説明

シート供給装置、シート供給方法、およびこれを用いた画像形成システム

【課題】 画像形成装置に接続されるシート供給装置において、大容量からなるシート供給を可能とし、ユーザによるシート供給の煩わしさを大幅に軽減する。
【解決手段】 画像形成装置2の手差しトレイ9に対してはがき等のシートを供給するシート供給装置1であって、このシート供給装置1は、シートを底面から順に積載して収納する収納部20と、シート束を収納部20から手差しトレイ9に押し出す押し出し機構部30とを備え、この押し出し機構部30は、収納部20の底面から順に積載される複数枚のシートを、押し出し用フック31をスライド移動させることによりシート束として押し出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に対してシートを供給するシート供給装置に係り、より詳しくは、画像形成装置の例えば手差しトレイなどのシート供給部にシートを供給するシート供給装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、電子写真方式などを採用するプリンタや複写機、ファクシミリなどの画像形成装置では、装置本体の内部に設けられる給紙機構とともに、装置本体の側面に、所謂手差しトレイと呼ばれる給紙機構を備えたものが広く存在している。装置本体の内部に設けられる内部給紙機構は、所謂普通紙と呼ばれるシートを、ある一定量、連続的に供給できることから、通常のオフィスでは最も頻繁に用いられている。一方、手差しトレイは、はがきや封筒、写真用紙、名刺用紙、ラベル用紙などの、所謂特殊紙と呼ばれるシートや所謂厚紙と呼ばれるシートを、1枚ずつまたは数枚ずつ画像形成部に提供するような作業に適している。この手差しトレイは、装置本体の外部に備えられていることが一般的であり、シートの供給に際して装置本体に設けられる扉の開閉が不要とされる点でも、内部給紙機構に比べて使い勝手に優れている。
【0003】
しかし、この手差しトレイは、一般にシートの積載容量が小さく設計されており、大量のシートを連続して供給する用途には適していない。そこで、手差しトレイから画像形成部への供給経路を利用して、外部に設置される大容量給紙装置からシートを供給する技術が存在している。公報記載の従来技術として、装置本体(画像形成ユニット)の側方の手差しトレイが設けられる位置に、手差しトレイに代えてシート供給ユニットを設け、このシート供給ユニットに手差しトレイと大容量シートトレイとを備えて、ユーザによる選択的な利用を可能とした技術が存在している(例えば、特許文献1参照。)。また、手差しトレイのトレイ位置に高さ調整を施した状態で大容量給紙装置を接続配置し、この大容量給紙装置から手差しトレイに連続的にシートを供給することで、記録装置から手差しトレイを取り外すことなく、この手差しトレイの位置から本体側にシートを供給する技術が存在している(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2003−95455号公報(第3−4頁、図1)
【特許文献2】特開平10−45268号公報(第3−5頁、図1、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、装置本体の外部からシートを供給できる手差しトレイなどの給紙機構を利用した幾つかのシート搬送技術が従来から提案されている。上述した公報記載の従来技術など、従来の大容量トレイでは、例えばシートの束が載置される載置台を下方から持ち上げてシート束の上方から1枚ずつシートを供給する、所謂エレベータトレイが用いられている。このエレベータトレイによれば、載置台に載置できるシート束の量まで連続的にシートを供給することが可能である。しかしながら、載置台に載置できる量を超えてシートを供給したい場合には、一度、装置を停止させて再度、載置台にシート束を載置する必要があり、完全な連続動作を行うことはできない。
【0006】
また、従来の外付けの給紙装置のように、1枚ずつシートを手差しトレイまたは手差しトレイからの給紙経路に供給する構成を採用した場合には、シート供給のための動作制御が非常に複雑になる。一般的な画像形成装置では、薄紙から厚紙まで各種のシートを供給することが可能であり、生産性の確保と、定着器の定着温度の低下防止との兼ね合いで、例えば用紙の坪量によってシートの搬送タイミングを変えている。従来の外付けの給紙装置のように、1枚ずつシートを供給する場合には、この装置本体にて変化する搬送タイミングを正確に知り、その搬送タイミングに合わせてシートを供給することが必要となり、装置本体から搬送タイミングの信号を受信することが要求される。かかる場合には、外付けの給紙装置に対してタイミング信号を送信する構成を装置本体側の制御部に設ける必要があり、装置本体に対する設計変更も余儀なくされていた。
【0007】
更に、エレベータトレイによるシートの供給では、シート束が載置された載置台の昇降をモータによって制御する必要があり、その制御が複雑となる。また、重いシート束を有する載置台を昇降させるために、その駆動源であるモータが大型化し、消費エネルギも大きくなる。このように機構が複雑化、大型化すると、シート供給装置のコストが大幅に上昇してしまう。
【0008】
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、画像形成装置に接続されるシート供給装置において、大容量からなるシート供給を可能とし、ユーザによるシート供給の煩わしさを大幅に軽減することにある。
また他の目的は、シートが供給される画像形成装置を休みなく連続運転させることを可能にすることにある。
更に他の目的は、画像形成装置およびシート供給装置が稼働中であっても、ユーザによるシートの追加を可能にすることにある。
また更に他の目的は、画像形成装置側にて、例えばタイミング信号の出力などの設計変更を不要とすることにある。
更に他の目的は、シート供給装置の構成を小型、かつ簡略化し、その消費電力を大幅に軽減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる目的のもと、本発明は、画像形成装置のシート供給部に対してシートを供給するシート供給装置であって、シートを底面から順に積載して収納する収納部と、この収納部の底面から順に積載される複数枚のシートをシート束として収納部からシート供給部に押し出す押し出し機構とを備えたことを特徴としている。
【0010】
ここで、この押し出し機構は、収納部の底面から突出する突出部材を備え、この突出部材を底面に対してスライド移動させることで複数枚のシートを押し出すことを特徴としている。
また、このシート供給部がシートを供給する際に動作する動作部の動きを検出する動作検出センサを更に備え、押し出し機構は、この動作検出センサによる動作部の動作検出タイミングに基づいて複数枚のシートをシート供給部に供給することを特徴とすれば、画像形成装置からタイミングのための信号などを受ける必要がない点で優れている。
【0011】
他の観点から把えると、本発明が適用されるシート供給装置は、供給されるシートを積載して収納する収納手段と、この収納手段の下方に積載された所定量のシート束をまとめてシート供給部に供給するシート束供給手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
ここで、この画像形成装置のシート供給部は手差しトレイであり、このシート束供給手段により供給されるシート束の所定量は、手差しトレイに積載可能なシートの量に基づいて定められることを特徴としている。より具体的には、押し出し機構に用いられる突出部材の高さ等によって定めることができる。
また、このシート束供給手段は、シート束を供給する上流側から下流側に向けてスライド移動する突出部材を備え、この突出部材を収納手段に積載されるシート束の端部に押し当てることで、シート束をシート供給部に供給することを特徴とすることができる。
また、この画像形成装置のシート供給部に存在するシートの量に応じて信号を出力するシートレベルセンサを更に備え、シート束供給手段は、シートレベルセンサから出力される信号によりシートの残量が低くなったと判断されるときにシート束をシート供給部に供給することを特徴とすることができる。
【0013】
一方、本発明を方法のカテゴリから把えると、本発明は、画像形成装置にシートを供給するシート供給部に対して複数枚のシートを積載した収納部からシートを供給するシート供給方法であって、シート供給部に存在するシートの搬送状況をセンサにより把握し、把握された搬送状況に基づいて所定のタイミングで押し出し機構を動作させ、複数枚のシートの収納部下方から所定量のシート束をシート供給部に向けて押し出すことを特徴としている。
【0014】
ここで、このセンサにより把握されるシートの搬送状況は、シート供給部に残留しているシート量であることを特徴とすることができる。全てのシートが搬送される前にシート束の供給動作を開始すれば、円滑な連続搬送動作を実現できる点で好ましい。
また、このセンサにより把握されるシートの搬送状況は、シート供給部の動作状況であることを特徴とすることができる。
更に、この押し出し機構は、画像形成装置から所定のタイミング制御信号を受けることなく動作することを特徴とすることができる。
【0015】
また、本発明が適用される画像形成システムは、画像形成装置本体の内部に設けられ、供給されるシートに対して像を形成する画像形成部と、この画像形成装置本体の外部に開口して設けられ、積載されたシートから1枚のシートを画像形成部に供給可能な手差しトレイと、この手差しトレイに対して所定枚数からなるシート束を一括して供給するシート供給装置とを備え、このシート供給装置は、画像形成装置本体の制御部から何らタイミング信号を得ることなく、手差しトレイの動作状況に応じてシート束を一括して供給することを特徴とすることができる。
【0016】
ここで、このシート供給装置は、複数枚のシートを積載する収納部を備え、収納部の下方からシート束を抜き出して手差しトレイにシート束を供給することを特徴とすれば、画像形成装置本体における連続的なシート搬送を可能にすると共に、シート供給装置の収納部に対して任意のタイミングでシートを追加積載することができる点で優れている。
また、このシート供給装置は、手差しトレイ上に残留しているシート量と、手差しトレイがシートを供給する際に動作する動作部の動作状況を検出し、これらの検出結果を用いて手差しトレイにシート束を供給することを特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、大容量からなるシート供給を可能とし、ユーザによるシート供給の煩わしさを大幅に軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成システムの全体構成例を示した図である。図1に示す画像形成システムは、本実施の形態における特徴的な構成を有するシート供給装置1と、プリンタ、複写機、ファクシミリ等として機能する画像形成装置2とで構成されている。
【0019】
画像形成装置2は、装置内部に、例えば電子写真方式を採用する画像形成部を備えている。より具体的には、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4種類のトナー像を各々担持する複数の像担持体と、この複数の像担持体にて各々形成されたトナー像を重畳して転写する中間転写体と、この中間転写体上のトナー像を、例えば手差しトレイ9から搬送されるシート上に転写する転写部と、シート上に転写されたトナー像を、このシートに定着する定着部とを備えている。尚、画像形成装置2の詳細な構成については、多数の文献等にて明らかにされており、ここでは更なる詳細な説明を省略する。また、本実施の形態に適用可能な画像形成装置2は、電子写真方式を採用したものに限らない。各種のプリンタや複写機、各種の印刷装置を用いて画像形成システムを形成することができる。
【0020】
シート供給装置1は、画像形成装置2の側方に配置され、画像形成装置2に設けられる手差しトレイ9に対して複数枚のシート(記録紙、用紙)を束として供給している。手差しトレイ9は、画像形成装置2におけるシート供給部の一つであり、例えば厚さ10mm、普通紙(一般紙)で100枚程度までセットすることができる。シート供給装置1は、機構構造を含む用紙送り出しユニット10と、用紙送り出しのタイミングに用いられる信号を用紙送り出しユニット10に対して出力するセンサユニット50とを備えている。用紙送り出しユニット10とセンサユニット50とは、例えばケーブル(図示せず)によって接続されている。尚、ケーブル等の有線の代わりに、赤外線等の無線による信号出力手段を用いて、センサユニット50から用紙送り出しユニット10へ所定の信号を出力するように構成することもできる。
【0021】
シート供給装置1は、用紙送り出しユニット10を載せて固定することで用紙送り出しユニット10を支えるスタンド11、スタンド11と画像形成装置2との位置を決定するためのジョイントブラケット12を備えている。このジョイントブラケット12は、画像形成装置2に対する用紙送り出しユニット10の設置位置が前後方向および左右方向へ移動しないように、スタンド11と画像形成装置2のフレーム(図示せず)とを固定している。また、スタンド11が画像形成装置2に向けて必要以上に移動しないように固定するためのジョイントストッパ13を備えている。更に、用紙送り出しユニット10と手差しトレイ9との位置決めを行う位置決めブラケット14と、用紙送り出しユニット10の用紙出口と手差しトレイ9の上面との高さ調整を行うためのアジャストネジ(図示せず)とを備えている。尚、シート供給装置1の外壁(図示せず)には、電源のON/OFFスイッチやスタートスイッチなどを備えたコントロールパネル(図示せず)が備えられている。
【0022】
図2は、用紙送り出しユニット10を更に詳述するための説明図である。図1は画像形成システムのフロント側からシステムを眺めているが、図2では、画像形成システムのリア側から眺めている。用紙送り出しユニット10は、はがき等のシート(用紙)を収納する収納部20と、はがき等のシート束(用紙束)を押し出す押し出し機構部30とを備えている。この収納部20は、載置される用紙の下方にあたる底面部材21と、シート束の送り出し方向(押し出し方向)への揃え機能と共にシート束の押し出し時におけるゲートとして機能するゲートブラケット22とを備えている。また、収納部20の両側面(シートの送り出し方向(矢印参照)に直交する方向の両側、フロント側とリア側)には、積載されるシートの側面を揃えるサイドガイド23が備えられている。更に、収納部20の底面部材21には、押し出し用フック(後述)が移動するための溝部24が形成されている。溝部24は、押し出されるシートの大きさに応じた好ましい位置に形成されており、図2に示す例では、はがき(100×148mm)等を押し出す場合と、A4用紙(210×297mm)等の用紙を押し出す場合とに適した2箇所に溝部24が形成されている。また、収納部20には、シートが載置されていないことを検知するペーパーエンプティセンサ(図示せず)が備えられている。更に、センサユニット50には、手差しトレイ9のシート載置台に載置されているシートの量が少なくなったときを検出するペーパーレベルセンサ51が備えられている。また、センサユニット50には、手差しトレイ9からシートを供給する際に動作する動作部の動きを検出する動作検出センサとしてフィードプレート(後述)の動きを検出するフィード動作検知部52が備えられている。
【0023】
押し出し機構部30は、シート束の後端を押し出す押し出し用フック31、押し出し用フック31をスライド移動させる押し出しベルト32、押し出しベルト32を回転させるギア付きドライブシャフト33、ギア付きドライブシャフト33を回転させる駆動ベルト34、駆動ベルト34を回転させる駆動源であるステッピングモータ35を備えている。また、押し出し用フック31を待機位置(ホームポジション)に退避させるためのホームポジションセンサ36を備えている。
【0024】
押し出し用フック31は、収納部20における底面部材21の上面(底面)から約3mm程度突出するように配置され、底面部材21に設けられた溝部24をスライド移動する。この押し出し用フック31は、シート束の後端に当接する当接部31aと、押し出しベルト32に接合する接合部31bとを備えている。押し出し用フック31は、シートの押し出し方向に約140mm程度の形状を有しており、収納部20のゲートブラケット22から最大で約100mm程度の長さで突出する。これによって、手差しトレイ9のシート載置場所まで十分にシート束を押し込むことが可能である。この押し出し用フック31は、例えばポリアセタールによって形成されている。当接部31aの面は、上部が下部に比べて約10度程度、押し出し方向に面倒れしており、先端が突出して鋭角を形成している。この当接部31aの面が鋭角に面倒れすることで、収納部20に積載されたシートから、所定の高さのシート束を良好に押し出すことができる。また、後述するように、当接部31aの更に先端側に、押し出した際にシート束の後ろ側を支えて落下を防止するサポート部を備えている。本実施の形態では、この押し出し用フック31を、シートの送り出し方向に直交する方向に2つ備えており、収納部20に積載され、押し出されるシートのサイズが変わった場合にでも対応できるように構成されている。
【0025】
押し出しベルト32は、収納部20の底面部材21に設けられた溝部24に沿って、この底面部材21の下面を回動している。押し出しベルト32は、押し出し用フック31の数に応じて設けられている。また、この押し出しベルト32は、内側に駆動歯が付いており、ギア付きドライブシャフト33のギア部分と噛み合って駆動力を得ている。押し出しベルト32の前方(図2の左方向)は、収納部20のゲートブラケット22と同等の位置まで伸びている。一方、押し出しベルト32の後方(図2の右方向)は、接合部31bにて接合される押し出し用フック31の待機位置(図2の状態)にて、例えばA4サイズの短手巾(210mm)を収納部20に積載可能となるように、後方に大きく突出している。
【0026】
図3は、シート供給装置1を後方(図2の右側、シートの送り出しの上流側)から眺めた図であり、図2に示す押し出し機構部30を更に見易くしている。
ギア付きドライブシャフト33は、シートの送り出し方向に直交する方向に伸びて配置され、押し出しベルト32および駆動ベルト34の位置に合わせてギアが形成されている。ステッピングモータ35は、制御部からの信号を受けて正転および逆転を繰り返し、駆動力を駆動ベルト34に伝達している。駆動ベルト34は、押し出しベルト32と同様に内側に駆動歯が付いており、駆動ベルト34側のギアと、ギア付きドライブシャフト33に設けられるギアとに噛み合って、ステッピングモータ35からの駆動力をギア付きドライブシャフト33に伝達している。
尚、図3には、シート供給装置1に電源を供給する電源供給部41と、シート供給装置1の動きを制御する制御部42とを備えている。
【0027】
図4は、収納部20の構成を示した図である。この図4では、画像形成システムのフロント側から眺めた収納部20を示している。収納部20のゲートブラケット22の下方の先端は、底面部材21により形成される底面から約4mmの間隙を確保するように構成されている。また、ゲートブラケット22には、例えば厚さ0.1mmのマイラーフィルム22aが貼り付けられている。このマイラーフィルム22aは、図の下方が凹凸形状を有しており、その凹凸形状の凸部の先端が底面部材21に隙間なく接するように形成されている。そして、この凸部が、収納部20に積載されたシートに対するゲートとして機能している。即ち、収納部20に積載されたシートは、押し出し用フック31によりシートの後端が押されていない状態では、マイラーフィルム22aの凹凸形状の凸部によるゲート機能により堰き止められている。押し出し用フック31によりシートの後端が押された場合に、マイラーフィルム22aが変形し、押し出し用フック31の高さ(約3mm)までのシートの束はマイラーフィルム22aによるゲートを擦り抜け、下流側の手差しトレイ9に向けて押し出される。シート束を押し出した後、押し出し用フック31が待機位置まで戻ることで、マイラーフィルム22aも元の状態に戻り、シート先端をゲートとして堰き止める役割を再度、果たすように構成されている。尚、マイラーフィルム22aは、凹凸形状を有する一枚のシートではなく、複数枚の短冊形状のフィルムを組み合わせて構成することもできる。この複数枚の短冊形状のシートを所定の間隔を隔ててゲートブラケット22に貼り付けることで、マイラーフィルム22aによるゲート機能と同様な機能を確保することが可能である。
【0028】
次に、センサユニット50について説明する。
センサユニット50は、図2に示すように、画像形成装置2における手差しトレイ9のシート搬送方向下流側(フィード側)に配置されている。このセンサユニット50は、図2に示すように、ペーパーレベルセンサ51と、フィード動作検知部52とを備えている。ペーパーレベルセンサ51は、画像形成装置2における手差しトレイ9のシート載置台に載置されているシートの量が少なくなった時点を検出し、「ペーパー残量少」の信号を用紙送り出しユニット10に対して出力している。このペーパーレベルセンサ51には、赤外線の反射センサが用いられており、センサの取り付け位置とシートの上面との距離によって、ONとOFFの信号出力が設定されている。本実施の形態では、手差しトレイ9のシート載置台上にて、例えば厚紙のはがき用紙の残量が10枚から15枚程度以下になった時点で、「ペーパー残量少」の信号を出力するように構成している。
【0029】
図5は、フィード動作検知部52の構成を説明するための図である。この図5には、画像形成装置2の手差しトレイ9側に設けられたフィードプレート9aが示されている。ここで、まず、画像形成装置2側のシート供給動作について説明すると、画像形成装置2の手差しトレイ9では、1枚ずつシートを供給するシート供給部に、図示しない半月状のロール(半月ロール)が設けられている。この半月ロールが回動するタイミングに合わせて、手差しトレイ9のフィードプレート9aが支点9bを中心として回動(図5の反時計回り方向に回転)し、手差しトレイ9のシート載置台に載置されているシートの先端部分を持ち上げる。これによって、シート載置台上のシートの先端部分が半月ロールのロール部分に当接可能となり、回動する半月ロールの摩擦力によってシートがフィードされ、フィードされたシートを下流側(画像形成装置2の画像形成側)に搬送している。
【0030】
本実施の形態が適用されるフィード動作検知部52では、このフィードプレート9aの動作を検知することで、シートの供給タイミングを認識している。図5に示すフィード動作検知部52は、フィードプレート9aの動きを検出するためにレバー53とセンサ54とを設けている。レバー53は、固定される軸53aを中心として回動可能に構成されており、その一端に当接部53b、他端にアクチュエータ部53cを備えている。当接部53bはフィードプレート9aの面に自重(または軽いバネ力)により当接しており、その形状は、フィードプレート9aの動きを妨げないようにR形状で構成されている。また、当接する位置は、シートが載置されていないフィードプレート9a上の一端部(例えばフロント側の端部)としている。センサ54は、断面凹状のくぼみ部分に透過式赤外線センサが設けられた構造を備えている。そして、この断面凹状のくぼみ部分にレバー53のアクチュエータ部53cが入ることで、透過式赤外線センサからの赤外線を遮断し、アクチュエータ部53cがくぼみ部分から出ることで赤外線が透過する。これらの動作によって、ON/OFFを検知することができる。図5に示す例では、フィードプレート9aが下がっている状態にて、レバー53の当接部53bが下降し、アクチュエータ部53cが上昇して、センサ54のくぼみに入り込む。フィードプレート9aが上がることでアクチュエータ部53cが下降し、センサ54のくぼみから出る。このようにして、フィード動作検知部52では、フィードプレート9aの動作を適切に検知することが可能となる。尚、画像形成装置2の構造によっては、フィードプレート9aの動きがない場合もある。かかる場合には、例えば回動するフィードロールの動作を検知する等、何らかの動作部の動作を検出することで、画像形成装置2のシート供給タイミングを知ることができる。
【0031】
図6(a)〜(c)は、以上のような構成によるシート供給装置1(用紙送り出しユニット10)の動きを説明するための図である。図6(a)は、待機状態を示しており、押し出し用フック31は、ホームポジションセンサ36からの出力に基づいて、積載されるシートの後方に待機している。この図6(a)〜(c)には、押し出し用フック31に設けられるサポート部31cが示されている。このサポート部31cは、当接部31aの更に先端側下方に、約30mm程度、突出して設けられ、その先端が例えば角度15°程度の鋭角を形成してなる厚さ3mm程度の板材である。押し出し用フック31の構造として、当接部31aは、このサポート部31cの上方に約4mm程度の高さで位置することとなる。このサポート部31cは、底面部材21の溝部24(図4参照)を移動しており、底面部材21の上面からは突出しない。従って、シートが底面部材21上に積載されている状態では、シートはサポート部31cには接触していない状態にある。
【0032】
収納部20の底面部材21は、シートの送り出し方向に傾斜しており、この底面部材21に積載されたシートは、その先端がゲートブラケット22およびマイラーフィルム22aによって整合されている。制御部42からの制御によってステッピングモータ35が動作を開始し、押し出しベルト32は図の矢印方向に回動を開始する。そして、押し出し用フック31の当接部31aが積載されているシートに当接する。押し出し用フック31の当接部31aは、前述のように、底面部材21の上面から約3mm程度突出しており、押し出し用フック31は、積載されたシートの下から3mm程度までのシート束に対して押し出しを開始する。
【0033】
図6(b)は、押し出し用フック31の当接部31aがシート束の押し出しを開始し、第1の停止位置まで到達した状態を示している。図6(b)に示すように、押し出し用フック31によってシート束が押されることで、マイラーフィルム22aの凸部先端が下流側に向けて変形し、シート束の厚さだけゲートが開放されている様子が理解できる。ここで、本実施の形態では、後述するように2回に分けて押し出し動作を行っており、1回目の押し出し動作では、予め設定されている所定の位置までシート束を押し出している。より具体的には、図5に示す機構によって、フィードプレート9aの上昇を検知すると、図6(a)の位置から図6(b)に示すような第1の停止位置までシート束を押し出し、一旦、停止する。そして、フィードプレート9aが次に上昇したことを検知すると、図6(b)の矢印方向に押し出しベルト32を回動させ、2回目の押し出し動作を開始する。このように2回に分けて押し出し動作を行うことで、手差しトレイ9から画像形成装置2の本体に向けて搬送中のシートと、押し出されるシート束とが干渉することを防止することができる。また、2回目の押し出し動作を図6(b)の状態から開始することが可能となり、画像形成装置2の本体に向けて搬送されるシートの後端から短い距離でシート束を押し出すことができる。その結果、押し出されたシート束から、手差しトレイ9のシート供給部にて次にシートを搬送する際に、無駄な時間を要することなく、円滑な連続搬送が可能となる。
【0034】
図6(c)は、押し出し用フック31によってシート束の押し出しが完了した状態を示している。押し出し用フック31は、ゲートブラケット22を超えて大きく下流側まで飛び出し、手差しトレイ9に向けてシート束を十分に押し込んでいる。これは、押し出し用フック31の当接部31aと接合部31bとが、押し出し量に応じて離間して構成されていることによる効果である。またこのとき、サポート部31cは、シート束の後方にてシート束の下側を支えている。このサポート部31cの存在により、押し出されるシート束が十分にサポートされた状態で手差しトレイ9に押し出され、シート束の落下を防止することができる。即ち、シート束の後端がゲートブラケット22を出た際、サポート部31cがないと、当接部31aからシート束の後端が離れてしまい、シート束は押し込まれることなく落下してしまう。しかしながら、このサポート部31cを設けることで、シート束の後端が当接部31aから離れることがなくなり、十分な押し出しが可能となる。その後、図6(c)に示すようにして、シート束を手差しトレイ9に押し込んだ後、制御部42はステッピングモータ35を逆転させ、図6(c)の矢印方向に押し出しベルト32を回動させる。そして、押し出し用フック31を速やかに待機位置に退避させ、図6(a)に示す状態に戻り、次の押し出しタイミングを待つ。
【0035】
次に、シート供給装置1における制御方法の一例について説明する。
図7は、制御部42により実行されるシート供給装置1の制御方法を示したフローチャートである。まず、電源がONされた後(ステップ101)、ステッピングモータ35を逆転させ、ホームポジションセンサ36により検知される位置まで押し出し用フック31を戻して待機する(ステップ102)。その後、コントロールパネルのスタートスイッチからのスイッチONを待つ(ステップ103)。スイッチがONされると、ペーパーエンプティセンサにより収納部20にシートがあるか否かが判断される(ステップ104)。シートが無い場合には、図示しないブザーをオンさせて(ステップ105)、シートの載置をユーザに促す。シートが載置されている場合には、以降のシート押し出し処理が実行される。
【0036】
制御部42は、センサユニット50のペーパーレベルセンサ51からの出力を監視し、手差しトレイ9のシート載置台にてシート残量が予め定められた量程度まで少なくなっているか否かを判断する(ステップ106)。シートが十分にある場合にはそのまま待機し、シート残量が少なくなったとペーパーレベルセンサ51にて認識された場合には、フィードプレート9aの動作によって出力されるフィード動作検知部52からの信号を待つ(ステップ107)。フィードプレート9aが動作してフィード動作検知部52から信号が出力されると、ステッピングモータ35を励磁させ、予め定められた第1の時間だけステッピングモータ35を正転させる。これによって、押し出し用フック31の1回目の押し出しを行う(ステップ108)。その後、フィードプレート9aの動作によって出力されるフィード動作検知部52からの次の信号を待つ(ステップ109)。フィードプレート9aが動作してフィード動作検知部52から信号が出力されると、ステッピングモータ35を励磁させ、予め定められた第2の時間だけステッピングモータ35を正転させる。これによって、押し出し用フック31の2回目の押し出しを行う(ステップ110)。この2回目の押し出しを終了してから所定の時間(例えば1000ms)が経過した後、ステッピングモータ35を逆転させ、押し出し用フック31をホームポジション位置まで戻す(ステップ111)。そしてスタートスイッチがオフされたか否かを判断し(ステップ112)、オフされていない場合には、ステップ104に戻って処理が繰り返される。スタートスイッチがオフされた場合には、処理が終了する(ステップ113)。
【0037】
尚、1回目の押し出しに用いられる第1の時間、および2回目の押し出しに用いられる第2の時間は、フィード動作検知部52による検知結果に基づいて決定するように構成することができる。画像形成装置2におけるシート搬送タイミングの傾向を予め認識しておけば、画像形成装置2の制御部からタイミング信号を取得せずとも、フィードプレート9aの動きによって、そのときの正確なシート搬送タイミングを把握することが可能である。本実施の形態では、フィード動作検知部52におけるセンサ入力間隔で、画像形成装置2のスピードを検知する。そして、検知されたスピードに基づいて、押し出し間隔や、押し出し開始時間を設定している。
【0038】
図8(a),(b)は、制御部42により制御されるタイミングチャートの一例と、押し出し用フック31の押し出しタイミングの一例とを示した図である。ここでは説明を簡略化するために、図8(a)には、ペーパーレベルセンサ51(Paper Level SNR)、フィード動作検知部52(Insert Enable Timing SNR)、ステッピングモータ35に対するモータ励磁とモータのパルス制御だけについて示している。また、図8(b)には、決定される押し出しタイミングの数値例が示されている。
【0039】
まず、ペーパーレベルセンサ51がシート有りの信号(図8(a)のHigh)の状態にて、フィード動作検知部52からの出力により、画像形成装置2の速度(スピード)を検知する。制御部42は、検出された画像形成装置2のスピードから、画像形成装置2が厚紙1の仕様で動作しているのか、厚紙2の仕様で動作しているのかを認識する。図8(b)には、用紙のサイズの違い、用紙の種類(厚紙1か厚紙2か)による、ステッピングモータ35のパルス数、駆動開始時間(ms)、ステッピングモータ35の駆動スピード(pps : pulse/sec)が示されている。この値は、予め定められているものであり、制御部42の例えばROMやRAM等のメモリに格納されている。制御部42は、画像形成装置2の速度を検出することにより、図8(b)の中から特定の値を選定し、図8(a)に示すタイミングに従ってステッピングモータ35の駆動を制御する。
【0040】
図8(a)に示すように、ペーパーレベルセンサ51からシート残量少の信号(図8(a)のLow)を受けた後、フィード動作検知部52からの信号の立ち上がりから1000ms経過後に、ステッピングモータ35の励磁回路による励磁が開始される。それから50ms後に、ステッピングモータ35の駆動回路による駆動が開始される。1回目の押し出し(Fwd1)では、厚紙1または厚紙2による駆動スピードにて、PLS(1)のパルス数だけ押し出し動作がなされる。このPLS(1)は、用紙(シート)の種類によって異なった値をとる。図8(b)に示すように、はがき(100×148mm)の場合に2277パルス、A4(210×297mm)の場合に1588パルス、名刺用紙(182×297mm)の場合に1899パルスである。例えば、はがきで厚紙2の場合には、駆動スピード578ppsで2277パルスだけ押し出される。そして50ms後に、一旦、ステッピングモータ35の励磁がOFFとなる。
【0041】
その後、フィード動作検知部52からの信号受けた際、信号の立ち上がりから(3)msだけ経過した後に、ステッピングモータ35の励磁回路による励磁が開始される。この(3)msは、図8(b)に示すように、用紙のサイズ毎に、厚紙1と厚紙2とで異なった値をとる。例えば、はがきで厚紙2の場合には、2003msが選択される。この(3)ms後に励磁した後、まず、厚紙1または厚紙2による駆動スピードにて、PLS(2)のパルス数だけ、2回目の押し出し(Fwd2)動作がなされる。例えば、はがきで厚紙2の場合には、駆動スピード578ppsで1133パルスだけ押し出される。これによって、押し出し用フック31の当接部31aによって押されるシート束は、手差しトレイ9のシート載置台に適切に載置される。尚、この押し出し用フック31の押し出しパルスPLS(2)は、例えば、シート束の先端が手差しトレイ9のシート載置台における押し付け位置の手前1〜2mm程度となるように設計されている。この位置まで押し出し用フック31により押し出されたシート束は、収納部20の傾斜と押し出しの勢いによって、シート載置台における押し付け位置まで良好に到達することができる。このように構成すれば、押し出し用フック31による押し過ぎでシート束がダメージを受けることがない。この押し出しを行った後、1000msが経過すると、ステッピングモータ35の駆動回路により反転駆動がなされ、押し出し用フック31がホームポジション位置に戻り、ステッピングモータ35の励磁がOFFとなる。
【0042】
以上、詳述したように、本実施の形態によれば、画像形成装置2に接続されるシート供給装置1において、大容量からなるシート供給を可能とし、ユーザによるシート供給の煩わしさを大幅に軽減することにある。また、シート供給装置1は、収納部20に積載されるシートの下方から所定枚数のシート束を押し出す構成を採用しており、シート供給装置1や画像形成装置2が稼働中であっても収納部20の上からシートを供給することが可能である。その結果、画像形成装置2を休みなく連続運転させることが可能となる。
【0043】
また、本実施の形態では、画像形成装置2のシート供給動作に伴う動作部の動作を認識することでシート押し出しタイミングを決定しており、画像形成装置2の制御部からタイミング信号などを取得する必要がない。そのために、画像形成装置2における、タイミング信号をシート供給装置1に出力する必要がなく、これらの追加となる設計変更を不要とすることができる。
更に、本実施の形態では、従来のシート供給装置のようなエレベータトレイ機構などの複雑な機構部や、複雑な制御を必要としないので、シート供給装置1の構成を小型、かつ簡略化することが可能となり、それに応じて消費電力を大幅に軽減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、プリンタや複写機、印刷機等の各種画像形成装置に接続されるシート供給装置、シートの供給方法、およびシート供給装置と各種画像形成装置とを組み合わせた画像形成システム等への活用が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本実施の形態が適用される画像形成システムの全体構成例を示した図である。
【図2】用紙送り出しユニットを更に詳述するための説明図である。
【図3】シート供給装置を後方(図2の右側、シートの送り出しの上流側)から眺めた図である。
【図4】収納部の構成を示した図である。
【図5】フィード動作検知部の構成を説明するための図である。
【図6】(a)〜(c)は、シート供給装置(用紙送り出しユニット)の動きを説明するための図である。
【図7】制御部により実行されるシート供給装置の制御方法を示したフローチャートである。
【図8】(a),(b)は、制御部により制御されるタイミングチャートの一例と、押し出し用フックの押し出しタイミングの一例とを示した図である。
【符号の説明】
【0046】
1…シート供給装置、2…画像形成装置、10…用紙送り出しユニット、20…収納部、21…底面部材、22…ゲートブラケット、24…溝部、30…押し出し機構部、31…押し出し用フック、32…押し出しベルト、35…ステッピングモータ、42…制御部、50…センサユニット、51…ペーパーレベルセンサ、52…フィード動作検知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置のシート供給部に対してシートを供給するシート供給装置であって、
シートを底面から順に積載して収納する収納部と、
前記収納部の前記底面から順に積載される複数枚のシートをシート束として当該収納部から前記シート供給部に押し出す押し出し機構と
を備えたことを特徴とするシート供給装置。
【請求項2】
前記押し出し機構は、前記収納部の前記底面から突出する突出部材を備え、当該突出部材を当該底面に対してスライド移動させることで前記複数枚のシートを押し出すことを特徴とする請求項2記載のシート供給装置。
【請求項3】
前記シート供給部がシートを供給する際に動作する動作部の動きを検出する動作検出センサを更に備え、
前記押し出し機構は、前記動作検出センサによる前記動作部の動作検出タイミングに基づいて前記複数枚のシートを前記シート供給部に供給することを特徴とする請求項1または2記載のシート供給装置。
【請求項4】
画像形成装置のシート供給部に対してシートを供給するシート供給装置であって、
供給されるシートを積載して収納する収納手段と、
前記収納手段の下方に積載された所定量のシート束をまとめて前記シート供給部に供給するシート束供給手段と
を備えたことを特徴とするシート供給装置。
【請求項5】
前記画像形成装置の前記シート供給部は手差しトレイであり、
前記シート束供給手段により供給される前記シート束の所定量は、前記手差しトレイに積載可能なシートの量に基づいて定められることを特徴とする請求項4記載のシート供給装置。
【請求項6】
前記シート束供給手段は、シート束を供給する上流側から下流側に向けてスライド移動する突出部材を備え、当該突出部材を前記収納手段に積載される前記シート束の端部に押し当てることで、当該シート束を前記シート供給部に供給することを特徴とする請求項4または5記載のシート供給装置。
【請求項7】
前記画像形成装置の前記シート供給部に存在するシートの量に応じて信号を出力するシートレベルセンサを更に備え、
前記シート束供給手段は、前記シートレベルセンサから出力される信号により前記シートの残量が低くなったと判断されるときに前記シート束を前記シート供給部に供給することを特徴とする請求項4乃至6の何れか1項記載のシート供給装置。
【請求項8】
画像形成装置にシートを供給するシート供給部に対して、複数枚のシートを積載した収納部からシートを供給するシート供給方法であって、
前記シート供給部に存在するシートの搬送状況をセンサにより把握し、
把握された前記搬送状況に基づいて所定のタイミングで押し出し機構を動作させ、前記複数枚のシートの前記収納部下方から所定量のシート束を前記シート供給部に向けて押し出すことを特徴とするシート供給方法。
【請求項9】
センサにより把握される前記シートの搬送状況は、前記シート供給部に残留しているシート量であることを特徴とする請求項8記載のシート供給方法。
【請求項10】
センサにより把握される前記シートの搬送状況は、前記シート供給部の動作状況であることを特徴とする請求項8記載のシート供給方法。
【請求項11】
前記押し出し機構は、前記画像形成装置から所定のタイミング制御信号を受けることなく動作することを特徴とする請求項8記載のシート供給方法。
【請求項12】
画像形成装置本体の内部に設けられ、供給されるシートに対して像を形成する画像形成部と、
前記画像形成装置本体の外部に開口して設けられ、積載されたシートから1枚のシートを前記画像形成部に供給可能な手差しトレイと、
前記手差しトレイに対して所定枚数からなるシート束を一括して供給するシート供給装置とを備え、
前記シート供給装置は、前記画像形成装置本体の制御部から何らタイミング信号を得ることなく、前記手差しトレイの動作状況に応じて前記シート束を一括して供給することを特徴とする画像形成システム。
【請求項13】
前記シート供給装置は、複数枚のシートを積載する収納部を備え、前記収納部の下方からシート束を抜き出して前記手差しトレイに当該シート束を供給することを特徴とする請求項12記載の画像形成システム。
【請求項14】
前記シート供給装置は、前記手差しトレイ上に残留しているシート量と、当該手差しトレイがシートを供給する際に動作する動作部の動作状況を検出し、これらの検出結果を用いて当該手差しトレイにシート束を供給することを特徴とする請求項12記載の画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−82912(P2006−82912A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−268295(P2004−268295)
【出願日】平成16年9月15日(2004.9.15)
【出願人】(000105006)クローバーエンジニアリング株式会社 (2)
【Fターム(参考)】