説明

シランの添加による艶のある引掻に強いマニキュア用エナメル

【課題】簡単にマニキュア用エナメルに混加でき、かつ従来技術の欠点を払拭する添加剤を提供する。
【解決手段】マニキュア用エナメルの化粧用の特徴を、明細書中のa)一般式で示される少なくとも1種のシランを有するマニキュア用エナメル添加剤を簡単に添加することによって改善させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マニキュア用エナメルの特性向上のための添加剤の提供、係る添加剤の製造方法並びにそれをマニキュア用エナメルにおいて用いる使用に関する。
【背景技術】
【0002】
現代のマニキュア用エナメルは、指と足の爪の魅力のある形態及び着色の持続及び媒介に用いられる。更に、爪を環境条件から保護し、高い硬さを保持する。塗布されたマニキュア用エナメルを長期に保持でき、引掻に強く、破損に抵抗性であり、魅力的な着色及び魅力のある光沢を構成するために、特に努力が成されている。
【0003】
現行のマニキュア用エナメルは、多くの内容物質からなる。最も重要な代表となるものとしては、それには皮膜形成剤、定着剤、可塑剤、溶剤及び顔料が該当する。レオロジー及びチキソトロピーの改変のために、熱分解性シリカが使用される。非常に良好なエナメルを配合するための前記の広範な可能性にもかかわらず、保持可能性、硬さ及び引掻強さは、いまだ満足いくものではない。
【0004】
主な皮膜形成剤として、今日ではなおも主に、実質的にエナメル表面の良好な硬さ及び靭性を与えるニトロセルロースが使用される。しかし、DE3243291号A1に開示されるように、通常は、破損と剥離を低減させるために、更なる樹脂を添加せねばならない。
【0005】
US4873077号、GB1177420号及びDE69111621号は、耐摩耗性の改善のための、爪の破損に対する、亀裂形成、剥離及び破損の回避のための、合成繊維、天然繊維及び鉱物性繊維の形の種々の添加剤を開示している。
【0006】
文献DE4334938号A1では、硬く引掻に強い皮膜をもって迅速に乾燥するためには、アルキル分枝鎖状のポリグリコールエーテル含有の脂肪酸エステルが推奨される。
【0007】
外見上の姿を改善するために、出願DE19822722号A1においては、マニキュア用エナメル配合物に添加することができる、無機・有機のハイブリッドポリマーが開示されている。それは、ケイ素原子上に3個の縮合可能で加水分解可能な官能を有し、1分子当たりに1個の架橋可能な有機基を有する、有機官能性シランである。特に好ましい乾燥温度としては、40〜50℃が挙げられている。乾燥時間は、2〜20分であることが望ましい。
【0008】
FR7614430号に開示される、アクリレートとメタクリレートとからのコポリマー並びにDE3112888号C2に開示される極性の官能を有するコポリマーによって、乾燥されたマニキュア用エナメルの脆性が低減され、爪へのその付着性が改善されることが望ましい。
【0009】
前記の全ての文献に共通して、それらのマニキュア用エナメルの特性の改善のために、完成した化粧製品に面倒な方法で混加される多くの物質が添加される。すでに長年にわたって、副作用に対して消費者が敏感になっていることを受けて、顧客は、従来技術により混加されるアクリレートモノマーのためアレルギー誘発作用を覚悟せねばならないときは、マニキュア用エナメルの使用を完全に思いとどまることが目に付くこともある。
【特許文献1】DE3243291号A1
【特許文献2】US4873077号
【特許文献3】GB1177420号
【特許文献4】DE69111621号
【特許文献5】DE4334938号A1
【特許文献6】DE19822722号A1
【特許文献7】FR7614430号
【特許文献8】DE3112888号C2
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、本発明の課題は、簡単にマニキュア用エナメルに混加でき、かつ従来技術の欠点を払拭する添加剤を提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
驚くべきことに、マニキュア用エナメルの化粧用の特徴は、
a)一般式
【化1】

[式中、R1、R2、R3、R4は、同一もしくは異なって、1〜40個の炭素原子を有し、かつ非架橋性である]で示される少なくとも1種のシランを有するマニキュア用エナメル添加剤を簡単に添加することによって改善されることが見出された。
【0012】
従って、本発明の対象は、マニキュア用エナメル添加剤であって、
a)一般式
【化2】

[式中、R1、R2、R3、R4は、同一もしくは異なって、1〜40個の炭素原子を有し、かつ非架橋性である]で示される少なくとも1種のシランを有することを特徴とするマニキュア用エナメル添加剤である。
【0013】
同様に、本発明の対象は、マニキュア用エナメル添加剤の製造方法において、成分a)を含有するか又はこの成分からなる組成物を製造することを特徴とする方法である。
【0014】
同様に、本発明の対象は、本発明による方法により得られる、マニキュア用エナメル添加剤である。
【0015】
本発明は、本発明によるマニキュア用エナメル添加剤が混合されたマニキュア用エナメルが乾燥することで、高い光沢を有し、光り輝く塗膜を爪へともたらすという利点を有する。本発明によるマニキュア用エナメル添加剤が混合されたマニキュア用エナメルの乾燥時間は、従来技術によるマニキュア用エナメルの乾燥時間に匹敵するものである。本発明によるマニキュア用エナメルは、硬化に際して、1種以上のシランが、爪の表面上への塗布後に、空気中にある湿分と反応して、加水分解及び縮合するという利点を有する。利用者のために、本発明によるマニキュア用エナメル添加剤を有するマニキュア用エナメルを爪に塗布できるが、その利用者に、例えば慣れ親しんだもの以外の、より長い待ち時間の形で又は特定の塗布技術の形での再順応を要求することがないということによって、更なる利点をもたらす。
【0016】
迅速な乾燥の他に、爪への付着性並びに爪の表面からの除去可能性も重要な製品特性である。従来技術によるマニキュア用エナメルとの比較試験は、驚くべきことに、本発明によるマニキュア用エナメルが混合されたエナメルは、同様に良好にか又はより良好にその表面上に付着し、それでもなお慣用のマニキュア用エナメルリムーバーによって、従来技術による乾燥されたマニキュア用エナメルと同様に容易にかつ迅速に除去できることを示している。
【0017】
本発明によるマニキュア用エナメル添加剤の特定の一つの利点は、該添加剤が混合されたマニキュア用エナメルが、先行技術によるマニキュア用エナメルに対して、より高い硬さ及び改善された引掻強さを有することに見られる。更に、高い硬さの他に、爪の運動とともにし、その際に剥離と破損の傾向をできる限り少なくするために、エナメル塗布された爪の表面には、ある程度の可撓性も重要である。本発明によるマニキュア用エナメル添加剤が混合されたマニキュア用エナメルは、その乾燥されたマニキュア用エナメルが、従来技術と比較して、剥離もしくは破損しづらく、又は全くそれらがないという利点を有する。
【0018】
従ってまた、本発明の対象は、本発明によるマニキュア用エナメル添加剤をマニキュア用エナメルにおいて用いる使用である。
【0019】
更に、本発明の利点は、ニトロセルロース及び/又はポリアクリレートなどの、アレルギー感受性作用を有しうる被膜形成成分の割合を、マニキュア用エナメルにおいて、1種以上のシランの添加によって低減させるか、又は係る皮膜形成成分を省くことができるということである。商慣習のマニキュア用エナメルの性能プロフィール自体が既に本発明によるマニキュア用エナメル添加剤の添加によって大きく改善され、その際、本発明の利点として、従来技術による成分との不所望な競合反応が全く生じないときは、本発明の更なる特定の利点は、従来技術において通常、マニキュア用エナメルの硬さ、光沢、可撓性及び引掻強さを達成する前記成分の割合を低減できることである。硬さ、光沢、輝き、可撓性及び引掻強さは、単独で、本発明によるマニキュア用エナメル添加剤の添加によって、それが混合されたマニキュア用エナメル中で達成され、慣用のマニキュア用エナメルの特徴に対して、そのうえ更に改善される。
【0020】
従って同様に、本発明の対象は、本発明によるマニキュア用エナメル添加剤を含有するか、又は爪に塗布した後に空気湿分との反応によって硬化されたマニキュア用エナメルである。従って、本発明の更なる対象は、本発明によるマニキュア用エナメルを化粧品及び/又はマニキュアのために用いる使用でもある。
【0021】
本発明によるマニキュア用エナメルは、可撓性及び硬さを同時に改善して、衝撃及び環境条件からより良好に保護するという利点を有する。同様に、爪の破損及び剥離を減らすことが好ましい。
【0022】
以下に、本発明を例として説明するが、本発明は、特許請求の範囲と発明の詳細な説明からもたらされるものであって、それに限定されるべきではない。また、特許請求の範囲自体は、本発明の開示内容に当たる。以下の文面で、範囲もしくは好ましい範囲を示すときに、この範囲にある、理論的に可能な全ての部分範囲も、これらをより一層明確にする理由から詳細に挙げることなく、本発明の開示内容に該当するものである。
【0023】
本発明の対象は、マニキュア用エナメル添加剤であって、
a)一般式
【化3】

[式中、R1、R2、R3、R4は、同一もしくは異なって、1〜40個の炭素原子を有し、かつ非架橋性である]で示される少なくとも1種のシランを有することを特徴とするマニキュア用エナメル添加剤である。
【0024】
本発明によるマニキュア用エナメル添加剤の成分a)の基R1、R2、R3、R4が、直鎖状の、分枝鎖状のもしくは脂環式のアルキル基、フルオロアルキル基、アリール基、アルコキシ基又はこれらの基の組み合わせから選択されることが、好ましいことがある。特に好ましくは、アルコキシ基が選択される。有利には、本発明によるマニキュア用エナメル添加剤のアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基から選択され、特に有利にはエトキシ基、メトキシ基、プロポキシ基から選択され、殊に有利にはエトキシ基、メトキシ基又はこれらの基の組み合わせから選択されることがある。
【0025】
更に、本発明によるマニキュア用エナメル添加剤は、更なる成分b)の少なくとも1種の溶剤を有する場合に好ましいことがある。
【0026】
好ましくは、本発明によるマニキュア用エナメル添加剤の成分b)は、一般式Cn2n+1OH(式中、nは、1〜4であり、特に有利には、nは、2もしくは3である)の一連のアルコール、一連の多価アルコール、ケトン、アセテート、グリコールエーテル、トルエン、キシレン又はこれらの溶剤の混合物から選択されてよい。特に有利には、前記成分は、グリコール、アセトン、メチルエチルケトン、エチルアセテート、ブチルラクテート、エチレングリコールモノメチルエーテル又はこれらの溶剤の混合物から選択することができる。
【0027】
同様に、本発明の対象は、マニキュア用エナメル添加剤の製造方法において、成分a)を含有するか又はこの成分からなる組成物を製造することを特徴とする方法である。
【0028】
本発明による方法において、更なる成分b)を0〜50質量%の量で含有し、その際、量の表示は、それぞれ組成物に対するものであるが、但し、質量割合の合計は100%となるものである組成物を製造することが好ましいことがある。
【0029】
有利には、本発明による方法において、成分a)を、0.01〜99.9質量%、有利には1〜95質量%、更に有利には2〜90質量%、特に有利には5〜75質量%、更に特に有利には10〜70質量%、更に特に好ましくは15〜68質量%、より特に好ましくは25〜65質量%の量で含有し、かつ成分b)を、0.01〜49.9質量%、有利には1〜45質量%、更に有利には2〜40質量%、特に有利には5〜35質量%、更に特に有利には8〜38質量%、殊に有利には10〜35質量%の量で含有し、その際、量の表示は、それぞれ組成物に対するものであるが、但し、質量割合の合計は100%となるものであるか、又は前記成分からなるものである組成物を製造することができる。
【0030】
本発明による方法において、成分a)及びb)を撹拌機によって混合することが好ましいことがある。特に有利には、本発明による方法においては、それらの成分を、プロペラ型撹拌機、傾斜羽根撹拌機(Schraegblattruehrer)、ディスク型撹拌機(Scheiberuehrer)、インペラ型撹拌機、クロスバー撹拌機(Kreuzbalkenruehrer)、アンカー型撹拌機、ブレード型撹拌機(Blattruehrer)、グリッド型撹拌機(Gitterruehrer)、螺旋型撹拌機(Wendelruehrer)、歯付ディスク型撹拌機(Zahnscheibenruehrer)、タービン型撹拌機(Turbinenruehrer)、半月型撹拌機(Halbmondruehrer)又は扇型撹拌機(Faecherruehrer)中での撹拌によって互いに混合することができる。本発明による方法において、組成物中に周辺ガスを少ししか取り込まないもしくは全く取り込まない撹拌技術、及び/又は組成物中に熱エネルギーを少ししかもたらさない撹拌技術を使用することが好ましいことがある。殊に好ましくは、本発明による方法においては、プロペラ型撹拌機、傾斜羽根撹拌機、ディスク型撹拌機、インペラ型撹拌機、クロスバー撹拌機、アンカー型撹拌機、ブレード型撹拌機、グリッド型撹拌機、螺旋型撹拌機又は歯付ディスク型撹拌機、更に特に好ましくはプロペラ型撹拌機、ディスク型撹拌機又はインペラ型撹拌機を使用することができる。
【0031】
本発明による方法において、成分b)及びa)は、低い剪断速度で、1〜10分、有利には2〜8分、特に有利には3〜7分、殊に有利には4〜6分、更に特に有利には4.8〜5.2分の時間の間で、互いに混合することができる。
【0032】
更に、本発明による方法において、溶剤を初充填し、引き続き成分a)を撹拌下でそこに添加することが好ましいことがある。有利には、本発明による方法において、成分b)及びa)を、1〜30℃、特に有利には5〜28℃、更に特に有利には10〜25℃、殊に有利には18〜21.5℃の温度で、更に好ましくは室温で、撹拌下に混合することができる。
【0033】
同様に、本発明の対象は、本発明によるマニキュア用エナメル添加剤をマニキュア用エナメルにおいて用いる使用である。
【0034】
本発明によるマニキュア用エナメル添加剤を、マニキュア用エナメル中で、1〜13質量%、有利には1.5〜12質量%、特に有利には2〜11質量%、殊に有利には2.5〜10質量%の濃度で使用することが好ましいことがある。それらの質量表示は、本発明の範囲においては、爪に塗布するために準備された利用者について完成されたマニキュア用エナメルの質量に対するものである。本発明の使用の好ましい形態においては、本発明によるマニキュア用エナメル添加剤を、慣用のマニキュア用エナメル又は皮膜形成成分を有さないマニキュア用エナメルであってよいマニキュア用エナメルと一緒に撹拌もしくは振盪することによって、前記マニキュア用エナメル中に導入することができる。本発明による使用は、爪に施与され乾燥されたマニキュア用エナメルが、光沢、輝き、硬さ、剥離強さ及び可撓性を同時に有するという利点を有する。好ましくは、成分a)として、Dynasylan A、Dynasylan TEOS、Synasilan MTES(これらのシランの全ては、Degussa GmbH社(Paul−Baumann−Strasse 1,45764 Mari)で入手できる)、トリメチルエトキシシラン、フェニルエチルトリエトキシシラン又はこれらのシランの混合物を使用する場合に、本発明による使用は、更に、得られたマニキュア用エナメルが、慣用のマニキュア用エナメルの色調と比較して化粧品に意図された色調を備えているので、色の設計に関して新たな配合が必要ないという利点を有する。
【0035】
本発明によるマニキュア用エナメル添加剤を、以下に、幾つかの実施例をもとにより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施態様に制限されるものではない。
【実施例】
【0036】
実施例1: マニキュア用エナメル添加剤の製造
30gのDynasylan TEOS及び30gの酢酸ブチルを、5分の時間にわたって、プロペラ型撹拌機において、室内温度で互いに混合した。
【0037】
引き続き、こうして得られたマニキュア用エナメル添加剤10質量%を、90質量%の商慣習のマニキュア用エナメルに添加した。その際に、マニキュア用エナメル添加剤を、室温での撹拌によって、均質な分布が達成されるまで、マニキュア用エナメルと完全混和した。
【0038】
マニキュア用エナメルの乾燥は、マニキュア用エナメルを爪の表面に塗布した後に、空気湿分との反応によって、シランの架橋もしくは縮合を伴った。
【0039】
実施例2:
実施例1と同様であるが、マニキュア用エナメル添加剤として、45gのDynasylan TEOS及び55gのDynasylan MTESを使用した。
【0040】
実施例3:
実施例1と同様であるが、マニキュア用エナメルとして、20gのトリメチルエトキシシラン、50gのDynasylan TEOS、10gのDynasylan MTESを使用及び20gのイソプロパノールを使用した。
【0041】
実施例4:
実施例2と同様であるが、5質量%のマニキュア用エナメル添加剤を95質量%の商慣習のマニキュア用エナメルと混合した。
【0042】
実施例5:
実施例3と同様であるが、2.5質量%のマニキュア用エナメル添加剤を97.5質量%の商慣習のマニキュア用エナメルと混合した。
【0043】
実施例6:
実施例1と同様であるが、マニキュア用エナメル添加剤を、通常のものでないマニキュア用エナメルと混合した。その通常のものでないマニキュア用エナメルは、第1表による組成を有していた。
【0044】
【表1】

【0045】
実施例7:
実施例1と同様であるが、マニキュア用エナメル添加剤を、通常のものでないマニキュア用エナメルと混合した。その通常のものでないマニキュア用エナメルは、第2表による組成を有していた。
【0046】
【表2】

【0047】
実施例8:
実施例1と同様であるが、マニキュア用エナメル添加剤を、通常のものでないマニキュア用エナメルと混合した。その通常のものでないマニキュア用エナメルは、第3表による組成を有していた。
【0048】
【表3】

【0049】
実施例9:
実施例1と同様であるが、マニキュア用エナメル添加剤を、通常のものでないマニキュア用エナメルと混合した。その通常のものでないマニキュア用エナメルは、第4表による組成を有していた。
【0050】
【表4】

【0051】
実施例10:
実施例1と同様であるが、マニキュア用エナメル添加剤を、通常のものでないマニキュア用エナメルと混合した。その通常のものでないマニキュア用エナメルは、第5表による組成を有していた。
【0052】
【表5】

【0053】
実施例11:
実施例1と同様であるが、マニキュア用エナメル添加剤を、通常のものでないマニキュア用エナメルと混合した。その通常のものでないマニキュア用エナメルは、第6表による組成を有していた。
【0054】
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
マニキュア用エナメル添加剤であって、
a)一般式
【化1】

[式中、R1、R2、R3、R4は、同一もしくは異なって、1〜40個の炭素原子を有し、かつ非架橋性である]で示される少なくとも1種のシランを有する、マニキュア用エナメル添加剤。
【請求項2】
請求項1に記載のマニキュア用エナメル添加剤であって、更なる成分
b)少なくとも1種の溶剤
を有する、マニキュア用エナメル添加剤。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のマニキュア用エナメル添加剤であって、式中の基が、直鎖状の、分枝鎖状のもしくは脂環式のアルキル基、フルオロアルキル基、アリール基、アルコキシ基又はこれらの基の組み合わせから選択されることを特徴とする、マニキュア用エナメル添加剤。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか1項に記載のマニキュア用エナメル添加剤であって、アルコキシ基が、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基又はこれらの基の組み合わせから選択されることを特徴とする、マニキュア用エナメル添加剤。
【請求項5】
請求項1から4までのいずれか1項に記載のマニキュア用エナメル添加剤であって、成分b)が、一般式Cn2n+1OH(式中、nは、1〜4である)で示される一連のアルコールもしくはこれらのアルコールの混合物から、又は一連の多価アルコール、ケトン、アセテート、グリコールエーテル、トルエン、キシレン又はこれらの溶剤の混合物から選択されることを特徴とする、マニキュア用エナメル添加剤。
【請求項6】
マニキュア用エナメル添加剤の製造方法において、成分a)を含有するか又はこの成分からなる組成物を製造することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法において、更なる成分b)を0〜50質量%の量で含有し、その際、量の表示は、それぞれ組成物に対するものであるが、但し、質量割合の合計は100%となるものである組成物を製造することを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の方法において、それらの成分を撹拌によって混合することを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項6から8までのいずれか1項に記載の方法によって得られる、マニキュア用エナメル添加剤。
【請求項10】
請求項1から5までのいずれか1項又は請求項9に記載のマニキュア用エナメル添加剤をマニキュア用エナメルにおいて用いる使用。
【請求項11】
請求項1から5までのいずれか1項又は請求項9に記載のマニキュア用エナメル添加剤を含有するマニキュア用エナメル、又は爪に塗布した後に空気湿分との反応によって硬化されているマニキュア用エナメル。
【請求項12】
請求項11に記載のマニキュア用エナメルを化粧品及び/又はマニキュアのために用いる使用。

【公開番号】特開2008−208125(P2008−208125A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−35924(P2008−35924)
【出願日】平成20年2月18日(2008.2.18)
【出願人】(501073862)エボニック デグサ ゲーエムベーハー (837)
【氏名又は名称原語表記】Evonik Degussa GmbH
【住所又は居所原語表記】Rellinghauser Strasse 1−11, D−45128 Essen, Germany
【Fターム(参考)】