説明

ゴム組成物及びその製造方法、加硫組成物成形体及びその製造方法、並びに防振材

【課題】高温での耐久性と耐熱老化性に優れたエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム組成物及びその製造方法、該ゴム組成物を加硫してなる加硫組成物成形体及びその製造方法、並びに該加硫組成物成形体からなる防振材を提供する。
【解決手段】下記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含有し、補強性充填剤を含有しないゴム組成物。
(A):エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体ゴム
(B):天然ゴム
(C):有機過酸化物
(D):芳香族アミン系化合物

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体ゴム組成物及びその製造方法、加硫組成物成形体及びその製造方法、並びに防振材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車やオートバイ等の交通手段、さらには産業機械、OA機器、家庭電気機器等においては、騒音や振動を防止するために多種多様の防振ゴムが使用されている。特に、自動車分野においては、近年、エンジンの高性能化、排ガス規制対策、騒音規制対策に伴い、耐熱性ならびに高温での耐久性に優れ、かつ騒音や振動を防止できる防振ゴムに対する要求が強まっている。
【0003】
かかる防振ゴムが具備すべき特性としては、(1)耐熱老化性に優れること、(2)長期間の繰り返し外力に対する耐久性に優れること、(3)騒音や振動の伝達を防止するため、動倍率(動的弾性率/静的弾性率)が低いこと、などがあげられる。
【0004】
その他、引張強度や圧縮永久歪などの静的なゴム特性においても、通常のゴムに比べて劣らないことも、もちろん重要である。
【0005】
従来の防振ゴムとしては、主として、天然ゴム(NR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)などの高不飽和ゴムが使用されている。それは、NRやSBRなどの高不飽和ゴムは、低不飽和ゴムに比べて耐久性に優れ、低動倍率であるという長所を有することによるが、これらの高不飽和ゴムは、例えば、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムのような低不飽和ゴムに比べて、耐熱老化性に劣ることが知られており、そのため、高不飽和ゴムの使用は比較的低温での使用に限られる傾向にあった(たとえば、特許文献1参照。)。一方、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムなどの低不飽和ゴムは、優れた耐熱老化性を示すが、長期間の繰り返し外力に対する耐久性に劣るということがあった。エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムにおいて、この耐久性を改良するためには、(1)より高分子量のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムを用いること、(2)ゴム中のエチレン単位含有量を高くすること、(3)補強性充填剤としてカーボンブラックをゴムに配合し、更に、該カーボンブラックのストラクチャーを高くすること、などが一般によく知られている。
【0006】
エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムの分子量の指標として、一般にムーニー粘度(ここではML1+4 125℃の測定値で示す)が用いられるが、耐久性を必要とする用途では、このムーニー粘度が100以上の高分子量のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムが使用されてきた。しかし、高不飽和ゴムに比べると耐久性の点ではまだ十分満足のいくものではなかった。
【0007】
更には、高分子量で高エチレン単位含量のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム、この具体例としてはゴム成分中のエチレン単位/α−オレフィン単位の重量比が85/15以上のものがあげられるが、このようなエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムを用いた場合、耐久性は改良されるものの、ゴムの低温での動倍率が高くなり、冬季あるいは寒冷地での防振性能が低下することがあった。
【0008】
また、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムにカーボンブラックを配合し、該カーボンブラックのストラクチャーを高くすることよって、ゴム組成物の耐久性が改良されることが知られているが、この場合、ゴム組成物の動的弾性率が静的弾性率の上昇以上に高くなるために動倍率が高くなることがあった。
【0009】
また、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムに、一定量以下の天然ゴムと、一定量以下のカーボンブラックとを配合したゴム組成物が知られているが(たとえば、特許文献2参照。)、該ゴム組成物は、高温での耐久性および耐熱老化性において十分満足のいくものではなかった。
【0010】
【特許文献1】特開平3−227343号公報
【特許文献2】特開平6−200096号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
かかる状況の下、低動倍率のゴム組成物を得る観点から、カーボンブラック等の補強性充填剤が配合されていないゴム組成物について鋭意検討を重ねた結果、エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体ゴムに天然ゴムと特定の添加剤とを配合したゴム組成物が、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明が解決しようとする課題は、高温での耐久性と耐熱老化性に優れたエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム組成物及びその製造方法、該ゴム組成物を加硫してなる加硫組成物成形体及びその製造方法、並びに該加硫組成物成形体からなる防振材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第一は、下記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含有し、補強性充填剤を含有しないゴム組成物にかかるものである。
(A):エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体ゴム
(B):天然ゴム
(C):有機過酸化物
(D):芳香族アミン系化合物
【0013】
本発明の第二は、上記のゴム組成物を加硫してなる加硫ゴム組成物成形体にかかるものである。
【0014】
本発明の第三は、加硫ゴム組成物成形体からなる防振材にかかるものである。
【0015】
本発明の第四は、下記工程(1)および(2)を有する補強性充填材を含有しないゴム組成物の製造方法にかかるものである。
(1):少なくとも、成分(A)エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体ゴム、成分(B)天然ゴム及び成分(D)芳香族アミン系化合物を混練して、混練物を得る工程
(2):該混練物と、少なくとも成分(C)有機過酸化物とを混合する工程
【0016】
本発明の第五は、下記工程(1)、(2)および(3)を有する補強性充填材を含有しない加硫ゴム組成物成形体の製造方法にかかるものである。
(1):少なくとも、成分(A)エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体ゴム、成分(B)天然ゴム及び成分(D)芳香族アミン系化合物を混練して、混練物を得る工程
(2):該混練物と、少なくとも成分(C)有機過酸化物とを混合して、ゴム組成物を得る工程
(3):該ゴム組成物を加熱成形して、加硫されたゴム組成物成形体を得る工程
【発明の効果】
【0017】
本発明により、高温での耐久性と耐熱老化性に優れたエチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体ゴム組成物及びその製造方法、該ゴム組成物を加硫してなる加硫組成物成形体及びその製造方法、並びに該加硫組成物成形体からなる防振材を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
成分(A)のエチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体ゴムは、エチレンと、α−オレフィンと、非共役ポリエンとの共重合体を意味し、α−オレフィンの炭素数は3〜20が好ましく、非共役ポリエンの炭素数は3〜20が好ましい。このようなα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン及び1−デセンを例示することができる。中でもプロピレン又は1−ブテンが好ましい。
【0019】
成分(A)における非共役ポリエンは、ジエンの他にトリエン以上のポリエンを含む用語であり、ジエンとして、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンなどのような鎖状非共役ジエン;シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラインデン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような環状非共役ジエン;トリエンとして、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン、1,3,7−オクタトリエン、1,4,9−デカトリエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、6,10−ジメチル−1,5,9−ウンデカトリエン、5,9−ジメチル−1,4,8−デカトリエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、13−エチル−9−メチル−1,9,12−ペンタデカトリエン、5,9,13−トリメチル−1,4,8,12−テトラデカジエン、8,14,16−トリメチル−1,7,14−ヘキサデカトリエン、4−エチリデン−12−メチル−1,11−ペンタデカジエンなどを例示することができる。これらの非共役ポリエンは、2以上の組合せを例示することができる。中でも、非共役ジエンが好ましく、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、又は両者の組合せがより好ましい。
【0020】
成分(A)中のエチレン単位の含有量は、好ましくは40〜80重量%、より好ましくは45〜65重量%であり、α−オレフィン単位の含有量は、20〜〜60重量%が好ましく、より好ましくは35〜55重量%である(エチレン単位の含有量と、α−オレフィン単位の含有量との合計を100重量%とする)。エチレン単位の量が多すぎると、加硫されたゴム組成物の耐寒性が非常に悪化するので、その動倍率の温度依存性が著しく大きくなり、その結果、常温での防振性能が冬季あるいは寒冷地において発揮されないことがある。ここで動倍率とは、高温波数域の振動入力時における弾性率(動的弾性率)の変化率であって、動的弾性率と静的弾性率との比によって表される。動倍率が低いほど、防振性が優れている。また、エチレン単位の量が少なすぎると、加硫されたゴム組成物の高温での耐久性が劣ることがある。エチレン単位およびα−オレフィン単位は、赤外分光法により測定することができる。
【0021】
成分(A)中の非共役ポリエン単位の含有量は、ヨウ素価での測定値として、好ましくは5〜36であり、更に好ましくは8〜30である。ヨウ素価の値が小さ過ぎると、十分な架橋密度が得られないために耐久性が劣ることがある。また、ヨウ素価の値が大きすぎると動倍率が高くなることがある。ヨウ素価は、赤外分光法により共役ポリエン由来の二重結合量を測定し、該二重結合量をヨウ素価の値に換算することにより求めることができる。
【0022】
成分(A)のムーニー粘度(ML1+4125℃)は好ましくは50以上、より好ましくは80以上である。ムーニー粘度が低すぎると、加硫されたゴム組成物の高温での耐久性が劣ることがある。該ムーニー粘度は、試験温度を125℃として、JIS K6300−1994に従って測定することができる。
【0023】
成分(A)として、エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴムやエチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエン共重合体ゴムを例示することができる。成分(A)が2以上の共重合体ゴムの組合せである場合、上記のエチレン単位の含有量、α−オレフィン単位の含有量、ムーニー粘度及びヨウ素価は、組合せ全体として評価する。また、成分(A)は、伸展油と組合せて用いてもよい。成分(A)に伸展油を配合したものは、当業者によって、油展ゴムと呼ばれている。
【0024】
成分(A)の製造方法は特に限定されず、公知の方法で製造することができる。成分(A)を製造するための重合触媒として、チタン系触媒、バナジウム系触媒及びメタロセン系触媒を例示することができる。
【0025】
本発明に用いられる成分(B)天然ゴムのムーニー粘度(ML1+4100℃)は、好ましくは20〜180、より好ましくは30〜170である。ムーニー粘度が低すぎると、加硫されたゴム組成物の引張強度が劣ることがある。ムーニー粘度が高すぎると、ゴム組成物の混練加工性が劣ることがある。該ムーニー粘度は、試験温度を100℃として、JIS K6300−1994に従って測定される。
【0026】
成分(A)の含有量は、好ましくは30〜95重量部、より好ましくは55〜75重量部であり、成分(B)の含有量は、好ましくは5〜70重量部、より好ましくは25〜45である。但し、成分(A)と成分(B)との合計を100重量部とする。成分(A)の量が少なすぎると、耐熱老化性が劣ることがある。また、成分(A)の量が多すぎると、加硫されたゴム組成物成形体の高温での耐久性、引張強度が劣ることがある。
【0027】
本発明に用いられる成分(C)有機過酸化物として、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第三ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−(第三ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、ジ第三ブチルペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキシド−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、及び第三ブチルヒドロペルオキシドを例示することができる。中でも、ジクミルペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキシド、又はジ第三ブチルペルオキシド−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが特に好ましい。成分(C)の含有量は、加硫されたゴム組成物の引張強度を向上させる点で、成分(A)と(B)との合計を100重量部として、好ましくは0.1〜15重量部、より好ましくは0.5〜8重量部である。成分(C)の量が少なすぎると、耐熱老化性が低下することがあり、成分(C)の量が多すぎると、高温での耐久性が低下することがある。
【0028】
本発明に用いられる成分(D)は、芳香族アミン系化合物であり、耐熱老化性を高める観点から、4以上のフェニル基を有する芳香族アミン系化合物が好ましい。成分(D)としては、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、N-フェニル-1-ナフチルアミン、アルキル化ジフェニルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、p−(p−トルエンスルホニルアミド)ジフェニルアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、及びN,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミンなどの芳香族アミンが例示される。中でも、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、p−(p−トルエンスルホニルアミド)ジフェニルアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、又はN,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミンが特に好ましい。なお、上記芳香族アミン系化合物は、単独又は二種類以上を配合することもできる。通常、成分(D)の含有量は、耐熱老化性を向上させる点で、成分(A)と(B)との合計を100重量部として、好ましくは0.01〜15重量部、より好ましくは0.05〜8重量部である。
【0029】
本発明においては、補強性充填剤は用いられないので、防振材の動倍率が低い、つまり、防振性が優れている。
【0030】
上記補強性充填剤とは、便覧ゴム・プラスチック配合薬品(発行所 (株)ラバーダイジェスト社)に記載のとおり、ゴム加硫物の物性(例えば、硬度、引張強度、モジュラス、反ぱつ弾性及び引裂強度)を向上させるために、ゴムに添加される配合剤を意味する。補強性充填剤として、EPC、MPC及びCCのようなチャンネルカーボンブラック;SAF、ISAF、HAF、MAF、FEF、SRF、GPF、APF、FF、CF、SCF及びECFのようなファーネスカーボンブラック;FT及びMTのようなサーマルカーボンブラック;アセチレンカーボンブラック;乾式法シリカ;湿式法シリカ;合成ケイ酸塩系シリカ;コロイダルシリカ;塩基性炭酸マグネシウム;活性化炭酸カルシウム;重質炭酸カルシウム;軽質炭酸カルシウム;マイカ;ケイ酸マグネシウム;ケイ酸アルミニウム;ハイスチレン樹脂;環化ゴム;クマロン・インデン樹脂;フェノール・ホルムアルデヒド樹脂;ビニルトルエン共重合樹脂;リグニン;水酸化アルミニウム;並びに水酸化マグネシウムを例示することができる。
【0031】
本発明のゴム組成物は、可塑剤;加硫促進剤;加硫剤;加硫助剤;ポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂;成分(A)及び(B)以外のスチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリルゴム、ブタジエンゴム、液状ポリブタジエン、変性液状ポリブタジエン、液状イソプレン、及び変性液状イソプレンのようなゴムを含有していてもよい。
【0032】
上記可塑剤としては、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリン、コールタールピッチ、ヒマシ油、アマニ油、サブ、密ロウ、リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、及びアタクチックポリプロピレンなど、ゴムの分野で通常使用される可塑剤を例示することができる。中でも、プロセスオイルが特に好ましい。可塑剤の含有量は、成分(A)と(B)との合計を100重量部として、通常1〜150重量部、好ましくは2〜100重量部である。かかる範囲で可塑剤を含有することにより、目的とする柔らかさのゴム組成物を得ることができる。
【0033】
上記加硫促進剤として、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、N,N’−ジオクタデシル−N,N’−ジイソプロピルチウラムジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾール−スルフエンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾール−スルフエンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフエンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,4−ジニトロフエニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジル−ジスルフイド、ジフエニルグアニジン、トリフエニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン、オルソトリル−バイ−グアナイド、ジフエニルグアニジン−フタレート、アセトアルデヒド−アニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒドアンモニア、2−メルカプトイミダゾリン、チオカルバニリド、ジエチルチオユリア、ジブチルチオユリア、トリメチルチオユリア、ジオルソトリルチオユリア、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフエニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフエニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジブチルキサントゲン酸亜鉛、エチレンチオウレアを例示することができる。加硫促進剤の含有量は、加硫されたゴム組成物の引張強度を向上させ、またプルームの発生を抑制する点で、成分(A)と(B)との合計を100重量部として、通常0.05〜20重量部、好ましくは0.1〜8重量部である。
【0034】
上記加硫剤としては、イオウを例示することができる。イオウの含有量は、加硫されたゴム組成物の引張強度を向上させ、またプルームの発生を抑制する点で、成分(A)と(B)の合計を100重量部として、通常0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部である。
【0035】
上記加硫助剤としては、トリアリルイソシアヌレート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、メタクリル酸、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、メタアクリロキシエチルホスフェート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、N−メチロールメタクリルアミド、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、メタクリル酸アルミニウム、メタクリル亜鉛、メタクリル酸カルシウム、メタクリル酸マグネシウム及び3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどの多官能性モノマーを例示することができる。多官能性モノマーである加硫助剤の含有量は、加硫されたゴム組成物の引張強度を向上させる点で、成分(A)と成分(B)との合計を100重量部として、通常0.05〜15重量部、好ましくは0.1〜8重量部である。
【0036】
加硫助剤として更に、酸化マグネシウム及び酸化亜鉛のような金属酸化物を例示することができる。中でも、酸化亜鉛が好ましい。金属酸化物である加硫助剤の含有量は、加硫されたゴム組成物の引張強度を向上させる点で、成分(A)と(B)との合計を100重量部として、通常1〜20重量部である。
【0037】
本発明のゴム組成物の製造方法としては、下記工程(1)及び(2)を有する製造方法をあげることができる。
(1):少なくとも、成分(A)エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム、成分(B)天然ゴム及び成分(D)芳香族アミン系化合物を混練して、混練物を得る工程
(2):該混練物と、少なくとも成分(C)有機過酸化物とを混合する工程
【0038】
工程(1)での成分(A)エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム、成分(B)天然ゴム及び成分(D)芳香族アミン系化合物の好適な配合量は、上述した成分(A)、成分(B)及び成分(D)の好適な含有量である。
【0039】
工程(1)での混練は、バンバリーミキサーやニーダーのような通常の密閉式混練機によって行われる。混練温度は、通常、40〜250℃、混練時間は、通常、0.5〜30分である。
【0040】
工程(2)での成分(C)の好適な配合量は、上述した成分(C)の好適な含有量の通りであり、工程(1)での成分(A)の使用量と成分(B)の使用量との合計を100重量部あたり、好ましくは0.1〜15重量部、より好ましくは0.5〜8重量部である。
【0041】
工程(2)での混合は、ロールやニーダーなどを用いて行う。混合温度は、成分(C)の分解温度以下(例えば、100℃以下)が好ましい。混合時間は、通常、0.5〜60分である。
【0042】
工程(1)及び(2)では、それぞれ必要に応じて、上述した可塑剤、加硫促進剤、加硫剤、加硫助剤、樹脂、ゴムなどを配合してもよい。可塑剤、加硫促進剤、加硫剤、加硫助剤、樹脂及びゴムの工程(1)及び(2)での合計配合量の好適な量は、上述した可塑剤、加硫促進剤、加硫剤、加硫助剤、樹脂及びゴムの好適な含有量である。
【0043】
本発明の加硫ゴム組成物成形体の製造方法としては、上述の工程(1)、(2)及び下記工程(3)を有する製造方法をあげることができる。
(3):工程(2)で得られたゴム組成物を加熱成形して、加硫されたゴム組成物成形体を得る工程
【0044】
工程(3)の加熱成形は、熱プレス、射出成形機、圧縮成形機などの成形機により、通常、120℃以上、好ましくは140℃〜220℃の温度で、約1〜60分間加熱成形して、ゴム組成物に含まれる成分(C)を分解させることによって行われる。
【0045】
上述の加硫ゴム組成物成形体を加工することによって、エンジンマウント、マフラーハンガー及びストラットマウントのような用途に適した形状を有する防振材を製造することができる。
【実施例】
【0046】
次に、実施例をあげ、本発明を具体的に説明する。
【0047】
[測定・評価方法]
(1)エチレン単位及びプロピレン単位
ホットプレス機により共重合体ゴムを厚み約0.1mmのフィルムに成形し、赤外分光光度計(日本分光工業社製 IR−810)により該フィルムの赤外吸収スペクトルを測定し、文献(赤外吸収スペクトルによるポリエチレンのキャラクタリゼーション 高山、宇佐美 等著 又は Die Makromolekulare Chemie,177,461(1976)Mc Rae,M.A.,MadamS,W.F.等著)記載の方法に従って求めた。
【0048】
(2)ヨウ素価
ホットプレス機により共重合体ゴムを厚み約0.5mmのフィルムに成形し、赤外分光光度計により該フィルムの5−エチリデン−2−ノルボルネン由来のピーク(1688cm-1の吸収ピーク)を測定して、共重合体ゴム中の二重結合のモル含量を求め、該モル含量からヨウ素価を算出した。
【0049】
(3)ムーニー粘度
100℃のムーニー粘度(ML1+4100℃)は、試験温度を100℃とし、125℃のムーニー粘度(ML1+4125℃)は試験温度を125℃として、JIS K6300−1994に従い測定を行った。
【0050】
(4)引張破断伸び
加硫ゴム組成物成形体シートから、JIS K6251−1993規定のダンベル状3号型試験片を切り出した。次に、引張試験機(SHIMADZU社製 レーザー式オートグラフAG−500E)により、雰囲気温度120℃、引張速度500mm/minの試験条件で、該試験片の引張破断伸びを測定した。本値が高いほど、高温での耐久性に優れる。
【0051】
(5)耐熱老化性
加硫ゴム組成物成形体シートから、JIS K6251−1993規定のダンベル状3号型試験片を切り出した。温度を150℃、熱処理時間を120時間に変更した以外はJIS K6257−1993に規定されたノーマルオーブン法に従って、試験片を熱処理した。次に、引張試験機(上島製作所社製 QUICK READER P−57)により、雰囲気温度23℃、引張速度500mm/minの試験条件で、熱処理を行っていない試験片と熱処理した試験片とについて、引張破断強度、引張破断伸び及び硬度を測定し、下式により、引張破断強度の熱処理前後の変化率(△Tb)、引張破断伸びの熱処理前後の変化率(△Eb)及び硬度の熱処理前後の変化値(△Hs)を算出した。これらの値が小さいほど、耐熱老化性に優れる。
△Tb=(Tb2−Tb1)×100
△Tb:引張破断強度の熱処理前後の変化率
Tb1 :未熱処理の試験片の引張破断強度
Tb2 :熱処理した試験片の引張破断強度
△Eb=(Eb2−Eb1)×100
△Eb:引張破断伸びの熱処理前後の変化率
Eb1 :未熱処理の試験片の引張破断伸び
Eb2 :熱処理した試験片の引張破断伸び
△Hs=Hs2−Hs1
△Hs:硬度の熱処理前後の変化値
Hs1 :未熱処理の試験片の硬度
Hs2 :熱処理した試験片の硬度
【0052】
[実施例1]
工程(1)
成分(A)として、エチレン単位を52重量%含有しプロピレン単位を48重量%含有し(両者の含有量の合計を100重量%とする)、ムーニー粘度(ML1+4125℃)が100であり、ヨウ素価が10であるエチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(住友化学(株)製、商品名:エスプレン553)55重量部、成分(B)として、ムーニー粘度(ML1+4100℃)が65である天然ゴム45重量部、成分(A)と(B)との合計100重量部に対し、成分(D)として4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(成分(D−1))2重量部、酸化亜鉛5重量部及びステアリン酸1重量部を、スタート温度80℃にした1700mlのバンバリーミキサーを用い、ローター回転数60rpmで5分間混練し、混練物を得た。
【0053】
工程(2)
次に、工程(1)で得られた混練物と、成分(A)と(B)との合計100重量部に対し、ジクミルペルオキシド(成分(C))7重量部及びイオウ(加硫剤)0.3重量部を、8インチのオープンロールにて混合して、ゴム組成物を得た。
【0054】
工程(3)
工程(2)で得られたゴム組成物を、170℃×20分間でプレスして成形と加硫とを同時に行い、厚さが2mmの加硫されたゴム組成物成形体のシートを作製した。シートの評価結果を表1に示す。このシートを加工することによって、用途に適した形状を有する防振材を製造することができる。
【0055】
実施例2
工程(1)において、成分(D)として4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(成分(D−1))2重量部に代えて、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(成分(D−1))1.5重量部及びN,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン(成分(D−2))0.5重量部を用いた以外は実施例1と同様に行った。
【0056】
実施例3
工程(1)において、成分(D)として4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(成分(D−1))2重量部に代えて、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(成分(D−1))1重量部及びN,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン(成分(D−2))1重量部を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0057】
実施例4
工程(1)において、成分(D)として4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(成分(D−1))2重量部に代えて、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(成分(D−1))0.5重量部及びN,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン(成分(D−2))1.5重量部を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0058】
実施例5
工程(1)において、成分(D)として4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(成分(D−1))2重量部に代えて、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン(成分(D−2))2重量部を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0059】
実施例6
工程(1)において、成分(D)として4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(成分(D−1))2重量部に代えて、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(成分(D−1))1.5重量部及びN−フェニル−N’−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン(成分(D−3))0.5重量部を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0060】
実施例7
工程(1)において、成分(D)として4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(成分(D−1))2重量部に代えて、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(成分(D−1))1重量部及びN−フェニル−N’−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン(成分(D−3))1重量部を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0061】
実施例8
工程(1)において、成分(D)として4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(成分(D−1))2重量部に代えて、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(成分(D−1))0.5重量部及びN−フェニル−N’−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン(成分(D−3))1.5重量部を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0062】
実施例9
工程(1)において、成分(D)として4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(成分(D−1))2重量部に代えて、オクチル化ジフェニルアミン(成分(D−4))2重量部を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0063】
比較例1
工程(1)において、成分(D)を使用しなかった以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0064】
【表1】

※ 添加した化合物
A:エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム
エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(エチレン/プロピレンの重量比 52/48、ムーニー粘度ML1+4125℃ 100、ヨウ素価 10)
B:天然ゴム
C:有機過酸化物 ジクミルペルオキシド
D−1:芳香族アミンを含有する化合物 N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン
D−2:芳香族アミンを含有する化合物 4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン
D−3:芳香族アミンを含有する化合物 N−フェニル−N’−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン
D−4:芳香族アミンを含有する化合物 オクチル化ジフェニルアミン
【0065】
【表2】

※ 添加した化合物
A:エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム
エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(エチレン/プロピレンの重量比 52/48、ムーニー粘度ML1+4125℃ 100、ヨウ素価 10)
B:天然ゴム
C:有機過酸化物 ジクミルペルオキシド
D−1:芳香族アミンを含有する化合物 N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン
D−2:芳香族アミンを含有する化合物 4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン
D−3:芳香族アミンを含有する化合物 N−フェニル−N’−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン
D−4:芳香族アミンを含有する化合物 オクチル化ジフェニルアミン
【0066】
本発明の要件を満足する実施例1〜9で得られた加硫されたゴム組成物成形体は、高温破断伸び及び耐熱老化性が共に良好である。一方、芳香族アミンを含まない比較例1で得られた加硫されたゴム組成物成形体においては、耐熱老化性が不十分である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含有し、補強性充填剤を含有しないゴム組成物。
(A):エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体ゴム
(B):天然ゴム
(C):有機過酸化物
(D):芳香族アミン系化合物
【請求項2】
成分(D)が4以上のフェニル基を有する芳香族アミン系化合物である請求項1に記載のゴム組成物。
【請求項3】
成分(A)の含有量と成分(B)の含有量との合計を100重量部として、成分(A)の含有量が30〜95重量部であり、成分(B)の含有量が5〜70重量部であり、成分(C)の含有量が0.1〜15重量部であり、成分(D)の含有量が0.01〜15重量部である請求項1又は2に記載のゴム組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物を加硫してなる加硫ゴム組成物成形体。
【請求項5】
請求項4に記載の加硫ゴム組成物成形体からなる防振材。
【請求項6】
下記工程(1)および(2)を有する補強性充填材を含有しないゴム組成物の製造方法。
(1):少なくとも、成分(A)エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体ゴム、成分(B)天然ゴム及び成分(D)芳香族アミン系化合物を混練して、混練物を得る工程
(2):該混練物と、少なくとも成分(C)有機過酸化物とを混合する工程
【請求項7】
成分(D)が4以上のフェニル基を有する芳香族アミン系化合物である請求項6に記載のゴム組成物の製造方法。
【請求項8】
工程(1)での成分(A)の配合量と成分(B)の配合量との合計を100重量部として、工程(1)において、成分(A)の配合量が30〜95重量部であり、成分(B)の配合量が5〜70重量部であり、成分(D)の配合量が0.01〜15重量部であり、工程(2)において、成分(C)の配合量が0.1〜15重量部である請求項6又は7に記載のゴム組成物の製造方法。
【請求項9】
下記工程(1)、(2)および(3)を有する補強性充填材を含有しない加硫ゴム組成物成形体の製造方法。
(1):少なくとも、成分(A)エチレン−α−オレフィン−非共役ポリエン共重合体ゴム、成分(B)天然ゴム及び成分(D)芳香族アミン系化合物を混練して、混練物を得る工程
(2):該混練物と、少なくとも成分(C)有機過酸化物とを混合して、ゴム組成物を得る工程
(3):該ゴム組成物を加熱成形して、加硫されたゴム組成物成形体を得る工程
【請求項10】
成分(D)が4以上のフェニル基を有する芳香族アミン系化合物である請求項9に記載の加硫ゴム組成物成形体の製造方法。
【請求項11】
工程(1)での成分(A)の配合量と成分(B)の配合量との合計を100重量部として、工程(1)において、成分(A)の配合量が30〜95重量部であり、成分(B)の配合量が5〜70重量部であり、成分(D)の配合量が0.01〜15重量部であり、工程(2)において、成分(C)の配合量が0.1〜15重量部である請求項9又は10に記載の加硫ゴム組成物成形体の製造方法。

【公開番号】特開2007−154178(P2007−154178A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−306322(P2006−306322)
【出願日】平成18年11月13日(2006.11.13)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【出願人】(000219602)東海ゴム工業株式会社 (1,983)
【Fターム(参考)】