説明

シートコネクタ

【課題】相手方端子と突出端子との接触を安定的に維持することができ、瞬断の発生を確実に防止することができるとともに、製造が容易で、構成が簡素でコストが低く、小型でありながら、信頼性が高くなるようにする。
【解決手段】平板状の基板部と、基板部の表面に配設された板状の導体パターンとを備え、平板状のケーブル部とケーブル部の先端に接続された平板状の接続部とを含み、接続部は、相手方コネクタの相手方端子と係合する突出端子を含み、突出端子は、導体パターンの表面から突出するように導体パターンと一体的に形成された部材であり、導体パターンの表面に接続されている基端部と、基端部の幅寸法以下の幅寸法を備える上端部と、上端部と基端部との間の側面部とを含み、側面部は、基端部及び上端部よりも幅方向内側に向けて凹入する形状を備え、幅寸法が最小となる極小点を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートコネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant:個人用携帯情報端末)、デジタルカメラ、ビデオカメラ、音楽プレーヤ、ゲーム機、車両用ナビゲーション装置等の電子機器においては、装置や部品の小型化及び高性能化に対応するために、コネクタについても、小型化及び高密度化が要求されている。そこで、絶縁フィルム基板上に複数の導体パターンを形成して、それらの導体パターンの端部を他の基板等に接続するシートコネクタが提案されている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0003】
図18は従来のシートコネクタの斜視図である。
【0004】
図において、811は、雄コネクタの基体としての雄側基体であり、第1回路基板891の表面に装着されている。前記雄側基体811の表面には、導電性金属から成るバンプ851が所定の間隔で一列に並んで配設されている。また、前記バンプ851の列の両側には、円柱状の位置決めボス821が配設されている。なお、前記バンプ851の各々は、第1回路基板891の表面に形成された電気回路の導電トレース892の各々に電気的に接続されている。
【0005】
また、911は、雌コネクタの基体としての雌側基体であり、第2回路基板991の表面に装着されている。前記雌側基体911には、該雌側基体911の表裏面を貫通するバンプ収納孔(こう)922が所定の間隔で一列に並んで配設されている。また、前記バンプ収納孔922の列の両側には、ガイド孔921が配設されている。なお、前記第2回路基板991におけるバンプ収納孔922の周囲には、導電性金属から成る雌側電極パターン951が形成されている。該雌側電極パターン951の各々は、第2回路基板991の表面に形成された電気回路の導電トレース992の各々に電気的に接続されている。
【0006】
そして、前記雄側基体811の表面と雌側基体911の表面とを対向させ、バンプ851及び位置決めボス821を、対応するバンプ収納孔922及びガイド孔921に挿入させることによって、雄コネクタと雌コネクタとを接続する。すると、各バンプ851の周縁が対応するバンプ収納孔922の雌側電極パターン951と接触して導通する。これにより、第1回路基板891の導電トレース892の各々が、第2回路基板991の対応する導電トレース992と導通する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−134169号公報
【特許文献2】特開2008−270100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記従来のシートコネクタにおいては、雄コネクタと雌コネクタとの接続状態が不安定であり、導通が瞬間的に途切れる状態、すなわち、瞬断が発生することがある。これは、雄コネクタ及び雌コネクタの厚さを薄くすると、それに伴って、雄コネクタのバンプ851の高さ寸法及び雌コネクタの雌側電極パターン951の厚さ寸法が小さくなり、バンプ851と雌側電極パターン951との接触面積が小さくなるために、わずかな外力、振動等であっても、バンプ851と雌側電極パターン951との接触状態に影響を及ぼすからである。
【0009】
本発明は、前記従来のシートコネクタの問題点を解決して、相手方端子と係合する突出端子の側面を凹面とすることによって、相手方端子と突出端子との接触を安定的に維持することができ、瞬断の発生を確実に防止することができるとともに、製造が容易で、構成が簡素でコストが低く、小型でありながら、信頼性の高いシートコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのために、本発明のシートコネクタにおいては、平板状の基板部と、該基板部の表面に配設された板状の導体パターンとを備えるとともに、平板状のケーブル部と該ケーブル部の先端に接続された平板状の接続部とを含み、相手方コネクタと嵌(かん)合するシートコネクタであって、前記接続部は、前記相手方コネクタの相手方端子と係合する突出端子を含み、該突出端子は、前記導体パターンの表面から突出するように前記導体パターンと一体的に形成された部材であり、前記導体パターンの表面に接続されている基端部と、該基端部の幅寸法以下の幅寸法を備える上端部と、該上端部と前記基端部との間の側面部とを含み、該側面部は、前記基端部及び上端部よりも幅方向内側に向けて凹入する形状を備えるとともに、幅寸法が最小となる極小点を含む。
【0011】
本発明の他のシートコネクタにおいては、さらに、前記突出端子の幅寸法は、前記基端部において最大であり、上に行くに従って徐々に減少し、前記極小点において最小となり、更に上に行くに従って徐々に増加し、上端部において基端部と同一又はそれ以下となる。
【0012】
本発明の更に他のシートコネクタにおいては、さらに、前記突出端子が相手方端子と係合すると、前記側面部は、前記相手方端子の一対の接触部によって両側から弾性的に挟持される。
【0013】
本発明の更に他のシートコネクタにおいては、さらに、前記側面部の上下方向の寸法は、前記相手方端子の接触部の上下方向の寸法より大きい。
【0014】
本発明の更に他のシートコネクタにおいては、さらに、前記突出端子の横断面は、幅方向の寸法よりも前後方向の寸法の方が大きく、かつ、後方が尖(とが)った形状を備える。
【0015】
本発明の更に他のシートコネクタにおいては、さらに、前記突出端子は、複数であり、前記接続部における導体パターンの表面に格子状に配列されている。
【0016】
本発明の更に他のシートコネクタにおいては、さらに、前記接続部の表面における前記突出端子の周囲の少なくとも一部に、はんだバリア部が形成されている。
【0017】
本発明の更に他のシートコネクタにおいては、さらに、前記はんだバリア部は、接続部の幅方向に延在するように帯状に形成されている。
【0018】
本発明の更に他のシートコネクタにおいては、さらに、前記はんだバリア部は、疎水性塗料から成る。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、シートコネクタは、相手方端子と係合する突出端子の側面が凹面となっている。これにより、相手方端子と突出端子との接触を安定的に維持することができ、瞬断の発生を確実に防止することができる。また、製造が容易で、構成が簡素でコストが低く、小型でありながら、信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施の形態における雄コネクタの表面側から観た斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における雄コネクタの裏面側から観た斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における雄コネクタの雄嵌合ロック部の拡大図であり図2におけるA部拡大図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における雄コネクタの四面図であって、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は下面図、(d)は側面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における雄コネクタの雄端子の拡大正面図であり図4(b)におけるB部拡大図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における雄コネクタの断面図であって、(a)は図4(b)におけるC−C矢視断面図、(b)は雄端子の拡大側面図であり(a)におけるD部拡大図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における雄コネクタの層構造を示す分解図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における雌コネクタの表面側から観た斜視図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における雌コネクタの三面図であって、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は下面図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における雌コネクタの層構造を示す分解図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における雌コネクタの補強層の斜視図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態における雌コネクタの雌端子の変形例を示す上面図であって、(a)〜(d)は第1〜第4の変形例である。
【図13】本発明の第1の実施の形態における雄コネクタと雌コネクタとの嵌合工程を示す図であって、(a)〜(c)は各工程を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態における雄コネクタと雌コネクタとの嵌合工程が完了した状態を示す斜視図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態における雄コネクタと雌コネクタとの嵌合工程が完了した状態を示す三面図であって、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は側断面図であり(b)におけるE−E矢視断面図である。
【図16】本発明の第1の実施の形態における雄コネクタと雌コネクタとの嵌合工程が完了した状態を示す要部拡大図であり図15(c)におけるF部拡大図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態における雄コネクタを示す図であって、(a)は上面図、(b)は表面側から観た斜視図である。
【図18】従来のシートコネクタの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明の第1の実施の形態における雄コネクタの表面側から観た斜視図、図2は本発明の第1の実施の形態における雄コネクタの裏面側から観た斜視図、図3は本発明の第1の実施の形態における雄コネクタの雄嵌合ロック部の拡大図であり図2におけるA部拡大図、図4は本発明の第1の実施の形態における雄コネクタの四面図、図5は本発明の第1の実施の形態における雄コネクタの雄端子の拡大正面図であり図4(b)におけるB部拡大図、図6は本発明の第1の実施の形態における雄コネクタの断面図、図7は本発明の第1の実施の形態における雄コネクタの層構造を示す分解図である。なお、図4において、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は下面図、(d)は側面図であり、図6において、(a)は図4(b)におけるC−C矢視断面図、(b)は雄端子の拡大側面図であり(a)におけるD部拡大図である。
【0023】
図において、1は本実施の形態におけるシートコネクタの一方である第1コネクタとしての雄コネクタであり、後述される相手方コネクタである第2コネクタとしての雌コネクタ101と電気的に接続される。そして、前記雄コネクタ1は、平板状のケーブル部12と、該ケーブル部12の先端に一体的に形成された平板状の接続部11とを有する。なお、前記ケーブル部12と接続部11との境界部分における左右両側には、雌コネクタ101と係合するための凹部としての中間凹部13が形成されている。
【0024】
本実施の形態において、雄コネクタ1、雌コネクタ101及びその他の部材に含まれる各部の構成及び動作を説明するために使用される上、下、左、右、前、後等の方向を示す表現は、絶対的なものでなく相対的なものであり、雄コネクタ1、雌コネクタ101及びその他の部材に含まれる各部が図に示される姿勢である場合に適切であるが、雄コネクタ1、雌コネクタ101及びその他の部材に含まれる各部の姿勢が変化した場合には、姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
【0025】
また、前記雄コネクタ1は、例えば、接続部11の幅方向(図1における左上と右下を結ぶ方向)の寸法が約10〜15〔mm〕、接続部11の前後方向(図1における左下と右上を結ぶ方向)の寸法が約3〜5〔mm〕、接続部11の厚さ方向の寸法が約0.3〜0.5〔mm〕、中間凹部13の前後方向の寸法が約2〜4〔mm〕程度の寸法の部材であるが、その寸法は適宜変更することができる。
【0026】
前記ケーブル部12は、フレキシブル回路基板(FPC:Flexible Printed Circuit)、フレキシブルフラットケーブル(FFC:Flexible Flat Cable)等と称される平板状の可撓(とう)性ケーブルであるが、平板状のものであればケーブルであっても基板であってもよく、いかなる種類のものであってもよい。そして、前記ケーブル部12は、細長い帯状の形状を備える絶縁性の薄板部材である板状の第1基板部である雄基板部としてのベースフィルム15、及び、該ベースフィルム15の一面(図7における上面)に並列に配設された複数本の導電線として機能する第1導体である雄導体としての導体パターン51を有する。また、該導体パターン51の他面(図7における上面)には、細長い帯状の形状を備える絶縁性の薄板部材である板状の第1被覆板部である雄被覆部としてのカバーフィルム17が配設されている。つまり、ケーブル部12は、下からベースフィルム15、導体パターン51及びカバーフィルム17の順に積層された層構造を備える平板状の部材である。
【0027】
前記ベースフィルム15及びカバーフィルム17は、例えば、ポリイミド等の樹脂から成るが、絶縁性を備えるものであれば、いかなる種類の材質であってもよい。また、前記導体パターン51は、例えば、あらかじめベースフィルム15の一面に貼(てん)付された厚さが数〔μm〕〜数10〔μm〕の銅箔(はく)にエッチング加工等を施してパターニングすることによって形成されたものである。
【0028】
図に示される例は、雄コネクタ1が電源への接続のために使用される場合を示し、導体パターン51は、互いに平行に並んで配設された一対の幅広パターン51a及び一対の幅狭パターン51bから成り、隣接する導体パターン51同士は、パターン分離空間52によって分離されている。例えば、幅広パターン51aはグランド線として使用され、幅狭パターン51bは電源線として使用される。なお、前記導体パターン51の本数、ピッチ及び配列の態様は、必要に応じて適宜変更することができる。例えば、雄コネクタ1が信号ラインの接続のために使用される場合であれば、各導体パターン51は、より幅の狭い線状体のように形成され、所定のピッチ、例えば、0.1〔mm〕程度で、多数本が互いに平行に並んで配設される。
【0029】
前記ケーブル部12は、通常、長尺の帯状の部材であるが、図においては、図示の都合上、後方(図1における右上方)の部分が切除された状態で示されている。なお、前記ケーブル部12の後方に、他の平板状のケーブルを接続することもできる。
【0030】
また、前記接続部11も、ベースフィルム15、及び、該ベースフィルム15の一面に配設された導体パターン51を有する。該導体パターン51は、前記ケーブル部12から連続して形成されており、接続部11内において終端する。なお、図に示される例において、導体パターン51は、接続部11の先端部11aまで延在し、該先端部11aにおいて終端しているが、接続部11内の中間で終端してもよい。また、前記ベースフィルム15の他面(図7における下面)には、平坦(たん)な薄板部材である板状の補強板部としての補強層16が配設されている。該補強層16は、例えば、ステンレス鋼等の金属から成るが、その材質は、樹脂であってもよいし、ガラス繊維、炭素繊維等を含む複合材であってもよいし、いかなる種類のものであってもよい。つまり、接続部11は、下から補強層16、ベースフィルム15及び導体パターン51の順に積層された層構造を備える平板状の部材である。
【0031】
そして、前記接続部11の左右両側には、中間凹部13よりも相対的に幅方向外側に延出した耳部21を、それぞれ、備える。該耳部21は、雌コネクタ101と係合するための凸部として機能する部分であり、その後端部は嵌合ロック部としての雄嵌合ロック部22である。そして、該雄嵌合ロック部22は、後述される雌コネクタ101の雌嵌合ロック部122と係合し、雄コネクタ1と雌コネクタ101との嵌合状態が維持されるようにロックする。
【0032】
なお、図に示される例において、接続部11の幅寸法は、ケーブル部12の幅寸法と等しくなっているが、必ずしも、ケーブル部12の幅寸法と等しい必要はなく、ケーブル部12の幅寸法より大きくてもよいし、小さくてもよい。
【0033】
また、前記耳部21は、雄コネクタ1の前後方向に延在する帯状の厚肉部であって、接続部11の表面から上方に突出する挿入凸部56を備える。該挿入凸部56の側縁は、耳部21の側縁21aと一致するように形成され、その後端寄りの部分、すなわち、雄嵌合ロック部22の近傍部分には、幅方向内側に凹入するように形成された係止凹部56aを備える。該係止凹部56aは、後述される雌コネクタ101の係止凸部156aに係止され、雄嵌合ロック部22と雌嵌合ロック部122との係合が解除されることを防止する。
【0034】
なお、図に示される例において、挿入凸部56は、導体パターン51の表面に該導体パターン51と一体的に形成されているが、必ずしも、導体パターン51と一体の部材である必要はなく、導体パターン51とは別個の部材であってもよい。
【0035】
前記雄嵌合ロック部22は、図2〜4に示されるように、裏面に形成された嵌合段部としての雄側段部23を備える。該雄側段部23は、接続部11の裏面、より具体的には、補強層16の裏面から凹入するように形成された段部であり、接続部11の裏面にほぼ直交するとともに、接続部11の幅方向に平行な方向に延在する段部端面23a、及び、接続部11の裏面に平行して延在する段差面23bを含んでいる。なお、前記雄側段部23における接続部11の幅方向内側の境界は、中間凹部13の側縁13aによって画定される。
【0036】
前記接続部11においては導体パターン51の表面が露出しており、該導体パターン51の表面には、複数の雄端子としての突出端子53が配設されている。図に示される例において、該突出端子53は、格子状に配列され、幅方向に延びる一対の列を形成するように配列されている。具体的には、幅広パターン51aにおいては、各列に3つの突出端子53が含まれ、幅狭パターン51bにおいては、各列に1つの突出端子53が含まれるとともに、前列と後列とにおける突出端子53は、雄コネクタ1の前後方向に延在する直線上に位置する。つまり、雄コネクタ1の前後方向及び左右方向に延在する軸を格子線とする矩(く)形の平面状の格子を形成するように配列されている。なお、突出端子53の配列の態様は、図に示される例に限定されるものではなく、任意に変更することができる。
【0037】
前記突出端子53の各々は、導体パターン51の表面から上方に向けて突出する部材であり、例えば、フォトリソグラフィ技術を利用したエッチング等の方法によって、導体パターン51と一体的に形成されている。なお、前記突出端子53の高さ、すなわち、上面の位置は、図6(b)に示される例では、挿入凸部56の上面の位置と同一となっているが、必ずしも、挿入凸部56の上面の位置と同一である必要はなく、挿入凸部56の上面の位置より高くてもよいし、低くてもよい。
【0038】
また、前記突出端子53の上面及び横断面の形状は、図4(a)に明確に示されるように、幅方向の寸法よりも前後方向の寸法の方が大きく、かつ、後方(図4(a)における上方)が尖った野球のホームベースのような五角形又は六角形であることが望ましいが、必ずしも図に示される例に限定されるものではなく、円形や楕(だ)円形であってもよく、任意に変更することができる。
【0039】
本実施の形態において、前記突出端子53の側面形状は、図5に示されるように凹面となっている。具体的は、突出端子53において、導体パターン51の表面に接続されている部分である基端部53aの幅寸法は、上端部である先端部53bの幅寸法以上であり、基端部53aと先端部53bとの間の側面部53cは、基端部53a及び先端部53bよりもその幅方向内側に向けて凹入するような形状の滑らかでスムーズな面となっていて、その途中に、幅寸法が最小となる極小点53dを含んでいる。換言すると、突出端子53の幅寸法は、基端部53aにおいて最大であり、上に行くに従って徐々に減少し、極小点53dにおいて最小となり、更に上に行くに従って徐々に増加し、先端部53bにおいて基端部53aと同一又はそれより小さな寸法となる。なお、前記側面部53cの形状は、緩やかに連続した曲面であることが望ましいが、複数の斜面が連続した屈曲面であってもよい。
【0040】
また、雄コネクタ1の側方から観た場合の突出端子53の側面形状も、図6(b)に示されるように、同様の凹面となっている。すなわち、基端部53aの幅寸法は先端部53bの幅寸法以上であり、側面部53cは、基端部53a及び先端部53bよりもその幅方向内側に向けて凹入するような形状の面となっていて、その途中に、幅寸法が最小となる極小点53dを含んでいる。換言すると、突出端子53の幅寸法は、基端部53aにおいて最大であり、上に行くに従って徐々に減少し、極小点53dにおいて最小となり、更に上に行くに従って徐々に増加し、先端部53bにおいて基端部53aと同一又はそれより小さな寸法となる。
【0041】
突出端子53が、雌コネクタ101が有する後述される相手方端子である受容端子153と係合すると、該受容端子153の後述される一対の接触部153cによって側面部53cが両側から弾性的に挟持された状態となる。そして、後述されるように、受容端子153が薄肉の部材であり、接触部153cの厚さ寸法(上下方向の寸法)が突出端子53の高さ寸法(上下方向の寸法)よりも小さいので、外力を受けたり、振動を受けたりした場合に、接触部153cは、側面部53cに沿って突出端子53の上下方向に移動する可能性がある。しかし、側面部53cが滑らかな凹面であって極小点53dを含むので、側面部53cに弾性的に押圧された接触部153cの位置は、常に極小点53dに収斂(れん)し、かつ、該極小点53dから離れると弾性的な押圧力が大きくなるので、接触部153cが側面部53cから離間してしまうことがない。つまり、側面部53cが凹面なので、外力を受けたり、振動を受けたりしても、側面部53cと接触部153cとの接触が確実に維持されるので、突出端子53と受容端子153との瞬断が生じることがない。
【0042】
次に、雌コネクタ101の構成について説明する。
【0043】
図8は本発明の第1の実施の形態における雌コネクタの表面側から観た斜視図、図9は本発明の第1の実施の形態における雌コネクタの三面図、図10は本発明の第1の実施の形態における雌コネクタの層構造を示す分解図、図11は本発明の第1の実施の形態における雌コネクタの補強層の斜視図、図12は本発明の第1の実施の形態における雌コネクタの雌端子の変形例を示す上面図である。なお、図9において、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は下面図であり、図12において、(a)〜(d)は第1〜第4の変形例である。
【0044】
本実施の形態において、雌コネクタ101は、シートコネクタの他方としての第2コネクタであって、矩形状の平面形状を備え、前記第1コネクタとしての雄コネクタ1と電気的に接続されるとともに、図示されないプリント回路基板、フレキシブル回路基板等の基板の表面に実装される。この場合、前記雌コネクタ101は、平板状であり、その裏面が基板の表面と対向するように実装され、基板の導電トレースと電気的に接続される。
【0045】
また、前記雌コネクタ101は、表面形状が略コ字状の平板状の枠体111を有する。該枠体111は、雌コネクタ101の幅方向(図8における左下と右上を結ぶ方向)に延在する横枠部111a、及び、該横枠部111aの両端から前方(図8における左下方)に向けて延出する縦枠部111bを備える。なお、該縦枠部111bの前端には、雄コネクタ1の中間凹部13と係合する幅広部113が形成されている。
【0046】
そして、前記枠体111によって周囲を画定された矩形状の平面形状を備える扁(へん)平な凹部は、雄コネクタ1の接続部11を収容する接続凹部114である。該接続凹部114の底部114aは、下からベースフィルム115、導体パターン151及びカバーフィルム117の順に積層された層構造を備える平板状の部材である。なお、前記枠体111は、接続凹部114と比較すれば、厚肉の平板状の部材である。
【0047】
また、前記雌コネクタ101は、例えば、枠体111の幅方向の寸法が約11〜16〔mm〕、枠体111の前後方向(図8における左下と右上を結ぶ方向)の寸法が約5〜7〔mm〕、枠体111の厚さ方向の寸法が約0.3〜0.5〔mm〕程度の寸法の平板状の部材であるが、その寸法は適宜変更することができる。
【0048】
前記導体パターン151は、複数本の導電線として機能する第2導体としての雌導体であって、例えば、厚さが数〔μm〕〜数10〔μm〕のばね性を備える銅箔にエッチング加工等を施してパターニングすることによって形成されたものである。
【0049】
図に示される例は、雌コネクタ101が電源への接続のために使用される場合を示し、導体パターン151は、互いに平行に並んで配設された一対の幅広パターン151a及び一対の幅狭パターン151bから成り、隣接する導体パターン151同士は、パターン分離空間152によって分離されている。例えば、幅広パターン151aはグランド線として使用され、幅狭パターン151bは電源線として使用される。なお、前記導体パターン151の本数、ピッチ及び配列の態様は、必要に応じて適宜変更することができる。例えば、雌コネクタ101が信号ラインの接続のために使用される場合であれば、各導体パターン151は、より幅の狭い線状体のように形成され、所定のピッチ、例えば、0.1〔mm〕程度で、多数本が互いに平行に並んで配設される。
【0050】
図において、158a及び158bは、枠体111の横枠部111aより後方に向けて突出するように幅広パターン151a及び幅狭パターン151bと一体的に形成された幅広後方テール部及び幅狭後方テール部であり、図示されない基板の表面に形成された接続パッドにはんだ付等によって接続される。また、158cは、枠体111の幅広部113より前方に向けて突出するように幅広パターン151aと一体的に形成された前方テール部であり、図示されない基板の表面に形成された接続パッドにはんだ付等によって接続される。なお、前記幅広後方テール部158a、幅狭後方テール部158b及び前方テール部158cを統合的に説明する場合には、テール部158として説明する。該テール部158が接続パッドに接続されることによって、雌コネクタ101が基板に固定されるとともに、導体パターン151が基板の対応する導電トレースと導通する。
【0051】
前記導体パターン151における接続凹部114の底部114aに対応する部分には、複数の雌端子としての受容端子153が配設されている。該受容端子153は雄コネクタ1の突出端子53と嵌合して導通する部材であるから、その配列は前記突出端子53の配列と同様である。そして、突出端子53の配列の態様が変更された場合には、それに適合するように、受容端子153の配列の態様も変更される。さらに、導体パターン151も、雄コネクタ1の導体パターン51と導通する部材であるから、その配列は雄コネクタ1の導体パターン51の配列と同様であり、雄コネクタ1の導体パターン51の配列の態様が変更された場合には、それに適合するように、導体パターン151の配列の態様も変更される。
【0052】
前記受容端子153の各々は、導体パターン151を厚さ方向に貫通する略矩形の端子収容開口154内に収容された部材であり、例えば、フォトリソグラフィ技術を利用したエッチング等の方法によって、導体パターン151をパターニングすることにより形成されている。典型的には、導体パターン151をパターニングすることによって形成されて残存したパターンが受容端子153であり、該受容端子153の周囲の材料が除去された部分が端子収容開口154である。したがって、受容端子153の厚さ寸法は、導体パターン151の厚さ寸法と同等である。
【0053】
そして、各受容端子153の平面形状は左右対称である。また、各受容端子153は、端子収容開口154の周縁に接続された基部153a、該基部153aに接続された一対の腕部153d、各腕部153dの先端に接続された一対の接触部153c、及び、各接触部153cの先端に接続された一対の自由端部153bを備える。なお、左右の腕部153d、接触部153c及び自由端部153bは、互いに向合った左右対称の部材である。前記腕部153dは、ばねとして機能するカンチレバー状の部材であり、前記自由端部153b及び接触部153cは、腕部153dのばね性によって、雌コネクタ101の幅方向に弾性的に変位する。
【0054】
また、前記端子収容開口154は、受容端子153の内側の内側開口154a及び受容端子153の外側の外側開口154bを含んでいる。前記内側開口154aは、受容端子153が雄コネクタ1の突出端子53と嵌合する際に、該突出端子53が進入して収容される部分であり、前記外側開口154bは、前記腕部153d、前記自由端部153b及び接触部153cの変位を許容する部分である。
【0055】
なお、前記内側開口154aにおいて、対向する腕部153d同士の間の部分は、大きな面積を備え、典型的には、その幅寸法が突出端子53の先端部53bの幅寸法より大きく、また、その上下方向の寸法も突出端子53の先端部53bの上下方向の寸法より大きい。そのため、突出端子53は、内側開口154a内にスムーズに進入することができる。一方、対向する接触部153c同士の間の部分は、幅の狭い空間であり、典型的には、その幅寸法が突出端子53の極小点53dにおける幅寸法より小さい。そのため、内側開口154a内に収容された突出端子53が接触部153c同士の間に相対的に移動すると、接触部153c同士の間隔が突出端子53の側面部53cに当接して押広げられるので、腕部153dのばね性によって、接触部153cは突出端子53の側面部53cに押圧された状態になる。つまり、一対の接触部153cが突出端子53の側面部53cを両側から弾性的に挟持する。
【0056】
なお、内側開口154aの形状は、接触部153c同士の間の部分に近付くと、幅寸法が漸減するような形状である。すなわち、対向する腕部153dの側端縁における接触部153cの近傍部分は、傾斜したテーパ形状を備える。そのため、突出端子53は、対向する接触部153c同士の間の部分にスムーズに進入することができる。
【0057】
前記導体パターン151の幅方向両端近傍部分には、雄コネクタ1の挿入凸部56を収容する略矩形の開口である挿入凹部156が形成されている。該挿入凹部156の各々は、前記端子収容開口154と同様に、導体パターン151を厚さ方向に貫通する開口であり、例えば、フォトリソグラフィ技術を利用したエッチング等の方法によって、導体パターン151をパターニングすることにより形成されている。なお、前記挿入凹部156の前端近傍部分の外側縁には、係止凸部156aが形成されている。該係止凸部156aは、ばねとして機能するカンチレバー状の部材の先端に形成された凸部であり、前記カンチレバー状の部材のばね性によって、雌コネクタ101の幅方向に弾性的に変位する。そして、前記係止凸部156aは、雄コネクタ1の挿入凸部56の側縁に形成された係止凹部56aを係止し、雄嵌合ロック部22と雌嵌合ロック部122との係合が解除されることを防止する。
【0058】
前記ベースフィルム115は、絶縁性の薄板部材である第2基板部としての雌基板部であり、例えば、ポリイミド等の樹脂から成るが、絶縁性を備えるものであれば、いかなる種類の材質であってもよい。そして、前記ベースフィルム115には、導体パターン151に形成された受容端子153及び挿入凹部156に対応する部位に、ベースフィルム115を厚さ方向に貫通する端子対応開口115a及び凹部対応開口115bが、それぞれ、形成されている。なお、前記受容端子153は、幅方向に延びる一対の列を形成し、かつ、前列と後列とにおける受容端子153が雌コネクタ101の前後方向に延在する直線上に位置するように配列されているところ、前記端子対応開口115aの各々は、前列と後列とにおける一対の受容端子153に対応するように、前後方向に長い矩形の形状を備える。
【0059】
また、前記カバーフィルム117は、絶縁性の薄板部材である第2被覆板部としての雌被覆部であり、例えば、ポリイミド等の樹脂から成るが、絶縁性を備えるものであれば、いかなる種類の材質であってもよい。そして、前記カバーフィルム117には、導体パターン151に形成された受容端子153及び挿入凹部156に対応する部位に、カバーフィルム117を厚さ方向に貫通する端子対応開口117a及び凹部対応開口117bが、それぞれ、形成されている。なお、前記端子対応開口117aの各々は、前列と後列とにおける一対の受容端子153に対応するように、前後方向に長い矩形の形状を備える。
【0060】
そして、前記ベースフィルム115、導体パターン151及びカバーフィルム117を積層して形成された接続凹部114の底部114aは、幅方向両端に配設された耳収容凹部121を備える。該耳収容凹部121は、ベースフィルム115の凹部対応開口115b、導体パターン151の挿入凹部156、及び、カバーフィルム117の凹部対応開口117bに対応し、底部114aを厚さ方向に貫通する開口となっている。また、端子収容開口154は、ベースフィルム115の端子対応開口115a、及び、カバーフィルム117の端子対応開口117aに対応し、底部114aを厚さ方向に貫通する開口となっている。なお、図に示される例においては、左右の幅広部113の間に対応する部分には導体パターン151及びカバーフィルム117が存在せず、ベースフィルム115のみが存在する。
【0061】
さらに、前記カバーフィルム117の上には、枠補強層116が積層されている。該枠補強層116は、略コ字状の表面形状を備える薄板部材であり、例えば、ステンレス鋼等の金属、ポリイミド等の樹脂から成るが、いかなる種類の材質であってもよく、導電性の材質であっても、絶縁性の材質であってもよい。また、前記枠補強層116は、図10に示されるように、第1枠補強層116aと第2枠補強層116bとを積層して構成された部材であってもよいし、図11に示されるように、一体的に構成された単一の部材であってもよい。なお、図10に示されるように、第1枠補強層116aと第2枠補強層116bとを積層して構成する場合には、例えば、第1枠補強層116aの材質をステンレス鋼等の金属とし、第2枠補強層116bの材質をポリイミド等の樹脂とするように、別異の材質を組合せて使用することもできる。
【0062】
前記枠補強層116は、枠体111の最上層を構成する部材であり、その表面形状は、枠体111の表面形状と一致する。そして、図11に示されるように、枠補強層116は、枠体111の幅広部113に対応する幅広部116cを有し、該幅広部116cの後端部は、嵌合ロック部としての雌嵌合ロック部122として機能する。前記幅広部113は、耳収容凹部121の後端に位置するので、前記雌嵌合ロック部122は、耳収容凹部121の後端部となり、雄コネクタ1の雄嵌合ロック部22と係合し、雄コネクタ1と雌コネクタ101との嵌合状態が維持されるようにロックする。
【0063】
前記雌嵌合ロック部122は、裏面に形成された嵌合段部としての雌側段部123を備える。該雌側段部123は、枠補強層116の裏面から凹入するように形成された段部であり、枠補強層116の裏面及び雌コネクタ101の表面にほぼ直交するとともに、雌コネクタ101の幅方向に平行な方向に延在する段部端面123a、並びに、枠補強層116の裏面及び雌コネクタ101の表面に平行して延在する段差面123bを含んでいる。なお、前記段部端面123aは、ベースフィルム115の凹部対応開口115b、導体パターン151の挿入凹部156、及び、カバーフィルム117の凹部対応開口117bの前端縁に対応する。
【0064】
本実施の形態において、受容端子153の平面形状は、必ずしも図8〜10に示されるような例に限定されるものではなく、図12(a)〜(d)に示されるような形状であってもよい。なお、図12(a)〜(d)における上側及び下側は、雌コネクタ101の前側及び後側に対応する。
【0065】
図12(a)に示される例において、受容端子153の平面形状は左右対称であるとともに、上下対称である。前記受容端子153は、端子収容開口154の左右両側縁の各々に一対ずつ接続された基部153aを含み、左右対称な平面形状を備える左側部分と右側部分とに分離されている。そして、左側部分及び右側部分の各々は、上下の各基部153aに接続された腕部153d、及び、上下の腕部153dの先端を接続する接触部153cを備え、上下対称の平面形状を備える。
【0066】
また、端子収容開口154は、左右の腕部153dの間に位置する上下一対の内側開口154a及び接触部153cの外側に位置する左右一対の外側開口154bを含んでいる。そして、左右の対向する接触部153c同士の間隔は、腕部153d同士の間隔よりも狭くなっている。
【0067】
なお、内側開口154aの形状は、接触部153c同士の間の部分に近付くと、幅寸法が漸減するような形状である。すなわち、対向する腕部153dの側端縁における接触部153cの近傍部分は、傾斜したテーパ形状を備える。そのため、突出端子53は、対向する接触部153c同士の間の部分にスムーズに進入することができる。
【0068】
図12(a)に示される例では、突出端子53を上下いずれの内側開口154aにも進入させることができるので、雄コネクタ1と雌コネクタ101とを嵌合させる際に、雄コネクタ1と雌コネクタ101との相対的位置の自由度が大きく、嵌合作業を容易に行うことができる。また、接触部153cの上下両側が腕部153dによって支持された、いわゆる両持ち梁(ばり)となっているので、接触部153cを支持するばね力が大きく、一対の接触部153cが突出端子53の側面部53cを両側から弾性的に挟持する力が大きく、側面部53cと接触部153cとの接触をより確実に維持することができる。
【0069】
図12(b)に示される例において、受容端子153は、端子収容開口154の左右両側縁の各々に一対ずつ接続された基部153aを含み、左右対称な平面形状を備える左側部分と右側部分とに分離されている。そして、左側部分及び右側部分の各々は、上下の各基部153aに接続された腕部153d、及び、上下の腕部153dの先端を接続する接触部153cを備えるが、平面形状は上下対称ではない。
【0070】
上側基部153a1は端子収容開口154の上縁近くに位置するが、下側基部153a2は端子収容開口154の上下のほぼ中間に位置する。そして、接触部153cは、端子収容開口154の上下の中間よりも下に寄った位置に存在する。また、上側腕部153d1の平面形状は、ほぼ直線又は大きく曲がったヘの字状であるが、下側腕部153d2の平面形状は、小さく曲がったJ字状又はU字状である。また、内側開口154aは、左右の上側腕部153d1の間に位置する。
【0071】
なお、内側開口154aの形状は、接触部153c同士の間の部分に近付くと、幅寸法が漸減するような形状である。すなわち、対向する腕部153dの側端縁における接触部153cの近傍部分は、傾斜したテーパ形状を備える。そのため、突出端子53は、対向する接触部153c同士の間の部分にスムーズに進入することができる。
【0072】
図12(b)に示される例では、内側開口154aは上側が下側より大きいので、図12(a)に示される例と比較して、内側開口154aを大きくすることができ、雄コネクタ1と雌コネクタ101とを嵌合させる際に、雄コネクタ1と雌コネクタ101との相対的位置の自由度が大きく、嵌合作業を容易に行うことができる。また、内側開口154aの大きさを図12(a)に示される例と同等にすれば、端子収容開口154全体の大きさを小さくすることができ、端子収容開口154及び受容端子153の配置密度を高くすることができる。さらに、上下の腕部153dの長さが長く、いわゆるばね長が長いので、接触部153cが弾性的に変位可能な範囲が広くなり、突出端子53の側面部53cの幅寸法の広範囲の変化に対応することができ、側面部53cと接触部153cとの接触をより確実に維持することができる。
【0073】
図12(c)及び(d)に示される例において、受容端子153は、端子収容開口154の左右両側縁の各々に一対ずつ接続された基部153aを含み、左右対称な平面形状を備える左側部分と右側部分とに分離されている。そして、左側部分及び右側部分の各々は、上下の各基部153aに接続された腕部153d、及び、上下の腕部153dの先端を接続する接触部153cを備えるが、平面形状は上下対称ではない。
【0074】
上側基部153a1は端子収容開口154の上縁近くに位置し、下側基部153a2は端子収容開口154の下縁近くに位置する。そして、接触部153cは、端子収容開口154の上下の中間よりも下に寄った位置に存在する。また、上側腕部153d1の平面形状は、ほぼ直線又は大きく曲がったヘの字状であるが、下側腕部153d2の平面形状は、小さく曲がったS字状又はN字状である。また、内側開口154aは、左右の上側腕部153d1の間に位置する。
【0075】
図12(c)及び(d)に示される例では、下側腕部153d2の長さが図12(b)に示される例よりも長いので、ばね長がより長くなり、突出端子53の側面部53cの幅寸法のより広範囲の変化に対応することができる。なお、その他の点については、図12(b)に示される例と同様であるので、説明を省略する。
【0076】
次に、前記構成の雄コネクタ1と雌コネクタ101とを嵌合する動作について説明する。
【0077】
図13は本発明の第1の実施の形態における雄コネクタと雌コネクタとの嵌合工程を示す図、図14は本発明の第1の実施の形態における雄コネクタと雌コネクタとの嵌合工程が完了した状態を示す斜視図、図15は本発明の第1の実施の形態における雄コネクタと雌コネクタとの嵌合工程が完了した状態を示す三面図、図16は本発明の第1の実施の形態における雄コネクタと雌コネクタとの嵌合工程が完了した状態を示す要部拡大図であり図15(c)におけるF部拡大図である。なお、図13において、(a)〜(c)は各工程を示す図であり、図15において、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は側断面図であり(b)におけるE−E矢視断面図である。
【0078】
ここで、雌コネクタ101は、テール部158が図示されない基板の表面に形成された接続パッドにはんだ付等によって接続されることにより、前記基板に表面実装されているものとする。なお、雌コネクタ101は、その裏面が前記基板の表面と対向するような姿勢で実装される。また、前記基板は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA、デジタルカメラ、ビデオカメラ、音楽プレーヤ、ゲーム機、車両用ナビゲーション装置等の電子機器、家庭電化製品等の電気機器等に使用されるプリント回路基板や、フレキシブル回路基板、フレキシブルフラットケーブル等の平板状のケーブル等であるが、いかなる種類の基板であってもよい。
【0079】
まず、オペレータは、図13(a)に示されるように、雄コネクタ1の姿勢を、突出端子53が形成された面が雌コネクタ101の表面に対向し、すなわち、雄コネクタ1の表面が雌コネクタ101の表面に対向し、かつ、接続部11の先端部11aが枠体111の横枠部111aの内側面と一致するような姿勢として、雄コネクタ1を雌コネクタ101の上方に位置付ける。
【0080】
続いて、オペレータは、雄コネクタ1を雌コネクタ101に対して相対的に下降させ、すなわち、嵌合方向に移動させ、図13(b)に示されるように、接続部11が接続凹部114内に位置し、中間凹部13内に幅広部113が位置するようにして、雄コネクタ1の嵌合面である表面と雌コネクタ101の嵌合面である表面とを当接させる。この場合、接続部11の先端部11aが枠体111の横枠部111aの内側面に当接又は近接するようにする。これにより、接続部11と接続凹部114とが係合し、中間凹部13と幅広部113とが係合する。そして、接続部11の左右の耳部21が接続凹部114の左右の耳収容凹部121と係合し、耳部21の端に位置する挿入凸部56が耳収容凹部121の一部である挿入凹部156内に進入する。また、突出端子53の各々が、対応する受容端子153の内側の内側開口154a内に進入する。なお、接続部11の先端部11aは、枠体111の横枠部111aの内側面から離間する。
【0081】
続いて、オペレータは、雄コネクタ1を雌コネクタ101に対して相対的にロック方向にスライドさせる。すなわち、雄コネクタ1の表面と雌コネクタ101の表面とを当接させた状態で雄コネクタ1を雌コネクタ101に対して後方(図13(b)における左下方)に相対的に移動させる。この場合、各突出端子53が対応する受容端子153の内側の内側開口154a内に進入しているとともに、左右の耳部21の挿入凸部56が左右の耳収容凹部121の挿入凹部156内に進入した状態でスライドしてガイドするので、雌コネクタ101に対する雄コネクタ1の姿勢が乱れることがない。
【0082】
そして、図13(c)及び14に示されるように、雄コネクタ1と雌コネクタ101との嵌合が完了すると、雄コネクタ1における左右の耳部21の雄嵌合ロック部22が雌コネクタ101における左右の幅広部113の雌嵌合ロック部122と係合する。具体的には、雄嵌合ロック部22の雄側段部23が雌嵌合ロック部122の雌側段部123と噛(かみ)合った状態となり、雄側段部23の段部端面23a及び段差面23bが雌側段部123の段部端面123a及び段差面123bと対向して当接又は近接した状態となる。これにより、雄コネクタ1と雌コネクタ101とは、ロックされ、嵌合状態が維持される。
【0083】
また、挿入凹部156の係止凸部156aが挿入凸部56の係止凹部56aを係止するので、雄コネクタ1が雌コネクタ101に対して相対的に反ロック方向にスライドすることが防止される。したがって、外力を受けたり、振動を受けたりしても、雄コネクタ1が雌コネクタ101に対して相対的に反ロック方向にスライドしてロックが解除されてしまうことがないので、雄コネクタ1と雌コネクタ101との嵌合状態が維持される。なお、オペレータの手指の力は、係止凸部156aに付与されたばね力よりも十分に大きいので、オペレータが雄コネクタ1を雌コネクタ101に対して相対的に反ロック方向にスライドさせた場合には、係止凸部156aと係止凹部56aとの係止を解除して、ロックを解除することができる。
【0084】
さらに、雄コネクタ1を雌コネクタ101に対して相対的にロック方向、すなわち、後方にスライドさせると、受容端子153の内側の内側開口154a内に進入している突出端子53が、内側開口154a内を相対的に移動し、図16に示されるように、対向する接触部153c同士の間に進入する。これにより、接触部153c同士の間隔が突出端子53の側面部53cに当接して押広げられるので、腕部153dのばね性によって、接触部153cは突出端子53の側面部53cに押圧された状態になる。つまり、一対の接触部153cが突出端子53の側面部53cを両側から弾性的に挟持する。このように、接触部153cが突出端子53の側面部53cを挟持することも、嵌合状態を維持するために寄与する。
【0085】
また、受容端子153が薄肉の部材であり、図16に示されるように、接触部153cの厚さ寸法が突出端子53の高さ寸法よりも小さいので、各部の寸法誤差(公差)、形状の歪(ゆが)み等に起因して、突出端子53と受容端子153との間に雄コネクタ1と雌コネクタ101との嵌合方向に関する位置ずれが生じても、すべての突出端子53が対応する受容端子153の内側の内側開口154a内に確実に進入し、側面部53cと接触部153cとが確実に接触する。
【0086】
なお、内側開口154aの形状は、接触部153c同士の間の部分に近付くと、幅寸法が漸減するような形状である。また、図に示される例において、突出端子53の横断面の形状は、後方が尖った形状である。そのため、後方に移動して対向する接触部153c同士の間に進入する際に、スムーズに進入して接触部153c同士の間隔を押広げることができる。
【0087】
また、受容端子153が薄肉の部材であり、図16に示されるように、接触部153cの厚さ寸法が突出端子53の高さ寸法よりも小さいので、外力を受けたり、振動を受けたりした場合に、接触部153cは、側面部53cに沿って突出端子53の上下方向に移動する可能性がある。しかし、側面部53cが凹面であって極小点53dを含むので、側面部53cに弾性的に押圧された接触部153cの位置は、常に極小点53dに収斂し、かつ、極小点53dから離れると弾性的な押圧力が大きくなるので、接触部153cが側面部53cから離間してしまうことがない。つまり、側面部53cが凹面なので、外力を受けたり、振動を受けたりしても、側面部53cと接触部153cとの接触が確実に維持されるので、突出端子53と受容端子153との瞬断が生じることがない。
【0088】
なお、雄コネクタ1と雌コネクタ101との嵌合を解除する動作については、雄コネクタ1と雌コネクタ101とを嵌合させるための動作と逆の動作にすぎないので、説明を省略する。
【0089】
このように、本実施の形態において、シートコネクタとしての雄コネクタ1は、平板状のベースフィルム15と、ベースフィルム15の表面に配設された板状の導体パターン51とを備えるとともに、平板状のケーブル部12とケーブル部12の先端に接続された平板状の接続部11とを含み、相手方コネクタとしての雌コネクタ101と嵌合し、接続部11は、雌コネクタ101の受容端子153と係合する突出端子53を含み、突出端子53は、導体パターン51の表面から突出するように導体パターン51と一体的に形成された部材であり、導体パターン51の表面に接続されている基端部53aと、基端部53aの幅寸法以下の幅寸法を備える先端部53bと、先端部53bと基端部53aとの間の側面部53cとを含み、側面部53cは、基端部53a及び先端部53bよりも幅方向内側に向けて凹入する形状を備えるとともに、幅寸法が最小となる極小点53dを含む。
【0090】
これにより、受容端子153と突出端子53との接触を安定的に維持することができ、瞬断の発生を確実に防止することができる。また、先端部53bの幅寸法が基端部53aの幅寸法以下に抑制されているので、突出端子53が受容端子153の内側開口154a内に容易に進入することができ、雄コネクタ1と雌コネクタ101との嵌合作業を容易に行うことができる。さらに、雄コネクタ1と雌コネクタ101との嵌合を解除する際に、受容端子153が先端部53bに引掛かって先端部53bがもぎ取られてしまうこともない。なお、先端部53bの幅寸法をさらに小さくすれば、すなわち、基端部53aよりも小さくすれば、突出端子53の受容端子153の内側開口154a内への進入がより容易になる。
【0091】
そして、突出端子53の幅寸法は、基端部53aにおいて最大であり、上に行くに従って徐々に減少し、極小点53dにおいて最小となり、更に上に行くに従って徐々に増加し、先端部53bにおいて基端部53aと同一又はそれ以下となる。これにより、側面部53cに当接する受容端子153の位置が極小点53dに収斂するので、突出端子53と受容端子153との接触状態が安定し、突出端子53と受容端子153との瞬断の発生を防止することができる。
【0092】
また、突出端子53が受容端子153と係合すると、側面部53cは、受容端子153の一対の接触部153cによって両側から弾性的に挟持される。これにより、側面部53cと接触部153cとの接触が強固になり、外力を受けたり、振動を受けたりしても、側面部53cと接触部153cとの接触が確実に維持される。
【0093】
さらに、側面部53cの上下方向の寸法は、受容端子153の接触部153cの上下方向の寸法より大きい。これにより、雄コネクタ1を雌コネクタ101との嵌合方向、すなわち、雄コネクタ1及び雌コネクタ101の厚さ方向に関して、寸法誤差、歪み等が存在しても、側面部53cと接触部153cとの接触を確実に維持することができる。
【0094】
さらに、突出端子53の横断面は、幅方向の寸法よりも前後方向の寸法の方が大きく、かつ、後方が尖った形状を備える。これにより、突出端子53は、接触部153c同士の間にスムーズに進入することができる。
【0095】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
【0096】
図17は本発明の第2の実施の形態における雄コネクタを示す図である。なお、図において、(a)は上面図、(b)は表面側から観た斜視図である。
【0097】
本実施の形態における雄コネクタ1の導体パターン51は、図17に示されるように、幅広パターン51aの幅と幅狭パターン51bの幅とがほぼ同等となっているが、幅広パターン51a及び幅狭パターン51bの幅の大小関係は、これに限定されるものでなく、適宜変更することができる。
【0098】
なお、図17においては、説明の都合上、接続部11のみが図示され、ケーブル部12の図示が省略されている。ちなみに、ケーブル部12は、接続部11の後端側(図17(a)における下端側)、すなわち、先端部11aの反対側に接続されている。
【0099】
また、図17に示される例において、突出端子53は、格子状に配列され、幅方向に延びる3本の列を形成するように配列されている。そして、幅広パターン51a及び幅狭パターン51bの両方において、各列に3つの突出端子53が含まれ、3本の列の各々における突出端子53は、雄コネクタ1の前後方向に延在する直線上に位置する。つまり、雄コネクタ1の前後方向及び左右方向に延在する軸を格子線とする矩形の平面状の格子を形成するように配列されている。なお、突出端子53の配列の態様は、図17に示される例に限定されるものではなく、任意に変更することができる。
【0100】
そして、接続部11の表面における突出端子53よりも後側(図17(a)における下側)、すなわち、図示されないケーブル部12が接続される側には、はんだが付着しにくい材料から成るはんだバリアラインとしてのはんだバリア部58が形成されている。
【0101】
該はんだバリア部58は、接続部11の幅方向の全範囲に亘(わた)って、前記接続部11の幅方向に延在する細い帯状又は線状の形状を備え、典型的には、撥(はっ)水性を備えたシリコーン系インク、フッ素系インク等の疎水性塗料を付与することによって、接続部11の表面に形成される。前記疎水性塗料は、ノズルから噴射せずに、例えば、ディスペンサ、フェルトペン等を使用して接続部11の表面に塗布されることによって、形成されることが望ましい。これにより、疎水性塗料が周囲に飛散することが防止される。
【0102】
図17に示される例において、はんだバリア部58は、パターン分離空間52の表面にも形成されているが、導体パターン51の表面のみに形成されるようにしてもよい。また、必要に応じて、その他の箇所、例えば、接続部11の表面における突出端子53よりも前側にはんだバリア部58を形成してもよく、接続部11の表面における突出端子53の周囲の少なくとも一部に、はんだバリア部58が形成されていればよい。
【0103】
なお、雄コネクタ1のその他の点の構成については、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。また、雌コネクタ101の構成についても、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0104】
このように、本実施の形態においては、接続部11の表面における突出端子53の周囲の少なくとも一部に、はんだバリア部58が形成されている。典型的には、突出端子53よりも後側にはんだバリア部58が配設されている。したがって、はんだ付によって接続部11の後端側にケーブル部12を接続したり、はんだ付によって雄コネクタ1及び/又は雌コネクタ101を図示されないプリント回路基板、フレキシブル回路基板等の基板の表面に実装したりしても、はんだ上がりの現象を確実に防止することができるので、突出端子53にはんだが付着してしまうことがない。
【0105】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本発明は、シートコネクタに適用することができる。
【符号の説明】
【0107】
1 雄コネクタ
11 接続部
11a、53b 先端部
12 ケーブル部
13 中間凹部
13a、21a 側縁
15、115 ベースフィルム
16 補強層
17、117 カバーフィルム
21 耳部
22 雄嵌合ロック部
23 雄側段部
23a、123a 段部端面
23b、123b 段差面
51、151 導体パターン
51a、151a 幅広パターン
51b、151b 幅狭パターン
52、152 パターン分離空間
53 突出端子
53a 基端部
53c 側面部
53d 極小点
56 挿入凸部
56a 係止凹部
58 はんだバリア部
101 雌コネクタ
111 枠体
111a 横枠部
111b 縦枠部
113、116c 幅広部
114 接続凹部
114a 底部
115a、117a 端子対応開口
115b、117b 凹部対応開口
116 枠補強層
116a 第1枠補強層
116b 第2枠補強層
121 耳収容凹部
122 雌嵌合ロック部
123 雌側段部
153 受容端子
153a 基部
153a1 上側基部
153a2 下側基部
153b 自由端部
153c 接触部
153d 腕部
153d1 上側腕部
153d2 下側腕部
154 端子収容開口
154a 内側開口
154b 外側開口
156 挿入凹部
156a 係止凸部
158a 幅広後方テール部
158b 幅狭後方テール部
158c 前方テール部
811 雄側基体
821 位置決めボス
851 バンプ
891 第1回路基板
892、992 導電トレース
911 雌側基体
921 ガイド孔
922 バンプ収納孔
951 雌側電極パターン
991 第2回路基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)平板状の基板部と、該基板部の表面に配設された板状の導体パターンとを備えるとともに、平板状のケーブル部と該ケーブル部の先端に接続された平板状の接続部とを含み、相手方コネクタと嵌合するシートコネクタであって、
(b)前記接続部は、前記相手方コネクタの相手方端子と係合する突出端子を含み、
(c)該突出端子は、前記導体パターンの表面から突出するように前記導体パターンと一体的に形成された部材であり、前記導体パターンの表面に接続されている基端部と、該基端部の幅寸法以下の幅寸法を備える上端部と、該上端部と前記基端部との間の側面部とを含み、
(d)該側面部は、前記基端部及び上端部よりも幅方向内側に向けて凹入する形状を備えるとともに、幅寸法が最小となる極小点を含むことを特徴とするシートコネクタ。
【請求項2】
前記突出端子の幅寸法は、前記基端部において最大であり、上に行くに従って徐々に減少し、前記極小点において最小となり、更に上に行くに従って徐々に増加し、上端部において基端部と同一又はそれ以下となる請求項1に記載のシートコネクタ。
【請求項3】
前記突出端子が相手方端子と係合すると、
前記側面部は、前記相手方端子の一対の接触部によって両側から弾性的に挟持される請求項1又は2に記載のシートコネクタ。
【請求項4】
前記側面部の上下方向の寸法は、前記相手方端子の接触部の上下方向の寸法より大きい請求項3に記載のシートコネクタ。
【請求項5】
前記突出端子の横断面は、幅方向の寸法よりも前後方向の寸法の方が大きく、かつ、後方が尖った形状を備える請求項1〜4のいずれか1項に記載のシートコネクタ。
【請求項6】
前記突出端子は、複数であり、前記接続部における導体パターンの表面に格子状に配列されている請求項1〜5のいずれか1項に記載のシートコネクタ。
【請求項7】
前記接続部の表面における前記突出端子の周囲の少なくとも一部に、はんだバリア部が形成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載のシートコネクタ。
【請求項8】
前記はんだバリア部は、接続部の幅方向に延在するように帯状に形成されている請求項7に記載のシートコネクタ。
【請求項9】
前記はんだバリア部は、疎水性塗料から成る請求項7又は8に記載のシートコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−99447(P2012−99447A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−258014(P2010−258014)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(591043064)モレックス インコーポレイテド (441)
【氏名又は名称原語表記】MOLEX INCORPORATED
【Fターム(参考)】