるバッテリのコールドクランキングアンペア(CCA)値を測定するCCA決定方法及び装置において、バッテリ内部抵抗(IR)の関数としてバッテリCCAのアルゴリズムを生成し、検査におけるバッテリのIRを決定し、決定されたIRからアルゴリズムにより前記検査におけるバッテリのCCA値を求める。CCA決定方法及び装置はバッテリが設置された車両内で使用され、またはスタンドアローン型としても使用される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバッテリ内部抵抗(IR)を測定してバッテリのコールドクランキングアンペア(CCA)値を決定する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般の自動車用バッテリなど、車両用バッテリの性能を評価するパラメータの1つにコールドクランキング電流(CCA)がある。公称電圧出力が12.6Vである一般の自動車用鉛蓄電池の場合、CCAは温度0°Cの下でバッテリを30秒間出力させたときにバッテリ電圧が7.2V以上になるような電流(アンペア単位)の定格である。CCA値は車両を始動するのに必要なバッテリ能力に関係している。バッテリを搭載した車両に関わる最重要部品は始動用車両モータである。CCAが一定の値より小さいと、スタータは始動用車両モータを回転駆動することができない。
【0003】
したがって、車両に既に設置されているバッテリに関し、そのCCA値が分かればバッテリの充電や交換をいつ行えばよいか判断できて望ましい。イリノイ州、バーリッジ(Burr Ridge)のミドトロニクス(Midtronics)社製の市販の装置は交流電流(AC)信号を用いてバッテリのCCAを決定するものである。この装置は高価で複雑である上、CCA値を決定する際にバッテリを車両から切り離す必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、低価格で使い勝手がよく、バッテリを車両から切り離すことなく設置したままでCCAを決定可能なバッテリCCA値決定方法及び装置のニーズがある。また、車両に設置していないバッテリ、例えばこれから搭載しようとする交換用のバッテリや再調整したバッテリなどのCCA値を簡単に検査できる安価な装置を提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本件発明者はバッテリの内部直流抵抗(IR)とバッテリCCA値の間に関係があることを見出した。本発明の第1のパートで、IRとCCAの関係を表すIR/CCAアルゴリズムが生成される。第2のパートでは、バッテリを車両に設置したままの動作環境で、あるいは車両から取外した単独(スタンドアローン)方式でバッテリIRの決定が行われる。測定したバッテリIRはその後IR/CCAアルゴリズムに適用されバッテリのCCA値が求められる。
【0006】
本発明の第2のパートを実現する一形態において、マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラとこれに関連あるいは搭載したアルゴリズム記憶メモリを備えた電子回路が使用される。マイクロプロセッサには、バッテリにおかれる2つの負荷条件間の変化または、バッテリ充電電流パルスまたは放電電流パルスの印加前と印加中の各時点のような、2つの異なるバッテリ動作点で測定した電圧(V)と電流(I)のデータが供給される。このデータはマイクロプロセッサのメモリに記憶され、これに基づいてマイクロプロセッサは公式IR=dV/dIによりIRを算出する。ここに、dVは2つの測定点間の電圧変化、dIはその電流変化であり、記憶したVとIのデータの各値からマイクロプロセッサにより算出される。算出されたIRの値はその後アルゴリズムに適用され、バッテリのCCA定格が求められる。この値は表示することができる。
【0007】
一実施形態において、本発明の回路は計装設備の一部として車両に直接組み込められ、バッテリCCA値の監視が連続的に、あるいは設定された周期の間隔でまたは要求に応じて行われる。別の実施形態では、回路は単独(スタンドアローン)で使用され、バッテリを車内または車外に置いた状態でCCAを測定する。
【0008】
本発明の目的はバッテリのCCA値を決定する装置及び方法を提供することである。
別の目的は、車両に設置されたバッテリを車両の動作システムから切り離すことなくCCA値を決定する装置及び方法を提供することである。
【0009】
さらに別の目的は、バッテリの測定が負荷の掛かった通常動作中に行う車両搭載のバッテリのCCA決定方法及び装置を提供することである。
さらに別の目的は、バッテリが車両に搭載または搭載されていない場合に、簡単にバッテリCCA値の決定が行える方法及び装置を提供することである。
【0010】
さらに本発明の目的は、バッテリのIRを測定することによりバッテリのCCA値を決定することである。
本発明の他の目的、効果は以下の詳細な説明と添付図面から明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は回路の好適な実施形態を示したもので、この回路は車両に備えられたバッテリ10のCCA値を監視、決定する。本発明は車両で一般に使用されている鉛蓄電池を例として説明される。負荷12は図示のようにバッテリ10の一端に接続され、これと直列に抵抗値が既知のシャント(抵抗)22が接続される。車両の負荷12には、車両の一般的な始動、照明、アクセサリ(SLA)部品、例えば、スタータ、モータ、照明、空調機などがある。負荷は車両の各種動作条件に応じて変わる。
【0012】
図1には一般的なマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラ20が示されている。マイクロプロセッサ20はメモリを備え、このなかに、後述する各種測定、計算、比較機能を制御するのに必要な命令を与えるアプリケーションプログラムが記憶される。アプリケーションプログラムはリードオンリーメモリ(ROM)またはPROMなどの再プログラム可能な記憶装置に内蔵される。さらにマイクロプロセッサ20には一般のRAMメモリ、データ処理ユニット、演算機能部などが備えられるとともに、アプリケーションプログラムとインタフェースをとる内部クロックが内蔵される。ディスプレイ21はLED、LCD、またはオーディオタイプなどであり、マイクロプロセッサの出力として駆動される。この種のマイクロプロセッサは各種車両の各種用途で従来から使用されているもので、このなかに本発明のプログラムを組み込むことにより別のマイクロプロセッサは不要になる。また必要に応じてデータ入力装置、例えばキーボード(図示せず)を設けマイクロプロセッサのプログラムを変更するようにしてもよい。
【0013】
データ収集(DAQ)回路26の出力は電圧計14の入力に接続される。DAQ26の1入力は車両用バッテリ10の端子に接続されバッテリ出力電圧(V)を測定する。DAQの別入力はシャント22の両端に接続される。シャント22は値が既知の高精度抵抗であって、バッテリ正端子または負端子と直列接続され、車両の負荷電流およびバッテリの充電電流はこのシャントを通って流れる。マイクロプロセッサ20はこのシャント22の測定電圧から電流(I)を計算する。なお、電流の測定は他の適当な技術、例えば、ホール効果素子を用いて行ってもよい。
【0014】
図示しないが、DAQ回路26または電圧計14には信号調整回路が設けられてよい。また、DAQ回路26を、センサ17からの温度データを獲得するために、バッテリに置かれた熱電対に接続してバッテリ温度を測定することが望ましい。
【0015】
データ収集回路(DAQ)26はマイクロプロセッサ20により制御される。図1の回路動作中に、スイッチSはDAQ26により制御され、バッテリ端子との接続を開閉して負荷充電回路を開閉する。図1の回路が作動すると、DAQは電圧計14内部に接続されるようになって、バッテリ端子電圧の測定またはシャント抵抗22の電圧測定を行う。車両に負荷電流が流れているときDAQはマイクロプロセッサの制御の下で電圧データの収集を行い、所定時間ベース、例えば1時間毎、24時間毎、要求時、あるいは車両の始動毎(始動の前後で測定される)に行うことができる。センサ17からの温度データの収集も同時に行われる。また、イベント駆動の動作により例えば所定値以下の温度が検出されたときなどに実行可能である。
【0016】
また、アナログ測定電圧量をデジタル値に変換するアナログデジタル変換器(ADC)28がマイクロプロセッサ上に1または2以上のいずれか搭載され、あるいは図1に示すように別装置として設けられる。代替として、バッテリ、シャントその他の温度センサ17のような装置のリード線を直接ADCに接続してもよい。この場合、DAQ回路は不要になる。
【0017】
測定したバッテリ電圧(V)及びシャント22電圧はいずれもアナログ量で、アナログデジタル変換器(ADC)28を介してデジタル形式に変換され、同様にセンサ17の温度データも変換され、これらのパラメータはデジタルデータとしてマイクロプロセッサ20に供給され、記憶される。マイクロプロセッサは測定したシャント抵抗22の電圧と既知であるシャント抵抗値から電流(I)を計算する。このV値とI値がマイクロプロセッサのメモリに記憶される。
【0018】
バッテリのIRを決定するため、マイクロプロセッサ20からの指示でDAQ26は電流Iが算出されるシャント22に跨る電圧とバッテリ端子電圧Vの測定を2つの異なる時点、例えば1〜10秒離れて行う。車両の負荷電流は総じて一定ではないので、このような2時点で測定されるバッテリ端子電圧Vおよびシャント電圧は異なる。負荷が実質的に同じ場合には、負荷に変化が生じるまでさらに測定を行う。このような2時点で測定したバッテリ端子電圧Vと計算された電流Iがマイクロプロセッサのメモリに記憶される。マイクロプロセッサはこの2時点におけるVとIの記憶データから公式IR=dV/dIによりバッテリIRを計算する。このIR値はマイクロプロセッサに記憶されるとともに、所望ならばディスプレイ21に表示される。収集した温度データはIRを所定の基準レベルの温度、例えば25℃に合わせて適宜補正するのに使用される。
【0019】
図2はバッテリCCA(縦軸のアンペア)とIR(横軸のオーム)の関係を示したものである。このデータを生成するため、異なるメーカーから異なるサイズ、容量の複数の新しい鉛蓄電池を入手した。各バッテリは自己のメーカーの設計CCA値をもち、バッテリは個々に検査して室温(25℃)のバッテリIRを決定した。これを行うため、使用した図1の回路において、例えば負荷回路12に抵抗を加えまたは取替えて負荷を変化させた。これ以外にもバッテリIRを測定する既知の技術または回路が使用可能であり、例えば適当な電流源からバッテリに既知の値(dI)の電流パルスを供給して端子電圧の変化(dV)を測定する。
【0020】
ところで、多様なバッテリが製造されており、アンペアアワー(Ah)定格の異なる容量がある。自動車バッテリのバッテリ容量とCCAの間には一般的な関係がある。すなわち、Ah定格が大きいほどCCA定格は大きい。また知られているようにバッテリ年齢関して、IRが増加し且つ容量(Ah)が減少するので、CCA値はまた減少することを意味する。
【0021】
コンピュータプログラムで使用するため、試験される各種バッテリについて、既知である定格CCAデータと測室温下で定したIR収集データをプロットした。次に、このデータの回帰分析を例えばマイクロソフトのエクセルのコンピュータプログラムで行った。回帰分析の式から、CCAは室温のバッテリIRと逆に関係するという一般的な結果が得られた。これは実験関係で、その一般式は次式で与えられる。
【0022】
CCA=k−kIR (1)
ここにkとkは定数である。
鉛蓄電池の測定データから得られたアルゴリズムの式は
CCA=832.944−15127.8IR (2)
になった。好適な実施形態では、式(2)のデータがマイクロプロセッサ20のメモリにプログラムされる。
【0023】
検査におけるバッテリのIRは図1の回路を使用して上述した方法で決定される。前記のように、図2にグラフ化したアルゴリズムの式は温度25℃のバッテリから得られたものである。検査におけるバッテリの測定が25℃以外の温度で行われる場合は、CCA決定精度を確保するため補正を行う。これを行うには、センサ17から収集した温度測定値をマイクロプロセッサで使用しバッテリIRを25℃の基準に合わせて計算すればよく、その計算には例えば本件譲渡人に譲渡された米国特許第4,937,528号に記載された方法が使用できる。この特許の全開示内容は本件に参考のために組み入れられる。この補正を行うアルゴリズムはこの特許に記載されるようにマイクロプロセッサ20に記憶される。IRの測定値は25℃に調整して記憶される。当然ながら、25℃で検査におけるバッテリのIR決定を行った場合には、調整は不要である。
【0024】
マイクロプロセッサ20はCCA値を求める計算を行うため、バッテリの実温度で計算したIRを25℃のときのIRに調整する。調整したIR値は図2に示すような記憶アルゴリズム表現に適用されてCCA値が求められ、ディスプレイ21に表示される。代替として、各種バッテリ毎に対応するIRとCCAのデータポイントをマイクロプロセッサのメモリにルックアップテーブル形式でプログラムしておくようにしてもよい。この場合、記憶された検査におけるバッテリIR値はルックアップテーブルのデータと照合されてCCAが求められる。このIR値は必要に応じて温度調整されたものであり、図2から求められたCCAはディスプレイ21に表示される。
【0025】
図3に示す実施形態の回路はスタンドアローンユニットとして使用可能である。すなわち、例えばハンドヘルドユニット、または作業テストシステムの実装部品として使用される。ユニットは内部バッテリまたは壁コンセント(図示せず)のACライン電源で作動する。図3の回路は車内または車外に設置された検査におけるバッテリに使用可能である。この回路において図1の回路で使用されるものと同一の要素には同様な参照番号が付されている。さて、ユニットに一部として備え付けられたリード15a、15bはバネクリップなどでバッテリ10端子に取り付けられる。また、ユニットには高精度シャント抵抗62が備えられ、これに電圧計リードの一方、例えば図示のようにリード15aが好適に直列接続される。車両に設置したバッテリのCCAをこの回路で検査しようとする場合には、片方のバッテリケーブルにシャント抵抗62を直列接続する。バッテリケーブルの抵抗が分かっているのであれば、それをシャントとして用いて電圧データを収集し、電流(I)を計算することができる。
【0026】
ユニットを動作させるため、リード15はバッテリ端子に接続する。次にユニットをオンにする。マイクロプロセッサ20によって作動されるDAQ26はバッテリ端子電圧Vを測定し、測定値はADC28を介してデジタル形式に変換された後、コンピュータのメモリに記憶される。次にシャント62の電圧が測定され、それに基づいて前記のように電流Iが計算され記憶される。
【0027】
バッテリの正と負の端子には直列接続されたコンデンサ40、抵抗41及びスイッチ51からなる第1の分岐回路が接続される。さらに第1の分岐回路と並列に、直列接続された抵抗42及びスイッチ52からなる第2の分岐回路が接続される。スイッチ51、52は例えばダイオードで構成され、マイクロプロセッサ20の制御下でDAQにより作動される。2つのスイッチが共に開放のときは、分岐回路は作用しない。コンデンサ40はその電源、バッテリあるいはACライン(図示されていない)を変換したDC電圧で充電される。
【0028】
ユニットが起動すると、DAQはスイッチ51とスイッチ52を開放し、これによりコンデンサ40はその電源により充電される。バッテリ検査の開始時に、ユニットはバッテリの条件に応じて充電パルス試験あるいは放電パルス試験を行うことができる。充電パルス試験を行う場合、ユニットはコンデンサ40をその電源から切り離し、短時間、スイッチ51を閉成する一方でスイッチ52は開放にしたままにする。これでユニットはバッテリに制御充電パルスを印加することができる。回路はそれぞれ充電開始前と充電中に電圧と電流を測定する。式IR=dV/dI、ここにdVはパルス開始前の電圧とパルス時の電圧の差、dIはパルス開始前の電流とパルス時の電流の差を使用してIRが算出される。また前記のように、測定したIRは適宜、センサ17から収集した温度データに基づいて25℃のIRに温度調整される。
【0029】
バッテリの充電状態(SOC)が20%以下である場合を除き、放電パルスが通常使用される。バッテリSOCは任意の適当な方法、例えば前記米国特許第4,937,528号に記載される方法で測定される。SOC値はSOCに基づいて手動操作されるユニットまたはマイクロプロセッサ内に記憶される。充電状態が20%以上の場合、マイクロプロセッサからの指示で放電パルスが通常使用される。放電パルスをバッテリに通す場合、マイクロプロセッサはDAQを作動し、短時間、スイッチ52を閉成し、スイッチ51を開放にする。これによりバッテリは負荷抵抗42を介して放電する。前記のようにしてIRが決定される。充電状態が所定値より低い場合、測定したIRは100%SOC時のIRに調整される。これは前記特許に記載の方法で行える。調整したIR値から図2のアルゴリズムによりバッテリのCCAが求められる。代替として、バッテリを100%SOCにまで充電してから再度IRを決定するようにしてもよい。いずれの場合も、前記のような温度調整が可能である。
【0030】
ユニットに内部バッテリ(図示せず)が備えられている場合、バッテリはコンデンサ40を規定の全充電カーバッテリの電圧を超える14ボルトより高い電圧まで充電可能になる。コンデンサの容量は少なくとも約1秒間バッテリに充電パルスを印加可能な程度の電荷が蓄積される値である。前と同様にマイクロプロセッサはパルス前とパルス中の両方に電流と電圧を測定してIRを計算し、CCAを求める。
【0031】
特に重要ではないが、定電流充電パルスを供給する回路をユニットに付加してもよい。また抵抗41、42は所望電流レベルのパルスを供給するため可変抵抗であってよい。
1以上の図面には本発明の詳細な各種特徴が示されているが単なる便宜上であり、個々の特徴は本発明に基づいて他の特徴と組合せ可能である。当業者には代替として各種形態が可能であり、特許請求の範囲内に包含されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施形態に係る回路図である。
【図2】IR/CCAアルゴリズムのグラフである。
【図3】本発明の別の実施形態に係る回路図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリ内部抵抗(IR)の関数としてバッテリCCAのアルゴリズムを計算して記憶するステップと、
検査においてバッテリのIRを測定するステップと、
前記測定されたIRを使用して前記記憶されたアルゴリズムから前記検査におけるバッテリのCCA値を決定するステップと、
を含む検査においてバッテリのコールドクランキングアンペア(CCA)値を決定するCCA決定方法。
【請求項2】
前記アルゴリズムを計算するステップは、
異なるCCA定格値をもつ複数のバッテリの異なる型のIR値をそれぞれ測定するステップと、
各測定されたバッテリのIR値をそのCCA定格値と関係してプロットするステップと、
前記IR値を既知のCCA定格値と関係して解析し、前記アルゴリズムを生成するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記CCA定格は各バッテリの製造者のよる定格値である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記決定されたアルゴリズムはCCA=k−kIRであり、kとkは定数である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記検査におけるバッテリは鉛蓄電池であり、前記決定されたアルゴリズムはCCA=832.944−15127.8IRである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記検査におけるバッテリのIRを決定するステップは、
2つの異なる時点におけるバッテリ端子電圧の変化(dV)と2つの異なる時点における電流の変化(dI)を測定するステップと、
前記検査におけるバッテリのIRをIR=dV/dIにより計算するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
さらに、
IRを基準温度に関係して調整するアルゴリズムを用意するステップと、
前記検査におけるバッテリの温度を測定するステップと、
IR対CCAの前記アルゴリズムに基づいてCCAを決定する際に使用するため、前記測定されたIRを前記測定された温度に基づいて調整するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
さらに、
前記検査におけるバッテリのIRをバッテリの充電状態に関係して調整するデータを用意するステップと、
前記検査におけるバッテリの充電状態を測定するステップと、
IR対CCAの前記アルゴリズムからCCA値を決定する際に使用するため、前記測定されたIRを前記測定された充電状態に基づいて補正するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
バッテリの内部抵抗(IR)に関係するアルゴリズムがメモリに記憶されたコンピュータと、
IRの計算を可能にするため前記検査におけるバッテリから電圧と電流のデータを収集する回路手段を備え、前記コンピュータは前記検査におけるバッテリのIRを計算し、計算されたIRと前記記憶されたアルゴリズムに基づいて前記検査におけるバッテリのCCA値を決定する、
検査におけるバッテリのコールドクランキングアンペア(CCA)値を決定するCCA決定装置。
【請求項10】
前記検査におけるバッテリは運転車両に設けられ、前記回路手段は2つの異なる時点におけるバッテリ端子電圧の変化(dV)と2つの異なる時点における電流の変化(dI)を測定し、
前記検査におけるバッテリのIRはIR=dV/dIにより計算する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記回路手段は、
前記検査におけるバッテリに接続されて電流パルスを供給する手段と、
バッテリ端子に接続され、前記電流パルスの印加前と印加中の各時点で電圧データ及び電流データを収集し、データから前記2つの異なる時点におけるバッテリ端子電圧の変化(dV)と前記2つの異なる時点における電流の変化(dI)を測定する手段とを備え、
前記検査におけるバッテリのIRはIR=dV/dIにより計算される、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記電流パルスは、前記バッテリの充電状態が所定値以上の場合は放電パルスであり、前記バッテリの充電状態が所定値以下の場合は充電パルスである、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
さらに、前記検査におけるバッテリの温度を検出するセンサ手段を備え、測定された温度に基づいて前記計算されたIRが調整される、請求項9に記載の装置。
【請求項14】
さらに、前記検査におけるバッテリの充電状態を測定する手段を備え、測定された充電状態に基づいて前記計算されたIRが調整される、請求項9に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−525354(P2007−525354A)
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−514321(P2006−514321)
【出願日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【国際出願番号】PCT/US2004/014280
【国際公開番号】WO2004/099804
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】