説明

スイッチング装置およびスイッチング方法

【課題】TDM信号を扱うスイッチングでの遅延の増加を抑制する可能なスイッチング装置およびスイッチング方法を提供する。
【解決手段】パケットスイッチの各入力ポートと接続されたパケット出力部は、TDM信号内のデータの宛先と1対1で対応づけられた複数の格納手段と、宛先ごとにTDM信号内の該宛先のデータの蓄積開始タイミングを表すタイミング情報を記憶する記憶手段と、宛先ごとに、該宛先の蓄積開始タイミングになるとTDM信号内の該宛先のデータを受信するたびに該データを該データの宛先に対応する格納手段に格納する制御手段と、格納データ量が所定量以上の特定状態になった特定状態の格納手段から所定量のデータを取り出しそのデータに特定状態の格納手段に対応する宛先を示すヘッダ情報を付加してパケットを生成し、接続された入力ポートに出力する出力手段と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチング装置およびスイッチング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
TDM(Time Division Multiplexing)信号(時分割多重信号)は、音声通信などに使用されるために、一定レートの信号が一定の宛先に流れ、かつ低遅延であることが要求される。このため、TDM信号は、決まったタイムスロット(Time Slot)に決まった宛先のデータが入力されるという特徴を有する。したがって、TDM信号のスイッチング(Switching)処理では、タイムスロットの入れ替え以外では、論理的にはデータをバッファで一時蓄積する処理が必要なく、低遅延でスイッチング処理を行うことが可能である。
【0003】
TDM信号のスイッチングを行う機器がパケットスイッチである場合、TDM信号のタイムスロット内のデータを用いてパケットを生成する必要が生じる。
【0004】
特許文献1には、TDM信号からパケットを生成するSAR(Segmentation And Reassembly)が記載されている。
【0005】
TDM信号をパケットスイッチに適用する場合、SARは、TDM信号内のデータを、パケットスイッチの同一の出力ポートを宛先ポートとするデータ毎にまとめることによって、TDM信号をパケットに変換する必要がある。
【0006】
図6は、TDM信号をパケットスイッチに適用するスイッチング装置100を示したブロック図である。なお、図6では、TDM信号のタイムスロット内のデータの大きさは1バイト(Byte)であるとする。
【0007】
スイッチング装置100は、SAR(Ingress)部101-1〜101-Nと、パケットスイッチ102と、SAR(Egress)部103-1〜103-Nと、を含む。
【0008】
SAR(Ingress)部101-1〜101-Nは、それぞれ、TDM信号104-1〜104-Nを収容する。なお、図6では、TDM信号104-1〜104-N内のデータは、タイムスロット内の1バイトのデータ毎に区切られて示され、各1バイトのデータの宛先(具体的には、パケットスイッチ102の出力ポートの識別番号)が数値で示されている。また、図6では、パケットスイッチ102の出力ポートに付与された符号102a-1〜102a-Nのサフィックスが、パケットスイッチ102の出力ポートの識別番号として用いられている。
【0009】
SAR(Ingress)部101-1〜101-Nは、TDM信号をデータの宛先毎にデータの塊(Packet)であるパケットにそれぞれ変換し、変換後のパケットにて構成されるパケット信号105-1〜105-Nを、パケットスイッチ102に出力する。
【0010】
なお、パケット信号を構成する各パケットでは、例えば、パケットの宛先ポート(具体的には、パケットの宛先となるパケットスイッチ102の出力ポート)を表す宛先ポート情報が、ヘッダに搭載される。図6では、パケット信号105-1〜105-Nは、パケット毎に区切られて示され、各パケットの宛先ポートが、パケット内に数値で示されている。
【0011】
パケットスイッチ102は、パケットのヘッダに搭載されている宛先ポート情報をもとに、パケット信号105-1〜105-N内の各パケットを、そのパケットの宛先ポート情報に示された宛先ポート(パケットスイッチ102の出力ポートのいずれか)に出力する。
【0012】
SAR(Egress)部103-1〜103-Nは、パケットスイッチ102から出力されたパケット信号106-1〜106-Nを、それぞれ、TDM信号へ変換する変換処理を実施して、TDM信号107-1〜107-Nを出力する。
【0013】
図7は、図6に示したSAR(Ingress)部101-1〜101-Nのそれぞれとして使用されるSAR(Ingress)部101を示したブロック図である。
【0014】
図7において、SAR(Ingress)部101は、書込制御部101aと、バッファ部101bと、蓄積量監視部101cと、読出制御部101dと、を含む。バッファ部101bは、TDM信号の1フレーム内のデータの各宛先(パケットスイッチ102の出力ポート)に1対1で予め対応づけられたバッファ101b-1〜101b-Nを有する。なお、以下の説明では、TDM信号のタイムスロット内のデータの大きさは、1バイトとする。
【0015】
書込制御部101aは、入力されるTDM信号のフレーム構成を認識しており、TDM信号のフレーム内のタイムスロットに入力されたデータの宛先を示すデータ宛先情報を有し、データ宛先情報に従って、TDM信号104内の1バイトの各データを、バッファ101b-1〜101b-Nのうち、そのデータの宛先に対応するバッファに書き込む。
【0016】
書込制御部101aは、バッファ部101bにデータを書き込む毎に、書き込まれたデータの宛先を示す宛先情報を蓄積量監視部101cに通知する。
【0017】
蓄積量監視部101cは、書込制御部101aからの宛先情報を用いて、バッファ部101b内のバッファ101b-1〜101b-Nのそれぞれについてデータの蓄積量を管理しており、バッファ101b-1〜101b-Nのうちで1パケット分のデータが蓄積されたバッファを示すバッファ情報を、読出制御部101dに通知する。
【0018】
読出制御部101dは、蓄積量監視部101cからのバッファ情報にて示されたバッファから1パケット分のデータを読み出す。読出制御部101dは、1パケット分のデータに、バッファ情報が示すバッファに対応する宛先を示した宛先ポート情報を、ヘッダ情報として付加することによって、パケットを生成し、その生成されたパケットを出力する。
【0019】
図6に示したスイッチング装置100では、パケットスイッチ102の各入力ポートの前段に配備されたSAR(Ingress)部は、それぞれ独自のタイミングでパケットを出力する。
【0020】
このため、パケットスイッチ102では、同じ出力ポート宛のパケットが、複数の入力ポートから同時に入力される状況(以下「特定状況」と称する)が生じる可能性がある。パケットスイッチ102は、特定状況に備えて、パケットを一時蓄積する処理を行う必要がある。
【0021】
図8は、パケットを一時蓄積するパケットスイッチ102の例を示したブロック図である。図8では、パケットスイッチ102は、同時に同じ出力ポート宛のパケット(図8では、出力ポート102a-1宛のパケット)がN個の入力ポート102b-1〜102b-Nから入力された場合、パケットスイッチ102内のバッファ(図8では、バッファ102c-1〜102c-Nのうち、出力ポート102a-1に対応するバッファ102c-1)で、N-1個のパケットを一時蓄積して、その後、出力タイミングをずらして、バッファ内の同じ出力ポート宛のパケットを1つずつ宛先となる出力ポートから出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】特開平11−154960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
パケットスイッチにTDM信号を収容する場合、パケットスイッチの各入力ポートの前段でTDM信号内のデータをデータの宛先ポート(パケットスイッチの出力ポート)毎にデータの塊(パケット)に変換する処理と、パケットスイッチの各出力ポートの後段でパケット信号をTDM信号に変換する処理が必要である。
【0024】
TDM信号に求められる性能としては、低遅延であることが、まず挙げられる。
【0025】
一方、パケットスイッチの各入力ポートの前段に配備されたSAR(Ingress)部は、それぞれ独自のタイミングでパケットを出力する。
【0026】
このため、パケットスイッチは、パケットスイッチ内でのデータの輻輳(同じ宛先ポートに出力すべきパケットが複数の入力ポートに同時に到着すること)により、パケットを一時蓄積(バッファリング)する必要がある。したがって、パケットスイッチにTDM信号を収容する場合、TDM信号の遅延が増加してしまうという課題がある。
【0027】
また、バッファリングの影響でパケット間隔に揺らぎが生ずることにより、パケットスイッチの出力ポート後段でのパケット信号からTDM信号への変換において、揺らぎ吸収のためのバッファリング処理が必要となる。このため、さらに遅延が増加してしまうという課題がある。
【0028】
本発明の目的は、上述した課題を解決可能なスイッチング装置およびスイッチング方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明のスイッチング装置は、2以上の入力ポートと2以上の出力ポートとを有し、前記入力ポートから入力したパケットを、前記出力ポートのうち当該パケットのヘッダ情報にて特定される出力ポートから出力するパケットスイッチと、前記入力ポートの各々に接続され、また、前記出力ポートのいずれかを宛先とする各データが時分割多重された多重信号を受け付け、当該多重信号内の同一宛先あてのデータを用いてパケットを生成し、当該パケットを前記入力ポートのうち自己に接続された対応入力ポートに出力する複数のパケット出力部と、前記出力ポートの各々に接続され、自己に接続された出力ポートから受け付けたパケットを時分割多重信号に変換する複数の変換部と、を含み、前記パケット出力部は、前記多重信号内のデータの宛先と1対1で対応づけられた複数の格納手段と、前記宛先ごとに、前記多重信号内の当該宛先あてのデータの蓄積開始タイミングを表すタイミング情報を記憶する記憶手段と、前記宛先ごとに、当該宛先についての前記タイミング情報が表す蓄積開始タイミングになると、前記多重信号内の当該宛先あてのデータを受信するたびに当該データを前記複数の格納手段のうち当該データの宛先に対応する格納手段に格納する制御手段と、前記複数の格納手段のいずれかが、格納されたデータの量が所定量以上である特定状態になるごとに、前記特定状態の格納手段から前記所定量のデータを取り出し、当該所定量のデータに前記特定状態の格納手段に対応する宛先を示すヘッダ情報を付加してパケットを生成し、当該パケットを前記対応入力ポートに出力する出力手段と、を含む。
【0030】
本発明のスイッチング方法は、2以上の入力ポートと2以上の出力ポートとを有し、前記入力ポートから入力したパケットを、前記出力ポートのうち当該パケットのヘッダ情報にて特定される出力ポートから出力するパケットスイッチと、前記入力ポートの各々に接続され、かつ、前記出力ポートのいずれかを宛先とする各データが時分割多重された多重信号を受け付け、当該多重信号内の同一宛先あてのデータを用いてパケットを生成し、当該パケットを前記入力ポートのうち自己に接続された対応入力ポートに出力する複数のパケット出力部と、前記出力ポートの各々に接続され、かつ、自己に接続された出力ポートから受け付けたパケットを時分割多重信号に変換する複数の変換部と、を含み、前記パケット出力部が、前記多重信号内のデータの宛先と1対1で対応づけられた複数の格納手段を有する、スイッチング装置でのスイッチング方法であって、前記パケット出力部が、前記宛先ごとに、前記多重信号内の当該宛先あてのデータの蓄積開始タイミングを表すタイミング情報を記憶手段に記憶する記憶ステップと、前記パケット出力部が、前記宛先ごとに、当該宛先についての前記タイミング情報が表す蓄積開始タイミングになると、前記多重信号内の当該宛先あてのデータを受信するたびに当該データを前記複数の格納手段のうち当該データの宛先に対応する格納手段に格納する制御ステップと、前記パケット出力部が、前記複数の格納手段のいずれかが、格納されたデータの量が所定量以上である特定状態になるごとに、前記特定状態の格納手段から前記所定量のデータを取り出し、当該所定量のデータに前記特定状態の格納手段に対応する宛先を示すヘッダ情報を付加してパケットを生成し、当該パケットを前記対応入力ポートに出力する出力ステップと、を含む。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、TDM信号を扱うスイッチング装置での遅延の増加を抑制する可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態のスイッチング装置1を示した図である。
【図2】SAR(Ingress)部12を示したブロック図である。
【図3】パケットスイッチ11の動作を示した図である。
【図4】比較例となるSAR(Ingress)部101-1〜101-3の動作を示した図である。
【図5】SAR(Ingress)部12-1〜12-3の動作を説明するための図である。
【図6】スイッチング装置100を示したブロック図である。
【図7】SAR(Ingress)部101を示したブロック図である。
【図8】パケットスイッチ102の例を示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態のスイッチング装置1を示した図である。
【0035】
図1において、スイッチング装置1は、パケットスイッチ11と、SAR(Ingress)部12-1〜12-Nと、タイミング管理部13と、SAR(Egress)部14-1〜14-Nと、を含む。なお、Nは2以上の整数とする。
【0036】
パケットスイッチ11は、入力ポート11a-1〜11a-Nと、出力ポート11b-1〜11b-Nと、を有する。パケットスイッチ11は、入力ポート11a-1〜11a-Nのいずれかから入力したパケットを、出力ポート11b-1〜11b-Nのうち、入力されたパケットのヘッダ情報にて特定される出力ポートから出力する。
【0037】
SAR(Ingress)部12-1〜12-Nのそれぞれは、パケット出力部と呼ぶことができる。SAR(Ingress)部12-1〜12-Nは、入力ポート11a-1〜11a-Nと1対1で接続されている。SAR(Ingress)部12-1〜12-Nのそれぞれは、出力ポート11b-1〜11b-Nのいずれかを宛先とする各データが時分割多重されたTDM信号を受け付け、そのTDM信号内の同一宛先あてのデータを用いてパケットを生成する、SAR(Ingress)部12-1〜12-Nのそれぞれは、生成されたパケットを、入力ポート11a-1〜11a-Nのうち自己に接続された入力ポート(対応入力ポート)に出力する。
【0038】
タイミング管路部13は、SAR(Ingress)部12-1〜12-Nのそれぞれに、基準パルス13aを出力する。SAR(Ingress)部12-1〜12-Nでの基準パルス13aの使用方法については後述する。
【0039】
SAR(Egress)部14-1〜14-Nのそれぞれは、変換部と呼ぶことができる。SAR(Egress)部14-1〜14-Nは、出力ポート11b-1〜11b-Nと1対1で接続されている。SAR(Egress)部14-1〜14-Nのそれぞれは、自己に接続された出力ポートから受け付けたパケットをTDM信号に変換する。
【0040】
次に、SAR(Ingress)部12-1〜12-Nの機能を中心に動作の概要を説明する。
【0041】
SAR(Ingress)部12-1〜12-Nは、それぞれ、TDM信号15-1〜15-Nを収容する。なお、図1では、TDM信号15-1〜15-N内のデータは、タイムスロット内の1バイトのデータ毎に区切られて示され、各1バイトのデータの宛先(具体的には、パケットスイッチ11の出力ポートの識別番号)が数値で示されている。図1では、パケットスイッチ11の出力ポートに付与された符号11b-1〜11b-Nのサフィックスが、パケットスイッチ11の出力ポートの識別番号として用いられている。
【0042】
各SAR(Ingress)部12-1〜12-Nは、TDM信号内のデータの宛先ポート毎に、その宛先ポート宛のデータの蓄積開始タイミングを表すタイミング情報を記憶している。タイミング情報は、例えば、ユーザの操作に従ってCPU(不図示)にて設定される。
【0043】
蓄積開始タイミングは、例えば、タイミング管理部13からの基準パルス13aを基準に設定されたものである。本実施形態では、蓄積開始タイミングは、基準パルス13aの受信タイミングから蓄積開始タイミングまでの差分量(クロック数など)にて設定される。
【0044】
各SAR(Ingress)部12-1〜12-Nは、タイミング管理部13からの基準パルス13aをもとに決められたタイミングで、TDM信号内のデータの蓄積を開始し、TDM信号内のデータを用いてパケットを生成する。SAR(Ingress)部12-1〜12-Nは、それぞれ、生成されたパケットにて構成されるパケット信号16-1〜16-Nをパケットスイッチ11に出力する。
【0045】
なお、パケット信号を構成する各パケットでは、例えば、パケットの宛先ポート(具体的には、パケットの宛先となるパケットスイッチ11の出力ポート)を表す宛先ポート情報が、ヘッダ情報として搭載される。図1では、パケット信号16-1〜16-Nは、パケット毎に区切られて示され、各パケットの宛先ポートが、パケット内に数値で示されている。
【0046】
パケットスイッチ11は、パケット単位にパケットのヘッダに搭載されている宛先ポート情報をもとに、パケット信号16-1〜16-N内のパケットを、そのパケットの宛先ポート情報に示された宛先ポート(パケットスイッチ11の出力ポート11b-1〜11bNのいずれか)に出力する。
【0047】
SAR(Egress)部14-1〜14-Nは、パケットスイッチ11から出力されたパケット信号17-1〜17-Nを、それぞれ、TDM信号へ変換する変換処理を実施して、TDM信号18-1〜18-Nを出力する。
【0048】
図2は、SAR(Ingress)部12-1〜12-Nのそれぞれとして使用されるSAR(Ingress)部12を示したブロック図である。なお、図2において、図7に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
【0049】
図2において、SAR(Ingress)部12は、バッファ部101bと、蓄積タイミング調整部12aと、書込制御部12bと、蓄積量監視部101cと、読出制御部101dと、を含む。
【0050】
バッファ部101bは、TDM信号104の1フレーム内のデータの各宛先(パケットスイッチ11の出力ポート11b-1〜11b-N)と1対1で予め対応づけられたバッファ101b-1〜101b-Nを有する。本実施形態では、バッファ101b-1〜101b-Nは、それぞれ、出力ポート11b-1〜11b-Nと対応づけられている。バッファ101b-1〜101b-Nは、一般的に複数の格納手段と呼ぶことができる。
【0051】
蓄積タイミング調整部12aは、記憶部12a1と、調整部12a2と、を含む。
【0052】
記憶部12a1は、一般的に記憶手段と呼ぶことができる。記憶部12a1は、パケットスイッチ11の出力ポート毎に、つまり、TDM信号104内のデータの宛先毎に、TDM信号104内のその宛先あてのデータの蓄積開始タイミングを表すタイミング情報を記憶する。
【0053】
調整部12a2は、TDM信号104内のデータの宛先毎に、その宛先についてのタイミング情報が表す蓄積開始タイミングになると、その宛先あてのデータの書き込み開始を指示する旨の書き込み開始タイミング信号を生成し、その書き込み開始タイミング信号を書込制御部12bに出力する。
【0054】
本実施形態では、宛先毎の蓄積開始タイミングは、基準パルス13aの受信タイミングから蓄積開始タイミングまでの差分量(クロック数など)にて設定されている。このため、調整部12a2は、基準パルス13aを基準にして各蓄積開始タイミングを決定し、蓄積開始タイミングになると、書き込み開始タイミング信号を書込制御部12bに出力する。
【0055】
書込制御部12bは、宛先単位の書き込み開始タイミング信号を受け付ける毎に、TDM信号104内のその宛先あてのデータを受信するたびに受信データをバッファ101b-1〜101b-Nのうち受信データの宛先に対応するバッファに格納する。
【0056】
なお、書込制御部12bは、入力されるTDM信号104のフレーム構成を認識しており、TDM信号104のフレーム内のタイムスロットに入力されたデータの宛先を示すデータ宛先情報を有し、データ宛先情報を参照して、TDM信号104内の1バイトの各データを、バッファ101b-1〜101b-Nのうち、そのデータの宛先に対応するバッファに書き込む。
【0057】
書込制御部12bは、バッファ部101bにデータを書き込む毎に、書き込まれたデータの宛先を示す宛先情報を蓄積量監視部101cに通知する。
【0058】
なお、調整部12a2と書込制御部12bは、制御部12Aに含まれる。制御部12Aは、一般的に制御手段と呼ぶことができる。
【0059】
制御部12Aは、TDM信号104内のデータの宛先毎に、その宛先についてのタイミング情報が表す蓄積開始タイミングになるとTDM信号104内のその宛先あてのデータを受信するたびに受信データをバッファ101b-1〜101b-Nのうち受信データの宛先に対応するバッファに格納する。
【0060】
蓄積量監視部101cは、書込制御部12bからの宛先情報を用いて、バッファ部101b内のバッファ101b-1〜101b-Nのそれぞれについてデータの蓄積量を管理しており、バッファ101b-1〜101b-Nのうちで1パケット分のデータが蓄積されたバッファを示すバッファ情報を、読出制御部101dに通知する。
【0061】
読出制御部101dは、蓄積量監視部101cからのバッファ情報にて示されたバッファから1パケット分のデータを読み出す。読出制御部101dは、読み出された1パケット分のデータに、バッファ情報が示すバッファに対応する宛先を示した宛先ポート情報を、ヘッダ情報として付加することによって、パケットを生成する。
【0062】
読出制御部101dは、生成されたパケットを、パケットスイッチ11の入力ポート11a-1〜11a-Nのうち、自SAR(Ingress)部が接続されている入力ポートに出力する。
【0063】
なお、蓄積量監視部101cと読出制御部101dは、出力部12Bに含まれる。出力部12Bは、一般的に出力手段と呼ぶことができる。
【0064】
出力部12Bは、バッファ101b-1〜101b-Nのいずれかが、格納されたデータの量が所定量(1パケットのデータ量)以上である特定状態になる毎に、特定状態のバッファから所定量(1パケットのデータ量)のデータを取り出す。出力部12Bは、所定量のデータを取り出すと、その所定量のデータに特定状態のバッファに対応する宛先を示す宛先ポート情報をヘッダ情報として付加してパケットを生成し、そのパケットを、接続されている入力ポート(対応入力ポート)に出力する。
【0065】
ここで、1パケットのバイト数は、各SAR(Ingress)部12-1〜12-Nにおいて独立であっても良いが、パケットスイッチ11が、各SAR(Ingress)部12-1〜12-Nからのパケット入力を低遅延で効率よく行うことを考慮すると、全SAR(Ingress)部12-1〜12-Nにおいて、1パケットのバイト数は同じであることが望ましい。
【0066】
次に、動作を説明する。
【0067】
各SAR(Ingress)部12-1〜12-Nは、例えばCPU(不図示)からのレジスタ設定等により、TDM信号内のデータの宛先ポート毎に、データの蓄積開始タイミングを表すタイミング情報を記憶する。なお、タイミング情報は、スイッチング装置1の設計段階で記憶される。
【0068】
各SAR(Ingress)部12-1〜12-Nは、タイミング管理部13からの基準パルス13aをもとに決められた宛先毎のデータの蓄積開始タイミングで、宛先毎にTDM信号内のデータの蓄積を開始し、宛先毎にTDM信号内のデータからパケット信号を生成する。なお、パケット信号を構成する各パケットでは、パケットの宛先ポート(パケットの宛先となるパケットスイッチ11の出力ポート)を表す宛先ポート情報が、ヘッダ情報として搭載される。
【0069】
各SAR(Ingress)部12-1〜12-Nは、生成されたパケットにて構成されるパケット信号16-1〜16-Nをパケットスイッチ11に出力する。
【0070】
本実施形態では、同じ宛先ポートへのパケットが、複数のSAR(Ingress)部から同時に出力されることがないように、各SAR(Ingress)部12-1〜12-Nにおいて、基準パルス13aに対するデータの蓄積開始タイミングの差分量を決定する必要がある。
【0071】
各SAR(Ingress)部12-1〜12-Nに入力されるTDM信号内の同一宛先あてのデータが割り当てられたタイムスロットの配置の関係で、各タイミング情報を調整しないと、同一宛先あてのパケットの出力タイミングが重なってしまう場合は、CPUを用いてタイミング情報を調整することにより、複数のSAR(Ingress)部からの同一宛先あてのパケットの出力タイミングを固定的にずらして重ならないようにする。
【0072】
このような処理をすることにより、SAR(Ingress)部12-1〜12-Nからは同じ宛先ポートへのパケットが、複数のSAR(Ingress)部から同時に出力されないようになる。
【0073】
パケットスイッチ11では、パケット単位にパケットのヘッダに搭載されている宛先ポート情報をもとに、その宛先ポート情報が示す宛先ポート(パケットスイッチ11の出力ポート11b-1〜11b-Nのいずれか)にパケットを出力する。
【0074】
パケットスイッチ11では、同じ宛先あてのパケットが同時に複数のSAR(Ingress)部から到着することが無いために、パケットを内部で一時蓄積することなく、SAR(Egress)部に対してパケットを出力することが可能となる(図3参照)。これにより、同一のSAR(Ingress)部から出力されたパケットの間隔も一定に保たれ、パケット間隔の揺らぎがなくなる。なお、図3は、パケットスイッチ11においてパケットを内部で一時蓄積することなくSAR(Egress)部に対してパケットを出力する上記動作を示した図である。
【0075】
SAR(Egress)部14-1〜14-Nは、パケットスイッチ11から出力されたパケット信号17-1〜17-NをTDM信号へ変換する変換処理を実施して、TDM信号18-1〜18-Nを出力する。パケットスイッチ11から出力された同一SAR(Ingress)部からのパケットの間隔が一定に保たれているために、各SAR(Egress)部でのパケット信号からTDM信号への変換処理においては、パケット間隔の揺らぎを吸収するための一時蓄積処理が必要なくなる。
【0076】
次に、図2に示したSAR(Ingress)部12の動作について説明する。
【0077】
書込制御部12bは、データ宛先情報に従って、TDM信号104内の1バイトの各データを、バッファ101b-1〜101b-Nのうち、そのデータの宛先に対応するバッファに書き込む。
【0078】
TDM信号104のバッファ部101bへの書き込み開始タイミングは、蓄積タイミング調整部12aから指示される。
【0079】
蓄積タイミング調整部12aは、CPUからのレジスタ設定等により、宛先ポート毎に基準パルス13aに対するデータ蓄積開始タイミングの差分量(クロック数など)を把握しており、受信した基準パルス13aをもとに、各バッファ101b-1〜101b-Nへの書き込み開始タイミング信号を生成して、各書き込み開始タイミング信号を書込制御部12bに出力する。
【0080】
データの蓄積開始タイミングは、同じ宛先ポートへのパケットが複数のSAR(Ingress)部から同時に出力されることがないように、図1での各SAR(Ingress)部12-1〜12-Nにおいて、基準パルス13aに対するデータの蓄積開始タイミングの差分量を、宛先ポート毎に決定する必要がある。
【0081】
例えば、各SAR(Ingress)部12-1〜12-Nに入力されるTDM信号内の同一宛先あてのデータが割り当てられたタイムスロットの配置の関係で、各タイミング情報を調整しないと、同一宛先あてのパケットの出力タイミングが重なってしまう場合は、CPUを動作させてタイミング情報を設定することにより、複数のSAR(Ingress)部からの同一宛先あてのパケットの出力タイミングを固定的にずらして重ならないようにする。
【0082】
書込制御部12bは、バッファ部101bにデータを書き込む毎に、書き込まれたデータの宛先を示す宛先情報を蓄積量監視部101cに通知する。
【0083】
蓄積量監視部101cは、書込制御部12bからの宛先情報を用いて、バッファ部101b内のバッファ101b-1〜101b-Nのそれぞれについてデータの蓄積量を管理しており、バッファ101b-1〜101b-Nのうちで1パケット分のデータが蓄積されたバッファを示すバッファ情報を、読出制御部101dに通知する。
【0084】
読出制御部101dは、蓄積量監視部101cからのバッファ情報にて示されたバッファから1パケット分のデータを読み出す。読出制御部101dは、読み出された1パケット分のデータに、バッファ情報が示すバッファに対応する宛先を示した宛先ポート情報を、ヘッダ情報として付加することによって、パケットを生成する。
【0085】
読出制御部101dは、生成されたパケットを、パケットスイッチ11の入力ポート11a-1〜11a-Nのうち、自SAR(Ingress)部が接続されている入力ポートに出力する。
【0086】
図4は、本実施形態の比較例となるSAR(Ingress)部101-1〜101-3の動作を説明するための図である。なお、図4において、図6に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
【0087】
図4において、SAR(Ingress)部101-1〜101-3には、それぞれ、TDM信号104-1〜104-3が入力されている。なお、図4では、TDM信号104-1〜104-3内のデータは、タイムスロット内の1バイトのデータ毎に区切られて示され、各タイムスロットの番号が、データに数値で示されている。
【0088】
TDM信号104-1〜104-3におけるタイムスロット1,4,7,10,13,16に配置されたデータが、同一の出力ポートを宛先とするデータであり、3バイトのデータを1パケットに収容する状況を想定する。この状況で、SAR(Ingress)部101-1〜101-3が、タイムスロット1に配置されたデータから蓄積を開始すると、全てのSAR(Ingress)部においてタイムスロット7と16のタイミングで同一の出力ポートを宛先とする1パケット分のデータが揃う。このため、全てのSAR(Ingress)部が、同時に、同一宛先あてのパケットを送出してしまう。
【0089】
図5は、本実施形態のSAR(Ingress)部12-1〜12-3の動作を説明するための図である。なお、図5において、図1に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
【0090】
図5において、SAR(Ingress)部12-1〜12-3には、それぞれ、TDM信号15-1〜15-3が入力されている。なお、図5では、TDM信号15-1〜15-3内のデータは、タイムスロット内の1バイトのデータ毎に区切られて示され、各タイムスロットの番号が、データに数値で示されている。
【0091】
図5においても、図4での説明と同様に、TDM信号15-1〜15-3におけるタイムスロット1,4,7,10,13,16に配置されたデータが、同一の出力ポートを宛先とするデータであり、3バイトのデータを1パケットに収容する状況を想定する。この状況で、SAR(Ingress)部12-1はタイムスロット1内のデータ、SAR(Ingress)部12-2はタイムスロット4内のデータ、SAR(Ingress)部12-3はタイムスロット7内のデータから蓄積を開始すると、パケット化タイミングは、SAR(Ingress)部12-1〜12-3間で、タイムスロット7、10、13と分散され、パケットの送出タイミングが重なることが無くなる。
【0092】
本実施形態によれば、制御部12Aは、TDM信号104内のデータの宛先毎に、その宛先についてのタイミング情報が表す蓄積開始タイミングになるとTDM信号104内のその宛先あてのデータを受信するたびに受信データをバッファ101b-1〜101b-Nのうち受信データの宛先に対応するバッファに格納する。
【0093】
出力部12Bは、バッファ101b-1〜101b-Nのいずれかが、格納されたデータの量が所定量(1パケットのデータ量)以上である特定状態になる毎に、特定状態のバッファから所定量のデータを取り出す。出力部12Bは、所定量のデータを取り出すと、その所定量のデータに特定状態のバッファに対応する宛先を示す宛先ポート情報をヘッダ情報として付加してパケットを生成し、そのパケットを、接続されている入力ポートに出力する。
【0094】
このため、SAR(Ingress)部12-1〜12-Nのそれぞれにおいて、TDM信号104内のデータの宛先毎に、その宛先あてのデータの蓄積開始タイミングおよびパケットの送信タイミングを設定することが可能になる。
【0095】
よって、パケットスイッチ11の各入力ポートの前段でのSAR(Ingress)部間で、TDM信号内のデータの宛先毎に、データを蓄積するタイミングをずらすことが可能になり、同じ宛先あてのパケットが同じタイミングで複数のSAR(Ingress)部から出力されないようにすることが可能になる。
【0096】
したがって、パケットスイッチにて同じ宛先あての複数のパケットを一時的に蓄積する処理を不要にすることが可能になり、また、パケットの一時蓄積処理が不要になることにより、低遅延でスイッチング処理を行うことが可能になる。
【0097】
よって、本実施形態では、パケットスイッチにTDM信号を収容するにあたり、低遅延および少バッファのスイッチング装置を実現することが可能になる。
【0098】
また、同一入力ポートから入力されたパケットの間隔の揺らぎも起こらないために、パケットスイッチの後段でのパケット信号からTDM信号への変換処理において、パケット間隔の揺らぎ吸収のためのパケットの一時蓄積処理の必要も無く、低遅延でTDM信号のスイッチング処理が可能となる。
【0099】
また、本実施形態では、蓄積開始タイミングの各々は、同一の基準パルスを基準に設定されている。このため、各蓄積開始タイミングの設定が容易になる。
【0100】
以上説明した実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はそれに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0101】
1 スイッチング装置
11 パケットスイッチ
11a-1〜11a-N 入力ポート
11b-1〜11b-N 出力ポート
12、12-1〜12-N SAR(Ingress)部
12A 制御部
12B 出力部
12a 蓄積タイミング調整部
12a1 記憶部
12a2 調整部
12b 書込制御部
101b バッファ部
101b-1〜101b-N バッファ
101c 蓄積量監視部
101d 読出制御部
13 タイミング管理部
14-1〜14-N SAR(Egress)部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2以上の入力ポートと2以上の出力ポートとを有し、前記入力ポートから入力したパケットを、前記出力ポートのうち当該パケットのヘッダ情報にて特定される出力ポートから出力するパケットスイッチと、
前記入力ポートの各々に接続され、また、前記出力ポートのいずれかを宛先とする各データが時分割多重された多重信号を受け付け、当該多重信号内の同一宛先あてのデータを用いてパケットを生成し、当該パケットを前記入力ポートのうち自己に接続された対応入力ポートに出力する複数のパケット出力部と、
前記出力ポートの各々に接続され、自己に接続された出力ポートから受け付けたパケットを時分割多重信号に変換する複数の変換部と、を含み、
前記パケット出力部は、
前記多重信号内のデータの宛先と1対1で対応づけられた複数の格納手段と、
前記宛先ごとに、前記多重信号内の当該宛先あてのデータの蓄積開始タイミングを表すタイミング情報を記憶する記憶手段と、
前記宛先ごとに、当該宛先についての前記タイミング情報が表す蓄積開始タイミングになると、前記多重信号内の当該宛先あてのデータを受信するたびに当該データを前記複数の格納手段のうち当該データの宛先に対応する格納手段に格納する制御手段と、
前記複数の格納手段のいずれかが、格納されたデータの量が所定量以上である特定状態になるごとに、前記特定状態の格納手段から前記所定量のデータを取り出し、当該所定量のデータに前記特定状態の格納手段に対応する宛先を示すヘッダ情報を付加してパケットを生成し、当該パケットを前記対応入力ポートに出力する出力手段と、を含む、スイッチング装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスイッチング装置において、
基準パルスを出力するタイミング管理部をさらに含み、
前記制御手段の各々は、前記タイミング管理部から前記基準パルスを受信し、
前記蓄積開始タイミングの各々は、前記基準パルスを基準に設定されたものである、スイッチング装置。
【請求項3】
2以上の入力ポートと2以上の出力ポートとを有し、前記入力ポートから入力したパケットを、前記出力ポートのうち当該パケットのヘッダ情報にて特定される出力ポートから出力するパケットスイッチと、
前記入力ポートの各々に接続され、かつ、前記出力ポートのいずれかを宛先とする各データが時分割多重された多重信号を受け付け、当該多重信号内の同一宛先あてのデータを用いてパケットを生成し、当該パケットを前記入力ポートのうち自己に接続された対応入力ポートに出力する複数のパケット出力部と、
前記出力ポートの各々に接続され、かつ、自己に接続された出力ポートから受け付けたパケットを時分割多重信号に変換する複数の変換部と、を含み、前記パケット出力部が、前記多重信号内のデータの宛先と1対1で対応づけられた複数の格納手段を有する、スイッチング装置でのスイッチング方法であって、
前記パケット出力部が、前記宛先ごとに、前記多重信号内の当該宛先あてのデータの蓄積開始タイミングを表すタイミング情報を記憶手段に記憶する記憶ステップと、
前記パケット出力部が、前記宛先ごとに、当該宛先についての前記タイミング情報が表す蓄積開始タイミングになると、前記多重信号内の当該宛先あてのデータを受信するたびに当該データを前記複数の格納手段のうち当該データの宛先に対応する格納手段に格納する制御ステップと、
前記パケット出力部が、前記複数の格納手段のいずれかが、格納されたデータの量が所定量以上である特定状態になるごとに、前記特定状態の格納手段から前記所定量のデータを取り出し、当該所定量のデータに前記特定状態の格納手段に対応する宛先を示すヘッダ情報を付加してパケットを生成し、当該パケットを前記対応入力ポートに出力する出力ステップと、を含む、スイッチング方法。
【請求項4】
請求項3に記載のスイッチング方法において、
前記スイッチング装置は、基準パルスを出力するタイミング管理部をさらに含み、
前記パケット出力部の各々は、外部のタイミング管理部から基準パルスを受信し、
前記蓄積開始タイミングの各々は、前記基準パルスを基準に設定されたものである、スイッチング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−4649(P2012−4649A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−135059(P2010−135059)
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】