ジョブ実行システム、携帯端末装置、ジョブ実行装置、ジョブデータ送信または受信方法、並びにジョブデータ送信または受信プログラム
【課題】携帯端末装置から画像形成装置へデータを送信して、画像形成装置に印刷等のジョブを行わせる場合に、画像形成装置の占有時間の短縮化を図ることができると共に、携帯端末装置により入手したデータについてのジョブを確実に画像形成装置に実行させることができるジョブ実行システム等を提供する。
【解決手段】相互に接続可能な携帯端末装置2と画像形成装置1とを備えたジョブ実行システムである。携帯端末装置2とジョブ実行装置1の接続確立が携帯端末装置2で検出されたとき、または携帯端末装置2とジョブ実行装置1の接続確立がジョブ実行装置1で検出されたことに基づいてジョブ実行装置1から前記携帯端末2に対してジョブデータの送信要求があったときは、携帯端末装置2の格納手段22に格納されているジョブデータがジョブ実行装置1へ自動的に送信される。
【解決手段】相互に接続可能な携帯端末装置2と画像形成装置1とを備えたジョブ実行システムである。携帯端末装置2とジョブ実行装置1の接続確立が携帯端末装置2で検出されたとき、または携帯端末装置2とジョブ実行装置1の接続確立がジョブ実行装置1で検出されたことに基づいてジョブ実行装置1から前記携帯端末2に対してジョブデータの送信要求があったときは、携帯端末装置2の格納手段22に格納されているジョブデータがジョブ実行装置1へ自動的に送信される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、相互に接続可能な携帯端末装置と画像形成装置等のジョブ実行装置とを備えたジョブ実行システム、このシステムに好適に用いられる前記携帯端末装置及びジョブ実行装置、ジョブデータ送信または受信方法、並びにジョブデータ送信または受信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等の携帯端末装置には、カメラやブラウザ等のようなデータを作成・取得できる機能が搭載されている。それらのデータは、携帯端末装置のメモリだけでなく、SDカード等の記憶メディアに保存できるようになり、携帯端末装置で扱えるデータ量が増加している。それに伴い、携帯端末装置からデータの印刷を行いたいという場面も多くなっている。
【0003】
また、多機能デジタル画像形成装置であるMFP(Multi Function Peripherals)と携帯端末装置との間で、ブルートゥース(Bluetooth)等の近距離無線通信によってデータの送受信が行えるようになり、携帯端末装置のデータをMFPに送信してMFPで印刷することも可能となっている。
【0004】
例えば、特許文献1には、携帯電話が第1無線手段により文書サーバから取得した印刷可能なデータを、第2無線手段によりプリンタに送信し、プリンタで印刷する技術が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、携帯端末装置にて取得したURL情報やホームページ情報、画像データ等を記憶しておき、無線通信を利用してパソコンあるいはプリンタに送信し、詳細情報の取得処理や印刷処理をパソコンあるいはプリンタで実行させることで、携帯端末装置の処理負荷及び記憶メモリの容量削減を図る技術が開示されている。
【0006】
これらの特許文献に記載された技術を含め、近距離無線通信等によって携帯端末装置からMFPへデータを送信する場合、従来では、まず送信先であるMFPとの接続処理により接続を確立し、その後にユーザが送信対象のデータを選択して送信を指示することが行われていた。
【特許文献1】特開2003−114773号公報
【特許文献2】特開2006−215630号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、携帯端末装置からMFPへデータを送信してMFPで印刷を行う場合、携帯端末装置とMFPとの接続が確立されたのち印刷が終了するまでは、MFPはそのユーザによって占有されることになるが、接続確立後にユーザが印刷対象のデータを選択して送信を指示する方法では、ユーザによる印刷対象データの選択操作及び送信指示操作の間もMFPが占有されることになり、占有時間が長くなるという問題があった。
【0008】
また、印刷したいデータをユーザが携帯端末装置により入手したときに、そのユーザが常にMFPの近くにいるわけではないので、印刷したいデータを携帯端末装置により入手したとしても、直ちにMFPに印刷を指示できるとは限らないという問題もあった。
【0009】
この発明の目的は、携帯端末装置から画像形成装置へデータを送信して、画像形成装置に印刷等のジョブを行わせる場合に、画像形成装置の占有時間の短縮化を図ることができると共に、携帯端末装置により入手したデータについてのジョブを確実に画像形成装置に実行させることができるジョブ実行システムを提供することにある。
【0010】
この発明の他の目的は、前記ジョブ実行システムに好適に用いることのできる携帯端末装置またはジョブ実行装置を提供し、さらにはジョブデータ送信または受信方法、並びにジョブデータ送信または受信プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題は以下の手段によって解決される。
(1)相互に接続可能な携帯端末装置とジョブ実行装置とを備えたジョブ実行システムであって、前記携帯端末装置は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納する格納手段と、ジョブ実行装置との接続処理及び接続後の通信を行う通信手段と、前記格納手段に格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置に送信する送信手段と、を備え、前記ジョブ実行装置は、携帯端末装置との接続処理及び接続後の通信を行う通信手段と、携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信する受信手段と、受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてのジョブを実行する実行手段と、を備え、前記携帯端末装置の送信手段によるジョブデータまたはジョブデータ参照先情報のジョブ実行装置への送信は、携帯端末装置とジョブ実行装置の接続確立が携帯端末装置で検出されたことに基づいて、または携帯端末装置とジョブ実行装置との接続確立がジョブ実行装置で検出されたときにジョブ実行装置から前記携帯端末装置に対してなされた送信要求に基づいて行われることを特徴とするジョブ実行システム。
(2)前記携帯端末装置とジョブ実行装置との接続処理及び通信は近距離無線通信方式により行われる請求項1に記載のジョブ実行システム。
(3)前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有し、携帯端末装置の送信手段は前記フォルダ内のジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置へ送信する請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
(4)前記携帯端末装置は、近距離無線通信方式による接続処理によって送信先であるジョブ実行装置の情報を取得し、取得されたジョブ実行装置情報に示される宛先にジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を送信する請求項2に記載のジョブ実行システム。
(5)前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有し、前記携帯端末装置はフォルダ毎に、接続確立に基づくジョブ実行装置へのジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信を行うか否かを設定可能な設定手段を備えている請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
(6)前記設定手段はさらに、接続確立に基づくジョブ実行装置へのジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信を行うか否かを画像形成装置毎に設定可能である請求項5に記載のジョブ実行システム。
(7)前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有し、前記携帯端末装置は、ジョブ実行装置との接続が確立されたときに、前記フォルダが存在しないときはフォルダを生成するフォルダ生成手段を備えている請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
(8)前記フォルダ生成手段は、ジョブ実行装置から取得したフォルダ生成用アプリケーションプログラムを用いてフォルダを生成する請求項7に記載のジョブ実行システム。
(9)前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有するとともに、前記フォルダはジョブの種類毎に設けられ、前記携帯端末装置は、前記フォルダ内のジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置へ送信する請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
(10)フォルダは、印刷ジョブ用フォルダ、ジョブ実行装置の記憶手段へジョブデータを保存するための保存ジョブ用フォルダ、ジョブ実行装置からジョブデータを外部へ転送するための転送ジョブ用フォルダ、ファイル変換ジョブ用フォルダの少なくとも1つである請求項9に記載のジョブ実行システム。
(11)前記各フォルダには、ジョブの種類に応じたジョブ条件が割り当てられている請求項9または10に記載のジョブ実行システム。
(12)ジョブ実行装置は、前記各フォルダに割り当てられているジョブ条件を編集する編集手段を備えている請求項11に記載のジョブ実行システム。
(13)前記フォルダ生成手段は、ジョブの種類に応じたフォルダを生成する請求項7または8に記載のジョブ実行システム。
(14)前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有するとともに、前記フォルダには、近距離無線通信によるジョブ実行装置との接続を確立するためのPINコードがフォルダ毎に登録されている請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
(15)ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納する格納手段と、ジョブ実行装置との接続処理及び接続後の通信を行う通信手段と、前記通信手段によるジョブ実行装置との接続確立を検出する検出手段と、前記検出手段によるジョブ実行装置との接続確立の検出に基づいて、またはジョブ実行装置との接続確立がジョブ実行装置で検出されたときにジョブ実行装置から送信されてきた送信要求に基づいて、前記格納手段に格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置に送信する送信手段と、を備えたことを特徴とする携帯端末装置。
(16)携帯端末装置との接続処理及び接続後の通信を行う通信手段と、前記通信手段による携帯端末装置との接続確立を検出する検出手段と、前記検出手段により携帯端末装置との接続確立が検出されたときに、前記携帯端末に対してジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信を要求する要求手段と、要求手段による要求に応じて携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信する受信手段と、受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてのジョブを実行する実行手段と、を備えたことを特徴とするジョブ実行装置。
(17)ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納手段に格納するステップと、ジョブ実行装置との接続処理を行うステップと、前記ジョブ実行装置との接続確立を検出するステップと、前記ジョブ実行装置との接続確立の検出に基づいて、前記格納手段に格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置に送信するステップと、を備えたことを特徴とする携帯端末装置におけるジョブデータ送信方法。
(18)携帯端末装置との接続処理を行うステップと、前記携帯端末装置との接続確立を検出するステップと、前記携帯端末装置との接続確立が検出されたときに、前記携帯端末に対してジョブデータの送信を要求するステップと、前記送信要求に応じて携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信するステップと、受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてのジョブを実行するステップと、を備えたことを特徴とするジョブ実行装置におけるジョブデータ受信方法。
(19)ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納手段に格納するステップと、ジョブ実行装置との接続処理を行うステップと、前記ジョブ実行装置との接続確立を検出するステップと、前記ジョブ実行装置との接続確立の検出に基づいて、前記格納手段に格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置に送信するステップと、を携帯端末のコンピュータに実行させるためのジョブデータ送信プログラム。
(20)携帯端末装置との接続処理を行うステップと、前記携帯端末装置との接続確立を検出するステップと、前記携帯端末装置との接続確立が検出されたときに、前記携帯端末に対してジョブデータの送信を要求するステップと、前記送信要求に応じて携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信するステップと、受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてのジョブを実行するステップと、をジョブ実行装置のコンピュータに実行させるためのジョブデータ受信プログラム。
【発明の効果】
【0012】
前項(1)に記載の発明によれば、携帯端末装置とジョブ実行装置の接続確立が携帯端末装置で検出されたことに基づいて、または携帯端末装置とジョブ実行装置の接続確立がジョブ実行装置で検出されたときにジョブ実行装置から前記携帯端末装置に対してなされたジョブデータの送信要求に基づいて、携帯端末装置の格納手段に格納されているジョブデータまたはジョブデータ参照先情報がジョブ実行装置へ自動的に送信される。そして、画像形成装置は、受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてジョブを実行する。このため、携帯端末装置のユーザが送信対象のデータを選択して送信を指示する操作は不要であるから、その分だけジョブが実行されるまでのジョブ実行装置に対する占有時間を少なくできる。しかも、携帯端末装置の格納手段に格納されているジョブデータまたはジョブデータ参照先情報がジョブ実行装置に送信されるから、ユーザは例えば印刷等したいデータを携帯端末装置により入手したときは、前記格納手段に格納しておけば良く、このデータを確実にジョブ実行装置に送信してジョブを実行させることができる。
【0013】
前項(2)に記載の発明によれば、携帯端末装置とジョブ実行装置との接続処理及び通信を、近距離無線通信方式により行うことができる。
【0014】
前項(3)に記載の発明によれば、携帯端末装置の格納手段のフォルダに格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報がジョブ実行装置へ送信され、送信されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報で示される参照先から取得したジョブデータに対してジョブを実行することができる。
【0015】
前項(4)に記載の発明によれば、近距離無線通信による接続処理によって送信先であるジョブ実行装置の情報を取得し、取得されたジョブ実行装置情報に示される宛先にジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を送信することができる。
【0016】
前項(5)に記載の発明によれば、ユーザは、携帯端末装置のジョブデータ格納手段のフォルダ毎に、接続確立に基づくジョブ実行装置へのジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信を行うか否かを設定することができる。
【0017】
前項(6)に記載の発明によれば、ユーザは、接続確立に基づくジョブ実行装置へのジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信を行うか否かを、ジョブ実行装置毎に設定することができる。
【0018】
前項(7)に記載の発明によれば、ジョブ実行装置との接続が確立されたときに、携帯端末装置にフォルダが存在しないときは、フォルダを自動的に生成することができる。
【0019】
前項(8)に記載の発明によれば、ジョブ実行装置から取得したフォルダ生成用アプリケーションプログラムを用いてフォルダを生成することができる。
【0020】
前項(9)に記載の発明によれば、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダがジョブの種類毎に設けられ、前記携帯端末装置は、前記フォルダ内のデータをジョブ実行装置へ送信するから、ジョブ実行装置では、各フォルダに応じた種類のジョブを実行することができる。
【0021】
前項(10)に記載の発明によれば、ジョブ実行装置は、印刷ジョブ、保存ジョブ、転送ジョブ、ファイル変換ジョブの少なくとも1つを実行することができる。
【0022】
前項(11)に記載の発明によれば、ジョブ実行装置は、各フォルダに割り当てられているジョブの種類に応じたジョブ条件により、ジョブを実行することができる。
【0023】
前項(12)に記載の発明によれば、ジョブ実行装置は、前記各フォルダに割り当てられているジョブ条件を編集することができる。
【0024】
前項(13)に記載の発明によれば、携帯端末装置は、格納手段にフォルダが存在しないときに、ジョブの種類に応じたフォルダを生成することができる。
【0025】
前項(14)に記載の発明によれば、フォルダ毎に登録されているPINコードに基づいて、近距離無線通信によるジョブ実行装置との接続を確立することができる。
【0026】
前項(15)に記載の発明によれば、ジョブ実行装置の接続確立を検出して、格納手段に格納されているジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置へ自動的に送信することができる携帯端末装置となしうる。
【0027】
前項(16)に記載の発明によれば、携帯端末装置との接続確立を検出して、携帯端末装置に対してジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信要求を行い、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を送信させることができるジョブ実行装置となしうる。
【0028】
前項(17)に記載の発明によれば、ジョブ実行装置の接続確立を検出して、格納手段に格納されているジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置へ自動的に送信することができる。
【0029】
前項(18)に記載の発明によれば、携帯端末装置との接続確立を検出して、携帯端末装置に対してジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信要求を行い、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を送信させることができる。
【0030】
前項(19)に記載の発明によれば、ジョブ実行装置の接続確立を検出して、格納手段に格納されているジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置へ自動的に送信する処理を、携帯端末装置のコンピュータに実行させることができる。
【0031】
前項(20)に記載の発明によれば、携帯端末装置との接続確立を検出して、携帯端末装置に対してジョブデータの送信要求を行い、携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信する処理を、ジョブ実行装置のコンピュータに実行させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、この発明の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0033】
図1は、この発明の一実施形態に係るジョブ実行システムとしての印刷システムの構成図である。
【0034】
この印刷システムは、MFPからなるジョブ実行装置としての画像形成装置1と、携帯電話等の携帯端末装置2を備え、これらの画像形成装置1と携帯端末装置2とはそれぞれインターネット3に接続可能であると共に、ブルートゥース(Bluetooth)等の近距離無線通信方式により相互に接続及び通信が可能となされている。
【0035】
図2は、前記画像形成装置1の機能的な構成を示すブロック図である。
【0036】
画像形成装置1は、全体制御部11、記憶部12、近距離無線通信部13、ファイル管理部14、ネットワーク通信部15、プリント部16、操作パネル部17及びスキャン部18等を備えている。
【0037】
全体制御部11は、CPU111、RAM113、ROM112等を備え、画像形成装置1の全体を統括的に制御するものである。例えば、この実施形態では、携帯端末装置1との間で近距離無線通信方式による接続が確立できたか否かを、近距離無線通信部13を介して検出したり、接続確立を検出したときはジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信要求を携帯端末装置2に対して行うが、全体制御部11による具体的な動作は後述する。
【0038】
記憶部12は例えばハードディスク等の記憶媒体からなり、各種のデータ、設定情報、アプリケーションソフトなどを記憶する。
【0039】
近距離無線通信部13は、携帯端末装置2との間で近距離無線通信方式による接続確立のための接続処理及び接続確立後の通信を行うためのものであり、この近距離無線通信部13を介して、携帯端末装置2との間でデータの送受信が可能となされている。
【0040】
ファイル管理部14は、記憶部12に記憶されているデータファイルの管理を行うものであり、ネットワーク通信部15は、画像形成装置1をインターネット3等のネットワークに接続するためのものである。
【0041】
プリント部16は、携帯端末装置2から送信されてきたジョブデータ、ネットワークを介してパソコン等の外部装置から送信されてきたプリントデータ、あるいはスキャン部18で読み取られた原稿の画像データ等を、用紙に印刷するものであり、ジョブ実行部の1つとして機能する。
【0042】
操作パネル部17は、ユーザによる各種の入力操作を行ったり、画像形成装置1のモードやユーザへのメッセージ等を表示するものであり、テンキー、スタートキー、ストップキー等を備えたキー入力部171と、液晶タッチパネル等からなる表示部172を備えている。
【0043】
スキャン部18は、プラテンガラス上あるいは自動原稿搬送装置にセットされた原稿を読み取って、電子データである画像データに変換するものである。
【0044】
図3は、携帯端末装置2の機能構成を示すブロック図である。
【0045】
携帯端末装置2は、全体制御部21、記憶部22、近距離無線通信部23、ファイル管理部24、電話通信部25、アプリケーション管理部26、操作パネル部27等を備えている。
【0046】
全体制御部21は、CPU211、RAM213、ROM212等を備え、携帯端末装置2の全体を統括的に制御するものである。例えば、この実施形態では、画像形成装置1との間で近距離無線通信方式による接続が確立できたか否かを、近距離無線通信部23を介して検出したり、接続確立を検出したときはジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を画像形成装置1に送信する等の制御を行うが、全体制御部21による具体的な動作は後述する。
【0047】
記憶部22は各種のデータ、設定情報、アプリケーションソフトなどを記憶するものであり、ユーザが画像形成装置1に実行させたいジョブデータやジョブデータの参照先情報を格納しておく格納部としても機能する。この実施形態では、記憶部22にはジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するための1個または複数個のフォルダが設けられている。前記フォルダは、ジョブの種類毎に作成されており、この例では例えば画像形成装置1にデータを印刷させるための印刷ジョブが格納される印刷ジョブ用フォルダ221、画像形成装置1の記憶部12へデータを保存させるためのジョブが格納される保存ジョブ用フォルダ222、画像形成装置1からデータを外部へ転送するためのジョブが格納される転送ジョブ用フォルダ223、画像形成装置1にデータのファイル形式を変換させるためのジョブが格納されるファイル変換ジョブ用フォルダ224等のうちの少なくとも1つが設けられている。以下、ジョブデータが格納されるこのようなフォルダを、送信用フォルダともいう。
【0048】
近距離無線通信部23は、画像形成装置1との間で近距離無線通信方式による接続確立の為の処理及び接続確立後の通信を行うためのものであり、この近距離無線通信部23を介して、画像形成装置1との間でデータの送受信が可能となされている。
【0049】
ファイル管理部24は、記憶部22に記憶されているデータファイルの管理を行うものであり、電話通信部25は公衆電話回線との接続を行うものであり、アプリケーション管理部26は、記憶部22に記憶されているアプリケーションプログラムを管理するものである。
【0050】
操作パネル部27は、ユーザによる各種の入力操作を行ったり、画像形成装置1のモードやユーザへのメッセージ等を表示するものである。
【0051】
図4(A)は携帯端末装置2の動作を示すフローチャートであり、図4(B)は画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。なお、携帯端末装置2の動作は全体制御部21のCPU211がROM212や記憶部22に記憶されているプログラムに従って動作することにより実行される。また、画像形成装置1の動作は全体制御部11のCPU111がROM112や記憶部12に記憶されているプログラムに従って動作することにより実行される。
【0052】
携帯端末装置2は、図4(A)に示すように、ステップS01のフォルダ設定処理を行ってフォルダを作成したのち、ステップS02で設定したフォルダにデータを保存し、ステップS03でデータ送信処理を実行する。なお、ステップS01において、既にフォルダが作成されている場合には、フォルダ設定処理は行われることなく、ステップS02のデータ保存処理に進み、ステップS02で既にデータが保存されている場合には、データの保存が行われることなく、ステップS03のデータ送信処理に進む。
【0053】
一方、画像形成装置は、図4Bに示すように、ステップS11のデータ受信処理及びステップS22のデータ処理を実行する。
【0054】
図5は図4AのフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このフォルダ設定処理では、ステップS011で、ユーザの指示等に基づいて、画像形成装置に所定のジョブを実行させるためのフォルダを作成する。この例では、印刷ジョブ用フォルダを作成した場合を示しているが、前述したような保存ジョブ用フォルダ、転送ジョブ用フォルダ、ファイル変換ジョブ用フォルダであっても良い。また、1つのフォルダだけでなく、2つ以上のフォルダを作成しても良い。
【0055】
図6は図4AのフローチャートにおけるステップS03のデータ送信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0056】
ステップS031で、携帯端末装置2は、近距離無線通信部13を介して近距離無線通信機器が検出されるのを待つ。近距離無線通信機器が検出されると(ステップS031でYES)、接続処理を行う。即ち、ステップS032で、検出された機器に対して接続要求を出し、機器側の回答を待つ。この際、近距離無線通信機器が画像形成装置1である場合、携帯端末装置2は画像形成装置1から装置情報として画像形成装置装置固有のコード情報を取得するとともに、取得したコード情報により、近距離無線通信機器が画像形成装置1であることを特定する。
【0057】
次に、ステップS033で、画像形成装置1により接続要求が受け付けられたか否かを判断する。画像形成装置1により接続要求が受け付けられなかった場合(ステップS033でNO)、ステップS031に戻る。接続要求が受け付けられると(ステップS033でYES)、ステップS034で通信接続の確立が検出されたのち、ステップS035で、図4AのステップS01で記憶部12に送信用フォルダや送信対象データを検索した後、ステップS036で、送信対象データが存在しているかどうかを判断する。
【0058】
送信対象データが存在すれば(ステップS036でYES)、ステップS037で、そのジョブデータを画像形成装置1に送信したのち、ステップS035に戻り、他の送信対象データを検索する。送信対象データが存在しなければ(ステップS036でNO)、ステップS038で画像形成装置1との近距離無線通信を切断した後、リターンする。
【0059】
図7は、図4BのフローチャートにおけるステップS11の画像形成装置1のデータ受信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0060】
ステップS111では、近距離無線通信方式による接続要求があるのを待つ。接続要求があると(ステップS111でYES)、接続処理を行う。即ち、ステップS112で、画像形成装置1が送信し携帯端末装置2から再送信されてきた、画像形成装置自身の固有のコード情報が正しいかどうかを照合し、照合の結果が適正(OK)でなければ(ステップS112でNO)、ステップS111に戻る。照合の結果が適正であれば(ステップS112でYES)、ステップS113で携帯端末装置2と通信接続を確立した後、ステップS114で、携帯端末装置2からの受信対象データがあるかどうかを判断する。
【0061】
受信対象データがなければ(ステップS114でNO)、受信対象データがあるまでそのままステップS114に留まる。受信対象データがあれば(ステップS114でYES)、ステップS115で携帯端末装置からジョブデータを受信した後、ステップS116に進む。
【0062】
ステップS116では、携帯端末装置2との近距離無線通信が切断されたかどうかが判断され、切断されなければ(ステップS116でNO)、ステップS114に戻る。携帯端末装置2との近距離無線通信が切断された場合は(ステップS116でYES)、リターンする。
【0063】
図8は、図4BのフローチャートにおけるステップS12のデータ処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0064】
携帯端末装置2からデータを受信した画像形成装置1は、ステップS12で、受信したジョブデータをジョブの種類を示す情報に従って印刷したのち、リターンする。この場合、受信データの印刷条件は例えば画像形成装置1側で予め設定された条件を用いても良いし、ジョブデータ毎に設定されジョブデータと共に送信されてきた条件を用いても良いし、後述するように、携帯端末装置2から送信されてきたフォルダ毎のジョブ条件に基づいて実行しても良い。
【0065】
なお、ジョブデータが格納された携帯端末装置2の記憶部22における送信用フォルダが、印刷ジョブ用フォルダ221でなく、保存ジョブ用フォルダ222、転送ジョブ用フォルダ223、ファイル変換ジョブ用フォルダ224の少なくともいずれかであった場合、フォルダの種類に応じて、画像形成装置1は、受信したジョブデータの記憶部12への保存、外部装置への転送、ファイル形式の変換を実行する。
【0066】
このように、この実施形態では、携帯端末装置2と画像形成装置1の接続確立が携帯端末装置2で検出されたときは、携帯端末装置2の記憶部12の送信用フォルダ221〜224に格納されているジョブデータが画像形成装置1へ自動的に送信される。このため、携帯端末装置2のユーザが送信対象のジョブデータを選択して送信を指示する操作は不要であるから、その分だけジョブが実行されるまでの画像形成装置1に対する占有時間を少なくできる。しかも、携帯端末装置2の送信用フォルダ221〜224に格納されているジョブデータが画像形成装置1に送信されるから、ユーザは例えば印刷等を行いたいデータを携帯端末装置2により入手したときは、実行したいジョブに応じた送信用フォルダ221〜224に格納しておけば良く、このジョブデータを確実に画像形成装置2に送信してジョブを実行させることができる。
【0067】
図9はこの発明の他の実施形態を示すものである。この実施形態では、画像形成装置1からのジョブデータ送信要求に応じて、携帯端末装置2は画像形成装置1にジョブデータ等を送信するものである。
【0068】
図9(A)は、図4BのフローチャートにおけるステップS11の画像形成装置1のデータ受信処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。
【0069】
ステップS1101では、近距離無線通信部13を介して近距離無線通信機器が検出されるのを待つ。近距離無線通信機器が検出されると(ステップS1101でYES)、ステップS1102で、検出された機器に対して接続要求を出し、機器側の回答を待つ。この際、近距離無線通信機器が携帯端末装置2である場合、画像形成装置1は携帯端末装置2から装置情報として固有のコード情報を取得するとともに、取得したコード情報により、近距離無線通信機器が携帯端末装置2であることを特定する。
【0070】
次に、ステップS1103で、携帯端末装置2により接続要求が受け付けられたか否かを判断する。受け付けられなかった場合(ステップS1103でNO)、ステップS1101に戻る。接続要求が受け付けられると(ステップS1103でYES)、ステップS1104で、通信接続の確立が検出されたのち、ステップS1105で、携帯端末装置2に対してジョブデータの送信を要求する。
【0071】
次いで、ステップS1106で、携帯端末装置2からの受信対象データがあるかどうかを判断する。受信対象データがなければ(ステップS1106でNO)、そのままステップS1106に留まる。受信対象データがあれば(ステップS1106でYES)、ステップS1107で携帯端末装置からデータを受信した後、ステップS1108に進む。
【0072】
ステップS1108では、携帯端末装置2との近距離無線通信が切断されたかどうかが判断され、切断されなければ(ステップS1108でNO)、ステップS1106に戻る。携帯端末装置2との近距離無線通信が切断された場合は(ステップS1108でYES)、リターンする。
【0073】
図9(B)は、図4(A)のフローチャートにおけるステップS03の携帯端末装置2のデータ送信処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。
【0074】
ステップS0301において、近距離無線通信方式による接続要求があるのを待つ。接続要求があると(ステップS0301でYES)、ステップS0302で、携帯端末装置2が送信し画像形成装置1から再送信されてきた、携帯端末装置自身の固有のコード情報が正しいかどうかを照合し、照合の結果が適正(OK)でなければ(ステップS0302でNO)、ステップS0301に戻る。照合の結果が適正であれば(ステップS0302でYES)、ステップS0303で画像形成装置と通信接続を確立した後、ステップS0304で、画像形成装置1からのデータ送信要求があるかどうかを判断する。
【0075】
データ送信要求がなければ(ステップS0304でNO)、送信要求があるまでそのままステップS0304に留まる。送信要求があれば(ステップS0304でYES)、ステップS0305で、記憶部22の送信用フォルダ221〜224及びフォルダ内の送信対象データを検索したのち、ステップS0306で、送信対象データが存在しているかどうかを判断する。
【0076】
送信対象データが存在すれば(ステップS0306でYES)、ステップS0307で、そのジョブデータ等を画像形成装置に送信したのち、ステップS0305にもどり、他の送信対象データを検索する。送信対象データが存在しなければ(ステップS0306でNO)、ステップS0308で近距離無線通信を切断した後、リターンする。
【0077】
この実施形態によれば、携帯端末装置2と画像形成装置1の接続確立を検出した画像形成装置1から携帯端末装置2に対してジョブデータの送信要求があったときは、携帯端末装置2の記憶部22の送信用フォルダ221〜224に格納されているジョブデータが画像形成装置1へ自動的に送信されるから、携帯端末装置2のユーザが送信対象のジョブデータを選択して送信を指示する操作は不要となり、その分だけジョブが実行されるまでの画像形成装置1に対する占有時間を少なくできる。
【0078】
図10はこの発明のさらに他の実施形態を示すフローチャートであり、図4(B)のフローチャートにおけるステップS12のデータ処理のサブルーチンに対応するものである。
【0079】
今まで説明した実施形態では、携帯端末装置2の記憶部22の送信用フォルダ221〜224に格納されているジョブデータを、画像形成装置1に送信するものとしたが、図10に示す実施形態では、1個または複数個のジョブデータ参照先情報が送信用フォルダ221〜224に格納されており、これらの参照先情報が画像形成装置1に送信されるものである。
【0080】
ステップS122で、画像形成装置1は受信したデータの種別、換言すれば受信データがジョブデータかまたはジョブデータの参照先情報かを判別する。
【0081】
ジョブデータであれば(ステップS122で「ジョブデータ」)、そのままステップS123に進む。参照先情報であれば(ステップS122で「参照先情報」)、ステップS124で、参照先情報で示されるジョブデータの存在先にアクセスして、ジョブデータを取得したのち、ステップS123に進む。例えば、ジョブデータが外部に存在する場合には、ネットワークを介してジョブデータが取得される。
【0082】
ステップS123では、受信したあるいは取得したジョブデータについて印刷等のジョブを実行した後、リターンする。
【0083】
このように、携帯端末装置2からジョブデータの参照先情報を送信すれば、その情報に基づいて画像形成装置1がジョブデータを自動的に取得し、印刷等のジョブを実行するから、例えばサイズの大きなジョブデータであっても参照先情報のみを画像形成装置1に送信すれば良いことになり、携帯端末装置2の記憶部22の容量を小さくできる等の利点がある。
【0084】
図11及び図12は、この発明のさらに他の実施形態を説明するための図である。
【0085】
この実施形態では、携帯端末装置2の記憶部22に作成された1個または複数個の送信用フォルダ221〜224に対して、各フォルダ毎につまりジョブの種類に応じて、ジョブを実行する際の条件であるジョブ条件(ジョブチケットともいう)が割り当てられている。そして、フォルダに格納された1個または複数個のジョブデータが画像形成装置1に送信されたときには、そのフォルダに割り当てられた1個のジョブチケットも同時に送信され、画像形成装置1では、受信したジョブチケットに従ってジョブデータに対するジョブを実行する構成となされている。
【0086】
前記ジョブチケットの一例を図11に示す。この例では、4種類のジョブチケット31〜34が設定されている。
【0087】
ジョブチケット31は、印刷ジョブ用フォルダ221に割り当てられたもので、ジョブの種類は「印刷」、印刷設定として例えば部数「1」が設定されている。
【0088】
ジョブチケット32は、保存ジョブ用フォルダ222に割り当てられたもので、ジョブの種類は「記憶部(ハードディスク:HDD)への保存」、保存設定として例えば保存先「\user1\box1」が設定されている。
【0089】
ジョブチケット33は、転送ジョブ用フォルダ223に割り当てられたもので、ジョブの種類は「転送」、転送設定として転送方法「Fax転送」、転送先「0727828497」が設定されている。
【0090】
ジョブチケット34は、ファイル変換ジョブ用フォルダ224に割り当てられたもので、ジョブの種類は「ファイル変換」、ファイル変換設定として変換方法「HTML→PDF」(HTMLからPDFへの変換)が設定されている。
【0091】
図12(A)は図4(A)のフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンに対応するフローチャートであり、図12(B)は図4(B)のフローチャートにおけるステップS12のデータ処理に対応するフローチャートである。
【0092】
図12(A)において、ステップS012では、ユーザの指示に基づいてジョブの種類に応じた1個または複数個の送信用フォルダ221〜224を作成した後、ステップS014〜ステップS016の処理を、作成したフォルダの個数分繰り返す(ステップS013及びS017)。
【0093】
即ち、ステップS014では、ジョブチケットの割り当て対象であるフォルダが存在するかどうかを判断し、存在しなければ(ステップS014でNO)、そのままリターンする。存在する場合は(ステップS014でYES)、ステップS015で、ユーザの指示に基づいて対応するフォルダについてのジョブチケットを生成したのち、ジョブチケットを対応するフォルダに保存する。これらの処理をフォルダの数だけ繰り返した後、リターンする。
【0094】
一方、フォルダ221〜224内のジョブデータとジョブチケットを、携帯端末装置2から受信した画像形成装置1は、図12(B)に示すように、受信したジョブデータについてジョブチケットに応じたジョブを実行する。即ち、ジョブチケットに従って印刷し(ステップS123)、あるいはハードディスクからなる記憶部に保存し(ステップS124)、あるいは外部装置へ転送し(ステップS125)、あるいはファイル変換を行う(ステップS126)。
【0095】
図11及び図12の実施形態によれば、画像形成装置1は、各送信用フォルダ221〜224に割り当てられているジョブチケットに応じてジョブを実行するから、携帯端末装置2のユーザにとっては、各ジョブデータ毎にジョブ条件を設定する必要はなくなり、使い勝手を向上することができる。
【0096】
図13は、この発明のさらに他の実施形態を説明するためのフローチャートであり、図4(A)のフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。この実施形態では、ジョブデータの画像形成装置1への送信可否をユーザが設定可能となされている。
【0097】
携帯端末装置2は、ステップS0101でフォルダを作成したのち、作成されたフォルダに格納されたジョブデータを画像形成装置1に送信するか否かの設定を、ユーザの操作指示に基づいて設定する。前記ジョブデータの送信可否設定は、フォルダ毎に行うことができ、あるいはさらに画像形成装置1毎に行うことができる。ジョブデータを送信することが設定されたフォルダに格納されたジョブデータのみが、画像形成装置1へ送信され、ジョブデータを送信しないことが設定されたフォルダに格納されたジョブデータは、画像形成装置1へ送信されない。また、ジョブデータを送信することが設定されたフォルダであっても、送信しないことが設定された画像形成装置に対しては、ジョブデータの送信は行われない。
【0098】
このように、ユーザは、携帯端末装置2の記憶部22のフォルダ221〜224毎に、さらに画像形成装置1毎に、画像形成装置1へのジョブデータの送信を行うか否かを設定することができるから、送信可否についてのユーザの意図を反映することができ、利便性を高めることができる。
【0099】
図14は、この発明のさらに他の実施形態を説明するためのフローチャートであり、図4(A)のフローチャートにおけるステップS03のデータ送信処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。
【0100】
この実施形態では、ジョブデータを格納するための送信用フォルダ221〜224が、携帯端末装置2の記憶部22に作成されていない場合に、画像形成装置1からフォルダ作成用アプリケーションプログラムをダウンロードして、フォルダを作成するものである。
【0101】
ステップS0311で、携帯端末装置2は、近距離無線通信部23を介して近距離無線通信機器である画像形成装置1が検出されるのを待つ。画像形成装置1が検出されると(ステップS0311でYES)、ステップS0312で、検出された画像形成装置1に対して接続要求を出し、画像形成装置1からの回答を待つ。
【0102】
次に、ステップS0313で、画像形成装置1により接続要求が受け付けられたか否かを判断する。画像形成装置1により接続要求が受け付けられなかった場合(ステップS0313でNO)、ステップS0311に戻る。接続要求が受け付けられると(ステップS0313でYES)、ステップS0314で、通信接続の確立が検出されたのち、ステップS0315で、記憶部22の送信用フォルダ及びジョブデータを検索し、ステップS0316でフォルダが存在するかどうかを判断する。フォルダが存在すれば(ステップS0316でYES)、ステップS0317で、フォルダに送信対象のジョブデータが存在しているかどうかを判断する。
【0103】
送信対象データが存在すれば(ステップS0317でYES)、ステップS0318で、そのジョブデータを画像形成装置1に送信したのち、ステップS0315に戻る。送信対象データが存在しなければ(ステップS037でNO)、ステップS0321で近距離無線通信を切断した後、リターンする。
【0104】
また、ステップS0316で、送信用フォルダが存在しない場合(ステップS0316でNO)、ステップS0319で、画像形成装置1からフォルダ作成用アプリケーションプログラムをダウンロードした後、ステップS0320で、前記アプリケーションプログラムによりフォルダを作成する。そして、ステップS0321に進んで近距離無線通信を切断した後、リターンする。
【0105】
このように、画像形成装置1との接続が確立されたときに、携帯端末装置2に送信用フォルダが存在しないときは、画像形成装置1からダウンロードしたフォルダ生成用アプリケーションプログラムを用いてフォルダ221〜224を生成することができるから、極めて便利である。
【0106】
図15は、この発明のさらに他の実施形態を説明するためのフローチャートであり、図15(A)は、図4(A)のフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンに対応するフローチャートであり、図15(B)は、同じく図4(A)のフローチャートにおけるステップS03のデータ送信処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。
【0107】
この実施形態では、携帯端末装置2が、フォルダ221〜224に登録されたPIN(Personal Identification Number)コードを用いて、近距離無線通信による画像形成装置1との接続を確立するものとなされている。
【0108】
図15(A)において、携帯端末装置2はステップS0120で送信用フォルダを作成した後、ステップS0121で、作成した各フォルダにPINコードを登録する。
【0109】
一方、図15(B)に示すデータ送信処理において、携帯端末装置2はステップS0331で、近距離無線通信部23を介して画像形成装置1が検出されるのを待つ。画像形成装置1が検出されると(ステップS0331でYES)、ステップS0332で、送信用フォルダ221〜224を検索し、ステップS0333で、フォルダに登録したPINコードを用いて画像形成装置1に対して接続要求を出し、画像形成装置1側の回答を待つ。
【0110】
次に、ステップS0334で、画像形成装置1により接続要求が受け付けられたか否かを判断する。画像形成装置1により接続要求が受け付けられなかった場合(ステップS03334でNO)、ステップS0331に戻る。
【0111】
接続要求が受け付けられると(ステップS0334でYES)、ステップS0335で、通信接続の確立が検出されたのち、ステップS0336で、フォルダに送信対象のジョブデータが存在しているかどうかを検索して、送信対象データが存在しているかどうかを判断する。
【0112】
送信対象データが存在すれば(ステップS0336でYES)、ステップS0337で、そのジョブデータを画像形成装置1に送信したのち、ステップS0336に戻る。送信対象データが存在しなければ(ステップS0336NO)、ステップS0338で近距離無線通信を切断した後、リターンする。
【0113】
このように、この実施形態では、フォルダに登録されているPINコードを用いて画像形成装置1との接続が行われるから、確実に接続を行うことができる。
【0114】
図16はこの発明のさらに他の実施形態を説明するものであり、この実施形態では、画像形成装置1が、ジョブデータと共に受信した、フォルダ221〜224に割り当てられているジョブチケットを、ユーザの指示に基づいて編集可能となされている。
【0115】
即ち、画像形成装置1の全体制御部11は、ジョブチケット編集モードにおいて、操作パネル部17の表示部172にジョブチケット設定画面41を表示させる。この例では、印刷ジョブ用ジョブチケット、保存用ジョブチケット、転送用ジョブチケット、ファイル変換用ジョブチケットの4つのジョブチケットを受信した場合を示している。
【0116】
表示画面41において、ユーザにより「印刷」ボタンが選択されると、印刷ジョブ用ジョブチケットの変更画面42が表示され、ジョブチケットで規定されている印刷設定(この例では印刷部数)を変更可能となされている。
【0117】
表示画面41において、「HDD」ボタンが選択されると、保存ジョブ用ジョブチケットの変更画面43が表示され、ジョブチケットで規定されている記憶部22への保存設定(この例では保存先)を変更可能となされている。
【0118】
表示画面41において、「転送」ボタンが選択されると、転送ジョブ用ジョブチケットの変更画面44が表示され、ジョブチケットで規定されている転送設定及び転送方法(この例ではFax転送かFTP転送か、及び転送先)を変更可能となされている。
【0119】
表示画面41において、「ファイル変換」ボタンが選択されると、ファイル変換用ジョブチケットの変更画面45が表示され、ジョブチケットで規定されているファイル変換設定(この例では入力形式と出力形式)を変更可能となされている。
【0120】
このように、携帯端末装置2で各フォルダ221〜224に割り当てられたジョブ条件を、画像形成装置1により編集することができるから、ユーザはジョブ条件を容易に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】この発明の一実施形態に係るジョブ実行システムとしての印刷システムの構成図である。
【図2】画像形成装置の機能的な構成を示すブロック図である。
【図3】携帯端末装置の機能構成を示すブロック図である。
【図4】図4Aは携帯端末装置の動作を示すフローチャートであり、図4Bは画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】図4AのフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図4AのフローチャートにおけるステップS03のデータ送信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】図4BのフローチャートにおけるステップS11の画像形成装置のデータ受信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】図4Bのフローチャートにおけるデータ処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】この発明の他の実施形態を示すもので、図9(A)は、図4BのフローチャートにおけるステップS11の画像形成装置のデータ受信処理のサブルーチンに対応するフローチャート、図9(B)は、図4(A)のフローチャートにおけるステップS03の携帯端末装置のデータ送信処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。
【図10】この発明のさらに他の実施形態を示すフローチャートであり、図4(B)のフローチャートにおけるステップS12のデータ処理のサブルーチンに対応するものである。
【図11】ジョブチケットの一例を示す図である。
【図12】図12(A)は図4(A)のフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンに対応するフローチャートであり、図12(B)は図4(B)のフローチャートにおけるステップS12のデータ処理に対応するフローチャートである。
【図13】この発明のさらに他の実施形態を説明するためのフローチャートであり、図4(A)のフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。
【図14】この発明のさらに他の実施形態を説明するためのフローチャートであり、図4(A)のフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。
【図15】この発明のさらに他の実施形態を説明するためのフローチャートであり、図15(A)は、図4(A)のフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンに対応するフローチャートであり、図15(B)は、同じく図4(A)のフローチャートにおけるステップS03のデータ送信処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。
【図16】ジョブデータと共に受信したジョブチケットを、画像形成装置で編集する場合の画面遷移図である。
【符号の説明】
【0122】
1 画像形成装置
2 携帯端末装置
11 全体制御部
12 記憶部
13 近距離無線通信部
17 操作パネル部
21 全体制御部
22 記憶部
221〜224 フォルダ
【技術分野】
【0001】
この発明は、相互に接続可能な携帯端末装置と画像形成装置等のジョブ実行装置とを備えたジョブ実行システム、このシステムに好適に用いられる前記携帯端末装置及びジョブ実行装置、ジョブデータ送信または受信方法、並びにジョブデータ送信または受信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等の携帯端末装置には、カメラやブラウザ等のようなデータを作成・取得できる機能が搭載されている。それらのデータは、携帯端末装置のメモリだけでなく、SDカード等の記憶メディアに保存できるようになり、携帯端末装置で扱えるデータ量が増加している。それに伴い、携帯端末装置からデータの印刷を行いたいという場面も多くなっている。
【0003】
また、多機能デジタル画像形成装置であるMFP(Multi Function Peripherals)と携帯端末装置との間で、ブルートゥース(Bluetooth)等の近距離無線通信によってデータの送受信が行えるようになり、携帯端末装置のデータをMFPに送信してMFPで印刷することも可能となっている。
【0004】
例えば、特許文献1には、携帯電話が第1無線手段により文書サーバから取得した印刷可能なデータを、第2無線手段によりプリンタに送信し、プリンタで印刷する技術が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、携帯端末装置にて取得したURL情報やホームページ情報、画像データ等を記憶しておき、無線通信を利用してパソコンあるいはプリンタに送信し、詳細情報の取得処理や印刷処理をパソコンあるいはプリンタで実行させることで、携帯端末装置の処理負荷及び記憶メモリの容量削減を図る技術が開示されている。
【0006】
これらの特許文献に記載された技術を含め、近距離無線通信等によって携帯端末装置からMFPへデータを送信する場合、従来では、まず送信先であるMFPとの接続処理により接続を確立し、その後にユーザが送信対象のデータを選択して送信を指示することが行われていた。
【特許文献1】特開2003−114773号公報
【特許文献2】特開2006−215630号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、携帯端末装置からMFPへデータを送信してMFPで印刷を行う場合、携帯端末装置とMFPとの接続が確立されたのち印刷が終了するまでは、MFPはそのユーザによって占有されることになるが、接続確立後にユーザが印刷対象のデータを選択して送信を指示する方法では、ユーザによる印刷対象データの選択操作及び送信指示操作の間もMFPが占有されることになり、占有時間が長くなるという問題があった。
【0008】
また、印刷したいデータをユーザが携帯端末装置により入手したときに、そのユーザが常にMFPの近くにいるわけではないので、印刷したいデータを携帯端末装置により入手したとしても、直ちにMFPに印刷を指示できるとは限らないという問題もあった。
【0009】
この発明の目的は、携帯端末装置から画像形成装置へデータを送信して、画像形成装置に印刷等のジョブを行わせる場合に、画像形成装置の占有時間の短縮化を図ることができると共に、携帯端末装置により入手したデータについてのジョブを確実に画像形成装置に実行させることができるジョブ実行システムを提供することにある。
【0010】
この発明の他の目的は、前記ジョブ実行システムに好適に用いることのできる携帯端末装置またはジョブ実行装置を提供し、さらにはジョブデータ送信または受信方法、並びにジョブデータ送信または受信プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題は以下の手段によって解決される。
(1)相互に接続可能な携帯端末装置とジョブ実行装置とを備えたジョブ実行システムであって、前記携帯端末装置は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納する格納手段と、ジョブ実行装置との接続処理及び接続後の通信を行う通信手段と、前記格納手段に格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置に送信する送信手段と、を備え、前記ジョブ実行装置は、携帯端末装置との接続処理及び接続後の通信を行う通信手段と、携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信する受信手段と、受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてのジョブを実行する実行手段と、を備え、前記携帯端末装置の送信手段によるジョブデータまたはジョブデータ参照先情報のジョブ実行装置への送信は、携帯端末装置とジョブ実行装置の接続確立が携帯端末装置で検出されたことに基づいて、または携帯端末装置とジョブ実行装置との接続確立がジョブ実行装置で検出されたときにジョブ実行装置から前記携帯端末装置に対してなされた送信要求に基づいて行われることを特徴とするジョブ実行システム。
(2)前記携帯端末装置とジョブ実行装置との接続処理及び通信は近距離無線通信方式により行われる請求項1に記載のジョブ実行システム。
(3)前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有し、携帯端末装置の送信手段は前記フォルダ内のジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置へ送信する請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
(4)前記携帯端末装置は、近距離無線通信方式による接続処理によって送信先であるジョブ実行装置の情報を取得し、取得されたジョブ実行装置情報に示される宛先にジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を送信する請求項2に記載のジョブ実行システム。
(5)前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有し、前記携帯端末装置はフォルダ毎に、接続確立に基づくジョブ実行装置へのジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信を行うか否かを設定可能な設定手段を備えている請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
(6)前記設定手段はさらに、接続確立に基づくジョブ実行装置へのジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信を行うか否かを画像形成装置毎に設定可能である請求項5に記載のジョブ実行システム。
(7)前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有し、前記携帯端末装置は、ジョブ実行装置との接続が確立されたときに、前記フォルダが存在しないときはフォルダを生成するフォルダ生成手段を備えている請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
(8)前記フォルダ生成手段は、ジョブ実行装置から取得したフォルダ生成用アプリケーションプログラムを用いてフォルダを生成する請求項7に記載のジョブ実行システム。
(9)前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有するとともに、前記フォルダはジョブの種類毎に設けられ、前記携帯端末装置は、前記フォルダ内のジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置へ送信する請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
(10)フォルダは、印刷ジョブ用フォルダ、ジョブ実行装置の記憶手段へジョブデータを保存するための保存ジョブ用フォルダ、ジョブ実行装置からジョブデータを外部へ転送するための転送ジョブ用フォルダ、ファイル変換ジョブ用フォルダの少なくとも1つである請求項9に記載のジョブ実行システム。
(11)前記各フォルダには、ジョブの種類に応じたジョブ条件が割り当てられている請求項9または10に記載のジョブ実行システム。
(12)ジョブ実行装置は、前記各フォルダに割り当てられているジョブ条件を編集する編集手段を備えている請求項11に記載のジョブ実行システム。
(13)前記フォルダ生成手段は、ジョブの種類に応じたフォルダを生成する請求項7または8に記載のジョブ実行システム。
(14)前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有するとともに、前記フォルダには、近距離無線通信によるジョブ実行装置との接続を確立するためのPINコードがフォルダ毎に登録されている請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
(15)ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納する格納手段と、ジョブ実行装置との接続処理及び接続後の通信を行う通信手段と、前記通信手段によるジョブ実行装置との接続確立を検出する検出手段と、前記検出手段によるジョブ実行装置との接続確立の検出に基づいて、またはジョブ実行装置との接続確立がジョブ実行装置で検出されたときにジョブ実行装置から送信されてきた送信要求に基づいて、前記格納手段に格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置に送信する送信手段と、を備えたことを特徴とする携帯端末装置。
(16)携帯端末装置との接続処理及び接続後の通信を行う通信手段と、前記通信手段による携帯端末装置との接続確立を検出する検出手段と、前記検出手段により携帯端末装置との接続確立が検出されたときに、前記携帯端末に対してジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信を要求する要求手段と、要求手段による要求に応じて携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信する受信手段と、受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてのジョブを実行する実行手段と、を備えたことを特徴とするジョブ実行装置。
(17)ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納手段に格納するステップと、ジョブ実行装置との接続処理を行うステップと、前記ジョブ実行装置との接続確立を検出するステップと、前記ジョブ実行装置との接続確立の検出に基づいて、前記格納手段に格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置に送信するステップと、を備えたことを特徴とする携帯端末装置におけるジョブデータ送信方法。
(18)携帯端末装置との接続処理を行うステップと、前記携帯端末装置との接続確立を検出するステップと、前記携帯端末装置との接続確立が検出されたときに、前記携帯端末に対してジョブデータの送信を要求するステップと、前記送信要求に応じて携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信するステップと、受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてのジョブを実行するステップと、を備えたことを特徴とするジョブ実行装置におけるジョブデータ受信方法。
(19)ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納手段に格納するステップと、ジョブ実行装置との接続処理を行うステップと、前記ジョブ実行装置との接続確立を検出するステップと、前記ジョブ実行装置との接続確立の検出に基づいて、前記格納手段に格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置に送信するステップと、を携帯端末のコンピュータに実行させるためのジョブデータ送信プログラム。
(20)携帯端末装置との接続処理を行うステップと、前記携帯端末装置との接続確立を検出するステップと、前記携帯端末装置との接続確立が検出されたときに、前記携帯端末に対してジョブデータの送信を要求するステップと、前記送信要求に応じて携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信するステップと、受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてのジョブを実行するステップと、をジョブ実行装置のコンピュータに実行させるためのジョブデータ受信プログラム。
【発明の効果】
【0012】
前項(1)に記載の発明によれば、携帯端末装置とジョブ実行装置の接続確立が携帯端末装置で検出されたことに基づいて、または携帯端末装置とジョブ実行装置の接続確立がジョブ実行装置で検出されたときにジョブ実行装置から前記携帯端末装置に対してなされたジョブデータの送信要求に基づいて、携帯端末装置の格納手段に格納されているジョブデータまたはジョブデータ参照先情報がジョブ実行装置へ自動的に送信される。そして、画像形成装置は、受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてジョブを実行する。このため、携帯端末装置のユーザが送信対象のデータを選択して送信を指示する操作は不要であるから、その分だけジョブが実行されるまでのジョブ実行装置に対する占有時間を少なくできる。しかも、携帯端末装置の格納手段に格納されているジョブデータまたはジョブデータ参照先情報がジョブ実行装置に送信されるから、ユーザは例えば印刷等したいデータを携帯端末装置により入手したときは、前記格納手段に格納しておけば良く、このデータを確実にジョブ実行装置に送信してジョブを実行させることができる。
【0013】
前項(2)に記載の発明によれば、携帯端末装置とジョブ実行装置との接続処理及び通信を、近距離無線通信方式により行うことができる。
【0014】
前項(3)に記載の発明によれば、携帯端末装置の格納手段のフォルダに格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報がジョブ実行装置へ送信され、送信されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報で示される参照先から取得したジョブデータに対してジョブを実行することができる。
【0015】
前項(4)に記載の発明によれば、近距離無線通信による接続処理によって送信先であるジョブ実行装置の情報を取得し、取得されたジョブ実行装置情報に示される宛先にジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を送信することができる。
【0016】
前項(5)に記載の発明によれば、ユーザは、携帯端末装置のジョブデータ格納手段のフォルダ毎に、接続確立に基づくジョブ実行装置へのジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信を行うか否かを設定することができる。
【0017】
前項(6)に記載の発明によれば、ユーザは、接続確立に基づくジョブ実行装置へのジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信を行うか否かを、ジョブ実行装置毎に設定することができる。
【0018】
前項(7)に記載の発明によれば、ジョブ実行装置との接続が確立されたときに、携帯端末装置にフォルダが存在しないときは、フォルダを自動的に生成することができる。
【0019】
前項(8)に記載の発明によれば、ジョブ実行装置から取得したフォルダ生成用アプリケーションプログラムを用いてフォルダを生成することができる。
【0020】
前項(9)に記載の発明によれば、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダがジョブの種類毎に設けられ、前記携帯端末装置は、前記フォルダ内のデータをジョブ実行装置へ送信するから、ジョブ実行装置では、各フォルダに応じた種類のジョブを実行することができる。
【0021】
前項(10)に記載の発明によれば、ジョブ実行装置は、印刷ジョブ、保存ジョブ、転送ジョブ、ファイル変換ジョブの少なくとも1つを実行することができる。
【0022】
前項(11)に記載の発明によれば、ジョブ実行装置は、各フォルダに割り当てられているジョブの種類に応じたジョブ条件により、ジョブを実行することができる。
【0023】
前項(12)に記載の発明によれば、ジョブ実行装置は、前記各フォルダに割り当てられているジョブ条件を編集することができる。
【0024】
前項(13)に記載の発明によれば、携帯端末装置は、格納手段にフォルダが存在しないときに、ジョブの種類に応じたフォルダを生成することができる。
【0025】
前項(14)に記載の発明によれば、フォルダ毎に登録されているPINコードに基づいて、近距離無線通信によるジョブ実行装置との接続を確立することができる。
【0026】
前項(15)に記載の発明によれば、ジョブ実行装置の接続確立を検出して、格納手段に格納されているジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置へ自動的に送信することができる携帯端末装置となしうる。
【0027】
前項(16)に記載の発明によれば、携帯端末装置との接続確立を検出して、携帯端末装置に対してジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信要求を行い、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を送信させることができるジョブ実行装置となしうる。
【0028】
前項(17)に記載の発明によれば、ジョブ実行装置の接続確立を検出して、格納手段に格納されているジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置へ自動的に送信することができる。
【0029】
前項(18)に記載の発明によれば、携帯端末装置との接続確立を検出して、携帯端末装置に対してジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信要求を行い、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を送信させることができる。
【0030】
前項(19)に記載の発明によれば、ジョブ実行装置の接続確立を検出して、格納手段に格納されているジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置へ自動的に送信する処理を、携帯端末装置のコンピュータに実行させることができる。
【0031】
前項(20)に記載の発明によれば、携帯端末装置との接続確立を検出して、携帯端末装置に対してジョブデータの送信要求を行い、携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信する処理を、ジョブ実行装置のコンピュータに実行させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、この発明の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0033】
図1は、この発明の一実施形態に係るジョブ実行システムとしての印刷システムの構成図である。
【0034】
この印刷システムは、MFPからなるジョブ実行装置としての画像形成装置1と、携帯電話等の携帯端末装置2を備え、これらの画像形成装置1と携帯端末装置2とはそれぞれインターネット3に接続可能であると共に、ブルートゥース(Bluetooth)等の近距離無線通信方式により相互に接続及び通信が可能となされている。
【0035】
図2は、前記画像形成装置1の機能的な構成を示すブロック図である。
【0036】
画像形成装置1は、全体制御部11、記憶部12、近距離無線通信部13、ファイル管理部14、ネットワーク通信部15、プリント部16、操作パネル部17及びスキャン部18等を備えている。
【0037】
全体制御部11は、CPU111、RAM113、ROM112等を備え、画像形成装置1の全体を統括的に制御するものである。例えば、この実施形態では、携帯端末装置1との間で近距離無線通信方式による接続が確立できたか否かを、近距離無線通信部13を介して検出したり、接続確立を検出したときはジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信要求を携帯端末装置2に対して行うが、全体制御部11による具体的な動作は後述する。
【0038】
記憶部12は例えばハードディスク等の記憶媒体からなり、各種のデータ、設定情報、アプリケーションソフトなどを記憶する。
【0039】
近距離無線通信部13は、携帯端末装置2との間で近距離無線通信方式による接続確立のための接続処理及び接続確立後の通信を行うためのものであり、この近距離無線通信部13を介して、携帯端末装置2との間でデータの送受信が可能となされている。
【0040】
ファイル管理部14は、記憶部12に記憶されているデータファイルの管理を行うものであり、ネットワーク通信部15は、画像形成装置1をインターネット3等のネットワークに接続するためのものである。
【0041】
プリント部16は、携帯端末装置2から送信されてきたジョブデータ、ネットワークを介してパソコン等の外部装置から送信されてきたプリントデータ、あるいはスキャン部18で読み取られた原稿の画像データ等を、用紙に印刷するものであり、ジョブ実行部の1つとして機能する。
【0042】
操作パネル部17は、ユーザによる各種の入力操作を行ったり、画像形成装置1のモードやユーザへのメッセージ等を表示するものであり、テンキー、スタートキー、ストップキー等を備えたキー入力部171と、液晶タッチパネル等からなる表示部172を備えている。
【0043】
スキャン部18は、プラテンガラス上あるいは自動原稿搬送装置にセットされた原稿を読み取って、電子データである画像データに変換するものである。
【0044】
図3は、携帯端末装置2の機能構成を示すブロック図である。
【0045】
携帯端末装置2は、全体制御部21、記憶部22、近距離無線通信部23、ファイル管理部24、電話通信部25、アプリケーション管理部26、操作パネル部27等を備えている。
【0046】
全体制御部21は、CPU211、RAM213、ROM212等を備え、携帯端末装置2の全体を統括的に制御するものである。例えば、この実施形態では、画像形成装置1との間で近距離無線通信方式による接続が確立できたか否かを、近距離無線通信部23を介して検出したり、接続確立を検出したときはジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を画像形成装置1に送信する等の制御を行うが、全体制御部21による具体的な動作は後述する。
【0047】
記憶部22は各種のデータ、設定情報、アプリケーションソフトなどを記憶するものであり、ユーザが画像形成装置1に実行させたいジョブデータやジョブデータの参照先情報を格納しておく格納部としても機能する。この実施形態では、記憶部22にはジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するための1個または複数個のフォルダが設けられている。前記フォルダは、ジョブの種類毎に作成されており、この例では例えば画像形成装置1にデータを印刷させるための印刷ジョブが格納される印刷ジョブ用フォルダ221、画像形成装置1の記憶部12へデータを保存させるためのジョブが格納される保存ジョブ用フォルダ222、画像形成装置1からデータを外部へ転送するためのジョブが格納される転送ジョブ用フォルダ223、画像形成装置1にデータのファイル形式を変換させるためのジョブが格納されるファイル変換ジョブ用フォルダ224等のうちの少なくとも1つが設けられている。以下、ジョブデータが格納されるこのようなフォルダを、送信用フォルダともいう。
【0048】
近距離無線通信部23は、画像形成装置1との間で近距離無線通信方式による接続確立の為の処理及び接続確立後の通信を行うためのものであり、この近距離無線通信部23を介して、画像形成装置1との間でデータの送受信が可能となされている。
【0049】
ファイル管理部24は、記憶部22に記憶されているデータファイルの管理を行うものであり、電話通信部25は公衆電話回線との接続を行うものであり、アプリケーション管理部26は、記憶部22に記憶されているアプリケーションプログラムを管理するものである。
【0050】
操作パネル部27は、ユーザによる各種の入力操作を行ったり、画像形成装置1のモードやユーザへのメッセージ等を表示するものである。
【0051】
図4(A)は携帯端末装置2の動作を示すフローチャートであり、図4(B)は画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。なお、携帯端末装置2の動作は全体制御部21のCPU211がROM212や記憶部22に記憶されているプログラムに従って動作することにより実行される。また、画像形成装置1の動作は全体制御部11のCPU111がROM112や記憶部12に記憶されているプログラムに従って動作することにより実行される。
【0052】
携帯端末装置2は、図4(A)に示すように、ステップS01のフォルダ設定処理を行ってフォルダを作成したのち、ステップS02で設定したフォルダにデータを保存し、ステップS03でデータ送信処理を実行する。なお、ステップS01において、既にフォルダが作成されている場合には、フォルダ設定処理は行われることなく、ステップS02のデータ保存処理に進み、ステップS02で既にデータが保存されている場合には、データの保存が行われることなく、ステップS03のデータ送信処理に進む。
【0053】
一方、画像形成装置は、図4Bに示すように、ステップS11のデータ受信処理及びステップS22のデータ処理を実行する。
【0054】
図5は図4AのフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このフォルダ設定処理では、ステップS011で、ユーザの指示等に基づいて、画像形成装置に所定のジョブを実行させるためのフォルダを作成する。この例では、印刷ジョブ用フォルダを作成した場合を示しているが、前述したような保存ジョブ用フォルダ、転送ジョブ用フォルダ、ファイル変換ジョブ用フォルダであっても良い。また、1つのフォルダだけでなく、2つ以上のフォルダを作成しても良い。
【0055】
図6は図4AのフローチャートにおけるステップS03のデータ送信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0056】
ステップS031で、携帯端末装置2は、近距離無線通信部13を介して近距離無線通信機器が検出されるのを待つ。近距離無線通信機器が検出されると(ステップS031でYES)、接続処理を行う。即ち、ステップS032で、検出された機器に対して接続要求を出し、機器側の回答を待つ。この際、近距離無線通信機器が画像形成装置1である場合、携帯端末装置2は画像形成装置1から装置情報として画像形成装置装置固有のコード情報を取得するとともに、取得したコード情報により、近距離無線通信機器が画像形成装置1であることを特定する。
【0057】
次に、ステップS033で、画像形成装置1により接続要求が受け付けられたか否かを判断する。画像形成装置1により接続要求が受け付けられなかった場合(ステップS033でNO)、ステップS031に戻る。接続要求が受け付けられると(ステップS033でYES)、ステップS034で通信接続の確立が検出されたのち、ステップS035で、図4AのステップS01で記憶部12に送信用フォルダや送信対象データを検索した後、ステップS036で、送信対象データが存在しているかどうかを判断する。
【0058】
送信対象データが存在すれば(ステップS036でYES)、ステップS037で、そのジョブデータを画像形成装置1に送信したのち、ステップS035に戻り、他の送信対象データを検索する。送信対象データが存在しなければ(ステップS036でNO)、ステップS038で画像形成装置1との近距離無線通信を切断した後、リターンする。
【0059】
図7は、図4BのフローチャートにおけるステップS11の画像形成装置1のデータ受信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0060】
ステップS111では、近距離無線通信方式による接続要求があるのを待つ。接続要求があると(ステップS111でYES)、接続処理を行う。即ち、ステップS112で、画像形成装置1が送信し携帯端末装置2から再送信されてきた、画像形成装置自身の固有のコード情報が正しいかどうかを照合し、照合の結果が適正(OK)でなければ(ステップS112でNO)、ステップS111に戻る。照合の結果が適正であれば(ステップS112でYES)、ステップS113で携帯端末装置2と通信接続を確立した後、ステップS114で、携帯端末装置2からの受信対象データがあるかどうかを判断する。
【0061】
受信対象データがなければ(ステップS114でNO)、受信対象データがあるまでそのままステップS114に留まる。受信対象データがあれば(ステップS114でYES)、ステップS115で携帯端末装置からジョブデータを受信した後、ステップS116に進む。
【0062】
ステップS116では、携帯端末装置2との近距離無線通信が切断されたかどうかが判断され、切断されなければ(ステップS116でNO)、ステップS114に戻る。携帯端末装置2との近距離無線通信が切断された場合は(ステップS116でYES)、リターンする。
【0063】
図8は、図4BのフローチャートにおけるステップS12のデータ処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0064】
携帯端末装置2からデータを受信した画像形成装置1は、ステップS12で、受信したジョブデータをジョブの種類を示す情報に従って印刷したのち、リターンする。この場合、受信データの印刷条件は例えば画像形成装置1側で予め設定された条件を用いても良いし、ジョブデータ毎に設定されジョブデータと共に送信されてきた条件を用いても良いし、後述するように、携帯端末装置2から送信されてきたフォルダ毎のジョブ条件に基づいて実行しても良い。
【0065】
なお、ジョブデータが格納された携帯端末装置2の記憶部22における送信用フォルダが、印刷ジョブ用フォルダ221でなく、保存ジョブ用フォルダ222、転送ジョブ用フォルダ223、ファイル変換ジョブ用フォルダ224の少なくともいずれかであった場合、フォルダの種類に応じて、画像形成装置1は、受信したジョブデータの記憶部12への保存、外部装置への転送、ファイル形式の変換を実行する。
【0066】
このように、この実施形態では、携帯端末装置2と画像形成装置1の接続確立が携帯端末装置2で検出されたときは、携帯端末装置2の記憶部12の送信用フォルダ221〜224に格納されているジョブデータが画像形成装置1へ自動的に送信される。このため、携帯端末装置2のユーザが送信対象のジョブデータを選択して送信を指示する操作は不要であるから、その分だけジョブが実行されるまでの画像形成装置1に対する占有時間を少なくできる。しかも、携帯端末装置2の送信用フォルダ221〜224に格納されているジョブデータが画像形成装置1に送信されるから、ユーザは例えば印刷等を行いたいデータを携帯端末装置2により入手したときは、実行したいジョブに応じた送信用フォルダ221〜224に格納しておけば良く、このジョブデータを確実に画像形成装置2に送信してジョブを実行させることができる。
【0067】
図9はこの発明の他の実施形態を示すものである。この実施形態では、画像形成装置1からのジョブデータ送信要求に応じて、携帯端末装置2は画像形成装置1にジョブデータ等を送信するものである。
【0068】
図9(A)は、図4BのフローチャートにおけるステップS11の画像形成装置1のデータ受信処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。
【0069】
ステップS1101では、近距離無線通信部13を介して近距離無線通信機器が検出されるのを待つ。近距離無線通信機器が検出されると(ステップS1101でYES)、ステップS1102で、検出された機器に対して接続要求を出し、機器側の回答を待つ。この際、近距離無線通信機器が携帯端末装置2である場合、画像形成装置1は携帯端末装置2から装置情報として固有のコード情報を取得するとともに、取得したコード情報により、近距離無線通信機器が携帯端末装置2であることを特定する。
【0070】
次に、ステップS1103で、携帯端末装置2により接続要求が受け付けられたか否かを判断する。受け付けられなかった場合(ステップS1103でNO)、ステップS1101に戻る。接続要求が受け付けられると(ステップS1103でYES)、ステップS1104で、通信接続の確立が検出されたのち、ステップS1105で、携帯端末装置2に対してジョブデータの送信を要求する。
【0071】
次いで、ステップS1106で、携帯端末装置2からの受信対象データがあるかどうかを判断する。受信対象データがなければ(ステップS1106でNO)、そのままステップS1106に留まる。受信対象データがあれば(ステップS1106でYES)、ステップS1107で携帯端末装置からデータを受信した後、ステップS1108に進む。
【0072】
ステップS1108では、携帯端末装置2との近距離無線通信が切断されたかどうかが判断され、切断されなければ(ステップS1108でNO)、ステップS1106に戻る。携帯端末装置2との近距離無線通信が切断された場合は(ステップS1108でYES)、リターンする。
【0073】
図9(B)は、図4(A)のフローチャートにおけるステップS03の携帯端末装置2のデータ送信処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。
【0074】
ステップS0301において、近距離無線通信方式による接続要求があるのを待つ。接続要求があると(ステップS0301でYES)、ステップS0302で、携帯端末装置2が送信し画像形成装置1から再送信されてきた、携帯端末装置自身の固有のコード情報が正しいかどうかを照合し、照合の結果が適正(OK)でなければ(ステップS0302でNO)、ステップS0301に戻る。照合の結果が適正であれば(ステップS0302でYES)、ステップS0303で画像形成装置と通信接続を確立した後、ステップS0304で、画像形成装置1からのデータ送信要求があるかどうかを判断する。
【0075】
データ送信要求がなければ(ステップS0304でNO)、送信要求があるまでそのままステップS0304に留まる。送信要求があれば(ステップS0304でYES)、ステップS0305で、記憶部22の送信用フォルダ221〜224及びフォルダ内の送信対象データを検索したのち、ステップS0306で、送信対象データが存在しているかどうかを判断する。
【0076】
送信対象データが存在すれば(ステップS0306でYES)、ステップS0307で、そのジョブデータ等を画像形成装置に送信したのち、ステップS0305にもどり、他の送信対象データを検索する。送信対象データが存在しなければ(ステップS0306でNO)、ステップS0308で近距離無線通信を切断した後、リターンする。
【0077】
この実施形態によれば、携帯端末装置2と画像形成装置1の接続確立を検出した画像形成装置1から携帯端末装置2に対してジョブデータの送信要求があったときは、携帯端末装置2の記憶部22の送信用フォルダ221〜224に格納されているジョブデータが画像形成装置1へ自動的に送信されるから、携帯端末装置2のユーザが送信対象のジョブデータを選択して送信を指示する操作は不要となり、その分だけジョブが実行されるまでの画像形成装置1に対する占有時間を少なくできる。
【0078】
図10はこの発明のさらに他の実施形態を示すフローチャートであり、図4(B)のフローチャートにおけるステップS12のデータ処理のサブルーチンに対応するものである。
【0079】
今まで説明した実施形態では、携帯端末装置2の記憶部22の送信用フォルダ221〜224に格納されているジョブデータを、画像形成装置1に送信するものとしたが、図10に示す実施形態では、1個または複数個のジョブデータ参照先情報が送信用フォルダ221〜224に格納されており、これらの参照先情報が画像形成装置1に送信されるものである。
【0080】
ステップS122で、画像形成装置1は受信したデータの種別、換言すれば受信データがジョブデータかまたはジョブデータの参照先情報かを判別する。
【0081】
ジョブデータであれば(ステップS122で「ジョブデータ」)、そのままステップS123に進む。参照先情報であれば(ステップS122で「参照先情報」)、ステップS124で、参照先情報で示されるジョブデータの存在先にアクセスして、ジョブデータを取得したのち、ステップS123に進む。例えば、ジョブデータが外部に存在する場合には、ネットワークを介してジョブデータが取得される。
【0082】
ステップS123では、受信したあるいは取得したジョブデータについて印刷等のジョブを実行した後、リターンする。
【0083】
このように、携帯端末装置2からジョブデータの参照先情報を送信すれば、その情報に基づいて画像形成装置1がジョブデータを自動的に取得し、印刷等のジョブを実行するから、例えばサイズの大きなジョブデータであっても参照先情報のみを画像形成装置1に送信すれば良いことになり、携帯端末装置2の記憶部22の容量を小さくできる等の利点がある。
【0084】
図11及び図12は、この発明のさらに他の実施形態を説明するための図である。
【0085】
この実施形態では、携帯端末装置2の記憶部22に作成された1個または複数個の送信用フォルダ221〜224に対して、各フォルダ毎につまりジョブの種類に応じて、ジョブを実行する際の条件であるジョブ条件(ジョブチケットともいう)が割り当てられている。そして、フォルダに格納された1個または複数個のジョブデータが画像形成装置1に送信されたときには、そのフォルダに割り当てられた1個のジョブチケットも同時に送信され、画像形成装置1では、受信したジョブチケットに従ってジョブデータに対するジョブを実行する構成となされている。
【0086】
前記ジョブチケットの一例を図11に示す。この例では、4種類のジョブチケット31〜34が設定されている。
【0087】
ジョブチケット31は、印刷ジョブ用フォルダ221に割り当てられたもので、ジョブの種類は「印刷」、印刷設定として例えば部数「1」が設定されている。
【0088】
ジョブチケット32は、保存ジョブ用フォルダ222に割り当てられたもので、ジョブの種類は「記憶部(ハードディスク:HDD)への保存」、保存設定として例えば保存先「\user1\box1」が設定されている。
【0089】
ジョブチケット33は、転送ジョブ用フォルダ223に割り当てられたもので、ジョブの種類は「転送」、転送設定として転送方法「Fax転送」、転送先「0727828497」が設定されている。
【0090】
ジョブチケット34は、ファイル変換ジョブ用フォルダ224に割り当てられたもので、ジョブの種類は「ファイル変換」、ファイル変換設定として変換方法「HTML→PDF」(HTMLからPDFへの変換)が設定されている。
【0091】
図12(A)は図4(A)のフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンに対応するフローチャートであり、図12(B)は図4(B)のフローチャートにおけるステップS12のデータ処理に対応するフローチャートである。
【0092】
図12(A)において、ステップS012では、ユーザの指示に基づいてジョブの種類に応じた1個または複数個の送信用フォルダ221〜224を作成した後、ステップS014〜ステップS016の処理を、作成したフォルダの個数分繰り返す(ステップS013及びS017)。
【0093】
即ち、ステップS014では、ジョブチケットの割り当て対象であるフォルダが存在するかどうかを判断し、存在しなければ(ステップS014でNO)、そのままリターンする。存在する場合は(ステップS014でYES)、ステップS015で、ユーザの指示に基づいて対応するフォルダについてのジョブチケットを生成したのち、ジョブチケットを対応するフォルダに保存する。これらの処理をフォルダの数だけ繰り返した後、リターンする。
【0094】
一方、フォルダ221〜224内のジョブデータとジョブチケットを、携帯端末装置2から受信した画像形成装置1は、図12(B)に示すように、受信したジョブデータについてジョブチケットに応じたジョブを実行する。即ち、ジョブチケットに従って印刷し(ステップS123)、あるいはハードディスクからなる記憶部に保存し(ステップS124)、あるいは外部装置へ転送し(ステップS125)、あるいはファイル変換を行う(ステップS126)。
【0095】
図11及び図12の実施形態によれば、画像形成装置1は、各送信用フォルダ221〜224に割り当てられているジョブチケットに応じてジョブを実行するから、携帯端末装置2のユーザにとっては、各ジョブデータ毎にジョブ条件を設定する必要はなくなり、使い勝手を向上することができる。
【0096】
図13は、この発明のさらに他の実施形態を説明するためのフローチャートであり、図4(A)のフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。この実施形態では、ジョブデータの画像形成装置1への送信可否をユーザが設定可能となされている。
【0097】
携帯端末装置2は、ステップS0101でフォルダを作成したのち、作成されたフォルダに格納されたジョブデータを画像形成装置1に送信するか否かの設定を、ユーザの操作指示に基づいて設定する。前記ジョブデータの送信可否設定は、フォルダ毎に行うことができ、あるいはさらに画像形成装置1毎に行うことができる。ジョブデータを送信することが設定されたフォルダに格納されたジョブデータのみが、画像形成装置1へ送信され、ジョブデータを送信しないことが設定されたフォルダに格納されたジョブデータは、画像形成装置1へ送信されない。また、ジョブデータを送信することが設定されたフォルダであっても、送信しないことが設定された画像形成装置に対しては、ジョブデータの送信は行われない。
【0098】
このように、ユーザは、携帯端末装置2の記憶部22のフォルダ221〜224毎に、さらに画像形成装置1毎に、画像形成装置1へのジョブデータの送信を行うか否かを設定することができるから、送信可否についてのユーザの意図を反映することができ、利便性を高めることができる。
【0099】
図14は、この発明のさらに他の実施形態を説明するためのフローチャートであり、図4(A)のフローチャートにおけるステップS03のデータ送信処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。
【0100】
この実施形態では、ジョブデータを格納するための送信用フォルダ221〜224が、携帯端末装置2の記憶部22に作成されていない場合に、画像形成装置1からフォルダ作成用アプリケーションプログラムをダウンロードして、フォルダを作成するものである。
【0101】
ステップS0311で、携帯端末装置2は、近距離無線通信部23を介して近距離無線通信機器である画像形成装置1が検出されるのを待つ。画像形成装置1が検出されると(ステップS0311でYES)、ステップS0312で、検出された画像形成装置1に対して接続要求を出し、画像形成装置1からの回答を待つ。
【0102】
次に、ステップS0313で、画像形成装置1により接続要求が受け付けられたか否かを判断する。画像形成装置1により接続要求が受け付けられなかった場合(ステップS0313でNO)、ステップS0311に戻る。接続要求が受け付けられると(ステップS0313でYES)、ステップS0314で、通信接続の確立が検出されたのち、ステップS0315で、記憶部22の送信用フォルダ及びジョブデータを検索し、ステップS0316でフォルダが存在するかどうかを判断する。フォルダが存在すれば(ステップS0316でYES)、ステップS0317で、フォルダに送信対象のジョブデータが存在しているかどうかを判断する。
【0103】
送信対象データが存在すれば(ステップS0317でYES)、ステップS0318で、そのジョブデータを画像形成装置1に送信したのち、ステップS0315に戻る。送信対象データが存在しなければ(ステップS037でNO)、ステップS0321で近距離無線通信を切断した後、リターンする。
【0104】
また、ステップS0316で、送信用フォルダが存在しない場合(ステップS0316でNO)、ステップS0319で、画像形成装置1からフォルダ作成用アプリケーションプログラムをダウンロードした後、ステップS0320で、前記アプリケーションプログラムによりフォルダを作成する。そして、ステップS0321に進んで近距離無線通信を切断した後、リターンする。
【0105】
このように、画像形成装置1との接続が確立されたときに、携帯端末装置2に送信用フォルダが存在しないときは、画像形成装置1からダウンロードしたフォルダ生成用アプリケーションプログラムを用いてフォルダ221〜224を生成することができるから、極めて便利である。
【0106】
図15は、この発明のさらに他の実施形態を説明するためのフローチャートであり、図15(A)は、図4(A)のフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンに対応するフローチャートであり、図15(B)は、同じく図4(A)のフローチャートにおけるステップS03のデータ送信処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。
【0107】
この実施形態では、携帯端末装置2が、フォルダ221〜224に登録されたPIN(Personal Identification Number)コードを用いて、近距離無線通信による画像形成装置1との接続を確立するものとなされている。
【0108】
図15(A)において、携帯端末装置2はステップS0120で送信用フォルダを作成した後、ステップS0121で、作成した各フォルダにPINコードを登録する。
【0109】
一方、図15(B)に示すデータ送信処理において、携帯端末装置2はステップS0331で、近距離無線通信部23を介して画像形成装置1が検出されるのを待つ。画像形成装置1が検出されると(ステップS0331でYES)、ステップS0332で、送信用フォルダ221〜224を検索し、ステップS0333で、フォルダに登録したPINコードを用いて画像形成装置1に対して接続要求を出し、画像形成装置1側の回答を待つ。
【0110】
次に、ステップS0334で、画像形成装置1により接続要求が受け付けられたか否かを判断する。画像形成装置1により接続要求が受け付けられなかった場合(ステップS03334でNO)、ステップS0331に戻る。
【0111】
接続要求が受け付けられると(ステップS0334でYES)、ステップS0335で、通信接続の確立が検出されたのち、ステップS0336で、フォルダに送信対象のジョブデータが存在しているかどうかを検索して、送信対象データが存在しているかどうかを判断する。
【0112】
送信対象データが存在すれば(ステップS0336でYES)、ステップS0337で、そのジョブデータを画像形成装置1に送信したのち、ステップS0336に戻る。送信対象データが存在しなければ(ステップS0336NO)、ステップS0338で近距離無線通信を切断した後、リターンする。
【0113】
このように、この実施形態では、フォルダに登録されているPINコードを用いて画像形成装置1との接続が行われるから、確実に接続を行うことができる。
【0114】
図16はこの発明のさらに他の実施形態を説明するものであり、この実施形態では、画像形成装置1が、ジョブデータと共に受信した、フォルダ221〜224に割り当てられているジョブチケットを、ユーザの指示に基づいて編集可能となされている。
【0115】
即ち、画像形成装置1の全体制御部11は、ジョブチケット編集モードにおいて、操作パネル部17の表示部172にジョブチケット設定画面41を表示させる。この例では、印刷ジョブ用ジョブチケット、保存用ジョブチケット、転送用ジョブチケット、ファイル変換用ジョブチケットの4つのジョブチケットを受信した場合を示している。
【0116】
表示画面41において、ユーザにより「印刷」ボタンが選択されると、印刷ジョブ用ジョブチケットの変更画面42が表示され、ジョブチケットで規定されている印刷設定(この例では印刷部数)を変更可能となされている。
【0117】
表示画面41において、「HDD」ボタンが選択されると、保存ジョブ用ジョブチケットの変更画面43が表示され、ジョブチケットで規定されている記憶部22への保存設定(この例では保存先)を変更可能となされている。
【0118】
表示画面41において、「転送」ボタンが選択されると、転送ジョブ用ジョブチケットの変更画面44が表示され、ジョブチケットで規定されている転送設定及び転送方法(この例ではFax転送かFTP転送か、及び転送先)を変更可能となされている。
【0119】
表示画面41において、「ファイル変換」ボタンが選択されると、ファイル変換用ジョブチケットの変更画面45が表示され、ジョブチケットで規定されているファイル変換設定(この例では入力形式と出力形式)を変更可能となされている。
【0120】
このように、携帯端末装置2で各フォルダ221〜224に割り当てられたジョブ条件を、画像形成装置1により編集することができるから、ユーザはジョブ条件を容易に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】この発明の一実施形態に係るジョブ実行システムとしての印刷システムの構成図である。
【図2】画像形成装置の機能的な構成を示すブロック図である。
【図3】携帯端末装置の機能構成を示すブロック図である。
【図4】図4Aは携帯端末装置の動作を示すフローチャートであり、図4Bは画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】図4AのフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図4AのフローチャートにおけるステップS03のデータ送信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】図4BのフローチャートにおけるステップS11の画像形成装置のデータ受信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】図4Bのフローチャートにおけるデータ処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】この発明の他の実施形態を示すもので、図9(A)は、図4BのフローチャートにおけるステップS11の画像形成装置のデータ受信処理のサブルーチンに対応するフローチャート、図9(B)は、図4(A)のフローチャートにおけるステップS03の携帯端末装置のデータ送信処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。
【図10】この発明のさらに他の実施形態を示すフローチャートであり、図4(B)のフローチャートにおけるステップS12のデータ処理のサブルーチンに対応するものである。
【図11】ジョブチケットの一例を示す図である。
【図12】図12(A)は図4(A)のフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンに対応するフローチャートであり、図12(B)は図4(B)のフローチャートにおけるステップS12のデータ処理に対応するフローチャートである。
【図13】この発明のさらに他の実施形態を説明するためのフローチャートであり、図4(A)のフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。
【図14】この発明のさらに他の実施形態を説明するためのフローチャートであり、図4(A)のフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。
【図15】この発明のさらに他の実施形態を説明するためのフローチャートであり、図15(A)は、図4(A)のフローチャートにおけるステップS01のフォルダ設定処理のサブルーチンに対応するフローチャートであり、図15(B)は、同じく図4(A)のフローチャートにおけるステップS03のデータ送信処理のサブルーチンに対応するフローチャートである。
【図16】ジョブデータと共に受信したジョブチケットを、画像形成装置で編集する場合の画面遷移図である。
【符号の説明】
【0122】
1 画像形成装置
2 携帯端末装置
11 全体制御部
12 記憶部
13 近距離無線通信部
17 操作パネル部
21 全体制御部
22 記憶部
221〜224 フォルダ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に接続可能な携帯端末装置とジョブ実行装置とを備えたジョブ実行システムであって、
前記携帯端末装置は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納する格納手段と、ジョブ実行装置との接続処理及び接続後の通信を行う通信手段と、前記格納手段に格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置に送信する送信手段と、を備え、
前記ジョブ実行装置は、携帯端末装置との接続処理及び接続後の通信を行う通信手段と、携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信する受信手段と、受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてのジョブを実行する実行手段と、を備え、
前記携帯端末装置の送信手段によるジョブデータまたはジョブデータ参照先情報のジョブ実行装置への送信は、携帯端末装置とジョブ実行装置の接続確立が携帯端末装置で検出されたことに基づいて、または携帯端末装置とジョブ実行装置との接続確立がジョブ実行装置で検出されたときにジョブ実行装置から前記携帯端末装置に対してなされた送信要求に基づいて行われることを特徴とするジョブ実行システム。
【請求項2】
前記携帯端末装置とジョブ実行装置との接続処理及び通信は近距離無線通信方式により行われる請求項1に記載のジョブ実行システム。
【請求項3】
前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有し、携帯端末装置の送信手段は前記フォルダ内のジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置へ送信する請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
【請求項4】
前記携帯端末装置は、近距離無線通信方式による接続処理によって送信先であるジョブ実行装置の情報を取得し、取得されたジョブ実行装置情報に示される宛先にジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を送信する請求項2に記載のジョブ実行システム。
【請求項5】
前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有し、
前記携帯端末装置はフォルダ毎に、接続確立に基づくジョブ実行装置へのジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信を行うか否かを設定可能な設定手段を備えている請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
【請求項6】
前記設定手段はさらに、接続確立に基づくジョブ実行装置へのジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信を行うか否かを画像形成装置毎に設定可能である請求項5に記載のジョブ実行システム。
【請求項7】
前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有し、
前記携帯端末装置は、ジョブ実行装置との接続が確立されたときに、前記フォルダが存在しないときはフォルダを生成するフォルダ生成手段を備えている請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
【請求項8】
前記フォルダ生成手段は、ジョブ実行装置から取得したフォルダ生成用アプリケーションプログラムを用いてフォルダを生成する請求項7に記載のジョブ実行システム。
【請求項9】
前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有するとともに、前記フォルダはジョブの種類毎に設けられ、
前記携帯端末装置は、前記フォルダ内のジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置へ送信する請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
【請求項10】
フォルダは、印刷ジョブ用フォルダ、ジョブ実行装置の記憶手段へジョブデータを保存するための保存ジョブ用フォルダ、ジョブ実行装置からジョブデータを外部へ転送するための転送ジョブ用フォルダ、ファイル変換ジョブ用フォルダの少なくとも1つである請求項9に記載のジョブ実行システム。
【請求項11】
前記各フォルダには、ジョブの種類に応じたジョブ条件が割り当てられている請求項9または10に記載のジョブ実行システム。
【請求項12】
ジョブ実行装置は、前記各フォルダに割り当てられているジョブ条件を編集する編集手段を備えている請求項11に記載のジョブ実行システム。
【請求項13】
前記フォルダ生成手段は、ジョブの種類に応じたフォルダを生成する請求項7または8に記載のジョブ実行システム。
【請求項14】
前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有するとともに、前記フォルダには、近距離無線通信によるジョブ実行装置との接続を確立するためのPINコードがフォルダ毎に登録されている請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
【請求項15】
ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納する格納手段と、
ジョブ実行装置との接続処理及び接続後の通信を行う通信手段と、
前記通信手段によるジョブ実行装置との接続確立を検出する検出手段と、
前記検出手段によるジョブ実行装置との接続確立の検出に基づいて、またはジョブ実行装置との接続確立がジョブ実行装置で検出されたときにジョブ実行装置から送信されてきた送信要求に基づいて、前記格納手段に格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置に送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項16】
携帯端末装置との接続処理及び接続後の通信を行う通信手段と、
前記通信手段による携帯端末装置との接続確立を検出する検出手段と、
前記検出手段により携帯端末装置との接続確立が検出されたときに、前記携帯端末に対してジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信を要求する要求手段と、
要求手段による要求に応じて携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信する受信手段と、
受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてのジョブを実行する実行手段と、
を備えたことを特徴とするジョブ実行装置。
【請求項17】
ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納手段に格納するステップと、
ジョブ実行装置との接続処理を行うステップと、
前記ジョブ実行装置との接続確立を検出するステップと、
前記ジョブ実行装置との接続確立の検出に基づいて、前記格納手段に格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置に送信するステップと、
を備えたことを特徴とする携帯端末装置におけるジョブデータ送信方法。
【請求項18】
携帯端末装置との接続処理を行うステップと、
前記携帯端末装置との接続確立を検出するステップと、
前記携帯端末装置との接続確立が検出されたときに、前記携帯端末に対してジョブデータの送信を要求するステップと、
前記送信要求に応じて携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信するステップと、
受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてのジョブを実行するステップと、
を備えたことを特徴とするジョブ実行装置におけるジョブデータ受信方法。
【請求項19】
ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納手段に格納するステップと、
ジョブ実行装置との接続処理を行うステップと、
前記ジョブ実行装置との接続確立を検出するステップと、
前記ジョブ実行装置との接続確立の検出に基づいて、前記格納手段に格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置に送信するステップと、
を携帯端末のコンピュータに実行させるためのジョブデータ送信プログラム。
【請求項20】
携帯端末装置との接続処理を行うステップと、
前記携帯端末装置との接続確立を検出するステップと、
前記携帯端末装置との接続確立が検出されたときに、前記携帯端末に対してジョブデータの送信を要求するステップと、
前記送信要求に応じて携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信するステップと、
受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてのジョブを実行するステップと、
をジョブ実行装置のコンピュータに実行させるためのジョブデータ受信プログラム。
【請求項1】
相互に接続可能な携帯端末装置とジョブ実行装置とを備えたジョブ実行システムであって、
前記携帯端末装置は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納する格納手段と、ジョブ実行装置との接続処理及び接続後の通信を行う通信手段と、前記格納手段に格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置に送信する送信手段と、を備え、
前記ジョブ実行装置は、携帯端末装置との接続処理及び接続後の通信を行う通信手段と、携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信する受信手段と、受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてのジョブを実行する実行手段と、を備え、
前記携帯端末装置の送信手段によるジョブデータまたはジョブデータ参照先情報のジョブ実行装置への送信は、携帯端末装置とジョブ実行装置の接続確立が携帯端末装置で検出されたことに基づいて、または携帯端末装置とジョブ実行装置との接続確立がジョブ実行装置で検出されたときにジョブ実行装置から前記携帯端末装置に対してなされた送信要求に基づいて行われることを特徴とするジョブ実行システム。
【請求項2】
前記携帯端末装置とジョブ実行装置との接続処理及び通信は近距離無線通信方式により行われる請求項1に記載のジョブ実行システム。
【請求項3】
前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有し、携帯端末装置の送信手段は前記フォルダ内のジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置へ送信する請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
【請求項4】
前記携帯端末装置は、近距離無線通信方式による接続処理によって送信先であるジョブ実行装置の情報を取得し、取得されたジョブ実行装置情報に示される宛先にジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を送信する請求項2に記載のジョブ実行システム。
【請求項5】
前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有し、
前記携帯端末装置はフォルダ毎に、接続確立に基づくジョブ実行装置へのジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信を行うか否かを設定可能な設定手段を備えている請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
【請求項6】
前記設定手段はさらに、接続確立に基づくジョブ実行装置へのジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信を行うか否かを画像形成装置毎に設定可能である請求項5に記載のジョブ実行システム。
【請求項7】
前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有し、
前記携帯端末装置は、ジョブ実行装置との接続が確立されたときに、前記フォルダが存在しないときはフォルダを生成するフォルダ生成手段を備えている請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
【請求項8】
前記フォルダ生成手段は、ジョブ実行装置から取得したフォルダ生成用アプリケーションプログラムを用いてフォルダを生成する請求項7に記載のジョブ実行システム。
【請求項9】
前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有するとともに、前記フォルダはジョブの種類毎に設けられ、
前記携帯端末装置は、前記フォルダ内のジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置へ送信する請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
【請求項10】
フォルダは、印刷ジョブ用フォルダ、ジョブ実行装置の記憶手段へジョブデータを保存するための保存ジョブ用フォルダ、ジョブ実行装置からジョブデータを外部へ転送するための転送ジョブ用フォルダ、ファイル変換ジョブ用フォルダの少なくとも1つである請求項9に記載のジョブ実行システム。
【請求項11】
前記各フォルダには、ジョブの種類に応じたジョブ条件が割り当てられている請求項9または10に記載のジョブ実行システム。
【請求項12】
ジョブ実行装置は、前記各フォルダに割り当てられているジョブ条件を編集する編集手段を備えている請求項11に記載のジョブ実行システム。
【請求項13】
前記フォルダ生成手段は、ジョブの種類に応じたフォルダを生成する請求項7または8に記載のジョブ実行システム。
【請求項14】
前記携帯端末装置の格納手段は、ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納するフォルダを有するとともに、前記フォルダには、近距離無線通信によるジョブ実行装置との接続を確立するためのPINコードがフォルダ毎に登録されている請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
【請求項15】
ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納する格納手段と、
ジョブ実行装置との接続処理及び接続後の通信を行う通信手段と、
前記通信手段によるジョブ実行装置との接続確立を検出する検出手段と、
前記検出手段によるジョブ実行装置との接続確立の検出に基づいて、またはジョブ実行装置との接続確立がジョブ実行装置で検出されたときにジョブ実行装置から送信されてきた送信要求に基づいて、前記格納手段に格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置に送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項16】
携帯端末装置との接続処理及び接続後の通信を行う通信手段と、
前記通信手段による携帯端末装置との接続確立を検出する検出手段と、
前記検出手段により携帯端末装置との接続確立が検出されたときに、前記携帯端末に対してジョブデータまたはジョブデータ参照先情報の送信を要求する要求手段と、
要求手段による要求に応じて携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信する受信手段と、
受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてのジョブを実行する実行手段と、
を備えたことを特徴とするジョブ実行装置。
【請求項17】
ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納手段に格納するステップと、
ジョブ実行装置との接続処理を行うステップと、
前記ジョブ実行装置との接続確立を検出するステップと、
前記ジョブ実行装置との接続確立の検出に基づいて、前記格納手段に格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置に送信するステップと、
を備えたことを特徴とする携帯端末装置におけるジョブデータ送信方法。
【請求項18】
携帯端末装置との接続処理を行うステップと、
前記携帯端末装置との接続確立を検出するステップと、
前記携帯端末装置との接続確立が検出されたときに、前記携帯端末に対してジョブデータの送信を要求するステップと、
前記送信要求に応じて携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信するステップと、
受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてのジョブを実行するステップと、
を備えたことを特徴とするジョブ実行装置におけるジョブデータ受信方法。
【請求項19】
ジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を格納手段に格納するステップと、
ジョブ実行装置との接続処理を行うステップと、
前記ジョブ実行装置との接続確立を検出するステップと、
前記ジョブ実行装置との接続確立の検出に基づいて、前記格納手段に格納されたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報をジョブ実行装置に送信するステップと、
を携帯端末のコンピュータに実行させるためのジョブデータ送信プログラム。
【請求項20】
携帯端末装置との接続処理を行うステップと、
前記携帯端末装置との接続確立を検出するステップと、
前記携帯端末装置との接続確立が検出されたときに、前記携帯端末に対してジョブデータの送信を要求するステップと、
前記送信要求に応じて携帯端末装置から送信されてきたジョブデータまたはジョブデータ参照先情報を受信するステップと、
受信したジョブデータまたはジョブデータ参照先情報に示される参照先から取得したジョブデータについてのジョブを実行するステップと、
をジョブ実行装置のコンピュータに実行させるためのジョブデータ受信プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−151686(P2009−151686A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−330739(P2007−330739)
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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