説明

シリコーン微粒子を含む化粧品組成物

【課題】増粘剤を含み、組成物の油性リッチ相を増粘することを可能にし、肌に適用後、乾燥効果を示さない入手可能な化粧品組成物を提供。
【解決手段】本発明の主題は、少なくとも1種の油、少なくとも1種の非球状シリコーンエラストマーを含む脂肪相と、シリコーン材料の凹面状微粒子を含む組成物である。組成物は、乾燥しないことおよび/または突っ張りを示さないことおよび/または快適であることを有する、肌または唇のためのメークアップを得ることを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は、人間のケラチン性物質、例えば肌、唇、睫毛、眉毛、爪または毛髪、特に肌または唇に適用されることを意図した化粧品組成物である。
【背景技術】
【0002】
本発明に係る組成物は、メイクアップまたはケア組成物でありうる。
【0003】
組成物は、メイクアップ組成物、特に唇(口紅)をメイクアップするための製品、ファンデーション、アイシャドー、おしろい、コンシーラー、アイライナー、ボディをメイクアップするための製品、マスカラ、ネイルエナメルまたは毛髪をメイクアップするための製品でありうる。
【0004】
組成物は、ケア組成物、特にボディと顔の肌をケアするための製品、特に日焼け止め製品または肌を焼くための製品(例えばセルフタンニング製品)でありうる。組成物はまた、毛髪製品、特にヘアスタイルの形状保持のためのまたは毛髪を形作るための製品でありうる。
【0005】
化粧品組成物は、多くの場合製品の使用に適した粘性を組成物に付与するために、増粘剤を含む。液状組成物の場合には、増粘剤は、最終組成物に所望の粘性を付与することを可能にする。粉末形態をしている組成物の場合には、増粘剤はバインダーに所望の性質を付与するために用いられる。一般に、バインダーがあまりに流動的である場合、得られた粉末は、適用時に不十分なすべりしか示さない。
【0006】
増粘剤は、一般に油を含む組成物の脂肪相に特に導入することができる。
【0007】
例えば、欧州特許出願公開公報EP-A-908 715から、油性リッチ媒体のための増粘剤として、特にテクスチャーおよび感触の柔らかさといった有利な性質を組成物に付与するシリコーンエラストマーを使用することが知られている。
【0008】
しかしながら、これらのシリコーンエラストマーは、高価であるという欠点を有する。その上、油を十分に増粘することが可能であるために、すなわちマクロスコピックなゲルを得るために、高濃度のシリコーンエラストマー、すなわち少なくとも20重量%の活性物質を有するシリコーンエラストマーを使用することが必要である。さらに、これらのエラストマーで得られた油性リッチゲル剤は、組成物に脂っぽい感触またはべとつく感触を付与する場合がある。
【0009】
さらに仏国特許出願FR2 856 921に開示されているように、液体脂肪相の粘性を増加させるために、化粧品組成物に特定の油吸収微粒子、特に多孔質シリカを導入することは知られている。しかしながら、これらの組成物を肌に適用した後、得られたメイクアップは、多孔性微粒子の存在により乾燥効果を示す。このことは、使用者にとって不快な感触、特に肌の突っ張りを生じる。
【特許文献1】欧州特許出願公開公報EP-A-908 715
【特許文献2】仏国特許出願FR2 856 921
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、増粘剤を含み、組成物の油性リッチ相を増粘することを可能にし、肌に適用後、乾燥効果を示さない入手可能な化粧品組成物の必要性が存在している。
【0011】
また、肌または唇にわたる拡がりやすべりといった良好な性質を呈する入手可能な化粧品組成物の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
発明者らは、油性リッチ相中で、非球状シリコーンエラストマーと凹面状シリコーン微粒子を組合わせることにより、高粘度の油性リッチ相を得ることが可能であることを実証した。
【0013】
さらに、このような混合物は、良好な化粧品用性質、特に乾燥のないこと、突っ張りのないこと、柔らかさ、快適さ、すべり易さおよび拡がり易さといった性質を保持することを可能にする。
【0014】
したがって、本発明の主題は、少なくとも1種の油、少なくとも1種の非球状シリコーンエラストマーを含む脂肪相と、シリコーン材料の凹面状微粒子、特に中空球体の一部分構造である粒子を含む組成物である。この組成物は、特に化粧品用または皮膚科学用組成物である。
【0015】
発明の別の主題は、上記ケラチン性物質に、上記に定義した化粧品組成物を適用することを含む、ケラチン性物質をメイクアップするためのまたはケアするための美容的(非治療的)方法である。ケラチン性物質は、特に肌と唇である。
【0016】
発明のさらなる主題は、乾燥しないことおよび/または突っ張りを示さないことおよび/または快適であることを有する堆積層、特にメイクアップを、肌または唇に作る際の上記に定義した化粧品組成物の使用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
[シリコーンエラストマー]
本発明に係る組成物は、非球状シリコーンエラストマーを含む。シリコーンエラストマーは乳化性でよいし、非乳化性でもよい。
【0018】
本発明に係る組成物は、非乳化性シリコーンエラストマーを含むことができる。
【0019】
用語「『非乳化性』シリコーンエラストマー」とは、親水性鎖、例えばポリオキシアルキレン単位またはポリングリセロール単位を含まないオルガノポリシロキサンエラストマーを定義する。
【0020】
非乳化性シリコーンエラストマーは、特に白金触媒の存在下で、少なくとも1個のケイ素結合した水素を含むジオルガノポリシロキサンと、エチレン性不飽和を含むケイ素結合基を有するジオルガノポリシロキサンの架橋付加反応により得ることができる架橋オルガノポリシロキサンエラストマーである。または、特に有機スズ化合物の存在下で、ヒドロキシル末端を含むジオルガノポリシロキサンと、少なくとも1個のケイ素結合した水素を含むジオルガノポリシロキサンとの間の架橋縮合/脱水素反応により、またはヒドロキシル末端を含むジオルガノポリシロキサンと、加水分解性オルガノポリシランとの架橋縮合反応により、または特にオルガノパーオキシド触媒の存在下で、オルガノポリシロキサンの熱架橋反応により、または強いエネルギー放射、例えばγ線、紫外線または電子ビームによるオルガノポリシロキサンの架橋反応により、得ることができる架橋オルガノポリシロキサンエラストマーである。
【0021】
好ましくは、例えば、欧州特許出願公開公報EP-A-295 886の開示されているように、架橋オルガノポリシロキサンエラストマーは、特に(C2)白金触媒の存在下で、(A2)各々がケイ素に結合した少なくとも2個の水素を含むジオルガノポリシロキサンと、(B2)エチレン性不飽和を含む少なくとも2個のケイ素結合基を有するジオルガノポリシロキサンとの架橋付加反応により得られる。
【0022】
特に、オルガノポリシロキサンは、白金触媒の存在下で、ジメチルビニルシロキシ末端を含むジメチルポリシロキサンと、トリメチルシロキシ末端を含むメチルヒドロポリシロキサンとの反応により得ることができる。
【0023】
化合物(A2)は、オルガノポリシロキサンエラストマーの形成のためのベース反応物であり、また、架橋反応は、触媒(C2)の存在下で、化合物(A2)と化合物(B2)との付加反応により行われる。
【0024】
化合物(A2)は、有利には、少なくとも2個の低級(例えばC〜C)アルケニル基を有するジオルガノポリシロキサンであり、この低級アルケニル基は、ビニル基、アリル基およびプロペニル基から選択することができる。これらの低級アルケニル基は、オルガノポリシロキサン分子のいかなる位置にも位置することができるが、好ましくはオルガノポリシロキサン分子の末端に位置する。オルガノポリシロキサン(A2)は分岐鎖、直鎖、環式または網目構造を有することができるが、直鎖構造が好適である。化合物(A2)は、液体状態からガム状態の範囲の粘度を有することができる。好ましくは、化合物(A2)は、25℃で少なくとも100センチストークの粘度を有する。
【0025】
オルガノポリシロキサン(A2)は、メチルビニルポリシロキサン、メチルビニルシロキサン/ジメチルシロキサン共重合体、ジメチルビニルシロキシ末端を含むジメチルポリシロキサン、ジメチルビニルシロキシ末端を含む、ジメチルシロキサン/メチルフェニルシロキサン共重合体、ジメチルビニルシロキシ末端を含む、ジメチルシロキサン/ジフェニルシロキサン/メチルビニルシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ末端を含む、ジメチルシロキサン/メチルビニルシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ末端を含む、ジメチルシロキサン/メチルフェニルシロキサン/メチルビニルシロキサン共重合体、ジメチルビニルシロキシ末端を含むメチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)ポリシロキサン、およびジメチルビニルシロキシ末端を含む、ジメチルシロキサン/メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体から選択することができる。
【0026】
化合物(B2)は、特に、各分子に少なくとも2個のケイ素結合した水素を有するオルガノポリシロキサンであり、したがって化合物(A2)の架橋剤である。
【0027】
有利には、化合物(A2)の1分子当たりのエチレン基の数と、化合物(B2)の1分子当たりのケイ素結合した水素原子の数との合計は、少なくとも4である。
【0028】
化合物(B2)は、いかなる分子構造、特に直鎖、分岐鎖または環状構造を有することもできる。
【0029】
化合物(B2)は、特に化合物(A)との高い混和性のために、25℃で1〜50,000センチストーク範囲の粘度を有しうる。
【0030】
化合物(B2)が、化合物(B2)中のケイ素結合した水素原子の全体量と化合物(A2)中のエチレン性不飽和を含むすべての基の全体量の分子比が1/1〜20/1の範囲となる量で加えられることは有利である。
【0031】
化合物(B2)は、トリメチルシロキシ末端を含むメチルヒドロポリシロキサン、トリメチルシロキシ末端を含む、ジメチルシロキサン/メチルヒドロシロキサン共重合体、またはジメチルシロキサン/メチルヒドロシロキサン環式共重合体から選択することができる。
【0032】
化合物(C2)は、架橋反応の触媒であり、特に塩化白金酸、塩化白金酸/オレフィン錯体、塩化白金酸/アルケニルシロキサン錯体、塩化白金酸/ジケトン錯体、白金黒、および白金の担体である。
【0033】
触媒(C2)は、好ましくは、化合物(A2)と(B2)の全体量の1000重量部につき適切な白金金属として、0.1〜1000重量部、好適には1〜100重量部の割合で加えられる。
【0034】
別の有機基は、上記で記載されたオルガノポリシロキサン(A2)と(B2)中でケイ素に結合することができ、例えば、アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチルまたはオクチル;置換されたアルキル基、例えば2−フェニルエチル、2−フェニルプロピルまたは3,3,3−トリフルオロプロピル;アリール基、例えばフェニル、トリルまたはキシリル;置換されたアリール基、例えばフェニルエチル;および置換された一価炭化水素基、例えばエポキシ基、カルボキシレートエステル基またはメルカプト基である。
【0035】
非乳化性シリコーンエラストマーは、一般に、ゲルを形成するために少なくとも1種の炭化水素油および/または1種のシリコーン油と混合される。これらのゲル中で、非乳化性エラストマーは、非球状微粒子の形態である。
【0036】
非乳化性エラストマーとして、Shin Etsuより「KSG-6」、「KSG-15」、「KSG-16」、「KSG-18」、「KSG-31」、「KSG-32」、「KSG-33」、「KSG-41」、「KSG-42」、「KSG-43」および「KSG-44」の名称で、Dow Corningより「DC9040」、「DC9041」、「DC9509」、「DC9505」および「DC9506」の名称で、Grant Industriesによる「Gransil」の名称で、およびGeneral Electricによる「SFE 839」の名称で販売されているものを使用してもよい。
【0037】
用語「乳化性シリコーンエラストマー」は、少なくとも1個の親水性鎖を含むシリコーンエラストマーを意味すると理解される。
【0038】
乳化性シリコーンエラストマーは、ポリオキシアルキレン化シリコーンエラストマーから選択することができる。
【0039】
ポリオキシアルキレン化シリコーンエラストマーは、少なくとも1個のケイ素結合した水素を含むジオルガノポリシロキサンと、エチレン性不飽和を含む少なくとも2個の基を有するポリオキシアルキレンとの架橋付加反応により得ることができる架橋オルガノポリシロキサンである。
【0040】
好ましくは、例えば、米国特許公報US 5 236 986とUS 5 412 004に開示されるように、架橋ポリオキシアルキレン化オルガノポリシロキサンは、特に(C1)白金触媒の存在下で、(A1)各々がケイ素に結合した少なくとも2個の水素を含むジオルガノポリシロキサンと、(B1)エチレン性不飽和を含む少なくとも2個の基を有するポリオキシアルキレンとの架橋付加反応により得られる。
【0041】
特に、オルガノポリシロキサンは、白金触媒の存在下で、ジメチルビニルシロキシ末端を含むポリオキシアルキレン(特にポリオキシエチレンおよび/またはポリオキシプロピレン)と、トリメチルシロキシ末端を含むメチルヒドロポリシロキサンとの反応により得ることができる。
【0042】
化合物(A1)のケイ素原子に結合した有機基は、1〜18個の炭素原子を有するアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、デシル、ドデシル(またはラウリル)、ミリスチル、セチルまたはステアリル;置換されたアルキル基、例えば2−フェニルエチル、2−フェニルプロピルまたは3,3,3−トリフルオロプロピル;アリール基、例えばフェニル、トリルまたはキシリル;置換されたアリール基、例えばフェニルエチル;および置換された一価炭化水素基、例えばエポキシ基、カルボキシレートエステル基またはメルカプト基でありうる。
【0043】
したがって、化合物(A1)は、トリメチルシロキシ末端を含むメチルヒドロポリシロキサン、トリメチルシロキシ末端を含む、ジメチルシロキサン/メチルヒドロシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン/メチルヒドロシロキサン環式共重合体、またはトリメチルシロキシ末端を含む、ジメチルシロキサン/メチルヒドロシロキサン/ラウリルメチルシロキサン共重合体から選択することができる。
【0044】
化合物(C1)は、架橋反応の触媒であり、特に塩化白金酸、塩化白金酸/オレフィン錯体、塩化白金酸/アルケニルシロキサン錯体、塩化白金酸/ジケトン錯体、白金黒および白金の担体である。
【0045】
有利には、ポリオキシアルキレン化シリコーンエラストマーは、ジビニル化合物から形成することができ、特に少なくとも2個のビニル基を有するポリオキシアルキレンをポリシロキサンのSi−H結合と反応させきる。
【0046】
本発明に係るポリオキシアルキレン化シリコーンエラストマーは、少なくとも1種の炭化水素油および/または1種のシリコーン油中でゲル形態である。これらのゲル中で、ポリオキシアルキレン化エラストマーは、非球状微粒子の形態である。
【0047】
ポリオキシアルキレン化エラストマーは、特に米国特許公報US 5 236 986、US 5 412 004、US 5 837 793およびUS 5 811 487に開示されており、その内容を参照により援用する。
【0048】
ポリオキシアルキレン化シリコーンエラストマーとして、Shin Etsuによる「KSG-21」、「KSG-20」、「KSG-30」、「KSG-31」、「KSG-32」、「KSG-33」、「KSG-210」、「KSG-310」、「KSG-320」、「KSG-330」、「KSG-340」および「X-226146」とDow Corningによる「DC 9010」、「DC 9011」の名称で販売されているものを使用してもよい。
【0049】
乳化性シリコーンエラストマーはまた、ポリグリセロール化シリコーンエラストマーから選択することができる。
【0050】
ポリグリセロール化シリコーンエラストマーは、特に白金触媒の存在下で、少なくとも1個のケイ素結合した水素を含むジオルガノポリシロキサンと、エチレン性不飽和を含む基を有するポリグリセロール化化合物との架橋付加反応により得ることができる架橋オルガノポリシロキサンエラストマーである。
【0051】
好ましくは、架橋オルガノポリシロキサンエラストマーは、特に(C)白金触媒の存在下で、(A)各々がケイ素に結合した少なくとも2個の水素を含むジオルガノポリシロキサンと、(B)エチレン性不飽和を含む少なくとも2個の基を有するグリセロール化化合物との架橋付加反応により得られる。
【0052】
特に、オルガノポリシロキサンは、白金触媒の存在下で、ジメチルビニルシロキシ末端を含むポリグリセロール化化合物と、トリメチルシロキシ末端を含むメチルヒドロポリシロキサンとの反応により得ることができる。
【0053】
化合物(A)は、オルガノポリシロキサンエラストマーの形成のためのベース反応物であり、架橋反応は、触媒(C)の存在下で、化合物(A)と化合物(B)との付加反応により行なわれる。
【0054】
化合物(A)は、特に各分子中の別々のケイ素原子に結合した少なくとも2個の水素原子を有するオルガノポリシロキサンである。
【0055】
化合物(A)は、いかなる分子構造、特に直鎖、分岐鎖または環状構造をも示すことができる。
【0056】
化合物(A)は、特に化合物(B)と高い混和性を有するため、25℃で1〜50,000センチストークの範囲の粘度を有することができる。
【0057】
化合物(A)のケイ素原子に結合した有機基は、1〜18個の炭素原子を有するアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、デシル、ドデシル(またはラウリル)、ミリスチル、セチルまたはステアリル;置換されたアルキル基、例えば2−フェニルエチル、2−フェニルプロピルまたは3,3,3−トリフルオロプロピル;アリール基、例えばフェニル、トリルまたはキシリル;置換されたアリール基、例えばフェニルエチル;および置換された一価炭化水素基、例えばエポキシ基、カルボキシレートエステル基またはメルカプト基でありうる。好ましくは、上記有機基は、メチル基、フェニル基またはラウリル基から選択される。
【0058】
したがって、化合物(A)は、トリメチルシロキシ末端を含むメチルヒドロポリシロキサン、トリメチルシロキシ末端を含む、ジメチルシロキサン/メチルヒドロシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン/メチルヒドロシロキサン環式共重合体、またはトリメチルシロキシ末端を含む、ジメチルシロキサン/メチルヒドロシロキサン/ラウリルメチルシロキサン共重合体から選択することができる。
【0059】
化合物(B)は、以下の式(B’)に対応するポリグリセロール化化合物でありうる。
2m−1−O−[Gly]−C2m−1 (B’)
(式中、mは2〜6の範囲の整数であり、nは2〜200の範囲、好ましくは2〜100の範囲、好ましくは2〜50の範囲、好ましくは2〜20の範囲、好ましくは2〜10の範囲、優先的には2〜5の範囲、特に3に等しい整数であり、Glyは、
−CH−CH(OH)−CH−O−または−CH−CH(CHOH)−O−
を表す)
【0060】
有利には、化合物(B)の1分子当たりのエチレン基の数と、化合物(A)の1分子当たりのケイ素原子に結合した水素原子の数との合計は、少なくとも4である。
【0061】
化合物(A)が、化合物(A)中のケイ素原子に結合した水素原子の全体量と化合物(B)中のエチレン性不飽和を含むすべての基の全体量の分子比が1/1〜20/1の範囲内となる量で加えられることは有利である。
【0062】
化合物(C)は、架橋反応の触媒であり、特に塩化白金酸、塩化白金酸/オレフィン錯体、塩化白金酸/アルケニルシロキサン錯体、塩化白金酸/ジケトン錯体、白金黒および白金の担体である。
【0063】
触媒(C)は、好ましくは、化合物(A)と(B)の全体量の1000重量部につき適切な白金金属として、0.1〜1000重量部、好適には1〜100重量部の割合で加えられる。
【0064】
本発明に係るポリグリセロール化シリコーンエラストマーは、一般に、ゲルを形成するために少なくとも1種の炭化水素油および/または1種のシリコーン油と混合される。これらのゲル中で、ポリグリセロール化エラストマーは、多くの場合非球状微粒子の形態である。
【0065】
このようなエラストマーは、特に国際公開パンフレットWO 2004/024798に開示されている。
【0066】
ポリグリセロール化シリコーンエラストマーとしては、Shin Etsuによる「KSG-710」、「KSG-810」、「KSG-820」、「KSG-830」および「KSG-840」の名称で販売されているものを使用してもよい。
【0067】
非球状シリコーンエラストマーは、組成物の総重量に関して0.01重量%〜30重量%、好ましくは0.1重量%〜20重量%、より好ましくは0.2重量%〜10重量%の範囲の含量で本発明に係る組成物中に存在することができる。
【0068】
[油]
本発明に係る組成物は、少なくとも1種の油を含む。
【0069】
油は揮発性油、不揮発性油およびこれらの混合物から選択することができる。
【0070】
本発明に係る組成物は、少なくとも1種の揮発性油を含むことができる。
【0071】
用語「揮発性油」は、本発明の意味する範囲内では、常温および大気圧で肌と接触して蒸発することが可能ないかなる油も意味すると理解される。本発明の揮発性油は、常温で液体であり、常温および大気圧で零でない蒸気圧を有する揮発性化粧品用油であり、特に0.13Pa〜40,000Pa(0.001〜300mmHg)の範囲、好ましくは1.3〜1300Pa(0.01〜10mmHg)の範囲にある。
【0072】
揮発性油は、揮発性炭化水素油、揮発性シリコーン油、揮発性フッ素化油およびそれらの混合物から選択することができる。
【0073】
用語「炭化水素油」は、主として水素原子と炭素原子、および任意に酸素原子、窒素原子、硫黄原子および/またはリン原子を含む油を意味すると理解される。
【0074】
揮発性炭化水素油は、8〜16個の炭素原子を有する炭化水素油、特に分岐状C〜C16アルカン、例えば石油起源のC〜C16イソアルカン(イソパラフィンとも呼ばれる)、例えばイソドデカン(2,2,4,4,6−ペンタメチルヘプタンとしても知られている)、イソデカン、イソヘキサデカン、および例えばIsopars(登録商標)またはPermethyls(登録商標)の商品名で販売されている油から選択することができる。
【0075】
揮発性油として、揮発性シリコーン、例えば揮発性直鎖状または環式のシリコーン油、特に粘度≦5センチストーク(5×10−6/s)を有し、特に2〜10個のケイ素原子、好ましくは2〜7個のケイ素原子を有するものを使用してもよく、これらのシリコーンは、任意に1〜10個の炭素原子を有する、アルキル基またはアルコキシ基を含む。本発明中で使用することができる揮発性シリコーン油として、特に挙げられるものは、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサンおよびこれらの混合物である。
【0076】
揮発性フッ素化油は、一般に引火点を有しない。
【0077】
揮発性フッ素化油として、ノナフルオロエトキシブタン、ノナフルオロメトキシブタン、デカフルオロペンタン、テトラデカフルオロヘキサン、ドデカフルオロペンタンおよびこれらの混合物を挙げてもよい。
【0078】
本発明に係る組成物は、少なくとも1種の不揮発性油を含むことができる。
【0079】
用語「不揮発性油」は、常温および大気圧で少なくとも数時間肌に残り、特に0.13Pa(0.01mmHg)未満の蒸気圧を有する油を意味すると理解される。
【0080】
これらの不揮発性油は、特に動物または植物起源の炭化水素油、シリコーン油またはこれらの混合物でありうる。用語「炭化水素油」は、主として水素原子と炭素原子、および任意に酸素原子、窒素原子、硫黄原子および/またはリン原子を含む油を意味すると理解される。
【0081】
不揮発性油は、特に不揮発性炭化水素油、適切な場合不揮発性フッ素化油、および/または不揮発性シリコーン油から選択されることができる。
【0082】
不揮発性炭化水素油として、特に以下のものが挙げられる。
−動物由来の炭化水素油、
−植物起源の炭化水素油、例えば脂肪酸とグリセロールのエステルからなるトリグリセリドであり、脂肪酸はC〜C24の様々な鎖長を有することができ、これらの鎖は直鎖状または分岐状、および飽和または不飽和であることが可能である;これらの油は、特にヘプタン酸またはオクタン酸のトリグリセリドであり、あるいはコムギ麦芽、ヒマワリ、ブドウ種子、ゴマ、トウモロコシ、アプリコット、ひまし油、シアバターノキ、アボカド、オリーブ、大豆、スイートアーモンド、パーム、ナタネ、綿実、ヘーゼルナッツ、マカダミア、ホホバ、アルファルファ、ポピー、パンプキンシード、ゴマ、キュウリ、クロフサスグリ種子、イブニングプリムローズ、キビ、大麦、キノア、ライ、サフラワー、ククイノキ、パッションフルーツまたはジャコウバラオイル;シアバター;またはカプリル酸/カプリン酸のトリグリセリド、例えばStearineries Duboisにより販売されているものまたはDynamit NobelによりMiglyol 810(登録商標)、812(登録商標)および818(登録商標)の名称で販売されているものである;
−10〜40個の炭素原子を有する合成エーテル;
−無機物または合成起源の直鎖状または分岐状の炭化水素、例えば鉱油、ポリデセン、水添ポリイソブテン、例えばParleam(登録商標)、スクアラン、流動パラフィンおよびそれらの混合物;
−合成エステル、例えば式RCOORの油(式中、R+R≧10ならば、Rは、1〜40個の炭素原子を含む直鎖状または分岐状脂肪酸の残留物を表し、Rは炭化水素鎖、特に1〜40個の炭素原子を含む分岐状炭化水素鎖を表す)、例えばPurcellinオイル(セテアリルオクタノエート)、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、C12〜C15アルキルベンゾエート、ヘキシルラウレート、ジイソプロピルアジペート、イソノニルイソノナノエート、イソデシルネオペンタノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、イソステアリルイソステアレート、2−ヘキシルデシルラウレート、2−オクチルデシルパルミテート、2−オクチルドデシルミリステート、またはヘプタノエート、オクタノエート、デカノエート、またはアルコールのリシノレートまたは多価アルコールのリシノレート、例えばプロピレングリコールジオクタノエート;ヒドロキシル化エステル、例えばイソステアリルラクテート、ジイソステアリルマレエート、または2−オクチルドデシルラクテート;多価アルコールのエステルおよびペンタエリトリトールのエステル;
−12〜26個の炭素原子を有する分岐状および/または不飽和炭素鎖を有し、常温で液体である脂肪族アルコール、例えばオクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−ヘキシルデカノール、2−ブチルオクタノール、および2−ウンデシルペンタデカノール;
−高級脂肪酸、例えばオレイン酸、リノール酸、リノレン酸およびそれらの混合物。
【0083】
本発明に係る組成物で使用することができる不揮発性のシリコーン油は、不揮発性ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ペンダント型アルキル基またはアルコキシ基および/またはシリコーン鎖末端のアルキル基またはアルコキシ基を含み、各基が2〜24個の炭素原子を有するポリジメチルシロキサン、またはフェニル化シリコーン、例えばフェニルトリメチコーン、フェニルジメチコーン、フェニル(トリメチルシロキシ)ジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコーンまたはジフェニル(メチルジフェニル)トリシロキサン、およびこれらの混合物でありうる。
【0084】
油(または油の混合物)は、本発明に係る組成物中に、組成物の全重量に関して1重量%〜80重量%、好ましくは5重量%〜60重量%、好ましくは5重量%〜40重量%の範囲の含量で存在することができる。
【0085】
[凹面状シリコーン微粒子]
本発明に係る組成物中に存在する凹面状シリコーン微粒子は、特にシリコーン材料からなる中空球体の一部分構造をもつ微粒子である。
【0086】
上記微粒子は、10μm以下、特に0.1μm〜8μmの範囲、好ましくは0.2〜7μm、より好ましくは0.5〜6μmの範囲、好ましくは0.5〜4μmの範囲の平均粒径を有する。
【0087】
用語「平均粒径」は、微粒子の最大の寸法を意味すると理解される。
【0088】
本発明に係る組成物中で使用される中空球体の一部分は、中央キャビティとつながった一個の開口部を有し、馬蹄形またはアーチ形状の横断面を有する、先端を切断した中空球体の形状を有することができる。
【0089】
オルガノシリコーン材料は、三次元構造の架橋ポリシロキサンである。好ましくは、式(I)の単位:SiOと、式(II)の単位:RSiO1.5(式中、Rはケイ素原子に直接結合した炭素原子を有する有機基を表わす)を含むか、あるいは実際にはこれらの単位からなる。有機基は、反応性有機基または非反応性有機基であることができ、好ましくは非反応性有機基である。
【0090】
非反応性有機基は、C〜Cアルキル基、特にメチル、エチル、プロピルまたはブチル基、またはフェニル基であることができ、好ましくはメチル基である。
【0091】
反応性有機基は、エポキシ基、(メタ)アクリロイルオキシ基、アルケニル基、メルカプトアルキル、アミノアルキル、またはハロアルキル基、グリセロキシ基、ウレイド基またはシアノ基であることができる。好ましくは、反応性有機基は、エポキシ基、(メタ)アクリロイルオキシ基、アルケニル基またはメルカプトアルキルまたはアミノアルキル基であることができる。反応性有機基は、一般に、2〜6個の炭素原子、特に2〜4個の炭素原子を含む。
【0092】
エポキシ基として、2−グリシドオキシエチル基、3−グリシドオキシプロピル基または2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基が挙げられる。
【0093】
(メタ)アクリロイルオキシ基として、3−メタクリロイルオキシプロピル基または3−アクリロイルオキシプロピル基が挙げられる。
【0094】
アルケニル基として、ビニル、アリルまたはイソプロペニル基が挙げられる。
【0095】
メルカプトアルキル基として、メルカプトプロピルまたはメルカプトエチル基が挙げられる。
【0096】
アミノアルキル基として、3−[(2−アミノエチル)アミノ]プロピル基、3−アミノプロピル基またはN,N−ジメチルアミノプロピル基が挙げられる。
【0097】
ハロアルキル基として、3−クロロプロピル基またはトリフルオロプロピル基が挙げられる。
【0098】
グリセロキシ基として、3−グリセロキシプロピル基または2−グリセロキシエチル基が挙げられる。
【0099】
ウレイド基として、2−ウレイドエチル基が挙げられる。
【0100】
シアノ基として、シアノプロピルまたはシアノエチル基が挙げられる。
【0101】
好ましくは、式(II)の単位で、Rはメチル基を表わす。
【0102】
有利には、オルガノシリコーン材料は、単位(I)/単位(II)分子比にしたがって、30/70〜50/50の範囲、好ましくは35/65〜45/55の範囲の単位(I)と(II)を含む。
【0103】
オルガノシリコーン微粒子は、特に以下を含む工程にしたがって得ることが可能である。
(a)少なくとも1種の加水分解触媒と任意に少なくとも1種の界面活性剤の存在下で、式SiXの化合物(III)と式RSiYの化合物(IV)を水性媒体に導入すること(式中、XとYは互いから独立して、C〜Cアルコキシ基、C〜Cアルコキシ基を含むアルコキシエトキシ基、C〜Cアシルオキシ基、C〜Cアルキル基を含むN,N−ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子または水素原子を表し、Rはケイ素原子に直接結合した炭素原子を含む有機基を表わす);および
(b)工程(a)から得られる混合物が、少なくとも1種の重合触媒と任意に少なくとも1種の界面活性剤を含む水溶液と、30と85℃の間の温度で少なくとも2時間接触させられる操作を行われること。
【0104】
工程(a)は加水分解反応に相当し、工程(b)は縮合反応に相当する。
【0105】
工程(a)では、化合物(III)と化合物(IV)の分子比は、一般に、30/70〜50/50、有利には35/65〜45/45、優先的に40/60の範囲にある。水と、化合物(III)および(IV)の総量との重量比は、好ましくは10/90〜70/30の範囲にある。化合物(III)と(IV)の導入の順序は、一般に加水分解のそれらの比に左右される。加水分解反応の温度は、一般に、0〜40℃の範囲にあり、化合物の早期縮合を防ぐためには通常30℃を超えない。
【0106】
化合物(III)と(IV)のXおよびY基について、C〜Cアルコキシ基として、メトキシ基またはエトキシ基が挙げられる。
【0107】
〜Cアルコキシ基を含むアルコキシエトキシ基として、メトキシエトキシ基またはブトキシエトキシの基が挙げられる;
〜Cアシルオキシ基として、アセトキシ基またはプロピオニルオキシ基が挙げられる;
〜Cアルキル基を含むN,N−ジアルキルアミノ基として、ジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基が挙げられる;
ハロゲン原子として、塩素原子または臭素原子が挙げられる。
【0108】
式(III)の化合物として、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、トリメトキシエトキシシラン、トリブトキシエトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラプロピオキシシラン、テトラ(ジメチルアミノ)シラン、テトラ(ジエチルアミノ)シラン、シランテトラオール、クロロシラントリオール、ジクロロジシラノール、テトラクロロシラン、またはクロロトリヒドロシランが挙げられる。好ましくは、式(III)の化合物は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシランおよびそれらの混合物から選択される。
【0109】
式(III)の化合物は、重合反応後、式(I)の単位の形成で生成する。
【0110】
式(IV)の化合物は、重合反応後、式(II)の単位の形成で生成する。
【0111】
式(IV)の化合物のR基は、式(II)の化合物のR基について記載される意味を有する。
【0112】
非反応性有機基Rを含む式(IV)の化合物の例として、メチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリブトキシシラン、ブチルトリブトキシシラン、フェニルトリメトキシエトキシシラン、メチルトリブトキシエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリプロピオキシシラン、メチルトリ(ジメチルアミノ)シラン、メチルトリ(ジエチルアミノ)シラン、メチルシラントリオール、メチルクロロジシラノール、メチルトリクロロシラン、またはメチルトリヒドロシランが挙げられる。
【0113】
反応性有機基Rを含む式(IV)の化合物の例として、次のものが挙げられる。
エポキシ基を有するシラン、例えば(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリエトキシシラン、[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]トリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(2−グリシドキシエチル)メチルジメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)ジメチルメトキシシラン、または(2−グリシドキシエチル)ジメチルメトキシシラン;
(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシラン、例えば(3−メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、または(3−アクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン;
アルケニル基を有するシラン、例えばビニルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、またはイソプロペニルトリメトキシシラン;
メルカプト基を有するシラン、例えばメルカプトプロピルトリメトキシシラン、またはメルカプトエチルトリメトキシシラン;
アミノアルキル基を有するシラン、例えば(3−アミノプロピル)トリメトキシシラン、(3−[(2−アミノエチル)アミノ]プロピル)トリメトキシシラン、(N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、または(N,N−ジメチルアミノエチル)トリメトキシシラン;
ハロアルキル基を有するシラン、例えば(3−クロロプロピル)トリメトキシシラン、またはトリフルオロプロピルトリメトキシシラン;
グリセロキシ基を有するシラン、例えば(3−グリセロキシプロピル)トリメトキシシラン、またはジ(3−グリセロキシプロピル)ジメトキシシラン;
ウレイド基を有するシラン、例えば(3−ウレイドプロピル)トリメトキシシラン、(3−ウレイドプロピル)メチルジメトキシシラン、または(3−ウレイドプロピル)ジメチルメトキシシラン;
シアノ基を有するシラン、例えばシアノプロピルトリメトキシシラン、シアノプロピルメチルジメトキシシラン、またはシアノプロピルジメチルメトキシシラン。
【0114】
好ましくは、反応性有機基Rを含む式(IV)の化合物は、エポキシ基を有するシラン、(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシラン、アルケニル基を有するシラン、メルカプト基を有するシラン、またはアミノアルキル基を有するシランから選択される。
【0115】
この発明の具現に好適な化合物(III)と(IV)の例は、それぞれテトラエトキシシランとメチルトリメトキシシランである。
【0116】
加水分解および重合触媒として、塩基性触媒、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、またはアミン(例えばアンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミンまたはテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)、または有機酸から選択される酸性触媒、例えばクエン酸、酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、またはドデシルスルホン酸、または無機酸、例えば塩酸、硫酸、リン酸を独立して使用してもよい。界面活性剤が存在する場合、使用される界面活性剤は、好ましくは非イオン性または陰イオン性界面活性剤、または2種類の混合物である。ナトリウムドデシルベンゼンスルホネートは、陰イオン性界面活性剤として使用することができる。加水分解の終了は、非水溶性である製品(III)と(IV)の消失と均質な液体層の生成により定められる。
【0117】
縮合工程(b)は、加水分解工程と同じ触媒または上記に挙げられたものから選択される別の触媒を使用することができる。
【0118】
この方法の結論においては、良質なオルガノシリコーン微粒子の水懸濁液が得られ、微粒子は、次いで任意にその媒体から分離することができる。したがって、上記に記載した方法は、例えばメンブレンフィルターで、工程(b)から得られた製品を濾過する追加工程、次いで任意に、液体媒体から微粒子を分離する意図で濾液を遠心分離する工程、次いで微粒子を乾燥する工程を含むことができる。別の分離方法を当然使用することができる。
【0119】
上記方法にしたがって得られた中空球体の一部分構造の形状とその寸法は、特に工程(b)で製品を接触させるために使用される方法に左右される。
【0120】
やや塩基性のpHで、工程(a)から得られた混合物に低温条件下で重合触媒を導入すると、丸底「ボウル」形状の中空球体の一部分構造を生成する。しかし、やや酸性のpHで、工程(a)から得られた混合物に高温で重合触媒を滴下して導入すると、「馬蹄形」形状の横断面を有する中空球体の一部分構造を生成する。
【0121】
本発明の好適な実施形態によれば、「ボウル」形状の中空球体の一部分構造を使用する。これらは、特許出願JP-2003 128 788に開示されるように得ることができる。
【0122】
馬蹄形形状の中空球体の一部分構造もまた、特許出願公開公報JP-A-2000-191789に開示されている。
【0123】
ボウル形状と球体の一部分から形成された凹面状微粒子は、添付した図の横断面図に記載されている。幅W2は微粒子の直径に相当する。
【0124】
この図から明らかなように、これらの凹部分は、(中空球体の一部分により定められた開口部の平面に垂直な横断面が)小さな内側円弧(11)と、大きな外側円弧(21)、およびそれぞれの円弧の終端を結ぶ切片(31)で形成され、小さな内側円弧(11)の2つの終端間の幅(W1)が、平均で0.01〜8μm、好ましくは0.02〜6μmの範囲にあり、大きな外側円弧(21)の2つの終端間の幅(W2)が、平均で0.05〜10μm、好ましくは0.06〜8μmの範囲にあり、かつ大きな外側円弧(21)の高さ(H)が平均で0.015〜8μm、好ましくは0.03〜6μmの範囲にある。
【0125】
上記で述べられた寸法は、走査電子顕微鏡で得られた画像で選択した100個の微粒子の寸法の平均を計算して得られる。
【0126】
本発明にしたがって使用することができる球体の一部分構造の凹面状微粒子として、以下のものを挙げることができる。
−Takemoto Oil & Fat製架橋オルガノシリコーンTAK-110(架橋メチルシラノール/シリケート重合体)からなる微粒子、ボウル形状、幅2.5μm、高さ1.2μm、厚さ150nm(Takemoto Oil & FatよりNLK-506の名称で販売されている微粒子);
−Takemoto Oil & Fat製架橋オルガノシリコーンTAK-110(架橋メチルシラノール/シリケート重合体)からなる微粒子、ボウル形状、幅0.8μm、高さ0.4μm、厚さ130nm(Takemoto Oil & FatよりNLK-515の名称で販売されている微粒子);
−Takemoto Oil & Fat製架橋オルガノシリコーンTAK-110(架橋メチルシラノール/シリケート重合体)からなる微粒子、ボウル形状、幅7μm、高さ3.5μm、厚さ200nm(Takemoto Oil & FatよりNLK-510の名称で販売されている微粒子)。
【0127】
これらの微粒子は、CTFA名:メチルシラノール/シリケートクロスポリマーである。
【0128】
有利には、凹面状シリコーン微粒子は、5μm以下、特に0.1μm〜5μmの範囲、好ましくは0.2〜5μmの範囲、より好ましくは0.5〜4μmの範囲、好ましくは0.5〜3μmの範囲の平均粒径を有する。
【0129】
5μm以下の平均粒径を有するこれらの微粒子は、5μmを超える平均粒径を有する微粒子で得られる脂肪相の増粘性よりも大きい増粘性を得ることを可能にする。これらの微粒子は、本発明に係る組成物のすべり、拡がり、および快適さといった性質を最適化することを可能にする。
【0130】
凹面状シリコーン微粒子は、組成物の全重量に関して0.01重量%〜50重量%の範囲、好ましくは0.1重量%〜30重量%の範囲、優先的には1重量%〜15の重量%の範囲の含量で本発明に係る組成物中に存在することができる。
【0131】
好適な実施形態によれば、凹面状シリコーン微粒子含量とシリコーンエラストマー含量の重量比は、0.1〜100、好ましくは0.2〜50、より好ましくは0.5〜10の範囲にある。
【0132】
特定の実施形態によれば、本発明は以下のものを含む化粧品組成物に関する。
i)5μm未満の平均粒径を有する凹面状シリコーン微粒子;
ii)少なくとも1種の非球状シリコーンエラストマー微粒子;
iii)少なくとも1種の油;を含み、凹面状シリコーン微粒子と非球状シリコーンエラストマー微粒子の重量比が、0.1と100の間、好ましくは0.2と50の間、より好ましくは0.5と10の間にある。
【0133】
[追加の脂肪物質]
油とは別に、本発明に係る組成物の脂肪相は、ワックス、ペースト状脂肪物質およびこれらの混合物から選択される追加の脂肪物質を含むことができる。
【0134】
用語「ワックス」は、常温(25℃)で固体であり、可逆的な固体/液体の状態変化を示し、30℃を超え200℃未満の範囲にありうる融点を有し、0.5MPaを超える硬度を有し、固形状態で異方性結晶配置を示す脂肪物質を意味すると理解される。それは炭化水素、フッ素化および/またはシリコーンワックスであることができ、動物、植物、無機物または合成起源のものである。
【0135】
ワックスは、例えば蜜蝋、カルナウバ蝋、カンデリラ蝋、パラフィン蝋、水添ヒマシ油、合成蝋、例えばポリエチレンワックス(好ましくは400と600の間の分子量である)またはFischer-Tropschワックス、シリコーンワックス、例えば16〜45個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシジメチコーン、セレシンまたはオゾケライト、例えば40℃未満の融点を有するイソパラフィン、例えばNippon Seirouにより販売されているEMW-0003、α−オレフィンオリゴマー、例えばNew Phase Technologiesにより販売されているポリマーPerforma V(登録商標)825、103および260;エチレン−プロピレン共重合体、例えばPerformalene(登録商標)EP 700、および85℃を超える融点を有するミクロクリスタンワックス、例えばNippon Seirouにより販売されているHI-MIC(登録商標)1070、1080、1090および3080、およびこれらの混合物から選択することができる。
【0136】
ワックスは、組成物の全重量に関して、0.01重量%〜20重量%、特に1〜15重量%、より好ましくは3〜10重量%の範囲の含量で組成物中に存在することができる。
【0137】
用語「ペースト状脂肪物質」は、可逆的な固体/液体の状態変化を示し、23℃の温度で液体画分と固体画分を含む脂肪族化合物を意味すると理解される。用語「ペースト状」はまた、ポリ(ビニルラウレート)を意味すると理解される。
【0138】
ペースト状化合物は、有利には20℃で0.001〜0.5MPa、好ましくは0.002〜0.4MPaの範囲の硬度を示す。
【0139】
本発明に係る組成物の脂肪相中で使用することが可能なペースト状脂肪物質のなかでも、ラノリンとラノリン誘導体、例えばアセチル化ラノリン、オキシプロピル化ラノリンまたはイソプロピルラノレート、およびこれらの混合物を挙げることができる。脂肪酸または脂肪族アルコールのエステル、特に20〜65個の炭素原子を有するもの、例えばトリイソステアリルまたはセチルシトレート;アラキジルプロピオネート;ポリ(ビニルラウレート);またはコレステロールエステル、例えば植物起源のトリグリセリド、例えば水添植物油、粘着性のポリエステルおよびこれらの混合物もまた使用してもよい。植物起源のトリグリセリドとして、水添ヒマシ油誘導体、例えばRheox製「Thixinr(登録商標)」を使用してもよい。
【0140】
カルボン酸と脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステルのエステル化から得られるポリエステルの例として、日本のKokyu Alcohol Kogyo社より販売されているRisocast(登録商標)DA-L(2:1の割合の水添ヒマシ油とジリノール酸のエステル化反応から得られるエステル)およびRisocast(登録商標)DA-H(4:3の割合の水添ヒマシ油とイソステアリン酸のエステル化から得られるエステル)を挙げることができる。
【0141】
1個以上のC〜C100ジオール、好ましくはC〜C50ジオール間のポリエーテル化から得られる脂溶性ポリエーテルをまた挙げてもよい。例えば、脂溶性ポリエーテルは、Akzo NobelによりElfacos ST 9の名称で販売されている、ドデカンジオールとポリエチレングリコール(45EO)とのエーテルでありうる。
【0142】
有利には、本発明に係る化粧品組成物の調製に適するペースト状脂肪物質として、水添ココグリセリドが挙げられる。
【0143】
ペースト状シリコーン化合物の例として、例えば高分子量のポリジメチルシロキサン(PDMS)、特に8〜24個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ型のペンダント鎖を有し、20〜55℃の融点を有するもの、例えばステアリルジメチコーン、特にDow CorningによりDC2503(登録商標)とDC25514(登録商標)の商品名で販売されているもの、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0144】
ペースト状脂肪物質は、組成物の全重量に関して、0.01〜20重量%、特に3〜15重量%、特に5〜10重量%の範囲の含量で組成物中に存在することができる。
【0145】
[水性相]
本発明に係る組成物は、水性相を含むことができる。
【0146】
本発明に係る組成物は、水を含むことができる。水は、花の水、例えばヤグルマギクの水、および/またはミネラル水、例えばVittel製水、Lucas製水またはLa Roche Posay製水、および/または熱水であってよい。
【0147】
本発明に係る組成物、特に水性相は、水混和性有機溶媒(常温−25℃で混和性)、例えば2〜6個の炭素原子を有するモノアルコール類、例えばエタノールまたはイソプロパノール;
特に2〜20個の炭素原子、好ましくは2〜10個の炭素原子、優先的には2〜6個の炭素原子を有する多価アルコール、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコールまたはジエチレングリコール;
グリコールエーテル類(特に3〜16個の炭素原子を有する)、例えばモノ−、ジ−またはトリプロピレングリコールC〜Cアルキルエーテル、モノ−、ジ−またはトリエチレングリコールC〜Cアルキルエーテル、およびこれらの混合物、
を含むこともできる。
【0148】
水性相は、安定化剤、例えば塩化ナトリウム、二塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムをさらに含むことができる。
【0149】
水性相はまた、水性相と相溶するいかなる水溶性または水分散性化合物、例えばゲル化剤、被膜形成ポリマー、増粘剤、界面活性剤およびこれらの混合物も含むことができる。
【0150】
好ましくは、水性相は、組成物の全重量に関して0.5重量%〜85重量%、好ましくは5重量%〜75重量%、優先的には10重量%〜70重量%の範囲の含量で本発明に係る組成物中に存在することができる。
【0151】
好ましくは、水は、組成物の全重量に関して0.5重量%〜85重量%、好ましくは5重量%〜75重量%、優先的には10重量%〜70重量%の範囲の含量で本発明に係る組成物中に存在することができる。
【0152】
[着色材料]
本発明の特定の実施形態によれば、組成物は少なくとも1種の着色材料を含む。
【0153】
用語「着色材料」は、本発明中では、適切な化粧品用媒体に十分な量で調合されると彩色光学効果を作り出すことが可能な化合物を意味すると理解される。
【0154】
着色材料は、特に顔料、真珠光沢剤、光沢材、脂溶性染料、水溶性染料およびこれらの混合物から選択することができる。
【0155】
用語「顔料」は、白色または有色で無機物または有機物微粒子であり、液体有機相に不溶性で、組成物を着色するおよび/または不透明にすることを意図しているものを意味すると理解されるべきである。
【0156】
用語「真珠光沢剤」は、真珠光沢を有する微粒子、特にある貝類により貝殻で製造されたものまたは他に合成されたものであり、組成物の媒体に不溶性である微粒子を意味すると理解されるべきである。
【0157】
用語「染料」は、化合物、一般に有機化合物であり、脂肪物質、例えば油、または水性相に可溶であるものを意味すると理解されるべきである。
【0158】
着色材料は、組成物の全重量に関して0.0001重量%〜60重量%、好ましくは0.1重量%〜20重量%、優先的には1〜15重量%の範囲の含量で存在することができる。
【0159】
本発明の一実施形態によれば、着色材料は少なくとも1種の顔料を含む。
【0160】
顔料は、無機顔料、有機顔料、および複合顔料(すなわち無機および/または有機材料に基づいた顔料)から選択することができる。
【0161】
用語「顔料」は、いかなる形状の無機または合成微粒子であり、光学効果を有し、組成物が製造されるいかなる温度でも組成物の媒体に不溶性のものを意味すると理解されるべきである。
【0162】
顔料は、単色顔料、レーキ、真珠光沢剤または光学効果顔料、例えば反射顔料と光輝材顔料から選択することができる。
【0163】
無機顔料は、金属酸化物顔料、二酸化チタンで覆われたマイカ、オキシ塩化ビスマスで覆われたマイカ、酸化鉄で覆われた酸化チタン被覆マイカ、フェリックブルーで覆われた酸化チタン被覆マイカ、酸化クロムで覆われた酸化チタン被覆マイカ;酸化鉄、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化クロム;マンガンバイオレット、紺青、群青、フェリックブルー、オキシ塩化ビスマス、彩色真珠箔顔料、例えば酸化鉄で覆われた酸化チタン被覆マイカ、特にフェリックブルーまたは酸化クロムで覆われた酸化チタン被覆マイカ、上述の種類の有機顔料で覆われた酸化チタン被覆マイカ、さらにオキシ塩化ビスマスに基づいた真珠箔顔料、およびこれらの混合物から選択することができる。
【0164】
被覆されることを意図した有機微粒子は、例えば次のとおりである。
−コチニールカルミン、
−アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、キサンテン染料、ピレン染料、キノリン染料、トリフェニルメタン染料またはフルオラン染料から形成された有機顔料;
−有機レーキまたは酸性染料の不溶性ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、アルミニウム塩、ジルコニウム塩、ストロンチウム塩またはチタン塩、例えばアゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、キサンテン染料、ピレン染料、キノリン染料、トリフェニルメタン染料またはフルオラン染料。これらの染料は、一般に少なくとも1種のカルボン酸基またはスルホン酸基を含む;
−メラニン顔料。
【0165】
有機顔料のなかでも、D&C青No. 4、D&C茶No. 1、D&C緑No. 5、D&C緑No. 6、D&CオレンジNo. 4、D&CオレンジNo. 5、D&CオレンジNo. 10、D&CオレンジNo. 11、D&C赤No. 6、D&C赤No. 7、D&C赤No. 17、D&C赤No. 21、D&C赤No. 22、D&C赤No. 27、D&C赤No. 28、D&C赤No. 30、D&C赤No. 31、D&C赤No. 33、D&C赤No. 34、D&C赤No. 36、D&C紫No. 2、D&C黄No. 7、D&C黄No. 8、D&C黄No. 10、D&C黄No. 11、FD&C青No. 1、FD&C 緑No. 3、FD&C赤No. 40、FD&C黄No. 5またはFD&C黄No. 6を挙げてもよい。
【0166】
有機レーキはまた、いかなる相溶性担体、例えば無機物担体、例えばアルミナ、クレー、ジルコニア、または金属酸化物、特に酸化亜鉛または酸化チタン、タルク、炭酸カルシウム、または硫酸バリウムから形成された微粒子により担持されることができる。好ましくは、無機物担体は、アルミナ、酸化チタンおよび硫酸バリウムから選択される。
【0167】
有機レーキはまた、担体、例えばロジンまたはアルミニウムベンゾエートにより担持されることができる。
【0168】
有機レーキのなかでも、以下の名称で知られているものが、特に挙げられる。D& C赤アルミニウムレーキ;D& C青アルミニウムレーキ;D& C緑アルミニウムレーキ;D& Cオレンジアルミニウムレーキ;D& C黄アルミニウムレーキ。
【0169】
上述された有機顔料の各々に対応する化合物は、「The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association」により出版された文献「International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook」、1997年版、371〜386頁および524〜528頁に報告されていて、その内容を参照により本出願に援用する。
【0170】
本発明にしたがって使用することができるメラニン顔料には、特に以下のものがある。
−天然または合成起源から由来したメラニン顔料であり、(A)少なくとも1種のインドールまたはインドリン化合物の酸化、または(B)メラニン前駆体の酸化重合または酵素重合、または(C)メラニンを含む物質からのメラニンの抽出、または(D)微生物の培養により得ることができるもの。このようなメラニン顔料は、特に文献EP-A-518 773、WO-A-93/13744およびWO-A-93/13745に開示されている。
【0171】
顔料は、組成物の全重量に関して0.01重量%〜25重量%、好ましくは1〜12重量%、優先的には3〜8重量%の範囲の含量で本発明に係る組成物中に存在することができる。
【0172】
脂溶性染料は、例えばスダンレッド、D&C赤No. 17、D&C緑No. 6、β−カロチン、大豆油、スダンブラウン、D&C黄No. 11、D&C紫No. 2、D&CオレンジNo. 5、キノリンイエロー、アナットーまたはブロモ酸である。
【0173】
水溶性染料は、例えばビートルートジュース、メチレンブルーまたはカラメルである。
【0174】
[追加フィラー]
本発明に係る組成物は、上記に記載されたエラストマーと凹面状微粒子以外に追加フィラーを含むことができる。
【0175】
用語「フィラー」は、いかなる形状の無色または白色で無機物または合成微粒子であり、組成物が製造されるいかなる温度でも組成物の媒体に不溶性のものを意味すると理解されるべきである。
【0176】
追加フィラーは、無機物または有機物でありうる。また、いかなる形状、小板、球状、または長方形、結晶学的な形態(例えば板状、立方晶、六方晶、斜方晶など)のすべてでよい。例として、タルク、マイカ、シリカ、カオリン、ポリアミド(ナイロン(登録商標))粉末、ポリ−β−アラニン粉末、ポリエチレン粉末、ポリウレタン粉末、例えばToshikiによりプラスチック粉末 D-400の名称で販売されているヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールヘキシルラクトン共重合体から形成された粉末、テトラフルオロエチレンポリマー(テフロン(登録商標))から形成された粉末、ラウロイルリジン、デンプン、窒化ホウ素、重合中空ミクロスフェア、例えばポリ(塩化ビニリデン)/アクリロニトリルのミクロスフェア、例えばExpancel(登録商標)(Nobel Industrie)、またはアクリル酸共重合体、シリコーン樹脂粉体、特にシルセスキオキサン粉末(特に欧州特許公報EP293 795に開示された例えばToshiba製Tospearls(登録商標)シリコーン樹脂粉体)、ポリ(メチルメタクリレート)微粒子、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロキシアパタイト、中空シリカミクロスフェア、ガラスまたはセラミックのマイクロカプセル、8〜22個の炭素原子、好ましくは12〜18個の炭素原子を有する有機カルボン酸から由来した金属セッケン、例えば亜鉛ステアレート、マグネシウムステアレート、リチウムステアレート、亜鉛ラウレート、またはマグネシウムミリステート;硫酸バリウム、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0177】
フィラーは、組成物の全重量に関して0.1重量%〜80重量%、好ましくは1重量%〜25重量%、優先的には3重量%〜15重量%の範囲の含量で組成物中に存在することができる。
【0178】
[添加剤]
本発明に係る組成物は、少なくとも1種の他の従来の化粧品用成分であり、特に親水性または脂肪親和性ゲル化剤および/または増粘剤、界面活性剤、酸化防止剤、香料、防腐剤、中和剤、サンスクリーン、ビタミン、保湿剤、セルフタンニング化合物、抗しわ活性剤、皮膚軟化剤、親水性または脂肪親和性活性剤、汚染またはフリーラジカル防止剤、金属イオン封鎖剤、被膜形成剤、皮膚収縮除去活性剤、無痛化剤、皮膚または表皮高分子合成刺激剤および/または皮膚または表皮高分子分解防止剤、抗グリケーション剤、炎症防止剤、落屑剤、脱色剤、抗着色剤またはプロピグメント剤、NO合成酵素インヒビター、繊維芽細胞または角化細胞増殖刺激剤および/または角化細胞分化刺激剤、微小循環作用剤、細胞エネルギー代謝作用剤、ヒーリング剤、およびこれらの混合物から選択することができる成分を含むことができる。
【0179】
[組成形状]
本発明に係る組成物は、特に懸濁液、分散液、溶液、ゲル、エマルション、特に水中油型(O/W)または油中水型(W/O)または複合(W/O/Wまたはポリオール/O/WまたはO/W/O)エマルション、クリーム、泡沫、スティック、ベシクルの分散物、特にイオン性または非イオン性脂質、二相または多相ローション、スプレー、粉末またはペーストの形態で提供することができる。組成物は無水物でありうる。例えば、無水物ペーストまたはスティックでありうる。組成物は洗い流さない組成物でありうる。
【0180】
好適な実施形態によれば、本発明に係る組成物は、無水物組成物の形態で提供される。
【0181】
より好適な実施形態によれば、本発明に係る組成物は、コンパクト粉末の形態で提供される。
【0182】
当業者は、一般知識に基づいて適切な組成形状を、さらに調製方法を、一方では使用される構成成分の性質、特に賦形剤の溶解度を考慮して、他方では組成物について意図される適用を考慮して選択することができる。
【0183】
本発明は、下記に述べられた実施例により詳細に説明される。
【0184】
[実施例]
[比較例1〜14]
油と非球状シリコーンエラストマーとの混合物の粘度に対する様々なフィラーの影響を研究した。試験した組成物を、下記の表に記載する。
【0185】
組成物を30分間Rayneri混合機で混合することにより調製した。各組成物の粘度を、サンプルに応じて2、3または4番スピンドルを装備したBrookfield粘度計を使用して、毎分30回転数の速度で、25℃で測定した。
【0186】
成分の含量は、組成物の全重量に関して重量パーセントとして表わされる。
【0187】
【表1】

【0188】
【表2】

【0189】
(1)Shin Etsuにより販売されているKF-96 A-6CS(粘度6cst)。
(2)シリコーンエラストマーゲル−ポリジメチルシロキサン中に25%のエラストマーを含むジメチコーン/ビニルジメチコーン共重合体、6cSt−Shin Etsu Siliconesにより販売。
(3)LCW(Sensient)により販売されている中空ポリ(メチルメタクリレート)ミクロスフェア。
(4)Dohkai Chemical Industriesにより販売されている非晶質シリカミクロスフェア。
(5)Takemoto Oil & Fatにより販売されている凹面状シリコーン微粒子(直径:2.5μm)。
(6)Takemoto Oil & Fatにより販売されている凹面状シリコーン微粒子(直径:7μm)。
(7)GE Toshiba Siliconesにより販売されているポリメチルシルセスキオキサン樹脂マイクロビーズ。
(8)Takemoto Oil & Fatにより販売されている凹面状シリコーン微粒子(直径:0.8μm)。
(9)Dow Corningにより販売されている球状架橋ポリジメチルシロキサン粉末(3μmの直径)。
(10)シリコーンエラストマーゲル−イソドデカン中に25%のエラストマーを含むビニルジメチコーン/ラウリルジメチコーン共重合体−Shin Etsu Siliconesにより販売。
【0190】
コントロール組成物はフィラーを含まない。
【0191】
本発明に係る組成物3、4、7および8は、組成物1、2、5、6および9、およびコントロール組成物よりも大きな粘度をそれぞれ有する。
【0192】
同様に、組成物13と14は、組成物11と12、およびコントロール組成物10よりも大きな粘度をそれぞれ有する。
【0193】
組成物3、7および8および13は、一方では好適な実施形態(凹面状シリコーン微粒子直径は5μm以下である)に対応し、他方では本発明に係る組成物4と14よりも大きな粘度をそれぞれ示す。
【0194】
[実施例15]
以下の組成を有する無水物ファンデーションを調製した。
KSG 42(1) 20%
NLK−506(2) 10%
イソノニルイソノナノエート 20%
イソドデカン 15%
ベントンゲル 10%
プラスチック粉末 D−400(3) 10%
タルク 5%
二酸化チタン 7%
酸化鉄 3%
(含量は組成物の全重量に関して重量パーセントで表わされる。)
【0195】
(1)シリコーンエラストマーゲル−イソドデカン中に25%のエラストマーを含むビニルジメチコーン/ラウリルジメチコーン共重合体−Shin Etsu Siliconesにより販売。
(2)Takemoto Oil & Fatにより販売されている凹面状シリコーン微粒子(直径:2.5μm)。
(3)Toshiki Pigmentにより販売されている球状ポリウレタン微粒子。
【0196】
このファンデーションは、感触について良好なすべりと良好な柔らかさを有し、肌に容易に適用される。得られたメイクアップは快適で、肌を突っ張らせない。
【0197】
[実施例16]
ファンデーションを、以下の組成を有する水/油エマルションの形態で調製した。
NLK−506(1) 8%
KSG 210(2) 10%
KSG 16(3) 5%
KF−6017(4) 2%
シクロペンタシロキサン 15%
フェニルトリメチコーン 10%
二酸化チタン 7%
酸化鉄 3%
硫酸マンガン 1%
ブチレングリコール 9%
水 100%に十分量
【0198】
(1)Takemoto Oil & Fatにより販売されている凹面状シリコーン微粒子(直径:2.5μm)。
(2)シリコーンエラストマーゲル−ポリジメチルシロキサン中に25%のエラストマーを含むジメチコーンPEG−10/15共重合体、6cSt−Shin Etsu Siliconesにより販売。
(3)シリコーンエラストマーゲル−ポリジメチルシロキサン中に25%のエラストマーを含むジメチコーン/ビニルジメチコーン共重合体、6cSt−Shin Etsu Siliconesにより販売。
(4)Shin Etsu製シリコーン界面活性剤。
【0199】
得られたファンデーションは、肌に適用される場合、良好なすべりと柔らかい感触を示す。得られたメイクアップは快適で、肌を突っ張らせない。
【0200】
[実施例17]
ファンデーションを、以下の組成を有するコンパクト粉末の形態で調製した。
NLK−506(1) 3%
KSG 16(2) 3%
Tospearl 145B(3) 3%
タルク 30%
セリサイト 37%
マイカ 5%
二酸化チタン 4%
酸化鉄 2%
Amyhope LL(4) 5%
2−エチルヘキシルメトキシシンナメート 5%
イソノニルイソノナノエート 3%
【0201】
(1)Takemoto Oil & Fatにより販売されている凹面状シリコーン微粒子(直径:2.5μm)。
(2)シリコーンエラストマーゲル−ポリジメチルシロキサン中に25%のエラストマーを含むジメチコーン/ビニルジメチコーン共重合体、6cSt−Shin Etsu Siliconesにより販売。
(3)GE Toshiba Siliconesにより販売されているポリメチルシルセスキオキサン樹脂マイクロビーズ。
(4)Ajinomotoにより販売されているラウロイルリジン微粒子。
【0202】
組成物は、すべての粉末を混合し、次いでバインダー(油+KSG16+NLK−506)をそれに加えることにより調製した。次に混合物をミルにかけ、均一混合物が得られるまでふるい分けた。この混合物を皿に置き、次に、2MPaの圧力でプレスした。
【0203】
それによりコンパクト粉末を得た。この粉末はスポンジで容易に崩壊し、取れた粉末はべとつかず、すべりを有し、肌に容易に拡がる。
【0204】
[実施例18]
以下の組成を有する口紅スティックを調製した。
ポリエチレンワックス(Bareco製Polywax 500) 10g
オゾケライト 5g
ミクロクリスタンワックス 2g
2−オクチルドデカノール 20g
ジイソステアリルマレエート 10g
カプリン酸/カプリル酸のトリグリセリド(Cognis製Myritol 318) 30g
顔料 7g
KSG−16(1) 10g
NLK−506(2) 6g
【0205】
(1)シリコーンエラストマーゲル−ポリジメチルシロキサン中に25%のエラストマーを含むジメチコーン/ビニルジメチコーン共重合体、6cSt−Shin Etsu Siliconesにより販売。
(2)Takemoto Oil & Fatにより販売されている凹面状シリコーン微粒子(直径:2.5μm)。
【0206】
顔料を油部分の存在下でミルにかける。残りの油をワックスと混合して、ほぼ90℃に加熱する。均質化後、ミルにかけた顔料を加える。次いでNLK−506微粒子とシリコーンゲルを最後に加える。
【0207】
混合物を、次いで型に注ぎ、凝固後、スティックを型からはずしてケースに詰める。
【0208】
スティックは、唇でよく滑り、適用後、光沢があり、快適で、乾燥しない口紅被膜を提供する。
【0209】
[実施例19]
以下の組成を有する無水物ファンデーションを調製した。
KSG 42(1) 20%
NLK−515(2) 8%
イソノニルイソノナノエート 22%
イソドデカン 15%
ベントンゲル 10%
プラスチック粉末 D−400(3) 10%
タルク 5%
二酸化チタン 7%
酸化鉄 3%
【0210】
(1)シリコーンエラストマーゲル−イソドデカン中に25%のエラストマーを含むビニルジメチコーン/ラウリルジメチコーン共重合体−Shin Etsu Siliconesにより販売。
(2)Takemoto Oil & Fatにより販売されている凹面状シリコーン微粒子(直径:0.8μm)。
(3)Toshiki Pigmentにより販売されている球状ポリウレタン微粒子。
【0211】
このファンデーションは、肌に容易に適用され、感触について良好なすべりと良好な柔らかさを有する。得られたメイクアップは快適で、肌を突っ張らせない。
【0212】
[実施例20]
以下の組成を有する無水物ファンデーションを調製した。
KSG 42(1) 20%
NLK−510(2) 12%
イソノニルイソノナノエート 18%
イソドデカン 15%
ベントンゲル 10%
プラスチック粉末 D−400(3) 10%
タルク 5%
二酸化チタン 7%
酸化鉄 3%
【0213】
(1)シリコーンエラストマーゲル−イソドデカン中に25%のエラストマーを含むビニルジメチコーン/ラウリルジメチコーン共重合体−Shin Etsu Siliconesにより販売。
(2)Takemoto Oil & Fatにより販売されている凹面状シリコーン微粒子(直径:7μm)。
(3)Toshiki Pigmentにより販売されている球状ポリウレタン微粒子。
【0214】
このファンデーションは、肌に容易に適用され、感触についての良好なすべりと良好な柔らかさを有する。得られたメイクアップは快適で、肌を突っ張らせない。
【図面の簡単な説明】
【0215】
【図1】凹面状微粒子の横断面図である。
【符号の説明】
【0216】
11 小さな内側円弧
21 大きな外側円弧
31 切片


【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコーン材料で構成される凹面状微粒子、特に中空球体の一部分構造である凹面状微粒子と、少なくとも1種の油と少なくとも1種の非球状シリコーンエラストマーとを含む脂肪相を含む組成物。
【請求項2】
凹面状シリコーン微粒子が、0.1μm〜5μmの範囲、好ましくは0.2〜5μmの範囲、より好ましくは0.5〜4μmの範囲、好ましくは0.5〜3μmの範囲の平均粒径を有することを特徴とする、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
凹面状シリコーン微粒子が、馬蹄形またはアーチ形状を有する横断面を有する、中空球体の一部分構造であることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
シリコーン材料が、式(I):SiO、および式(II):RSiO1.5
(式中、Rはケイ素原子に直接結合した炭素原子を有する有機基を表わす)
の単位を含むかあるいはこれらの単位からなる三次元構造を有する架橋ポリシロキサンであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
シリコーン材料で構成される凹面状微粒子が、
(a)少なくとも1種の加水分解触媒と任意に少なくとも1種の界面活性剤の存在下で、式SiXの化合物(III)と式RSiYの化合物(IV)を水性媒体に導入すること
(式中、XとYは互いから独立して、C〜Cアルコキシ基、C〜Cアルコキシ基を含むアルコキシエトキシ基、C〜Cアシルオキシ基、C〜Cアルキル基を含むN,N−ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子または水素原子を表し、Rはケイ素原子に直接結合した炭素原子を含む有機基を表わす)、および
(b)工程(a)から得られる混合物が、少なくとも1種の重合触媒と任意に少なくとも1種の界面活性剤を含む水溶液と、30と85℃の間の温度で少なくとも2時間接触させられる操作を行われること
を含む方法にしたがって得られることが可能であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
凹面状微粒子が、(横断面が)小さな内側円弧(11)と、大きな外側円弧(21)およびそれぞれの円弧の終端を結ぶ切片(31)で形成され、小さな内側円弧(11)の2つの終端間の幅(W1)が、平均で0.01〜8μm、好ましくは0.02〜6μmの範囲にあり、大きな外側円弧(21)の2つの終端間の幅(W2)が、平均で0.05〜10μm、好ましくは0.06〜8μmの範囲にあり、かつ大きな外側円弧(21)の高さ(H)が平均で0.015〜8μm、好ましくは0.03〜6μmの範囲にあることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
不揮発性油を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
凹面状シリコーン微粒子と非球状シリコーンエラストマーの重量比が、0.1と100の間、好ましくは0.2と50の間、より好ましくは0.5と10の間であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
顔料、真珠光沢剤、光沢材、脂溶性染料、水溶性染料およびこれらの混合物から選択される少なくとも1種の着色材料を含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
i)5μm未満の平均粒径を有する凹面状シリコーン微粒子;
ii)少なくとも1種のシリコーンエラストマーの非球状微粒子;
iii)少なくとも1種の油;
を含み、
凹面状シリコーン微粒子とシリコーンエラストマーの非球状微粒子の重量比が、0.1と100の間、好ましくは0.2と50の間、より好ましくは0.5と10の間である、化粧品組成物。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の化粧品組成物をケラチン性物質に適用することを含むケラチン性物質のためのメイクアップまたはケア方法。
【請求項12】
乾燥しないことおよび/または突っ張りを示さないことおよび/または快適であることを有する堆積層、特にメイクアップを、肌または唇に作る際の請求項1〜10のいずれか一項に記載の化粧品組成物の使用。


【図1】
image rotate


【公開番号】特開2006−342165(P2006−342165A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−159934(P2006−159934)
【出願日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】