説明

スイッチ装置

【課題】プッシュスイッチおよび回転式スイッチを備え、且つ操作が容易なスイッチ装置を提供する。
【解決手段】一つのプッシュロッド2を用いて、それを軸方向に直線運動させてタクトスイッチ3を作動させ、軸周りに回転させてプッシュロッド2に同軸上に設けられたギヤ24およびギヤ24と噛合うように配置されたギヤ41を介して可変抵抗器4を作動させる構成とした。このため、操作者は、共通のプッシュロッド2を操作することにより、タクトスイッチ3または可変抵抗器4のどちらかを作動させることができる。したがって、タクトスイッチ3および可変抵抗器4を備え且つ操作性の良好なコンビネーションスイッチ1を実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タクトスイッチおよび回転式スイッチとを一体的に備えるスイッチ装置に関するものであり、たとえば自動車の運転席に備えられるコンビネーションメータに取り付けられる各種操作用スイッチ装置に適用されて好適である。
【背景技術】
【0002】
従来のスイッチ装置である操作装置としては、たとえば、円筒状のダイヤル部の外周側面に形成された歯車部と噛み合うように配置された駆動歯車の回転により作動する回転式スイッチと、このダイヤル部の内周側に配置されたプッシュ部を押圧することによりオンオフされるプッシュスイッチとを備えたものがある(特許文献1参照)。
【0003】
この操作装置においては、ダイヤル部とプッシュ部とは同軸上に配置されるとともに、回転式スイッチをプッシュスイッチとは重ならずしかもその近くに配置されている。これにより、スイッチの操作部(ダイヤル部およびプッシュ部)が占めるスペース、プリント基板上において複数個のスイッチが占めるスペースを節約することができる。
【特許文献1】特開2001−184969号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の操作装置においては、プッシュスイッチを操作する場合はプッシュ部を押し、回転式スイッチを操作する場合はダイヤル部を回す必要がある。つまり、ダイヤル部とプッシュ部とが同軸上に配置されて一体的な外観となっているものの、操作者は、必要に応じて両者(ダイヤル部およびプッシュ部)を個別に操作する必要がある。このため、従来の操作装置では、両スイッチ(プッシュスイッチおよび回転式スイッチ)の操作部および操作動作が依然として異なっているため操作がしづらいという問題があった。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、プッシュスイッチおよび回転式スイッチを備え、且つ操作が容易なスイッチ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成する為、以下の技術的手段を採用する。
【0007】
本発明の請求項1に記載のスイッチ装置は、軸方向に直線運動可能且つ軸周りに回転可能に保持された軸部材と、軸部材に同軸上に設けられた第1歯車と、第1歯車と噛み合うように配置された第2歯車と、第2歯車により駆動されて作動する回転式スイッチと、軸部材の一端に対向して配置され軸部材の軸方向移動により一端に押接されて作動するタクトスイッチとを備えることを特徴としている。
【0008】
上述の構成によれば、軸部材をその軸方向に動かすことでタクトスイッチが作動し、軸部材を回転させるとことで回転式スイッチが作動する。すなわち、タクトスイッチと回転式スイッチとは、共通の軸部材により操作される。すなわち、一つの部品である軸部材を用いて、その操作方向によって異なるスイッチを作動させることができるため、2種類のスイッチを必要に応じて選択して容易に操作することができる。これにより、プッシュスイッチおよび回転式スイッチを備え、且つ操作が容易なスイッチ装置を提供することができる。
【0009】
本発明の請求項2に記載のスイッチ装置は、軸部材の軸方向移動可能範囲内において第1歯車と第2歯車とは常に噛み合うように設定されていることを特徴としている。
【0010】
軸部材を軸方向に移動させると、第1歯車は第2歯車に対して歯筋方向に移動する、つまり歯の厚さ方向に移動するが、本発明の請求項2に記載のスイッチ装置によれば、第1歯車と第2歯車とは、軸部材の軸方向移動可能範囲内において常に噛み合っている。したがって、第1歯車と第2歯車との噛み合いが外れて回転式スイッチが操作不能になることを防止できる。また、軸部材を軸方向に移動させながら回転させることにより、タクトスイッチおよび回転式スイッチを同時に作動させることも可能となる。
【0011】
本発明の請求項3に記載のスイッチ装置は、軸部材を一端がタクトスイッチから離れる方向へ付勢する弾性部材を備えることを特徴としている。
【0012】
これにより、軸部材は、その一端をタクトスイッチへ近づくように移動させる時のみ操作者の操作を必要とし、タクトスイッチから離れる方向への移動は、操作者が操作しなくても弾性部材の付勢力により自動的に行われる。これにより、タクトスイッチを作動させるための操作をより簡素化させることができる。
【0013】
本発明の請求項4に記載のスイッチ装置は、軸部材の回転角度範囲を制限する規制手段を備え、規制手段は、軸部材および軸部材を保持する保持部材に形成されることを特徴としている。
【0014】
一般に、回転式スイッチとしては、その作動軸の軸部材の回転角度範囲を制限する規制手段を内蔵しているものが多い。本発明のスイッチ装置のように、回転式スイッチをタクトスイッチと共通の操作部材で操作する構成とした場合は、操作力が過大となり易く、それにより回転式スイッチに内蔵された回転角度規制手段が破損する可能性がある。
【0015】
そこで、本発明の請求項4に記載のスイッチ装置のように、規制手段を、軸部材および軸部材を保持する保持部材により形成される構成とすれば、規制手段の強度を容易に高めることができるので、操作力が過大となっても規制手段の破損を防止することができる。
【0016】
本発明の請求項5に記載のスイッチ装置は、回転式スイッチおよびタクトスイッチは共通の回路基盤に実装されていることを特徴としている。
【0017】
これにより、回転式スイッチおよびタクトスイッチの位置関係精度を高めることができる。また、スイッチ装置自体およびスイッチ装置と外部との電気回路を容易に形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明によるスイッチ装置を、自動車の車室内の運転席前方に設置されたコンビネーションメータ100に組み込まれているコンビネーションスイッチ1に適用した場合を例に図面に基づいて説明する。
【0019】
コンビネーションメータ100は、自動車の作動に関する各種情報、たとえば走行速度、エンジン回転速度、走行距離等を運転者が認知可能に表示しているものである。本発明の一実施形態によるコンビネーションスイッチ1は、コンビネーションメータ100内に取り付けられている。コンビネーションスイッチ1の操作部であるプッシュロッド2は、コンビネーションメータ100の外方へ、つまり自動車の車室内へ運転者が操作可能に突き出している。コンビネーションスイッチ1は、コンビネーションメータ100内に設置される走行距離計(図示せず)の表示内容切替え、つまり累積距離表示(オドメータ)または区間距離(トリップメータ)の表示を切替え機能と、発光表示されるコンビネーションメータ100の発光輝度調整を行う調整機能とを一体的に併せ持った複合スイッチである。本発明の一実施形態によるコンビネーションスイッチ1では、プッシュロッド2を押す、すなわちその軸方向に動かすことにより、走行距離計(図示せず)の表示内容が、累積距離表示(オドメータ)および区間距離(トリップメータ)のどちらかに交互に切り替わる。また、プッシュロッド2をその軸周りに回転させると、コンビネーションメータ100の発光輝度が変化する。すなわち、左側へ回すと暗くなり、右側へ回すと明るくなる。
【0020】
図1は、本発明の第1実施形態によるコンビネーションスイッチ1を備えたコンビネーションメータ100の断面図である。なお、図1において、上方が自動車の上方であり、右側に運転席(図示せず)がある。
【0021】
コンビネーションメータ100は、図1に示すように、各種計器の目盛板(図示せず)や警告表示部(図示せず)が形成された表示板8、表示板8の裏側に配置されコンビネーションメータ100の電気回路部を形成する回路基板としてのプリント基板6、表示板8およびプリント基板6を保持するケーシング7、表示板8の全面側(視認者側)に配置された透明カバー9等から構成されている。
【0022】
コンビネーションスイッチ1は、大きくは、図1に示すように、プッシュロッド2、タクトスイッチ3および可変抵抗器4から構成されている。以下に、コンビネーションスイッチ1の構成について説明する。
【0023】
軸部材であるプッシュロッド2は、たとえば、樹脂材料を成型加工して作られている。プッシュロッド2は、図1に示すように、右側から、棒状のロッド部21、ボス部22、円筒部23、一端であるポインタ部25から構成されている。ロッド部21は、円柱状に形成されている。ボス部22は、ロッド部21と同軸上の円盤状に形成されている。円筒部23の外周には、図1に示すように、第1歯車であるギヤ24が設けられている。ギヤ24は、本発明の一実施形態によるコンビネーションスイッチ1においては、平歯車として形成されている。さらに、ギヤ24の厚さであるプッシュロッド2の軸方向長さおよび円筒部23における軸方向位置は、プッシュロッド2の軸方向位置がその移動可能範囲内のどこにあっても、ギヤ24が後述する第2歯車であるギヤ41と必ず噛合うように設定されている。円筒部23の円盤部22bと反対側(図1の左側)端部には、図1に示すように、プッシュロッド2の回転角度範囲を制限する規制手段である突起部26が、円筒部23の端部から軸方向に突き出して設けられている。ギヤ24は、プッシュロッド2と同軸上、つまりロッド部21と同軸上に形成されている。ポインタ部25は、図1に示すように、ロッド部21と同軸上且つ直径がロッド部21より小さい円柱状に形成されている。
【0024】
プッシュロッド2は、図1に示すように、ロッド部21が表示板8の貫通孔81、透明カバー9の貫通孔91を挿通してコンビネーションメータ100の外方(図1において透明カバー9の右側)へ突き出している。運転者が、プッシュロッド2のこの突き出した部分を指で摘まんで押す、あるいは回すことにより、コンビネーションスイッチ1が操作される。プッシュロッド2は、円筒部23とケーシング7に設けられた円筒状のガイド部71とが嵌合することにより、その軸方向(図1において左右方向)に直線運動可能且つ軸周りに回転可能に保持されている。
【0025】
ケーシング7の円筒部71の内側には、図1に示すように、棚部71aが形成されている。この棚部71aとボス部22のボス部22との間には、図1に示すように、弾性部材であるコイルスプリング5が装着されている。コイルスプリング5は、圧縮状態でコンビネーションスイッチ1に組み付けられている。そのため、コイルスプリング5の弾性力が棚部71aおよびボス部22に作用し、それによりプッシュロッド2は、図1の右方向へ付勢されている。ここで、表示板8の貫通孔81の直径はロッド部21の直径より大きく且つボス部24の円盤部24aの直径よりも小さく設定されている。コイルスプリング5の付勢力によるプッシュロッド2の図1の右方向への移動、言い換えると、プッシュロッド2のポインタ部25が後述するタクトスイッチ3から離れる方向の移動は、ボス部22が表示板9の裏面に当接して規制されている。このようにコイルスプリング5を配置したことにより、運転者がコンビネーションスイッチ1を操作する場合、詳しくはプッシュロッド2を押してタクトスイッチ3を作動する場合、運転者はプッシュロッド2を押すだけでよく、プッシュロッド2を元の位置へ引き戻す必要が無いので、コンビネーションスイッチ1の操作性を向上することができる。
【0026】
ケーシング7の円筒部71の外側には、図1に示すように、プッシュロッド2の回転角度範囲を制限する規制手段であるストッパ72が、プッシュロッド2の軸方向(図1中の左右方向)に突き出す壁状に形成されている。
【0027】
プッシュロッド2の隣(図1においては下方)に、回転式スイッチである可変抵抗器4が配置されている。可変抵抗器4は、たとえば板状の抵抗体(図示せず)と、抵抗体の表面に当接するブラシ(図示せず)が固定されたシャフト42を備え、シャフト42の回転に応じてブラシと抵抗体との接触位置が変化して、ブラシと抵抗体の電極間の抵抗値が変化するものが用いられている。シャフト42には、図1に示すように、ギヤ41が固定され、ギヤ41は、プッシュロッド2のギヤ24と噛合うように配置されている。したがって、プッシュロッド2が回転すると、そのトルクはギヤ24およびギヤ41を介してシャフト42に伝達されてシャフト42が回転し、それにより、可変抵抗器4が作動、つまり可変抵抗器4の端子間抵抗値が変化する。
【0028】
プッシュロッド2の軸方向においてポインタ部25と対向してタクトスイッチ3が配置されている。タクトスイッチ3は、たとえば弾力性に富むゴムに取り付けられた電気導体からなる接点(図示せず)と、この接点と対向して配置された2つの電極(図示せず)とを備えている。たとえば、自然状態においては、接点は両電極から離れており、両電極は非導通状態、つまり電気回路が開状態となっている。一方、接点が移動せしめられて両電極に当接すると両電極は導通状態、つまり電気回路が閉状態となる。運転者がプッシュロッド2に触れていないとき、すなわち、図1に示す状態にあるときは、プッシュロッド2のポインタ部25は、タクトスイッチ3を開状態としている。一方は、運転者がプッシュロッド2を図1の左側に押すと、タクトスイッチ3はポインタ部25を介して押し込まれて閉状態となる。
【0029】
上述した、タクトスイッチ3および可変抵抗器4は、共通の回路基盤であるプリント基板6に実装されている。
【0030】
次に、以上のように構成された、コンビネーションスイッチ1の作動について説明する。
【0031】
先ず、運転者がコンビネーションスイッチ1に触れていないときは、プッシュロッド2は、初期位置、つまりコイルスプリング5の弾性力により図1に示す位置にあり、タクトスイッチ3は開状態となっている。したがって、コンビネーションメータ100内の走行距離計(図示せず)の表示は、前回の操作で設定された表示、つまり累積距離表示(オドメータ)または区間距離表示(トリップメータ)の一方となっている。
【0032】
次に、運転者がコンビネーションスイッチ1を操作する、すなわちプッシュロッド2を押し込み離すと、タクトスイッチ3がポインタ部25により押し込まれて閉状態となり、続いて、コイルスプリング5の弾性力によりプッシュロッド2が初期位置へ戻り、タクトスイッチ3は再び開状態とる。この操作により、タクトスイッチ3からパルス上の電圧信号が発せられて、走行距離計(図示せず)の表示が、操作直前の表示から切り替えられる。つまり、操作前が累積距離表示であれば区間距離表示に、あるいは操作前が区間距離表示であれば累積距離表示に切り替えられる。
【0033】
次に、運転者がプッシュロッド2を回転させると、プッシュロッド2の回転トルクはギヤ24およびギヤ41を介してシャフト42に伝達されてシャフト42が回転し、可変抵抗器4の端子間抵抗値が変化する。可変抵抗器4の端子間抵抗値の変化が図示しない制御装置により検出されて、コンビネーションメータ100の発光表示用光源、たとえば発光ダイオードの駆動電流が増減されて発光ダイオードの発光ダイオード輝度が変化し、それによりコンビネーションメータ100の発光照度が変化する。たとえば、プッシュロッド2が右側に回転されると可変抵抗器4の端子間抵抗値が減少し、コンビネーションメータ100の発光照度が高くなる。一方、プッシュロッド2が左側に回転されると可変抵抗器4の端子間抵抗値が増大し、コンビネーションメータ100の発光照度が低くなる。
【0034】
すなわち、本発明の一実施形態によるコンビネーションスイッチ1においては、一本の共通のプッシュロッド2を用いて、プッシュスイッチであるタクトスイッチ3および回転式スイッチである可変抵抗器4のそれぞれを操作することが可能である。
【0035】
ところで、プッシュロッド2の回転角度範囲は、プッシュロッド2が備える突起部26がケーシング7のストッパ72に当接することにより規制されている。すなわち、プッシュロッド2の右方向の回転は、突起部26が、図2に示すX位置においてストッパ72に当接して規制される。一方、左方向の回転は、突起部26が、図2に示すY位置においてストッパ72に当接して規制される。したがって、プッシュロッド2の回転角度範囲は、図2中に示す角度θとなる。
【0036】
一般に、回転式スイッチとして、それ自体に回転角度範囲規制手段を備えたものもあるが、体格等からの制約上強度が必ずしも高くない場合がある。そこで、本発明の一実施形態によるコンビネーションスイッチ1のように、プッシュロッド2およびケーシング7に規制手段を設ければ、規制手段の強度を十分とする、すなわち、操作中に過大な力が加えられても破損しないようにすることができる。なお、プッシュロッド2の回転角度範囲である角度θは、ストッパ72の形状を変える、あるいはストッパ72をもう1個設ける等により、必要に応じて変更することができる。
【0037】
以上説明した、本発明の一実施形態によるコンビネーションスイッチ1においては、一つのプッシュロッド2を用いて、それを軸方向に直線運動させてタクトスイッチ3を作動させ、軸周りに回転させてプッシュロッド2に同軸上に設けられたギヤ24およびギヤ24と噛合うように配置されたギヤ41を介して可変抵抗器4を作動させる構成としている。このため、操作者は、タクトスイッチ3および可変抵抗器4のどちらかを作動させたい場合、いずれにしても迷うことなくプッシュロッド2を操作すればよい。したがって、タクトスイッチ3および可変抵抗器4を備え且つ操作性の良好なコンビネーションスイッチ1を実現することができる。
【0038】
また、本発明の一実施形態によるコンビネーションスイッチ1においては、コイルスプリング5を配置して、プッシュロッド2をタクトスイッチ3から離れる方向、言い換えるとタクトスイッチ3が開状態である位置に付勢してその位置に保持している。これにより、操作者は、プッシュロッド2を押すだけでタクトスイッチ3を作動させることができ、プッシュロッド2を元の位置へ引き戻す必要が無いので、コンビネーションスイッチ1の操作性を向上することができる。
【0039】
また、本発明の一実施形態によるコンビネーションスイッチ1においては、プッシュロッド2の回転角度範囲を制限する規制手段として、プッシュロッド2に突起部26を、ケーシング7にストッパ72をそれぞれ設け、突起部26がストッパ72に当接することによりプッシュロッド2の回転が制限される構成としている。これにより、可変抵抗器4自体に回転規制手段を内蔵する構成に比べて規制手段の強度を高めて、コンビネーションスイッチ1の信頼性を高めることができる。
【0040】
なお、以上説明した本発明の一実施形態によるコンビネーションスイッチ1においては、回転式スイッチとして可変抵抗器4を用いているが、これに限る必要は無く、他の種類の回転式スイッチ、たとえば、ロータリ式スイッチ、ロータリエンコーダ、可変容量コンデンサ等に置き換えてもよい。
【0041】
また、以上説明した本発明の一実施形態によるコンビネーションスイッチ1においては、その用途を、タクトスイッチ3は走行距離計の表示切替え用、可変抵抗器4はコンビネーションメータ100の発光照度調節用としているが、それぞれを他の用途に適用してもよい。たとえば、タクトスイッチ3を、デジタル温度計において室内温度表示と車外温度表示の切替え用に用いても良い。
【0042】
また、以上説明した本発明の一実施形態によるコンビネーションスイッチ1は、コンビネーションメータ100に装着されているが、その装着場所をコンビネーションメータ100に限定する必要はなく、他の部位、たとえば、エアコン操作パネルに装着されてエアコンの作動切替え等のためのスイッチとして用いても良い。さらには、その用途を車両用に限定する必要無く、たとえば民生用各種機器に搭載されるスイッチ装置1に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施形態によるスイッチ装置1を備えたコンビネーションメータ100の断面図である。
【図2】図1中のII−II線断面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 コンビネーションスイッチ(スイッチ装置)
2 プッシュロッド(軸部材)
21 ロッド部
22 ボス部
23 円筒部
24 ギヤ(第1歯車)
25 ポインタ部(一端)
26 突起部(規制手段)
3 タクトスイッチ
4 可変抵抗器(回転式スイッチ)
41 ギヤ(第2歯車)
42 シャフト
5 コイルスプリング(弾性部材)
6 プリント基板(回路基板)
7 ケーシング(保持部材)
71 ガイド筒
72 ストッパ(規制手段)
8 表示板
81 貫通孔
9 透明カバー
91 貫通孔
100 コンビネーションメータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に直線運動可能且つ軸周りに回転可能に保持された軸部材と、
前記軸部材に同軸上に設けられた第1歯車と、
前記第1歯車と噛み合うように配置された第2歯車と、
前記第2歯車により駆動されて作動する回転式スイッチと、
前記軸部材の一端に対向して配置され前記軸部材の軸方向移動により前記一端に押接されて作動するタクトスイッチとを備えることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項2】
前記軸部材の軸方向移動可能範囲内において前記第1歯車と前記第2歯車とは常に噛み合うように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のスイッチ装置。
【請求項3】
前記軸部材を前記一端が前記タクトスイッチから離れる方向へ付勢する弾性部材を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスイッチ装置。
【請求項4】
前記軸部材の回転角度範囲を制限する規制手段を備え、
前記規制手段は、前記軸部材および前記軸部材を保持する保持部材に形成されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載のスイッチ装置。
【請求項5】
前記回転式スイッチおよび前記タクトスイッチは共通の回路基盤に実装されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一つに記載のスイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−71643(P2008−71643A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−249759(P2006−249759)
【出願日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】