説明

ジベンゾイルメタン誘導体および2−ピロリジノン−4−カルボキシエステル化合物を含む化粧品組成物、ジベンゾイルメタン誘導体の光安定化方法

【課題】ジベンゾイルメタン誘導体の光化学的安定性(または光安定性)およびUV-A領域における効果のさらに改善された組成物の提供。
【解決手段】少なくとも1種のUV遮断系を含む組成物であって、(a)少なくとも1種のジベンゾイルメタン誘導体、および(b)以下の式(I):


[式中、R1は直鎖または分枝C1〜C20アルキル基を示し、R2は、C5〜C6環、フェニル基、ベンジル基、またはフェネチル基を含み得る直鎖または分枝C1〜C20アルキル基を示す]の少なくとも1種の2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物を含む組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジベンゾイルメタン誘導体タイプの少なくとも1種の遮断剤と、下記に定義する、少なくとも1種の式(I)の2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物との組合せを含む化粧品組成物に関する。
【0002】
本発明はまた、下記に定義する、特定の式(I)の2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物により、ジベンゾイルメタン誘導体タイプの少なくとも1種の遮断剤を放射線に対して光安定化する方法に関する。
【0003】
本発明はまた、化粧品として許容されるビヒクル中に少なくとも1種のジベンゾイルメタン誘導体を含む組成物における、UV-A光線に対する前記組成物の有効性を改善することを目的とする、少なくとも1種の特定の式(I)の2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0004】
280nmから400nmの間の波長を有する光放射線は、ヒトの表皮の褐色化を可能にし、より詳細には、UV-Bの名称の下に知られている280nmから320nmの間の波長を有する光線は、紅斑、および自然日焼けの発生に有害であり得る皮膚熱傷を生じることが知られている。これらの理由で、および美的理由で、皮膚の色をこれによって制御する目的のために、この自然日焼けを制御する手段に対する継続的な要求が存在する。したがって、このUV-B放射線を遮断することが望ましい。
【0005】
また、皮膚の褐色化を引き起こす320nmから400nmの間の波長を有するUV-A光線は、特に、敏感な皮膚または太陽放射線に連続的に曝される皮膚の場合に、皮膚に有害な変化をもたらす可能性があることが知られている。UV-A光線は、特に、皮膚の弾性の喪失および皺の外観を生じさせ、早期の皮膚老化をもたらす。UV-A光線は、紅斑反応の誘発を促進し、または一部の対象においてこの反応を強め、光毒性反応または光アレルギー反応の原因にすらなり得る。したがって、皮膚の自然の弾性の保持などの美的および化粧的理由で、例えば、人々は、自身の皮膚へのUV-A光線の影響を制御することをますます望んでいる。したがって、UV-A放射線を遮断することもまた望ましい。
【0006】
UV放射線に対する皮膚またはケラチン性物質の保護を与える目的で、UV-A領域において活性であり、また、UV-B領域において活性である有機遮断剤を含む抗日光組成物が一般に使用される。これらの遮断剤の大部分は脂溶性である。
【0007】
この点に関して、UV-A遮断剤の特に有利な群は、現在、ジベンゾイルメタン誘導体、特に4-(tert-ブチル)-4'-メトキシジベンゾイルメタンからなり、これは、これらが高い固有の吸収力を示すからである。これらのジベンゾイルメタン誘導体は、UV-A領域において活性である遮断剤としてそれ自体周知である新規生成物であり、特にフランス特許FR-A-2326405およびFR-A-2440933、ならびに欧州特許出願EP-A-0114607に開示されており、さらに、4-(tert-ブチル)-4'-メトキシジベンゾイルメタンは、DSM Nutritional Productsによって「Parsol 1789(登録商標)」の商品名の下に現在販売提供されている。
【0008】
あいにく、ジベンゾイルメタン誘導体は、紫外線(特にUV-A放射線)に比較的に敏感な生成物であること、すなわち、より詳しくは、紫外線の作用下では多少急速に分解する不利な傾向を示すことがわかった。したがって、本来曝されることが意図されている紫外線を考えた場合に、ジベンゾイルメタン誘導体の光化学的安定性のこの実質的な欠如は、太陽に長時間曝露する間の連続的な保護を保障することができないため、UV光線に対しての皮膚の効果的な保護を得るためには、使用者によって規則的および短い時間間隔で繰り返し適用を行う必要がある。
【0009】
特許EP717982において、アミド化合物、より詳しくは、以下の構造:
【0010】
【化1】

【0011】
を有する化合物N,N-ジエチル-3-メチルベンズアミド、または、式:
【0012】
【化2】

【0013】
のエチルN-ブチル-N-アセチルアミノプロピオネート(Merck社によって商品名R3535の下に販売されている生成物など)などのN,N-二置換アミド化油が、ジベンゾイルメタン誘導体に対して光安定化効果を有することが知られている。これらのアミド化油は、UV遮断剤、フラボン誘導体、クロモン誘導体、アリールオキシムおよびパラベンなどの、油に溶解し難い有効成分を含む化粧品配合物における溶剤として、特に出願US2007141014に記載されている。
【0014】
しかし、この安定化は、化粧品配合物の製造に関与する全ての出発物質に対して高い溶剤和力を示すアミド油が20〜30%で存在するときに得られるため、結果として組成物が脱安定化され、そのような組合せを含む組成物の使用を不適切にする。
【0015】
また、特許US6528068には、イソピロピルラウロイルサルコシネート(味の素(Ajinomoto)製、Eldew SL 205)などの直鎖または分枝の長鎖C6〜C22アシル基を含むN-アシルアミノ酸の中性エステルであるアミド化油を、日焼け止め配合物に一般に使用される油に溶解し難い有機UV遮断剤と組み合わせて含む日光組成物が開示されている。これらのアミド油をジベンゾイルメタン誘導体、例えば4-tert-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタンと組み合わせることでは、完全に満足するジベンゾイルメタンの光安定性を得ることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】FR-A-2326405
【特許文献2】FR-A-2440933
【特許文献3】EP-A-0114607
【特許文献4】EP717982
【特許文献5】US2007141014
【特許文献6】US6528068
【特許文献7】EP0069512
【特許文献8】US2811496 (1955)
【特許文献9】US2826588
【特許文献10】US3136620
【特許文献11】FR2290199
【特許文献12】FR2696744
【特許文献13】EP0841341
【特許文献14】FR2886143
【特許文献15】US5624663
【特許文献16】EP669323
【特許文献17】US2463264
【特許文献18】US5237071
【特許文献19】US5166355
【特許文献20】GB2303549
【特許文献21】DE19726184
【特許文献22】EP893119
【特許文献23】EP0832642
【特許文献24】EP1027883
【特許文献25】EP1300137
【特許文献26】DE10162844
【特許文献27】WO93/04665
【特許文献28】DE19855649
【特許文献29】EP0967200
【特許文献30】DE19746654
【特許文献31】DE19755649
【特許文献32】EP-A-1008586
【特許文献33】EP1133980
【特許文献34】EP133981
【特許文献35】WO04006878
【特許文献36】WO05058269
【特許文献37】WO06032741
【特許文献38】US6225467
【特許文献39】WO2004/085412
【特許文献40】WO06/035000
【特許文献41】WO06/034982
【特許文献42】WO06/034991
【特許文献43】WO06/035007
【特許文献44】WO2006/034992
【特許文献45】WO2006/034985
【特許文献46】WO-A-92/06778
【特許文献47】FR2315991
【特許文献48】FR2416008
【特許文献49】US4077441
【特許文献50】US4850517
【非特許文献】
【0017】
【非特許文献1】J. Org. Chem.、26巻、1519〜24頁(1961)
【非特許文献2】Tetrahedron Asymmetric、12 (23)、3241〜9頁(2001)
【非特許文献3】J. Industrial & Engineering Chem.、47巻、1572〜8頁(1955)
【非特許文献4】J. Am. Chem. Soc.、60巻、402〜6頁(1938)
【非特許文献5】「Symmetrical Triazine Derivatives」、IP. COM Journal、IP. COM INC、WEST HENRIETTA、NY、US(2004年9月20日)
【非特許文献6】Bangham、StandishおよびWatkins、J. Mol. Biol.、13巻、238頁(1965)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
したがって、アミド化化合物による、ジベンゾイルメタン誘導体のUV放射線に対する光安定化は、現在のところ、完全に満足するようには解決されていない問題を構成する。
【0019】
実際は、本出願会社は、上述のジベンゾイルメタン誘導体を後に詳細に定義される特定の式(I)の2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物と組み合わせることによって、実質的および注目すべきやり方で、これらの同じジベンゾイルメタン誘導体の光化学的安定性(または光安定性)およびUV-A領域における効果をさらに改善できることを、驚くべきことに今回発見した。このような組合せを含む組成物はまた、適用後にジベンゾイルメタン遮断剤のさらに均一な分布をもたらす。
【0020】
これらの発見が、本発明の基礎を形成する。
【課題を解決するための手段】
【0021】
したがって、本発明の主題の1つにより、化粧品として許容されるビヒクル中に少なくとも1種のUV遮断系を含む組成物であって、
(a)少なくとも1種のジベンゾイルメタン誘導体、および
(b)下記に定義する、少なくとも1種の式(I)の2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物
を含むことを特徴とする組成物がここで提供される。
【0022】
また、本発明の別の主題は、少なくとも1種のジベンゾイルメタン誘導体のUV放射線に対する化学的安定性を改善する方法であって、前記ジベンゾイルメタン誘導体を、有効量の下記に定義する、少なくとも1種の式(I)の2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物と組み合わせることにある方法である。
【0023】
本発明の別の主題は、化粧品として許容されるビヒクル中に少なくとも1種のジベンゾイルメタン誘導体を含む組成物における、UV-A光線に対する前記組成物の効果を改善することを目的とする、少なくとも1種の式(I)の2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物の使用である。
【0024】
本発明の他の特性、態様および利点は、以下の詳細な記載を読めば明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0025】
用語「化粧品として許容される」は、皮膚および/またはこの身体表面成長物に適合することを意味するものと理解され、これは、心地よい色、心地よい香りおよび心地よい感触を示し、消費者にこの組成物の使用をやめさせる傾向がある、許容されない不快な症状(ひりひりすること、つっぱり感、赤み)をもたらさない。
【0026】
用語「有効量」は、化粧品組成物中のジベンゾイルメタン誘導体(複数可)の光安定性に著しい大幅な改善をもたらすのに十分な量を意味するものと理解される。組成物について選択されるビヒクルの性質によって変動し得る、式(I)の2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物のこの最小量は、光安定性を測定するための従来の試験(例えば、後の実施例において与えられる試験)によって難なく決定することができる。
【0027】
本発明による2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物は、以下の一般式(I):
【0028】
【化3】

【0029】
[式中、
R1は、直鎖または分枝C1〜C20アルキル基を示し、
R2は、C5〜C6環、フェニル基、ベンジル基、またはフェネチル基を含み得る直鎖または分枝C1〜C20アルキル基を示す]
に相当する化合物から選択される。
【0030】
式(I)において、アルキル基の中でも、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロヘキシルまたはメチルシクロヘキシル基を特に挙げることができる。
【0031】
式(I)の化合物の中でも、より特定的には以下の生成物(a)から(oo)を使用することができよう:
【0032】
【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

化合物(j)、(l)、(m)および(n)が特に好ましいであろう。
【0033】
式(I)の誘導体は、その合成が、以下の文献:J. Org. Chem.、26巻、1519〜24頁(1961); Tetrahedron Asymmetric、12 (23)、3241〜9頁(2001); J. Industrial & Engineering Chem.、47巻、1572〜8頁(1955); J. Am. Chem. Soc.、60巻、402〜6頁(1938);ならびに特許EP0069512、US2811496(1955)、US2826588、US3136620、FR2290199およびFR2696744に記載されており、
以下のスキーム:
【0034】
【化8】

【0035】
にしたがって、溶剤の存在下または非存在下、20℃〜150℃の間の温度で、式(II)のイタコン酸のジエステルを式(III)の第一級アミンと縮合することによって、あるいは、以下のスキーム:
【0036】
【化9】

【0037】
にしたがって、式(IV)のイタコン酸から出発して、溶剤の存在下または非存在下、式(III)の第一級アミンと縮合して式(V)の中間酸を得、続いて過剰の式(VI)のアルコールの存在下で、式(V)のこの酸をエステル化することによる2段階で容易に得ることができる。
【0038】
本発明による式(I)の2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物は、組成物の総重量に対して好ましくは0.01から20重量%、さらに好ましくは0.1から10重量%の含量で組成物中に存在する。
【0039】
ジベンゾイルメタン誘導体の中でも、限定を意味することなく、特に以下を挙げることができる:
-2-メチルジベンゾイルメタン、
-4-メチルジベンゾイルメタン、
-4-イソプロピルジベンゾイルメタン、
-4-(tert-ブチル)ジベンゾイルメタン、
-2,4-ジメチルジベンゾイルメタン、
-2,5-ジメチルジベンゾイルメタン、
-4,4'-ジイソプロピルジベンゾイルメタン、
-4,4'-ジメトキシジベンゾイルメタン、
-4-(tert-ブチル)-4'-メトキシジベンゾイルメタン、
-2-メチル-5-イソプロピル-4'-メトキシジベンゾイルメタン、
-2-メチル-5-(tert-ブチル)-4'-メトキシジベンゾイルメタン、
-2,4-ジメチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン、
-2,6-ジメチル-4-(tert-ブチル)-4'-メトキシジベンゾイルメタン。
【0040】
上記のジベンゾイルメタン誘導体の中でも、特にMerckによって「Eusolex 8020」の名称の下に販売されている4-イソプロピルジベンゾイルメタンを使用することができ、これは以下の式に相当する:
【0041】
【化10】

【0042】
また、Pongamolの名称の下にQuestによって販売提供されている、以下の式の1-(4-メトキシ-1-ベンゾフラン-5-イル)-3-フェニルプロパン-1,3-ジオンを挙げることもできる:
【0043】
【化11】

【0044】
DSM Nutritional Productsによって「Parsol 1789」の商品名の下に販売提供されている、4-(tert-ブチル)-4'-メトキシジベンゾイルメタンまたはブチルメトキシジベンゾイルメタンの使用が特に好ましく、この遮断剤は以下の式に相当する:
【0045】
【化12】

【0046】
ジベンゾイルメタン誘導体(複数可)は、組成物の総重量に対して好ましくは0.01から10重量%、より好ましくは0.1から6重量%で変動する含量で本発明による組成物中に存在することができる。
【0047】
本発明の特に好ましい形態によれば、本発明の組成物において、以下の一般式(VI):
【0048】
【化13】

【0049】
[式中、
Rは、同じまたは異なっており、任意選択でハロゲン化されているまたは不飽和である直鎖または分枝C1〜C30アルキル基、C6〜C12アリール基、C1〜C10アルコキシ基、ヒドロキシル基またはトリメチルシリルオキシ基を表し;
a=0〜3であり; オルガノシロキサンは、式-A-(Si)(R)a(O)(3-a)/2の単位の他に式:(R)b-(Si)(O)(4-b)/2の単位を含むことができ、ここで、
Rは、式(II)と同じ意味を有し、b=1、2または3であり;
基(D)は以下の式(VII)のs-トリアジン化合物を示し、
【0050】
【化14】

【0051】
ここで、
Xは、-O-または-NR3-を表し、R3は水素またはC1〜C5アルキル基を表し、
R1は、任意選択で不飽和でありかつケイ素原子を含み得る直鎖または分枝C1〜C30アルキル基、1〜3つの直鎖または分枝C1〜C4アルキル基によって任意選択で置換されているC5〜C20シクロアルキル基、-(CH2CHR4-O)mR5基または-CH2CH(OH)-CH2-O-R6基を表し、
R4は、水素またはメチルを表し;(C=O)XR1基は、アミノ基に対してオルト、メタまたはパラ位にあってよく、
R5は、水素またはC1〜C8アルキル基を表し、
R6は、水素またはC4〜C8アルキル基を表し、
mは、2〜20の範囲の整数であり、
n'=0〜2であり、
R2は、同じまたは異なっており、ヒドロキシ基、直鎖もしくは分枝C1〜C8アルキル基またはC1〜C8アルコキシ基を表し、同じ芳香核上の2つの隣接するR2基は一緒になってアルキリデンジオキシ基(アルキリデン基は1または2つの炭素原子を含む)を形成してもよく、
Aは、メチレン、-[CH(Si(CH3)3)]-、エチレンまたは以下の式(VIII)、(IX)、(X)もしくは(XI)の1つに相当する基から選択される二価の基であり:
【0052】
【化15】

【0053】
ここで、
Zは、ヒドロキシル基または酸素原子によって任意選択で置換されかつアミノ基を任意選択で含むことができる、飽和または不飽和の直鎖または分枝C1〜C10アルキレンジラジカルであり、
Wは、水素原子、ヒドロキシル基または飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分枝C1〜C8アルキル基である]
の、2つのアミノベンゾエートまたはアミノベンズアミド基によって置換されたシリケート化s-トリアジン化合物またはその互変異性体の1つをさらに使用し得る。
【0054】
式(VI)の誘導体を、その互変異性形態で、より詳しくは以下の式(VI')の互変異性形態で使用することができることに注目すべきであり:
【0055】
【化16】

【0056】
式中、基(D')は以下の式(VII')のs-トリアジン化合物を示す:
【0057】
【化17】

【0058】
好ましいs-トリアジン誘導体は、式(VII)または(VII')において、以下の特性:
Rはメチルであり、
a=1または2であり、
Xは0であり、
R1はC4〜C5基であり、
n'=0であり、
(C=O)XR1基はアミノ基に対してパラ位にあり、
Z=-CH2-であり、
W=Hである
の少なくとも1つ、なおより好ましくは全てを満たす誘導体である。
【0059】
好ましくは、本発明のs-トリアジン化合物は、以下の式(VIa)、(VIb)および(VIc):
【0060】
【化18】

【化19】

【0061】
[式中、
(D)は、上記定義の式(VII)に相当し、
R7は、同じまたは異なっており、直鎖または分枝C1〜C20アルキル、フェニル、3,3,3-トリフルオロプロピルおよびトリメチルシリルオキシ基またはヒドロキシル基から選択され、
R8は、同じまたは異なっており、直鎖または分枝C1〜C20アルキルおよびアルケニル基、ヒドロキシル基またはフェニル基から選択され、
(B)は、同じまたは異なっており、R7基および(D)基から選択され、
rは0〜200までの間の整数(両端を含む)であり、
sは0〜50の間の整数(両端を含む)であって、s=0のとき、2つの(B)記号のうち少なくとも一方は(D)を示し、
uは1〜10の間の整数であり、
tは0〜10の間の整数であって、t+uが3以上であることが理解される]
およびそれらの互変異性形態によって表される。
【0062】
式(VIa)の直鎖ジオルガノシロキサンが特に好ましい。
【0063】
本発明の範囲内にある式(VIa)または(VIb)の直鎖または環状ジオルガノシロキサンは、好ましくは以下の特性の少なくとも1つ、またはより好ましくはなお全てを示すランダムオリゴマーまたはポリマーである:
R7は、メチル基またはヒドロキシル基であり、
Bは、好ましくはメチル(式(VIa)の直鎖化合物の場合)である。
【0064】
式(VI)の特に好ましい化合物の例として、以下の式(1)〜(26)およびその互変異性形態を挙げることができる:
【0065】
【化20】

【化21】

【化22】

【化23】

【化24】

【0066】
より特定的には、以下から選択される化合物を使用することができる:
式(2)
【0067】
【化25】

【0068】
の2,4-ビス(エチル4'-アミノベンゾエート)-6-[(3-{1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル}プロピル)アミノ]-s-トリアジン、
式(4)
【0069】
【化26】

【0070】
の2,4-ビス(イソプロピル4'-アミノベンゾエート)-6-[(3-{1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル}プロピル)アミノ]-s-トリアジン、
式(5)
【0071】
【化27】

【0072】
の2,4-ビス(n-ブチル4'-アミノベンゾエート)-6-[(3-{1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル}プロピル)アミノ]-s-トリアジン、
式(6)
【0073】
【化28】

【0074】
の2,4-ビス(イソブチル4'-アミノベンゾエート)-6-[(3-{1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル}プロピル)アミノ]-s-トリアジン、
式(10)
【0075】
【化29】

【0076】
の2,4-ビス(ネオペンチル4'-アミノベンゾエート)-6-[(3-{1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル}プロピル)アミノ]-s-トリアジン。
【0077】
なおより特定的には、式(5)
【0078】
【化30】

【0079】
の2,4-ビス(n-ブチル4'-アミノベンゾエート)-6-[(3-{1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル}プロピル)アミノ]-s-トリアジンを使用することができる。
【0080】
式(II)のトリアジン化合物およびその互変異性形態の中のいくつかは、既知であり、特許EP0841341およびFR2886143に記載されている。
【0081】
本発明による組成物は、水溶性または脂溶性であるか、または一般に使用される化粧品溶剤に不溶性である、UV-Aおよび/またはUV-B領域において活性である他の追加の有機UV遮断剤をさらに含むことができる。
【0082】
当然、当業者は、任意選択の追加の遮断剤(複数可)および/またはこれらの量を、本発明による組成物に本質的に付随する有利な特性が、想定された添加(複数可)によって、特にジベンゾイルメタン誘導体の光安定性の改善において、不利に影響されない、または実質上不利に影響されないように選択するよう注意するであろう。
【0083】
追加の有機遮断剤は、特にアンスラニレート;桂皮酸誘導体;サリチル酸誘導体;カンファー誘導体;ベンゾフェノン誘導体;β,β-ジフェニルアクリレート誘導体;トリアジン誘導体;ベンゾトリアゾール誘導体;ベンザルマロネート誘導体、特に特許US5624663に引用されているもの;ベンズイミダゾール誘導体;イミダゾリン;特許EP669323およびUS2463264に記載されているなどのビス-ベンゾアゾリル誘導体;p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体;出願US5237071、US5166355、GB2303549、DE19726184およびEP893119に記載されているなどのメチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体;特許出願EP0832642、EP1027883、EP1300137およびDE10162844に記載されているなどのベンズオキサゾール誘導体;特に出願WO93/04665に記載されているものなどの遮断ポリマーおよび遮断シリコーン;特許出願DE19855649に記載されてものなどのα-アルキルスチレンから誘導される二量体;出願EP0967200、DE19746654、DE19755649、EP-A-1008586、EP1133980およびEP133981に記載されているなどの4,4-ジアリールブタジエン;出願WO04006878、WO05058269およびWO06032741に記載されているものなどのメロシアニン誘導体;ならびにこれらの混合物から選択される。
【0084】
追加の有機光保護剤の例として、それらのINCI名称の下に示されているものを挙げることができる。
【0085】
桂皮誘導体:
エチルヘキシルメトキシシンナメート(DSM Nutritional Products社によって商品名「Parsol MCX」の下に特に販売されている)、
イソプロピルメトキシシンナメート、
イソアミルメトキシシンナメート(Symriseによって商品名「Neo Heliopan E 1000」の下に販売されている)、
DEAメトキシシンナメート、
ジイソプロピルメチルシンナメート、
グリセリルエチルヘキサノエートジメトキシシンナメート。
【0086】
para-アミノ安息香酸誘導体:
PABA、
エチルPABA、
エチルジヒドロキシプロピルPABA、
エチルヘキシルジメチルPABA(ISPによって名称「Escalol 507」の下に特に販売されている)、
グリセリルPABA、
PEG-25PABA(BASFによって名称「Uvinul P25」の下に販売されている)。
【0087】
サリチル酸誘導体:
ホモサレート(Rona/EM Industriesによって名称「Eusolex HMS」の下に販売されている)、
エチルヘキシルサリシレート(Symriseによって名称「Neo Heliopan OS」の下に販売されている)、
ジプロピレングリコールサリシレート(Scherによって名称「Dipsal」の下に販売されている)、
TEAサリシレート(Symriseによって名称「Neo Heliopan TS」の下に販売されている)。
【0088】
β,β-ジフェニルアクリレート誘導体:
オクトクリレン(BASFによって商品名「Uvinul N539」の下に特に販売されている)、
エトクリレン(BASFによって商品名「Uvinul N35」の下に特に販売されている)。
【0089】
ベンゾフェノン誘導体:
ベンゾフェノン-1(BASFによって商品名「Uvinul 400」の下に販売されている)
ベンゾフェノン-2(BASFによって商品名「Uvinul D50」の下に販売されている)
ベンゾフェノン-3(またはオキシベンゾン、BASFによって商品名「Uvinul M40」の下に販売されている)
ベンゾフェノン-4(BASFによって商品名「Uvinul MS40」の下に販売されている)
ベンゾフェノン-5、
ベンゾフェノン-6(Norquayによって商品名「Helisorb 11」の下に販売されている)
ベンゾフェノン-8(American Cyanamidによって商品名「Spectra-Sorb UV-24」の下に販売されている)
ベンゾフェノン-9(BASFによって商品名「Uvinul DS-49」の下に販売されている)
ベンゾフェノン-12、
n-ヘキシル2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート(BASFによって商品名「Uvinul A+」の下に販売されている)。
【0090】
ベンジリデンカンファー誘導体:
3-ベンジリデンカンファー(Chimexによって名称「Mexoryl SD」の下に製造されている)、
4-メチルベンジリデンカンファー(Merckによって名称「Eusolex 6300」の下に販売されている)、
ベンジリデンカンファースルホン酸(Chimexによって名称「Mexoryl SL」の下に製造されている)、
カンファーベンザルコニウムメトスルフェート(Chimexによって名称「Mexoryl SO」の下に製造されている)、
テレフタリリデンジカンファースルホン酸(Chimexによって名称「Mexoryl SX」の下に製造されている)、
ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー(Chimexによって名称「Mexoryl SW」の下に製造されている)。
【0091】
フェニルベンズイミダゾール誘導体:
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸(Merckによって商品名「Eusolex 232」の下に特に販売されている)、
ジナトリウムフェニルジベンズイミダゾールテトラスルホネート(Symriseによって商品名「Neo Heliopan AP」の下に販売されている)。
【0092】
フェニルベンゾトリアゾール誘導体:
ドロメトリゾールトリシロキサン(Rhodia Chimieによって名称「Silatrizole」の下に販売されている)、
メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール(Fairmount Chemicalによって商品名「Mixxim BB/100」の下に固体形態で販売されているか、または、Ciba Specialty Chemicalsによって商品名「Tinosorb M」の下に水性分散液中の微粉化形態で販売されている)。
【0093】
トリアジン誘導体:
ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(Ciba-Geigyによって商品名「Tinosorb S」の下に販売されている)、
エチルヘキシルトリアゾン、(BASFによって商品名「Uvinul T150」の下に特に販売されている)、
ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン(Sigma 3Vによって商品名「Uvasorb HEB」の下に販売されている)、
2,4,6-トリス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4-ビス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-6-(n-ブチル4'-アミノベンゾエート) -s-トリアジン。
特許US6225467、出願WO2004/085412(化合物6および9参照)、または「Symmetrical Triazine Derivatives」、IP. COM Journal、IP. COM INC、WEST HENRIETTA、NY、US(2004年9月20日)に記載されている、対称トリアジン遮断剤、特に、2,4,6-トリス(ビフェニル)-1,3,5,-トリアジン(とりわけ、2,4,6-トリス(ビフェニル4-イル)-1,3,5,-トリアジン)および2,4,6-トリス(ターフェニル)-1,3,5,-トリアジン、これらは、特許出願WO06/035000、WO06/034982、WO06/034991、WO06/035007、WO2006/034992およびWO2006/034985に再度取り上げられている。
【0094】
アンスラニル酸誘導体:
メンチルアンスラニレート(Symriseによって商品名「Neo Heliopan MA」の下に販売されている)。
【0095】
イミダゾリン誘導体:
エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオネート。
【0096】
ベンザルマロネート誘導体:
DSM Nutritional Products社によって商品名「Parsol SLX」の下に販売されている、ポリシリコーン-15などの、ベンザルマロネート官能基を含むポリオルガノシロキサン。
【0097】
4,4-ジアリールブタジエン誘導体:
1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン。
【0098】
ベンズオキサゾール誘導体:
2,4-ビス[5-1(ジメチルプロピル)ベンズオキサゾール-2-イル-(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジン(Sigma 3VによってUvasorb K2Aの名称の下に販売されている)。
【0099】
メロシアニン誘導体:
オクチル5-N,N-ジエチルアミノ-2-フェニルスルホニル-2,4-ペンタジエノエート、
ならびにこれらの混合物。
【0100】
好ましい有意遮断剤は以下から選択される:
エチルヘキシルメトキシシンナメート、
エチルヘキシルサリチレート、
ホモサレート、
オクトクリレン、
フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、
ベンゾフェノン-3、
ベンゾフェノン-4、
ベンゾフェノン-5、
n-ヘキシル2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート、
4-メチルベンジリデンショウノウ、
テレフタリリデンジショウノウスルホン酸、
二ナトリウムフェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホネート、
メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、
ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、
エチルヘキシルトリアゾン、
ジエチルヘキシルブトアミドトリアゾン、
2,4,6-トリス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4-ビス(n-ブチル4'-アミノベンゾエート)-6-(アミノプロピルトリ-シロキサン)-s-トリアジン、
2,4-ビス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-6-(n-ブチル4'-ラミノベンゾエート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ビフェニル-4-イル)-1,3,5-トリアジン、
2,4,6-トリス(テルフェニル)-1,3,5-トリアジン、
ドロムトリゾールトリシロキサン、
ポリシリコーン-15、
1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン、
2,4-ビス[5-1(ジメチルプロピル)ベンゾオキサゾール-2-イル-(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジン、
オクチル5-N,N-ジエチルアミノ-2-フェニルスルホニル-2,4-ペンタジエノエート、
およびそれらの混合物。
【0101】
本発明による追加の有機遮断剤は、概して、組成物の総重量に対して0.1〜30%、好ましくは1〜25%に相当する。
【0102】
当然、当業者は、任意選択の追加の遮断剤(複数可)および/またはこれらの量を、本発明による組成物に本質的に付随する有利な特性が、想定された添加(複数可)によって、不利に影響されない、または実質上不利に影響されないように選択するよう注意するであろう。
【0103】
また、本発明による組成物は、皮膚の人工日焼けおよび/または褐色化のための薬剤(自己日焼け剤)、より詳しくはジヒドロキシアセトン(DHA)を含む。これらは、組成物の総重量に対して0.1から10重量%の範囲の量で好ましくは存在する。
【0104】
本発明による水性組成物は、脂肪物質、有機溶剤、イオン性または非イオン性および親水性または親油性増粘剤、柔軟剤、湿潤剤、乳白剤、安定剤、皮膚軟化剤、シリコーン、消泡剤、香料、防腐剤、アニオン性、カチオン性、非イオン性、対イオン性または両性界面活性剤、有効成分、充填剤、ポリマー、噴射剤、塩基性化または酸性化剤、または化粧品および/もしくは皮膚科学的分野において一般に使用される任意の他の成分から特に選択される従来の化粧品助剤をさらに含むことができる。
【0105】
当然、当業者は、任意選択の添加剤(複数可)および/またはこれらの量を、本発明による組成物に本質的に付随する有利な特性が、想定された添加(複数可)によって、不利に影響されない、または実質上不利に影響されないように選択するよう注意するであろう。
【0106】
脂肪物質は、上記のような非極性ワックス以外の、油もしくはワックス、またはこれらの混合物から構成され得る。用語「油」は、周囲温度において液体である化合物を意味すると理解される。用語「ワックス」は、周囲温度において固体または実質的に固体であり、一般に35℃を超える融点を有する化合物を意味すると理解される。
【0107】
油として、鉱油(流動パラフィン);植物油(扁桃、マカデミア、クロフサスグリ種子またはホホバ油);合成油、例えばパーヒドロスクアレン、脂肪アルコール、脂肪アミド(味の素(Ajinomoto)によって「Eldew SL-205」の名称の下に販売されているイソプロピルラウロイルサルコシネートなど)、脂肪酸またはエステル(Witcoによって商品名「Finsolv TN」または「Witconol TN」の下に販売されているC12〜C15アルキルベンゾエート、ISPによって名称X-Tend 226(登録商標)の下に販売されている市販製品などの2-エチルフェニルベンゾエート、オクチルパルミテート、イソプロピルラノレート、Cognisによって名称「Cetiol CC」の下に販売されている、カプリン/カプリル酸のトリグリセリドを含むトリグリセリド、またはジカプリリルカーボネートなど)、またはオキシエチレン化もしくはオキシプロピレン化脂肪エステルおよびエーテル;シリコーン油(シクロメチコーン、ポリジメチルシロキサンまたはPDMS);フッ素化油;またはポリアルキレンを挙げることができる。
【0108】
ワックス状化合物として、カルナウバワックス、蜜蝋、水素化ヒマシ油、Sasolによって名称Cirebelle 303の下に販売されているものなどのポリエチレンワックスおよびポリメチレンワックスを挙げることができる。
【0109】
有機溶剤の中でも、低級アルコールおよびポリオールを挙げることができる。ポリオールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコールまたはジエチレングリコールなどのグリコールおよびグリコールエーテルから選択することができる。
【0110】
親水性増粘剤として、Carbopols(Carbomers)およびPemulens(アクリレート/C10〜C30-アルキルアクリレートコポリマー)などのカルボキシビニルポリマー;例えば、Seppicによって、名称Sepigel 305(CTFA名称:ポリアクリルアミド/C13〜14イソパラフィン/Laureth 7)またはSimulgel 600(CTFA名称:アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80)の下に販売されている架橋コポリマーなどのポリアクリルアミド;Hoechstによって商品名「Hostacerin AMPS」(CTFA名称:アンモニウムポリアクリロイルジメチルタウレート)の下に販売されているポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)またはSeppicによって販売されているSimulgel 800(CTFA名称:ナトリウムポリアクロイルジメチルタウレート/ポリソルベート80/ソルビタンオレエート)などの、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸の任意選択で架橋および/または中和されたポリマーおよびコポリマー;Seppicによって販売されているSimulgel NSおよびSepinov EMT 10などの2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸およびヒドロキシエチルアクリレートのコポリマー;ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;ポリサッカライドおよび特にキサンタンガムなどのガム;ならびにこれらの混合物を挙げることができる。
【0111】
親油性増粘剤として、Landecによって名称「Intelimer IPA 13-1」および「Intelimer IPA 13-6」の下に販売されているポリ(C10〜C30アルキルアクリレート)などの合成ポリマー、またはBentone名称の下に販売されている製品などの、ヘクトライトおよびその誘導体などの改質クレイを挙げることができる。
【0112】
有効成分の中でも、
ビタミン(C、K、PPなど)およびこれらの誘導体または前駆体(単独または混合物として);
汚染に対抗する作用剤および/またはフリーラジカルに対抗する作用剤;
色素消失剤および/または着色促進剤;
坑グリコシル化剤;
鎮静剤;
NOシンターゼ阻害剤;
皮膚または表皮高分子の合成を刺激するおよび/またはこれらの分解を防止する薬剤;
線繊芽細胞の増殖を刺激する薬剤;
ケラチノサイトの増殖を刺激する薬剤;
筋肉緩和剤;
引き締め剤;
てかり防止剤;
角質溶解剤;
剥離剤;
保湿剤;
抗炎症剤;
細胞のエネルギー代謝に作用する薬剤;
防虫剤;
物質Pまたは物質CRGP拮抗剤;
脱毛に対抗する、および/または髪の再生のための薬剤;
坑皺剤
を挙げることができる。
【0113】
本発明による組成物は、当業者にはよく知られた技法によって調製することができる。組成物を、クリームまたは乳液などの単一または複合(O/W、W/O、O/W/OまたはW/O/W型)エマルジョンの形態、またはクリームゲルの形態で;水性ゲルの形態で;ローションの形態で、特に提供することができる。組成物をエアゾールとして任意選択で包装して、泡または噴霧形態で提供することができる。
【0114】
好ましくは、本発明による組成物は、水中油型または油中水型エマルジョンの形態で提供される。
【0115】
エマルジョンは、両性、アニオン性、カチオン性または非イオン性乳化剤から選択される少なくとも1種の、単独または混合物として使用される乳化剤を一般に含む。乳化剤は、得られるべきエマルジョン(W/OまたはO/W型エマルジョン)により適宜選択される。また、エマルジョンは、例えば充填剤、またはゲル化もしくは増粘ポリマーなどの他のタイプの安定剤を含むこともできる。
【0116】
W/O型エマルジョンの調製に使用することができる乳化界面活性剤として、例えば、ソルビタン、グリセロールまたは糖アルキルエステルもしくはエーテル;ジメチコーンコポリオール、例えばDow Corningによって名称「DC 5225C」の下に販売されているシクロメチコーンおよびジメチコーンコポリオールの混合物などのシリコーン界面活性剤、ならびにDow Corningによって名称「Dow Corning 5200 Formulation Aid」の下に販売されている、ラウリルメチコーンコポリオールなどのアルキルジメチコーンコポリオール;Goldschmidtによって名称Abil EM 90Rの下に販売されている製品などのセチルジメチコーンコポリオール、ならびにGoldschmidtによって名称Abil WE 09の下に販売されているセチルジメチコーンコポリオール、ポリグリセロール(4 mol)イソステアレートおよびヘキシルラウレートの混合物を挙げることができる。また、ポリオールアルキルエステルからなる群から有利に選択することができる1種または複数の共乳化剤をこれに添加することもできる。
【0117】
ポリオールアルキルエステルとして、ICIによって名称Arlacel P135の下に販売されている製品など、PEG-30ジポリヒドロキシステアレートなどのポリエチレングリコールエステルを特に挙げることができる。
【0118】
グリセロールおよび/またはソルビタンのエステルとして、例えば、Goldschmidtによって名称Isolan GI 34の下に販売されている製品などのポリグリセロールイソステアレート;ICIによって名称Arlacel 987の下に販売されている製品などのソルビタンイソステアレート;ICIによって名称Arlacel 986の下に販売されている製品などのグリセロールソルビタンイソステアレート、およびこれらの混合物を挙げることができる。
【0119】
O/W型エマルジョンに対しては、例えば乳化剤として、脂肪酸およびグリセロールのオキシアルキレン化(より詳しくは、ポリオキシエチレン化)エステルなどの非イオン性乳化剤;脂肪酸およびソルビタンのオキシアルキレン化エステル;例えばICIによって名称Arlacel 165の下に販売されているPEG-100ステアレート/グリセリルステアレート混合物などのオキシアルキレン化(オキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化)脂肪酸エステル;オキシアルキレン化(オキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化)脂肪アルコールエーテル;スクロースステアレートなどの糖エステル;例えばHenkelによって、それぞれ名称Plantaren 2000およびPlantaren 1200の下に販売されているデシルグルコシドおよびラウリルグルコシドなどの脂肪アルコールおよび糖のエーテル、特にアルキルポリグルコシド(APG)、例えば名称Montanov 68の下にSeppicによって、名称Tegocare CG90の下にGoldschmidtによって、および名称Emulgade KE3302の下にHenkelによって販売されている、任意選択でセテアリルアルコールとの混合物としてのセテアリルグルコシド、ならびに例えばSeppicによって、名称Montanov 202の下に販売されている、アラキジルおよびベヘニルアルコールとアラキジルグルコシドとの混合物の形態のアラキジルグルコシドを挙げることができる。本発明の特定の実施形態によれば、上記のアルキルポリグリコシドと対応する脂肪アルコールとの混合物は、例えば文献WO-A-92/06778に開示されている自己乳化組成物の形態であってよい。
【0120】
他のエマルジョン安定剤の中でも、より詳しくは、イソフタル酸またはスルホイソフタル酸のポリマー、特にフタレート/スルホイソフタレート/グリコールコポリマー、例えばEastman Chemicalによって名称「Eastman AQ polymer」(AQ35S、AQ38S、AQ55S、AQ48 Ultra)の下に販売されているジエチレングリコール/フタレート/イソフタレート/1,4-シクロヘキサンジメタノールコポリマー(INCI名称:Polyester-5)を使用することができる。
【0121】
エマルジョンが含まれる場合、エマルジョンの水相は、既知の方法(Bangham、StandishおよびWatkins、J. Mol. Biol.、13巻、238頁(1965)、FR2315991およびFR2416008)により調製される非イオン性小胞分散液を含むことができる。
【0122】
本発明による組成物は、特に頭皮を含む皮膚、唇および髪の化粧用処置において、特に皮膚、唇および/または髪を保護および/または手入れするための、および/または皮膚および/または唇をメークアップするための多数の処置において用途を有する。
【0123】
本発明の別の主題は、皮膚、唇、爪、髪、まつげ、眉毛および/または頭皮の化粧品処置のための製品の、特にケア製品、日光保護製品およびメークアップ製品の製造における、上記の本発明による組成物の使用から構成される。
【0124】
本発明による化粧品組成物は、例えばメークアップ製品として使用することができる。
【0125】
本発明による化粧品組成物は、例えば、乳液、比較的滑らかなクリーム、クリームゲルまたはペーストなどの、液体から半液体稠度を有する顔および/または身体用のケア製品および/または日光保護製品として使用することができる。組成物は、エアゾールで任意選択で包装することができ、また、泡またはスプレー形態で提供することができる。
【0126】
気化性液体ローションの形態の本発明による組成物は、本発明によって、加圧装置を用いて微粒子の形態で皮膚または髪に適用される。本発明による装置は、当業者によく知られており、非エアゾールポンプ、または噴射剤として圧縮空気を使用する噴射剤およびエアゾールポンプを含むエアゾール容器である「噴霧器」を含む。噴霧器は、特許US4077441およびUS4850517(記載の内容の不可欠な部分を形成する)に開示されている。
【0127】
本発明によるエアゾールとして包装された組成物は、例えばヒドロフッ素化化合物、ジクロロジフルオロメタン、ジフルオロエタン、ジメチルエーテル、イソブタン、n-ブタン、プロパンまたはトリクロロフルオロメタンなどの従来の噴射剤を一般に含む。これらは、組成物の総重量に対して15〜50重量%の範囲の量で好ましくは存在する。
【0128】
以下の実施例は、本発明を例示する役割をする。これらの実施例において、組成物中の成分の量は、組成物の全重量に対しての重量%で与えられる。
【0129】
(実施例)
(実施例1〜4)
1.ジベンゾイルメタンの光安定化
本発明による式(I)の2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物の光安定化効果をジベンゾイルメタン誘導体、Roche Vitaminsによって商品名「Parsol 1789」の下に販売提供されているブチルメトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)に関して評価した。
【0130】
また、これらの2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物の光安定化効果を、式:
【0131】
【化31】

【0132】
のイソプロピルラウロイルサルコシネート(実施例A)の光安定化効果とも比較した。
【0133】
実施例Bは、ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物もイソプロピルラウロイルサルコシネートも含まない。
【0134】
【表1】

【0135】
方法の原理:
約20μmの厚さのフィルムとして展延した配合物を太陽シミュレータに曝露することによってもたらされる、ジベンゾイルメタン誘導体の減少の割合を測定する。評価は、照射サンプルと非照射サンプルとを比較することにより、フィルムを抽出後に溶液中の遮断剤のHPLC分析によって行う。
【0136】
設備および方法:
太陽シミュレータ:81017フィルタおよびダイクロイックミラーを有する、4-インチ出力を備えたOriel 1000W装置。サンプルを水平位置で曝す。使用するUV-メーターは、2つの読取ヘッド(一方はUV-A放射線用、他方はUV-B放射線用)を備えたOsram Centra装置である。シミュレータ/UV-メーターアセンブリは、年1回、分光放射測定によって較正する。読取ヘッドをサンプルの位置に置くことによって、露光の始めおよび終わりに放射照度測定を行う。放射照度は、
UV-B放射線では0.35〜0.45 mW/cm2
UV-A放射線では16〜18 mW/cm2
である。
【0137】
残留するブチルメトキシジベンゾイルメタンをクロマトグラフィー:ダイオードアレイ検出器を用いたHPLCラインによって測定する。2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル誘導体を10%の濃度で、1%のブチルメトキシジベンゾイルメタンの存在下に、組成物と共に上記のカラムビヒクルに投入する。式(I)の化合物(組成物B)を含まない同じビヒクルにおける照射後のブチルメトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)の減少も測定する。
【0138】
光安定性試験の実施
約20mgの各試験配合物を石英ガラスディスクの下塗り面上に10cm2の表面積で広げる。正確な量は秤量によって測定する。3つのフィルムを太陽シミュレータに曝し、他の3つを対照とする。サンプルを、3つずつ、UV-メーターの感度について補正された12Jに等しいUV-A線量(光保護剤の非存在下でのブチルメトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)の約50%の分解に相当する)を送達するのに十分な時間、太陽シミュレータの光に曝す。露光の終わりに、各サポートディスクを10mlの適切な溶剤(一般にはEtOH)と共に600mlの容器に入れ、アセンブリを超音波浴に5分間置く。続いて溶液を、使用するHPLC分析装置に適合するビヒクルに適したフラスコ内に移す。分析条件は、試験する有効成分にしたがって調整することができる。残留レベルは、以下に記載のように、照射サンプルおよび非照射サンプルに関して得られた手法から算出する:
【0139】
【表2】

【0140】
本発明の実施例1〜4の式(j)、(l)、(m)および(n)の2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物は、ジベンゾイルメタン誘導体に対して光安定化効果を有し、イソプロピルラウロイルサルコシネートによって得られる効果よりも良好である。
【0141】
2.組成物の配合物安定性
本発明の誘導体に対応する実施例1、2、3および4の熱安定性を、配合物Aと同じであるが、イソプロピルラウロイルサルコシネートの代わりにアミド化化合物(エチルN-ブチル-N-アセチルアミノプロピオネート)(R3535、Merck)を含む配合物Cと比較する。オーブンにおいて45℃で2ヶ月保存した後の各配合物の外観を肉眼で観察する(肉眼的外観)。
【0142】
【表3】

【0143】
EP717982に記載のエチルN-ブチル-N-アセチルアミノプロピオネート(R3535)と比較して、本発明による式(I)の化合物(j)、(l)、(m)および(n)は、組成物中への油の良好な安定した分散、ついには良好な配合物安定性を得ることを可能にすることがはっきりと観察される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧品として許容されるビヒクル中に少なくとも1種のUV遮断系を含む組成物であって、
(a)少なくとも1種のジベンゾイルメタン誘導体、および
(b) 少なくとも1種の、以下の式(I):
【化1】

[式中、
R1は、直鎖または分枝C1〜C20アルキル基を示し、
R2は、C5〜C6環、フェニル基、ベンジル基、またはフェネチル基を含み得る直鎖または分枝C1〜C20アルキル基を示す]
の2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物
を含むことを特徴とする組成物。
【請求項2】
式(I)の化合物は、以下の化合物(a)から(oo):
【化2】

【化3】

【化4】

から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
式(I)の化合物は、化合物:
【化5】

から選択される、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
ジベンゾイルメタン誘導体は、式:
【化6】

の4-(tert-ブチル)-4'-メトキシジベンゾイルメタンまたはブチルメトキシジベンゾイルメタンである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
以下の一般式(VI):
【化7】

[式中、
Rは、同じまたは異なっており、任意選択でハロゲン化されているまたは不飽和である直鎖または分枝C1〜C30アルキル基、C6〜C12アリール基、C1〜C10アルコキシ基、ヒドロキシル基またはトリメチルシリルオキシ基を表し;
a=0〜3であり; オルガノシロキサンは、式-A-(Si)(R)a(O)(3-a)/2の単位の他に、式:(R)b-(Si)(O)(4-b)/2の単位を含むことができ、ここで、
Rは、式(II)と同じ意味を有し、b=1、2または3であり;
基(D)は、以下の式(VII)のs-トリアジン化合物を示し:
【化8】

ここで、
Xは、-O-または-NR3-を表し、R3は、水素またはC1〜C5アルキル基を表し、
R1は、任意選択で不飽和でありかつケイ素原子を含み得る直鎖または分枝C1〜C30アルキル基、1〜3つの直鎖または分枝C1〜C4アルキル基によって任意選択で置換されているC5〜C20シクロアルキル基、-(CH2CHR4-O)mR5基または-CH2CH(OH)-CH2-O-R6基を表し、
R4は、水素またはメチルを表し;(C=O)XR1基はアミノ基に対してオルト、メタまたはパラ位にあってよく、
R5は、水素またはC1〜C8アルキル基を表し、
R6は、水素またはC4〜C8アルキル基を表し、
mは、2〜20の範囲の整数であり、
n'=0〜2であり、
R2は、同じまたは異なっており、ヒドロキシ基、直鎖もしくは分枝C1〜C8アルキル基またはC1〜C8アルコキシ基を表し、同じ芳香核上の2つの隣接するR2基は一緒になってアルキリデンジオキシ基(アルキリデン基は1または2つの炭素原子を含む)を形成してもよく、
Aは、メチレン、-[CH(Si(CH3)3)]-、エチレンまたは以下の式(VIII)、(IX)、(X)もしくは(XI)の1つに相当する基から選択される二価の基であり:
【化9】

ここで、
Zは、ヒドロキシル基または酸素原子によって任意選択で置換されかつアミノ基を任意選択で含み得る、飽和または不飽和の直鎖または分枝C1〜C10アルキレンジラジカルであり、
Wは、水素原子、ヒドロキシル基または飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分枝C1〜C8アルキル基である]
の、2つのアミノベンゾエートまたはアミノベンズアミド基によって置換されたシリケート化s-トリアジン化合物またはその互変異性体の1つをさらに含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
式(VI)の化合物は、式(5):
【化10】

の2,4-ビス(n-ブチル4'-アミノベンゾエート)-6-[(3-{1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル}プロピル)アミノ]-s-トリアジンである、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
水溶性または脂溶性であるか、または一般に使用される化粧品溶剤に不溶性である、UV-Aおよび/またはUV-B領域において活性である他の有機または無機遮断剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
追加の有機遮断剤は、アンスラニレート;桂皮酸誘導体;サリチル酸誘導体;カンファー誘導体;ベンゾフェノン誘導体;β,β-ジフェニルアクリレート誘導体;トリアジン誘導体;ベンゾトリアゾール誘導体;ベンザルマロネート誘導体;ベンズイミダゾール誘導体;イミダゾリン;ビス-ベンゾアゾリル誘導体;p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体;メチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体;ベンズオキサゾール誘導体;遮断ポリマーおよび遮断シリコーン;α-アルキルスチレンから誘導される二量体;4,4-ジアリールブタジエン;メロシアニン誘導体;ならびにこれらの混合物から選択される、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
有機UV遮断剤(複数可)は、以下の化合物:
エチルヘキシルメトキシシンナメート、
エチルヘキシルサリチレート、
ホモサレート、
オクトクリレン、
フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、
ベンゾフェノン-3、
ベンゾフェノン-4、
ベンゾフェノン-5、
n-ヘキシル2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート、
4-メチルベンジリデンショウノウ、
テレフタリリデンジショウノウスルホン酸、
二ナトリウムフェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホネート、
メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、
ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、
エチルヘキシルトリアゾン、
ジエチルヘキシルブトアミドトリアゾン、
2,4,6-トリス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、
2,4-ビス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-6-(n-ブチル4'-アミノベンゾエート)-s-トリアジン、
2,4,6-トリス(ビフェニル-4-イル)-1,3,5-トリアジン、
2,4,6-トリス(テルフェニル)-1,3,5-トリアジン、
ドロムトリゾールトリシロキサン、
ポリシリコーン-15、
1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン、
2,4-ビス[5-1(ジメチルプロピル)ベンゾオキサゾール-2-イル-(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジン、
オクチル5-N,N-ジエチルアミノ-2-フェニルスルホニル-2,4-ペンタジエノエート、
およびそれらの混合物
から選択される、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
追加の無機遮断剤は、被覆または非被覆金属酸化物顔料であることを特徴とする、請求項7に記載の組成物。
【請求項11】
被覆または非被覆金属酸化物顔料は、5nmから100nmの間、好ましくは10nmから50nmの間の平均一次粒子径を有する、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
被覆または非被覆金属酸化物顔料は、酸化チタン(アモルファス、またはルチルおよび/もしくはアナターゼ型の結晶)、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、または酸化セシウム、あるいはこれらの混合物で形成される顔料から選択される、請求項10または11に記載の組成物。
【請求項13】
水中油型または油中水型エマルジョンの形で提供される、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載の少なくとも1種のジベンゾイルメタン誘導体のUV放射線に対する化学的安定性を改善するための方法であって、前記ジベンゾイルメタン誘導体を、有効量の、請求項1から13のいずれか一項に記載の少なくとも1種の式(I)の2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物と組み合わせることを特徴とする方法。
【請求項15】
化粧品として許容されるビヒクル中に請求項1〜13のいずれか一項に記載の少なくとも1種のジベンゾイルメタン誘導体を含む組成物における、UV-A光線に対して前記組成物の効果を改善することを目的とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の少なくとも1種の式(I)の2-ピロリジノン-4-カルボキシエステル化合物の使用。

【公開番号】特開2010−132655(P2010−132655A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−266598(P2009−266598)
【出願日】平成21年11月24日(2009.11.24)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】