説明

シート搬送装置及び原稿搬送装置

【課題】装置を大型化することなく搬送負荷を低減させることができるシート搬送装置及び原稿搬送装置を提供する。
【解決手段】搬送される原稿をほぼ反転させるべくガイドするターンガイド部30と、そのターンガイド部30の上流及び下流にそれぞれ設けられた上流搬送ローラ対33,34及び下流搬送ローラ対35,36とを有する原稿搬送装置であって、上流搬送ローラ対33,34及び下流搬送ローラ35,36対は反転する弧の内側に配置したローラを位置固定ローラ33,35、外側に配置したローラを内側に配置した位置固定ローラの軸を中心として回動可能な位置回動ローラ34,36として構成され、かつ、上流搬送ローラ対33,34及び下流搬送ローラ対35,36はそのニップにシートが進入すると、位置回動ローラ34,36が位置固定ローラ33,35の周りを、シート進入方向とシート送出方向とでなす角度が小さくなるように回動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上流ローラ対と下流ローラ対の間に湾曲するターンガイド部が備えられているシート搬送装置及び該シート搬送装置を備える原稿搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記形式のシート搬送装置はよく知られており、例えばスキャナ、複写機やファクシミリ等の画像形成装置に原稿搬送装置として用いられている。この種の原稿搬送装置においては、原稿を搬送しながら読み取るシートスルー方式のものがあり、省スペース化かつ原稿ページ揃え等の為に、画像読取位置まで原稿を搬送する間に原稿を反転(ターン)させてから読み取り、排紙するといった流れになっている。一般的に、原稿を反転(ターン)させるターンガイド部の形状においては、円弧状が用いられており、搬送負荷が最も大きいとされるターンガイド部の円弧の半径を大きく取る構成にすることで、搬送負荷を低減させ、原稿搬送時のスリップや騒音、またはモータ電流値の低減を行っていることが既に知られている。
【0003】
このように、ターンガイド部での搬送負荷を低減するためには、円弧の径を大きくする必要があるが、原稿搬送装置自体が大きくなってしまうので自ずと限度がある。しかも、近年では厚紙対応や線速の増加に伴い、原稿の搬送負荷が増加していく傾向が見られ、このような装置の大型化と搬送負荷を抑えるという相反する課題をともに達成することが難しかった。
【0004】
かかる問題を軽減するため、特許文献1には搬送される原稿の先端がガイド板の下流側を押圧して揺動操作し、従動ローラの駆動ローラへの圧接力を増大させる構成が開示され、搬送ローラ対の加圧力を大きく設定することなく搬送負荷の大きな原稿の搬送を可能にしている。
【0005】
しかしながら、特許文献1は搬送負荷の大きな原稿の搬送を可能になるが、加圧力を大きくしても搬送負荷が大きいと、スリップや騒音、またはモータ電流値といった問題は解消できず、このため搬送負荷を低減させるためには原稿搬送装置自体が大きくせざるを得ないという問題が解消できていなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑み、装置を大型化することなく搬送負荷を低減させることができるシート搬送装置及び原稿搬送装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、搬送されるシートをほぼ反転させるべくガイドするターンガイド部と、該ターンガイド部の上流及び下流にそれぞれ設けられた上流搬送ローラ対及び下流搬送ローラ対とを有するシート搬送装置において、前記上流搬送ローラ対及び下流搬送ローラ対は反転する弧の内側に配置したローラを位置固定ローラ、外側に配置したローラを内側に配置した該位置固定ローラの軸を中心として回動可能な位置回動ローラとして構成され、かつ、前記上流搬送ローラ対及び下流搬送ローラ対はそのニップにシートが進入すると、前記位置回動ローラが前記位置固定ローラの周りを、シート進入方向とシート送出方向とでなす角度が小さくなるように回動することを特徴とするシート搬送装置を提案する。
【0008】
なお、本発明は、前記位置固定ローラが駆動ローラ、前記位置回動ローラが従動ローラであり、該従動ローラは駆動ローラへ加圧する加圧機構に支持され、該加圧機構を介して駆動ローラの軸を中心として回動されると有利である。
【0009】
さらに、本発明は、前記加圧機構が位置固定ローラの軸にトルクリミッタを介して接続され、位置回動ローラが位置固定ローラの駆動によって回動すると有利である。
さらにまた、本発明は、前記加圧機構がカムに作動されることにより、前記位置回動ローラが回動されると有利である。
【0010】
また、上記課題を解決するため、本発明は、搬送されるシートをほぼ反転させるべくガイドするターンガイド部と、該ターンガイド部の上流及び下流にそれぞれ設けられた上流搬送ローラ対及び下流搬送ローラ対とを有するシート搬送装置において、前記上流搬送ローラ対及び下流搬送ローラ対は反転する弧の内側に配置したローラを位置固定ローラ、外側に配置したローラを内側に配置した該位置固定ローラの軸を中心として回動可能な位置回動ローラとして構成され、かつ、前記上流搬送ローラ対及び下流搬送ローラ対はそのニップにシートが進入すると、前記位置回動ローラが前記位置固定ローラの周りを、シート進入方向とシート送出方向とでなす角度が小さくなるように回動することと、前記ターンガイド部は外側ガイド部材が前記上流搬送ローラ対の前記位置回動ローラに連結され、該位置回動ローラのシート進入方向とシート送出方向とでなす角度が小さくなる回動に伴って回動されることとを特徴とするシート搬送装置を提案する。
【0011】
なお、本発明は、前記上流搬送ローラ対及び下流搬送ローラ対のそれぞれ上流位置にシート検知手段を設け、該シート検知手段のシートの先端検知をトリガとして位置回動ローラが回動され、該シート検知手段のシートの後端検知をトリガとして位置回動ローラが元の位置に戻されると有利である。
【0012】
さらに、本発明は、前記位置回動ローラが前記上流搬送ローラ対よりも上流位置に設けた紙厚検知手段が所定厚以上のシートを検知したとき回動されると有利である。
また、上記課題を解決するため、本発明は、請求項1ないし7の何れかに記載のシート搬送装置を用いて原稿を搬送することを特徴とする原稿搬送装置を提案する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ターンガイド部の前後に配置したローラ対において強制的に搬送方向を変えることにより、装置の大型化をすることなく搬送負荷を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明にかかる原稿搬送装置の概略を示す全体図である。
【図2】原稿搬送装置の画像読取位置の上流位置において原稿をターンさせるターンガイド部を示す説明図である。
【図3】搬送ローラ対を正面側から見た説明図である。
【図4】図3に示す加圧機構を側面側から見た説明図である。
【図5】図4の加圧機構を回動した状態を示す説明図である。
【図6】原稿検知センサの配置例を示すターンガイド部の説明図である。
【図7】本発明と従来とにおける必要搬送力の大きさを比較するグラフである。
【図8】ガイド板とローラ対による送り出し方向とにおいて関連する必要搬送力を示すグラフである。
【図9】本発明の別の実施形態を示すターンガイド部の説明図である。
【図10】図9の実施形態に適した加圧機構を回動した状態を示す説明図である。
【図11】図10の加圧機構を回動した状態を示す説明図である。
【図12】本発明のさらに別の実施形態を示すターンガイド部の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を添付図面に従って説明する。
図1は、本発明に係るシート搬送装置を用いる原稿搬送装置の概略図である。
図1において、1は原稿搬送装置であり、スキャナー等の画像読取装置2の上部に開閉可能に取り付けられている。画像読取装置2は、その上面にスリットガラス(読取位置)3が設けられており、原稿搬送装置1により原稿を搬送しスリットガラス3上を通過させることで原稿を読み取る。また図示しない操作部からの指示によって片面モードと両面モードを選択でき、その設定されたモードにより原稿搬送装置1の動作が制御される。なお、ユーザーは原稿6を原稿積置台5に画像面を上にしてページ順にセットする。
【0016】
セットされた原稿は、ピックアップローラ7によって送り出された後、フィードローラ9とリバースローラ10を有する分離手段によって最上位から順次一枚づつ分離される。なお、分離手段はフィードローラ9と分離パッドを組み合わせたものであってもよい。
【0017】
符号(イ)で示す搬送路はガイド11、11aによって形成された反転路であり、分離部のフィードローラにより分離搬送された原稿を反転してスリットガラス3上へ搬送させるための経路である。符号(ロ)で示す搬送路(ロ)はガイド12、12aによって形成されており、スリットガラス上を通って搬送された原稿を排紙口13へ移動させるための経路である。また符号14は原稿排紙口13から排紙された原稿をスタックするための排紙トレイである。符号(ハ)で示すスイッチバック搬送路は、原稿積置台5の下部で、かつ、原稿トレイ14の上方に設けらたガイド16と16a、16aと分岐爪の間に形成されたものであり、排紙口13から排紙された原稿をスイッチバックさせて、原稿後端から再び搬送路(イ)に導くためのものである。分岐爪17は原稿トレイ14の上方に設けられ、点線位置に切り替わることにより排紙口13から排紙された原稿をスイッチバック経路(ハ)へ導き、原稿がスイッチバック経路(ハ)内に導入されると、実線位置に切り替わることによりスイッチバック搬送路(ハ)でスイッチバックされた原稿を後端から、符号(ニ)で示す搬送路に導く。搬送路(ニ)はガイド18、18aの間に形成されたものであり、搬送路(イ)と合流しており、スイッチバックされた原稿を再び読取位置へ搬送するための経路である。反転ローラ26、26aは単独で正転と逆転を切り替えるための手段を有しており、スイッチバック搬送路(ハ)へ搬送されてくる原稿をスイッチバック経路(ハ)内に導入し、その後逆転して、搬送経路(ニ)に原稿を搬送する。なお、片面モードと両面モード時における原稿搬送態様は本発明の要旨でないのでその説明を省略する。
【0018】
図2は、原稿搬送装置の画像読取位置の上流位置において原稿をターンさせるターンガイド部30を示しており、図1の搬送路(イ)に当る部分であるが、ここでは新たな符号を付けて説明する。
【0019】
ターンガイド部30の搬送路は従来と同様に外ガイド板31,内ガイド32で構成されている。このターンガイド部30の形状は、ほぼ円弧に形成されており、円弧が大きいほど小さい搬送負荷で原稿を搬送することができる。しかし、円弧を大きく取ることは装置の大型化につながるという問題があることは先に説明した。
【0020】
そこで、本発明はターンガイド部30の上流及び下流に一方のローラが他方のローラの周面に沿って矢印に示すように回動可能に構成しており、その詳しい説明をする。
ターンガイド部30の上流及び下流にが上流搬送ローラ対33,34及び下流搬送ローラ対35,36が設けられ、上流搬送ローラ対33,34及び下流搬送ローラ対35,36とも内側のローラが駆動する位置固定ローラ33,35で、外側のローラが駆動ローラに当接して従動する位置回動ローラ34,36である。
【0021】
搬送ローラの具体的な構成を図3及び図4を用いて説明する。図3は、上流搬送ローラ対33,34の正面側から見た説明図で、図4はその側面側か見た説明図であり、図4では側板を省略し、搬送ローラ対33,34は軸だけを示している。なお、上流搬送ローラ対33,34及び下流搬送ローラ対35,36は実質上同一構成なので、上流搬送ローラ対33,34について説明する。
【0022】
図3において、上流搬送ローラ対の位置固定ローラ33は直接、位置回動ローラ34は加圧機構40を介して側板37に支持されている。加圧機構40はその基軸41が図4に示すように側板37に形成された長孔38に嵌合され、長孔38の幅内で移動可能に装着されている。基軸41にはアーム部材42の一端側が取り付けられ、アーム部材42のほぼ中央には長孔43が形成され、この長孔43に位置回動ローラ34の軸34aが装着されている。長孔43は長孔38に比べるとかなり短く、位置回動ローラ34が位置固定ローラ33に接離する方向に形成されている。また、アーム部材42の下端はトルクリミッタ45を介して位置固定ローラ33の軸33aと連結されている。なお、符号46は位置回動ローラ34を位置固定ローラ33に押圧する押圧バネであり、上記長孔43と押圧バネ46とによって従動ローラである位置回動ローラ34の駆動ローラである位置固定ローラ33への当接圧が与えられている。
【0023】
このように構成された加圧機構40は図示していない機枠との間に引っ張りバネ50が設けられ、この引っ張りバネ50によって位置回動ローラ34は図2の点線で示す初期位置に保持されている。そして、位置固定ローラ33が図示していない駆動装置によって反時計方向に駆動されると、アーム部材42も同方向に同速度で回動し、図4に示すように、基軸41が長孔38の左端に当接する位置で停止する。このとき、アーム部材42の回動は強制的に停止され、トルクリミッタ45に既定以上の負荷がかかり、位置回動ローラ34の位置固定ローラ33の周囲に沿った回動が停止される。そして、位置回動ローラ34は図2の実線で示す位置で保持されるとともに、該位置にて位置固定ローラ33の回転によって従動回転する。また、原稿が少なくともローラ対33,34を通過してローラ33の駆動を停止すると、加圧機構40は引っ張りバネ50の弾性力により、初期の状態(図4に示す状態)に戻される。
【0024】
このように加圧機構40が作動されるシート搬送装置では、図6に示すように、上流搬送ローラ対33,34及び下流搬送ローラ対35,36のニップ手前にそれぞれシート検知センサS1,S2を配置し、センサの原稿先端の検知タイミングを基に上流搬送ローラ対33,34及び下流搬送ローラ対35,36が原稿の先端を挟持すると同時に加圧機構40を作動すると、原稿は搬送ローラ34,36の回動によってローラ対においてシート進入方向とシート送出方向とでなす角度が小さくなように強制的に曲げられるため、ガイド板の円弧だけでターンさせる場合と比べ、大きな負荷を掛けることなく原稿をターンすることができる。そして、シート検知センサS1,S2の原稿後端の検知タイミングを基に搬送ローラ33,35の駆動を原稿の後端がニップを通り抜けると同時に停止することで、加圧機構40はもとの位置に戻ることができる。
【0025】
かくして、原稿を上流搬送ローラ対33,34及び下流搬送ローラ対35,36の従動ローラの回動で大きくターンさせることで、外ガイド板31,内ガイド32の円弧を大きく取ることができ原稿の搬送負荷を低減することができる。図2に示す本発明の装置と、上流搬送ローラ対33,34及び下流搬送ローラ対35,36の従動ローラが回動せず、外ガイド板31,内ガイド32の図2の鎖線で示す位置となる従来の装置により厚紙(180K紙、A5Y)搬送時における搬送負荷をその結果、図7のグラフで示すように、本発明の装置は従来と比べ、必要搬送力(搬送負荷)が約1/3〜1/4倍低減することが判った。また、搬送負荷低減には、図8に示すように、上流搬送ローラ対の位置回動ローラ34を動かした後のニップ方向(原稿送り出し方向)とターンガイド部30の外ガイド板31,内ガイド32が平行になるように構成することが好ましい。原稿送り出し方向とターンガイド部30が平行であると、図8の点線や鎖線で示す方向のようにそれが平行でない場合と比べ、必要搬送力は低い値となることが判る。
【0026】
図9は、本発明の別の実施形態における加圧機構40を示す説明図であり、本実施形態ではターンガイド部30の外ガイド板31が可動しするものであって、その一端が加圧機構40のアーム部材42に取り付けられ、ターンガイド部30と加圧機構40とが一体となって回動する構成になっている。上記した実施の形態では、アーム部材42にトルクリミッタ45を取り付けた構成であるので、加圧機構40を原稿の搬送速度と同速度で回動させることができるので、原稿先端がターンガイド部30の外ガイド板31にぶつかることなく、原稿搬送方向を変えることができる。
【0027】
しかし、本実施形態ではターンガイド部30と加圧機構40が一体となって回動する構成上、すぐに原稿先端が外ガイド板31に接触することはないので、加圧機構40を原稿の搬送速度と同速度で回動する必要がなくなる。従って、加圧機構40を回動させる構成を、次に説明するようにより安易な構成にすることが可能である。
【0028】
図10において、より安易に加圧機構40を回動させる構成の例として軸受47を介して加圧機構40のアーム部材42を位置固定ローラ33の軸33aに連結し、位置固定ローラ33の回転がアーム部材42に伝わらない構成にして、基軸41には固定した円板48にカム部材51を当接させる。このとき、上記引っ張りバネ50の作用によって円板48が常時カム部材51に当接させられる。
【0029】
本実施形態においてもシート検知センサS1,S2を配置し、上流搬送ローラ対33,34が原稿の先端を挟持すると同時にカム部材51を回転し、搬送ローラ34を回動して図11の状態にする。そして、シート検知センサS1の原稿後端の検知タイミングでカム部材51を回転して加圧機構40をもとの位置に戻し、次に原稿に備える。また、本例では外ガイド板31がアーム部材42に取り付けられており、位置回動ローラ34の軸34aと位置固定ローラ33の軸33aの近傍にねじ止めすることで、外ガイド板31を回動前と回動後においてそれぞれ最適な位置に位置させることができる。この外ガイド板31は、アーム部材42がバネによって元の位置に戻れば、時計方向に回動し、所定の位置に戻る。そして、図8〜図9の動作は原稿1枚毎に繰り返される。
【0030】
次に加圧機構40の回動タイミングを図12に示す。図5に示したものと同様に、原稿を検知するための検知センサS1とS2の検知タイミングを基に所定時間後、カム部材51の駆動源を回転させて、加圧機構40の回動を開始する。
【0031】
また、図10に示すように、ターン部上流位置において、図示しない超音波センサなどで紙厚を検知し、厚紙(128g/m以上)検知時のみ加圧機構4を回動させ、普通紙、薄紙(128g/m以下)検知時は回動しない構成にすることもできる。すなわち、搬送負荷が大きくなる厚紙搬送時のみ位置固定ローラ34を回動する。そして、本例では外ガイド板31も同時に回動する。
【符号の説明】
【0032】
30 ターンガイド部
31 外ガイド板
32 内ガイド板
33 上流搬送ローラ(位置固定ローラ)
34 上流搬送ローラ(位置回動ローラ)
35 下流搬送ローラ(位置固定ローラ)
36 下流搬送ローラ(位置回動ローラ)
40 加圧機構
41 基軸
42 アーム部材
45 トルクリミッタ
50 引っ張りバネ
S1、S2 原稿検知センサ
51 カム部材
【先行技術文献】
【特許文献】
【0033】
【特許文献1】特開2009−91142号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送されるシートをほぼ反転させるべくガイドするターンガイド部と、該ターンガイド部の上流及び下流にそれぞれ設けられた上流搬送ローラ対及び下流搬送ローラ対とを有するシート搬送装置において、
前記上流搬送ローラ対及び下流搬送ローラ対は反転する弧の内側に配置したローラを位置固定ローラ、外側に配置したローラを内側に配置した該位置固定ローラの軸を中心として回動可能な位置回動ローラとして構成され、
かつ、前記上流搬送ローラ対及び下流搬送ローラ対はそのニップにシートが進入すると、前記位置回動ローラが前記位置固定ローラの周りを、シート進入方向とシート送出方向とでなす角度が小さくなるように回動することを特徴とするシート搬送装置。
【請求項2】
請求項1に記載のシート搬送装置において、前記位置固定ローラが駆動ローラ、前記位置回動ローラが従動ローラであり、該従動ローラは駆動ローラへ加圧する加圧機構に支持され、該加圧機構を介して駆動ローラの軸を中心として回動されることを特徴とするシート搬送装置。
【請求項3】
請求項2に記載のシート搬送装置において、前記加圧機構が位置固定ローラの軸にトルクリミッタを介して接続され、位置回動ローラが位置固定ローラの駆動によって回動することを特徴とするシート搬送装置。
【請求項4】
請求項2に記載のシート搬送装置において、前記加圧機構がカムに作動されることにより、前記位置回動ローラが回動されることを特徴とするシート搬送装置。
【請求項5】
搬送されるシートをほぼ反転させるべくガイドするターンガイド部と、該ターンガイド部の上流及び下流にそれぞれ設けられた上流搬送ローラ対及び下流搬送ローラ対とを有するシート搬送装置において、
前記上流搬送ローラ対及び下流搬送ローラ対は反転する弧の内側に配置したローラを位置固定ローラ、外側に配置したローラを内側に配置した該位置固定ローラの軸を中心として回動可能な位置回動ローラとして構成され、
かつ、前記上流搬送ローラ対及び下流搬送ローラ対はそのニップにシートが進入すると、前記位置回動ローラが前記位置固定ローラの周りを、シート進入方向とシート送出方向とでなす角度が小さくなるように回動することと、
前記ターンガイド部は外側ガイド部材が前記上流搬送ローラ対の前記位置回動ローラに連結され、該位置回動ローラのシート進入方向とシート送出方向とでなす角度が小さくなる回動に伴って回動されることとを特徴とするシート搬送装置。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れかに記載のシート搬送装置において、前記上流搬送ローラ対及び下流搬送ローラ対のそれぞれ上流位置にシート検知手段を設け、該シート検知手段のシートの先端検知をトリガとして位置回動ローラが回動され、該シート検知手段のシートの後端検知をトリガとして位置回動ローラが元の位置に戻されることを特徴とするシート搬送装置。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れかに記載のシート搬送装置において、前記位置回動ローラが前記上流搬送ローラ対よりも上流位置に設けた紙厚検知手段が所定厚以上のシートを検知したとき回動されることを特徴とするシート搬送装置。
【請求項8】
請求項1ないし7の何れかに記載のシート搬送装置を用いて原稿を搬送することを特徴とする原稿搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−246240(P2011−246240A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−121460(P2010−121460)
【出願日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】