説明

シロキサンコポリマーを含有する組成物

本発明は、(A)一般式(1)のコポリマー並びに(B)一般式(2)の化合物を含有する組成物(式中、基及び添え字は、請求項1で示された意味を有する)、該組成物の製造法及び該組成物の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シロキサンコポリマー及び特性を改善する添加成分を含有する組成物、該組成物の製造法及び該組成物の使用に関する。
【0002】
ポリウレタン及びシリコーンエラストマーの特性は、幅広い範囲で相補的である。ポリウレタンは、その優れた機械的強度、ゴム弾性及び非常に良好な接着性、耐摩耗性並びに溶融物押出による容易な加工性を特徴とする。それに対してシリコーンエラストマーは、顕著な温度安定性、UV安定性及び耐候安定性を有する。その際、シリコーンエラストマーは、比較的低い温度でもそのゴム弾性特性を維持し、それに従って脆化しにくい。そのうえシリコーンエラストマーは、一定の撥水性の表面特性及び接着防止性の表面特性を有する。
【0003】
ウレタンポリマーとシリコーンポリマーとを組み合わせることによって、良好な機械的特性を有する材料が得られ、該材料は同時にシリコーンと比べてはっきりと簡素化された加工可能性によって際立っており、しかしながら、さらにシリコーンの良い特性の大部分を有している。それゆえ双方の系の利点の組合せにより、低いガラス温度、僅かな表面エネルギー、改善された熱安定性及び光化学安定性、僅かな吸水度を有する化合物並びに生理的に不活性な材料がもたらされることができる。
【0004】
ポリマーブレンドの製造によって十分な相溶性を達成することができたのは、ほんの僅かの特別な場合に過ぎなかった。I.Yilgoer,Polymer,1984(25),1800及びEP−A−250248に記載されたポリジオルガノシロキサン−尿素−ブロックコポリマー若しくはポリジオルガノシロキサン−ウレタン−ブロックコポリマーの製造により初めて、必要不可欠の特性が実現された。その際、シロキサン−尿素−コポリマー及びシロキサン−ウレタン−コポリマーのための出発材料として、アミノアルキル末端ポリシロキサン又はヒドロキシアルキル末端ポリシロキサンがシロキサン構成要素として使用される。これらは、純粋有機ポリウレタン系におけるポリエーテルと同様に、該コポリマー中でのソフトセグメントを形成する。ハードセグメントとしては、慣例のジイソシアネートが使用され、その際、これらはなおも、ジアミン又はジオール、例えば1,6−ジアミノヘキサン又は1,4−ブタンジオールの添加によって、より高い強度を達成するために変性されることができる。その際、アミノ化合物とイソシアネートとの反応は自然に起こり、且つ該反応は、通例は触媒を必要とせず、ヒドロキシアルキル構成要素が使用される場合には、通常ポリウレタン化学において使用されるような、例えばスズを基礎とする付加触媒の使用が付加的に必須とされる。
【0005】
シリコーン−及びイソシアネートポリマー構成要素とは、幅広い範囲で問題なく混和可能である。尿素単位間の水素結合の強い相互作用によって、これらの化合物は定義された軟化点を有し、且つ熱可塑性材料が得られる。これらの熱可塑性材料の使用は、数多くの適用において考えられる。
【0006】
さらに、これまで公知のポリジオルガノシロキサン−尿素−ブロックコポリマー若しくはポリジオルガノシロキサン−ウレタン−ブロックコポリマーの良好な特性にも関わらず、改善された機械的な特性プロファイル、例えば高められた破断伸び又は破断強さによって付加的に特徴付けられている材料の要求が存在する。
【0007】
本発明の対象は、
(A)一般式(1)のコポリマー
【化1】

並びに
(B)一般式(2)の化合物
【化2】

[式中、
Rは、同じであるか又は異なっていてよく、且つ水素原子又は1価のSiC結合した置換された又は非置換の炭化水素基を意味し、
Yは、同じであるか又は異なっていてよく、且つ2価の置換された又は非置換の炭化水素基を表し、
Xは、同じであるか又は異なっていてよく、且つ2価のSiC結合した置換された又は非置換の、酸素原子によって中断されていてよい炭化水素基を表し、
Aは、同じであるか又は異なっていてよく、且つ酸素原子、硫黄原子又はアミノ基−NR1−を意味し、
1は、同じであるか又は異なっていてよく、且つ水素原子又は置換された又は非置換の炭化水素基を意味し、
Dは、同じであるか又は異なっていてよく、且つ場合によりハロゲン原子、C1〜C6−アルキル基又はC1〜C6−アルキルエステルによって置換された、炭素原子1〜700個を有するアルキレン基を表し、該基中で互いに隣接しなかったメチレン単位は、−O−、−COO−、−OCO−又は−OCOO−で置き換えられていてよく、
Bは、同じであるか又は異なっていてよく、且つ水素原子、OCNーY−NH−CO−基、H2N−Y−NH−CO−基、R2−A−CO−NH−Y−NH−CO−基又はR3Si−(O−SiR2n−X−A−CO−NH−Y−NH−CO−基を表し、
2は、同じであるか又は異なっていてよく、且つ1価のシリル置換された又はシリル置換されていない炭化水素基を意味し、
A'は、同じであるか又は異なっていてよく、且つAについて示された意味を有し、
Zは、同じであるか又は異なっていてよく、且つ1価の置換された又は非置換の炭化水素基又は1価の有機ケイ素基を表し、
Y'は、同じであるか又は異なっていてよく、且つYについて示された意味を有し、
Eは、同じであるか又は異なっていてよく、且つ2価の置換された又は非置換の炭化水素基を表し、
nは、1〜4000の整数であり、
aは、少なくとも1の整数であり、
bは、0〜40の整数であり、
cは、少なくとも1の整数を意味し、且つ
dは、0〜5の整数を意味し、
ただし、式(1)の化合物中で、分子ブロックa及び分子ブロックbは、ポリマー中でランダムに分布していてよい]を含有する組成物である。
【0008】
有利には、R基は、場合によりハロゲン原子、例えばフッ素又は塩素、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基又はアミド基で置換された、炭素原子1〜20個を有する1価の炭化水素基、特に有利には炭素原子1〜6個を有する1価の炭化水素基、殊にメチル基、エチル基、ビニル基及びフェニル基である。
【0009】
炭化水素基Rの例は、アルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、ヘキシル基、例えばn−ヘキシル基、ヘプチル基、例えばn−ヘプチル基、オクチル基、例えばn−オクチル基及びイソオクチル基、例えば2,2,4−トリメチルペンチル基、ノニル基、例えばn−ノニル基、デシル基、例えばn−デシル基、ドデシル基、例えばn−ドデシル基;アルケニル基、例えばビニル基及びアリル基;シクロアルキル基、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基及びメチルシクロヘキシル基;アリール基、例えばフェニル基及びナフチル基;アルカリール基、例えばo−、m−、p−トリル基、キシリル基及びエチルフェニル基;アラルキル基、例えばベンジル基、α−及びβ−フェニルエチル基である。
【0010】
置換された炭化水素基Rの例は、アミノアルキル基、例えば3−アミノプロピル基又は2−アミノエチル−3−アミノプロピル基又はフェニルアミノメチル基、エポキシ基、例えば3−グリシドキシプロピル基、及びカルボキシルエステル基、例えば3−アクリロイルオキシプロピル基、3−メタクリロイルオキシプロピル基、アクリロイルオキシメチル基又はメタクリロイルオキシメチル基である。
【0011】
2価の炭化水素基Yの例は、アルキレン基、例えばメチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、t−ブチレン基、n−ペンチレン基、イソペンチレン基、ネオペンチレン基、t−ペンチレン基、ヘキシレン基、例えばn−ヘキシレン基、ヘプチレン基、例えばn−ヘプチレン基、オクチレン基、例えばn−オクチレン基及びイソオクチレン基、例えば2,2,4−トリメチルペンチレン基、ノニレン基、例えばn−ノニレン基、デシレン基、例えばn−デシレン基、ドデシレン基、例えばn−ドデシレン基;シクロアルキレン基、例えばシクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、及びメチルシクロヘキシレン基、例えばメチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)基及び3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン基;アリーレン基、例えばフェニレン基及びナフチレン基;アルカリーレン基、例えばo−、m−、p−トリレン基、キシリレン基、例えばm−テトラメチルキシリレン基、及びエチルフェニレン基;アラルキレン基、例えばベンジレン基、α−及びβ−フェニルエチレン基並びにメチレン−ビス−(4−フェニレン)基である。
【0012】
有利には、Y基は、場合によりハロゲン原子、例えばフッ素又は塩素で置換された、炭素原子3〜13個を有する炭化水素基、特に有利には炭素原子3〜13個を有する炭化水素基、殊に1,6−ヘキサメチレン基、1,4−シクロヘキシレン基、メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)基、3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン基、フェニレン基及びナフチレン基、m−テトラメチルキシリレン基並びにメチレン−ビス−(4−フェニレン)基である。
【0013】
X基の例は、Y基について示された例、並びに炭素鎖が酸素原子によって中断されていてよい、置換された又は非置換のアルキレン基、例えば2−オキサブチレン基である。
【0014】
好ましくは、X基は、酸素原子によって中断されていてよい、炭素原子1〜20個を有するアルキレン基、特に有利には酸素原子によって中断されていてよい、炭素原子1〜10個を有するアルキレン基、殊に有利にはn−プロピレン基、イソブチレン基、2−オキサブチレン基及びメチレン基である。
【0015】
好ましくは、Aは、酸素原子又はNR1基(R1は上記の意味を有する)を意味し、特に有利には、Aは、酸素原子又はNH基、殊にNH基を意味する。
【0016】
1基の例は、Rについて示された例である。
【0017】
有利には、R1基は、水素原子、及び炭素原子1〜6個を有するアルキル基、特に有利には水素原子である。
【0018】
D基の例は、ブチレン基、エチレン基、2−メチルペンチレン基及びヘキシレン基、並びに−(CH23−(O−CH(CH3)−CH22-300−0−(CH23−、−CH(CH3)−CH2−(O−CH(CH3)−CH22-300−、−(CH23−(O−CH2−CH22-300−O−(CH23−及び−CH2−CH2−(OCH2−CH22-300−である。
【0019】
D基は、有利には2価のポリエーテル基及びアルキレン基、特に有利には2価のポリプロピレングリコール基、並びに少なくとも2個且つ最大で20個の炭素原子を有するアルキレン基、例えばエチレン基、2−メチルペンチレン基及びブチレン基であり、殊に炭素原子2〜600個を有するポリプロピレングリコール基、並びにエチレン基及び2−メチルペンチレン基である。
【0020】
炭化水素基R2の例は、R基について示された例である。
【0021】
シリル置換された炭化水素基R2の例は、アルコキシシリルプロピル基、例えば3−トリメトキシシリルプロピル基、3−トリエトキシシリルプロピル基又は3−トリイソプロポキシシリルプロピル基、アルコキシシリルメチル基、例えばトリメトキシシリルメチル基、トリエトキシシリルメチル基又はトリイソプロポキシシリルメチル基、並びにトリアルコキシシリルイソブチル基、例えば3−トリメトキシシリルイソブチル基、3−トリエトキシシリルイソブチル基及び3−トリイソプロポキシシリルイソブチル基である。
【0022】
特に有利には、R2基は、場合によりアルコキシシリル基で置換された、炭素原子1〜20個を有する1価の炭化水素基、特に有利には炭素原子1〜6個を有する1価の炭化水素基並びに3−トリエトキシシリルプロピル基、3−トリメトキシシリルプロピル基、トリメトキシシリルメチル基及びトリエトキシシリルメチル基である。
【0023】
好ましくは、Bは、水素原子、OCN−Y−NH−CO−基(Yは、n−ヘキシレン基、3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン基、m−テトラメチルキシリレン基、メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)基、メチレン−ビス(4−フェニレン)基又はo−、m−並びにp−トリレン基である)、
nBu−NH−CO−NH−n−(CH26−NH−CO−、
nBu−NH−CO−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−、
nBu−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−、
nBu−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−、
nBu−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−フェニレン)−NH−CO−又は
nBu−NH−CO−NH−トリレン−NH−CO−、
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−n−(CH26−NH−CO−、
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−、
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−、
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−、
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−フェニレン)−NH−CO−、
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−トリレン−NH−CO−、
(MeO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−n−(CH26−NH−CO−、
(MeO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−、
(MeO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−、
(MeO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−、
(MeO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−フェニレン)−NH−CO−、
(MeO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−トリレン−NH−CO−、
(EtO)3Si−CH2−NH−CO−NH−n−(CH26−NH−CO−、
(EtO)3Si−CH2−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−、
(EtO)3Si−CH2−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−、
(EtO)3Si−CH2−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−、
(EtO)3Si−CH2−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−フェニレン)−NH−CO−、
(EtO)3Si−CH2−NH−CO−NH−トリレン−NH−CO−、
(MeO)3Si−CH2−NH−CO−NH−n−(CH26−NH−CO−、
(MeO)3Si−CH2−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−、
(MeO)3Si−CH2−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−、
(MeO)3Si−CH2−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−、
(MeO)3Si−CH2−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−フェニレン)−NH−CO−、
(MeO)3Si−CH2−NH−CO−NH−トリレン−NH−CO−、
Me3Si−(O−SiR23-50−(CH23−NH−CO−NH−n−(CH26−NH−CO−、
Me3Si−(O−SiR23-50−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−、
Me3Si−(O−SiR23-50−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−、
Me3Si−(O−SiR23-50−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−、
Me3Si−(O−SiR23-50−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−フェニレン)−NH−CO−、
Me3Si−(O−SiR23-50−(CH23−NH−CO−NH−トリレン−NH−CO基を意味し、
特に有利には、水素原子、OCN−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−、OCN−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−、nBu−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−、nBu−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−、(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−、(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−、(MeO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−、(MeO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−、Me3Si−(O−SiR23-50−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−及びMe3Si−(O−SiR23-50−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO基を意味し、その際、Meはメチル基であり、Etはエチル基であり、且つBuはブチル基を意味する。
【0024】
Zの例は、Rについて示された基及びシリル置換されたアルキル基、例えば3−トリエトキシシリルプロピル基、3−トリメトキシシリルプロピル基、3−トリイソプロポキシシリルプロピル基、トリメトキシシリルメチル基、トリエトキシシリルメチル基及びトリイソプロポキシシリルメチル基、並びにシロキサニル置換されたアルキル基、例えばMe3Si−(O−SiR23-50−(CH23−基及びMe3Si−(O−SiR23-50−(CH2)基、並びにアルコキシシロキサニル置換されたアルキル基である。
【0025】
有利には、Zは、場合によりアルコキシシリル基で置換された、炭素原子1〜12個を有する炭化水素基、特に有利には炭素原子1〜12個を有するアルキル基、殊にエチル基、n−ブチル基、2−エチルヘキシル基及びn−ドデシル基である。
【0026】
E基の例は、アルキレン基、例えばメチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、t−ブチレン基、n−ペンチレン基、イソペンチレン基、ネオペンチレン基、t−ペンチレン基、ヘキシレン基、例えばn−ヘキシレン基、ヘプチレン基、例えばn−ヘプチレン基、オクチレン基、例えばn−オクチレン基及びイソオクチレン基、例えば2,2,4−トリメチルペンチレン基、ノニレン基、例えばn−ノニレン基、デシレン基、例えばn−デシレン基、ドデシレン基、例えばn−ドデシレン基;アルケニレン基、例えばビニレン基及びアリレン基;シクロアルキレン基、例えばシクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基及びメチルシクロヘキシレン基;アリーレン基、例えばフェニレン基及びナフチレン基;アルカリーレン基、例えばo−、m−、p−トリレン基、キシリレン基及びエチルフェニレン基;アラルキレン基、例えばベンジレン基、α−及びβ−フェニルエチレン基である。
【0027】
好ましくは、E基は、場合によりハロゲン原子、例えば塩素又はフッ素で置換された、炭素原子1〜20個を有する2価の炭化水素基、特に有利には少なくとも2個且つ最大で12個の炭素原子を有するアルキレン基、殊にエチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基及び2−メチルペンチレン基である。
【0028】
Y'の例及び有利な範囲は、Yについて示された例及び有利な範囲である。
【0029】
A'の例及び有利な範囲は、Aについて示された例及び有利な範囲である。
【0030】
nは、好ましくは、少なくとも3の数、殊に少なくとも10であり、且つ好ましくは、最大で800、殊に最大で400である。
【0031】
好ましくは、aは、最大で100の数、特に有利には10〜60の数を意味する。
【0032】
好ましくは、bは、最大で10の数、特に有利には0又は1の数、殊に0の数を意味する。
【0033】
好ましくは、dは、最大で3の数、特に有利には0又は1の数、殊に0の数を意味する。
【0034】
cは、好ましくは、最大で400の数、特に有利には1〜100の数、殊に1〜20の数を意味する。
【0035】
本発明により使用される式(1)のコポリマー(A)の例は、
H−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−NH−CH2C(CH3)H−(CH23−NH−CH−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO]10−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH2
H−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO]20-30−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH2
H−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO]20-30−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH2
H−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO]20-30−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH2
H−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−1,6−n−(CH26−NH−CO−NH−CH2C(CH3)H−(CH23−NH−CO−NH−1,6−n−(CH26−NH−CO]10−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH2
H−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−CH2C(CH3)H−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO]10−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH2
49−NH−CO−NH−メチレン−ビス(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO]10−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−C49
49−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−C49
49−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO]10−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−NH−C49
Me3Si−(O−SiMe215−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO]10−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−(CH23−(SiMe2−O)15−SiMe3
Me3Si−(O−SiMe215−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO]10−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−(CH23−(SiMe2−O)15−SiMe3
Me3Si−(O−SiMe215−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO]10−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CONH−(CH23−(SiMe2−O)15−SiMe3
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO]10−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4ーシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−(CH23−Si(OEt)3
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレンメチレン)−NH−CO−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレンメチレン)−NH−CO]10−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレンメチレン)−NH−CO−NH−(CH23−Si(OEt)3
及び
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO]10−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−NH−(CH23−Si(OEt)3であり、その際、Meはメチル基を意味し、且つEtはエチル基を意味する。
【0036】
有利には、本発明により使用される成分(A)は、
49−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−C49
H−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO]20-30−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH2
49−NH−CO−NH−メチレン−ビス(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO]10−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−C49及び
H−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO]20-30−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH2
特に有利には、
49−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−C49
49−NH−CO−NH−メチレン−ビス(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO]10−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−C49及び
H−[NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO]20-30−NH−(CH23−SiMe2−(O−SiMe233-45−(CH23−NH2であり、その際、Meはメチル基を意味し、且つEtはエチル基を意味する。
【0037】
本発明により使用される式(I)のコポリマーは、室温及び周囲雰囲気、つまり約900〜1100hPaにおいて、有利には、好ましくは約0.5〜20MPaの引張強さ並びに有利には約50〜1000%の破断伸びを有するゴム弾性の固体である。それらは900〜1100hPaの圧力時に、有利には60〜200℃の温度で軟化し、且つ、その際、次第にそのゴム弾性特性を失う。
【0038】
本発明により使用される式(I)のコポリマーは、そのつどポリスチレン標準に対するゲル浸透クロマトグラムとして測定して、有利には30000〜400000、特に有利には50000〜200000、殊に60000〜140000の分子量を有する。
【0039】
本発明により使用される成分(A)は市販の製品であるか、若しくは該成分(A)は、当業者に既知の且つ、例えばポリウレタン又は熱可塑性シリコーンエラストマーのための(プレ)ポリマーの合成に用いられる任意の方法と同じように製造されることができる。これについて、例えばEP1412416が参照され、これは本発明の開示内容に含められるべきである。
【0040】
本発明により使用される成分(B)の例は、
Me−NH−CO−NH−1,6−n−(CH26−NH−CO−NH−Me、
Me−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−NH−Me、
Me−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−Me、
Me−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−Me、
Me−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−フェニレン)−NH−CO−NH−Me、
Bu−NH−CO−NH−1,6−n−(CH26−NH−CO−NH−Bu、
Bu−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−NH−Bu、
Bu−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−Bu、
Bu−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−Bu、
Bu−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−フェニレン)−NH−CO−NH−Bu、
Et−O−CO−NH−1,6−n−(CH26−NH−CO−OEt、
Et−O−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−O−Et、
Et−O−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−O−Et、
Et−O−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−O−Et、
Et−O−CO−NH−メチレン−ビス−(4−フェニレン)−NH−CO−O−Et、
3C−(CH23−CH(C25)−CH2−NH−CO−NH−1,6−n−(CH26−NH−CO−NH−CH2−CH(C25)−(CH23−CH3
3C−(CH23−CH(C25)−CH2−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−N−CH2−CH(C25)−(CH23−CH3
3C−(CH23−CH(C25)−CH2−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−CH2−CH(C25)−(CH23−CH3
3C−(CH23−CH(C25)−CH2−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−CH2−CH(C25)−(CH23−CH3
3C−(CH23−CH(C25)−CH2−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−フェニレン)−NH−CO−NH−CH2−CH(C25)−(CH23−CH3
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−1,6−n−(CH26−NH−CO−NH−(CH23−Si(OEt)3
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−NH−(CH23−Si(OEt)3
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−(CH23−Si(OEt)3
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−(CH23−Si(OEt)3
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−フェニレン)−NH−CO−NH−(CH23−Si(OEt)3
(EtO)3Si−CH2−N(cy−Hex)−CO−NH−1,6−n−(CH26−NH−CO−N(cy−Hex)−CH2−Si(OEt)3
(EtO)3Si−CH2−N(cy−Hex)−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−N(cy−Hex)−CH2−Si(OEt)3
(EtO)3Si−CH2−N(cy−Hex)−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−N(cy−Hex)−CH2−Si(OEt)3
(EtO)3Si−CH2−N(cy−Hex)−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−N(cy−Hex)−CH2−Si(OEt)3
(EtO)3Si−CH2−N(cy−Hex)−CO−NH−メチレン−ビス−(4−フェニレン)−NH−CO−N(cy−Hex)−CH2−Si(OEt)3
Me3Si−(O−SiMe215−(CH23−NH−CO−NH−1,6−n−(CH26−NH−CO−NH−(CH23−(SiMe2−O)15−SiMe3
Me3Si−(O−SiMe215−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−NH−(CH23−(SiMe2−O)15−SiMe3
Me3Si−(O−SiMe215−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−(CH23−(SiMe2−O)15−SiMe3
Me3Si−(O−SiMe215−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−(CH23−(SiMe2−O)15−SiMe3及びMe3Si−(O−SiMe215−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−フェニレン)−NH−CO−NH−CO−NH−(CH23−(SiMe2−O)15−SiMe3であり、その際、Meはメチル基を意味し、Etはエチル基を意味し、且つBuはブチル基を意味する。
【0041】
有利には、本発明により使用される成分(B)は、Me−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−NH−Me、
Me−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−Me、
Me−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−Me、
Bu−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−NH−Bu、
Bu−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−Bu、
Bu−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−Bu、
Me3Si−(O−SiMe215−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−NH−(CH23−(SiMe2−O)15−SiMe3
Me3Si−(O−SiMe215−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−(CH23−(SiMe2−O)15−SiMe3
Me3Si−(O−SiMe215−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−(CH23−(SiMe2−O)15−SiMe3
Et−O−CO−NH−1,3−テトラメチルキシリレン−NH−CO−O−Et、
Et−O−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−O−Et、
Et−O−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−O−Et、
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−NH−(CH23−Si(OEt)3
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−(CH23−Si(OEt)3並びに
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−(CH23−Si(OEt)3
特に有利には、
Bu−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−NH−Bu、
Bu−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−Bu、
Bu−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−Bu、
Et−O−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−O−Et、
Et−O−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−O−Et、
Et−O−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−O−Et、
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−NH−(CH23−Si(OEt)3
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−(CH23−Si(OEt)3並びに
(EtO)3Si−(CH23−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−(CH23−Si(OEt)3
殊に、
Bu−NH−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−NH−Bu、
Bu−NH−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−NH−Bu、
Bu−NH−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−NH−Bu、
Et−O−CO−NH−m−テトラメチルキシリレン−NH−CO−O−Et、
Et−O−CO−NH−(3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン)−NH−CO−O−Et及び
Et−O−CO−NH−メチレン−ビス−(4−シクロヘキシレン)−NH−CO−O−Etであり、その際、Meはメチル基を意味し、Etはエチル基を意味し、且つBuはブチル基を意味する。
【0042】
特に有利な実施形態では、成分(B)において、A'基はA基と同じであり、Y'基はY基と同じであり、且つE基はそのつど使用される成分(A)のD基と同じである。
【0043】
概して成分(B)は、限られた耐熱性に基づき分解せずにはほとんど溶融し得ない無色乃至白色の固形物である。
【0044】
本発明により使用される式(2)の化合物は、有利には5000まで、特に有利には3000まで、殊に2000までの分子量を有する。
【0045】
本発明により使用される成分(B)は、当業者に既知の且つ、例えばウレタンと尿素の合成に用いられる任意の化学的な方法と同じように製造されることができる。
【0046】
有利には、本発明により使用される成分(B)は、式(3)
OCN−Y'−NCO
のジイソシアネートを
式(4)
Z−A'−H
の化合物及び場合により式(5)
H−A'−E−A'−H
の鎖延長剤と反応させることによって製造され、その際、Y'、Z、A'及びEは、上記の意味の1つを有し、且つ該反応は、場合により有機溶媒の存在下で及び場合により触媒の存在下で実施される。
【0047】
成分(B)の製造に使用されることができる式(3)のジイソシアネートの例は、1,6−n−ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート及び2,6−トリレンジイソシアネートであり、その際、1,6−n−ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、及びイソホロンジイソシアネートが有利であり、且つメチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、及びイソホロンジイソシアネートが特に有利である。
【0048】
成分(B)の製造に使用されることができる式(4)のアルコールの例は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ヘキサノール、ヘプタノール及びドデカノールであり、その際、メタノール、エタノール、イソプロパノール及びn−ブタノールが有利であり、且つメタノール、エタノール及びイソプロパノールが特に有利である。
【0049】
成分(B)の製造に使用されることができる式(4)のアミノ例は、メチルアミン、プロピルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン及びドデシルアミン並びにアミノシラン、例えば3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、シクロヘキシルアミノメチルトリエトキシシラン、シクロヘキシルアミノメチル(ジエトキシ)メチルシラン、フェニルアミノメチルトリメトキシシラン及びフェニルアミノメチル(ジメトキシ)メチルシランであり、その際、ブチルアミン、ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、シクロヘキシルアミノメチルトリエトキシシラン及びフェニルアミノメチルトリメトキシシランが有利であり、並びにブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン及び3−アミノプロピルトリメトキシシランが特に有利である。
【0050】
成分(B)の製造のために使用されることができる式(5)の鎖延長剤の例は、ジアミン、例えば1,2−エチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−n−ブチレンジアミン、1,5−n−ペンチレンジアミン、1,6−n−ヘキシレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンチレンジアミン、1,4−フェニレンジアミン、ジオール、例えば1,2−エタンジオール、1,4−n−ブタンジオール、1,6−n−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール或いはジチオール、例えば1,4−ブタンジチオールであり、その際、1,2−エチレンジアミン、1,4−n−ブチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンチレンジアミン及び1,4−n−ブタンジオールが有利であり、且つ1,2−エチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンチレンジアミン及び1,4−n−ブタンジオールが特に有利である。
【0051】
成分(B)を製造するための有利な変法例では、相応するジイソシアネートとアミン又はアルコールが、場合により所望の鎖延長剤と一緒に、場合により触媒の存在下で反応させられ、その際、該反応は、有利には有機極性非プロトン性溶媒中で実施される。その際、有利には、アミン又はアルコールは、場合により触媒及び/又は鎖延長剤と一緒に溶媒中に装入され、且つ副反応を防止するためにジイソシアネートがゆっくりと添加される。
【0052】
その際、アミン若しくはアルコールは、ジイソシアネートに対して、有利には1.8〜2.2:1、特に有利には1.9〜2.1:1、極めて有利には1.95〜2.05:1、且つ殊に1.99〜2.01:1のモル比で使用される。
【0053】
鎖延長剤が使用される場合、付加的なイソシアネートは、そのつど鎖延長剤に対して、有利には0.8〜1.2:1、特に有利には0.95〜1.05:1、且つ殊に0.99〜1.01:1のモル比で添加される。
【0054】
反応は、有利には10℃から150℃の間の温度で、特に有利には15〜130℃の温度で、且つ殊に20〜120℃の温度で、及び有利には周囲雰囲気の圧力、つまり900hPaから1100hPaの間の圧力で行われる。
【0055】
場合により成分(B)の製造に使用されることができる有利な溶媒は、極性非プロトン性有機液体、例えばハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン、クロロホルム又はヘキサクロロエタン、エーテル、例えばテトラヒドロフラン、t−ブチルメチルエーテル又はジオキサン、ケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトン又はメチルイソブチルケトン及びエステル、例えば酢酸エチルエーテル、或いは芳香族溶媒、例えばトルエン又はキシレンである。成分(B)の製造に溶媒が使用される場合、それらは特に有利にはクロロホルム、テトラヒドロフラン及びt−ブチルメチルエーテルである。
【0056】
ジイソシアネートと、使用されるアルコールとの反応の促進のために用いられることができる触媒は、当業者にポリウレタン化学から公知の第三級アミン、例えばN,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルセチルアミン及びジアミノビシクロアミン("DABCO")、又は有機金属化合物、例えばオクタン酸スズ(II)、ジブチルスズジラウレート("DBTL")、ジオクチルスズジラウレート又はジブチルスズオキシド、オクタン酸鉛或いはビスマス化合物、例えばオクタン酸ビスマス又はネオデカン酸ビスマス(例えば"The ICI Polyurethane Handbook,2nd ed.,Wiley,1990"を参照されたい)であり、その際、スズ化合物が有利であり、且つジブチルスズジラウレート並びにジオクチルスズジラウレートが特に有利である。
【0057】
本発明による組成物は、成分(B)を、そのつど成分(A)100質量部を基準として、有利には0.1〜40質量部、特に有利には0.5〜20質量部、殊に1〜15質量部の量で含有する。
【0058】
成分(A)及び(B)に加えて、本発明による組成物は、なお更なる構成成分、例えば有機溶媒(C)、UV安定剤(D)、酸化防止剤(E)及び充填剤(F)を含有してよい。
【0059】
場合により使用される有機溶媒(C)の例は、極性非プロトン性溶媒、例えばエーテル、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル又はジオキサン、ケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトン又はメチルイソブチルケトン、塩素化炭化水素、例えばジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロエタン、及びエステル、例えば酢酸エチルエステル、並びに、式(1)及び(2)中のA及びA'が、それぞれNR1である場合、極性プロトン性有機溶媒、例えばアルコール、例えばエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール又はイソブタノールである。A及びA'が全て又は部分的に酸素原子又は硫黄原子の意味を有する場合、上記の極性プロトン性溶媒は有利には使用されない。
【0060】
溶媒との名称は、全ての反応成分がこれに溶解しなければならないことを意味しない。反応は、1つ以上の反応相手の懸濁液又はエマルションの中でも実施されることができる。反応は、混和性ギャップを有する溶媒混合物中でも実施されることができ、その際、混合相のそれぞれに、そのつど少なくとも1つの反応相手が可溶性である。
【0061】
有利には、場合により使用される溶媒(C)は、極性非プロトン性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、t−ブチルメチルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びクロロホルム、殊にテトラヒドロフラン及びクロロホルムである。
【0062】
本発明による組成物が溶媒(C)を含有する場合、その量は、そのつど成分(A)1質量部を基準として、有利には2〜10質量部、特に有利には4〜7質量部である。本発明によるコンパウンドは、有利には溶媒(C)を含有しない。
【0063】
場合により使用されるUV安定剤(D)の例は、4−ヒドロキシ安息香酸、ベンゾフェノン、例えば2−ヒドロキシベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、例えば2−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール又はトリアジン化合物である。
【0064】
本発明による組成物がUV安定剤(D)を含有する場合、その量は、そのつど成分(A)及び(B)の全質量を基準として、有利には1〜5000質量ppm、特に有利には100〜2000質量ppmである。
【0065】
場合により使用される酸化防止剤(E)の例は、例えば立体障害フェノール、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N,N'−1,6−ヘキサメチレンビス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド又は立体障害アミン、例えば式
【化3】

の化合物である。
【0066】
本発明による組成物が酸化防止剤(E)を含有する場合、その量は、そのつど成分(A)及び(B)の全質量を基準として、有利には1〜5000質量ppm、特に有利には100〜2000質量ppmである。
【0067】
場合により使用される充填剤(F)の例は、補強性充填剤、つまり少なくとも30m2/gのBET表面積を有する充填剤、例えばカーボンブラック、熱分解法により製造されたシリカ、沈降シリカ及びケイ素−アルミニウム混合酸化物であり、その際、上述の充填剤は疎水化されていてよく、並びに非補強性充填剤、つまり30m2/g未満のBET表面積を有する充填剤、例えば石英粉末、クリストバライト、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸ジルコニウム、モンモリロナイト、例えばベントナイト、ゼオライト(モレキュラーシーブを含む)、例えば珪酸アルミニウムナトリウム、金属酸化物、例えばアルミニウム酸化物又は亜鉛酸化物若しくはそれらの混合酸化物、金属水酸化物、例えばアルミニウム水酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、窒化珪素、炭化ケイ素、窒化硼素、ガラス粉末、木炭粉末及びポリマー粉末並びにガラス中空球及びポリマー中空球である。
【0068】
有利には、充填剤(F)は熱分解法シリカであり、その際、少なくとも30m2/gのBET表面積が特に有利である。
【0069】
本発明による組成物が充填剤(F)を含有する場合、その量は、そのつど成分(A)及び成分(B)の全質量の100質量部を基準として、有利には1〜1000質量部、特に有利には10〜500質量部である。本発明によるコンパウンドは、有利には充填剤(F)を含有しない。
【0070】
本発明により使用される成分はそれぞれ、係る成分の1種類の成分であっても、それぞれの成分の少なくとも2種類の成分から成る混合物であってもよい。
【0071】
本発明による組成物は、成分(A)〜(F)に加えて有利には更なる成分を含有しない。
【0072】
本発明による組成物の製造は、従来公知の仕方で行われることができる。
【0073】
本発明の更なる対象は、本発明による組成物の製造法であり、これは(i)溶解状態で、つまり溶媒(C)の存在下で、又は(ii)溶媒不含で、つまり溶媒(C)の不在下で行われることができる。
【0074】
有機溶媒(C)は、溶媒を基礎とした変法例では、そのつど本発明による組成物の100質量部を基準として、有利には10〜5000質量部、特に有利には100〜2500質量部、殊に250〜1000質量部の量で使用される。
【0075】
本発明による変法例(i)の場合、成分(A)及び(B)並びに場合により更なる成分(D)〜(F)は、有機溶媒(C)と任意の順序で且つ所望の量比で完全に混合される。その後−所望される場合−そのようにして得られた混合物は型に加えられ、且つ溶媒は、例えば蒸発又は蒸散によって除去され、それによって本発明による組成物が所望の形態、例えばフィルムとして得られる。
【0076】
本発明による変法例(i)に際しての混合は、有利には0.1mbar〜25bar、特に有利には0.1〜5bar、殊に0.7〜1.3barの圧力で行われる。
【0077】
変法例(i)に際しての混合は、有利には−40〜180℃、特に有利には0〜100℃、殊に20〜60℃で行われる。
【0078】
本発明による変法例(ii)に際しては、成分(A)、(B)並びに場合により(D)、(E)及び(F)が互いに混合され、その際、このために、従来知られている全ての混合機、混練機又は押出機が使用されることができる。変法例(ii)は、連続的に又は不連続的に、有利には連続的に実施されることができる。特に有利には、本発明による組成物の連続的な溶媒不含の製造(ii)は、1本又は2本のシャフトを有する押出機を使用して行われる。
【0079】
溶媒不含の変法例(ii)に際しては、混合は、20〜240℃の温度で、特に有利には40〜180℃で行われる。
【0080】
本発明による組成物の溶媒不含の製造(ii)が殊に有利なのは、本発明による組成物が、粒体又は複雑な成形体、例えば異形材又は射出成形体の形態で提供されるべき場合である。
【0081】
溶解状態での本発明による方法ではまた−所望される場合−成分(B)(変法例(ib))又は成分(A)(変法例(ia))はその場で調製されることができる。
【0082】
溶解状態での本発明による組成物の製造の場合、変法例(ib)では、成分(A)及び場合により使用される成分(D)、(E)及び(F)が有機溶媒(C)と混合される。その後、この混合物は、成分(B)の製造のために必要な出発材料と混合され、したがって、成分(B)は、成分(A)及び更なる成分の存在下で製造される。この変法例の場合、有利には、第一の工程でアミン又は式(4)のアルコールが、(B)の製造のために場合により使用される触媒並びに場合により式(5)の鎖延長剤と一緒にまず、成分(A)、(C)並びに場合により成分(D)、(E)及び(F)を含有する混合物に加えられる。第二の工程では、次いで式(3)のジイソシアネートが、第一の工程で得られた混合物に加えられる。出発材料の計量供給の終了後、なお、有利には0.1〜24時間の期間で、特に有利には完全に反応するまで攪拌される。その後−所望される場合−そのようにして得られた混合物は型に加えられ、且つ溶媒は、例えば蒸発又は蒸散によって除去され、それによって本発明による組成物が所望の形態、例えばフィルムとして得られる。
【0083】
本発明による変法例(ib)は、有利には0.1mbar〜25barの圧力で、特に有利には0.1〜5barの圧力で、殊に0.7〜1.3barの圧力で行われる。
【0084】
本発明による変法例(ib)は、有利には−40〜180℃、特に有利には0〜100℃の温度範囲内で、殊に20〜70℃の温度で行われる。
【0085】
溶解状態での本発明による組成物の製造の場合、変法例(ia)では、成分(B)及び場合により使用される成分(D)、(E)及び(F)が有機溶媒(C)と混合される。その後、この混合物は、成分(A)の製造のために使用される式
H−A−X−SiR2−(O−SiR2n−X−A−H (6)、
OCN−Y−NCO (7)、
場合により
H−A−D−A−H (8)及び/又は場合により
3Si−(O−SiR2n−X−A−H (9)及び/又は場合により
2−A−H (10)
[式中、A、X、R、Y、D、R2及びnは、上で示した意味を有する]の出発材料と混合され、したがって、成分(A)は成分(B)の存在下で製造される。有利には、この変法例の場合、第一の工程で、成分(A)の製造のために必要とされる式(6)及び場合により(8)、(9)及び(10)の出発材料がまず、成分(B)及び(C)並びに場合により成分(D)、(E)及び(F)の成分の混合物に加えられる。第二の工程では、次いで式(7)のジイソシアネートが、第一の工程で得られた混合物に加えられる。出発材料の計量供給の終了後、なお、有利には0.1〜24時間の期間で、特に有利には完全に反応するまで攪拌される。その後−所望される場合−そのようにして得られた混合物は型に加えられ、且つ溶媒は、例えば蒸発又は蒸散によって除去され、それによって本発明による組成物が所望の形態、例えばフィルムとして得られる。
【0086】
本発明による変法例(ia)は、有利には0.1mbar〜25barの圧力で、特に有利には0.1〜5barの圧力で、殊に0.7〜1.3barの圧力で行われる。
【0087】
本発明による変法例(ia)は、有利には−40〜180℃、特に有利には0〜100℃の温度範囲内で、殊に20〜70℃の温度で行われる。
【0088】
本発明による組成物を製造するための本発明による溶媒を基礎とする変法例(i)、(ia)及び(ib)は、有利には湿気排除下で、且つ特に有利には保護ガス雰囲気下で、殊に乾燥した窒素又はアルゴン下で実施される。
【0089】
本発明による組成物を製造するための溶媒を基礎とする変法例(i)、(ia)及び(ib)が殊に有利なのは、本発明による組成物が、フィルムの形態で、殊に0.1μm〜2mmの厚さを有するフィルムが提供されるべき場合である。
【0090】
有利には、本発明による方法は、変法例(i)、特に有利には(ib)である。
【0091】
本発明による組成物は、有利には、室温及び周囲雰囲気の圧力、つまり約900〜1100hPaにおいて、好ましくは約0.5〜40MPaの引張強さ並びに有利には約50〜1000%の破断伸びを有するゴム弾性の固体である。有利には、それらは、900〜1100hPaの圧力時に、有利には60〜200℃の温度で軟化し、且つ、その際、次第にそのゴム弾性特性を失う、透明な熱可塑性材料である。有利には、本発明による組成物は、ゲル浸透クロマトグラムにおいて、同時に並存する成分(A)及び(B)によってバイモーダルな分子量分布を示す。
【0092】
本発明による組成物は、これまでも熱可塑性エラストマーが使用されている同じ目的のために使用されることができる。ここで、本発明による組成物は、シールコンパウンド、接着剤中で、繊維用材料として、ポリマー添加剤として、例えば耐衝撃性改善剤又は難燃剤として、光起電モジュール用の埋封材料として、消泡剤調製物用の材料として、高性能ポリマー(熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、エラストマー)として、電子部品用の包装材料として、絶縁材料又はシールド材料中で、ケーブル被覆中で、防汚材料中で、クレンザー、洗浄剤又は手入れ剤のための添加剤として、ボディー用手入れ剤のための添加剤として、木材、紙及びボール紙のためのコーティング材料として、離型剤として、医療用における生体親和性材料、例えばコンタクトレンズとして、コーティング材料としてテキスタイル繊維用に又は熱可塑性材料の繊維からテキスタイル織布を製造するために、天然素材、例えば皮革及び毛皮のためのコーティング材料として、膜用の材料として、及び光活性系のための、例えばリソグラフィー法、光学的データ保護又は光学的データ転送のための材料として使用されることができる。
【0093】
本発明による組成物は、それが製造され易く、且つ最適に加工されることができるという利点を有する。
【0094】
さらに、本発明による組成物は、それが非常に優れた機械的特性を示すという利点を有する。
【0095】
そのうえ本発明による組成物は、新規の基礎ポリマーを開発する必要なしに、既存の生成物(A)が容易に、現存の要求に応じて機械的に改善されることができるという利点を有する。
【0096】
加えて本発明による組成物は、(A)及び(B)の合成のための全ての出発材料が一緒に使用される、成分(A)について記載したような反応において製造されるポリマーより、該組成物がずっと良好な機械的特性を有するという利点を有する。
【0097】
下記の実施例において、全ての粘度値は25℃の温度を基準とする。別記しない限り、下記の実施例は、周囲雰囲気の圧力、つまり約1000hPaで、且つ室温で、つまり約23℃で若しくは反応物を付加的な加熱又は冷却なしに室温で一緒に混ぜた際に生ずる温度で、並びに約50%の相対空気湿度で実施する。さらに、部及び%の全ての値は、別記しない限り、質量を基準とする。
【0098】
ショアA硬度は、DIN(ドイツ工業規格)53505(2000年8月発行)に従って測定する。
【0099】
引張強さ、破断伸び及びモジュラス(伸び100%時の応力)は、DIN53504(1994年5月発行)に従ってS2型の試験体に基づいて測定した。
【0100】
成分(B)の製造
化合物B1:攪拌器、内部温度計並びに均圧管及び滴下漏斗を有する還流冷却器を備えた1Lの乾燥した三つ口フラスコ内で、窒素下でn−ブチルアミン35.80gをテトラヒドロフラン500mlと混ぜる。この混合物に30分以内に均一にメチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)64.20gを加える。添加中に生成物が白色の固体として析出沈殿する。添加の終了後、さらに30分室温で攪拌し、次いでこの生成物を濾過分離し、何度かn−ヘキサンで後洗浄し、最後に減圧下で乾燥させた。反応生成物95.3gが白色の固体として得られる。
【0101】
化合物B2:攪拌器、内部温度計並びに均圧管及び滴下漏斗を有する還流冷却器を備えた2Lの乾燥した三つ口フラスコ内で、窒素下でn−ブチルアミン37.45gをクロロホルム1100ml及びテトラヒドロフラン250mlと混ぜる。この混合物に30分以内に均一にm−テトラメチルキシリレンジイソシアネート62.55gを加え、その際、両成分の反応が強い発熱性により観察される。添加の終了後、さらに30分室温で攪拌し、その後、この溶媒を回転蒸発器により減圧下で除去する。反応生成物98.1gが白色の固体として得られる。
【0102】
化合物B3:攪拌器、内部温度計並びに均圧管及び滴下漏斗を有する還流冷却器を備えた1Lの乾燥した三つ口フラスコ内で、窒素下でn−ブチルアミン39.69gをクロロホルム500mlと混ぜる。この混合物に30分以内に均一にイソホロンジイソシアネート60.31gを加え、その際、両成分の反応が強い発熱性により観察される。添加の終了後、さらに30分室温で攪拌し、その後、この溶媒を回転蒸発器により減圧下で除去する。反応生成物98.3gが白色の固体として得られる。
【0103】
化合物B4:攪拌器、内部温度計並びに均圧管及び滴下漏斗を有する還流冷却器を備えた1Lの乾燥した三つ口フラスコ内で、窒素下でn−ブチルアミン29.30g及びジブチルスズジラウレート100mgをテトラヒドロフラン500mlと混ぜる。この混合物に30分以内に均一にイソホロンジイソシアネート70.70gを加える。添加の終了後、さらに2時間攪拌しながら還流のために加熱し、その後、この溶媒を減圧下で回転蒸発器により除去する。反応生成物97.6gが清澄な粘性のある油として得られる。数日後にこの生成物は晶出する。
【0104】
化合物B5:攪拌器、内部温度計並びに均圧管及び滴下漏斗を有する還流冷却器を備えた1Lの乾燥した三つ口フラスコ内で、窒素下でエタノール27.39g及びジブチルスズジラウレート100mgをテトラヒドロフラン500mlと混ぜる。この混合物に30分以内に均一にm−テトラメチルキシリレンジイソシアネート72.61gを加える。添加の終了後、さらに2時間攪拌しながら還流のために加熱し、その後、この溶媒を減圧下で回転蒸発器により除去する。反応生成物98.2gが白色の固体として得られる。
【0105】
化合物B6:攪拌器、内部温度計並びに均圧管及び滴下漏斗を有する還流冷却器を備えた1Lの乾燥した三つ口フラスコ内で、窒素下でエタノール25.99g及びジブチルスズジラウレート100mgをテトラヒドロフラン500mlと混ぜる。この混合物に30分以内に均一にメチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)74.01gを加える。添加の終了後、さらに2時間攪拌しながら還流のために加熱し、その後、この溶媒を減圧下で回転蒸発器により除去する。反応生成物99.1gが白色の固体として得られる。
【0106】
化合物B7:攪拌器、内部温度計並びに均圧管及び滴下漏斗を有する還流冷却器を備えた1Lの乾燥した三つ口フラスコ内で、窒素下で2−エチルヘキシルアミン59.60gをクロロホルム500mlと混ぜる。この混合物に30分以内に均一にメチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)60.4gを加える。添加の終了後、さらに30分室温で攪拌し、次いで、この溶媒を減圧下で除去する。残留した生成物を何度かn−ヘキサンで後洗浄し、最後に減圧下で乾燥させた。反応生成物116.3gが白色の固体として得られる。
【0107】
化合物B8:攪拌器、内部温度計並びに均圧管及び滴下漏斗を有する還流冷却器を備えた1Lの乾燥した三つ口フラスコ内で、窒素下で2−エチルヘキシルアミン61.6gをクロロホルム500mlと混ぜる。この混合物に30分以内に均一にm−テトラメチルキシリレンジイソシアネート58.4gを加える。添加の終了後、さらに30分室温で攪拌し、次いで、この溶媒を減圧下で除去する。残留した生成物を何度かn−ヘキサンで後洗浄し、最後に減圧下で乾燥させた。反応生成物114.6gが白色の固体として得られる。
【0108】
化合物B9:攪拌器、内部温度計並びに均圧管及び滴下漏斗を有する還流冷却器を備えた1Lの乾燥した三つ口フラスコ内で、窒素下で2−エチルヘキシルアミン72.7gをテトラヒドロフラン500mlと混ぜる。この混合物に30分以内に均一に1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートト47.3gを加える。添加の終了後、さらに30分室温で攪拌し、次いで、この溶媒を減圧下で分離する。残留した生成物を何度かn−ヘキサンで後洗浄し、最後に減圧下で乾燥させた。反応生成物115.7gが白色の固体として得られる。
【0109】
化合物B10:攪拌器、内部温度計並びに均圧管及び滴下漏斗を有する還流冷却器を備えた1Lの乾燥した三つ口フラスコ内で、窒素下で2−エチルヘキシルアミン64.5gをテトラヒドロフラン500mlと混ぜる。この混合物に30分以内に均一にイソホロンジイソシアネート55.5gを加える。添加の終了後、さらに30分室温で攪拌し、次いで、この溶媒を減圧下で分離する。残留した生成物を何度かn−ヘキサンで後洗浄し、最後に減圧下で乾燥させた。反応生成物118.2gが白色の固体として得られる。
【0110】
実施例1(B1)
熱可塑性シリコーンエラストマー(A)の存在下での成分(B)の製造:
窒素雰囲気下で、クロロホルム700ml中でのメチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)を基礎とする熱可塑性シリコーンエラストマー(GENIOMER(R)140の名称でWacker Chemie AG(Munich,Germany)より市販されている)120gの溶液を、攪拌器、還流冷却器及び内部温度計を有する2Lの三つ口フラスコ中で調製する。このために、ブチルアミン4.77gを加え、且つ60℃に加熱した後に30分以内に滴下漏斗からメチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)8.56gを滴下する。得られた混合物を30分、還流下で攪拌する。冷却後、この溶液を室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTPE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。結果は第1表中に見出される。
【0111】
実施例2(B2)
熱可塑性シリコーンエラストマー(A)の存在下での成分(B)の製造:
窒素雰囲気下で、クロロホルム600ml中でのm−テトラメチルキシリレンジイソシアネートを基礎とする熱可塑性シリコーンエラストマー(GENIOMER(R)200の名称でWacker Chemie AG(Munich,Germany)より市販されている)120gの溶液を、攪拌器、還流冷却器及び内部温度計を有する2Lの三つ口フラスコ中で調製する。このために、ブチルアミン4.99gを加え、且つ60℃に加熱した後に30分以内に滴下漏斗からm−テトラメチルキシリレンジイソシアネート8.34gを滴下する。得られた混合物を30分、還流下で攪拌する。冷却後、この溶液を室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第1表中に見出される。
【0112】
実施例3(B3)
熱可塑性シリコーンエラストマー(A)の存在下での成分(B)の製造:
窒素雰囲気下で、クロロホルム1100ml中でのイソホロンジイソシアネートを基礎とする熱可塑性シリコーンエラストマー(GENIOMER(R)80の名称でWacker Chemie AG(Munich,Germany)より市販されている)120gの溶液を、攪拌器、還流冷却器及び内部温度計を有する2Lの三つ口フラスコ中で調製する。このために、ブチルアミン5.29gを加え、且つ60℃に加熱した後に30分以内に滴下漏斗からイソホロンジイソシアネート8.04gを滴下する。得られた混合物を30分、還流下で攪拌する。冷却後、この溶液を室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第1表中に見出される。
【0113】
実施例4(B4)
成分(B)の存在下での熱可塑性シリコーンエラストマー(A)の製造:
化合物B1の13.33gを、窒素雰囲気下で、攪拌器、還流冷却器及び内部温度計を有する2Lの三つ口フラスコ中でテトラヒドロフラン850mlに溶解する。このために、約2600g/モルの平均モル質量を有するα,ω−アミノプロピル官能性ポリジメチルシロキサン("FLUID NH 40 D"の名称でWacker Chemie AG(Munich,Germany)より市販されている)109.1gを加える。引き続き、混合物を60℃に加熱し、且つ滴下漏斗から30分以内にテトラヒドロフラン150ml中でのメチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)11.06gの溶液を添加する。添加の終了後、反応を完結するためになお60℃で30分、さらに攪拌する。冷却後、この溶液を室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第1表中に見出される。
【0114】
実施例5(B5)
成分(B)の存在下での熱可塑性シリコーンエラストマー(A)の製造:
化合物B2の13.33gを、窒素雰囲気下で、攪拌器、還流冷却器及び内部温度計を有する2Lの三つ口フラスコ中でテトラヒドロフラン1050mlに溶解する。このために、約2600g/モルの平均モル質量を有するα,ω−アミノプロピル官能性ポリジメチルシロキサン("FLUID NH 40 D"の名称でWacker Chmie AG(Munich,Germany)より市販されている)110gを加える。引き続き、混合物を60℃に加熱し、且つ滴下漏斗から30分以内にテトラヒドロフラン200ml中でのm−テトラメチルキシリレンジイソシアネート10.39gの溶液を添加する。添加の終了後、反応を完結するためになお60℃で30分、さらに攪拌する。冷却後、この溶液を室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第1表中に見出される。
【0115】
実施例6(B6)
成分(B)の存在下での熱可塑性シリコーンエラストマー(A)の製造:
化合物B3の13.33gを、窒素雰囲気下で、攪拌器、還流冷却器及び内部温度計を有する2Lの三つ口フラスコ中でクロロホルム850mlに溶解する。このために、約2600g/モルの平均モル質量を有するα,ω−アミノプロピル官能性ポリジメチルシロキサン("FLUID NH 40 D"の名称でWacker Chmie AG(Munich,Germany)より市販されている)110.5gを加える。引き続き、混合物を60℃に加熱し、且つ滴下漏斗から30分以内にテトラヒドロフラン150ml中でのイソホロンジイソシアネート9.50gの溶液を添加する。添加の終了後、反応を完結するためになお60℃で30分、さらに攪拌する。冷却後、この溶液を室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第1表中に見出される。
【0116】
比較例1(V1)
実施例1におけるのと同じ分子組成を有する熱可塑性シリコーンエラストマーの製造:
攪拌器、還流冷却器及び内部温度計を有する2Lの三つ口フラスコ中で、約2600g/モルの平均モル質量を有するα,ω−アミノプロピル官能性ポリジメチルシロキサン("FLUID NH 40 D"の名称でWacker Chmie AG(Munich,Germany)より市販されている)109.1g及びブチルアミン4.77gをクロロホルム400mlに溶解する。引き続き、混合物を60℃に加熱し、且つ滴下漏斗から30分以内にクロロホルム200ml中でのメチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)19.62gの溶液を添加する。添加の終了後、反応を完結するためになお60℃で30分、さらに攪拌する。冷却後、この溶液を室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、且つ不粘着性であるが、しかしながら、ゴム弾性ではなく脆性である。得られた平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第1表中に見出される。
【0117】
実施例7(B7)
熱可塑性シリコーンエラストマー(A)と成分(B)とのコンパウンディング:
直径3〜4mmを有する顆粒の形態におけるメチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)を基礎とする熱可塑性シリコーンエラストマー(GENIOMER(R)140の名称でWacker Chemie AG(Munich,Germany)より市販されている)900gを、プラスチックビーカー中で100gの化合物B1と混ぜる。そのようにして得られた混合物を、平行して作動する二軸混練機のゾーン1に固体計量供給システムにより計量供給する(Leistritz社の型式ZSE 18 HP−45D;温度分布:供給口:13℃;ゾーン1:120℃;ゾーン2:130℃;ゾーン3〜4:170℃、5:160℃、6:150℃、7:140℃、8:145℃;ノズル:150℃;スクリュー回転数:150rpm)。得られた生成物を清澄なストランドとして押出し、且つ冷却浴を経て造粒化に導く。そのようにして得られた粒体100gをテトラヒドロフラン1000mlに溶解し、PTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第1表中に見出される。
【0118】
実施例8(B8)
熱可塑性シリコーンエラストマー(A)の存在下での成分(B)の製造:
窒素雰囲気下で、テトラヒドロフラン700ml中でのメチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)を基礎とする熱可塑性シリコーンエラストマー(GENIOMER(R)140の名称でWacker Chemie AG(Munich,Germany)より市販されている)120gの溶液を、攪拌器、還流冷却器及び内部温度計を有する2Lの三つ口フラスコ中で調製する。このために、エタノール3.91g及びジブチルスズジラウレート100mgを加え、且つ60℃に加熱した後に30分以内に滴下漏斗からメチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)9.43gを滴下する。得られた混合物を2時間、還流下で攪拌する。冷却後、この溶液を室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第1表中に見出される。
【0119】
実施例9(B9)
熱可塑性シリコーンエラストマー(A)の存在下での成分(B)の製造:
窒素雰囲気下で、クロロホルム1000ml中でのm−テトラメチルキシリレンジイソシアネートを基礎とする熱可塑性シリコーンエラストマー(GENIOMER(R)200の名称でWacker Chemie AG(Munich,Germany)より市販されている)120gの溶液を、攪拌器、還流冷却器及び内部温度計を有する2Lの三つ口フラスコ中で調製する。このために、エタノール3.65g及びジブチルスズジラウレート100mgを加え、且つ60℃に加熱した後に30分以内に滴下漏斗からm−テトラメチルキシリレンジイソシアネート9.68gを滴下する。得られた混合物を2時間、還流下で攪拌する。冷却後、この溶液を室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第1表中に見出される。
【0120】
実施例10(B10)
熱可塑性シリコーンエラストマー(A)の存在下での成分(B)の製造:
窒素雰囲気下で、テトラヒドロフラン1100ml中でのイソホロンジイソシアネートを基礎とする熱可塑性シリコーンエラストマー(GENIOMER(R)80の名称でWacker Chemie AG(Munich,Germany)より市販されている)120gの溶液を、攪拌器、還流冷却器及び内部温度計を有する2Lの三つ口フラスコ中で調製する。このために、エタノール3.47g及びジブチルスズジラウレート100mgを加え、且つ60℃に加熱した後に30分以内に滴下漏斗からイソホロンジイソシアネート9.86gを滴下する。得られた混合物を2時間、還流下で攪拌する。冷却後、この溶液を室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第1表中に見出される。
【0121】
実施例11(B11)
熱可塑性シリコーンエラストマー(A)の存在下での成分(B)の製造:
窒素雰囲気下で、テトラヒドロフラン1200ml中でのメチレン−ビス(4−イソシアナトシクロヘキサン)を基礎とする熱可塑性シリコーンエラストマー(GENIOMER(R)140の名称でWacker Chemie AG(Munich,Germany)より市販されている)120gの溶液を、攪拌器、還流冷却器及び内部温度計を有する2Lの三つ口フラスコ中で調製する。このために、ブチルアミン4.99gを加え、且つ60℃に加熱した後に30分以内に滴下漏斗からテトラヒドロフラン50ml中でのm−テトラメチルキシリレンジイソシアネート8.34gの溶液を滴下する。得られた混合物を30分、還流下で攪拌する。冷却後、この溶液を室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第1表中に見出される。
【0122】
実施例12(B12)
熱可塑性シリコーンエラストマー(A)の存在下での成分(B)の製造:
窒素雰囲気下で、クロロホルム550ml中でのm−テトラメチルキシリレンジイソシアネートを基礎とする熱可塑性シリコーンエラストマー(GENIOMER(R)200の名称でWacker Chemie AG(Munich,Germany)より市販されている)120gの溶液を、攪拌器、還流冷却器及び内部温度計を有する2Lの三つ口フラスコ中で調製する。このために、ブチルアミン5.29gを加え、且つ60℃に加熱した後に30分以内に滴下漏斗からテトラヒドロフラン50ml中でのイソホロンジイソシアネート8.04gの溶液を滴下する。得られた混合物を30分、還流下で攪拌する。冷却後、この溶液を室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第1表中に見出される。
【0123】
実施例13(B13)
熱可塑性シリコーンエラストマー(A)の存在下での成分(B)の製造:
窒素雰囲気下で、テトラヒドロフラン1100ml中でのイソホロンジイソシアネートを基礎とする熱可塑性シリコーンエラストマー(GENIOMER(R)80の名称でWacker Chemie AG(Munich,Germany)より市販されている)120gの溶液を、攪拌器、還流冷却器及び内部温度計を有する2Lの三つ口フラスコ中で調製する。このために、ブチルアミン4.77gを加え、且つ60℃に加熱した後に30分以内に滴下漏斗からTHF100ml中でのメチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)8.56gの溶液を滴下する。得られた混合物を30分、還流下で攪拌する。冷却後、この溶液を室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第1表に見出される。
【0124】
比較例2(V2)
メチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)を基礎とする熱可塑性シリコーンエラストマー(GENIOMER(R)140の名称でWacker Chemie AG(Munich,Germany)より市販されている)120gを、2Lのフラスコ中のテトラヒドロフラン1200mlに溶解する。そのようにして得られた溶液を、PTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第1表中に見出される。
【0125】
比較例3(V3)
m−テトラメチルキシリレンジイソシアネートを基礎とする熱可塑性シリコーンエラストマー(GENIOMER(R)200の名称でWacker Chemie AG(Munich,Germany)より市販されている)120gを、2Lのフラスコ中のクロロホルム600mlに溶解する。
【0126】
そのようにして得られた溶液を、PTPE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第1表中に見出される。
【0127】
比較例4(V4)
イソホロンジイソシアネートを基礎とする熱可塑性シリコーンエラストマー(GENIOMER(R)80の名称でWacker Chemie AG(Munich,Germany)より市販されている)120gを、2Lのフラスコ中のテトラヒドロフラン1000mlに溶解する。そのようにして得られた溶液を、PTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第1表中に見出される。
【0128】
【表1】

1)大きい方の数は、成分(A)の分子量であり、小さい方の数は、成分(B)の分子量である
2)破断伸びは14%に過ぎないことから、数値なしも可能である。
【0129】
実施例14(B14)
攪拌器、滴下漏斗、内部温度計及び還流冷却器を有する三つ口フラスコ500ml中で、2−エチルヘキシルアミン5.96gをクロロホルム50mlに溶解し、且つこの混合物に30分以内にクロロホルム50ml中でのメチレン−ビス−(4−イソシアナトヘキサン)6.04gの溶液を滴下する。添加の終了後、なお周囲温度で30分攪拌し、そうして成分(B)の溶液を得る。
【0130】
攪拌器、滴下漏斗、内部温度計及び還流冷却器を有する2Lの三つ口フラスコ中で、約11000g/モルの平均モル質量を有するα,ω−アミノプロピル官能性ポリジメチルシロキサン("FLUID NH 165 D"の名称でWacker Chmie AG(Munich,Germany)より市販されている)111.34gをテトラヒドロフラン900mlに溶解する。引き続き、混合物を60℃に加熱し、且つ滴下漏斗から30分以内にテトラヒドロフラン50ml中でのメチレン−ビス−(4−イソシアナトヘキサン)2.66gの溶液を添加する。添加の終了後、反応を完結するためになお60℃で30分、さらに攪拌する。その後、30分以内に成分(B)の上記の溶液を滴下する。添加の終了後、この溶液を冷却し、次いで室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第2表に見出される。
【0131】
実施例15(B15)
攪拌器、滴下漏斗、内部温度計及び還流冷却器を有する三つ口フラスコ500ml中で、2−エチルヘキシルアミン2.98gをクロロホルム25mlに溶解し、且つこの混合物に30分以内にクロロホルム25ml中でのメチレン−ビス−(4−イソシアナトヘキサン)3.02gの溶液を滴下する。添加の終了後、なお周囲温度で30分攪拌し、そうして成分(B)の溶液を得る。
【0132】
攪拌器、滴下漏斗、内部温度計及び還流冷却器を有する2Lの三つ口フラスコ中で、約11000g/モルの平均モル質量を有するα,ω−アミノプロピル官能性ポリジメチルシロキサン("FLUID NH 165 D"の名称でWacker Chmie AG(Munich,Germany)より市販されている)111.34gをテトラヒドロフラン900mlに溶解する。引き続き、混合物を60℃に加熱し、且つ滴下漏斗から30分以内にテトラヒドロフラン50ml中でのメチレン−ビス−(4−イソシアナトヘキサン)2.66gの溶液を添加する。添加の終了後、反応を完結するためになお60℃で30分、さらに攪拌する。その後、30分以内に成分(B)の上記の溶液を滴下する。添加の終了後、この溶液を冷却し、次いで室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第2表に見出される。
【0133】
実施例16(B16)
攪拌器、滴下漏斗、内部温度計及び還流冷却器を有する三つ口フラスコ500ml中で、2−エチルヘキシルアミン1.19gをクロロホルム10mlに溶解し、且つこの混合物に30分以内にクロロホルム10ml中でのメチレン−ビス−(4−イソシアナトヘキサン)1.21gの溶液を滴下する。添加の終了後、なお周囲温度で30分攪拌し、そうして成分(B)の溶液を得る。
【0134】
攪拌器、滴下漏斗、内部温度計及び還流冷却器を有する2Lの三つ口フラスコ中で、約11000g/モルの平均モル質量を有するα,ω−アミノプロピル官能性ポリジメチルシロキサン("FLUID NH 165 D"の名称でWacker Chmie AG(Munich,Germany)より市販されている)111.34gをテトラヒドロフラン900mlに溶解する。引き続き、混合物を60℃に加熱し、且つ滴下漏斗から30分以内にテトラヒドロフラン50ml中でのメチレン−ビス−(4−イソシアナトヘキサン)2.66gの溶液を添加する。添加の終了後、反応を完結するためになお60℃で30分、さらに攪拌する。その後、30分以内に成分(B)の上記の溶液を滴下する。添加の終了後、この溶液を冷却し、次いで室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第2表に見出される。
【0135】
実施例17(B17)
攪拌器、滴下漏斗、内部温度計及び還流冷却器を有する三つ口フラスコ500ml中で、2−エチルヘキシルアミン0.60gをクロロホルム10mlに溶解し、且つこの混合物に30分以内にクロロホルム10ml中でのメチレン−ビス−(4−イソシアナトヘキサン)0.60gの溶液を滴下する。添加の終了後、なお周囲温度で30分攪拌し、そうして成分(B)の溶液を得る。
【0136】
攪拌器、滴下漏斗、内部温度計及び還流冷却器を有する2Lの三つ口フラスコ中で、約11000g/モルの平均モル質量を有するα,ω−アミノプロピル官能性ポリジメチルシロキサン("FLUID NH 165 D"の名称でWacker Chmie AG(Munich,Germany)より市販されている)111.34gをテトラヒドロフラン900mlに溶解する。引き続き、混合物を60℃に加熱し、且つ滴下漏斗から30分以内にテトラヒドロフラン50ml中でのメチレン−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキサン)2.66gの溶液を添加する。添加の終了後、反応を完結するためになお60℃で30分、さらに攪拌する。その後、30分以内に成分(B)の上記の溶液を滴下する。添加の終了後、この溶液を冷却し、次いで室温で2h静置させる。引き続き、この反応混合物をPTFE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第2表に見出される。
【0137】
比較例5(V5)
攪拌器、滴下漏斗、内部温度計及び還流冷却器を有する2Lの三つ口フラスコ中で、約11000g/モルの平均モル質量を有するα,ω−アミノプロピル官能性ポリジメチルシロキサン("FLUID NH 165 D"の名称でWacker Chmie AG(Munich,Germany)より市販されている)111.34gをテトラヒドロフラン900mlに溶解する。引き続き、混合物を60℃に加熱し、且つ滴下漏斗から30分以内にテトラヒドロフラン50ml中でのメチレン−ビス−(4−イソシアナトヘキサン)2.66gの溶液を添加する。添加の終了後、反応を完結するためになお60℃で30分、さらに攪拌する。その後、この溶液を冷却し、次いで室温で2h静置させる。引き続き、反応混合物をPTPE製金型(直径20cm、深さ2mm)に注型し、且つ2日間換気装置中で静置させ、溶媒を蒸散させる。溶媒の蒸散後、生成物は清澄であり、不粘着性且つゴム弾性である。これらの平板について、機械的特性を測定するための試験と、分子量分布(GPC分析による)を測定するための試験を実施する。この結果は第2表に見出される。
【0138】
【表2】

1)大きい方の数は、成分(A)の分子量であり、小さい方の数は、成分(B)の分子量である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)一般式(1)のコポリマー
【化1】

並びに
(B)一般式(2)の化合物
【化2】

[式中、
Rは、同じであるか又は異なっていてよく、且つ水素原子又は1価のSiC結合した置換された又は非置換の炭化水素基を意味し、
Yは、同じであるか又は異なっていてよく、且つ2価の置換された又は非置換の炭化水素基を表し、
Xは、同じであるか又は異なっていてよく、且つ2価のSiC結合した置換された又は非置換の、酸素原子によって中断されていてよい炭化水素基を表し、
Aは、同じであるか又は異なっていてよく、且つ酸素原子、硫黄原子又はアミノ基−NR1−を意味し、
1は、同じであるか又は異なっていてよく、且つ水素原子又は置換された又は非置換の炭化水素基を意味し、
Dは、同じであるか又は異なっていてよく、且つ場合によりハロゲン原子、C1〜C6−アルキル基又はC1〜C6−アルキルエステルによって置換された、炭素原子1〜700個を有するアルキレン基を表し、該基中で互いに隣接しなかったメチレン単位は、−O−、−COO−、−OCO−又は−OCOO−で置き換えられていてよく、
Bは、同じであるか又は異なっていてよく、且つ水素原子、OCNーY−NH−CO−基、H2N−Y−NH−CO−基、R2−A−CO−NH−Y−NH−CO−基又はR3Si−(O−SiR2n−X−A−CO−NH−Y−NH−CO−基を表し、
2は、同じであるか又は異なっていてよく、且つ1価のシリル置換された又はシリル置換されていない炭化水素基を意味し、
A'は、同じであるか又は異なっていてよく、且つAについて示された意味を有し、
Zは、同じであるか又は異なっていてよく、且つ1価の置換された又は非置換の炭化水素基又は1価の有機ケイ素基を表し、
Y'は、同じであるか又は異なっていてよく、且つYについて示された意味を有し、
Eは、同じであるか又は異なっていてよく、且つ2価の置換された又は非置換の炭化水素基を表し、
nは、1〜4000の整数であり、
aは、少なくとも1の整数であり、
bは、0〜40の整数であり、
cは、少なくとも1の整数を意味し、且つ
dは、0〜5の整数を意味し、
ただし、該式(1)の化合物中で、分子ブロックa及び分子ブロックbは、ポリマー中でランダムに分布していてよい]を含有する組成物。
【請求項2】
bが0であることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
dが0であることを特徴とする、請求項1又は2記載の組成物。
【請求項4】
前記式(2)の化合物が5000までの分子量を有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項5】
成分(B)が、成分(A)100質量部を基準として0.1〜40質量部の量で含まれていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項6】
成分(A)及び(B)に加えて、なお更なる構成成分、例えば有機溶媒(C)、UV安定剤(D)、酸化防止剤(E)及び充填剤(F)を含有してよいことを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の組成物。
【請求項7】
変法例(i)に従って、成分(A)及び(B)並びに場合により更なる成分(D)〜(F)を有機溶媒(C)と任意の順序で且つ所望の量比で完全に混合することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の組成物の製造法。
【請求項8】
変法例(ii)に従って、成分(A)、(B)並びに場合により(D)、(E)及び(F)を互いに混合し、その際、このために、従来知られている全ての混合機、混練機又は押出機を使用することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の組成物の製造法。
【請求項9】
成分(A)をその場で調製する(変形例(ia))ことを特徴とする、請求項7記載の方法。
【請求項10】
成分(B)をその場で調製する(変形例(ib))ことを特徴とする、請求項7記載の方法。

【公表番号】特表2013−511582(P2013−511582A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539294(P2012−539294)
【出願日】平成22年11月16日(2010.11.16)
【国際出願番号】PCT/EP2010/067519
【国際公開番号】WO2011/061161
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(390008969)ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト (417)
【氏名又は名称原語表記】Wacker Chemie AG
【住所又は居所原語表記】Hanns−Seidel−Platz 4, D−81737 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】