説明

シールリング、シールリングを備えたキャップ並びに、キャップ及びシールリングを備えた空気圧シリンダ

【課題】 簡単な構造で多機能なシールリングを提供する。
【解決手段】 本発明のシールリングは、圧力媒体が作用可能であるとともに、シリンダ管(3)内を軸方向に往復運動可能であるピストン(2)に対する減衰ダンパ(1)と、シリンダ管(3)の端面に接続されているキャップ(5)に対して前記シリンダ管(3)を封止するための少なくとも1つの静的シール(4)と、ピストン(2)に接続されている減衰案内棒(9)の封止すべき表面(8)に接触可能である少なくとも1つの動的に必要とされるシールリップ(7)を備えた動的シール(6)と、その減衰案内棒(9)が、シールリングが規定どおりに使用される場合に、ピストンとともに軸方向に往復運動可能であり、シールリングの軸方向で対向する端面(11、12)間を接続し、流体を流すように連通する少なくとも1つの接続口(10)とを含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシールリング、シールリングを備えたキャップ並びに、キャップ及びシールリングを備えた空気圧シリンダに関する。
【背景技術】
【0002】
空気圧シリンダに使用され、かつ空気圧シリンダの端面のキャップ又は蓋をその空気圧シリンダのシリンダ管に対して封止するシールリングが一般に公知である(例えば特許文献1参照)。端面のキャップをそれぞれシリンダ管に対して封止するシールリングは通常、Oリングによって形成されている。ピストンは、圧力媒体が作用可能な空間の相対する封止のために両側端面に動的に必要とされる動的シールをそれぞれ有する。終端位置ダンパとしてピストンの端面に圧縮ばね手段を介して距離をあけて取り付けられた、少なくとも部分的に金属鉄からなるストッパエレメントが備えられ、このストッパエレメントがピストン近傍の基本位置に少なくとも1つの永久磁石の磁力によってピストンに固定され、かつピストンから離れた作動位置に終端位置ダンパとして機能するようにそれぞれ隣接する圧力室内に突出し、このとき、シリンダハウジングの外側に配置されている位置調整可能な磁石エレメントが永久磁石の磁場に対して本質的に反転した磁場を生成するように備えられ、それによって、ピストンが、終端位置に到達する少し前、磁石エレメントを通過する際に、基本位置から作動位置へとストッパエレメントが変位する。このような公知の空気圧シリンダは多数の別個の部品を有し、したがって、製造技術的かつ経済的な観点からあまり満足にいくものではない。
【特許文献1】欧州特許第1447571B1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、シールリング、シールリングを備えたキャップ並びに、キャップ及びシールリングを備えた空気圧シリンダを、各部品が簡単かつ安価に製造可能であるように発展させることである。特に、シールリングは簡単な構造で多機能であるべきである。部品数を少なくすることによって、組立時に誤る危険が最小限に低減されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題は、シールリングであって、圧力媒体が作用可能であるとともに、シリンダ管内を軸方向に往復運動可能であるピストンに対する減衰ダンパと、シリンダ管の端面に接続されているキャップに対してシリンダ管を封止するための少なくとも1つの静的シールと、ピストンに接続されている減衰案内棒又は減衰ロッド又は減衰ジャーナルの封止すべき表面に接触可能である少なくとも1つの動的に必要とされるシールリップを備えた動的シールと、その減衰案内棒が、シールリングが規定どおりに使用される場合に、ピストンとともに軸方向に往復運動可能であり、シールリングの軸方向で対向する端面間を接続し、流体を流すように連通する少なくとも1つの接続口とを含むシールリングによって解決される。上記課題は、また、そのようなシールリングと接続され、シールリングとともに予め組立可能なユニットを形成する空気圧シリンダのためのキャップによって解決される。上記課題は、さらに、上記したようなキャップと、上記したようなシールリングとを含む空気圧シリンダによって解決される。すなわち、上記課題は本発明によれば請求項1、12及び14の特徴によって解決される。有利な形態については、これら請求項がそれぞれ遡って引用される従属請求項が参照される。
【0005】
上記課題を解決するために、圧力媒体が作用可能であり、シリンダ管内を軸方向に往復運動可能であるピストンのための減衰ダンパと、シリンダ管の端面に接続されているキャップ又は蓋に対するシリンダ管の封止のための少なくとも1つの静的シールと、シールリングが規定どおりに使用される際に、ピストンに接続されかつそのピストンとともに往復運動可能な減衰案内棒の封止すべき表面に接触可能である、動的に必要とされるシールリップを備えている動的シールと、シールリングの軸方向端面間を接続し、流れを通ずる少なくとも1つの接続口とを含むシールリングが提供される。このようなシールリングの場合には、シールリングが数多くの機能を有することが有利である。本発明のシールリングは、静的シールと、動的シールと、終端位置ダンパの機能にも影響を及ぼす動的エンドストッパと、さらに、圧力作用を受けるシリンダ管内の空間を絞り開口とシリンダ管内の流体を連通するように接続する流れを通ずる接続口とを含む。このとき、シールリングは一体的に、かつ互いに移行する一様な材料から形成されている。シールリングが中に取り付けられているか、及び/又はキャップがシールリングと接続されているかする、空気圧シリンダは、そのような構成であることによって、簡単かつ部品の少ない構造を有し、その構造は、製造技術的かつ経済的な観点からきわめて有利である。
【0006】
シールリングの材料は本発明の対象ではなく、シールリングを自体公知のシール材料によって形成することができ、したがって、シールリングの材料は、適用される場合によって、そのつどの実情に応じて適切なものを選択することができる。
【0007】
減衰ダンパ、静的シール及び動的シールを、一体的に、かつ互いに移行する一様な材料から形成することができる。一体的に1つの部品として統合することによって、組立時に誤る危険が最小限に限定される。
【0008】
シリンダ管に対してキャップを封止するために、静的シールをトーラス形状に形成することができ、かつその形状に適合するようにキャップに形成されている切欠き、アンダーカットに静的シール嵌め込むことが可能である。静的シール及びキャップは、このような構成であることにより、紛失しないように相互に結合され、簡単に取り付けることができる予め組立可能なユニットとして形成される。
【0009】
シールリップは第1のシール縁部を含み、この構成では、第1のシール縁部は、減衰案内棒にシールリップが接触した際にキャップに密着する。第1のシール縁部がキャップに接触するには、終端位置ダンパのために封止すべき空間内部の十分に高い圧力が発生し、かつピストンが引き続き減衰されながらその終端位置へ減衰ダンパに接触するまで移動することが必要である
シールリップは第2のシール縁部を含み、第2のシール縁部は、減衰案内棒にシールリップが接触した際にキャップに密着し、この構成では、第2のシール縁部は圧力作用を受けるシリンダ管に対して第1のシール縁部の前方にある。ピストンが終端位置に移動することにより減衰案内棒がシールリップに接触し、したがってピストンまでの圧力空間が閉じる。キャップに対する第2のシール縁部には、減衰ダンパに設けられている通気口を通じて入り込んで来るであろう空気を遮断するという機能がある。
【0010】
第1のシール縁部は、半径方向外側から、間隔をもって第2のシール縁部に取り囲まれている。この構成によれば、ピストンがその終端位置に移動する際に、多段式の機能が達成される。第1及び第2のシール縁部は、軸方向でピストンとは反対向きに開いた略C字形形状の溝を境界として互いに接している。
【0011】
もう1つの実施の形態によれば、シールリップを軸方向でピストンに向かって前方に、対向するように湾曲させることができる。このような形態は前述の形態と比較して、終端位置ダンパ圧力が著しく高い値に達し、隙間への漏れ出しのおそれがある場合に有利である。この形態のリップの設計には圧力を活用する作用がある。シール及びキャップの圧力の作用する領域は、隙間へのはみ出しが発生し得ないように実施される。
【0012】
接続口が、シールリングの一方の端面において、周囲に配置されている、又は軸から離れた位置に配置されている少なくとも1つの穿孔と、シールリングのもう一方の端面に形成されている環状又は円形の流路とからなり、この環状又は円形の流路、すなわち接続口により、シリンダ管内の空間をシリンダ管内の流体を連通するように絞り穴と接続することが可能となる。シールリング内の接続口は、シールリングの製造時に直ちに一緒に成形することができ、そのため費用のかかる後から接続口を形成する処理工程はもはや必要とされない。終端位置ダンパの特性がどのように設計されているかに応じて、複数の、好ましくは円周方向で一様に分散して配置された穿孔を設けることができ、このとき、これらの穿孔は全て環状又は円形の流路内に開口し、円形の流路はシリンダ管内の流体を連通するように絞り穴と接続されている。
【0013】
シールリングの対向する端面間を通気口によって接続することができ、この場合、その通気口は、シリンダ管内の空間と、第2のシール縁部のシリンダ管に対向する側に形成されている間隙との間を流体を流すように接続する。このような形態によって、シールリップは封止すべき圧力によって、その圧力が2つのシール縁部により調整され、これらのシール縁部は、密接にかつはがれる危険なしに減衰案内棒及びキャップ、カバーの封止すべき表面に接触するような作用を受ける。
【0014】
封止される媒体は空気である。
【0015】
さらに本発明は、前述のようなシールリングと接続され、かつシールリングとともに予め組立可能なユニットを形成する空気圧シリンダのためのキャップに関する。キャップにおける切欠き又はアンダーカットを、半径方向外向きに開放された溝によって形成することができ、この溝の中にトーラス形状の静的シールが密に配置されている。
【0016】
さらに本発明は、前述のような、シールリングを備えている端面側の少なくとも1つのキャップを含む空気圧シリンダに関する。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、シールリングであって、圧力媒体が作用可能であるとともに、シリンダ管(3)内を軸方向に往復運動可能であるピストン(2)に対する減衰ダンパ(1)と、シリンダ管(3)の端面に接続されているキャップ(5)に対して前記シリンダ管(3)を封止するための少なくとも1つの静的シール(4)と、ピストン(2)に接続されている減衰案内棒(9)の封止すべき表面(8)に接触可能である少なくとも1つの動的に必要とされるシールリップ(7)を備えた動的シール(6)と、その減衰案内棒(9)が、シールリングが規定どおりに使用される場合に、ピストンとともに軸方向に往復運動可能であり、シールリングの軸方向で対向する端面(11、12)間を接続し、流体を流すように連通する少なくとも1つの接続口(10)とを含むシールリングに関する。本願構成によれば、各部品が簡単かつ安価に製造可能である空気圧シリンダを提供することができる。また、シールリングは簡単な構造で多機能であり、部品数を少なくすることによって、組立時に誤る危険が最小限に低減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
さらに、添付の図面を参照して本発明をより詳細に説明する。図1〜4はいずれも、本発明による空気圧シリンダの要部の断面を概略的に示す図である。
【0019】
図1に、ピストン2が圧力媒体の作用を受け、かつ制動を受けることなく、その終端位置に向かって(図中矢印で示す方向)移動している空気圧シリンダを示す。空気圧シリンダの中心軸、すなわちピストン2、シリンダ管3、減衰案内棒9の中心軸を、図中において、一転鎖線により示す。
【0020】
図2は、図1のピストンと同様のピストンを示すが、この図の場合には、シールリップ7が減衰案内棒9と接触し、終端位置ダンパが既に作動を開始しており、ピストン2は、図1の場合と比べて明らかにより小さな速度でその終端位置に向かって(図中矢印で示す方向)移動している。
【0021】
図3は、本発明によるキャップ及び本発明によるシールリングとともに、図1及び2と同様の空気圧シリンダの実施例を示すが、この図の場合には、ピストン2がその終端位置にある。ピストン2と減衰ダンパ1とが当接している。
【0022】
図1及び2は、空気圧シリンダの一部を概略的に示す。シールリングを本発明にしたがい形成することにより、空気圧シリンダをわずかな部品から構成することができ、これは、製造技術的かつ経済的な観点から有利である。組立時に誤る危険も、部品の少ないこの構造によって低減される。
【0023】
本発明のシールリングは、多機能であり、減衰ダンパ1を含み、ピストン2がその終端位置にある場合(図3)に、この減衰ダンパ1はピストン2と接触する。その上、シールリングは静的シール4を有し、この静的シール4によって空気圧シリンダの端面に配置されたキャップ5がシリンダ管3に対して封止されている。さらにシールリングは、動的に必要とされるシールリップ7を備える動的シール6を有し、シールリップ7は減衰案内棒9の封止すべき表面8に密着可能である(図2及び図3)。さらにシールリングは、流体を流すように通ずる接続口10を有し、接続口10によってシールリングの対向する端面11、12が接続され、このとき、ここに示した実施例の場合に、接続口10は穿孔16からなり、この穿孔16はピストン2と軸方向で向かい合うシールリングの端面11を環状又は円形の流路17に接続し、この環状又は円形の流路17はキャップ5に対向するシールリングの端面12に形成され、さらに、流体を流すように絞り穴18と連通されている。
【0024】
図1の場合、終端位置ダンパが作動する少し前の位置におけるピストン2及び減衰案内棒9を示す。ストローク、行程の終わりに減衰案内棒9はシールリップ7を有する動的シール6中に潜り込み、それによって排気すべき残りの圧力空間が密閉され、この圧力空間の圧力は、わずかに穿孔16及び円形の流路17からなる接続口10と、空気圧シリンダの絞り穴18とだけを介して開放される。
【0025】
接続口10の別の形態は例えば、前述のような穿孔16がシールリングに形成されているが、環状又は円形の流路17がシールリングにではなく、キャップ5に形成されていることによって達成される。このような形態は、円形の流路17の形成、すなわちキャップ5を正確に造形するためにキャップ5の切削加工が必要であるため、先に示した有利な形態と比べ明らかにより費用がかかる。好ましくはシールリングの構成要素として円形の流路17を形成することが有利であり、これは、シールリングが正確な角度をもって、その取付位置に配置される必要が必ずしもないことによる。
【0026】
シリンダ空間又は圧力空間を迅速に換気、排気するために、少なくとも1つの通気口19を設け、このとき、好ましくは複数の通気口は円周方向に一様に分散して配置されている。
【0027】
第1の静的シール4はトーラス形状の保持部を有し、静的シール4は、そのトーラス形状の保持部を介してキャップ5と嵌合結合し、キャップ5をシリンダ管3に対して封止し、このとき、トーラス形状の保持部は、適合するようにキャップ5に形成されている切欠き又はアンダーカット13に嵌め込まれ、それによって、シールリングはキャップ5とともに予め組立可能なユニットを形成する。
【0028】
動的シール6は動的に必要とされるシールリップ7を含み、このシールリップ7は2つのシール縁部14、15を有する。第1のシール縁部14は、第2のシール縁部15の半径方向内側に位置し、ピストン2が終端位置に移動中に、第2のシール縁部15は通気口19を通る気流を遮断する。図示する実施例では、減衰案内棒9にシールリップ7が接触することにより、第2のシール縁部15がキャップ5に密着するが、このとき、第2のシール縁部15は圧力作用を受けるシリンダ管3に対して第1のシール縁部14よりも前方に配置されている。
【0029】
図2はピストン2を示し、この図では、終端位置ダンパの作動が既に開始しており、それによって、ピストン2は、図1に示す場合よりも明らかにより小さな速度で、図3に示すピストン2の終端位置に向かって移動する。
【0030】
図3は、ピストン2の終端位置で、減衰ダンパ1に接触しているピストン2を示す。
【0031】
図4は、図1〜3と異なる実施例を示し、この実施例では、シールリップ7が軸方向でピストン2に向かって前方に湾曲、突出している。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】空気圧シリンダに取り付けられている本発明によるシールリングを示し、減衰ダンパが作動する前の状態を示している。
【図2】空気圧シリンダに取り付けられている本発明によるシールリングを示し、減衰ダンパが作動を開始している状態を示している。
【図3】空気圧シリンダに取り付けられている本発明によるシールリングを示し、ピストンが終端位置に達した状態を示している。
【図4】空気圧シリンダに取り付けられている本発明による別のシールリングを示す。
【符号の説明】
【0033】
1 減衰ダンパ
2 ピストン
3 シリンダ管
4 静的シール
5 キャップ
6 動的シール
7 動的シールリップ
8 封止すべき表面
9 減衰案内棒
10 接続口
11 シールリングの左端面
12 シールリングの右端面
13 切欠き
14 第1のシール縁部
15 第2のシール縁部
16 穿孔
17 円形の流路
18 絞り穴
19 通気口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールリングであって、
圧力媒体が作用可能であるとともにシリンダ管(3)内を軸方向に往復運動可能であるピストン(2)に対する減衰ダンパ(1)と、
前記シリンダ管(3)の端面に接続されているキャップ(5)に対して前記シリンダ管(3)を封止するための少なくとも1つの静的シール(4)と、
前記ピストン(2)に接続されている減衰案内棒(9)の封止すべき表面(8)に接触可能である動的に必要とされる少なくとも1つのシールリップ(7)を備えた動的シール(6)と、前記減衰案内棒(9)が、シールリングが規定どおりに使用される場合に、前記ピストンとともに軸方向に往復運動可能であり、
前記シールリングの軸方向で対向する端面(11、12)間を接続して、流体を流すように連通する少なくとも1つの接続口(10)とを含むシールリング。
【請求項2】
前記減衰ダンパ(1)、前記静的シール(4)及び前記動的シール(6)が、一体的に、かつ互いに移行する一様な材料により形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシールリング。
【請求項3】
前記静的シール(4)が、トーラス形状に形成され、適合するように前記キャップ(5)に形成されている切欠き(13)に嵌め込み可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のシールリング。
【請求項4】
前記シールリップ(7)が第1のシール縁部(14)を含み、前記減衰案内棒(9)に前記シールリップ(7)が接触した際、前記第1のシール縁部(14)が前記キャップ(5)に密着することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載のシールリング。
【請求項5】
前記シールリップ(7)が第2のシール縁部(15)を含み、前記減衰案内棒(9)に前記シールリップ(7)が接触した際、前記第2のシール縁部(15)が前記キャップ(5)に密着し、前記第2のシール縁部(15)が、圧力作用を受ける前記シリンダ管(3)に対して前記第1のシール縁部(14)よりも前方にあることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載のシールリング。
【請求項6】
前記第1のシール縁部(14)が、半径方向外側から、間隔をもって前記第2のシール縁部(15)に取り囲まれていることを特徴とする請求項5に記載のシールリング。
【請求項7】
前記第1及び第2のシール縁部(14、15)が、軸方向で前記ピストン(2)とは反対向きに開いたC字形の溝を境界として互いに接していることを特徴とする請求項5又は6に記載のシールリング。
【請求項8】
前記シールリップ(7)が軸方向で前記ピストン(2)に向かって前方に湾曲していることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載のシールリング。
【請求項9】
前記接続口(10)が、前記シールリングの一方の端面において、周囲に形成されている少なくとも1つの穿孔(16)と、前記シールリングの他方の端面に形成されている円形の流路(17)とからなり、前記円形の流路(17)が、前記シリンダ管(3)内の流体を流すように絞り穴(18)と接続可能であることを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載のシールリング。
【請求項10】
前記シールリングの軸方向で対向する端面(11、12)間が通気口(19)によって接続され、前記通気口(19)が、前記シリンダ管(3)内の空間と、前記第2のシール縁部(15)の前記シリンダ管(3)に対向する側の間隙を流体を流すように接続することを特徴とする請求項9に記載のシールリング。
【請求項11】
封止すべき媒体が空気であることを特徴とする請求項1から10までのいずれか1項に記載のシールリング。
【請求項12】
請求項1から11までのいずれか1項に記載のシールリングと接続され、前記シールリングとともに予め組立可能なユニットを形成する空気圧シリンダのためのキャップ。
【請求項13】
前記切欠き(13)が半径方向外向きに開放された溝によって形成されていることを特徴とする請求項12に記載のキャップ。
【請求項14】
請求項12又は13に記載のキャップと、請求項1から11までのいずれか1項に記載のシールリングとを含む空気圧シリンダ。

【図4】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−116050(P2008−116050A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−286928(P2007−286928)
【出願日】平成19年11月5日(2007.11.5)
【出願人】(501479868)カール・フロイデンベルク・カーゲー (73)
【Fターム(参考)】