説明

シアノピリジンをベースにしたアゾ染料

【課題】シアノピリジンをベースにしたアゾ染料を提供する。
【解決手段】(A)アルカリ溶解性バインダ及び
(B)式(1)
【化1】


(式中、Dは、ベンゼン系、ナフタレン系、ジフェニル系、アゾベンゼン系、チオフェン系、ベンゾチアゾール系、ベンズイソチアゾール系、チアジアゾール系、インダゾール系、ベンゾトリアゾール系、ピラゾール系、アントラキノン系、ナフトール酸イミド系、クロモン系、フタルイミド系又はジフェニレンオキシド系のジアゾ成分の基を表し、
X及びYは、各々互いに独立して、炭素原子数2ないし6のアルキレン基を表し、
nは、1ないし10の数を表し、
Zは、酸素原子又は硫黄原子を表し、及び
1は、−X[−O−Y]n−ZH(式中、X、Y、Z及びnは上記で定義された通りである。)、非置換の又は1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基によって置換し得る炭素原子数1ないし12のアルキル基、非置換の又は1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素原子数1ないし12のアルキル基又は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基によって置換し得る炭素原子数5ないし24のアリール基、非置換の又は1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素原子数1ないし12のアルキル基又は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基によって置換し得る炭素原子数6ないし30のアラルキル基、又は非置換の又は1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素原子数1ないし12のアルキル基又は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基によって置換し得る炭素原子数5ないし24の脂環式基を表す。)で表されるアゾ染料を含有する組成物が、液晶ディスプレイ、フラットパネルディスプレイ、カラー画像撮像管、カラー複写機等のための色フィルタの製造に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シアノピリジンをベースにした染料、それらの調製のための方法、前記シアノピリジンをベースにしたアゾ染料を含有する組成物及び色フィルタ製造のためのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
これまでは、液晶ディスプレイ、フラットパネルディスプレイ、カラー画像撮像管、カラー複写機等に用いられる色フィルタのための着色剤として顔料が通常使用されてきた。しかしながら、顔料含有色フィルタは、しばしば、光が顔料粒子によって散乱するために低い光透過率及び低いコントラストに弱点がある。更なる問題は、顔料含有感光性樹脂の調製の間に頻繁に起こる。塗布する前に、顔料が均一に分散された樹脂を、塵及び大きな粒子を除去するためにフィルタに通さねばならないが、その際凝固した顔料粒子によって時折フィルタの目詰まりが生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
それらの欠点は、顔料に代わり可溶性染料の適用によって克服し得るが、染料は一般的に十分な熱安定性及び光安定性を与えない。更に、色フィルタにおける染料の使用は、個々の色が混じり合うことを防止するためにしばしば特別な処理、例えばポリウレタン又はエポキシ樹脂の保護フィルムの適用又は染色された媒体にタンニン酸などを用いて化学処理を受けさせることを要求する。
上述の問題は、アルカリ可溶性樹脂及び特定のシアノピリジンをベースにしたアゾ染料を含有するレジスト調合物によって解決し得ることが今や見出された。
【課題を解決するための手段】
【0004】
従って、本発明は、
(A)アルカリ可溶性バインダ及び
(B)式(1)
【化1】

[式中、
Dは、ベンゼン系、ナフタレン系、ジフェニル系、アゾベンゼン系、チオフェン系、ベンゾチアゾール系、ベンズイソチアゾール系、チアジアゾール系、インダゾール系、ベンゾトリアゾール系、ピラゾール系、アントラキノン系、ナフトール酸イミド系、クロモン系、フタルイミド系又はジフェニレンオキシド系のジアゾ成分の基を表し、
X及びYは、各々互いに独立して、炭素原子数2ないし6のアルキレン基を表し、
nは、1ないし10の数を表し、
Zは、酸素原子又は硫黄原子を表し、及び
1は、−X[−O−Y]n−ZH(式中、X、Y、Z及びnは上記で定義された通りである。)、非置換の又は1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基によって置換し得る炭素原子数1ないし12のアルキル基、非置
換の又は1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素原子数1ないし12のアルキル基又は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基によって置換し得る炭素原子数5ないし24のアリール基、非置換の又は1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素原子数1ないし12のアルキル基又は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基によって置換し得る炭素原子数6ないし30のアラルキル基、又は非置換の又は1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素原子数1ないし12のアルキル基又は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基によって置換し得る炭素原子数5ないし24の脂環式基を表す。]で表されるアゾ染料を含有する組成物に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
置換基Dは、ベンゼン、ナフタレン及びチオフェン系のジアゾ成分の基が好ましい。
Dとして特に好ましいのは、ベンゼン系のジアゾ成分の基である。
成分(B)として好ましいのは、式(1)[式中、Dは式(2)
【化2】

(式中、R2、R3及びR4は、各々互いに独立して、水素原子、メチル基、トリフルオロ
メチル基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表す。)で表される基である。]で表
されるアゾ染料である。
特に好ましいのは、式(1)(式中、Dは、R2が水素原子を表し、R4がトリフルオロメチル基を表し、及びR3が水素原子又はニトロ基を表すところの式(2)で表される基
を表す。)で表されるアゾ染料である。
基X及びYとしての炭素原子数2ないし6のアルキレン基は、例えばエチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基又はオクタメチレン基のような線状又は枝分かれ状のアルキレン基であり得る。
好ましいX及びYは、各々互いに独立して、エチレン基、プロピレン基又はトリメチレン基である。
特に好ましいのは、X及びYがエチレン基を表し及びZが酸素原子を表すところの式(1)で表されるアゾ染料である。
式(1)において、nは1又は2が好ましい。
【0006】
アルキル基を意味するいかなる基も、1個以上のヒドロキシ基、アミノ基、ハロゲン原子又は炭素原子1ないし8のアルコキシ基によって置換され得る直鎖又は枝分かれしたアルキル基であり得る。
アルキル基の例は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、n−デシル基及びn−ドデシル基を含む。
置換されたアルキル基は、例えば、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、2−アミノエチル基、2−アミノプロピル基、4−アミノブチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、4−クロロブチル基、2−メトキシエチル基、2−メトキシプロピル基、4−メトキシブチル基及び2−エトキシエチル基を含む。
【0007】
1に指定されたアリール基は、5ないし24個、特に6ないし14個の炭素原子を有
し得、及び例えばヒドロキシ基、アミノ基、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素
原子数1ないし8のアルコキシ基、炭素原子数1ないし12のヒドロキシアルキル基又はハロゲン原子によって置換され得る。
適するアリール基の例は、フェニル基、トリイル基、メシチル基、イシチル基、2−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2,6−ジクロロフェニル基、2−アミノフェニル基、3−アミノフェニル基、4−アミノフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、ナフチル基及びフェナントリル基を含む。
1としてのアラルキル基は、6ないし30個、特に7ないし12個の炭素原子を有し
得、及び非置換の又は1個以上のヒドロキシ基、アミノ基、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし8のアルコキシ基、炭素原子数1ないし12のヒドロキシアルキル基又はハロゲン原子によって置換され得る。
適するアラルキル基の例は、ベンジル基、2−フェニルエチル基、トリルメチル基、メシチルメチル基及び4−クロロフェニルメチル基を含む。
1としての脂環式基は、5ないし24個、好ましくは6ないし12個の炭素原子を有
し得、及び非置換の又は1個以上のヒドロキシ基、アミノ基、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし8のアルコキシ基、炭素原子数1ないし12のヒドロキシアルキル基又はハロゲン原子によって置換され得る。
適する脂環式基の例は、シクロヘキシル基、4−ヒドロキシシクロヘキシル基及び4−シクロヘキシルシクロヘキシル基を含む。
【0008】
特に好ましいのは、R1が−X[−O−Y]n−ZH(式中、X、Y、Z及びnは上記で定義される通りである。)、又は非置換のもしくは1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素原子数1ないし12のアルキル基又は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基によって置換され得る炭素原子数6ないし30のアラルキル基を表すところの式(1)で表されるアゾ染料である。
特に好ましい式(1)で表されるアゾ染料において、R1は2−(2−ヒドロキシエト
キシ)エチル基又はベンジル基である。
式(1)で表される適するアゾ染料の例は、下記の化合物である:
【化3】

【化4】

【化5】

式(101)及び(102)で表される化合物が特に好ましい。
【0009】
式1で表される化合物は既知の方法に従い、例えば、芳香族アミンのジアゾ化そしてその後に続くカップリング反応により調製され得る。
式(1)で表されるアゾ染料の調製方法は、慣用の方法に従い、式(3)
【化6】

(式中、R2、R3及びR4は、上記で定義される通りである。)で表される化合物のジア
ゾ化し、そして次にジアゾ化化合物を式(4)
【化7】

(式中、R1、X、Y、Z及びnは、上記で定義される通りである。)で表されるカップ
リング成分でカップリングすることを含む。
色フィルタの製造のための本発明の方法において、いかなる感光性レジスト樹脂も、染料が配合樹脂中で十分に溶解し、また該樹脂が光によって硬化し得るならば本発明によるアゾ染料と組み合わせて使用し得る。
アルカリ可溶性バインダ(A)は、好ましくは有機溶媒中で可溶であり、また弱アルカリ性水溶液で現像可能である線状有機ポリマーである。
【0010】
アルカリ水溶液に可溶であって及び水に不溶である、色フィルタレジスト組成物において使用されるバインダとして、例えば分子中に1個以上の酸基及び1個以上の重合性不飽和結合を有する重合性化合物のホモポリマー又はそれらの2種以上のコポリマー、それらの化合物と共重合可能な1個以上の不飽和結合を有し及び酸基を含有しない1個以上の重合性化合物のコポリマーが使用され得る。そのような化合物は、分子中に1個以上の酸基及び1個以上の重合性不飽和結合を有する1種以上の低分子化合物とそれらの化合物と共重合可能な1個以上の不飽和結合を有し及び酸基を含有しない1個以上の重合性化合物との共重合によって得られ得る。酸基の例は、−COOH基、−SO3H基、−SO2NHCO−基、フェノール系ヒドロキシ基、−SO2NH−基、及び−CO−NH−CO−基で
ある。それらのうちで、−COOH基を有する高分子化合物が特に好ましい。
好ましくは、色フィルタレジスト組成物中の有機ポリマーバインダが、付加重合可能なモノマー単位として、少なくとも1つのアクリル酸、メタクリル酸などのような不飽和有機酸化合物を含むアルカリ可溶性コポリマーを含む。アルカリ可溶性、付着剛性(adhesion rigidity)、耐化学薬品性等の品質の平衡を保つために、ポリマーバンダのための更なるコモノマーとして、メチルアクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、スチレンなどのような不飽和有機酸エステル化合物を使用することが好ましい。
有機ポリマーバインダは、例えば米国特許第5368976号明細書で記載されるようなランダムコポリマー又はブロックコポリマーであり得る。
【0011】
分子中に1個以上の酸基及び1個以上の重合性不飽和結合を有する重合性化合物の例は、下記の化合物を含む。
分子中に1個以上の−COOH基及び1個以上の重合性不飽和結合を有する重合性化合物の例は、(メタ)アクリル酸、2−カルボキシエチル(メタ)アクリル酸、2−カルボ
キシプロピル(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、モノ[2−(メタ)アクリロイ
ルオキシエチル]スクシネート、モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル] アジペート、モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]フタレート、モノ[2−(メタ)アク
リロイルオキシエチル]ヘキサヒドロフタレート、モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]マレエート、モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル]スクシネート、モ
ノ[2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル]アジペート、モノ[2−(メタ)アクリロ
イルオキシプロピル] フタレート、モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル] ヘ
キサヒドロフタレート、モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル] マレエート、
モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシブチル] スクシネート、モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシブチル] アジペート、モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシブチル] フタ
レート、モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシブチル] ヘキサヒドロフタレート、モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシブチル] マレエート、3−(アルキルカルバモイル)アクリル酸、α−クロロアクリル酸、マレイン酸、モノエステル化マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、無水マレイン酸、及びω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートである。
【0012】
ビニルベンゼンスルホン酸及び2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸は、1個以上の−SO3H基及び1個以上の重合性不飽和結合を有する重合性化合
物の例である。
N−メチルスルホニル(メタ)アクリルアミド、N−エチルスルホニル(メタ)アクリルアミド、N−フェニルスルホニル(メタ)アクリルアミド、及びN−(p−メチルフェニルスルホニル)(メタ)アクリルアミドは、1個以上の−SO2NHCO−基及び1個
以上の重合性不飽和結合を有する重合性化合物の例である。
分子中に1個以上のフェノール系ヒドロキシ基及び1個以上の重合性不飽和結合を有する重合性化合物の例は、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、ジヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシフェニル−カルボニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニルチオエチル(メタ)アクリレート、ジヒドロキシフェニルカルボニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジヒドロキシフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、及びジヒドロキシ−フェニルチオエチル(メタ)アクリレートを含む。
【0013】
分子中に1個以上の−SO2NH−基及び1個以上の重合性不飽和結合を有する重合性
化合物の例は、式(a)又は(b):
CH2=CHA1−Y1−A2−SO2−NH−A3 (a)
CH2=CHA4−Y2−A5−NH−SO2−A6 (b)
(式中、Y1及びY2は各々−COO−、−CONA7−又は単結合を表し;A1及びA4
各々H又はCH3を表し;A2及びA5は各々所望により置換基を有する炭素原子数1ない
し12のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基もしくはアラルキレン基、又はエーテル基及びチオエーテル基が挿入される炭素原子数2ないし12のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基もしくはアラルキレン基を表し;A3及びA6は各々H、所望により置換基を有する炭素原子数1ないし12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し;及びA7は各々H、所望により置換基を有する炭素
原子数1ないし12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。)によって表される化合物を含む。
1個以上の−CO−NH−CO−基及び1個以上の重合性不飽和結合を有する重合性化合物は、マレイミド及びN−オクリロイル−アクリルアミドを含む。それらの重合性化合物は、環が重合によって主鎖とともに形成されるところの−CO−NH−CO−基を含む高分子量化合物になる。更に、各々−CO−NH−CO−基を有するメタクリル酸誘導体及びアクリル酸誘導体もまた使用され得る。そのようなメタクリル酸誘導体及びアクリル酸誘導体は、例えばN−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド
、N−ブタノイルメタクリルアミド、N−ペンタノイルメタクリルアミド、N−デカノイルメタクリルアミド、N−ドデカノイルメタクリルアミド、N−ベンゾイルメタクリルアミド、N−(p−メチルベンゾイル)メタクリル−アミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド、N−(ナフチル−カルボニル)メタクリルアミド、N−(フェニルアセチル)−メタクリル−アミド及び4−メタクリロイルアミノフタルイミドのようなメタクリルアミド誘導体、及びそれらと同じ置換基を有するアクリルアミド誘導体を含む。それらの重合性化合物は、重合して、側鎖において−CO−NH−CO−基を有する化合物になる。
【0014】
1個以上の重合性不飽和結合を有し及び酸基を含有しない重合性化合物の例は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニ−8−イル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ
)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、6,7−エポキシヘプチル(メタ)アクリレートのような(メタ)アクリル酸のエステル;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−クロロスチレン、ポリクロロスチレン、フルオロスチレン、ブロモスチレン、エトキシメチルスチレン、メトキシスチレン、4−メトキシ−3−メチルスチレン、ジメトキシスチレン、ビニルベンジルメチルエーテル、ビニルベンジルグリシジルエーテル、インデン、1−メチリンデンのようなビニル芳香族化合物;ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルピバレート、ビニルベンゾエート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバラート、ビニルカプロエート、ビニルクロロアセテート、ビニルジクロロアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフェニルアセテート、ビニルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニルフェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシレート、ビニルサリチレート、ビニルシクロベンゾエート、ビニルテトラクロロベンゾエート、ビニルナフトエート、アリルアセテート、アリルプロピオネート、アリルブチレート、アリルピバレート、アリルベンゾエート、アリルカプロエート、アリルステアレート、アリルアセトアセテート、アリルラクテートのようなビニル又はアリルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルヘキシルエーテル、ビニルオクチルエーテル、ビニルエチルヘキシルエーテル、ビニルメトキシエチルエーテル、ビニルエトキシエチルエーテル、ビニルクロロエチルエーテル、ビニルヒドロキシエチルエーテル、ビニルエチルブチルエーテル、ビニルヒドロキシエトキシエチルエーテル、ビニルジメチルアミノエチルエーテル、ビニルジエチルアミノエチルエーテル、ビニルブチルアミノエチルエーテル、ビニルベンジルエーテル、ビニルテトラヒドロフルフリルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニルトリルエーテル、ビニルクロロフェニルエーテル、ビニルクロロエチルエーテル、ビニルジクロロフェニルエーテル、ビニルナフチルエーテル、ビニルアントリルエーテル、アリルグリシジルエーテルのようなビニル又はアリルエーテル;(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルヘキシル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジシクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジフェニル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘプチル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−エチルヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドシクロヘキシル、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−トリル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、N−ナフチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニルスルホニル(メタ)アクリルアミド、N−メチルフェニルスルホニル(メタ)アクリルアミド及びN−(メタ)アクリロイルモルホリン、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシアクリルアミドのようなアミド型不飽和化合物;ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどのようなポリオレフィン型化合物;(メタ)アクリロニトリル、メチルイソプロペニルケトン、マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−メチルフェニルマレイミド、N−メトキシフェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−アルキルマレイミド、無水マレイン酸、ポリスチレンマクロモノマー、ポリメチル(メタ)アクリレートマクロモノマー、ポリブチル(メタ)アクリレートマクロモノマー;ブチルクロトネート、ヘキシルクロトネート、グリセリンモノクロトネートのようなクロトネート;ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネートのようなイタコネート;及びジメチルマレエート、ジブチルフマレートのようなマレエート又はフマレートから選択される重合可能な不飽和結合を有する化合物を含む。
【0015】
コポリマーの好ましい例は、メチル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸のコポリマー、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸のコポリマー、メチル(メタ)アクリレート/、エチル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸のコポリマー、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸
とスチレンのコポリマー、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのコポリマー、メチル(メタ)アクリレート/、ブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸とスチレンのコポリマー、メチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸とヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートのコポリマー、メチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸とポリメチル(メタ)アクリレートマクロモノマーのコポリマー、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸とポリメチル(メタ)アクリレートマクロモノマーのコポリマー、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、スチレンと(メタ)アクリル酸のコポリマー、メチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸とポリスチレンマクロモノマーのコポリマー、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸とポリスチレンマクロモノマーのコポリマー、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとポリスチレンマクロモノマーのコポリマー、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとポリスチレンマクロモノマーのコポリマー、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートとポリメチル(メタ)アクリレートマクロモノマーのコポリマー、メチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとポリスチレンマクロモノマーのコポリマー、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとポリメチル(メタ)アクリレートマクロモノマーのコポリマー、N−フェニルマレイミド、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸とスチレンのコポリマー、ベンジル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリル酸、N−フェニルマレイミド、モノ−[2−(メタ)アクリロイルオキシエ
チル]スクシネートとスチレンのコポリマー、アリル(メタ)アクリレート、(メタ)ア
クリル酸、N−フェニルマレイミド、モノ−[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]スクシネートとスチレンのコポリマー、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、N−フェニルマレイミド、グリセロールモノ(メタ)アクリレートとスチレンのコポリマー、ベンジル(メタ)アクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、N−フェニルマレイミド、グリセロールモノ(メタ)アクリレートとスチレンのコポリマー、及びベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、N−シクロヘキシルマレイミドとスチレンのコポリマーである。
【0016】
ヒドロキシスチレンホモポリマー及びコポリマー又はノボラック型フェノール樹脂、例えばポリ(ヒドロキシスチレン)及びポリ(ヒドロキシスチレン−コ−ビニルシクロヘキサノール)、ノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂及びハロゲン化フェノールノボラック樹脂もまた使用され得る。より特に、例えば特開昭59−44615号公報−B4(ここで使用される用語“JP−B4”は審査された日本特許公報を言及する。)、特公昭54−34327号公報−B4、特公昭58−12577号公報−B4及び特公昭54−25957号公報−B4、特開昭59−53836号公報、特開昭59−71048号公報、特開昭60−159743号公報、特開昭60−258539号公報、特開平1−152449号公報、特開平2−199403号公報及び特開平2−199404号公報にそれぞれ記載される、例えばコモノマーとしてのスチレンとの、例えばメタクリル酸コポリマー、アクリル酸コポリマー、イタコン酸コポリマー、クロトン酸コポリマー、無水マレインコポリマー、及びマレイン酸コポリマー、及び特に部分エステル化マレイン酸コポリマーを含み、該コポリマーは例えば米国特許第5650263号明細書に記載されるようなアミンと更に反応し得;更に側鎖にカルボキシル基を有するセルロース誘導体が使用され得、また特に好ましいのは例えば米国特許第4139391号明細書、特公昭59−44615号公報−B4、特開昭60−159743号公報及び特開昭60−258539号公報において記載されるようなベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸のコポリマー及びベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸と他のモノマーとのコポリマーである。
上記有機バインダポリマーのうちカルボン酸基を有するものに関して、感光性、塗膜強度、塗布溶剤及び耐化学薬品性及び基材への接着を改善する目的で光重合可能な有機バインダポリマーを得るためにカルボン酸基のいくつか又は全てとグリシジル(メタ)アクリレート又はエポキシ(メタ)アクリレートとを反応させることは可能である。例は特公昭50−34443号公報−B4、特公昭50−34444号公報−B4、米国特許第5153095号明細書、T.Kudo等によるJ.Appl.Phys.,37巻(1998),3594−3603頁、米国特許第5677385号明細書及び米国特許第56502
33号明細書に記載される。
【0017】
これら様々な種類のアルカリ可溶性バインダのうち、アクリル酸ホモポリマー及びコポリマー並びにメタクリル酸ホモポリマー及びコポリマーが特に好ましい。
バインダの質量平均分子量は、好ましくは500ないし1,000,000、例えば3,000ないし1,000,000、より好ましくは5,000ないし400,000である。
染料含有硬化性樹脂におけるアルカリ可溶性バインダの含有量は、組成物の総固体含有量に基づき、好ましくは10ないし90質量%、より好ましくは20ないし80質量%及び特に好ましくは30ないし70質量%である。
染料含有硬化性樹脂における式(1)で表される染料の含有量は、組成物の総固体含有量に基づき、好ましくは1ないし50質量%、より好ましくは3ないし40質量%、及び特に好ましくは5ないし30質量%である。
ポジ型レジストとして染料含有硬化性組成物が構成される場合、該組成物は例えばナフ
トキノンジアジドのような感光性化合物を含有し得る。
ネガティブレジスト型染料含有硬化性組成物が構成される場合、該組成物は目的にかなうように光重合可能なビニル化合物及び光重合可能な開始剤を含有する。
【0018】
従って、本発明はさらに
(A)アルカリ可溶性バインダ、
(B)上述されるような式(1)で表されるアゾ染料、
(C)成分(A)とは異なる光重合性ビニル化合物及び
(D)光開始剤
を含有する組成物に関する。
【0019】
光重合可能なビニル化合物は当業者に良く知られる。
それらのモノマーは、少なくとも1つのエチレン性二重結合を含有し、また通常100℃以上の沸点を有する。
適する光重合性ビニル化合物の例は、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールトリメタクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ペンタエリトリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリトリトールペンタアクリレート、ジペンタエリトリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリトリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサメタクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートである。
好ましい光重合可能なビニル化合物は、ジペンタエリトリトールペンタアクリレート及びジペンタエリトリトールペンタメタクリレートである。
染料含有硬化性組成物における光重合可能なビニル化合物(C)の総含有量は、それらの物質によって変わるが、組成物の固体含有量に基づき、5ないし70質量%、好ましくは5ないし50質量%、及び特に好ましくは7ないし30質量%である。
【0020】
適する光開始剤(D)も、当業者によく知られており、また好ましくはハロメチルオキサジアゾール、ハロメチル−s−トリアジン、3−アリール置換されたクマリン、ベンゾフェノン、アセトフェノン、シクロペンタジエン−ベンゼン鉄錯体、オキシムエステル及びオキシムから選ばれる。
適する光開始剤(D)は、例えば英国特許第2339571号明細書、米国特許第6,485,885号明細書、英国特許第2358017号明細書、英国特許第2357293号明細書、国際公開第02/100903号パンフレット、J.Photopolym.Sci.Technol.15,51−57(2002)、IP.com.Journal IPCOM 000012462D,3(6),101−109(2003)、米国特許出願公開第2004/0102548号明細書及び米国特許出願公開第2004/102673号明細書に記載される。
【0021】
好ましい光開始剤(D)は、式
【化8】

(式中、
65、R66及びR67は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のハロゲンアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、塩素原子又はN(炭素原子数1ないし4のアルキル)2基を表し;
68は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のハロゲンアルキル基、フェニル基、N(炭素原子数1ないし4のアルキル)2基、COOCH3
【化9】

を表し、
及び
nは2ないし10を表す。)で表されるベンゾフェノンである。
具体的な例は、ラムベルティから入手可能なエサキュア TZT(登録商標:ESACURE TZT)、(2,4,6−トリメチルベンゾフェノンと4−メチルベンゾフェノンとの混合物)及びダロキュア(登録商標:DAROCUR)BP(ベンゾフェノン)である。
【0022】
さらに好ましい光開始剤(D)は、式
【化10】

(R29は水素原子又は炭素原子数1ないし18のアルコキシ基を表し;
30は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子1ないし12のヒドロキシアルキル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−OCH2CH2−OR47、モルホリノ基、炭素原子数1ないし18のアルキル−S−、基H2C=CH−、H2C=C(CH3)−、
【化11】

を表し、
a、b及びcは、1ないし3を表し、
nは、2ないし10を表し;
3及びG4は、互いに独立して、ポリマー構造の末端基、好ましくは水素原子又はメチル基を表し、
47は、水素原子、
【化12】

を表し;
31は、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし16のアルコキシ基、モルホリノ基、ジメチルアミノ基又は−O(CH2CH2O)m−炭素原子数1ないし16のアルキル基を表し;
32及びR33は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし16のアルコキシ基又は−O(CH2CH2O)m−炭素原子数1ないし1
6のアルキル基;又は未置換のフェニル基もしくはベンジル基;又は炭素原子数1ないし12のアルキル基によって置換されたフェニル基もしくはベンジル基を表し;又はR32
びR33はそれらに結合する炭素原子と一緒になってシクロヘキシル環を形成し;
mは1ないし20を表すが;
但し、R31、R32及びR33は、全て一緒に炭素原子数1ないし16のアルコキシ基又は−O(CH2CH2O)m−炭素原子数1ないし16のアルキル基を表すことはない。)で表
されるアルファ−ヒドロキシケトン、アルファ−アルコキシケトン又はアルファ−アミノケトンである。
具体的な例は、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンとベンゾフェノンとの混合物、2−メチル−1[4
−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノ−1−オン、2−ベンジル−2−
ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルホリニ−4−イル−フェニル)−ブタノ−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノ−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタノ−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパノ−1−オン、2−ヒドロキシ−1−[4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−
フェニル]−2−メチル−プロパノ−1−オン、2−ベンジル−1−(3,4−ジメトキ
シ−フェニル)−2−ジメチルアミノ−ブタノ−1−オン、2−ヒドロキシ−1−[4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−フェノキシ]−フェニル]−2−メチル−プロパノ−1−オン、
【化13】

フラテッリランベルティ(Fratelli Lamberti)によって提供されるエサキュアキップ(ESACURE KIP)及び2−ヒドロキシ−1−[1−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−フェニル]−1,3,3−トリメチル−イン
ダニ−5−イル]−2−メチル−プロパノ−1−
オンである。
【0023】
更に好ましい光開始剤(D)は、式
【化14】

(式中、R40及びR41は、互いに独立して、未置換の炭素原子数1ないし20のアルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、フェニル基、ナフチル基又はビフェニリル基;又はハロゲン原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、炭素原子数1ないし12のアルキルチオ基又はNR5253によって置換された炭素原子数1ないし20のアルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、フェニル基、ナフチル基又はビフェニリル基を表し、又はR40及びR41は互いに独立して−(
CO)R42を表し;
52及びR53は、互いに独立して、水素原子、未置換の炭素原子数1ないし12のアルキル基又はOH又はSHによって置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基を表し、ここで、アルキル鎖は1個ないし4個の酸素原子によって中断され得;又はR52及びR53は、互いに独立して、炭素原子数2ないし12のアルケニル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基又はフェニル基を表し;
42は、未置換のシクロヘキシル基、シクロペンチル基、フェニル基、ナフチル基もしくはビフェニリル基、又はハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基及び/又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換されたシクロヘキシル基、シクロペンチル基、フェニル基、ナフチル基又はビフェニリル基を表し;又はR42はS原子又はN原子を有する5−又は6−員環の複素環を表す。)で表されるアシルホスフィンオキシドである。
具体的な例は、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシドである。
【0024】
更に好ましい光開始剤(D)は、式
【化15】

(式中、R43及びR44は、互いに独立して、所望により炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基又はハロゲン原子によってモノ−、ジ−又はトリ−置換されたシクロペンタジエニル基を表し;
45及びR46は、Ti−O結合に対してオルト位にある少なくとも1個のF又はCF3
換基を有し、及び未置換のピロリニル又はポリオキサアルキル基であるか、又は1個又は2個の炭素原子数1ないし12のアルキル基、ジ(炭素原子数1ないし12のアルキル)アミノメチル基、モルホリノメチル基、炭素原子数2ないし4のアルケニル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、トリメチルシリル基、ホルミル基、メトキシ基又はフェニル基によって置換されたピロリニル基又はポリオキサアルキル基である少なくとも1個の更なる置換基を有するフェニル基を表し;又は
45及びR46は、
【化16】

を表し;
5はO、S又はNR51を表し;
48、R49及びR50は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子2ないし12のアルケニル基、炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、1個ないし4個の酸素原子によって中断された炭素原子数2ないし12のアルコキシ基、シクロヘキシルオキシ基、
シクロペンチルオキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、未置換のフェニル基もしくはビフェニル基、又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、フェニルチオ基又は炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基によって置換されたフェニル基もしくはビフェニル基を表すが、
但し、R48及びR50は両方とも水素原子であることはなく、及び残基
【化17】

については少なくとも1個の置換基R48又はR50が炭素原子数1ないし12のアルコキシ基又は1個ないし4個の酸素原子によって中断された炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、フェノキシ基又はベンジルオキシ基であり;及び
51は炭素原子数1ないし8のアルキル基、フェニル基又はシクロペンチル基を表す。)で表されるチタノセンである。
具体的な例は、ビス(.エタ.5−2,4−シクロペンタジエニ−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピローリ−1−イル)−フェニル)−チタニウム及びビス(2,6−ジフルオロフェニル)ビス[(1,2,3,4,5−エタ)−1−メチル−
2,4−シクロペンタジエニ−1−イル]−チタニウムである。
【0025】
更に好ましい光開始剤(D)は、式
【化18】

(式中、R54は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基又は
【化19】

を表し;
55、R56、R57、R58及びR59は、互いに独立して、水素原子、未置換の炭素原子数1ないし12のアルキル基又はOH、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基、ハロゲン原子又はCNによって置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基を表し;ここでアルキル鎖は所望により1個以上の酸素原子によって中断され;又はR55、R56、R57、R58及びR59は、互いに独立して、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基又はNR5253を表し;R52及びR53は、互いに独立して、水素原子、未置換の炭素原子数1ないし12のアルキル基、又はOH又
はSHによって置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基を表し、ここでアルキル鎖が所望により1個ないし4個の酸素原子によって中断され;又はR52及びR53は、互いに独立して、炭素原子数2ないし12のアルケニル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基又はフェニル基を表し;及び
1は、所望により1個以上の酸素原子によって中断される炭素原子数1ないし12のア
ルキレン基を表す。)で表されるフェニルグリオキサレートである。
具体的な例は、オキソ−フェニル酢酸2−[2−(2−オキソ−2−フェニル−アセト
キシ)−エトキシ]−エチルエステルである。
【0026】
更に好ましい光開始剤(D)は、式
【化20】

(式中、zは0又は1を表し;
60は、水素原子、炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基;未置換の又は1個以上のハロゲン原子、フェニル基及び/又はCNによって置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基を表し;又はR60は炭素原子数2ないし5のアルケニル基;未置換の又は1個以上の炭素原子数1ないし6のアルキル基、ハロゲン原子、CN、OR63、SR64及び/又はNR6566によって置換されたフェニル基を表し;又はR60は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基、ベンジルオキシ基;又は未置換の又は1個以上の炭素原子数1ないし6のアルキル基及び/又はハロゲン原子によって置換されたフェノキシ基を表し;
61はフェニル基、ナフチル基、ベンゾイル基又はナフトイル基を表し、それらの各々がハロゲン原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基、ベンジル基、フェノキシカルボニル基、炭素原子数2ないし12のアルコキシカルボニル基、OR63、SR64SOR64、SO264及び/又はNR6566によって1な
いし7回置換され、ここで置換基OR63、SR64及びNR6566は所望によりフェニル又はナフチル環上の更なる置換基と共にR63、R64、R65及び/又はR66を介し5−又は6−員環を形成し;又はそれらの各々がフェニル基によって又は1個以上のOR63、SR64及び/又はNR6566によって置換されたフェニル基によって置換され;
又はR61はチオキサンチル(thioxanthyl)又は
【化21】

を表し;
62は水素原子;未置換の炭素原子数1ないし20のアルキル基又は1個以上のハロゲン原子、OR63、フェニル基によって置換された炭素原子数1ないし20のアルキル基を表し;又は炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基;未置換の又は1個以上の炭素原子数1ないし6のアルキル基、フェニル基、ハロゲン原子、OR63、SR64及び/又はNR6566によって置換されたフェニル基を表し;炭素原子数2ないし20のアルカノイル基又は未置換の又は1個以上の炭素原子数1ないし6のアルキル基、フェニル基、OR63、SR64及び/又はNR6566によって置換されたベンゾイル基を表し;又は炭素原子数2な
いし12のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、CN、−CONR6566、NO2、炭素原子数1ないし4のハロアルキル基、 S(O)y−炭素原子数1ないし6のアルキル基;S(O)y−フェニル基を表し、
yは1又は2を表し;
63及びR64は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数2ないし12のアルケニル基、炭素原子3ないし8のシクロアルキル基、フェニル−炭素原子数1ないし3のアルキル基を表し;又は−OH、−SH、−CN、炭素原子数1ないし8のアルカノイル基、未置換の又は1個以上の炭素原子数1ないし6のアルキル基、ハロゲン原子、−OH基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又は炭素原子数1ないし4のアルキルスルファニル基によって置換されたベンゾイル基によって置換された炭素原子数1ないし8のアルキル基を表し;又は各々が未置換の又はハロゲン原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、フェニル−炭素原子数1ないし3のアルキルオキシ基、フェノキシ基、炭素原子数1ないし12のアルキルスルファニル基、フェニルスルファニル基、−N(炭素原子数1ないし12アルキル)2基、ジフェニルアミノ基によって置換されたフェニル基又はナフチル基を表し;
65及びR66は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数2ないし4のヒドロキシアルキル基、炭素原子数2ないし10のアルコキシアルキル基、炭素原子数2ないし5のアルケニル基、炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基、フェニル−炭素原子数1ないし3のアルキル基、炭素原子数1ないし8のアルカノイル基、炭素原子数3ないし12のアルケノイル基、ベンゾイル基を表し;又は各々未置換のもしくは炭素原子数1ないし12のアルキル基、ベンゾイル基又は炭素原子数1ないし12のアルコキシ基によって置換されたフェニル基又はナフチル基を表し;又はR65及びR66は、一緒になって所望により−O−又は−NR63−によって中断され及び/又は所望によりヒドロキシル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数2ないし4のアルカノイルオキシ基又はベンゾイルオキシ基によって置換された炭素原子数2ないし6のアルキレン基を表し;
67は、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基又は炭素原子数1ないし12のアルキルフェニル基を表す。)で表されるオキシムエステルである。
具体的な例は、1,2−オクタンジオン1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−2−(O−ベンゾイルオキシム)、エタノン1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)
−9H−カルバゾリ−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)及び9H−チオキサン
テン−2−カルボキシアルデヒド9−オキソ−2−(O−アセチルオキシム)である。
【0027】
光開始剤の更なる例は、ランベルティから入手可能なエサキュア(ESACURE)1001:1−[4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルホニル)プロパノ−1−オン
【化22】

である。
【0028】
最も好ましい光開始剤は下記の化合物である:
【化23】

【0029】
光開始剤は、増感剤及び光安定剤と組み合わせて使用され得る。
光開始剤の総含有量は、組成物の固体含有量に基づき、好ましくは0.01ないし10質量%、好ましくは0.05ないし8質量%、及び特に好ましくは1ないし5質量%である。
【0030】
染料含有硬化性組成物の調製で、溶媒が一般的に使用される。前記溶媒は染料含有硬化性組成物のそれぞれの成分に対する溶解性及び該組成物の塗布性を満たす限り特に制限されず、またそれは好ましくはアルカリ可溶性バインダの溶解性、塗布性及び安全性の詳細な検討の下で選択される。
適する溶媒はエステル類、例えばエチルアセテート、ブチルアセテート、ブチルブチレート及びメチルメトキシアセテート、エーテル類、例えばジエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールメチルエーテルアクリレート(PEGMEA)、メチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート及びテトラヒドロフラン、ケトン類、例えば2−ブタノン、シクロペンタノン及びシクロヘキサノン、並びにトルエン及びキシレンのような芳香族炭化水素を含む。
【0031】
他の従来の染料、例えば式(201)又は(202)で表される化合物のようなフタロシアニン染料が、式(1)で表される染料と組み合わせて使用され得る
【化24】

式(1)で表される染料もまたC.I.ピグメントグリーン36、C.I. ピグメント
グリーン7、C.I. ピグメントレッド254、C.I. ピグメントレッド177、C.I. ピグメントブルー15:6、C.I. ピグメントイエロー138、C.I. ピグメントイエロー139、C.I. ピグメントイエロー150及びC.I. ピグメントヴァイオレット23のような従来の顔料と組み合わせて用いられ得る。
【0032】
本発明の更なる対象は、
(A)アルカリ可溶性バインダ、
(B)上述のような式(1)で表されるアゾ染料、及び
(C)顔料
を含有する組成物である。
充てん剤、ポリマー、界面活性剤、分散剤、接着促進剤、酸化防止剤、UV吸収剤及び凝集防止剤のような様々な種類の添加剤が、本発明に従う染料含有硬化性組成物に加えられ得る。
【0033】
本発明はさらに
(a)上述したような染料含有組成物で支持層を被覆する工程、
(b)マスクを通して被覆された層を照射する工程及び
(c)暴光された組成物を現像してパターンを形成する工程
を含む色フィルタを製造する方法に関する。
【0034】
本発明による色フィルタを製造する方法では、染料含有硬化性組成物は放射線感受性組成物層を形成するためにスピンコーティング、フローコーティング及びロールコーティングのような従来の被覆方法によって支持体上に被覆され、前記層は次に所定マスクパターンを通して照射され、続いて着色パターンを形成するために現像する。その後、このように形成された着色パターンを加熱することによって硬化させる。
ここで使用される放射線として、g−線、h−線及びi−線のような紫外線が特に好ましい。
支持体の例は、液晶ディスプレイなどにおいて使用されるソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス及び石英ガラス、透明導電性フィルムが接着したもの、及び固体撮像素子などにおいて使用されるシリコン基材のような光電変換素子基材、及び相補型金属酸化膜半導体(CMOS)を含む。
下塗膜は必要に応じて、その上の層への接着性改善、物質の拡散防止、及び基材表面の平坦化のために支持体上に与えられ得る。
【0035】
式(1)で表される染料が顔料と組み合わせて使用される場合、染料及び顔料は、同一ピクセル上の異なる膜にいずれかの順序で適用され得るか、又はそれらは異なるピクセル上に適用され得る。
式(1)で表される染料は、優れた熱安定性及び光安定性によって並びに最終的な被膜への染料の顕著な固定化によって特徴付けられる。
式(1)(式中、Dは、R2が水素原子を表し、R3が水素原子又はニトロ基を表し及びR4がトリフルオロメチル基を表すところの式(2)で表される基を表す。)で表される
染料は新規であり、また本発明の更なる目的にあたる。
【0036】
従って、本発明は、式(5)
【化25】

(式中、R1、X、Y、Z及びnは請求項1で定義される通りであり、及び
5は水素原子又はニトロ基を表す。)で表されるアゾ染料に関する。
【0037】
本発明は更に、請求項13に記載の式(5)で表されるアゾ染料を調製するための方法であって、慣用の方法に従い式(6)
【化26】

(式中、R5は水素原子又はニトロ基を表す。)で表される化合物をジアゾ化し、そして
次に前記ジアゾ化化合物を式(4)
【化27】

(式中、R1、X、Y、Z及びnは上述された通りである。)で表されるカップリング成
分でカップリングすることを含む方法に関する。
【実施例】
【0038】
下記の実施例は本発明を説明する役目を果たす。実施例において、他に指示がない限り、部は質量部であり及びパーセンテージは質量パーセントである。温度は摂氏温度で与えられる。質量部と容量部の間の関係は、グラムと立方センチメートルと同じである。

一般的な方法:
アクリル酸/アクリレートポリマー樹脂バインダ、有機溶媒、光開始剤、重合可能なモノマー、染料及び所望により分散剤を含有する液体配合物を、攪拌することによって均質化し、そして0.45ミクロンのテフロン(登録商標)フィルタを通してろ過した。この配合物のスピンコーティングを、様々な層の厚さを得るためにガラス板上で様々な回転速度で行った。100℃で2分間の弱いベークは、要求する厚さの透明膜を与えた。
30秒間のマスクを通したUV照射に続く塩基性水性現像そして最終的な5分間240℃のポストベークの結果として構造化パターンを生じた。
【0039】
配合物A:
6.3部ディスパーバイク(登録商標:Disperbyk)161
(カチオン性ポリウレタン、分散剤)
13.8部 アクリル酸/アクリレート樹脂バインダ
41.3部 シクロペンタノン
7.5部SR399(ジペンタエリトリトールペンタアクリレート)
0.5部2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−
1,3,5−トリアジン

配合物B:
2.5部式(101)で表される染料
26.0部 シクロペンタノン

配合物C:
0.2部式(201)で表される染料
3.0部 配合物A

配合物D:
0.3部式(202)で表される染料
3.0部配合物A
【0040】
実施例1
式(101)で表される染料0.2gを配合物A2g中に溶解し、そして上述した手順
に従い適用した。
1000rpmの回転速度で、層の厚さが1.72ミクロンであり、カラーポイント値(colour point value)がx=0.4621、y=0.5228、Y=91.55であり、熱安定性が240℃で1時間までであり、耐光性が100時間までの連続Xe露光で非常に優れており、そして被覆層が再びレジストの作成(染料が被膜に固定される)に付された場合、層からの染料の移行は分光的に測定されなかった。

実施例2
式(102)で表される染料0.2gを配合物A2g中に溶解し、そして上述した手順に従い適用した。
回転速度1000rpmで、層の厚さが1.72ミクロンであり、カラーポイント値がx=0.2300、y=0.3528、Y=69.26だった。

実施例3
同じ配合物への2つの染料の混合:
配合物B0.05gを配合物C0.15gに加え、そして上述の手順に従い適用した。
回転速度1000rpmで、カラーポイント値がx=0.3505、y=0.5227、Y=66.13だった。

実施例4
同一ピクセルで2つ重ね合わされた被膜:
式(101)で表される染料0.2gを配合物A2.0g中に溶解し、そして上述の手順に従い適用した。そのように被覆されたガラス板を、最初の被膜上に行うべき次のスピンコーティングのために保持した。
式(201)で表される染料0.46gを配合物A5.06g中に溶解し、そして上記で調製したガラス板上に上述の手順に従い適用した。
回転速度1000rpmで、カラーポイント値がx=0.2843、y=0.6852、Y=24.74だった。

実施例5
同じ配合物への2つの染料の混合:
配合物B0.08gを調合物D0.14gに加え、そして上述の手順に従い適用した。
回転速度1000rpmで、カラーポイント値がx=0.3669、y=0.5408、Y=74.75だった。

実施例6
同一ピクセルで2つ重ね合わされた被膜:
式(101)で表される染料0.3gを調合物A3.0g中に溶解し、そして上述の手順に従い適用した。そのように被膜されたガラス板を、最初の被膜の上に行うべき次のスピンコーティングのために保持した。
式(202)で表される染料0.3gを調合物A3.0g中に溶解し、そして上記で調製したガラス板上に上述の手順に従い適用した。
回転速度1000rpmで、カラーポイント値がx=0.3478、y=0.6237、Y=55.55だった。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)アルカリ可溶性バインダ及び
(B)式(1)
【化1】

[式中、Dは、ベンゼン系、ナフタレン系、ジフェニル系、アゾベンゼン系、チオフェン
系、ベンゾチアゾール系、ベンズイソチアゾール系、チアジアゾール系、インダゾール系、ベンゾトリアゾール系、ピラゾール系、アントラキノン系、ナフトール酸イミド系、クロモン系、フタルイミド系又はジフェニレンオキシド系のジアゾ成分の基を表し、
X及びYは、各々互いに独立して、炭素原子数2ないし6のアルキレン基を表し、
nは、1ないし10の数を表し、
Zは、酸素原子又は硫黄原子を表し、及び
1は、−X[−O−Y]n−ZH(式中、X、Y、Z及びnは上記で定義された通りである。)、非置換の又は1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基によって置換し得る炭素原子数1ないし12のアルキル基、非置換の又は1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素原子数1ないし12のアルキル基又は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基によって置換し得る炭素原子数5ないし24のアリール基、非置換の又は1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素原子数1ないし12のアルキル基又は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基によって置換し得る炭素原子数6ないし30のアラルキル基、又は非置換の又は1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素原子数1ないし12のアルキル基又は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基によって置換し得る炭素原子数5ないし24の脂環式基を表す。]で表されるアゾ染料を含有する組成物。
【請求項2】
前記成分(B)として式(1)(式中、Dはベンゼン系のジアゾ成分の基を表す。)で表されるアゾ染料を含有する請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記成分(B)として式(1)[式中、Dは式
【化2】

(式中、R2、R3及びR4は、各々互いに独立して、水素原子、メチル基、トリフルオロ
メチル基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表す。)で表される基を表す。]で表
されるアゾ染料を含有する請求項1記載の組成物。
【請求項4】
前記成分(B)として式(1)(式中、Dは、R2が水素原子を表し、R4がトリフルオロメチル基を表し、及びR3が水素原子又はニトロ基を表すところの請求項3で定義される
ような式(2)で表される基を表す。)で表されるアゾ染料を含有する請求項1記載の組成物。
【請求項5】
前記成分(B)として式(1)(式中、X及びYは、各々互いに独立して、エチレン基、
プロピレン基又はトリメチレン基を表す。)で表されるアゾ染料を含有する請求項1記載の組成物。
【請求項6】
前記成分(B)として式(1)(式中、X及びYはエチレン基を表し及びZは酸素原子を表す。)で表されるアゾ染料を含有する請求項1記載の組成物。
【請求項7】
前記成分(B)として式(1)[式中、R1は−X[−O−Y]n−ZH(ここで、X、Y
、Z及びnは上記で定義される通りである。)、又は非置換のもしくは1個以上のハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、炭素原子数1ないし12のアルキル基又は炭素原子数1ないし8のアルコキシ基によって置換され得る炭素原子数6ないし30のアラルキル基を表す。] で表されるアゾ染料を含有する請求項1記載の組成物。
【請求項8】
前記成分(B)として式(1)(式中、R1は2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基
又はベンジル基を表す。)で表されるアゾ染料を含有する請求項1記載の組成物。
【請求項9】
前記成分(A)としてアクリル酸ホモポリマーもしくはコポリマー又はメタクリル酸ホモポリマーもしくはコポリマーを含有する請求項1記載の組成物。
【請求項10】
付加的に(C)成分Aとは異なる光重合性ビニル化合物及び(D)光開始剤を含有する請求項1記載の組成物。
【請求項11】
付加的に(E)顔料を含有する請求項1記載の組成物。
【請求項12】
(a)請求項1記載の染料含有組成物で支持層を被覆する工程、
(b)マスクを通して被覆された層を照射する工程及び
(c)露光された組成物を現像してパターンを形成する工程
を含む色フィルタを製造する方法。
【請求項13】
式(5)
【化3】

(式中、R1、X、Y、Z及びnは請求項1で定義される通りであり、及び
5は水素原子又はニトロ基を表す。)で表されるアゾ染料。
【請求項14】
請求項13に記載の式(5)で表されるアゾ染料を調製するための方法であって、慣用の方法に従い式(6)
【化4】

(式中、R5は水素原子又はニトロ基を表す。)で表される化合物をジアゾ化し、そして
次に該ジアゾ化化合物を式(4)
【化5】

(式中、R1、X、Y、Z及びnは請求項1に記載の通りである。)で表されるカップリ
ング成分でカップリングすることを含む方法。


【公表番号】特表2008−511707(P2008−511707A)
【公表日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−528846(P2007−528846)
【出願日】平成17年8月24日(2005.8.24)
【国際出願番号】PCT/EP2005/054143
【国際公開番号】WO2006/024618
【国際公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(300052420)ハンツマン アドバンスト マテリアルズ (スイッツァランド) ゲーエムベーハー (26)
【氏名又は名称原語表記】HUNTSMAN ADVANCED MATERIALS (SWITZERLAND) GMBH
【Fターム(参考)】