説明

スクイブならびにエアバッグ用ガス発生装置およびシートベルトプリテンショナー用ガス発生装置

【課題】加熱素子を搭載した塞栓をカップ体内に挿入した場合に、カップ体内の点火薬を均一に圧縮できるスクイブを提供する。
【解決手段】カップ体と、複数の電極ピンを互いに絶縁して保持し該カップ体の開口部を塞ぐ塞栓とをそなえ、該カップ体の内部には、点火薬を有すると共に、該電極ピンに接続され外部からの通電により発火する加熱素子を、該点火薬に当接して設置したスクイブにおいて、
該塞栓の外周に、円筒頭部が少なくとも該加熱素子の高さレベルに達する円筒状のカラーを配置すると共に、該カラーの内側で該加熱素子を除く領域に樹脂を充填して、該カラーの内部エリアを平坦化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアバッグ等の自動車の安全装置に使用されるガス発生器等に搭載されるスクイブに関するものである。
また、本発明は、上記のスクイブを搭載したエアバッグ用ガス発生装置およびシートベルトプリテンショナー用ガス発生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車に装着されるエアバッグを膨張させるためのガス発生器用のスクイブとして、従来から種々の電気式スクイブが開発されている。
このスクイブは、通常、外部と電気的に接続するための金属ピンを有し、またこの金属ピンの他端には火薬に点火するための点火具(加熱素子)をそなえている。
【0003】
従来使用されてきた点火具は、点火薬に点火するために架橋ワイヤを使用していた。かような架橋ワイヤとしては、ニクロム線が用いられるが、架橋ワイヤの線径が細すぎると取り付けることができない。また、取り付けることができる線径の架橋ワイヤでは熱容量が大きいために、通電してから架橋ワイヤが点火薬の点火温度に達するまでの時間が長くなり、例えば、自動車用のサイドインフレータに要求される高速応答性を完全に得ることができない。
【0004】
一方、半導体ブリッジ(SCB:Semiconductor Bridge)は、蒸着などの半導体技術を用いて製造されたブリッジを総称するものであるが、架橋ワイヤに比べ半導体ブリッジを用いた点火具は、数ミクロン程度の膜厚の薄膜ブリッジを利用するので、熱容量を小さくすることができ、高速応答性を持たせることが可能である。架橋ワイヤでは、点火点まで加熱するのに800から1000マイクロ秒程度を要するが、半導体ブリッジでは、同じ通電条件で一般に100から200マイクロ秒程度で点火薬を点火することができる。このように半導体ブリッジは、100から200マイクロ秒程度で点火薬を点火する熱を発生することができるために、高速着火が可能である。
また、回路基板に直接抵抗膜をめっき等の技術で形成したいわゆる厚膜ブリッジと総称されるものも、架橋ワイヤに比べて点火が速いことが知られている。
【0005】
しかしながら、点火具すなわち加熱素子として、上記したSCBチップおよび厚膜ブリッジのいずれを用いた場合であっても、点火薬に接する加熱素子側の表面には段差が生じるため、点火に際して不具合が発生していた。
特に微小な加熱素子を一旦基板の上に取り付けることは、実装時の取り扱いの容易さから有利であるが、このように、加熱素子を基板の上に固定し、さらにこの基板を塞栓の上に搭載する構造の点火具においては、その段差が著しく問題となっていた。
【0006】
例えば、点火具としてSCBチップを用いた場合を例にとって説明すると、まず基板(基台)上にSCBチップを固定し、その基板を塞栓上に搭載するが、この場合には、基板を含むSCBチップが塞栓の上面から突出するので、この塞栓をカップ体内に挿入して点火薬と圧接させた場合、突出した部分(凸部)上の点火薬は密に圧縮される一方、その他の部分は疎になるため、スクイブを作動させたときの点火感度や点火時間のばらつきが大きかった。スクイブの作動安定性の面からは、スクイブ内の点火薬の密度は均一にする必要がある。
【0007】
上記の問題の解決策として、点火部に点火玉を形成して凹凸の点火感度に及ぼす影響を緩和する方法が提案されている(例えば特許文献1)が、この方法では、点火玉が割れる懸念があった。
【特許文献1】特開2002−13900号公報
【0008】
また、塞栓の加熱素子搭載領域に凹みを設けて、この凹み部分にSCBチップ等を設置する方法も提案された(特許文献2)が、この方法では、基板を用いその上にSCBチップを固 定する場合、通常、基板の方がSCBチップよりも大きいため、基板の大きさで塞栓に凹部 を設けると、SCBチップがその周辺の基板より凸の状態になるという問題があった。
【特許文献2】特開2004−278856号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の問題を有利に解決するもので、加熱素子を搭載した塞栓をカップ体内に挿入した場合に、カップ体内の点火薬を均一に圧縮できるスクイブを、かかるスクイブを搭載したエアバッグ用ガス発生装置およびシートベルトプリテンショナー用ガス発生装置と共に提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.カップ体と、複数の電極ピンを互いに絶縁して保持し該カップ体の開口部を塞ぐ塞栓とをそなえ、該カップ体の内部には、点火薬を有すると共に、該電極ピンに接続され外部からの通電により発火する加熱素子を、該点火薬に当接して設置したスクイブにおいて、
該塞栓の外周に、円筒頭部が少なくとも該加熱素子の高さレベルに達する円筒状のカラーを配置すると共に、該カラーの内側で該加熱素子を除く領域に樹脂を充填して、該カラーの内部エリアを平坦化したことを特徴とするスクイブ。
【0011】
2.上記1において、前記加熱素子がSCBチップからなることを特徴とするスクイブ。
【0012】
3.上記1または2において、前記加熱素子が基板の上に搭載され、かつ該基板が塞栓の上に搭載されていることを特徴とするスクイブ。
【0013】
4.上記3において、前記基板としてセラミックコンデンサを用いることを特徴とするスクイブ。
【0014】
5.上記1ないし4のいずれかに記載のスクイブを用いたエアバッグ用ガス発生装置。
【0015】
6.上記1ないし4のいずれかに記載のスクイブを用いたシートベルトプリテンショナー用ガス発生装置。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、加熱素子を搭載した塞栓をカップ体内に挿入した場合に、カップ体内の点火薬を均一に圧縮することができるので、スクイブの作動安定性を格段に向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を具体的に説明する。
図1(a), (b)に、従来のスクイブを斜視面および断面で示す。
図中、番号1は加熱素子であり、この例ではSCBチップを用いている。2は加熱素子1の基板(基台)であり、加熱素子1を搭載した状態で塞栓3上に載置される。この塞栓3には、外部と電気的に接続するための電極ピン4がガラス封止5によって固定されている。このようにガラス封止5によって電極ピン4を固定することにより、高い気密性を保ちながら電気的絶縁を確保することができる。また、電極ピン4は、スクイブの内部でSCBチップ1と接続していて、外部からの電流をSCBチップ1に伝達する。
【0018】
そして、6が金属製のカップ体、7が点火薬である。かかる点火薬7としては、その組成中にジルコニウムを含むものが好適である。その他、水素化チタンやボロン、トリシネートなどを含むものも有利に適合する。
なお、塞栓3とカップ体6は、レーザー溶接等の手段で一体化されることで、カップ体内部は高い気密性の下で密閉される。
【0019】
ところで、図1に示したところから明らかなように、塞栓3上に、SCBチップ1を基板2と共に載置した場合、スクイブをよりコンパクトにするためには塞栓3上に塞栓の点火薬側の面と平行に基板2およびSCBチップ1を配置することが好ましいが、この載置領域は、SCBチップ1と基板2の厚みの分だけ、塞栓3の表面から突出しており、この突出高さ(図中Hで示す)は、従来、0.9mm程度もあった。
このように、塞栓3の上面に段差が生じていると、かかる塞栓3をカップ体6内に挿入して点火薬7と圧接させた場合、突出したSCBチップ1の上部の点火薬は密に圧縮される反面、その周りの領域は密度が疎になるため、スクイブを作動させたときに、点火感度のばらつきが大きく、スクイブの作動が安定しなかったことは前述したとおりである。
【0020】
そこで、本発明では、塞栓をカップ体内に挿入した場合における点火薬の圧縮密度を均一化するために、図2に示すようなスクイブ構造とした。
図2において、構成の骨子は、前掲した図1と共通するので同一の番号を付して示し、図中番号8が、塞栓3の外周に配置した円筒状のカラー、そして9がカラーの内側に充填した樹脂である。
本発明において、円筒状カラー8の円筒頭部は、少なくともSCBチップ1の高さレベルとほぼ同じレベルとする。そして、この円筒状カラー8で囲まれた内部に、図2(b)に示すようにして樹脂9を充填することにより、円筒状カラー8の内部エリアを平坦にするのである。
なお、この際、充填した樹脂9がSCBチップ1の薄膜ブリッジ部を覆うと、点火薬7を 点火させることができなくなるので、樹脂9の充填に際しては、SCBチップ1の薄膜ブリ ッジ部を除く領域に充填することが重要である。
【0021】
樹脂9を充填する場合、SCBチップ1と同じ高さレベルとすることが最適であるが、SCBチップ1の高さレベルとその周りに充填する樹脂9の高さレベルを等しくしようとすると、充填した樹脂9がSCBチップ1の薄膜ブリッジ部まで覆ってしまうおそれがある。
そこで、発明者らは、SCBチップ1の薄膜ブリッジ面と樹脂9の上面の高さレベル差H とスクイブの作動安定性との関係について調査した結果、この高さレベル差Hが好ましくは0.5mm以内、さらに好ましくは0.3mm以内であれば、スクイブの作動安定性にほとんど差異は生じないことが確認された。このような構造とすることで、塞栓3上に塞栓3の点火薬側の面と平行に基板2およびSCBチップ1を配置した構造でも、火薬との接触面をほぼ平坦化し、点火を安定化させることができる。
【0022】
図3に、本発明の別の形態を示す。
この例は、薄膜抵抗(例えばSCB)10とその基板11からなるSCBチップ12を、コンデンサ13上に直接載置すると共に、かかるSCBチップ付きコンデンサ13をヘッダー3上に載置し、さらにSCBチップ12とコンデンサ13およびコンデンサ13と電極ピン4をそれぞれ、ハンダや導電ペーストで接続した例である。
【0023】
この例では、その要部詳細を図4に示したとおり、SCBチップ基板11には、その上面から底面に延びる貫通電極14が設けられており、薄膜抵抗10は、この貫通電極14が接続する上面電極15をそなえるSCBチップ基板11の上に形成されるので、薄膜抵抗10の両端電極17は基板10の上面電極15を介して貫通電極14と電気的に接続している。
【0024】
また、SCBチップ基板11は、コンデンサ13の上に直接設置されているので、SCBチップ基板11の底面電極16とコンデンサ13の電極18をハンダや導電ペースト19で接続することにより、SCBチップ12はコンデンサ13と電気的に接続することになる。
さらに、コンデンサ電極18と電極ピン4についても、同様にハンダや導電ペースト20で接続することができる。
【0025】
このように、コンデンサ13と電極ピン4との接続だけでなく、薄膜抵抗10とコンデンサ13との接続も、SCBチップ基板11に設けた貫通電極14を用いて上面電極15と底面電極16を電気的に接続することによって、ハンダという同一の接続手段で接続することができる。そのため、従来のようにこれらの接続を2回に分けて行う必要はなく、1回のリフロー処理で2つの接続を同時に行うことができる。
【0026】
また、本発明では、貫通電極14を有するSCBチップ基板11をコンデンサ13に接続する仕組みとしたので、従来、回路基板を直接電極ピンに接しハンダで接続するという寸法上の理由から、その使用が難しいとされた、サイズがより小さなSCBチップ基板の使用が可能になる。
【0027】
参考のため、本発明に従うスクイブの好適例の全体を、図5に断面で示す。
図5中、番号7が点火薬、8がカラー、9がカラー8の内側に充填した樹脂、そして6がカップ体である。
【0028】
本発明において、点火薬としては、その組成中にジルコニウムを含むものが好適である。その他、水素化チタンやボロン、トリシネートなどを含むものも有利に適合する。
また、SCBチップにおけるブリッジ構造としては、シリコン基板上に、チタンとSiO2(またはボロン)を交互に積層したものが有利に適合する。各層の厚みは、それぞれ0.05〜10μm 程度とするのが好ましい。より好ましい膜厚は0.1〜4μm である。
その他のブリッジ構造としては、ニッケルクロム合金、ニッケル、アルミニウム、マグネシウムおよびジルコニウムの組と、カルシウム、マンガン、二酸化珪素およびシリコンの組から選ばれた各1種以上の組成物を交互に積層したものを適用することもできる。
【0029】
また、本発明のスクイブには、上記の構造に限らず一般的なSCBチップは勿論のこと、従来公知の加熱素子いずれをも使用することができる。
さらに、円筒状カラーの内側に充填する樹脂については、その種類が特に限定されることはないが、エポキシ樹脂やUV硬化樹脂等が有利に適合する。
【0030】
次に、本発明のスクイブを用いたエアバッグ用ガス発生装置について説明する。
図6に、エアバッグ用ガス発生装置の概念図を示す。同図に示したとおり、エアバッグ用ガス発生装置21は、その内部にスクイブ22、エンハンサー剤23、ガス発生剤24、フィルター25を有し、外部はガス発生剤24の燃焼圧力に耐え得る外郭容器26からなる。外郭容器26には、発生したガスをエアバッグ側に放出するための孔27が開けられている。
スクイブ22が作動すると、スクイブ22から発生する熱エネルギーでエンハンサー剤23が燃焼し火炎および熱粒子を発生する。この火炎および熱粒子によりガス発生剤24が燃焼し、エアバッグを膨らませるためのガスが発生する。このガスは、エアバッグの外郭容器26に開いた孔27から外部に放出されるが、このときフィルター25を通過させることで燃焼したガス発生剤の残渣が捕集されると同時にガス自身が冷却される。
本発明のスクイブを用いることで、スクイブがASICからなる通信回路を有しているにもかかわらず、コンパクトに作ることができ、従来の形状とほとんど変わらない大きさのエアバッグ用ガス発生装置を容易に提供することができる。
【0031】
さらに、本発明のスクイブを用いたシートベルトプリテンショナー用ガス発生装置について説明する。
図7に、シートベルトプリテンショナー用ガス発生装置(マイクロガスジェネレータ)の概念図を示す。同図に示したとおり、マイクロガスジェネレータ31は、その内部にスクイブ32とガス発生剤33を有し、スクイブ32はホルダーと呼ばれる基台34に固定されている。さらにガス発生剤33を格納するカップ体35も、ホルダーに例えばカシメによつて固定された構造になっている。スクイブ32が作動すると、スクイブ32からの火炎および熱粒子により、カップ体35内のガス発生剤33が燃焼してガスが発生する。
このマイクロガスジェネレータにおいても、本発明のスクイブを用いることで、スクイブがASICからなる通信回路を有しているにもかかわらず、コンパクトになるので、従来の形状とほとんど変わらない大きさのものを提供することができる。
【0032】
次に、中央制御ユニットによる制御要領について説明する。
図8は、中央制御ユニット110と、4つのエアバッグモジュール111a,111b,111c,111dとを接続したLAN化されたエアバッグシステムの例を示したものである。2つのエアバッグモジュール111bと111cは各々、例えばフロントエアバッグを膨張させるガス発生器を有することができ、他の2つのエアバッグモジュール111aと111dは各々、例えばサイドエアバッグを膨張させるガス発生器を有することができる。
【0033】
これらモジュールの各々に含まれるガス発生器内にスクイブが収納されていて、各スクイブは2つの電極ピン114,115を有し、電極ピン114が中央制御ユニット110に連絡された第1の電気供給導電体112に接続され、電極ピン115が中央制御ユニット110に連絡された第2の電気供給導電体113に接続されている。
【0034】
通常の動作状態、すなわち自動車が1以上のエアバッグモジュール111a,111b,111c,111dを活性化することを求める特定の衝撃に巻き込まれていない時には、中央制御ユニット110は定期的に該電気供給導電体112,113に低い強度の電流を与え、この電流は電極ピン114と115を介して4つのエアバッグモジュール111a,111b,111c,111dの各々に含まれるスクイブの電気エネルギー蓄積手段(コンデンサー)に送られる。
【0035】
衝撃が生じて、例えばエアバッグ111cを活性化することが望ましい場合には、中央制御ユニット110は第1の電気供給導電体112にエアバッグモジュール111cのスクイブのための点火コマンドを構成する特有の電気パルスの列を送る。この特有の電気パルスの列は電極ピン114と115を介して各スクイブに送られるが、エアバッグモジュール111cのスクイブに含まれる相互通信手段のみがそのコマンドに反応して点火スイッチ手段と関連した電気エネルギー蓄積手段を活性化し、上述したように点火薬を起動せしめる。
【0036】
もし、衝撃に続いて幾つかのエアバッグモジュール、例えばエアバッグモジュール111a,111bを活性化することが望ましい場合には、中央制御ユニット110は、第1の電気供給導電体112にエアバッグモジュール111aと111bの各々に含まれるスクイブのための特有の電気パルスの列を与える。2つのスクイブの各々の動作は上述したとおりである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】従来のスクイブを示した図である。
【図2】本発明に従うスクイブを示した図である。
【図3】本発明の別の形態のスクイブを示した図である。
【図4】図3の要部詳細図である。
【図5】本発明に従うスクイブの全体図である。
【図6】エアバッグ用ガス発生装置の概念図である。
【図7】シートベルトプリテンショナー用ガス発生装置の概念図である。
【図8】中央制御ユニットの説明図である。
【符号の説明】
【0038】
1 加熱素子(SCBチップ)
2 基板(基台)
3 塞栓
4 電極ピン
5 ガラス封止
6 カップ体
7 点火薬7
8 円筒状のカラー
9 樹脂
10 薄膜抵抗
11 基板
12 SCBチップ
13 コンデンサ
14 貫通電極
15 上面電極
16 底面電極
17 両端電極
18 コンデンサ電極
19 ハンダや導電ペースト
20 ハンダや導電ペースト
21 エアバッグ用ガス発生装置
22 スクイブ
23 エンハンサー剤
24 ガス発生剤
25 フィルター
26 外郭容器
27 孔
31 シートベルトプリテンショナー用ガス発生装置(マイクロガスジェネレータ)
32 スクイブ
33 ガス発生剤
34 基台(ホルダー)
35 カップ体
110 中央制御ユニット
111a〜111d エアバッグモジュール
114,115 電極ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カップ体と、複数の電極ピンを互いに絶縁して保持し該カップ体の開口部を塞ぐ塞栓とをそなえ、該カップ体の内部には、点火薬を有すると共に、該電極ピンに接続され外部からの通電により発火する加熱素子を、該点火薬に当接して設置したスクイブにおいて、
該塞栓の外周に、円筒頭部が少なくとも該加熱素子の高さレベルに達する円筒状のカラーを配置すると共に、該カラーの内側で該加熱素子を除く領域に樹脂を充填して、該カラーの内部エリアを平坦化したことを特徴とするスクイブ。
【請求項2】
請求項1において、前記加熱素子がSCBチップからなることを特徴とするスクイブ。
【請求項3】
請求項1または2において、前記加熱素子が基板の上に搭載され、かつ該基板が塞栓の上に塞栓の点火薬側の面と平行に搭載されていることを特徴とするスクイブ。
【請求項4】
請求項3において、前記基板としてセラミックコンデンサを用いることを特徴とするスクイブ。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載のスクイブを用いたエアバッグ用ガス発生装置。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれかに記載のスクイブを用いたシートベルトプリテンショナー用ガス発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−138943(P2008−138943A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−326039(P2006−326039)
【出願日】平成18年12月1日(2006.12.1)
【出願人】(000004086)日本化薬株式会社 (921)
【Fターム(参考)】