説明

スクロールホイールアセンブリを備える入力装置

ディスプレイ画面上の複数の方向にイメージを移動するスクロールホイールアセンブリを備える入力装置。スクロールホイールアセンブリは、回転軸の周りに無制限に回転することができる指係合可能制御部材と、指係合可能制御部材と同一平面内にあり、ほぼ鉛直の下向きに配向される傾斜接触部材を有する傾斜センサとを備えることができ、それによって、指係合可能制御部材の枢動が、傾斜接触部材を横方向に移動し、横方向に配設された接触スイッチと接触することができる。別の例では、指係合可能制御部材は、スクロールホイールアセンブリを垂直な位置にバイアスする、下面の軟質ブレードを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置に関し、より詳細には、スクロールホイールアセンブリを備える入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータマウス上にスクロールホイールが設けられ、ホストコンピュータのディスプレイ画面に対してイメージを移動するためにコンピュータオペレータによって使用されている。スクロールホイールアセンブリは、マウスなどの周辺コンピュータ装置用のハウジングに通常は含まれる回転可能スクロールホイールおよびセンサを備える。通常、スクロールホイールの一部が、そのハウジングの開口の外に上向きに突出し、イメージを画面に沿って垂直方向にスクロールするために回転される。
【0003】
本明細書では、スクロールとは、そうした用語が当技術分野で一般に使用されているのと同様に、ディスプレイ画面に対するイメージの特定の方向への移動を記述する。例えば、本明細書では、「スクロールダウン」という用語は、閲覧可能なファイルのコンテンツ(テキスト文書やイメージなど)をディスプレイ画面に対してある量だけ移動して、文書またはイメージ内を下方向に移動する効果を生み出すことに関係する。同様に、スクロールアップ、左スクロール、および右スクロールは、閲覧可能なファイルのコンテンツを画面に対してある量だけ移動して、文書またはイメージ内をそれぞれ上方向、左方向、右方向に移動することに関係する。本明細書で使用されるスクロールという用語は、イメージの自動スクロールであるパニングも含む。
【0004】
動作の際に、従来型スクロールホイールは通常、ディスプレイ画面に対してイメージを上方向または下方向(垂直方向)にスクロールするために、ハウジング内に固定された第1の横方向に延びる軸の周りに回転する。当技術分野で周知のように、スクロールホイールが回転するとき、エンコーダがエンコーダホイールの回転を感知し、対応する信号をホストコンピュータに送達し、ホストコンピュータを使用してイメージを移動することができる。このことは、ユーザがマウスおよび/またはカーソルの位置を移動することなく行うことができる。しかし、スプレッドシートなどの多くのタイプの文書は、通常はディスプレイ画面の幅よりも広く、ユーザは、ファイル全体を見るために画面を水平方向にスクロールしたいことがある。ユーザがイメージをディスプレイ画面の水平方向に移動する必要があるとき、ユーザは通常、ユーザが行っていることを停止して、退屈で場合によってはいらいらさせられるいくつかのステップを実施しなければならない。こうしたステップには、ディスプレイの下端付近に通常は位置する水平スクロールバーの形のグラフィカルユーザインターフェースの位置を突き止め、スクロールバー上にカーソルを配置し、次いでホイールを回転することが含まれる。スクロールバーの位置を突き止めるステップは、視力の悪い人、小型のディスプレイ画面を使用する人、および/または手と目の協調が不十分な人にとって非常に困難となる可能性がある。その結果、ユーザは、下端の水平スクロールバーを見つけようと探す間に時間を浪費し、ユーザのプロジェクトの完了が遅延することになる。こうした遅延により、ユーザは非常にいらいらさせられ、不必要なストレスが生じる可能性があり、ユーザが締切りのもとで操作中のときにはそれが増大する。
【0005】
ユーザが正確に水平スクロールバーの上にカーソルを配置しない場合、ユーザがホイールを回転するとき、イメージはディスプレイ画面に対して水平方向にスクロールしない。むしろ、イメージはディスプレイ画面に対して垂直方向に移動し、表示されるイメージが誤って変化する。この誤りにより、ユーザは、ディスプレイ画面上に所望のイメージを再配置するために追加のステップを行うことを余儀なくされる。こうしたステップには、カーソルが水平スクロールバー上に配置されていないことをユーザが確認し、次いでスクロールホイールを逆方向に回転させてイメージを以前の位置に戻すことが含まれる。遺憾ながら、イメージを修正中の場合、イメージを再配置することによって誤りが生じる可能性がある。例えば、ユーザはイメージを前の位置に戻さない可能性がある。その結果、ユーザは、イメージの誤った部分を修正する可能性がある。適切なイメージまたはイメージの部分がディスプレイ画面に戻された場合であっても、ユーザはなお、イメージを最終的に水平方向に移動するために、下端の水平スクロールバーの位置を突き止める2回目の試みをしなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既存のマウス設計は、イメージを上方向および下方向にスクロールするための第1の回転可能ホイールと、イメージを左方向および右方向にスクロールするための第2の別個の回転可能ホイールとを備える。各回転可能ホイールは、互いに垂直な平面内に延在し、その平面内で回転するように配向される。2つのスクロールホイールは独立して動作可能である。しかしながらこの構成は、ユーザの手を支持するために使用することができ、または追加の入力キーのために使用することのできるマウス上の貴重な上面エリアを2つのホイールが占有するという欠点を有する。さらに、2つのホイールは、マウスの上面に両方のホイールを収容するために小さいサイズとなるように作られている。スクロールホイールのサイズが小さいと、スクロールを制御するのが難しくなる。さらに、水平スクロールホイールの位置は、効果的な制御には不便である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のいくつかの態様の基本的理解を与えるために、簡略化した本発明の概要を以下で提示する。この概要は本発明の広範囲の概要ではない。この概要は、本発明の主要な要素または重要な要素を特定するためのものではなく、本発明の範囲を確定するものでもない。以下の概要は、以下で与えられるより詳細な説明の前置きとして単純な形で本発明のいくつかの概念を提示するものに過ぎない。
【0008】
第1の例示的態様は、ディスプレイ上のイメージを複数の方向にスクロールする入力装置を含む。前記入力装置は、ハウジングとスクロールホイールアセンブリとを備える。前記スクロールホイールアセンブリは、回転軸の周りに無制限(endless)に回転可能であり、垂直傾斜軸の周りに枢動可能である指係合可能回転可能部材(finger−engagable rotatable member)を備える。前記スクロールホイールアセンブリは、前記指係合可能回転可能部材が枢動するときを判定する傾斜感知システムをさらに備えてもよい。
【0009】
別の態様では、前記傾斜感知システムは、前記指係合可能回転可能部材の中心線に、ほぼ鉛直な向きに延在する傾斜感知部材または傾斜接触部材を備える。前記指係合可能回転可能部材が一方向に枢動するとき、前記傾斜感知部材は反対方向に横方向に移動する。前記傾斜感知部材は、横方向に配設された接触スイッチと接触することができる。前記傾斜感知部材と横方向に配設された接触スイッチとの接触に基づいて、前記指係合可能回転可能部材の枢動が検出される。
【0010】
別の態様では、軟質(flexible)ブレードが、傾斜バイアシング(biasing)部材として働くように設けられる。前記軟質ブレードは、前記中心線にあり、前記指係合可能部材の両側部から等距離である平面内において、前記指係合可能部材の下面から延在することができる。前記軟質ブレードは、近位端部で前記指係合可能部材の前記下面に取り付けることができ、遠位端部で、前記軟質ブレードの横方向運動を制限する支持構造まで延びることができる。前記支持構造の例には、これらに限定はしないが、回路板のスロット、または前記軟質ブレードを収容するスロットを有するガイド構造が含まれる。したがって、前記ブレードは、前記指係合可能部材(例えばスクロールホイール)が傾斜したときに屈曲し、それによって傾斜力の解放時に、蓄えられた前記ブレードの屈曲力によってホイールが垂直位置に戻る「中心復帰(return−to−center)」バイアシング要素として働く。
【0011】
別の態様では、傾斜軸に沿って前記指係合可能部材から延在する軸(axle)と前記指係合可能部材を関連付けることができる。前記軸は、タワーやZキャリアなどのホルダと接触することができ、またはホルダ内に収容することができる。前記軸に対してホルダをはめ込むことができ、それによって、前記軸を保持するホルダ内の対応する開口の形状と、前記軸の断面の形状とが、前記指係合可能部材の過剰な枢動を防止する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下の様々な実施形態の説明では、本明細書の一部を形成し、本発明を実施することのできる様々な実施形態が例示によって示される添付図面を参照する。本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を使用することができ、構造的修正および機能的修正を行えることを理解されたい。
【0013】
図1に、ホストコンピュータ8、別のタイプのコンピューティングデバイス、またはインターネットアプライアンスと共に使用されるディスプレイ画面2に対して、複数の軸(X,Y)に沿って複数の方向にイメージをスクロールするために様々なタイプのコンピュータ入力装置と共に使用することのできる指係合可能制御部材101(例えばスクロールホイール)を有するスクロールホイールアセンブリ100を備えるコンピュータ入力装置の一例を示す。図1に示されるように、本発明によるスクロールホイールアセンブリ100の一実施形態をマウス60内に配置することができる。あるいは、キーボード内、またはトラックボール装置や類似の入力装置(図示せず)などの他の周辺コンピュータ入力装置内にスクロールホイールアセンブリ100を配置することもできる。例えば、スクロールホイールアセンブリを、ハンドヘルドコンピュータ、より大型のポータブルコンピューティング装置、ウェブパッド、またはインターネットアプライアンスのベゼルに配置することもでき、あるいはラップトップコンピュータのシャーシ上に配置することもできる。これらの他の周知の周辺装置は、当技術分野で周知のように、ホストコンピュータ8への有線接続または無線接続を有することができる。あるいは、スクロールホイールアセンブリ100をコンピュータモニタに配置することができ、またはラップトップコンピュータの基部(base portion)に配置することができる。以下でより詳細に説明するように、垂直スクロールに関する通常の回転運動に加えて、指係合可能制御部材101を枢動させて、ディスプレイ画面2上のイメージを水平方向にスクロールすることができる。
【0014】
図1に示されるように、スクロールホイールアセンブリ100は、図1に示されるコンピュータまたは別のタイプのコンピューティングデバイス、あるいはインターネットアプライアンスと共に使用されるディスプレイ画面(4、5)に対して、複数の方向に、複数の軸(X,Y)に沿ってイメージをスクロールするために様々なタイプのコンピュータ入力装置と共に使用することのできる指係合可能制御部材101を有する。
【0015】
図1に示されるように、本発明によるスクロールホイールアセンブリ100の一実施形態をマウス60内に配置することができる。周知のように、マウスは、追跡面(tracking surface)に対するマウスの並進運動を判定するシステムを備え、それによって、対応するマウスの運動でディスプレイ上のカーソルの運動を制御することができる。従来の方式では、マウス60は、ハウジング55と、1次キー45および/または2次キー50などの押下可能アクチュエータも備える。ハウジング55はその中に開口40を有する。スクロールホイールアセンブリ30がハウジング55内に取り付けられる。ユーザが容易に接触して操作することができるように、入力装置の開口40を通じて指係合可能制御部材101の一部を延在させることによって露出させることができる。以下でより詳細に説明するように、垂直スクロールのためにスクロールホイールアセンブリ100の少なくとも一部が前から後ろ、または後ろから前に回転することに加えて、ディスプレイ画面2上のイメージ1を水平方向にスクロールするために、またはコンピュータによる別のアクションを引き起こすために、指係合可能制御部材101を横方向に枢動(すなわち傾斜)させることができる。
【0016】
スクロールホイールをマウス101の一部として説明するが、本発明は、キーボード、トラックボール装置などの他の装置内のスクロールホイールアセンブリを備える他の実施形態も含む。スクロールホイールアセンブリ100の代替実施形態を、キーボード内、あるいはトラックボール装置または類似の入力装置などの他のコンピュータ入力装置内に配置することができる。例えば、スクロールホイールアセンブリ100の代替実施形態を、ハンドヘルドコンピュータ、より大型のポータブルコンピューティング装置、ウェブパッド、またはインターネットアプライアンスのベゼルに配置することもでき、あるいはラップトップコンピュータのシャーシ上に配置することもできる。こうしたコンピュータ入力装置のいずれも、当技術分野で周知のように、ホストコンピュータへの有線接続または無線接続を有することができる。あるいは、スクロールホイールアセンブリ100をコンピュータモニタに配置することができ、またはラップトップコンピュータの基部に配置することができる。
【0017】
図2に示されるように、スクロールホイールアセンブリの回転可能部材の一例は、指係合可能制御部材(例えばスクロールホイール)101である。指係合可能制御部材101をキャリッジ106で回転可能にさらに支持することができ、キャリッジ106は、指係合可能制御部材101がキャリッジ106に対して横向きの軸の周りに無制限に回転することを可能にする。キャリッジ106は、指係合可能制御部材101の下半分の少なくとも一部を取り囲み、ユーザ操作が容易となるように指係合可能制御部材101の上側部分を遮られないままにする。
【0018】
スクロールホイールアセンブリ100は、指係合可能制御部材101の回転を検出する回転感知システムを備えることができる。この実施形態の回転感知システムは、回転センサエンコーダ120、光源102、および光検出器110を有する光回転センサである。図2に示されるように、光源102および光検出器110は、指係合可能制御部材101の両側部に配置される。キャリッジ106は、光源102からの光が通過するキャリッジ開口119を含む。
【0019】
図2に示される例では、回転センサエンコーダ120が指係合可能制御部材101内に存在し、それによって、回転センサエンコーダ120が指係合可能制御部材101と共に回転して、光源102からの光を、光検出器110から断続的に遮断する。したがって、指係合可能制御部材101内の回転センサエンコーダ120の離隔開口(spaced openings)とキャリッジ開口119とを通じて光源102から光検出器110に通過する光の検出によって、指係合可能制御部材101の回転を検出することができる。あるいは、パススルー構成の代わりに、回転可能部材は、エンコーダホイール上に光吸収面および光反射面を交互に備えることもできる。例えば、指係合可能制御部材101の回転が反射エンコーダ方法を利用し、それによってエンコーダが光を透過し、指係合可能制御部材101上のエンコーダホイールから反射した光を感知する。指係合可能制御部材101およびエンコーダホイールの回転軸に平行な方向に光が透過するようにエンコーダおよびエンコーダホイールが配向される。エンコーダホイールは、エンコーダホイールとエンコーダとの間の角度変位を求めることができるように、エンコーダが区別することのできる、角度方向に離隔された反射区間および非反射区間を交互に備える。この光反射能力の対比は、エンコーダに面するエンコーダホイールの側の、角度方向に離隔された領域をエッチングし、またエッチングしないことによって生じさせることができる。指係合可能制御部材101が回転するとき、エンコーダホイール上の非反射区間は入射光を吸収し、エンコーダホイール上の反射区間は入射光を反射して受光検出器に戻す。検出器はこうした中断を感知し、コントローラに結合され、信号が生成されてホストコンピュータに信号が中継され、回転量および回転方向に基づいてY方向の上方向または下方向にイメージがスクロールされる。そのような実施形態では、光学対のどちらの要素もエンコーダの同じ側にある。
【0020】
あるいは、回転センサエンコーダを指係合可能制御部材101から横方向に離隔することもできる。そのような構成では、光学対の光源および光検出器を指係合可能制御部材の一方の側に配置することができる。エンコーダは、指係合可能制御部材の回転軸において軸を介して指係合可能制御部材に取り付けることができる。指係合可能制御部材の回転によって回転センサエンコーダの回転が引き起こされ、それによって光の通路が光検出器の光源から断続的に遮断される。上記と同様に、指係合可能制御部材の移動または回転が、光検出器で受け取られた断続光透過パターンに基づいて検出され、解析される。
【0021】
図2はスクロールホイールアセンブリを示す。図3は、図2の傾斜センサの分解等角投影破断図である。図4は、図2のスクロールホイールアセンブリの傾斜センサの背面図である。図2〜4に示されるように、指係合可能制御部材101を回転軸に対してさらに枢動することができる。この例では、指係合可能制御部材101は、指係合可能制御部材101の前部から後部に延び、回転軸に対して垂直な傾斜軸を有する。一例として、傾斜軸は回転軸と同一平面上にあり、または回転軸より上の平面内でもよい。この例では、傾斜軸は回転軸の下の平面内にある。また、キャリッジ106は、指係合可能制御部材101の少なくとも一部を収容することができる。キャリッジ106は、前部軸122と、後部軸121と、後部軸121から延在する傾斜接触部材118とを備えることができ、後部軸121から延在する傾斜接触部材118は、所望ならばプラスチックなどの任意の適切な材料から作られた一体成形構造とすることができる。前部軸122は、キャリッジの前側から指係合可能制御部材101の傾斜軸に沿って垂直前部柱(stanchion)104の開口130を通じて延在することができる。例えば、前部軸122が、前部軸106を支持する垂直前部柱104の開口130にはめ込まれ、キャリアの前部の下方変位が防止されると共に、指係合可能制御部材101の回転および枢動が可能となる。また、押下されたことに応答してキャリアの後部が下方向に移動することができるように、垂直前部柱104の開口130は十分な遊びを与える。
【0022】
また、キャリッジ106は、キャリッジの後側から指係合可能制御部材101の傾斜軸に沿ってタワー124のスロット131を通じて延在する後部軸121を備えることができ、それによって、スロット131の両側が、タワー124に対する後部軸121の横方向の変位を防止する。これにより、後部軸121がスロット131内で枢動することが可能となると共に、後部軸121の横方向変位が防止される。したがって、後部軸121は、指係合可能制御部材101と呼応して枢動するキャリッジ106から延在することができる。
【0023】
スクロールホイールアセンブリ100は、指係合可能制御部材101の枢動を検出することができる傾斜センサ114を備える。この構成では、傾斜センサ114は、指係合可能制御部材101と同一平面内の向きで後部軸121から延在する細長い構造である傾斜接触部材118を備える。この例では、後部軸121は、タワー124を通じて指係合可能制御部材101の傾斜軸に沿って延在する。図3から分かるように、傾斜接触部材118は中心線で後部軸121の下面から下方向に延び、それによって傾斜接触部材118は、下方向かつ傾斜軸にほぼ垂直に延在する。
【0024】
回路板112の開口は、傾斜接触部材118の両側に傾斜接触スイッチ116を備える。回転するとき、傾斜接触部材118は、2つの接触スイッチ116の間で変位する。ある構成では、回路板に、傾斜接触部材118が配置される穴が設けられる。指係合可能制御部材の枢動により、傾斜軸に沿ったキャリッジ106の対応する回転運動が引き起こされ、それにより、後部軸が対応する量だけ回転し、さらに、傾斜接触部材118がその端部および後部軸の近傍を軸に枢動する。これが生じるとき、傾斜接触部材118の下部が横方向に移動し、傾斜方向と反対側の接触スイッチ116に接触する。したがって、指係合可能制御部材101の枢動方向が、傾斜接触部材118と傾斜方向の反対側の対応する傾斜接触スイッチ116との接触に基づいて検出される。具体的には、スクロールホイールアセンブリ100の右側への傾斜により、傾斜接触部材118が左側の接触スイッチと接触し、スクロールホイールアセンブリ100の左側への傾斜により、傾斜接触部材118が右側の接触スイッチと接触する。
【0025】
図4は、傾斜接触部材118が通過する回路板112の開口に傾斜接触スイッチ116を配置することができることをさらに示している。この例での回路板112は基部123の上にある。傾斜接触スイッチ116の向きにより、回路板112上のスペースの節約が実現される。この例での各傾斜接触スイッチ116は、回路板112内の傾斜接触部材118に近接して離隔する。そのようにすることにより、回路板112上の傾斜接触スイッチによって占められるスペースが小さくなり、それにより、他の構成要素のための追加のスペースが与えられ、また回路板112上の電気的構成要素の配置および構成の制限が少なくなる。
【0026】
図3および4は本発明の一例を示すに過ぎず、本発明を限定するものではないことに留意されたい。例えば、代替例として、傾斜接触スイッチ116を回路板112から分離することができる。この例では、回路板112は傾斜接触部材118よりも下に(例えば基部123付近に)位置することができ、回路板112の上に、傾斜接触部材118の両側に傾斜接触スイッチ116を収容するための構造を備えることができる。このようにして、回路板112の配置は傾斜接触スイッチ116の配置に依存しない。別の代替例として、基部123が、傾斜接触部材118の両側に傾斜接触スイッチ116を収容するための構造をその上に備えることができ、傾斜接触スイッチ116を収容するための構造は、回路板112の開口を通過することができる。
【0027】
過剰な枢動を防止するように指係合可能制御部材101の枢動を制限することができる。これは、接触スイッチ116を押しつける傾斜接触部材118への過剰な力が加えられることを防止する働きをすることができる。例えば、垂直前部柱104の開口を通じて延在する前部軸122の断面は、過剰な枢動を防止するために、垂直前部柱104の開口130に対して所定の形状とすることができる。図9に、垂直前部柱104の三角形形状の開口130内の三角形形状の断面を有する前部軸122の一例を示す。指係合可能制御部材100が傾斜したとき、前部軸122に対して力がかけられ、その力が垂直前部柱104の開口130を介して伝達される。前部軸122の断面および開口130の相対的形状のために、前部軸122および開口130は、指係合可能制御部材100の過剰な傾斜を防止する。しかし、前部軸122と垂直前部柱104の開口の断面の相対的形状はそのように限定されるわけではなく、指係合可能制御部材101の過剰な枢動を制限するどんな組合せでもよい。例えば、前部軸122の断面およびZキャリアの開口は、過剰な枢動に対する抵抗を与えるために卵形形状または矩形でよい。同様に、後部軸121の断面と、後部軸121を収容するタワー124のスロット131も、指係合可能制御部材101の過剰な枢動を防止するために任意の形状の組合せとすることができる。
【0028】
使用の際に、ユーザがディスプレイ画面2上のイメージ1(図1参照)を複数の軸4、5(図1参照)に沿って複数の方向にスクロールしたいとき、ユーザは、ホイールアセンブリ30を回転し、かつ/またはハウジング55に対してホイールアセンブリ30を横方向に枢動し、信号を生成し、信号がコンピュータによって解釈され、それぞれ垂直スクロールおよび/または横方向スクロールが引き起こされる。スクロールホイールアセンブリ100がユーザによって回転されたとき、回転運動が回転運動検知システムによって(すなわち、光検出器110で検出される光源102からの光に基づいて)感知され、イメージ1がY軸4(図1参照)に平行に延びる正または負の垂直方向、すなわち上方向または下方向にスクロールされる。スクロールホイールアセンブリ100がユーザによって横方向に傾斜または枢動されるとき、枢動運動が傾斜センサ114によって感知され、イメージ1(図1参照)が、X軸4(図1参照)に平行に延びる正または負の水平方向、すなわち左方向または右方向にスクロールされる。
【0029】
上述のように、スクロールホイールアセンブリ100は、少なくとも2つの位置、すなわち第1の位置および第2の位置を有することができる。後部軸121を収容するタワー124のスロット131は、指係合可能制御部材101の下方運動を可能にするためのスペースを含むことができる。例えば、スクロールホイールアセンブリ100は、ニュートラルな位置(neutral position)にあるときに第1の位置にある。しかし、指係合可能制御部材101およびキャリッジ106を第2の位置に配置することができる場合、スクロールホイールアセンブリ100およびキャリッジ106は、スクロールホイールアセンブリ100の下にあるスイッチ(すなわちZスイッチ108)に接触することができる。スクロールホイールアセンブリ100をZスイッチ108と接触させることにより、スクロールホイールアセンブリ100は、Zスイッチの活性化に対応するディスプレイ画面に関する追加の機能を実施させることができる。この例では、スクロールホイールアセンブリ101は、スクロールホイール101の回転軸に平行であり、垂直前部柱104の開口130と交差する第2の枢動軸に沿って枢動することができる。
【0030】
指係合可能制御部材101および/またはキャリッジ106は、その潜在的枢動に対してニュートラルな位置にバイアスされる(すなわち、ハウジングの開口に対してまっすぐな位置にバイアスされる)。ユーザが指係合可能制御部材101を枢動するとき、指係合可能制御部材101およびキャリッジ106がそのニュートラルな位置から変化する。例えば、指係合可能制御部材101およびキャリッジ106の枢動の結果、指係合可能制御部材101およびキャリッジ106が、軸121、122によって画定され、指係合可能制御部材101の回転軸に対してほぼ垂直である傾斜軸に沿って傾斜する。傾斜力または枢動力の除去後に、キャリッジ106および指係合可能制御部材101のバイアシングによってキャリッジ106および指係合可能制御部材101がニュートラルな位置に戻る。
【0031】
一例として、キャリッジ106および指係合可能制御部材101に対する傾斜バイアシングデバイスは、軟質ブレード401を備える。図5Aおよび6Aは、キャリッジ106および/または指係合可能制御部材101の横方向バイアシングを実施するための軟質ブレード401を備える傾斜バイアシングデバイスの2つの使用例を示すスクロールホイールアセンブリ100の側面図である。図5Bおよび6Bは、それぞれ図5Aおよび6Aの軟質ブレード401を備えるスクロールホイールアセンブリ100の背面図である。
【0032】
図5Aおよび5Bに示されるように、スクロールホイールアセンブリ100は軟質ブレード401を備えることができる。この例では、軟質ブレード401が指係合可能制御部材101またはキャリッジ106の下面に配置される。しかし、スクロールホイールアセンブリ100に対して軟質ブレード401を他の多くの位置に配置することもできるので、軟質ブレード401の位置はそのように限定されるわけではない。例えば、軟質ブレード401を指係合可能制御部材101の前部または後部に配置することもできる。
【0033】
軟質ブレード401をキャリッジの一部として形成することができる。例えば、軟質ブレード401は、キャリッジ106と一体構造を形成することができる。軟質ブレード401を前部軸122、後部軸121、および傾斜接触部材118と共に成形することができる。軟質ブレード401をカンチレバービーム構造としてカンチレバーマウントを介してキャリッジまたは指係合可能制御部材101と一体化することもできる。軟質ブレード401は、任意の固体材料または半硬質(semi−rigid)材料を用いて作製してもよい。この例では、軟質ブレード401は、近位端部402aおよび遠位端部402bを有する、任意の半硬質材料または硬質材料の平坦化された細長い部材である。近位端部402aは、指係合可能制御部材101の中心線に配置され、指係合可能部材101またはキャリッジ106の縦軸に平行な平面内に配向される。軟質ブレード401は、遠位端部402bに向かって下方向に延びる。軟質ブレード401の近位端部402aは、この例ではキャリッジ106の下面から延び、遠位端部で回路板112のスロットを貫通する。軟質ブレード401の近位端部402aをキャリッジに一体成形することができる。回路板112のスロットの幅は、軟質ブレード401の幅に等しくてよく、それによって指係合可能部材101の枢動時に、軟質ブレード401の遠位端部402bの横方向変位が最小限から0となる。あるいは、指係合可能制御部材101が枢動したときに軟質ブレード401の最小限の横方向運動を可能にするために、回路板112のスロットは軟質ブレード401の幅よりもわずかに広くてもよい。
【0034】
使用の際に、指係合可能制御部材101がどちらかの方向に枢動したとき、キャリッジおよびホイールは枢動するが、軟質ブレード401の遠位端部402bは、回路板112のスロット内にとどまる。指係合可能制御部材101に対する枢動力が解放されたとき、屈曲した軟質ブレード401に蓄えられた力が、指係合可能制御部材101およびキャリッジ106を強制的にニュートラルな位置に戻す。
【0035】
図6Aおよび6Bに、スクロールホイールアセンブリ100内の軟質ブレードの代替例を示す。図6Aは、スクロールホイールアセンブリ100の側面図であり、図6Bは、スクロールホイールアセンブリ100の背面図を示す。図が見やすいように、回路板112が点線の構造として示されている。図が見やすいように、図6Bではいくつかの要素が示されていない。この例は、軟質ブレード401の遠位端部が、回路板のスロットではなくガイド403のガイドスロットの中に延びることを除いて、図5Aおよび5Bに示される例と同様である。ガイド403は、基部123上に設けられ、好ましくは中心線かつ指係合可能制御部材101およびキャリッジ106の下に位置し、軟質ブレード401に係合するスロットを備える。ガイド403のスロットは、軟質ブレード401の幅に等しい幅を有することができ、または軟質ブレード401の幅よりもわずかに広くてよく、軟質ブレードの横方向運動を最小にすることが可能となる。
【0036】
別の例では、指係合可能部材101の回転の検出および特徴付けは、実質上、指係合可能部材101の枢動の検出および特徴付けに影響を及ぼさない。図7および8に、指係合可能制御部材101の回転と枢動の両方の検出および特徴付けを一方の運動が他方に干渉することなく実施することのできるスクロールホイールアセンブリ100の一例を示す。例えば、上記の例で説明したように、指係合可能制御部材101が回転する場合、例えば、光源102から回転センサエンコーダ120を通じて放射された光を光検出器110で検出することによって、光回転センサを介して回転が正確に検出される。やはり上記の例で説明したように、指係合可能制御部材101が枢動する場合、例えば、中央に配置された傾斜接触部材118が横方向に変位して傾斜接触スイッチ116と接触する傾斜センサ114によって枢動を検出することができる。
【0037】
図7および8は、指係合可能制御部材101が同時に枢動および回転する詳細を示す。この例では、指係合可能部材101およびキャリッジ106の傾斜軸601が指係合可能部材101の前部から後部に延びる。前述のように、光源102および光検出器110を備える光学対が使用され、指係合可能部材101の回転が検出される。光源102および光検出器110が指係合可能部材101内のエンコーダの両側に配置され、それによって、光源102からの光が、光軸702(すなわち光軌跡経路)に沿って指係合可能制御部材101(およびキャリッジ106の開口)を通過し、光検出器110に達する。この例では、光軸702が傾斜軸601と位置合せされる。光軸702は傾斜軸601に近接していてもよい。例えば、光軸は、傾斜軸から約3mmまたは傾斜軸から3mm以内とすることができる。あるいは、光軸は傾斜軸から1mmとすることができる。別の例では、光軸702は傾斜軸から1mm未満とすることができる。また、光軸702は傾斜軸601と交差することができる。図7に示されるように、傾斜軸601(「X」と示される。)が光軸702(図7ではブロック矢印として示され、図8では「+」と示される。)と交差する。この構成により、傾斜軸601の周りの指係合可能制御部材101に基づく回転検出機能の干渉が最小限に抑えられ、または解消される。
【0038】
本発明の態様は多くの実施形態を取れることを理解されたい。本明細書に示される実施形態は、本発明を限定するためのものではなく、例示を目的としており、本発明の範囲の精神から逸脱することなく変形を行えることを理解されたい。本発明の例示的実施形態を図示および説明したが、上記の開示には広範な修正、変更、および置換が意図され、ある場合には、本発明のいくつかの機能を、対応する他の機能の使用なしに利用することができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、広い意味で、本発明の範囲に適合した仕方で解釈されるべきであることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明のコンピュータ入力装置の一例を示す透視図である。
【図2】図1のコンピュータ入力装置で使用されるスクロールホイールアセンブリを示す図である。
【図3】図2の傾斜センサの分解等角投影図である。
【図4】図2のスクロールホイールアセンブリの傾斜センサの背面図である。
【図5A】軟質ブレードの一例を示すスクロールホイールアセンブリの側面図である。
【図5B】図5Aのスクロールホイールアセンブリおよび軟質ブレードの背面図である。
【図6A】軟質ブレードの別の例を示すスクロールホイールアセンブリの側面図である。
【図6B】図5Bのスクロールホイールアセンブリおよび軟質ブレードの背面図である。
【図7】傾斜軸と回転検出のための光経路の諸態様を示すスクロールホイールアセンブリの正面図である。
【図8】図7のスクロールホイールアセンブリの側面図である。
【図9】図2のスクロールホイールアセンブリの垂直前部柱および前部軸の正面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージディスプレイ画面に対して垂直軸に沿ってイメージをスクロールする入力装置であって、
少なくとも1つの開口を有する上面と、追跡面に沿う移動に対して適合された下面とを備えるハウジングと、
前記ハウジング内に設けられたスクロールホイールアセンブリであって、前記開口内に配置された指係合可能回転可能部材を備え、前記指係合可能回転可能部材は、前記ハウジング内に延びる第1の軸の周りに無制限に回転可能であり、前記指係合可能回転可能部材は、第2の軸の周りに枢動式に移動可能であり、前記第1の軸は、前記第2の軸に対してほぼ垂直であるスクロールホイールアセンブリと、
前記指係合可能回転可能部材が前記ハウジングに対して前記第2の軸の周りに枢動するときを判定する傾斜感知システムであって、前記第2の軸と前記下面との間に延在する傾斜接触部材を備える傾斜感知システムと、
鉛直方向を向く部材の両側に配置された2つの接触スイッチと
を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記第2の軸に沿って延在する軸をさらに備え、前記傾斜接触部材は、第1の端部および第2の端部を有し、前記第1の端部が前記軸に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記2つの接触スイッチは、回路板の開口の縁部に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記指係合可能回転可能部材が前記第2の軸の周りに第2の方向に枢動するとき、前記傾斜接触部材は、第1の方向に横方向に変位し、前記第1の方向は前記第2の方向と逆方向であることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記指係合可能回転可能部材が前記第2の軸の周りに枢動するとき、ほぼ鉛直方向を向く部材は、少なくとも1つの接触スイッチと接触し、前記指係合可能回転可能部材の枢動が、ほぼ鉛直方向を向く部材と前記接触スイッチとの接触に基づいて検出されることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項6】
イメージディスプレイ画面に対して垂直軸に沿ってイメージをスクロールする入力装置であって、
少なくとも1つの開口を有するハウジングと、
前記ハウジング内に設けられたスクロールホイールアセンブリであって、前記開口内に配置された指係合可能回転可能部材を備え、前記指係合可能回転可能部材は、前記ハウジング内に延びる第1の軸の周りに無制限に回転可能であり、前記指係合可能回転可能部材は、第2の軸の周りに枢動式に移動可能であり、前記第1の軸は、前記第2の軸に対してほぼ垂直であるスクロールホイールアセンブリと、
前記指係合可能回転可能部材の回転を検出する回転センサであって、光源および光検出器を備え、前記光源は、光経路を介し第3の軸を介して前記光検出器に光を放射し、前記第3の軸は、前記第2の軸の3mm以内にあり、前記第2の軸に対して垂直であり、前記第1の軸と平行である回転センサと
を備えることを特徴とする装置。
【請求項7】
前記指係合可能回転可能部材は、外部周辺放射状面および内部放射状面を備え、前記内部放射状面は、前記指係合可能回転可能部材の中心中空内部エリアの放射状縁部を画定し、前記指係合可能回転可能部材は、前記指係合可能制御部材の回転を感知する、前記指係合可能回転可能部材の前記中心中空内部エリア内に配置された回転センサエンコーダをさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記光源は、前記指係合可能回転可能部材の第1の横方向部分にあり、前記光検出器は、前記指係合可能回転可能部材の第2の横方向部分にあり、前記第1の横方向部分および前記第2の横方向部分は、前記指係合可能回転可能部材の両側にあることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記光経路は、前記指係合可能回転可能部材の前記中央中空内部エリアで前記回転センサエンコーダを横切ることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第3の軸が前記第2の軸と交差することを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項11】
イメージディスプレイ画面に対して垂直軸に沿ってイメージをスクロールする入力装置であって、
少なくとも1つの開口を有する上面と、追跡面に沿う移動に対して適合された下面とを備えるハウジングと、
前記ハウジング内に設けられたスクロールホイールアセンブリであって、前記開口内に配置された指係合可能回転可能部材を備え、前記指係合可能回転可能部材は、前記ハウジング内に延びる第1の軸の周りに無制限に回転可能であり、前記指係合可能回転可能部材は、第2の軸の周りに枢動式に移動可能であり、前記第1の軸は、前記第2の軸に対してほぼ垂直であるスクロールホイールアセンブリと、
前記指係合可能回転可能部材をニュートラルな位置に戻す中心復帰デバイスであって、近位端部および遠位端部を有する軟質ブレードを備え、前記近位端部は、前記指係合可能回転可能部材に動作可能に接続されている中心復帰デバイスと
を備えることを特徴とする装置。
【請求項12】
キャリッジをさらに備え、前記指係合可能回転可能部材が前記キャリッジ内に配設され、前記軟質ブレードが前記キャリッジに一体成形され、前記軟質ブレードの前記近位端部が前記キャリッジに一体成形されていることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記軟質ブレードの前記遠位端部は、前記軟質ブレードの前記近位端部よりも低く、少なくとも2つの横方向支えの間に延在していることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記入力装置は、開口を有する回路板を備え、前記少なくとも2つの横方向支えは、前記回路板の前記開口の縁部であることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記軟質ブレードは、前記指係合可能部材と同一平面内にあり、前記指係合可能部材の各横方向部分間の中点から鉛直方向に延びていることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記軟質ブレードは、カンチレバーマウントを通じて前記指係合可能回転可能部材に取り付けられていることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項17】
前記軟質ブレードの前記遠位端部は、前記指係合可能部材の下にある構造まで延び、前記構造は、前記ハウジングの下面に配置され、前記軟質ブレードの横方向運動を制限するためのものであることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記軟質ブレードの前記遠位端部は、前記指係合可能部材が枢動するときに前記構造内にとどまることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記指係合可能回転可能部材をニュートラルな位置に戻すように構成された中心復帰デバイスをさらに備え、前記中心復帰デバイスは、近位端部および遠位端部を有する軟質ブレードを備え、前記近位端部は、前記指係合可能回転可能部材に動作可能に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記指係合可能回転可能部材の回転を検出する回転センサをさらに備え、前記回転センサは、光源および光検出器を備え、前記光源は、光経路を介し第3の軸を介して前記光検出器に光を放射し、前記第3の軸は、前記第2の軸の3mm以内にあり、前記第2の軸に対して垂直であり、前記第1の軸と平行であることを特徴とする請求項19に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−544420(P2008−544420A)
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519299(P2008−519299)
【出願日】平成18年5月12日(2006.5.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/018751
【国際公開番号】WO2007/001667
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】