説明

スイッチモジュール

【課題】スクロール操作量が大きい場合であっても、ユーザの操作負荷が小さいスイッチモジュールを提供する。
【解決手段】一対の絶縁性基材31,32の互いに対向する一又は複数の所定領域F1〜F3に、互いに接触可能な第1接点31a〜31cと第2接点32a〜32cとがそれぞれ形成され、第1接点31a〜31cと第2接点32a〜32cとが接触した所定領域F1〜F3の特定信号を出力できる第1スイッチ30と、第1スイッチ30に積層され、他の一対の絶縁性基材71,72の所定領域F1〜F3に対応する領域の少なくとも一つに、互いに接触可能な第3接点71aと第4接点72aとがそれぞれ形成され、第3接点71a及び第4接点72aの少なくともいずれか一方が感圧電極層を含み、入力操作時における入力荷重に応じた信号を出力できる第2スイッチ70と、を備えるスイッチモジュール1を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯オーディオ機器、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどの電子機器に用いられ、いわゆるスクロール機能を備えるスイッチモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のスイッチに関し、平面型スイッチを覆うカバーに接触検出手段が配列されており、このカバーの上面に指先を滑らせて画面中のカーソルを動かす入力装置が知られている。この入力装置では、ブラインドタッチ時の入力操作性を向上させる観点から、カバーの表面に入力エリアを仕切る凸部又は凹部が設けられている。(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−59709号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の入力装置のように、入力操作時に指先を滑らせてカーソルを動かす又は操作画面の表示を動かす(スクロール操作をする)ものでは、スクロール操作の量(カーソルや画面の移動量)が大きいと、指先を何度も往復させなければならないので、ユーザの操作負荷が大きいという問題がある。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、スクロール操作量が大きい場合であっても、ユーザの操作負荷を低減できるスイッチモジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、一対の絶縁性基材の一又は複数の所定領域に、互いに接触可能な第1接点と第2接点とがそれぞれ形成され、前記第1接点と第2接点とが接触した所定領域の特定信号を出力できる第1スイッチと、前記第1スイッチに積層され、他の一対の絶縁性基材の前記所定領域に対応する領域の少なくとも一つに、互いに接触可能な第3接点と第4接点とがそれぞれ形成され、前記第3接点及び前記第4接点の少なくともいずれか一方が感圧電極層を含み、入力操作時における入力荷重に応じた信号を出力できる第2スイッチと、を備えるスイッチモジュールを提供することにより、上記課題を解決する。
【0007】
上記発明において、前記第1スイッチ又は前記第2スイッチに積層され、さらに他の絶縁性基材の一方主面に、メタルドームが実装されるとともに押圧時における前記メタルドームの頭頂部に接する押圧接点を含む導電回路層が形成された第3スイッチと、前記第3スイッチの前記入力操作時の入力側に設けられ、前記メタルドームの頭頂部に押圧力を付与する第3スイッチ押圧部と、をさらに備えるように構成することができる。
【0008】
上記発明において、前記入力操作時の入力側から順に、前記第1スイッチ、前記第3スイッチ、前記第2スイッチとなるように積層することができる。
【0009】
上記発明において、前記メタルドームの頭頂部側に金属板をさらに備えるように構成することができる。
【0010】
上記発明において、前記第2スイッチの前記入力操作時の入力側に設けられ、当該第2スイッチの第3接点及び第4接点に押圧力を付与するための第2スイッチ押圧部を備えるように構成することができる。
【0011】
上記発明において、前記第2スイッチの第3接点及び第4接点は、前記第3スイッチのメタルドームの実装領域以外の前記所定領域に対応する領域に設けるように構成することができる。
【0012】
上記発明において、前記第1スイッチの一対の絶縁性基材と前記第2スイッチの他の一対の絶縁性基材と前記第3スイッチの絶縁性基材とは、一つの連続した基材からなり、前記第1接点と前記第2接点と前記第3接点と前記第4接点と前記押圧接点を含む導電回路層とを、当該基材の同じ主面に形成するように構成することができる。
【0013】
上記発明において、前記第2スイッチが備える絶縁性基材の一方の、前記入力操作時における入力側の主面に、メタルドームが実装されるとともに、押圧時における前記メタルドームの頭頂部に接する押圧接点を含む導電回路層が形成された第3スイッチと、前記第3スイッチの前記入力操作時の入力側に設けられ、前記メタルドームの頭頂部に押圧力を付与する第3スイッチ押圧部と、をさらに備えることを特徴とするスイッチモジュール。
【0014】
また、本発明は、一対の絶縁性基材の一又は複数の所定領域に、互いに接触可能な第1接点と第2接点とがそれぞれ形成され、前記第1接点及び前記第2接点のうちの少なくともいずれか一方が感圧電極層を含むスイッチを備えるイッチモジュールであって、前記第1接点と第2接点とが接触した所定領域の特定信号と、入力操作時における入力荷重に応じた信号とを出力できる出力手段を備えるようにすることにより、上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、第1スイッチに積層される第2スイッチの第3接点及び/又は第4接点が感圧電極層を含むので、入力操作時にユーザが所定領域に与えた入力荷重に応じた操作量を検出することができる。つまり、ユーザは、入力操作時に与える押圧力を加減することによって装置の操作量をコントロールすることができる。このため、スクロール操作量が大きい場合であっても、ユーザは指先を何度も往復させる必要が無い。この結果、ユーザの操作負荷を低減させるスイッチモジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係るスイッチモジュールを示す斜視図である。
【図2】図1に示すスイッチモジュールの分解斜視図である。
【図3】図1のIII-III線に沿う断面図である。
【図4】本実施形態の操作シートを示す斜視図である。
【図5】本実施形態の第1スイッチの第2絶縁性基材と第2接点を示す平面図である。
【図6A】本実施形態のスペーサの一方主面を示す斜視図である。
【図6B】本実施形態のスペーサの他方主面を示す斜視図である。
【図7A】本実施形態の金属板の一方主面を示す斜視図である。
【図7B】図7AのVIIB-VIIB線に沿う断面図である。
【図8】本実施形態の第2スイッチを示す斜視図である。
【図9】感圧電極層における荷重Fと抵抗値Rとの関係の一例を示す図である。
【図10】電圧検出回路の一例を示す図である。
【図11】図3のQ領域の拡大図である。
【図12A】入力操作時の動作を説明するための第1の図である。
【図12B】入力操作時の動作を説明するための第2の図である。
【図13】第1スイッチと第2スイッチと第3スイッチが形成された基材の一例を示す平面図である。
【図14】第1スイッチと第2スイッチと第3スイッチが形成された基材の他の例を示す平面図である。
【図15A】入力操作時の表示例を示す第1の図である。
【図15B】入力操作時の表示例を示す第2の図である。
【図15C】入力操作時の表示例を示す第3の図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面に基づいて、本発明に係る本実施形態のスイッチモジュールについて説明する。
【0018】
本実施形態のスイッチモジュールは、携帯オーディオ機器、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどの電子機器の入出力操作に用いられるスイッチである。本実施形態では、携帯オーディオ装置のスイッチに本発明に係るスイッチモジュールを適用した例を説明する。
【0019】
また、本実施形態のスイッチモジュールを備える携帯オーディオ装置は、リストアップされたメニューやコンテンツを選ぶためにカーソル又は画面を動かすなどの所謂スクロール機能と、選ばれたメニューの起動やコンテンツの出力命令を実行させる実行機能を少なくとも備える。
【0020】
図1は、本発明の実施形態に係るスイッチモジュール1を示す斜視図である。
【0021】
図1に示すように、本実施形態のスイッチモジュール1は、入力操作面Fを有し、ユーザの指令の入力を受け付ける。入力操作面Fには、命令の内容に応じた操作領域を図形や文字で表示することができる。図1の例では、入力操作面Fの上側(図中)方向にカーソルを動かす命令(相対的に画面を下方向に動かす命令)を入力する際の操作領域を「UP」の文字で示し、入力操作面Fの下側(図中)方向にカーソルを動かす命令(相対的に画面を上方向に動かす命令)を入力する際の操作領域を「DOWN」の文字で示している。さらに、この「UP」と「DOWN」の間に、実行命令を入力する際の操作領域を「Enter」の文字で示している。
【0022】
本実施形態のスイッチモジュール1は、各操作領域が押圧されると、押圧位置に応じた位置信号、オンオフ信号、操作量信号を取得し、取得した信号を検出手段100へ出力する。後に説明するが、検出手段100はON/OFF回路と電圧検出回路を少なくとも有している。
【0023】
なお、入力操作面Fの操作によって取得される位置信号、オンオフ信号、操作量信号は、携帯オーディオ装置等の所定機能と予め対応づけられており、取得された信号に基づいて携帯オーディオ装置等の所定の機能が実行される。例えば、ユーザは、スイッチモジュール1の入力操作面Fの操作位置や操作量を変化させることにより、プログラムリストやコンテンツリストの表示切り替え、各リストのスクロール、選択したプログラムやコンテンツの起動や停止、表示画面の拡大・縮小、ボリュームの調節などをすることができる。
【0024】
以下、本発明に係る実施形態のスイッチモジュール1の各構成を説明する。
【0025】
図2は、図1に示すスイッチモジュール1の分解斜視図であり、図3は、図1のIII-III線に沿う断面図である。
【0026】
図2及び図3に示すように、本実施形態のスイッチモジュール1は、XY平面に沿う平板状の各スイッチが、矢印Pの方向に沿って積層された積層構造を有している。具体的に、本実施形態のスイッチモジュール1は、矢印PのP1側からP2側へ向かって、最上層から順にキートップ10と、操作シート20と、第1スイッチ30と、スペーサ40と、金属板50と、第3スイッチ60と、第2スイッチ70と、ベース板80とを備えている。
【0027】
最上層に位置するキートップ10はフレーム11を備えている。このフレーム11は、操作シート20を支持するとともに、入力操作面Fの外周を縁取る。本例では図示しないが、フレーム11の下側にメタルドームなどのスイッチを配置し、他のスイッチ機能を付加することも可能である。
【0028】
キートップ10の下側には、操作シート20が配置されている。図4に操作シート20の一例を示す。図4に示す操作シート20は、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのフィルムに成形樹脂などを乗せて形成することができる。成形樹脂には塗装・印刷ができるので、様々な加飾が可能であり、意匠的にも優れている。
【0029】
また、図2又は図4に示すように、操作シート20の入力操作面Fの中央エリアと外周エリアの間にはそれぞれが半周ずつ切り込まれた一対のスリットSが形成されている。中央エリアと外周部とは一対のスリットSにより構成されたアーム部Saでつながっているので、XY面の位置決めをしつつ中央エリアが厚み方向(図2の各スイッチの積層方向)に沿って独立して動くことができる。スリットSの形状は特に限定されずに図2又は図4に示す態様とすることができるが、例えば図4に示すように、スリットSをキートップ10のフレーム11の長辺に沿って形成すると、スリットSにより形成される中央エリアと外周エリアをつなぐアーム部Saの長さを長くできるので、中央エリアの可動範囲を大きくすることができる。また、図4に示すように、スリットSをキートップ10のフレーム11の長辺に沿って形成すると、スリットSにより形成される中央エリアと外周エリアをつなぐアーム部Saの短辺に沿う幅を小さくできるので、中央エリア(入力操作面F)の幅も小さくすることができる。この結果、携帯オーディオ装置等の小型化を図ることができる。
【0030】
また、同図に示すように、本実施形態の操作シート20の入力操作面Fには、入力操作面Fの上方と中央及び下方に、3つの第1所定領域F1,第2所定領域F2,第3所定領域F3が設けられている。所定領域F1〜F3は、入力操作時におけるユーザからの入力を受け付ける。所定領域F1〜F3の数、位置、大きさなどは任意に決定することができるが、本実施形態では検出精度を向上させる観点から、縦横の2方向のマトリックス状に所定領域F1〜F3を配置するのではなく、上方、中央、下方に沿って縦又は横の列状に3つの所定領域F1〜F3を並べて配置している。
【0031】
操作シート20の下側には第1スイッチ30が配置されている。第1スイッチ30は、互いに接触可能な第1接点31a〜cと第2接点32a〜cがそれぞれ形成された一対の絶縁性基材31,32を備えている。
【0032】
図5は、第1スイッチ30の第1接点31a〜31cが形成された第1絶縁性基材31の平面図である。図5に示すように、第1絶縁性基材31の一方主面には第1接点31a〜31cが、所定領域F1〜F3に形成されている。また、この第1絶縁性基材31と対向配置される第2絶縁性基材32の主面にも、図5に示す第1絶縁性基材31と同様に、第2接点32a〜32cが形成されている。
【0033】
同図に示す第1絶縁性基材31、第2絶縁性基材32における所定領域は、操作表示面21において説明した所定領域F1〜F3と各スイッチの積層方向に垂直なxy平面においてほぼ共通する領域であるので、共通の符号F1〜F3を付して説明する。なお、便宜上、図5では、第1接点と対応関係にある第2接点32a〜32cの符号を併記しているが、実際の第2絶縁性基材32には、第1接点31a,31b,31cのそれぞれと鏡像のパターンの第2接点32a,32b,32cが形成されている。
【0034】
このように構成された、第1絶縁性基材31と第2絶縁性基材32とを対向配置させると、第1絶縁性基材31の第1接点31a,31b,31cと第2絶縁性基材32の第2接点32a,32b,32cとがそれぞれ対向し複数のスイッチを形成することができる。
【0035】
なお、第1スイッチ30の第1接点31の態様及び第2接点32の態様は特に限定されず、第1接点31又は第2接点32の何れか一方を、上述のように3つの所定領域F1〜F3にそれぞれ形成し、第1接点31又は第2接点32の何れか他方を、所定領域F1〜F3を含む連続領域に形成することもできる。このように構成しても、第1接点31又は第2接点32のいずれか一方が所定領域F1〜F3ごとに設けられているので、予め設定された所定領域ごとに対向接点を備えるスイッチを形成することができる。
【0036】
そして、互いに対向する一又は複数の第1接点31a〜31cと第2接点32a〜32cが接触した場合には、第1接点31a〜31cと第2接点32a〜32cを含む所定の回路が導通し、第1接点31a〜31cと第2接点32a〜32cが設けられた所定領域F1〜F3を特定する特定信号を出力することができる。
【0037】
なお、本例では、所定領域F1〜F3に対応する全ての領域に第1接点31a〜31c及び第2接点32a〜32cを設けた例を示すが、所定領域F1〜F3のうち、所定領域F1及びF3のみに第1接点31及び第2接点32を設けるなど、所定領域F1〜F3の何れか一つ以上に第1接点31及び第2接点32を設けることもできる。
【0038】
また、第1接点31a,31b,31c及び第2接点32a,32b,32cの各接点の間にはそれぞれ所定高さの絶縁部33が設けられており、非操作時において第1接点31a,31b,31cと第2接点32a,32b,32cは非接触の状態を保つことができる。絶縁部33の態様は特に限定されず、所定領域F1〜F3の境界に沿って絶縁部33を形成してもよいし、接点が設けられていない領域に設けてもよいし、接点部分が開口した絶縁シートにより絶縁部33を形成してもよい。
【0039】
そして、入力操作面Fの各所定領域F1〜F3の何れかをユーザが押圧すると、各絶縁性基材の積層方向(図2の矢印P方向)に沿う押圧力が第1絶縁性基材31及び第2絶縁性基材32に伝わり、第1接点31a,31b,31cと第2接点32a,32b,32の何れかが接触する。そうすると、所定領域F1〜F3のいずれかに設けられた第1接点31a〜31c及び第2接点32a〜32cに接続された特定の回路がオンする。これにより、スイッチモジュール1は、ユーザが押圧した所定領域F1〜F3を特定する信号を得ることができ、ユーザの入力項目を認識することができる。
【0040】
第1スイッチ30の第1絶縁性基材31と第2絶縁性基材32は、可撓性を有する厚さ5μm〜200μm程度のポリイミド(PI)のフィルムである。第1接点31a,31b,31c,第2接点32a,32b,32cは、導電性ペーストを用いて各絶縁性基材31,32の各一方主面にスクリーン印刷により形成することができる。絶縁性基材31,32としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)やポリエステル(PE)などを用いることも可能である。
【0041】
各接点の間に形成される絶縁部33は、ポリイミド樹脂やエポキシ樹脂をベースとしたカバーコートインクを用いてスクリーン印刷により形成することができる。もちろんカバーレイフィルムを用いて絶縁部33を形成することもできるが、カバーコートインクのスクリーン印刷により絶縁部33を形成すれば、特別な部品や工程が不要となり、薄型化と低コスト化を図ることができる。
【0042】
なお、第1スイッチ30の一対の絶縁性基材31,32の中央エリアと外周エリアの間には、操作シート20と同様に、スリットSが形成されている。つまり、第1スイッチ30も、XY面の位置決めをしつつ中央エリアが厚み方向に独立して動くことができるように構成されている。
【0043】
さらに、図2に示すように、第1スイッチ30の下側には、順に、スペーサ40、金属板50、及び第3スイッチ60が配置されている。同図において具体的な図示は省略するが、第3スイッチ60は、第3絶縁性基材61の一方主面にメタルドーム62が実装されるとともに押圧時におけるメタルドーム62の頭頂部に接する押圧接点を含む導電回路層63(後述する図13,14を参照)が形成される。
【0044】
第3スイッチ60の第3絶縁性基材61も、第1絶縁性基材31,第2絶縁性基材32と同様に、PIフィルム、PETフィルム、PENフィルム又はPEフィルムを用いて構成することができる。
【0045】
また、メタルドーム62は、ステンレスや銅系金属などの導電性及び可撓性を持つ材料で構成されている。メタルドーム62の形状は限定されないが、例えば、3〜6mm程度の直径、及び0.1〜0.4mm程度の高さのドーム形状にすることができる。このメタルドーム62は、頭頂部自体が可動接点として機能し、頭頂部が押圧されるとドーム形状が徐々に反転変形する一方で、頭頂部への押圧が解除されると自己弾性により当初のドーム形状に復元するようになっている。
【0046】
本実施形態のスイッチモジュール1では、入力操作面Fに対応する領域の略中心部に一つのメタルドーム62を設けている。これにより、本実施形態のスイッチモジュール1は、入力操作面Fの中央にメタルドーム62を一つだけ設けることにより、ユーザの入力操作及び装置からの応答をシングルクリックで統一させることができる。
【0047】
ところで、所定領域F1〜F3のそれぞれに対応する領域の全てにメタルドーム62を設けることも可能であるが、共通の入力操作面に複数のメタルドーム62を設けると、誤って複数のメタルドーム62が押圧される場合がある。もちろん、ユーザが複数のメタルドーム62を操作した場合であっても、プログラムによって誤作動を防止することは可能である。しかしながら、入力操作時においてユーザがワンクリック操作をしたにもかかわらずダブルクリック操作をしたかのような応答を感じることを防止することができない。ユーザは、自分がした操作に対して異なる応答が返ってくると違和感を覚える傾向があり、このような操作感が何度も発生すると装置の操作性が悪いと感じてしまう。
【0048】
これに対し、本実施形態のスイッチモジュール1では、入力操作面Fに一つのメタルドーム62を設けたので、ユーザの入力操作及び装置からの応答をシングルクリックで統一させることができる。近時の携帯オーディオ装置には小型化が要求されており、装置の小型化が進むほどにこの種の問題が発生しやすくなるが、本実施形態のスイッチモジュール1によれば、操作領域Fのどこを押圧しても、シングルクリックの応答が返ってくるので、ユーザの入力操作と装置からの応答を一致させることができるので、ユーザに違和感を覚えさせることを防止でき、操作性を向上させることができる。
【0049】
なお、メタルドーム62は、このメタルドーム62の頭頂部(内側)が押圧接点と対向するように、固定シートによって第3絶縁性基材61に固定される。固定シートは、PETなどの合成樹脂材料から構成されるシート部材と、このシート部材の下面に塗布されたアクリル系粘着剤やシリコーン系粘着剤等の粘着層とを備えている。固定シートの粘着層がメタルドーム62を保持しつつ、このメタルドーム62が貼り付けられていない部分の粘着層が第3絶縁性基材61に付着することにより、メタルドーム62を第3絶縁性基材61に固定することができる。
【0050】
また、この第3スイッチ60の上側には、スペーサ40が設けられている。図6Aはスペーサ40の入力操作面F側の一方主面側の斜視図であり、図6Bはスペーサ40の他方主面側の斜視図である。スペーサ40は可撓性を有する樹脂で構成してもよいし、所定の剛性を有する樹脂等で構成してもよい。
【0051】
図6Aに示すように、スペーサ40の第1スイッチ30側(上側)の面は平坦であるが、図6Bに示すように、スペーサ40の第3スイッチ60側(下側)の他方主面側の各頂点近傍には、各スイッチの積層方向Pに沿って所定高さに形成された基台部43が設けられている。この基台部43の上面は第3スイッチ60の第3絶縁性基材61と接し、スペーサ40の他方主面側には、基台部43の高さに応じた空間が形成される。この空間には、第3スイッチ60のメタルドーム62が収容される。そして、第3スイッチ60の入力操作時には、基台部43の高さに応じた空間において、メタルドーム62を含む第3スイッチ60が上下に動くことができる。また、第2スイッチ70の入力操作時には、基台部43の高さに応じた空間において、第1スイッチ30、スペーサ40及び金属板50が第2スイッチ70に接触又は離隔するように動くことができる。第2スイッチ70を操作するために、第1所定領域F1,第3所定領域F3が押圧された場合には、基台部43が形成する空間内において、第1スイッチ30、スペーサ40及び金属板50はメタルドーム62との接触領域を運動の中心として斜めの状態で揺動し、金属板50の第2スイッチ押圧部51が第2スイッチ70の所定の押圧部分を押圧することができる。
【0052】
図6Bに示すように、スペーサ40の他方主面には、後述する金属板50を固定するための突起42a,42bが設けられている。なお、図示はしないが、スペーサ40の他方主面に第3スイッチ60のメタルドーム62の頭頂部(外側)に押圧力を付与するための凸部41(第3スイッチ押圧部41)を設けることもできる。
【0053】
上述した操作シート20と同様に、スペーサ40の中央エリアと外周エリアの間には、スリットSが形成されている。つまり、スペーサ40も、XY面の位置決めをしつつ中央エリアが厚み方向に独立して動くことができるように構成されている。このように、操作シート20、第1スイッチ30、及びスペーサ40の中央部(入力操作面Fに対応する領域)と外周部とは、スリットSにより構成されたアーム部Saでつながっているので、中央部が外周部に対して上下に動くことができる。
【0054】
さらに、このスペーサ40の下側には、SUS(Stainless steel)などの金属板50が配置されている。金属板50は、第3スイッチ60のメタルドーム62の頭頂部側に配置されている。金属板50は所定の剛性を有する樹脂板で構成することもできる。
【0055】
図7A及び図7Bは金属板50を示す図であり、図7Aは金属板50の一方主面を示す斜視図、図7Bは図7AのVIIB-VIIB線に沿う断面図である。図7A,7Bに示すように、金属板50の略中央には第3スイッチ60のメタルドーム62を押圧するための第3スイッチ押圧部52が設けられ、同じく金属板50の端部(短辺側)には第2スイッチ70を押圧するための第2スイッチ押圧部51が設けられている。特に限定されないが、短絡の発生を防止する観点から、第3スイッチ60と絶縁させるため第3スイッチ押圧部52の表面を絶縁樹脂層で覆うことも可能である。また、第2スイッチ70の被押圧部分を保護する観点から、当接する第2スイッチ押圧部51の表面を樹脂層で覆うことも可能である。また、同図に示すように、貫通孔52a、52bにはスペーサ40の突起42a,42bが挿入され、金属板50がスペーサ40に固定される。
【0056】
なお、本例では、第3スイッチ押圧部52及び第2スイッチ押圧部51を金属板50に設ける例を説明したが、第3スイッチ押圧部52及び第2スイッチ押圧部51又はこれらの何れか一方を、スペーサ40に設けることができる。先述したように、スペーサ40にメタルドーム62の頭頂部を押圧するための凸部を設ける場合においては、金属板50の凸部と対向する位置(第2スイッチ押圧部52に相当する位置)に貫通孔を設け、この貫通孔を介してスペーサ40に設けられた凸部によってメタルドーム62の頭頂部を押圧することができる。
【0057】
本例においては、金属板50に第2スイッチ押圧部51及び第3スイッチ押圧部52を設けたが、このように構成することによって、第2スイッチ70への入力操作時における押圧力を、剛性の高い金属板50を介して第3スイッチ60のメタルドーム62に直接伝達することができるので、押圧力の減衰を抑制し、第2スイッチ70への入力操作に応じたメタルドーム62の反転動作(シングルクリックの応答動作)を安定させることができる。
【0058】
本実施形態において、金属板50は、第1スイッチ30の下側に配置されているので、第1スイッチ30の入力操作面を面で支えることができる。このため、入力操作面Fに与えられた押圧力を、第1スイッチ30の第1接点31a〜31c及び第2接点32a〜32cに効率的に伝達することができる。この結果、第1スイッチ30の出力信号の精度を向上させることができる。
【0059】
また、本実施形態において、金属板50は、第3スイッチ60の上側に配置することが好ましい。本実施形態のように剛性を有する金属板50を第3スイッチ60の上側に配置することにより、入力操作面Fの何れかの領域に与えられた押圧力を、第3スイッチ60のメタルドーム62の頭頂部に効率的に与えることができる。さらに、金属板50のように剛性のある板体を第3スイッチ60のメタルドーム62の頭頂部側に設けたことにより、ユーザが入力操作面Fのどこを押圧しても、シングルクリックの応答が返ってくるようにできるので、ユーザの入力操作と装置からの応答を一致させることができ、操作性に対するユーザの信頼を向上させることができる。
【0060】
図7A及び7Bに示すように、この金属板50には、後述する第2スイッチ70に対向する主面に、第2スイッチ押圧部51及び第3スイッチ押圧部52が設けられている。本実施形態の第2スイッチ押圧部51及び第3スイッチ押圧部52は、金型を用いて金属板50を第2スイッチ60又は第3スイッチ70側に屈曲させて凸形状を付与することにより形成されているが、別体の樹脂を接着することにより形成することもできる。この第2スイッチ押圧部51の作用については第2スイッチ70の動作とともに説明する。
【0061】
続いて、第3スイッチ60の下側に設けられた第2スイッチ70について説明する。第2スイッチ70は、上述の第1スイッチ30に積層され、第4及び第5絶縁性基材71,72の所定領域F1〜F3に対応する領域に、互いに接触可能な第3接点71aと第4接点72aとがそれぞれ形成されている。さらに、この第3接点71a及び第4接点72aの少なくともいずれか一方は、感圧電極層を含み、入力操作時の入力荷重に応じた信号を出力することができる。感圧電極層が形成される領域は特に限定されず、第3接点71a及び/又は第4接点72aの一部又は全部の任意の領域に形成することができる。
【0062】
本実施形態では、図2に示すように、第2スイッチ70は第1スイッチ30よりも下層側に配置されている。具体的に、本例では、入力操作時の入力側、つまり入力操作面F側から順に、第1スイッチ30、第3スイッチ60、第2スイッチ70の順で積層されている。このように、第2スイッチ70を入力操作面Fから離隔させて下層側に配置した場合には、入力操作面Fに与えられる押圧力のバラツキによる影響を抑制することができる。
【0063】
入力操作面Fに与えられる押圧力にバラツキが生じる場合としては、たとえば、入力操作がタッチペンで行われた場合は入力操作が指で行われた場合よりも入力操作面Fに与えられる押圧力が大きく検出される傾向がある。
【0064】
具体的に、第2スイッチ70を入力操作面Fに近い位置、例えば第1スイッチ30の上層に配置すると、入力操作の方法(指で入力するかタッチペンで入力するか)によって押圧力にバラツキが生じ、出力される電圧に大きな影響を与えてしまう。このように、出力される電圧が入力操作時の押圧力のレベルによる影響を受けると、実際の動作(制御量)にも差異が生じるので、ユーザが操作時に違和感を覚えるおそれがある。
【0065】
これに対し、本実施形態では、第2スイッチ70を入力操作面Fから離隔させた最下層に設けたので、押圧力のレベルの差が出力電圧に与える影響を抑制することができる。つまり、入力操作がタッチペンで行われた場合と入力操作が指で行われた場合の動作が異ならないようにすることができる。この結果、第2スイッチ70の検知精度及び操作性を向上させることができる。
【0066】
本例では、第2スイッチ70を最下層に設けた例を示したが、第2スイッチ70は第3スイッチ60よりも上層側に配置することもできる。つまり、入力操作面F側から順に、第1スイッチ30、第2スイッチ70、第3スイッチ60の順で積層してもよい。この場合であっても、上述の効果を得ることができる。
【0067】
さらに、第2スイッチ70を最上層に配置することもできる。つまり、入力操作面F側から順に、第2スイッチ70、第1スイッチ30、第3スイッチ60の順、又は第2スイッチ70、第3スイッチ60、第1スイッチ30の順で積層してもよい。このように、第2スイッチ70を最上層、つまり入力操作面Fの近くに配置した場合には、入力操作時に印加された押圧力が、第1スイッチ30や第3スイッチ60によって減衰されることなく第2スイッチ70に与えられるので、第2スイッチ70に与えられた押圧力が高い精度で検知されることを期待できる。
【0068】
図8は、第2スイッチ70を示す斜視図である。図8に示すように第4絶縁性基材71の下側面(入力操作面Fと反対側の面)には、感圧電極層を含む第3接点71aが形成され、第5絶縁性基材72の上側面(入力操作面F側の面)には、感圧電極層を含む第4接点72aが形成されている。第3接点71aと第4接点72aとは対向接点を構成し、入力操作面Fから押圧力が与えられると導通し、押圧力の大きさに応じて対向接点の抵抗が変化する。
【0069】
また、第3接点71aと第4接点72aとの間には電圧検出回路100bが設けられている。
【0070】
第3接点71aと第4接点72aの形成位置や形成パターンは特に限定されないが、図8に示す例のように、第3接点71aを第4絶縁性基材71の所定領域F1〜F3に対応する領域に形成し、第4接点72aを第5絶縁性基材72の所定領域F1〜F3に対応する領域に形成することができる。
【0071】
具体的に図示はしないが、第3接点71a及び第4接点72aは、第3スイッチ60のメタルドーム62の実装領域(所定領域F2)以外の所定領域F1及びF3に設けることができる。第3接点71aと第4接点72aをメタルドーム62の実装領域(所定領域F2)に設けると、メタルドーム62に与えられた力が第3接点71aと第4接点72aに影響を与える場合がある。これに対し、第3接点71aと第4接点72aを所定領域F1及びF3に設けることにより、メタルドーム62に与えられた力の押圧力の影響を受けないようにできるので、電圧検出の精度を向上させることができる。
【0072】
先述した第3スイッチ60の構成とは異なり、第2スイッチ70の上層側の第4絶縁性基材71の入力操作面側の主面に、メタルドーム62を実装するとともに、押圧時におけるメタルドーム62の頭頂部に接する押圧接点を含む導電回路層63を形成することができる。言い換えると、第3スイッチ60の第3絶縁性基材61の裏面側(入力操作面Fがある側とは反対側の面)に、第2スイッチ70の第3接点71aを形成することができる。これにより、第3スイッチ60を構成する第3絶縁性基材61と第2スイッチ70を構成する第4絶縁性基材71とを一枚の絶縁性基材で構成できるので、スイッチモジュール1の薄型化を図ることができる。
【0073】
また、第2スイッチ70の下層側の第5絶縁性基材72の入力操作面側の主面に、メタルドーム62を実装するとともに、押圧時におけるメタルドーム62の頭頂部に接する押圧接点を含む導電回路層63を形成することもできる。これにより、第3スイッチ60の第3絶縁性基材61を、第2スイッチ70の第5絶縁性基材72で構成できるので、第3絶縁性基材61を省略することができるため、スイッチモジュール1の薄型化を図ることができる。
【0074】
ちなみに、第4絶縁性基材71に設けられたメタルドーム62の頭頂部は先述したスペーサ40に設けられた凸部(第3スイッチ押圧部)41により押圧される。
【0075】
本実施形態の感圧電極層71a,72aは、入力荷重に応じて導通時の抵抗値が変化する感圧インクをスクリーン印刷することにより形成することができる。特に限定されないが、感圧インクは、金属粒子、半導体粒子、グラファイトやカーボンブラックなどの導電粒子と、ポリエステル樹脂などのバインダとを含む導電性ペーストである。この感圧インクにより構成される感圧電極層71a,72aは、印加する荷重を大きくするにつれて導通抵抗が低下する特性、例えば図9に示すような特性を有する。つまり、本実施形態の第2スイッチ70は、入力印加時に受ける荷重の変化に応じて異なる電圧信号を出力することができる。
【0076】
本実施形態では、感圧センサやひずみゲージ等を実装するのではなく、入力操作面Fに印加された押圧力を、感圧インクを印刷して構成された感圧電極層71a,72aを含む第2スイッチ70により電圧信号で出力するので、感圧センサやひずみゲージを実装する費用が発生せず、通常の印刷工程を用いて安価に製造することができる。ちなみに、ひずみゲージは厚さ方向のストローク領域と硬いベースを必要とし、感圧センサは実装領域が必要であるため、小型化が要請される装置には適さない。これに対し、本実施形態では一対の対向電極で押圧力に応じた信号を得ることができるので製品の小型化に貢献することができる。
【0077】
図10は、本実施形態の電圧検出回路100bの一例を示す図である。図10に示すように、本例の電圧検出回路100bは、並列に接続された抵抗値が既知の固定抵抗R2と無限大から所定値R3までの可変抵抗R2と、これらと直列に接続される抵抗値が既知の他の固定抵抗R1とを有する。可変抵抗R2が第2スイッチ70に相当する。そして、本例の電圧検出回路100bは、電圧VRを出力値として取得する。固定抵抗R1、R2の値は、任意の値域の出力値が得られるように任意に設定することができる。電圧検出回路100bは、入力操作時における入力荷重に応じた信号を携帯オーディオ装置側に送出する。
【0078】
本実施形態では、入力操作面Fから印加された押圧力を高い精度で感圧電極層71a,72aに伝達するため、第3接点71a及び第4接点72aを押圧する第2スイッチ押圧部51を設けることができる。この第2スイッチ押圧部51は、第2スイッチ70の入力操作面F側の金属板50に設けてもよいし、入力操作面Fとは反対側のベース板80に設けてもよい。
【0079】
上述したように、本実施形態における第2スイッチ押圧部51は、金属板50の第2スイッチ70と対向する側の主面に設けられている。入力操作時に入力操作面F側から押圧力が付与されると、押圧力が金属板50の全体に伝達されるとともに、金属板50とともに第2スイッチ押圧部51が押し下げられる。そして、凸状の第2スイッチ押圧部51が第2スイッチ70の第3接点71aを積層方向に沿って第4接点72aに向かって押しつける。互いに押しつけられた第3接点71aと第4接点72aとを含む電圧検出回路100bにおいては、印加された押圧力に応じた電圧が出力される。
【0080】
このように、第3接点71a及び第4接点72aに押圧力を付与する凸状の第2スイッチ押圧部51を設けたことにより、入力操作面Fから印加された押圧力を所定面積の範囲で第3接点71a及び第4接点72aに伝達できるので、第3接点71a及び第4接点72aに与えられる押圧力のバラツキを抑制することができる。例えば、入力操作面の広い範囲を押圧した場合と狭い範囲を押圧した場合に生じる、第3接点71a及び第4接点72aに与えられる押圧力のバラツキを抑制することができる。この結果、第2スイッチ70の検出精度を向上させることができる。
【0081】
また、金属板50の第2スイッチ70側の主面に凸状の第2スイッチ押圧部51を設けたことにより、凸状の第2スイッチ押圧部51が金属板50の端部よりも先に第2スイッチ70に当接するので、金属板50の端部が第3接点71a及び第4接点72aに当接して入力操作の度に第3接点71a及び第4接点72aに衝撃を与えることを防止できる。この結果、第2スイッチ70の寿命を延長させることができる。
【0082】
最後の構成として、ベース板80について説明する。図2に示すスイッチモジュール1の最下層にはベース板80が設けられている。ベース板80は、所定の剛性を有するSUSや樹脂で構成され、スイッチモジュール1の全体を支持する。
【0083】
続いて、入力操作時における動作について説明する。
【0084】
図11は、入力操作面Fの第1所定領域F1又は第3所定領域F3に、押圧力が印加された場合の図であり、図3のQ領域の拡大図である。
【0085】
図11に示すように、ユーザが入力操作面Fに押圧力FAを印加すると、第1所定領域F1又は第3所定領域F3に設けられた第1接点31a及び第2電接点32a(第1接点31c及び第2電接点32c)が接触する。これにより、接触した第1接点31a及び第2電接点32a(第1接点31c及び第2電接点32c)を含む所定領域F1又はF3の特定信号がON/OFF回路100aへ出力される。このとき、第1スイッチ30の下層に金属板50が配置されているので、薄型の第1スイッチ30の入力操作面Fは金属板50によって支えられている。このため、ユーザが第1スイッチ30の入力操作面Fに触れても、第1スイッチ30は変形することなく、高い精度で入力操作面Fへの入力を出力することができる。
【0086】
さらに、ユーザが入力操作面Fを強く押して、押圧力FB(>FA)を印加すると、押圧力が第1スイッチ30の下側の金属板50に伝わり、さらに金属板50に設けられた第2スイッチ押圧部51が第3絶縁性基材61を介して第2スイッチ70の第3接点71a及び第4接点72aの感圧電極層に押圧力が伝わる。第3接点71a及び第4接点72aに接続された電圧検出回路100bは、与えられた押圧力に応じた電圧、つまり、入力操作時における入力荷重に応じた信号を出力することができる。
【0087】
このように、第1接点31a〜31cと第2接点32a〜32cとが接触した所定領域F1〜F3の特定信号とともに、入力操作時における入力荷重に応じた信号を出力することができれば、装置側はユーザによって入力された命令の内容と命令の量を取得することができる。
【0088】
つまり、ユーザが所定領域F1にタッチすると、所定領域F1を特定する信号がON/OFF回路100aから出力され、ユーザが所定領域F1を積層方向に沿って押し込むと、押し込む力の大きさに応じた電圧が電圧検出回路100bから出力される。
【0089】
なお、所定領域の特定情報は命令の内容と予め対応づけられている。特に限定されないが、本例では、所定領域F1は「UP」命令に属する「カーソルを上方へ動かす(画面を下方へ動かす)」、「音量を上げる」、「画面表示を拡大する」などの命令と対応づけられており、所定領域F3は「DOWN」命令に属する、「カーソルを下方へ動かす(画面を上方へ動かす)」、「音量を下げる」、「画面表示を縮小する」などの命令と対応づけられている。
【0090】
本実施形態において、入力操作時に印加された押圧力又は押圧力の変化は、制御量に係る命令と予め対応づけられている。例えば、押圧力が大きいほどカーソル(又は画面、以下同じ)の移動量を大きくする、押圧力が大きいほどカーソルの移動速度を大きくするといった押圧力に応じた制御内容を予め定義することができる。このような制御によれば、携帯オーディオ装置を操作するユーザは、所定領域F1〜F3のいずれかの領域を弱く押せばゆっくりカーソルを移動させることができ、所定領域F1〜F3のいずれかを強く押せば速くカーソルを移動させることができる。つまり、ユーザは、押圧力の加減によってカーソルの移動量や移動速度をコントロールすることができる。
【0091】
また、本実施形態において、経時的な押圧力の変化パターンに応じてカーソルの移動を制御することもできる。例えば、押圧力の経時的な増加率が所定値域未満にあるときは、カーソルの移動量又は移動速度を所定増加量で大きくし、その後、押圧力の経時的な増加率が所定値域以外になったときは、カーソルを停止させるといった経時的な押圧力の変化パターンに応じた制御内容を予め定義することもできる。
【0092】
このような制御によれば、携帯オーディオ装置を操作するユーザが、所定領域F1〜F3のいずれかの領域を徐々に強く押し込めばカーソルを徐々に速く移動させることができ、その後、その領域をさらに強く押し込む又は急に力を抜けばカーソルを停止させることができる。このように、ユーザは、与える押圧力の変化パターンによってカーソルの動きをコントロールすることができる。
【0093】
本実施形態のスイッチモジュール1を備える携帯オーディオ装置は、第1接点31a〜31cと第2接点32a〜32cとが接触した所定領域の特定信号とともに、入力操作時における入力荷重に応じた信号を取得できるので、ユーザの押圧操作によって命令の内容及び実行量を取得し、上述の制御内容を実行することができる。
【0094】
以上のように、本実施形態のスイッチモジュール1を備える携帯オーディオ装置によれば、ユーザは指をほとんど動かすことなく、所定領域に与える押圧力の加減でスクロールのスピードや移動量等を制御することができるので、カーソルや画面の移動量が大きい場合であっても、ユーザは指先を何度も往復させる必要が無い。この結果、ユーザの操作負荷を低減させるスイッチモジュールを提供することができる。
【0095】
ここで、第3スイッチ60を含めた本実施形態のスイッチモジュール1の動作を図12A及び図12Bに基づいて説明する。図12Aは、入力操作面Fの第1所定領域F1又は第3所定領域F3に押圧力が印加された場合の図であり、図12Bは、入力操作面Fの中心部の第2所定領域F2に押圧力が印加された場合の図である。同図では、キートップ10、操作シート20、及び第1スイッチ30を省略した態様を示している。また、同図に示す例では、第3スイッチ60のメタルドーム62の頭頂部を押圧する凸部41(第3スイッチ押圧部41)が、スペーサ40に設けられている。スペーサ40の凸部41は金属板50の貫通孔を介してメタルドーム62の頭頂部に接し、入力操作時に印加された押圧力によりメタルドーム62の頭頂部を押圧する。
【0096】
図12Aに示すように、不図示の操作シート20の第1所定領域F1に相当する押部分に押圧力Faを与えると、押圧力はスペーサ40の裏面に配置された金属板50に伝達される。このとき、剛性を備えた金属板50は変形せずに、押圧力Faに応じて下層側に押し込まれる。このため、金属板50は、第2スイッチ押圧部51を介して第2スイッチ70の第3接点71a及び第4接点72aを押圧するとともに、スペーサ40に設けられた凸部41を介して第3スイッチ60のメタルドーム62の頭頂部を押圧する。押圧されたメタルドーム62は、頭頂部が反転するのでユーザはクリック感を感じることができる。
【0097】
また、図12Bに示すように、不図示の操作シート20の第2所定領域F2に相当する押部分に押圧力Fbを与えた場合も同様に、押圧力はスペーサ40とその裏面に配置された金属板50に伝達され、スペーサ40の凸部41を介して第3スイッチ60のメタルドーム62の頭頂部を押圧する。押圧されたメタルドーム62は、頭頂部が反転するのでユーザはクリック感を感じることができる。また、金属板50は剛性を有するので押圧力によって変形せず、金属板50及び第2スイッチ押圧部51は第2スイッチ70の第3接点71a及び第4接点72aに接触しない。
【0098】
本実施形態では、中央の第2所定領域F2に一つだけメタルドーム62が設けられており、メタルドーム62の頭頂部側に金属板50(又は剛性を有するスペーサ40)が設けられているので、操作シート20の入力操作面Fの何処を押圧してもメタルドーム62を反転させることができ、シングルクリックの感覚を感じることができる。これにより、ユーザの入力操作に対する応答をシングルクリックに統一させることができるので、ユーザが自己の操作を確認しやすくすることができる。
【0099】
続いて、図13及び図14に基づいて、本実施形態のスイッチモジュール1の製造方法を説明する。図13は第1スイッチ30と第2スイッチ70と第3スイッチ60が形成された基材の一例を示す平面図であり、図14はその他の例を示す平面図である。
【0100】
図13及び図14に示すように、第1スイッチ30の一対の第1及び第2絶縁性基材31,32と、第2スイッチ70の他の一対の第4及び第5絶縁性基材71,72と、第3スイッチ60の第3絶縁性基材61とは、一つの連続した基材から形成することができる。また、第1スイッチ30の第1接点31a〜31cと、第2接点32a〜32cと、第2スイッチ70の第3接点71aと、第4接点72aと、第3スイッチ60の押圧接点62aを含む導電回路層63とは、その基材の同じ主面に形成されている。各接点や回路は、通常のスクリーン印刷やエッチングにより形成することができる。
【0101】
図13及び図14に示すように、第1絶縁性基材31と第2絶縁性基材32とが隣接し、第4絶縁性基材71と第5絶縁性基材72とが隣接している。そして、第1絶縁性基材31及び第2絶縁性基材32と、第4絶縁性基材71及び第5絶縁性基材72との間には、第3絶縁性基材61が形成されている。
【0102】
本実施形態のスイッチモジュール1を組み立てる際には、まず、破線L1を谷折りにして第1絶縁性基材31と第2絶縁性基材32を折り畳む。これにより、第1接点31a〜31cと第2接点32a〜32cとを対向させることができる。次に、破線L3を谷折りにして第1絶縁性基材31及び第2絶縁性基材32を第3絶縁性基材61側に折り畳む。
【0103】
続いて、第4絶縁性基材71と第5絶縁性基材72を、破線L2を谷折りにして折り畳む。これにより、第3接点71aと第4接点72aとを対向させることができる。次に、折り畳んだ第4絶縁性基材71及び第5絶縁性基材72を、破線L4を山折りにして第3絶縁性基材61側に折り畳む。
【0104】
つまり、第3絶縁性基材61の導電回路層63が形成されている側の主面に第1スイッチ30を構成する第1絶縁性基材31及び第2絶縁性基材32が積層され、第3絶縁性基材61の他方主面に第2スイッチ70を構成する第4絶縁性基材71及び第5絶縁性基材72が積層される。そして、各層は、キートップ10から伸びるボスを溶着することにより相互に固定される。各層の固定手法は限定されず、両面粘着テープなどを用いて相互に固定することもできる。
【0105】
図14に示す基材は、第3接点71aと第4接点72aが、第3スイッチ60のメタルドーム62と重なる領域以外の所定領域(上述の所定領域F1及びF3に対応する領域)に形成されたスイッチモジュール1を構成する基材である。図14に示す基材も図13で説明した基材と同様の方法で組み立てることができる。
【0106】
このように、本実施形態では、1枚の連続した基材で第1スイッチ30と第2スイッチ70と第3スイッチ60を作製することができるので、材料コストを低減させることができる。また、各スイッチをそれぞれ別々に作製する場合よりも製造工程を簡易にすることができ、製造に係るコストを低減させることができる。さらに、第1絶縁性基材31、第2絶縁性基材32、第3絶縁性基材61、第4絶縁性基材71、第5絶縁性基材72が連なっていることから、積層組立時において高い精度で位置合わせを行うことができる。その結果、歩留まりを向上させることができる。
【0107】
最後に、図15A〜図15Cに基づいて、入力操作時の画面の表示動作を説明する。図15A〜図15Cに示す左側の図は操作開始時の画面の表示を示し、同図の右側の図は操作後の画面の表示を示す。表示例の「AAAAAAAAAA」等はメニューやコンテンツである。メニューやコンテンツは画面にリスト状に示されており、画面の上下方向に沿ってスクロールが可能である。なお、リスト表示されたメニューやコンテンツのうちカーソルにより選択されているものには網掛けをして表示している。
【0108】
図15Aは最も小さい押圧力Fxを印加した場合の画面の表示を示し、図15BはFxよりも大きい押圧力Fyを印加した場合の画面の表示を示し、図15Cは最も大きい押圧力Fzを印加した場合の画面の表示を示す。
【0109】
ユーザが、入力操作面Fに触れると、第1スイッチ30の第1接点31aと第2接点32aとが接触した所定領域F1〜F3の特定信号がON/OFF回路100aに出力される。所定領域の特定信号が出力されると、メニュー又はコンテンツのリストを入力操作面Fに表示する。
【0110】
続いて、小さい押圧力Fxを所定時間(例えば1秒)だけ印加すると、図15Aに示すように、操作開始時においてカーソルが「AAAAAAAAAA」からリストを一行だけ移動して隣の「BBBBBBBBB」を選択する。相対的に大きい押圧力Fyを所定時間(例えば1秒)だけ印加した場合には、図15Bに示すように、操作開始時においてカーソルが「AAAAAAAAAA」から各リストを順次移動して2行下の「DDDDDDDDD」を選択する。さらに大きい押圧力Fzを所定時間(例えば1秒)だけ印加した場合には、図15Cに示すように、操作開始時においてカーソルが「AAAAAAAAAA」から各リストを順次移動して5行下にリストアップされた「GGGGGGGGG」を選択する。
【0111】
このように、入力操作時において入力操作面Fに印加する押圧力の大きさを大きくするほど、単位時間(単位操作)あたりのカーソルの移動量を大きくする、つまり、カーソルの移動速度を速くすることができる。これにより、ユーザが探しているメニューやコンテンツがリストの下方にある場合には、ユーザは入力操作面Fを強く押す(押し込み量を増やす)ことによりカーソルを速く移動させることができるので、自身が起動させたいメニューやコンテンツに迅速にアプローチすることができる。しかも、ユーザはカーソルや画面を動かすために指を動かす必要が無い。
【0112】
またさらに、大きい押圧力Fqを所定時間(例えば1秒)だけ印加すると、入力操作面Fに表示されている画面が上方にロールアップされ、「GGGGGGGGG」よりも下方にリストアップされたメニューが順次表示される。ユーザは、目的のメニューにカーソルが合うまで、入力操作面Fの所定領域F1〜F3を押し続ければよい。
【0113】
以上のように構成され作用する本実施形態のスイッチモジュール1によれば、ユーザは、入力操作時における押圧力の大きさを加減することによって、装置の操作量をコントロールすることができる。このため、カーソルや画面の移動量が大きく、スクロール量が多い場合であっても、ユーザは指先を何度も往復させる必要が無い。この結果、ユーザの操作負荷を低減させるスイッチモジュール1及びこれが搭載された各種装置を提供することができる。
【0114】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0115】
例えば、本実施形態のスイッチモジュール1に、他のスイッチを設けることができる。例えば、キートップ10のフレームの下層側にメタルドーム62を設けて、入力機能を追加することができる。
【0116】
また、上述した第1スイッチ30と第2スイッチ70とを一対のスイッチとして構成することもできる。具体的には、一対の絶縁性基材の各所定領域に、互いに接触可能な第1接点31と第2接点32とをそれぞれ形成し、第1接点31及び第2接点32のうちの少なくともいずれか一方が感圧電極層を含むように構成することもできる。このスイッチモジュール1においては、第1接点31と第2接点32とが接触した所定領域F1〜F3の特定信号と、入力操作時における入力荷重に応じた信号とを出力できる出力手段100を設ける。このように構成することにより、絶縁性基材の積層数を減らすことができるため、薄型のスイッチモジュール1を得ることができる。
【符号の説明】
【0117】
1…スイッチモジュール
10…キートップ
11…フレーム
20…操作シート
F…入力操作面
F1…第1所定領域,F2…第2所定領域,F3…第3所定領域
21…操作表示面
30…第1スイッチ
31…第1絶縁性基材
31a,31b,31c…第1接点
32…第2絶縁性基材
32a,32a,32a…第2接点
33…スペーサ
40…スペーサ
41…凸部(第3スイッチ押圧部)
42a,42b…突起
50…金属板
51…第2スイッチ押圧部
52…第3スイッチ押圧部
52a,52b…貫通孔
60…第3スイッチ
61…第3絶縁性基材
62…メタルドーム
63…導電回路層
70…第2スイッチ
71…第4絶縁性基材
71a…第3接点,感圧電極層
72…第5絶縁性基材
72a…第4接点,感圧電極層
80…ベース板
100…検出手段
100a…ON/OFF回路
100b…電圧検出回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の絶縁性基材の一又は複数の所定領域に、互いに接触可能な第1接点と第2接点とがそれぞれ形成され、前記第1接点と第2接点とが接触した所定領域の特定信号を出力できる第1スイッチと、
前記第1スイッチに積層され、他の一対の絶縁性基材の前記所定領域に対応する領域の少なくとも一つに、互いに接触可能な第3接点と第4接点とがそれぞれ形成され、前記第3接点及び前記第4接点の少なくともいずれか一方が感圧電極層を含み、入力操作時における入力荷重に応じた信号を出力できる第2スイッチと、を備えるスイッチモジュール。
【請求項2】
請求項1に記載のスイッチモジュールにおいて、
前記第1スイッチ又は前記第2スイッチに積層され、さらに他の絶縁性基材の一方主面に、メタルドームが実装されるとともに押圧時における前記メタルドームの頭頂部に接する押圧接点を含む導電回路層が形成された第3スイッチと、
前記第3スイッチの前記入力操作時の入力側に設けられ、前記メタルドームの頭頂部に押圧力を付与する第3スイッチ押圧部と、をさらに備えることを特徴とするスイッチモジュール。
【請求項3】
請求項2に記載のスイッチモジュールにおいて、
前記入力操作時の入力側から順に、前記第1スイッチ、前記第3スイッチ、前記第2スイッチが積層されていることを特徴とするスイッチモジュール。
【請求項4】
請求項2又は3に記載のスイッチモジュールにおいて、
前記メタルドームの頭頂部側に金属板をさらに備えることを特徴とするスイッチモジュール。
【請求項5】
請求項1に記載のスイッチモジュールにおいて、
前記第2スイッチの前記入力操作時の入力側に設けられ、当該第2スイッチの第3接点及び第4接点に押圧力を付与するための第2スイッチ押圧部を備えることを特徴とするスイッチモジュール。
【請求項6】
請求項2〜5の何れか一項に記載のスイッチモジュールにおいて、
前記第2スイッチの第3接点及び第4接点は、前記第3スイッチのメタルドームの実装領域以外の前記所定領域に対応する領域に設けられていることを特徴とするスイッチモジュール。
【請求項7】
請求項2〜6の何れか一項に記載のスイッチモジュールにおいて、
前記第1スイッチの一対の絶縁性基材と前記第2スイッチの他の一対の絶縁性基材と前記第3スイッチの絶縁性基材とは、一つの連続した基材からなり、前記第1接点と前記第2接点と前記第3接点と前記第4接点と前記押圧接点を含む導電回路層とは、当該基材の同じ主面に形成されていることを特徴とするスイッチモジュール。
【請求項8】
請求項1に記載のスイッチモジュールにおいて、
前記第2スイッチが備える絶縁性基材の一方の、前記入力操作時における入力側の主面に、メタルドームが実装されるとともに、押圧時における前記メタルドームの頭頂部に接する押圧接点を含む導電回路層が形成された第3スイッチと、
前記第3スイッチの前記入力操作時の入力側に設けられ、前記メタルドームの頭頂部に押圧力を付与する第3スイッチ押圧部と、をさらに備えるスイッチモジュール。
【請求項9】
一対の絶縁性基材の一又は複数の所定領域に、互いに接触可能な第1接点と第2接点とがそれぞれ形成され、前記第1接点及び前記第2接点のうちの少なくともいずれか一方が感圧電極層を含むスイッチを備えるイッチモジュールであって、
前記第1接点と第2接点とが接触した所定領域の特定信号と、入力操作時における入力荷重に応じた信号とを出力できる出力手段を備えるスイッチモジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【公開番号】特開2011−243530(P2011−243530A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−117127(P2010−117127)
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】