ゴムクローラの解体方法と解体装置
【課題】ゴムを芯金から容易にかつ十分に分離することができるゴムクローラの解体方法と解体装置を提供する。
【解決手段】ゴムクローラ1を帯状に切断し、帯状に切断されたゴムクローラ1の芯金1b部を載置台7とクランプ16との間で保持してゴムクローラ1の片側を固定する。可動枠9に設けた複数の爪15をそれぞれゴムクローラ1の芯金1b間の空隙に挿通させる。可動枠9をゴムクローラ1の短手方向に移動させることにより、ゴムクローラ1の他側を芯金1bから半分ずつ分離する。
【解決手段】ゴムクローラ1を帯状に切断し、帯状に切断されたゴムクローラ1の芯金1b部を載置台7とクランプ16との間で保持してゴムクローラ1の片側を固定する。可動枠9に設けた複数の爪15をそれぞれゴムクローラ1の芯金1b間の空隙に挿通させる。可動枠9をゴムクローラ1の短手方向に移動させることにより、ゴムクローラ1の他側を芯金1bから半分ずつ分離する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自走式作業機の走行体に使用されるゴムクローラの解体方法および解体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自走式作業機の走行体に使用されるゴムクローラは、走行路面を傷めないという特徴があることから、多く使用されてきている。しかし、ゴムクローラは、鉄製クローラに比較して耐久性が劣り、クローラの交換に伴う使用済みゴムクローラの廃棄数も多い。このようなゴムクローラは、無端状に構成されるゴムに、スプロケットと噛合する芯金の基部を埋設して多数配設するため、この廃棄ゴムクローラを再利用するためには、ゴムと芯金とを分離する必要がある。なお、分離したゴムは燃料等として再使用され、芯金はスクラップとして処理される。しかしながら、ゴムクローラの解体に際しては、ゴムと鉄を分離する必要があるものの、大きさ、形状が種々あること、鉄でなる芯金の基部がゴムに埋設されているため、ゴムから芯金を分離することが困難で、多くの廃棄ゴムクローラは山積みされて放置されるケースが多い。
【0003】
このようなゴムクローラの分離を行なう従来の解体方法、解体装置として、特許文献1〜3に記載のものがある。特許文献1に記載のものは、帯状に切断したゴムクローラの分離性を良くするため、誘導加熱コイルで金属部を加熱し、ゴム部の両側を保持し、中央部の芯金を、芯金対応に設けたシリンダに取付けた押え体により芯金を押圧してゴム部から押し出して分離する方法をとっている。
【0004】
特許文献2に記載のものは、ゴムクローラを長手方向に搬送し、搬送中のゴムの強度を低下させるために熱を加え、強度が低下したゴムを長手方向に強制的に移動させると同時に、ゴムクローラの中央部に対向させた楔状の分離装置によりゴム部を左右に引き裂き、同時に芯金は移動させながらガイド装置により中央部に強制的に位置させることによって芯金をゴムから分離するものである。
【0005】
特許文献3に記載のものは、ゴムクローラの芯金の前後の部分をシリンダによる押さえ装置によって押えて固定しておき、芯金の左右の片側から押し抜き装置により芯金を押し出し、続いて他側を押し出して分離するものである。
【特許文献1】特開平7−117742号公報
【特許文献2】特開平7−299821号公報
【特許文献3】特開2005−262688号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の方法、装置によると、芯金を誘導加熱しており、そのため、熱でゴムを柔らかくなるので、ゴム部の引き剥がし力は小さくなるものの、ゴムが把持できなくなるかあるいはゴムの両側の把持部でゴムが破断し、芯金が分離できなくなる状況が発生するという問題点がある。
【0007】
特許文献2に記載の方法、装置によると、特許文献1の場合と同様にゴム分離のためにゴムを加熱しているので、特許文献1の場合と同様にゴムが柔らかくなるので、ゴムが分離しにくい上、ゴムクローラを楔状の分離装置に通すことで分離するものであり、切断は芯金埋設部より接地側だけであるため、ゴムを完全に分離できないこともある。
【0008】
特許文献3に記載の方法、装置によれば、芯金を接地側から押し抜き装置により押し出すため、芯金の埋設部のゴムが芯金に付着したままで分離され、分離が不十分であるという問題点がある。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑み、ゴムを芯金から容易にかつ十分に分離することができるゴムクローラの解体方法と解体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1のゴムクローラの解体方法は、ゴムクローラのゴムを芯金から分離するゴムクローラの解体方法において、
ゴムクローラを帯状に切断し、
帯状に切断されたゴムクローラの芯金部を載置台とクランプとの間で保持してゴムクローラの片側を固定すると共に、可動枠に設けた複数の爪をそれぞれゴムクローラの芯金間の空隙に挿通させ、
前記可動枠を前記ゴムクローラの短手方向に移動させることにより、ゴムクローラの他側のゴムを芯金から半分ずつ分離することを特徴とする。
【0011】
請求項2のゴムクローラの解体方法は、請求項1に記載のゴムクローラの解体方法において、
前記ゴムクローラを切断する際に3枚以上に分割することを特徴とする。
【0012】
請求項3のゴムクローラの解体装置は、本体枠と、
前記本体枠内に設けられ、帯状に切断されたゴムクローラの接地側を下にして載せる載置台と、
前記載置台とほぼ同じ高さに並設され、前記載置台に対して近づくか又は遠ざかるように水平方向に移動可能な可動枠と、
前記可動枠を移動させる可動枠駆動装置と、
前記可動枠上に等間隔に設けられ、前記ゴムクローラの芯金間の空隙に挿通される複数の爪と、
前記載置台の上方に昇降可能に設けられ、前記載置台との間で前記ゴムクローラの上面の芯金突出部を保持する芯金保持部を有するクランプと、
前記クランプを昇降させるクランプ用駆動装置とを備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項4のゴムクローラ解体装置は、請求項3に記載のゴムクローラ解体装置において、
前記クランプは、前記可動枠の移動方向に直交する水平方向に長い構造を有すると共に、前記クランプは、クランプ本体と、このクランプ本体の長手方向に間隔調整可能に配設された複数の芯金保持部とを有し、
前記可動枠は、前記可動枠の移動方向に直交する水平方向に長い構造を有し、
前記可動枠に設けられる複数の爪は、前記可動枠の移動方向に直交する水平方向に間隔調整可能に装着されていることを特徴とする。
【0014】
請求項5のゴムクローラ解体装置は、請求項3または4に記載のゴムクローラ解体装置において、
前記爪の上部に、前記ゴムクローラの分離時に爪が移動する方向に突出して分離時のゴム部の浮きを防止するグリップを有することを特徴とする。
【0015】
請求項6のゴムクローラ解体装置は、請求項3から5までのいずれか1項に記載のゴムクローラ解体装置において、
前記載置台に対して前記爪を昇降可能に設けると共に、前記爪を昇降させる駆動装置を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によれば、芯金部をクランプにより保持しておき、ゴム部を加熱することなく、ゴムクローラの空隙に挿入した爪を可動枠と共に駆動装置によって移動させるため、ゴムが伸びることなく、芯金から確実かつ容易にゴムを半分ずつ分離することができる。
【0017】
請求項2の発明によれば、ゴムクローラを3枚以上に分割し、ゴムクローラを短い帯状にして芯金から分離するため、芯金と分離するときのゴムクローラの長さが短くなり、解体装置の規模を小さくすることができると共に、切断後のゴムクローラの取り扱いや載置台へのセットが容易となり、実施が容易となる。
【0018】
請求項3の発明によれば、芯金部をクランプと載置台との間で保持しておき、ゴム部を加熱することなく、ゴムクローラの空隙に挿入した爪を可動枠と共に分離用駆動装置によって移動させるため、ゴムが伸びることなく、芯金から確実かつ容易にゴムを半分ずつ分離することができる。ゴムの片側を芯金から分離した後は、ゴムを反転して載置台上にセットするか、あるいは載置台を反転させ、芯金をクランプによって保持しておき、残りのゴムを爪により強制移動させることにより、芯金から分離することができる。
【0019】
請求項4の発明によれば、前記クランプに芯金対応に設ける複数の芯金保持部を長手方向に間隔調整可能とし、可動枠に設ける複数の爪も長手方向に間隔調整可能としたので、クランプの保持部と爪をゴムクローラのサイズに応じて移動させることができる。このため、爪や可動枠のセットを変更することなく、サイズの異なる複数種類のゴムクローラを、1台の解体装置で解体することができる。
【0020】
請求項5の発明によれば、前記爪の上部に、前記ゴムクローラの分離時に爪が移動する方向に突出して分離時のゴム部の浮きを防止するグリップを設けたので、爪を移動させてゴムを芯金から分離する際に、グリップがゴムの上面に掛かり、ゴムが外れることなく、ゴムを確実に分離することができる。
【0021】
請求項6の発明によれば、駆動装置により爪を載置台に対して昇降可能としたので、載置台上にゴムクローラをセットした後、爪を上昇させてゴムクローラの空隙に挿入する構成を採用することができ、ゴムクローラのセットが容易となる。また、ゴムクローラのセット、分離作業の自動化が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1(A)は本発明の解体方法、解体装置により解体されるゴムクローラの一部を示す平面図、図1(B)は側面図、図1(C)は(B)のE−E断面図である。このゴムクローラ1は、ゴム1a中に芯金1bの基部が埋設されてゴムクローラ1の長手方向に等間隔に配設されている。各芯金1bは接地側の反対側のゴム表面に突出した2つの突出部1cを有する。また、ゴムクローラ1の芯金1bの間の部分には、作業機の走行体に備えるスプロケット(図示せず)の歯の先端を挿入する空隙(穴)1dが設けられている。
【0023】
図2はゴムクローラの解体方法に含まれる最初の工程である切断工程を実施する切断手段の一例を示す図である。この実施の形態においては自走式作業機2の作業用アーム3に取付けたカッタ4により、無端状のゴムクローラ1の少なくとも1箇所を切断して帯状とする。ここで、カッタ4は、作業用アーム3の先端に開閉可能に設けた一対の爪4a,4bと、これらのブラケット4a,4bにそれぞれ設けたカッタ刃(図示せず)と、爪を開閉させる油圧シリンダ4cおよびリンク4cとからなる。このカッタ4はゴムクローラ1の芯金1b間の部分を切断する。
【0024】
この実施の形態においては、図3に示す裁断機5を用いてゴムクローラ1をさらに短い長さに分割する。この裁断機5は油圧シリンダ等の駆動装置5aにより上下動される裁断刃5bにより、台5c上のゴムクローラ1を、複数の短い複数のほぼ同長のゴムクローラに切断するものである。なお、このゴムクローラ1の分割個数は、ゴムクローラ1のサイズにもよるが、解体装置を小規模に構成する上で、3枚以上に分割することが、取り扱いを容易にし、かつ解体装置の規模を小さくし容易に実施できるようにする意味において好ましい。
【0025】
図4は本発明の解体方法において、図2、図3に示される切断手段により切断されたゴムクローラ1を、ゴム1aと芯金1bとに分離する解体装置を示す側面図であり、図5は図4のF−F断面図、図6は後述の載置台の構成を示す一部断面平面図である。6は本体枠であり、この本体枠6は両側が開口され、前枠6a、後枠6b、上枠6cとを有する門型をなす。7はゴムクローラ1の載置台であり、この載置台7は、図6に示すように、本体枠6の前枠6aと後枠6bとの間に両端を溶接する等の手段により固定して取付けられる。
【0026】
9は可動枠であり、この可動枠9は、前枠6aと後枠6bにそれぞれ設けられたコ字形のガイド枠8に両端が摺動可能に嵌合され、載置台7に対して近接、離反する水平方向に移動可能に並設される。この可動枠9の高さは載置台7の高さとほぼ同じである。10はこの可動枠9をゴムクローラ1の短手方向に駆動する分離用駆動装置として備えた油圧シリンダである。この油圧シリンダ10は、一端を載置台7の下面に設けたブラケット11にピン12により固定し、他端を可動枠9の下面に設けたブラケット13にピン14により連結して取付けられる。分離用駆動装置としてはモータを用いた例えばラック、ピニオン方式のもの等も採用可能である。
【0027】
15は可動枠9の上面に突出させて設けられた爪であり、この爪15は、ゴムクローラ1の空隙1dに間隔とサイズに合わせて複数本固定して設けられる。15aは爪15の上部に分離時の進行方向に突出して設けたゴムの浮き防止用のグリップである。この実施の形態においては、サイズの異なる複数種類のゴムクローラ1に対応するため、芯金1bのサイズや間隔に合わせて爪15の間隔、サイズを設定した複数種類の可動枠9を備える。
【0028】
16はゴムクローラ1の芯金部を載置台7との間で保持するクランプである。このクランプ16は、載置台7上にセットされるゴムクローラ1の長手方向に長く、芯金1bの一方の突出部1cを挟むように2叉状に構成された芯金保持部16aを、芯金1bの間隔に合わせて設けたものである。芯金保持部16a,16a間には、爪15が入る空間16bが形成される。この実施の形態においては、このクランプ16として、ゴムクローラ1の種類、サイズに合わせて異なる間隔、サイズの複数の芯金保持部16aを有する複数種類のものを備える。
【0029】
17はこのクランプ16の昇降用駆動装置として備えられた油圧シリンダである。この油圧シリンダ17は、上端を本体枠6の上枠6cに固定し、下端に設けた取付板19にボルト20によりクランプ16が着脱自在に取付けられる。この昇降用駆動装置には前述したモータ式のものも使用可能である。
【0030】
この実施の形態の解体装置を用いてゴムクローラ1のゴム1aと芯金1bとを分離する際には、図7、図8に示す手順に従って作業を行なう。まず、準備段階においては、図7(A)に示すように、油圧シリンダ17を収縮させてクランプ16を引き上げると共に、油圧シリンダ10を収縮させておく。そして載置台7上および可動枠9上にまたがってゴムクローラ1を人手によりセットする。この際、ゴムクローラ1の空隙(穴)1dを爪15に嵌めてセットする。
【0031】
次に図7(B)に示すように、油圧シリンダ17を伸長し、載置台7とクランプ16の芯金保持部16bとの間で対応する芯金1bの一方の突出部1cを囲むようにして挟持し、ゴムクローラ1の片側を保持する。
【0032】
次に図7(C)に示すように、油圧シリンダ10を伸長させることにより、可動枠9とこれと一体の爪15を、ゴムクローラ1の短手方向、すなわち、クランプ16から離れる方向に移動させてゴムクローラ1のクランプ16により押圧保持されていない他側のゴム1aを引きちぎって分離する。
【0033】
次に図7(D)に示すように、油圧シリンダ17を収縮させてクランプ16を引き上げると共に、油圧シリンダ10を収縮させて可動枠9および爪15を元の位置に戻す。そして図8(A)に示すように、ゴム1aの半分が分離されたゴムクローラ1を反転し、芯金1bの間の空隙に爪15を挿入して載置台7および可動枠9上にセットする。そして図8(B)に示すように、油圧シリンダ17を伸長し、載置台7とクランプ16の芯金保持部16aとの間で対応する芯金1bの他方の突出部1cを囲むようにして挟持し、ゴムクローラ1の他側を保持する。
【0034】
この時、すでにゴム1aが除去された部分が載置台7上に載せられ、ゴム1aが残った部分が可動枠9上に載せされる。この状態で、ゴムクローラ1のクランプ16側はゴムが除去されてるので、矢印40に示すようにクランプ16側が下がり、反対側(非保持側)が矢印41に示すように上がるが、爪15にはグリップ15aが設けられているため、グリップ15aがゴム1aの上面を押えてゴムクローラ1の浮きを防止し、爪15からゴムクローラ1が外れることが防止される。
【0035】
次に図8(C)に示すように、油圧シリンダ10を伸長させてゴムクローラ1の残り半分のゴム1aを芯金1bから分離する。その後、図8(D)に示すように、油圧シリンダ17を収縮させることによりクランプ16を引き上げて芯金1bを取り出す。
【0036】
このように、この実施の形態においては、芯金1b部分をクランプ16により保持しておき、ゴム1a部を加熱することなく、ゴムクローラ1の空隙1dに挿入した爪15を可動枠9と共に油圧シリンダ10によって移動させるため、ゴム1aが伸びることなく、芯金1bから確実かつ容易にゴム1aの半分の部分、さらには残りのゴム1aを分離することができる。
【0037】
また、この実施の形態において、図2、図3に示したように、ゴムクローラ1を好ましくは3枚以上に分割し、ゴムクローラ1を短い帯状にして芯金1bから分離すれば、芯金1bと分離するときのゴムクローラ1の長さが短くなり、解体装置の規模を小さくすることができ、実施が容易となる。
【0038】
また、この実施の形態においては、爪15の上部に分離時の進行方向に突出したグリップ15aを設けたので、爪15を移動させてゴム1aを芯金1bから半分ずつ分離する際に、グリップ15aがゴム1aの上面に掛かり、ゴム1aが外れることなく、確実にゴムを分離することができる。
【0039】
図9は本発明の解体装置の他の実施の形態を示す側面図、図10は図9のG-G断面図である。図9、図10において、図1〜図8と同一符号は同じ機能を有する部材、部分を示す。6dは本体枠6の下枠である。この実施の形態においては、クランプ21を、クランプ本体21aと、このクランプ本体21aの長手方向、すなわち可動枠22の移動方向に直交する水平方向に設けた溝状ガイド部21bと、この溝状ガイド部21bに間隔を有して摺動可能に、すなわち間隔調整可能に配設された複数の芯金保持部21cとにより構成する。
【0040】
また、可動枠22は、ゴムクローラ1の長手方向、すなわち可動枠22の移動方向に直交する水平方向に長い構造を有し、可動枠22に設ける複数の爪23は、可動枠22の長手方向に設けた溝状ガイド部22aに沿って移動可能に、すなわち間隔調整可能に装着する。23aは爪23の上部に分離時の進行方向に突出して設けたグリップであり、前記実施の形態のグリップ15aと同様に後半の半分のゴム分離時のゴム1aの浮き上がりを防止するものである。23bは爪23の両側に先端を円弧状に突出させて設けた突出部であり、この突出部23aはクランプ21の芯金保持部21cの対向面に当接して芯金保持部21cの間隔を適正に保持する(すなわち芯金保持部21cを芯金1bの突出部1cの位置に対応させる)役目と、クランプ21と爪23との摺動を円滑にする役目を果たす。
【0041】
このように、クランプ21に芯金1b対応に設ける複数の芯金保持部21cを長手方向に可動とし、可動枠22に設ける複数の爪23も長手方向に可動としたので、クランプの芯金保持部21cと爪23をゴムクローラ1の芯金1bの間隔に応じて移動させることができるので、クランプ21や可動枠22を交換することなく、サイズの異なる複数種類のゴムクローラ1を1台の解体装置で解体することができる。
【0042】
図11は本発明の解体装置の他の実施の形態を示す側面図、図12は図11のH−H断面図、図13は載置台等の構成を示す平面図、図14は前枠6a(後枠6bについても同様)の内面に設けるガイド部を示す図である。この実施の形態においては、可動枠9とその上に設ける複数の爪15を、昇降用駆動装置として設けた油圧シリンダ24により昇降可能とする。この油圧シリンダ24の上端は可動枠9の下面に設けたブラケット25にピン26により連結される。また、油圧シリンダ24の下端は後述の機構により移動可能である。
【0043】
可動枠9の昇降経路を規制するため、本体枠6の前枠6a、後枠6bの内面にはガイド溝27aを有する縦ガイド27を設け、この縦ガイド27のガイド溝27aに可動枠9の前後端部の突出部9aを摺動可能に嵌合する。また、可動枠9の水平移動経路を規制するため、各縦ガイド27の上端から連続して水平に設けられたガイド溝28aを有する横ガイド28を設け、これらの横ガイド28のガイド溝28aに突出部9aを摺動可能に嵌合する。また、油圧シリンダ24の横移動を可能とするため、油圧シリンダ24のボトム側端部の両側にそれぞれ2個ずつローラ29を設け、これらのローラ29を、本体枠6の下枠6dに設けた一対のガイド枠30のガイド溝30a内に転動可能に嵌合する。
【0044】
10は可動枠9をゴムクローラ1の短手方向に移動させる分離用駆動装置として備えられた油圧シリンダである。31はこの油圧シリンダ10を前記油圧シリンダ24と共に昇降させる昇降用駆動装置として備えた油圧シリンダである。この油圧シリンダ31は下端を下枠6dに固定し、上端を昇降枠32の下面に設けたブラケット33にピン34により連結する。このピン34により、同時に、前記油圧シリンダ10のボトム側端部をブラケット33に連結する。昇降枠32の前後端には突出部32aを設け、これらの突出部32aを、本体枠6の前枠6a、後枠6bに設けた縦ガイド35のガイド溝35aに摺動可能に嵌合して昇降枠32の昇降経路を規制する。
【0045】
36はゴムクローラ1の載置台であり、この載置台36はその前後端を横ガイド28上に載せて溶接等により前枠6a、後枠6bに固定して設ける。この載置台36の片側には、複数の爪15をそれぞれ通過させるためのスリット36aを設ける。また、載置台36の上面には、この上に載置するゴムクローラ1をセットする際の位置を規制するためのストッパ36bを設ける。16は前記したクランプ、17はその昇降用油圧シリンダである。
【0046】
この解体装置を用いてゴムクローラ1の解体を行なう場合は、前記のようにクランプ16を上げ、かつ油圧シリンダ24,31を収縮させて爪15を載置台36の上面から突出しない位置に下げておく。そして切断により帯状としたゴムクローラ1を図12の紙面上左側からゴムクローラ1を載置台36上に載せてゴムクローラ1の短手方向の先端をストッパ36bに当接させると共に、ゴムクローラ1の空隙1dを載置台36のスリット36aの位置に合わせる。
【0047】
次に油圧シリンダ17を伸長させてクランプ16によりゴムクローラ1を載置台36とクランプ16により押えておき、油圧シリンダ24,31を同時に伸長させて可動枠9と共に爪15を上昇させ、爪15をゴムクローラ1の空隙1dに挿入する。この際、可動枠9の前後端の突出部9aは縦ガイド27のガイド溝27aを摺動しながら可動枠9が上昇する。また、昇降枠32はその前後端に設けた突出部32aが縦ガイド35のガイド溝35aに沿って摺動しながら上昇する。
【0048】
前記のように爪15をゴムクローラ1の空隙1dに挿入した後、油圧シリンダ10を伸長させる。これにより可動枠9の前後端部の突出部9aが横ガイド28のガイド溝28aを摺動しながらゴムクローラ1の短手方向に移動し、ゴムクローラ1の半分が爪15により分離される。次に、ゴムクローラ1を反転させ、前に説明したようにゴムクローラ1の残りの部分のゴム1aを芯金1bから分離する。
【0049】
このように、爪15を載置台36の上面から突没可能に上下動させる構成とすれば、固定の爪15にゴムクローラ1の空隙1dに合わせて挿着するものに比較してゴムクローラのセットが容易となる。また、ゴムクローラ1のセット、分離動作の自動化が容易となる。
【0050】
上記実施の形態のいては、ゴムクローラ1のゴム1aの半分を芯金1bから分離した後、手作業によりゴムクローラ1を反転させて載置台7,36上に再セットすることとしたが、載置台7上にゴムクローラ1を載せたまま、載置台7,36を反転し、爪15,23との位置合わせを行なって残り半分のゴム1aを除去するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】(A)は本発明の解体方法、解体装置により解体されるゴムクローラの一例を示す平面図、(B)はその側面図、(C)は(B)のE-E断面図である。
【図2】本発明の解体方法に用いる切断手段の一例である切断用作業機の側面図である。
【図3】本発明の解体方法に用いる切断手段の他の例である裁断機を示す一部断面側面図である。
【図4】本発明の解体装置の一実施の形態を示す側面図である。
【図5】図4のF−F断面図である。
【図6】図4の解体装置の載置台および可動枠の構成を示す一部断面平面図である。
【図7】図4ないし図6の解体装置によるゴムクローラの解体工程の一部を示す図である。
【図8】図4ないし図6の解体装置によるゴムクローラの解体工程の残部を示す図である。
【図9】本発明の解体装置の他の実施の形態を示す側面図である。
【図10】図9のG−G断面図である。
【図11】本発明の解体装置の他の実施の形態を示す側面図である。
【図12】図11のH−H断面図である。
【図13】図11の解体装置の載置台および可動枠の構成を示す一部断面平面図である。
【図14】図11の解体装置の前枠に設けるガイド装置の構成を示す背面図である。
【符号の説明】
【0052】
1:ゴムクローラ、1a:ゴム、1b:芯金、1c:突出部、1d:空隙、2:自走式作業機、3:作業用アーム、4:カッタ、5:裁断機、6:本体枠、6a:前枠、6b:後枠、6c:上枠、6d:下枠、7:載置台、8:ガイド枠、9:可動枠、10:油圧シリンダ、11,13:ブラケット、12,14:ピン、15:爪、15a:グリップ、16:クランプ、17:油圧シリンダ、19:取付板、20:ボルト、21:クランプ、22:可動枠、23:爪、24:油圧シリンダ、25:ブラケット、26:ピン、27:縦ガイド、28:横ガイド、29:ローラ、30:ガイド枠、31:油圧シリンダ、32:昇降枠、33:ブラケット、34:ピン、35:縦ガイド、36:載置台、36a:スリット、36b:ストッパ
【技術分野】
【0001】
本発明は、自走式作業機の走行体に使用されるゴムクローラの解体方法および解体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自走式作業機の走行体に使用されるゴムクローラは、走行路面を傷めないという特徴があることから、多く使用されてきている。しかし、ゴムクローラは、鉄製クローラに比較して耐久性が劣り、クローラの交換に伴う使用済みゴムクローラの廃棄数も多い。このようなゴムクローラは、無端状に構成されるゴムに、スプロケットと噛合する芯金の基部を埋設して多数配設するため、この廃棄ゴムクローラを再利用するためには、ゴムと芯金とを分離する必要がある。なお、分離したゴムは燃料等として再使用され、芯金はスクラップとして処理される。しかしながら、ゴムクローラの解体に際しては、ゴムと鉄を分離する必要があるものの、大きさ、形状が種々あること、鉄でなる芯金の基部がゴムに埋設されているため、ゴムから芯金を分離することが困難で、多くの廃棄ゴムクローラは山積みされて放置されるケースが多い。
【0003】
このようなゴムクローラの分離を行なう従来の解体方法、解体装置として、特許文献1〜3に記載のものがある。特許文献1に記載のものは、帯状に切断したゴムクローラの分離性を良くするため、誘導加熱コイルで金属部を加熱し、ゴム部の両側を保持し、中央部の芯金を、芯金対応に設けたシリンダに取付けた押え体により芯金を押圧してゴム部から押し出して分離する方法をとっている。
【0004】
特許文献2に記載のものは、ゴムクローラを長手方向に搬送し、搬送中のゴムの強度を低下させるために熱を加え、強度が低下したゴムを長手方向に強制的に移動させると同時に、ゴムクローラの中央部に対向させた楔状の分離装置によりゴム部を左右に引き裂き、同時に芯金は移動させながらガイド装置により中央部に強制的に位置させることによって芯金をゴムから分離するものである。
【0005】
特許文献3に記載のものは、ゴムクローラの芯金の前後の部分をシリンダによる押さえ装置によって押えて固定しておき、芯金の左右の片側から押し抜き装置により芯金を押し出し、続いて他側を押し出して分離するものである。
【特許文献1】特開平7−117742号公報
【特許文献2】特開平7−299821号公報
【特許文献3】特開2005−262688号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の方法、装置によると、芯金を誘導加熱しており、そのため、熱でゴムを柔らかくなるので、ゴム部の引き剥がし力は小さくなるものの、ゴムが把持できなくなるかあるいはゴムの両側の把持部でゴムが破断し、芯金が分離できなくなる状況が発生するという問題点がある。
【0007】
特許文献2に記載の方法、装置によると、特許文献1の場合と同様にゴム分離のためにゴムを加熱しているので、特許文献1の場合と同様にゴムが柔らかくなるので、ゴムが分離しにくい上、ゴムクローラを楔状の分離装置に通すことで分離するものであり、切断は芯金埋設部より接地側だけであるため、ゴムを完全に分離できないこともある。
【0008】
特許文献3に記載の方法、装置によれば、芯金を接地側から押し抜き装置により押し出すため、芯金の埋設部のゴムが芯金に付着したままで分離され、分離が不十分であるという問題点がある。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑み、ゴムを芯金から容易にかつ十分に分離することができるゴムクローラの解体方法と解体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1のゴムクローラの解体方法は、ゴムクローラのゴムを芯金から分離するゴムクローラの解体方法において、
ゴムクローラを帯状に切断し、
帯状に切断されたゴムクローラの芯金部を載置台とクランプとの間で保持してゴムクローラの片側を固定すると共に、可動枠に設けた複数の爪をそれぞれゴムクローラの芯金間の空隙に挿通させ、
前記可動枠を前記ゴムクローラの短手方向に移動させることにより、ゴムクローラの他側のゴムを芯金から半分ずつ分離することを特徴とする。
【0011】
請求項2のゴムクローラの解体方法は、請求項1に記載のゴムクローラの解体方法において、
前記ゴムクローラを切断する際に3枚以上に分割することを特徴とする。
【0012】
請求項3のゴムクローラの解体装置は、本体枠と、
前記本体枠内に設けられ、帯状に切断されたゴムクローラの接地側を下にして載せる載置台と、
前記載置台とほぼ同じ高さに並設され、前記載置台に対して近づくか又は遠ざかるように水平方向に移動可能な可動枠と、
前記可動枠を移動させる可動枠駆動装置と、
前記可動枠上に等間隔に設けられ、前記ゴムクローラの芯金間の空隙に挿通される複数の爪と、
前記載置台の上方に昇降可能に設けられ、前記載置台との間で前記ゴムクローラの上面の芯金突出部を保持する芯金保持部を有するクランプと、
前記クランプを昇降させるクランプ用駆動装置とを備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項4のゴムクローラ解体装置は、請求項3に記載のゴムクローラ解体装置において、
前記クランプは、前記可動枠の移動方向に直交する水平方向に長い構造を有すると共に、前記クランプは、クランプ本体と、このクランプ本体の長手方向に間隔調整可能に配設された複数の芯金保持部とを有し、
前記可動枠は、前記可動枠の移動方向に直交する水平方向に長い構造を有し、
前記可動枠に設けられる複数の爪は、前記可動枠の移動方向に直交する水平方向に間隔調整可能に装着されていることを特徴とする。
【0014】
請求項5のゴムクローラ解体装置は、請求項3または4に記載のゴムクローラ解体装置において、
前記爪の上部に、前記ゴムクローラの分離時に爪が移動する方向に突出して分離時のゴム部の浮きを防止するグリップを有することを特徴とする。
【0015】
請求項6のゴムクローラ解体装置は、請求項3から5までのいずれか1項に記載のゴムクローラ解体装置において、
前記載置台に対して前記爪を昇降可能に設けると共に、前記爪を昇降させる駆動装置を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によれば、芯金部をクランプにより保持しておき、ゴム部を加熱することなく、ゴムクローラの空隙に挿入した爪を可動枠と共に駆動装置によって移動させるため、ゴムが伸びることなく、芯金から確実かつ容易にゴムを半分ずつ分離することができる。
【0017】
請求項2の発明によれば、ゴムクローラを3枚以上に分割し、ゴムクローラを短い帯状にして芯金から分離するため、芯金と分離するときのゴムクローラの長さが短くなり、解体装置の規模を小さくすることができると共に、切断後のゴムクローラの取り扱いや載置台へのセットが容易となり、実施が容易となる。
【0018】
請求項3の発明によれば、芯金部をクランプと載置台との間で保持しておき、ゴム部を加熱することなく、ゴムクローラの空隙に挿入した爪を可動枠と共に分離用駆動装置によって移動させるため、ゴムが伸びることなく、芯金から確実かつ容易にゴムを半分ずつ分離することができる。ゴムの片側を芯金から分離した後は、ゴムを反転して載置台上にセットするか、あるいは載置台を反転させ、芯金をクランプによって保持しておき、残りのゴムを爪により強制移動させることにより、芯金から分離することができる。
【0019】
請求項4の発明によれば、前記クランプに芯金対応に設ける複数の芯金保持部を長手方向に間隔調整可能とし、可動枠に設ける複数の爪も長手方向に間隔調整可能としたので、クランプの保持部と爪をゴムクローラのサイズに応じて移動させることができる。このため、爪や可動枠のセットを変更することなく、サイズの異なる複数種類のゴムクローラを、1台の解体装置で解体することができる。
【0020】
請求項5の発明によれば、前記爪の上部に、前記ゴムクローラの分離時に爪が移動する方向に突出して分離時のゴム部の浮きを防止するグリップを設けたので、爪を移動させてゴムを芯金から分離する際に、グリップがゴムの上面に掛かり、ゴムが外れることなく、ゴムを確実に分離することができる。
【0021】
請求項6の発明によれば、駆動装置により爪を載置台に対して昇降可能としたので、載置台上にゴムクローラをセットした後、爪を上昇させてゴムクローラの空隙に挿入する構成を採用することができ、ゴムクローラのセットが容易となる。また、ゴムクローラのセット、分離作業の自動化が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1(A)は本発明の解体方法、解体装置により解体されるゴムクローラの一部を示す平面図、図1(B)は側面図、図1(C)は(B)のE−E断面図である。このゴムクローラ1は、ゴム1a中に芯金1bの基部が埋設されてゴムクローラ1の長手方向に等間隔に配設されている。各芯金1bは接地側の反対側のゴム表面に突出した2つの突出部1cを有する。また、ゴムクローラ1の芯金1bの間の部分には、作業機の走行体に備えるスプロケット(図示せず)の歯の先端を挿入する空隙(穴)1dが設けられている。
【0023】
図2はゴムクローラの解体方法に含まれる最初の工程である切断工程を実施する切断手段の一例を示す図である。この実施の形態においては自走式作業機2の作業用アーム3に取付けたカッタ4により、無端状のゴムクローラ1の少なくとも1箇所を切断して帯状とする。ここで、カッタ4は、作業用アーム3の先端に開閉可能に設けた一対の爪4a,4bと、これらのブラケット4a,4bにそれぞれ設けたカッタ刃(図示せず)と、爪を開閉させる油圧シリンダ4cおよびリンク4cとからなる。このカッタ4はゴムクローラ1の芯金1b間の部分を切断する。
【0024】
この実施の形態においては、図3に示す裁断機5を用いてゴムクローラ1をさらに短い長さに分割する。この裁断機5は油圧シリンダ等の駆動装置5aにより上下動される裁断刃5bにより、台5c上のゴムクローラ1を、複数の短い複数のほぼ同長のゴムクローラに切断するものである。なお、このゴムクローラ1の分割個数は、ゴムクローラ1のサイズにもよるが、解体装置を小規模に構成する上で、3枚以上に分割することが、取り扱いを容易にし、かつ解体装置の規模を小さくし容易に実施できるようにする意味において好ましい。
【0025】
図4は本発明の解体方法において、図2、図3に示される切断手段により切断されたゴムクローラ1を、ゴム1aと芯金1bとに分離する解体装置を示す側面図であり、図5は図4のF−F断面図、図6は後述の載置台の構成を示す一部断面平面図である。6は本体枠であり、この本体枠6は両側が開口され、前枠6a、後枠6b、上枠6cとを有する門型をなす。7はゴムクローラ1の載置台であり、この載置台7は、図6に示すように、本体枠6の前枠6aと後枠6bとの間に両端を溶接する等の手段により固定して取付けられる。
【0026】
9は可動枠であり、この可動枠9は、前枠6aと後枠6bにそれぞれ設けられたコ字形のガイド枠8に両端が摺動可能に嵌合され、載置台7に対して近接、離反する水平方向に移動可能に並設される。この可動枠9の高さは載置台7の高さとほぼ同じである。10はこの可動枠9をゴムクローラ1の短手方向に駆動する分離用駆動装置として備えた油圧シリンダである。この油圧シリンダ10は、一端を載置台7の下面に設けたブラケット11にピン12により固定し、他端を可動枠9の下面に設けたブラケット13にピン14により連結して取付けられる。分離用駆動装置としてはモータを用いた例えばラック、ピニオン方式のもの等も採用可能である。
【0027】
15は可動枠9の上面に突出させて設けられた爪であり、この爪15は、ゴムクローラ1の空隙1dに間隔とサイズに合わせて複数本固定して設けられる。15aは爪15の上部に分離時の進行方向に突出して設けたゴムの浮き防止用のグリップである。この実施の形態においては、サイズの異なる複数種類のゴムクローラ1に対応するため、芯金1bのサイズや間隔に合わせて爪15の間隔、サイズを設定した複数種類の可動枠9を備える。
【0028】
16はゴムクローラ1の芯金部を載置台7との間で保持するクランプである。このクランプ16は、載置台7上にセットされるゴムクローラ1の長手方向に長く、芯金1bの一方の突出部1cを挟むように2叉状に構成された芯金保持部16aを、芯金1bの間隔に合わせて設けたものである。芯金保持部16a,16a間には、爪15が入る空間16bが形成される。この実施の形態においては、このクランプ16として、ゴムクローラ1の種類、サイズに合わせて異なる間隔、サイズの複数の芯金保持部16aを有する複数種類のものを備える。
【0029】
17はこのクランプ16の昇降用駆動装置として備えられた油圧シリンダである。この油圧シリンダ17は、上端を本体枠6の上枠6cに固定し、下端に設けた取付板19にボルト20によりクランプ16が着脱自在に取付けられる。この昇降用駆動装置には前述したモータ式のものも使用可能である。
【0030】
この実施の形態の解体装置を用いてゴムクローラ1のゴム1aと芯金1bとを分離する際には、図7、図8に示す手順に従って作業を行なう。まず、準備段階においては、図7(A)に示すように、油圧シリンダ17を収縮させてクランプ16を引き上げると共に、油圧シリンダ10を収縮させておく。そして載置台7上および可動枠9上にまたがってゴムクローラ1を人手によりセットする。この際、ゴムクローラ1の空隙(穴)1dを爪15に嵌めてセットする。
【0031】
次に図7(B)に示すように、油圧シリンダ17を伸長し、載置台7とクランプ16の芯金保持部16bとの間で対応する芯金1bの一方の突出部1cを囲むようにして挟持し、ゴムクローラ1の片側を保持する。
【0032】
次に図7(C)に示すように、油圧シリンダ10を伸長させることにより、可動枠9とこれと一体の爪15を、ゴムクローラ1の短手方向、すなわち、クランプ16から離れる方向に移動させてゴムクローラ1のクランプ16により押圧保持されていない他側のゴム1aを引きちぎって分離する。
【0033】
次に図7(D)に示すように、油圧シリンダ17を収縮させてクランプ16を引き上げると共に、油圧シリンダ10を収縮させて可動枠9および爪15を元の位置に戻す。そして図8(A)に示すように、ゴム1aの半分が分離されたゴムクローラ1を反転し、芯金1bの間の空隙に爪15を挿入して載置台7および可動枠9上にセットする。そして図8(B)に示すように、油圧シリンダ17を伸長し、載置台7とクランプ16の芯金保持部16aとの間で対応する芯金1bの他方の突出部1cを囲むようにして挟持し、ゴムクローラ1の他側を保持する。
【0034】
この時、すでにゴム1aが除去された部分が載置台7上に載せられ、ゴム1aが残った部分が可動枠9上に載せされる。この状態で、ゴムクローラ1のクランプ16側はゴムが除去されてるので、矢印40に示すようにクランプ16側が下がり、反対側(非保持側)が矢印41に示すように上がるが、爪15にはグリップ15aが設けられているため、グリップ15aがゴム1aの上面を押えてゴムクローラ1の浮きを防止し、爪15からゴムクローラ1が外れることが防止される。
【0035】
次に図8(C)に示すように、油圧シリンダ10を伸長させてゴムクローラ1の残り半分のゴム1aを芯金1bから分離する。その後、図8(D)に示すように、油圧シリンダ17を収縮させることによりクランプ16を引き上げて芯金1bを取り出す。
【0036】
このように、この実施の形態においては、芯金1b部分をクランプ16により保持しておき、ゴム1a部を加熱することなく、ゴムクローラ1の空隙1dに挿入した爪15を可動枠9と共に油圧シリンダ10によって移動させるため、ゴム1aが伸びることなく、芯金1bから確実かつ容易にゴム1aの半分の部分、さらには残りのゴム1aを分離することができる。
【0037】
また、この実施の形態において、図2、図3に示したように、ゴムクローラ1を好ましくは3枚以上に分割し、ゴムクローラ1を短い帯状にして芯金1bから分離すれば、芯金1bと分離するときのゴムクローラ1の長さが短くなり、解体装置の規模を小さくすることができ、実施が容易となる。
【0038】
また、この実施の形態においては、爪15の上部に分離時の進行方向に突出したグリップ15aを設けたので、爪15を移動させてゴム1aを芯金1bから半分ずつ分離する際に、グリップ15aがゴム1aの上面に掛かり、ゴム1aが外れることなく、確実にゴムを分離することができる。
【0039】
図9は本発明の解体装置の他の実施の形態を示す側面図、図10は図9のG-G断面図である。図9、図10において、図1〜図8と同一符号は同じ機能を有する部材、部分を示す。6dは本体枠6の下枠である。この実施の形態においては、クランプ21を、クランプ本体21aと、このクランプ本体21aの長手方向、すなわち可動枠22の移動方向に直交する水平方向に設けた溝状ガイド部21bと、この溝状ガイド部21bに間隔を有して摺動可能に、すなわち間隔調整可能に配設された複数の芯金保持部21cとにより構成する。
【0040】
また、可動枠22は、ゴムクローラ1の長手方向、すなわち可動枠22の移動方向に直交する水平方向に長い構造を有し、可動枠22に設ける複数の爪23は、可動枠22の長手方向に設けた溝状ガイド部22aに沿って移動可能に、すなわち間隔調整可能に装着する。23aは爪23の上部に分離時の進行方向に突出して設けたグリップであり、前記実施の形態のグリップ15aと同様に後半の半分のゴム分離時のゴム1aの浮き上がりを防止するものである。23bは爪23の両側に先端を円弧状に突出させて設けた突出部であり、この突出部23aはクランプ21の芯金保持部21cの対向面に当接して芯金保持部21cの間隔を適正に保持する(すなわち芯金保持部21cを芯金1bの突出部1cの位置に対応させる)役目と、クランプ21と爪23との摺動を円滑にする役目を果たす。
【0041】
このように、クランプ21に芯金1b対応に設ける複数の芯金保持部21cを長手方向に可動とし、可動枠22に設ける複数の爪23も長手方向に可動としたので、クランプの芯金保持部21cと爪23をゴムクローラ1の芯金1bの間隔に応じて移動させることができるので、クランプ21や可動枠22を交換することなく、サイズの異なる複数種類のゴムクローラ1を1台の解体装置で解体することができる。
【0042】
図11は本発明の解体装置の他の実施の形態を示す側面図、図12は図11のH−H断面図、図13は載置台等の構成を示す平面図、図14は前枠6a(後枠6bについても同様)の内面に設けるガイド部を示す図である。この実施の形態においては、可動枠9とその上に設ける複数の爪15を、昇降用駆動装置として設けた油圧シリンダ24により昇降可能とする。この油圧シリンダ24の上端は可動枠9の下面に設けたブラケット25にピン26により連結される。また、油圧シリンダ24の下端は後述の機構により移動可能である。
【0043】
可動枠9の昇降経路を規制するため、本体枠6の前枠6a、後枠6bの内面にはガイド溝27aを有する縦ガイド27を設け、この縦ガイド27のガイド溝27aに可動枠9の前後端部の突出部9aを摺動可能に嵌合する。また、可動枠9の水平移動経路を規制するため、各縦ガイド27の上端から連続して水平に設けられたガイド溝28aを有する横ガイド28を設け、これらの横ガイド28のガイド溝28aに突出部9aを摺動可能に嵌合する。また、油圧シリンダ24の横移動を可能とするため、油圧シリンダ24のボトム側端部の両側にそれぞれ2個ずつローラ29を設け、これらのローラ29を、本体枠6の下枠6dに設けた一対のガイド枠30のガイド溝30a内に転動可能に嵌合する。
【0044】
10は可動枠9をゴムクローラ1の短手方向に移動させる分離用駆動装置として備えられた油圧シリンダである。31はこの油圧シリンダ10を前記油圧シリンダ24と共に昇降させる昇降用駆動装置として備えた油圧シリンダである。この油圧シリンダ31は下端を下枠6dに固定し、上端を昇降枠32の下面に設けたブラケット33にピン34により連結する。このピン34により、同時に、前記油圧シリンダ10のボトム側端部をブラケット33に連結する。昇降枠32の前後端には突出部32aを設け、これらの突出部32aを、本体枠6の前枠6a、後枠6bに設けた縦ガイド35のガイド溝35aに摺動可能に嵌合して昇降枠32の昇降経路を規制する。
【0045】
36はゴムクローラ1の載置台であり、この載置台36はその前後端を横ガイド28上に載せて溶接等により前枠6a、後枠6bに固定して設ける。この載置台36の片側には、複数の爪15をそれぞれ通過させるためのスリット36aを設ける。また、載置台36の上面には、この上に載置するゴムクローラ1をセットする際の位置を規制するためのストッパ36bを設ける。16は前記したクランプ、17はその昇降用油圧シリンダである。
【0046】
この解体装置を用いてゴムクローラ1の解体を行なう場合は、前記のようにクランプ16を上げ、かつ油圧シリンダ24,31を収縮させて爪15を載置台36の上面から突出しない位置に下げておく。そして切断により帯状としたゴムクローラ1を図12の紙面上左側からゴムクローラ1を載置台36上に載せてゴムクローラ1の短手方向の先端をストッパ36bに当接させると共に、ゴムクローラ1の空隙1dを載置台36のスリット36aの位置に合わせる。
【0047】
次に油圧シリンダ17を伸長させてクランプ16によりゴムクローラ1を載置台36とクランプ16により押えておき、油圧シリンダ24,31を同時に伸長させて可動枠9と共に爪15を上昇させ、爪15をゴムクローラ1の空隙1dに挿入する。この際、可動枠9の前後端の突出部9aは縦ガイド27のガイド溝27aを摺動しながら可動枠9が上昇する。また、昇降枠32はその前後端に設けた突出部32aが縦ガイド35のガイド溝35aに沿って摺動しながら上昇する。
【0048】
前記のように爪15をゴムクローラ1の空隙1dに挿入した後、油圧シリンダ10を伸長させる。これにより可動枠9の前後端部の突出部9aが横ガイド28のガイド溝28aを摺動しながらゴムクローラ1の短手方向に移動し、ゴムクローラ1の半分が爪15により分離される。次に、ゴムクローラ1を反転させ、前に説明したようにゴムクローラ1の残りの部分のゴム1aを芯金1bから分離する。
【0049】
このように、爪15を載置台36の上面から突没可能に上下動させる構成とすれば、固定の爪15にゴムクローラ1の空隙1dに合わせて挿着するものに比較してゴムクローラのセットが容易となる。また、ゴムクローラ1のセット、分離動作の自動化が容易となる。
【0050】
上記実施の形態のいては、ゴムクローラ1のゴム1aの半分を芯金1bから分離した後、手作業によりゴムクローラ1を反転させて載置台7,36上に再セットすることとしたが、載置台7上にゴムクローラ1を載せたまま、載置台7,36を反転し、爪15,23との位置合わせを行なって残り半分のゴム1aを除去するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】(A)は本発明の解体方法、解体装置により解体されるゴムクローラの一例を示す平面図、(B)はその側面図、(C)は(B)のE-E断面図である。
【図2】本発明の解体方法に用いる切断手段の一例である切断用作業機の側面図である。
【図3】本発明の解体方法に用いる切断手段の他の例である裁断機を示す一部断面側面図である。
【図4】本発明の解体装置の一実施の形態を示す側面図である。
【図5】図4のF−F断面図である。
【図6】図4の解体装置の載置台および可動枠の構成を示す一部断面平面図である。
【図7】図4ないし図6の解体装置によるゴムクローラの解体工程の一部を示す図である。
【図8】図4ないし図6の解体装置によるゴムクローラの解体工程の残部を示す図である。
【図9】本発明の解体装置の他の実施の形態を示す側面図である。
【図10】図9のG−G断面図である。
【図11】本発明の解体装置の他の実施の形態を示す側面図である。
【図12】図11のH−H断面図である。
【図13】図11の解体装置の載置台および可動枠の構成を示す一部断面平面図である。
【図14】図11の解体装置の前枠に設けるガイド装置の構成を示す背面図である。
【符号の説明】
【0052】
1:ゴムクローラ、1a:ゴム、1b:芯金、1c:突出部、1d:空隙、2:自走式作業機、3:作業用アーム、4:カッタ、5:裁断機、6:本体枠、6a:前枠、6b:後枠、6c:上枠、6d:下枠、7:載置台、8:ガイド枠、9:可動枠、10:油圧シリンダ、11,13:ブラケット、12,14:ピン、15:爪、15a:グリップ、16:クランプ、17:油圧シリンダ、19:取付板、20:ボルト、21:クランプ、22:可動枠、23:爪、24:油圧シリンダ、25:ブラケット、26:ピン、27:縦ガイド、28:横ガイド、29:ローラ、30:ガイド枠、31:油圧シリンダ、32:昇降枠、33:ブラケット、34:ピン、35:縦ガイド、36:載置台、36a:スリット、36b:ストッパ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴムクローラのゴムを芯金から分離するゴムクローラの解体方法において、
ゴムクローラを帯状に切断し、
帯状に切断されたゴムクローラの芯金部を載置台とクランプとの間で保持してゴムクローラの片側を固定すると共に、可動枠に設けた複数の爪をそれぞれゴムクローラの芯金間の空隙に挿通させ、
前記可動枠を前記ゴムクローラの短手方向に移動させることにより、ゴムクローラの他側のゴムを芯金から半分ずつ分離することを特徴とするゴムクローラの解体方法。
【請求項2】
請求項1に記載のゴムクローラの解体方法において、
前記ゴムクローラを切断する際に3枚以上に分割することを特徴とするゴムクローラの解体方法。
【請求項3】
本体枠と、
前記本体枠内に設けられ、帯状に切断されたゴムクローラの接地側を下にして載せる載置台と、
前記載置台とほぼ同じ高さに並設され、前記載置台に対して近づくか又は遠ざかるように水平方向に移動可能な可動枠と、
前記可動枠を移動させる可動枠駆動装置と、
前記可動枠上に等間隔に設けられ、前記ゴムクローラの芯金間の空隙に挿通される複数の爪と、
前記載置台の上方に昇降可能に設けられ、前記載置台との間で前記ゴムクローラの上面の芯金突出部を保持する芯金保持部を有するクランプと、
前記クランプを昇降させるクランプ用駆動装置とを備えたことを特徴とするゴムクローラ解体装置。
【請求項4】
請求項3に記載のゴムクローラ解体装置において、
前記クランプは、前記可動枠の移動方向に直交する水平方向に長い構造を有すると共に、前記クランプは、クランプ本体と、このクランプ本体の長手方向に間隔調整可能に配設された複数の芯金保持部とを有し、
前記可動枠は、前記可動枠の移動方向に直交する水平方向に長い構造を有し、
前記可動枠に設けられる複数の爪は、前記可動枠の移動方向に直交する水平方向に間隔調整可能に装着されていることを特徴とするゴムクローラ解体装置。
【請求項5】
請求項3または4に記載のゴムクローラ解体装置において、
前記爪の上部に、前記ゴムクローラの分離時に爪が移動する方向に突出して分離時のゴム部の浮きを防止するグリップを有することを特徴とするゴムクローラ解体装置。
【請求項6】
請求項3から5までのいずれか1項に記載のゴムクローラ解体装置において、
前記載置台に対して前記爪を昇降可能に設けると共に、前記爪を昇降させる駆動装置を設けたことを特徴とするゴムクローラ解体装置。
【請求項1】
ゴムクローラのゴムを芯金から分離するゴムクローラの解体方法において、
ゴムクローラを帯状に切断し、
帯状に切断されたゴムクローラの芯金部を載置台とクランプとの間で保持してゴムクローラの片側を固定すると共に、可動枠に設けた複数の爪をそれぞれゴムクローラの芯金間の空隙に挿通させ、
前記可動枠を前記ゴムクローラの短手方向に移動させることにより、ゴムクローラの他側のゴムを芯金から半分ずつ分離することを特徴とするゴムクローラの解体方法。
【請求項2】
請求項1に記載のゴムクローラの解体方法において、
前記ゴムクローラを切断する際に3枚以上に分割することを特徴とするゴムクローラの解体方法。
【請求項3】
本体枠と、
前記本体枠内に設けられ、帯状に切断されたゴムクローラの接地側を下にして載せる載置台と、
前記載置台とほぼ同じ高さに並設され、前記載置台に対して近づくか又は遠ざかるように水平方向に移動可能な可動枠と、
前記可動枠を移動させる可動枠駆動装置と、
前記可動枠上に等間隔に設けられ、前記ゴムクローラの芯金間の空隙に挿通される複数の爪と、
前記載置台の上方に昇降可能に設けられ、前記載置台との間で前記ゴムクローラの上面の芯金突出部を保持する芯金保持部を有するクランプと、
前記クランプを昇降させるクランプ用駆動装置とを備えたことを特徴とするゴムクローラ解体装置。
【請求項4】
請求項3に記載のゴムクローラ解体装置において、
前記クランプは、前記可動枠の移動方向に直交する水平方向に長い構造を有すると共に、前記クランプは、クランプ本体と、このクランプ本体の長手方向に間隔調整可能に配設された複数の芯金保持部とを有し、
前記可動枠は、前記可動枠の移動方向に直交する水平方向に長い構造を有し、
前記可動枠に設けられる複数の爪は、前記可動枠の移動方向に直交する水平方向に間隔調整可能に装着されていることを特徴とするゴムクローラ解体装置。
【請求項5】
請求項3または4に記載のゴムクローラ解体装置において、
前記爪の上部に、前記ゴムクローラの分離時に爪が移動する方向に突出して分離時のゴム部の浮きを防止するグリップを有することを特徴とするゴムクローラ解体装置。
【請求項6】
請求項3から5までのいずれか1項に記載のゴムクローラ解体装置において、
前記載置台に対して前記爪を昇降可能に設けると共に、前記爪を昇降させる駆動装置を設けたことを特徴とするゴムクローラ解体装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−208318(P2009−208318A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−52678(P2008−52678)
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【出願人】(508066153)有限会社よろづや (1)
【出願人】(504074905)株式会社旭搬送機工業 (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【出願人】(508066153)有限会社よろづや (1)
【出願人】(504074905)株式会社旭搬送機工業 (1)
【Fターム(参考)】
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